JP2024018922A - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Mika Ebisawa
彩人 上田
Ayato Ueda
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Akira Hashimoto
大輔 佐々木
Daisuke Sasaki
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Abstract

【課題】洗浄成分が残留しやすい条件下で処理された繊維製品にサラっとした感触を付与しつつ、高温下で透明な外観を保持できる液体柔軟剤組成物を提供する。【解決手段】液体柔軟剤組成物であって、以下の(A)~(D)成分:(A)水溶性カチオンポリマー;(B)ポリエーテル変性シリコーン;(C)一般式(C1)で表されるアミン化合物又はその塩(C1)、一般式(C2)で表されるカチオン界面活性剤(C2)及び一般式(C3)で表される半極性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物;及び(D)ノニオン界面活性剤を含有し、(C)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.05質量%以上2質量%未満であり、(A)成分と(C)成分との質量比(A/C)が1~100である、ことを特徴とする、液体柔軟剤組成物。【選択図】なし

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年1月12日及び令和5年1月13日 グランキューブ大阪で開催された会合名「春のプレゼンテーション」における試供品の配布による公開 [刊行物等] 令和5年1月17日及び令和5年1月18日 東京国際フォーラムで開催された会合名「春のプレゼンテーション」における試供品の配布による公開 [刊行物等] 令和5年1月20日 札幌プリンスホテルで開催された会合名「春のプレゼンテーション」における試供品の配布による公開 [刊行物等] 令和5年1月24日 ヒルトン名古屋で開催された会合名「春のプレゼンテーション」における試供品の配布による公開 [刊行物等] 令和5年1月26日 ホテルメトロポリタン仙台で開催された会合名「春のプレゼンテーション」における試供品の配布による公開 [刊行物等] 令和5年2月1日 ホテルオークラ福岡で開催された会合名「春のプレゼンテーション」における試供品の配布による公開 [刊行物等] 令和5年2月21日 国立劇場おきなわで開催された会合名「新製品説明会」における試供品の配布による公開
本発明は、液体柔軟剤組成物に関する。
近年、審美的観点から、透明又は半透明の外観を有する液体柔軟剤が開発されている。具体例として、水溶性カチオンポリマーとポリエーテル変性シリコーンとを含有する透明又は半透明の液体柔軟剤組成物が知られている(特許文献1~3)。
特開2005-187973号公報 特開2007-63741号公報 特開2007-321270号公報
本発明者は、繊維製品の処理(洗浄及び柔軟処理)を洗浄成分(洗剤中のアニオン界面活性剤等)が繊維製品に残留しやすい条件(例えば、すすぎが1回のみ)下で行なうときに、前記先行技術にしたがう液体柔軟剤を用いると、繊維製品のサラッとした感触が損なわれることを見いだした。更に本発明者は、前記先行技術にしたがう液体柔軟剤は、高温下で保存したときに、液中に白濁が生じ、透明な外観が損なわれる(保存安定性が低下する)ことを見いだした。
そこで、洗浄成分が残留しやすい条件下で処理された繊維製品にサラっとした感触を付与しつつ、高温下で透明な外観を保持できる液体柔軟剤組成物の提供を課題として設定した。
本発明者は鋭意検討した結果、水溶性カチオンポリマー(本願発明の(A)成分)及びポリエーテル変性シリコーン((B)成分)へ、特定種類の化合物((C)成分)を特定量で配合し、更にノニオン界面活性剤((D)成分)を配合すると、前記課題を解決できることを見いだした。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、以下の〔1〕~〔7〕に関するものである。
〔1〕液体柔軟剤組成物であって、以下の(A)~(D)成分:
(A)水溶性カチオンポリマー;
(B)ポリエーテル変性シリコーン;
(C)以下の(C1)、(C2)及び(C3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物:
(C1)一般式(C1)で表されるアミン化合物又はその塩:
Figure 2024018922000001
(式中、
1は、炭素数6~24の炭化水素基を表し、
2及びR3は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表す。);
(C2)一般式(C2)で表されるカチオン界面活性剤:
Figure 2024018922000002
(式中、
aは、炭素数6~24の炭化水素基を表し、
b及びRcは、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表し、
-は、陰イオンを表す。)
(C3)一般式(C3)で表される半極性界面活性剤:
Figure 2024018922000003
(式中、
4は、
炭素数8~18の、直鎖又は分岐鎖の、置換又は非置換のアルキル基、又は、
炭素数8~18の、直鎖又は分岐鎖の、置換又は非置換アルケニル基を表し、
5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表す。);及び
(D)ノニオン界面活性剤
を含有し、
(C)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.05質量%以上2質量%未満であり、
(A)成分と(C)成分との質量比(A/C)が1~100である、
ことを特徴とする、液体柔軟剤組成物。
〔2〕(C)成分と(D)成分との質量比(C/D)が0.01~1である、前記〔1〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔3〕(C)成分が、一般式(C2)で表されるカチオン界面活性剤:
Figure 2024018922000004
(式中、
aは、炭素数10~16の炭化水素基を表し、
b及びRcは、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表し、
-は、陰イオンを表す。)である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔4〕(A)成分が、ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム、及び、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体からなる群より選ばれる1種以上である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔5〕(B)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.5~4.0質量%である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔6〕更に、(F)香料組成物を含み、
(F)成分が、HLB値が3~8のテルペンアルコール類の香料を含有する、前記〔1〕又は〔2〕に記載の液体柔軟剤組成物。
〔7〕HLB値が3~8のテルペンアルコール類の香料の含量が、(F)成分の総質量に対して5~35質量%である、前記〔6〕に記載の液体柔軟剤組成物。
後述の実施例で示されるように、本願発明の液体柔軟剤組成物は、洗浄成分が残留しやすい条件下で処理された繊維製品にサラっとした感触を付与しつつ、高温下で透明な外観を保持できる(保存安定性がある)。したがって、本発明は、従来製品にはない付加価値を有する液体柔軟剤を提供できる。
〔(A)成分:水溶性カチオンポリマー〕
(A)成分は主に、繊維製品にサラっとした感触を与えるために配合する。更に(A)成分は、(B)成分の繊維製品への吸着性を高める効果も有する。
(A)成分は水溶性である。「水溶性」とは、被験物質1gを25℃の水100gに加えて得られた溶液が無色透明であることをいう。
(A)成分は、水に溶解したときにカチオン性を有する。
(A)成分は、後述するカチオン化度が、好ましくは0.1%以上(例えば0.1~35%)であり、より好ましくは2.5%以上(例えば2.5~15%)である。カチオン化度が前記の範囲であると、共存する(B)成分の繊維製品への吸着性をより高めることができ、かつ多量配合によるコスト増加を防止できる。
(A)成分が、(i)カチオン性モノマーの重合体、(ii)カチオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体、又は(iii)ノニオン性重合体の一部をカチオン性基で変性又は置換したもの(カチオン化セルロースなど)である場合、カチオン化度は、下記式(1)により算出される値として定義される。
カチオン化度(%)=X×Y×100 式(1)
[X:ポリマーのカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量
Y:ポリマー1g中に含まれるカチオン性基のモル数]
(A)成分が(i)カチオン性モノマーとアニオン性モノマーの共重合体、又は(ii)カチオン性モノマーとアニオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体である場合、カチオン化度は、下記式(2)により算出される値として定義される。
カチオン化度(%)=X×(Y-Z)×100 式(2)
[X:ポリマーのカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量
Y:ポリマー1g中に含まれるカチオン性基のモル数
Z:ポリマー1g中に含まれるアニオン性基のモル数
(Zのアニオン性基としては、ポリマー鎖中のモノマー単位に含まれるカルボキシル基や、スルホン酸基など(例えば、アクリル酸中のカルボン酸基)が挙げられる。但し、カチオン性基の対イオンは含まない。)]
例示として、カチオン性モノマーとアニオン性モノマーとの共重合体である、下記式(III)で表されるMERQUAT280(塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸との質量比=80:20。式(III)では、m:n=65:35)(日本ルーブリゾール社製)のカチオン化度の計算手順を示す。
Figure 2024018922000005
X:14(窒素原子の原子量)
Y:4.95×10-3(カチオン性基の1g中の重量:0.8gとカチオン性基の分子量より算出)
Z:2.78×10-3(アニオン性基の1g中の重量:0.2gとアニオン性基の分子量より算出)
式(2)より、カチオン化度(%)=
14×(4.95×10-3-2.78×10-3)×100=3.0である。
前記の算出法によれば、ノニオン性モノマーの重合体やアニオン性モノマーの重合体のカチオン化度は0となる。
(A)成分の重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質としてゲルパーメーションクロマトグラフィ法で測定したとき、好ましくは1,000~5,000,000であり、より好ましくは3,000~2,000,000であり、さらに好ましくは5,000~500,000である。
前記の重量平均分子量範囲であると、(B)成分の繊維製品への吸着を高め、かつ液体柔軟剤組成物の粘度上昇が抑制され、優れた使用性が得られる。
(A)成分としては、前述した水溶性及びカチオン性を有するポリマーを特に制限なく使用し得るが、好ましくは、アミノ基、アミン基及び第4級アンモニウム基から選ばれる1種以上のカチオン性基を有する水溶性ポリマーである。
(A)成分の例としては、
Noverite310(日本ルーブリゾール社製)、MERQUAT100(日本ルーブリゾール社製)、アデカカチオエースPD-50((株)アデカ)、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体(ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム)、
MERQUAT550 JL5(日本ルーブリゾール社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、
MERQUAT295(日本ルーブリゾール社製)やMERQUAT280(日本ルーブリゾール社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、
レオガードKGP(ライオン(株)製)等のカチオン化セルロース、
LUVIQUAT-FC905(BASF社製)等の塩化イミダゾリニウム・ビニルピロリドン共重体、
LUGALVAN-G15000(BASF社製)等のポリエチレンイミン、
ポバールCM318((株)クラレ製)等のカチオン化ポリビニルアルコール、
キトサン等のアミノ基を有する天然系の高分子誘導体や、
ジエチルアミノメタクリレート・エチレンオキシド等が付加された親水基を有するビニルモノマーとの共重合体等が挙げられる。
(A)成分としては、ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム及びポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体からなる群より選ばれる1種以上が好ましい。
特に好ましい(A)成分は、下記一般式(IV)で表されるジメチルジアリルアンモニウム塩を重合して得られる水溶性カチオン性ポリマーである。このポリマーの構造は、通常、下記の一般式(V)又は(VI)で表わされる。
なお、1つのポリマー鎖に、一般式(V)の構造単位と一般式(VI)の構造単位とが共に含まれていてもよい。
Figure 2024018922000006
(式中、X-は、塩化物イオン、臭化物イオンなどの任意のマイナスイオンを示す。)
Figure 2024018922000007
Figure 2024018922000008
(各式中、c及びdは平均重合度を表し、各々、好ましくは6~30000、より好ましくは20~6000、さらに好ましくは30~3000である。)
一般式(IV)のジメチルジアリルアンモニウム塩を重合して得られる水溶性カチオン性ポリマーの例としては、Noverite310(日本ルーブリゾール社製)、MERQUAT100(日本ルーブリゾール社製)、アデカカチオエースPD-50((株)アデカ社製)や、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)等が挙げられる。
(A)成分は公知物質であり、市場で容易に入手可能であるか又は調製可能である。
(A)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
(A)成分の含量は、配合目的を達成できる限り特に制限されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.1~15質量%、より好ましくは0.5~10質量%、さらに好ましくは1.0~5.0質量%、特に好ましくは2.0~4.0質量%である。前記の含量範囲であると、より優れた配合効果が得られる。
〔(B)成分:ポリエーテル変性シリコーン〕
(B)成分は、繊維製品にサラっとした感触を与えるために配合する。
(B)成分の例としては、アルキルシロキサンとポリオキシアルキレンとの共重合体等が挙げられる。アルキルシロキサンを構成するアルキル基の炭素数は1~3が好ましい。ポリオキシアルキレンを構成するアルキレン基の炭素数は2~5が好ましい。
好ましいポリエーテル変性シリコーンとしては、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンや、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダム又はブロック共重合体等)との共重合体が挙げられる。具体例としては、下記一般式(I)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2024018922000009
(式中、M、N、a及びbは、それぞれ平均重合度であり、Rは水素又はアルキル基である)
一般式(I)中、Mは、10~10000、好ましくは50~1000、より好ましくは100~300である。
Nは、1~1000、好ましくは5~300、より好ましくは5~100である。更に、M>Nであることが好ましい。
aは、2~100、好ましくは5~50、より好ましくは5~20である。
bは、0~50、好ましくは0~10である。
Rは、好ましくは水素又は炭素数1~4のアルキル基、より好ましくは水素である。
一般式(I)のポリエーテル変性シリコーンは、一般に、Si-H基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、例えば、ポリオキシアルキレンアリルエーテル等の炭素-炭素二重結合を末端に有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルとを付加反応させることで製造できる。
好ましいポリエーテル変性シリコーンとして、下記一般式(II)で表される線状ポリシロキサン-ポリオキシアルキレンブロック共重合体も挙げられる。
Figure 2024018922000010
(式中、A、B、h、及びiは、それぞれ平均重合度であり、Rはアルキレン基であり、R’は水素又はアルキル基である)
一般式(II)中、Aは5~10000であり、
Bは、2~10000であり、
hは、2~100であり、
iは、0~50である。
Rは、好ましくは炭素数1~5のアルキレン基である
R’は、好ましくは水素又は炭素数1~4のアルキル基である。
一般式(II)の共重合体の重量平均分子量は、好ましくは15,000~100,000,000である。
一般式(II)の共重合体は、反応性末端基を有するポリオキシアルキレン化合物と、該化合物の反応性末端基と反応する末端基を有するジヒドロカルビルシロキサンとを反応させることで製造できる。
ポリエーテル変性シリコーンの具体例としては、
ダウ・東レ(株)製のCF1188N、BY22-029、SH3772M、SH3775M、SH3748、SH3749、SF8410、SH8700、BY22-008、SF8421、SILWET L-7001、SILWET L-7002、SILWET L-7602、SILWET L-7604、SILWET FZ-2104、SILWET FZ-2120、SILWET FZ-2161、SILWET FZ-2162、SILWET FZ-2164、SILWET FZ-2171、SILWET FZ2222、ABN SILWET FZ-F1-009-01、ABN SILWET FZ-F1-009-02、ABN SILWET FZ-F1-009-03、ABN SILWET FZ-F1-009-05、ABN SILWET FZ-F1-009-09、ABN SILWET FZ-F1-009-11、ABN SILWET FZ-F1-009-13、ABN SILWET FZ-F1-009-54、ABN SILWET FZ-2222や、
信越化学工業(株)製のX-20-8010N、KF352A、KF6008、KF615A、KF6016、KF6017や、
GE東芝シリコーン(株)製のTSF4450、TSF4452等が挙げられる。
(B)成分は公知物質であり、市場で容易に入手可能であるか又は調製可能である。
(B)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
(B)成分の含量は、配合目的を達成できる限り特に制限されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.5~10質量%、より好ましくは0.5~5.0質量%、さらに好ましくは0.5~4.0質量%である。前記の含量範囲であると、より優れた配合効果が得られる。
〔(C)成分〕
(C)成分は、液体柔軟剤組成物の透明な外観を高温下で保持しつつ、繊維製品にサラっとした感触を与えるために配合する。
(C)成分は、下記(C1)、(C2)及び(C3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物である。
〔(C1)成分:アミン化合物又はその塩〕
(C1)成分は、一般式(C1)で表されるアミン化合物又はその塩である。
Figure 2024018922000011
(式中、R1は、連結基を有していてもよい炭素数6~24の炭化水素基を表し、R2及びR3は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表す。)
式(C1)におけるR1の炭化水素基が連結基を有さない場合、その炭素数は8~18が好ましく、10~16がさらに好ましい。
式(C1)におけるR1の炭化水素基が連結基を有する場合、その炭素数は8~24が好ましく、10~18がさらに好ましい。式(C1)におけるR1の炭化水素基が連結基を有する場合、連結基に含まれる炭素数は、炭化水素基の炭素数には含めない。
ここで、炭化水素基が「連結基を有する」とは、炭化水素基中の炭素原子間に連結基が介在していることを意味する。前記炭化水素基が有していてもよい連結基としては、アミド基(-CO-NH-)、エステル基(-CO-O-)、エーテル基(-O-)等が挙げられる。
式(C1)におけるR1の炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましい。該炭化水素基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、直鎖状であることが好ましい。また、該炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよく、飽和炭化水素基であることが好ましい。
1の炭化水素基の炭素数は、好ましくは8~18、さらに好ましくは10~16である。炭素数が8~18の範囲にあると、保存安定性がより高まる。
なお、ここでいう炭素数には、前述の置換基及び連結基の炭素数は含めない。
2は、好ましくはメチル基又はヒドロキシエチル基である。
3は、好ましくはメチル基又はヒドロキシエチル基である。
アミン化合物の塩としては、塩酸塩や酢酸塩が挙げられ、塩酸塩が好ましい。
(C1)成分の例としては、N,N-オクチルジメチルアミン、N,N-ジメチルドデシルアミン、N,N-ジメチルミリスチルアミン、N,N-ジメチル椰子アルキルアミン、N,N-ジメチルパルミチルアミンや、N,N-ジメチルステアリルアミン等が挙げられる。
1の炭化水素基中に連結基を含む(C1)成分としては、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミン、ベヘニン酸アミドプロピルジメチルアミンや、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミン等が挙げられる。
(C1)成分としては、N,N-ジメチルドデシルアミンが更に好ましい。
(C1)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
〔(C2)成分:カチオン界面活性剤〕
(C2)成分は、一般式(C2)で表されるカチオン界面活性剤である。
Figure 2024018922000012
(式中、
aは、炭素数6~24の炭化水素基を表し、
b及びRcは、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表し、
-は、陰イオンを表す。)
aの炭化水素基の炭素数は、好ましくは8~18、さらに好ましくは10~16である。
bは、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、より好ましくはメチル基である。
cは、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、より好ましくはメチル基である。
-の例としてはメチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、臭素イオンや塩素イオンが挙げられ、塩素イオンが好ましい。
(C2)成分の例としては、オクチルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化デシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウムや、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、
塩化デシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム及び塩化セチルトリメチルアンモニウムが好ましく、
塩化セチルトリメチルアンモニウムが更に好ましい。
(C2)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
〔(C3)成分:半極性界面活性剤〕
(C3)は、一般式(C3)で表される半極性界面活性剤である。
Figure 2024018922000013
(式中、
4は、
炭素数8~18の、直鎖又は分岐鎖の、置換又は非置換のアルキル基、又は、
炭素数8~18の、直鎖又は分岐鎖の、置換又は非置換アルケニル基を表し、
5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表す。)
4のアルキル基及びアルケニル基は、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基等の置換基を任意に含んでもよい。
4のアルキル基及びアルケニル基は、その鎖中に連結基を含んでもよい。連結基としては、-CONH-、-NHCO-、-COO-や、-OCO-が挙げられる。
4のアルキル基及びアルケニル基の炭素数は、好ましくは10~16、より好ましくは12~14、さらに好ましくは12である。
5及びR6は、好ましくはメチル基及びエチル基である。
(C3)成分としては、
アルキル又はアルケニルジメチルアミンオキシドや、アルキル又はアルケニルアミドプロピルジメチルアミンオキシドが好ましく、
アルキル又はアルケニルジメチルアミンオキシドがさらに好ましく、
アルキルジメチルアミンオキシドが特に好ましい。
(C3)成分の具体例としては、カプリルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、パルミチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、オレイルジメチルアミンオキシド、ヤシアルキルジメチルアミンオキシド、ラウリルジエチルアミンオキシド、カプリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ベヘニン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。
なかでも、一般式(C3)において、R4が炭素数12のアルキルであり、R5及びR6が共にメチル基であるラウリルジメチルアミンオキシドが好ましい。
(C3)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
(C1)~(C3)成分のなかでは、(D)成分と形成した混合ミセルが電荷反発によって安定化しやすいと考えられる(C2)成分及び(C3)成分が好ましく、(C2)成分がさらに好ましい。ミセルは、難溶性の(B)成分を可溶化させるので、液体柔軟剤組成物中の白濁や分離を更に抑制することができる。
(C)成分は公知物質であり、市場で容易に入手可能であるか又は調製可能である。
(C)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
(C)成分の含量は、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、0.05質量%以上2質量%未満、好ましくは0.2~1.8質量%、さらに好ましくは0.5~1.8質量%、特に好ましくは0.5~1.5質量%である。前記の含量範囲であると、より優れた配合効果が得られる。
〔(D)成分:ノニオン界面活性剤〕
(D)成分は、液体柔軟剤組成物の透明な外観を高温下で保持するために配合する。
(D)成分の例としては、炭素数8~20のアルキル基又はアルケニル基を1つ以上有するポリオキシアルキレンアルキルエーテルが挙げられる。オキシアルキレン基の平均付加モル数は、1~100、好ましくは2~75、さらに好ましくは5~30である。
好ましい(D)成分は、下記一般式(IV)で表される化合物である。
1-T-[(R2O)p-H]q (IV)
式(IV)中、
1は、炭素数10~18、好ましくは12~18の直鎖又は分岐したアルキル基又はアルケニル基である。
2は、炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。
pは、平均付加モル数であり、2~75、好ましくは5~30、特に好ましくは5~20、最も好ましくは5~15である。前記の数値範囲内であると、液体柔軟剤組成物の透明な外観を低温下でも保持することが出来る。
Tは、-O-、-N-、-NH-、-N(C24OH)-、-CON-、-CONH-又はCON(C24OH)-である。
Tが-O-、-NH-、-N(C24OH)-、-CONH-、又は-CON(C24OH)-の場合、qは1である。
Tが-N-又は-CON-の場合、qは2である。
一般式(IV)の化合物の具体例として、下記一般式(V)又は(VI)で表される化合物が挙げられる。

1-O-(C24O)r-H (V)
式(V)中、R1は、式(IV)で定義したとおりである。
rは平均付加モル数であり、2~75、好ましくは5~30、さらに好ましくは5~20、最も好ましくは5~15である。
1-O-(C24O)s(C36O)t-H (VI)
式(VI)中、R1は、式(IV)で定義したとおりである。
sは平均付加モル数であり、2~40、好ましくは5~30、さらに好ましくは5~20、最も好ましくは5~15である。
tは平均付加モル数であり、1~20、好ましくは1~10である。
(C24O)と(C36O)の付加は、ランダム又はブロックのいずれでもよい。
(D)成分は公知物質であり、市場で容易に入手可能であるか又は調製可能である。
(D)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
(D)成分の具体例としては、例えば、ノニルアルコールにEOを平均9モル及びPOを平均1モル付加した物、一級イソノニルアルコールの平均EO40モル付加物、一級イソデシルアルコールの平均EO20モル付加物、一級イソトリデシルアルコールの平均EO7モル付加物、トリデシルアルコールの平均EO50モル付加物や、ラウリン酸の平均EO20モル付加物等が挙げられる。市販品としては、日本エマルジョン製エマレックスシリーズ、三洋化成製エマルミンシリーズ、ライオンスペシャリティケミカルズ製TDAシリーズ、日本触媒製ソフタノールシリーズや、BASF社製LUTENSOLシリーズ等が挙げられる。
(D)成分の含量は、配合目的を達成できる限り特に制限されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0.5~7.0質量%、さらに好ましくは1.0~6.0質量%、特に好ましくは2.0~4.0質量%である。前記の含量範囲であると、液体柔軟剤組成物の粘度上昇によるハンドリング性の低下を抑制しつつ、より優れた配合効果が得られる。
〔(A)成分と(C)成分との質量比〕
(A)成分と(C)成分との質量比(A/C)は1~100、好ましくは1~40、さらに好ましくは1.5~20、特に好ましくは2.0~10である。
前記の質量比範囲であると、洗剤中の洗浄成分が残留しやすい条件で洗濯処理された繊維製品に対してもサラっとした感触を付与しつつ、高温下で透明な外観を保持できる。
〔(A)成分と(B)成分との質量比〕
(A)成分と(B)成分との質量比(A/B)は、好ましくは0.5~50、さらに好ましくは0.5~25、特に好ましくは0.5~10、最も好ましくは0.8~2.5である。
前記の質量比範囲であると、洗剤中の洗浄成分が残留しやすい条件で処理された繊維製品に対してもサラっとした感触を更に付与できる。
〔(B)成分と(C)成分との質量比〕
(B)成分と(C)成分との質量比(B/C)は、好ましくは0.5~50、さらに好ましくは1.0~25、特に好ましくは1.0~10である。
前記の質量比範囲であると、高温下で透明な外観を更に保持できる。
〔(C)成分と(D)成分との質量比〕
(C)成分と(D)成分との質量比(C/D)は、好ましくは0.01~1、より好ましくは0.02~0.8、さらに好ましくは0.1~0.5、最も好ましくは0.2~0.4である。
前記の質量比範囲であると、洗剤中の洗浄成分が残留しやすい条件で処理された繊維製品に対してもサラっとした感触を更に付与しつつ、高温下で透明な外観を更に保持できる。
〔任意成分〕
必須の(A)~(D)成分の配合効果を損なわない範囲で、下記の任意成分を配合してもよい。
〔(E)成分:水混和性溶剤〕
(E)成分は、液体柔軟剤組成物の流動性を向上させるために配合する。
(E)成分の例としては、炭素数2~4の多価アルコールや、下記一般式(I)で表されるグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
1-(OR2wOH (I)
(式中、
1は、水素、炭素数1~6のアルキル基又はフェニル基であり、
2は、炭素数2~4のアルキレン基であり、
wは、平均付加モル数を表し、1~30000である)
炭素数2~4の多価アルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
式(I)で表されるグリコールエーテル系溶剤の例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(R1が炭素数4のアルキル基であり、R2が炭素数2のアルキレン基であり、wが2である)等が挙げられる。
式(I)のR1が水素である化合物としては、ポリエチレングリコールが挙げられるポリエチレングリコールとしては、式(I)のwが5以上のものが好ましい。ポリエチレングリコールの質量平均分子量は、好ましくは200~1320000、より好ましくは200~5000、さらに好ましくは200~2000、特に好ましくは200~1000である。ポリエチレングリコールの質量平均分子量は、溶媒としてメタノールを用いてGPCにより測定した値を、ポリエチレングリコールにおける較正曲線に基づいて算出した値を示す。なかでも、質量平均分子量が1000(wが22~24)のポリエチレングリコールが特に好ましい。
(E)成分としては、流動性に優れる点、臭気の穏やかな点、原料の入手のしやすさの点から、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールがより好ましい。
(E)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
(E)成分の含量は、配合目的を達成できる限り特に制限されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは1.0~10質量%、より好ましくは2.0~5.0質量%である。
〔(F)成分:香料組成物〕
(F)成分は、液体柔軟剤組成物自体の香り付け、及び/又は、同組成物による処理後の繊維製品の香り付けのために配合する。
(F)成分の香料としては、液体柔軟剤分野で公知の物質を特に制限なく使用できる。
香料は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
香料の例としては、アルデヒド類、フェノール類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ハイドロカーボン類、ケトン類、ラクトン類、ムスク類、テルペン骨格を有する香料、ニトリル類、天然香料や、動物性香料等が挙げられる。各香料の具体例は以下の通りである。
アルデヒド類の例としては、ウンデシレンアルデヒド、ラウリルアルデヒド、アルデヒドC-12MNA、ミラックアルデヒド、α-アミルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、エチルバニリン、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、α-ヘキシルシンナミックアルデヒド、オクタナール、リグストラール、リリアール、リラール、トリプラール、バニリンや、ヘリオナール等が挙げられる。
フェノール類の例としては、オイゲノールや、イソオイゲノール等が挙げられる。
アルコール類の例としては、シトロネロール、ジハイドロミルセノール、ジハイドロリナロール、ゲラニオール、リナロール、ネロール、サンダロール、サンタレックス、ターピネオール、テトラハイドロリナロール、メントール、ボルネオール、1-デカナール、バクダノールや、フェニルエチルアルコール等が挙げられる。
エーテル類の例としては、セドランバー、グリサルバ、メチルオイゲノールや、メチルイソオイゲノール等が挙げられる。
エステル類の例としては、シス-3-ヘキセニルアセテート、シス-3-ヘキセニルプロピオネート、シス-3-ヘキセニルサリシレート、p-クレジルアセテート、p-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、アミルアセテート、メチルジヒドロジャスモネート、アミルサリシレート、ベンジルサリシレート、ベンジルベンゾエート、ベンジルアセテート、セドリルアセテート、シトロネリルアセテート、デカハイドロ-β-ナフチルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、エリカプロピオネート、エチルアセトアセテート、エリカアセテート、ゲラニルアセテート、ゲラニルフォーメート、ヘディオン、リナリルアセテート、β-フェニルエチルアセテート、ヘキシルサリシレート、スチラリルアセテート、ターピニルアセテート、ベチベリルアセテート、o-t-ブチルシクロヘキシルアセテート、マンザネートや、アリルヘプタノエート等が挙げられる。
ハイドロカーボン類の例としては、リモネン(特に、d-リモネン)、α-ピネン、β-ピネン、ミルセン、カンフェンや、テルピノーレン等が挙げられる。
ケトン類の例としてはα-ヨノン、β-ヨノン、メチル-β-ナフチルケトン、α-ダマスコン、β-ダマスコン、δ-ダマスコン、ダマセノン、シス-ジャスモン、メチルヨノン、アリルヨノン、カシュメラン、ジハイドロジャスモン、イソイースーパー、ベルトフィックス、イソロンジフォラノン、コアボン、カルボン、ローズフェノン、ラズベリーケトン、ダイナスコンやマルトール等が挙げられる。
ラクトン類の例としては、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、γ-ノナラクトン、γ-ドデカラクトン、クマリンや、アンブロキサン等が挙げられる。
ムスク類の例としては、シクロペンタデカノライド、エチレンブラシレート、ガラクソライド、ムスクケトン、トナリッド、トナライドや、ニトロムスク類等が挙げられる。
テルペン骨格を有する香料の例としては、ゲラニオール(ゼラニオール)、ネロール、リナロール、シトラール、シトロネロール、メントール、ミント、シトロネラール、ミルセン、α-ピネン、β-ピネン、リモネン、テレピネロール、カルボン、ヨノン(例えばβ-ヨノン)、カンフェンや、ボルネオール等が挙げられる。
ニトリル類の例としては、ペオニールやゲラニルニトリル等が挙げられる。
天然香料の例としては、オレンジ油、レモン油、ライム油、プチグレン油、ユズ油、ネロリ油、ベルガモット油、ラベンダー油、ラバンジン油、アビエス油、アニス油、ベイ油、ボアドローズ油、イランイラン油、シトロネラ油、ゼラニウム油、ペパーミント油、ハッカ油、スペアミント油、ユーカリ油、レモングラス油、パチュリ油、ジャスミン油、ローズ油、シダー油、ベチバー油、ガルバナム油、オークモス油、パイン油、樟脳油、白檀油、芳樟油、テレピン油、クローブ油、クローブリーフ油、カシア油、ナツメッグ油、カナンガ油や、タイム油等の精油が挙げられる。
動物性香料の例としては、じゃ香、霊猫香、海狸香や、竜涎香等が挙げられる。
(F)成分は、好ましくはアルデヒド類、ケトン類又はハイドロカーボン類の香料、更に好ましくは下記の香料を含有する。

〔アルデヒド類〕
ウンデシレンアルデヒド、ラウリルアルデヒド、アルデヒドC-12MNA、ミラックアルデヒド、α-アミルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、シトラール、シトロネラール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、α-ヘキシルシンナミックアルデヒド、オクタナール、リグストラール、リリアール、リラール、トリプラール、バニリン、エチルバニリン、及びヘリオナールからなる群より選ばれる1種以上

〔ケトン類〕
α-ヨノン、β-ヨノン、メチル-β-ナフチルケトン、α-ダマスコン、β-ダマスコン、δ-ダマスコン、シス-ジャスモン、メチルヨノン(メチルイオノン)、アリルヨノン(アリルイオノン)、カシュメラン、ジハイドロジャスモン、イソイースーパー、ベルトフィックス、イソロンジフォラノン、コアボン、ローズフェノン、ラズベリーケトン、ダイナスコン、及びマルトールからなる群より選ばれる1種以上

〔ハイドロカーボン類〕
リモネン、α-ピネン、β-ピネン、ミルセン、及びテルピノーレンからなる群より選ばれる1種以上
(F)成分が、香料成分としてアルデヒド類と、ケトン類と、ハイドロカーボン類とを含む場合、香り立ちの観点で、これらの香料成分の合計の含量は、香料組成物の総質量に対して、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。
本発明の一態様において、(F)成分は、優れた香り立ち(香りを早く感じる)の観点から、好ましくはテルペンアルコール類の香料、更に好ましくはHLB値が3~8のテルペンアルコール類の香料を含有する。
HLB値(所要HLB値ともいう)は、親水性及び親油性の指標となる物性値であり、HLB値が小さいと親油性、大きいと親水性であることを示す。HLB値は、転相滴定法(EIP法ともいう)に従い算出される実測値である。転相滴定法では、油/乳化剤/水からなるW/O型エマルションに水を添加し続けて、O/W型エマルションに転相するときの水の添加量からHLB値を算出する。
テルペンアルコール類の香料の具体例を以下に示す。

〔テルペンアルコール類〕
Cis-3ヘキセノール、ミルテノール、ヒドロキシシトロネロール、ジメチルシクロルモール、フィトール、イソフィトール、リナロール、ジハイドロリナロール、テトラハイドロリナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ジハイドロリナロール、テトラハイドロリナロール、ファルネソール、ネロリドール、ロジノール、ミルセノール、ジハイドロミルセノール、テトラハイドロミルセノール、ジメチルオクタノール及びオシメノールからなる群より選ばれる1種以上

〔HLB値が3~8のテルペンアルコール類〕
リナロール、ジハイドロリナロール、テトラハイドロリナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ジハイドロリナロール、テトラハイドロリナロール、ファルネソール、ネロリドール、ミルセノール、ジハイドロミルセノール、テトラハイドロミルセノール、ジメチルオクタノール及びオシメノールからなる群より選ばれる1種以上
(F)成分における「HLB値が3~8のテルペンアルコール類」の含量は、香料組成物(すなわち(F)成分)の総質量に対して5~35質量%、好ましくは5~20質量%、より好ましくは7~20質量%である。
「HLB値が3~8のテルペンアルコール類」の含量が5質量%以上であると、(F)成分の香料としての機能が十分に発揮され、液体柔軟剤組成物自体の香り立ちをより早くすることができる。
一方、大量の「HLB値が3~8のテルペンアルコール類」を(F)成分へ配合すると、(D)成分(ノニオン界面活性剤)の曇点の低下により、(1)高温下での液体柔軟剤組成物の白濁の発生や、(2)(D)成分の香料可溶化能の低下による液体柔軟剤組成物中での(F)成分の分離が生じる可能性がある。したがって、「HLB値が3~8のテルペンアルコール類」の含量は35質量%以下であることが好ましい。
(F)成分は、液体柔軟剤に一般的に使用されている香料用溶剤を含んでいてもよい。香料用溶剤としては、アセチン(トリアセチン)、MMBアセテート(3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート)、スクロースジアセテートヘキサイソブチレート、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、ジブチルセバケート、デルチールエキストラ(イソプロピルミリステート)、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、TEG(トリエチレングリコール)、安息香酸ベンジル(BB)、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、トリプロピレングリコール、アボリン(ジメチルフタレート)、デルチルプライム(イソプロピルパルミテート)、ジプロピレングリコール(DPG)、ファルネセン、ジオクチルアジペート、トリブチリン(グリセリルトリブタノエート)、ヒドロライト-5(1,2-ペンタンジオール)、プロピレングリコールジアセテート、セチルアセテート(ヘキサデシルアセテート)、エチルアビエテート、アバリン(メチルアビエテート)、シトロフレックスA-2(アセチルトリエチルシトレート)、シトロフレックスA-4(トリブチルアセチルシトレート)、シトロフレックスNo.2(トリエチルシトレート)、シトロフレックスNo.4(トリブチルシトレート)、ドゥラフィックス(メチルジヒドロアビエテート)、MITD(イソトリデシルミリステート)、ポリリモネン(リモネンポリマー)や、1,3-ブチレングリコール等が挙げられる。
香料用溶剤の含量は、香料組成物の総質量に対して、例えば0.1~30質量%、好ましくは1~20質量%である。
(F)成分の含量は、配合目的を達成できる限り特に制限されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.5~5質量%、さらに好ましくは0.8~3.0質量%、特に好ましくは0.8~2.0質量%である。前記の含量範囲であると配合目的を達成できる。
〔(G)成分:消泡剤〕
(G)成分は、泡立ちを抑制することで柔軟剤の計量性を向上させるために配合する。
(G)成分の例としては、シリコーン系消泡剤、アルコール系消泡剤、エステル系消泡剤、鉱油系消泡剤、植物油系消泡剤及び合成油系消泡剤等が挙げられ、シリコーン系又はアルコール系の消泡剤が好ましい。
シリコーン系消泡剤としては、オイル型消泡剤、コンパウンド型消泡剤、自己乳化型消泡剤、エマルション型消泡剤、粉末型消泡剤及び固形型消泡剤等が挙げられる。なかでも、自己乳化型消泡剤及びエマルション型消泡剤が好ましく、エマルション型消泡剤がさらに好ましい。
アルコール系の消泡剤としては、エタノール、プロパノールやオクタノール等が挙げられ、エタノールが好ましい。
(G)成分は公知物質であり、市場で容易に入手可能であるか又は調製可能である。
シリコーン系消泡剤の市販品の例としては、
ダウ・東レ(株)製のFSアンチフォームシリーズのDKQ1-071、DKQ1-1208、DKQ1-1086、544、001、80、81、026A、545、013B、DK Q1-072、AFE、BE、DB-31、DB-110N、H-10、025、EPL、F-18、F-20、F-51、CE、90、91、92、1122、DK Q1-1089、DK Q1-1056、DK Q1-1014、DK Q1-1074や、
信越化学工業(株)製のKS496A、KS502,KS506、KS508、KS530、KS531、KS536、KS537、KS538、KM73、KM73A、KM73B、KM73E、KM72、KM72A、KM72F、KM70、KM71、KM75、KM80、KM83、KM83A、KM85、KM87A、KM89、KM90、KM93、KM68-1F、KM68-2Fや、
ダウ・東レ(株)製のQ2-3183A、BY28-503、SD5591、SH7PA、SH5503、SH5510、SM5513、SH5561、SH5507、BY22-517、SM5511、SM5512、SM5515、SM5517、SM5571、SM5572F、SM5573や、
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のYSA6406、TSA780、TSA7341、TSA7343、TSA739、TSA732、TSA732A、TSA772、TSA730、TSA770、TSA775、TSA776、YMA6509、TSA737、TSA737B、TSA737S、TSA737F、TSA737K等が挙げられる。
(G)成分は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
(G)成分の含量は、配合目的を達成できる限り特に制限されないが、シリコーン系消泡剤の場合、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.001~0.1質量%、より好ましくは0.005~0.02質量%である。アルコール系消泡剤の場合、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.5~2.25質量%、より好ましくは0.75~1.5質量%である。
〔(H)成分:酸化防止剤〕
酸化防止剤としては、液体柔軟剤分野で公知の物質を特に制限なく使用できる。
酸化防止剤の例としては、2,6-ジ-t-ジブチル-4-ヒドロキシトルエン(BHT)、t-ブチル-p-ヒドロキシアニソール(BHA)、p-メトキシフェノール、β-ナフトール、フェニル-α-ナフチルアミン、テトラメチルジアミノジフェニルメタン、γ-オリザノール、ビタミンE(α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール)、2,2’-エチリデンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェノール)、トリス(テトラメチルヒドロキシピペリジノール)・1/3クエン酸塩、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、クェルセチンや、4,4’-ビス(α,α-ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等が挙げられる。好ましくは2,6-ジ-t-ジブチル-4-ヒドロキシトルエンである。
酸化防止剤は単一種類を使用してもよく、複数種類を併用してもよい。
酸化防止剤の含量は、配合目的を達成できる限り特に制限されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.001~1質量%、より好ましくは0.01~0.1質量%である。
〔水〕
液体柔軟剤組成物は、好ましくは水を含む水性組成物である。
水としては、水道水、精製水、純水、蒸留水や、イオン交換水を使用できる。なかでもイオン交換水が好適である。
水の含量は特に限定されないが、液体柔軟剤組成物の総質量に対して、好ましくは50~95質量%、更に好ましくは70~90質量%である。
〔その他の任意成分〕
本発明の液体柔軟剤組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の家庭用仕上げ剤(柔軟剤)に使用されている添加剤等を配合することができる。そのような添加剤として、具体的には、ヘキサン酸とグリセリン又はペンタエリスリトールとの部分エステル化物や、食塩、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム等の水溶性塩、流動パラフィン、高級アルコール等の油剤、尿素、抗菌剤、殺菌剤、防腐剤、染料、顔料、炭化水素、非イオン性セルロース誘導体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、コロイダルシリカ等が挙げられる。
〔液体柔軟剤組成物の製造方法〕
液体柔軟剤組成物は、公知の方法、例えば、シリコーン化合物を主剤とする液体柔軟剤組成物と同様の工程にしたがい製造できる。
例えば、(B)成分及び(D)成分を含む油相と、(A)成分及び(C)を含む水相とを混合し、攪拌することで、液体柔軟剤組成物を製造できる。
なお、(F)成分の添加時期は特に制限されず、油相に添加してもよく、油相と水相との混合後に得られる組成物に添加してもよい。
〔液体柔軟剤組成物の使用方法〕
液体柔軟剤組成物を用いた繊維製品の処理方法は特に制限されず、従来の液体柔軟剤と同様に使用できる。例えば、洗濯のすすぎの段階ですすぎ水に液体柔軟剤組成物を溶解させて処理を行う、又はたらいのような容器中で液体柔軟剤組成物を水に溶解させ、更に繊維製品を入れて浸漬処理する方法がある。すすぎの回数は1回でもよい。いずれも場合も適度な濃度に希釈して使用するが、浴比(繊維製品に対する処理液の重量比)は3~100倍、特に5~50倍であることが好ましい。
液体柔軟剤組成物で処理可能な繊維製品の種類は特に限定されず、例えば、衣類、カーテン、ソファー、カーペット、タオル、ハンカチ、シーツや、マクラカバー等が挙げられる。その素材も、綿や絹、ウール等の天然繊維でもよいし、ポリエステル等の化学繊維でもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例及び比較例における各成分の配合量は全て質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
〔(A)成分:水溶性カチオンポリマー〕
下記のA-1~A-2を使用した。

A-1:塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合物(日本ルーブリゾール社製。商品名「Noverite310」)。A-1は、一般式(IV)で表されるジメチルジアリルアンモニウム塩(X-は、塩化物イオン)を重合して得られる水溶性カチオン性ポリマーである(計算式(1)によるカチオン化度:8.7%。重量平均分子量:1.5×105)。また、1gのA-1を25℃の水100gに加えて得られた溶液は無色透明であった。

A-2:塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(日本ルーブリゾール社製。商品名「MERQUAT295」)。計算式(1)によるカチオン化度:8.0%。重量平均分子量:1.9×105。また、1gのA-2を25℃の水100gに加えて得られた溶液は無色透明であった。
〔(B)成分:ポリエーテル変性シリコーン〕
下記のB-1~B-3を使用した。

B-1:ポリエーテル変性シリコーン(ダウ・東レ(株)製。商品名「CF1188N」)
B-2:ポリエーテル変性シリコーン(ダウ・東レ(株)製。商品名「SH3775M」)
B-3:ポリエーテル変性シリコーン(信越化学工業(株)製。商品名「X-20-8010N」)
〔(C1):アミン化合物〕
下記のC1-1及びC1-2を使用した。C1-2は比較例として使用した。

C1-1:N,N-ジメチルドデシルアミン(東京化成工業製)。C1-1は、一般式(C1)(式中、R1は、炭素数12の炭化水素基であり、R2及びR3はメチル基である)で表される化合物である。

C1-2:塩化ジデシルジメチルアンモニウム(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製。商品名「リポカード210-50E」)。
〔(C2):カチオン界面活性剤〕
下記のC2-1~C2-4を使用した。

C2-1:オクチルトリメチルアンモニウムクロライド(東京化成工業製)。C2-1は、一般式(C2)(式中、Raは、炭素数8の炭化水素基であり、Rb及びRcはメチル基であり、X-は塩素イオンである)で表される化合物である。

C2-2:塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製。商品名「リポカード12-37W」)。C2-2は、一般式(C2)(式中、Raは、炭素数12の炭化水素基であり、Rb及びRcはメチル基であり、X-は塩素イオンである)で表される化合物である。

C2-3:塩化セチルトリメチルアンモニウム(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製。商品名「リポカード16-29」)。C2-3は、一般式(C2)(式中、Raは、炭素数16の炭化水素基であり、Rb及びRcはメチル基であり、X-は塩素イオンである)で表される化合物である。

C2-4:塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製。商品名「リポカードT-800」)。C2-4は、一般式(C2)(式中、Raは、炭素数18の炭化水素基であり、Rb及びRcはメチル基であり、X-は塩素イオンである)で表される化合物である。
〔(C3):半極性界面活性剤〕
下記のC3-1を使用した。

C3-1:N,N-ジメチルドデシルアミンオキシド(イオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製。商品名「カデナックスDM12D-W(C)」)。C3-1は、一般式(C3)(式中、R4は、炭素数12の直鎖アルキル基であり、R5及びR6はメチル基である)で表される半極性界面活性剤である。
〔(D)成分:ノニオン界面活性剤〕
下記のD-1を使用した。

D-1:ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテルEO7モル(ライオンケミカル(株)製。商品名「TAG-90」)。D-1は、一般式(V)(R1は、炭素数13のアルキル基であり、rは7である)で表される化合物である。
〔(E)成分:水混和性溶剤〕
下記のE-1を使用した。

E-1:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)(日本乳化剤(株)社製。商品名「ブチルジグリコール(84)」)
〔(F)成分:香料組成物〕
以下に示す組成の香料組成物F-1~F-3を使用した。
F-1~F-3で使用した香料成分のうち、下記の6成分がHLB値3~8のテルペンアルコール系香料であった。

DIHYDRO MYRCENOL(ジハイドロミルセノール)
NEROL(ネロール)
CITRONELLOL(シトロネロール)
LINALOOL(リナロール)
DIHYDROLINALOOL(ジハイドロリナロール)
GERANIOL(ゲラニオール)

F-1において、HLB3~8のテルペン系アルコールの含量は3質量%であった。
F-2において、HLB3~8のテルペン系アルコールの含量は11質量%であった。
F-3において、HLB3~8のテルペン系アルコールの含量は20質量%であった。
F-1
Figure 2024018922000014
F-2
Figure 2024018922000015
F-3
Figure 2024018922000016
〔(G)成分:消泡剤〕
下記のG-1~G-2を使用した。

G-1:シリコーンエマルション型消泡剤(信越化学工業(株)製。商品名「KM-90」)

G-2:エタノール(日本合成アルコール(株)製。商品名「特定アルコール95度合成」)
〔(H)成分:酸化防止剤〕
下記のH-1を使用した。

H-1:BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)(住友化学(株)製。商品名「SUMILIZER BHT」)
〔液体柔軟剤組成物の調製〕
まず、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分及び(H)成分を1000mlビーカーにとり、攪拌羽根を用いて充分に攪拌し、油相混合物を得た。
他方、(A)成分及び(C)成分をイオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。
次に、油相混合物を攪拌しながら、水相混合物を添加し、さらに(G)成分を添加し、均一になるまで充分に攪拌して、1000gの液体柔軟剤組成物を調製した。
各液体柔軟剤組成物の組成を後記の表1-1及び表1-2(まとめて「表1」と称する)に示す。
表1中の含量の値は、液体柔軟剤組成物の総質量に対する含量(質量%)である。
表1中の「A/C」は、(A)成分と(C)成分との質量比を示す。
表1中の「A/B」は、(A)成分と(B)成分との質量比を示す。
表1中の「B/C」は、(B)成分と(C)成分との質量比を示す。
表1中の「C/D」は、(C)成分と(D)成分との質量比を示す。
〔液体柔軟剤組成物で処理された繊維製品の感触の評価〕
1.評価布の調製
市販の綿タオル(綿100%、泉州タオル)を、主要洗浄基材としてアニオン界面活性剤を含む市販洗剤「トップ プラチナクリア」(ライオン(株)社製)と二槽式洗濯機(東芝製VH-30S)とを用いて、以下の前処理に2回供した。
前処理:標準使用量(浴比30倍)の洗剤及び水道水(45℃)による洗浄(10分間)と、続く注水すすぎ(10分間)とのサイクルを2回。
前処理後、恒温恒湿条件(20℃、45%RH)下で20時間乾燥したものを評価布とした。
2.柔軟処理
評価布を、ドラム式洗濯機(HITACHI BD-V1、標準コース)における市販洗剤「トップ プラチナクリア」(ライオン(株)社製、標準使用量)を用いた洗浄処理と液体柔軟剤組成物(使用量:評価布1.5Kgに対し10mL)を用いた柔軟処理に供した。洗浄工程~すすぎ工程(柔軟処理)の浴比(評価布の質量に対する水の質量の比率)は10倍であった。すすぎ工程は1回実施した。柔軟処理後、恒温恒湿条件(20℃、45%RH)下で20時間乾燥した後、以下の方法で評価布の感触を評価した。
3.柔軟処理後の評価布の感触の評価
柔軟処理後の評価布を、下記の評価基準に従う官能一対比較に供した。対照として、市販の液体柔軟剤「ソフランアロマリッチ」(ライオン(株)社製)で柔軟処理(当該液体柔軟剤を10質量%の含量で含む水を霧吹きで吹きかけ、5分間馴化)した評価布を用いた。専門パネラー(10名)平均点(小数点以下は四捨五入)を表1の「評価布の感触」欄に示す。3点以上を合格であると判定した。

<評価基準>
4:対照と比較して、非常にサラっとしている
3:対照と比較して、サラっとしている
2:対照と比較して、わずかにサラっとしている。
1:対照と比較して、油っぽくサラっとしていない
〔液体柔軟剤組成物の透明な外観の保持性(保存安定性)の評価〕
液体柔軟剤組成物をガラス容器に入れて密栓し、50℃(高温)下で1か月保存した。保存前後の外観変化を、下記の評価基準に従い目視評価した。パネラー(10名)平均点(小数点以下は四捨五入)を表1の「保存安定性」欄に示す。

<評価基準>
4:保存前のサンプルと比較して変化(濁り)がない
3:保存前のサンプルと比較してわずかに変化(濁り)した
2:保存前のサンプルと比較して変化(白濁)した
1:保存前のサンプルと比較して著しく変化(白濁・分離)した
〔液体柔軟剤組成物の香り立ちの評価〕
液体柔軟剤組成物をガラス容器に入れて密栓し、25℃に調温した後、開栓したときの瓶口の香り立ちを、下記の評価基準に従い香気評価した。パネラー(10名)平均点(小数点以下は四捨五入)を表1の「香り立ち」欄に示す。3点以上を香り立ちの観点からは合格であると判定した。

<評価基準>
4:香り立ちが早く、よく香る
3:香り立ちがやや早く、香る
2:香り立ちが遅く、やや香る
1:香り立ちが非常に遅く、わずかに香る
本発明は、液体柔軟剤の分野で利用可能である。
Figure 2024018922000017
Figure 2024018922000018

Claims (7)

  1. 液体柔軟剤組成物であって、以下の(A)~(D)成分:
    (A)水溶性カチオンポリマー;
    (B)ポリエーテル変性シリコーン;
    (C)以下の(C1)、(C2)及び(C3)からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物:
    (C1)一般式(C1)で表されるアミン化合物又はその塩:
    Figure 2024018922000019
    (式中、
    1は、炭素数6~24の炭化水素基を表し、
    2及びR3は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表す。);
    (C2)一般式(C2)で表されるカチオン界面活性剤:
    Figure 2024018922000020
    (式中、
    aは、炭素数6~24の炭化水素基を表し、
    b及びRcは、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表し、
    -は、陰イオンを表す。)
    (C3)一般式(C3)で表される半極性界面活性剤:
    Figure 2024018922000021
    (式中、
    4は、
    炭素数8~18の、直鎖又は分岐鎖の、置換又は非置換のアルキル基、又は、
    炭素数8~18の、直鎖又は分岐鎖の、置換又は非置換アルケニル基を表し、
    5及びR6は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表す。);及び
    (D)ノニオン界面活性剤
    を含有し、
    (C)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.05質量%以上2質量%未満であり、
    (A)成分と(C)成分との質量比(A/C)が1~100である、
    ことを特徴とする、液体柔軟剤組成物。
  2. (C)成分と(D)成分との質量比(C/D)が0.01~1である、請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
  3. (C)成分が、一般式(C2)で表されるカチオン界面活性剤:
    Figure 2024018922000022
    (式中、
    aは、炭素数10~16の炭化水素基を表し、
    b及びRcは、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基を表し、
    -は、陰イオンを表す。)である、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。
  4. (A)成分が、ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム、及び、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体からなる群より選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。
  5. (B)成分の含量が、液体柔軟剤組成物の総質量に対して0.5~4.0質量%である、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。
  6. 更に、(F)香料組成物を含み、
    (F)成分が、HLB値が3~8のテルペンアルコール類の香料を含有する、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。
  7. HLB値が3~8のテルペンアルコール類の香料の含量が、(F)成分の総質量に対して5~35質量%である、請求項6に記載の液体柔軟剤組成物。
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