JP2023554665A - ホウ素含有ピラゾール化合物、それらを含む組成物、それらの方法及び使用 - Google Patents

ホウ素含有ピラゾール化合物、それらを含む組成物、それらの方法及び使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、新規のホウ素含有ピラゾール化合物又はそれらの薬学的に許容される塩、それらを含有する薬学的組成物、及びそれらの医療用途について記載する。本発明の化合物は、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤としての活性を有し、炎症、自己免疫疾患、がん、並びにJAKの調節が望ましいであろう他の障害及び徴候の治療又は制御に有用である。また記載されるのは、本明細書に記載の化合物を投与することによって、炎症、自己免疫疾患、がん、及びヤヌスキナーゼの阻害に影響されやすい他の状態を治療する方法である。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2020年12月18日出願の米国仮出願第63/127,329号の利益を主張する。
本発明は、新規のホウ素含有化合物又はそれらの薬学的に許容される塩、それらを含有する薬学的組成物、及びそれらの医療用途について記載する。本発明の化合物は、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤としての活性を有し、炎症、自己免疫疾患、がん、並びにJAKの調節が望ましいであろう他の障害及び徴候の治療又は制御に有用である。また本明細書に記載されるのは、本発明の化合物を投与することによって、炎症、自己免疫疾患、がん、及びJAKの阻害に影響されやすい他の状態を治療する方法である。
タンパク質キナーゼは、チロシン及びセリン/トレオニンキナーゼに広く分類される、タンパク質中の特定の残基のリン酸化を触媒する酵素のファミリーである。変異、過剰発現、又は不適切な調節、調節異常、又は脱調節、並びに成長因子又はサイトカインの過剰産生又は過少産生から生じる不適切なキナーゼ活性は、限定されないが、がん、心血管疾患、アレルギー、喘息、並びに他の呼吸器疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、骨疾患、代謝障害、並びにアルツハイマー病などの神経学的及び神経変性疾患を含む、多くの疾患に関与している。不適切なキナーゼ活性は、前述の疾患及び関連する疾患に関与する細胞成長、細胞分化、生存、アポトーシス、有糸分裂促進、細胞周期制御、及び細胞移動性に関連する多様な生物学的細胞応答を引き起こす。したがって、タンパク質キナーゼは、治療的介入の標的として、重要なクラスの酵素として浮上している。具体的には、細胞タンパク質チロシンキナーゼのJAKファミリー(JAK-1、JAK-2、JAK-3、及びTyk-2)は、サイトカインシグナル伝達において中心的な役割を果たす(Kisseleva et al,Gene,2002,285,1;Yamaoka et al.Genome Biology 2004,5,253))。受容体に結合すると、サイトカインはJAKを活性化し、次いでサイトカイン受容体をリン酸化し、それによってシグナル伝達分子、特に最終的に遺伝子発現をもたらすシグナル伝達因子及び転写活性化因子(STAT)ファミリーのメンバーのドッキング部位を作製し、これによって、かゆみシグナルなどの生物学的応答が刺激される。JAK-STAT経路の活性化はまた、動物の急性アレルギーに寄与するが、また臨床徴候を悪化させ、慢性アレルギーに寄与し得る炎症及び掻痒プロセスに寄与する、いくつかの他の補助的な生物学的活性を生じる。
湿疹としても既知であるアトピー性皮膚炎(AD)は、一般的な慢性炎症性皮膚疾患であり、小児のおよそ20%及び成人の最大10%に影響を及ぼし、ADを有する個人の直接的な医療費及び生産性の減少を理由とする重大な財政的及び社会的負担を課す。ADの負担は、主に限られた治療方法に関連するように思われる。更に、AD治療ガイドラインによると、標準的なケアは存在せず、治療は、個人のニーズに合わせて調整され得る。AD療法の主な柱は、局所的介入である。これまでは、局所コルチコステロイドが、最初に選択される治療であった。しかしながら、それらの使用は、潜在的な局所的及び全身的な有害作用によって制限され得る。局所カルシニューリン阻害剤は、2番目に選択されるADに対する抗炎症療法として分類され、長期的な維持及び特定の部位への適用に利点を有する。局所カルシニューリン阻害剤は、カルシニューリン依存性T細胞活性化を阻害するが、しかしながら、局所カルシニューリン阻害剤の使用による悪性新生物の発症の潜在性についてのブラックボックス警告は、治療に対する患者のアドヒアランスを低減する。
乾癬及び乾癬性関節炎は、異常な炎症及び炎症誘発性メディエータの産生と関連付けられている。乾癬及び乾癬性関節炎は、重複する特徴及び共通の免疫学的機序を有する炎症性疾患である。乾癬は、主に皮膚に影響を与えるという点で全身性疾患であるが、乾癬を有する個人の最大40%は、乾癬性関節炎を続けて発症し得る。乾癬性関節炎は、典型的には、末梢関節に影響を及ぼし、時折、脊椎及び仙腸骨領域に影響を及ぼし得る。また、関節が関与している患者では、腱付着部炎、指炎、並びに凹み及び変色などの爪の変化が、乾癬性疾患の一般的な徴候である。
掻痒症は、一般的に、イヌのノミ関連皮膚炎に関連付けられる重要な臨床徴候である。かゆみの原因が識別可能ではない場合、又は基礎疾患の治療で掻痒症が排除されない場合、掻痒症についての医学的な管理が求められ得る。しかしながら、抗ヒスタミンを用いるかゆみの制御は通常効果的ではなく、グルココルチコイドを用いる治療は効果的であり得るが、過剰な空腹感、喉の渇き、及び排尿、並びに糖尿病及び尿路感染のリスクの増加を含む有害な副作用に起因して、長期使用は理想的ではない。
JAK阻害は、関節リウマチ(RA)、関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患(IBD)、乾癬、脱毛症、アトピー性皮膚炎、白斑、掌蹠膿疱症、粘膜皮膚多形紅斑、菌状息肉症、移植片対宿主疾患、皮膚ループス、移植拒絶、全身性ループスエリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、ドライアイ疾患、二次性高好酸球増多症候群(HES)、アレルギー、アレルギー性皮膚炎、喘息、血管炎、多発性硬化症、糖尿病性腎臓病、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、及びがんを含む、様々な免疫及び炎症性疾患に対する治療戦略を提供し得る。JAKを標的とするための論理的根拠に関しては、参照により本明細書に組み込まれる、Schwartz et al.,JAK inhibition as a therapeutic strategy for immune and inflammatory diseases,Nat Rev Drug Discov.,2017 Dec 28.,17(1):78を参照されたい。
様々なクラスの化合物がJAK酵素を阻害することが示されている。例えば、(Pfizerの)US8,133,899 B2は、JAK阻害剤としてのピロロ[2,3-D]ピリミジン化合物の使用について開示している。具体的には、オクラシチニブ(APOQUEL(登録商標))は、イヌにおけるアレルギー性皮膚疾患の臨床徴候を制御するヤヌスキナーゼ阻害剤であることが実証されたシクロヘキシルアミノピロロピリミジンである(J.Vet.Pharmacol.Therap.2014 Aug37(4):317-324に開示)。加えて、公開されている特許出願第2020/0339585号、WO2009/114512A1、及び米国特許第7,598,257 B2号は、様々な他のJAK阻害剤化合物について記載している。
JAK阻害剤としてのピラゾールカルボキサミド化合物に関するMerck Sharp & Dohme Corporation and Intervet Inc.によって出願された、公開特許出願としては、(全てそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる)WO2013/041042 A1、WO2018/108969 A1、WO2020/118597 A1、WO2020/120673 A1、WO2020/120679 A1、及びWO2020/221914 A1が挙げられる。
ピラゾールカルボキサミドヤヌスキナーゼ1阻害剤及びそれらの合成に関しては、参照により本明細書に組み込まれるSiu et al.,The Discovery of 3-((4-Chloro-3-methoxyphenyl)amino)-1-((3R,4S)-4-cyanotetrahydro-2H-pyran-3-yl)-1H-pyrazole-4-carboxamide,a Highly Ligand Efficient and Efficacious Janus Kinase 1 Selective Inhibitor with Favorable Pharmacokinetic Properties,J.Med.Chem.2017 Dec 14;60(23):9676-9690を参照されたい。
炎症、自己免疫疾患、がん、並びにJAK調節の調節が望ましいであろう他の障害及び徴候の治療又は制御のための、JAKキナーゼを標的とし調節する療法が依然として必要とされている。
参照による組み込み
任意の前述の出願、及び本明細書に引用されるか又はそれらの出願中の全ての文書(「出願引用文書」)、及び本出願で引用される文書に引用又は参照される全ての文書、及び本明細書に引用又は参照される全ての文書(「本明細書に引用された文書」)、及び本明細書に引用される文書で引用又は参照される全ての文書は、本明細書又は参照により本明細書に組み込まれる任意の文書で言及された任意の製品についての任意の製造業者の指示書、説明書、製品仕様書、及び製品シートと一緒に、参照により本明細書に組み込まれ、本発明の実施に用いられ得る。
本出願における任意の文書の引用又は識別は、そのような文書が本発明の先行技術として利用可能であることを認めるものではない。
第1の態様では、本発明は、新規かつ本発明のホウ素含有ピラゾール化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、それらを含有する薬学的組成物、及びそれらの医療用途を提供する。本発明の化合物は、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤としての活性を有し、炎症、自己免疫疾患、がん、並びにJAKの調節が望ましいであろう他の障害及び徴候の治療又は制御に有用である。
一実施形態では、本開示の発明は、以下の式(I)及び式(II)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、式中、Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c][1,2]オキサボリニン(oxaborinin)-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はそれらの誘導体からなる群から選択され、変数R、R、R、R4a、R4b、R5a、X、n、及びpが、本明細書に定義される、化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体を含む。
別の実施形態では、本開示の発明は、式(III)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、式中、Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はそれらの誘導体からなる群から選択され、変数R、R、R4a、及びR4bが、本明細書に定義される、化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体を提供する。
一実施形態では、式(I)、(II)、及びIIIの化合物における変数Aは、以下から選択され、
式中、変数R1a、R1b、R2a、R2b、R3a、及びR3bが、本明細書に定義される。
一実施形態では、本開示の発明は、式(IV)、(IVa)、若しくは(IVb)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、式中、Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又は本明細書に定義されるA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、式(IV)、(IVa)、及び(IV)bの化合物に関する変数R1~4及びR5~14が、本明細書に定義される、化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体を提供する。
本開示の発明の一実施形態は、治療有効量の本開示の化合物を投与することを含む、JAKの調節に影響されやすい疾患又は障害を有する患者の治療のための方法を含む。一態様では、疾患又は障害は、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、湿疹、掻痒症、乾癬、乾癬性関節炎、ベーチェット病、毛孔性紅色粃糠疹、脱毛症、円板状ループスエリテマトーデス(discoid lupus erythematosus)、白斑、掌蹠膿疱症、粘膜皮膚多形紅斑、菌状息肉症、移植片対宿主疾患、皮膚ループス、関節リウマチ(RA)、関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患(IBD)、移植拒絶、全身性ループスエリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、ドライアイ疾患、二次性高好酸球増多症候群(HES)、アレルギー、アレルギー性皮膚炎、喘息、血管炎、多発性硬化症、糖尿病性腎臓病、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、及びがんのうちの1つ以上である。一態様では、疾患又は障害は、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、及び関節リウマチのうちの1つ以上である。一態様では、化合物は、細胞内の免疫調節経路を撹乱させる量で投与される。一態様では、撹乱は、JAK-STAT経路への影響を生じる。
本開示の一実施形態は、哺乳動物細胞においてJAKを阻害する方法であって、哺乳動物細胞を本開示の化合物と接触させることを含む、方法を含む。一態様では、哺乳動物細胞は、炎症状態を有する対象からの細胞である。
本開示の発明の一実施形態は、本発明の化合物と、薬学的又は獣医学的に許容される担体と、を含む、組成物を含む。
本開示の発明の一実施形態は、本開示の化合物と、1つ以上の他の薬学的又は獣医学的活性物質と、を含む、組み合わせを含む。
別の態様では、本開示の発明は、本明細書に記載の化合物を投与することによって、炎症、自己免疫疾患、がん、及びJAKの阻害に影響されやすい他の状態を治療する方法を提供する。
本開示の一実施形態では、本発明は、炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害を治療するための方法であって、治療を必要とする対象に、有効量の本開示の化合物を投与することを含む方法を提供する。一態様では、疾患又は障害は、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである。一態様では、対象は、哺乳動物である。一実施形態では、対象は、非ヒト動物である。一実施形態では、対象は、家畜哺乳動物(livestock mammals)、飼育哺乳動物(domestic mammals)、又はコンパニオン動物から選択される。一態様では、対象は、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラマ、アルパカ、ブタ、ウマ、ロバ、イヌ、及びネコから選択される。一態様では、対象は、ヒトである。
本開示の発明の一実施形態は、医薬における使用のための本開示の化合物を含む。
本開示の発明の一実施形態は、炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害の治療のための医薬品の製造のための、本開示の化合物を含む。一態様では、疾患又は障害は、アトピー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである。
本開示の発明の一実施形態は、炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害の治療のための、本開示の化合物の使用を含む。一態様では、疾患又は障害は、アトピー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである。
1つ以上の態様及び実施形態は、具体的に記載されていないが、異なる実施形態に組み込まれ得る。すなわち、全ての態様及び実施形態は、任意の方式又は組み合わせで組み合わせられ得る。
本明細書で使用される見出しは、ただの構成上の目的のためのものであり、記載の範囲又は特許請求の範囲を限定することを意味しない。本出願全体を通じて使用される場合、「し得る(may)」という語は、必須の意味(すなわち、しなければならないことを意味する)ではなく、許容的な意味(すなわち、する潜在性を有することを意味する)で使用される。同様に、「含む(include)」、「含むこと(including)」、及び「含む(includes)」という語は、限定されないが、記載された変数を含むことを意味する。
出願人が権利を留保するので、任意の既知の製品、製品を作製するプロセス、又は製品を使用する方法を本発明内に包含せず、本出願では、任意の既知の製品、プロセス、又は方法の免責事項を開示することが本発明の目的である。更に、出願人が権利を留保するので、本発明は、USPTO(米国特許法第112条、第1段落)又はEPO(EPCの第83条)の書面による説明及び実施可能要件を満たさない、任意の製品、プロセス、又は製品の作製、又は製品を使用する方法を本発明の範囲内に包含せず、本出願では、任意の前述の製品、製品を作製するプロセス、又は製品を使用する方法の免責事項を開示していることに留意されたい。
これら及び他の実施形態は、以下の詳細な説明から開示されるか、又は明らかであり、以下の詳細な説明によって包含される。
第1の態様では、本発明は、新規かつ本発明のホウ素含有ピラゾール化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、それらを含有する薬学的組成物、及びそれらの医療用途を提供する。
本発明の化合物は、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤としての活性を有し、炎症、自己免疫疾患、がん、並びにJAKの調節が望ましいであろう他の障害及び徴候の治療又は制御に有用である。
一実施形態では、本発明は、式(I)若しくは式(II)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、
式中、
、R4a、及びR4bが、独立して、水素、C1-4アルキル、及びCH(オキシ)C1-4アルキルから選択され、
nの各出現が、独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、又は9であり、
pが、2、3、4、又は5であり、
Xが、独立して、C、N、S、及びOから選択され、少なくとも1つのXが、炭素以外であり、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はそれらの誘導体からなる群から選択され、
及びRが、各々独立して、
水素、
ハロゲン
1-10アルキル、
2-10アルケニル、
1-10ヘテロアルキル、
アリールC0-10アルキルC0-10アルキル、C3-8シクロアルキルC0-10アルキル、ヘテロアリールC0-10アルキル、及び
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキルから選択され、
及びRの各々が、独立して、0、1、2、3、又は4つのR5a置換基で置換されており、
各R5aが、独立して、
水素、
ハロゲン、ただし、置換位置が、OであるXに対してジェミナルである場合、R5aが、ハロゲンではなく、
1-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
1-10ヘテロアルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
2-10アルケニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
2-10アルキニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、アリールC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
アリールC2-10アルケニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
アリールC2-10アルキニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
3-8シクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
1-10アルキル(カルボニル)0-lオキシC0-10アルキル、
1-10ヘテロアルキル(カルボニル)0-lオキシC0-10アルキル、
2-10アルケニル(カルボニル)0-lオキシC0-10アルキル、
1-10ヘテロアルキル(カルボニル)0-lオキシC0-10アルキル、
アリールC0-10アルキル(カルボニル)0-lオキシC0-l0アルキル、
(C3-8)シクロアルキルC0-10アルキル(カルボニル)0-lオキシC0-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキル(カルボニル)0-lオキシC0-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキル(カルボニル)0-lオキシC0-10アルキル、
((C0-10)アルキル)1-2アミノカルボニルオキシ、
(C0-10)ヘテロアルキルアミノカルボニルオキシ、
アリール(C0-10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
(C3-8)シクロアルキル(C0-10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
ヘテロアリール(C0-10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
(C3-8)ヘテロシクロアルキル(C0-10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
1-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
(C0-10)ヘテロアルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
3-8シクロアルキルC0-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
アリールC0-10アルキルアミノ(オキシ)カルボニルC0-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
1-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
1-10ヘテロアルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
3-8シクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-l0アルキル、
アリールC0-10アルキル(オキシ)カルボニルアミノC0-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
-CO(C0-10アルキル)、
-(C0-10アルキル)COH、
オキソ(=O)、
1-10アルキルスルホニル、
1-10ヘテロアルキルスルホニル、(C3-8)シクロアルキルスルホニル、
(C3-8)シクロヘテロアルキルスルホニル、
ヘテロアリールスルホニル、
アリールスルホニル、
アミノスルホニル、
-SON(C1-6アルキル)1-2
-SO1-6アルキル、
-SOCF
-SOCFH、
1-10アルキルスルフィニル、
アミノ、
(C0-10アルキル)1-2アミノ、
1-4アシルアミノC0-10アルキル、
ヒドロキシ、
0-10アルキルアルコキシ、
シアノ、
1-6アルキルシアノ、及び
1-6ハロアルキルから選択され、
5aが、各々、任意選択的に、0、1、2、3、又は4つのR置換基で置換されており、Rが、独立して、
ハロゲン
1-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
1-10ヘテロアルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
2-10アルケニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
アリールC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
アリールC2-10アルケニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-l0-10アルキル、
アリールC2-10アルキニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
3-8シクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
1-10アルキル(カルボニル)0-lオキシC0-10アルキル、
2-10アルケニル(カルボニル)o-ロオキシ(o-loxy)C0-10アルキル、
1-10ヘテロアルキル(カルボニル)0-1オキシC0-10アルキル、
アリールC0-10アルキル(カルボニル)0-1オキシC0-10アルキル、
(C3-8)シクロアルキルC0-10アルキル(カルボニル)0-1オキシC0-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキル(カルボニル)o-ロキシC0-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキル(カルボニル)0-1オキシC0-10アルキル、
((C0-10)アルキル)1-2アミノカルボニルオキシ、
アリール(C0-10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
(C3-8)シクロアルキル(C0-10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
ヘテロアリール(C0-10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
(C3-8)ヘテロシクロアルキル(C0-10)アルキルアミノカルボニルオキシ、
1-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
3-8シクロアルキルC0-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
アリールC0-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
1-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
3-8シクロアルキルC1-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
アリールC0-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
-CO(C0-10アルキル)、
-(C0-10アルキル)COH、
オキソ(=O)、
1-10アルキルスルホニル、
1-10ヘテロアルキルスルホニル、
(C3-8)シクロアルキルスルホニル、
(C3-8)シクロヘテロアルキルスルホニル、
ヘテロアリールスルホニル、
アリールスルホニル、
アミノスルホニル、
-SON(C1-6アルキル)1-2
-SO1-6アルキル、
-SOCF
-SOCFH、
1-10アルキルスルフィニル、
-OSi(C1-10アルキル)
アミノ、
(C0-10アルキル)1-2アミノ、
-(オキシ)0-1(カルボニル)0-1N(C0-10アルキル)1-2
1-4アシルアミノC0-10アルキル、
ヒドロキシ、
1-10アルコキシ、
シアノ、及び
1-6ハロアルキルから選択され、
が、独立して、ヒドロキシ、(C1-6)アルコキシ、ハロゲン、COH、-(C0-6)アルキルCN、-O(C=O)C-Cアルキル、NO、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、-N-C(O)O(C0-6)アルキル、C1-10アルキルスルホニル、C1-10ヘテロアルキルスルホニル、オキソ(O=)、(C3-8)シクロアルキルスルホニル、(C3-8)シクロヘテロアルキルスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールスルホニル、アミノスルホニル、-SON(C1-6アルキル)1-2、-SO1-6アルキル、-SOCF、-SOCFH、-C1-10アルキルスルフィニル、-OSi(C1-10アルキル)、-O(0-l)(C1-10)ハロアルキル、及びNHから選択される0、1、2、又は3つの置換基で任意選択的に置換されている、化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体を提供する。
式(I)若しくは式(II)、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体の一実施形態では、変数Aは、以下から選択され、
式中、
、R1a、及びR1bが、独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロプロピル、C-Cハロアルキル、C-Cハロアルケニル、C-Cハロアルキニル、部分的に又は完全にハロゲン化されたシクロプロピル、O(C-Cアルキル)、及びO(C-Cハロアルキル)からなる群から選択され、
2a及びR3aが、独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニルからなる群から選択されるか、又はR3aと一緒になって、R2aが、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタン、若しくはシクロブタノンを形成し、R2a及びR3aの各々が、独立して、非置換であるか、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル-若しくはジ(アルキル)アミノ、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、RS(O)-、RS(O)-、RC(O)-、RNC(O)-、ROC(O)-、RC(O)O-、RC(O)NR-、-CN、若しくは-NOのうちの1つ以上で置換されており、
2b及びR3bが、独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニルからなる群から選択されるか、又はR3bと一緒になって、R2bが、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタン、若しくはシクロブタンを形成し、R2b及びR3bの各々が、独立して、非置換であるか、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル-若しくはジ(アルキル)アミノ、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、RS(O)-、RS(O)-、RC(O)-、RNC(O)-、ROC(O)-、RC(O)O-、RC(O)NR-、-CN、若しくは-NOのうちの1つ以上で置換されており、
及びRが、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、チオアルキル、アルキルチオアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ-アルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、又はハロアルキニルである。
一実施形態では、R、R1a、及びR1bは、独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、C1-3アルキル、C-Cハロアルキル、O(C-Cアルキル)、及びO(C-Cハロアルキル)からなる群から選択される。
一実施形態では、R2a、R3a、R2b、及びR3bは、独立して、水素及びC-Cアルキルからなる群から選択される。
一実施形態では、R、R1a、及びR1bは、独立して、水素、フッ素、塩素、及びC-Cアルキルからなる群から選択される。
一実施形態では、R、R1a、及び/又はR1bが、Aが窒素に結合している位置に対してオルト位置である場合、R、R1a、及びR1bは、独立して、水素及びフッ素からなる群から選択される。
別の実施形態では、R、R1a、及びR1bの各々は、独立して、H又はC-Cアルキルであり、R2a、R3a、R2b、及びR3bの各々は、独立して、C-Cアルキルである。
別の実施形態では、R、R4a、及びR4bは、各々、水素である。
一実施形態では、Rは、ハロゲンではない。別の実施形態では、Rは、水素であり、Rは、ハロゲンではない。
一実施形態では、各R5aは、独立して、
水素、
ハロゲン
1-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
1-10ヘテロアルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
2-10アルキニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
2-10アルケニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
アリールC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
アリールC2-10アルケニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
アリールC2-10アルキニル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
3-8シクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
ヘテロアリールC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキル(オキシ)0-1(カルボニル)0-10-10アルキル、
1-10アルキル(カルボニル)0-1オキシC0-10アルキル、
((C0-10)アルキル)1-2アミノカルボニルオキシ、
1-10アルキルアミノ(オキシ)0-1カルボニルC0-10アルキル、
1-10アルキル(オキシ)0-1カルボニルアミノC0-10アルキル、
-CO(C0-10アルキル),
-(C0-10アルキル)COH、
オキソ(=O)、
0-10アルキルスルホニル、
1-10ヘテロアルキルスルホニル、
3-8シクロアルキルスルホニル、
3-8シクロヘテロアルキルスルホニル、
ヘテロアリールスルホニル、
アリールスルホニル、
アミノスルホニル、
-SON(Cl-6アルキル)1-2
-SOl-6アルキル、
-SOCF
-SOCFH、
1-10アルキルスルフィニル、アミノ、
(C0-10アルキル)1-2アミノ、
ヒドロキシ、
0-10アルキルアルコキシ、
シアノ、
1-6アルキルシアノ、及び
l-6ハロアルキルから選択され、
5aが、各々、任意選択的に、Rである0、1、2、3、又は4つの置換基で置換されている。
一実施形態では、Rは、水素、C1-10アルキル、(C3-8)ヘテロシクロアルキルC0-10アルキル、及びC3-8シクロアルキルC0-10アルキルから選択され、Rが、0、1、2、3、又は4つのR5a置換基で置換されている。
当業者によって理解されるであろうように、本明細書における式(I)、(II)及び(III)の変数AのIUPAC名は、以下の化学構造に対応する:
一実施形態では、本発明は、式(III)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、
式中、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はそれらの誘導体からなる群から選択され、
Rが、
又はそれらの立体異性体からなる群から選択され、各R’’が、独立して、水素、C1-4アルキル及びCH(オキシ)C1-4アルキルから選択され、R、R4a、及びR4bが、独立して、水素及びC1-4アルキルから選択される、化合物、又はその薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体を提供する。
一実施形態によれば、式(III)の化合物のRは、
又はそれらのエナンチオマーからなる群から選択される。
式(III)の化合物の一実施形態では、R、R4a、及びR4bは、各々、水素である。
式(III)の化合物の一実施形態では、R、R4a、及びR4bは、各々、水素である。
本明細書に記載の式(III)の化合物の一実施形態では、Aは、好ましくは、以下から選択され、
式中、
、R1a、及びR1bが、独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニル、シクロプロピル、C-Cハロアルキル、C-Cハロアルケニル、C-Cハロアルキニル、部分的に又は完全にハロゲン化されたシクロプロピル、O(C-Cアルキル)、及びO(C-Cハロアルキル)からなる群から選択され、
2a及びR3aが、独立して、水素、ハロゲン、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニルからなる群から選択されるか、又はR3aと一緒になって、R2aが、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタン、若しくはシクロブタノンを形成し、R2a及びR3aの各々が、独立して、非置換であるか、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル-若しくはジ(アルキル)アミノ、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、RS(O)-、RS(O)-、RC(O)-、RNC(O)-、ROC(O)-、RC(O)O-、RC(O)NR-、-CN、若しくは-NOのうちの1つ以上で置換されており、
2b及びR3bが、独立して、水素、C-Cアルキル、C-Cアルケニル、C-Cアルキニルからなる群から選択されるか、又はR3bと一緒になって、R2bが、シクロプロピル、シクロブチル、オキセタン、若しくはシクロブタノンを形成し、R2b及びR3bの各々が、独立して、非置換であるか、又はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル-若しくはジ(アルキル)アミノ、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、RS(O)-、RS(O)-、RC(O)-、RNC(O)-、ROC(O)-、RC(O)O-、RC(O)NR-、-CN、若しくは-NOのうちの1つ以上で置換されており、
及びRが、独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、チオアルキル、アルキルチオアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ-アルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、又はハロアルキニルである。
式(III)の化合物の更に別の実施形態では、Aは、好ましくは、以下から選択される。
本明細書に記載の式(III)の化合物の一実施形態では、R2a、R3a、R2b、及びR3bは、独立して、水素及びC-Cアルキルからなる群から選択される。一実施形態では、R、R1a、及びR1bは、独立して、水素、ハロゲン、及びC-Cアルキルからなる群から選択される。一実施形態では、R、R1a、及び/又はR1bが、Aが窒素に結合している位置に対してオルトである場合、R、R1a、及びR1bは、独立して、水素及びフッ素からなる群から選択される。
一実施形態では、本発明による化合物は、以下からなる群から選択される:
一実施形態では、本発明は、式(IV)、(IVa)、若しくは(IVb)の化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、
式中、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
が、XとXとの間の結合を含み、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
が、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)である場合)、ヒドロキシ、Cアルキル、Cシクロアルキル、Cアルキル(オキシ)、及びCシクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)である場合)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、水素を除く、各R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
及びRが、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、-N(R)(R10)、-O(R11)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR基の最後の15個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~7員のヘテロシクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR12基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、R12が、酸素に隣接する場合、R12が、ハロゲンではなく、かつ2つの隣接するR12が接続して、シクロプロピルなどの縮合シクロアルキルを提供し得、
13及びR14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-N-(R)(R)、-SO-(R)、-SO-(R)(R)、-S(O)-(R)、及び-S-(R)からなる群から選択され、上述のR13及びR14基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体を提供する。
本明細書に記載の式(IV)、(IVa)、及び(IVb)の化合物の一実施形態では、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
が、XとXとの間の結合を含み、
が、-C(R)(R)-であり、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
及びRが、独立して、水素、-C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR及びR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~7員のヘテロシクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR12基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、R12が、酸素に隣接する場合、R12が、ハロゲンではなく、かつ2つの隣接するR12が接続して、シクロプロピルなどの縮合シクロアルキルを提供し得、
各R13が、独立して、水素、ハロゲン、及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-N-(R)(R)、-SO-(R)、-SO-(R)(R)、-S(O)-(R)、及び-S-(R)からなる群から選択され、上述のR14基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る。
本明細書に記載の式(IV)、(IVa)、及び(IV)bの化合物の一実施形態では、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではないか、又はXが、XとXとの間の結合を含み、
が、-C(R)(R)-であり、
が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~7員のヘテロシクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR12基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、R12が、酸素に隣接する場合、R12が、ハロゲンではなく、かつ2つの隣接するR12が接続して、シクロプロピルなどの縮合シクロアルキルを提供し得、
13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、及び4~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、上述のR14基の最後の7つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る。
本明細書に記載の式(IV)、(IVa)、及び(IVb)の化合物の更に別の実施形態では、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではないか、又はXが、XとXとの間の結合を含み、
が、-C(R)(R)-であり、
が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~7員のヘテロシクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR12基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、R12が、酸素に隣接する場合、R12が、ハロゲンではなく、かつ2つの隣接するR12が接続して、シクロプロピルなどの縮合シクロアルキルを提供し得、
13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、及び4~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、上述のR14基の最後の7つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る。
本明細書に記載の式(IV)、(IVa)、及び(IV)bの化合物の一実施形態では、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-C(R)(R)-であり、
が、-C(R)(R)-であり、
、R、R、及びRが、水素であり、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、最後の2つの置換基が、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得、
13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、及びC1-6アルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR14基の最後の3つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得る。
本明細書に記載の式(IV)、(IVa)、及び(IVb)の化合物の一実施形態では、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-C(R)(R)-であり、
が、-C(R)(R)-であり、
、R、R、及びRが、水素であり、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、最後の2つの置換基が、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得、
13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、及びC1-6アルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR14基の最後の3つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得る。
本明細書に記載の式(IV)、(IVa)、及び(IV)bの化合物の一実施形態では、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-C(R)(R)-であり、
が、-C(R)(R)-であり、
、R、R、及びRが、水素であり、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、最後の2つの置換基が、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得、
13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、及びC1-6アルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR14基の最後の3つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得る。
一実施形態では、本発明による化合物は、以下に示される、例1~57からなる群から選択される化合物である:
一実施形態では、本発明による化合物は、例1~57からなる群から選択され、式(IVa)及び(IVb)に表されるトランス相対立体化学を有する。
一実施形態では、本発明による化合物は、例1~57からなる群から選択され、式(IVb)に表されるトランス相対立体化学を有する。
定義
本明細書で使用される用語は、別途指定されない限り、当該技術分野における慣習的な意味を有するであろう。式(I)、式II、式(III)、式(IV)、(IVa)、及び(IVb)の化合物の変数の定義で言及される有機部分は、ハロゲンという用語のように、個々の基メンバーの個々のリストの集合的用語である。接頭辞Cn-Cm(又はCn-m)は、各場合において、基の炭素原子の可能な数を示す。
本明細書で使用される「動物」という用語は、全ての哺乳動物、鳥類、及び魚類を含み、また、全ての脊椎動物を含む。動物としては、限定されないが、ネコ、イヌ、ウシ、ニワトリ、雌ウシ、シカ、ヤギ、ウマ、ラマ、ブタ、ヒツジ、及びヤクが挙げられる。また、胚及び胎児段階を含む全ての発達段階の個々の動物も含まれる。いくつかの実施形態では、動物は、非ヒト動物であろう。
「濃縮された」という用語は、重量:重量比が、顕著なインビトロ及びインビボ活性を示すエナンチオマーが、少なくともおよそ1.05以上上回る場合(ユートマー)を意味する。
一実施形態では、本発明の化合物は、JAK2と比較して、選択的なJAK1阻害剤である。JAK1阻害の所与の化合物の相対選択性の決定は、(JAK2 ICo値/JAK1 ICo値)の相対比として定義される。一実施形態では、所与の化合物の(JAK2 ICo値/JAK1 ICo値)の相対比は、少なくとも2である。更に別の実施形態では、所与の化合物のJAK2 ICo値/JAK1 ICo値)の相対比は、少なくとも5である。別の実施形態では、JAK2 IC50/JAK1 IC50の相対比は、好ましくは少なくとも10である。一実施形態では、JAK2 IC50/JAK1 IC50の比は、10超である。
「治療」又は「治療すること」という用語は、疾患又は障害に関連付けられる徴候及び症状を軽減、改善、緩和、又は低減することを含む。
「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師、又は他の臨床医によって求められている組織、系、動物、個体、又はヒトの生物学的応答又は医薬的応答を誘発するであろう、薬物又は薬学的薬剤の量を意味する。
薬学的組成物における「組成物」という用語は、活性成分、及び担体を構成する不活性成分(薬学的に許容される賦形剤)を含む生成物、並びに成分のうちの任意の2つ以上の組み合わせ、複合化、若しくは凝集、又は成分のうちの1つ以上の解離、又は成分のうちの1つ以上の他のタイプの反応若しくは相互作用から直接又は間接的に生じる、任意の生成物を包含することが意図される。したがって、本発明の薬学的組成物は、式I、式II、式(III)、式(IV)、(IVa)、及び(IVb)の化合物又はそれらの混合物と、薬学的に許容される賦形剤とを混和することによって作製される、任意の組成物を包含する。
「任意選択的に置換された」という用語は、「非置換であるか又は置換されている」を意味し、したがって、本明細書に記載の一般構造式は、指定された任意選択的な置換基を含有する化合物、並びに任意選択的な置換基を含有しない化合物を包含する。
本明細書に開示の化合物を指す場合、以下の用語は、別途示されない限り、以下の意味を有する。以下の定義は、限定されないが、定義された用語を明確にすることを意図する。本明細書で使用される特定の用語が、具体的に定義されていない場合、そのような用語は、不定であると見なされるべきではない。むしろ、用語は、受け入れられる意味の範囲内で使用される。
本明細書で使用される場合、「アルキル」は、1~20個の炭素原子、好ましくは1~8つの炭素原子、好ましくは1~6つの炭素原子を有する一価の飽和脂肪族炭化水素基を指す。炭化水素鎖は、直鎖又は分岐状のいずれかであり得る。例解的なアルキル基としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、及びtert-ブチルが挙げられる。同様に、「アルケニル」基は、1つ以上の二重結合が鎖に存在するアルキル基を指し、「アルキニル」基は、1つ以上の三重結合が鎖に存在するアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」又は「ハロ」は、ハロゲンを指す。いくつかの実施形態では、ハロゲンは、好ましくは、Br、Cl、又はFである。
本明細書で使用される場合、「ハロアルキル」は、1~20個の炭素原子、好ましくは1~8つの炭素原子、好ましくは1~6つの炭素原子を有する一価の飽和脂肪族炭化水素基を指し、少なくとも1つの水素原子が、限定されないが、ハロゲン原子によって全ての水素原子が置き換えられているペルハロ基を含む、ハロゲンによって置換されている。ハロアルキル鎖は、直鎖又は分岐状のいずれかであり得る。例解的なアルキル基としては、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、トリフルオロブチル、及びペンタフルオロエチルが挙げられる。同様に、「ハロアルケニル」基は、1つ以上の二重結合が鎖に存在するハロアルキル基を指し、「ハロアルキニル」基は、1つ以上の三重結合が鎖に存在するハロアルキル基を指す。
更に、「アルキレン」リンカー基は、二価のアルキル基、すなわち(CHを指し、式中、xが、1~20、好ましくは1~8、好ましくは1~6、より好ましくは1~3である。
本明細書で使用される場合、「ヒドロキシアルキル」は、1つ以上の-OH基で置換された本明細書に定義されるアルキル基を指す。同様に、「ヒドロキシアルケニル」基は、1つ以上の二重結合が鎖に存在するハロアルキル基を指し、「ヒドロキシアルキニル」基は、1つ以上の三重結合が鎖に存在するハロアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「アリール」は、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントリル、テトラヒドロナフチル、インダン、又はビフェニルなどの、ペンダント又は縮合のいずれかの置換又は非置換炭素環式芳香族環系を指す。好ましいアリール基は、フェニルである。
本明細書で使用される場合、「シクロアルキル」は、3~15個の環原子を含有する不飽和の又は部分的に飽和した炭化水素環を指す。例解的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、並びにシクロヘキセニル及びシクロヘキサジエニルなどのそれらの部分的に飽和したバージョンが挙げられる。更に、アダマンタンなどの架橋環は、「シクロアルキル」の定義内に含まれる。
本明細書で使用される場合、「ヘテロシクリル」という用語は、3~15個の環原子を含有する不飽和の又は部分的に飽和した炭化水素環を指し、1つ以上の炭素原子が、O、N、S、又はSiから選択されるヘテロ原子で置き換えられ得、各N、S、又はSiが、酸化され、各Nが、四量体化され得る。ヘテロシクリル基は、ヘテロ原子を通じて分子の残りに結合し得る。ヘテロシクリルは、ヘテロアリールを含まない。
本明細書で使用される場合、「ヘテロアリール」又は「ヘテロ芳香族」という用語は、炭素及び少なくとも1つのヘテロ原子(例えば、酸素、窒素、硫黄、又はケイ素)から選択される5~14個(典型的には1~4つ、より典型的には1又は2つの)の環原子を有する芳香族環基を指す。それらとしては、単環式複素芳香族環が、1つ以上の他の炭素環式芳香族環又は複素芳香族環に縮合されている単環式環及び多環式環が挙げられる。単環式ヘテロアリール基の例としては、フラニル(例えば、2-フラニル、3-フラニル)、イミダゾリル(例えば、N-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、5-イミダゾリル)、イソオキサゾリル(例えば、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例えば、2-オキサジアゾリル、5-オキサジアゾリル)、オキサゾリル(例えば、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル)、ピラゾリル(例えば、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル)、ピロリル(例えば、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル)、ピリジル(例えば、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル)、ピリミジニル(例えば、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル)、ピリダジニル(例えば、3-ピリダジニル)、チアゾリル(例えば、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル)、トリアゾリル(例えば、2-トリアゾリル、5-トリアゾリル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾリル)、及びチエニル(例えば、2-チエニル、3-チエニルが挙げられる。単環式6員窒素含有ヘテロアリール基の例としては、ピリミジニル、ピリジニル、及びピリダジニルが挙げられる。多環式芳香族ヘテロアリール基の例としては、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、インドリル、キノリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、アクリジニル、又はベンズイソオキサゾリルが挙げられる。
「アリールアルキル」、「ヘテロアリールアルキル」、及び「ヘテロシクリルアルキル」という用語は、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリル基が、アルキル基を通じて連結されているラジカルを指す。例としては、ベンジル、フェネチル、ピリジルメチルなどが挙げられる。この用語はまた、炭素原子、例えば、メチレン基が、例えば、酸素原子によって置き換えられているアルキル結合基を含む。例としては、フェノキシメチル、ピリド-2-イルオキシメチル、3-(ナフタ-1-イルオキシ)プロピルなどが挙げられる。同様に、本明細書で使用される「ベンジル」という用語は、フェニル基がCH基に結合しているラジカル、したがってCHPh基である。ベンジル基は、置換又は非置換であり得る。置換ベンジルという用語は、フェニル基又はCHが、1つ以上の置換基を含有するラジカルを指す。一実施形態では、フェニル基は、1~5つの置換基、又は別の実施形態では、2~3つの置換基を有し得る。
本明細書で使用される場合、「任意選択的に置換された」は、水素原子の置換を指し、置換されない場合、水素原子は、置換基として存在するであろう。環系について論じる場合、任意選択的な置換は、典型的には、1、2、又は3つの置換基で、通常存在する水素が置き換えられる。しかしながら、直線部分及び分岐部分について言及する場合、置換の数は、より多い場合があり、水素が存在するいずれの場所においても生じ得る。置換は、同じか又は異なり得る。
複数の置換基が同じか又は異なり得る例解的な置換基としては、ハロゲン、ハロアルキル、R’、OR’、OH、SH、SR’、NO、CN、C(O)R’、C(O)(ハロゲン、ハロアルキル、NH、OH、SH、CN、及びNOのうちの1つ以上で置換されたアルキル)、C(O)OR’、OC(O)R’、CON(R’)、OC(O)N(R’)、NH、NHR’、N(R’)、NHCOR’、NHCOH、NHCONH、NHCONHR’、NHCON(R’)、NRCOR’、NRCOH、NHCOH、NHCOR’、NHC(S)NH、NHC(S)NHR’、NHC(S)N(R’)、COR’、COH、CHO、CONH、CONHR’、CON(R’)、S(O)H、S(O)R’、SONH、S(O)H、S(O)R’、SONHR’、SON(R’)、NHS(O)H、NR’S(O)H、NHS(O)R’、NR’S(O)R’、Si(R’)が挙げられ、前述の各々が、二価のアルキレンリンカーである(CHを通じて連結され得、式中、xが、1、2、又は3である。飽和炭素原子が1つ以上の置換基で任意選択的に置換されている実施形態では、置換基は、同じか又は異なり得、また、=O、=S、=NNHR’、=NNH、=NN(R’)、=N-OR’、=N-OH、=NNHCOR’、=NNHCOH、=NNHCOR’、=NNHCOH、=NNHSOR’、=NNHSOH、=N-CN、=NH、又は=NR’が挙げられる。前述の各々について、各々は、アルキレンリンカーである(CHを通じて連結され得、式中、xが、1、2、又は3であり、R’の各出現は、同じか又は異なり得、いくつかの実施形態では、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、若しくはヘテロアリールを表すか、又はいくつかの実施形態では、2つのR’が、各々窒素原子に結合する場合、それらは、4~6つの環原子を含有する飽和又は不飽和の複素環式環を形成し得る。
本明細書で使用される場合、獣医学的若しくは獣医学的に、又は薬学的若しくは薬学的に許容される塩という句は、本明細書に開示の化合物の任意の塩を指し、生物学的特性を保持し、かつ獣医学的又は薬学的使用に有毒ではないか又は別様に望ましい。薬学的又は薬学的にという用語の一般的な使用は、同様に、獣医学的又は獣医学的に、のいずれかに及ぶことを意図する。この用語は、文脈が許容する限り、互換的に使用され得る。
そのような塩は、当該技術分野において既知の多様な有機及び無機対イオンに由来し得る。そのような塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンチルプロピオン酸、グリコール酸、グルタル酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ピクリン酸、ケイ皮酸、マンデル酸、フタル酸、ラウリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタン-ジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、樟脳酸、樟脳スルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸(glucoheptonic)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert-ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、安息香酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、キナ酸、ムコン酸、及びそのような酸などの有機酸又は無機酸で形成された酸付加塩が挙げられる。
更に、塩としては、単なる例として、塩化物及び臭化物、硫酸塩、リン酸塩、スルファミン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、プロピオン酸塩、ヘキサン酸塩、シクロペンチルプロピオン酸塩、グリコール酸塩、グルタル酸塩、ピルビン酸塩、乳酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、ソルビン酸塩、アスコルビン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸塩、ピクリン酸塩、ケイ皮酸塩、マンデル酸塩、フタル酸塩、ラウリン酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、エタンスルホン酸塩、1,2-エタン-ジスルホン酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシル酸塩)、4-クロロベンゼンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、4-トルエンスルホン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、4-メチルビシクロ[2.2.2]-オクタ-2-エン-1-カルボン酸塩、グルコヘプトン酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、トリメチル酢酸塩、酢酸tert-ブチル、ラウリル硫酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キナ酸塩、ムコン酸塩などのハロゲン化物などの、非毒性の有機又は無機酸の塩が挙げられる。
塩基付加塩を形成するために使用され得る無機塩基の例としては、限定されないが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムなどの金属水酸化物;アミドリチウム及びアミドナトリウムなどの金属アミド;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムなどの金属炭酸塩;並びに水酸化アンモニウム及び炭酸アンモニウムなどのアンモニウム塩基が挙げられる。
塩基付加塩を形成するために使用され得る有機塩基の例としては、限定されないが、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、及びカリウムtert-ブトキシドを含むリチウム、ナトリウム、及びカリウムアルコキシドなどの金属アルコキシド:水酸化コリンなどの水酸化四級アンモニウム;並びに限定されないが、脂肪族アミン(すなわち、アルキルアミン、アルケニルアミン、アルキニルアミン、及び脂環式アミン)、複素環式アミン、アリールアミン、ヘテロアリールアミン、塩基性アミノ酸、アミノ糖、及びポリアミンを含むアミンが挙げられる。
塩基は、水酸化四級アンモニウムであり得、四級アンモニウムイオンのアルキル基のうちの1つ以上が、任意選択的に、1つ以上の好適な置換基で置換されている。好ましくは、少なくとも1つのアルキル基は、1つ以上のヒドロキシル基で置換される。本発明に従って使用され得る水酸化四級アンモニウムの非限定的な例としては、水酸化コリン、水酸化トリメチルエチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウムが挙げられ、好ましくは水酸化コリンである。アルキルアミン塩基は、置換又は非置換であり得る。本発明に従って使用され得る非置換アルキルアミン塩基の非限定的な例としては、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、及びトリエチルアミンが挙げられる。置換アルキルアミン塩基は、1つ以上のヒドロキシル基、好ましくは1~3つのヒドロキシル基で置換され得る。本発明に従って使用され得る置換アルキルアミン塩基の非限定的な例としては、2-(ジエチルアミノ)エタノール、Ν,Ν-ジメチルエタノールアミン(デアノール)、トロメタミン、エタノールアミン、及びジオールアミンが挙げられる。
立体異性体及び多形形態
ある特定の場合では、示される置換基は、光学異性体及び/又は立体異性に寄与し得る。同じ分子式を有するが、それらの原子の結合の性質若しくは配列、又は空間におけるそれらの原子の配置が異なる化合物は、「異性体」と称される。空間におけるそれらの原子の配置が異なる異性体は、「立体異性体」と称される。互いの鏡像ではない立体異性体は、「ジアステレオマー」と称され、互いが重ね合わせ可能ではない鏡像であるものは、「エナンチオマー」と称される。化合物が非対称中心を有する場合、例えば、化合物が4つの異なる基に結合している場合、一対のエナンチオマーが可能である。少なくとも1つの立体中心を有する分子は、その非対称中心の絶対構成を特徴とし得、Cahn and Prelog(Cahn et al.,1966,Angew.Chem.78:413-447,Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.5:385-414(errata:Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.5:511)、PrelogandHelmchen,1982,Angew.Chem.94:614-631,Angew.Chem.Internat.Ed.Eng.21:567-583、Mata and Lobo,1993,Tetrahedron:Asymmetry 4:657-668)の法則に従って(R)若しくは(S)と呼ばれるか、又は分子が偏光面を回転する様式を特徴とし得、右旋性又は左旋性(すなわち、それぞれ、(+)又は(-)異性体)と呼ばれる。キラル化合物は、個々のエナンチオマー、又はそれらの混合物のいずれかとして存在し得る。等しい割合のエナンチオマーを含有する混合物は、「ラセミ混合物」と呼ばれる。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示の化合物は、1つ以上の非対称中心を有し得、したがって、そのような化合物は、ラセミ混合物、1つのエナンチオマーが豊富な混合物、又は個々のエナンチオマーとして生成され得る。別途示されない限り、例えば、式の任意の位置での立体化学の呼び方による、本出願及び特許請求の範囲における特定の化合物の記載又は名称は、個々のエナンチオマー及びそれらのラセミ混合物又はラセミではない混合物の両方を含むことが意図される。立体化学の決定及び立体異性体の分離のための方法は、当該技術分野において周知である。
ある特定の実施形態では、本明細書に開示の化合物は、「立体化学的に純粋」である。立体化学的に純粋な化合物は、当業者によって「純粋」と認識されるであろうレベルの立体化学的純度を有する。無論、この純度レベルは、100%未満であり得る。ある特定の実施形態では、「立体化学的に純粋な」とは、別の異性体(alternate isomer)を実質的に、すなわち少なくとも約85%以上含まない化合物と呼ばれる。特定の実施形態では、化合物は、他の異性体を少なくとも約85%、約90%、約91%、約92%、約93%、約94%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、約99.5%、又は約99.9%含まない。
加えて、本明細書に開示の化合物(「活性剤」)は、ある特定の化学量論量の水又は溶媒が結晶形態の分子と会合している水和物又は溶媒和物として存在し得る。本発明の組成物は、活性剤の水和物及び溶媒和物を含み得る。いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、最大15%(w/w)、最大20%(w/w)、又は最大30%(w/w)の特定の固体形態を含み得る。
本明細書で使用される場合、「対象」及び「患者」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。一実施形態では、対象は、ヒトである。一実施形態では、対象は、イヌ又はネコなどのコンパニオン動物である。更なる実施形態では、対象は、ヒツジ、雌ウシ、ウマ、ヤギ、魚類、ブタ、又は家禽(例えば、ニワトリ、七面鳥、アヒル、又はガチョウ)などの動物である。別の実施形態では、対象は、カニクイザル又はチンパンジーなどのサルなどの霊長類である。
加えて、式(I)、式(II)、及び式(III)によって表される化合物の薬学的に許容されるプロドラッグも本発明に含まれる。薬学的に許容されるプロドラッグは、加溶媒分解によって、又は生理学的条件下で、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基などに変換され得る基を有する化合物を指す。プロドラッグを形成する基の例としては、Prog.Med.,5,2157-2161(1985)又は“Pharmaceutical Research and Development”(Hirokawa Publishing Company,1990),vol.7,Drug Design,163-198に記載のものが挙げられる。プロドラッグという用語は、本出願全体を通じて、患者に投与されると活性化合物を提供する、任意の薬学的に許容される形態の化合物について記載するために使用される。薬学的に許容されるプロドラッグは、宿主内で代謝され、例えば、加水分解又は酸化されて、本発明の化合物を形成する化合物を指す。プロドラッグの典型的な例としては、活性化合物の機能的部分に生物学的に不安定な保護基を有する化合物が挙げられる。プロドラッグは、活性化合物を生成するために酸化、還元、アミノ化、脱アミノ化、ヒドロキシル化、脱ヒドロキシル化、加水分解、脱加水分解、アルキル化、脱アルキル化、アシル化、脱アシル化、リン酸化、又は脱リン酸化され得る化合物を含み得る。
本発明は、本発明の全ての薬学的に許容される同位体標識された化合物を含み、1つ以上の原子が、同じ原子数を有するが、通常天然に見出される原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられている。本発明の化合物に含めるのに好適な同位体の例としては、H及びHなどの水素、11C、13C及び14Cなどの炭素、36Clなどの塩素、18Fなどのフッ素、123I及び125Iなどのヨウ素、13N及び15Nなどの窒素、15O、17O、及び18Oなどの酸素、32Pなどのリン、並びに35Sなどの硫黄の同位体が挙げられる。放射性同位体を組み込んだものなどの本発明のある特定の同位体標識された化合物は、薬物又は基質組織分布研究において有用であり得る。放射性同位体トリチウム、すなわちH、及び炭素-14、すなわち14Cは、それらの組み込みの容易さ及び容易な検出手段の観点で、この目的のために特に有用である。重水素、すなわち、Hなどのより重い同位体での置換によって、より高い代謝安定性を生じるある特定の治療上の利点、例えば、増加したインビボ半減期又は低減した投薬量要件が得られ得、したがって、いくつかの状況において好ましくあり得る。11C、18F、15O、及び13Nなどの陽電子放出同位体での置換は、基質受容体占有率を調べるための陽電子放出トポグラフィー(PET)研究において有用であり得る。本発明の同位体標識された化合物は、一般に、当業者に既知の従来の技術によって、又は以前に用いられた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用する添付の実施例に記載のものに類似するプロセスによって調製され得る。一態様では、本発明は、本明細書に記載の式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)のいずれかの実施形態の化合物を調製するためのプロセスを提供する。
組成物及び投与する方法
本明細書に開示の方法で使用される式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)の化合物は、適切な場合塩形態で、単独で、又は希釈剤若しくはアジュバントなどの1つ以上の適合性がありかつ獣医学的若しくは薬学的に許容される担体若しくは別の薬剤との組み合わせの形態のいずれかで使用される、式(I)、式(II)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)のうちの少なくとも1つの化合物を含む、獣医学的又は薬学的組成物を使用する、ある特定の実施形態で投与され得る。式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)の化合物の誘導体又はそれらの塩、並びに許容される賦形剤、担体、又は希釈剤を含む組成物が提供される。組成物はまた、限定されないが、経口製剤、注射用製剤、及び局所、皮膚、又は皮下製剤を含む、多様な形態であり得る。医師によって選択される特定の経路は、薬学的薬剤又は治療剤の物理化学的特性、宿主の状態、及び経済性などの要因に依存する。
一態様では、本発明は、治療有効量の、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)による化合物のいずれかの実施形態を含む、本明細書に記載の化合物を投与することを含む、JAKの調節に影響されやすい疾患又は障害を有する患者を治療するための方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善され得る疾患又は障害を有する患者を治療する方法を提供する。
一実施形態では、本発明は、疾患又は障害を有する患者を、治療有効量の式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)の実施形態である化合物で治療する方法を提供し、疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、湿疹、掻痒症、乾癬、乾癬性関節炎、ベーチェット病、毛孔性紅色粃糠疹、脱毛症、円板状ループスエリテマトーデス、白斑、掌蹠膿疱症、粘膜皮膚多形紅斑、菌状息肉症、移植片対宿主疾患、皮膚ループス、関節リウマチ(RA)、関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患(IBD)、移植拒絶、全身性ループスエリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、ドライアイ疾患、二次性高好酸球増多症候群(HES)、アレルギー、アレルギー性皮膚炎、喘息、血管炎、多発性硬化症、糖尿病性腎臓病、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、及びがんのうちの1つ以上である。
一実施形態では、本発明は、上記の患者を治療する方法を提供し、疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚乾癬、及び関節リウマチのうちの1つ以上である。
一実施形態によれば、本発明は、JAKの調節に影響されやすい疾患又は障害を有する患者を治療し、細胞内の免疫調節経路を撹乱させる量で、ある量の本発明による化合物を投与することを含む、方法を提供する。そのような一実施形態では、撹乱は、JAK-STAT経路に影響を生じる。
一態様では、本発明は、哺乳動物細胞においてJAKを阻害する方法であって、哺乳動物細胞を、式(I)、(II)、及び(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)のいずれかの実施形態による化合物と接触させることを含む、方法を提供する。ある特定の実施形態では、哺乳動物細胞は、炎症状態を有する対象からの細胞である。
一態様では、本発明は、式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)のいずれかの実施形態による化合物と、薬学的又は獣医学的に許容される担体と、を含む、組成物を提供する。
組成物は、例えば、栄養補助食品、トローチ、ロゼンジ、チュアブル、錠剤、硬質若しくは軟質カプセル、エマルション、水性若しくは油性懸濁液、水性若しくは油性溶液、分散性粉末若しくは顆粒、シロップ、又はエリキシルとしての経口使用に好適な形態であり得る。経口使用を意図される組成物は、獣医学的又は薬学的組成物を製造するための、当該技術分野において既知の任意の方法に従って調製され得、そのような組成物は、洗練され口当たりの良い調製物を提供するために、甘味剤、苦味剤、香味剤、着色剤、及び保存剤からなる群から選択される1つ以上の薬剤を含有し得る。ある特定の場合では、経口送達に好適である固体又は液体マトリックスに治療剤を入れることによって、獣医学的医薬品を経口投与することは、好都合かつ効率的である。これらの方法は、チュアブル薬物送達製剤を含む。動物に経口製剤を投与することに関連付けられる問題は、多くの場合、治療剤は不快な味、香り、又は質感を提供し、それによって動物が組成物を拒絶することが引き起こされることである。これは、硬質であり、かつ嚥下が困難である組成物によって更に悪化する。
軟質のチュアブル組成物(「軟質な咀嚼物」)の形態の経口獣医学的組成物、又は口当たりの良いチュアブル錠剤は、通常、ある特定の動物、特にネコ及びイヌに投与するのに好都合であり、これらの動物に獣医学的医薬品を投与するのに効果的に使用され得る。しかしながら、苦味又は不快な味を有する活性剤を含む多くの経口組成物は、ネコ及びイヌによって十分に受け入れられてない。更に、経口剤形からの活性剤のバイオアベイラビリティが、十分ではないか又は変動する場合、活性成分に対する動物の必要とされる曝露は、所望の有効性を提供するのに十分ではない場合がある。これらなどの問題は、多くの場合、低いか又は最適以下の有効性及び寄生虫制御をもたらす。
薬物送達のためのチュアブル剤形は、薬学的技術には周知である。製薬業界では、咀嚼の行為によって、利用可能な活性成分の表面積を増加させ、消化管による吸収速度を増加させ得ることが既知である。チュアブル系は、局所効果及び/又は全身吸収の両方のために、活性成分を口又は咽喉領域に局所的に利用可能にすることが望ましい場合にも有利である。更に、チュアブル剤形はまた、小児及び老年患者における薬物投与を容易にするために利用される。チュアブル剤形の例は、全て参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願第6,387,381号、同第4,284,652号、同第4,327,076号、同第4,935,243号、同第6,270,790号、同第6,060,078号、同第4,609,543号、及び同第5,753,255号に見出され得る。
活性薬剤又は医薬品では、口当たり及び「食感」は、剤形又はマトリックスを提供する際に考慮される重要な特徴である。残念ながら、多くの薬剤及び他の活性成分は、化合物のざらつき若しくは粉っぽさ、又はその両方に起因して、苦味、又は不快な味、又は許容されない食感を有する。これらの特徴は、好ましくない味及び/又は食感が、使用者による服薬遵守を得る可能性を低くするので、そのような活性成分をチュアブル剤形の現在の最先端技術に組み込むことを困難にしている。治療される動物にとって口当たりの良くない経口獣医学的剤形は、動物による医薬品の受容性の低さ及び低レベルの服薬遵守を生じる。したがって、口当たりが良く、治療される動物によって良好に受け入れられる、改善された経口獣医学的剤形の必要性が存在する。
経口獣医学的組成物、特に軟質チュアブル組成物に関する別の課題は、動物によって摂取された後の組成物からの活性剤の放出及び溶解が、変動し得、不完全であり得ることである。これは、動物の消化管から吸収される薬物の量に変動をもたらす。
米国特許第7,955,632号(参照により本明細書に組み込まれる)は、薬学的に許容される活性成分を動物に送達するための口当たりの良い、食用の軟質チュアブル医薬品ビヒクル、及びそれを作製するプロセスについて記載している。
更に、(参照により本明細書に組み込まれる)Cleverly et al.のUS2004/0037869 A1、US2004/0151759 A1、WO2005/062782、及びWO2004/016252は、少なくとも1つの薬学的活性剤を含有するチュアブル獣医学的製剤及び錠剤について記載しており、(全て参照により本明細書に組み込まれる)Heckeroth et al.のWO2009/02451 A2及びUS2011/0059988は、動物への経口投与のための様々な組成物について記載している。
従来、獣医学的製剤では、動物性副産物又は動物源由来の香味剤を製剤に含めることによって、口当たりの良さが達成されている。例えば、咀嚼物をイヌにとって魅力的かつ口当たりの良いものにするために、鶏肉粉末、肝臓粉末、牛肉、ハム、魚、又は生皮由来の製品などの賦形剤をイヌの咀嚼物に含めることが慣例である。例えば、全てAxelrod et atの(全て参照により本明細書に組み込まれる)米国特許第6,086,940号、米国特許第6,093,441号、米国特許第6,159,516号、米国特許第6,110,521号、米国特許第5,827,565号、米国特許第6,093,427号を参照されたい。
活性剤の高いバイオアベイラビリティを提供する例外的に口当たりの良い軟質チュアブル経口獣医学的組成物は、全てSoll et al.の(全て参照により本明細書に組み込まれる)米国特許第9,259,417号、米国特許第9,233,100号、米国特許第9,931,320号、米国特許第10,596,156号に記載されている。
ロゼンジは、口腔内に含むこと(incubation)によって受動的に、又は吸う若しくは咀嚼することによって能動的に、口腔内でゆっくりと溶解又は分解することを意図した、1つ以上の活性成分を含有する固体組成物である。それらは、薬物が口腔若しくは食道内壁を通じて吸収されるか、又は飲み込まれる場合、全身効果のために使用され得る。具体的には、軟質ロゼンジは、咀嚼、又は口の中でゆっくりと溶解され得る。これらの剤形は、風味付けされるという利点を有し、したがって、ヒト及び動物の両方の患者に投与しやすく、変更しやすい、患者特異的であり得る製剤を有し、正確な量の活性成分を口腔及び消化器系に送達し得、薬物が長期間にわたって口腔又は食道腔と接触し続けることを可能にする。
錠剤は、錠剤の製造に好適である非毒性の薬学的に許容される賦形剤との混和物中に活性成分を含有し得る。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム、造粒剤及び崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプン又はアルギン酸、結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン又はアカシア、並びに平滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであり得る。錠剤は、コーティングされていない場合があるか、又は胃腸管内での崩壊及び吸収を遅延させ、それによってより長期間にわたって持続的活性を提供するために既知の技術によってコーティングされている場合がある。
経口使用のための製剤は、硬質ゼラチンカプセルであり得、活性成分が、不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、又はカオリンと混合されている。カプセルはまた、軟質ゼラチンカプセルであり得、活性成分が、水又はプロピレングリコール、PEG、及びエタノールなどの混和性溶媒、又は油媒体、例えば、ピーナッツ油、液体パラフィン、若しくはオリーブ油と混合されている。
組成物はまた、水中油型又は油中水型エマルションの形態であり得る。油性相は、植物油、例えば、オリーブ油若しくはラッカセイ油、又は鉱物油、例えば、液体パラフィン、又はこれらの混合物であり得る。好適な乳化剤は、天然に存在するリン脂質、例えば、大豆、レシチン、並びに脂肪酸及び無水ヘキシトールに由来するエステル又は部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレエート、並びに当該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートであり得る。エマルションはまた、甘味剤、苦味剤、香味剤、及び防腐剤を含有し得る。
製剤の一実施形態では、組成物は、マイクロエマルションの形態である。マイクロエマルションは、液体担体ビヒクルとして十分に適している。マイクロエマルションは、水性相、油性相、界面活性剤、及び共界面活性剤を含む、四成分系である。それらは、半透明かつ等張性の液体である。マイクロエマルションは、油性相中の水性相の微小滴の安定な分散体、又は逆に水性相中の油性相の微小滴の安定な分散体で構成される。これらの微小滴のサイズは、200nm未満(エマルションでは1000~100,000nm)である。界面フィルムは、界面張力を低下させることによって、マイクロエマルションが自発的に形成されることを可能にする、交互の表面活性(SA)及び共表面活性(Co-SA)分子で構成される。油性相の一実施形態では、油性相は、鉱物油若しくは植物油から、不飽和ポリグリコシル化グリセリドから、又はトリグリセリドから、又は代替的に、そのような化合物の混合物から形成され得る。油性相の一実施形態では、油性相は、トリグリセリド得構成され、油性相の別の実施形態では、トリグリセリドは、中鎖トリグリセリド、例えば、C-C10カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドである。別の実施形態では、油性相は、マイクロエマルションの約2~約15%、約7~約10%、及び約8~約9%v/vからなる群から選択される%v/vの範囲に相当するであろう。水性相としては、例えば、水、又はプロピレングリコール、グリコールエーテル、ポリエチレングリコール、若しくはグリセロールなどのグリコール誘導体が挙げられる。グリコール誘導体の一実施形態では、グリコールは、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、及びそれらの混合物からなる群から選択される。一般に、水性相は、マイクロエマルション中約1~約4%v/vの割合に相当するであろう。マイクロエマルションの界面活性剤としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリグリコール化C-C10グリセリド、又はジオレイン酸ポリグリセリル-6が挙げられる。これらの界面活性剤に加えて、共界面活性剤としては、エタノール及びプロパノールなどの短鎖アルコールが挙げられる。いくつかの化合物は、上に論じられる3つの構成成分、例えば、水性相、界面活性剤、及び共界面活性剤に共通である。しかしながら、同じ製剤の各構成成分に異なる化合物を使用することは、十分に医師の技能レベルの範囲内である。一実施形態では、界面活性剤/共界面活性剤の量については、例えば、共界面活性剤対界面活性剤の比は、約1/10~約1/2であり得る。共界面活性剤の量についての別の実施形態では、約25~約75%v/vの界面活性剤と、約10~約55%v/vの共界面活性剤とが、マイクロエマルション中に存在するであろう。
油性懸濁液は、植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油、若しくはココナッツ油、又は液体パラフィンなどの鉱物油中に活性成分を懸濁させることによって製剤化され得る。油性懸濁液は、増粘剤、例えば、ミツロウ、硬質パラフィン、又はセチルアルコールを含有し得る。口当たりの良い経口調製物を提供するために、スクロース、サッカリン、又はアスパルテームなどの甘味剤、苦味剤、及び香味剤が添加される場合がある。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤、又は他の既知の防腐剤の添加によって保存され得る。
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に好適な賦形剤との混和物中に活性物質を含有し得る。そのような賦形剤は、懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム及びアカシアガムであり、分散剤又は湿潤剤は、天然に存在するホスファチド、例えば、レシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール(oxycetanol)、又はモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールなどの、エチレンオキシドと脂肪酸に由来する部分エステルとヘキシトールとの縮合生成物、又はエチレンオキシドと脂肪酸に由来する部分エステルと無水ヘキシトールとの縮合生成物、例えば、モノオレイン酸ポリエチレンソルビタンであり得る。水性懸濁液はまた、1つ以上の防腐剤、例えば、エチル、又はn-プロピル、p-ヒドロキシ安息香酸、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤、並びに本明細書に記載のものなどの1つ以上の甘味剤及び/又は苦味剤を含有し得る。
水の添加による水性懸濁液の調製に好適な分散性粉末及び顆粒は、分散剤又は湿潤剤、懸濁化剤、及び1つ以上の防腐剤との混和物中で活性成分を提供する。好適な分散剤又は湿潤剤、及び懸濁化剤は、既に上に述べたものによって例示される。追加の賦形剤、例えば、甘味剤、香味剤、及び着色剤もまた、存在し得る。
シロップ及びエリキシルは、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、又はスクロースとともに製剤化され得る。そのような製剤はまた、緩和剤、防腐剤、香味剤、及び着色剤を含有し得る。
組成物は、滅菌注射用水性懸濁液又は油質懸濁液の形態であり得る。この懸濁液は、上に述べられている好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を使用する既知の技術に従って、製剤化され得る。滅菌注射用調製物はまた、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の滅菌注射用溶液又は懸濁液であり得る。用いられ得る許容されるビヒクル及び溶媒の中でもとりわけ、水、リンゲル液、及び等張性塩化ナトリウム溶液である。エタノール、プロピレングリコール、又はポリエチレングリコールなどの共溶媒も使用され得る。フェノール又はベンジルアルコールなどの防腐剤が使用され得る。
加えて、滅菌不揮発性油が、溶媒又は懸濁化媒体として従来用いられる。この目的のために、合成モノグリセリド又はジグリセリドを含む任意の刺激のない不揮発性油が用いられ得る。加えて、オレイン酸などの脂肪酸は、注射用の調製物における使用が見出されている。
局所、皮膚、及び皮下製剤としては、エマルション、クリーム、軟膏、ゲル、又はペーストが挙げられ得る。
本発明で使用され得る有機溶媒としては、限定されないが、クエン酸アセチルトリブチル、ジメチルエステル、アジピン酸ジイソブチル、アセトン、アセトニトリル、ベンジルアルコール、ブチルジグリコール、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、エタノール、イソプロパノール、メタノール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、モノメチルアセトアミド、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリオキシエチレングリコール、プロピレングリコール、2-ピロリドン(例えば、N-メチルピロリドン)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール、及びフタル酸ジエチルなどの脂肪酸エステル、又はこれらの溶媒のうちの少なくとも2つの混合物が挙げられる。
ビヒクル又は希釈剤として、本発明の組成物は、限定されないが、大豆油、ラッカセイ油、ヒマシ油、トウモロコシ油、綿油、オリーブ油、ブドウ種子油、ヒマワリ油などの植物油;限定されないが、石油、パラフィン、シリコーンなどの鉱物油;脂肪族又は環式炭化水素、又は代替的に、例えば、中鎖(C-C12など)トリグリセリドを含み得る。
剤形は、約0.5mg~約5gの活性剤を含有し得る。
本発明の一実施形態では、活性剤は、製剤中に約0.05~10重量/体積の濃度で存在する。
式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)の化合物は、それ自体として、又はそれらの調製物若しくは製剤の形態で組み合わせとして用いられ得る。
本発明による式(I)、式(II)、式(III)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)の化合物は、例えば、活性を増加させるために同じ活性領域を有する1つ以上の薬剤と、又は例えば、活性範囲を広げるために別の活性領域を有する物質と組み合わせられ得る。一例として、式(I)の化合物(又は式(I)、式(II)、式(IV)、式(IVa)、及び式(IVb)の化合物)と、追加のJAK阻害剤又はJAK/シグナル伝達兼転写活性化(JAK/STAT)調節因子のうちの1つ以上との組み合わせは、治療上の利点を提供し得る。併用剤として有用であり得るJAK阻害剤の例としては、バリシチニブ、ルキソリチニブ、フィルゴチニブ、CYT387、ウパダシチニブ、フェドラチニブ、ペフィシチニブ、レスタウルチニブ、パクリチニブ、オクラシチニブ、セルデュラチニブ、及びトファシチニブが挙げられる。
本発明による式(I)、式(II)、又は式(III)の化合物は、1つ以上の追加の活性剤と組み合わせられ得る。式(I)、(II)、又は(III)の化合物と組み合わせて、本明細書に提供される方法で使用され得る更なる追加の活性剤としては、限定されないが、疾患修飾性抗リウマチ薬(シクロスポリンA及びメトトレキサートなどのDMARD)、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)などの抗炎症剤、免疫抑制剤、ミコフェノール酸モフェチル、生物学的薬剤、TNF-a阻害剤(エタネルセプトなど)、Cox-2阻害剤(フィロコキシブなど)、及び鎮痛剤が挙げられる。これらの薬剤としては、限定されないが、シクロスポリンA、例えば、Sandimmune(登録商標)又はNeoral(登録商標)、ラパマイシン、FK-506(タクロリムス)、レフルノミド、デオキシスパガリン、ミコフェノール酸塩、例えば、Cellcept(登録商標)、アザチオプリン、例えば、Imuran(登録商標)、ダクリズマブ、例えば、Zenapax(登録商標)、OKT3、例えば、Orthocolone(登録商標)、AtGam、アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、ピロキシカム、及び抗炎症性ステロイド、例えば、プレドニゾロン又はデキサメタゾンが挙げられ得る。
いくつかの実施形態では、第2の活性剤としては、限定されないが、ジクロフェナク(例えば、ARTHROTEC(登録商標))、ジフルニサル(例えば、DOLOBID(登録商標))、エトドラク(例えば、LODINE(登録商標))、フェノプロフェン(例えば、NALFON(登録商標))、イブプロフェン(例えば、ADVIL(登録商標)、CHILDREN’S ADVIL/MOTRIN(登録商標)、MEDIPREN(登録商標)、MOTRIN(登録商標)、NUPRIN(登録商標)、又はPEDIACARE FEVER(登録商標))、インドメタシン(例えば、ARTHREXIN(登録商標))、ケトプロフェン(例えば、ORUVAIL(登録商標))、ケトロラク(例えば、TORADOL(登録商標))、ホスホマイシントロメタミン(例えば、MONURAL(登録商標))、メクロフェナメート(例えば、MECLOMEN(登録商標))、ナブメトン(例えば、RELAFEN(登録商標))、ナプロキセン(例えば、ANAPROX(登録商標)、ANAPROX(登録商標) DS、EC-NAPROSYN(登録商標)、NAPRELAN(登録商標)、又はNAPROSYN(登録商標))、オキサプロジン(例えば、DAY PRO(登録商標))、ピロキシカム(例えば、FELDENE(登録商標))、スリンダク(例えば、CLINORIL(登録商標))、及びトルメティン(例えば、TOLECTIN(登録商標)DS、又はTOLECTIN(登録商標))を含む、限定されないが、NSAIDなどの抗炎症剤が挙げられ得る。
他の実施形態では、第2の活性剤としては、限定されないが、疾患修飾性抗リウマチ薬(例えば、DMARD)、又は限定されないが、メトトレキサート(例えば、RHEUMATREX(登録商標))、スルファサラジン(例えば、AZULFIDINE(登録商標))、及びシクロスポリン(例えば、SANDIMMUNE(登録商標)又はNEROAL(登録商標)及びシクロスポリンAを含む)などの免疫抑制剤が挙げられ得る。
他の実施形態では、第2の活性剤としては、限定されないが、臓器移植において広く使用され、自己免疫及び炎症性皮膚障害の治療において支持を得ている免疫抑制剤であるミコフェノール酸モフェチル(例えば、CellCept(登録商標))が挙げられ得る。
更なる実施形態では、第2の活性剤としては、限定されないが、エタネルセプト(例えば、ENBREL(登録商標))、インフリキシマブ(例えば、REMICADE(登録商標))、及びアダリムマブ(例えば、HUMIRA(登録商標))などの生物学的薬剤が挙げられ得る。
関心対象の更なる実施形態では、第2の活性剤としては、限定されないが、セレコキシブ(例えば、CELEBREX(登録商標))、フィロコキシブ(例えば、PREVICOX(登録商標))、バルデコキシブ(例えば、BEXTRA(登録商標))、及びメロキシカム(例えば、MOBIC(登録商標)、METACAM(登録商標))などのCox-2阻害剤が挙げられ得る。
更なる実施形態では、第2の活性剤としては、当該技術分野において周知である獣医学的治療剤が挙げられ得(例えば、Plumb’s Veterinary Drug Handbook,5th Edition,ed.Donald C.Plumb,Blackwell Publishing,(2005)又はThe Merck Veterinary Manual,9th Edition,(January 2005)を参照されたい)、限定されないが、アカルボース、マレイン酸アセプロマジン、アセトアミノフェン、アセタゾラミド、アセタゾラミドナトリウム、酢酸、アセトヒドロキサム酸、アセチルシステイン、アシトレチン、アシクロビル、アルベンダゾール、アルブテロール硫酸塩、アルフェンタニル、アロプリノール、アルプラゾラム、アルトレノゲスト、アマンタジン、硫酸アミカシン、アミノカプロン酸、アミノペンタミド硫酸水素、アミノフィリン/テオフィリン、アミオダロン、アミトリプチリン、ベシル酸アムロジピン、塩化アンモニウム、モリブデン酸アンモニウム、アモキシシリン、クラブラン酸カリウム、アムホテリシンBデオキシコール酸塩、脂質ベースのアンホテリシンB、アンピシリン、アンプロリウム、制酸剤(経口)、アンチベニン、アポモルピオン(apomorphione)、硫酸アプラマイシン、アスコルビン酸、アスパラギナーゼ、アスパイアリング(aspiring)、アテノロール、アチパメゾール、ベシル酸アトラクリウム、アトロピン硫酸塩、オルノフィン(aurnofin)、アウロチオグルコース、アザペロン、アザチオプリン、アジスロマイシン、バクロフェン、バルビチュ酸塩(barbituates)、ベナゼプリル、ベタメタゾン、ベタネコール塩化物、ビサコジル、次サリチル酸ビスマス、ブレオマイシン硫酸塩、ウンデシレン酸ボルデノン、臭化物、ブロモクリプチンメシル酸塩、ブデノシド(budenoside)、ブプレノルフィン、ブスピロン、ブスルファン、ブトルファノール酒石酸塩、カベルゴリン、サケカルシトニン、カルシトロール(calcitrol)、カルシウム塩、カプトプリル、カルベニシリンインダニルナトリウム、カルビマゾール、カルボプラチン、カルニチン、カルプロフェン、カルベジロール、セファドロキシル、セファゾリンナトリウム、セフィキシム、クロルスロン、セフォペラゾンナトリウム、セフォタキシムナトリウム、セフォテタンジナトリウム、セフォキシチンナトリウム、セフポドキシムプロキセチル、セフタジジム、セフチオフルナトリウム、セフチオフル、セフチアキソン(ceftiaxone)ナトリウム、セファレキシン、セファロスポリン、セファピリン、木炭(活性炭)、クロラムブシル、クロラムフェニコール、クロルジアゼポキシド、クロルジアゼポキシド、クリジニウムブロミド、クロロチアジド、クロルフェニラミンマレイン酸塩、クロルプロマジン、クロルプロパミド、クロルテトラシクリン、絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、クロム、シメチジン、シプロフロキサシン、シサプリド、シスプラチン、クエン酸塩、クラリスロマイシン、クレマスチンフマル酸塩、クレンブテロール、クリンダマイシン、クロファジミン、クロミプラミン、クラオナゼパム(claonazepam)、クロニジン、クロプロステノールナトリウム、クロラゼプ酸二カリウム、クロルスロン、クロキサシリン、コデインリン酸塩、コルヒチン、コルチコトロピン(ACTH)、コシントロピン、シクロホスファミド、シクロスポリン、シプロヘプタジン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン/アクチノマイシンD、ダルテパリンナトリウム、ダナゾール、ダントロレンナトリウム、ダプゾン、デコキネート、デフェロキサミンメシル酸塩、デラコキシブ、デスロレリン酢酸塩、デスモプレシン酢酸塩、ピバル酸デスオキシコルチコステロン、デトミジン、デキサメタゾン、デクスパンテノール、デクスラアゾキサン(dexraazoxane)、デキストラン、ジアゼパム、ジアゾキシド(経口)、ジクロルフェンアミド、ジクロフェナクナトリウム、ジクロキサシリン、クエン酸ジエチルカルバマジン、ジエチルスチルベストロール(DES)、ジフロキサシン、ジゴキシン、ジヒドロタキステロール(DHT)、ジルチアゼム、ジメンヒドリナート、ジメルカプロール/BAL、ジメチルスルホキシド、ジノプロストトロメタミン、ジフェニルヒドラミン、ジソピラミドリン酸塩、ドブタミン、ドクサート/DSS、メシル酸ドラセトロン、ドンペリドン、ドーパミン、ドラメクチン、ドキサプラム、ドキセピン、ドキソルビシン、ドキシサイクリン、エデト酸カルシウム二ナトリウムカルシウムEDTA、エドロホニウム塩化物、エナラプリル/エナラプリラト、エノキサパリンナトリウム、エンロフロキサシン、硫酸エフェドリン、エピネフリン、エポエチン/エリスロポエチン、エプリノメクチン、エプシプランテル、エリスロマイシン、エスモロール、エストラジオールシピオネート、エタクリン酸/エタクリル酸ナトリウム(ethacrynate sodium)、エタノール(アルコール)、エチドロン酸ナトリウム、エトドラク、エトミデート、ペントバルビタール併用安楽死剤、ファモチジン、脂肪酸(必須/オメガ)、フェルバメート、フェンタニル、硫酸第一鉄、フィルグラスチム、フィナステリド、フィプロニル、フロルフェニコール、フルコナゾール、フルシトシン、酢酸フルドロコルチゾン、フルマゼニル、フルメタゾン、フルニキシンメグルミン、フルオロウラシル(5-FU)、フルオキセチン、プロピオン酸フルチカゾン、フルボキサミンマレイン酸塩、ホメピゾール(4-MP)、フラゾリドン、フロセミド、ガバペンチン、ゲムシタビン、ゲンタマイシン硫酸塩、グリメピリド、グリピジド、グルカゴン、グルココルチコイド剤、グルコサミン/コンドロイチン硫酸塩、グルタミン、グリブリド、グリセリン(経口)、グリコピロレート、ゴナドレリン、グリセオフルビン(grisseofulvin)、グアイフェネシン、ハロタン、ヘモグロビングルタマー-200(OXYGLOBIN(登録商標))、ヘパリン、ヘタスターチ、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒドラザリン(hydrazaline)、ヒドロクロロチアジド、酒石酸水素ヒドロコドン、ヒドロコルチゾン、ヒドロモルホン、ヒドロキシ尿素、ヒドロキシジン、イホスファミド、イミダクロプリド、イミドカルブジプロピネート(imidocarb dipropinate)、インペネムシラスタチンナトリウム(impenem-cilastatin sodium)、イミプラミン、イナムリノン乳酸塩、インスリン、インターフェロンアルファ-2a(ヒト組換え)、ヨウ化物(ナトリウム/カリウム)、イペカック(シロップ)、イポデートナトリウム、鉄デキストラン、イソフルラン、イソプロテレノール、イソトレチノイン、イソクスプリン、イトラコナゾール、イベルメクチン、カオリン/ペクチン、ケタミン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、ケトロラックトロメタミン、ラクツロース、ロイプロリド、レバミゾール、レベチラセタム、レボチロキシンナトリウム、リドカイン、リンコマイシン、リオチロニンナトリウム、リシノプリル、ロムスチン(CCNU)、ルフェヌロン、リジン、マグネシウム、マンニトール、マルボフロキサシン、メクロレタミン、メクリジン、メクロフェナム酸、メデトミジン、中鎖トリグリセリド、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メラルソミン、メラトニン、メロキシカン(meloxican)、メルファラン、メペリジン、メルカプトプリン、メロペネム、メトホルミン、メサドン、メタゾラミド、マンデル酸/馬尿酸メテナミン、メチマゾール、メチオニン、メトカルバモール、メトヘキシタールナトリウム、メトトレキサート、メトキシフルラン、メチレンブルー、メチルフェニデート、メチルプレドニゾロン、メトクロプラミド、メトプロロール、メトロニダキソール(metronidaxole)、メキシレチン、ミボレリオン(mibolerlone)、ミダゾラムミルベマイシンオキシム(midazolam milbemycin oxime)、鉱物油、ミノサイクリン、ミソプロストール、ミトタン、ミトキサントロン、モルヒネ硫酸塩、モキシデクチン、ナロキソン、デカン酸マンドロロン(mandrolone decanoate)、ナプロキセン、麻薬(アヘン)アゴニスト鎮痛薬、ネオマイシン硫酸塩、ネオスチグミン、ナイアシンアミド、ニタゾキサニド、ニテンピラム、ニトロフラントイン、ニトログリセリン、ニトロプルシドナトリウム、ニザチジン、ノボビオシンナトリウム、ナイスタチン、オクトレオチド酢酸塩、オルサラジンナトリウム、オメプロゾール(omeprozole)、オンダンセトロン、アヘン剤下痢止め薬、オルビフロキサシン、オキサシリンナトリウム、オキサゼパム、オキシブチニン塩酸塩(oxibutynin chloride)、オキシモルホン、オキシトレトラサイクリン(oxytretracycline)、オキシトシン、パミドロン酸二ナトリウム、パンクレプリパーゼ( pancreplipase)、臭化パンクロニウム、パロモマイシン硫酸塩、パロゼチン(parozetine)、ペンシルラミン(pencillamine)、一般情報ペニシリン(general information penicillins)、ペニシリンG、ペニシリンVカリウム、ペンタゾシン、ペントバルビタールナトリウム、ペントサン多硫酸ナトリウム、ペントキシフィリン、メシル酸ペルゴリド、フェノバルビタール、フェノキシベンザミン、フェイルブタゾン(pheylbutazone)、フェニレフリン、フェニプロパノールアミン(phenypropanolamine)、フェニトインナトリウム、フェロモン、非経口リン酸塩、フィトナジオン/ビタミンK-1、ピモベンダン、ピペラジン、ピルリマイシン、ピロキシカム、多硫酸化グリコサミノグリカン、ポナズリル、塩化カリウム、塩化プラリドキシム、プラゾシン、プレドニゾロン/プレドニゾン、プリミドン、プロカインアミド、プロカルバジン、プロクロルペラジン、プロパンテリン臭化物、プロピオニバクテリウム属アクネ菌注射、プロポフォール、プロプラノロール、硫酸プロタミン、プソイドエフェドリン、オオバコ親水性ムシロイド、臭化ピリドスチグミン、マレイン酸ピリラミン、ピリメタミン、キナクリン、キニジン、ラニチジン、リファンピン、s-アデノシル-メチオニン(SAMe)、生理食塩水/浸透圧性緩下剤、セラメクチン、セレギリン/l-デプレニル、セルトラリン、セベラマー、セボフルラン、シリマリン/オオアザミ、重炭酸ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、スチボグルコン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ソマトトロピン、ソタロール、スペクチノマイシン、スピロノラクトン、スタノゾロール、ストレプトキナーゼ、ストレプトゾシン、サクシマー、塩化サクシニルコリン、スクラルファート、クエン酸スフェンタニル、スルファクロルピリダジンナトリウム、スルファジアジン/トリメトロプリム(trimethroprim)、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、スルファジメントキシン(sulfadimentoxine)、スルファジメトキシン/オルメトプリム、スルファサラジン、タウリン、テポキサリン(tepoxaline)、テルビナフリン(terbinafline)、テルブタリン硫酸塩、テストステロン、テトラサイクリン、チアセタルサミドナトリウム、チアミン、チオグアニン、チオペンタールナトリウム、チオテパ、チロトロピン、チアムリン、チカルシリン二ナトリウム(ticarcilin disodium)、チレタミン/ゾラゼパム、チルモクシン(tilmocsin,)、チオプロニン、硫酸トブラマイシン、トカイニド、トラゾリン、テルフェナム酸(telfenamic acid)、トピラマート、トラマドール、トリムシノロンアセトニド(trimcinolone acetonide)、トリエンチン、トリロスタン、プレ



ドニゾロン併用酒石酸トリメプラキシン(trimepraxine tartrate)、トリペレンナミン、タイロシン、ウルドシオール(urdosiol)、バルプロ酸、バナジウム、バンコマイシン、バソプレシン、臭化ベクロニウム、ベラパミル、ビンブラスチン硫酸塩、ビンクリスチン硫酸塩、ビタミンE/セレン、ワルファリンナトリウム、キシラジン、ヨヒンビン、ザフィルルカスト、ジドブジン(AZT)、酢酸亜鉛/硫酸亜鉛、及びゾニサミド、並びにそれらの混合物が挙げられる。
これらの1つ以上の追加の活性剤は、同じか又は別々の剤形の一部として、同じか又は異なる投与経路を介して、同じか又は異なる投与スケジュールで、当業者に既知の標準的な薬学的な実施に従って投与され得る。
ヒト又は他の哺乳動物に送達するための式(I)、(II)、(III)、(IVa)、(IVb)、及び(IV)の化合物を含む薬学的調製物は、好ましくは、単位剤形であり、調製物が、適切な量の活性構成成分を含有する単位用量へと小分けされる。単位剤形は、包装された錠剤、カプセル、及びバイアル又はアンプル内の粉末などの、別個の量の調製物を含有する包装された調製物であり得る。また、単位剤形は、カプセル、錠剤、若しくはロゼンジ自体であり得るか、又は適切な数のこれらのうちのいずれかの包装された形態であり得る。
単位用量調製物中の活性構成成分の量は、特定の用途及び活性構成成分の効力に応じて、約0.1mg~約1000mgに変動し得るか、又は調整され得る。組成物は、所望される場合、他の適合性のある治療剤も含有し得る。
ヒト又は他の哺乳動物における炎症、自己免疫疾患、及びがんの治療又は緩和のための治療的使用において、治療する方法で利用される化合物は、期間当たり約0.1mg/kg~約100mg/kg、期間当たり約0.1mg/kg~約50.0mg/kg、期間当たり約0.1mg/kg~約10.0mg/kg、期間当たり約0.1mg/kg~約5.0mg/kg、期間当たり約0.1mg/kg~約2.5mg/kg、期間当たり約0.1mg/kg~約2.0mg/kg、期間当たり約0.1mg/kg~約1.0mg/kg、期間当たり約0.4mg/kg~約1.0mg/kg、又は期間当たり約0.4mg/kg~約0.6mg/kgの初回投薬量で投与される。好ましい期間は、1日1回、週1回、月1回、4か月に1回、半年に1回、又は1年に1回であり得る。投薬量は、患者の要件、例えば、治療されるヒト又は哺乳動物のサイズ、治療される状態の重症度、投与経路、及び使用される化合物の効力に応じて変動し得る。特定の状況に適切な投薬量及び投与経路の決定は、医師の技能の範囲内である。一般に、治療は、化合物の最適な投与量未満である、より少ない投薬量で開始され、状態の特定の環境下で最適な効果に達するまで少しずつの増分で増加され得る。便宜上、所望される場合、合計の1日投薬量は、分割され、1日の間に少しずつ投与され得る。
治療的使用において、式(I)、(II)、(III)、(IVa)、(IVb)、及び(IV)の化合物は、限定されないが、がん、神経炎症、炎症性気道疾患、強直性脊椎炎、炎症性腸疾患、関節リウマチ、乾癬、及びアトピー性皮膚炎を含む、JAKの阻害が望ましいであろう任意の徴候を治療する方法のための医薬品の製造に有用である。1つ以上の実施形態では、式(I)、(II)、(III)、(IVa)、(IVb)、及び(IV)の化合物のうちの1つ以上は、アトピー性皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、ベーチェット病、毛孔性紅色粃糠疹、脱毛症、円板状ループスエリテマトーデス(discoid lupus erythematosus)、白斑、掌蹠膿疱症、粘膜皮膚多形紅斑、菌状息肉症、移植片対宿主疾患、皮膚ループス、関節リウマチ(RA)、関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患(IBD)、移植拒絶、全身性ループスエリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、ドライアイ疾患、二次性高好酸球増多症候群(HES)、アレルギー、喘息、血管炎、多発性硬化症、糖尿病性腎臓病、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、及びがんのうちの1つ以上の治療に有用である。1つの投与経路は、経口であり得る。1つの投与経路は、局所であり得る。
一態様では、本開示の発明は、炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害を治療する方法であって、治療を必要とする対象に、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)の本明細書の実施形態である化合物を投与することを含む方法を提供する。
一実施形態では、本開示の発明は、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチを治療する方法であって、治療を必要とする対象に、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)の実施形態である化合物を投与することを含む方法を提供する。一実施形態では、化合物は、経口投与され、一実施形態では、化合物は、非経口投与され、一実施形態では、化合物は、局所投与される。
一実施形態では、本開示の発明は、炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害を治療する方法であって、治療を必要とする対象に、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)の本明細書のいずれかの実施形態による化合物を投与することを含み、対象が、哺乳動物である、方法を提供する。
一実施形態では、本開示の発明は、炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害を治療するための方法であって、治療を必要とする対象に、有効量の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)の本明細書のいずれかの実施形態による化合物を投与することを含み、対象が、家畜哺乳動物、飼育哺乳動物、及びコンパニオン動物のうちの1つ以上から選択される、方法を提供する。一実施形態では、哺乳動物は、ヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラマ、アルパカ、ブタ、ウマ、ロバ、イヌ、及びネコのうちの1つ以上である。一実施形態では、哺乳動物は、ヒト、イヌ、又はネコである。
一態様では、本開示の発明は、医薬における使用のための化合物であって、化合物が、本明細書の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)の実施形態である。
別の態様では、本開示の発明は、炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害の治療のための医薬品の製造のための、式(I)、(II)(III)、(IV)、(IVa)、及び(IVb)のうちのいずれかの本明細書のいずれかの実施形態による化合物の使用を提供する。
一実施形態では、本開示の発明は、JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善され得る疾患又はdisorcerの治療のための医薬品の製造のための、式(I)、(II)、(III)(IV)、(IVa)、又は(IVb)の本明細書のいずれかの実施形態による化合物の使用を提供する。一実施形態では、疾患又は障害は、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである。
一態様では、本発明は、JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善され得る疾患又は障害の治療のための医薬品の製造における、本明細書の式(I)、(II)、(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)の実施形態による化合物及び第2の活性剤の使用を提供する。
一態様では、本発明は、炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害の治療のための、本明細書の式(I)、(II)、及び(III)、(IV)、(IVa)、又は(IVb)の実施形態による化合物の使用を提供する。一実施形態では、疾患又は障害は、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである。
本発明は、その塩形態を含む本明細書に記載の化合物、及びその塩形態を明示的に包含する。本発明は、その立体異性体を含む、本明細書に提示されるそれらの化合物も包含する。本発明によって包含される化合物は、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の化合物リスト1及び2から選択される化合物を含む。
治療的に許容される量の本明細書に記載の化合物のうちのいずれかを含む組成物は、本発明の範囲内である。組成物は、薬学的又は獣医学的に許容される賦形剤、希釈剤、担体、又はそれらの混合物を更に含み得る。そのような組成物は、JAKによって全体的又は部分的に、直接的又は間接的に媒介される疾患又は障害を治療又は制御することを必要とする対象に、それを行うために投与され得る。組成物は、本明細書に記載の追加の活性剤を更に含み得る。
実験手順:
以下の実施例は、本発明の化合物を調製するための処理条件のより詳細な記載を提供する。しかしながら、本明細書で十分に説明され、特許請求の範囲に引用される本発明は、以下の調製スキーム又はモードの詳細によって限定されることが意図されないことが理解されるべきである。
ある特定の略語が、本開示の実施例についての記載に使用され得る。略語は、当業者の一般的に受け入れられている使用の範囲内と一致するように使用されると考えられる。
化学例
以下のスキームでは、一般的な置換基は、本開示の式と整合しない場合がある割り当てで表される。以下のスキームは、スキームの後に続き、本開示の式に適用されない場合があるそのような置換基の重要点を提供する。
合成例
本開示の一般合成及び特定の合成の教示の後に続く列挙される化合物は、本明細書に記載されるように合成及び特徴評価されている。
中間体Aの調製
3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニトリルの調製
DCM(600mL)中のTMSCN(142g、1.44mol、180mL、1.2当量)の混合物に、0℃のテトラヒドロピラン-4-オン(120g、1.20mol、100mL、1当量)及びTMSOTf(13.3g、59.9mmol、9.0mL、0.05当量)を滴加し、20℃で8時間撹拌した。次いで、ピリジン(979g、12.3mol、10.3当量)、続いてPOCl(551g、3.60mol、3当量)を滴加した。生じた混合物を加熱し、70℃のN雰囲気下で20時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を5Lの氷水に注ぎ、HCl(2N)によってpHを7まで調整した。黒色の固体を濾過によって取り除いた。濾液をEtOAc(2L×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2L×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=15/1~5/1)によって残渣を精製して、3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニトリル(100g、収率76.4%)を赤い油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 6.66-6.63(m,1H),4.26(q,J=2.8Hz,2H),3.82(t,J=5.6Hz,2H),2.38-2.33(m,2H)。
3-アミノ-1-[(トランス)-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
エタノール(600mL)中の3-アミノ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(15.0g、118mmol、1当量)及び3,6-ジヒドロ-2H-ピラン-4-カルボニトリル(26.0g、237mmol、2当量)の混合物に、20℃のDBU(41.7g、273mmol、41.2mL、2.3当量)を滴加した。生じた混合物を加熱し、90℃のN雰囲気下で48時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル/MeOH=1/0~20/1)によって残渣を精製して、3-アミノ-1-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(5.4g、収率19.3%)を白色の固体として得た。
H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.04(s,1H),7.36(br s,1H),6.83(br s,1H),5.50(s,2H),4.39-4.33(m,1H),3.94-3.89(m,2H),3.56-3.37(m,2H),3.38-3.32(m,1H),2.12-2.09(m,1H),1.95-1.91(m,1H)。
中間体D1の調製
1-ヒドロキシシクロヘキサンカルボニトリルの調製
DMSO(950mL)及びHO(175mL)中のシクロヘキサノン(968mmol、100mL、1当量)の混合物に、20℃のTMSCN(1.26mol、157.4mL、1.3当量)をN下で滴加した。混合物を20℃で0.5時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を氷水(w/w=1/1)(2L)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(500mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(300mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~4/1)によって残渣を精製して、1-ヒドロキシシクロへキサンカルボニトリル(100g、収率82.5%)を黄色の油として得た。
シクロヘキセン-1-カルボニトリルの調製
ピリジン(6.39mol、516mL、16当量)中の1-ヒドロキシシクロヘキサンカルボニトリル(50.0g、399mmol、1当量)の混合物に、0℃のPOCl(799mmol、74.2mL、2当量)をN下で滴加した。混合物を100℃まで加熱し、2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を氷水(w/w=1/1)(2.5L)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(1L×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(1L×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、シクロヘキセン-1-カルボニトリル(29.0g、収率67.7%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl3-d,400MHz) δ 6.62-6.59(m,1H),2.20-2.16(m,4H),1.67-1.63(m,4H)。
3-アミノ-1-((トランス)-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
EtOH(100mL)中のシクロヘキセン-1-カルボニトリル(11.2g、104mmol、2.2当量)及び3-アミノ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(6.0g、47.5mmol、1当量)の混合物に、20℃のDBU(114mmol、17.2mL、2.4当量)をN下で滴加した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を100℃まで加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/メタノール=1/0~10/1)によって残渣を精製して、3-アミノ-1-((トランス)-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(3.0g、収率27.0%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 7.99(s,1H),7.31(br s,1H),6.79(br s,1H),5.44(s,2H),4.20-4.13(m,1H),3.15-3.08(m,1H),2.15-2.12(m,1H),1.89-1.86(m,1H),1.77-1.65(m,4H),1.43-1.26(m,2H)。
中間体D2の調製
1-ヒドロキシシクロペンタンカルボニトリルの調製
DMSO(800mL)及びHO(160mL)中のシクロペンタノン(83.0g、986mmol、87.3mL、1当量)の混合物に、0℃のTMSCN(127g、1.28mol、160mL、1.3当量)を滴加した。混合物を加熱し、50℃で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応物を氷:HO=(1:1、500mL)に注ぎ、EtOAc(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);330g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、150mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、1-ヒドロキシシクロペンタンカルボニトリル(50.0g、収率45.5%)を無色の油として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 3.56-3.40(m,1H),2.18-2.05(m,4H),1.97-1.79(m,4H)。
シクロペンテン-1-カルボニトリルの調製
ピリジン(500mL)中の1-ヒドロキシシクロペンタンカルボニトリル(50.0g、449mmol、1当量)の混合物に、0℃のPOCl(137g、899mmol、83.6mL、2当量)をN下で滴加した。混合物を加熱し、100℃で3時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応物を氷:HO=(1:1、1000mL)に注ぎ、EtOAc(500mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);330g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、150mL/分で0~5%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、シクロペンテン-1-カルボニトリル(18.0g、収率42.9%)を黄色の油として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 6.66(q,J=2.0Hz,1H),2.61-2.52(m,4H),2.04-1.98(m,2H)。
Rac-3-アミノ-1-(2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
EtOH(100mL)中のシクロペンテン-1-カルボニトリル(7.38g、71.3mmol、純度90%、1.5当量)及び3-アミノ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(6.00g、47.5mmol、1当量)の混合物に、20℃のDBU(14.4g、95.1mmol、14.3mL、2当量)を一度に添加した。混合物を加熱し、90℃で20時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);220g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、150mL/分で0~10%のMeOH/酢酸エチルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(6.00g、収率57.5%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.03(s,1H),7.30(br s,1H),6.79(br s,1H),5.49(s,2H),4.71(q,J=8.0Hz,1H),3.26(q,J=8.8Hz,1H),2.26-2.09(m,2H),1.96-1.72(m,4H)。
実施例:
1.1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(4-フルオロ-1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
1.1 2-ブロモ-6-フルオロ-安息香酸メチルの調製
DMF(100mL)中の2-ブロモ-6-フルオロ-安息香酸(15.00g、68.5mmol、1当量)及びKCO(9.47g、68.5mmol、1当量)の混合物に、25℃のヨードメタン(14.58g、102mmol、6.4mL、1.5当量)をN下で滴加し、生じた混合物を25℃で2時間撹拌した。HO(150mL)を、上の反応混合物に添加し、これをPE(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、120mL/分で5~6%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ブロモ-6-フルオロ-安息香酸メチル(12.00g、51.5mmol、収率75.18%)を無色の油として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.36(d,J=8.0Hz,1H),7.25(dd,J=8.0,6.4Hz,1H),7.06(t,J=8.0Hz,1H),3.95(s,3H)。
1.2 2-ブロモ-6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
2-MeTHF(30mL)中の2-ブロモ-6-フルオロ-安息香酸メチル(4.00g、17.2mmol、1当量)、Ir(OMe)(COD)(228mg、343μmol、0.02当量)、及び4-tert-ブチル-2-(4-tert-ブチル-2-ピリジル)ピリジン(138mg、515μmol、0.03当量)の混合物に、0℃の4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(3.30g、25.8mmol、3.74mL、1.5当量)をN雰囲気下で滴加し、生じた混合物を80℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ブロモ-6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(2.80g、5.46mmol、収率31.81%、純度70%)を無色の油として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.80(s,1H),7.48(d,J=8.8Hz,1H),3.98(s,3H),1.35(s,12H)。
1.3 (3-ブロモ-5-フルオロ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸の調製
THF(15mL)及びHO(20mL)中の2-ブロモ-6-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(2.80g、5.46mmol、純度70%、1当量)の混合物に、25℃のNaIO(4.67g、21.8mmol、1.21mL、4当量)及び酢酸アンモニウム(1.68g、21.8mmol、4当量)をN雰囲気下で一度に添加し、生じた混合物を25℃で5時間撹拌した。HO(10mL)を上の混合物に添加し、生じた混合物をEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、90mL/分で5~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、(3-ブロモ-5-フルオロ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(1.20g、4.33mmol、収率79.39%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.58(s,2H),7.89(s,1H),7.64(d,J=9.6Hz,1H),3.91(m,3H)。
1.4 2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-6-フルオロ-安息香酸メチルの調製
DCM(50mL)中の(3-ブロモ-5-フルオロ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(565mg、2.04mmol、1.2当量)及び3-アミノ-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(400mg、1.70mmol、1当量)の混合物に、25℃のピリジン(673mg、8.50mmol、5当量)及びCu(OAc)(772mg、4.25mmol、2.5当量)をN雰囲気下で一度に添加し、生じた混合物を25℃で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、90mL/分で75~85%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-6-フルオロ-安息香酸メチル(200mg、429μmol、収率12.61%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.60(s,1H),8.36(s,1H),7.81(br s,1H),7.69-7.65(m,2H),7.31(br s,1H),4.66-4.61(m,1H),4.08-4.06(m,1H),4.05-4.03(m,1H),3.85(s,3H),3.68-3.65(m,2H),3.49-3.48(m,1H),2.17-2.14(m,1H),2.00-1.90(m,1H)。
1.5 4-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-フルオロ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
ジオキサン(5mL)中の2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-6-フルオロ-安息香酸メチル(100mg、214μmol、1当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(272mg、1.07mmol、5当量)の混合物に、25℃のKOAc(53mg、536μmol、2.5当量)及びPd(PPhCl(15mg、21μmol、0.1当量)をN雰囲気下で一度に添加し、生じた混合物を80℃で15時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で70~90%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-フルオロ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(200mg、234μmol、収率54.50%、純度60%)を白色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 9.23(s,1H),7.82(s,1H),7.64(d,J=9.2Hz,1H),7.1(d,J=2Hz,1H),5.53(br s,2H),4.26-4.23(m,1H),4.18-4.16(m,1H),4.07-4.04(m,3H),3.92(s,3H),3.66-3.65(m,1H),2.17-2.15(m,1H),2.05-2.03(m,1H),1.42(s,12H)。
1.6 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(4-フルオロ-1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(1mL)及びMeOH(0.1mL)中の4-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-フルオロ-6-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(200mg、234μmol、純度60%、1当量)の混合物に、0℃のNaBH(44mg、1.17mmol、5当量)をN雰囲気下で少しずつ添加し、生じた混合物を0℃で0.5時間撹拌した。0℃のHO(3mL)の添加によって反応物をクエンチし、生じた混合物のpHを、2NのHClで2~3に調整し、混合物をEtOAc(5mL×4)で抽出した。合わせた有機層をブライン(3mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 100*25mm*3um;移動相:[水(0.05%HCl)-ACN];B%:5%~35%、8分)によって残渣を精製して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(4-フルオロ-1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(35.6mg、89μmol、収率38.25%、純度96.75%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.42(s,1H),9.32(s,1H),8.32(s,1H),7.76(br s,1H),7.71(d,J=12.4Hz,1H),7.44(s,1H),7.25(br s,1H),5.01(s,2H),4.60(dd,J=12.0,4.4Hz,1H),4.06-4.02(m,1H),3.91-3.89(m,1H),3.72-3.67(m,2H),3.52-3.48(m,1H),2.18-2.15(m,1H),2.01-1.97(m,1H)。MS(ESI):C1717BFNの計算質量、385.14、m/z実測値386.2[M+H]。HPLCによる純度:96.75%(220nm)、99.38%(254nm)。
2.1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-7-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
2.1 (E)-5-ブロモ-2-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル)フェノールの調製
THF(50mL)中のLDA(2M、37.3mL、3当量)の混合物に、0℃の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(20.00g、74.6mmol、3当量)及びN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(8.62g、49.7mmol、10.4mL、2当量)をN雰囲気下で滴加し、生じた混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、上の混合物に、0℃のTHF(50mL)中の4-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(5.00g、24.8mmol、1当量)の溶液を添加し、生じた混合物を0℃で1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液(100mL)で反応物をクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で10~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、(E)-5-ブロモ-2-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル)フェノール(5.00g、15.38mmol、収率61.85%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.56(d,J=18.4Hz,1H),7.33(d,J=8.4Hz,1H),7.05(d,J=8.4Hz,1H),7.00(s,1H),6.16(d,J=18.4Hz,1H),5.49(br d,1H),1.29(s,12H)。
2.2 7-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
CHCN(10mL)中の5-ブロモ-2-[(Z)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(500mg、1.54mmol、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(10mg、15μmol、0.01当量)をN雰囲気下で一度に添加し、生じた混合物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して15時間照射した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge Prep OBD C18 150*40mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:30%~60%、8分)によって残渣を精製して、7-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(240mg、1.07mmol、収率23.13%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.17(s,1H),7.78(d,J=12.0Hz,1H),7.47(d,J=8.0Hz,1H),7.45(d,J=2.0Hz,1H),7.33(dd,J=8,2Hz,1H),6.17(d,J=12.0Hz,1H)。
2.3 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-7-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(4mL)中の3-アミノ-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(276mg、1.17mmol、1.1当量)及び7-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(240mg、1.07mmol、1当量)の混合物に、25℃のAcOK(157mg、1.60mmol、1.5当量)、Pd(dba)(49mg、53μmol、0.05当量)、及びt-BuXPhos(45mg、107μmol、0.1当量)をN雰囲気下で一度に添加し、生じた混合物を80℃で0.5時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 100*25mm*3um;移動相:[水(0.05%HCl)-ACN];B%:10%~40%、8分)によって残渣を精製して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-7-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(150.9mg、398μmol、収率37.28%、純度95.11%)を白色の固体として得た。HNMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.42(s,1H),8.80(s,1H),8.33(s,1H),7.77(br s,1H),7.69(d,J=11.6Hz,1H),7.54(d,J=2.0Hz,1H),7.35(d,J=8.4Hz,1H),7.24(br s,1H),7.11(d,J=8.4,2.0Hz,1H),5.87(d,J=11.6Hz,1H),4.63-4.58(m,1H),4.08-4.04(m,1H),3.92-3.90(m,1H),3.71-3.65(m,2H),3.52-3.50(m,1H),2.19-2.17(m,1H),2.02-1.99(m,1H)。MS(ESI):C1818BNの計算質量、379.15、m/z実測値380.2[M+H]。HPLCによる純度:95.11%(220nm)、98.39%(254nm)。f
3.1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
3.1 4-ブロモ-2-[(E)-1-メチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノールの調製
THF(40mL)中のLDA(2M、25.6mL、2.2当量)の混合物に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(8.06g、46.5mmol、9.7mL、2当量)、及びTHF(30mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(12.4g、46.5mmol、2当量)の溶液をN下で添加した。反応物を0℃で20分間撹拌した。次いで、0℃のTHF(30mL)中の1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)エタノン(5.0g、23.3mmol、1当量)の溶液を添加した。反応混合物を25℃で更に40分間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。飽和NHCl水溶液(100mL)で混合物をクエンチし、2NのHClでpHを6に調整し、次いでEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-ブロモ-2-[(E)-1-メチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(5g、純度80%)を黄色の油として得た。
3.2 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
CHCN(30mL)中の4-ブロモ-2-[(E)-1-メチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(2.50g、5.9mmol、純度80%、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(39mg、59umol、0.01当量)をN下で一度に添加した。反応物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、2つの併発反応を組み合わせた。混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(2.50g)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.95(s,1H),7.74(d,J=2.4Hz,1H),7.55(dd,J=2.4,8.4Hz,1H),7.18(d,J=8.8Hz,1H),5.99(s,1H),2.35(s,3H)。
3.3 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(500mg、2.1mmol、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(542mg、2.3mmol、1.1当量)の混合物に、25℃のPd(dba)(19mg、21umol、0.01当量)、t-Bu Xphos(178mg、419umol、0.2当量)、及びKOAc(411mg、4.2mmol、2当量)をN下で添加した。次いで、反応物を95℃で24時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。HO(60mL)で残渣をクエンチし、0℃の2HのHClでpHを6に調整し、次いでEtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(800mg)をオフホワイトの固体として得た。SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-ETOH];B%:53%~53%、5分)によって生成物を分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(365.7mg、純度96.7%、99.3%ee、第1のピーク、Rt=1.330分)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.06(s,1H),8.63(s,1H),8.29(s,1H),7.93(d,J=2.8Hz,1H),7.69(br s,1H),7.50(dd,J=2.8,8.8Hz,1H),7.12(d,J=8.8Hz,2H),5.93(s,1H),4.60-4.54(m,1H),4.06(dd,J=4.4,11.6Hz,1H),3.95-3.92(m,1H),3.72-3.65(m,2H),3.46-3.33(m,1H),2.40(s,3H),2.18-2.14(m,1H),2.01-1.96(m,1H)。MS(ESI):C1920BNの計算質量393.16;m/z実測値392.1[M-H]。HPLC:96.72%(220nm)、99.74%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(365.4mg、純度98.0%、99.4%ee、第2のピーク、Rt=1.548)をオフホワイトの固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.06(s,1H),8.63(s,1H),8.29(s,1H),7.93(d,J=2.8Hz,1H),7.69(br s,1H),7.50(dd,J=2.8,8.8Hz,1H),7.17-7.11(m,2H),5.93(s,1H),4.58-4.53(m,1H),4.06(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.95-3.92(m,1H),3.72-3.65(m,2H),3.46-3.33(m,1H),2.41(s,3H),2.18-2.15(m,1H),2.01-1.93(m,1H)。MS(ESI):C1920BNの計算質量393.16、m/z実測値392.1[M-H]。HPLC:98.00%(220nm)、99.88%(254nm)。
4.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3,4-ジメチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
4.1 4.4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロランの調製
THF(30mL)中の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(2.90g、20.5mmol、3.5mL、1.1当量)の混合物に、0℃のn-BuLi(2.5M、8.2mL、1.1当量)をN雰囲気下で滴加し、生じた混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、THF(30mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(5.00g、18.66mmol、1当量)の溶液を、0℃の上の混合物に滴加し、反応混合物を0℃で30分間撹拌した。MeI(2.91g、20.5mmol、13mL、1.1当量)を0℃の反応混合物に滴加し、生じた混合物を20℃で30分間撹拌した。混合物を飽和NHCl水溶液(50mL)に注ぎ、5分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、120mL/分で5~12%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(3.60g、12.77mmol、収率68.42%)を無色の油として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 1.22(s,24H),1.05(d,J=7.2Hz,3H),0.74(q,J=7.2Hz,1H)。
4.2 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,4-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(15mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(2.62g、9.30mmol、2当量)及びLDA(2M、4.70mL、2当量)の混合物に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(1.21g、6.98mmol、1.5mL、1.5当量)をN雰囲気下で滴加し、生じた混合物を0℃で30分間撹拌した。上の混合物に、0℃のTHF(5mL)中の1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)エタノン(1g、4.65mmol、1当量)の溶液を滴加し、生じた混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を飽和NHCl水溶液(10mL)に注ぎ、生じた混合物のpHを、0℃のHCl(2N)で5~6に調整した。混合物をEtOAc(10mL×2)で抽出し、合わせた有機層をブライン(10mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で5~7%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,4-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(500mg、1.91mmol、収率41.04%、純度96.53%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.89(s,1H),7.74(d,J=2.4Hz,1H),7.47(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),7.14(d,J=8.8Hz,1H),2.23(s,3H),1.97(s,3H)。MS(ESI):C1010BBrOの計算質量、252.00、m/z実測値251.1[M-H]。HPLCによる純度:96.53%(220nm)、99.57%(254nm)。
4.3 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3,4-ジメチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(3mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,4-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(130mg、514μmol、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(145mg、617μmol、1.2当量)の混合物に、25℃のPd(dba)(24mg、26μmol、0.05当量)、t-Bu Xphos(22mg、51μmol、0.1当量)、及びKOAc(76mg、771μmol、1.5当量)をN雰囲気下で一度に添加し、生じた混合物を80℃で50時間撹拌した。上の混合物に、25℃のHO(0.1mL)を添加し、生じた混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:25%~55%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3,4-ジメチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(96mg、228.64μmol、収率14.83%、純度96.99%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.04(s,1H),8.56(s,1H),8.29(s,1H),7.94(d,J=2.8Hz,1H),7.69(br s,1H),7.42(dd,J=8.4,2.8Hz,1H),7.15(br s,1H),7.08(d,J=8.4Hz,1H),4.58-4.55(m,1H),4.08-4.04(m,1H),3.97-3.94(m,1H),3.72-3.67(m,2H),3.46-3.40(m,1H),2.32(s,3H),2.29-2.25(m,1H),2.05-1.99(m,1H),1.98(s,3H)。MS(ESI):C2022BNの計算質量、407.18、m/z実測値408.2[M+H]。HPLCによる純度:96.99%(220nm)、98.08%(254nm)。
5.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
5.1 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(15mL)中のLDA(2M、12.4mL、2当量)の混合物に、0℃の4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(5.96g、21.1mmol、1.7当量)及びN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(3.23g、18.66mmol、3.9mL、1.5当量)をN雰囲気下で滴加し、生じた混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、THF(10mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(2.5g、12.44mmol、1当量)を上の混合物に添加し、反応混合物を0℃で更に1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液(20mL)で反応物をクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*40mm*3um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:25%~55%、8分)によって精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(600mg、2.48mmol、収率19.97%、純度98.86%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.09(s,1H),7.65(d,J=2.4Hz,1H),7.45-7.42(m,2H),7.14(d,J=8.8Hz,1H),2.01(s,3H)。MS(ESI):CBBrOの計算質量、237.98、m/z実測値237.1[M-H]。HPLCによる純度:98.86%(220nm)、99.14%(254nm)。
5.2 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(400mg、1.00mmol、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(282mg、1.20mmol、1.2当量)の混合物に、25℃のPd(dba)(45.8mg、50.0μmol、0.05当量)、AcOK(147mg、1.50mmol、1.5当量)、及びt-Bu Xphos(42.5mg、100μmol、0.1当量)をN雰囲気下で一度に添加し、生じた混合物を80℃で50時間撹拌した。反応混合物をHO(0.2mL)に注ぎ、濾過し、真空中で濃縮して残渣を得、これを分取HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 100*25mm*3um;移動相:[水(0.05%HCl)-ACN];B%:30%~50%、8分)によって精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(50.1mg、121μmol、収率12.1%、純度94.9%)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.06(s,1H),8.76(s,1H),8.28(s,1H),7.65(br s,1H),7.60(d,J=2.8Hz,1H),7.48(s,1H),7.46(dd,J=8.8,2.8Hz,1H),7.13(br s,1H),7.08(d,J=8.8Hz,1H),4.57-4.54(m,1H),4.03(dd,J=11.2,4.4Hz,1H),3.92-3.87(m,1H),3.72-3.67(m,2H),3.52-3.49(m,1H),2.17-2.14(m,1H),2.07(s,3H),2.06-1.97(m,1H)。MS(ESI):C1920BNの計算質量、393.16、m/z実測値392.1[M-H]。HPLCによる純度:94.87%(220nm)、99.83%(254nm)。
6.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(1-ヒドロキシ-7-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
6.1 2-ブロモ-3-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
2-MeTHF(30mL)中の2-ブロモ-3-メチル-安息香酸塩メチル(1.00g、4.37mmol、1当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(3.35g、26.19mmol、3.80mL、6当量)の混合物に、20℃の4-tert-ブチル-2-(4-tert-ブチル-2-ピリジル)ピリジン(117mg、436μmol、0.1当量)及びIr(OMe)(COD)(58mg、87.5μmol、0.02当量)を滴加し、生じた混合物を90℃のN雰囲気下で72時間撹拌した。合わせた反応混合物を真空中で濃縮して、残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=0/1~10/1)によって精製して、2-ブロモ-3-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(1.27g、3.57mmol、収率81.73%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.87(s,1H),7.76(s,1H),3.93(s,3H),2.47(s,3H),1.35(s,12H)。
6.2 (4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-5-メチル-フェニル)ボロン酸の調製
O(20mL)及びTHF(20mL)中の2-ブロモ-3-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(3.80g、10.70mmol、1当量)の混合物に、0℃のNaIO(9.16g、42.81mmol、2.37mL、4当量)及びNHOAc(3.30g、42.81mmol、4当量)を少量ずつ添加し、生じた混合物を25℃のN雰囲気下で4時間撹拌した。次いで、反応混合物をEtOAc(20mL)とHO(20mL)との間に分配した。有機相を分離し、ブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~2/1)によって精製して、(4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-5-メチル-フェニル)ボロン酸(2.4g、8.79mmol、収率82.17%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.29(s,2H),7.86(s,1H),7.83(s,1H),3.85(s,3H),2.40(s,3H)。
6.3 2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-3-メチル安息香酸メチルの調製
DMSO(20mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(1.00g、4.25mmol、1当量)及び(4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-5-メチル-フェニル)ボロン酸(1.16g、4.25mmol、1当量)の混合物に、25℃のTEA(2.15g、21.25mmol、2.96mL、5当量)、Cu(OAc)(155mg、851μmol、0.2当量)、及び4Åの分子ふるい(500mg、4.25mmol、1当量)を添加し、生じた混合物を25℃のO雰囲気下で12時間撹拌した。反応混合物を、飽和NHCl(20mL)に注ぎ、生じた沈殿物を濾過によって除去し、濾液をDCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~2/1)によって精製して、2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-3-メチル安息香酸メチル(840mg、1.82mmol、収率42.74%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.29(s,1H),8.32(s,1H),7.78(d,J=2.4Hz,1H),7.76(br s,1H),7.67(d,J=2.4Hz,1H),7.25(br s,1H),4.62-4.59(m,1H),4.09-4.06(m,1H),3.97-3.94(m,1H),3.86(s,3H),3.68-3.62(m,2H),3.49-3.45(m,1H),2.39(s,3H),2.20-2.16(m,1H),2.06-1.96(m,1H)。
6.4 5-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-3-メチル-安息香酸メチルの調製
ジオキサン(10mL)中の2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン(157mg、693μmol、2当量)、2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-3-メチル安息香酸メチル(160mg、346.10μmol、1当量)、KOAc(51mg、519μmol、1.5当量)、及びPd(dppf)Cl(13mg、18μmol、0.05当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、生じた混合物を70℃のN雰囲気下で6時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得、これをカラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)によって精製して、5-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-3-メチル-安息香酸メチル(600mg、1.21mmol、収率70.00%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.23(s,1H),8.32(s,1H),7.97(d,J=2.0Hz,1H),7.74(br s,1H),7.49(d,J=2.0Hz,1H),7.23(br s,1H),4.60-4.57(m,1H),4.10-4.06(m,1H),3.96-3.93(m,1H),3.87(s,3H),3.68(s,4H),3.66-3.62(m,2H),3.52-3.48(m,1H),2.35(s,3H),2.20-2.17(m,1H),2.06-1.96(m,1H),1.06(s,6H)。
6.5 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-7-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(20mL)中の5-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-3-メチル-安息香酸メチル(1.00g、2.02mmol、1当量)の混合物に、0℃のNaBH(382mg、10.1mmol、5当量)をN下で少しずつ添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、2つの併発反応を組み合わせた。混合物にHO(15mL)を添加し、HCl(2N)でpH=5に調整し、EtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、15um);移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:17%~47%、20分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)-3-[(1-ヒドロキシ-7-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(543mg、収率34.0%、純度96.4%)を得た。SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IG(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:40%~40%、6分)によって生成物(543mg、純度96.4%)を精製して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-7-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(243mg、純度99.6%、99.4%ee、第1のピーク、Rt=2.153分)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.33(s,1H),8.59(s,1H),8.31(s,1H),7.73(br s,1H),7.46(s,1H),7.21(br s,1H),7.07(s,1H),4.90(s,2H),4.58-4.55(m,1H),4.07-4.02(m,1H),3.92-3.87(m,1H)。3.71-3.64(m,2H),3.52-3.48(m,1H),2.40(s,3H),2.18-2.14(m,1H),2.02-1.97(m,1H),.MS(ESI):C1820BNの計算質量381.16、m/z実測値382.3[M+H]。HPLC:99.65%(220nm)、100%(254nm)。及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-7-メチル-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(233mg、純度99.4%、97.1%ee、第2のピーク、Rt=2.533分)を白色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.33(s,1H),8.60(s,1H),8.30(s,1H),7.73(br s,1H),7.46(s,1H),7.21(br s,1H),7.07(s,1H),4.90(s,2H),4.58-4.55(m,1H),4.07-4.02(m,1H),3.92-3.87(m,1H)。3.71-3.64(m,2H),3.52-3.48(m,1H),2.40 s,3H),2.18-2.14(m,1H),2.02-1.97(m,1H),.MS(ESI):C1820BNの計算質量381.16、m/z実測値382.2[M+H]。HPLC:99.43%(220nm)、100%(254nm)。
7.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
7.12-(2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)フェニル)酢酸メチルの調製
DMSO(15mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(948mg、4.03mmol、1.1当量)の溶液に、25℃のCu(OAc)(1.66g、9.16mmol、2.5当量)、[4-ブロモ-3-(2-メトキシ-2-オキソ-エチル)フェニル]ボロン酸(1g、3.66mmol、1当量)、及びTEA(1.85g、18.3mmol、2.6mL、5当量)を添加し、生じた混合物を40℃のO雰囲気下で12時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトで濾過し、濾液をHO(20mL)で希釈し、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~50%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-(2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)フェニル)酢酸メチル(1.20g、2.60mmol、収率70.83%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.25(s,1H),8.31(s,1H),7.75(s,1H),7.54-7.50(m,1H),7.76-7.43(m,2H),7.25(s,1H),4.59-4.56(m,1H),4.03-4.02(m,2H),3.79-3.78(m,1H),3.70(s,2H),3.69-3.68(m,1H),3.66(s,3H),3.63-3.62(m,1H),2.14-2.08(m,1H),1.99-1.98(m,1H)。
7.2 2-(5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)フェニル)酢酸メチルの調製
ジオキサン(20mL)中の2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン(855mg、3.79mmol、2.5当量)、2-(2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)フェニル)酢酸メチル(700mg、1.51mmol、1当量)、KOAc(372mg、3.79mmol、2.5当量)、及びPd(PPhCl(106mg、151μmol、0.1当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、生じた混合物を120℃のN雰囲気下で1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。粗生成物を25℃のMTBE(5mL)で10分間トリチュレーションして、2-(5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)フェニル)酢酸メチル(500mg、粗製物)を茶色の固体として得、これを更に精製することなく直接使用した。
7.3 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(5mL)及びMeOH(1mL)中の2-(5-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)フェニル)酢酸メチル(500mg、1.01mmol、1当量)の溶液に、0℃のNaBH(191mg、5.05mmol、5当量)を少しずつ添加し、生じた混合物を25℃で1時間撹拌した。2NのHClで反応物をクエンチし、HO(10mL)とEtOAc(10mL)との間に分配し、水層をEtOAc(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL×3)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 80*40mm*3um;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:15%~35%、7分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-1H-ベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(58mg、152.15μmol、収率15.07%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.31(s,1H),8.31(s,1H),8.16(s,1H),7.72(s,1H),7.58(d,J=8.4Hz,1H),7.36(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),7.33(s,1H),7.21(s,1H),4.61-4.55(m,1H),4.06-4.02(m,3H),3.93-3.90(m,1H),3.71-3.65(m,2H),3.52-3.46(m,1H),2.86-2.81(m,2H),2.18-2.14(m,1H),2.04-1.93(m,1H)。MS(ESI):C1820BNの計算質量、381.16、m/z実測値382.2[M+H]。HPLCによる純度:93.88%(220nm)、92.24(254nm)。
8.1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(2mL)中の3-アミノ-1-(2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(130mg、533umol、純度90%、1.2当量)及び6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(100mg、444umol、1当量)の混合物に、20℃のPd(dba)(20mg、22.2umol、0.05当量)、KOAc(65mg、667umol、1.5当量)、及びt-Bu Xphos(19mg、44.4umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を80℃まで加熱し、24時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(0.5mL)で反応混合物をクエンチし、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:15%~45%、8分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(74mg、収率22.9%、純度95.0%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.06(s,1H),8.79(s,1H),8.27(s,1H),7.79(d,J=2.8Hz,1H),7.76(d,J=11.6Hz,1H),7.61(br s,1H),7.49(dd,J=2.8,8.8Hz,1H),7.20-7.10(m,2H),6.10(d,J=12.0Hz,1H),4.87(q,J=8.0Hz,1H),3.42(q,J=8.8Hz,1H),2.35-2.29(m,1H),2.26-2.19(m,1H),2.12-2.03(m,1H),2.01-1.84(m,3H)。MS(ESI):C1818BNの計算質量、363.15、m/z実測値362.2[M-H]。HPLC:95.09%(220nm)、99.68%(254nm)。
9.1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
9.1 2-ブロモ-4-ヨード-安息香酸メチルの調製
MeOH(100mL)中の2-ブロモ-4-ヨード-安息香酸(5.00g、15.3mmol、1当量)の混合物に、20℃のHSO(7.65g、76.5mmol、4.2mL、純度98%、5当量)を一度に添加した。混合物を80℃まで加熱し、80℃で8時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を氷HO(50mL)に注ぎ、飽和NaCO水溶液の添加によって、pH=7に調整した。混合物をEtOAc(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、2-ブロモ-4-ヨード-安息香酸メチル(5.00g、収率95.9%)を茶色の固体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.06(d,J=1.6Hz,1H),7.71(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),7.53(d,J=8.4Hz,1H),3.93(s,3H)。
9.2 (3-ブロモ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸の調製
THF(80mL)中の2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-N,N-ジメチル-エタンアミン(4.51g、28.2mmol、1.2当量)の混合物に、15℃のi-PrMgCl(2M、14.1mL、1.2当量)をN下で滴加した。混合物を15℃で0.5時間撹拌した。2-ブロモ-4-ヨード-安息香酸メチル(8.00g、23.5mmol、1当量)を反応混合物に滴加し、生じた混合物を25℃で10分間撹拌した。次いで、0℃のB(OMe)(4.88g、46.9mmol、5.3mL、2当量)を滴加し、1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃の飽和NHCl水溶液(80mL)で反応混合物をクエンチし、HCl(2N)でpH=5に調整した。次いで、混合物をEtOAc(80mL×4)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、(3-ブロモ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(3.50g、収率57.6%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.04(s,1H),7.80(dd,J=0.8,7.6Hz,1H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),3.83(s,3H)。
9.3 2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチルの調製
THF(20mL)及びDMA(5mL)中の(3-ブロモ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(800mg、3.09mmol、1当量)及び3-アミノ-1-(2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミド(865mg、3.71mmol、1.2当量)の混合物に、25℃のTEA(1.56g、15.4mmol、2.15mL、5当量)、Cu(OAc)(1.40g、7.73mmol、2.5当量)、及び4A分子ふるい(1.5g)をO下で一度に添加した。混合物を25℃で24時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチル(600mg、収率43.5%)を黄色の油として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 11.95(br s,1H),9.58(s,1H),8.30(s,1H),7.99(d,J=2.0Hz,1H),7.80(d,J=8.8Hz,1H),7.77(br s,1H),7.58(dd,J=2.4,8.8Hz,1H),7.28(br s,1H),4.44(dt,J=4.4,11.2Hz,1H),3.80(s,3H),3.26-3.20(m,1H),2.20-2.17(m,1H),1.86-1.73(m,5H),1.49-1.27(m,2H)。
9.4 4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
ジオキサン(5mL)中の2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シクロヘキシル)ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチル(430mg、963umol、1当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(489mg、1.93mmol、2当量)の混合物に、25℃のKOAc(284mg、2.89mmol、3当量)及びPd(dppf)Cl(35mg、48.1umol、0.05当量)をN下で一度に添加した。混合物を80℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(300mg、収率63.1%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.52(s,1H),8.28(s,1H),7.87(d,J=8.8Hz,1H),7.80(d,J=8.8Hz,1H),7.76(br d,J=2.0Hz,1H),7.62(d,J=8.8Hz,1H),7.48(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.25(br s,1H),4.43(dt,J=4.0,11.2Hz,1H),3.80(s,3H),3.27-3.17(m,1H),2.17(br d,J=11.6Hz,1H),1.87-1.69(m,5H),1.51-1.23(m,14H)。
9.5 1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(10mL)及びMeOH(0.5mL)中の4-[[4-カルバモイル-1-(2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(300mg、608umol、1当量)の混合物に、0℃のNaBH(69mg、1.82mmol、3当量)を少しずつ添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物に0℃の水(10mL)を添加した。生じた混合物をHCl(2N)でpHを5に調整し、0℃で10分間撹拌した。溶液をEtOAc(5mL)で希釈し、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 100*25mm*3um;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:10%~40%、8分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(133mg、収率60.1%、純度100%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.23(s,1H),9.09(s,1H),8.23(s,1H),7.75-7.70(m,1H),7.73-7.70(m,1H),7.67(br s,1H),7.29(d,J=8.4Hz,1H),7.16(br s,1H),4.92(s,2H),4.38(dt,J=3.6,10.8Hz,1H),3.30-3.27(m,1H),2.19(br d,J=10.0Hz,1H),2.00-1.97(m,1H),1.90-1.70(m,4H),1.52-1.29(m,2H)。MS(ESI):C1820BNの計算質量、365.17、m/z実測値366.2[M+H]。HPLC:100.00%(220nm)、100.00(254nm)。
10.1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
10.1 2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチルの調製
THF(10mL)中の(3-ブロモ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(600mg、2.32mmol、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(509mg、2.32mmol、1当量)の混合物に、25℃のTEA(1.17g、11.6mmol、1.6mL、5当量)、Cu(OAc)(1.05g、5.80mmol、2.5当量)、及び4A分子ふるい(1g)をO下で添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチル(0.36g、収率35.9%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.57(s,1H),8.34(s,1H),8.06(d,J=2.0Hz,1H),7.79(d,J=8.8Hz,1H),7.73(br s,1H),7.54(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.28(br s,1H),4.96(q,J=8.0Hz,1H),3.79(s,3H),3.43-3.35(m,1H),2.33-2.21(m,2H),2.14-2.05(m,1H),1.98-1.87(m,5H)。
10.2 4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
ジオキサン(5mL)中の2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチル(360mg、832umol、1当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(BPin、423mg、1.67mmol、2当量)の混合物に、20℃のKOAc(246mg、2.50mmol、3当量)及びPd(dppf)Cl(31mg、41.6umol、0.05当量)をN下で一度に添加した。混合物を80℃まで加熱し、80℃で3時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(0.3g、収率75.1%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.55(d,J=14.8Hz,1H),8.32(d,J=0.8Hz,1H),7.86(d,J=8.8Hz,1H),7.80(d,J=8.8Hz,0.5H),7.72(br s,0.5H),7.68(d,J=2.0Hz,0.5H),7.64-7.62(m,1H),7.52(dd,J=2.0,8.4Hz,0.5H),7.25(br s,1H),4.99-4.92(m,1H),3.79(d,J=1.6Hz,3H),3.46-3.38(m,1H),2.31-2.23(m,2H),2.14-2.05(m,1H),1.97-1.82(m,3H),1.33(s,6H)。
10.3 1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(10mL)及びMeOH(0.5mL)中の4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(300mg、625umol、1当量)の混合物に、0℃のNaBH(72mg、1.88mmol、3当量)を少しずつ添加した。反応物を25℃まで温め、25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃のHO(10mL)で反応混合物をクエンチし、HCl(2N)でpHを5に調整し、0℃で10分間撹拌した。混合物をEtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 100*25mm*3um;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:10%~40%、8分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(73.6mg、収率33.5%、純度100%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.21(s,1H),9.04(s,1H),8.28(s,1H),7.75-7.71(m,2H),7.64(br s,1H),7.29(d,J=8.0Hz,1H),7.16(br s,1H),4.92(s,2H),4.91-4.87(m,1H),3.47-3.40(m,1H),2.32-2.28(m,1H),2.25-2.17(m,1H),2.14-2.04(m,1H),2.01-1.84(m,3H)。MS(ESI):C1718BNの計算質量、351.15、m/z実測値352.2[M+H]
HPLC:100.00%(220nm)、100.00(254nm)。
11.1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
11.1 2-ブロモ-5-ヨード-安息香酸メチルlの調製
MeOH(150mL)中の2-ブロモ-5-ヨード-安息香酸(10.0g、30.5mmol、1当量)の溶液に、0℃のHSO(4.89mL、91.7mmol、3当量)の溶液をN下で5分間かけて滴加した。反応物を加熱し、80℃で3時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を、0℃の飽和NaCO水溶液(100mL)でpHを7に調整し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、2-ブロモ-5-ヨード-安息香酸メチル(10.0g、収率95.8%)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl-d,400MHz) δ 8.10(s,1H),7.63(dd,J=8.4Hz,2.0Hz,1H),7.38(d,J=8.4Hz,1H),3.94(s,3H)。
11.2 (4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸の調製
THF(60mL)中の2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-N,N-ジメチル-エタンアミン(2.82g、17.6mmol、1.2当量)の溶液に、15℃のi-PrMgCl(2M、8.80mL、1.2当量)を添加した。混合物を15℃で20分間撹拌した。次いで、2-ブロモ-5-ヨード-安息香酸メチル(5.00g、14.6mmol、1当量)を15℃の反応混合物に滴加した。生じた混合物を25℃まで温め、25℃で10分間撹拌し続けた。0℃のホウ酸トリメチル(3.31mL、29.3mmol、2当量)を滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃の飽和NH4Cl水溶液(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(90mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1)によって残渣を精製して、(4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(2.00g、収率52.6%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.35(s,1H),8.14-8.13(m,1H),7.90-7.87(m,1H),7.77-7.73(m,1H),3.89-3.86(m,3H)。
11.3 2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)安息香酸メチルの調製
THF(30mL)及びDMA(5mL)中の3-アミノ-1-((1S,2S)-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(793mg、3.40mmol、1.1当量)及び(4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(800mg、3.09mmol、1当量)の混合物に、20℃のCu(OAc)(1.40g、7.73mmol、2.5当量)、4A分子ふるい(1.5g)、及びTEA(1.56g、15.4mmol、2.15mL、5当量)をO下で一度に添加した。混合物を20℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル/メタノール=1/0~5/1)によって残渣を精製して、2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)安息香酸メチル(1.2g、収率87.0%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 12.50(s,1H),9.89(s,1H),8.14(s,1H),8.55(d,J=2.8Hz,1H),8.25(dd,J=8.8Hz,3.2Hz,1H),8.11(d,J=8.8Hz,1H),7.77(br s,1H),4.99-4.93(m,1H),4.40(s,3H),3.82-3.74(m,1H),2.72-2.65(m,1H),2.57-2.53(m,1H),2.39-2.26(m,4H),2.00-1.99(m,1H),1.87-1.86(m,1H)。
11.4 5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
ジオキサン(20mL)中の2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-((1S,2S)-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)安息香酸メチル(1.0g、1.34mmol、純度60%、1当量)の混合物に、25℃のKOAc(395mg、4.03mmol、3当量)、Pd(dppf)Cl(98.3mg、135umol、0.1当量)、及び4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(853mg、3.36mmol、2.5当量)をN下で一度に添加し、次いで、混合物を85℃まで加熱し、16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル/メタノール=1/0~10/1)によって残渣を精製して、5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(500mg、粗製物)を茶色の油として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.37(s,1H),8.27(s,1H),7.97(d,J=2.4Hz,1H),7.77(dd,J=8.4Hz,2.4Hz,1H),7.71(br s,1H),7.40(d,J=8.0Hz,1H),7.22(br s,1H),4.45-4.38(m,1H),3.82(s,3H),3.27-3.20(m,1H),2.21-2.17(m,1H),2.03-1.98(m,1H),1.96(m,12H),1.83-1.72(m,4H),1.49-1.32(m,2H)。
11.5 1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(10mL)中の5-((4-カルバモイル-1-((1S,2S)-2-シアノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(500mg、1.01mmol、1当量)の混合物に、0℃のMeOH(12.3mmol、0.5mL、12.1当量)及びNaBH(115mg、3.04mmol、3当量)をN下で少しずつ添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を氷水(w/w=1/1)(20mL)に注いだ。反応混合物を0℃のHCl(2N)でpHを4~5に調整した。水性相を酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 80*40mm*3um;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:27%~45%、7分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(107mg、収率28.8%、純度99.7%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.39(s,1H),8.88(s,1H),8.26(s,1H),7.70(br s,1H),7.60-7.57(m,2H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.19(br s,1H),4.93(s,2H),4.43-4.36(m,1H),3.30-3.24(m,1H),2.19-1.98(m,2H),1.85-1.72(m,4H),1.45-1.36(m,2H)。MS(ESI):C1820BNの計算質量365.17、m/z実測値366.2[M+H]
HPLC:99.79%(220nm)、100%(254nm)。
12.1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
12.1 2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)安息香酸メチルの調製
THF(50mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(700mg、3.19mmol、1当量)及び(4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(826mg、3.19mmol、1当量)の混合物に、20℃のCu(OAc)(1.45g、7.98mmol、2.5当量)、4A分子ふるい(1.5g)、及びTEA(15.9mmol、2.22mL、5当量)をO下で一度に添加した。混合物を20℃で16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル/メタノール=1/0~10/1)によって残渣を精製して、2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)安息香酸メチル(600mg、1.39mmol、収率43.4%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.34(s,1H),8.31(s,1H),8.12(d,J=2.8Hz,1H),7.67(br s,1H),7.62-7.58(m,3.2Hz,1H),7.56-7.53(m,1H),7.21(br s,1H),4.97-4.90(m,1H),3.84(s,3H),3.41-3.34(m,1H),2.32-2.23(m,2H),2.07-1.96(m,1H),1.94-1.92(m,1H),1.92-1.88(m,2H)。
12.2 5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
ジオキサン(10mL)中の2-ブロモ-5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)安息香酸メチル(500mg、1.16mmol、1当量)の混合物に、25℃のKOAc(340mg、3.47mmol、3当量)、Pd(dppf)Cl(84.6mg、115umol、0.1当量)、及び4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン)(734mg、2.89mmol、2.5当量)をN下で一度に添加した。混合物を85℃まで加熱し、16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮した。分取TLC(SiO、酢酸エチル/メタノール=1/0~10/1)によって残渣を精製して、5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(500mg、収率90.1%)を茶色の固体として得た。
12.3 1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(10mL)中の5-((4-カルバモイル-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(500mg、1.04mmol、1当量)の混合物に、0℃のMeOH(12.3mmol、0.5mL、11.8当量)及びNaBH(119mg、3.13mmol、3当量)をN下で少しずつ添加した。混合物を15℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を氷水(w/w=1/1)(20mL)に注ぎ、水性相を、HCl(2N)でpHを5~6に調整した。水性相を酢酸エチル(10mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 80*40mm*3um;移動相:[水(0.04%HCl)-ACN];B%:25%~43%、7分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(119mg、収率31.7%、純度97.0%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.37(s,1H),8.88(s,1H),8.30(s,1H),7.66(s,2H),7.58(d,J=8.0Hz,1H),7.35(d,J=8.0Hz,1H),7.19(br s,0.5H),4.93-4.86(m,3H),3.43-3.36(m,1H),2.31-2.21(m,2H),2.09-1.87(m,4H)。
MS(ESI):C1718BNの計算質量351.15、m/z実測値352.1[M+H]。HPLC:97.07%(220nm)、100%(254nm)。
13.3-((8-クロロ-2-ヒドロキシ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
13.1 5-ブロモ-3-クロロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒドの調製
PEG-400(70mL)中の3-クロロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(4.50g、28.7mmol、1当量)の混合物に、15℃のNBS(5.37g、30.2mmol、1.05当量)を少しずつ添加した。混合物を20℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を氷水(w/w=1/1)(100mL)に注いだ。水性相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、5-ブロモ-3-クロロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(5.50g、収率81.2%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 11.20(s,1H),10.11(s,1H),7.98(s,1H),7.83(s,1H)。
13.2 4-ブロモ-2-クロロ-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノールの調製
THF(10mL)中のLDA(2M、10.6mL、2.5当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(3.68g、21.2mmol、4.43mL、2.5当量)を滴加した。次いで、0℃のTHF(5mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(4.55g、16.7mmol、2当量)を添加した。添加後、混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、これに0℃のTHF(5mL)中の5-ブロモ-3-クロロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(2.00g、8.49mmol、1当量)を添加した。反応物を20℃まで温め、20℃で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を、飽和NHCl水溶液(50mL)に注いだ。水性相を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、4-ブロモ-2-クロロ-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(2g、5.56mmol、収率65.5%)を黄色の油として得た。
13.3 6-ブロモ-8-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
CHCN(11mL)中の4-ブロモ-2-クロロ-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(1.0g、2.78mmol、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(18.2mg、27.8umol、0.01当量)をN下で一度に添加した。反応物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を濾過し、濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~4/1)によって残渣を精製して、6-ブロモ-8-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(225mg、収率31.1%)を白色の固体として得た。
H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.45(s,1H),7.81-7.77(m,3H),6.27(d,J=11.6Hz,1H)。
MS(ESI):CBBrClOの計算質量257.93、m/z実測値257.0[M-H]。HPLC:98.95%(220nm)、97.82%(254nm)。
13.4 3-[(8-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドル-2H-オピラン(cyanotetrahydr-2H-opyran)-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(20mL)中の6-ブロモ-8-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(500mg、1.93mmol、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(454mg、1.93mmol、1当量)の混合物に、25℃のPd(dba)(177mg、193umol、0.1当量)、t-Bu Xphos(164mg、386umol、0.2当量)、及びKOAc(379mg、3.86mmol、2当量)を一度に添加した。混合物を加熱し、80℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、2つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm,15um);移動相:[水(HCl)-ACN];B%:14%~44%、20分)によって残渣を精製して、3-[(8-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(590mg)を得、次いでSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:50%~50%、10分)によって分離して、3-[(8-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(197.5mg、収率24.7%、純度97.1%、100%ee、第1のピーク、Rt=1.262分)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.17(s,1H),9.14(s,1H),8.32(s,1H),7.84(d,J=10.4Hz,1H),7.80(d,J=2.8Hz,1H),7.74(br s,0.5H),7.68(d,J=2.8Hz,1H),7.22(br s,0.5H),6.20(d,J=12.0Hz,1H),4.62-4.58(m,1H),4.09-4.04(m,1H),3.95-3.91(m,1H),3.72-3.69(m,2H),3.67-3.50(m,1H),2.20-2.15(m,1H),2.03-1.99(m,1H)。MS(ESI):C1817BCINの計算質量413.11、m/z実測値414.2[M+H]。HPLC:97.10%(220nm)、99.78%(254nm)、及び3-[(8-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(176mg、収率22.0%、純度98.1%、99.2%ee、第2のピーク、Rt=1.431分)を白色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.17(s,1H),9.14(s,1H),8.32(s,1H),7.84(d,J=10.4Hz,1H),7.80(d,J=2.8Hz,1H),7.74(br s,0.5H),7.68(d,J=2.8Hz,1H),7.22(br s,0.5H),6.20(d,J=12.0Hz,1H),4.62-4.56(m,1H),4.09-4.04(m,1H),3.95-3.92(m,1H),3.72-3.66(m,2H),3.51-3.50(m,1H),2.20-2.16(m,1H),2.03-1.98(m,1H)。MS(ESI):C1817BCINの計算質量413.11、m/z実測値414.1[M+H]。HPLC:98.18%(220nm)、99.83%(254nm)。
14. 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
14.1 4-ブロモ-2-フルオロ-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロパ-1-エニル]フェノールの調製
THF(5mL)中のLDA(2M、6.85mL、3当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(PMDTA、1.58g、9.13mmol、1.9mL、2当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(3.22g、11.4mmol、2.5当量)をN下で滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。THF(5mL)中の5-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(1.00g、4.57mmol、1当量)の溶液を0℃の反応物に滴加した。反応混合物を20℃で0.5時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物に0℃の水(30mL)を添加し、次いで、生じた混合物をHCl(2N)でpHを5に調整した。溶液をEtOAc(10mL)で希釈し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-ブロモ-2-フルオロ-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロパ-1-エニル]フェノール(1.1g、収率67.5%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 10.01(s,1H),7.40(dd,J=2.4,10.4Hz,1H),7.19(s,1H),7.15(d,J=1.6Hz,1H),1.80(s,3H),1.25(s,12H)。
14.2 6-ブロモ-8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
CHCN(7mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロパ-1-エニル]フェノール(600mg、1.68mmol、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(Ir(PPY)、11.00mg、16.8umol、0.01当量)をN下で一度に添加した。反応混合物を25℃で撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(350mg、収率81.1%、純度99.3%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.39(s,1H),7.56-7.53(m,1H),7.52(s,1H),7.47(s,1H),2.02(s,3H)。
MS(ESI):CBBrFOの計算質量、255.97、m/z実測値255.0[M-H]。HPLC:99.33%(220nm)、99.43(254nm)。
14.3 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の6-ブロモ-8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(500mg、1.95mmol、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(550mg、2.34mmol、1.2当量)の混合物に、20℃のKOAc(478mg、4.87mmol、2.5当量)、t-Bu Xphos(165mg、389umol、0.2当量)、及びPd(dba)(178mg、195umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、5つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 250mm*100mm*10um;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:0%~12%、20分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(510mg、収率12.7%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.15(s,1H),9.10(br s,1H),8.30(s,1H),7.72(br s,1H),7.61(dd,J=2.4,13.6Hz,1H),7.49(s,1H),7.30(d,J=1.2Hz,1H),7.20(br s,1H),4.57(dt,J=4.4,10.4Hz,1H),4.04(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.91(d,J=10.4Hz,1H),3.74-3.66(m,2H),3.54-3.48(m,1H),2.17(br d,J=9.6Hz,1H),2.02(d,J=1.2Hz,3H),2.00-1.95(m,1H)。SFC(カラム:Phenomenex-Cellulose-2(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-MeOH];B%:45%~45%、8分)によって更に分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(232mg、純度97.1%、99.5%ee、第1のピーク、Rt=1.458分)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.15(s,1H),9.11(s,1H),8.29(s,1H),7.74(br s 1H),7.61(dd,J=13.6Hz,2.8Hz,1H),7.49(s,1H),7.31(s,1H),7.20(br s,1H),4.57(td,J=14.4Hz,1H),4.03(dd,J=11.2Hz,4.4Hz,1H),3.95-3.88(m,1H) 3.73-3.65(m,2H),3.55-3.49(m,1H),2.20-2.13(m,1H),2.02(s,3H),2.00-1.93(m,1H)。MS(ESI):C1919BFNの計算質量411.15;m/z実測値412.2[M+H]。HPLC:97.17%(220nm)、99.28%(254nm)。及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(160mg、純度97.4%、96.0%ee、第2のピーク、Rt=1.646分)を白色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.15(s,1H),9.11(s,1H),8.29(s,1H),7.74(br s 1H),7.61(d,J=13.2Hz,1H),7.49(s,1H),7.31(s,1H),7.20(br s,1H),4.64-4.51(m,1H),4.08-4.00(m,1H),3.96-3.87(m,1H) 3.75-3.63(m,2H),3.54-3.48(m,1H),2.19-2.12(m,1H),2.02(s,3H),1.99-1.90(m,1H)。MS(ESI):C1919BFNの計算質量411.15;m/z実測値412.2[M+H]。HPLC:97.45%(220nm)、98.86%(254nm)。
15. 1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の6-ブロモ-8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(100mg、389umol、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(103mg、467umol、1.2当量)の混合物に、20℃のKOAc(96mg、973umol、2.5当量)、t-Bu Xphos(33mg、77.9umol、0.2当量)、及びPd(dba)(36mg、38.9umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。
反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*40mm*3um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:15%~45%、8分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(18.5mg、収率12.0%、純度91.9%)を黄色の固体として得た。
1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.12(s,1H),9.09(s,1H),8.29(s,1H),7.62(dd,J=2.4,13.2Hz,2H),7.45(s,1H),7.34(d,J=1.2Hz,1H),7.15(s,1H),4.88(q,J=8.0Hz,1H),3.43-3.36(m,1H),2.35-2.29(m,1H),2.27-2.19(m,1H),2.12-2.05(m,1H),2.01(s,3H),1.97-1.84(m,3H)。MS(ESI):C1919BFNの計算質量、395.16、m/z実測値396.2[M+H]。HPLC:91.94%(220nm)、97.67%(254nm)。
16 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
16.1 2-ブロモ-4-ヨード-安息香酸メチルの調製
MeOH(250mL)中の2-ブロモ-4-ヨード-安息香酸(25.0g、76.5mmol、1当量)の溶液に、20℃のHSO(38.2g、382mmol、20.8mL、純度98%、5当量)を一度に添加した。混合物を80℃まで加熱し、80℃で6時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を氷水(200mL)に注ぎ、飽和NaCO水溶液によってpH=7に調整し、次いでEtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、2-ブロモ-4-ヨード-安息香酸メチル(24.5g、収率93.9%)を黄色の固体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.06(s,1H),7.71(dd,J=1.6,8.4Hz,1H),7.52(d,J=8.0Hz,1H),3.93(s,3H)。
16.2 (3-ブロモ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸の調製
THF(100mL)中の2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-N,N-ジメチル-エタンアミン(5.64g、35.2mmol、1.2当量)の混合物に、15℃のi-PrMgCl(2M、17.6mL、1.2当量)をN下で添加した。生じた混合物を15℃で0.5時間撹拌した。2-ブロモ-4-ヨード-安息香酸メチル(10.0g、29.3mmol、1当量)を反応混合物に滴加し、混合物を25℃で10分間撹拌した。B(OMe)(6.10g、58.6mmol、6.6mL、2当量)を0℃の反応混合物に滴加し、1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃の飽和NH4Cl水溶液(100mL)の添加によって反応物をクエンチし、HCl(2N)によってpH=5に調整し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~25%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、(3-ブロモ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(5.00g、収率65.8%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.04(s,1H),7.81(d,J=7.6Hz,1H),7.69(d,J=7.6Hz,1H),3.83(s,3H)。
16.3 2-ブロモ-4-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)安息香酸メチルの調製
DMA(15mL)中の(3-ブロモ-4-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(1.00g、3.86mmol、1当量)の溶液に、25℃の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(817mg、3.47mmol、0.9当量)、Cu(OAc)(1.75g、9.65mmol、2.5当量)、4A分子ふるい(1g、1.00当量)、及びTEA(1.95g、19.3mmol、2.7mL、5当量)を添加した。混合物を40℃まで加熱し、40℃で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過した。HO(40mL)の添加によって濾液をクエンチし、次いで、EtOAc(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~60%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、メチル-2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]ベンゾエート(4g、収率57.8%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.60(s,1H),8.36(s,1H),7.94(d,J=2.0Hz,1H),7.81(d,J=8.8Hz,2H),7.61(dd,J=2.0,8.8Hz,1H),7.30(s,1H),4.67-4.58(m,1H),4.08-3.98(m,3H),3.92(br d,J=10.8Hz,1H),3.70-3.61(m,2H),3.50-3.45(m,1H),2.17(br d,J=10.0Hz,1H),1.99(s,3H),1.57-1.48(m,2H)。
16.4 4-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
ジオキサン(20mL)中の2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチル(1.00g、2.23mmol、1当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(1.13g、4.46mmol、2当量)、KOAc(656mg、6.69mmol、3当量)、及びPd(dppf)Cl(81.6mg、111umol、0.05当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。混合物を加熱し、80℃のN雰囲気下で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~70%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-((4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)アミノ)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(3.00g、収率67.8%)を白色の固体として得た。1H-NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.54(s,1H),8.34(s,1H),7.83-7.80(m,2H),7.66(s,1H),7.55-7.53(m,1H),7.33-7.32(m,1H),4.64-4.61(m,1H),4.08-4.05(m,2H),4.03-4.01(m,1H),3.92-3.90(m,1H),3.79(s,3H),3.68-3.61(m,2H),3.42-3.40(m,1H),2.16-2.14(m,1H),1.34(s,12H)。
16.5 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
]
THF(30mL)中の4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(3.00g、6.06mmol、1当量)の溶液に、0℃のNaBH(1.49g、39.4mmol、6.5当量)を少しずつ添加した。混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応物を氷水(30mL)に注ぎ、HCl(2N)によってpH=6に調整し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、15um);移動相:[水(0.05%HCl)-ACN];B%:10%~40%、30分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(600mg、収率30%、純度99.8%)を白色の固体として得、これをSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:50%~50%、9分)によって更に分離して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(243mg、純度97.5%、100%ee、第1のピーク、Rt=2.279分)を白色の固体として得た 1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.25(s,1H),9.11(s,1H),8.30(s,1H),7.74(s,1H),7.69(dd,J=2.0,8.0Hz,2H),7.30(d,J=8.0Hz,1H),7.20(br s,1H),4.93(s,2H),4.59-4.55(m,1H),4.03(dd,J=4.0,11.2Hz,1H),3.92(br d,J=10.8Hz,1H),3.74-3.66(m,2H),3.52-3.47(m,1H),2.16(br d,J=10.0Hz,1H),2.04-1.94(m,1H)。MS(ESI):C1718BNの計算質量、367.15、m/z実測値368.2[M+H]。HPLC:97.53%(220nm)、99.74(254nm)、及び1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(239mg、純度99.4%、100%ee、第2のピーク、Rt=2.804分)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.25(s,1H),9.11(s,1H),8.30(s,1H),7.74(d,J=1.6Hz,1H),7.69(dd,J=2.4,8.4Hz,2H),7.30(d,J=8.0Hz,1H),7.20(br s,1H),4.93(s,2H),4.60-4.54(m,1H),4.03(dd,J=4.0,11.2Hz,1H),3.92(br d,J=10.4Hz,1H),3.74-3.67(m,2H),3.50-3.45(m,1H),2.16(br d,J=10.0Hz,1H),2.04-1.97(m,1H)。MS(ESI):C1718BNの計算質量、367.15、m/z実測値368.2[M+H]。HPLC:99.47%(220nm)、100.00%(254nm)。
17. 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-5-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製。
17.1 3-ブロモ-6-メトキシ-2-メチルベンズアルデヒドの調製
Figure 2023554665000145

クロロホルム(150mL)中の2-メトキシ-6-メチルベンズアルデヒド(8g、53mmol、1当量)の溶液に、-10℃のFe(150mg、2.69mmol、0.05当量)を一度に添加した。添加後、混合物を-10℃で10分間撹拌し、次いで、-10℃のDCM(3mL)中の臭素(1.3g、8.0mmol、1.2当量)の溶液を10分間で滴加した。生じた混合物を-10℃で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。次いで、生じた溶液を水(250mL)に注いだ。有機層をチオ硫酸ナトリウム溶液(2×250mL)、水(250mL)、及びブライン溶液(250mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、淡黄色の固体を得、これを精製することなく次のステップで直接使用した。3-ブロモ-6-メトキシ-2-メチルベンズアルデヒド(12g、52.4mmol)を淡黄色の固体として得た。1H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.67(d,J=9.2Hz,1H),6.76(d,J=8.8Hz,1H),3.90(s,3H),2.65(s,3H)。
17.2 3-ブロモ-6-ヒドロキシ-2-メチルベンズアルデヒドの調製
ジクロロメタン(5ml)中の三臭化ホウ素(13.1g、52.4mmol、5.1mL、1当量)の溶液を、0℃のDCM(150mL)中の3-ブロモ-6-メトキシ-2-メチル-ベンズアルデヒド(12g、52.4mmol、1当量)の撹拌溶液に窒素下で添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃の水(400mL)を慎重に添加し、混合物を15分間撹拌し続けた。TLCは、反応が完了したことを示した。
有機層を重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)、水(200mL)、及びブライン(200mL)で洗浄し、次いで有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を茶色の固体として得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100:1~50:1)によって精製して、3-ブロモ-6-ヒドロキシ-2-メチル-ベンズアルデヒド(11g、収率97.6%)を黄色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 12.07(s,1H),10.37(s,1H),7.64(d,J=8.8Hz,1H),6.75(d,J=8.8Hz,1H),2.69(s,3H)。
17.3 (E)-4-ブロモ-3-メチル-2-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル)フェノールの調製
THF(20mL)中のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチルエタン-1,2-ジアミン(PMDTA、4.8g、28mmol、5.8mL、2当量)の溶液に、0℃のLDA(2M、17.5mL、2.5当量)及び、THF(10mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(B1、7.5g、27.9mmol、2当量)の溶液をN下で添加した。混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、この反応物に、25℃のTHF(6mL)中の3-ブロモ-6-ヒドロキシ-2-メチル-ベンズアルデヒド(3g、13.9mmol、1当量)の溶液を滴加した。混合物を25℃で40分間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。NHCl水溶液(30mL)を反応溶液に添加し、0℃のHCl(2N)でpH=5~6に調整した。懸濁液をEtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、黄色のガムを得、これをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で5~7%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって精製して、4-ブロモ-3-メチル-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(1.56g、収率33%)を黄色のガムとして得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.87(s,1H),7.38-7.27(m,2H),6.69(d,J=8.4Hz,1H),5.93(d,J=14.4Hz,1H),2.34(s,3H),1.24(s,12H)。
17.4 6-ブロモ-5-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オールの調製
MeCN(20mL)中の4-ブロモ-3-メチル-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(2g、5.90mmol、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(Ir(PPY)、193mg、295umol、0.05当量)をN下で一度に添加した。反応混合物を25℃で撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濃縮して、黄色の固体を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)によって精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.9g、収率64%)を黄色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 9.07(br s,1H),8.09(d,J=12.4Hz,1H),7.58(d,J=8.8Hz,1H),7.04(d,J=8.8Hz,1H),6.21(d,J=12.0Hz,1H),2.54(s,3H)。
17.5 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-5-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
プロパン-2-オール(20mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-5-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(1.5g、6.3mmol、1当量)及び3-アミノ-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(1.48g、6.3mmol、1当量)の混合物に、20℃のPd(dba)(280mg、314umol、0.05当量)、ジ-tert-ブチル-[2-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスフィン(260mg、630umol、0.1当量)、及びKOAc(1.23g、12.5mmol、2当量)をN下で添加した。混合物を100℃のマイクロ波下で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を25℃まで冷却し、EtOAc(40mL)を結果混合物に添加した。混合物を濾過し、溶液を減圧下で濃縮して、黄色のガムを得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1:1)によって精製して、粗生成物を得た。次いで、分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、10um);移動相:[水(HCl)-ACN];B%:15%~45%、25分)によって粗生成物を更に精製して、所望の生成物(0.95g)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.26(s,1H),8.78(s,1H),8.30(s,1H),8.27(d,J=8.8Hz,1H),8.17(d,J=12.4Hz,1H),7.75(br s,1H),7.17(br s,1H),7.08(d,J=9.2Hz,1H),6.15(d,J=12.4Hz,1H),4.62-4.49(m,1H),4.06-3.97(m,1H),3.94-3.86(m,1H),3.72-3.60(m,2H),3.53-3.44(m,1H),2.39(s,3H),2.20-2.10(m,1H),2.04-1.90(m,1H)。MS(ESI):C1920BNの計算質量、393.16、m/z実測値394.2[M+H]。HPLC:99.57%(220nm)、99.24%(254nm)。
SFC(カラム:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm*25mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:50%~50%、9分)によって845mgを更に分離して、2つの異性体:
1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-5-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(374.3mg、収率15.1%、100%ee、第1のピーク、Rt=1.329分)を白色の固体として得た;H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 9.25(s,1H),8.79(s,1H),8.30(s,1H),8.27(d,J=8.8Hz,1H),8.17(d,J=12.4Hz,1H),7.75(br s,1H),7.17(br s,1H),7.08(d,J=8.8Hz,1H),6.15(d,J=12.0Hz,1H),4.62-4.49(m,1H),4.06-3.97(m,1H),3.94-3.86(m,1H),3.72-3.60(m,2H),3.53-3.44(m,1H),2.39(s,3H),2.20-2.10(m,1H),2.04-1.90(m,1H)。MS(ESI):C1920BNの計算質量、393.16、m/z実測値394.2[M+H]。HPLC:99.90%(220nm)、100%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-5-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(280mg、収率11.1%、99.44%ee、第2のピーク、Rt=1.543分)(BN-203940-02)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.21(s,1H),8.75(s,1H),8.26(s,1H),8.23(d,J=9.2Hz,1H),8.13(d,J=12.4Hz,1H),7.71(br s,1H),7.12(br s,1H),7.04(d,J=8.8Hz,1H),6.12(d,J=12.4Hz,1H),4.62-4.49(m,1H),4.06-3.97(m,1H),3.94-3.86(m,1H),3.72-3.60(m,2H),3.53-3.44(m,1H),2.35(s,3H),2.20-2.10(m,1H),2.04-1.90(m,1H)。MS(ESI):C1920BNの計算質量、393.16、m/z実測値394.2[M+H]。HPLC:99.95%(220nm)、99.93%(254nm)。
18. 1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
18.1 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(50mL)中のLDA(2M、18.7mL、2.5当量)の溶液に、0℃の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(10.0g、37.3mmol、2.5当量)及びN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(PMDTA、7.76g、44.8mmol、9.4mL、3当量)をN下で滴加した。混合物を0℃で20分間撹拌した。生じた混合物に、0℃のTHF(10mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(3.00g、14.9mmol、1当量)の溶液を滴加した。混合物を0℃で1時間撹拌し続けた。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NHCl水溶液(30mL)の添加によって混合物をクエンチし、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で20~40%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(500mg、収率14.9%)を白色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.69(d,J=12.0Hz,1H),7.55(d,J=2.4Hz,1H),7.46(dd,J=8.8,2.4Hz,1H),7.14(d,J=8.8Hz,1H),6.28(d,J=12.0Hz,1H)。
18.2 1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミド(143mg、611umol、1.1当量)及び6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(125mg、556umol、1当量)の混合物に、25℃のAcOK(82mg、834umol、1.5当量)、Pd(dba)(26mg、27.8umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(24mg、55.6umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を85℃まで加熱し、85℃で30時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物に25℃のHO(0.1mL)を添加し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX 80*40mm*3um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:15%~45%、8分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(34.9mg、純度90.8%)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.07(s,1H),8.80(s,1H),8.23(s,1H),7.79(d,J=12.0Hz,1H),7.68(d,J=2.8Hz,1H),7.5(br s,1H),7.57(dd,J=8.8,2.8Hz,1H),7.14-7.11(m,2H),6.10(d,J=12.0Hz,1H),4.39-4.33(m,1H),3.32-3.29(m,1H),2.21-2.18(m,1H),1.98-1.96(m,1H),1.84-1.71(m,4H),1.45-1.37(m,2H)。MS(ESI):C1920BNの計算質量377.17、m/z実測値378.2[M+H]。HPLC:90.87%(220nm)、96.68%(254nm)。
19. 3-[(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
19.1 N-(2,2-ジメチルプロピリデンアミノ)-4-メチル-ベンゼンスルホンアミドの調製
MeOH(100mL)中の2,2-ジメチルプロパナール(10.0g、116mmol、12.8mL、1当量)の混合物に、25℃の4-メチルベンゼンスルホノヒドラジド(21.6g、116mmol、1当量)をN下で一度に添加した。混合物を25℃で3時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。
混合物を減圧下で濃縮して、N-(2,2-ジメチルプロピリデンアミノ)-4-メチル-ベンゼンスルホンアミド(20.0g、粗製物)を白色の固体として得た。
19.2 2-[2,2-ジメチル-1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロピル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロランの調製
トルエン(250mL)中のN-(2,2-ジメチルプロピリデンアミノ]-4-メチル-ベンゼンスルホンアミド(10.0g、39.3mmol、1当量)の混合物に、0℃のNaH(1.89g、47.2mmol、純度60%、1.2当量)をN下で少しずつ添加した。反応物を25℃まで温め、25℃で0.5時間撹拌した。反応混合物に、25℃の4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(11.9g、47.2mmol、1.2当量)を添加した。生じた混合物を110℃まで加熱し、110℃で9.5時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃のHO(100mL)で混合物をクエンチし、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、120mL/分で10~20%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-[2,2-ジメチル-1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロピル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(8.20g、収率64.4%)を無色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 1.24(s,12H),1.23(s,12H),1.07(s,9H),0.78(s,1H)。
19.3 6-ブロモ-3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(10mL)中のLDA(2M、2.5mL、2当量)の混合物に、0℃の2-[2,2-ジメチル-1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロピル]-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(1.61g、4.97mmol、2当量)及びN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(PMDTA、1.08g、6.22mmol、1.3mL、2.5当量)をN下で滴加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、0℃のTHF(10mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(500mg、2.49mmol、1当量)の溶液を添加した。生じた混合物を0℃で0.5時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NHCl水溶液(30mL)の添加によって混合物をクエンチし、EtOAc(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、60mL/分で20~25%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、粗生成物を得た。粗生成物を石油エーテル(3mL)によってトリチュレーションし、濾過して、6-ブロモ-3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(200mg、純度99.2%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.14(s,1H),7.74(d,J=2.4Hz,1H),7.47-7.43(m,2H),7.12(d,J=8.8Hz,1H),1.24(s,9H)。MS(ESI):C1214BBrOの計算質量280.03;m/z実測値279.1[M-H]。HPLC:99.26%(220nm)、100%(254nm)。
19.4 3-[(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の3-アミノ-1-(4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(201mg、854umol、1.2当量)及び6-ブロモ-3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(200mg、712umol、1当量)の混合物に、25℃のAcOK(105mg、1.07mmol、1.5当量)、Pd(dba)(33mg、35.6umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(30mg、71umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を85℃まで加熱し、85℃で30時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(0.1mL)で混合物をクエンチし、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:20%~50%、10分)によって残渣を精製して、3-[(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(85mg、純度99.5%)を黄色の固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.07(s,1H),8.83(s,1H),8.28(s,1H),7.68(br s,1H),7.60-7.58(m,1H),7.57-7.54(m,1H),7.42(s,1H),7.12(br s,1H),7.08(d,J=7.6Hz,1H),4.59-4.53(m,1H),4.07-4.02(m,1H),3.93-3.90(m,1H),3.72-3.66(m,2H),3.50-3.48(m,1H),2.16-2.14(m,1H),2.01-1.99(m,1H),1.25(s,9H)。MS(ESI):C2226BNの計算質量435.21;m/z実測値436.3[M+H]。HPLC:99.51%(220nm)、98.07%(254nm)。
20. 3-[(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(93.6mg、427umol、1.2当量)及び6-ブロモ-3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(100mg、355umol、1当量)の混合物に、25℃のAcOK(52.4mg、533umol、1.5当量)、Pd(dba)(16.3mg、17.8umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(15.1mg、35.6umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を加熱し、85℃で30時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(0.3mL)で混合物をクエンチし、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:25%~55%、10分)によって残渣を精製して、3-[(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(34.6mg、収率22.7%、純度98.2%)を黄色の固体として得た。1H-NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.03(s,1H),8.81(s,1H),8.27(s,1H),7.77(s,1H),7.60-7.58(br s,1H),7.46-7.43(m,2H),7.13-7.10(br s,1H),7.06(d,J=8.4Hz,1H),4.89-4.83(m,1H),3.39-3.31(m,1H),2.30-2.28(m,2H),2.07-1.88(m,4H),1.24(s,9H)。
21. 3-[(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の3-アミノ-1-(2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミド(149mg、640umol、1.2当量)及び6-ブロモ-3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(150mg、533umol、1当量)の混合物に、25℃のAcOK(78.6mg、800umol、1.5当量)、Pd(dba)(24.5mg、26.7umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(22.7mg、53.4umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を加熱し、85℃で30時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(0.1mL)で混合物をクエンチし、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:35%~65%、10分)によって残渣を精製して、3-[(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-(2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミド(55.9mg、収率23.9%、純度99.1%)を黄色の固体として得た。
1H-NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.05(s,1H),8.82(s,1H),8.23(s,1H),7.68(br s,1H),7.61(dd,J=8.8,2.8Hz,1H),7.54(d,J=2.8Hz,1H),7.41(s,1H),7.12(br s,1H),7.08(d,J=8.8Hz,1H),4.38-4.35(m,1H),3.28-3.27(m,1H),2.23-2.18(m,1H),2.09-2.06(m,1H),1.83-1.71(m,4H),1.51-1.48(m,1H),1.36-1.31(m,1H),1.25(s,9H)。MS(ESI):C2328BNの計算質量433.23;m/z実測値432.3[M-H]。HPLC:99.19%(220nm)、99.85%(254nm)。
22. 1-[トランス-4-シアノオキサン-3-イル]-3-{[2-ヒドロキシ-3-(2-ヒドロキシエチル)-2H-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ}-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド
22.1 3,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロポキシ-tert-ブチル-ジメチル-シランの調製
THF(60mL)中の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(HTMP、2.90g、20.5mmol、3.48mL、1.1当量)の混合物に、0℃のn-BuLi(2.5M、8.21mL、1.1当量)をN雰囲気下で滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物に、0℃のTHF(30mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(5.00g、18.6mmol、1当量)の溶液を滴加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、THF(30mL)中の2-ブロモエトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン(11.1g、46.6mmol、2.5当量)の溶液を、0℃の上の混合物に滴加した。生じた反応混合物を20℃で3時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を、飽和NHCl水溶液(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で5~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、3,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロポキシ-tert-ブチル-ジメチルシラン(4.7g、収率59.0%)を無色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 3.55(t,J=7.2Hz,2H),1.82-1.77(m,2H),1.22(s,24H),0.91(s,9H),0.87(t,J=6.8Hz,1H),0.04(s,6H)。
22.2 2-(6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-3-イル)エトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シランの調製
THF(20mL)中のLDA(2M、5.47mL、2.2当量)の混合物に、0℃の3,3-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロポキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン(4.67g、10.9mmol、2.2当量)及びN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(2.16g、12.4mmol、2.60mL、2.5当量)をN下で滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで混合物に、THF(20mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(1.00g、4.97mmol、1当量)の溶液を添加した。生じた混合物を0℃で0.5時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NHCl水溶液(50mL)で混合物をクエンチし、EtOAc(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で15~25%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-(6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-3-イル)エトキシ-tert-ブチル-ジメチルシラン(2.00g、収率31.4%、純度30%)を無色の油として得た。
H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.07(s,1H),7.66(d,J=2.4Hz,1H),7.47-7.45(m,2H),7.14(d,J=8.8Hz,1H),3.75(t,J=7.2Hz,2H),2.66-2.65(m,2H),0.85(s,9H),0.01(s,6H)。
22.3 3-[[3-[2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(235mg、1.00mmol、1.2当量)及び2-(6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-3-イル)エトキシ-tert-ブチル-ジメチル-シラン(800mg、835umol、純度40%、1当量)の混合物に、25℃のAcOK(122mg、1.25mmol、1.5当量)、Pd(dba)(38.2mg、41.8umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(35.5mg、83.5umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を85℃で30時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物にHO(0.5mL)を添加し、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、60mL/分で70~85%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、3-[[3-[2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(200mg、収率22.2%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.08(s,1H),8.76(s,1H),8.30(s,1H),7.72(br s,1H),7.64(d,J=2.8Hz,1H),7.51(s,1H),7.48(dd,J=8.8,2.8Hz,1H),7.17(br s,1H),7.11(d,J=8.8Hz,1H),4.59-4.56(m,1H),4.07-4.03(m,1H),4.01-3.98(m,1H),3.78-3.76(m,2H),3.75-3.73(m,2H),3.58-3.55(m,1H),2.58-2.56(m,2H),2.23-2.19(m,1H),2.01-1.98(m,1H),0.85(s,9H),0.02(s,6H)。
22.4 1-[トランス-4-シアノオキサン-3-イル]-3-{[2-ヒドロキシ-3-(2-ヒドロキシエチル)-2H-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ}-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(1mL)中の3-[[3-[2-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシエチル]-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(100mg、186umol、1当量)の混合物に、25℃のHCl(1M、1.12mL、6当量)をN下で一度に添加した。混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:5%~35%、10分)によって残渣を精製して、1-[トランス-4-シアノオキサン-3-イル]-3-{[2-ヒドロキシ-3-(2-ヒドロキシエチル)-2H-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ}-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(65mg、収率39.3%、純度95.3%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) 9.07(s,1H),8.79(s,1H),8.28(s,1H),7.71(br s,1H),7.61(d,J=2.4Hz,1H),7.49-7.45(m,2H),7.15(br s,1H),7.09(d,J=8.8Hz,1H),4.68(t,J=5.2Hz,1H),4.56-4.54(m,1H),4.05-4.03(m,1H),3.95-3.89(m,1H),3.73-3.70(m,2H),3.60-3.55(m,3H),2.56-2.53(m,2H),2.18-2.15(m,1H),2.01-1.99(m,1H)。MS(ESI):C2022BNの計算質量423.17;m/z実測値422.2[M-H]。HPLC:95.37%(220nm)、97.68%(254nm)。
23. 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
23.1 (4-ブロモ-2-メチル-フェニル)アセテートの調製
DCM(20mL)中の4-ブロモ-2-メチル-フェノール(3.00g、16mmol、1当量)及びピリジン(2.50g、32.1mmol、2.6mL、2当量)の溶液に、0℃の塩化アセチル(1.26g、16mmol、1.1mL、1当量)を滴加した。生じた混合物を25℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、DCMを除去した。HO(30mL)で反応物をクエンチし、2NのHClでpH=6に調整し、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、4-ブロモ-2-メチル-フェニル)アセテート(3.30g、収率89.8%)を黄色の液体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.39(d,J=2.4Hz,1H),7.35-7.29(m,1H),6.90(d,J=8.4Hz,1H),2.33(s,3H),2.17(s,3H)。
23.2 1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-フェニル)エタノンの調製
(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)アセテート(3.30g、14.4mmol、3.4mL、1当量)の溶液に、0℃のAlCl(4.80g、36.0mmol、2.5当量)を添加した。添加後、生じた混合物を加熱し、140℃で4時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃のHO(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、DCM(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-フェニル)エタノン(3.00g、収率90.9%)を黄色の固体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 12.48(s,1H),7.69(d,J=2.3Hz,1H),7.46-7.44(m,1H),2.62(s,3H),2.25(s,3H)。
23.3 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(10mL)中のLDA(2M、6.6mL、3当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(1.51g、8.7mmol、1.8mL、2当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(2.46g、8.7mmol、2当量)を滴加した。添加後、混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、0℃のTHF(3mL)中の1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-フェニル)エタノン(1.00g、4.4mmol、1当量)を滴加した。生じた混合物を0℃で更に1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NHCl(50mL)によって反応混合物をクエンチし、1NのHClでpH=7に調整し、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~30%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、粗生成物を得た。次いで、粗生成物を25℃の石油エーテル(10mL)で10分間トリチュレーションして、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.7g、収率60.0%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.81(s,1H),7.56(d,J=2.4Hz,1H),7.40(d,J=2.0Hz,1H),2.33(s,3H),2.21(s,3H),1.97(s,3H)。MS(ESI):C1112BBrOの計算質量、266.01、m/z実測値266.9[M-H]
HPLC:98.91%(220nm)、99.83%(254nm)。
23.4 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(264mg、1.12mmol、1.5当量)の溶液に、KOAc(147mg、1.5mmol、2当量)、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(200mg、749umol、1当量)、Pd(dba)(69mg、75umol、0.1当量)、及びt-Bu Xphos(64mg、150umol、0.2当量)をN下で添加した。生じた混合物を加熱し、80℃で48時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、9つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 250*70mm#10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:30%~60%、20分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(550mg、収率19.3%、純度97%)を黄色の固体として、1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.97(s,1H),8.47(s,1H),8.28(s,1H),7.91(d,J=2.4Hz,1H),7.69(s,1H),7.2(d,J=2.0Hz,1H),7.16(s,1H),4.58-4.55(m,1H),4.08(dd,J=10.8,4Hz,1H),3.94(d,J=9.6Hz,1H),3.72-3.63(m,2H),3.42-3.32(m,1H),2.34(s,3H),2.29(s,3H),2.17-2.16(m,1H),2.16-1.98(m,4H)。MS(ESI):C2124BNの計算質量、421.19、m/z実測値420.1[M-H]。HPLC:95.14%(220nm)、99.3(254nm)。これを、SFC(条件:カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-ETOH]、B%:50%~50%、5分)によって更に分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(211mg、収率7.43%、100%ee、最初のピーク、Rt=1.497分)を黄色の固体として得た 1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.97(s,1H),8.47(s,1H),8.28(s,1H),7.91(d,J=2.4Hz,1H),7.69(s,1H),7.2(d,J=2.0Hz,1H),7.16(s,1H),4.58-4.55(m,1H),4.08(dd,J=10.8,4Hz,1H),3.94(d,J=9.6Hz,1H),3.72-3.63(m,2H),3.42-3.32(m,1H),2.34(s,3H),2.29(s,3H),2.17-2.16(m,1H),2.16-1.98(m,4H)。MS(ESI):C2124BNの計算質量、421.19、m/z実測値420.1[M-H]。HPLC:97.32%(220nm)、99.27%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(222.5mg、収率7.83%、99.4%ee、第2のピーク、Rt=1.650分)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.97(s,1H),8.47(s,1H),8.28(s,1H),7.91(d,J=2.4Hz,1H),7.69(s,1H),7.2(d,J=2.0Hz,1H),7.16(s,1H),4.58-4.55(m,1H),4.08(dd,J=10.8,4Hz,1H),3.94(d,J=9.6Hz,1H),3.72-3.63(m,2H),3.42-3.32(m,1H),2.34(s,3H),2.29(s,3H),2.17-2.16(m,1H),2.16-1.98(m,4H)。MS(ESI):C2124BNの計算質量、421.19、m/z実測値420.1[M-H]。HPLC:97.32%(220nm)、99.27%(254nm)。
24. 1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(3mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(185mg、843umol、1.5当量)の溶液に、25℃のKOAc(110mg、1.12mmol、2当量)、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(150mg、562umol、1当量)、Pd(dba)(26mg、28.1umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(24mg、56.2umol、0.1当量)を添加した。生じた混合物を80℃で24時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:30%~60%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(20.6mg、収率9.05%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.98(s,1H),8.46(s,1H),8.27(s,1H),7.88(d,J=2.4Hz,1H),7.60(s,1H),7.25(d,J=2.0Hz,1H),7.11(s,1H),4.92(q,J=8.0Hz,1H),3.40(q,J=8.6Hz,1H),2.33(s,3H),2.31-2.27(m,1H),2.27-2.20(m,4H),2.17-2.06(m,1H),1.97(s,3H),1.94-1.85(m,3H)MS(ESI):C2124BNの計算質量、405.20、m/z実測値404.1[M-H]。HPLC:99.37%(220nm)、99.67%(254nm)。
25. 1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中tの3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミド(105mg、450umol、1.2当量)の溶液に、25℃のKOAc(74mg、749umol、2当量)、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(100mg、374umol、1当量)、Pd(dba)(34mg、37umol、0.1当量)、及びt-Bu Xphos(32mg、75umol、0.2当量)を添加した。生じた混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:30%~60%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-3,4,8-トリメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(16.2mg、収率10.3%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.95(s,1H),8.47(s,1H),8.22(s 1H),7.94(d,J=2.4Hz,1H),7.64(s,1H),7.21(d,J=2.4Hz,1H),7.11(s,1H),4.42-4.33(m,1H),3.32-3.24(m,1H),2.33(s,3H),2.27(s,3H),2.22-2.15(m,1H),2.05-1.99(m,1H),1.97(s,3H),1.91-1.69(m,4H),1.52-1.40(m,1H),1.34-1.30(m,1H)。MS(ESI):C2226BNの計算質量、419.21、m/z実測値418.2[M-H]。HPLC:93.91%(220nm)、98.62%(254nm)。
26. 1-[トランス-2-シアノシクロヘキシル]-3-[(2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
26.1 4.4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロランの調製
THF(100mL)中の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(HTMP、8.70g、61.6mmol、10.5mL、1.1当量)の混合物に、0℃のn-BuLi(2.5M、24.6mL、1.1当量)をN下で滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物に、0℃のTHF(50mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(15g、56.0mmol、1当量)の溶液を滴加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、MeI(8.74g、61.6mmol、3.8mL、1.1当量)を、0℃の上の混合物に滴加した。生じた反応混合物を25℃で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を、飽和NHCl水溶液(50mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、120mL/分で5~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(10.0g、収率63.3%)を無色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 1.24(s,24H),1.05(d,J=7.2Hz,3H),0.73-0.70(m,1H)。
26.2 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(50mL)中のLDA(2M、16.4mL、2.2当量)の混合物に、0℃の4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(8.42g、29.8mmol、2当量)及びN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(PMDTA、5.17g、29.8mmol、6.2mL、2当量)をN下で滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。反応混合物に、0℃のTHF(10mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(3.00g、14.9mmol、1当量)の溶液を添加した。生じた混合物を0℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NHCl水溶液(50mL)の添加によって混合物をクエンチし、EtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で30~40%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(400mg、収率11.2%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.08(s,1H),7.65(d,J=2.4Hz,1H),7.46-7.43(m,2H),7.14(d,J=8.4Hz,1H),2.01(s,3H)。
26.3 1-[トランス-2-シアノシクロヘキシル]-3-[(2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミド(100mg、429umol、1当量)及び6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(102mg、429umol、1当量)の混合物に、25℃のAcOK(63mg、643umol、1.5当量)、Pd(dba)(20mg、21umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(18mg、43umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を85℃まで加熱し、85℃で30時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(0.5mL)で混合物をクエンチし、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(NH4HCO3 )-ACN];B%:25%~55%、10分)によって残渣を精製して、1-[トランス-2-シアノシクロヘキシル]-3-[(2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(42.2mg、収率24.2%、純度96.3%)を灰色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.04(s,1H),8.76(s,1H),8.22(s,1H),7.65(br s,1H),7.59(d,J=2.8Hz,1H),7.49-7.45(m,2H),7.11(br s,1H),7.08(d,J=7.2Hz,1H),4.39-4.32(m,1H),3.31-3.28(m,1H),2.21-2.19(m,1H),2.01(s,3H),1.99-1.96(m,1H),1.83-1.69(m,4H),1.44-1.37(m,2H)。MS(ESI):C2022BNの計算質量391.18;m/z実測値392.2[M+H]。HPLC:96.33%(220nm)、98.83%(254nm)。
27. 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
27.1 5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-ベンズアルデヒドの調製
AcOH(200mL)中の2-ヒドロキシ-3-メチル-ベンズアルデヒド(25.0g、183mmol、1当量)の混合物に、0℃のBr(33.7g、211mmol、10.8mL、1.15当量)を滴加した。混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃のHO(250mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、生じた懸濁液を濾過した。フィルターケーキをEtOAc(200mL)中に溶解させた。次いで、有機層を飽和NaSO水溶液(150mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-ベンズアルデヒド(20.0g、収率50.6%)を黄色の固体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 11.18(s,1H),9.80(s,1H),7.49(d,J=2.0Hz,2H),2.25(s,3H)。
27.2 4-ブロモ-2-メチル-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノールの調製
THF(30mL)中のLDA(2M、62.78mL、3当量)の混合物に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチルエタン-1,2-ジアミン(14.5g、83.7mmol、2当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(28.0g、104mmol、2.5当量)をN下で滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、THF(30mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-ベンズアルデヒド(9g、41.8mmol、2.65mL、1当量)の溶液を、0℃の反応混合物に滴加し、20℃で30分間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物に0℃のHO(100mL)を添加し、HCl(2N)でpHを5に調整し、0℃で10分間撹拌した。溶液をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~5%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-ブロモ-2-メチル-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(15.0g、粗製物)を黄色の油として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.01(s,1H),7.76(s,1H),7.61(d,J=18.8Hz,1H),7.58-7.45(m,2H),7.25(d,J=2.4Hz,1H),6.04(d,J=18.4Hz,1H),2.17(s,3H),1.24(s,12H)。
27.3 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
MeCN(30mL)中の4-ブロモ-2-メチル-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(5.00g、14.7mmol、1当量)の混合物に、20℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(97mg、147umol、0.01当量)をN下で一度に添加した。反応物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、ケーキをEtOAc(20mL×2)で洗浄した。次いで、フィルターケーキを真空中で乾燥させて、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(3.00g、収率28.3%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.09(s,1H),7.74(d,J=11.6Hz,1H),7.56(d,J=2.4Hz,1H),7.44(d,J=2.0Hz,1H),6.17(d,J=12.0Hz,1H),2.33(s,3H)。
27.4 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(500mg、2.09mmol、1当量)及び3-アミノ-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(591mg、2.51mmol、1.2当量)の混合物に、20℃のPd(dba)(192mg、209umol、0.1当量)、ジtert-ブチル-[2-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスフィン(178mg、418umol、0.2当量)、及び酢酸カリウム(514mg、5.23mmol、2.5当量)をN下で一度に添加した。混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex C18 250*70mm 10u;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:25%~50%によって残渣を精製して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(1.00g、収率28%、純度95.1%)を白色の固体として得、これをSFC(条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-MeOH];B%:40%~40%、10分)によって更に分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(237mg、収率7.20%、純度98.6%、99.7%ee、第1のピーク、Rt=1.381分)を得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.01(s,1H),8.77(s,1H),8.28(s,1H),7.80(d,J=12.0Hz,1H),7.69(s,1H),7.64(d,J=2.4Hz,1H),7.30(d,J=2.4Hz,1H),7.16(s,1H),6.10(d,J=12.0Hz,1H),4.55-4.52(m,1H),4.08-4.05(m,1H),4.03-4.02(m,2H),3.72-3.70(m,1H),3.50(t,J=2.0Hz,1H),2.34(s,3H),2.16-2.15(m,1H),2.07-1.98(m,1H),.MS(ESI):C1920BNの計算質量、393.16、m/z実測値394.2[M+H]。HPLC:98.66%(220nm)、99.73%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(225mg、収率6.83%、純度97.4%、99.6%ee、第2のピーク、Rt=1.517分)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.01(s,1H),8.78(s,1H),8.28(s,1H),7.80(d,J=12.0Hz,1H),7.69(s,1H),7.64(d,J=2.4Hz,1H),7.30(d,J=2.4Hz,1H),7.16(s,1H),6.10(d,J=12.0Hz,1H),4.55-4.53(m,1H),4.03-4.02(m,1H),3.72-3.70(m,1H),3.69-3.66(m,2H),3.50(t,J=2.0Hz,1H),2.34(s,3H),2.16-2.15(m,1H),2.07-1.98(m,1H),.MS(ESI):C1920BNの計算質量、393.16、m/z実測値394.2[M+H]。HPLC:97.42%(220nm)、99.22%(254nm)。
28. 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド
28.1 2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドの調製
THF(300mL)中の2-(トリフルオロメチル)フェノール(14g、86.3mmol、1当量)の溶液に、パラホルムアルデヒド(20.7g、690mmol、8当量)、MgCl(12.3g、129mmol、1.5当量)、及びTEA(30.5g、302mmol、3.5当量)を添加した。混合物を加熱し、75℃で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃のHO(200mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~5/1)によって残渣を精製して、2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(10.7g、収率65.1%)を黄色の油として得た。
H NMR(CDCl,400MHz) δ 11.74(s,1H),9.97(s,1H),7.84(d,J=8.0Hz,1H),7.78(d,J=7.6Hz,1H),7.13(t,J=7.6Hz,1H)。
28.2 5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒドの調製
CHCN(150mL)中の2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(10.7g、56.3mmol、1当量)の溶液に、0℃のNBS(12.0g、67.5mmol、1.2当量)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃のHO(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~10/1)によって残渣を精製して、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(10g、収率66.0%)を茶色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 11.63(s,1H),9.91(s,1H),7.93(d,J=2.4Hz,1H),7.89(d,J=2.4Hz,1H)。
28.3 4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]-6-(トリフルオロメチル)フェノールの調製
THF(50mL)中のLDA(2M、40.9mL、2.2当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(12.8g、74.3mmol、15.5mL、2当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(19.9g、74.3mmol、2当量)を滴加した。混合物を0℃で20分間撹拌し、次いで、0℃のTHF(50mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(10g、37.1mmol、1当量)の溶液を滴加した。生じた混合物を0℃で10分間撹拌し続けた。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(70mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~3/1)によって残渣を精製して、4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]-6-(トリフルオロメチル)フェノール(11.5g、収率78.7%)を黄色の油として得た。
28.4 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
CHCN(20mL)中の4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]-6-(トリフルオロメチル)フェノール(5.65g、14.4mmol、1当量)の溶液に、トリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(94mg、143umol、0.01当量)を添加した。反応物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して、25℃で16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~1/1)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンゾオキサボリニン(4.4g、収率52.2%)を黄色の油として得た。
H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.75(s,1H),7.72(d,J=2.0Hz,1H),7.70(s,1H),7.67(s,1H),6.40(d,J=12.0Hz,1H)。
28.5 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(15mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンゾオキサボリニン(1g、3.41mmol、1当量)、3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(803mg、3.41mmol、1当量)、KOAc(503mg、5.12mmol、1.5当量)、t-Bu XPhos(72mg、170umol、0.05当量)、及びPd(dba)(313mg、341umol、0.1当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物を加熱し、85℃のN下で12時間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna 80×30mm×3um;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:20%~50%、8分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(580mg、純度97.5%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.25(s,1H),9.19(s,1H),8.32(s,1H),7.99(dd,J=2.4,14.0Hz,2H),7.88(d,J=12.0Hz,1H),7.74(s,1H),7.22(s,1H),6.23(d,J=11.6Hz,1H),4.60(td,J=4.8,10.4Hz,1H),4.07(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.93(d,J=12.0Hz,1H),3.71-3.60(m,2H),3.46(t,J=12.0Hz,1H),2.18(d,J=10.0Hz,1H),2.05-1.94(m,1H)。MS(ESI):C1917BFの計算質量447.13;m/z実測値446.1[M-H]。HPLC:97.56%(220nm)、99.92%(254nm)。SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm×30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:36%~36%、7分)によって生成物(543mg)を更に分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンゾホボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(206.8mg、収率13.5%、純度97.6%、100%ee、第1のピーク、Rt=1.083分)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.26(s,2H),8.33(s,1H),8.00(dd,J=2.0,13.6Hz,2H),7.89(d,J=12.0Hz,1H),7.75(s,1H),7.24(s,1H),6.24(d,J=12.0Hz,1H),4.60(td,J=4.4,10.0Hz,1H),4.08(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.94(d,J=11.2Hz,1H),3.72-3.61(m,2H),3.47(t,J=11.2Hz,1H),2.18(d,J=10.4Hz,1H),2.06-1.94(m,1H)。MS(ESI):C1917BFの計算質量447.13;m/z実測値446.0[M-H]。HPLC:97.66%(220nm)、99.26%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメチル)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(204mg、収率13.3%、純度97.2%、100%ee、第2のピーク、Rt=1.205分)を白色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.26(s,2H),8.33(s,1H),8.00(dd,J=2.8,14.0Hz,2H),7.89(d,J=12.0Hz,1H),7.76(s,1H),7.23(s,1H),6.24(d,J=12.0Hz,1H),4.60(td,J=4.4,10.0Hz,1H),4.08(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.94(d,J=10.4Hz,1H),3.72-3.60(m,2H),3.49(t,J=11.6Hz,1H),2.18(d,J=9.6Hz,1H),2.06-1.94(m,1H)。MS(ESI):C1917BFの計算質量447.13;m/z実測値446.1[M-H]。HPLC:97.26%(220nm)、99.42%(254nm)。
29. 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(7-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド
29.1 5-ブロモ-4-フルオロ-2-ヒドロキシベンズアルデヒドの調製
CHCl(10mL)中の4-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(1g、7.14mmol、1当量)の溶液に、0℃のBr(1.1g、6.78mmol、0.95当量)を滴加した。反応物を25℃まで温め、25℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。HO(20mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=100:1~10:1)によって残渣を精製して、5-ブロモ-4-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(1g、収率63.9%)を黄色の固体として得た。
29.2 (E)-4-ブロモ-5-フルオロ-2-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル)フェノールの調製
THF(5mL)中のLDA(2M、22.8mL、2.5当量)の混合物に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(7.9g、45.6mmol、2当量)、及びTHF(5mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(9.80g、36.5mmol、2当量)の溶液をN下で添加した。混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、25℃のTHF(5mL)中の5-ブロモ-4-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(4g、18.3mmol、1当量)の溶液を滴加した。反応物を25℃で40分間撹拌し続けた。TLCは、反応が完了したことを示した。NHCl水溶液(100mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=100:1~5:1)によって残渣を精製して、4-ブロモ-5-フルオロ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(5g、収率79.8%)を黄色の固体として得た。MS:(M+1):174.1
29.3 6-ブロモ-7-フルオロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オールの調製
MeCN(20mL)中の4-ブロモ-5-フルオロ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(3g、8.75mmol、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(Ir(PPY)、143mg、218umol、0.025当量)をN下で一度に添加した。反応物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。ワークアップのために、3つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、フィルターケーキをMeCN(5mL)で洗浄し、真空中で乾燥させて、残渣(1g)を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=100:1~1:1)によって残渣を精製して、(1.5g、収率70.6%)を黄色の固体として得た。
29.4 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((7-フルオロ-2-ヒドロキシ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の6-ブロモ-7-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(155mg、638umol、1.5当量)、3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(100mg、425umol、1当量)、Pd(dba)(38.9mg、42.5umol、0.1当量)、t-Bu Xphos(36.0mg、85.0umol、0.2当量)、及びKCO(117mg、850umol、2当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。混合物を加熱し、100℃のN雰囲気下で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(20mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 80*40mm*3um;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:20%~40%、7分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(7-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(67.2mg、収率39.8%)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ=9.35(d,J=2.4Hz,1H),8.93(br d,J=16.8Hz,1H),8.38(d,J=9.6Hz,1H),8.32(s,1H),7.89(d,J=12.0Hz,1H),7.83-7.69(m,1H),7.19(d,J=12.4Hz,2H),6.09(d,J=12.0Hz,1H),4.59(dt,J=4.4,10.2Hz,1H),4.05(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.97-3.89(m,1H),3.84-3.66(m,2H),3.57-3.49(m,1H),2.17(br d,J=9.6Hz,1H),2.05-1.94(m,1H)。MS(ESI):C1817BFNの計算質量、397.14、m/z実測値396.1[M-H]。HPLC:100.00%(220nm)、99.88%(254nm)。
30. 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
30.1 1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オンの調製
THF(200mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンゾニトリル(10g、50.5mmol、6.7mL、1当量)の溶液に、0℃のi-PrMgCl(2M、75.7mL、3当量)を添加した。反応物を25℃まで温め、25℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃のHO(100mL)によって反応混合物をクエンチし、次いで、EtOAc(80mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1~3/1)によって残渣を精製して、1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オン(10g、収率81.4%)を白色の固体として得た。
30.2 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(20mL)中のLDA(2M、15.4mL、5当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(PMDTA、4.28g、24.7mmol、5.2mL、4当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(6.61g、24.7mmol、4当量)を滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、0℃のTHF(10mL)中の1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)-2-メチル-プロパン-1-オン(1.50g、6.2mmol、1当量)の溶液を滴加した。反応物を0℃で1時間撹拌し続けた。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NH4Cl水溶液(100mL)によって反応混合物をクエンチし、1NのHClでpH=7に調整し、次いで、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~30%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、粗生成物を得た。粗生成物を25℃の石油エーテル(10mL)で10分間トリチュレーションして、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.9g、3.37mmol、収率54.6%)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.96(s,1H),7.84(d,J=2.3Hz,1H),7.55(dd,J=2.4,8.8Hz,1H),7.84(d,J=8.8Hz,1H),6.03(s,1H),3.26-3.23(m,1H),1.19(d,J=6.8Hz,6H)
MS(ESI):C1112BBrOの計算質量、266.01、m/z実測値265.1[M-H]
HPLC:99.71%(220nm)、99.70(254nm)。
30.3 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.5g、1.87mmol、1当量)、3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(396mg、1.69mmol、0.9当量)、t-Bu Xphos(159mg、374umol、0.2当量)、Pd(dba)(171mg、187umol、0.1当量)、及びKOAc(367mg、3.75mmol、2当量)の溶液に脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物を加熱し、80℃のN雰囲気下で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、3つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1)によって残渣を精製して、所望の化合物(980mg、収率59%、純度94.9%)を白色の固体として得、これをSFC(条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-MeOH];B%:50%~50%、5分)によって更に分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(404.6mg、収率51.2%、99.5%ee、第1のピーク、Rt=1.288) 1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.08(s,1H),8.64(s,1H),8.29(s,1H),8.22-8.21(m,1H) 7.72(s,1H),7.37-7.34(m,1H),7.16-7.12(m,2H),5.97(s,1H),4.59-4.56(m,1H),4.09-4.06(m,1H),3.72-3.69(m,1H),3.60-3.56(m,1H),3.49-3.42(m,1H),3.42-3.36(m,1H),3.30-3.28(m,1H),2.21-2.19(m,1H),2.03-1.99(m,1H),1.28(t,J=6.8Hz,6H)。MS(ESI):C2124BNの計算質量、421.19、m/z実測値422.2[M+H]。HPLC:97.80%(220nm)、99.26%(254nm)。及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(427.1mg、収率54.1%、純度97.4%、99.2%ee、第2のピーク、Rt=1.401分)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.08(s,1H),8.65(s,1H),8.30(s,1H),8.22-8.21(m,1H) 7.72(s,1H),7.37-7.34(m,1H),7.16-7.12(m,2H),5.97(s,1H),4.59-4.56(m,1H),4.09-4.06(m,1H),3.72-3.69(m,1H),3.60-3.56(m,1H),3.49-3.42(m,1H),3.42-3.36(m,1H),3.30-3.28(m,1H),2.21-2.19(m,1H),2.03-1.99(m,1H),1.28(t,J=6.8Hz,6H)MS(ESI):C2124BNの計算質量、421.19、m/z実測値422.3[M+H]。HPLC:97.82%(220nm)、99.31%(254nm)。
31. 1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(6mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(100mg、418umol、1当量)、3-アミノ-1-(2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(110mg、502umol、1.2当量)、t-Bu Xphos(36mg、83umol、0.2当量)、Pd(dba)(77mg、83umol、0.2当量)、及びKOAc(82.1mg、837umol、2当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで混合物を80℃まで加熱し、80℃のN雰囲気下で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:25%~45%、8分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-8-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(18mg、収率11.4%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.99(s,1H),8.76(s,1H),8.27(s,1H),7.74(d,J=12.0Hz,1H),7.67(d,J=2.8Hz,1H),7.59(brs,1H),7.36(s,1H),7.13(brs,1H),6.08(d,J=11.6Hz,1H),4.87(q,J=8.0Hz,1H),3.41-3.33(m,1H),2.31(s,3H),2.26-2.24(m,1H),2.18-2.13(m,1H),1.95-1.84(m,4H)MS(ESI):C1920BNの計算質量、377.17、m/z実測値378.2[M+H]
HPLC:92.03%(220nm)、97.51%(254nm)。
32. 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-3,8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
32.1 5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-ベンズアルデヒドの調製
AcOH(300mL)中の2-ヒドロキシ-3-メチル-ベンズアルデヒド(10g、73.4mmol、1当量)の混合物に、25℃のBr(13.5g、84.5mmol、1.15当量)をN下で添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。HO(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで固体が沈殿した。沈殿物を濾過して、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-ベンズアルデヒド(10g、収率63.3%)を白色の固体として得た。
32.2 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(30mL)中のLDA(2M、5.1mL、2.2当量)の混合物に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(PMDTA、1.6g、9.30mmol、1.94mL、2当量)、及びTHF(30mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)エチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(2.9g、10.2mmol、2.2当量)の溶液を30分間添加した。次いで、0℃の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-ベンズアルデヒド(1g、4.65mmol、1当量)をN下で添加した。反応物を20℃まで温め、20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NH4Cl水溶液(50mL)によって反応混合物をクエンチし、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.55g、収率46.7%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.03(s,1H),7.48(s,1H),7.43(s,1H),7.37(s,1H),2.33(s,3H),2.02(s,3H)。
32.3 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-3.8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(8mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3,8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.2g、790umol、1当量)及び3-アミノ-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(223mg、949umol、1.2当量)の混合物に、25℃のPd(dba)(36mg、39.5umol、0.05当量)、KOAc(116mg、1.19mmol、1.5当量)、及びt-Bu XPhos(34mg、79.0umol、0.1当量)をN下で添加した。混合物を80℃まで加熱し、12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~0/1)によって残渣を精製して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-3,8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(42mg、収率13.0%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.99(s,1H),8.67(s,1H),8.28(s,1H),7.68(br s,1H),7.55(s,1H),7.47(s,1H),7.21(s,1H),7.14(br s,1H),4.57-4.53(m,1H),4.06-4.03(m,1H),3.94-3.92(m,2H),3.73-3.67(m,1H),3.52(t,J=10.2Hz,1H),2.34(s,3H),2.19-2.16(m,1H),2.03(s,3H),2.01-1.98(m,1H)。MS(ESI):C2022BNの計算質量、407.18、m/z実測値406.2[M-H]。HPLC:94.85%(220nm)、99.02%(254nm)。
33. 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(4-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
33.1 1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)プロパン-1-オンの調製
DCM(50mL)中の塩化プロパノイル(4.95g、53.4mmol、4.95mL、2当量)の溶液に、0℃のAlCl(14.3g、107mmol、4当量)を添加した。添加後、混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、0℃の1-ブロモ-4-メトキシ-ベンゼン(5.00g、26.7mmol、1当量)を添加した。生じた混合物を加熱し、65℃で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃のHO(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)プロパン-1-オン(5.00g、収率81.6%)を黄色の固体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ=12.26(s,1H),7.88(s,1H),7.54(dd,J=2.0,8.9Hz,1H),6.90(d,J=8.9Hz,1H),3.03(q,J=7.2Hz,2H),1.25(t,J=7.2Hz,3H)。
33.2 6-ブロモ-4-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(30mL)中のLDA(2M、21.8mL、5当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(PMDTA、6.05g、34.9mmol、7.29mL、4当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(9.36g、34.9mmol、4当量)を滴加した。添加後、混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、0℃のTHF(10mL)中の1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)プロパン-1-オン(2g、8.73mmol、1当量)を滴加した。生じた混合物を0℃で1時間撹拌し続けた。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。NHCl(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、1NのHClでpH=7に調整し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~30%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、粗生成物を得た。粗生成物を25℃の石油エーテル(10mL)で10分間トリチュレーションして、6-ブロモ-4-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.8g、収率36.2%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ=8.96(s,1H),7.78(d,J=2.4Hz,1H),7.54(dd,J=2.0,8.9Hz,1H),7.19(d,J=8.4Hz,1H),5.99(s,1H),2.70(q,J=7.2Hz,2H),1.19(t,J=7.3Hz,3H)。
33.3 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)-3-[(4-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(279mg、1.19mmol、1.5当量)の溶液に、25℃のKOAc(155mg、1.58mmol、2当量)、6-ブロモ-4-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(200mg、791umol、1当量)、Pd(dba)(36.0mg、39.5umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(33.1mg、79.0umol、0.1当量)を添加した。生じた混合物を80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:15%~45%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)-3-[(4-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(100.2mg、収率15.5%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ=9.08(s,1H),8.64(s,1H),8.29(s,1H),8.09(s,1H),7.72(s,1H),7.41(d,J=6.9Hz,1H),7.19-7.12(m,2H),5.93(s,1H),4.59-4.56(m,1H),4.08-4.05(m,1H),3.97-3.94(m,1H),3.72-3.62(m,2H),3.41-3.42(m,1H),2.81-2.76(m,2H),2.20-2.17(m,1H),2.01-1.99(m,1H),1.27(t,J=7.2Hz,3H)MS(ESI):C2022BNの計算質量、407.18、m/z実測値406.2[M-H]。HPLC:99.34%(220nm)、99.51%(254nm)。
34. 1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミド(157mg、674umol、1.5当量)の溶液に、25℃のKOAc(88mg、899umol、2当量)、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン(120mg、450umol、1当量)、Pd(dba)(21mg、22.5umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(19mg、45umol、0.1当量)をN下で添加した。生じた混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:30%~60%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(17.3mg、収率9.18%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.05(s,1H),8.63(s,1H),8.32-8.27(m,1H),8.23(s,1H),7.72-7.61(m,1H),7.37-7.29(m,1H),7.16-7.09(m,1H),5.96(s,1H),4.47-4.28(m,1H),3.29-3.17(m,2H),2.26-2.17(m,1H),2.07-1.97(m,1H),1.97-1.61(m,5H),1.55-1.38(m,1H),1.27(t,J=7.0Hz,6H)。MS(ESI):C2226BNの計算質量、419.21、m/z実測値418.3[M-H]。HPLC:97.39%(220nm)、99.89%(254nm)。
35. 1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(3mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(148mg、674umol、1.5当量)の溶液に、25℃のKOAc(88mg、899umol、2当量)、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン(120mg、450umol、1当量)、Pd(dba)(21mg、22.5umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(19mg、45umol、0.1当量)をN下で添加した。生じた混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:30%~60%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-4-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(30.2mg、収率16.5%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.09(s,1H),9.63(s,1H),8.28(s,1H),8.28-8.27(m,1H),7.63(s,1H),7.33-7.29(m,1H),7.12(d,J=8.8Hz,2H),5.96(s,1H),4.97-4.91(m,1H),3.41-3.32(m,1H),3.29-3.26(m,1H),2.23-2.14(m,2H),2.16-2.14(m,1H),1.93-1.92(m,1H) 1.90-1.88(m,2H),1.24(t,J=6.6Hz,6H)MS(ESI):C2124BNの計算質量、405.20、m/z実測値404.2[M-H]。HPLC:92.21%(220nm)、99.38%(254nm)。
36. 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
36.1 2-(2-ブロモフェニル)プロパン-2-オールの調製
MeMgBr(3M、232.5mL、3当量)を、10℃のTHF(700mL)中の2-ブロモ安息香酸メチル(50.0g、232mmol、32.68mL、1当量)の溶液に滴加し、生じた混合物を25℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。飽和NHCl水溶液(200mL×2)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機物をNaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1:0~10:1)によって残渣を精製して、2-(2-ブロモフェニル)プロパン-2-オール(49.5g、収率98.9%)を無色の油として得た。H NMR(CDCl3-d,400MHz) δ 7,.66(d,J=8.0Hz,1H),7.58(d,J=8.0Hz,1H),7.29(d,J=6.4Hz,1H),7.11(d,J=6.0Hz,1H),1.75(s,6H)。
36.2[1-(2-ブロモフェニル)-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シランの調製
DCM(300mL)中の2-(2-ブロモフェニル)プロパン-2-オール(30.0g、139mmol、1当量)及び2,6-ジメチルピリジン(279mmol、32.49mL、2当量)の溶液に、10℃の[tert-ブチル(ジメチル)シリル]トリフルオロメタンスルホネート(209mmol、48.1mL、1.5当量)を滴加した。混合物を25℃まで温め、25℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を氷水(w/w=1/1)(500mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相をDCM(500mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(500mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、[1-(2-ブロモフェニル)-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シラン(39.0g、収率84.9%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl3-d,400MHz) δ 7.91(d,J=8.0Hz,1H),7.57(d,J=8.0Hz,1H),7.28(t,J=6.8Hz,1H),7.07(t,J=2.0Hz,1H),1.80(s,6H),0.99(s,9H),0.18(s,6H)。
36.3[1-[2-ブロモ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シラン及び[1-[2-ブロモ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シランの調製
2-メチルテトラヒドロフラン(80mL)中の[1-(2-ブロモフェニル)-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シラン(8.0g、24.3mmol、1当量)、Ir(COD)(OMe)(644mg、971umol、0.04当量)、及び3,4,7,8-テトラメチル-1,10-フェナントロリン(574mg、2.43mmol、0.1当量)の混合物に、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(194mmol、28.2mL、8当量)をN下で滴加した。混合物を90℃まで加熱し、30時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。ワークアップのために、3つの併発反応を組み合わせた。混合物を氷水(w/w=1/1)(250mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(150mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~3/1)によって残渣を精製して、[1-[2-ブロモ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シラン及び[1-[2-ブロモ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シラン(36g、混合物)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl3-d,400MHz) δ 7.99(s,1H),7.92(d,J=7.6Hz,1H),7.73(d,J=7.6Hz,1H),1.78(s,6H),1.34(s,12H),0.97(s,9H),0.16(s,6H)。
36.4 (3-ブロモ-4-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)フェニル)ボロン酸及び(4-ブロモ-3-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)フェニル)ボロン酸の調製
THF(250mL)及びHO(100mL)中の[1-[2-ブロモ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シラン(24.0g、52.7mmol、1当量)の溶液に、25℃のNaIO(33.8g、158mmol、3当量)及びNHOAc(12.2g、158mmol、3当量)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を氷水(w/w=1/1)(300mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(200mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~3/1)によって残渣を精製して、粗生成物を得た。次いで、粗生成物を20℃の石油エーテル(100mL)で10分間トリチュレーションして、[3-ブロモ-4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]フェニル]ボロン酸(化合物5、5.0g、収率25.4%)を白色の固体として得た。及び(4-ブロモ-3-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロパン-2-イル)フェニル)ボロン酸(化合物5A、12g、粗製物)を茶色の油として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.17(s,2H),7.94(s,1H),7.74-7.67(m,2H),1.69(s,6H),0.90(s,9H),0.09(s,6H)。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.19(s,1H),8.07(s,2H),7.57-7.51(m,2H),1.73(s,6H),0.92(s,9H),0.10(s,6H)。
36.5 3-[3-ブロモ-4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリノ]-1-(トランス4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
DMA(20mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(1.0g、4.25mmol、1当量)及び[3-ブロモ-4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]フェニル]ボロン酸(1.90g、5.10mmol、1.2当量)の混合物に、25℃の4A分子ふるい(7g)、TEA(2.96mL、21.2mmol、5当量)、及びCu(OAc)(1.93g、10.6mmol、2.5当量)をO下で一度に添加した。混合物を40℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過した。濾液に20℃のHO(200mL)を添加し、酢酸エチル(80mL×4)で抽出した。合わせた有機層をブライン(60mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1)によって残渣を精製して、3-[3-ブロモ-4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(5.00g、収率52.2%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.20(s,1H),8.31(s,1H),7.84(d,J=2.0Hz,1H),7.74(br s,1H),7.61(d,J=8.8Hz,1H),7..47-7.44(m,1H),7.22(br s,1H),4.61-4.57(m,1H),4.06-4.04(m,1H),3.93-3.90(m,1H),3.65-3.62(m,1H),3.61-3.45(m,1H),2.18-2.14(m,1H),2.04-1.99(m,2H),1.71(s,6H),0.92(s,9H),0.10(s,6H)。
36.6 3-[4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]-3-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
DMA(1mL)及びジオキサン(10mL)中の3-[3-ブロモ-4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリノ]-1-(4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(500mg、889umol、1当量)の混合物に、20℃のPd(PPhCl(62.4mg、88.9umol、0.1当量)、KOAc(262mg、2.67mmol、3当量)、及び2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン(1.00g、4.44mmol、5当量)をN下で一度に添加した。混合物を80℃で4時間撹拌した。ワークアップのために、5つの併発反応を組み合わせた。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/1~0/1)によって残渣を精製して、3-[4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]-3-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)アニリノ]-1-(4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(2.5g、粗製物)を茶色の油として得た。
36.7 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製。
THF(20mL)中の3-[4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]-3-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(2.0g、3.36mmol、1当量)の混合物に、0℃のHCl(6N、2.80mL、5当量)をN下で滴加した。混合物を20℃で1時間撹拌した。混合物を氷水(w/w=1/1)(10mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(10mL×4)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna c18 250mm*100mm*10um;移動相:[水(0.05%HCl)-ACN];B%:15%~45%、25分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-((1-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(580mg)を得、これをSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:35%~35%、10分)によって分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(215.2mg、収率16.2%、純度98.1%、100%ee、第1のピーク、Rt=2.860分)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.20(s,1H),8.94(s,1H),8.30(s,1H),7.73-7.68(m,2H),7.64(s,1H),7.28(d,J=8.0Hz,1H),7.19(br s,1H),4.59-4.55(m,1H),4.06-4.02(m,1H),3.95-3.91(m,1H),3.73-3.67(m,2H),3.49-3.48(m,1H),2.19-2.14(m,1H),2.02-1.98(m,1H),1.43(s,6H)。MS(ESI):C1922BNの計算質量395.18、m/z実測値396.2[M+H]。HPLC:98.12%(220nm)、98.23%(254nm)。及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(215.4mg、収率16.2%、純度100%、100%ee、第2のピーク、Rt=3.633分)を白色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.20(s,1H),8.94(s,1H),8.30(s,1H),7.71-7.68(m,2H),7.64(s,1H),7.30(d,J=8.4Hz,1H),7.18(br s,1H),4.57-4.55(m,1H),4.06-4.02(m,1H),3.95-3.91(m,1H),3.73-3.67(m,2H),3.49-3.45(m,1H),2.18-2.14(m,1H),2.01-1.98(m,1H),1.43(s,6H)。MS(ESI):C1922BNの計算質量395.18、m/z実測値396.2[M+H]。HPLC:100%(220nm)、100%(254nm)。
37. 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(1-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
37.1 2-ブロモ-5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)安息香酸メチルの調製
MeOH(90mL)中の5-アミノ-2-ブロモ安息香酸メチル(10.0g、43.4mmol、1当量)の混合物に、20℃のBocO(20.8g、95.6mmol、2.2当量)及びNaCO(13.8g、130mmol、3当量)を添加した。混合物を20℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応物から減圧下でメタノールを除去して、残渣を得た。残渣にHO(150L)を添加し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、2-ブロモ-5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)安息香酸メチル(11.0g、収率76.6%)を白色の固体として得た。H NMR(CDCl3-d,400MHz) δ 7.84(d,J=2.8Hz,1H),7.55(d,J=8.8Hz,1H),7.40(dd,J=8.8Hz,2.8Hz,1H),6.60(s,1H),3.92(s,3H),1.52(s,9H)。
37.2 N-[4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)フェニル]カルバミン酸tert-ブチルの調製
MeMgBr(3M、72.6mL、6当量)の溶液に、0℃の2-ブロモ-5-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)安息香酸メチル(12.0g、36.3mmol、1当量)を滴加し、20℃まで温め、2時間20℃で撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(300mL)に注ぎ、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、N-[4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)フェニル]カルバミン酸tert-ブチル(20.0g、60.5mmol、収率83.3%)を白色の固体として得た。H NMR(CDCl3-d,400MHz) δ 7.61(d,J=2.8Hz,1H),7.48(d,J=8.4Hz,1H),7.25(br s,1H),6.48(br s,1H),2.67(s,1H),1.74(s,6H),1.52(s,9H)。
37.3 2-(5-アミノ-2-ブロモ-フェニル)プロパン-2-オールの調製
EtOAc(100mL)中のN-[4-ブロモ-3-(1-ヒドロキシ-1-メチル-エチル)フェニル]カルバミン酸tert-ブチル(20.0g、60.5mmol、1当量)の混合物に、20℃のHCl/EtOAc(4M、151mL、10当量)をN下で一度に添加し、混合物を20℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物に0℃の水(200mL)を添加し、次いで、固体NaCOでpH=4に調整した。次いで、混合物を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、2-(5-アミノ-2-ブロモ-フェニル)プロパン-2-オール(13.0g、収率93.2%)をオフホワイトの固体として得た。
37.4 4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリンの調製
DCM(130mL)中の2-(5-アミノ-2-ブロモ-フェニル)プロパン-2-オール(13.0g、56.5mmol、1当量)及び2,6-ジメチルピリジン(19.7mL、169mmol、3当量)の溶液に、10℃の[tert-ブチル(ジメチル)シリル]トリフルオロメタンスルホネート(25.9mL、113mmol、2当量)を滴加した。混合物を40℃で16時間撹拌した。反応混合物をHO(30mL)の添加によってクエンチし、ジクロロメタン(150mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(150mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリン(10.0g、収率51.4%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl-d,400MHz) δ 7.30(s,1H),7.29(d,J=4.4Hz,1H),6.41(dd,J=8.4Hz,2.8Hz,1H),3.65(br s,1H),1.75(s,6H),0.98(s,9H),0.17(s,6H)。
37.5[1-[2-ブロモ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シランの調製
MeCN(100mL)中の4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリン(10.0g、29.0mmol、1当量)の混合物に、20℃のt-BuONO(8.98g、87.1mmol、3当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(22.1g、87.1mmol、3当量)を添加した。混合物を加熱し、80℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~5/1)によって残渣を精製して、[1-[2-ブロモ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シラン(6.00g、収率45.3%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl-d,400MHz) δ 8.41(s,1H),7.56(d,J=7.6Hz,1H),7.45(d,J=7.6Hz,1H),1.79(s,6H),1.33(s,12H),1.02(s,9H),0.18(s,6H)。
37.6[4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]フェニル]ボロン酸の調製
THF(50mL)及びHO(20mL)中の[1-[2-ブロモ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]-1-メチル-エトキシ]-tert-ブチル-ジメチル-シラン(5.00g、10.9mmol、1当量)の溶液に、25℃のNaIO(7.05g、32.9mmol、3当量)及びNHOAc(2.54g、32.9mmol、3当量)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を氷水(w/w=1/1)(40mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(40mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~3/1)によって残渣を分離して、[4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]フェニル]ボロン酸(4.0g、収率97.6%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.19(s,1H),8.06(s,2H),7.57-7.51(m,2H),1.73(s,6H),0.92(s,9H),0.10(s,6H)。
37.7 3-[4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
DMA(15mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(600mg、2.55mmol、1当量)及び[4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]フェニル]ボロン酸(951mg、2.55mmol、1当量)の混合物に、25℃の4A分子ふるい(1.3g)、TEA(1.29g、12.7mmol、1.78mL、5当量)、及びCu(OAc)(1.16g、6.38mmol、2.5当量)をO下で一度に添加した。混合物を加熱し、40℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、2つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過した。濾液に20℃のHO(70mL)を添加し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/1)によって残渣を精製して、3-[4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリノ]-1-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(1.60g、収率55.7%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.38(s,1H),8.30(s,1H),7.75(br s,1H),7.67-7.61(m,2H),7.46(d,J=8.4Hz,1H),7.27(br s,1H),4.61-4.55(m,1H),4.05-4.03(m,1H),4.02-4.01(m,1H),3.70-3.63(m,2H),3.45-3.42(m,1H),2.18-2.13(m,1H),2.00-1.95(m,1H),1.74(s,1H),0.95(s,1H),0.13(s,6H)。
37.8 3-[3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]-4-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
ジオキサン(4mL)中の3-[4-ブロモ-3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(100mg、177umol、1当量)の混合物に、20℃のKOAc(43.6mg、444umol、2.5当量)、Pd(PPhCl(12.4mg、17.7umol、0.1当量)、及び2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン(481mg、2.13mmol、12当量)をN下で一度に添加した。混合物を加熱し、120℃で20分間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、13種の併発反応を組み合わせた。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=3/1~1/1)によって残渣を精製して、3-[3-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]-4-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(2.3g、粗製物)を茶色の油として得た。
37.9 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(1-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(20mL)中の3-[4-[1-[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシ-1-メチル-エチル]-3-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(2.0g、3.36mmol、1当量)の混合物に、0℃のHCl(4N、4.20mL、5当量)をN下で滴加した。反応物を20℃まで温め、20℃で1時間撹拌した。混合物を氷水(w/w=1/1)(40mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(20mL×4)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 250*50mm*10um;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:20%~50%、10分)によって残渣を精製して、1-(4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)-3-[(1-ヒドロキシ-3,3-ジメチル-2,1-ベンゾオキサボロール-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(182.7mg、収率13.7%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.34(s,1H),8.74(s,1H),8.31(s,1H),7.74(br s,1H),7.55-7.52(m,1H),7.48-7.46(m,2H),7.21(br s,1H),4.61-4.56(m,1H),4.08-4.03(m,1H),3.91-3.90(m,1H),3.68-3.63(m,2H),3.48-3.47(m,1H),2.20-2.15(m,1H),2.01-1.97(m,1H),1.44(s,6H)。MS(ESI):C1922BNの計算質量395.18、m/z実測値396.2[M+H]。HPLC:96.62%(220nm)、92.95%(254nm)。
38. 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(7-フルオロ-1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
38.1 2-ブロモ-3-フルオロ-5-ニトロ-安息香酸の調製
SO(300mL)中の2-ブロモ-3-フルオロ-安息香酸(100g、456mmol、4.07mL、1当量)の混合物に、0℃の発煙硝酸(50.4g、800mmol、1.75当量)を滴加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を氷水(1500mL)に注ぎ、いくつかの白色の固体が形成された。結果混合物を濾過した。フィルターケーキを水(300mL×10)で洗浄し、真空中で乾燥させて、2-ブロモ-3-フルオロ-5-ニトロ-安息香酸(35.0g、収率14.5%)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.69(dd,J=2.4Hz,1.2Hz,1H),8.19(dd,J=7.6Hz,2.8Hz,1H)。
38.2 2-ブロモ-3-フルオロ-5-ニトロ-安息香酸メチルの調製
MeOH(100mL)中の2-ブロモ-3-フルオロ-5-ニトロ-安息香酸(15.0g、57mmol、1当量)の混合物に、0℃のSOCl(7.5g、64mmol、1.1当量)を滴加した。混合物を加熱し、68℃で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。混合物を真空中で濃縮して、MeOHを除去した。残渣を氷水(150mL)に注ぎ、いくつかの白色の固体が形成された。固体を濾過し、フィルターケーキを水(100mL×3)で洗浄し、真空中で乾燥させて、2-ブロモ-3-フルオロ-5-ニトロ-安息香酸メチル(27.6g、収率87.3%)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.69(dd,J=2.4Hz,1.2Hz,1H),8.19(dd,J=7.6Hz,2.4Hz,1H),4.02(s,3H)。
38.3 5-アミノ-2-ブロモ-3-フルオロ-安息香酸メチルの調製
O(150mL)及びEtOH(150mL)中の2-ブロモ-3-フルオロ-5-ニトロ-安息香酸メチル(25.0g、90mmol、1当量)の混合物に、20℃のFe粉末(25.2g、450mmol、5当量)及びNHCl(29.0g、542mmol、6当量)を少しずつ添加した。混合物を加熱し、80℃で4時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物はフィルターであり、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をHO(50mL)で希釈し、EtOAc(100mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、5-アミノ-2-ブロモ-3-フルオロ-安息香酸メチル(18.6g、収率83.3%)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 6.88(dd,J=2.8Hz,1.2Hz,1H),6.56(dd,J=10.0Hz,2.8Hz,1H),3.96(br s,2H),3.91(s,3H)。
38.4 2-ブロモ-3-フルオロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
MeCN(250mL)中の5-アミノ-2-ブロモ-3-フルオロ-安息香酸メチル(9.0g、36mmol、1当量)の混合物に、20℃のt-BuONO(9.4g、91mmol、2.5当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(16.6g、66mmol、1.8当量)を少しずつ添加した。混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。生じた混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=20/1~10/1)によって残渣を精製して、2-ブロモ-3-フルオロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(9g、収率51.8%、純度75%)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.95(s,1H),7.62(d,J=8.4Hz,1H),3.93(s,3H),1.31(s,12H)。
38.5 (4-ブロモ-3-フルオロ-5-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸の調製
O(250mL)及びTHF(150mL)中の2-ブロモ-3-フルオロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(9.0g、18.8mmol、純度75%、1当量)の混合物に、0℃のNaIO(40.2g、188mmol、10当量)及びNHOAc(14.5g、188mmol、10当量)を少しずつ添加した。混合物を20℃で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過した。濾液を飽和NaCO水溶液によってpH=12に調整し、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を廃棄した。水性相をHCl(3N)によってpH=4に調整した。白色の固体を沈殿させ、濾過した。フィルターケーキを真空中で乾燥させて、粗生成物を得た。粗生成物を20℃の石油エーテル:EtOAc(10:1、150mL)で10分間トリチュレーションし、再度濾過して、(4-ブロモ-3-フルオロ-5-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(4.1g、収率78.7%)を白色の固体として得た。
38.6 2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-3-フルオロ-安息香酸メチルの調製
DMA(15mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(1.0g、4.3mmol、1.2当量)及び(4-ブロモ-3-フルオロ-5-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(1.0g、3.6mmol、1当量)の混合物に、25℃のTEA(2.5mL、5当量)、Cu(OAc)(131mg、722umol、0.2当量)、及び4A分子ふるい(500mg)を添加した。生じた混合物を加熱し、40℃の大気雰囲気下で4時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。飽和NH4Cl水溶液(30mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(30mL)で抽出した。有機相をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=10/1~0/1)によって残渣を精製して、2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-3-フルオロ-安息香酸メチル(3.5g、収率51.9%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.53(s,1H),8.34(s,1H),7.92(dd,J=11.2Hz,2.4Hz,1H),7.81(br s,1H),7.75(s,1H),7.30(br s,1H),4.65-4.61(m,1H),4.08-4.03(m,1H),3.92-3.89(m,1H),3.88(s,3H),3.69-3.63(m,2H),3.50-3.46(m,1H),2.18-2.15(m,1H),2.01-1.98(m,1H)。
38.7 3-[4-ブロモ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(50mL)中の2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-3-フルオロ-安息香酸メチル(4.00g、8.58mmol、1当量)の混合物に、0℃のLiBH4(1.12g、51.4mmol、6当量)を添加した。生じた混合物を25℃のN雰囲気下で4時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃の飽和NH4Cl水溶液(50mL)によって反応混合物をクエンチし、次いで、EtOAc(30mL×4)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、3-[4-ブロモ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)アニリノ]-1-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(3.5g、純度80%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.46(s,1H),8.33(s,1H),7.80(br s,1H),7.70(dd,J=11.2Hz,2.4Hz,1H),7.29(br s,1H),7.28(s,1H),5.53(s,1H),4.64-4.60(m,1H),4.50(s,2H),4.07-4.02(m,1H),3.94-3.89(m,1H),3.70-3.65(m,2H),3.50-3.46(m,1H),2.17-2.14(m,1H),2.01-1.98(m,1H)。
38.8 3-[4-ブロモ-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-5-フルオロ-アニリノ]-1-(4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
DCM(15mL)中の3-[4-ブロモ-3-フルオロ-5-(ヒドロキシメチル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(500mg、912umol、純度80%、1当量)の混合物に、0℃の2,6-ルチジン(196mg、1.8mmol、2当量)及びTBSOTf(362mg、1.4mmol、1.5当量)を添加した。生じた混合物を25℃のN雰囲気下で4時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。ワークアップのために、7つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=5/1~1/2)によって残渣を精製して、3-[4-ブロモ-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-5-フルオロ-アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(2.4g、収率67.9%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.52(s,1H),8.34(s,1H),7.79(br s,1H),7.67(dd,J=11.2Hz,2.4Hz,1H),7.27(br s,1H),7.26(s,1H),4.69(s,2H),4.60-4.54(m,1H),4.06-4.02(m,1H),3.94-3.89(m,1H),3.70-3.65(m,2H),3.52-3.47(m,1H),2.15-2.12(m,1H),2.01-1.98(m,1H),0.93(s,9H),0.13(s,6H)。
38.9 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(7-フルオロ-1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
ジオキサン(20mL)中の3-[4-ブロモ-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-5-フルオロ-アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(500mg、904umol、1当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(1.15g、4.52mmol、5当量)の混合物に、25℃のKOAc(178mg、1.8mmol、2当量)、Pd(PPhCl(64mg、91umol)を添加した。生じた混合物を120℃のN雰囲気下で4時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、3つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(7-フルオロ-1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドを得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 250*50mm*10um;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:15%~40%、10分)及びSFC分離(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-ETOH];B%:50%~50%、9分)によって残渣を精製して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(7-フルオロ-1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(175mg、収率16.7%)を得た。純度99.5%、99.8ee%第1のピーク、Rt=1.239分)を白色の固体として。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.54(s,1H),8.98(s,1H),8.33(s,1H),7.79(br s,1H),7.35(d,J=10.8Hz 1H),7.27(br s,1H),7.25(s,2H),4.94(s,2H),4.63-4.59(m,1H),4.06-4.02(m,1H),3.93-3.89(m,1H),3.70-3.64(m,2H),3.52-3.47(m,1H),2.17-2.12(m,1H),2.03-1.97(m,1H)。MS(ESI):C1717BFNの計算質量、385.14、m/z実測値386.2[M+H]。HPLC:99.57%(220nm)、100%(254nm)。及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(7-フルオロ-1-ヒドロキシ-3H-2,1-ベンゾオキサボロール-5-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(175mg、収率16.7%、純度96.3%、98.9ee%、第2のピーク、Rt=1.468分)を白色の固体として。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.53(s,1H),8.98(s,1H),8.33(s,1H),7.79(br s,1H),7.35(d,J=10.8Hz 1H),7.27(br s,1H),7.25(s,2H),4.94(s,2H),4.63-4.59(m,1H),4.06-4.02(m,1H),3.93-3.89(m,1H),3.70-3.64(m,2H),3.52-3.47(m,1H),2.17-2.12(m,1H),2.03-1.97(m,1H)。MS(ESI):C1717BFNの計算質量、385.14、m/z実測値386.2[M+H]。HPLC:96.39%(220nm)、98.23%(254nm)。
39.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
39.1 1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)プロパン-1-オンの調製
DCM(50mL)中の塩化プロパノイル(5.00g、53.5mmol、5mL、2当量)の溶液に、0℃のAlCl(14.3g、107mmol、4当量)を添加した。添加後、混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、0℃の1-ブロモ-4-メトキシ-ベンゼン(5.00g、26.7mmol、3.4mL、1当量)を滴加した。生じた混合物を加熱し、65℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃のHO(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、DCM(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)プロパン-1-オン(5.00g、21.8mmol、収率81.6%)を黄色の固体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 12.26(s,1H),7.87(d,J=2.5Hz,1H),7.54(dd,J=2.4,8.8Hz,1H),6.94-6.84(m,1H),3.09-2.97(m,2H),1.25(t,J=7.2Hz,3H)。
39.2 6-ブロモ-3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(10mL)中のLDA(2M、6.6mL、3当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(1.51g、8.73mmol、1.8mL、2当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロピル]-1,3,2-ジオキサボロラン(2.60g、8.73mmol、2当量)を滴加した。添加後、混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、0℃のTHF(5mL)中の1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-フェニル)プロパン-1-オン(1.00g、4.4mmol、1当量)を滴加した。生じた混合物を0℃で1時間撹拌し続けた。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。NHCl(50mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、1NのHClでpH=7に調整し、次いでEtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~30%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(1.50g、粗製物)を白色の固体として得た。1H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.71(d,J=2.4Hz,1H),7.42-7.38(m,1H),7.11-7.08(m,1H),1.66-1.53(m,4H),0.93(t,J=7.3Hz,6H)。
39.3 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の3-アミノ-1-(トランス4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(251mg、1.07mmol、1.5当量)の溶液に、25℃のKOAc(140mg、1.42mmol、2当量)、6-ブロモ-3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(200mg、712umol、1当量)、Pd(dba)(65mg、71.2umol、0.1当量)、及びt-BuXPhos(60mg、142.4umol、0.2当量)を添加した。生じた混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:30%~60%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(43.5mg、収率14.0%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.09(s,1H),8.57(s,1H),8.31(s,1H),8.16(d,J=2.4Hz,1H),7.74(s,1H),7.29-7.21(m,1H),7.18(s,1H),7.11-7.05(m,1H),4.66-4.46(m,1H),4.13-4.03(m,1H),4.01-3.88(m,1H),3.75-3.65(m,1H),3.64-3.49(m,1H),3.46-3.36(m,1H),2.86-2.73(m,2H),2.46-2.37(m,2H),2.27-2.14(m,1H),2.08-1.92(m,1H),1.23(t,J=7.5Hz,3H),1.08-0.97(m,3H)MS(ESI):C2226BNの計算質量、435.21、m/z実測値434.3[M-H]。HPLC:96.06%(220nm)、98.04%(254nm)。
40.1-(トランス-2-シアノシロペンチル)-3-[(3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(316mg、1.44mmol、1.5当量)の溶液に、25℃のKOAc(189mg、1.92mmol、2当量)、25℃の6-ブロモ-3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(270mg、961umol、1当量)、Pd(dba)(88mg、96.1umol、0.1当量)、及びt-Bu XPhos(82mg、192.2umol、0.2当量)を添加した。生じた混合物を80℃で24時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:カラム:カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:32%~62%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(3,4-ジエチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(63.4mg、収率15.7%)を黄色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.07(s,1H),8.54(s,1H),8.28(s,1H),8.19-8.09(m,1H),7.63(s,1H),7.27-7.19(m,1H),7.12(s,1H),7.10-7.04(m,1H),4.96-4.89(m,1H),3.40-3.37(m,1H),2.83-2.72(m,2H),2.46-2.36(m,2H),2.31-2.17(m,2H),2.17-2.09(m,1H),2.02-1.82(m,3H),1.19(t,J=7.5Hz,3H),1.03(t,J=7.5Hz,3H)MS(ESI):C2226BNの計算質量、419.21、m/z実測値418.2[M-H]。HPLC:95.76%(220nm)、98.83(254nm)。
41.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
41.1 2-ブロモ-5-ヨード-安息香酸メチルの調製
DMF(100mL)中の2-ブロモ-5-ヨード-安息香酸(10.0g、30.6mmol、1当量)及びKCO(6.34g、45.9mmol、1.5当量)の溶液に、25℃のMeI(5.64g、39.8mmol、1.3当量)を添加した。反応混合物を25℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃の水(200mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、2-ブロモ-5-ヨード-安息香酸メチル(10.0g、収率95.9%)を茶色の油として得た。H NMR(CDCl3,400MHz) δ 8.11(s,1H),7.63(dd,J=8.4Hz,2.4Hz,1H),7.39(d,J=8.4Hz,1H),3.94(s,3H)。
41.2 (4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸の調製
THF(80mL)中の2-[2-(ジメチルアミノ)エトキシ]-N,N-ジメチル-エタンアミン(2.82g、17.6mmol、1.2当量)の溶液に、15℃のi-PrMgCl(2M、8.8mL、1.2当量)を添加した。混合物を15℃で20分間撹拌した。次いで、2-ブロモ-5-ヨード-安息香酸メチル(5.00g、14.7mmol、1当量)を反応混合物に滴加した。生じた混合物を25℃で10分間撹拌した。次いで、反応物を0℃まで冷却し、0℃のホウ酸トリメチル(3.05g、29.3mmol、3.3mL、2当量)を滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し続けた。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃の飽和NH4Cl水溶液(100mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、EtOAc(40mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(90mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で0~25%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、(4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(1.70g、収率44.8%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.14(s,1H),7.83(dd,J=8.0Hz,1.6Hz,1H),7.73(d,J=8.0Hz,1H),3.86(s,3H)。
41.3 2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチルの調製
DCM(14mL)中の(4-ブロモ-3-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(1.00g、3.86mmol、1当量)、3-アミノ-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(908mg、3.86mmol、1当量)、TEA(1.95g、19.3mmol、2.7mL、5当量)、Cu(OAc)(1.75g、9.65mmol、2.5当量)、及び4A分子ふるい(2g)の混合物を脱気し、Oで3回パージした。次いで、混合物を25℃のO雰囲気下で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチル(0.50g、収率28.9%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.35(s,1H),8.32(s,1H),7.99(d,J=2.8Hz,1H),7.77(br s,1H),7.70(dd,J=2.8,8.8Hz,1H),7.57(d,J=8.8Hz,1H),7.25(br s,1H),4.60(dt,J=4.4,10.0Hz,1H),4.10-4.03(m,1H),3.94-3.90(m,1H),3.86(s,3H),3.72-3.60(m,2H),3.50-3.41(m,1H),2.18-2.10(m,1H),2.05-1.92(m,1H)。
41.4 5-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
ジオキサン(6mL)中の2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]安息香酸メチル(250mg、557umol、1当量)、BPin(283mg、1.12mmol、2当量)、KOAc(164mg、1.67mmol、3当量)、Pd(dppf)Cl(20mg、27.9umol、0.05当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物を加熱し、85℃のN雰囲気下で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、2つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を25℃まで冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、メチル-5-[[4-カルバモイル-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ベンゾエート(0.50g、収率90.5%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.38(s,1H),8.33(s,1H),7.95(d,J=2.4Hz,1H),7.80-7.71(m,2H),7.40(d,J=8.0Hz,1H),7.25(br s,1H),4.60(dt,J=4.4,10.0Hz,1H),4.10-4.04(m,1H),3.95-3.90(m,1H),3.83(s,3H),3.70-3.58(m,2H),3.51-3.41(m,1H),2.19-2.15(m,1H),2.06-1.97(m,1H),1.30(s,12H)。
41.5 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
MeOH(1mL)及びTHF(10mL)中の5-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(0.85g、1.31mmol、1当量)の溶液に、0℃のNaBH(248mg、6.56mmol、5当量)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃の水(10mL)で反応混合物をクエンチし、次いで、生じた混合物をHCl(2M)でpHを5に調整し、0℃で30分間撹拌した。溶液をEtOAc(5mL)で希釈し、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna 80*30mm*3um;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:5%~35%、8分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(0.5g、純度95.1%)を白色の固体として得、これをSFC(条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:60%~60%、12分)によって更に分離して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(221mg、収率45.8%、100%ee、第1のピーク、Rt=2.436分)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.41(s,1H),8.89(br s,1H),8.32(s,1H),7.75(br s,1H),7.62-7.56(m,2H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.21(br s,1H),4.94(s,2H),4.58(dt,J=4.4,10.0Hz,1H),4.04(dd,J=4.0,11.2Hz,1H),3.95-3.85(m,1H),3.75-3.63(m,2H),3.50(t,J=10.8Hz,1H),2.16(d,J=10.8Hz,1H),2.05-1.92(m,1H)。MS(ESI):C1718BNの計算質量367.15、m/z実測値368.2[M+H]。HPLC:99.61%(220nm)、100%(254nm)、及び1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(204mg、収率42.3%、100%ee、第2のピーク、Rt=3.141分)を白色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.41(s,1H),8.88(br s,1H),8.32(s,1H),7.75(br s,1H),7.62-7.56(m,2H),7.38(d,J=8.0Hz,1H),7.21(br s,1H),4.94(s,2H),4.58(dt,J=4.4,10.0Hz,1H),4.04(dd,J=4.0,11.2Hz,1H),3.95-3.85(m,1H),3.75-3.63(m,2H),3.50(t,J=10.8Hz,1H),2.16(d,J=10.8Hz,1H),2.05-1.92(m,1H)。MS(ESI):C1718BNの計算質量367.15;m/z実測値368.1[M+H]。HPLC:100%(220nm)、100%(254nm)。
42.1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-7-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
42.1 2-[2-ブロモ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]酢酸メチルの調製
2-MeTHF(20mL)中の2-(2-ブロモフェニル)酢酸メチル(2.00g、8.73mmol、1当量)の溶液に、4-tert-ブチル-2-(4-tert-ブチル-2-ピリジル)ピリジン(234mg、873umol、0.1当量)、Ir(COD)(OMe)(289mg、436umol、0.05当量)、及び4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(4.50g、34.9mmol、5.1mL、4当量)をN下で添加した。混合物を加熱し、90℃のN下で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。ワークアップのために、6つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);12g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~20%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-[2-ブロモ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]酢酸メチル(合計10g、粗製物)を茶色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.01(s,0.5H),7.71-7.69(m,1H),7.60-7.55(m,1H),7.29(d,J=7.5Hz,0.5H),3.82(s,2H),3.71(s,3H),1.34(s,12H)。
42.2[3-ブロモ-4-(2-メトキシ-2-オキソ-エチル)フェニル]ボロン酸の調製
THF(60mL)及びHO(30mL)中の2-[2-ブロモ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]酢酸メチル(10.0g、28.2mmol、1当量)及び2-[2-ブロモ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]酢酸メチル(10.0g、28.2mmol、1当量)の溶液に、NaIO(24.1g、113mmol、6.2mL、4当量)及びNHOAc(8.7g、113mmol、4当量)を添加した。混合物を25℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(200Ml)の添加によって反応混合物をクエンチし、2NのHClでpH=6に調整した。次いで、混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×1)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:20%~50%、10分)によって残渣を精製して、[3-ブロモ-4-(2-メトキシ-2-オキソ-エチル)フェニル]ボロン酸(5.00g、収率21.6%)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.23(s,2H),7.97(s,1H),7.71(d,J=7.5Hz,1H),7.37(d,J=7.5Hz,1H),3.82(s,2H),3.62(s,3H)。
42.3 2-[2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]フェニル]酢酸メチルの調製
DMSO(20mL)中の[3-ブロモ-4-(2-メトキシ-2-オキソ-エチル)フェニル]ボロン酸(500mg、1.83mmol、1当量)の溶液に、25℃のCu(OAc)(832mg、4.58mmol、2.5当量)、3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(517mg、2.2mmol、1.2当量)、及びTEA(927mg、9.16mmol、1.28mL、5当量)を添加した。生じた混合物を加熱し、40℃のO雰囲気下で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、3つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過した。濾液をHO(30mL)で希釈し、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);20g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~50%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-[2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]フェニル]酢酸メチル(1.50g、収率59.0%)を黄色の固体として得た。
42.4 2-[4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)フェニル]酢酸メチルの調製
ジオキサン(10mL)中の2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン(611mg、2.70mmol、2.5当量)、2-[2-ブロモ-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]フェニル]酢酸メチル(500mg、1.08mmol、1当量)、KOAc(265mg、2.70mmol、2.5当量)、及びPd(PPhCl(76mg、108umol、0.1当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。次いで、混合物を加熱し、120℃のN雰囲気下で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を25℃のMTBE(10mL)で10分間トリチュレーションして、2-[4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)フェニル]酢酸メチル(1.30g)を茶色の固体として得た。
42.5 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-7-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(20mL)及びMeOH(4mL)中の2-[4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)フェニル]酢酸メチル(1.30g、2.62mmol、1当量)の溶液に、0℃のNaBH(496mg、13mmol、5当量)を添加した。生じた混合物を25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を2NのHClでpH=4に調整し、30分間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃のHO(100mL)で混合物をクエンチし、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN]、B%:20%~50%、10分)によって残渣を精製して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-7-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(640mg、収率93.84%、純度98%)を白色の固体として得、これをSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um)、移動相:[Neu-IPA]、B%:40%~40%、8分)によって更に分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-7-イル)アミノ」ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(260mg、収率25.9%、100%ee、第1のピーク、Rt=2.120分)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ=9.12(s,1H),8.38(s,1H),8.28(s,1H),7.80(dd,J=2.4,8.2Hz,1H),7.70(s,1H),7.54(d,J=2.4Hz,1H),7.18(s,1H),7.12(d,J=8.3Hz,1H),4.55(dt,J=4.4,10.1Hz,1H),4.06-4.02(m,3H),3.93-3.90(m,1H),3.71-3.65(m,2H),3.49-3.44(m,1H),2.79(t,J=5.8Hz,2H),2.18-2.14(m,1H),2.03-1.93(m,1H)MS(ESI):C1820BNの計算質量、381.16、m/z実測値382.2[M+H]。HPLC:99.16%(220nm)、100%(254nm)。及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(1-ヒドロキシ-3,4-ジヒドロ-2,1-ベンゾオキサボリニン-7-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(262mg、収率26.1%、100%ee、第2のピーク、Rt=2.521分)を白色の固体として。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ=9.12(s,1H),8.38(s,1H),8.28(s,1H),7.80(dd,J=2.4,8.2Hz,1H),7.70(s,1H),7.54(d,J=2.4Hz,1H),7.18(s,1H),7.12(d,J=8.3Hz,1H),4.55(dt,J=4.4,10.1Hz,1H),4.06-4.01(m,3H),3.93-3.90(m,1H),3.71-3.62(m,2H),3.49-3.43(m,1H),2.79(t,J=5.8Hz,2H),2.18-2.14(m,1H),2.03-1.99(m,1H)MS(ESI):C1820BNの計算質量、381.16、m/z実測値382.2[M+H]。HPLC:99.53%(220nm)、99.84%(254nm)。
43.3-[(4-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
43.1 2-[(4-ブロモ-2-ヨード-フェノキシ)メトキシ]エチル-トリメチル-シランの調製
THF(200mL)中の4-ブロモ-2-ヨード-フェニル(20.0g、66.9mmol、1当量)の混合物に、0℃のNaH(4.01g、100mmol、純度60%、1.5当量)をN下で少しずつ添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで、混合物に、0℃の(2-(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン(73.6mmol、13.0mL、1.1当量)を滴加した。反応物を20℃まで温め、20℃で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を、飽和NHCl水溶液(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(200mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);330g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~25%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-[(4-ブロモ-2-ヨード-フェノキシ)メトキシ]エチル-トリメチル-シラン(27.0g、収率94.0%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.89(d,J=2.4Hz,1H),7.39(dd,J=8.8Hz,2.4Hz,1H),6.97(d,J=8.8Hz,1H),5.27(s,2H),3.78(t,J=8.4Hz,2H),0.95(t,J=8.0Hz,2H),0.01(s,9H)。
43.2 2-[5-ブロモ-2-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)フェニル]エチニル-トリメチル-シランの調製
THF(300mL)中の2-[(4-ブロモ-2-ヨード-フェノキシ)メトキシ]エチル-トリメチル-シラン(27.0g、62.9mmol、1当量)及びエチニル(トリメチル)シラン(189mmol、26.2mL、3当量)の混合物に、20℃のTHF(100mL)中のCuI(1.20g、6.29mmol、0.1当量)、Pd(PPhCl(2.21g、3.15mmol、0.05当量)、及びTEA(440mmol、61.3mL、7当量)の溶液をN下で滴加した。混合物を20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NHCl水溶液(300mL)で反応混合物をクエンチし、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(150mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);330g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出]によって残渣を精製して、2-[5-ブロモ-2-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)フェニル]エチニル-トリメチル-シラン(23.5g、収率93.5%)を茶色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.55(d,J=2.4Hz,1H),7.34(dd,J=9.2Hz,2.8Hz,1H),6.99(d,J=8.8Hz,1H),5.27(s,2H),3.80(t,J=8.4Hz,2H),0.96(t,J=8.4Hz,2H),0.26(s,9H),0.02(s,9H)。
43.3[4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)-3-(2-トリメチルシリルエチニル)フェニル]ボロン酸の調製
THF(100mL)中の2-[5-ブロモ-2-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)フェニル]エチニル-トリメチル-シラン(10.0g、25.0mmol、1当量)及びホウ酸トリイソプロピル(30.0mmol、6.91mL、1.2当量)の溶液に、-40℃のn-BuLi(2.5M、22.0mL、2.2当量)をN下で添加した。混合物を-40℃で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃の飽和NHCl水溶液(100mL)によって反応混合物をクエンチし、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~50%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、[4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)-3-(2-トリメチルシリルエチニル)フェニル]ボロン酸(7.00g、収率61.3%、純度80%)を白色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.28(s,1H),8.12(dd,J=8.4Hz,1.2Hz,1H),7.22(d,J=8.4Hz,1H),5.39(s,2H),3.86(t,J=8.4Hz,2H),0.99(t,J=8.4Hz,2H),0.32(s,9H),0.03(s,9H)。
43.4 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)-3-(2-トリメチルシリルエチニル)アニリノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
DMA(100mL)中の[4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)-3-(2-トリメチルシリルエチニル)フェニル]ボロン酸(4.05g、10.0mmol、純度90%、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(2.52g、10.7mmol、1.07当量)の混合物に、20℃のCu(OAc)(4.54g、25.0mmol、2.5当量)及びピリジン(50.0mmol、4.04mL、5当量)を大気下で添加した。混合物を加熱し、35℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣にHO(100mL)を添加し、次いで、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~50%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)-3-(2-トリメチルシリルエチニル)アニリノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(6g、収率54.1%)を黄色の固体として得た。
H NMR(CDCl,400MHz) δ 8.64(s,1H),7.75(s,1H),7.58(d,J=2.8Hz,1H),7.48(dd,J=9.2Hz,2.8Hz,1H),7.05(d,J=9.2Hz,,1H),5.49(br s,2H),5.25(s,2H),4.23-4.18(m,1H),4.16-4.10(m,1H) 4.06-4.01(m,2H),3.83(t,J=8.4,Hz,2H),3.66-3.56(m,2H),2.17-2.09(m,1H),2.05-1.99(m,1H),0.98(t,J=8.4,Hz,,2H),0.27(s,9H),0.03(s,9H)。
43.5 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[3-エチニル-4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)アニリノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
MeOH(100mL)中の1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)-3-(2-トリメチルシリルエチニル)アニリノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(2.8g、5.06mmol、1当量)の混合物に、20℃のKCO(489mg、3.54mmol、0.7当量)を添加した。混合物を20℃で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、2つの併発反応を組み合わせた。HO(60mL)で反応混合物をクエンチし、0℃の2NのHClでpHを7に調整し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(35mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[3-エチニル-4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)アニリノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(4.30g、収率88.2%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.02(s,1H),8.28(s,1H),7.73-7.66(m,1H),7.56-7.52(m,2H),7.18(br s,1H),7.08(d,J=8.8,Hz,1H),5.21(s,2H),4.56(td,J=10.4,Hz,1H),4.20(s,1H),4.05-4.02(m,1H),3.92-3.89(m,1H),3.74(t,J=8.4,Hz,2H),3.67-3.59(m,2H),3.48-3.43(m,1H),2.17-2.13(m,1H),2.03-1.96(m,1H),0.89(t,J=8.0,Hz,,2H),0.02(s,9H)。
43.6 キラル3-[(4-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドル-2H-オピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
BCl(1M、10.38mL、10当量)の溶液に、0℃の1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[3-エチニル-4-(2-トリメチルシリルエトキシメトキシ)アニリノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(500mg、1.04mmol、1当量)を添加した。反応物を20℃まで温め、20℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、5つの併発反応を組み合わせた。HO(150mL)によって反応混合物をクエンチし、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 250*50mm*10um;移動相:[水(TFA)-ACN];B%:25%~55%、10分)によって残渣を精製して、3-[(4-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(550mg、収率25.6%、純度99.4%)をオフホワイトの固体として得、これをSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-ETOH];B%:44%~44%、7分)によって更に分離して、3-[(4-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(221mg、収率10.1%、純度98.1%、100%ee、第1のピーク、Rt=1.301分)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.17(br s,1H),9.16(s,1H),8.31(br s,1H),8.29(d,J=2.8Hz,1H),7.71(br s,1H),7.55(dd,J=8.4Hz,2.8Hz,1H),7.29-7.09(m,2H),6.30(s,1H),4.60(td,J=10.4Hz,1H),4.07(dd,J=11.2Hz,4.0Hz,1H),3.93(d,J=9.2Hz,1H),3.70(t,J=10.0Hz,1H),3.62(td,J=11.2Hz,1H),3.44-3.39(m,1H),2.21-2.17(m,1H),2.04-1.94(m,1H)。MS(ESI):C1817BCINの計算質量413.11、m/z実測値414.1[M+H]。HPLC:98.14%(220nm)、99.03%(254nm)、及び3-[(4-クロロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(220mg、収率10.1%、純度99.0%、100%ee、第2ピーク、Rt=1.440分)をオフホワイトの固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.17(br s,1H),9.16(s,1H),8.31(br s,1H),8.29(d,J=2.8Hz,1H),7.74(br s,1H),7.56(dd,J=9.2Hz,2.8Hz,1H),7.27-7.09(m,2H),6.30(s,1H),4.60(td,J=10.0Hz,1H),4.07(dd,J=11.2Hz,4.4Hz,1H),3.94(d,J=11.2Hz,1H),3.71(t,J=10.4Hz,1H),3.61(td,J=14.8Hz,1H),3.43-3.40(m,1H),2.23-2.16(m,1H),2.03-1.95(m,1H)。MS(ESI):C1817BCINの計算質量413.11;m/z実測値414.1[M+H]。HPLC:99.00%(220nm)、99.47%(254nm)。
44.1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
44.1 5-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒドの調製
CHCN(80mL)中の3-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(5.00g、35.7mmol、1当量)の混合物に、20℃のNHOAc(275mg、3.57mmol、0.1当量)及びNBS(6.99g、39.3mmol、1.1当量)をN下で添加した。混合物を20℃で2時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を真空中で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、5-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(7.05g、収率95.9%)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 10.89(s,1H),9.88(s,1H),7.54-7.52(m,1H),7.52-7.48(m,1H)。
44.2 4-ブロモ-2-フルオロ-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノールの調製
THF(50mL)中のLDA(2M、28.5mL、2.5当量)の混合物に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(7.91g、45.7mmol、9.53mL、2当量)、及びTHF(60mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(12.2g、45.7mmol、2当量)の溶液をN下で添加した。混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、25℃のTHF(40mL)中の5-ブロモ-3-フルオロ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(5g、22.8mmol、1当量)の溶液を滴加した。混合物を25℃で40分間撹拌し続けた。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NHCl水溶液(100mL)によって反応物をクエンチし、EtOAc(80mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-ブロモ-2-フルオロ-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(8g、収率63.3%、純度62%)を黄色の油として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 7.58(d,J=18.8Hz,1H),7.42(s,1H),7.17(dd,J=9.6Hz,2.4Hz,1H),6.22(d,J=18.4Hz,1H),5.58(br s,1H) 1.32(s,12H)。
44.3 6-ブロモ-8-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
MeCN(30mL)中の(E)-4-ブロモ-2-フルオロ-6-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル)フェノール(2.70g、4.88mmol、純度62%、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(79.8mg、122umol、0.025当量)をN2下で一度に添加した。反応物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。ワークアップのために、3つの併発反応を組み合わせた。反応物を減圧下で濃縮し、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で0~20%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-8-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(4.00g、収率90.0%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.42(s,1H),7.79(d,J=12.0Hz,1H),7.67-7.63(m,2H),6.27(d,J=12.0Hz,1H)。
44.4 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(12mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(500mg、2.13mmol、1当量)及び6-ブロモ-8-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(516mg、2.13mmol、1当量)の混合物に、20℃のt-BuXphos(162mg、383umol、0.18当量)、KOAc(417mg、4.25mmol、2当量)、及びPd(dba)(175mg、191umol、0.09当量)をN下で一度に添加した。混合物を加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、2つの併発反応を組み合わせた。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。HO(20mL)に残渣を溶解させ、0℃の2HのHClでpHを7に調整し、次いでEtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を25℃のDCM(20mL)でトリチュレーションして、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(600mg、収率33.8%、純度95.1%)を黄色の固体として得、これをSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-ETOH];B%:35%~35%、10分)によって更に分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(200mg、収率11.5%、純度97.1%、100%ee、第1のピーク、Rt=1.822分)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.18(s,1H),9.12(s,1H),8.30(s,1H),7.81(d,J=11.6Hz,1H),7.76-7.65(m,2H),7.41(s,1H),7.20(br s,1H),6.18(d,J=12.0Hz,1H),4.57(td,J=10.0Hz,1H),4.03(dd,J=11.2Hz,4.0Hz,1H),3.91(br d,J=10.4Hz,1H) 3.75-3.66(m,2H),3.51(t,J=11.6Hz,1H),2.20-2.12(m,1H),2.04-1.95(m,1H)。MS(ESI):C1817BFNの計算質量397.14、m/z実測値398.2[M+H]。HPLC:97.13%(220nm)、98.26%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(181.7mg、収率10.5%、純度98.0%、100%ee、第2のピーク、Rt=2.151分)を黄色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.21(s,1H),9.12(s,1H),8.30(s,1H),7.81(d,J=11.2Hz,1H),7.77-7.65(m,2H),7.41(s,1H),7.20(br s,1H),6.18(d,J=12.0Hz,1H),4.57(td,J=10.4Hz,1H),4.03(dd,J=10.8Hz,3.6Hz,1H),3.96-3.83(m,1H) 3.75-3.66(m,2H),3.51(t,J=12.4Hz,1H),2.20-2.15(m,1H),2.04-1.95(m,1H)。MS(ESI):C1817BFNの計算質量397.14、m/z実測値398.2[M+H]。HPLC:98.00%(220nm)、99.19%(254nm)。
45.1-[トランス-2-シアノシクロペンチル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の6-ブロモ-8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(500mg、1.95mmol、1当量)及び3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(513mg、2.34mmol、1.2当量)の混合物に、20℃のt-Bu Xphos(165mg、390umol、0.2当量)、KOAc(478mg、4.88mmol、2.5当量)、及びPd(dba)(178mg、195umol、0.1当量)をN下で一度に添加した。混合物を80℃まで加熱し、80℃で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、15um);移動相:[水(HCl)-ACN];B%:25%~55%、20分)によって残渣を精製して、所望の化合物(1.00g、収率52%、純度95.3%)を白色の固体として得、これをSFC(条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:40%~40%、10分)によって更に分離して、1-[トランス-2-シアノシクロペンチル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(223mg、収率14.5%、100%ee、第1のピーク、Rt=2.034分)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.12(s,1H),9.09(s,1H),8.29(s,1H),7.62(dd,J=2.4,13.2Hz,2H),7.45(s,1H),7.35(d,J=1.2Hz,1H),7.15(br s,1H),4.88(q,J=8.0Hz,1H),3.42-3.41(m,1H),2.34-2.33(m,1H),2.23-2.19(m,1H),2.12-2.05(m,1H),1.95(d,J=0.8Hz,3H),1.97-1.89(m,3H)。MS(ESI):C1919BFNの計算質量、395.20、m/z実測値396.2[M+H]。HPLC:98.72%(220nm)、99.54(254nm)、及び1-[トランス-2-シアノシクロペンチル]-3-[(8-フルオロ-2-ヒドロキシ-3-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(210mg、収率13.6%、99.7%ee、第2のピーク、Rt=2.291分)を白色の固体として。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.12(s,1H),9.09(s,1H),8.29(s,1H),7.62(dd,J=2.4,13.2Hz,2H),7.46(s,1H),7.35(d,J=1.2Hz,1H),7.16(br s,1H),4.88(q,J=8.0Hz,1H),3.42-3.40(m,1H),2.34-2.33(m,1H),2.27-2.19(m,1H),2.12-2.01(m,1H),1.95(d,J=0.8Hz,3H),1.95-1.89(m,3H)。MS(ESI):C1919BFNの計算質量、395.20、m/z実測値396.2[M+H]。HPLC:96.61%(220nm)、99.33%(254nm)。
46.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-7-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
46.1 5-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-メチルベンズアルデヒドの調製
MeCN(100mL)中の4-ブロモ-3-メチル-フェノール(10g、53.4mmol、1当量)、HCHO(8.0g、267mmol、5当量)、TEA(10.8g、106mmol、2当量)、及びMgCl(7.6g、80.2mmol、1.5当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージした。混合物を70℃のN雰囲気下で7時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。HO(100mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=100:1~10:1)によって残渣を精製して、5-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-メチル-ベンズアルデヒド(10g、収率86.9%)を黄色の固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ=10.87(s,1H),9.80(s,1H),7.69(s,1H),6.91(s,1H),2.43(s,3H)。
46.2 4-ブロモ-5-メチル-2-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル)フェノールの調製
THF(100mL)中のLDA(2M、45mL、2.5当量)の混合物に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチルエタン-1,2-ジアミン(12.5g、72.5mmol、2当量)、及びTHF(100mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(19.4g、72.5mmol、2当量)の溶液をN下で添加した。混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、25℃のTHF(100mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-4-メチル-ベンズアルデヒド(7.8g、36.2mmol、1当量)の溶液を滴加し、混合物を25℃で40分間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物をNHCl水溶液(200mL)で希釈し、EtOAc(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc=100:1~10:1)によって残渣を精製して、4-ブロモ-5-メチル-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(5.5g、収率44.7%)を黄色の固体として得た。H NMR(400MHz,クロロホルム-d) δ=7.59(s,1H),7.55(d,J=18.4Hz,1H),6.70(s,1H),6.11(d,J=18.4Hz,1H),2.31(s,3H),1.31(s,12H)。
46.3 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-7-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
MeCN(20mL)中の4-ブロモ-5-メチル-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(5.4g、15.9mmol、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(260mg、0.398mmol、0.025当量)をN下で一度に添加した。反応物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、フィルターケーキを5mLのMeCNで洗浄した。フィルターケーキを真空中で乾燥させて、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-7-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(3.3g、収率86.7%)を黄色の固体として得た。
46.4 キラル1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-7-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(50mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-7-メチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(3.3g、13.8mmol、1当量)、3-アミノ-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(3.2g、13.8mmol、1当量)、KOAc(2.7g、27.6mmol、2当量)、t-Bu Xphos(1.2g、2.76mmol、0.2当量)、及びPd(dba)(1.3g、1.38mmol、0.1当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を80℃のN雰囲気下で12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。HO(100mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、15um);移動相:[水(HCl)-ACN];B%:15%~45%、20分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-7-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(600mg、純度98%)を白色の固体として得た。生成物をSFC(カラム:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm*25mm、10um);移動相:[Neu-ETOH];B%:55%~55%、6分)によって更に分離して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-7-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(236mg、収率47.2%、純度99.1%、99.7%ee、第1のピーク、Rt=1.513分)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6)δ=9.22(s,1H),8.73(s,1H),8.28(d,J=17.6Hz,2H),7.84(d,J=11.4Hz,1H),7.79-7.66(m,1H),7.16(br d,J=1.2Hz,1H),7.07(s,1H),6.05(d,J=11.4Hz,1H),4.57(dt,J=4.4,10.2Hz,1H),4.05(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.96-3.88(m,1H),3.77-3.67(m,2H),3.57-3.47(m,1H),2.31(s,3H),2.22-2.11(m,1H),2.06-1.93(m,1H)、MS(ESI):C19H20BN5O4の計算質量、393.16、m/z実測値394.2[M+H]+。HPLC:99.19%(220nm)、99.51(254nm)、及び1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-7-メチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(241.5mg、614umol、収率48.3%、純度98.0%、98.7%ee、第2のピーク、Rt=1.683分)を白色の固体として。H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ=9.22(s,1H),8.74(s,1H),8.31(s,1H),8.26(s,1H),7.85(d,J=12.0Hz,1H),7.80-7.62(m,1H),7.27-7.10(m,1H),7.07(s,1H),6.05(d,J=11.8Hz,1H),4.58(dt,J=4.4,10.2Hz,1H),4.05(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.98-3.88(m,1H),3.79-3.67(m,2H),3.57-3.48(m,1H),2.31(s,3H),2.22-2.13(m,1H),2.06-1.94(m,1H)、MS(ESI):C19H20BN5O4の計算質量、393.16、m/z実測値394.1[M-H]+、HPLC:98.09%(220nm)、98.82(254nm)。
47.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-4,8-ジメチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
47.1 1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)エタン-1-オンの調製
Figure 2023554665000271

NBS(10.5g、59.4mmol、1.05当量を、25℃のDMF(20mL)中の1-(2-ヒドロキシ-3-メチル-フェニル)エタノン(8.5g、56.6mmol、1当量)の溶液に添加した。生じた混合物を25℃で10時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。ブライン(250mL)を溶液に添加し、次いで混合物をEtOAc(150mL×2)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮して黄色の固体を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100:1~10:1)によって精製して、1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-フェニル)エタノン(8g、収率61.7%)を淡黄色の固体として得た。
47.2 6-ブロモ-4,8-ジメチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オールの調製
Figure 2023554665000272

THF(20mL)中のLDA(2M、10.9mL、2.5当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチルエタン-1,2-ジアミン(PMDTA、3.03g、17.5mmol、3.65mL、2当量)、及びTHF(4mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(B1、4.68g、17.5mmol、2当量)の溶液をN下で添加した。混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、これに、25℃のTHF(2mL)中の1-(5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-メチル-フェニル)エタノン(2g、8.73mmol、1当量)の溶液を滴加した。混合物を25℃で40分間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。飽和NHCl水溶液(50mL)によって混合物をクエンチし、0℃のHCl(2N)でpH=5~6に調整した。懸濁液をEtOAc(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で5~7%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-4,8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.5g、収率22.6%)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 8.92(s,1H),7.57(s,1H),7.48(s,1H),5.97(s,1H),2.48-2.28(s,6H)。
47.3 キラル1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-4.8-ジメチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(30mL)中の6-ブロモ-4,8-ジメチル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール(2.0g、7.9mmol、1.0当量)及び3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(1.86g、7.9mmol、1.0当量)の混合物に、25℃のPd(dba)(362mg、395umol、0.05当量)、t-Bu Xphos(335mg、790umol、0.1当量)、及びKOAc(1.55g、15.8mmol、2.0当量)をN下で一度に添加した。混合物を80℃まで加熱し、80℃で50時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。25℃のHO(2mL)で混合物をクエンチし、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1:1)によって精製したように残渣を精製して、黄色の固体として所望のものを得、これをSFC(REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm*25mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:50%~50%、7分)によって更に分離して、2つの異性体:
1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4,8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(257.9mg、収率27.1%、100%ee、第1のピーク、Rt=1.487分)を白色の固体として得たH NMR(400MHz,DMSO-d) δ 9.06(s,1H),8.66(s,1H),8.35(s,1H),7.96(s,1H),7.76(br s,1H),7.35(s,1H),7.23(br s,1H),5.98(s,1H),4.70-4.55(m,1H),4.15-4.10(m,1H),4.05-3.95(m,1H),3.85-3.65(m,2H),3.55-3.45(m,1H),2.47(s,3H),2.40(s,3H),2.30-2.20(m,1H),2.10-1.93(m,1H)MS(ESI):C2022BNの計算質量、407.18、m/z実測値408.2[M+H]。HPLC:95.68%(220nm)、99.77%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-4,8-ジメチル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(280mg、収率29.4%、99.5%ee、第2のピーク、Rt=1.650分)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 9.00(s,1H),8.59(s,1H),8.29(s,1H),7.90(s,1H),7.71(br s,1H),7.29(s,1H),7.17(br s,1H),5.93(s,1H),4.65-4.50(m,1H),4.10-4.05(m,1H),4.00-3.90(m,1H),3.80-3.60(m,2H),3.50-3.40(m,1H),2.41(s,3H),2.35(s,3H),2.25-2.15(m,1H),2.05-1.90(m,1H)。MS(ESI):C2022BNの計算質量、407.18、m/z実測値408.2[M+H]。HPLC:97.77%(220nm)、97.57%(254nm)。
48.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
48.1 2,2’-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン)の調製
トルエン(30mL)中の2-メチルプロパナール(0.5g、6.93mmol、632uL、1当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(BPin、3.87g、15.2mmol、2.2当量)、CuI(132mg、693umol、0.1当量)、及びt-BuONa(866mg、9.01mmol、1.3当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を100℃のN雰囲気下で15時間撹拌した。ワークアップのために、10種の併発反応を組み合わせた。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)は、2-メチルプロパナールが完全に消費され、1つの新しいスポットが形成されたことを示した。反応物を室温まで冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);220g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、150mL/分で0~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2,2’-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン)(6g、収率34.8%)を無色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 2.11-1.98(m,1H),1.23(d,J=3.6Hz,24H),0.96(d,J=6.8Hz,6H),0.61(br d,J=10.1Hz,1H)。
48.2 6-ブロモ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オールの調製
THF(10mL)中のLDA(2M、6.5mL、2当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチルエタン-1,2-ジアミン(2.24g、12.9mmol、2.70mL、2当量)及び2,2’-(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン)(4g、12.9mmol、2当量)をN下で10分間かけて少しずつ添加した。混合物を0℃で20分間撹拌した。次いで、THF(5mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(1.3g、6.47mmol、1当量)の溶液を0℃の上の混合物に添加し、生じた混合物を0℃で3時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1、R=0.6)は、新たなスポットが形成されたことを示した。0℃の飽和NH4Cl水溶液(30mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、60mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール(1.2g、粗製物)を黄色の油として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.07(s,1H),7.70(d,J=2.4Hz,1H),7.47-7.42(m,2H),7.13(d,J=8.8Hz,1H),2.80-2.55(m,1H),1.15(d,J=1.6Hz,6H)。MS(ESI):C1112BBrOの計算質量266.01;m/z実測値265.0[M-H]
48.3 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(20mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(0.9g、3.83mmol、1当量)、6-ブロモ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1.2]オキサボリニン-2-オール(1.12g、4.21mmol、1.1当量)、KOAc(563mg、5.74mmol、1.5当量)、Pd(dba)(350mg、382umol、0.1当量)、及びt-BuXphos(324mg、765.17umol、0.2当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を85℃のN雰囲気下で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応物を室温まで冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);220g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、150mL/分で0~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(1.2g、収率33.8%、純度91%)を黄色の固体として得た。MS(ESI):C2124BNの計算質量421.19;m/z実測値420.2[M-H]。1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(1.2g)をSFCによって分離して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(454.1mg、収率36.8%、純度97.4%、100%ee、第1のピーク、Rt=1.232分)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) 9.07(s,1H),8.74(s,1H),8.28(s,1H),7.69(br s,1H),7.57(d,J=2.8Hz,1H),7.52(dd,J=2.8,8.8Hz,1H),7.44(s,1H),7.16(br s,1H),7.09(d,J=8.8Hz,1H),4.55(dt,J=4.4,10.4Hz,1H),4.04(dd,J=4.4,11.3Hz,1H),3.92(br d,J=10.4Hz,1H),3.74-3.62(m,2H),3.58-3.45(m,1H),2.81-2.70(m,1H),2.16(br d,J=9.6Hz,1H),2.05-1.91(m,1H),1.16(d,J=6.8Hz,6H)。MS(ESI):C2124BNの計算質量421.19;m/z実測値420.1[M-H]。HPLC:97.46%(220nm)、98.44%(254nm)、及び1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(446.8mg、収率36.3%、純度97.4%、100%ee、第2のピーク、Rt=1.422分)をオフホワイトの固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.07(s,1H),8.74(s,1H),8.28(s,1H),7.69(br s,1H),7.57(d,J=2.8Hz,1H),7.52(dd,J=2.8,8.8Hz,1H),7.44(s,1H),7.17(br s,1H),7.09(d,J=8.8Hz,1H),4.55(dt,J=4.4,10.4Hz,1H),4.04(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.96-3.87(m,1H),3.75-3.64(m,2H),3.56-3.44(m,1H),2.75(td,J=6.8,13.2Hz,1H),2.16(br d,J=9.6Hz,1H),2.05-1.92(m,1H),2.05-1.92(m,1H),1.16(d,J=6.8Hz,6H)。MS(ESI):C2124BNの計算質量421.19、m/z実測値420.2[M-H]。HPLC:97.48%(220nm)、98.92%(254nm)。
49 1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(15mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロヘキシル)ピラゾール-4-カルボキサミド(210mg、899umol、1.2当量)、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン(200mg、749umol、1当量)、KOAc(110mg、1.12mmol、1.5当量)、Pd(dba)(34mg、37umol、0.05当量)、及びt-BuXphos(32mg、75umol、0.1当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を85℃のN雰囲気下で48時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NH4Cl水溶液(0.2mL)でクエンチした。生じた溶液を濾過し、EtOH(10mL×3)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:20%~50%、10分)によって残渣を精製して、1-(2-シアノシクロヘキシル)-3-[(2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾエ(pyrazoe)-4-カルボキサミド(67.2mg、収率19.8%、純度92.6%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.05(s,1H),8.73(s,1H),8.23(s,1H),7.78-7.61(m,1H),7.58-7.52(m,2H),7.42(s,1H),7.20-7.10(m,1H),7.08(d,J=8.8Hz,1H),4.36(dt,J=3.6,11.2Hz,1H),3.30-3.24(m,1H),2.80-2.70(m,1H),2.18(d,J=10.8Hz,1H),2.05-1.95(m,1H),1.93-1.67(m,4H),1.58-1.27(m,2H),1.16(d,J=6.8Hz,6H)。
MS(ESI):C2226BNの計算質量419.21;m/z実測値418.1[M-H]。HPLC:92.69%(220nm)、97.51%(254nm)。
50.1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(15mL)中の3-アミノ-1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)ピラゾール-4-カルボキサミド(197mg、899umol、1.2当量)、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン(200mg、749umol、1当量)、KOAc(110mg、1.12mmol、1.5当量)、Pd(dba)(34mg、37umol、0.05当量)、及びt-Bu Xphos(32mg、74.9umol、0.1当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を85℃のN雰囲気下で48時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NH4Cl水溶液(0.2mL)を添加した。生じた溶液を濾過し、EtOH(10mL×3)で洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:20%~50%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-2-シアノシクロペンチル)-3-[(2-ヒドロキシ-3-イソプロピル-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(56.6mg、収率18.1%、純度97.1%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.03(s,1H),8.73(s,1H),8.27(s,1H),7.73(d,J=2.4Hz,1H),7.60(br s,1H),7.48-7.39(m,2H),7.12(br s,1H),7.07(d,J=8.8Hz,1H),4.90-4.83(m,1H),3.47-3.37(m,1H),2.81-2.70(m,1H),2.33-2.20(m,2H),2.13-2.04(m,1H),2.00-1.85(m,3H),1.15(d,J=6.8Hz,6H)。MS(ESI):C2124BNの計算質量405.2;m/z実測値404.1[M-H]。HPLC:97.11%(220nm)、98.79%(254nm)。
51.1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
51.1 4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノールの調製
THF(40mL)中のLDA(2M、27.3mL、2.2当量)の混合物に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(8.62g、49.8mmol、10.4mL、2当量)、及びTHF(30mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(13.3g、49.8mmol、2当量)の溶液をN下で添加した。反応物を20分間撹拌した。次いで、0℃のTHF(30mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(5.00g、24.9mmol、1当量)の溶液を添加した。反応物を25℃まで温め、25℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、2つの併発反応を組み合わせた。飽和NHCl水溶液(200mL)によって混合物をクエンチし、2NのHClでpHを6に調整し、次いでEtOAc(80mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL×2)によって洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);220g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(12.0g、収率63.0%、純度85%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.59-7.54(m,2H),7.25(dd,J=8.8Hz,2.8Hz,1H),6.70(d,J=8.8Hz,1H),6.15(d,J=18.8Hz,1H),5.62(br s,1H),1.32(s,12H)。
51.2 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
MeCN(30mL)中の4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(3g、7.85mmol、純度85%、1当量)の混合物に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(Ir(PPY)、51.4mg、78.5umol、0.01当量)をN下で一度に添加した。反応物を撹拌し、34W青色LEDランプを使用して15時間照射した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);60g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(2.50g、収率70.8%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.14(s,1H),7.79-7.75(m,2H),7.53(dd,J=8.48Hz,2.4Hz,1H),7.19(d,J=8.8Hz,1H),6.18(d,J=11.6Hz,1H)。
51.3 キラル1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(10mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(500mg、2.13mmol、1当量)及び6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(526mg、2.34mmol、1.1当量)の混合物に、20℃のt-BuXPhos(162mg、383umol、0.18当量)、KOAc(417mg、4.25mmol、2当量)、及びPd(dba)(175mg、191umol、0.09当量)をN下で一度に添加した。混合物を加熱し、80℃で18時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。混合物を濾過し、濾液を真空中で濃縮して、残渣を得た。残渣をHO(60mL)に溶解させ、0℃の2NのHClでpHを6に調整し、次いでEtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Welch Xtimate C18 250*70mm#10um;移動相:[水( NHHCO)-ACN];B%:20%~50%、20分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(1.50g、収率37.2%)をオフホワイトの固体として得た。SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:50%~50%、10分)によって生成物を更に分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(435.1mg、収率13.4%、純度99.4%、100%ee、第1のピーク、Rt=2.239分)をオフホワイトの固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.09(s,1H),8.80(s,1H),8.28(s,1H),7.81(d,J=11.6Hz,1H),7.75-7.63(m,2H),7.54(dd,J=8.8Hz,2.8Hz,1H),7.23-7.12(m,2H),6.11(d,J=11.6Hz,1H),4.55(td,J=10.0Hz,1H),4.03(dd,J=11.2Hz,4.4Hz,1H),3.95-3.90(m,1H) 3.75-3.66(m,2H),3.54-3.48(m,1H),2.20-2.12(m,1H),2.04-1.95(m,1H)。MS(ESI):C1818BNの計算質量379.15;m/z実測値380.1[M+H]。HPLC:99.40%(220nm)、99.73%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[(2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(469.7mg、収率14.3%、純度98.5%、100%ee、第2のピーク、Rt=2.722分)を黄色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.09(s,1H),8.80(s,1H),8.29(s,1H),7.81(d,J=12.0Hz,1H),7.75-7.63(m,2H),7.54(dd,J=8.8Hz,2.8Hz,1H),7.25-7.00(m,2H),6.11(d,J=12.0Hz,1H),4.55(td,J=14.4Hz,1H),4.03(dd,J=11.2Hz,4.0Hz 1H),3.96-3.87(m,1H),3.75-3.67(m,1H),3.55-3.47(m,1H),2.20-2.12(m,1H),2.04-1.95(m,1H)。MS(ESI):C1818BNの計算質量379.15;m/z実測値380.1[M+H]。HPLC:98.56%(220nm)、98.75%(254nm)。
52.3-((7-クロロ-1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
52.1 2-ブロモ-3-クロロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチルの調製
2-メチルテトラヒドロフラン(40mL)中の2-ブロモ-3-クロロ-安息香酸メチル(5g、20.0mmol、1当量)、4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン(10.3g、80.2mmol、11.6mL、4当量)、4-tert-ブチル-2-(4-tert-ブチル-2-ピリジル)ピリジン(dtbbpy、538mg、2.00mmol、0.1当量)、(1Z,5Z)-シクロオクタ-1,5-ジエン;2,4-ジメチル-BLAHビシクロ[1.1.0]ブタン(Ir(OMe)(COD)、531mg、801umol、0.04当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を90℃のN雰囲気下で50時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を室温まで冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);330g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、150mL/分で0~7%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ブロモ-3-クロロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(32g、収率85.0%)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.97(s,1H),7.93(s,1H),3.94(s,3H),1.35(s,12H)。
52.2 (4-ブロモ-3-クロロ-5-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸の調製
THF(110mL)及びHO(55mL)中の2-ブロモ-3-クロロ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)安息香酸メチル(11g、29.3mmol、1当量)の溶液に、NaIO(18.8g、87.9mmol、3当量)及びNHOAc(6.77g、87.9mmol、3当量)を添加した。混合物を25℃で16時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を濾過し、水(30mL×3)で洗浄した。濾液をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(150mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を、25℃の石油エーテル(80mL)及び酢酸エチル(15mL)の混合物で10分間トリチュレーションして、(4-ブロモ-3-クロロ-5-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(7g、収率81.4%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.53(s,2H),8.08(s,1H),7.95(s,1H),3.88(s,3H)。
52.3 2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-3-クロロ-安息香酸メチルの調製
DMA(30mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(1g、4.25mmol、1当量)、(4-ブロモ-3-クロロ-5-メトキシカルボニル-フェニル)ボロン酸(1.37g、4.68mmol、1.1当量)、TEA(2.15g、21.25mmol、3.0mL、5当量)、Cu(OAc)(1.93g、10.6mmol、2.5当量)、及び4A分子ふるい(2.5g、4.25mmol、1当量)の混合物を40℃の大気下で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。ワークアップのために、4つの併発反応を組み合わせた。反応混合物を濾過した。濾液に20℃のHO(300mL)を添加し、次いでEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-3-クロロ-安息香酸メチル(5g、収率60.9%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.46(s,1H),8.34(s,1H),8.08(s,1H),7.86(s,1H),7.79(br s,1H),7.28(br s,1H),4.63(dt,J=4.4,10.4Hz,1H),4.10-4.05(m,1H),3.95-3.90(m,1H),3.87(s,3H),3.67-3.55(m,2H),3.50-3.40(m,1H),2.20-2.10(m,1H),2.05-1.95(m,1H)。
52.4 3-[4-ブロモ-3-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
無水THF(30mL)中の2-ブロモ-5-[[4-カルバモイル-1-(4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-3-クロロ-安息香酸メチル(1.7g、3.52mmol、1当量)の溶液に、0℃のLiBH(5.3mL、4N、6当量)を滴加し、次いで、混合物を40℃まで加熱し、40℃で12時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応物を室温まで冷却し、氷水(50mL)でクエンチし、HCl(1N)でpHを6に調整した。生じた溶液をEtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(40mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、3-[4-ブロモ-3-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(1.4g、粗製物)を黄色の固体として得た。
52.5 3-[4-ブロモ-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-5-クロロ-アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
DCM(40mL)中の3-[4-ブロモ-3-クロロ-5-(ヒドロキシメチル)アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(2g、4.40mmol、1当量)及び2,6-ジメチルピリジン(1.18g、11.0mmol、1.3mL、2.5当量)の溶液に、0℃のTBSOTf(1.74g、6.60mmol、1.5mL、1.5当量)を添加した。混合物を20℃で3時間撹拌した。0℃の飽和NHCl水溶液20mLの添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、DCM(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、3-[4-ブロモ-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-5-クロロ-アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(1.6g、収率63.9%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.47(s,1H),8.34(s,1H),7.84(d,J=2.8Hz,1H),7.79(br s,1H),7.46(d,J=2.4Hz,1H),7.29(br s,1H),4.69(s,2H),4.60(dt,J=4.4,10.0Hz,1H),4.10-4.04(m,1H),3.96-3.89(m,1H),3.70-3.62(m,1H),3.58(dt,J=4.0,10.8Hz,1H),3.50-3.42(m,1H),2.20-2.10(m,1H),2.05-1.92(m,2H),0.93(s,9H),0.13(s,6H)。
52.6[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-6-クロロ-フェニル]ボロン酸の調製
ジオキサン(8mL)中の2-(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)-5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサボリナン(595mg、2.64mmol、5当量)、3-[4-ブロモ-3-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-5-クロロ-アニリノ]-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(300mg、527umol、1当量)、KOAc(155mg、1.58mmol、3当量)、及びPd(PPhCl(37mg、52umol、0.1当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を120℃のN雰囲気下で1時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。ワークアップのために、5つの併発反応を組み合わせた。反応物を室温まで冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 250*50mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:45%~85%、10分)によって残渣を精製して、[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-6-クロロ-フェニル]ボロン酸(0.8g、粗製物)を黄色の固体として得た。
52.7 キラル3-((7-クロロ-1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
THF(12mL)中の[2-[[tert-ブチル(ジメチル)シリル]オキシメチル]-4-[[4-カルバモイル-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-3-イル]アミノ]-6-クロロ-フェニル]ボロン酸(800mg、1.50mmol、1当量)の溶液に、20℃のHCl(800uL、6N、3.20当量)を添加した。混合物を加熱し、40℃で1時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を、20℃のCHCN(15mL)で10分間トリチュレーションして、3-((7-クロロ-1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(500mg)を得た。SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-MeOH];B%:50%~50%、10分)によって更に分離して、3-((7-クロロ-1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)(210mg、収率34.2%、純度98.0%、94.6%ee、第1のピーク、Rt=1.417分)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.51(s,1H),8.85(s,1H),8.34(s,1H),7.78(br s,1H),7.52(s,1H),7.47(s,1H),7.27(br s,1H),4.94(s,2H),4.63-4.57(m,1H),4.06(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.92(d,J=10.8Hz,1H),3.70-3.60(m,2H),3.49(t,J=10.4Hz,1H),2.18-2.15(m,1H),2.05-1.90(m,1H)。MS(ESI):C1717BCINの計算質量401.11;m/z実測値400.2[M-H]。HPLC:98.08%(220nm)、96.05%(254nm)、及び3-((7-クロロ-1-ヒドロキシ-1,3-ジヒドロベンゾ[c][1,2]オキサボロール-5-イル)アミノ)-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(205mg、収率33.5%、純度98.4%、99.6%ee、第2のピーク、Rt=1.597分)を白色の固体として。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.51(s,1H),8.85(s,1H),8.34(s,1H),7.78(br s,1H),7.52(s,1H),7.47(s,1H),7.26(br s,1H),4.94(s,2H),4.63-4.57(m,1H),4.06(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.92(d,J=10.8Hz,1H),3.70-3.60(m,2H),3.55-3.45(m,1H),2.18-2.15(m,1H),2.05-1.90(m,1H)。MS(ESI):C1717BCINの計算質量401.11;m/z実測値400.2[M-H]。HPLC:98.48%(220nm)、98.61%(254nm)。
53.1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
53.1 1-(エトキシメトキシ)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンの調製
DCM(150mL)中の2-(トリフルオロメトキシ)フェノール(15g、84.2mmol、1当量)及びDIEA(252mmol、44mL、3当量)の混合物に、0℃のクロロメトキシエタン(MOECl、168mmol、15.6mL、2当量)をN雰囲気下で滴加した。反応混合物を20℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル/酢酸エチル=5/1)は、反応が完了したことを示した。0℃のHO(20mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、化合物1-(エトキシメトキシ)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(19g、収率95.5%)を無色の油として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 7.42-7.26(m,3 H),7.14-6.99(m,1H),5.32(s,2H),3.67(q,J=7.2Hz,2H),1.12(t,J=7.2Hz,3H)。
53.2 メチル2-(エトキシメトキシ)-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドの調製
THF(180mL)中の1-(エトキシメトキシ)-2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(19g、80.4mmol、1当量)の溶液に、-65℃のn-BuLi(2.5M、37mL、1.15当量)をN雰囲気下で滴加した。反応混合物を-65℃で30分間撹拌し、次いで、DMF(9.3mL、120mmol、1.5当量)を反応混合物に滴加し、1時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)は、反応が完了し、出発材料が消費されたことを示した。反応混合物を室温まで温め、NHCl水溶液(150mL)に注ぎ、N雰囲気下で20分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、化合物2-(エトキシメトキシ)-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(15g、収率71.5%)を黄色の油として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 10.25(s,1H),7.79(d,J=7.6Hz,2H),7.43(t,J=7.6Hz,1H),5.25(s,2H),3.78(q,J=7.2Hz,2H),1.13(t,J=7.2Hz,3H)。
52.3 2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドの調製
THF(78mL)中の2-(エトキシメトキシ)-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(15g、59.0mmol、1当量)の溶液に、25℃のHCl(4.9mL、12N)をN雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を加熱し、50℃で16時間撹拌した。LCMSは、出発材料が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を水(100mL)に注ぎ、N雰囲気下で20分間撹拌した。水相を酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、化合物2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(10g、収率82.2%)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 11.14(s,1H),10.24(s,1H),7.80-7.60(m,2H),7.08(t,J=8.0Hz,1H)。
53.4 メチル5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒドの調製
DMF(25mL)中の2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(3.96g、19.2mmol、1当量)の溶液に、25℃のNBS(3.66g、20.6mmol、1.07当量)をN雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)は、反応が完了したことを示した。反応混合物を水(80mL)に注ぎ、20分間撹拌し、酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(80mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、0~100%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、化合物5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(4.9g、17.1mmol、収率89.5%)を白色の固体として得た。
H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 11.42(s,1H),10.19(s,1H),7.90(dd,J=2.4,1.2Hz,1H),7.83(d,J=2.4Hz,1H)。
53.5 4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]-6-(トリフルオロメトキシ)フェノールの調製
Figure 2023554665000297

THF(20mL)中のLDA(2M、26.3mL、2.5当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(PMDTA、7.30g、42.1mmol、8.8mL、2当量)をN雰囲気下で一度に添加した。次いで、THF(10mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(14.1g、52.6mmol、2.5当量)を反応混合物に添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、THF(10mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(6g、21.1mmol、1当量)をN下で0℃の反応混合物に添加した。反応混合物を25℃で40分間撹拌した。LCMSは、出発材料が完全に消費され、所望のMSが検出されたことを示した。反応混合物を、NHCl水溶液(150mL)に注ぎ、10分間撹拌した。水性相を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、5~95%の勾配の酢酸エチル/石油エーテルの溶出)によって残渣を精製して、化合物4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]-6-(トリフルオロメトキシ)フェノール(13.2g、粗製物)を黄色の油として得た。
53.6 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
MeCN(18mL)中の4-ブロモ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]-6-(トリフルオロメトキシ)フェノール(1.72g、4.21mmol、1当量)の溶液に、25℃のトリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(Ir(PPY)、69mg、105umol、0.025当量)をN雰囲気下で一度に添加した。反応混合物を25℃で撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLC(石油エーテル:酢酸エチル=5:1)は、反応が完了したことを示した。濾過後、更に精製することなく、化合物6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニン(850mg、収率65.5%)を黄色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 9.52(br s,1H),7.86(d,J=2.4Hz,1H),7.82(d,J=12.0Hz,1H),7.72(d,J=1.2Hz,1H),6.29(d,J=11.6Hz,1H)。
53.7 1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(20mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニン(2g、6.48mmol、1当量)及び3-アミノ-1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]ピラゾール-4-カルボキサミド(1.52g、6.48mmol、1当量)の混合物に、25℃のKOAc(1.27g、13.0mmol、2当量)をN下で一度に添加した。次いで、ジtert-ブチル-[2-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファン(495mg、1.17mmol、0.18当量)及びPd(dba)(534mg、583umol、0.09当量)を、N下で25℃の反応混合物に添加した。系を脱気し、Nで3回パージし、25℃で5分間撹拌し、次いで、反応物を80℃まで加熱し、12時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を25℃まで冷却し、水(100mL)に注いだ。水性相を酢酸エチル(80mLx3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL×2)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(HCl条件:カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、15um);移動相:[水(HCl)-ACN];B%:24%~54%、20分)によって残渣を精製して、所望の化合物1-[トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル]-3-[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(700mg、収率23.3%、純度98.3%)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 9.20(s,2H),8.31(s,1H),7.92(d,J=1.2Hz,1H),7.84(d,J=11.6Hz,1H),7.79-7.69(m,1H),7.62(d,J=2.4Hz,1H),7.30-7.14(m,1H),6.21(d,J=11.6Hz,1H),4.59(td,J=10.0,4.4Hz,1H),4.06(dd,J=11.2,4.4Hz,1H),4.01-3.89(m,1H),3.72-3.57(m,2H),3.48-3.43(m,1H),2.25-2.10(m,1H),2.08-1.90(m,1H)。MS(ESI):C1917BFの計算質量463.13;m/z実測値464.0[M+H]。HPLC:98.34%(220nm)、99.48%(254nm)。1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(1.08g)を、SFC(条件:カラム:DAICEL CHIRALPAK IC(250mm*30mm、10um);移動相:[Neu-IPA];B%:33%~33%、6分)によって分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドル-2H-オピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキシド(立体異性体1)(319mg、収率31.9%、100%ee、第1のピーク、1.074分)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 9.19(d,J=2.0Hz,2H),8.31(s,1H),7.92(d,J=1.2Hz,1H) 7.84(d,J=12.0Hz,1H),7.75(br d,J=5.2Hz,1H),7.61(d,J=2.8Hz,1H),7.31-7.12(m,1H),6.21(d,J=11.6Hz,1H),4.58(td,J=10.0,4.4Hz,1H),4.06(dd,J=11.2,4.4Hz,1H),3.99-3.88(m,1H),3.70-3.60(m,3 H),2.23-2.11(m,1H),2.07-1.89(m,1H)。MS(ESI):C1917BFの計算質量463.13;m/z実測値464.0[M+H]。HPLC:98.85%(220nm)、99.58%(254nm)。及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドル-2H-オピラン-3-イル]-3-[[2-ヒドロキシ-8-(トリフルオロメトキシ)-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル]アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)(349mg、収率34.9%、96.4%ee、第2のピーク、Rt=1.184分)を白色の固体として。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 9.30-9.21(m,2H),8.38(s,1H),7.99(d,J=1.2Hz,1H),7.90(d,J=12.0Hz,1H),7.81(br s,1H),7.68(d,J=2.8Hz,1H),7.37-7.22(m,1H),6.28(d,J=11.6Hz,1H),4.65(td,J=10.0,4.4Hz,1H),4.13(dd,J=11.2,4.4Hz,1H),4.05-3.95(m,1H),3.77-3.64(m,2H),3.54-3.48(m,1H),2.09-2.08(m,1H),2.06-2.03(m,1H)。MS(ESI):C1917BFの計算質量463.13;m/z実測値464.0[M+H]。HPLC:99.21%(220nm)、99.68%(254nm)。
54.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((5-フルオロ-2-ヒドロキシ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
54.1 3-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシベンズアルデヒドの調製
THF(40mL)中の1-ブロモ-2-フルオロ-4-メトキシ-ベンゼン(4g、19.5mmol、1当量)の溶液に、-65℃のLDA(11.7mL、2M、1.2当量)を添加した。混合物を-65℃で20時間撹拌した。次いで、-65℃のDMF(1.71g、23.4mmol、1.80mL、1.2当量)を滴加した、混合物を-65℃で10分間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。NHCl水溶液(100mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=10:1~5:1)によって残渣を精製して、3-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-ベンズアルデヒド(1.8g、収率39.5%)を黄色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 10.24(d,J=1.60Hz,1H) 7.93(dd,J=9.00,8.00Hz,1H) 7.07(dd,J=9.20,1.16Hz,1H) 3.92(s,3H)。
54.2 メチル3-ブロモ-2-フルオロ-6-ヒドロキシベンズアルデヒドの調製
DCM(20mL)中の3-ブロモ-2-フルオロ-6-メトキシ-ベンズアルデヒド(1.8g、7.72mmol、1当量)の溶液に、-10℃のBBr(5.42g、21.6mmol、2.8当量)を添加した。反応物を20℃まで温め、20℃で1.5時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。飽和NaHCO水溶液(50mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、3-ブロモ-2-フルオロ-6-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(1.3g、粗製物)を黄色の固体として得、これを更に精製することなく次のステップに直接使用した。H NMR(400MHz,DMSO-d) δ 11.35(s,1H) 10.22(s,1H) 7.78(dd,J=8.80,8.00Hz,1H) 6.82(dd,J=9.00,1.20Hz,1H)。
54.3 (E)-4-ブロモ-3-フルオロ-2-(2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル)フェノールの調製
THF(13mL)中のLDA(7.4mL、2N、2.5当量)の溶液に、N’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(2.00g、11.8mmol、2当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(3.18g、11.8mmol、2当量)を添加し、次いで、混合物を0℃のN雰囲気下で20分間撹拌した。次いで、0℃の3-ブロモ-2-フルオロ-6-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(1.3g、5.94mmol、1当量)を滴加した。反応物を25℃まで温め、25℃のN雰囲気下で40分間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。NHCl水溶液(50mL)で反応混合物をクエンチし、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=100:1~10:1)によって残渣を精製して、4-ブロモ-3-フルオロ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(1.2g、収率58.9%)を黄色の固体として得た。
54.4 6-ブロモ-5-フルオロ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オールの調製
MeCN(15mL)中の4-ブロモ-3-フルオロ-2-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(1.2g、3.50mmol、1当量)の溶液に、トリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(Ir(PPY)、57.2mg、87.4umol、0.025当量)を添加した。反応混合物を25℃で撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、6-ブロモ-5-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(1.8g、粗製物)を得、更に精製することなく次のステップに使用した。
54.5 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-((5-フルオロ-2-ヒドロキシ-2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-6-イル)アミノ)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(5mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(100mg、425umol、1当量)、6-ブロモ-5-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(155mg、637umol、1.5当量)、Pd(dba)(38.9mg、42.5umol、0.1当量)、t-Bu Xphos(36.0mg、85.0umol、0.2当量)、及びKCO(117mg、850umol、2当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を100℃のN雰囲気下で2時間撹拌した。LCMSは、反応が完了したことを示した。次いで、反応混合物を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。HO(10mL)で残渣をクエンチし、EtOAc(5mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(5mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=5:1~3:1)によって残渣を精製して、160mgの粗化合物を得た。分取HPLC(HCl条件、カラム:Phenomenex luna C18 80*40mm*3um;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:27%~42%、7分)によって粗化合物を更に精製して、116mgの粗化合物を得た。分取HPLC(中性条件、カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(NHHCO)-ACN];B%:20%~40%、10分)×3によって粗化合物を更に精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(5-フルオロ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(60.2mg、収率35.6%)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,DMSO-d6) δ 9.38(d,J=2.80Hz,1H) 9.02-9.09(m,1H) 8.28-8.39(m,2H) 7.97(d,J=12.00Hz,1H) 7.77(br s,1H) 7.22(br s,1H) 7.06(d,J=9.00Hz,1H) 6.23(d,J=12.00Hz,1H) 4.58(td,J=10.00,4.38Hz,1H) 4.03(dd,J=11.2,4.38Hz,1H) 3.91(br d,J=10.4Hz,1H) 3.64-3.77(m,2H) 3.46-3.55(m,1H) 2.15(br d,J=9.60Hz,1H) 1.91-2.06(m,1H)。MS(ESI):C1817BFNの計算質量397.14;m/z実測値396.1[M-H]。HPLC:97.84%(220nm)、98.55%(254nm)。
55.1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
55.1 3-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒドの調製
25℃のトルエン(40mL)及びHO(10mL)中のシクロプロピルボロン酸(1.71g、19.9mmol、2当量)、3-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(2g、9.95mmol、1当量)、KPO(7.39g、34.8mmol、3.5当量)、Pd(OAc)(446mg、1.99mmol、0.2当量)、及びトリシクロヘキシルホスファン(1.12g、3.98mmol、1.29mL、0.4当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を加熱し、100℃のN雰囲気下で18時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮して、トルエンを除去し、次いで、2NのHClでpHを6に調整した。反応物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン50mLで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);120g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、2-ヒドロキシ-3-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(10.7g、収率65.1%)を黄色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 11.40(s,1H),9.89(s,1H),7.38(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),7.12(dd,J=0.8,7.2Hz,1H),6.95-6.92(m,1H),2.24-2.19(m,1H),1.03-0.98(m,2H),0.72-0.69(m,2H)。
55.2 5-ブロモ-3-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒドの調製
CHCN(100mL)中の3-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(5.1g、31.4mmol、1当量)の溶液に、-10℃の1-ブロモピロリジン-2,5-ジオン(6.72g、37.7mmol、1.2当量)を添加した。混合物を-10℃で75分間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物をHO(50mL)に注ぎ、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、50mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、5-ブロモ-3-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(5.6g)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 11.31(s,1H),9.83(s,1H),7.48(d,J=2.4Hz,1H),7.17(d,J=2.4Hz,1H),2.22-2.17(m,1H),1.07-1.00(m,2H),0.74-0.66(m,2H)。
55.3 4-ブロモ-2-シクロプロピル-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノールの調製
THF(50mL)中のLDA(19mL、2N、2当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(6.61g、38.1mmol、7.97mL、2当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(10.2g、38.1mmol、2当量)をN下で10分間かけて少しずつ添加した。混合物を0℃で20時間撹拌し続けた。次いで、0℃のTHF(5mL)中の5-ブロモ-3-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(4.6g、19.0mmol、1当量)の溶液を添加した。生じた混合物を0℃で更に3時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃の飽和NH4Cl水溶液(50mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、60mL/分で0~10%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4-ブロモ-2-シクロプロピル-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(6g、収率86.1%)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ=7.64(d,J=18.4Hz,1H),7.49(d,J=2.4Hz,1H),7.15(d,J=2.4Hz,1H),6.15(d,J=18.4Hz,1H),5.80(s,1H),1.80-1.71(m,1H),1.31(s,12H),1.04-0.98(m,2H),0.67-0.60(m,2H)。
55.4 6-ブロモ-8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
MeCN(20mL)中の4-ブロモ-2-シクロプロピル-6-[(E)-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]フェノール(3g、8.22mmol、1当量)の混合物に、トリス[2-(2-ピリジル)フェニル]イリジウム(Ir(PPY)、53mg、82.1umol、0.01当量)を添加した。反応混合物を25℃で撹拌し、34W青色LEDランプを使用して16時間照射した。TLCは、反応が完了したことを示した。反応混合物を水(30mL)でクエンチし、EtOAc(30mL×3)で抽出した。次いで、有機相をブライン(20mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。カラムクロマトグラフィー(SiO、石油エーテル/酢酸エチル=1/0~20/1)によって残渣を精製して、6-ブロモ-8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(2.4g、収率55.1%)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 7.68(d,J=12.0Hz,1H),7.35(d,J=2.4Hz,1H),7.00(d,J=2.4Hz,1H),6.27(d,J=12.0Hz,1H),4.51(s,1H),2.45-2.39(m,1H),1.08-1.02(m,2H),0.76-0.70(m,2H)。
55.5 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(15mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(500mg、2.13mmol、1当量)、6-ブロモ-8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(844mg、3.19mmol、1.5当量)、KOAc(417mg、4.25mmol、2当量)、Pd(dba)(389mg、425umol、0.2当量)、及びt-Bu Xphos(361mg、850umol、0.4当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を90℃のN雰囲気下で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応物を室温まで冷却し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);80g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、60mL/分で0~15%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、粗生成物(2.8g)を黄色の固体として得、これを分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 250*50mm*10um;移動相:[水(HCl)-ACN];B%:30%~60%、10分)によって更に精製して、1-(4-シアノテトラヒドロピラン-3-イル)-3-[(8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(1.1g、2.62mmol、収率61.7%、純度100%)を黄色の固体として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ=8.94(s,1H),8.27(s,1H),7.79(d,J=12.0Hz,1H),7.68(br s,1H),7.52(d,J=2.4Hz,1H),7.14(br s,1H),7.04(d,J=2.4Hz,1H),6.11(d,J=12.0Hz,1H),4.55(dt,J=4.4,10.0Hz,1H),4.06(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.94(br d,J=10.0Hz,1H),3.73-3.60(m,2H),3.52-3.42(m,1H),2.44-2.38(m,1H),2.18(br d,J=10.0Hz,1H),2.06-1.97(m,1H),1.04-0.94(m,2H),0.79-0.70(m,2H)。MS(ESI):C2122BNの計算質量419.25;m/z実測値420.3[M+H]。HPLC:100%(220nm)、100%(254nm)。1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(800mg)をSFC(条件:カラム:REGIS(S,S)WHELK-O1(250mm×25mm、10um);移動相:[0.1% NHO EtOH];B%:45%~45%、6分)によって分離して、1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体1)265.5mg、収率32.8%、純度99.0%、99.3%ee、第1のピーク、Rt=1.522分)を白色の固体として得た。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ=8.94(s,1H),8.76(s,1H),8.27(s,1H),7.79(d,J=12.0Hz,1H),7.68(brs,1H),7.52(d,J=2.4Hz,1H),7.09(m,1H),7.04(d,J=2.4Hz,1H),6.11(d,J=11.6Hz,1H),4.56(dt,J=4.4,10.2Hz,1H),4.06(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.94(br d,J=10.0Hz,1H),3.73-3.60(m,2H),3.52-3.42(m,1H),2.44-2.38(m,1H),2.18(d,J=10.0Hz,1H),2.06-1.97(m,1H),1.04-0.94(m,2H),0.79-0.70(m,2H)。MS(ESI):C2122BNの計算質量419.25;m/z実測値420.2[M+H]。HPLC:98.68%(220nm)、99.53%(254nm)、及び1-[トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]-3-[(8-シクロプロピル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(立体異性体2)194.6mg、収率24.0%、純度98.6%、98.2%ee、第2のピーク、Rt=1.670分)を白色の固体として。1H NMR(DMSO-d,400MHz) δ=8.94(s,1H),8.77(s,1H),8.27(s,1H),7.79(d,J=12.0Hz,1H),7.74-7.61(m,1H),7.52(d,J=2.4Hz,1H),7.22-7.08(m,1H),7.04(d,J=2.4Hz,1H),6.11(d,J=12.0Hz,1H),4.55(dt,J=4.4,10.0Hz,1H),4.06(dd,J=4.4,11.2Hz,1H),3.98-3.90(m,1H),3.73-3.60(m,2H),3.50-3.45(m,1H),2.43-2.36(m,1H),2.18(d,J=9.6Hz,1H),2.06-1.92(m,1H),1.06-0.95(m,2H),0.82-0.69(m,2H)MS(ESI):C2122BNの計算質量419.25、m/z実測値420.2[M+H]。HPLC:100.00%(220nm)、100.00%(254nm)。
56.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(3-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
56.1 4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロピル]-1,3,2-ジオキサボロランの調製
トルエン(14mL)中のプロパナール(0.5g、8.61mmol、626uL、1当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(BPin、4.81g、18.9mmol、2.2当量)、CuI(164mg、860umol、0.1当量)、及びt-BuONa(1.08g、11.2mmol、1.3当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を加熱し、100℃のN雰囲気下で15時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、濾過した。8つの併発反応からの濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);220g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、100mL/分で0~20%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロピル]-1,3,2-ジオキサボロラン(9g、収率44.1%)を無色の油として得た。H NMR(CDCl,400MHz) δ 1.60(q,J=7.6Hz,1H),1.24-1.23(m,24H) 0.93(q,J=7.6Hz,1H),0.67(q,J=7.6Hz,1H)。
56.2 6-ブロモ-3-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニンの調製
THF(10mL)中のLDA(2M、5.7mL、2.3当量)の溶液に、0℃のN’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-N,N,N’-トリメチル-エタン-1,2-ジアミン(1.98g、11.4mmol、2.4mL、2.3当量)及び4,4,5,5-テトラメチル-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)プロピル]-1,3,2-ジオキサボロラン(3.38g、11.4mmol、2.3当量)をN下で10分間かけて少しずつ添加した。混合物を0℃で更に20分間撹拌した。次いで、THF(5mL)中の5-ブロモ-2-ヒドロキシ-ベンズアルデヒド(1g、4.97mmol、1当量)の溶液を0℃の上の混合物に添加し、生じた混合物を0℃で3時間撹拌した。TLCは、反応が完了したことを示した。0℃の飽和NH4Cl水溶液(40mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×3)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ISCO(登録商標);40g SepaFlash(登録商標)シリカフラッシュカラム、75mL/分で0~70%の酢酸エチル/石油エーテルの勾配の溶出)によって残渣を精製して、6-ブロモ-3-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(500mg、収率39.7%)を黄色の油として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.06(s,1H),7.68(d,J=2.8Hz,1H),7.50-7.43(m,2H),7.15(d,J=8.8Hz,1H),2.40(q,J=7.6Hz,2H),1.10(q,J=7.6Hz,3H)。
56.3 1-(トランス-4-シアノテトラヒドル-2H-オピラン-3-イル)-3-[(3-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(15mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(279mg、1.19mmol、1.2当量)、6-ブロモ-3-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(250mg、988umol、1当量)、KOAc(145mg、1.48mmol、1.5当量)、Pd(dba)(45.2mg、49umol、0.05当量)、及びt-BuXphos(42mg、99umol、0.1当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を85℃のN雰囲気下で24時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応混合物を室温まで冷却し、飽和NH4Cl水溶液(0.3mL)でクエンチした。生じた溶液を濾過し、EtOH(10mL×3)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:25%~55%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(3-エチル-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(107.4mg、収率12.5%、純度94.0%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 9.06(s,1H),8.73(s,1H),8.28(s,1H),7.69(br s,1H),7.59(d,J=2.8Hz,1H),7.53-7.44(m,2H),7.15(br s,1H),7.09(d,J=9.2Hz,1H),4.55(dt,J=3.6,10.0Hz,1H),4.04(dd,J=4.2,10.8Hz,1H),3.91(d,J=10.4Hz,1H),3.70(t,J=10.4Hz,2H),3.51(t,J=11.2Hz,1H),2.38(q,J=7.2Hz,2H),2.20-2.10(m,1H),2.05-1.92(m,1H),1.11(t,J=7.2Hz,3H)。MS(ESI):C2022BNの計算質量407.18;m/z実測値406.2[M-H]。HPLC:94.08%(220nm)、97.39%(254nm)。
57.1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-1a,7b-ジヒドロ-1H-シクロプロパ[c][1,2]ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
57.1 6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1a,7b-ジヒドロ-1H-シクロプロパ[c][1,2]ベンゾオキサボリニンの調製
DCM(8mL)中のZnEt(1M、16.0mL、9当量)の混合物に、0℃のDCM(2mL)中のTFA(1.62g、14.2mmol、1.1mL、8当量)の溶液をN下で滴加した。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、0℃のCH(4.29g、16.0mmol、1.3mL、9当量)を滴加し、混合物を0℃で0.5時間撹拌した。次いで、0℃のDCM(4mL)中の6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1,2-ベンゾオキサボリニン(0.4g、1.78mmol、1当量)の溶液を滴加した。生じた混合物を25℃まで温め、25℃で16時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。反応物を氷水(20mL)に注ぎ、HCl水溶液(2N)でpHを4に調節した。生じた混合物をDCM(15mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(15mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:15%~45%、10分)によって残渣を精製して、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1a,7b-ジヒドロ-1H-シクロプロパ[c][1,2]ベンゾオキサボリニン(180mg、収率41.0%、純度96.9%)を白色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.94(br s,1H),7.51(s,1H),7.20(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),7.46(d,J=8.4Hz,1H),2.29-2.23(m,1H),1.35-1.25(m,1H),0.57-0.46(m,1H),0.35-0.25(m,1H)。MS(ESI):CBBrOの計算質量237.98;m/z実測値237.1[M-H]。HPLC:96.93%(220nm)、95.61%(254nm)。
57.2 1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-1a,7b-ジヒドロ-1H-シクロプロパ[c][1,2]ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミドの調製
i-PrOH(2mL)中の3-アミノ-1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)ピラゾール-4-カルボキサミド(118mg、502umol、1.5当量)、6-ブロモ-2-ヒドロキシ-1a,7b-ジヒドロ-1H-シクロプロパ[c][1,2]ベンゾオキサボリニン(80mg、335umol、1当量)、KOAc(99mg、1.00mmol、3当量)、Pd(dba)(92mg、100umol、0.3当量)、及びt-Bu Xphos(85mg、201umol、0.6当量)の混合物を脱気し、Nで3回パージし、次いで、混合物を90℃のN雰囲気下で1.5時間撹拌した。LCMSは、反応が完了し、所望のMSが観察されたことを示した。0℃の飽和NH4Cl水溶液(10mL)の添加によって反応混合物をクエンチし、次いで、EtOAc(10mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 100*30mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:5%~35%、10分)によって残渣を精製して、1-(トランス-4-シアノテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル)-3-[(2-ヒドロキシ-1a,7b-ジヒドロ-1H-シクロプロパ[c][1,2]ベンゾオキサボリニン-6-イル)アミノ]ピラゾール-4-カルボキサミド(27.2mg、収率18.7%、純度90.7%)を黄色の固体として得た。H NMR(DMSO-d,400MHz) δ 8.96(s,1H),8.92(s,1H),8.26(s,1H),7.68(br s,1H),7.39(t,J=3.2Hz,1H),7.29(dd,J=2.4,8.4Hz,1H),7.14(br s,1H),6.72(d,J=8.8Hz,1H),4.53(dt,J=4.4,9.6Hz,1H),4.06-3.98(m,1H),3.92-3.85(m,1H),3.72-3.61(m,2H),3.48(t,J=11.2Hz,1H),2.35-2.25(m,1H),2.20-2.10(m,1H),2.04-1.90(m,1H),1.30(t,J=7.6Hz,1H),0.56-0.43(m,1H),0.30-0.20(m,1H)。MS(ESI):C1920BNの計算質量393.16;m/z実測値392.2[M-H]。HPLC:90.78%(220nm)、85.19%(254nm)。
生物学的実施例
以下に記載の複数のアッセイにおいて、本開示の化合物を試験した。代表的な結果を表1にまとめる。
生化学キナーゼアッセイプロトコル(JAK)
試薬:必要な補因子を各キナーゼ反応に個々に添加した塩基反応緩衝液;20mMのHepes(pH7.5)、10mMのMgCl、1mMのEGTA、0.02%のBrij(商標)35、0.02mg/mlのBSA、0.1mMのNaVO、2mMのDTT、1%のDMSO。
反応手順:
1.新たに調製した塩基反応緩衝液中で示された基質を調製した
2.上の基質溶液に任意の必要な補因子を送達した
3.示されたキナーゼを基質溶液に送達し、穏やかに混合した
4.Acoustic technology(Echo550;ナノリットル範囲)によって、DMSO中の化合物をキナーゼ反応混合物に送達し、室温で20分間インキュベートした
5.反応混合物に33P-ATPを送達して反応を開始した。
6.キナーゼ反応物を室温で2時間インキュベートした
7.P81イオン交換紙上に反応物を配置した
8.フィルター結合方法によってキナーゼ活性を検出した。
IL-4及びIL-31の預言的サイトカイン阻害アッセイプロトコル
試験化合物をDMSOに可溶化し、次いで希釈して、アッセイにおける使用に適切なストックを作製し、培養培地中で20倍のアッセイ濃度まで希釈した。PBMCをプレーティングし、37℃の5%COで1時間沈降させる。試験化合物及び対照を、沈降させたPBMCに添加し、37℃の5%COで1時間インキュベートする。次いで、PBMCをPHA(10ug/mL)で処理し、37℃の5%COで24時間インキュベートする。DMSOを陽性対照として使用し、デキサメタゾン(100nM)を参照阻害剤対照として使用した。メインインキュベーション後、細胞培養上清を採取し、標準的なLuminexプロトコルを使用して、上に列挙されるサイトカインについてアッセイする。y=(A+((B-A)/(1+(((B-E)/(E-A))*((x/C)^D)))))である、5パラメータの非線形回帰分析を使用して、サイトカイン誘導のレベルを標準曲線から補間する。補間したデータをDMSO対照に正規化し、y=(A+((B-A)/(1+((C/x)^D))))である、4パラメータの非線形回帰分析を使用して分析して、IC50値を決定する。
IL-4/pSTAT6及びGM-CSF/pSTAT5のサイトカイン機能アッセイプロトコル:
GM-CSF/pSTAT5:
健康なドナーからの全血を溶解させて、赤血球を除去した。細胞を96ウェルプレート上にプレーティングした。化合物を添加し、(37℃で)1時間インキュベートした。1時間後、細胞をGM-CSFで15分間刺激した。細胞を固定し、抗pSTAT5抗体で染色した。染色後、細胞をBeckman-Coulter CytoFLEXで読み取った。
IL-4/pSTAT6:
健康なドナーからのPBMCを96wプレート上にプレーティングした。化合物を添加し、(37℃で)1時間インキュベートした。1時間後、細胞をIL-4で15分間刺激した。細胞を固定し、抗pSTAT6抗体で染色した。染色後、細胞をBeckman-Coulter CytoFLEXで読み取った。
IL-31のサイトカイン機能アッセイプロトコル:
1.96ウェルプレート中でウェル当たり125,000個の細胞密度でDH82細胞をプレーティングし、37℃の15%のFBS及び10ng/mLのイヌIFNr(R&D、Cat#781-CG-050、Lot#DIA1320011)を含有するEMEM培地(ATCC(登録商標)30-2003)中で一晩インキュベートする。
2.24時間後、37℃の予め温めたPBS(100uL/ウェル)で洗浄した。
3.37℃の無血清MEM、ウェル当たり90uLを2時間添加する。
4.37℃の10uLの10×IL-31(40、10、2.5ug/mL)を2回、5分間添加する。
5.培地を除去し、ウェル当たり60uLの溶解緩衝液を添加する。室温のプレート振盪器(約350rpm)で10分間撹拌する。
6.12uLの溶解物/50%の溶解物を384ウェル不透明アッセイプレートに添加し、25%の対照溶解物及び溶解緩衝液を、陽性及び陰性対照として2回、アッセイプレートに添加した。
7.6uLのAcceptor Mixを添加し、アルミ箔で覆い、1000rpmですばやく回転させ、120rpmで2分間振盪させ、次いで室温で1時間インキュベートする。
8.6uLのDonor Mixを添加し、アルミ箔で覆い、1000rpmですばやく回転させ、120rpmで2分間振盪させ、次いで室温で1時間インキュベートする。
9.EnVision(商標)プレートリーダーを使用して蛍光を測定する。
化合物の活性
本発明による化合物を、生化学的キナーゼアッセイプロトコルで試験した。結果を以下の表1に提供し、JAK1(範囲)とラベル付けされたカラムにおける効力レベルA、B、及びCは、A<10nM;B=10~50nM、及びC>50nMのように、IC50に対応する。フォーマット化した例番号エントリ##aは、立体異性体1を表し、フォーマット化したエントリ##bは、立体異性体2を表す。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物は、強力なJAK阻害剤である。したがって、化合物は、炎症、自己免疫疾患、がん、並びにJAKの調節が望ましいであろう他の障害及び徴候の治療又は制御のために使用され得る。
本出願で引用されている全ての刊行物、特許、及び特許出願は、そのような引用が使用されている教示について、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載の実験のための試験化合物は、遊離又は塩形態で用いた。
観察された具体的な応答は、選択された特定の活性化合物、又は担体が存在するかどうか、並びに用いられた製剤の種類及び投与モードに従って、かつそれらに応じて変動し得、結果におけるそのような予想される変動又は差異が、本発明の慣行に従って企図される。
本発明の具体的な実施形態が、本明細書において詳細に例解及び説明されているが、本発明は、それらに限定されない。上の詳細な説明は、本発明の例示として提供され、本発明のいかなる限定も構成するものとして解釈されるべきではない。修正は、当業者には明白であり、本発明の趣旨から逸脱しない全ての修正は、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図される。
本発明は、以下の付番された段落によって更に説明される:
#1.式(IV)の化合物、
又はその薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、
式中、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
が、XとXとの間の結合を含み、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
が、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)である場合)、ヒドロキシ、Cアルキル、Cシクロアルキル、Cアルキル(オキシ)、及びCシクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)である場合)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、水素を除く、各R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
及びRが、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、-N(R)(R10)、-O(R11)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR基の最後の15個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~7員のヘテロシクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR12基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、R12が、酸素に隣接する場合、R12が、ハロゲンではなく、かつ2つの隣接するR12が接続して、シクロプロピルなどの縮合シクロアルキルを提供し得、
13及びR14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-N-(R)(R)、-SO-(R)、-SO-(R)(R)、-S(O)-(R)、及び-S-(R)からなる群から選択され、上述のR13及びR14基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体。
#2.
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
が、XとXとの間の結合を含み、
が、-C(R)(R)-であり、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
及びRが、独立して、水素、-C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR及びR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、及び
各R13が、独立して、水素、ハロゲン、及びC1-6アルキルからなる群から選択される、段落1に記載の化合物。
#3.
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではないか、又はXが、XとXとの間の結合を含み、
が、-C(R)(R)-であり、
が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、及び4~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、上述のR14基の最後の7つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、段落1~2のうちの1つ以上に記載の化合物。
#4.
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-C(R)(R)-であり、
が、-C(R)(R)-であり、
、R、R、及びRが、水素であり、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、最後の2つの置換基が、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得、
13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、及びC1-6アルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR14基の最後の3つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得る、段落1~3のいずれか1つ以上に記載の化合物。
#5.式(IVa)若しくは(IVb)の化合物:

又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、
式中、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
が、XとXとの間の結合を含み、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
が、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)-である場合)、ヒドロキシ、Cアルキル、Cシクロアルキル、Cアルキル(オキシ)、及びCシクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)である場合)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、水素を除く、各R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
及びRが、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、-N(R)(R10)、-O(R11)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR基の最後の15個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、当該任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~7員のヘテロシクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR12基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、R12が、酸素に隣接する場合、R12が、ハロゲンではなく、かつ2つの隣接するR12が接続して、シクロプロピルなどの縮合シクロアルキルを提供し得、
13及びR14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-N-(R)(R)、-SO-(R)、-SO-(R)(R)、-S(O)-(R)、及び-S-(R)からなる群から選択され、上述のR13及びR14基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体。
#6.
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
が、XとXとの間の結合を含み、
が、-C(R)(R)-であり、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
及びRが、独立して、水素、-C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述の基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
各R13が、独立して、水素、ハロゲン、及びC1-6アルキルからなる群から選択される、段落5に記載の化合物。
#7.
が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
が、-O-及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではないか、又はXが、XとXとの間の結合を含み、
が、-C(R)(R)-であり、
が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され、
13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、及び4~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、最後の7つのメンバー当該R14基が、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、段落5~6のうちの1つ以上に記載の化合物。
#8.
が、-C(R)(R)-であり、
が、-C(R)(R)-であり、
、R、R、及びRが、水素であり、
及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され、
各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR12基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
各R13が、水素であり、
各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、及びC1-6アルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR14基の最後の3つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得る、段落1~7のうちのいずれか1つ以上に記載の化合物。
#9.以下の表に示される群から選択される化合物。
#10.式(IVa)及び(IVb)に表されるトランス相対立体化学を有する立体異性体である、段落9のいずれかの例による、化合物。
#11.化合物が、トランス相対立体化学を有する単一の立体異性体である、段落9及び10のうちの1つ以上に記載の化合物。
#12.化合物が、式(IVb)によって表されるトランス立体化学を有する、段落11に記載の化合物。
#13.段落1~12のいずれか一項に記載の化合物を調製するためのプロセス。
#14.JAKの調節に影響されやすい疾患又は障害を有する患者を治療するための方法であって、治療有効量の、段落1~12のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
#15.疾患又は障害が、JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善され得る状態である、段落14に記載の方法。
#16.疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、湿疹、掻痒症、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性/自己免疫性多発性関節炎、ベーチェット病、毛孔性紅色粃糠疹、脱毛症、円板状ループスエリテマトーデス、白斑、掌蹠膿疱症、粘膜皮膚多形紅斑、菌状息肉症、移植片対宿主疾患、皮膚ループス、関節リウマチ(RA)、関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患(IBD)、移植拒絶、全身性ループスエリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、ドライアイ疾患、二次性高好酸球増多症候群(HES)、アレルギー、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、血管炎、多発性硬化症、糖尿病性腎臓病、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、及びがんのうちの1つ以上である、段落14に記載の方法。
#17.疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、及び関節リウマチのうちの1つ以上である、段落16に記載の方法。
#18.化合物が、細胞内の免疫調節経路を撹乱させる量で投与される、段落14~17のいずれか一項に記載の方法。
#19.撹乱が、JAK-STAT経路に影響を生じる、段落18に記載の方法。
#20.哺乳動物細胞においてJAKを阻害する方法であって、哺乳動物細胞を、段落1~12のいずれか一項に記載の化合物と接触させることを含む、方法。
#21.哺乳動物細胞が、炎症状態を有する対象からの細胞である、段落20に記載の方法。
#22.段落1~12のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的又は獣医学的に許容される担体と、を含む、組成物。
#23.段落1~12のいずれか一項に記載の化合物と、1つ以上の他の薬学的又は獣医学的活性物質と、を含む、組み合わせ。
#24.炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害を治療するための方法であって、治療を必要とする対象に、有効量の段落1~12のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
#25.疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである、段落24に記載の方法。
#26.化合物が、経口、非経口、又は局所投与される、段落24又は25に記載の方法。
#27.対象が、哺乳動物である、段落24~26のいずれか一項に記載の方法。
#28.哺乳動物が、家畜哺乳動物、飼育哺乳動物、及びコンパニオン動物のうちの1つ以上から選択される、段落27に記載の方法。
#29.哺乳動物が、ヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラマ、アルパカ、ブタ、ウマ、ロバ、イヌ、及びネコのうちの1つ以上から選択される、段落27に記載の方法。
#30.哺乳動物が、ヒト、イヌ、又はネコである、段落27に記載の方法。
#31.医薬における使用のための、段落1~12のいずれか一項に記載の化合物。
#32.炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害の治療のための医薬品の製造のための、段落1~12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
#33.疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである、段落32に記載の使用。
#34.疾患又は障害が、JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善される、段落32に記載の方法。
#35.JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善され得る疾患又は障害の治療のための医薬品の製造における、段落1~12のいずれか一項に記載の化合物及び第2の活性剤の使用。
#36.炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害の治療のため、段落1~12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
#37.疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである、段落36に記載の使用。
* * *
したがって、本発明の様々な実施形態を詳述してきたが、上の段落によって定義される本発明は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、その多くの明らかな変形が可能であるので、上の説明に記載の特定の詳細に限定されないことを理解されたい。

Claims (37)

  1. 式(IV)の化合物、
    又はその薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、
    式中、
    が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
    が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
    が、XとXとの間の結合を含み、
    が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
    が、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)である場合)、ヒドロキシ、Cアルキル、Cシクロアルキル、Cアルキル(オキシ)、及びCシクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各Rが、独立して、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)である場合)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、水素を除く、各R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
    が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、前記R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
    及びRが、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、-N(R)(R10)、-O(R11)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR基の最後の15個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
    及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
    11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、前記任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
    各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~7員のヘテロシクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR12基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、R12が、酸素に隣接する場合、R12が、ハロゲンではなく、かつ2つの隣接するR12が接続して、シクロプロピルなどの縮合シクロアルキルを提供し得、
    13及びR14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-N-(R)(R)、-SO-(R)、-SO-(R)(R)、-S(O)-(R)、及び-S-(R)からなる群から選択され、上述のR13及びR14基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体。
  2. が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
    が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
    が、XとXとの間の結合を含み、
    が、-C(R)(R)-であり、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
    が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    及びRが、独立して、水素、-C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR及びR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
    各R13が、独立して、水素、ハロゲン、及びC1-6アルキルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
    が、-O-及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではないか、又はXが、XとXとの間の結合を含み、
    が、-C(R)(R)-であり、
    が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
    が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
    各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
    各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
    及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、前記C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    13が、水素であり、
    各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、及び4~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、上述のR14基の最後の7つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、請求項1~2のうちの一項以上に記載の化合物。
  4. が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
    が、-C(R)(R)-であり、
    が、-C(R)(R)-であり、
    、R、R、及びRが、水素であり、
    及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、最後の2つの置換基が、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得、
    13が、水素であり、
    各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、及びC1-6アルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR14基の最後の3つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得る、請求項1~3のうちのいずれか一項以上に記載の化合物。
  5. 式(IVa)若しくは(IVb)の化合物:

    又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体であって、
    式中、
    が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
    が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
    が、XとXとの間の結合を含み、
    が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
    が、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)-である場合)、ヒドロキシ、Cアルキル、Cシクロアルキル、Cアルキル(オキシ)、及びCシクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各Rが、独立して、水素、ハロゲン(Xが、-C(R)(R)である場合)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、水素を除く、各R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    Aが、ベンゾ[c][1,2]オキサボロール-1(3H)-オール、3,4-ジヒドロ-1Hベンゾ[c][1,2]オキサボリニン-1-オール、及び2H-ベンゾ[e][1,2]オキサボリニン-2-オール、又はA~Aのうちのいずれか1つから選択される部分などのそれらの誘導体からなる群から選択され、
    が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、水素を除く、前記R基の上述のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、C1-6アルキル及びハロゲンからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、ハロゲンが、ヘテロ原子に隣接しない場合があり、
    及びRが、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、-N(R)(R10)、-O(R11)、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR基の最後の15個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
    及びR10が、独立して、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR及びR10基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得るか、又はR及びR10が、一緒に連結して、環を形成し得、
    11が、水素、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-COO-C1-6アルキル、-COO-C3-7-シクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルコキシル)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-ヘテロアリール、及び-(C1-3-アルキル)-(ヘテロアリール)からなる群から選択され、上述のR11基の最後の13個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、前記任意選択的な置換が、ジェミナルではない場合があり、
    各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、4~7員のヘテロシクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR12基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、ただし、R12が、酸素に隣接する場合、R12が、ハロゲンではなく、かつ2つの隣接するR12が接続して、シクロプロピルなどの縮合シクロアルキルを提供し得、
    13及びR14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C3-6-シクロアルキル)、4~7員のヘテロシクロアルキル、-(C1-3-アルキル)-(4~7員のヘテロシクロアルキル)、-N-(R)(R)、-SO-(R)、-SO-(R)(R)、-S(O)-(R)、及び-S-(R)からなる群から選択され、上述のR13及びR14基の最後の14個のメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、化合物、又はそれらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体、若しくは互変異性体。
  6. が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
    が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択されるか、又は
    が、XとXとの間の結合を含み、
    が、-C(R)(R)-であり、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではなく、
    が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    が、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各Rが、独立して、水素、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述の基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    及びRが、独立して、水素、-C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、及びC3-7シクロアルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述の基の最後の4つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得、R及びRが、一緒に連結して、環を形成し得、
    各R13が、独立して、水素、ハロゲン、及びC1-6アルキルからなる群から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. が、-O-、-N(R)-、及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、
    が、-O-及び-C(R)(R)-からなる群から選択され、ただし、X及びXが、両方とも-O-であり得るわけではないか、又はXが、XとXとの間の結合を含み、
    が、-C(R)(R)-であり、
    が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
    が、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
    各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
    各Rが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、
    及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され、
    13が、水素であり、
    各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C1-6アルキル(オキシ)、C3-7シクロアルキル(オキシ)、-(C1-3-アルキル)-(C3-6-シクロアルキル)、-(C2-3-アルキル(オキシ)-(C2-6-アルキル)、及び4~7員のヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、最後の7つのメンバー前記R14基が、任意選択的に、互いに独立して、ハロゲン及びヒドロキシからなる群から選択される1つ以上の置換基によって置換され得る、請求項5~6のうちの一項以上に記載の化合物。
  8. が、-C(R)(R)-であり、
    が、-C(R)(R)-であり、
    、R、R、及びRが、水素であり、
    及びRが、独立して、水素及びC1-6アルキルからなる群から選択され、C1-6アルキルが、任意選択的に、1つ以上のハロゲンで置換され、
    各R12が、独立して、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、及びC3-7シクロアルキルからなる群から選択され、上述のR12基の最後の2つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンで置換され得、
    各R13が、水素であり、
    各R14が、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、C1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、及びC1-6アルキル(オキシ)からなる群から選択され、上述のR14基の最後の3つのメンバーが、任意選択的に、互いに独立して、1つ以上のハロゲンによって置換され得る、請求項1~7のうちのいずれか一項以上に記載の化合物。
  9. 以下の表に示される群から選択される化合物。
  10. 式(IVa)及び(IVb)に表されるトランス相対立体化学を有する立体異性体である、請求項9のいずれかの例による、化合物。
  11. 前記化合物が、トランス相対立体化学を有する単一の立体異性体である、請求項9及び10のうちの一項以上に記載の化合物。
  12. 前記化合物が、式(IVb)によって表されるトランス立体化学を有する、請求項11に記載の化合物。
  13. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物を調製するためのプロセス。
  14. JAKの調節に影響されやすい疾患又は障害を有する患者を治療するための方法であって、治療有効量の、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  15. 前記疾患又は障害が、JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善され得る状態である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、湿疹、掻痒症、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性/自己免疫性多発性関節炎、ベーチェット病、毛孔性紅色粃糠疹、脱毛症、円板状ループスエリテマトーデス、白斑、掌蹠膿疱症、粘膜皮膚多形紅斑、菌状息肉症、移植片対宿主疾患、皮膚ループス、関節リウマチ(RA)、関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、炎症性腸疾患(IBD)、移植拒絶、全身性ループスエリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、シェーグレン症候群、ドライアイ疾患、二次性高好酸球増多症候群(HES)、アレルギー、アレルギー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、喘息、血管炎、多発性硬化症、糖尿病性腎臓病、心血管疾患、アテローム性動脈硬化症、及びがんのうちの1つ以上である、請求項14に記載の方法。
  17. 前記疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、及び関節リウマチのうちの1つ以上である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記化合物が、細胞内の免疫調節経路を撹乱させる量で投与される、請求項14~17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記撹乱が、JAK-STAT経路に影響を生じる、請求項18に記載の方法。
  20. 哺乳動物細胞においてJAKを阻害する方法であって、前記哺乳動物細胞を、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物と接触させることを含む、方法。
  21. 前記哺乳動物細胞が、炎症状態を有する対象からの細胞である、請求項20に記載の方法。
  22. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物と、薬学的又は獣医学的に許容される担体と、を含む、組成物。
  23. 請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物と、1つ以上の他の薬学的又は獣医学的活性物質と、を含む、組み合わせ。
  24. 炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害を治療するための方法であって、治療を必要とする対象に、有効量の請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、方法。
  25. 前記疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである、請求項24に記載の方法。
  26. 前記化合物が、経口、非経口、又は局所投与される、請求項24又は25に記載の方法。
  27. 前記対象が、哺乳動物である、請求項24~26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記哺乳動物が、家畜哺乳動物、飼育哺乳動物、及びコンパニオン動物のうちの1つ以上から選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記哺乳動物が、ヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ラマ、アルパカ、ブタ、ウマ、ロバ、イヌ、及びネコのうちの1つ以上から選択される、請求項27に記載の方法。
  30. 前記哺乳動物が、ヒト、イヌ、又はネコである、請求項27に記載の方法。
  31. 医薬における使用のための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物。
  32. 炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害の治療のための医薬品の製造のための、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  33. 前記疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである、請求項32に記載の使用。
  34. 前記疾患又は障害が、JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善される、請求項32に記載の方法。
  35. JAK2と比較して、ヤヌスキナーゼJAK1の選択的阻害によって改善され得る疾患又は障害の治療のための医薬品の製造における、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物及び第2の活性剤の使用。
  36. 炎症、自己免疫機能不全、及びがんのうちの1つ以上の疾患又は障害の治療のため、請求項1~12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  37. 前記疾患又は障害が、アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、乾癬、又は関節リウマチである、請求項36に記載の使用。
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