JP2024017492A - 発酵食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】強い甘味や強い旨味を比較的短時間で生じさせることが可能な発酵食品の製造方法を提供する。【解決手段】発酵食品の製造方法は、麹に水を加えて当該麹自体を予め発酵させる一次発酵工程と、予め発酵させた麹に他の材料を混合して発酵させる二次発酵工程とを含む。一次発酵工程は、第1の温度範囲で麹自体を発酵させる第1温度発酵工程と、第1の温度範囲とは異なる第2の温度範囲で麹自体を発酵させる第2温度発酵工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、麹を用いた発酵食品及びその製造方法に関する。
麹を利用した発酵食品として、例えば塩麹、玉ねぎ麹、発酵あんこ、及び醤油麹等の発酵食品が知られている。一般に、塩麹は、米麹に塩と水を加えて発酵させたものである。塩麹は、肉や魚を漬けておくだけでやわらかく美味しく食べることができる。
玉ねぎ麹は、米麹にすり下ろした玉ねぎを加えて(水を加えることもある)発酵させたものである。塩麹よりも旨味が強い万能調味料として利用できる。また、発酵あんこは、例えば、茹でた小豆に米麹を加えて発酵させることにより製造できる。また、硬さや甘味調節のために、小豆の茹で汁や塩を加えることもある。発酵あんこは、砂糖を使用しなくても、ほんのり甘い上品なあんことなる。
醤油麹は、醤油を製造するための麹(すなわち、大豆、麦及び米等の穀類を蒸し煮して、麹菌を加えて培養した麹)とは異なり、米麹に醤油を加えて発酵させた発酵調味料のことである。例えば、特許文献1には、醤油麹を含む焼肉用調味液であって、醤油麹を調味料全体に対し所定含有率以下に、且つ、調味料全体に対し米麹を所定含有率に含有させることが開示されている。この焼肉用調味液に肉を漬け込んで焼くことによって、焼肉の肉質を柔らかくジューシーなものにしようとしている。
特許文献2には、醤油、麹、糠漬け野菜、山椒及び唐辛子を混合して混合物を得る混合工程と、その混合物を発酵させる発酵工程とを行う、半固体状調味料の製造方法が開示されている。この特許文献2の半固体状調味料もまた、麹に醤油を加えて発酵させる点で、特許文献1と共通している。
特開2014-150730号公報 特開2018-000030号公報
上記従来の麹を用いた発酵食品は、米麹等の麹に他の材料を混ぜた状態で発酵させることにより製造される。これにより、ほのかな甘味や旨味が感じられる発酵食品が得られる。
しかしながら、上記従来の製造方法では、強い甘味及び旨味を生じさせ難い。強い甘味及び旨味を生じさせようとすると、非常に長い発酵時間が必要になってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的とするところは、強い甘味及び旨味を比較的短時間で生じさせることが可能な発酵食品の製造方法を提供することにある。
本発明に係る発酵食品の製造方法は、麹に水分を加えて当該麹自体を予め発酵させる一次発酵工程と、予め発酵させた上記麹に他の材料を混合して発酵させる二次発酵工程とを含む。
上記一次発酵工程は、第1の温度範囲で上記麹自体を発酵させる第1温度発酵工程と、上記第1の温度範囲とは異なる第2の温度範囲で上記麹自体を発酵させる第2温度発酵工程とを含む。
上記第1の温度範囲は、25度以上且つ40度以下の温度範囲であり、上記第2の温度範囲は、45度以上且つ60度以下の温度範囲であることが望ましい。
上記二次発酵工程では、上記他の材料として醤油を上記麹に混合してもよい。
上記第1次発酵工程、上記第2次発酵工程、又は上記第2次発酵工程の後において、香味材料を加えてもよい。
また、上記二次発酵工程では、上記麹の重量よりも大きい量で上記醤油を加えることにより醤油調味料を製造してもよい。
本発明に係る発酵食品は、上記発酵食品の製造方法によって製造される。
本発明によれば、麹を用いて発酵食品を製造するにあたり、強い甘味及び旨味を比較的短時間で生じさせることが可能になる。
図1は、本実施形態1における発酵食品の製造工程を示す説明図である。 図2は、本実施形態2における発酵食品の製造工程を示す説明図である。 図3は、本実施形態3における発酵食品の製造工程を示す説明図である。 図4は、本実施形態4における発酵食品の製造工程を示す説明図である。 図5は、本実施形態5における発酵食品の製造工程を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《実施形態1》
図1は、本実施形態1における発酵食品を製造する工程を示す説明図である。本実施形態1では、一次発酵で得た麹と醤油を用いて醤油麹のような発酵食品を製造する。尚、本明細書において「発酵食品」には発酵調味料が含まれるものとする。
本実施形態1における発酵食品の製造方法には、図1に示すように、一次発酵工程(ステップS1,S2)と、二次発酵工程(ステップS3)とが含まれる。
一次発酵工程(ステップS1,S2)では、麹に水分を加えて当該麹自体を予め発酵させる。ここで、「麹自体を発酵させる」とは、麹菌から生み出された酵素によって、麹菌の培地(米麹であれば米)を分解させるという意味である。
ここで、一次発酵工程(ステップS1,S2)で加える水分には、水を一度沸騰させて、35度程度に冷ましたぬるま湯を使用することが好ましい。
尚、麹には、生麹、乾燥麹、冷凍麹など何れを用いてもよい。また、それぞれの麹を粉砕して使用することもできる。粉砕することにより、発酵は進みやすくなると考えられる。
以降、麹として米麹を例に挙げて説明する。また、麹としては、例えば麦麹、玄米麹、及び豆麹など、米麹以外の麹を用いてもよい。
一次発酵工程(ステップS1,S2)には、第1温度発酵工程(ステップS1)と、第2温度発酵工程(ステップS2)とが含まれる。第1温度発酵工程(ステップS1)では、第1の温度範囲で米麹自体を発酵させる。第2温度発酵工程(ステップS2)では、第1の温度範囲とは異なる第2の温度範囲で米麹自体を発酵させる。
第1温度発酵工程(ステップS1)では、例えば、生米麹に対して60重量%以下の水分を加えて混ぜる。続いて、この水分を加えた米麹を、第1の温度範囲として25度以上且つ40度以下の温度範囲(より好ましくは、約35度)の下で、4時間以上(例えば6時間程度)保持する。
この第1の温度範囲では、麹菌が活性化し、タンパク質を分解する酵素(プロテアーゼ)やデンプンを分解する酵素(アミラーゼ)を多く生じさせることが可能である。また、第1の温度範囲では、主にプロテアーゼが良く働き、タンパク質の分解が進んで多くのアミノ酸が生じる。その結果、強い旨味成分が発生することとなる。一方、甘味成分も、アミラーゼの働きにより徐々に出てくるが、第1の温度範囲ではデンプンの分解は活発でなく、強い甘味は未だ生じない。米麹の粒もまだ残ったままである。
次に、第2温度発酵工程(ステップS2)では、第1温度発酵工程(ステップS1)を終えた米麹を、第2の温度範囲として第1の温度範囲よりも高い45度以上且つ60度以下の温度範囲(より好ましくは、約55度)の下で、4時間以上(例えば6時間程度)保持する。
この第2の温度範囲では、主にアミラーゼが良く働き、デンプンの分解が進んで多くの糖が生じる。その結果、強い甘味成分が発生することとなる。また、第1温度発酵工程(ステップS1)において、予めアミラーゼを多く生じさせておくことによって、甘味成分をより大きく増加させることが可能である。
この一次発酵工程(ステップS1,S2)で行われる発酵が一次発酵である。一次発酵を行うことによって、麹以外の材料や塩分を加える前に、予め甘味と旨味を強く生じさせた発酵麹を得ることができる。ここで、一次発酵により予め発酵させた麹を以下「発酵麹」と呼ぶ。
次に、二次発酵工程(ステップS3)を行う。二次発酵工程(ステップS3)では、発酵麹に、米麹以外の他の材料を混合して発酵させる。他の材料は、水分、野菜、香味材料、塩、及び調味材料などから選ばれた少なくとも一種類の材料であってもよい。本実施形態1では、他の材料として醤油を、発酵麹に混合する。
醤油は、例えば、生米麹(当初材料の生米麹)に対して80重量%以下の量で加える。醤油には、濃口醤油、淡口醤油、再仕込醤油、溜醤油及び白醤油の少なくとも一種類を使用することができる。いわゆる出汁醤油を使用してもよい。醤油の配合は、好みの味や、加える他の材料に応じて変えてもよい。尚、ここでいう醤油には、醤油様調味料が含まれる。
続いて、この二次発酵工程(ステップS3)では、発酵麹に醤油を加えた混合物を、25度以上且つ60度以下の温度下で、4時間以上(例えば8時間程度)の時間をかけて発酵させる。この発酵が二次発酵である。二次発酵では、酵素の働きも加わり、熟成され、他の材料とも馴染む甘味と旨味が生じる。すなわち、二次発酵により発酵が進み、二次発酵工程(ステップS3)で加えた醤油にまろやかな風味や旨味が加わる。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、さらに追加の発酵を行う。こうして、醤油麹のような発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
ここで、従来の醤油麹のように、一次発酵を行わず、米麹と醤油とを混合した後に発酵を行った場合、特に甘味成分を強く出すことが難しい。これは、醤油に含まれる塩分がアミラーゼ等の酵素の活性を低下させることによると考えられる。また、時間をかけることで、甘味や旨味をある程度生じさせることは可能だが、その場合は完成までに時間がかかってしまう。
これに対して、本実施形態1では、上述の通り、醤油を米麹に加える前に、米麹に水分を加えて米麹自体を予め一次発酵させるようにした。
すなわち、一次発酵における第1温度発酵工程(ステップS1)では、水分を加えた米麹を第1の温度範囲(25度以上且つ40度以下)で保持することにより、特にプロテアーゼが良く働いて旨味成分を生じさせることができる。
続いて、第2温度発酵工程(ステップS2)では、米麹を第2の温度範囲(45度以上且つ60度以下)で保持することにより、特にアミラーゼが良く働いて十分な甘味を生じさせることができる。
こうして、一次発酵により予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせた後に、醤油を加えて二次発酵を進めるようにしたので、醤油の塩分が加えられたとしても、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を製造できることとなる。
ここで、醤油に含まれる塩分によって麹菌自体の活性も衰える。したがって、醤油を加えた後は、麹菌由来の酵素も増えにくい。
これに対し、本実施形態1では、第1温度発酵工程(ステップS1)においてアミラーゼを予め多く生じさせておくことにより、甘味成分をより強く生じさせることができる。また、第1温度発酵工程(ステップS1)においてプロテアーゼを予め多く生じさせておくことにより、旨味成分をより強く生じさせることが可能になる。
したがって、本実施形態1によれば、一般的な醤油麹に比べて、強い甘味や旨味を比較的短時間で生じさせた発酵食品を得ることができる。
本実施形態1による発酵食品の用途は広く、醤油ベースのソースやドレッシングとして使用したり、和え物や炒め物、漬物などに用いることができる。また、漬けダレとして利用すれば、肉や魚を柔らかくするとともに旨味を引き出し、消化もしやすく体に優しい。しかもそれだけでなく、本実施形態1による発酵食品は、甘味が増しているので、他に甘味を加えなくても良く、そのまま食べても美味しい。
《実施形態2》
上記実施形態1では、二次発酵工程(ステップS3)で醤油を加えた例について説明したが、本発明はこれに限らず、二次発酵工程(ステップS3)において、醤油以外の材料を混合してもよい。
図2は、本実施形態2における発酵食品の製造工程を示す説明図である。本実施形態2では、二次発酵工程(ステップS3)において、発酵麹に塩と水(好ましくは、一度煮沸して35度程度に冷ましたぬるま湯)を混合する。そのことにより、塩麹のような発酵食品を製造する。尚、以降の各実施形態では、上記実施形態1と同じ内容についてはその説明を省略する。
本実施形態2では、上記実施形態1と同様に一次発酵工程(ステップS1,S2)を行った後、二次発酵工程(ステップS3)を行う。二次発酵工程(ステップS3)では、一次発酵工程(ステップS1,S2)により予め甘味と旨味を強く生じさせた発酵麹に、塩と水を混合して発酵させる。
二次発酵工程(ステップS3)で加える塩は、発酵食品が出来上がったときに塩分濃度が13%程度となるようにすることが好ましい。ここで、10%以下になると賞味期間が短くなるおそれがあるため、塩分濃度には気をつける。
また、水は例えば生米麹(当初材料の生米麹)に対して80重量%以下の分量で加える。そうして、例えば35度程度の温度下で、4時間以上(例えば8時間程度)の時間をかけて二次発酵させる。
本実施形態2では、他の材料として加える塩及び水は、酵素が働く相手ではないので、二次発酵工程(ステップS3)では米麹自体を引き続き発酵させることになる。ところが、一次発酵工程(ステップS1,S2)までで米麹に残るデンプン及びタンパク質は少なくなっているので、この二次発酵工程(ステップS3)において旨味及び甘味は、大きくは増えにくい。二次発酵工程(ステップS3)では、一次発酵工程(ステップS1,S2)で生じた旨味及び甘味に塩気が馴染んでいく感じの発酵となる。しかし、本実施形態2のように、予め米麹を一次発酵させた発酵麹に塩及び水を加えて製造することにより、一次発酵させない従来の塩麹よりも、旨味も甘味も強いものとなった。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、さらに追加の発酵を行う。こうして、塩麹のような発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
以上説明したように、本実施形態2では、二次発酵工程(ステップS3)において塩を加えるので甘味成分を強く出すことが難しいが、塩を加える前の一次発酵工程(ステップS1,S2)において、予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせているので、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を製造できる。
また、上記実施形態1と同様に、一次発酵工程(ステップS1,S2)においてアミラーゼやプロテアーゼを予め多く生じさせておくことにより、甘味成分や旨味成分をより強く生じさせることが可能になる。
こうして、本実施形態2によれば、一般的な塩麹に比べて、強い甘味や旨味を比較的短時間で生じさせた発酵食品を得ることができる。
《実施形態3》
図3は、本実施形態3における発酵食品の製造工程を示す説明図である。本実施形態3では、二次発酵工程(ステップS3)において、発酵麹に塩及びすり下ろした玉ねぎを混合する。尚、全体の硬さ調整のために必要であれば水(好ましくは一度沸騰させて35度程度に冷ましたぬるま湯)を加えてもよい。
そのことにより、玉ねぎ麹のような発酵食品を製造する。
本実施形態3では、上記実施形態1と同様に一次発酵工程(ステップS1,S2)を行った後、二次発酵工程(ステップS3)を行う。二次発酵工程(ステップS3)では、一次発酵工程(ステップS1,S2)により予め甘味と旨味を強く生じさせた発酵麹に、塩とすり下ろした玉ねぎを混合して発酵させる。
二次発酵工程(ステップS3)で加える塩は、発酵食品が出来上がったときに塩分濃度が13%程度となるようにすることが好ましい。10%以下になると賞味期間が短くなるおそれがあるため、塩分濃度には気をつける。また、加える生米麹と玉ねぎの割合は、例えば3対4の比率とする。
玉ねぎには炭水化物及びタンパク質が含まれているので、二次発酵は、例えば35度程度で4時間程度保持すると共に、55度程度で4時間程度保持する。こうして、二次発酵工程で発酵が進むことにより、甘味と旨味をバランスよく引き出すことができ、麹と他の材料が馴染んでいく。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、さらに追加の発酵を行う。こうして、玉ねぎ麹のような発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
本実施形態3では、二次発酵工程(ステップS3)において塩を加えるので甘味や旨味を強く出すことが難しいが、塩を加える前の一次発酵工程(ステップS1,S2)において、予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせているので、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を製造できる。
また、上記実施形態1と同様に、一次発酵工程(ステップS1,S2)においてアミラーゼやプロテアーゼを予め多く生じさせておくことにより、甘味成分や旨味成分をより強く生じさせることが可能になる。
よって、本実施形態3によれば、一般的な玉ねぎ麹に比べて、強い甘味や旨味を比較的短時間で生じさせた発酵食品を得ることができる。
《実施形態4》
図4は、本実施形態4における発酵食品の製造工程を示す説明図である。本実施形態4では、二次発酵工程(ステップS3)において、発酵麹に茹でた小豆を混合する。そのことにより、甘味と旨味が増した発酵あんこのような発酵食品を製造する。
本実施形態4では、上記実施形態1と同様に一次発酵工程(ステップS1,S2)を行った後、二次発酵工程(ステップS3)を行う。尚、一次発酵工程(ステップS1,S2)で、加える水分には、小豆の茹で汁を使用してもよい。二次発酵工程(ステップS3)では、発酵麹に、茹でた小豆を混合して発酵させる。ここで、好みの硬さに調整するため、小豆の茹で汁を混合してもよい。
二次発酵工程(ステップS3)で加える茹でた小豆は、例えば生米麹(当初材料の生米麹)と同量とする。そうして二次発酵させる。二次発酵では、アミラーゼ及びプロテアーゼの働きにより、特に小豆から甘味成分と旨味成分が生じる。
二次発酵では、例えば55度程度の温度下で4時間以上(例えば8時間程度)保持した。小豆には、デンプンだけでなくタンパク質も含まれているので、旨味を引き出すことも期待できるが、本実施形態4ではあんことしての甘味をより強く引き出す方が美味しいものとなるので、このような発酵条件とした。このように、本発明における二次発酵では、発酵麹に加える他の材料や期待したい味に応じて発酵温度を調節したり、場合によっては、途中で発酵温度を変更する場合もある。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、追加の発酵を行う。そうして、好みにより適量の塩を加えて発酵あんこのような発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
本実施形態4の製造方法によれば、一般的な発酵あんこに比べて、甘味や旨味がより引き立った発酵食品が得られた。この理由の一つとして、一般的な発酵あんこの製造方法では、同時期に発酵対象が米麹及び小豆の双方になることにより、酵素作用も分散していることが考えられる。
これに対し、本実施形態4では、茹でた小豆を加える前の一次発酵工程(ステップS1,S2)において、予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせてから、二次発酵工程(ステップS3)において、小豆にある程度集中して酵素が作用すると考えられることもあり、まろやかな風味の中に甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を製造できる。
さらに、上記実施形態1と同様に、一次発酵工程(ステップS1,S2)においてアミラーゼやプロテアーゼを予め多く生じさせておくことにより、全体的に発酵対象物が比較的多い場合であっても、十分に発酵作用を発揮させて、甘味成分や旨味成分をより強く生じさせることが可能になる。
よって、本実施形態4によれば、一般的な発酵あんこに比べて、強い甘味や旨味を比較的短時間で生じさせた発酵食品を得ることができる。尚、小豆に限らず、かぼちゃ、さつまいもなど発酵により甘味を生じ得るものであれは、同様の効果を期待できる。
《実施形態5》
図5は、本実施形態5における発酵食品の製造工程を示す説明図である。本実施形態5では、二次発酵工程(ステップS3)において、例えば発酵麹に醤油と香味材料を混合する。そのことにより、風味や食感が豊かな発酵食品を製造する。尚、醤油の代わりに他の材料を加えることによって、香味材料入りの発酵食品を製造してもよい。
本実施形態5では、上記実施形態1と同様に一次発酵工程(ステップS1,S2)を行った後、二次発酵工程(ステップS3)を行う。二次発酵工程(ステップS3)では、一次発酵工程(ステップS1,S2)により予め甘味と旨味を強く生じさせた発酵麹に、醤油と香味材料を加えて発酵させる。
醤油は、例えば生米麹(当初材料の生米麹)に対して80重量%以下の量で加える。上記実施形態1と同様に、醤油には、濃口醤油、淡口醤油、再仕込醤油、溜醤油及び白醤油の少なくとも一種類を使用できる。いわゆる出汁醤油を使用してもよい。醤油の配合は、好みの味や、加える他の材料に応じて変えてもよい。醤油には、醤油様調味料が含まれる。
香味材料は、植物由来の香味材料であることが好ましく、茶葉、薬草、ハーブ、山菜等が好適である。本実施形態では、例えば、当帰葉、大葉、木の芽、又は蕗の薹などを適量で加える。当帰葉、大葉、木の芽及び蕗の薹などの香味材料は、生材料でも乾燥材料であってもよいが、これらの材料は茹でたり、蒸したり、炒ったりしてから使用してもよい。材料によっては、加熱処理することにより賞味期限を長くしたり、風味をより高めることも可能になる。また、当帰葉、大葉、木の芽及び蕗の薹などから選ばれた少なくとも一種類の香味材料を加えるようにしてもよい。
続いて、この二次発酵工程(ステップS3)では、発酵麹に醤油と香味材料を加えた混合物を、25度以上且つ60度以下の温度下で、4時間以上(例えば8時間程度)の時間をかけて発酵させる。二次発酵では、酵素の働きも加わり、熟成され、他の材料とも馴染む甘味成分と旨味成分が生じる。すなわち、二次発酵により発酵が進み、醤油にまろやかな風味と甘味や旨味が加わる。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、追加の発酵を行う。こうして、香味材料入りの発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
本実施形態5では、上記実施形態1と同様に、醤油を加える前の一次発酵工程(ステップS1,S2)において、予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせ、且つ予め酵素も多く生じさせているので、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を比較的短時間で製造できる。
さらに、香味材料として当帰葉、大葉、木の芽、又は蕗の薹などを醤油とともに二次発酵させるようにしたので、これらの香味が好適に加わり、風味豊かな発酵食品を得ることができる。特に、当帰葉は、香味としての効果だけでなく栄養価も高く、本発酵食品の材料として適している。
尚、香味材料は、そのままの形でもよく、粉砕されたものでもパウダーでもそれらのエキスなどでもよい。また、香味材料は葉に限らず例えば軸などの他の部分を用いてもよい。
また、香味材料を加えるタイミングは、二次発酵工程(ステップS3)に限らない。一次発酵工程(ステップS1,S2)において香味材料を加えてもいいし、二次発酵工程(ステップS3)の後において加えてもよい。
《実施形態6》
上記実施形態1では、醤油麹のように固液混合の発酵食品を製造したが、液状物の割合が比較的高い発酵食品を製造してもよい。
本実施形態6では、例えば上記実施形態1及び5の二次発酵工程(ステップS3)において、麹の重量よりも大きい量で醤油を加える。このとき、醤油の量は、例えば麹の2倍以上且つ5倍以下の重量で加えることが好ましい。
そうして、二次発酵工程(ステップS3)を経て製造した固液混合の発酵食品を、そのまま醤油調味料として利用してもよく、固液混合の発酵食品を濾過し、固形物を除去して製造した液状の発酵食品を醤油調味料として利用してもよい。除去した固形物は、別の発酵食品としても利用できる。
本実施形態6によれば、一次発酵により予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせた後に、醤油を加えて二次発酵を進めるようにしたので、醤油の塩分が加えられたとしても、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる醤油調味料(発酵食品)を得ることができる。
尚、二次発酵工程(ステップS3)において発酵麹に加える材料として、上記実施形態3では玉ねぎを用いた例を説明し、上記実施形態4では茹でた小豆を用いた例について説明し、さらに上記実施形態5では香味材料を用いた例について説明したが、本発明はこれに限らず、他の材料を加えるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、麹を用いた発酵食品及びその製造方法について有用である。
S1 第1温度発酵工程(一次発酵工程)
S2 第2温度発酵工程(一次発酵工程)
S3 二次発酵工程
本発明は、麹を用いた発酵食品の製造方法に関する。
麹を利用した発酵食品として、例えば塩麹、玉ねぎ麹、発酵あんこ、及び醤油麹等の発酵食品が知られている。一般に、塩麹は、米麹に塩と水を加えて発酵させたものである。塩麹は、肉や魚を漬けておくだけでやわらかく美味しく食べることができる。
玉ねぎ麹は、米麹にすり下ろした玉ねぎを加えて(水を加えることもある)発酵させたものである。塩麹よりも旨味が強い万能調味料として利用できる。また、発酵あんこは、例えば、茹でた小豆に米麹を加えて発酵させることにより製造できる。また、硬さや甘味調節のために、小豆の茹で汁や塩を加えることもある。発酵あんこは、砂糖を使用しなくても、ほんのり甘い上品なあんことなる。
醤油麹は、醤油を製造するための麹(すなわち、大豆、麦及び米等の穀類を蒸し煮して、麹菌を加えて培養した麹)とは異なり、米麹に醤油を加えて発酵させた発酵調味料のことである。例えば、特許文献1には、醤油麹を含む焼肉用調味液であって、醤油麹を調味料全体に対し所定含有率以下に、且つ、調味料全体に対し米麹を所定含有率に含有させることが開示されている。この焼肉用調味液に肉を漬け込んで焼くことによって、焼肉の肉質を柔らかくジューシーなものにしようとしている。
特許文献2には、醤油、麹、糠漬け野菜、山椒及び唐辛子を混合して混合物を得る混合工程と、その混合物を発酵させる発酵工程とを行う、半固体状調味料の製造方法が開示されている。この特許文献2の半固体状調味料もまた、麹に醤油を加えて発酵させる点で、特許文献1と共通している。
特開2014-150730号公報 特開2018-000030号公報
上記従来の麹を用いた発酵食品は、米麹等の麹に他の材料を混ぜた状態で発酵させることにより製造される。これにより、ほのかな甘味や旨味が感じられる発酵食品が得られる。
しかしながら、上記従来の製造方法では、強い甘味及び旨味を生じさせ難い。強い甘味及び旨味を生じさせようとすると、非常に長い発酵時間が必要になってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その主たる目的とするところは、強い甘味及び旨味を比較的短時間で生じさせることが可能な発酵食品の製造方法を提供することにある。
本発明に係る発酵食品の製造方法は、麹に水分を加えて当該麹自体を予め発酵させる一次発酵工程と、予め発酵させた上記麹に他の材料を混合して発酵させる二次発酵工程とを含む、発酵食品の製造方法であって、上記一次発酵工程は、第1温度発酵工程と、該第1温度発酵工程の後に行われる第2温度発酵工程とを含んでおり、上記第1温度発酵工程では、上記水分を加えた麹を第1の温度範囲である25度以上且つ40度以下で保持することにより、タンパク質分解酵素及びデンプン分解酵素を増加させつつ、上記麹自体を発酵させて旨味成分を生じさせ、上記第2温度発酵工程では、上記麹を第2の温度範囲である45度以上且つ60度以下で保持することにより上記麹自体を発酵させて甘味成分を生じさせる。
上記二次発酵工程では、上記他の材料として醤油を上記麹に混合してもよい。
上記第1次発酵工程、上記第2次発酵工程、又は上記第2次発酵工程の後において、香味材料を加えてもよい。
また、上記二次発酵工程では、上記麹の重量よりも大きい量で上記醤油を加えることにより醤油調味料を製造してもよい
本発明によれば、麹を用いて発酵食品を製造するにあたり、強い甘味及び旨味を比較的短時間で生じさせることが可能になる。
図1は、本実施形態1における発酵食品の製造工程を示す説明図である。 図2は、本実施形態2における発酵食品の製造工程を示す説明図である。 図3は、本実施形態3における発酵食品の製造工程を示す説明図である。 図4は、本実施形態4における発酵食品の製造工程を示す説明図である。 図5は、本実施形態5における発酵食品の製造工程を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《実施形態1》
図1は、本実施形態1における発酵食品を製造する工程を示す説明図である。本実施形態1では、一次発酵で得た麹と醤油を用いて醤油麹のような発酵食品を製造する。尚、本明細書において「発酵食品」には発酵調味料が含まれるものとする。
本実施形態1における発酵食品の製造方法には、図1に示すように、一次発酵工程(ステップS1,S2)と、二次発酵工程(ステップS3)とが含まれる。
一次発酵工程(ステップS1,S2)では、麹に水分を加えて当該麹自体を予め発酵させる。ここで、「麹自体を発酵させる」とは、麹菌から生み出された酵素によって、麹菌の培地(米麹であれば米)を分解させるという意味である。
ここで、一次発酵工程(ステップS1,S2)で加える水分には、水を一度沸騰させて、35度程度に冷ましたぬるま湯を使用することが好ましい。
尚、麹には、生麹、乾燥麹、冷凍麹など何れを用いてもよい。また、それぞれの麹を粉砕して使用することもできる。粉砕することにより、発酵は進みやすくなると考えられる。
以降、麹として米麹を例に挙げて説明する。また、麹としては、例えば麦麹、玄米麹、及び豆麹など、米麹以外の麹を用いてもよい。
一次発酵工程(ステップS1,S2)には、第1温度発酵工程(ステップS1)と、第2温度発酵工程(ステップS2)とが含まれる。第1温度発酵工程(ステップS1)では、第1の温度範囲で米麹自体を発酵させる。第2温度発酵工程(ステップS2)では、第1の温度範囲とは異なる第2の温度範囲で米麹自体を発酵させる。
第1温度発酵工程(ステップS1)では、例えば、生米麹に対して60重量%以下の水分を加えて混ぜる。続いて、この水分を加えた米麹を、第1の温度範囲として25度以上且つ40度以下の温度範囲(より好ましくは、約35度)の下で、4時間以上(例えば6時間程度)保持する。
この第1の温度範囲では、麹菌が活性化し、タンパク質を分解する酵素(プロテアーゼ)やデンプンを分解する酵素(アミラーゼ)を多く生じさせることが可能である。また、第1の温度範囲では、主にプロテアーゼが良く働き、タンパク質の分解が進んで多くのアミノ酸が生じる。その結果、強い旨味成分が発生することとなる。一方、甘味成分も、アミラーゼの働きにより徐々に出てくるが、第1の温度範囲ではデンプンの分解は活発でなく、強い甘味は未だ生じない。米麹の粒もまだ残ったままである。
次に、第2温度発酵工程(ステップS2)では、第1温度発酵工程(ステップS1)を終えた米麹を、第2の温度範囲として第1の温度範囲よりも高い45度以上且つ60度以下の温度範囲(より好ましくは、約55度)の下で、4時間以上(例えば6時間程度)保持する。
この第2の温度範囲では、主にアミラーゼが良く働き、デンプンの分解が進んで多くの糖が生じる。その結果、強い甘味成分が発生することとなる。また、第1温度発酵工程(ステップS1)において、予めアミラーゼを多く生じさせておくことによって、甘味成分をより大きく増加させることが可能である。
この一次発酵工程(ステップS1,S2)で行われる発酵が一次発酵である。一次発酵を行うことによって、麹以外の材料や塩分を加える前に、予め甘味と旨味を強く生じさせた発酵麹を得ることができる。ここで、一次発酵により予め発酵させた麹を以下「発酵麹」と呼ぶ。
次に、二次発酵工程(ステップS3)を行う。二次発酵工程(ステップS3)では、発酵麹に、米麹以外の他の材料を混合して発酵させる。他の材料は、水分、野菜、香味材料、塩、及び調味材料などから選ばれた少なくとも一種類の材料であってもよい。本実施形態1では、他の材料として醤油を、発酵麹に混合する。
醤油は、例えば、生米麹(当初材料の生米麹)に対して80重量%以下の量で加える。醤油には、濃口醤油、淡口醤油、再仕込醤油、溜醤油及び白醤油の少なくとも一種類を使用することができる。いわゆる出汁醤油を使用してもよい。醤油の配合は、好みの味や、加える他の材料に応じて変えてもよい。尚、ここでいう醤油には、醤油様調味料が含まれる。
続いて、この二次発酵工程(ステップS3)では、発酵麹に醤油を加えた混合物を、25度以上且つ60度以下の温度下で、4時間以上(例えば8時間程度)の時間をかけて発酵させる。この発酵が二次発酵である。二次発酵では、酵素の働きも加わり、熟成され、他の材料とも馴染む甘味と旨味が生じる。すなわち、二次発酵により発酵が進み、二次発酵工程(ステップS3)で加えた醤油にまろやかな風味や旨味が加わる。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、さらに追加の発酵を行う。こうして、醤油麹のような発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
ここで、従来の醤油麹のように、一次発酵を行わず、米麹と醤油とを混合した後に発酵を行った場合、特に甘味成分を強く出すことが難しい。これは、醤油に含まれる塩分がアミラーゼ等の酵素の活性を低下させることによると考えられる。また、時間をかけることで、甘味や旨味をある程度生じさせることは可能だが、その場合は完成までに時間がかかってしまう。
これに対して、本実施形態1では、上述の通り、醤油を米麹に加える前に、米麹に水分を加えて米麹自体を予め一次発酵させるようにした。
すなわち、一次発酵における第1温度発酵工程(ステップS1)では、水分を加えた米麹を第1の温度範囲(25度以上且つ40度以下)で保持することにより、特にプロテアーゼが良く働いて旨味成分を生じさせることができる。
続いて、第2温度発酵工程(ステップS2)では、米麹を第2の温度範囲(45度以上且つ60度以下)で保持することにより、特にアミラーゼが良く働いて十分な甘味を生じさせることができる。
こうして、一次発酵により予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせた後に、醤油を加えて二次発酵を進めるようにしたので、醤油の塩分が加えられたとしても、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を製造できることとなる。
ここで、醤油に含まれる塩分によって麹菌自体の活性も衰える。したがって、醤油を加えた後は、麹菌由来の酵素も増えにくい。
これに対し、本実施形態1では、第1温度発酵工程(ステップS1)においてアミラーゼを予め多く生じさせておくことにより、甘味成分をより強く生じさせることができる。また、第1温度発酵工程(ステップS1)においてプロテアーゼを予め多く生じさせておくことにより、旨味成分をより強く生じさせることが可能になる。
したがって、本実施形態1によれば、一般的な醤油麹に比べて、強い甘味や旨味を比較的短時間で生じさせた発酵食品を得ることができる。
本実施形態1による発酵食品の用途は広く、醤油ベースのソースやドレッシングとして使用したり、和え物や炒め物、漬物などに用いることができる。また、漬けダレとして利用すれば、肉や魚を柔らかくするとともに旨味を引き出し、消化もしやすく体に優しい。しかもそれだけでなく、本実施形態1による発酵食品は、甘味が増しているので、他に甘味を加えなくても良く、そのまま食べても美味しい。
《実施形態2》
上記実施形態1では、二次発酵工程(ステップS3)で醤油を加えた例について説明したが、本発明はこれに限らず、二次発酵工程(ステップS3)において、醤油以外の材料を混合してもよい。
図2は、本実施形態2における発酵食品の製造工程を示す説明図である。本実施形態2では、二次発酵工程(ステップS3)において、発酵麹に塩と水(好ましくは、一度煮沸して35度程度に冷ましたぬるま湯)を混合する。そのことにより、塩麹のような発酵食品を製造する。尚、以降の各実施形態では、上記実施形態1と同じ内容についてはその説明を省略する。
本実施形態2では、上記実施形態1と同様に一次発酵工程(ステップS1,S2)を行った後、二次発酵工程(ステップS3)を行う。二次発酵工程(ステップS3)では、一次発酵工程(ステップS1,S2)により予め甘味と旨味を強く生じさせた発酵麹に、塩と水を混合して発酵させる。
二次発酵工程(ステップS3)で加える塩は、発酵食品が出来上がったときに塩分濃度が13%程度となるようにすることが好ましい。ここで、10%以下になると賞味期間が短くなるおそれがあるため、塩分濃度には気をつける。
また、水は例えば生米麹(当初材料の生米麹)に対して80重量%以下の分量で加える。そうして、例えば35度程度の温度下で、4時間以上(例えば8時間程度)の時間をかけて二次発酵させる。
本実施形態2では、他の材料として加える塩及び水は、酵素が働く相手ではないので、二次発酵工程(ステップS3)では米麹自体を引き続き発酵させることになる。ところが、一次発酵工程(ステップS1,S2)までで米麹に残るデンプン及びタンパク質は少なくなっているので、この二次発酵工程(ステップS3)において旨味及び甘味は、大きくは増えにくい。二次発酵工程(ステップS3)では、一次発酵工程(ステップS1,S2)で生じた旨味及び甘味に塩気が馴染んでいく感じの発酵となる。しかし、本実施形態2のように、予め米麹を一次発酵させた発酵麹に塩及び水を加えて製造することにより、一次発酵させない従来の塩麹よりも、旨味も甘味も強いものとなった。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、さらに追加の発酵を行う。こうして、塩麹のような発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
以上説明したように、本実施形態2では、二次発酵工程(ステップS3)において塩を加えるので甘味成分を強く出すことが難しいが、塩を加える前の一次発酵工程(ステップS1,S2)において、予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせているので、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を製造できる。
また、上記実施形態1と同様に、一次発酵工程(ステップS1,S2)においてアミラーゼやプロテアーゼを予め多く生じさせておくことにより、甘味成分や旨味成分をより強く生じさせることが可能になる。
こうして、本実施形態2によれば、一般的な塩麹に比べて、強い甘味や旨味を比較的短時間で生じさせた発酵食品を得ることができる。
《実施形態3》
図3は、本実施形態3における発酵食品の製造工程を示す説明図である。本実施形態3では、二次発酵工程(ステップS3)において、発酵麹に塩及びすり下ろした玉ねぎを混合する。尚、全体の硬さ調整のために必要であれば水(好ましくは一度沸騰させて35度程度に冷ましたぬるま湯)を加えてもよい。
そのことにより、玉ねぎ麹のような発酵食品を製造する。
本実施形態3では、上記実施形態1と同様に一次発酵工程(ステップS1,S2)を行った後、二次発酵工程(ステップS3)を行う。二次発酵工程(ステップS3)では、一次発酵工程(ステップS1,S2)により予め甘味と旨味を強く生じさせた発酵麹に、塩とすり下ろした玉ねぎを混合して発酵させる。
二次発酵工程(ステップS3)で加える塩は、発酵食品が出来上がったときに塩分濃度が13%程度となるようにすることが好ましい。10%以下になると賞味期間が短くなるおそれがあるため、塩分濃度には気をつける。また、加える生米麹と玉ねぎの割合は、例えば3対4の比率とする。
玉ねぎには炭水化物及びタンパク質が含まれているので、二次発酵は、例えば35度程度で4時間程度保持すると共に、55度程度で4時間程度保持する。こうして、二次発酵工程で発酵が進むことにより、甘味と旨味をバランスよく引き出すことができ、麹と他の材料が馴染んでいく。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、さらに追加の発酵を行う。こうして、玉ねぎ麹のような発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
本実施形態3では、二次発酵工程(ステップS3)において塩を加えるので甘味や旨味を強く出すことが難しいが、塩を加える前の一次発酵工程(ステップS1,S2)において、予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせているので、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を製造できる。
また、上記実施形態1と同様に、一次発酵工程(ステップS1,S2)においてアミラーゼやプロテアーゼを予め多く生じさせておくことにより、甘味成分や旨味成分をより強く生じさせることが可能になる。
よって、本実施形態3によれば、一般的な玉ねぎ麹に比べて、強い甘味や旨味を比較的短時間で生じさせた発酵食品を得ることができる。
《実施形態4》
図4は、本実施形態4における発酵食品の製造工程を示す説明図である。本実施形態4では、二次発酵工程(ステップS3)において、発酵麹に茹でた小豆を混合する。そのことにより、甘味と旨味が増した発酵あんこのような発酵食品を製造する。
本実施形態4では、上記実施形態1と同様に一次発酵工程(ステップS1,S2)を行った後、二次発酵工程(ステップS3)を行う。尚、一次発酵工程(ステップS1,S2)で、加える水分には、小豆の茹で汁を使用してもよい。二次発酵工程(ステップS3)では、発酵麹に、茹でた小豆を混合して発酵させる。ここで、好みの硬さに調整するため、小豆の茹で汁を混合してもよい。
二次発酵工程(ステップS3)で加える茹でた小豆は、例えば生米麹(当初材料の生米麹)と同量とする。そうして二次発酵させる。二次発酵では、アミラーゼ及びプロテアーゼの働きにより、特に小豆から甘味成分と旨味成分が生じる。
二次発酵では、例えば55度程度の温度下で4時間以上(例えば8時間程度)保持した。小豆には、デンプンだけでなくタンパク質も含まれているので、旨味を引き出すことも期待できるが、本実施形態4ではあんことしての甘味をより強く引き出す方が美味しいものとなるので、このような発酵条件とした。このように、本発明における二次発酵では、発酵麹に加える他の材料や期待したい味に応じて発酵温度を調節したり、場合によっては、途中で発酵温度を変更する場合もある。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、追加の発酵を行う。そうして、好みにより適量の塩を加えて発酵あんこのような発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
本実施形態4の製造方法によれば、一般的な発酵あんこに比べて、甘味や旨味がより引き立った発酵食品が得られた。この理由の一つとして、一般的な発酵あんこの製造方法では、同時期に発酵対象が米麹及び小豆の双方になることにより、酵素作用も分散していることが考えられる。
これに対し、本実施形態4では、茹でた小豆を加える前の一次発酵工程(ステップS1,S2)において、予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせてから、二次発酵工程(ステップS3)において、小豆にある程度集中して酵素が作用すると考えられることもあり、まろやかな風味の中に甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を製造できる。
さらに、上記実施形態1と同様に、一次発酵工程(ステップS1,S2)においてアミラーゼやプロテアーゼを予め多く生じさせておくことにより、全体的に発酵対象物が比較的多い場合であっても、十分に発酵作用を発揮させて、甘味成分や旨味成分をより強く生じさせることが可能になる。
よって、本実施形態4によれば、一般的な発酵あんこに比べて、強い甘味や旨味を比較的短時間で生じさせた発酵食品を得ることができる。尚、小豆に限らず、かぼちゃ、さつまいもなど発酵により甘味を生じ得るものであれは、同様の効果を期待できる。
《実施形態5》
図5は、本実施形態5における発酵食品の製造工程を示す説明図である。本実施形態5では、二次発酵工程(ステップS3)において、例えば発酵麹に醤油と香味材料を混合する。そのことにより、風味や食感が豊かな発酵食品を製造する。尚、醤油の代わりに他の材料を加えることによって、香味材料入りの発酵食品を製造してもよい。
本実施形態5では、上記実施形態1と同様に一次発酵工程(ステップS1,S2)を行った後、二次発酵工程(ステップS3)を行う。二次発酵工程(ステップS3)では、一次発酵工程(ステップS1,S2)により予め甘味と旨味を強く生じさせた発酵麹に、醤油と香味材料を加えて発酵させる。
醤油は、例えば生米麹(当初材料の生米麹)に対して80重量%以下の量で加える。上記実施形態1と同様に、醤油には、濃口醤油、淡口醤油、再仕込醤油、溜醤油及び白醤油の少なくとも一種類を使用できる。いわゆる出汁醤油を使用してもよい。醤油の配合は、好みの味や、加える他の材料に応じて変えてもよい。醤油には、醤油様調味料が含まれる。
香味材料は、植物由来の香味材料であることが好ましく、茶葉、薬草、ハーブ、山菜等が好適である。本実施形態では、例えば、当帰葉、大葉、木の芽、又は蕗の薹などを適量で加える。当帰葉、大葉、木の芽及び蕗の薹などの香味材料は、生材料でも乾燥材料であってもよいが、これらの材料は茹でたり、蒸したり、炒ったりしてから使用してもよい。材料によっては、加熱処理することにより賞味期限を長くしたり、風味をより高めることも可能になる。また、当帰葉、大葉、木の芽及び蕗の薹などから選ばれた少なくとも一種類の香味材料を加えるようにしてもよい。
続いて、この二次発酵工程(ステップS3)では、発酵麹に醤油と香味材料を加えた混合物を、25度以上且つ60度以下の温度下で、4時間以上(例えば8時間程度)の時間をかけて発酵させる。二次発酵では、酵素の働きも加わり、熟成され、他の材料とも馴染む甘味成分と旨味成分が生じる。すなわち、二次発酵により発酵が進み、醤油にまろやかな風味と甘味や旨味が加わる。
その後、発酵状況に応じて必要であれば、25度以上且つ60度以下の温度下で、追加の発酵を行う。こうして、香味材料入りの発酵食品を得ることができる(ステップS4)。
本実施形態5では、上記実施形態1と同様に、醤油を加える前の一次発酵工程(ステップS1,S2)において、予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせ、且つ予め酵素も多く生じさせているので、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる発酵食品を比較的短時間で製造できる。
さらに、香味材料として当帰葉、大葉、木の芽、又は蕗の薹などを醤油とともに二次発酵させるようにしたので、これらの香味が好適に加わり、風味豊かな発酵食品を得ることができる。特に、当帰葉は、香味としての効果だけでなく栄養価も高く、本発酵食品の材料として適している。
尚、香味材料は、そのままの形でもよく、粉砕されたものでもパウダーでもそれらのエキスなどでもよい。また、香味材料は葉に限らず例えば軸などの他の部分を用いてもよい。
また、香味材料を加えるタイミングは、二次発酵工程(ステップS3)に限らない。一次発酵工程(ステップS1,S2)において香味材料を加えてもいいし、二次発酵工程(ステップS3)の後において加えてもよい。
《実施形態6》
上記実施形態1では、醤油麹のように固液混合の発酵食品を製造したが、液状物の割合が比較的高い発酵食品を製造してもよい。
本実施形態6では、例えば上記実施形態1及び5の二次発酵工程(ステップS3)において、麹の重量よりも大きい量で醤油を加える。このとき、醤油の量は、例えば麹の2倍以上且つ5倍以下の重量で加えることが好ましい。
そうして、二次発酵工程(ステップS3)を経て製造した固液混合の発酵食品を、そのまま醤油調味料として利用してもよく、固液混合の発酵食品を濾過し、固形物を除去して製造した液状の発酵食品を醤油調味料として利用してもよい。除去した固形物は、別の発酵食品としても利用できる。
本実施形態6によれば、一次発酵により予め米麹に強い甘味と旨味を十分に生じさせた後に、醤油を加えて二次発酵を進めるようにしたので、醤油の塩分が加えられたとしても、まろやかな風味の中に強い甘味と旨味がしっかりと感じられる醤油調味料(発酵食品)を得ることができる。
尚、二次発酵工程(ステップS3)において発酵麹に加える材料として、上記実施形態3では玉ねぎを用いた例を説明し、上記実施形態4では茹でた小豆を用いた例について説明し、さらに上記実施形態5では香味材料を用いた例について説明したが、本発明はこれに限らず、他の材料を加えるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、麹を用いた発酵食品の製造方法について有用である。
S1 第1温度発酵工程(一次発酵工程)
S2 第2温度発酵工程(一次発酵工程)
S3 二次発酵工程

Claims (7)

  1. 麹に水分を加えて当該麹自体を予め発酵させる一次発酵工程と、
    予め発酵させた上記麹に他の材料を混合して発酵させる二次発酵工程とを含む、発酵食品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の発酵食品の製造方法において、
    上記一次発酵工程は、第1の温度範囲で上記麹自体を発酵させる第1温度発酵工程と、上記第1の温度範囲とは異なる第2の温度範囲で上記麹自体を発酵させる第2温度発酵工程とを含む、発酵食品の製造方法。
  3. 請求項2に記載の発酵食品の製造方法において、
    上記第1の温度範囲は、25度以上且つ40度以下の温度範囲であり、
    上記第2の温度範囲は、45度以上且つ60度以下の温度範囲である、発酵食品の製造方法。
  4. 請求項1に記載の発酵食品の製造方法において、
    上記二次発酵工程では、上記他の材料として醤油を上記麹に混合する、発酵食品の製造方法。
  5. 請求項1に記載の発酵食品の製造方法において、
    上記第1次発酵工程、上記第2次発酵工程、又は上記第2次発酵工程の後において、香味材料を加える、発酵食品の製造方法。
  6. 請求項1に記載の発酵食品の製造方法において、
    上記二次発酵工程では、上記麹の重量よりも大きい量で上記醤油を加えることにより醤油調味料を製造する、発酵食品の製造方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか1つに記載の発酵食品の製造方法によって製造された、発酵食品。
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