JP2024006863A - 洗浄装置 - Google Patents

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嘉章 伊藤
Yoshiaki Ito
慎二 藤井
Shinji Fujii
朋子 内藤
Tomoko Naito
寛太 松友
Kanta Matsutomo
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Abstract

【課題】洗浄対象を効果的に洗浄すること。【解決手段】洗浄装置1は、洗浄液Caが貯留される内部空間を有し、洗浄液Caに洗浄対象Sが浸漬される洗浄槽2と、洗浄対象Sよりも下方に配置され、内部空間の水平方向において少なくとも第1位置及び第2位置の異なる位置から給気を行う液相給気装置9と、液相給気装置9により第1位置から給気を行い、その後、第2位置から給気を行う制御装置13と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、洗浄装置に関する。
洗浄装置に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、洗浄液を減圧沸騰させる洗浄装置が知られている。
特開2012-148222号公報
洗浄液が減圧沸騰している状態で洗浄液に空気が供給されることにより、洗浄液が爆発的に沸騰(突沸)する。突沸により生じた洗浄液の激しい流れで洗浄対象が洗浄される。但し、洗浄液の流れの向きによっては、洗浄対象の一部に汚れが残留する可能性がある。
本開示は、洗浄対象を効果的に洗浄することを目的とする。
本開示に従えば、洗浄液が貯留される内部空間を有し、洗浄液に洗浄対象が浸漬される洗浄槽と、洗浄対象よりも下方に配置され、内部空間の水平方向において少なくとも第1位置及び第2位置の異なる位置から給気を行う給気装置と、給気装置により第1位置から給気を行い、その後、第2位置から給気を行う制御装置と、を備える、洗浄装置が提供される。
本開示によれば、洗浄対象が効果的に洗浄される。
図1は、実施形態に係る洗浄装置を模式的に示す図である。 図2は、実施形態に係る液相給気パルス洗浄における洗浄装置の動作の一例を模式的に示す図である。 図3は、実施形態に係る洗浄装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
実施形態においては、左、右、上、下、前、後の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、洗浄装置1の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
図1は、実施形態に係る洗浄装置1を模式的に示す図である。洗浄装置1は、洗浄液Caを用いて洗浄対象Sを洗浄する。実施形態において、洗浄装置1は、減圧沸騰式洗浄装置である。洗浄装置1の洗浄対象Sとして、医療器具が例示される。医療器具として、メス又は鉗子が例示される。
洗浄装置1は、洗浄槽2と、バスケット3と、支持部材4と、フィルタ装置5と、排液装置6と、加熱装置7と、減圧装置8と、液相給気装置9と、気相給気装置10と、圧力センサ11と、温度センサ12と、制御装置13とを備える。
洗浄槽2は、洗浄液Caが貯留される内部空間を有する。洗浄槽2に貯留された洗浄液Caに洗浄対象Sが浸漬される。洗浄槽2の上端部に開口部が設けられる。洗浄対象Sは、洗浄槽2の内部空間に配置される。洗浄対象Sは、洗浄槽2の開口部を介して洗浄槽2の内部空間に搬入される。洗浄対象Sは、洗浄槽2の開口部を介して洗浄槽2の内部空間から搬出される。洗浄槽2の開口部は、蓋14で閉鎖される。洗浄槽2の開口部が蓋14で閉鎖されることにより、洗浄槽2の内部空間が密閉される。
バスケット3は、洗浄対象Sを収容する。バスケット3は、網状の収容部材である。洗浄液Caは、バスケット3を通過することができる。
支持部材4は、洗浄槽2の内部空間においてバスケット3を支持する。支持部材4は、洗浄槽2の内部空間においてバスケット3を介して洗浄対象Sを支持する。洗浄対象Sは、バスケット3に収容された状態で、支持部材4に支持される。バスケット3及びバスケット3に収容された洗浄対象Sは、洗浄槽2の内部空間において支持部材4よりも上方に配置される。支持部材4は、網状の部材である。支持部材4は、敷網である。洗浄液Caは、支持部材4を通過することができる。
実施形態において、洗浄対象Sは、洗浄槽2の内部空間に間隔をあけて複数配置される。洗浄対象Sは、左右方向、上下方向、及び前後方向のそれぞれに間隔をあけて複数配置される。
フィルタ装置5は、洗浄液Caから異物を回収する。フィルタ装置5は、洗浄対象Sよりも上方に配置される。フィルタ装置5は、洗浄液Caに浸漬される。洗浄対象Sが洗浄されることにより、洗浄対象Sから剥離した異物が洗浄液Caを浮遊する可能性がある。フィルタ装置5は、洗浄対象Sから剥離した異物を捕集する。実施形態において、フィルタ装置5は、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側及び右端部側のそれぞれに配置される。すなわち、実施形態において、フィルタ装置5は、左右方向において給気口27Aよりも洗浄槽2の内部空間の右端部側に配置される第1のフィルタ装置5Aと、給気口27Bよりも洗浄槽2の内部空間の左端部側に配置される第2のフィルタ装置5Bとを含む。
排液装置6は、洗浄槽2の内部空間から洗浄液Caを排出する。排液装置6は、洗浄槽2に接続される排液ライン18と、排液ライン18に配置される排液ポンプ19とを有する。排液ポンプ19の作動により、洗浄液Caが排液ライン18を介して洗浄槽2の内部空間から排出される。
加熱装置7は、洗浄槽2に貯留されている洗浄液Caを加熱する。加熱装置7は、洗浄槽2の内部空間に配置されるヒータ20を含む。ヒータ20は、洗浄槽2の内部空間において洗浄液Caに浸漬される。ヒータ20は、支持部材4よりも下方に配置される。
減圧装置8は、洗浄槽2の内部空間を減圧する。減圧装置8は、洗浄槽2の内部空間から気体を排出することにより、洗浄槽2の内部空間を減圧する。減圧装置8は、洗浄槽2に接続される排気ライン21と、排気ライン21に配置される真空ポンプ22とを有する。真空ポンプ22の作動により、洗浄槽2の内部空間から気体が排出され、洗浄槽2の内部空間が減圧される。
液相給気装置9は、洗浄槽2に貯留されている洗浄液Caに空気を供給する。液相給気装置9は、洗浄槽2の内部空間に配置される給気ノズル23Aと、給気ノズル23Aに接続される液相給気ライン24Aと、液相給気ライン24Aに配置されるフィルタ25Aと、フィルタ25Aと洗浄槽2と間の液相給気ライン24Aに配置される液相給気弁26Aとを有する。また、液相給気装置9は、洗浄槽2の内部空間に配置される給気ノズル23Bと、給気ノズル23Bに接続される液相給気ライン24Bと、液相給気ライン24Bに配置されるフィルタ25Bと、フィルタ25Bと洗浄槽2と間の液相給気ライン24Bに配置される液相給気弁26Bとを有する。
給気ノズル23Aと給気ノズル23Bとは、水平方向において異なる位置に配置される。実施形態において、給気ノズル23Aは、給気ノズル23Bよりも左方に配置される。給気ノズル23Aは、複数の給気口27Aを有する。給気ノズル23Bは、複数の給気口27Bを有する。給気ノズル23A及び給気ノズル23Bのそれぞれは、洗浄槽2の内部空間において洗浄液Caに浸漬される。給気ノズル23A及び給気ノズル23Bのそれぞれは、洗浄対象Sよりも下方において洗浄液Caに浸漬される。給気ノズル23A及び給気ノズル23Bのそれぞれは、支持部材4よりも下方に配置される。
給気口27Aと給気口27Bとは、洗浄槽2の内部空間において水平方向の異なる位置に配置される。給気口27Aは、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側に配置される。例えば、給気口27Aは、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部と左端部との間に配置されてもよい。なお、給気口27Aの少なくとも一つが、洗浄槽2の内部空間の左端部に配置されてもよい。給気口27Bは、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも右端部側に配置される。例えば、給気口27Bは、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部と右端部との間に配置されてもよい。なお、給気口27Bの少なくとも一つが、洗浄槽2の内部空間の右端部に配置されてもよい。
液相給気装置9は、洗浄槽2の内部空間において洗浄対象Sよりも下方に配置され、洗浄槽2の内部空間の水平方向において少なくとも第1位置及び第2位置の異なる位置から給気を行う。液相給気装置9は、支持部材4よりも下方に配置される。液相給気装置9の給気口27Aは、洗浄槽2の内部空間の水平方向において第1位置に配置される。液相給気装置9の給気口27Bは、洗浄槽2の内部空間の水平方向において第1位置とは異なる第2位置に配置される。給気口27Aから給気を行うことは、第1位置から給気を行うことを意味する。給気口27Bから給気を行うことは、第2位置から給気を行うことを意味する。
液相給気装置9は、洗浄槽2の内部空間に配置される給気口27A及び給気口27Bの少なくとも一方から洗浄液Caへの給気を実施可能である。洗浄槽2の内部空間は、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側の第1部分空間と、洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側とは反対側の右端部側の第2部分空間と、を含む。液相給気装置9は、給気口27Bからの給気を停止した状態で、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへ給気することができる。液相給気装置9は、給気口27Aからの給気を停止した状態で、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへ給気することができる。
洗浄槽2の内部空間が減圧され、且つ、液相給気弁26Bが閉じた状態で、液相給気弁26Aが開くと、洗浄槽2の内部空間と外部空間との差圧により、洗浄槽2の外部空間の空気がフィルタ25A及び液相給気ライン24Aを介して給気ノズル23Aに供給される。フィルタ25Aは、空気から異物を回収する。液相給気ライン24Aを介して給気ノズル23Aに供給された空気は、給気ノズル23Aに設けられている給気口27Aから洗浄液Caに供給される。液相給気弁26Bが閉じた状態で液相給気弁26Aが開くことにより、給気口27Bから洗浄液Caに空気が供給されず、給気口27Aから洗浄槽2の内部空間の左側の第1部分空間の洗浄液Caに空気が供給される。
洗浄槽2の内部空間が減圧され、且つ、液相給気弁26Aが閉じた状態で、液相給気弁26Bが開くと、洗浄槽2の内部空間と外部空間との差圧により、洗浄槽2の外部空間の空気がフィルタ25B及び液相給気ライン24Bを介して給気ノズル23Bに供給される。フィルタ25Bは、空気から異物を回収する。液相給気ライン24Bを介して給気ノズル23Bに供給された空気は、給気ノズル23Bに設けられている給気口27Bから洗浄液Caに供給される。液相給気弁26Aが閉じた状態で液相給気弁26Bが開くことにより、給気口27Aから洗浄液Caに空気が供給されず、給気口27Bから洗浄槽2の内部空間の右側の第2部分空間の洗浄液Caに空気が供給される。
気相給気装置10は、洗浄槽2の内部空間の気体空間に空気を供給する。気相給気装置10は、洗浄槽2に接続される気相給気ライン28と、気相給気ライン28に配置されるフィルタ29と、フィルタ29と洗浄槽2との間の気相給気ライン28に配置される気相給気弁30とを有する。洗浄槽2の内部空間が減圧された状態で気相給気弁30が開くと、洗浄槽2の内部空間と外部空間との差圧により、洗浄槽2の外部空間の空気がフィルタ29及び気相給気ライン28を介して洗浄槽2の内部空間に供給される。
圧力センサ11は、洗浄槽2の内部空間の圧力を検出する。温度センサ12は、洗浄槽2に貯留されている洗浄液Caの温度を検出する。
制御装置13は、コンピュータシステムを含む。制御装置13は、洗浄装置1を制御する。制御装置13は、洗浄対象Sの洗浄処理として、液相給気パルス洗浄と、気相給気パルス洗浄とを実施することができる。液相給気パルス洗浄とは、洗浄対象Sが配置され且つ洗浄液Caが貯留された洗浄槽2の内部空間を減圧した状態で、洗浄液Caに空気を供給して洗浄液Caを爆発的に沸騰(突沸)させ、突沸により生じた洗浄液Caの激しい流れで洗浄対象Sを洗浄する洗浄方法をいう。気相給気パルス洗浄とは、洗浄対象Sが配置され且つ洗浄液Caが貯留された洗浄槽2の内部空間を減圧した後に、洗浄槽2の内部空間に空気を供給して洗浄槽2の内部空間の圧力を変化させ、洗浄槽2の内部空間の圧力の変化により生じた洗浄液Caの激しい流れで洗浄対象Sを洗浄する洗浄方法をいう。
液相給気パルス洗浄を実施する場合、洗浄槽2の開口部を介して洗浄槽2の内部空間に洗浄対象Sが搬入された後、洗浄槽2の開口部が蓋14により閉鎖される。洗浄対象Sは、バスケット3に収容された状態で、洗浄槽2の内部空間において支持部材4よりも上方に配置される。バスケット3に収容された洗浄対象Sが洗浄液Caに浸漬されるように洗浄槽2の内部空間に配置された後、制御装置13は、洗浄液Caが設定温度まで加熱されるように加熱装置7を制御し、洗浄槽2の内部空間が設定圧力まで減圧されるように減圧装置8を制御する。洗浄液Caが設定温度まで加熱され、洗浄槽2の内部空間が設定圧力まで減圧されることにより、洗浄液Caが減圧沸騰する。例えば洗浄液Caが50℃に加熱された場合、洗浄槽2の内部空間の圧力が約89kPaまで減圧されることにより、洗浄液Caが減圧沸騰する。洗浄液Caの沸騰による攪拌作用により洗浄対象Sが洗浄される。制御装置13は、洗浄液Caが沸騰している状態で、液相給気装置9から洗浄液Caに少量の空気を供給させる。洗浄液Caが減圧沸騰している状態で給気口27A及び給気口27Bの少なくとも一方から洗浄液Caに空気が供給されることにより、供給された空気が沸騰の核となって、洗浄液Caが爆発的に沸騰(突沸)する。突沸により生じた洗浄液Caの激しい流れで、洗浄対象Sの表面が効果的に洗浄される。
気相給気パルス洗浄を実施する場合、液相給気パルス洗浄と同様、バスケット3に収容された洗浄対象Sが洗浄液Caに浸漬されるように洗浄槽2の内部空間に配置された後、制御装置13は、洗浄液Caが設定温度まで加熱されるように加熱装置7を制御し、洗浄槽2の内部空間が設定圧力まで減圧されるように減圧装置8を制御する。洗浄液Caが設定温度まで加熱され、洗浄槽2の内部空間が設定圧力まで減圧されることにより、洗浄液Caが減圧沸騰する。制御装置13は、洗浄液Caが減圧沸騰している状態で、気相給気装置10から洗浄槽2の内部空間の気体空間に空気を供給する。洗浄槽2に空気が供給されることにより、洗浄槽2の内部空間の圧力が上昇する。洗浄槽2の内部空間の圧力が上昇すると、洗浄対象Sの内部の蒸気が凝縮し、その結果、洗浄液Caが洗浄対象Sの内部に勢い良く流入する。洗浄槽2の内部空間の圧力の変化により生じた洗浄液Caの激しい流れで、洗浄対象Sの内部が効果的に洗浄される。
図2は、実施形態に係る液相給気パルス洗浄における洗浄装置1の動作の一例を模式的に示す図である。制御装置13は、洗浄液Caが設定温度まで加熱されるように加熱装置7を制御し、洗浄槽2の内部空間が設定圧力まで減圧されるように減圧装置8を制御する。洗浄液Caが設定温度まで加熱され、洗浄槽2の内部空間が設定圧力まで減圧されることにより、洗浄液Caが減圧沸騰する。洗浄液Caが減圧沸騰している状態で、液相給気装置9は、第1給気動作を終了した後、第2給気動作を開始する。第1給気動作は、洗浄対象Sが洗浄液Caに浸漬された状態で、少なくとも給気口27Aから洗浄槽2の内部空間の左側の第1部分空間の洗浄液Caへ給気することを含む。第2給気動作は、洗浄対象Sが洗浄液Caに浸漬された状態で、少なくとも給気口27Bから洗浄槽2の内部空間の右側の第2部分空間の洗浄液Caへ給気することを含む。第1給気動作において、給気口27Aからの給気量は、給気口27Bからの給気量よりも多い。第2給気動作において、給気口27Bからの給気量は、給気口27Aからの給気量よりも多い。実施形態においては、第1給気動作において、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへ給気されず、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caに空気が供給される。第2給気動作において、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへ給気されず、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caに空気が供給される。
第1給気動作において、制御装置13は、洗浄液Caが減圧沸騰している状態で、液相給気装置9の給気口27Aから洗浄槽2の内部空間の左側の第1部分空間の洗浄液Caに少量の空気を供給させる。給気口27Aから洗浄液Caに空気が供給されている状態で、給気口27Bから空気は供給されないが給気口Aから洗浄液Caへの給気より少ない空気を供給してもよい。液相給気装置9は、洗浄対象Sが洗浄液Caに浸漬された状態で、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気を開始する。洗浄液Caが減圧沸騰している状態で給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caに空気が供給されることにより、洗浄液Caが突沸する。突沸により、給気口27Aから上方に向かう洗浄液Caの流れが生成される。給気口27Aは、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左方に配置される。また、給気口27Aから洗浄液Caに空気が供給されるとき、給気口27Bから洗浄液Caに空気は供給されない。そのため、図2の矢印で示すように、洗浄液Caにおいて水平方向の流れが生成される。給気口27Aから洗浄液Caに空気が供給され、給気口27Bから空気が供給されないとき、洗浄槽2の左端部から右端部に向かう洗浄液Caの流れが生成される。洗浄液Caが水平方向に流れることにより、洗浄対象Sの下面のみならず、洗浄対象Sの上面も洗浄液Caで効果的に洗浄される。
フィルタ装置5は、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側及び右端部側のそれぞれに配置される。フィルタ装置5は、左右方向において給気口27Aよりも洗浄槽2の内部空間の右端部側に配置される第1のフィルタ装置5Aと、給気口27Bよりも洗浄槽2の内部空間の左端部側に配置される第2のフィルタ装置5Bとを含む。水平方向に流れる洗浄液Caは、フィルタ装置5Aを通過する。洗浄対象Sから剥離した異物は、洗浄液Caとともにフィルタ装置5Aを通過する。フィルタ装置5Aは、洗浄対象Sから剥離した異物を効果的に回収することができる。
液相給気装置9は、第1給気動作を所定の継続時間だけ継続した後、第1給気動作を終了する。すなわち、液相給気装置9は、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気を所定の継続時間だけ継続した後、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気を終了する。給気口27Aから洗浄液Caへの給気が終了することにより、洗浄液Caの突沸が徐々に収まる。給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気を終了し、洗浄液Caの突沸が収まった後、液相給気装置9は、第2給気動作を開始する。すなわち、液相給気装置9は、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気を開始する。洗浄液Caが減圧沸騰している状態で、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気が再び開始されることにより、洗浄液Caが再び突沸する。突沸により、給気口27Bから上方に向かう洗浄液Caの流れが生成される。給気口27Bは、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも右方に配置される。また、給気口27Bから洗浄液Caに空気が供給されるとき、給気口27Aから洗浄液Caに空気は供給されないが給気口Bから洗浄液Caへの給気より少ない空気を供給してもよい。そのため、図2の矢印で示すように、洗浄液Caにおいて水平方向の流れが生成され、洗浄槽2の右端部から左端部に向かう洗浄液Caの流れが生成される。洗浄液Caが水平方向に流れることにより、洗浄対象Sの下面のみならず、洗浄対象Sの上面も洗浄液で効果的に洗浄される。
フィルタ装置5は、左右方向において給気口27Aよりも洗浄槽2の内部空間の右端部側に配置される第1のフィルタ装置5Aと、給気口27Bよりも洗浄槽2の内部空間の左端部側に配置される第2のフィルタ装置5Bとを含む。水平方向に流れる洗浄液Caは、フィルタ装置5Bを通過する。洗浄対象Sから剥離した異物は、洗浄液Caとともにフィルタ装置5Bを通過する。フィルタ装置5Bは、洗浄対象Sから剥離した異物を効果的に回収することができる。
液相給気装置9は、第2給気動作を所定の継続時間だけ継続した後、第2給気動作を終了する。すなわち、液相給気装置9は、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気を所定の継続時間だけ継続した後、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気を終了する。給気口27Bからの給気が終了することにより、洗浄液Caの突沸が徐々に収まる。給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気を終了し、洗浄液Caの突沸が収まった後、液相給気装置9は、第1給気動作を開始する。すなわち、液相給気装置9は、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気を再び開始する。洗浄液Caが減圧沸騰している状態で、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気が再び開始されることにより、洗浄液Caが再び突沸する。
液相給気装置9は、第1給気動作と第2給気動作とを交互に行う。すなわち、液相給気装置9は、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気と給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気とを交互に行う。液相給気装置9は、第1給気動作と第2給気動作とを一定時間間隔で行う。すなわち、液相給気装置9は、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気と給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気とを一定時間間隔で行う。第1給気動作の継続時間と第2給気動作の継続時間とは、等しい。すなわち、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気の継続時間と給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気の継続時間とは、等しい。給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気と給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気とは、例えば10秒以上5分以下の間隔で行われる。給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気の継続時間及び給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気の継続時間のそれぞれは、例えば1秒である。
洗浄液Caが減圧沸騰している状態で、給気口27A及び給気口27Bの少なくとも一方から洗浄液Caに空気が供給されると、洗浄槽2の内部空間の圧力が上昇する可能性がある。制御装置13は、第1給気動作が開始される前、及び第2給気動作が開始される前のそれぞれにおいて、洗浄槽2の内部空間が減圧されるように減圧装置8を制御する。すなわち、制御装置13は、給気口27Aからの給気が開始される前、及び給気口27Bからの給気が開始される前のそれぞれにおいて、洗浄槽2の内部空間が減圧されるように減圧装置8を制御する。
以上説明したように、洗浄装置1は、洗浄液Caが貯留される内部空間を有する洗浄槽2と、洗浄液Caを加熱する加熱装置7と、洗浄槽2の内部空間を減圧する減圧装置8と、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側に配置される給気口27Aと、洗浄槽2の内部空間の中央部よりも右端部側に配置される給気口27Bとを有し、給気口27A及び給気口27Bの一方から洗浄液Caへの給気を実施可能な液相給気装置9と、を備える。洗浄槽2の内部空間は、水平方向において洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側の第1部分空間と、洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側とは反対側の右端部側の第2部分空間と、を含む。液相給気装置9は、洗浄対象Sが洗浄液Caに浸漬された状態で、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気を終了した後、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気を開始する。
実施形態によれば、洗浄液Caが減圧沸騰している状態で、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気が終了した後、給気口27Bからから第2部分空間の洗浄液Caへの給気が開始されることにより、洗浄槽2において洗浄液Caは様々な方向へ流れる。洗浄液Caが様々な方向に流れるので、洗浄液Caは、洗浄対象Sの様々な位置に当たる。そのため、洗浄対象Sの表面の一部に汚れが残留することが抑制され、洗浄対象Sの表面は、効果的に洗浄される。
液相給気装置9は、給気口27Aからの給気と給気口27Bからの給気とを交互に行う。これにより、洗浄液Caが十分に撹拌され、洗浄対象Sの表面が洗浄液Caで効果的に洗浄される。
減圧装置8は、給気口27Aからの給気が開始される前、及び給気口27Bからの給気が開始される前のそれぞれにおいて、洗浄槽2の内部空間を減圧する。これにより、洗浄液Caが減圧沸騰している状態で、給気口27A及び給気口27Bの一方から洗浄液Caに空気が供給される。
給気口27Aからの給気と給気口27Bからの給気とを交互に行う場合において、液相給気装置9は、給気口27Aからの給気と給気口27Bからの給気とを一定時間間隔で行う。これにより、洗浄対象Sの表面が洗浄液Caで効果的に洗浄される。
給気口27Aからの給気と給気口27Bからの給気とが交互に行われる場合において、給気口27Aからの給気の継続時間と給気口27Bからの給気の継続時間とは、等しい。これにより、洗浄対象Sの表面が洗浄液Caで効果的に洗浄される。
洗浄装置1は、洗浄対象Sよりも上方に配置され、洗浄液Caから異物を回収するフィルタ装置5を備える。水平方向において給気口27Aが洗浄槽2の内部空間の中央部よりも左端部側に配置される場合、フィルタ装置5は、水平方向において給気口27Aよりも洗浄槽2の内部空間の右端部側に配置される。これにより、給気口27Aから洗浄液Caへの給気により突沸が発生して、洗浄槽2の内部空間の左端部から右端部に向かう洗浄液Caの流れが生成された場合、フィルタ装置5は、洗浄液Caに含まれている異物を洗浄液Caから効果的に回収することができる。水平方向において給気口27Bが洗浄槽2の内部空間の中央部よりも右端部側に配置される場合、フィルタ装置5は、水平方向において給気口27Bよりも洗浄槽2の内部空間の左端部側に配置される。これにより、給気口27Bから洗浄液Caへの給気により突沸が発生して、洗浄槽2の内部空間の右端部から左端部に向かう洗浄液Caの流れが生成された場合、フィルタ装置5は、洗浄液Caに含まれている異物を洗浄液Caから効果的に回収することができる。異物がフィルタ装置5に回収されるので、洗浄対象Sから剥離した異物が洗浄対象Sに再付着することが抑制される。
給気口27Aからの給気と給気口27Bからの給気とが交互に行われる場合において、フィルタ装置5が、洗浄対象Sよりも上方に配置され、水平方向において洗浄槽2の内部空間よりも右端部側に配置される第1のフィルタ装置5Aと、水平方向において洗浄槽2の内部空間よりも左端部側に配置される第2のフィルタ装置5Bとを含むことにより、フィルタ装置5(5A,5B)は、洗浄液Caに含まれている異物を洗浄液Caから効果的に回収することができる。
なお、第1給気動作において、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気が実施され、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気は実施されないこととした。また、第2給気動作において、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caへの給気が実施され、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caへの給気は実施されないこととした。第1給気動作において、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caに給気されている状態で、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caに給気口27Aからの給気量よりも少ない給気量で給気されてもよい。同様に、第2給気動作において、給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caに給気されている状態で、給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caに給気口27Bからの給気量よりも少ない給気量で給気されてもよい。
上述の実施形態においては、液相給気パルス洗浄において、洗浄槽2の内部空間が減圧され、洗浄液Caが減圧沸騰した後に、給気口(27A,27B)から洗浄液Caに空気が供給されることとした。洗浄槽2の圧力について設定圧力値が予め定められ、給気口(27A,27B)から洗浄液Caへの給気が開始され、洗浄槽2の内部空間が設定圧力値になった後に、洗浄槽2の内部空間の減圧が開始されてもよい。
上述の実施形態において、給気口27Aが給気ノズル23Aに設けられ、給気口27Bが給気ノズル23Bに設けられることとした。給気ノズル23Aと給気ノズル23Bとは、単一部材でもよい。例えば、複数の屈曲部を有する1本のパイプ(給気ノズル)が第1部分空間及び第2部分空間の両方に亘るように配置され、その1本のパイプに給気口(27A,27B)が設けられてもよい。すなわち、第1部分空間に配置される第1部分と第2部分空間に配置される第2部分とを含む1本のパイプにおいて、第1部分に給気口27Aが設けられ、第2部分に給気口27Bが設けられてもよい。1本のパイプの左右方向の中央部に液相給気ラインが接続され、その液相給気ラインに液相給気弁が設けられることにより、1本のパイプの第1部分に設けられた給気口27Aから第1部分空間の洗浄液Caのみに給気し、第2部分に設けられた給気口27Bから第2部分空間の洗浄液Caのみに給気してもよい。
図3は、実施形態に係る洗浄装置1の動作を示すフローチャートである。図3に示すように、洗浄装置1において、注水工程S1、沸騰可能状態生成工程S2、給気工程S3、及び排水工程S4が順次に実行される。
(注水工程)
注水工程S1は、不図示の給水手段により洗浄槽2の内部空間に洗浄液Caを入れる工程である。注水工程S1では、洗浄槽2の内部空間の全部を洗浄液Caで満たすのではなく、洗浄槽2の内部空間の中途まで洗浄液Caが入れられる。これにより、洗浄槽2の内部空間は、下方の液相部と、上方の気相部とに分けられる。注水工程S1において、洗浄槽2の蓋14が閉じられている場合、洗浄槽2の内部空間への注水に伴い、洗浄槽2の内部空間の空気が気相給気ライン28から排出される。但し、洗浄槽2の内部空間への注水に伴い、減圧装置8を作動させてもよい。その場合、洗浄槽2の内部空間への洗浄液Caの供給中、洗浄槽2の内部空間からの空気排除を確実に図ることができる。
洗浄対象Sは、洗浄槽2の内部空間に洗浄液Caを入れる前に予め洗浄槽2の内部空間に入れておいてもよいし、洗浄槽2の内部空間に洗浄液Caを入れた後に洗浄槽2の内部空間に入れてもよい。いずれにしても、洗浄対象Sは、洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caに浸漬される。この際、洗浄対象Sは、敷網である支持部材4よりも上方に配置される。このようにして、洗浄槽2の内部空間には洗浄液Caが貯留されるとともに、その洗浄液Caには洗浄対象Sが浸漬される。また、洗浄槽2の蓋14は閉じられた状態とされる。
(沸騰可能状態生成工程)
沸騰可能状態生成工程S2は、洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caを沸騰可能状態にする工程である。具体的には、沸騰可能状態生成工程S2は、給気工程S3において液相給気装置9から洗浄液Caに気体が供給されたときに洗浄液Caが激しい沸騰状態又は沸騰に近い状態になるように、洗浄槽2の内部空間を予め減圧することを含む。
洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caを沸騰可能状態とすることは、洗浄槽2の内部空間の気相部の圧力を減圧することを含む。洗浄槽2の内部空間の気相部は、洗浄液Caの蒸気圧を上回り大気圧を下回る圧力に減圧されてもよい。例えば、洗浄槽2の内部空間の気相部の圧力が洗浄液Caの蒸気圧を上回っていても、洗浄液Caの一部に過熱した部分が存在することで、給気工程S3において洗浄液Caに気体が導入されることにより沸騰が生じる可能性がある。また、洗浄槽2の内部空間の気相部の圧力が洗浄液Caの蒸気圧を上回っていても、給気工程S3において第1位置又は第2位置から給気が行われることにより沸騰に近い状態が生じて、洗浄対象Sが効果的に洗浄される可能性がある。なお、給気工程S3において洗浄液Caを沸騰状態にするために、洗浄槽2の内部空間の気相部は、洗浄液Caの蒸気圧以下の圧力に減圧されてもよい。実施形態においては、沸騰可能状態生成工程S2において、制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧する。
減圧装置8により洗浄槽2の内部空間が減圧されると、洗浄槽2の内部空間の温度が低下する。沸騰可能状態生成工程S2において、制御装置13は、洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caが所定温度になるように、加熱装置7を制御する。沸騰可能状態生成工程S2において、制御装置13は、洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caが所定温度になるように、加熱装置7を常時作動させる。
なお、加熱装置7による洗浄液Caの加熱中に、減圧装置8による減圧と液相給気装置9による復圧とが実施されてもよい。減圧装置8により洗浄槽2の内部空間の減圧が実施されている状態においては、液相給気装置9による復圧は停止される。液相給気装置9により洗浄槽2の内部空間の復圧が実施されている状態においては、減圧装置8による減圧は停止される。実施形態においては、減圧装置8により、洗浄槽2の内部空間が洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧される。なお、上述のように、洗浄槽2の内部空間は、洗浄液Caの蒸気圧を上回り大気圧を下回る圧力に減圧されてもよい。液相給気装置9により、洗浄槽2の内部空間が大気圧近くまで復圧される。液相給気装置9による復圧が実施されることにより、洗浄槽2の内部空間の温度が均一化される。温度均一化のための給気は、激しい沸騰を発生させてもさせなくてもよい。なお、減圧装置8による減圧と液相給気装置9による復圧とが交互に複数回繰り返されてもよい。減圧装置8による減圧と液相給気装置9による復圧とが交互に複数回繰り返されることにより、洗浄槽2の内部空間の温度がより均一化される。減圧装置8による減圧と液相給気装置9による復圧とが繰り返される回数は、任意に設定可能であり、一回でもよいし、複数回でもよい。
制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態において、洗浄液Caが所定温度となってから、給気工程S3に移行する。なお、制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧を上回り大気圧を下回るまで減圧した状態において、洗浄液Caが所定温度となってから、給気工程S3に移行してもよい。制御装置13は、温度センサ12の検出データに基づいて、洗浄槽2の内部空間が所定温度であるか否かを判定することができる。所定温度は、例えば30℃以上100℃以下である。
(給気工程)
給気工程S3は、洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caが沸騰可能状態で、液相給気装置9から洗浄液Caに給気を行う工程である。実施形態において、制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態で、液相給気装置9から洗浄液Caに給気を行う。なお、制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧を上回り大気圧を下回る圧力まで減圧した状態で、液相給気装置9から洗浄液Caに給気を行ってもよい。洗浄液Caが沸騰可能状態で、液相給気装置9から洗浄液Caに給気が行われることにより、洗浄液Caが激しく沸騰する。
図2を参照して説明したように、洗浄槽2の第1位置に配置されている給気口27Aから洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caへ給気が行われた後、洗浄槽2の第2位置に配置されている給気口27Bから洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caへ給気が行われる。実施形態においては、制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態で液相給気装置9により第1位置から給気を行い、その後、再び減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態として液相給気装置9により第2位置から給気を行う。
実施形態において、制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間が洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態において、加熱装置7により洗浄液Caが上述の所定温度となってから、液相給気装置9から給気を行う。また、制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態にする制御と、液相給気装置9により給気を行う制御とを交互に行う。
すなわち、制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態において、加熱装置7により洗浄液Caが上述の所定温度となってから、液相給気装置9により第1位置から給気を行う。第1位置から給気が行われることにより、洗浄液Caにおいて激しい沸騰が生じ、図2の第1給気動作の矢印で示したような流れが洗浄液Caに生成される。第1位置から給気が行われることにより、洗浄槽2の内部空間の圧力が上昇する。制御装置13は、液相給気装置9による第1位置からの給気を、洗浄槽2の内部空間が所定圧力になるまで行う。実施形態において、所定圧力は、洗浄液Caの蒸気圧を超える圧力と大気圧との間に設定される。制御装置13は、液相給気装置9による第1位置からの給気を、洗浄槽2の内部空間の圧力が洗浄液Caの蒸気圧を超える圧力から大気圧となる間、行う。制御装置13は、圧力センサ11の検出データに基づいて、洗浄槽2の内部空間の圧力が所定圧力か否かを判定することができる。洗浄槽2の内部空間の圧力が洗浄液Caの蒸気圧を超える圧力から大気圧となる間、第1位置からの給気を行った後、制御装置13は、第1位置からの給気を停止する。第1位置からの給気を停止した後、制御装置13は、再び、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧する。制御装置13は、減圧装置8により洗浄槽2の内部空間を洗浄液Caの蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態において、加熱装置7により洗浄液Caが上述の所定温度となってから、液相給気装置9により第2位置から給気を行う。第2位置から給気が行われることにより、洗浄液Caにおいて激しい沸騰が生じ、図2の第2給気動作の矢印で示したような流れが洗浄液Caに生成される。
このように、給気工程S3において、制御装置13は、液相給気装置9により第1位置から給気を行い、その後、第2位置から給気を行う。なお、第1位置からの給気と第2位置からの給気とが交互に複数回繰り返されてもよい。第1位置からの給気と第2位置からの給気とが交互に複数回繰り返されることにより、洗浄対象Sの洗浄効果がより高められる。第1位置からの給気と第2位置からの給気とが繰り返される回数は、任意に設定可能であり、一回でもよいし、複数回でもよい。また、第1位置からの給気と第2位置からの給気とは、交互に行われてもよいし、交互に行われなくてもよい。例えば、第1位置からの給気が行われ、洗浄槽2の内部空間が沸騰可能状態になった後、再び第1位置からの給気が行われ、その後、洗浄槽2の内部空間が沸騰可能状態になってから、第2位置からの給気が行われてもよい。また、第1位置からの給気が行われ、洗浄槽2の内部空間が沸騰可能状態になった後、第2位置からの給気が行われ、その後、洗浄槽2の内部空間が沸騰可能状態になってから、第2位置からの給気が行われてもよい。制御装置13は、第1位置からの給気と第2位置からの給気とを設定された回数だけ繰り返した後、排出工程S4に移行する。
なお、沸騰可能状態生成工程S2と給気工程S3とを合わせた工程を行う時間が予め設定され、制御装置13は、設定された時間が経過した時点において給気工程S3を中断して排出工程S4に移行してもよい。
(排出工程)
排水工程S4は、洗浄槽2の内部空間を大気圧まで復圧して、洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caを排出する工程である。洗浄槽2の内部空間を大気圧まで復圧するために、気相給気装置10により洗浄槽2の内部空間へ外気が導入される。洗浄槽2の内部空間が大気圧まで復圧された後、排液装置6から洗浄液Caが排出される。その後は、所望により、洗浄対象Sのすすぎをしたり、その後さらに洗浄対象Sの乾燥を図ったりしてもよい。なお、すすぎとは、洗浄対象Sに残留した洗浄液Ca等を、別の洗浄液Caを用いて洗浄することをいう。このすすぎ工程でも、洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caを沸騰可能状態とするまで減圧した状態で、洗浄槽2の内部空間の洗浄液Caに気体を導入して、洗浄液Caを激しく沸騰させて洗浄対象Sの洗浄を図ってもよい。
なお、上述の実施形態においては、第1位置からの給気と第2位置からの給気とが交互に実施されることとした。すなわち、上述の実施形態においては、洗浄槽2の内部空間の水平方向において給気される位置が2つであることとした。洗浄槽2の内部空間の水平方向において給気される位置が3つ以上の任意の複数でもよい。例えば、第1位置に第1給気口が配置され、第1位置とは異なる第2位置に第2給気口が配置され、第1位置及び第2位置とは異なる第3位置に第3給気口が配置されている場合、第1位置からの給気と第2位置からの給気と第3位置からの給気とが順次実施されてもよい。また、第1位置からの給気と第2位置からの給気と第3位置からの給気とが1回ずつ順次実施されてもよいし、いずれかの位置からの給気が2回連続して実施されてもよい。例えば、第1位置からの給気が行われた後、再び第1位置からの給気が行われ、その後に第2位置からの給気が行われてもよい。第1位置からの給気が行われた後、第2位置からの給気が行われ、その後に再び第2位置からの給気が行われてもよい。第1位置からの給気が行われた後、再び第1位置からの給気が行われ、その次に第2位置からの給気が行われ、その次に第3位置からの給気が行われてもよい。また、洗浄槽2の内部空間の水平方向において第1位置に第1給気口が配置され、第1位置とは異なる第2位置に第2給気口が配置され、第1位置及び第2位置とは異なる第3位置に第3給気口が配置され、第1位置、第2位置、及び第3位置とは異なる第4位置に第4給気口が配置されている場合、第1位置に配置された第1給気口からの給気と第2位置に配置された第2給気口からの給気と第3位置に配置された第3給気口からの給気と第4位置に配置された第4給気口からの給気とが順次実施されてもよい。各位置からの給気が1回ずつ順次実施されてもよいし、いずれかの位置からの給気が2回以上連続して実施されてもよい。
上述の実施形態において、洗浄槽2の内部空間の水平方向の複数の位置のそれぞれから給気が行われる場合、図3に示したステップS1からステップS4までの処理において、制御装置13は、全ての位置から給気が行われるように制御してもよい。なお、制御装置13は、一部の位置からの給気が行われ、一部の位置からの給気が行われないように制御してもよい。
1…洗浄装置、2…洗浄槽、3…バスケット、4…支持部材、5…フィルタ装置、6…排液装置、7…加熱装置、8…減圧装置、9…液相給気装置(給気装置)、10…気相給気装置、11…圧力センサ、12…温度センサ、13…制御装置、14…蓋、18…排液ライン、19…排液ポンプ、20…ヒータ、21…排気ライン、22…真空ポンプ、23A…給気ノズル、23B…給気ノズル、24A…液相給気ライン、24B…液相給気ライン、25A…フィルタ、25B…フィルタ、26A…液相給気弁、26B…液相給気弁、27A…給気口(第1給気口)、27B…給気口(第2給気口)、28…気相給気ライン、29…フィルタ、30…気相給気弁、Ca…洗浄液、S…洗浄対象。

Claims (7)

  1. 洗浄液が貯留される内部空間を有し、前記洗浄液に洗浄対象が浸漬される洗浄槽と、
    前記洗浄対象よりも下方に配置され、前記内部空間の水平方向において少なくとも第1位置及び第2位置の異なる位置から給気を行う給気装置と、
    前記給気装置により前記第1位置から給気を行い、その後、前記第2位置から給気を行う制御装置と、を備える、
    洗浄装置。
  2. 前記内部空間を減圧する減圧装置を備え、
    前記制御装置は、前記減圧装置により前記洗浄槽の内部空間を前記洗浄液の蒸気圧以下又はその直前の圧力まで減圧した状態で前記給気装置により前記第1位置から給気を行い、その後、再び前記状態として前記第2位置から給気を行う、
    請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記洗浄液を加熱する加熱装置を備え、
    前記制御装置は、前記状態において前記洗浄液が所定温度となってから前記給気装置から給気を行う、
    請求項2に記載の洗浄装置。
  4. 前記制御装置は、前記給気装置からの給気を、前記洗浄槽の内部空間の圧力が前記洗浄液の蒸気圧を超える圧力から大気圧となる間、行う、
    請求項3に記載の洗浄装置。
  5. 前記制御装置は、前記減圧装置により前記状態にする制御と、前記給気装置により給気を行う制御とを交互に行う、
    請求項4に記載の洗浄装置。
  6. 前記内部空間において前記洗浄対象を支持する敷網を備え、
    前記給気装置は、前記敷網よりも下方に配置される、
    請求項1に記載の洗浄装置。
  7. 前記洗浄対象よりも上方に配置され、前記洗浄液から異物を回収するフィルタ装置を備える、
    請求項6に記載の洗浄装置。
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