JP2024013853A - エンドミル、マイクロレンズ作製用金型の製造方法、及びマイクロレンズ作製用金型の製造装置 - Google Patents

エンドミル、マイクロレンズ作製用金型の製造方法、及びマイクロレンズ作製用金型の製造装置 Download PDF

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克浩 土井
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Abstract

【課題】エンドミルの回転中心に由来する加工不良が生じることなく、より深いマイクロレンズを切削加工できるエンドミル、前記エンドミルを用いたマイクロレンズ作製用金型の製造方法、及び前記エンドミルを有するマイクロレンズ作製用金型の製造装置の提供。【解決手段】尖端部3を有しかつ底面4が略円形であって、前記尖端部3の尖端3aが前記底面4の中心を貫通する中心線CL上に位置し、前記底面4よりも大きな直径を有する拡大径領域を含む周側面5を有する略錐状体を、前記中心線CLを含む平面で分割した一方の曲表面を有する略凸部形状である切刃部を有するエンドミルである。【選択図】図8A

Description

本発明は、エンドミル、マイクロレンズ作製用金型の製造方法、及びマイクロレンズ作製用金型の製造装置に関する。
従来、機械加工によってマイクロレンズ原盤を形成する場合、R形状のバイトを用い、R形状の軌跡で走査することでマイクロレンズを形成する方法が知られている(図1A~図1C参照)。前記バイトは、切削時に切刃部以外の部分がワークと接触しないように「逃げ」が設けられるが、逃げの角度には製作上の限界がある。即ち、図2に示すように、切削加工時はバイトの「逃げ」がワークと接触しない入射角でしか切削できないため、深いマイクロレンズの切削加工が困難である。
そこで、深堀可能なマイクロレンズの加工方法として先端形状が球状であるボールエンドミルを用いた切削加工が挙げられる。図3に示すように、ボールエンドミルを高速回転させながら切削加工することにより、深いマイクロレンズの切削加工が可能となる。このようなボールエンドミルとしては、例えば、特許文献1の図1に丸め成形されたノーズエンドミルが提案されている。
特表2013-511394号公報
しかし、上記ボールエンドミルは、加工面にエンドミルの回転中心が干渉することによって加工不良(切削痕)が生じてしまうという問題がある(図4参照)。そのため、加工面に加工不良を生じさせない方法として、ワークに対してエンドミルの切刃部の回転軸を傾けて切削加工することにより、加工面とエンドミルの回転中心との干渉を避けることが考えられる(図5A及び図5B参照)。しかし、エンドミルの切刃部が切刃として機能する範囲である有効刃範囲(Window Angle:W.A.)を有するため、エンドミルの切刃部の回転軸を傾けると水平切削又は垂直切削に比べて切削可能な深さが浅くなってしまうという問題がある(図6A及び図6B参照)。
また、上記特許文献1の図1に記載の丸め成形されたノーズエンドミルは、2枚刃以上の複数枚の切刃部を有しているため、切刃部の径が大きくなってしまい、外径が100μm以下の微小なマイクロレンズの切削加工には適用できないという課題がある。
本発明は、従来にける前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、エンドミルの回転中心に由来する加工不良が生じることなく、より深いマイクロレンズを切削加工できるエンドミル、前記エンドミルを用いたマイクロレンズ作製用金型の製造方法、及び前記エンドミルを有するマイクロレンズ作製用金型の製造装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 尖端部を有しかつ底面が略円形であって、前記尖端部の尖端が前記底面の中心を貫通する中心線上に位置し、前記底面よりも大きな直径を有する拡大径領域を含む周側面を有する略錐状体を、
前記中心線を含む平面で分割した一方の曲表面を有する略凸部形状の切刃部
を有することを特徴とするエンドミルである。
<2> 前記切刃部において、
前記中心線を含む平面及び前記底面のそれぞれに対して直交し、かつ前記中心線を含む断面における、前記周側面の表面形状が、
曲線状である、前記<1>に記載のエンドミルである。
<3> 前記曲線状が、円弧状乃至楕円弧状である、前記<2>に記載のエンドミルである。
<4> 前記エンドミルが回転軸回りに回転可能であり、前記切刃部の回転軸側の端部と前記切刃部の中心とを結ぶ直線と、他方の端部と前記切刃部の中心とを結ぶ直線とのなす角度が90度超180度未満であり、前記回転軸に対して一方の側に前記切刃部を有する、前記<1>から<3>のいずれかに記載のエンドミルである。
<5> 前記なす角度が100度以上150度以下である、前記<4>に記載のエンドミルである。
<6> 前記周側面における表面形状の最大径が100μm以下である、前記<2>に記載のエンドミルである。
<7> 前記切刃部が単結晶ダイヤモンドを含む、前記<1>から<3>のいずれかに記載のエンドミルである。
<8> シャンク部を有し、前記切刃部がロウ付けで前記シャンク部に固定されている、前記<1>から<3>のいずれかに記載のエンドミルである。
<9> マイクロレンズ加工用である、前記<1>から<3>のいずれかに記載のエンドミルである。
<10> 前記<1>から<3>のいずれかに記載のエンドミルを用い、
金型母体の加工面に対し、前記エンドミルの回転中心が前記加工面に位置しないように、かつ前記エンドミルの回転軸を0度超90度未満の角度に傾けて加工することを特徴とするマイクロレンズ作製用金型の製造方法である。
<11> 前記<1>から<3>のいずれかに記載のエンドミルを有することを特徴とするマイクロレンズ作製用金型の製造装置である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、エンドミルの回転中心に由来する加工不良が生じることなく、より深いマイクロレンズを切削加工できるエンドミル、前記エンドミルを用いたマイクロレンズ作製用金型の製造方法、及び前記エンドミルを有するマイクロレンズ作製用金型の製造装置を提供することができる。
図1Aは、R形状のバイトの一例を示す概略図である。 図1Bは、R形状のバイトをR形状の軌跡で走査させることによりマイクロレンズを形成する方法を説明する図である。 図1Cは、R形状のバイトをR形状の軌跡で走査して形成したマイクロレンズを示す概略図である。 図2は、切削時はバイトの「逃げ」がワークと接触しない入射角でしか切削できないため、深いマイクロレンズの切削加工が困難であることを説明する図である。 図3は、ボールエンドミルを用いて深いマイクロレンズの切削加工する方法を説明する図である。 図4は、ボールエンドミルを用いて切削加工すると加工面にエンドミルの回転中心が干渉することにより加工不良が生じることを示す図である。 図5Aは、ワークに対してボールエンドミルを用いて切削加工する状態を示す図である。 図5Bは、ワークに対してボールエンドミルの回転軸を傾けて切削加工する方法を説明する図である。 図6Aは、従来のボールエンドミルの切刃部の一例を示す概略図である。 図6Bは、図6Aの従来のボールエンドミルの切刃部の回転軸を傾けると水平切削又は垂直切削に比べて切削可能な深さが浅くなってしまうことを説明する図である。 図7は、本発明のエンドミルの一例を示す概略図である。 図8Aは、本発明のエンドミルの切刃部の一例を示す概略図である。 図8Bは、本発明のエンドミルの切刃部の他の一例を示す概略図である。 図8Cは、本発明のエンドミルの切刃部の他の一例を示す概略図である。 図9Aは、本発明のエンドミルの切刃部の他の一例を示す概略図である。 図9Bは、本発明のエンドミルを用いてマイクロレンズの切削加工を行う状態を示す概略図である。 図10Aは、比較例1のエンドミルの切刃部を示すCAD図面である。 図10Bは、比較例1のエンドミルを用いて作製したマイクロレンズを示す図である。 図11Aは、実施例1のエンドミルの切刃部を示すCAD図面である。 図11Bは、実施例1のエンドミルを用いて作製したマイクロレンズアレイを示す図である。
(エンドミル)
本発明のエンドミルは、切刃部を有し、シャンク部を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の部材を有する。
前記エンドミルは、例えば、フライス盤又はマシニングセンタ(M/C)などに取り付けて、水平面、垂直面、又は曲面などの三次元方向に移動させることにより、様々な切削加工に用いられる。
<切刃部>
切刃部は、尖端部を有しかつ底面が略円形であって、前記尖端部の尖端が前記底面の中心を貫通する中心線上に位置し、前記底面よりも大きな直径を有する拡大径領域を含む周側面を有する略錐状体を、前記中心線を含む平面で分割した一方の曲表面を有する略凸部形状である。これにより、エンドミルの切刃部の切刃として機能する範囲である有効刃範囲(W.A.)を90度超180度未満に拡大した形状とすることができ、金型母体の加工面に対してエンドミルの切刃部の回転軸を傾けて切削加工しても、エンドミルの切刃部の回転中心に由来する加工不良が生じることなく、より深い高品質なマイクロレンズの切削加工が可能となる。
前記切刃部は、尖端部を有しかつ底面が円形であって、前記尖端部の尖端が前記底面の中心を貫通する中心線上に位置し、前記底面よりも大きな直径を有する拡大径領域を含む周側面を有する錐状体を、前記中心線を含む平面で二分割した一方の曲表面を有する略凸部形状であることが、エンドミルの切刃部の回転中心に由来する加工不良が生じることなく、より深い高品質なマイクロレンズの切削加工の点から好ましい。
前記曲表面を有する略凸部形状としては、少なくとも一部に曲表面を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、略半円錐形状、略半楕円錐形状、蒲鉾形状などが挙げられる。
前記切刃部において、前記中心線を含む平面及び前記底面のそれぞれに対して直交し、かつ前記中心線を含む断面における、前記周側面の表面形状が、曲線状であることが好ましい。前記曲線状は、円弧状乃至楕円弧状であることが好ましく、円弧状であることがより好ましい。ここで、「円弧」とは真円の円周の一部を意味する。「楕円弧」とは楕円の周側面の一部を意味する。
前記エンドミルが回転軸回りに回転可能であり、前記切刃部の回転軸側の端部と前記切刃部の中心とを結ぶ直線と、他方の端部と前記切刃部の中心とを結ぶ直線とのなす角度(有効刃範囲(W.A.))は90度超180度未満が好ましく、100度以上150度以下がより好ましい。これにより、金型母体の加工面に対してエンドミルの切刃部の回転軸を傾けて切削加工しても、エンドミルの切刃部の回転中心に由来する加工不良が生じることなく、より深い高品質なマイクロレンズの切削加工が可能となる。
前記エンドミルの回転軸とは、エンドミルに回転運動を与えた場合における、エンドミルの回転の中心を意味する。
前記切刃部の中心とは、切刃部の一方の端部と他方の端部からなる曲線における、切刃部の一方の端部と他方の端部とから等距離になる点を意味する。
また、前記回転軸に対して一方の側に切刃部を有することにより、切刃部が一枚刃となり、外径100μm以下の微小なマイクロレンズの作製に好適に用いることができる。
前記切刃部の周側面の表面形状の最大径は100μm以下が好ましく、10μm以上100μm以下がより好ましく、10μm以上50μm以下が更に好ましい。切刃部の周側面の表面形状の最大径が100μm以下であると、外径100μm以下の微小なマイクロレンズの切削加工に適用可能である。
前記エンドミルの切刃部の材質としては、例えば、単結晶ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素(CBN)、セラミック(アルミナ系、炭化チタン系、窒化ケイ素系)、サーメット、超硬合金、高速度工具鋼(ハイス)、炭素工具鋼などが挙げられる。これらの中でも、単結晶ダイヤモンドが好ましい。切刃部の材質として単結晶ダイヤモンドを用いると、多結晶ダイヤモンドに比べて綺麗な切削面を加工することができる。
上記のような形状及び構造の切刃部は、例えば、微細精密研磨技術により作製することができる。
<シャンク部>
シャンク部は、エンドミルにおける前記切刃部以外の部分であり、例えば、マシニングセンタ(M/C)又はフライス盤などに回転可能にエンドミルを保持する部である。
シャンク部の形状、大きさ(長さ、径)、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、よりエンドミルを高速回転させた際の振れを抑制しするためには、高精度であることが望ましい。
前記切刃部はロウ付けによってシャンク部に固定されていることが好ましい。ロウ付けによると、ネジ付けに比べて強固に切刃部をシャンク部に固定することができる。
<その他の部材>
その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シャンク部と切刃部の間に設けられるネック部などが挙げられる。
ここで、図面を参照して、本発明のエンドミルについて詳細に説明する。図7は、本発明のエンドミルの一例を示す概略図である。この図7のエンドミル10は、切刃部1と、シャンク部2とを有している。切刃部1はロウ付けによってシャンク部2に固定されている。切刃部は一枚刃であり、曲表面を有する略凸部形状である。
切刃部1は、図8Aに示すように、尖端部3を有しかつ底面4が円形であって、尖端部3の尖端3aが底面4の中心Cを貫通する中心線CL上に位置し、底面4よりも大きな直径を有する拡大径領域を含む周側面5を有する錐状体6を、中心線CLを含む平面で二分割した一方の曲表面を有する略凸部形状(略半円錐形状)である(図8B)。なお、図8Cは、図8Bの曲表面を有する略凸部形状(略半円錐形状)の切刃部1を、中心線CLを含む平面Pで二等分した断面図である。
図8B及び図8Cに示すように、切刃部1において、中心線CLを含む平面P及び底面4のそれぞれに対して直交し、かつ中心線CLを含む断面における、周側面5の表面形状が、曲線状であることが好ましく、円弧状乃至楕円弧状であることがより好ましい。
切刃部1は、図9Aに示すように、エンドミルの切刃部1の回転軸側の端部と切刃部の仮想円7の中心C1とを結ぶ直線L1と、他方の端部と切刃部1の仮想円7の中心C1とを結ぶ直線L2とのなす角度(有効刃範囲(W.A.))は90度超180度未満であることが好ましく、100度以上150度以下であることがより好ましく、110度以上140度以下であることが更に好ましい。
前記なす角度が90度超180度未満であると、図9Aに示すように、切刃として機能する範囲(有効刃範囲(W.A.))が広がるので、エンドミルの切刃部の回転軸の傾斜を急にすることができ、微小なマイクロレンズの深堀加工が実現可能となる。
また、切刃部1は、図9Bに示すように、エンドミルの切刃部の回転軸に対して一方の側に切刃部を有することが好ましい。これにより、エンドミルが一枚刃である切刃部となり、外径100μm以下の微小なマイクロレンズの作製に用いることができる。
本発明のエンドミルによると、従来のバイト切削では困難であった、より深い微小なマイクロレンズの切削加工が実現できる。また、本発明のエンドミルを用いたマイクロレンズの切削加工は、エンドミルの切刃部の有効刃範囲(W.A.)を拡大し、することによって、エンドミルの回転中心に由来する加工不良を生じることなく、エンドミルの切刃部の半径の1/2までの微小なマイクロレンズの深堀加工が実現できる。
(マイクロレンズ作製用金型の製造方法及びマイクロレンズ作製用金型の製造装置)
本発明のマイクロレンズ作製用金型の製造方法は、本発明のエンドミルを用い、金型母体の加工面に対し、前記エンドミルの回転中心が前記加工面に位置しないように、かつ前記エンドミルの回転軸を0度超90度未満の角度に傾けて加工し、前記エンドミルの切刃部の回転軸を40度以上80度以下の角度に傾けて加工することが好ましい。
本発明のマイクロレンズ作製用金型の製造方法によると、ワークの加工面にエンドミルの切刃部の回転中心による加工不良が生じることなく、エンドミルの切刃部の半径(R)の1/2程度までの微小なマイクロレンズの深堀加工が可能となる。
切削加工対象である金型母体の材質としては、例えば、銅、鉄、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼などが挙げられる。金型母体の表面は、ニッケルリン(Ni-P)めっき、又は銅(Cu)めっき等からなる表面層を有することが好ましい。
前記金型の大きさは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記金型母体の形状としては、例えば、平型、スタンパー、ロール形状などが挙げられる。
本発明のマイクロレンズ作製用金型の製造装置は、本発明のエンドミルを有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。なお、前記マイクロレンズ作製用金型の製造装置としては、例えば、マシニングセンタ(M/C)又はフライス盤などをそのまま使用することができる。
前記その他の手段としては、例えば、マイクロレンズ作製用金型の製造装置の基部に対して鉛直方向に延びるように設けられた固定部と、固定部に支持されたステージ、及び回転支持部材とを有する。
前記ステージは、駆動部によってXYZの3方向のそれぞれに沿って移動可能となるように固定部に支持されている。ステージ上には加工対象物である金型母体が固定される。
前記回転支持部材はX軸に沿った軸を中心として回転可能となるように固定部によって支持されている。回転支持部材には、上記X軸に沿った軸に直交する方向に回転軸が延びるようにエンドミルが回転可能に固定される。なお、回転支持部材の形態はこれに限定されず、例えば、Y軸に沿った軸を中心として回転するようにしてもよい。
本発明のマイクロレンズ作製用金型の製造方法及びマイクロレンズ作製用金型の製造装置により作製されるマイクロレンズは、例えば、外径が100μm以下の半円形状、深さが10μm~50μmであり、エンドミルの回転中心に由来する加工不良が生じることがない高品質なものである。また、前記マイクロレンズを多数配列したマイクロレンズアレイは、光を集光、拡散、反射、回折などで制御する分野、例えば、液晶ディスプレイ、光結合光学素子、画像入力装置などに好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(比較例1)
比較例1では、図10Aの切刃部のCAD図面に示す半径50μm(R50)、有効刃範囲(W.A.)90°の通常の切刃部を有するエンドミルを用いた。このエンドミルの切刃部の材質は単結晶ダイヤモンドである。
切削対象である金型母体の材質は銅、形状は円筒状、大きさは直径132mm×長さ250mmのものを用いた。
マイクロレンズ作製用金型の製造装置として旋盤加工機を用い、この旋盤加工機に上記金型母体を固定してエンドミルを保持し、前記エンドミルを100,000min-1以上で回転させて、切削加工を行った。
図10Aに示すように、比較例1のエンドミルの切刃部の有効刃範囲(W.A.)は90°であり、金型母体の加工面に対しエンドミルの切刃部の回転軸を45°傾斜させてマイクロレンズの切削加工を行った。その結果、およそ14μmの深さまで切り込むと、図10Bに示すように、金型母体の加工面に回転中心が干渉した加工不良(切削痕)が生じてしまい、マイクロレンズの深堀加工が困難であった。
(実施例1)
比較例1において、図11Aの切刃部のCAD図面に示す半径50μm(R50)、有効刃範囲(W.A.)が120°の切刃部を有するエンドミルを作製し、前記エンドミルの回転中心が加工面に位置しないように、かつ金型母体の加工面に対しエンドミルの切刃部の回転軸を60°傾斜させた以外は、比較例1と同様にして、マイクロレンズの切削加工を行った。
その結果、図11Bに示すように、深さが24μm、金型母体の加工面にエンドミルの回転中心に由来する加工不良が生じなく、綺麗なハニカム構造のマイクロレンズアレイを切削加工できた。
したがって、切刃部の有効刃範囲(W.A.)を120°に拡大した実施例1のエンドミルは、エンドミルの回転中心が加工面に位置しないように、かつ金型母体の加工面に対しエンドミルの切刃部の回転軸を60°傾斜させることにより、加工面にエンドミルの回転中心に由来する加工不良が生じなく、エンドミルの切刃部の半径50μm(R50)の1/2(25μm)の深さまで切削加工できることがわかった。
1 切刃部
2 シャンク部
3 尖端部
4 底面
5 周側面
6 錐状体
7 仮想円
10 エンドミル
CL 中心線

Claims (11)

  1. 尖端部を有しかつ底面が略円形であって、前記尖端部の尖端が前記底面の中心を貫通する中心線上に位置し、前記底面よりも大きな直径を有する拡大径領域を含む周側面を有する略錐状体を、
    前記中心線を含む平面で分割した一方の曲表面を有する略凸部形状の切刃部
    を有することを特徴とするエンドミル。
  2. 前記切刃部において、
    前記中心線を含む平面及び前記底面のそれぞれに対して直交し、かつ前記中心線を含む断面における、前記周側面の表面形状が、
    曲線状である、請求項1に記載のエンドミル。
  3. 前記曲線状が、円弧状乃至楕円弧状である、請求項2に記載のエンドミル。
  4. 前記エンドミルが回転軸回りに回転可能であり、前記切刃部の回転軸側の端部と前記切刃部の中心とを結ぶ直線と、他方の端部と前記切刃部の中心とを結ぶ直線とのなす角度が90度超180度未満であり、前記回転軸に対して一方の側に前記切刃部を有する、請求項1から3のいずれかに記載のエンドミル。
  5. 前記なす角度が100度以上150度以下である、請求項4に記載のエンドミル。
  6. 前記周側面における表面形状の最大径が100μm以下である、請求項2に記載のエンドミル。
  7. 前記切刃部が単結晶ダイヤモンドを含む、請求項1から3のいずれかに記載のエンドミル。
  8. シャンク部を有し、前記切刃部がロウ付けで前記シャンク部に固定されている、請求項1から3のいずれかに記載のエンドミル。
  9. マイクロレンズ加工用である、請求項1から3のいずれかに記載のエンドミル。
  10. 請求項1から3のいずれかに記載のエンドミルを用い、
    金型母体の加工面に対し、前記エンドミルの回転中心が前記加工面に位置しないように、かつ前記エンドミルの回転軸を0度超90度未満の角度に傾けて加工することを特徴とするマイクロレンズ作製用金型の製造方法。
  11. 請求項1から3のいずれかに記載のエンドミルを有することを特徴とするマイクロレンズ作製用金型の製造装置。

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