JP2024022837A - 洗濯機 - Google Patents

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好宏 矢田
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【課題】槽洗浄後の排水の際に、リントが機外へ排出されたり衣類に再付着したりするのを抑制した洗濯機を提供する。【解決手段】筐体と、前記筐体内に支持されて水を溜める外槽と、前記外槽に内包されて衣類を収容する内槽と、前記外槽内の水を循環させる循環ポンプと、前記循環ポンプによって循環する水に含まれるリントを捕集する水路フィルタと、前記外槽内の水を排水する排水弁と、前記内槽、前記循環ポンプおよび前記排水弁を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記排水弁を閉じて前記外槽内に水を溜めた状態で、前記内槽を回転させる槽洗浄工程を実行するものであって、前記槽洗浄工程は、前記循環ポンプが逆回転しながら、前記内槽が第1回転速度で回転する第1洗浄工程と、前記循環ポンプが逆回転しながら、前記内槽が前記第1回転速度よりも高い第2回転速度で回転する第2洗浄工程と、を有する。【選択図】 図12

Description

本発明は、洗濯機に関する。
洗濯機では、内槽や外槽に汚れが付着するため、洗濯運転の途中に、または、洗濯運転とは別に、槽洗浄工程を行う場合がある。例えば、特許文献1には、洗濯運転の途中に行われる槽洗浄工程において、洗い工程時の回転速度よりも高く、脱水工程時の回転速度よりも低い回転速度で内槽を回転させることで、外槽内に溜まった水を上方に巻き上げる洗濯機が開示されている(段落0087等)。
特開2013-39211号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のような従来の槽洗浄工程では、外槽に溜まった水を巻き上げることで槽が洗浄できたとしても、槽から剥離した細かいリントは、排水経路にあるフィルタで捕集することが難しい。その結果、槽洗浄後の排水の際に、リントが排水経路にあるフィルタを通過して機外へ排出され、排水トラップが詰まってしまう可能性がある。また、剥離したリントが、排水後も外槽の底にそのまま残存し、次回の洗濯運転等において衣類に再付着する可能性もある。
本発明の目的は、槽洗浄後の排水の際に、リントが機外へ排出されたり衣類に再付着したりするのを抑制した洗濯機を提供することにある。
前述の課題を解決するために、本発明は、筐体と、前記筐体内に支持されて水を溜める外槽と、前記外槽に内包されて衣類を収容する内槽と、前記外槽内の水を循環させる循環ポンプと、前記循環ポンプによって循環する水に含まれるリントを捕集する水路フィルタと、前記外槽内の水を排水する排水弁と、前記内槽、前記循環ポンプおよび前記排水弁を制御する制御装置と、を備え、前記循環ポンプは、正回転すると前記外槽の上部から前記内槽内に散水され、逆回転すると前記外槽の底に形成された流入口に水が導かれるものであり、前記制御装置は、前記排水弁を閉じて前記外槽内に水を溜めた状態で、前記内槽を回転させる槽洗浄工程を実行するものであって、前記槽洗浄工程は、前記循環ポンプが逆回転しながら、前記内槽が第1回転速度で回転する第1洗浄工程と、前記循環ポンプが逆回転しながら、前記内槽が前記第1回転速度よりも高い第2回転速度で回転する第2洗浄工程と、を有する。
本発明によれば、槽洗浄後の排水の際に、リントが機外へ排出されたり衣類に再付着したりするのを抑制した洗濯機を提供することが可能となる。
ドラム式洗濯乾燥機を正面斜め上方から見た斜視図。 ドラム式洗濯乾燥機を右方から見た断面図。 筐体および内槽の図示を省略した場合の、外槽と風路フィルタの正面図。 筐体の図示を省略した場合に、ドラム式洗濯乾燥機を斜め前方から見たときの斜視図。 図4における点線で囲った部分の拡大図。 図5におけるA-A線を含む前後方向の断面で切断したときの断面図。 ベローズ洗浄装置の構造の一部を示す縦断面図。 筐体および外槽カバーの図示を省略した場合に、ドラム式洗濯乾燥機を斜め前方かつ上方から見たときの斜視図。 図8における点線で囲った部分の拡大図。 洗濯乾燥運転の標準コースが選択されたときにドラム式洗濯乾燥機の制御装置が実行する全体の動作を示すフローチャート。 槽洗浄コースが選択されたときにドラム式洗濯乾燥機の制御装置が実行する全体の動作を示すフローチャート。 槽洗浄コースにおける、内槽の回転速度の推移と、循環ポンプおよび排水弁の動作の推移を示すタイムチャート。 比較例の場合の循環ポンプ停止時の循環シャワーの水位を示す図。 実施例2の場合の循環ポンプ停止時の循環シャワーの水位を示す図。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態を説明する。なお、以下では、洗濯機として、内槽の回転軸が略水平なドラム式洗濯乾燥機を例に挙げて説明する。
<ドラム式洗濯乾燥機の構成>
まず、図1と図2を用いて、本実施例に係るドラム式洗濯乾燥機1(以下、単に洗濯機と呼ぶことがある)の構成を説明する。図1は、ドラム式洗濯乾燥機を正面斜め上方から見た斜視図であり、図2は、ドラム式洗濯乾燥機を右方から見た断面図である。
本実施例に係るドラム式洗濯乾燥機1は、筐体2、ドア2a、外槽3、内槽4(洗濯兼脱水槽、回転ドラム)、送風装置5(送風機5a、温風ヒータ5b、温風吹出口5c、循環風路5d、風路ホース5e、副風路フィルタ5f)、排水路6(内部排水路6a、水路フィルタ6b、排水弁6c、排水ホース6d)、風路フィルタ7、リント排出水路8、循環ポンプ9および洗剤溶かし水路10を備えている。また、図2では図示を省略しているが、本実施例に係るドラム式洗濯乾燥機1は、循環水路11、流体バランサ12、ベローズ洗浄機構13、温水ヒータ14、水位センサ、給水ユニットおよび制御装置をさらに備えている。
図1に示すように、筐体2は、ドラム式洗濯乾燥機1の外郭を構成する箱状部材であり、前面カバー2b、左右一対の側板2c、背面カバー2d、上面カバー2e、ベース2f等を備えている。上面カバー2eには、洗剤投入口や操作パネル等が設けられており、前面カバー2bには、衣類(洗濯物)を投入する衣類投入口が形成されている。ドア2aは、衣類投入口を塞ぐものであり、使用者が衣類を出し入れできるように、ヒンジ2gを介して開閉可能になっている。
図2に示すように、外槽3は、筐体2に支持されて、内部に水を溜めることができる。外槽3の前側の開口部には、環状の外槽カバー3aが設けられており、外槽カバー3aの中央付近が衣類を出し入れする開口部を形成している。この外槽カバー3aの開口部と、筐体2の前面カバー2bの衣類投入口と、はゴム製のベローズ15(図7参照)を介して接続されており、閉状態のドア2aと外槽3との間で水密性が確保されている。また、外槽3の底面の下部には、排水口3bが形成されている。
内槽4は、外槽3に内包され、洗い、すすぎ、脱水、乾燥の各工程時に、衣類を収容した状態で、回転軸4a周りを低速あるいは高速で回転する。なお、後述の槽洗浄コースにおける各工程では、内槽4は衣類を収容しない状態で回転する。内槽4の周壁および底壁には、通水や通風のための多数の貫通孔4b(図2では図示を省略)が形成されている。内槽4も前側に開口部を有しており、当該開口部が閉状態のドア2aに臨むように支持されている。なお、内槽4の回転軸4aは、水平面に平行であっても良いし、底面(背面)よりも開口部の方が高くなるように傾斜していても良い。
送風装置5は、乾燥工程時に図2の破線矢印で示す循環風を発生させ、衣類を乾燥する。送風機5aから吹き出した風は、下流の温風ヒータ5bで温められた後、温風吹出口5cを通って、内槽4に供給される。内槽4に供給された温風は、内槽4に収容された湿った衣類を加熱して水分を奪った後、内槽4の貫通孔4bを通って内槽4と外槽3の隙間の空間に流出し、さらに、風路フィルタ7を通過して、外槽3と送風機5aを接続する循環風路5dに至る。循環風路5dに流入した風は、衣類から水分を奪うことで湿度が高まっているため、循環風路5dの上部からは、図2の実線矢印で示す冷却水を供給し、高湿度の風を冷却することで水蒸気を結露させ、風を除湿する。そして、除湿後の乾燥した風は、風路ホース5eと副風路フィルタ5f(排気側風路フィルタ)を通過して、送風機5aに戻る。このようにして、送風装置5は、内槽4内の湿った衣類に高温の乾燥風を供給し、衣類の乾燥を促進する。
排水路6は、外槽3から排水するための経路であり、外槽3の底面の排水口3bと連通する内部排水路6aと、内部排水路6aを流れる排水中のリントを捕集する水路フィルタ6bと、主に洗い工程時とすすぎ工程時には閉鎖され、主に脱水工程時と乾燥工程時には開放される排水弁6cと、排水弁6cの開放時に排水が通過する排水ホース6dからなる。なお、水路フィルタ6bで捕集されたリントは、使用者が適宜清掃する。
風路フィルタ7と副風路フィルタ5f(排気側風路フィルタ)は、循環風に含まれるリントを捕集するためメッシュフィルタであり、風路フィルタ7は、循環風路5dの下部(上流)側と、外槽3の背面と、の間に、副風路フィルタ5f(排気側風路フィルタ)は、風路ホース5eと、送風機5aと、の間(すなわち循環風路5dの排気側)に配置した。風路フィルタ7によるリントの捕集と排出に関する詳細については、後述する。
リント排出水路8は、循環風路5dの下部と内部排水路6aを繋ぐものである。
循環ポンプ9は、外槽3内の水を循環させるポンプであり、図示を省略するが、モータ、羽根車、ケーシング等により構成される。また、ケーシングには、1つの吸入口と、2つの吐出口と、が形成される。吸入口は、水路フィルタ6bの下流側に接続され、第1の吐出口は、循環水路11に接続され、第2の吐出口は、洗剤溶かし水路10に接続される。
循環水路11(図4または図5参照)は、循環ポンプ9の第1の吐出口から、外槽カバー3aの上部前側の外周面に形成された散水ノズル(図示せず)に、洗い水またはすすぎ水を導く水路である。なお、散水ノズルは、内槽4内に散水される水が薄膜上に広がるように、スリット状に形成されている。
洗剤溶かし水路10(図5参照)は、循環ポンプ9の第2の吐出口から、外槽3の底に設けられた凹状の窪み部3dの前側に形成された流入口3cに、洗い水またはすすぎ水を導く水路である。
流体バランサ(図7参照)は、衣類の位置の偏り等に伴う偏心を抑制するための部材であり、内槽4の開口部の縁付近に設置され、内槽4と一体で回転するようになっている。温水ヒータ14(図9参照)は、外槽3の底に溜まった洗い水を加熱するものであり、外槽3の窪み部3dに設けられている。水位センサ(図示せず)は、外槽3に溜まった水の圧力を測定することで、水位を検出するものである。給水ユニット(図示せず)は、洗剤給水電磁弁と、ソフナー給水電磁弁と、冷却水給水電磁弁と、シャワー給水電磁弁と、を備えている。シャワー給水電磁弁が開動作すると、内槽4内に散水されるシャワー給水と、ベローズの内周面に付着したリントを洗い流すベローズ給水(図7参照)と、副風路フィルタ5fと循環風路5dに付着しているリントを洗い流すダクト洗浄と、の三又に給水が分岐する。制御装置(図示せず)は、給水ユニットの各電磁弁や排水弁6cの開閉動作、内槽4や循環ポンプ9を駆動するモータの回転動作、送風装置5および温水ヒータ14等の動作、を制御する。
<風路フィルタによるリントの捕集と排出>
図3は、筐体および内槽の図示を省略した場合の、外槽と風路フィルタの正面図である。本実施例の洗濯機では、送風機5aが外槽3の右側上方に配置されているため、外槽3から送風機5aに至る循環風路5dは、両者を最短距離で繋ぐよう、送風機5aの下方、かつ、外槽3の後側に配置される。また、本実施例の洗濯機では、外槽3から送風機5aへの通風抵抗を小さくし循環風の風量を増やすため、外槽3の背面に縦長の大きな吸気口3eを設け、この吸気口3eを面積の広い風路フィルタ7で覆っている。
洗濯機では、洗い工程時やすすぎ工程時に、内槽4内の衣類同士が擦れあう機械力や、乾燥工程時に、内槽4に供給される風による機械力等により、衣類の繊維が剥離しリントが発生する。発生したリントは、乾燥工程の初期には湿った状態で重いため浮遊しないが、乾燥が進展するにつれ軽くなり浮遊し始める。浮遊したリントのうち、風路フィルタ7の網目より大きいリントは、風路フィルタ7で捕集され、以後の洗い工程やすすぎ工程時、あるいは後述の槽洗浄コースが実行された時などに内部排水路6aに排出される。
一方、乾燥工程時に浮遊したリントのうち、風路フィルタ7の網目より小さいリントは、風路フィルタ7を通過し循環風路5dに侵入する。さらに、浮遊したリントが開放部9経由で送風機5aに吸い込まれたり、リントがヒータ5bに堆積したりしやすくなることが考えられる。そこで、風路ホース5eと送風機5aの間に、乾燥風に乗って移動するリントを捕集するための副風路フィルタ10を設けることで、上記の問題を改善できるようにした。
循環風路5d内に侵入した微細なリントは、乾燥工程時に除湿のために風路内に供給される冷却水、或いは、洗い工程時やすすぎ工程時などに水槽に供給される水を吸収して、周辺のリントと合体しリント塊となってフィルタ裏側に堆積する。しかし、発生初期のリント塊は十分に小さいため、乾燥工程時であれば冷却水とともに、また、洗い工程やすすぎ工程の終了後の排水時であれば外槽3からの排水に伴い、リント排出水路8を通って内部排水路6aに排出される。この時、リント排出水路風路側接続部8aは、後述の標準槽洗浄工程時や後述の槽洗浄コースにおける第3槽洗浄工程時の巻上により水流が到達する最大高さよりは低い位置にある。さらに、リント排出水路風路側接続部8aは、後述の槽洗浄コースにおける第2槽洗浄工程時の巻上により水流が到達する最大高さより低い位置にあることが望ましい。これによれば、冷却水のみによるリント排出作用に加え、槽洗浄に用いられる水による排出作用が働き、より確実なリント排出が可能となる。
なお、リント排出水路8の直径は数mm程度であっても良いが、ある程度成長したリント塊であっても排出できるように、リント排出水路8を直径6~10mm程度に設計するのが望ましい。また、リント排出水路8経由で排出したリントを水路フィルタ6bで捕集できるように、リント排出水路8の下端に設けたリント排出水路排水路側接続部8bを水路フィルタ6bの上流側に接続することが望ましいが、リント排出水路排水路側接続部8bを水路フィルタ6bの下流側に接続し、リント塊を下水路等に直接流すようにしても良い。
<循環ポンプの回転方向と発生する水流>
図4は、筐体の図示を省略した場合に、ドラム式洗濯乾燥機を斜め前方から見たときの斜視図であり、図5は、図4における点線で囲った部分の拡大図であり、図6は、図5におけるA-A線を含む前後方向の断面で切断したときの断面図である。
循環ポンプ9のモータが正回転すると、外槽3の底に溜まっている洗い水またはすすぎ水が、排水口3bおよび内部排水路6aを介して水路フィルタ6bに導かれる。水路フィルタ6bでリントが除去された水は、吸入口を介してケーシングに流入し、羽根車の遠心力で旋回流になり、第1の吐出口から吐出される。第1の吐出口から吐出された水は、循環水路11を介して散水ノズルに導かれ、散水ノズルから内槽4内に循環シャワーとして散水される。散水された水は、内槽4の貫通孔4bを介して、再び、外槽3の排水口3bに循環する。なお、循環ポンプ9のモータが正回転したときに発生する水流は、図4および図5の黒塗り矢印で示されている。
循環ポンプ9のモータが逆回転すると、外槽3の底に溜まっている洗い水またはすすぎ水が、排水口3bおよび内部排水路6aを介して水路フィルタ6bに導かれる。水路フィルタ6bでリントが除去された水は、吸入口を介してケーシングに流入し、羽根車の遠心力で旋回流になり、第2の吐出口から吐出される。第2の吐出口から吐出された水は、洗剤溶かし水路10を介して外槽3の底の前側にある流入口3cに導かれた後、後方へ流れて、再び、外槽3の排水口3bに循環する。なお、循環ポンプ9のモータが逆回転したときに発生する水流は、図4-図6の白抜き矢印で示されている。
<ベローズ洗浄装置の構造>
図7は、ベローズ洗浄構造の一部を示す縦断面図である。ベローズ洗浄機構13は、シャワー給水電磁弁(図示せず)と、ベローズ洗浄水路13aと、ベローズ洗浄ノズル13bと、で構成される。ベローズ洗浄水路13aは、シャワー給水電磁弁とベローズ洗浄ノズル13bを接続する水路であり、外槽カバー3aの内面を流体バランサと対向するように内径側へ延びている。ベローズ洗浄ノズル13bは、外槽カバー3aの前側からベローズ15の上側内周面に向けて水道水を吐出するノズルであり、吐出した水道水によって、ベローズ15に付着したリントを洗い流す。洗い流されたリントは、水道水とともに、外槽3の排水口3bを介して内部排水路6aに排出され、水路フィルタ6bによって捕集される。
<温水ヒータの構造>
図8は、筐体および外槽カバーの図示を省略した場合に、ドラム式洗濯乾燥機を斜め前方かつ上方から見たときの斜視図であり、図9は、図8における点線で囲った部分の拡大図である。温水ヒータ14は、前述したとおり、外槽3の底に溜まった洗い水を加熱するものであり、外槽3の窪み部3dに設けられる。温水ヒータ14の周囲には、洗い工程やすすぎ工程のときに衣類から剥離したリントの一部が、堆積してくる可能性がある。しかし、外槽3の底に水が溜まった状態で循環ポンプ9のモータが逆回転すると、外槽3の窪み部3dには、図9の矢印で示す水流が発生する。この水流により、温水ヒータ14の周囲に付着したリントが、外槽3の排水口3bを介して内部排水路6aに排出され、水路フィルタ6bによって捕集される。
<洗濯乾燥機の標準コースでの運転動作>
図10は、洗濯乾燥運転の標準コースが選択されたときにドラム式洗濯乾燥機の制御装置が実行する全体の動作を示すフローチャートである。標準コースが設定され、操作パネルによりスタートボタンが操作されると、制御装置は、図10に示すように、洗い工程(ステップS1)、すすぎ工程(ステップS2)、標準槽洗浄工程(ステップS3)、脱水工程(ステップS4)、乾燥工程(ステップS5)を順番に実行する。以下、各工程を具体的に説明する。以下では、内槽4を駆動するモータを正(逆)回転させることを、単に、内槽4を正(逆)回転させると呼ぶことがあり、循環ポンプ9のモータを正(逆)回転させることを、単に、循環ポンプ9を正(逆)回転させると呼ぶことがある。また、内槽4のモータの回転速度を、単に、内槽4の回転速度と呼ぶことがあり、循環ポンプ9のモータの回転速度を、単に、循環ポンプ9の回転速度と呼ぶことがある。
≪洗い工程≫
まず、制御装置は、内槽4を回転させたときのモータ(図示せず)の回転速度と電流値に基づいて、給水前の衣類の量を算出する。例えば、モータに流れる電流が大きい場合、内槽4を回転させるための負荷が大きいことになり、衣類の量が多いと見做すことができる。
次に、制御装置は、洗剤給水電磁弁を開弁し、洗剤投入部に水道水を供給する。洗剤投入部に供給された水道水は、洗剤とともにホースを介して外槽3内に供給される。さらに、制御装置は、洗剤給水電磁弁を開弁したまま、内槽4を回転させながら循環ポンプ9を逆回転させることで、図4-図6の白抜き矢印に示すような水流を発生させる。粉末洗剤の場合、この水流により洗剤が溶かされて、高濃度の洗剤液が生成される。液体洗剤の場合、循環ポンプ9を逆回転させる洗剤溶かしの動作は、省略されても良い。なお、洗剤溶かし時における循環ポンプ9の回転速度は、例えば1500rpmである。
その後、制御装置は、内槽4の正回転と逆回転を繰り返しながら、循環ポンプ9を正回転させることで、図4および図5の黒塗り矢印に示すように、高濃度の洗剤液を散水ノズルから内槽4内に散布する、前洗いを行う。なお、散水ノズルから散水するときの循環ポンプ9の回転速度は、例えば2500rpmである。
次に、制御装置は、水位センサの検出値に基づいて、所定の水位になるまで洗剤給水電磁弁を開弁して給水を行う。その後、制御装置は、内槽4の正回転と逆回転を繰り返しながら、循環ポンプ9を正回転させて本洗いを行う。本洗いの際には、温水ヒータ14をONにして外槽の底部の水を加熱する。
≪すすぎ工程≫
すすぎ工程は、基本的には、1回目のすすぎと、2回目のすすぎ(最終すすぎ)が行われる。
1回目のすすぎでは、制御装置が、まず、排水弁6cを開弁し、洗い工程で用いられた洗い水を排水する。排水終了後、制御装置は、内槽4を高速(例えば1250rpm)で回転(逆回転)させて衣類に含まれる洗い水を脱水する。
次に、制御装置は、排水弁6cを閉弁し、シャワー給水電磁弁を開弁して、外槽3に水道水を供給する。このとき、制御装置は、内槽4を低速で回転させながら、循環ポンプ9を正方向に駆動することで、図4および図5の黒塗り矢印に示すように、すすぎ水を散水ノズルから内槽4内に散布しながら、すすぎを行う。
制御装置が、まず、内槽4および循環ポンプ9を停止させるとともに、排水弁6cを開弁し、外槽3内のすすぎ水を排水する。排水終了後、制御装置は、内槽4を高速で回転させて衣類に含まれるすすぎ水を脱水する。以上で1回目のすすぎが終了する。
次に、2回目のすすぎでは、制御装置は、排水弁6cを閉弁し、ソフナー給水電磁弁を開弁して、外槽3に水道水を供給する。続いて、ソフナー給水電磁弁を閉弁するとともに、洗剤給水電磁弁およびシャワー給水電磁弁を開弁して、外槽3内に水道水を給水する。このとき、制御装置は、内槽4を低速で回転させつつ、循環ポンプ9を正方向に駆動することで、ソフナー(仕上剤)を含むすすぎ水を散水ノズルから内槽4内に散布しながら、衣類にソフナーを馴染ませる。また、シャワー給水電磁弁が開弁されると、前述したとおり、ベローズ洗浄水路13aを介して水道水がベローズ洗浄ノズル13bに達し、ベローズ15の上側内周面に向けて散水されるので、ベローズ15に付着したリントが洗い流される。このとき洗い流されるリントには、前回の運転における乾燥工程でベローズ15に付着したものも含まれる。
≪標準槽洗浄工程≫
標準槽洗浄工程では、制御装置が、まず、排水弁6cを開弁し、すすぎ工程で用いられたすすぎ水を排水する。排水終了後、制御装置は、内槽4を高速(例えば900rpm)で所定時間、回転(逆回転)させて衣類に含まれるすすぎ水を脱水する。
次に、制御装置は、内槽4の回転速度を低下させ、内槽4が所定の回転速度(例えば350rpm)に達すると、排水弁6cを閉弁する。なお、このときの内槽4の回転速度は、洗い工程や後述の槽洗浄コースにおける第1槽洗浄工程での回転よりも高く、脱水における高速回転よりも低ければ、350rpmに限られない。
その後、制御装置は、排水弁6cを閉弁したまま、洗剤給水電磁弁とシャワー給水電磁弁を交互に開弁して、外槽3の底に水道水を溜める。制御装置は、水道水を外槽3の底に溜めながら、内槽4の回転速度を比較的高速である350rpmで維持することにより、水道水を上方に巻き上げる。シャワー給水電磁弁が開弁されると、前述したとおり、ベローズ洗浄水路13aを介して水道水がベローズ洗浄ノズル13bに達し、ベローズ15の上側内周面に向けて散水されるので、ベローズ15に付着したリントが洗い流される。制御装置は、水位センサ、または、動水圧に合わせた時間制御、により、所定の水位に達したことを検出すると、シャワー給水電磁弁を閉弁するが、内槽4の回転速度はそのまま維持し、水道水の巻き上げが継続される。
所定時間後、制御装置は、内槽4の回転速度は維持したまま、排水弁6cを開弁することで、リントを含んだ水が内槽4内の衣類に触れることなく排水され、リントは水路フィルタ6bによって捕集される。排水が完了すると、脱水工程に移行する。
この標準槽洗浄工程によれば、水道水が比較的高い位置まで巻き上げられるので、外槽カバー3aを含む外槽3の上部に付着した汚れやリントも洗い流すことができる。また、標準槽洗浄工程で巻き上げられた水道水は、風路フィルタ7まで達するため、その水流により風路フィルタ7の前側および後側に付着したリントも洗い流される。特に、標準槽洗浄工程では内槽4が逆回転(正面から見て反時計回りに回転)し、主に右側上方に水道水が巻き上げられるので、外槽3の右側後方に設けられた風路フィルタ7の上端まで効率よく洗浄される。さらに、標準槽洗浄工程では、洗い水やすすぎ水ではなく、清水が用いられるので、リントの再付着も防止することが可能となる。なお、内槽4を350rpmで回転させて水道水を巻き上げる前に、900rpmまで高速回転させて脱水することで、槽洗浄工程前の衣類に洗剤液が僅かに残っていた場合でも、巻上時の発泡を防ぐことが可能となっている。
≪脱水工程≫
脱水工程において、制御装置は、排水弁6cを開弁したまま、内槽4の回転速度をさらに上昇させ、高速(例えば1000rpm)で逆回転させることで、衣類に含まれる水を(最終)脱水する。脱水工程が所定時間実行されると、乾燥工程に移行する。
≪乾燥工程≫
乾燥工程において、制御装置は、冷却水給水電磁弁を開弁するとともに、温風ヒータ5bに通電し、送風機5aを駆動させることで、衣類の乾燥を促進させる。具体的には、送風機5aから吹き出した風が、下流の温風ヒータ5bで温められた後、温風吹出口5cを通って、内槽4に供給される。内槽4に供給された温風は、衣類から水分を奪った後、内槽4の貫通孔から風路フィルタ7を通過して、循環風路5dに至る。循環風路5dに流入した高湿度の風は、冷却水給水電磁弁から供給される冷却水によって除湿され、風路ホース5eを通って、送風機5aに戻る。
<洗濯乾燥機の槽洗浄コースでの運転動作>
本実施例のドラム式洗濯乾燥機は、洗い工程、すすぎ工程および脱水工程を含む洗濯運転や、さらに乾燥工程も含む洗濯乾燥運転を行う標準コース以外に、衣類を投入せずに外槽3などを洗浄する専用の運転を行う槽洗浄コースが設定可能となっている。例えば、洗い工程などを含まず乾燥工程のみを含む乾燥運転が3回連続で実行されたときや、乾燥工程中に風路フィルタ7が目詰まりしていることを温度上昇や風量低下により検知した場合には、槽洗浄コースを設定するよう促す表示が、図示しない操作パネルなどに出力される。
図11は、槽洗浄コースが選択されたときにドラム式洗濯乾燥機の制御装置が実行する全体の動作を示すフローチャートであり、図12は、槽洗浄コースにおける、内槽の回転速度の推移と、循環ポンプおよび排水弁の動作の推移を示すタイムチャートである。槽洗浄コースが設定され、操作パネルによりスタートボタンが操作されると、制御装置は、図11に示すように、給水工程(ステップS11)、第1槽洗浄工程(ステップS12)、第2槽洗浄工程(ステップS13)、排水工程(ステップS14)、第3槽洗浄工程(ステップS15)、脱水工程(ステップS16)を順番に実行する。以下、各工程を具体的に説明する。
≪給水工程≫
まず、制御装置は、排水弁6cを閉弁した状態で洗剤給水電磁弁を開弁して給水し、外槽3の底に水道水を溜める。制御装置は、内槽4の正回転と逆回転を繰り返しながら、水位センサに基づき所定の水位になったことを検知すると、洗剤給水電磁弁を閉弁する。
≪第1槽洗浄工程≫
給水が完了すると、制御装置は、排水弁6cを閉弁したまま、すなわち、外槽3内に水道水を溜めた状態で、循環ポンプ9を逆方向に例えば1500rpmで駆動させる。すると、外槽3の底において図4-図6の白抜き矢印で示される向きの水流が発生し、外槽3の底にある温水ヒータ14に堆積したリントが、外槽3の排水口3bを介して内部排水路6aに排出され、水路フィルタ6bによって捕集される。このときの水流は、温水ヒータ14以外にも、図4-図6の白抜き矢印で示される経路における配管などの内面の汚れを洗浄する役割も果たす。なお、第1槽洗浄工程では、内槽4は、給水工程から引き続き正回転と逆回転を繰り返し、その回転速度(第1回転速度)は洗い工程と同程度、例えば40~50rpmである。
≪第2槽洗浄工程≫
第1槽洗浄工程(循環ポンプ9の逆回転)の開始から所定時間が経過すると、第2槽洗浄工程に移行する。第2槽洗浄工程においても、第1槽洗浄工程と同様に、制御装置は、排水弁6cを閉弁したまま、すなわち、外槽3内に水道水を溜めたまま、循環ポンプ9を逆方向に例えば1500rpmで駆動させる。ただし、第2槽洗浄工程では、内槽4は、第1槽洗浄工程よりも高い回転速度(第2回転速度)、例えば100rpmで一方向(逆方向)に回転する。したがって、第1槽洗浄工程よりも高い位置まで水道水が巻き上がり、例えば外槽3の側面の一部や背面の一部(例えば風路フィルタ7)を洗い流す。特に、第2槽洗浄工程では内槽4が逆回転し、主に右側上方に水道水が巻き上げられるので、外槽3の右側後方に設けられた風路フィルタ7の上端まで効率よく洗浄される。
≪排水工程≫
第2槽洗浄工程の開始から所定時間が経過すると、排水工程に移行する。排水工程では、制御装置は、循環ポンプ9を停止させるとともに排水弁6cを開弁し、排水を開始する。その後、制御装置は、排水しながら内槽4の回転速度を例えば100rpmから350rpmまで段階的に上昇させる。このとき、第2槽洗浄工程において風路フィルタ7の表側から洗い流されたリントは、内部排水路6aに直接排出され、風路フィルタ7の裏側から洗い流されたリントは、リント排出水路8を介して内部排水路6aに排出される。そして、内部排水路6aに排出されたリントは、排水弁6cに至る前にある水路フィルタ6bによって捕集される。
≪第3槽洗浄工程≫
制御装置は、水位センサに基づいて排水が完了したことを検知すると、排水弁6cを閉弁し、第3槽洗浄工程に移行する。第3槽洗浄工程では、まず、制御装置は、排水弁6cを閉弁したまま、洗剤給水電磁弁とシャワー給水電磁弁を交互に開弁して、外槽3の底に水道水を溜める。制御装置は、水道水を外槽3の底に溜めながら、内槽4の回転速度を350rpmで維持することにより、水道水を上方に巻き上げる。シャワー給水電磁弁が開弁されると、前述したとおり、ベローズ洗浄水路13aを介して水道水がベローズ洗浄ノズル13bに達し、ベローズ15の上側内周面に向けて散水されるので、ベローズ15に付着したリントが洗い流される。制御装置は、水位センサ、または、動水圧に合わせた時間制御、により、所定の水位に達したことを検出すると、シャワー給水電磁弁を閉弁するが、内槽4の回転速度はそのまま維持し、水道水の巻き上げが継続される。なお、内槽4の回転速度(第3回転速度)は、第2槽洗浄工程における回転よりも高く、脱水における高速回転よりも低ければ、350rpmに限られない。
第3槽洗浄工程では、第1槽洗浄工程や第2槽洗浄工程において届かなかった高い位置にまで水道水が巻き上げられるので、外槽カバー3aを含む外槽3の上部に付着した汚れやリントも洗い流すことができる。また、制御装置は、第3槽洗浄工程の終了時に、循環ポンプ9を逆方向に例えば1500rpmで駆動させることで、第3槽洗浄工程において外槽3の内面から剥離させたリントなどが水路フィルタ6bで効率よく捕集される。
その後、制御装置は、循環ポンプ9を停止させ、排水弁6cを開弁することで排水を開始し、第3槽洗浄工程で溜めた水に含まれるリントが水路フィルタ6bによってさらに捕集される。排水が完了すると、脱水工程に移行する。
≪脱水工程≫
脱水工程において、制御装置は、排水弁6cを開弁したまま、内槽4の回転速度をさらに上昇させ、高速(例えば1000rpm)で逆回転させることで、内槽4に付着した水を遠心力により剥離させる。脱水工程が所定時間実行されると、槽洗浄コースが終了する。
<実施例1の効果>
以上で説明したように、本実施例では、標準コースが選択された場合でも、すすぎ工程と脱水工程の間に標準槽洗浄工程が実行されるので、外槽3に付着した汚れや風路フィルタ7に付着したリントを洗い流すことができる。ただし、洗い工程などを含まず乾燥工程のみを含む乾燥運転が実行される場合、標準槽洗浄工程が実行されないので、外槽3や風路フィルタ7の汚れやリントが蓄積することになる。そのため、乾燥運転が所定回数(例えば3回)連続で行われた場合などは、槽洗浄コースを行うことで、標準コースよりも短時間で蓄積した汚れやリントを洗い流すことができる。
また、槽洗浄コースにおける第1槽洗浄工程、第2槽洗浄工程および第3槽洗浄工程で用いられる水は、洗い水やすすぎ水でなく清水であるため、汚れやリントの再付着を防止することが可能である。さらに、槽洗浄コースでは、循環ポンプ9を逆回転させ、外槽3の底において水路フィルタ6bに吸い込まれる強い水流を発生させることで、リントを水路フィルタ6bに集約し、排水弁6cが開弁したときにリントが機外へ排出されるのを抑制できる。仮に、循環ポンプ9を駆動させない場合、排水弁6cが開弁したときに、細かいリントは、水路フィルタ6bを通過して機外へ排出されやすいだけでなく、外槽3の底にも残存しやすい。外槽3の底に残存したリントは、内槽4の回転速度が高い第3槽洗浄工程において、さらに細かくなるため、機外により排出されやすくなる。さらに、循環ポンプ9を逆回転すると、外槽3の底にある温水ヒータ14に堆積したリントや巻き付いた髪の毛なども、強い水流により剥離させることが可能となる。
なお、リント捕集動作は、洗濯標準コースでの排水するタイミングの前に実行されても良い。排水の前に循環ポンプ9を駆動することで、細かいリントが水路フィルタ6bに集約されるため、リントが機外へ排出されて排水トラップが詰まってしまうのを防止できる。
実施例2は、洗い工程やすすぎ工程において、散水ノズルからの散水(循環シャワー)を止めるときの循環ポンプ9の制御に関するものである。
前述のとおり、散水ノズルから散水する場合、循環ポンプ9は、例えば2500rpmの高速で正回転する。比較例として、散水を止めるとき、仮に、循環ポンプ9が高速回転している状態から急に停止した場合、ポンプ停止時には、循環ポンプ9によって持ち上げられた水が循環水路11にまだ多く残っている。図13は、比較例の場合の循環ポンプ停止時の循環シャワーの水位を示す図である。図13に示すように、循環シャワーの水位高さの方が、外槽3内に溜まっている水面の高さよりも高いと、循環ポンプ9の停止直後、この差に相当する水が、水面の高さまで戻ってくる。その結果、循環ポンプ9に対して逆流が生じ、捕集されたリントが水路フィルタ6bから溢れてしまう可能性がある。
そこで、本実施例の制御装置は、正回転している循環ポンプ9を停止させるとき、高速回転している循環ポンプ9を急に停止させずに、回転速度を段階的に下げるようにした。回転速度の下げ方としては、例えば、2500rpmから所定時間ごとに500rpmまたは1000rpmずつ下げて最終的に停止させても良いし、2500rpmから1000rpm程度まで一気に下げて所定時間の後に停止させても良い。
図14は、実施例2の場合の循環ポンプ停止時の循環シャワーの水位を示す図である。制御装置が、循環ポンプ9を例えば1000rpm程度の低速回転で駆動させてから停止させると、図14に示すように、循環ポンプ停止時の循環シャワーの水位高さの方が、外槽3内に溜まっている水面の高さより低い状態となる。このため、循環ポンプ9の停止直後も、循環ポンプ9に対する逆流は生じ難く、捕集されたリントが水路フィルタ6bから溢れることも抑制できる。なお、循環シャワーの循環流量の低下を許容できる場合には、循環ポンプ9の回転速度を最初から1000rpm以下で駆動させるようにしても良い。
次に、実施例2の変形例を説明する。本変形例は、制御装置が、水位センサの検出値に基づいて、循環ポンプ9の回転速度を制御するものである。具体的には、外槽3内に溜まっている水面の高さと、循環ポンプ9の目標回転速度と、の関係が予めテーブルとして制御装置内に格納されている。そして、制御装置は、水位センサの検出値に応じて、循環ポンプ9を目標回転速度となるよう制御しながら、最終的に循環ポンプ9を停止させる。これにより、循環ポンプ9の停止後の逆流が防げる範囲で、循環ポンプ9の停止前に可能な限り高い回転速度で駆動できる利点がある。
前述の各実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。例えば、前述した槽洗浄工程は、ドラム式洗濯乾燥機だけでなく、縦型の洗濯乾燥機や、乾燥機能のない洗濯機にも適用できる。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。さらに、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1…ドラム式洗濯乾燥機、2…筐体、2a…ドア、2b…前面カバー、2c…側板、2d…背面カバー、2e…上面カバー、2f…ベース、2g…ヒンジ、3…外槽、3a…外槽カバー、3b…排水口、3c…流入口、3d…窪み部、3e…吸気口、4…内槽、4a…回転軸、4b…貫通孔、5…送風装置、5a…送風機、5b…温風ヒータ、5c…温風吹出口、5d…循環風路、5e…風路ホース、5f…副風路フィルタ、6…排水路、6a…内部排水路、6b…水路フィルタ、6c…排水弁、6d…排水ホース、7…風路フィルタ、8…リント排出水路、8a…リント排出水路風路側接続部、8b…リント排出水路排水路側接続部、9…循環ポンプ、10…洗剤溶かし水路、11…循環水路、12…流体バランサ、13…ベローズ洗浄機構、13a…ベローズ洗浄水路、13b…ベローズ洗浄ノズル、14…温水ヒータ、15…ベローズ

Claims (6)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に支持されて水を溜める外槽と、
    前記外槽に内包されて衣類を収容する内槽と、
    前記外槽内の水を循環させる循環ポンプと、
    前記循環ポンプによって循環する水に含まれるリントを捕集する水路フィルタと、
    前記外槽内の水を排水する排水弁と、
    前記内槽、前記循環ポンプおよび前記排水弁を制御する制御装置と、を備え、
    前記循環ポンプは、正回転すると前記外槽の上部から前記内槽内に散水され、逆回転すると前記外槽の底に形成された流入口に水が導かれるものであり、
    前記制御装置は、前記排水弁を閉じて前記外槽内に水を溜めた状態で、前記内槽を回転させる槽洗浄工程を実行するものであって、
    前記槽洗浄工程は、
    前記循環ポンプが逆回転しながら、前記内槽が第1回転速度で回転する第1洗浄工程と、
    前記循環ポンプが逆回転しながら、前記内槽が前記第1回転速度よりも高い第2回転速度で回転する第2洗浄工程と、
    を有することを特徴とする洗濯機。
  2. 請求項1に記載の洗濯機において、
    前記外槽の底に設けられて前記外槽内に溜まった水を加熱する温水ヒータ、をさらに備え、
    前記第1洗浄工程では、前記温水ヒータに付着したリントが洗い流されることを特徴とする洗濯機。
  3. 請求項1に記載の洗濯機において、
    前記内槽内に風を供給する送風機と、
    前記外槽と前記送風機を接続する風路と、
    前記風路の上流側に設けられて風に含まれるリントを捕集する風路フィルタと、をさらに備え、
    前記第2洗浄工程で巻き上げられた水が、前記風路フィルタに達することを特徴とする洗濯機。
  4. 請求項1に記載の洗濯機において、
    前記槽洗浄工程は、前記内槽が前記第2回転速度よりも高い第3回転速度で回転する第3洗浄工程、をさらに備え、
    前記第3洗浄工程で巻き上げられた水が、前記外槽の前側の開口部に設けられる外槽カバーに達することを特徴とする洗濯機。
  5. 請求項4に記載の洗濯機において、
    前記第3洗浄工程の終了時に、前記循環ポンプが逆回転することを特徴とする洗濯機。
  6. 請求項1に記載の洗濯機において、
    洗い工程、すすぎ工程および脱水工程を含む標準コースとは別の槽洗浄コースが選択された場合に、前記制御装置は、前記槽洗浄工程を実行することを特徴とする洗濯機。
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