以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係るトイレ装置を表す斜視図である。
図2は、実施形態に係るトイレ装置の一部を表す斜視図である。
図1及び図2に表したように、トイレ装置500は、洋式腰掛便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)300と、衛生洗浄装置100と、操作部200と、を備える。衛生洗浄装置100は、便器300の上に取り付けられる。衛生洗浄装置100は、便器300に対して一体的に取り付けられてもよいし、便器300に対して着脱可能に取り付けられてもよい。
衛生洗浄装置100は、ケーシング10と、便座80と、便蓋90と、を有する。便座80及び便蓋90は、ケーシング10に対して回転可能に軸支されている。図1では、便座80が閉じた状態、かつ、便蓋90が開いた状態を表している。図2では、便座80及び便蓋90が開いた状態を表している。使用者は、例えば、開いた状態の便蓋90に背を向けて閉じた状態の便座80に座った(着座した)状態で、トイレ装置500(衛生洗浄装置100)を使用することができる。便蓋90は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
ここで、本願明細書においては、便座80に座った使用者からみて上方を「上方」とし、便座80に座った使用者からみて下方を「下方」とする。また、開いた状態の便蓋90に背を向けて便座80に座った使用者からみて前方を「前方」とし、後方を「後方」とし、右側を「右側方」とし、左側を「左側方」とする。
便器300は、ボウル部300aを有する。ボウル部300aは、下方に凹む凹状である。便器300は、ボウル部300aにおいて使用者の尿や便などの排泄物を受ける。
ケーシング10は、便器300のボウル部300aよりも後方の部分の上に取り付けられる。ケーシング10は、延出部12を有する。延出部12は、ボウル部300aの後端部分よりも前方に延びる。延出部12は、例えば、前方に向かって下降傾斜している。延出部12は、湾曲凹面14を有する。湾曲凹面14は、延出部12の左右方向の中央部に設けられ、ボウル部300aの開口端の形状に沿って凹状に湾曲している。
操作部200は、衛生洗浄装置100を動作させるための操作入力を受け付ける。この例では、操作部200は、トイレ装置500が設置されるトイレ室の壁に取り付けられている。この例では、操作部200は、衛生洗浄装置100とは別に設けられたリモコンである。操作部200は、衛生洗浄装置100と一体的に設けられてもよい。
図3は、実施形態に係るトイレ装置の要部構成を表すブロック図である。
図3に表したように、衛生洗浄装置100は、局部洗浄ユニット30と、局部乾燥ユニット40と、制御部50と、電源回路55と、人体検知センサ60と、を有する。なお、図3では、トイレ装置500の水路系の要部構成と電気系の要部構成とを併せて表している。
局部洗浄ユニット30は、使用者の局部に向けて洗浄水を吐出することで使用者の局部を洗浄する。局部洗浄ユニット30は、ノズル31と、電磁弁32と、洗浄水加熱部33と、流量切替部34と、流路切替部35と、ノズルモータ36と、ノズル洗浄室37と、を有する。
ノズル31は、先端部に設けられた吐水口31aを有する。ノズル31は、給水源WSから供給された洗浄水を吐水口31aから吐出して、便座80に座った使用者の局部(例えば「おしり」など)を洗浄する。設けられる吐水口31aの数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。ノズル31には、吐水口31aとして、例えば、使用者の「おしり」を洗浄するためのおしり洗浄吐水口と、使用者の女性局部を洗浄するためのビデ洗浄吐水口と、が設けられていてもよい。
局部洗浄ユニット30は、水道や貯水タンクなどの給水源WSから供給された水をノズル31やノズル洗浄室37に導く流路30aを有する。流路30aは、給水源WSとノズル31とを接続する。また、流路30aは、給水源WSとノズル洗浄室37とを接続する。
流路30aの上流側には、電磁弁32が設けられている。電磁弁32は、開閉可能な電磁バルブである。電磁弁32は、制御部50と電気的に接続されている。電磁弁32は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、流路30aを開閉する。つまり、電磁弁32は、制御部50からの指令に基づいて、給水源WSからノズル31やノズル洗浄室37への給水の開始と及び停止を切り替える。
電磁弁32の下流には、洗浄水加熱部33が設けられている。洗浄水加熱部33は、例えば、ヒータを有する熱交換器である。洗浄水加熱部33は、制御部50と電気的に接続されている。洗浄水加熱部33は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、ヒータによる加熱の開始及び停止を切り替える。これにより、洗浄水加熱部33は、給水源WSから供給された水を規定の温度まで昇温させる。洗浄水加熱部33は、例えば、セラミックヒータなどを用いた瞬間加熱式(瞬間式)の熱交換器でもよいし、貯湯タンクを用いた貯湯加熱式の熱交換器でもよい。
洗浄水加熱部33の下流には、流量の調整を行う流量切替部34と、給水先の切替を行う流路切替部35と、が設けられている。流量切替部34及び流路切替部35は、1つのユニットとして設けられていてもよい。
流量切替部34は、ノズル31やノズル洗浄室37から吐出される水の流量を調整する。流量切替部34は、例えば、弁を有する。流量切替部34は、制御部50と電気的に接続されている。流量切替部34は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、弁の開閉状態を変更することで、ノズル31やノズル洗浄室37から吐出される水の流量を調整する。
流路切替部35は、給水先(流路30aの接続先)をノズル31及びノズル洗浄室37のいずれかに切り替える。流路切替部35は、例えば、弁を有する。流路切替部35は、制御部50と電気的に接続されている。流路切替部35は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、弁の開閉状態を変更することで、給水先をノズル31及びノズル洗浄室37のいずれかに切り替える。
流量切替部34及び流路切替部35の下流には、ノズル31が設けられている。ノズル31は、ノズルモータ36からの駆動力を受け、便器300のボウル部300a内に進出したり、ケーシング10の内部に後退したりすることができる。ノズルモータ36は、制御部50と電気的に接続されている。ノズルモータ36は、制御部50からの指令に基づいて、ノズル31を進退させる。
ケーシング10は、開口10aと、ノズルダンパ15と、を有する。開口10aは、ノズル31と対向する位置に設けられる。ノズル31は、開口10aを介してケーシング10の内外に進退する。ノズルダンパ15は、開口10aを塞ぐように設けられている。図2に表したように、ノズルダンパ15(開口10a)は、湾曲凹面14に設けられている。ノズル31は、ケーシング10の外に進出した状態において、吐水口31aから洗浄水を吐出する。
ノズル洗浄室37は、ノズル31を進出させた状態で、図示しない吐水部から洗浄水を吐出することにより、ノズル31の外周表面(胴体)を洗浄することができる。ノズル洗浄室37は、ノズル31を収納した(後退させた)状態で、図示しない吐水部から洗浄水を吐出することにより、ノズル31の吐水口31aの部分などを洗浄してもよい。
局部乾燥ユニット40は、便器300のボウル部300a内に風を吹き出すことにより、洗浄で濡れた使用者の局部を乾燥させる。局部乾燥ユニット40は、例えば、便座80に座った使用者の局部(「おしり」など)に向けて風を吹き出す。
局部乾燥ユニット40は、空気が流れる流路40aを有する。流路40aの下流端は、ケーシング10の開口10bに接続されている。流路40aには、ファン41と、ヒータ42と、が設けられている。
ファン41は、例えば、ケーシング10内の空気を吸い込んで流路40aに導き、開口10bから吐出させることで、風を吹き出す。ファン41は、制御部50と電気的に接続されている。ファン41は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、風の吹き出しの開始及び停止を切り替える。ファン41は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、吹き出される風の風量(流量)を調整する。
ヒータ42は、流路40aを流れる空気を加熱する。洗浄水加熱部33は、制御部50と電気的に接続されている。ヒータ42は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、加熱の開始及び停止を切り替える。ヒータ42は、例えば、制御部50からの指令に基づいて、吹き出される風の温度を調整する。
ケーシング10は、開口10bと、乾燥ダンパ16と、を有する。開口10bは、局部乾燥ユニット40と対向する位置に設けられる。局部乾燥ユニット40は、開口10bを介してケーシング10の外部に風を吹き出す。乾燥ダンパ16は、開口10bを塞ぐように設けられている。図2に表したように、乾燥ダンパ16(開口10b)は、湾曲凹面14に設けられている。
人体検知センサ60は、使用者を検知する。人体検知センサ60は、例えば、使用者のトイレ室への入室及びトイレ室からの退室を検知する。人体検知センサ60は、例えば、使用者の便座80への着座及び便座80からの離座を検知する。人体検知センサ60は、例えば、赤外線センサ、電波センサ、及び静電センサの少なくともいずれかを含む。人体検知センサ60は、制御部50と電気的に接続されている。人体検知センサ60は、検知結果を制御部50に出力する。人体検知センサ60は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
この例では、人体検知センサ60は、衛生洗浄装置100に設けられている。人体検知センサ60は、操作部200に設けられていてもよいし、衛生洗浄装置100及び操作部200とは別に設けられていてもよい。
制御部50は、電源回路55を介して供給電源PSから電力を供給され、操作部200などからの信号(操作入力)に基づいて、局部洗浄ユニット30(電磁弁32、洗浄水加熱部33、流量切替部34、流路切替部35、及びノズルモータ36)、及び局部乾燥ユニット40(ファン41及びヒータ42)などの動作を制御する。
制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、局部洗浄ユニット30による局部洗浄を制御する。より具体的には、制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、電磁弁32及び流路切替部35を制御することで、ノズル31やノズル洗浄室37からの洗浄水の吐出の開始及び停止を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、流量切替部34を制御することで、ノズル31から吐出される水の流量を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、洗浄水加熱部33を制御することで、ノズル31から吐出される洗浄水の温度を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ノズルモータ36を制御することで、ノズル31の進退を制御する。
また、制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、局部乾燥ユニット40による局部乾燥を制御する。より具体的には、制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ファン41を制御することで、風の吹き出しの開始及び停止を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ファン41を制御することで、吹き出される風の風量を制御する。制御部50は、例えば、操作部200における操作入力に基づいて、ヒータ42を制御することで、吹き出される風の温度を制御する。
供給電源PSは、例えば、交流電源である。供給電源PSは、例えば、交流100V(実効値)の商用電源である。電源回路55は、例えば、供給電源PSから供給された100Vの交流電力を、5V、12V、24Vなどの直流電力に変換する。そして、電源回路55は、変換後の5V、12V、24Vの各直流電力、及び100Vの交流電力を、衛生洗浄装置100の各部に供給する。これにより、電源回路55からの電力供給に応じて、衛生洗浄装置100の各部が動作する。
図4は、実施形態に係る操作部の一例を表す正面図である。
図4に表したように、操作部200は、洗浄ボタン201(おしり洗浄ボタン201a及びビデ洗浄ボタン201b)と、乾燥ボタン202と、停止ボタン203と、設定変更ボタン204と、最大出力ボタン205と、出力変更ボタン206(出力増大ボタン206a及び出力減少ボタン206b)と、を有する。なお、操作部200における各ボタンは、押し込むことで操作入力されるボタン(押しボタン)であってもよいし、接触することで操作入力されるボタン(タッチスイッチ)であってもよい。
洗浄ボタン201は、局部洗浄ユニット30の動作の開始の操作入力を受け付ける。洗浄ボタン201において操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄(すなわち、ノズル31からの洗浄水の吐出)を開始させる。この例では、洗浄ボタン201として、おしり洗浄ボタン201a及びビデ洗浄ボタン201bが設けられている。おしり洗浄ボタン201aは、局部洗浄ユニット30によるおしり洗浄の開始の操作入力を受け付ける。おしり洗浄ボタン201aにおいて操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30によるおしり洗浄を開始させる。おしり洗浄においては、例えば、ノズル31のおしり洗浄吐水口から洗浄水が吐出される。ビデ洗浄ボタン201bは、局部洗浄ユニット30によるビデ洗浄の開始の操作入力を受け付ける。ビデ洗浄ボタン201bにおいて操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30によるビデ洗浄を開始させる。ビデ洗浄においては、例えば、ノズル31のビデ洗浄吐水口から洗浄水が吐出される。
乾燥ボタン202は、局部乾燥ユニット40の動作の開始の操作入力を受け付ける。乾燥ボタン202において操作入力がされると、制御部50は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥(すなわち、ファン41を駆動させることによる風の吹き出し)を開始させる。制御部50は、局部乾燥を開始させる際に、ファン41を駆動させるとともに、ヒータ42による加熱を開始して、温風の吹き出しを開始させてもよい。
停止ボタン203は、衛生洗浄装置100の動作の停止の操作入力を受け付ける。停止ボタン203は、例えば、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の動作の停止の操作入力を受け付ける。局部洗浄ユニット30による局部洗浄が行われている状態で、停止ボタン203において操作入力がされると、制御部50は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄(すなわち、ノズル31からの洗浄水の吐出)を停止させる。局部乾燥ユニット40による局部乾燥が行われている状態で、停止ボタン203において操作入力がされると、制御部50は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥(すなわち、ファン41を駆動させることによる風の吹き出し)を停止させる。ヒータ42による加熱が行われている場合には、制御部50は、局部乾燥を停止させる際に、ファン41の駆動を停止させるとともに、ヒータ42による加熱を停止させる。
設定変更ボタン204は、衛生洗浄装置100の各機能の設定を変更するための操作入力を受け付ける。設定変更ボタン204において操作入力がされると、制御部50は、衛生洗浄装置100の各機能の設定を変更する。設定変更ボタン204は、例えば、後述する自動乾燥力設定機能の開始及び停止の操作入力を受け付ける。自動乾燥力設定機能が実行されている状態で、設定変更ボタン204において操作入力がされると、制御部50は、自動乾燥力設定機能の実行を停止する。自動乾燥力設定機能が実行されていない状態で、設定変更ボタン204において操作入力がされると、制御部50は、自動乾燥力設定機能の実行を開始する。自動乾燥力設定機能については、後述する。設定変更ボタン204は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
このように、自動乾燥力設定機能の開始及び停止の操作入力を受け付ける設定変更ボタン204を設けることで、自動乾燥力設定機能の開始及び停止を使用者が容易に変更することができる。これにより、使用者が自分の好みに合わせて局部乾燥ユニット40を使いやすくなる。したがって、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
最大出力ボタン205は、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大(最大流量)にする操作入力を受け付ける。局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量が最大ではない状態で局部洗浄が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、流量切替部34を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にする。局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量が最大の状態で局部洗浄が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、流量切替部34を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にする前の状態に戻す。最大流量は、出力変更ボタン206によって設定される最大の流量と同じであってもよいし、出力変更ボタン206によって設定される最大の流量よりも大きくてもよい。
このように、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタン205を設けることで、少ない操作入力で局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にすることができる。これにより、局部洗浄ユニット30の使い勝手をさらに向上することができる。
また、最大出力ボタン205は、例えば、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大(最大乾燥力)にする操作入力を受け付ける。例えば、局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大ではない状態で局部乾燥が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、ファン41及びヒータ42の少なくともいずれかを制御することで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にする。例えば、局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大の状態で局部乾燥が行われているときに、最大出力ボタン205において操作入力がされると、制御部50は、ファン41及びヒータ42の少なくともいずれかを制御することで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にする前の状態に戻す。乾燥力は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥の性能の高さを示す。乾燥力は、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の風量(すなわち、単位時間あたりに吹き出された風の量)及び局部乾燥ユニット40から吹き出す風の温度の少なくともいずれかに基づいて、決定される。乾燥力は、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の風量及び局部乾燥ユニット40から吹き出す風の温度の両方に基づいて、決定されてもよい。乾燥力が大きい状態とは、例えば、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の風量が大きい状態である。乾燥力が大きい状態とは、例えば、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の温度が高い状態である。最大乾燥力は、出力変更ボタン206によって設定される最大の乾燥力と同じであってもよいし、出力変更ボタン206によって設定される最大の乾燥力よりも大きくてもよい。
このように、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタン205を設けることで、自動乾燥力設定機能による乾燥力の自動設定に加えて、最大出力ボタン205による乾燥力の変更を容易に行うことができる。これにより、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
また、最大出力ボタン205を局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40において共通にすることで、操作部200に各ユニットの専用の最大出力ボタン205を設けなくても、共通の最大出力ボタン205によって、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の最大出力の動作を個別に実行させることができる。したがって、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40で最大出力の動作を実行可能な場合でも、使い勝手を損なうことなく、操作部200のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
出力変更ボタン206は、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に変更する操作入力を受け付ける。局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量は、複数(例えば、5つ)の段階を有する。この例では、出力変更ボタン206として、出力増大ボタン206a及び出力減少ボタン206bが設けられている。出力増大ボタン206aは、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に増大させる操作入力を受け付ける。出力増大ボタン206aは、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を一段階上げる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に減少させる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を一段階下げる操作入力を受け付ける。局部洗浄ユニット30による局部洗浄が行われている状態で、出力増大ボタン206aにおいて操作入力がされると、制御部50は、流量切替部34を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に増大させる。局部洗浄ユニット30による局部洗浄が行われている状態で、出力減少ボタン206bにおいて操作入力がされると、制御部50は、流量切替部34を制御することで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に減少させる。
このように、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタン206を設けることで、最大出力ボタン205による最大流量への変更に加えて、出力変更ボタン206による流量の変更(調整)を容易に行うことができる。これにより、使用者が自分の好みに合わせて局部洗浄ユニット30を使いやすくなる。したがって、局部洗浄ユニット30の使い勝手を向上することができる。
また、出力変更ボタン206は、例えば、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける。局部乾燥ユニット40の乾燥力は、複数(例えば、5つ)の段階を有する。出力増大ボタン206aは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に増大させる操作入力を受け付ける。出力増大ボタン206aは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を一段階上げる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に減少させる操作入力を受け付ける。出力減少ボタン206bは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を一段階下げる操作入力を受け付ける。局部乾燥ユニット40による局部乾燥が行われている状態で、出力増大ボタン206aにおいて操作入力がされると、制御部50は、ファン41及びヒータ42の少なくともいずれかを制御することで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に増大させる。局部乾燥ユニット40による局部乾燥が行われている状態で、出力減少ボタン206bにおいて操作入力がされると、制御部50は、ファン41及びヒータ42の少なくともいずれかを制御することで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を段階的に減少させる。
このように、局部乾燥ユニットの乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタン206を設けることで、自動乾燥力設定機能による乾燥力の自動設定や最大出力ボタン205による最大乾燥力への変更に加えて、出力変更ボタン206による乾燥力の変更(調整)を容易に行うことができる。これにより、使用者が自分の好みに合わせて局部乾燥ユニット40を使いやすくなる。したがって、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
また、出力変更ボタン206を局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40において共通にすることで、操作部200に各ユニットの専用の出力変更ボタン206を設けなくても、共通の出力変更ボタンによって、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の出力変更を個別に実行させることができる。したがって、使い勝手を損なうことなく、操作部200のデザイン性や操作性を優れたものとすることができる。
図5は、実施形態に係る操作部の他の一例を表す平面図である。
図5に表したように、操作部200Aは、衛生洗浄装置100と一体的に設けられるものであってもよい。操作部200Aは、例えば、ケーシング10や閉じた状態の便座80の右側方または左側方に設けられる。
操作部200Aは、洗浄ボタン201(おしり洗浄ボタン201a及びビデ洗浄ボタン201b)と、乾燥ボタン202と、停止ボタン203と、設定変更ボタン204と、最大出力ボタン205と、出力変更ボタン206(出力増大ボタン206a及び出力減少ボタン206b)と、を有する。各ボタンの機能は、図4に表した操作部200と実質的に同じであるため、説明を省略する。
以下、トイレ装置500の動作について、説明する。
上述のように、操作部200(操作部200A)には、最大出力ボタン205や出力変更ボタン206などの局部洗浄ユニット30や局部乾燥ユニット40の出力を変更するボタンが設けられる。使用者は、例えば、最大出力ボタン205や出力変更ボタン206において操作入力をすることで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量や局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更することができる。より具体的には、使用者は、例えば、最大出力ボタン205や出力変更ボタン206において操作入力をすることで、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を大きくしたり小さくしたりすることができる。使用者は、例えば、最大出力ボタン205や出力変更ボタン206において操作入力をすることで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を大きくしたり小さくしたりすることができる。
一方で、例えば、洗浄水の流量を最大にすることなどにより局部洗浄ユニット30の洗浄力を大きくすると、洗浄後の局部の濡れ具合(付着する洗浄水の量や洗浄水が付着する範囲)が増す。そのため、使用者は、局部洗浄ユニット30の洗浄力を大きくした場合には、局部乾燥ユニット40の乾燥力を大きくする操作を行う場合がある。しかし、局部洗浄を行うたびに局部乾燥ユニット40の乾燥力を使用者自身で設定するのは煩雑であり、局部乾燥ユニット40の使い勝手が悪くなるおそれがある。
そこで、実施形態において、制御部50は、自動乾燥力設定機能を実行可能である。自動乾燥力設定機能とは、局部洗浄ユニット30により行われた局部洗浄の洗浄力に基づいて、制御部50が、局部乾燥ユニット40の乾燥力を自動で設定する機能である。
なお、以下では、衛生洗浄装置100に設けられた制御部50が自動乾燥力設定機能を実行可能な場合について説明するが、自動乾燥力設定機能を実行可能な制御部は、衛生洗浄装置100に設けられた制御部50とは別に設けられてもよい。例えば、操作部200に設けられた制御部(不図示)が自動乾燥力設定機能を実行可能であってもよい。この場合、操作部200に設けられた制御部は、例えば、衛生洗浄装置100に設けられた制御部50と通信可能である。
以下、自動乾燥力設定機能について、詳しく説明する。
図6は、実施形態に係るトイレ装置の自動乾燥力設定機能における動作の一例を表すフローチャートである。
図6では、自動乾燥力設定機能が実行されている場合のフローチャートを表している。
図6に表したように、洗浄ボタン201において操作入力がされると(ステップS101:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄を開始させる(ステップS102)。
制御部50は、洗浄停止条件が満たされるまで局部洗浄を継続させる(ステップS103:No)。洗浄停止条件が満たされると(ステップS103:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄を停止させる(ステップS104)。制御部50は、例えば、(1)停止ボタン203において操作入力がされる、(2)局部洗浄が開始されてから所定時間(例えば、5分間)が経過する、(3)人体検知センサ60が使用者の便座80からの離座を検知する、(4)乾燥ボタン202において操作入力がされる、のいずれかが満たされたときに、洗浄停止条件が満たされたと判定する。
次に、制御部50は、局部洗浄が第1洗浄力で実行されたか否かを判定する(ステップS105)。局部洗浄ユニット30により第1洗浄力で局部洗浄が行われた場合には(ステップS105:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を第1乾燥力に設定する(ステップS106)。
洗浄力は、局部洗浄ユニット30による局部洗浄の性能の高さを示す。洗浄力は、例えば、局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の流量(すなわち、単位時間あたりに吐出された洗浄水の量)、局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間、及び局部洗浄の開始から停止までの間に局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量などに基づいて、判定される。洗浄力の判定については、後述する。
局部乾燥ユニット40の乾燥力が第1乾燥力に設定されている状態で(ステップS106)、乾燥ボタン202において操作入力がされると(ステップS107:Yes)、制御部50は、第1乾燥力で局部乾燥ユニット40による局部乾燥を開始させる(ステップS108)。
制御部50は、乾燥停止条件が満たされるまで局部乾燥を継続させる(ステップS109:No)。乾燥停止条件が満たされると(ステップS109:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥を停止させる(ステップS110)。制御部50は、例えば、(1)停止ボタン203において操作入力がされる、(2)局部乾燥が開始されてから所定時間(例えば、5分間)が経過する、(3)人体検知センサ60が使用者の便座80からの離座を検知する、(4)洗浄ボタン201において操作入力がされる、のいずれかが満たされたときに、乾燥停止条件が満たされたと判定する。洗浄ボタン201において操作入力がされると、制御部50は、ステップS102に戻る。
次に、制御部50は、リセット条件が満されたか否かを判定する(ステップS111)。リセット条件が満たされると(ステップS111:Yes)、制御部50は、局部洗浄についての情報及び局部乾燥ユニット40の乾燥力の設定をリセットする(ステップS112)。リセット条件が満たされない場合(ステップS111:No)、制御部50は、局部洗浄についての情報を維持し、局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更せずに(すなわち、第1乾燥力に維持したまま)、ステップS107に戻る。
制御部50は、例えば、(1)人体検知センサ60が使用者のトイレ室からの退室を検知する、(2)人体検知センサ60が使用者の便座80からの離座を検知する、(3)局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40が動作せずに所定時間(例えば、5分間)が経過する、のいずれかが満たされたときに、リセット条件が満たされたと判定する。
なお、制御部50は、例えば、乾燥停止条件が満たされたときに、リセット条件が満されたと判定してもよい。つまり、制御部50は、例えば、局部乾燥を停止するたびに、局部洗浄についての情報及び局部乾燥ユニット40の乾燥力の設定をリセットしてもよい。
一方、局部洗浄ユニット30により第1洗浄力で局部洗浄が行われていない場合には(ステップS105:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30により第2洗浄力で局部洗浄が行われたと判定する。第2洗浄力は、第1洗浄力よりも大きい洗浄力である。局部洗浄ユニット30により第2洗浄力で局部洗浄が行われた場合には、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を第2乾燥力に設定する(ステップS113)。第2乾燥力は、第1乾燥力よりも大きい乾燥力である。第2乾燥力は、最大乾燥力であってもよいし、第1乾燥力よりも大きく最大乾燥力よりも小さくてもよい。
上述のように、乾燥力は、局部乾燥ユニット40から吹き出す風の風量(すなわち、単位時間あたりに吹き出された風の量)及び局部乾燥ユニット40から吹き出す風の温度のいずれかに基づいて、決定される。第2乾燥力における風量は、例えば、第1乾燥力における風量よりも大きい。第2乾燥力における風の温度は、例えば、第1乾燥力における風の温度よりも高い。第2乾燥力における風量が第1乾燥力における風量よりも大きい場合、第2乾燥力における風の温度は、第1乾燥力における風の温度と同じでもよい。つまり、第2乾燥力は、第1乾燥力と同じ風の温度であり、第1乾燥力よりも風量が大きい状態であってもよい。第2乾燥力における風の温度が第1乾燥力における風の温度よりも高い場合、第2乾燥力における風量は、第1乾燥力における風量と同じでもよい。つまり、第2乾燥力は、第1乾燥力と同じ風量であり、第1乾燥力よりも風の温度が高い状態であってもよい。また、第2乾燥力は、第1乾燥力よりも風量が大きく、第1乾燥力よりも風の温度が高い状態であってもよい。
局部乾燥ユニット40の乾燥力が第2乾燥力に設定されている状態で(ステップS113)、乾燥ボタン202において操作入力がされると(ステップS114:Yes)、制御部50は、第2乾燥力で局部乾燥ユニット40による局部乾燥を開始させる(ステップS115)。
制御部50は、乾燥停止条件が満たされるまで局部乾燥を継続させる(ステップS116:No)。乾燥停止条件が満たされると(ステップS116:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40による局部乾燥を停止させる(ステップS117)。ステップS116の乾燥停止条件は、ステップS109の乾燥停止条件と同じであるため、説明を省略する。
次に、制御部50は、リセット条件が満されたか否かを判定する(ステップS118)。リセット条件が満たされると(ステップS118:Yes)、制御部50は、局部洗浄についての情報及び局部乾燥ユニット40の乾燥力の設定をリセットする(ステップS119)。リセット条件が満たされない場合(ステップS118:No)、制御部50は、局部洗浄についての情報を維持し、局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更せずに(すなわち、第2乾燥力に維持したまま)、ステップS114に戻る。ステップS118のリセット条件は、ステップS111のリセット条件と同じであるため、説明を省略する。
洗浄ボタン201において操作入力がされない場合(ステップS101:No)、制御部50は、ステップS102~ステップS105を行わずに、ステップS106を行う。つまり、洗浄ボタン201において操作入力がされない場合(ステップS101:No)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を第1乾燥力に設定する。また、乾燥ボタン202において操作入力がされない場合(ステップS107:No)、制御部50は、ステップS108~ステップS110を行わずに、ステップS111を行う。また、乾燥ボタン202において操作入力がされない場合(ステップS114:No)、制御部50は、ステップS115~ステップS117を行わずに、ステップS118を行う。
このように、局部洗浄ユニット30により行われた局部洗浄の洗浄力に基づいて、局部乾燥ユニット40の乾燥力を自動で設定する自動乾燥力設定機能を実行可能とすることで、局部洗浄ユニット30の洗浄力を大きくした場合には自動的に局部乾燥ユニット40の乾燥力を大きくし、局部洗浄ユニット30の洗浄力を小さくした場合には自動的に局部乾燥ユニット40の乾燥力を小さくすることができる。これにより、局部洗浄を行うたびに局部乾燥ユニット40の乾燥力を使用者自身で設定する必要がなく、局部乾燥ユニット40の使い勝手を向上することができる。
また、自動乾燥力設定機能を実行可能とすることで、局部乾燥ユニット40の乾燥力を使用者自身で設定しなくても、適度な乾燥力で局部乾燥を行うことができる。そのため、例えば、操作部200に乾燥力を変更するための専用のボタン(局部乾燥ユニット40の専用の最大出力ボタン205や出力変更ボタン206)を設けなくても、局部乾燥ユニット40の使い勝手が損なわれにくい。したがって、局部乾燥ユニット40の使い勝手を向上しつつ、操作部200のボタンの数が増えることで操作部200のデザイン性や操作性が損なわれることを抑制できる。
また、局部乾燥ユニット40の乾燥力が第2乾燥力に設定されている状態で、所定のリセット条件(トイレ室からの退室の検知、便座80からの離座の検知、または所定時間の経過)を満たすと、局部乾燥ユニット40の乾燥力を第1乾燥力に戻すことで、次の使用者がトイレ装置500を使用する前に局部乾燥ユニット40の乾燥力をリセットすることができる。これにより、前の使用者の局部乾燥ユニット40の設定が維持されることで次の使用者の局部乾燥ユニット40の使い勝手が悪くなることを抑制できる。したがって、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
以下、洗浄力の判定について、説明する。
上述のように、洗浄力は、局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の流量、局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間、及び局部洗浄の開始から停止までの間に局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量などに基づいて、判定できる。例えば、局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の流量が大きい場合には、洗浄力が大きいと判定できる。例えば、局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間が長い場合には、洗浄力が大きいと判定できる。例えば、局部洗浄の開始から停止までの間に局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量が多い場合には、洗浄力が大きいと判定できる。
図7は、実施形態に係るトイレ装置の自動乾燥力設定機能における動作の一例を表すフローチャートである。
図7では、自動乾燥力設定機能が実行されている場合のフローチャートを表している。
図7に表したように、制御部50は、最大出力ボタン205における操作入力がされたか否かを判定する(ステップS201)。最大出力ボタン205における操作入力がされると(ステップS201:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30により第2洗浄力で局部洗浄が行われたと判定する(ステップS202)。
局部洗浄ユニット30により第2洗浄力で局部洗浄が行われたと判定すると(ステップS202)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大(最大乾燥力)に設定する(ステップS203)。
最大出力ボタン205における操作入力がされていない場合(ステップS201:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間が所定時間以上か否かを判定する(ステップS204)。局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間が所定時間以上の場合(ステップS204:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30により第2洗浄力で局部洗浄が行われたと判定し(ステップS202)、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大(最大乾燥力)に設定する(ステップS203)。局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間は、局部洗浄の開始から停止までの間の時間である。所定時間は、例えば、15秒間である。
局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間が所定時間未満の場合(ステップS204:No)、制御部50は、局部洗浄の開始から停止までの間に局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量が所定量以上か否かを判定する(ステップS205)。局部洗浄の開始から停止までの間に局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量が所定量以上の場合(ステップS205:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30により第2洗浄力で局部洗浄が行われたと判定し(ステップS202)、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大(最大乾燥力)に設定する(ステップS203)。局部洗浄の開始から停止までの間に局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量は、局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の流量と、局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間と、の積で求められる。所定量は、例えば、0.11Lである。
局部洗浄の開始から停止までの間に局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量が所定量未満の場合(ステップS205:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30により第1洗浄力で局部洗浄が行われたと判定する(ステップS206)。
局部洗浄ユニット30により第1洗浄力で局部洗浄が行われたと判定すると(ステップS206)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を第1乾燥力に設定する(ステップS207)。
なお、制御部50は、局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の流量が所定値以上の場合に、局部洗浄ユニット30により第2洗浄力で局部洗浄が行われたと判定し、ステップS203を行い、局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の流量が所定値未満の場合に、局部洗浄ユニット30により第1洗浄力で局部洗浄が行われたと判定し、ステップS207を行ってもよい。所定値は、例えば、0.5L/分である。
このように、自動乾燥力設定機能を実行している状態で、最大出力ボタン205における操作入力がされると、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大に設定することで、局部洗浄において局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大にした場合には自動的に局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にすることができる。これにより、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
また、局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間が所定時間以上の場合に局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大に設定することで、局部洗浄ユニット30から洗浄水が吐出された時間が長い場合には自動的に局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にすることができる。これにより、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
また、局部洗浄の開始から停止までの間に局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量が所定量以上の場合に局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大に設定することで、局部洗浄ユニット30から吐出された洗浄水の総量が多い場合には自動的に局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大にすることができる。これにより、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
図3に表したように、トイレ装置500には、報知部250を設けることが好ましい。報知部250は、局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大に設定されていることを使用者に報知する。報知部250は、例えば、光及び音の少なくともいずれかにより、局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大に設定されていることを使用者に報知する。光により報知を行う場合には、報知部250は、例えば、点灯、点滅、及び色の変化などにより、報知を行う。音により報知を行う場合には、報知部250は、例えば、音声やブザー音を出力することにより、報知を行う。報知部250は、例えば、衛生洗浄装置100及び操作部200のいずれかに設けられる。報知部250は、例えば、衛生洗浄装置100及び操作部200とは別に設けられてもよい。
このように、局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大に設定されていることを使用者に報知する報知部250を設けることで、局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大に設定されていることを、使用者が容易に認識することができる。これにより、局部乾燥ユニット40の使い勝手をさらに向上することができる。
また、上述のように、実施形態において、最大出力ボタン205は、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用することができる。以下、最大出力ボタン205が局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用される場合について、説明する。
図8は、実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図8に表したように、制御部50は、最大出力ボタン205における操作入力がされたか否かを判定する(ステップS301)。
最大出力ボタン205における操作入力がされると(ステップS301:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30が動作中か否かを判定する(ステップS302)。局部洗浄ユニット30が動作中の場合(ステップS302:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量が最大流量よりも小さい第1流量か否かを判定する(ステップS303)。
局部洗浄ユニット30の流量が第1流量の場合(ステップS303:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量を最大流量に設定する(ステップS304)。局部洗浄ユニット30の流量が第1流量ではない場合(ステップS303:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量を第1流量に設定する(ステップS305)。このように、最大出力ボタン205は、局部洗浄ユニット30の流量を、第1流量と、最大流量と、の間で切り替えるためのボタンとして使用されてもよい。
局部洗浄ユニット30が動作中ではない場合(ステップS302:No)、制御部50は、局部乾燥ユニット40が動作中か否かを判定する(ステップS306)。局部乾燥ユニット40が動作中の場合(ステップS306:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力が最大乾燥力よりも小さい第1乾燥力か否かを判定する(ステップS307)。
局部乾燥ユニット40の乾燥力が第1乾燥力の場合(ステップS307:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大乾燥力に設定する(ステップS308)。局部乾燥ユニット40の乾燥力が第1乾燥力ではない場合(ステップS307:No)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を第1乾燥力に設定する(ステップS309)。このように、最大出力ボタン205は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を、第1乾燥力と、最大乾燥力と、の間で切り替えるためのボタンとして使用されてもよい。
局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS306:No)、制御部50は、最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶する(ステップS310)。最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶している状態で、洗浄ボタン201において操作入力がされると、制御部50は、ステップS303を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。最大出力ボタン205における操作入力がされたことを記憶している状態で、乾燥ボタン202において操作入力がされると、制御部50は、ステップS307を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。
なお、局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS306:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量及び局部乾燥ユニット40の乾燥力のいずれも変更しなくてもよい。あるいは、局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS306:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量を変更してもよい。つまり、最大出力ボタン205は、局部乾燥ユニット40が動作中のときは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更するボタンとして使用され、局部乾燥ユニット40が動作していないときは、局部洗浄ユニット30の流量を変更するボタンとして使用されてもよい。
最大出力ボタン205において操作入力がされない場合(ステップS301:No)、制御部50は、ステップS302~ステップS310を行わない。
このように、局部洗浄ユニット30が第1流量で動作している状態で最大出力ボタン205における操作入力がされると局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を最大流量に設定し、局部乾燥ユニット40が第1乾燥力で動作している状態で最大出力ボタン205における操作入力がされると局部乾燥ユニット40の乾燥力を最大乾燥力に設定することで、最大出力ボタン205を局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用することができる。
また、上述のように、実施形態において、出力変更ボタン206は、局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用することができる。以下、出力変更ボタン206が局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用される場合について、説明する。
図9は、実施形態に係るトイレ装置の動作の一例を表すフローチャートである。
図9に表したように、制御部50は、出力変更ボタン206における操作入力がされたか否かを判定する(ステップS401)。
出力変更ボタン206における操作入力がされると(ステップS401:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30が動作中か否かを判定する(ステップS402)。局部洗浄ユニット30が動作中の場合(ステップS402:Yes)、制御部50は、局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を変更する(ステップS403)。
局部洗浄ユニット30が動作中ではない場合(ステップS402:No)、制御部50は、局部乾燥ユニット40が動作中か否かを判定する(ステップS404)。局部乾燥ユニット40が動作中の場合(ステップS404:Yes)、制御部50は、局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更する(ステップS405)。
局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS404:No)、制御部50は、出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶する(ステップS406)。出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶している状態で、洗浄ボタン201において操作入力がされると、制御部50は、ステップS403を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。出力変更ボタン206における操作入力がされたことを記憶している状態で、乾燥ボタン202において操作入力がされると、制御部50は、ステップS405を行い、操作入力がされた記憶をリセットする。
なお、局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS404:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量及び局部乾燥ユニット40の乾燥力のいずれも変更しなくてもよい。あるいは、局部乾燥ユニット40が動作中ではない場合(ステップS404:No)、制御部50は、局部洗浄ユニット30の流量を変更してもよい。つまり、出力変更ボタン206は、局部乾燥ユニット40が動作中のときは、局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更するボタンとして使用され、局部乾燥ユニット40が動作していないときは、局部洗浄ユニット30の流量を変更するボタンとして使用されてもよい。
このように、局部洗浄ユニット30が動作している状態で出力変更ボタン206における操作入力がされると局部洗浄ユニット30から吐出される洗浄水の流量を変更し、局部乾燥ユニット40が動作している状態で出力変更ボタン206における操作入力がされると局部乾燥ユニット40の乾燥力を変更することで、出力変更ボタン206を局部洗浄ユニット30及び局部乾燥ユニット40の共通のボタンとして使用することができる。
実施形態は、以下の構成を含んでもよい。
(構成1)
洗浄水を吐出することで前記使用者の局部を洗浄する局部洗浄ユニットと、
風を吹き出すことで前記使用者の前記局部を乾燥させる局部乾燥ユニットと、
前記局部洗浄ユニット及び前記局部乾燥ユニットを動作させるための操作入力を受け付ける操作部と、
前記操作部における前記操作入力に基づいて、前記局部洗浄ユニット及び前記局部乾燥ユニットの動作を制御する制御部と、
を備え、
前記操作部は、前記局部洗浄ユニットの動作の開始の操作入力を受け付ける洗浄ボタンと、前記局部乾燥ユニットの動作の開始の操作入力を受け付ける乾燥ボタンと、を有し、
前記制御部は、前記局部洗浄ユニットにより行われた局部洗浄の洗浄力に基づいて、前記局部乾燥ユニットの乾燥力を自動で設定する自動乾燥力設定機能を実行可能であり、
前記制御部は、前記自動乾燥力設定機能を実行している状態で、
前記局部洗浄ユニットにより第1洗浄力で局部洗浄が行われた場合には、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を第1乾燥力に設定し、
前記局部洗浄ユニットにより前記第1洗浄力よりも大きい第2洗浄力で局部洗浄が行われた場合には、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を前記第1乾燥力よりも大きい第2乾燥力に設定する、トイレ装置。
(構成2)
前記操作部は、前記局部洗浄において前記局部洗浄ユニットから吐出される前記洗浄水の流量を最大にする操作入力を受け付ける最大出力ボタンをさらに有し、
前記制御部は、前記自動乾燥力設定機能を実行している状態で、前記最大出力ボタンにおける操作入力がされると、前記局部洗浄ユニットにより前記第2洗浄力で局部洗浄が行われたと判定し、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を最大に設定する、構成1記載のトイレ装置。
(構成3)
前記使用者を検知する人体検知センサをさらに備え、
前記制御部は、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力が前記第2乾燥力に設定されている状態で、前記人体検知センサが前記使用者のトイレ室からの退室を検知する、前記人体検知センサが前記使用者の便座からの離座を検知する、または前記局部洗浄ユニット及び前記局部乾燥ユニットが動作せずに所定時間が経過する、のいずれかを満たすと、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を前記第1乾燥力に戻す、構成1または2記載のトイレ装置。
(構成4)
前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力が最大に設定されていることを使用者に報知する報知部をさらに備えた、構成2記載のトイレ装置。
(構成5)
前記操作部は、前記自動乾燥力設定機能の開始及び停止の操作入力を受け付ける設定変更ボタンをさらに有する、構成1~4のいずれか1つに記載のトイレ装置。
(構成6)
前記操作部は、前記局部乾燥ユニットの前記乾燥力を段階的に変更する操作入力を受け付ける出力変更ボタンをさらに備えた、構成1~5のいずれか1つに記載のトイレ装置。
(構成7)
前記出力変更ボタンは、前記局部洗浄ユニットから吐出される前記洗浄水の流量を段階的に変更する操作入力を受け付ける、構成6記載のトイレ装置。
以上のように、実施形態によれば、局部乾燥ユニットの使い勝手が向上されたトイレ装置が提供される。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、トイレ装置などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。