JP2024013489A - 薄葉紙取り出し容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】指先以外の肘や手の甲等によって開蓋操作をすることができ、しかも、押す部分が明確で操作性がよい薄葉紙取り出し容器を提供することを課題とする。【解決手段】容体1と蓋11と底蓋21とから成り、蓋11は、凹陥部2の端部に起伏可能に軸支される蓋本体12と、蓋本体12の上面に凹設される可動空間14内に配設される開閉ボタン13により構成され、開閉ボタン13は裏面に板バネ15を備えると共に、一端部に下方に延びる係止板16を備え、係止板16の下端部に、凹陥部2の内底面に設置される係止ツメ8に係止されるフック16aが形成され、開閉ボタン13の非押下時において、板バネ15によって開閉ボタン13が押し上げられることによりフック16aが係止ツメ8に係止され、開閉ボタン13の押下に伴って開閉ボタン13が傾動することによりフック16aが係止ツメ8から外れて、蓋11が開口する。【選択図】図3
Description
本発明は、薄葉紙取り出し容器に関するものであり、より詳細には、指先に限らず、肘や手の甲等によって簡単に開口して収納したウエットティッシュ等の薄葉紙を摘まみ出すことができる薄葉紙取り出し容器に関するものである。
袋詰めしたウエットティッシュを収納し、上面から1枚ずつ摘まみ出すことができるプラスチック製のウエットティッシュ容器が種々市販されている。その多くは、一方の手で容器を押さえ、他方の手の指で上面の端部に配置されている開口ボタンを押下したり、押し上げたりすることにより蓋が開き、ウエットティッシュの摘まみ出しが可能になる構造のものである(例えば、特許第6738260号公報、特許第6975693号公報)。ウエットティッシュを使用する場合は手が汚れていることが多く、できれば指先は使用したくないところであるが、上記構造の容器の場合、開口ボタンは指先で押圧操作することが想定されていて比較的小さく形成されているため、指先以外の肘や手の甲等によって開蓋操作をすることは容易ではなく、汚れた指を使用せざるを得ない。
かかる点に鑑み、蓋にラッチ機構を配設し、蓋を押圧することにより開蓋できるようにした、所謂プッシュロック・プッシュオープンタイプのウエットティッシュ容器が提案されている(特許第6053090号公報)。しかし、このウエットティッシュ容器の場合、蓋と開口ボタンが一体であって、開ける動作と閉じる動作が同じとなるため、どの部分を押したらよいか分かりにくく、慣れないうちは扱いにくい面がある。
上述したように、従来知られている薄葉紙取り出し容器の多くは、指先以外の肘や手の甲等によって開蓋操作をすることは容易ではなく、指先以外の肘や手の甲等によって開蓋操作をすることが可能なものの場合は、操作性がよくないという問題があった。
そこで本発明は、指先以外の肘や手の甲等によって開蓋操作をすることができ、しかも、押す部分が明確で操作性がよい薄葉紙取り出し容器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、容体と、前記容体の上面中央部に形成される凹陥部に収まるように配置される蓋と、全面開口された前記容体の底面に着脱可能に取り付けられる底蓋とから成り、
前記蓋は、前記凹陥部の端部に起伏可能に軸支される蓋本体と、前記蓋本体の上面に凹設される可動空間内に配設される開閉ボタンにより構成され、
前記開閉ボタンは裏面に板バネを備えると共に、一端部に下方に延びる係止板を備え、前記係止板は下端部に、前記容体の凹陥部の内底面に設置される係止ツメに係止されるフックが形成されていて、前記開閉ボタンの非押下時において、前記板バネによって前記開閉ボタンが押し上げられることにより前記フックが前記係止ツメに係止され、前記開閉ボタンの押下に伴って前記開閉ボタンが傾動することにより前記フックが前記係止ツメから外れて、前記蓋が開口することを特徴とする薄葉紙取り出し容器である。
前記蓋は、前記凹陥部の端部に起伏可能に軸支される蓋本体と、前記蓋本体の上面に凹設される可動空間内に配設される開閉ボタンにより構成され、
前記開閉ボタンは裏面に板バネを備えると共に、一端部に下方に延びる係止板を備え、前記係止板は下端部に、前記容体の凹陥部の内底面に設置される係止ツメに係止されるフックが形成されていて、前記開閉ボタンの非押下時において、前記板バネによって前記開閉ボタンが押し上げられることにより前記フックが前記係止ツメに係止され、前記開閉ボタンの押下に伴って前記開閉ボタンが傾動することにより前記フックが前記係止ツメから外れて、前記蓋が開口することを特徴とする薄葉紙取り出し容器である。
一実施形態においては、前記開閉ボタンは、前記蓋本体の上面の大部分を占める大きさの円形、楕円形、まゆ型、四角形、台形、その他任意の形状のものである。また、前記開閉ボタンの色は、前記蓋本体及び容器とは異なる色にされ、更に、文字や絵柄が表現されることもある。
一実施形態においては、前記係止板の付け根に枢軸が形成され、前記開閉ボタンと前記係止板は、前記枢軸を軸にシーソー運動をする。
本発明は上記のとおりであって、シンプルな構成であり、開蓋のために押圧する開閉ボタンは、蓋本体の上面の大部分を占める大きなものであるため、指先以外の肘や手の甲等によって押圧操作でき、また、開閉ボタンは蓋本体と分離されていて、蓋本体及び容体とは異なる色とされ、更に、文字や絵柄等を表現することも可能なため、押圧対象部が明確であると共に、デザイン的に優れたものとなり、しかも、その押圧操作は片手で行うことができるため、非常に操作性がよいという効果がある。
本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しつつ、詳細に説明する。本発明に係る薄葉紙取り出し容器は、容体1と、容体1の上面中央部に凹設される凹陥部2内に収まる蓋11と、容体1の底面に着脱可能に取り付けられる底蓋21とで構成される。図示した例は、市販の一般的サイズのウエットティッシュ包装体31を収納するためのものであり、容体1は、そのウエットティッシュ包装体31を収納し得る形状及びサイズとされる。容体1の底面は全面開口され、底蓋21によって閉塞される。ウエットティッシュ包装体31の交換は、底蓋21を外して行う。
本発明に係る薄葉紙取り出し容器の収納対象は、上記折り畳みタイプのウエットティッシュに限らず、ロール巻きされたウエットティッシュの場合もあり、また、化粧シートやボディシート等の場合もあり、更に、ウエットな薄葉紙に限らず、乾燥した薄葉紙も対象となる。容体1の形状は、ロール巻きされたウエットティッシュの場合は縦長となる等、収納物によって変わってくる。なお、以下の説明はウエットティッシュについてであるが、他の薄葉紙の場合もウエットティッシュの場合と同じである。
容体1の凹陥部2の内底面3の中央部は開口され、その開口縁辺が立ち上げられて、環状壁4が形成される。そして、環状壁4に、ウエットティッシュ32を1枚ずつ取り出すための適宜形状の取り出し口5を設けた押止部材6が嵌着される。押止部材6の取り出し口5は、その縁部で引き出し途中のウエットティッシュ32を保持する役割、並びに、ウエットティッシュ32が複数枚まとめて出ないように規制する役割を担うものであり、例えば、図示したような中央の間隔を狭めた形状とされる。また、後述するように、押止部材6の環状上面7が、蓋11との関係でシール機能を果たす。図示した例における環状壁4及び押止部材6は円形であるが、それに限らず、楕円形、四角形その他任意の形状とすることができる。
蓋11は、凹陥部2の端部において回動自在に軸支され、その軸支部の中間に、バネ、ゴム等の弾性部材が配設される。図示した例の弾性部材は、折り畳みバネ9である。折り畳みバネ9は、樹脂製又は金属製であって、上部が容体1の内側面に固定され、下端は容体1の凹陥部2の内底面に固定される。折り畳みバネ9は、蓋11が閉じられているときは折り畳み変形して弾発力を蓄え、後述するようにして開蓋操作が行われると、その弾発力で伸展して蓋11を開くように作用する。この折り畳みバネ9の構成及び作用は、従来の薄葉紙取り出し容器におけるものの構成及び作用と、実質的に変わりはない。また、凹陥部2の内底面3の環状壁4の外側に、係止ツメ8が上向きに突設される。
蓋11は、容体1の凹陥部2の端部において軸支される蓋本体12と、蓋本体12の上面に凹設される可動空間14内に、上下方向に枢動可能に配設される開閉ボタン13により構成される。開閉ボタン13は、蓋本体12の上面の大部分を占める大きさの円形、楕円形、まゆ型、四角形、台形、その他任意の形状とすることができる。開閉ボタン13は蓋11の開閉操作部となるので、目立つように蓋本体12及び容体1とは異なる色とすることが好ましく、その場合は意匠性も向上する。また、適宜文字や絵柄等を表現してもよい。
開閉ボタン13の裏面に、樹脂製又は金属製の板バネ15が1又は複数備え付けられる(図示した例では1個)。板バネ15は、上端が開閉ボタン13の裏面に固定され、下端は可動空間14の内底面に当接する。板バネ15の下端は、可動空間14の内底面に固定状態にされることもある。板バネ15は、開閉ボタン13に押圧力が加わると湾曲変形し(図3)、開閉ボタン13に対する押圧力が解除されると、その復元力で開閉ボタン13を押し上げて元の水平状態に戻るように作用する(図2,4)。
開閉ボタン13の端部には、下方直角方向に延びる係止板16が設けられ、係止板16の付け根に枢軸18が形成される。開閉ボタン13は、この枢軸18が可動空間14の周壁に形成される軸支部22において軸支されることにより、係止板16と共にシーソー運動をする(図2~6参照)。係止板16の下端には、係止ツメ8に係止されるフック16aが形成される。後述するように、フック16aは、平時係止ツメ8に係止されているが(図2)、開閉ボタン13が押されることにより、係止ツメ8から外れる(図3)。更に開閉ボタン13の端部に、ストッパーの役割を果たす突部17が形成される。この突部17は、可動空間14の周壁に形成されるガイド23に沿って上下動し、突部17がガイド23の上端において蓋本体12の天面に当たることで、開閉ボタン13の枢動端が規制される(図2参照)。
可動空間14の裏面に、環状壁19が形成される。この環状壁19は、押止部材6の環状上面7に対応する形状及びサイズであり、閉蓋時において環状上面7に密着してその部分を気密にシールし、以て、ウエットティッシュ32の乾燥を防止する。
上記構成において、蓋11が閉まった状態(図1(A)、図2)において、開閉ボタン13を押すと(図1(B)、図3)、板バネ15が湾曲変形することで、開閉ボタン13は、枢軸18を軸に下方に傾き(図3において反時計回り)、係止板16は、枢軸18を軸に上方(図3において反時計回り)に回動する(図3)。その結果、係止板16のフック16aが係止ツメ8から外れてロックが解除され、開閉ボタン13と蓋本体12は、折り畳みバネ9の作用で一体となって上方に押し上げられ、起立状態に旋回する(図1(C)、図4)。かくして押止部材6の取り出し口5が露出するので、そこからウエットティッシュ32を摘まみ出すことができる。
上述したように、開閉ボタン13は、蓋本体12の上面の大部分を占める大きな面積のもので、通例、蓋本体12及び容体1とは異なる色とされるため、開蓋のために押圧する部分が明確であり、しかも、開閉ボタン13の中心からずれた位置を押したとしても、開閉ボタン13は傾動してロックが外れるため、開蓋操作は容易である。また、開閉ボタン13はかなり大きなものであるため、押圧操作は指先に限らず、手の甲や肘その他の部分で行うことができるので、指先が汚れているとき等において、汚れを気にすることなく開蓋操作を行うことができる。また、押圧は、通例、開閉ボタン13の中心部に対して行われ、その際に容体1が揺れ動くことがないため、開蓋操作は片手で行うことができる。
また、開閉ボタン13は蓋本体12と分離されていて、蓋本体12及び容体1とは異なる色とされ、更に絵柄等を表現することも可能なため、通例、白単色である一般的なウエットティッシュ容器に比較して、意匠的に優れたものとなる。
本発明は上記のとおりであって、シンプルな構成であり、開蓋のために押圧する開閉ボタンは、蓋本体の上面の大部分を占める大きなものであるため、指先以外の肘や手の甲等によって押圧操作でき、また、開閉ボタンは蓋本体と分離されていて、蓋本体及び容体とは異なる色とされ、更に絵柄等を表現することも可能なため、押圧対象部が明確であると共に、デザイン的に優れたものとなり、しかも、その押圧操作は片手で行うことができるため、非常に操作性がよいという効果のあるものであって、その産業上の利用可能性は大である。
1 容体
2 凹陥部
3 内底面
4 環状壁
5 取り出し口
6 押止部材
7 環状上面
8 係止ツメ
9 折り畳みバネ
11 蓋
12 蓋本体
13 開閉ボタン
14 可動空間
15 板バネ
16 係止板
16a フック
17 突部
18 枢軸
19 環状壁
21 底蓋
22 軸支部
23 ガイド
31 ウエットティッシュ包装体
2 凹陥部
3 内底面
4 環状壁
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7 環状上面
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11 蓋
12 蓋本体
13 開閉ボタン
14 可動空間
15 板バネ
16 係止板
16a フック
17 突部
18 枢軸
19 環状壁
21 底蓋
22 軸支部
23 ガイド
31 ウエットティッシュ包装体
Claims (5)
- 容体と、前記容体の上面中央部に形成される凹陥部に収まるように配置される蓋と、全面開口された前記容体の底面に着脱可能に取り付けられる底蓋とから成り、
前記蓋は、前記凹陥部の端部に起伏可能に軸支される蓋本体と、前記蓋本体の上面に凹設される可動空間内に配設される開閉ボタンにより構成され、
前記開閉ボタンは裏面に板バネを備えると共に、一端部に下方に延びる係止板を備え、前記係止板は下端部に、前記容体の凹陥部の内底面に設置される係止ツメに係止されるフックが形成されていて、前記開閉ボタンの非押下時において、前記板バネによって前記開閉ボタンが押し上げられることにより前記フックが前記係止ツメに係止され、前記開閉ボタンの押下に伴って前記開閉ボタンが傾動することにより前記フックが前記係止ツメから外れて、前記蓋が開口することを特徴とする薄葉紙取り出し容器。 - 前記開閉ボタンは、前記蓋本体の上面の大部分を占める大きさの円形、楕円形、まゆ型、四角形、台形、その他任意の形状のものである、請求項1に記載の薄葉紙取り出し容器。
- 前記開閉ボタンの色は、前記蓋本体及び容器とは異なる色にされる、請求項1又は2に記載の薄葉紙取り出し容器。
- 前記開閉ボタンに適宜文字や絵柄が表現される、請求項1乃至3のいずれかに記載の薄葉紙取り出し容器。
- 前記係止板の付け根に枢軸が形成され、前記開閉ボタンと前記係止板は、前記枢軸を軸にシーソー運動をする、請求項1乃至4のいずれかに記載の薄葉紙取り出し容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022115607A JP2024013489A (ja) | 2022-07-20 | 2022-07-20 | 薄葉紙取り出し容器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022115607A JP2024013489A (ja) | 2022-07-20 | 2022-07-20 | 薄葉紙取り出し容器 |
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Publication Number | Publication Date |
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---|---|---|---|
JP2022115607A Pending JP2024013489A (ja) | 2022-07-20 | 2022-07-20 | 薄葉紙取り出し容器 |
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-
2022
- 2022-07-20 JP JP2022115607A patent/JP2024013489A/ja active Pending
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