JP2018531225A6 - Irak阻害剤としてのヘテロアリール化合物及びその使用 - Google Patents

Irak阻害剤としてのヘテロアリール化合物及びその使用 Download PDF

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Abstract

本発明はIRAK阻害剤として有用である式(I)の化合物及びその医薬上許容される組成物に関する。

Description

関連出願
本出願は2015年9月18日に出願された米国仮出願第62/220,358号の利益を主張し、その内容の全体を参照により本明細書中に取り込む。
発明の分野
本発明は、IRAK阻害剤としての式(I)の化合物、ならびに、癌の治療、及び、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス又はループス腎炎を含むIRAK過剰発現に関連する他の疾患の治療におけるその使用を提供する。
発明の背景
キナーゼは、タンパク質、脂質、糖質、ヌクレオシド及び他の細胞代謝物のリン酸化を触媒し、真核細胞の生理機能の全ての局面において重要な役割を果たす。特に、タンパク質キナーゼ及び脂質キナーゼは、増殖因子、サイトカイン又はケモカインなどの細胞外メディエーター又は刺激に応答して細胞の活性化、増殖、分化及び生存を制御するシグナル伝達事象に関与する。一般に、プロテインキナーゼは二つの群、優先的にチロシン残基をリン酸化するもの及び優先的にセリン及び/又はスレオニン残基をリン酸化するものに分類される。
キナーゼは、適応性及び先天性免疫応答の調整に関与するキナーゼなどの抗炎症薬の開発のための重要な治療標的である(Cohen, 2009. Current Opinion in Cell Biology 21, 1-8)。特に興味深いキナーゼ標的はIRAKファミリーのメンバーである。
インターロイキン-1受容体関連キナーゼ(IRAK)は炎症を制御する細胞内シグナル伝達ネットワークの調節に決定的に関与する(Ringwood and Li, 2008. Cytokine 42, 1-7)。IRAKは多くの細胞型で発現され、トル様受容体(TLR)を含む種々の細胞受容体からのシグナルを媒介することができる。IRAK4はインターロイキン-1(IL-1)受容体及びTLR3を除くすべてのトル様受容体(TLR)の下流で活性化された初期タンパク質キナーゼであると考えられ、IRAK1の急速な活性化及びIRAK2のより遅い活性化を介して先天性免疫系におけるシグナル伝達を開始する。IRAK1はIL-1タイプ1受容体と共免疫沈降するIL-1依存性キナーゼ活性の生化学的精製により最初に同定された(Caoら、1996, Science 271(5252):1128-1131)。IRAK2はIRAK1と類似の配列のヒト発現配列タグ(EST)データベースの検索によって同定された(Muzioら、1997, Science 278(5343):1612-5)。IRAK3(IRAKMとも呼ぶ)はヒトフィトヘマグルチニン活性化末梢血白血球(PBL)cDNAライブラリーをスクリーニングするIRAK1に有意な類似性を有するポリペプチドをコードするマウスEST配列を用いて同定された(Wescheら、1999. J. Biol. Chem. 274(27):19403-10)。IRAK4はIRAK様配列のデータベース検索及びユニバーサルcDNAライブラリーのPCRにより同定された(Liら、2002. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99(8):5567-5572)。
野生型キナーゼの代わりに、IRAK4の触媒不活性変異体を発現するマウスは、いくつかのTLRアゴニストによって誘発される敗血症性ショックに対して完全に抵抗性であり、IL-1に対する応答が損なわれている。遺伝的欠陥に起因するIRAK4活性を欠く子どもは化膿性細菌による繰り返しの感染に悩まされる。IRAK-依存性TLR及びIL-1Rは、いくつかの化膿性細菌に対する小児期の免疫のために不可欠であるが、成人ではほとんどの感染に対する防御免疫に過剰な役割を果たしているようである。したがって、IRAK4阻害剤は細菌及びウイルス感染を受けやすくなりすぎることなく成人の慢性炎症性疾患の治療に有用であることができる(Cohen, 2009. Current Opinion in Cell Biology 21, 1-8)。強力なIRAK4阻害剤は開発されている(Buckleyら、2008. Bioorg Med Chem Lett. 18(12):3656-60)。IRAK1はIRF7のTLR7媒介性及びTLR9媒介性活性化及びインターフェロンα(IFN-α)の産生に重要であり、IRAK1阻害剤が全身性エリテマトーデス(SLE)の治療のために有用であることができることを示唆している。IRAK2はIRAK4の下流で活性化され、そして炎症性サイトカインの産生における役割を果たしている。したがって、IRAK2阻害剤は炎症性疾患のために有用であることができる。
発明の要旨
1つの態様において、本発明は式(I)
Figure 2018531225
の化合物、及び、その医薬上許容される誘導体、溶媒和物、塩、水和物及び立体異性体を提供し、上式中、環X、R1、R2、R3、R4、Ra、Rb及びpは下記に規定されそして実施形態に記載されるとおりである。
別の態様において、本発明はIRAKに関連する疾患の治療及び/又は予防に適する式(I)の化合物を提供する。別の態様において、本発明は哺乳動物、特にヒトの疾患状態におけるIRAKの活性又は機能を調節し、特に阻害することができる化合物を提供する。
本発明の別の態様によると、自己免疫、炎症性疾患、心血管疾患、神経変性疾患、細菌及びウイルス感染、アレルギー、喘息、膵炎、多臓器不全、腎疾患、血小板凝集、癌、移植、精子運動能、赤血球欠乏、移植片拒絶、肺傷害、呼吸器疾患及び虚血状態から選ばれる疾患の治療及び/又は予防のための方法は提供される。
別の態様によると、本発明はIRAK−4及び/又はIRAK−1に選択的である式(I)の化合物を提供する。
別の態様によると、本発明はIRAK−4及びIRAK−1に選択的である式(I)の化合物を提供する。
特定の実施形態の詳細な説明
1.本発明の化合物の一般的説明
ある態様において、本発明はIRAKの阻害剤を提供する。幾つかの実施形態において、このような化合物としては、本明細書中に記載の式の化合物又はその医薬上許容される塩が挙げられ、ここで、各変項は本明細書で定義されそして記載されるとおりである。
2.化合物及び定義
本発明の化合物は上記一般に記載した化合物を包含し、本明細書中に開示されるクラス、サブクラス及び化学種によりさらに例示される。本明細書中に使用されるときに、特段の指示がないかぎり、以下の定義は適用されるであろう。本発明の目的で、化学元素は元素の周期律表CASバージョン, Handbook of Chemistry and Physics, 75th Ed.によって特定される。さらに、有機化学の一般原理は"Organic Chemistry", Thomas Sorrell, University Science Books, Sausalito: 1999及び"March's Advanced Organic Chemistry", 5th Ed., Ed.: Smith, M.B.及びMarch, J., John Wiley & Sons, New York: 2001に記載されており、その全内容をここに参照により取り込む。
用語「脂肪族」又は「脂肪族基」は、本明細書中に使用されるときに、完全に飽和であるか又は1つ以上の不飽和の単位を含む、直鎖(すなわち、非枝分かれ)もしくは枝分かれの置換もしくは非置換の炭化水素鎖、又は、完全に飽和であるか又は1つ以上の不飽和の単位を含む、単環式炭化水素もしくは二環式炭化水素であるが、芳香族でなく(又は、「炭素環式」又は「脂環式」もしくは「シクロアルキル」とも本明細書中で呼ばれる)、分子の残部への1つの結合点を有するものを指す。別段の指示がない限り、脂肪族基は1〜6個の脂肪族炭素原子を含む。幾つかの実施形態において、脂肪族基は1〜5個の脂肪族炭素原子を含む。別の実施形態において、脂肪族基は1〜4個の脂肪族炭素原子を含む。なおも別の実施形態において、脂肪族基は1〜3個の脂肪族炭素原子を含み、そしてなおも別の実施形態において、脂肪族基は1〜2個の脂肪族炭素原子を含む。幾つかの実施形態において、「脂環式」(又は「炭素環」又は「シクロアルキル」)は完全に飽和であるか又は1つ以上の不飽和の単位を含む、単環式C3-C6炭化水素であるが、芳香族でなく、分子の残部に1つの結合点を有するものを指す。例示の脂肪族基は直鎖もしくは枝分かれの置換もしくは非置換C1-C8アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル基、及びそれらの複合体、例えば、(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル又は(シクロアルキル)アルケニルである。
用語「低級アルキル」はC1-4直鎖もしくは枝分かれアルキル基を指す。例示の低級アルキル基はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル及びtert-ブチルである。
用語「低級ハロアルキル」は1個以上のハロゲン原子により置換されているC1-4直鎖もしくは枝分かれアルキル基を指す。
用語「ヘテロ原子」は1つ以上の酸素、硫黄、窒素又はリン(任意の酸化形態の窒素、硫黄又はリン、任意の塩基性窒素の第四級化形態、又は、複素環の置換可能な窒素、例えば、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるようなもの)、NH(ピロリジニルにおけるようなもの)又はNR+(N-置換ピロリジニルにおけるようなもの)を含む)を意味する。
用語「不飽和」は、本明細書中に使用されるときに、ある部分が1つ以上の不飽和の単位を有することを意味する。
本明細書中に使用されるときに、用語「二価C1-8(又はC1-6)飽和もしくは不飽和の直鎖もしくは枝分かれ炭化水素鎖」は、本明細書中に規定されるとおりの直鎖もしくは枝分かれである二価アルキレン、アルケニレン及びアルキニレン鎖を指す。
用語「アルキレン」は二価アルキル基を指す。「アルキレン鎖」はポリメチレン基、すなわち、-(CH2)n-(式中、nは正の整数であり、好ましくは、1〜6、1〜4、1〜3、1〜2、又は2〜3である)を指す。置換アルキレン鎖は1つ以上のメチレン水素原子が置換基により置換されているポリメチレン基を指す。適切な置換基としては、置換脂肪族基に関して下記に示されるものが挙げられる。
用語「アルケニレン」は二価アルケニル基を指す。置換アルケニレン鎖は1つ以上の水素原子が置換基により置換されている、少なくとも1個の二重結合を含むポリメチレン基を指す。適切な置換基としては、置換脂肪族基に関して下記に示されるものが挙げられる。
用語「ハロゲン」はF, Cl, Br又はIを意味する。
単独で使用される、又は、「アラルキル」、「アラルコキシ」又は「アリールオキシアルキル」などの、より大きな部分の一部として使用される用語「アリール」は、合計で5〜14個の環員を有する単環式及び二環式環系であって、該系中の少なくとも1つの環は芳香族であり、そして系中の各環は3〜7個の環員を含むものを指す。用語「アリール」は「アリール環」と相互互換的に使用される。本発明の特定の実施形態において、「アリール」は芳香環系を指す。例示のアリール基はフェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラシル(anthracyl)などであり、それは場合により、1個以上の置換基を含んでよい。本明細書中に使用されるときに、芳香環が1つ以上の非芳香環と縮合している基、例えば、インダニル、フタルイミジル、ナフチミジル、フェナントリジニル又はテトラヒドロナフチルなども用語「アリール」の範囲内に含まれる。
単独で使用される、又は、「ヘテロアラルキル」又は「ヘテロアラルコキシ」などの、より大きな部分の一部として使用される用語「ヘテロアリール」及び「ヘテロアラ」は5〜10個の環原子、好ましくは5, 6又は9個の環原子を有し、そして環アレイで共有されている6, 10又は14個のπ電子を有し、そして炭素原子に加えて、1〜5個のヘテロ原子を有する基を指す。用語「ヘテロ原子」は窒素、酸素又は硫黄を指し、そして酸化形態の窒素又は硫黄を含み、そして任意の塩基性窒素の第四級化形態を含む。ヘテロアリール基としては、限定するわけではないが、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、プリニル、ナフチリジニル及びプテリジニルが挙げられる。用語「ヘテロアリール」及び「ヘテロアラ」は、本明細書中に使用されるときに、ヘテロ芳香環が1つ以上のアリール、脂環式又はヘテロサイクル環に縮合されている基であって、結合基又は結合点がヘテロ芳香環上にある基も含まれる。限定されない例としては、インドリル、イソインドリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ジベンゾフラニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、4H-キノリジニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル及びピリド[2,3-b]-1,4-オキサジン-3(4H)-オンが挙げられる。ヘテロアリール基は、場合により、単環式又は二環式である。用語「ヘテロアリール」は「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」又は「ヘテロ芳香族」と相互互換的に使用され、その用語のいずれも、場合により置換されていてよい環を包含する。用語「ヘテロアラルキル」はヘテロアリールにより置換されたアルキル基であって、該アルキル及びヘテロアリール部分は独立して、場合により置換されていてよいものを指す。
本明細書中に使用されるときに、用語「ヘテロサイクル」、「ヘテロサイクリル」、「複素環式基」及び「複素環式環」は相互互換的に使用され、安定な5〜7員単環式又は7〜10員二環式複素環式部分を指し、それは飽和又は部分不飽和であり、そして炭素原子に加えて、1つ以上、好ましくは1〜4個の、上記に規定されるとおりのヘテロ原子を有する。複素環の環原子を参照して使用されるときに、用語「窒素」は置換窒素を包含する。例としては、酸素、硫黄又は窒素から選ばれる0〜3個のヘテロ原子を有する飽和もしくは部分不飽和の環において、窒素は、N(3,4-ジヒドロ-2H-ピロリルにおけるようなもの)、NH(ピロリジニルにおけるようなもの)又は+NR(N-置換ピロリジニルにおけるようなもの)である。
複素環式環は安定構造をもたらす任意のヘテロ原子又は炭素原子でペンダント基に結合されてよく、そして任意の環原子は場合により置換されていてよい。このような飽和もしくは部分不飽和複素環式基の例としては、限定するわけではないが、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピロリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オキサゾリジニル、ピペラジニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ジアゼピニル、オキサゼピニル、チアゼピニル、モルホリニル及びキヌクリジニルが挙げられる。「ヘテロサイクル」、「ヘテロサイクリル」、「複素環式環」、「複素環式基」、「複素環式部分」及び「複素環式残基」は本明細書中で相互互換的に使用され、そして、ヘテロサイクリル環が1つ以上のアリール、ヘテロアリール又は脂環式環に縮合されている基も包含し、例えば、インドリニル、3H-インドリル、クロマニル、フェナントリジニル又はテトラヒドロキノリニルであり、ここで、結合基又は結合点はヘテロサイクリル環上にある。ヘテロサイクリル基は場合により単環式又は二環式である。用語「ヘテロサイクリルアルキル」はヘテロサイクリルにより置換されたアルキル基を指し、ここで該アルキル及びヘテロサイクリル部分は独立して、場合により置換されていてよい。
本明細書中に使用されるときに、用語「部分不飽和」は少なくとも1つの二重結合又は三重結合を含む環部分を指す。用語「部分不飽和」は不飽和の複数の部位を有する環を包含することが意図されているが、本明細書中に規定されるとおりのアリール又はヘテロアリール部分を包含することが意図されない。
本明細書中に使用されるときに、本発明の特定の化合物は「場合により置換されていてよい」部分を含む。一般に、用語「置換されている」は、用語「場合により」が前にあっても又はなくても、指定された部分の1つ以上の水素が適切な置換基により置き換えられていることを意味する。「置換されている」は構造から明示又は暗示される1つ以上の水素に適用する(例えば、
Figure 2018531225
は少なくとも
Figure 2018531225
を指し、そして
Figure 2018531225
は少なくとも
Figure 2018531225
を指す。特段の指示がない限り、「場合により置換されていてよい」基は基の各々の置換可能な位置に適切な置換基を有し、そして任意の所与の構造において1を超える位置が指定される基から選ばれる1つを超える置換基で置換されているときに、置換基はすべての位置で同一であるか又は異なる。本発明により考えられる置換基の組み合わせは、好ましくは、安定かつ化学的に実現可能な化合物の生成をもたらすものである。用語「安定な」は、本明細書中に使用されるときに、その製造、検知、及び、特定の実施形態では、その回収、精製及び本明細書中に開示の1つ以上の目的での使用を可能にする条件に供されるときに、実質的に変化しない化合物を指す。
「場合により置換されていてよい」基の置換可能な炭素原子上の適切な一価置換基は独立して、重水素、ハロゲン、-(CH2)0-4R°; -(CH2) 0-4OR°; -O(CH2) 0-4R°, -O-(CH2) 0-4C(O)OR°; -(CH2) 0-4CH(OR°)2; -(CH2) 0-4SR°; R°により場合により置換されていてよい-(CH2) 0-4Ph; R°により場合により置換されていてよい-(CH2) 0-4 O(CH2) 0-1Ph; R°により場合により置換されていてよい-CH=CHPh; R°により場合により置換されていてよい-(CH2) 0-4O(CH2) 0-1-ピリジル; -NO2; -CN; -N3; -(CH2) 0-4N(R°)2; -(CH2) 0-4N(Ro)C(O)R°; -N(R°)C(S)R°; -(CH2) 0-4N(R0)C(O)NR°2; -N(R°)C(S)NR°2; -(CH2) 0-4N(R0)C(O)OR°; -N(R°)N(R°)C(0)R°; -N(R°)N(R°)C(O)NR°2; -N(R°)N(R°)C(O)OR°; -(CH2) 0-4C(0)R°; -C(S)R°; -(CH2) 0-4C(O)OR°; -(CH2) 0-4C(O)SR°; -(CH2) 0-4C(O)OSiR°3; -(CH2) 0-4OC(O)R°; -OC(O)(CH2) 0-4SR°, SC(S)SR°; -(CH2) 0-4SC(O)R°; -(CH2) 0-4C(O)NR°2; -C(S)NR°2; -C(S)SR°; -SC(S)SR°, -(CH2) 0-4OC(O)NR°2; -C(O)N(OR°)R°; -C(O)C(O)R°; -C(O)CH2C(O)R°; -C(NOR°)R°; -(CH2) 0-4SSR°; -(CH2) 0-4S(O)2R°; -(CH2) 0-4S(O)2OR°; -(CH2) 0-4OS(O)2R°; -S(O)2NR°2; -(CH2) 0-4S(O)R°; -N(R°)S(O)2NR°2; -N(R°)S(O)2R°; -N(OR°)R°; -C(NH)NR°2; -P(O)2R°; -P(O)R°2; -OP(O)R°2; -OP(O)(OR°)2; SiR°3; -(C1-4 直鎖もしくは枝分かれアルキレン)O-N(R°)2; 又は-(C 1-4 直鎖もしくは枝分かれアルキレン)C(O)O-N(R°)2であり、ここで、各R°は下記に規定されるとおりに場合により置換されていてよく、そして独立して、水素、C 1-6脂肪族、-CH2Ph, -O(CH2) 0-1Ph、-CH2-(5〜6員ヘテロアリール環)、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6-員飽和、部分不飽和又はアリール環であり、又は、上記の規定にもかかわらず、2つの独立したR°が介入原子と一緒になって、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する、3〜12-員飽和、部分不飽和又はアリール単環式又は二環式環を形成し、それは下記のとおりに場合により置換されていてよい。
R° (又は、介入原子とともに独立した2つのR°を取ることにより形成される環) 上の適切な一価置換基は、独立して、重水素、ハロゲン、-(CH2) 0-2R、-(ハロR)、-(CH2) 0-2OH、-(CH2) 0-2OR、-(CH2) 0-2CH(OR)2; -O(ハロR)、-CN、-N3、-(CH2) 0-2C(O)R、-(CH2) 0-2C(O)OH、-(CH2) 0-2C(O)OR、-(CH2) 0-2SR、-(CH2) 0-2SH、-(CH2) 0-2NH2、-(CH2) 0-2NHR、-(CH2) 0-2NR 2、-NO2、-SiR 3、-OSiR 3、-C(0)SR、-(C1-4 直鎖もしくは枝分かれアルキレン)C(O)OR又は-SSRであり、ここで、各R は非置換であるか、「ハロ」が先行する場合には、1つ以上のハロゲンにのみ置換されており、そして独立して、C1-4 脂肪族、-CH2Ph, -O(CH2) 0-1Ph又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6-員飽和、部分不飽和又はアリール環である。R°の飽和炭素原子上の適切な二価の置換基としては=O及び=Sが挙げられる。
「場合により置換されてよい」基の飽和炭素原子上の適切な二価置換基として以下のものが挙げられる: =O 、=S、=NNR* 2、=NNHC(O)R*、=NNHC(O)OR*、=NNHS(O)2R*、=NR*、=NOR*、-O(C(R* 2))2-3O-又は-S(C(R* 2))2-3S-が挙げられ、ここで、Rは各々独立して、水素、下記に規定されるとおりに置換されたC1-6脂肪族、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6-員飽和、部分不飽和又はアリール環である。「場合により置換されていてよい」基の隣接した置換可能な炭素に結合する適切な二価置換基としては-O(CR 2)2-3O-(R*は各々独立して水素、下記のとおりに場合により置換されていてよいC1-6脂肪族、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6-員飽和、部分不飽和又はアリール環から選ばれる)が挙げられる。
R*の脂肪族基上の適切な置換基としてはハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH2、-NHR、-NR 2又は-NO2が挙げられ、ここで、各Rは非置換であるか、又は、「ハロ」が先行する場合には、1つ以上のハロゲンにのみ置換されており、そして独立して、C1-4 脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2) 0-1Ph又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6-員飽和、部分不飽和又はアリール環である。
「場合により置換されてよい」基の置換可能な窒素上の適切な置換基としては-R、-NR 2、-C(O)R、-C(O)OR、-C(O)C(O)R、-C(O)CH2C(O)R、-S(O)2R、-S(O)2NR 2、-C(S)NR 2、-C(NH)NR 2又は-N(R)S(O)2Rが挙げられ、ここで、各Rは独立して、水素、下記のとおりに場合により置換されていてよいC1-6脂肪族、非置換-OPh、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6-員飽和、部分不飽和又はアリール環であり、又は、上記の規定にかかわらず、2つの独立したRは、介入原子と一緒になって、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する非置換3〜12-員飽和、部分飽和又はアリール単環式-もしくは二環式環を形成する。
Rの脂肪族基上の適切な置換基は独立して、ハロゲン、-R、-(ハロR)、-OH、-OR、-O(ハロR)、-CN、-C(O)OH、-C(O)OR、-NH2、-NHR、-NR 2又は-NO2が挙げられ、ここで、各Rは非置換であるか、又は、「ハロ」が先行する場合には、1つ以上のハロゲンにのみ置換されており、そして独立して、C1-4 脂肪族、-CH2Ph、-O(CH2) 0-1Ph又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6-員飽和、部分不飽和又はアリール環である。
特定の実施形態において、用語「場合により置換されていてよい」、「場合により置換されていてよいアルキル」、「場合により置換されていてよいアルケニル」、「場合により置換されていてよいアルキニル」、「場合により置換されていてよい炭素環」、「場合により置換されていてよいアリール」、「場合により置換されていてよいヘテロアリール」、「場合により置換されていてよい複素環」及び他の任意の場合により置換されていてよい基は、本明細書中に使用されるときに、1、2又は3個以上の水素原子の独立した置換により置換された又は置換されていない基を指し、典型的な置換基としては、限定するわけではないが、
-F、-Cl、-Br、-I、重水素、
-OH、保護ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、チオオキソ、
-NO2、-CN、CF3、N3,
-NH2、保護アミノ、-NHアルキル、-NHアルケニル、-NHアルキニル、-NHシクロアルキル、-NH-アリール、-NH-ヘテロアリール、-NH-複素環、-ジアルキルアミノ、-ジアリールアミノ、-ジヘテロアリールアミノ、
-O-アルキル、-O-アルケニル、-O-アルキニル、-O-シクロアルキル、-O-アリール、-O-ヘテロアリール、-O-複素環、
-C(O)-アルキル、-C(O)-アルケニル、-C(O)-アルキニル、-C(O)-カルボサイクリル、-C(O)-アリール、-C(O)-ヘテロアリール、-C(O)-ヘテロサイクリル、
-CONH2、-CONH-アルキル、-CONH-アルケニル、-CONH-アルキニル、-CONH-カルボサイクリル、-CONH-アリール、-CONH-ヘテロアリール、-CONH-ヘテロサイクリル、
-OCO2-アルキル、-OCO2-アルケニル、-OCO2-アルキニル、-OCO2-カルボサイクリル、-OCO2-アリール、-OCO2-ヘテロアリール、-OCO2-ヘテロサイクリル、-OCONH2、-OCONH-アルキル、-OCONH-アルケニル、-OCONH-アルキニル、-OCONH-カルボサイクリル、-OCONH-アリール、-OCONH-ヘテロアリール、-OCONH-ヘテロサイクリル、
-NHC(O)-アルキル、-NHC(O)-アルケニル、-NHC(O)-アルキニル、-NHC(O)-カルボサイクリル、-NHC(O)-アリール、-NHC(O)-ヘテロアリール、-NHC(O)-ヘテロサイクリル、-NHCO2-アルキル、-NHCO2-アルケニル、-NHCO2-アルキニル、-NHCO2-カルボサイクリル、-NHCO2-アリール、-NHCO2-ヘテロアリール、-NHCO2-ヘテロサイクリル、-NHC(O)NH2, -NHC(O)NH-アルキル、-NHC(O)NH-アルケニル、-NHC(O)NH-アルケニル、-NHC(O)NH-カルボサイクリル、-NHC(O)NH-アリール、-NHC(O)NH-ヘテロアリール、-NHC(O)NH-ヘテロサイクリル、NHC(S)NH2, -NHC(S)NH-アルキル、-NHC(S)NH-アルケニル、-NHC(S)NH-アルキニル、-NHC(S)NH-カルボサイクリル、-NHC(S)NH-アリール、-NHC(S)NH-ヘテロアリール、-NHC(S)NH-ヘテロサイクリル、-NHC(NH)NH2, -NHC(NH)NH-アルキル、-NHC(NH)NH-アルケニル、-NHC(NH)NH-アルケニル、-NHC(NH)NH-カルボサイクリル、-NHC(NH)NH-アリール、-NHC(NH)NH-ヘテロアリール、-NHC(NH)NH-ヘテロサイクリル、-NHC(NH)-アルキル、-NHC(NH)-アルケニル、-NHC(NH)-アルケニル、-NHC(NH)-カルボサイクリル、-NHC(NH)-アリール、-NHC(NH)-ヘテロアリール、-NHC(NH)-ヘテロサイクリル、
-C(NH)NH-アルキル、-C(NH)NH-アルケニル、-C(NH)NH-アルキニル、-C(NH)NH-カルボサイクリル、-C(NH)NH-アリール、-C(NH)NH-ヘテロアリール、-C(NH)NH-ヘテロサイクリル、
-S(O)-アルキル、-S(O)-アルケニル、-S(O)-アルキニル、-S(O)-カルボサイクリル、-S(O)-アリール、-S(O)-ヘテロアリール、-S(O)-ヘテロサイクリル-SO2NH2, -SO2NH-アルキル、-SO2NH-アルケニル、-SO2NH-アルキニル、-SO2NH-カルボサイクリル、-SO2NH-アリール、-SO2NH-ヘテロアリール、-SO2NH-ヘテロサイクリル、
-NHSO2-アルキル、-NHSO2-アルケニル、-NHSO2-アルキニル、-NHSO2-カルボサイクリル、-NHSO2-アリール、-NHSO2-ヘテロアリール、-NHSO2-ヘテロサイクリル、
-CH2NH2, -CH2SO2CH3,
-モノ-、ジ-又はトリ-アルキルシリル、
-アルキル、-アルケニル、-アルキニル、-アリール、-アリールアルキル、-ヘテロアリール、-ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、-シクロアルキル、-炭素環式、-複素環式、ポリアルコキシアルキル、ポリアルコキシ、-メトキシメトキシ、-メトキシエトキシ、-SH, -S-アルキル、-S-アルケニル、-S-アルキニル、-S-カルボサイクリル、-S-アリール、-S-ヘテロアリール、-S-ヘテロサイクリル又はメチルチオメチルが挙げられる。
本明細書中に使用されるときに、用語「医薬上許容される塩」は、過度の毒性、刺激、アレルギー反応などなしに、ヒト及び下等動物の組織と接触させて使用するのに、健全な医学的判断の範囲内で適し、合理的な利益/リスク比で釣り合っている塩を指す。医薬上許容される塩は当該分野において周知である。例えば、S. M. BergeらはJ. Pharmaceutical Sciences, 1977, 66, 1-19中で医薬上許容される塩を詳細に記載しており、それを参照により本明細書中に取り込む。本発明の化合物の医薬上許容される塩としては、適切な無機及び有機酸及び塩基から誘導されるものが挙げられる。医薬上許容される、非毒性酸付加塩の例は、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸及び過塩素酸などの無機酸、又は、酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸又はマロン酸などの有機酸とともに形成されるアミノ基の塩、あるいは、イオン交換などの当該分野で使用される他の方法を使用することによって形成されるアミノ基の塩である。他の医薬上許容される塩としては、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチネート(pectinate)、過硫酸塩、3-フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などが挙げられる。
適切な塩基から誘導される塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム及びN+(C1-4アルキル)4塩が挙げられる。代表的なアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。さらに、医薬上許容される塩としては、適切な場合には、ハロゲン化物、水酸化物、カルボン酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、低級アルキルスルホン酸塩及びアリールスルホン酸塩などの対イオンを用いて形成される、非毒性アンモニウム、第四級アンモニウム及びアミンカチオンが挙げられる。
特段の指示がない限り、本明細書中で記載される構造は、構造の全ての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー及び幾何異性体(又は立体配座))形態、例えば、各不斉中心に関するR及びS配置、Z及びE二重結合異性体、ならびに、Z及びE配座異性体を包含することが意図される。従って、本発明の化合物の単一の立体化学異性体ならびに、エナンチオマー、ジアステレオマー及び幾何(又は立体配座)混合物は本発明の範囲内である。特段の断りがない限り、本発明の化合物の全ての互変異性体は本発明の範囲内である。例えば、本発明は価数及び/又は他の化学的要求を満たす限り、下記式の互変異性体を想定する。
Figure 2018531225
さらに、特段の断りがない限り、本明細書に示される構造は、また、1つ以上の同位体濃縮原子の存在においてのみ異なる化合物をも含むことが意図される。例えば、重水素又はトリチウムによる水素の置換、又は13C-もしくは14C-濃縮炭素による炭素の置換を含む、本発明の構造を有する化合物は本発明の範囲内である。幾つかの実施形態では、基は1つ以上の重水素原子を含む。
さらに、式Iの化合物は、その同位体標識形態を含むことが意図される。式Iの化合物の同位体標識形態は、化合物の1つ以上の原子が、通常に自然に発生する原子の原子量又は質量数と異なる原子量又は質量数を有する1つの原子又は複数原子によって置換されているということ以外はこの化合物と同一である。容易に商業的に入手可能であり、そして周知の方法により式Iの化合物中に組み込むことができる同位体の例としては水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体が挙げられ、例えば、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F及び36Clである。1つ以上の上記の同位体及び/又は他の原子の他の同位体を含む式Iの化合物、そのプロドラッグ又はその医薬上許容される塩は本発明の一部であることが意図される。式Iの同位体標識化合物は、幾つかの有益な方法で使用することができる。例えば、3H又は14Cなどの放射性同位体が組み込まれている式Iの同位体標識化合物は薬物及び/又は基質組織分布アッセイに適している。これらの放射性同位体、すなわちトリチウム(3H)及び炭素14(14C)は単純な調製及び優れた検出能のために特に好ましい。より重い同位体、例えば、重水素(2H)の式Iへの取り込みは、この同位体標識化合物のより高い代謝安定性のために治療上の利点がある。より高い代謝安定性はインビボ半減期の増加又はより低い用量と直接的に解釈され、そのことは、ほとんどの状況下で、本発明の好ましい実施形態である。式Iの同位体標識化合物は、通常、本テキストの合成スキーム及び関連説明、実施例部分及び調製部分に開示されている手順を、容易に入手可能な同位体標識反応体で非同位体標識反応体を置き換えて実施することにより調製されうる。
重水素(2H)は、また、一次速度論的同位体効果により化合物の酸化的代謝を操作する目的で、式Iの化合物に組み込むことができる。一次速度論的同位体効果は同位体核の交換に起因する化学反応の速度の変化であり、それは、この同位体交換後に共有結合の形成に必要な基底状態のエネルギーの変化によって引き起こされる。より重い同位体の交換は、通常、化学結合のための基底状態のエネルギーの低下につながるため、律速結合の破壊の速度の低下をもたらす。結合の破壊は、マルチ製品反応座標に沿ってサドルポイント領域又はその近傍で発生するならば、製品分配比は実質的に変化されうる。説明のために、重水素が非交換性位置で炭素原子に結合しているならば、kM/kD=2〜7の速度差が典型的である。この速度差は酸化を受けやすい式Iの化合物にうまく適用されるならば、インビボでのこの化合物のプロファイルは大幅に変更され、改善された薬物動態学的特性をもたらすことができる。
治療薬を発見し、そして開発するときに、当業者は、望ましいインビトロ特性を維持しながら、薬物動態パラメータを最適化することができる。乏しい薬物動態プロファイルを有する多くの化合物が酸化的代謝を受けやすいと想定することは合理的である。現在入手可能なインビトロ肝ミクロソームアッセイは、このタイプの酸化的代謝の経路に関する価値ある情報を提供し、それで、このような酸化的代謝への抵抗を通して安定性が改善された式Iの重水素化化合物の合理的な設計を可能にする。式Iの化合物の薬物動態プロファイルの大幅な改善はそれによって得られ、インビボ半減期(t/2)、最大治療効果での濃度(Cmax)、用量応答曲線下面積(AUC)及びFの増加、ならびに、クリアランス、用量及び材料コストの減少の点から定量的に表現することができる。
以下は上記を例示することを意図する:酸化的代謝のための攻撃の複数の潜在的な部位、例えば、ベンジル水素原子及び窒素原子に結合した水素原子を有している式Iの化合物は、これらの水素原子の幾つか、ほとんど又はすべてが重水素原子で置換されているようにして水素原子の様々な組み合わせが重水素原子により置換されている一連の類似体として調製される。半減期の決定は、酸化的代謝に対する抵抗性の改善がなされる程度を良好かつ正確に決定することができる。このようにして、親化合物の半減期は、このタイプの重水素-水素交換の結果として、最大100%まで延長することができると判断される。
式Iの化合物における重水素-水素交換は、また、望ましくない毒性代謝物を減少させ又は排除するために、出発化合物の代謝物スペクトルの有利な変更を達成するために用いることができる。例えば、有毒な代謝物が、酸化的炭素-水素(C-H)結合開裂を通して発生するならば、重水素化類似体は、特定の酸化が律速工程でないにしても、望ましくない代謝物の産生を大きく低減し又は排除することを合理的に想定することができる。重水素-水素交換に関する最先端の技術のさらなる情報については、例えば、Hanzlikら, J. Org. Chem. 55, 3992-3997, 1990, Reiderら, J. Org. Chem. 52, 3326-3334, 1987, Foster, Adv. Drug Res. 14, 1-40, 1985, Gilletteら, Biochemistry 33(10) 2927-2937, 1994及びJarmanらCarcinogenesis 16(4), 683-688, 1993に見ることができる。
本明細書中に使用されるときに、用語「調節剤」は測定可能な親和性でもって標的に結合し及び/又は阻害する化合物として定義される。特定の実施形態において、調節剤はIC50及び/又は結合定数が約50 μΜ未満、約1 μΜ未満、約500 nM未満、約100 nM未満、又は、約10 nM未満である。
用語「測定可能な親和性」及び「測定可能に阻害する」とは、本明細書中に使用されるときに、本発明の化合物又はその組成物及びIRAKを含むサンプルと、前記化合物又はその組成物の非存在下でIRAKを含む相当するサンプルとの間のIRAK活性の測定可能な変化を意味する。
本発明により想定される置換基及び変項の組み合わせは安定な化合物の生成をもたらすもののみである。用語「安定」は、本明細書中に使用されるときに、製造するのに十分な安定性を有し、本明細書中に詳細に記載した目的(例えば、対象への治療又は予防的投与)に有用であるために十分な時間、化合物の一体性を維持する化合物を指す。
本明細書中の変項の定義における化学基のリスティングの引用は任意の単一基又はリスティングされた基の組み合わせとしての変項の定義を含む。本明細書中の変項の実施形態の引用は任意の単一の実施形態としての実施形態又は任意の他の実施形態又はその部分の組み合わせでの実施形態を含む。
3.例示の化合物の説明
1つの態様によると、本発明は式I
Figure 2018531225
の化合物又はその医薬上許容される塩を提供し、上記中、
Figure 2018531225
はC3-10 アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、又は、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、
各Ra は独立して、-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、
Rb は-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2Rもしくは-N(R)2であり、又は、Rb は存在せず、
環XはC3-10 アリール、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、縮合C3-10 アリール、縮合5〜10員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する縮合5〜10員複素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する縮合5〜10員単環式ヘテロアリール環であり、その各々は場合により置換されてよく、
R1 は-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、
R2 は-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、
R3 は-R又は-ハロアルキルであり、
R4 は-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、
各R は独立して、水素、C1-6 脂肪族、C3-10 アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7 複素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、その各々は場合により置換されてよく、又は、
同一原子上の2つのR基はそれらが結合している原子と一緒になって、C3-10 アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環を形成し、その各々は場合により置換されていてよく、そして
p は0、1、2、3、4又は5である。
特定の実施形態において、
Figure 2018531225
はフェニル、ナフチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタニル、[4.3.0]ビシクロノナニル、[4.4.0]ビシクロデカニル、[2.2.2]ビシクロオクタニル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾリル、NH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、オキセタニル、アゼチジニル又はキサンテニルである。
特定の実施形態において、
Figure 2018531225
はシクロヘキシル、フラニル、ジヒドロフラニル、ピペリジニル、ピリジニル、ジヒドロピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ジヒドロピリミジン、ピロリジニル又はオキセタニルである。
特定の実施形態において、
Figure 2018531225
はシクロヘキサノン、フラノン、ピペリジノン、ピリジノン、ピリミジノン、ピロリジノン又はオキセタニルである。
特定の実施形態において、環
Figure 2018531225

Figure 2018531225
から選ばれる。
特定の実施形態において、環
Figure 2018531225

Figure 2018531225
から選ばれる。
特定の実施形態において、環Xは場合により置換されていてよいC3-10 アリールである。特定の実施形態において、環Xは、場合により置換されていてよい、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環である。特定の実施形態において、環Xは、場合により置換されていてよい縮合C3-10 アリールである。特定の実施形態において、環Xは、場合により置換されていてよい縮合5〜10員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環である。特定の実施形態において、環Xは、場合により置換されていてよい、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する縮合5〜10複素環式環である。特定の実施形態において、環Xは、場合により置換されていてよい、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する縮合5〜10員単環式ヘテロアリール環である。
特定の実施形態において、環X はフェニル、ナフチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、[3.3.0]ビシクロオクタニル、[4.3.0]ビシクロノナニル、[4.4.0]ビシクロデカニル、[2.2.2]ビシクロオクタニル、フルオレニル、インダニル、テトラヒドロナフチル、アクリジニル、アゾシニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、カルバゾリル、NH-カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、2H,6H-1,5,2-ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3-b]テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、6H-1,2,5-チアジアジニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、チアントレニル、チアゾリル、チエニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオフェニル、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、オキセタニル、アゼチジニル又はキサンテニルであり、その各々は場合により置換されていてよい。
特定の実施形態において、環Xは場合により置換されていてよいC3-10 アリール、場合により置換されていてよい、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、場合により置換されていてよい縮合C3-10 アリール、又は、場合により置換されていてよい、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する縮合5〜10員単環式ヘテロアリール環である。
特定の実施形態において、環Xはフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、テトラゾール、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル又は1,3,4-トリアゾリルであり、それらの各々は場合により置換されていてよい。
特定の実施形態において、環Xはフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、1H-インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリジル又はテトラゾールであり、それらの各々は場合により置換されていてよい。
特定の実施形態において、環Xは
Figure 2018531225
から選ばれる。
特定の実施形態において、環Xは
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、環Xは
Figure 2018531225
から選ばれる。
特定の実施形態において、環Xは
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、R3 は-Rである。
特定の実施形態において、R3 はC1-6 脂肪族、C3-10 アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、それらの各々は場合により置換されていてよい。
特定の実施形態において、R3 はC1-6 脂肪族、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環であり、それらの各々は場合により置換されていてよい。
特定の実施形態において、R3 はメチル、エチル、プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは枝分かれペンチル、又は、直鎖もしくは枝分かれヘキシルであり、それらの各々は場合により置換されていてよい。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
から選ばれる。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、R3
Figure 2018531225
である。
特定の実施形態において、環X、R、R1、R2、R3、R4、Ra、Rb及びpの各々は上記に規定されそして上記及び本明細書中に単独又は組み合わせで実施形態、クラス及びサブクラスに記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は、式I-a
Figure 2018531225
の化合物又はその医薬上許容れる塩を提供し、ここで、環X、R1、R2、R3、Ra、Rb及びpの各々は上記に規定されそして上記及び本明細書中に単独又は組み合わせで実施形態、クラス及びサブクラスに記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は式I-b
Figure 2018531225
の化合物又はその医薬上許容される塩を提供し、ここで、R1、R2、R3、Ra、Rb及びpの各々は上記に規定されそして上記及び本明細書中に単独又は組み合わせで実施形態、クラス及びサブクラスに記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は式I-c
Figure 2018531225
の化合物又はその医薬上許容される塩を提供し、ここで、環X、R1、R2、R3、Ra及びpの各々は上記に規定されそして上記及び本明細書中に単独又は組み合わせで実施形態、クラス及びサブクラスに記載されるとおりである。
特定の実施形態において、本発明は表1から選ばれる化合物を提供する。
Figure 2018531225
Figure 2018531225
Figure 2018531225
Figure 2018531225
Figure 2018531225
Figure 2018531225
幾つかの実施形態において、本発明は上記の化合物から選ばれる化合物又はその医薬上許容される塩を提供する。
種々の構造描写は結合した基(group, radical)、電荷又は対イオンなしにヘテロ原子を示していることができる。当業者は、このような描写はヘテロ原子が水素に結合していること(例えば、
Figure 2018531225

Figure 2018531225
であるものと理解される)を示すことが意図されることを理解する。
特定の実施形態において、本発明の化合物を下記の実施例において提供されるスキームにより合成した。
4.使用、製剤及び投与
医薬上許容される組成物
別の実施形態によれば、本発明は、本発明の化合物又はその医薬上許容される誘導体及び医薬上許容される担体、アジュバント又はビヒクルを含む組成物を提供する。本発明の組成物における化合物の量は、生物学的サンプル又は患者において、IRAK又はその変異体を測定可能に阻害するのに有効であるような量である。特定の実施形態において、本発明の組成物における化合物の量は、生物学的サンプル又は患者において、IRAK又はその変異体を測定可能に阻害するのに有効であるような量である。特定の実施形態において、本発明の組成物は、そのような組成物を必要とする患者に投与するように製剤される。
用語「患者」又は「対象」は、本明細書中に使用されるときに、動物、好ましくは哺乳動物、そして最も好ましくはヒトを意味する。
用語「医薬上許容される担体、アジュバント又はビヒクル」は、製剤される化合物の薬理学的活性を破壊しない非毒性の担体、アジュバント又はビヒクルを指す。本発明の組成物中に使用される医薬上許容される担体、アジュバント又はビヒクルとしては、限定するわけではないが、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えば、ヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えば、リン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩又は電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイドシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコール及び羊毛脂が挙げられる。
「医薬上許容される誘導体」はレシピエントへの投与の際に、本発明の化合物又はその阻害活性代謝物又は残留物を直接的又は間接的に提供することができる、本発明の化合物の任意の非毒性の塩、エステル、エステルの塩又はその他の誘導体を意味する。
本発明の組成物は、経口的に、非経口的に、吸入スプレイにより、局所的に、経直腸的に、経鼻的に、経口腔的に、経腟的に、又は、移植リザーバーを介して投与される。用語「非経口」は、本明細書中に使用されるときに、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液細胞内、胸骨内、髄腔内、肝内、病巣内及び頭蓋内注射又は注入技術を包含する。好ましくは、組成物は、経口的に、腹腔内又は静脈内に投与される。本発明の組成物の無菌注射形態としては水性又は油性懸濁液が挙げられる。これらの懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を使用し、当該分野で公知の技術に従って製剤される。無菌注射製剤は、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の無菌注射用溶液又は懸濁液であることができ、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液である。使用される許容されるビヒクル及び溶媒には、水、リンゲル液及び等張塩化ナトリウム溶液がある。さらに、無菌の固定油は、溶媒又は懸濁媒体として従来から使用されている。
この目的のために、使用される任意の無刺激性の固定油としては、合成モノ-又はジ-グリセリドが挙げられる。オレイン酸などの脂肪酸及びそのグリセリド誘導体は、オリーブ油又はヒマシ油などの天然の医薬上許容される油として、特にそれらのポリオキシエチル化形態で、注射剤の調製に有用である。これらの油溶液又は懸濁液はまた、エマルジョン及び懸濁液を含む医薬上許容される剤形の製剤に一般に使用されるカルボキシメチルセルロース又は類似の分散剤などの長鎖アルコール希釈剤又は分散剤を含む。医薬上許容される固体、液体又は他の剤形の製造に一般に使用される、他の一般的に使用される界面活性剤、例えば、ツイーン、スパン及び他の乳化剤、又は、バイオアベイラビリティ向上剤も製剤の目的で使用されうる。
本発明の医薬上許容される組成物は任意の経口的に許容される剤形で経口的に投与される。例示の経口剤形はカプセル剤、錠剤、水性懸濁液又は溶液である。経口使用のための錠剤の場合には、一般に使用される担体としてはラクトース及びコーンデンプンが挙げられる。ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も、典型的に添加される。カプセル形態の経口投与のために、有用な希釈剤としては、ラクトース及び乾燥コーンデンプンが挙げられる。経口使用のために水性懸濁液が要求されるときに、活性成分を乳化剤及び懸濁剤と混合する。所望の場合には、特定の甘味剤、香味剤又は着色剤は場合により添加される。
或いは、本発明の医薬上許容される組成物は経直腸投与のための座薬形態で投与される。これらは室温で固体であるが、直腸温度で液体であり、それゆえ、直腸内で融解して薬剤を放出する適切な非刺激性賦形剤と薬剤を混合することにより調製することができる。このような材料としては、ココアバター、蜜蝋及びポリエチレングリコールが挙げられる。
本発明の医薬上許容される組成物は、特に、治療の標的が、目、皮膚又は下部腸管の疾患を含む、局所投与によって容易にアクセス可能な領域又は器官を含むとき、局所的に投与される。適切な局所製剤は、これらの領域又は器官の各々のために容易に調製される。
下部腸管のための局所投与は、直腸坐剤製剤(上記参照)又は適切な浣腸製剤で行ってよい。局所経皮パッチもまた、使用される。
局所投与のために、提供される医薬上許容される組成物は、1種以上の担体中に懸濁又は溶解した活性成分を含む適切な軟膏へと製剤化される。この化合物の局所投与のための例示の担体は、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックス及び水である。あるいは、提供される医薬上許容される組成物は、1種以上の医薬上許容される担体中に懸濁又は溶解した活性成分を含む適切なローション又はクリームへと製剤化されうる。適切な担体としては、限定するわけではないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が挙げられる。
本発明の医薬上許容される組成物は、場合により、経鼻エアロゾル又は吸入によって投与される。そのような組成物は医薬製剤の技術分野でよく知られている技術に従って調製され、そして塩類中の溶液として、ベンジルアルコール又は他の適当な防腐剤、バイオアベイラビリティを向上させるための吸収促進剤、フッ化炭素、及び/又は他の従来の可溶化剤又は分散剤を用いて調製される。
最も好ましくは、本発明の医薬上許容される組成物は経口投与のために製剤化される。そのような製剤は食物とともに又は食物を伴わずに投与することができる。幾つかの実施形態において、本発明の医薬上許容される組成物は食物を伴わずに投与される。他の実施形態では、本発明の医薬上許容される組成物は食物とともに投与される。
単一剤形の組成物を製造するために、担体材料と場合により混合される本発明の化合物の量は処理されるホスト、投与の特定の形態によって変化するであろう。好ましくは、提供される組成物は、0.01〜100 mg/kg体重/日の化合物の用量がこれらの組成物を受け入れる患者に投与されうるように製剤化されるべきである。
任意の特定の患者のための特定の用量及び治療レジメンは多くの要因によるものであることも理解されるべきであり、その要因としては、使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般健康状態、性別、食事、投与時間、排せつ速度、薬物組み合わせ、及び、処置する医師の判断、及び、処理される特定の疾患の重症度が挙げられる。組成物中の本発明の化合物の量は組成物中の特定の化合物によるであろう。
化合物及び医薬上許容される組成物の使用
本発明は、さらに、IRAK関連障害を患っている対象を治療する方法に関し、 該方法は前記対象に、式I及び関連する式の化合物の有効量を投与することを含む。
本発明は、好ましくは、IRAK関連障害が過剰活性免疫応答に関連する自己免疫疾患又は病態あるいは癌である方法に関する。本発明は、さらに、免疫調節異常を患っている対象を治療する方法に関し、該方法は前記対象に、式(I)及び関連する式の化合物を、前記免疫調節異常を治療するのに有効な量で投与することを含む。
本発明は、好ましくは、免疫調節異常が、アレルギー性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫筋炎、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼及び喘息からなる群より選ばれる自己免疫性又は慢性炎症性疾患である方法に関する。
本発明は、さらに、免疫調節異常が骨髄又は臓器移植の拒絶反応又は移植片対宿主病である方法に関する。
本発明は、さらに、免疫調節異常が、器官又は組織の移植、移植によってもたらされる移植片対宿主病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、全身性硬化症、重症筋無力症を含む自己免疫症候群、I型糖尿病、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎、リウマチ熱及び感染後糸球体腎炎を含む感染後自己免疫疾患、炎症性及び過増殖性皮膚疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、蕁麻疹、血管浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加、エリテマトーデス、にきび、円形脱毛症、角結膜炎、春季カタル、ベーチェット病と関連するブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮異栄養症(dystrophia epithelialis corneae)、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼病、フォークト・小柳・原田症候群、サルコイドーシス、花粉アレルギー、可逆性閉塞性気道疾患、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、粉塵喘息、慢性又は難治性喘息、遅発型喘息及び気道過敏、気管支炎、胃潰瘍、虚血性疾患及び血栓症によって引き起こされる血管損傷、虚血性腸疾患、炎症性腸疾患、壊死性腸炎、熱傷に関連した腸病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、片頭痛、鼻炎、湿疹、間質性腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、糖尿病性腎症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、メニエール病、多発性神経炎、多発性神経炎、単発神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドウ病、赤芽球癆、再生不良性貧血、低形成性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全、骨粗しょう症、サルコイドーシス、肺線維症、特発性間質性肺炎、皮膚筋炎、尋常性白斑、尋常性魚鱗癬、光アレルギー性過敏症、皮膚T細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋症、強皮症、ウェゲナー肉芽腫、シェーグレン症候群、脂肪過多症、好酸球性筋膜炎、歯肉、歯周、歯槽骨、歯のセメント質の病変、糸球体腎炎、脱毛を予防し又は毛髪発生を提供し及び/又は毛髪発生及び毛髪成長を促進することによる男性型脱毛症又は老人性脱毛症、筋ジストロフィー、膿皮症及びセザリー症候群、アジソン病、保存、移植又は虚血性疾患時に起こる器官の虚血性再潅流傷害、エンドトキシンショック、偽膜性大腸炎、薬物又は放射線照射によって引き起こされる大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺酸素又は薬物によって引き起こされる中毒症、肺癌、肺気腫、白内障、鉄沈着症、網膜色素変性症、老人性黄斑変性症、硝子体瘢痕、角膜アルカリ火傷、皮膚炎多形紅斑(dermatitis erythema multiforme)、線状IgA水疱性皮膚症(linear IgA ballous dermatitis)及びセメント皮膚炎、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、環境汚染によって引き起こされる疾患、老化、発癌、カルチノーマの転移及び高山病、ヒスタミン又はロイコトリエン-C4放出により引き起こされる疾患、ベーチェット病、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、部分肝切除、急性肝壊死、毒素によって引き起こされる壊死、ウイルス性肝炎、ショック又は無酸素症、B-ウイルス性肝炎、非A/非B型肝炎、肝硬変、アルコール性肝硬変、肝不全、劇症肝不全、遅発性肝不全、「急性オン慢性(acute-on-chronic)」肝不全、化学療法効果の増強、サイトメガロウイルス感染、HCMV感染症、AIDS、癌、老人性痴呆症、パーキンソン病(parkisson diseases)、外傷及び慢性細菌感染からなる群より選ばれる方法に関する。
特定の実施形態において、IRAKに関連する障害は関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節炎、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、強直性脊椎炎、骨粗しょう症、全身性硬化症、多発性硬化症、乾癬、I型糖尿病、II型糖尿病、炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性大腸炎)、高免疫グロブリン血症D及び周期熱症候群、クリオピリン関連周期性症候群、シュニッツラー症候群、全身若年性特発性関節炎、成人発症スティル病、痛風、偽痛風、SAPHO症候群、キャッスルマン病、敗血症、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、セリアック病、DIRA(IL-1受容体アンタゴニストの欠乏)、アルツハイマー病、パーキンソン病及び癌から選ばれる。
特定の実施形態において、癌は、カルシノ―マ、リンパ腫、芽細胞腫(髄芽細胞腫及び網膜芽細胞腫を含む)、肉腫(脂肪肉腫及び滑膜肉腫を含む)、神経内分泌腫瘍(カルチノイド腫瘍、ガストリノーマ及び膵島細胞癌を含む)、中皮腫、神経鞘腫(聴神経腫を含む)、髄膜腫、腺癌、メラノーマ及び白血病又はリンパ性悪性疾患から選ばれる。このような癌のより具体的な例としては、扁平上皮細胞癌(例えば、扁平上皮細胞癌)、小細胞肺癌(SCLC)、非小細胞肺癌(NSCLC)、肺の腺癌及び肺の扁平上皮癌を含む肺癌、腹膜の癌、肝細胞癌、胃腸癌を含む胃又は腸の癌、膵臓癌、神経膠芽腫、子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、肝癌、乳癌(転移性乳癌を含む)、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌又は子宮癌種、唾液腺癌、腎臓又は腎癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、肝癌、肛門癌、陰茎癌、精巣癌、食道癌、胆道腫瘍ならびに頭頸部癌が挙げられる。
特定の実施形態において、癌は、脳、肺、結腸、表皮、扁平上皮細胞、膀胱、胃、膵臓、乳房、頭部、頸部、腎、腎臓、肝臓、卵巣、前立腺、結腸直腸、子宮、直腸、食道、精巣、婦人科、甲状腺癌、メラノーマ、急性骨髄性白血病などの血液悪性腫瘍、多発性骨髄腫、慢性骨髄腫白血病、骨髄細胞性白血病、神経膠腫、カポジ肉腫又は任意の他のタイプの固形腫瘍又は液体腫瘍である。幾つかの実施形態において、癌は転移性癌である。 幾つかの実施形態において、癌は結腸直腸癌である。幾つかの実施形態において、癌は結腸癌である。
様々な実施形態において、式 (I)及び関連する式の化合物は、約5 μM未満、好ましくは約1 μM未満、そしてさらにより好ましくは約0.100 μM未満のIRAKへの結合に関するIC50を示す。
本発明の方法は、インビトロ又はインビボのいずれかで行うことができる。本発明に係る化合物による処置を特定の細胞が受けることができることは、研究段階であろうと臨床応用であろうと、インビトロ試験により特に決定されうる。典型的には、細胞の培養物は、活性薬剤がIRAK活性を阻害するのに十分な時間、通常、約1時間〜1週間、様々な濃度で本発明に係る化合物と組み合わされる。インビトロ処置は、生検サンプル又は細胞株由来の培養細胞を用いて行うことができる。
宿主又は患者は任意の哺乳動物種に属することができ、例えば、霊長類種、特にヒト、マウス、ラット及びハムスターを含む齧歯類、ウサギ、ウマ、ウシ、イヌ、ネコなどに属する。動物モデルは、ヒト疾患の治療のためのモデルを提供する実験的研究のために注目される。
シグナル伝達経路の同定及び種々のシグナル伝達経路間の相互作用の検出のために、様々な科学者は、細胞培養モデル及びトランスジェニック動物モデルなどの、適切なモデル又はモデル系を開発してきた。シグナル伝達カスケードにおける特定の段階の決定には、相互作用する化合物は、シグナルを調節するために利用することができる。本発明に係る化合物は、動物及び/又は細胞培養モデルにおける、又は、本出願に記載された臨床疾患におけるIRAK-依存性シグナル伝達経路を試験するための試薬としても使用することができる。
さらに、予防的もしくは治療的処置及び/又はモニタリングのための医薬の製造のための式(I)に係る化合物及びその誘導体の使用に関する本明細書の教示は、好都合であるならば、IRAK活性の阻害のための化合物の使用に対する制限なしに有効でかつ応用可能であると考えられる。
本発明は、また、IRAK活性により引き起こされ、媒介され及び/又は伝播される疾患を予防的もしくは治療的に処置及び/又はモニタリングするための、式(I)に係る化合物及び/又はその生理学的に許容される塩の使用に関する。さらに、本発明はIRAK活性により引き起こされ、媒介され及び/又は伝播される疾患を予防的もしくは治療的に処置及び/又はモニタリングするための医薬の製造のための、式(I)に係る化合物及び/又はその生理学的に許容される塩の使用に関する。特定の実施形態において、本発明は、IRAK媒介障害を予防的もしくは治療的に処置するための医薬の製造のための、式Iに係る化合物又はその生理学的に許容される塩の使用を提供する。
式(I)の化合物及び/又はその生理学的に許容される塩はさらに、さらなる医薬活性成分の調製のための中間体として用いることができる。医薬は、好ましくは非化学的方法で調製され、例えば、少なくとも1種の固体、流体及び/又は半流体の担体又は賦形剤と活性成分を組み合わせることによって、そして、場合により、適切な剤形での1つ又は複数の他の活性物質と組み合わせることによって調製される。
本発明に係る式(I)の化合物は、疾患の発症の前又は後に1回又は数回投与され、治療として作用することができる。前述の化合物及び本発明の使用の医療製品は特に治療的処置のために使用される。治療に関連する効果は、疾患の1つ以上の症状をある程度緩和し、又は、疾患又は病的状態に関連付けられた又はその原因となる1つ以上の生理学的又は生化学的なパラメータを部分的又は完全に正常に戻す。モニタリングは、例えば、応答を強化しそして病気の病原及び/又は症状を完全に根絶するために、化合物を明確な間隔で投与することを条件とする、ある種の処置と考えられる。同一の化合物又は異なる化合物のどちらかを投与することができる。本発明の方法はまた、疾患を発症する可能性を低減するのに使用でき、又はさらには、予めIRAK活性に関連する疾患の開始を予防し、又は、生じてそして継続している症状を治療するために使用することができる。
発明の意味において、予防的な処置は対象が、家族的素因、遺伝的欠陥又は以前に経験した疾患などの上記の生理的又は病理的状態の何らかの予備状態を有しているならば推奨される。
本発明は本発明に係る少なくとも1種の化合物及び/又はその医薬上使用可能な誘導体、塩、溶媒和物及び立体異性体(すべての比でのその混合物を含む)を含む医薬に関する。特定の実施形態において、本発明は本発明に係る少なくとも1種の化合物及び/その生理学的に許容される塩を含む医薬に関する。
「医薬」は、本発明の意味において、式(I)の1種以上の化合物又はその調製物(例えば、医薬組成物又は医薬製剤)を含む、医療分野の任意の薬剤であり、そしてIRAK活性に関連する病気を罹患している患者の予防、治療、フォローアップ又はアフターケアに使用でき、それにより、生物の全体的な状態又は特定の領域の状態の病原的変化が少なくとも一時的に確立することができる。
種々の実施形態において、活性成分は単独で又は他の治療と併用して投与されうる。医薬組成物中に1種以上の化合物を使用すること、すなわち、式(I)の化合物を、式(I)の別の化合物もしくは異なる構造骨格の化合物のいずれかである、活性成分としての少なくとも別の薬剤と組み合わせることにより、相乗効果は達成されうる。複数の活性成分は同時に又は順次に使用されうる。
本明細書中に提供される少なくとも1種の化学物質は抗炎症剤と組み合わせて投与される治療方法はここに含まれる。抗炎症剤としては、限定するわけではないが、NSAID、非特異的及びCOX-2特異的シクロオキシゲナーゼ酵素阻害剤、金化合物、コルチコステロイド、メトトレキセート、腫瘍壊死因子(TNF)アンタゴニスト、免疫抑制剤及びメトトレキサートが挙げられる。
NSAIDの例としては、限定するわけではないが、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナプロキセン及びナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナクナトリウムとミソプロストール、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、ピロキシカム、インドメタシン、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、ケトプロフェン、ナトリウムナブメトン、スルファサラジン、トルメチンナトリウム及びヒドロキシクロロキンの組み合わせが挙げられる。NSAIDの例としてはまた、セレコキシブ、バルデコキシブ、ルミラコキシブの及び/又はエトリコキシブなどのCOX-2特異性阻害剤が挙げられる。
幾つかの実施形態において、抗炎症剤はサリチル酸塩である。サリチル酸塩としては、限定するわけではないが、アセチルサリチル酸又はアスピリン、サリチル酸ナトリウム及びコリン及びマグネシウムサリチレートが挙げられる。
抗炎症剤はまた、コルチコステロイドであることができる。例えば、コルチコステロイドは、コルチゾン、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム又はプレドニゾンであることができる。
追加の実施形態において、抗炎症剤は、金チオリンゴ酸ナトリウム又はオーラノフィンなどの金化合物である。
本発明はまた、抗炎症剤が、代謝阻害剤、例えば、メトトレキサートなどのジヒドロ葉酸還元酵素阻害剤、又は、レフルノミドなどのジヒドロオロト酸脱水素酵素阻害剤である実施形態をも包含する。
本発明の他の実施形態は少なくとも1種の抗炎症化合物が抗モノクローナル抗体(例えば、エクリズマブ又はペキセリズマブなど)、TNFアンタゴニスト、例えば、エンタネルセプト又は抗TNFαモノクローナル抗体であるインフリキシマブである組み合わせに関する。
本発明のさらに他の実施形態は、少なくとも1種の活性剤は、メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン及びミコフェノール酸モフェチルから選ばれる免疫抑制化合物などの免疫抑制化合物である組み合わせに関する。
式Iの開示の化合物は、抗癌剤を含む他の既知の治療剤と組み合わせて投与することができる。本明細書中に使用されるときに、用語「抗癌剤」は癌を治療する目的のために癌患者に投与される任意の薬剤に関する。
上記の抗癌治療は単一療法として施用することも、又は、本明細書中の式Iの開示の化合物に加えて、従来の外科療法又は放射線療法又は医薬療法を伴うこともできる。このような医薬療法、例えば、化学療法又は標的療法は1種以上の、しかし、好ましくは1種の下記の抗癌剤を含むことができる:
アルキル化剤: 例えば、アルトレタミン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルムスチン、クロラムブシル、クロルメチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、インプロスルファン、トシレート、ロムスチン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロミド、チオテパ、トレオスルファン、メクロレタミン、カルボコン、アパジクオン、フォテムスチン、グルフォスファミド、パリフォスファミド(palifosfamide)、ピポブロマン、トロホスファミド、ウラムスチン、TH-3024、VAL-0834;
白金化合物: 例えば、カルボプラチン、シスプラチン、エプタプラチウン(eptaplatin)、ミリプラチン水和物、オキサリプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、ピコプラチン、サトラプラチン;
DNA変性剤: 例えば、アムルビシン、ビサントレン、デシタビン、ミトキサントロン、プロカルバジン、トラベクテジン、クロファラビン、アムサクリン、ブロスタリシン(brostallicin)、ピクサントロン、ラロムスチン(laromustine)1,3;
トポイソメラーゼ阻害剤:例えば、エトポシド、イリノテカン、ラゾキサン、ソブゾキサン、テニポシド、トポテカン、アモナフィド、ベロテカン(belotecan)、酢酸エリプチニウム(elliptinium)、ボレロキシン(voreloxin);
微小管変性剤:例えば、カバジタキセル、ドセタキセル、エリブリン、イクサベピロン、パクリタキセル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ビンフルニン、フォスブレタブリン(fosbretabulin)、テセタキセル(tesetaxel);
代謝拮抗剤:例えば、アスパラギナーゼ3、アザシチジン、カルシウムレボホリナート、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、エノシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、プララトレキサレート(pralatrexate)、アザチオプリン、チオグアニン、カルモフール、ドキシフルリジン、エラシタラビン(elacytarabine)、ラルチトレキセド、サパシタビン(sapacitabine)、テガフール(tegafur)2,3、トリメトレキセート(trimetrexate);
抗癌性抗生物質:例えば、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ドキソルビシン、エピルビシン、イダルビシン、レバミゾール、ミルテフォシン、マイトマイシンC、ロミデプシン、ストレプトゾシン、バルルビシン、ジノスタチン、ゾルビシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、プリカマイシン、アクラルビシン、ペプロマイシン、ピラルビシン;
ホルモン/アンタゴニスト:例えば、アバレリクス、アビラテロン、ビカルタミド、ブセレリン、カルステロン、クロロトリアニセン、デガレリクス、デキサメタゾン、エストラジオール、フルオコルトロン、フルオキシメステロン、フルタミド、フルベストラント、ゴセレリン、ヒストレリン、リュープロレリン、メゲストロール、ミトタン、ナファレリン、ナンドロロン、ニルタミド、オクトレオチド、プレドニゾロン、ラロキシフェン、タモキシフェン、甲状腺刺激ホルモンアルファ、トレミフェン、トリロスタン、トリプトレリン、ジエチルスシルベストロール、アコルビフェン、ダナゾール、デスロレリン、エピチオスタノール、オルテロネル(orteronel)、エンザルタミド1,3
アロマターゼ阻害剤:例えば、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、ファドロゾール、レトロゾール、テストラクトン、フォルメスタン;
小分子キナーゼ阻害剤:例えば、クリゾチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ボスチニブ、ゲフィチニブ、アキシチニブ、アファチニブ、アリセルチブ(alisertib)、ダブラフェニブ、ダコミチニブ(dacomitinib)、ジナシクリブ(dinaciclib)、ドビチニブ(dovitinib)、エンザスタウリン、ニンテダニブ、レンバチニブ、リニファニブ、リンシチニブ(linsitinib)、マシチニブ(masitinib)、ミドスタウリン、モテサニブ、ネラチニブ、オランチニブ(orantinib)、ペリホシン、ポナチニブ、ラドチニブ(radotinib)、リゴセルチブ(rigosertib)、チピファルニブ、チバンチニブ(tivantinib)、チボザニブ(tivozanib)、トラメチニブ、ピマセルチブ(pimasertib)、ブリバニブアラニネート、セジラニブ、アパチニブ(apatinib)4、カボザンチニブS-マレート1,3、イブルチニブ1,3、イコチニブ(icotinib)4、ブパルリシブ(buparlisib)2、シパチニブ(cipatinib)4、コビメチニブ(cobimetinib)1,3、イデラリシブ(idelalisib)1,3、フェドラチニブ(fedratinib)1、XL-6474;
光増感剤:例えば、メトキサレン3、ポルフィマーナトリウム、タラポルフィン、(talaporfin)、テモポルフィン(temoporfin);
抗体:例えば、アレムツズマブ、ベシレソマブ(besilesomab)、ブレンツキシマブベドチン、セツキシマブ、デノスマブ、イピリムマブ、オファツムマブ、パニツムマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、ペルツズマブ(pertuzumab)2,3、カツマキソマブ(catumaxomab)、エロツズマブ(elotuzumab)、エプラツズマブ、ファルレツズマブ(farletuzumab)、モガムリズマブ、ネシツムマブ(necitumumab)、ニモツズマブ、オビヌツマブ(obinutuzumab)、オカラツズマブ(ocaratuzumab)、オレゴボマブ、ラムシルマブ、リロツムマブ(rilotumumab)、シルツキシマブ(siltuximab)、トシリズマブ、ザルツムマブ、ザノリムマブ、マツズマブ、ダロツズマブ(dalotuzumab)1,2,3、オナルツズマブ(onartuzumab)1,3、ラコツモバブ(racotumomab)1、タバルマブ(tabalumab)1,3、 EMD-5257974、ニボルマブ(nivolumab)1,3
サイトカイン:例えば、アルデスロイキン、インターフェロンα2、インターフェロンα2a3、インターフェロンα2b2,3、セルモロイキン、タソネルミン、テセロイキン、オプレルベキン1,3、組換えインターフェロンβ-1a4;
薬剤コンジュゲート:例えば、デニロイキンジフチトクス、イブリツモマブチウキセタン、イオベングアン(iobenguane)I123、プレドニムスチン、トラスツズマブエムタンシン、エストラムスチン、ゲムツズマブ、オゾガマイシン、アフリベルセプト、シントレデキンベスドトクス(cintredekin besudotox)、エドトレオチド(edotreotide)、イノツズマブオゾガマイシン、ナプツモマブエスタフェナトクス(naptumomab estafenatox)、オポルツズマブモナトクス(oportuzumab monatox)、テクネチウム(99mTc)アルシツモマブ(arcitumomab)1,3、ビンタフォリデ(vintafolide)1,3
ワクチン:例えば、シプロイセル(sipuleucel)3、ビテスペン(vitespen)3、エメプピムト(emepepimut)-S3、オンコ(onco)VAX4、リンドペピムト(rindopepimut)3、トロ(tro)Vax4、MGN-16014、MGN-17034;及び
その他:アリトレチノイン、ベキサロテン、ボルテゾミブ、エベロリムス、イバンドロン酸、イミキモド、レナリドマイド、レンチナン、メチロシン(metirosine)、ミファムルチド(mifamurtide)、パミドロン酸、ペガスパルガーゼ、ペントスタチン、シプロイセル(sipuleucel)3、シゾフィラン、タミバロテン、テムシロリムス、サリドマイド、トレチノイン、ビスモデギブ、ゾレドロン酸、ボリノスタット、セレコキシブ、シレンジチド、エンチノスタット、エタニダゾール(etanidazole)、ガネテスピブ(ganetespib)、イドロノキシル(idronoxil)、イニパリブ(iniparib)、イクサゾミブ(ixazomib)、ロニダミン、ニモラゾール(nimorazole)、パノビノスタット(panobinostat)、ペレチノイン(peretinoin)、プリチデプシン(plitidepsin)、ポマリドマイド、プロコダゾール(procodazol)、リダフォロリムス(ridaforolimus)、タキニモド(tasquinimod)、テロトリスタット(telotristat)、チマルファシン、チラパザミン、トセドスタット(tosedostat)、トラベデルセン(trabedersen)、ウベニメクス、バルスポダール、ゲンジシン(gendicine)4、ピシバニル(picibanil)4、レオリシン(reolysin)4、レタスピマイシンヒドロクロリド(retaspimycin hydrochloride)1,3、トレバナニブ(trebananib)2,3、ビルリジン(virulizin)4、カーフィルゾミブ1,3、エンドスタチン4、イムコテル(immucothel)4、ベリノスタット(belinostat)3、MGN-17034
1Prop. INN(提案されている国際一般名);2Rec. INN(推奨される国際一般名); 3 USAN(米国仮名称);4INNなし)。
別の態様において、本発明は、有効量の本発明に係る化合物及び/又はその医薬上許容される塩、誘導体、溶媒和物及び立体異性体(すべての比でのその混合物を含む)、及び、場合により、有効量のさらなる活性成分の別個のパックからなるキットを提供する。キットは適切な容器、例えば、ボックス、個々のボトル、バッグ又はアンプルを含む。キットは、例えば、別個のアンプルを含み、その各々は有効量の本発明に係る化合物及び/又はその医薬上許容される塩、誘導体、溶媒和物及び立体異性体(すべての比でのその混合物を含む)、及び、有効量のさらなる活性成分を溶解した又は凍結乾燥した形態で含む。
本明細書中に使用されるときに、用語「治療(処置)」、「治療(処置)する」及び「治療(処置)している」は本明細書に記載のとおりの疾患もしくは障害又はその1つ以上の症状を逆行し、緩和し、その発症を遅らせ、又は、その進行を阻害することを指す。幾つかの実施形態では、治療は1つ以上の症状が発生した後に施される。他の実施形態では、治療は症状の非存在下で施される。例えば、治療は症状の発症前に(例えば、症状の履歴に照らして、及び/又は、遺伝的又は他の罹患性因子に照らして)、罹患可能性のある個体に施される。治療は症状が解決した後も、例えば、その再発を防止又は遅らせるために継続される。
本発明の方法に係る化合物及び組成物は、上記の障害を治療し又はその重症度を軽減するのに有効な任意の量及び任意の投与経路を用いて投与される。要求される正確な量は、対象の種、年齢及び一般的な状態、感染の重症度、特定の薬剤、その投与様式などに依存して、対象毎に様々であろう。本発明の化合物は、好ましくは、投与の容易さ及び用量の均一性のために投薬単位形態で製剤化される。表現「投薬単位形態」は、本明細書中に使用されるときに、治療される患者にとって適切な薬剤の物理的に別個の単位を指す。しかしながら、本発明の化合物及び組成物の総1日使用量は、健全な医学的判断の範囲内で主治医によって決定されることが理解されるであろう。任意の特定の患者又は生物に対する特定の有効用量レベルは、治療される障害及び障害の重症度、使用される特定の化合物の活性、使用される特定の組成物、患者の年齢、体重、一般健康状態、性別及び食事、使用される特定の化合物の投与時間、投与経路及び排泄速度、治療期間、使用される特定の化合物と組み合わされて又は同時に使用される薬剤及び医学分野で周知の同様の因子、を含む種々の要因に依存する。
本発明の医薬上許容される組成物は、治療を受ける感染の重症度に応じて、経口、経直腸、非経口、槽内、膣内、腹腔内、局所(粉末、軟膏又はドロップによって)、口腔的に、経口もしくは経鼻スプレイとして、ヒト及び他の動物に投与することができる。特定の実施形態では、本発明の化合物は、所望の治療効果を得るために、約0.01mg/kg〜約100mg/kg、好ましくは約1mg/kg〜約50mg/kg対象体重/日の用量レベルで、1日当たり1回以上、経口的又は非経口的に投与される。
特定の実施形態において、式(I)及び関連する式の化合物ならびに他の活性成分の治療有効量は、例えば、動物の年齢及び体重、治療を必要とする正確な病態及びその重症度、製剤の特質及び投与方法を含む多くの要因に依存し、そして治療している医師又は獣医師により最終的に決定される。しかしながら、化合物の有効量は、一般に、一日あたり0.1〜100 mg/kgレシピエント(哺乳動物)体重の範囲であり、特に、典型的には、一日あたり1〜10 mg/kg体重の範囲である。このため、70kgの体重の成体の哺乳動物についての一日あたりの実際の量は、通常、70〜700 mgであり、ここで、この量は一日あたり個別の用量として投与されてよく、又は、通常には、合計の一日の用量は同一になるようにして、一日あたりの一連の部分用量(例えば、2、3、4、5又は6回)として投与されてよい。その塩又は溶媒和物又は生理学的機能性誘導体の有効量は化合物自体の有効量の分率として決定されうる。
特定の実施形態において、医薬製剤は投与単位の形態で投与されることができ、該投与単位は投与単位あたりに所定の量の活性成分を含む。このような単位は、例えば、治療される疾患の状態、投与の方法及び患者の年齢、体重及び状態に応じて、例えば、0.5 mg〜1 g、好ましくは1 mg〜700 mg、特に好ましくは5 mg〜100 mgの本発明に係る化合物を含むことができ、又は、医薬製剤は投与単位あたりに所定の量の活性成分を含む投与単位の形態で投与されることができる。好ましい投与単位製剤は上記のような一日用量又は部分用量、又は、活性成分の対応する割合を含むものである。さらに、このタイプの医薬製剤は医薬技術分野において一般に知られている方法を用いて調製されうる。
経口投与のための液体剤形としては、限定するわけではないが、医薬上許容されるエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシル剤が挙げられる。活性化合物に加えて、液体剤形は、場合により、当該技術分野で一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水又は他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及び脂肪酸のソルビタンエステルならびにそれらの混合物を含む。不活性希釈剤以外に、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味剤、香味剤及び香料などのアジュバントを含むこともできる。
注射用製剤、例えば、無菌注射用水性もしくは油性懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて公知の技術に従って製剤化される。無菌注射製剤は、また、1,3-ブタンジオール中の溶液としてなど、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒中の無菌注射用溶液、懸濁液又はエマルジョンである。使用可能な許容されるビヒクル及び溶媒としては、水、リンゲル液、U.S.P及び等張性塩化ナトリウム溶液が挙げられる。さらに、無菌の固定油は、溶媒又は懸濁媒体として従来から使用されている。この目的のために、任意の無菌固定油は合成モノ-又はジグリセリドを含めて使用することができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸は注射剤の調製に使用される。
注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通すろ過によって、又は、使用前に無菌水又は他の無菌注射用媒体中に溶解又は分散させることができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、無菌化することができる。
本発明の化合物の効果を延長するために、皮下又は筋肉内注射からの化合物の吸収を遅らせることがしばしば望ましい。このことは水溶性の低い結晶性又は非晶性材料の液体懸濁液の使用によって達成される。化合物の吸収速度は、その後、その溶解速度に依存し、該溶解速度は結晶サイズ及び結晶形態に依存しうる。あるいは、非経口投与された化合物形態の遅延吸収は、化合物を油性ビヒクルに溶解又は懸濁させることによって達成される。注射用デポー形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー中の化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって製造される。ポリマーに対する化合物の比及び使用される特定のポリマーの性質に応じて、化合物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)及びポリ(酸無水物)が挙げられる。デポー注射製剤はまた、身体組織と適合性であるリポソーム又はマイクロエマルジョン中に化合物を捕捉することによって調製される。
経直腸又は経膣投与のための組成物は好ましくは、坐剤であり、それは、本発明の化合物を、ココアバター、ポリエチレングリコールなどの適切な非刺激性賦形剤又は担体、又は、周囲温度で固体であるが、体温で液体であり、それゆえ、直腸内又は膣腔で融解して、活性化合物を解放する座薬ワックスと混合することにより調製することができる。
経口投与のための固体剤形としては、カプセル剤、錠剤、丸薬、粉末及び顆粒が挙げられる。このような固体剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムなどの少なくとも1種の不活性な医薬上許容される賦形剤又は担体、及び/又は、a)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸などの充填剤又は増量剤、b)カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアカシアなどのバインダー、c)グリセロールなどの湿潤剤、d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩及び炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)パラフィンなどの溶解遅延剤、f)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)カオリン及びベントナイトクレーなどの吸収剤、及び、i)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム及びそれらの混合物などの潤滑剤と混合される。カプセル剤、錠剤及び丸薬の場合に、剤形はまた、場合により、緩衝剤を含む。
同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトース又は乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、軟質及び硬質充填ゼラチンカプセル中の充填剤としても使用される。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸薬及び顆粒の固体剤形は、腸溶コーティング及び医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。固体剤形は、場合により、乳白剤を含み、また、場合により、遅延様式で、腸管の特定の部分においてのみ、又は、そこに優先的に活性成分を放出する組成物であることもできる。使用できる包埋組成物の例としては、ポリマー物質及びワックスが挙げられる。同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトース又は乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用して、軟質及び硬質充填ゼラチンカプセル剤中の充填剤として使用される。
活性化合物はまた、上記のとおりの1種以上の賦形剤とともにマイクロカプセル化形態であることができる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、丸薬及び顆粒の固体剤形は、腸溶コーティング、放出制御コーティング及び医薬製剤分野で周知の他のコーティングなどのコーティング及びシェルを用いて調製することができる。このような固体剤形において、活性化合物は、スクロース、ラクトース又はデンプンなどの少なくとも1種の不活性希釈剤とともに混合されうる。このような剤形はまた、常用のとおり、不活性希釈剤以外の追加の物質、例えば、錠剤化潤滑剤及び他の錠剤化補助剤、例えばステアリン酸マグネシウム及び微結晶性セルロースを含む。カプセル剤、錠剤及び丸薬の場合、剤形はまた、場合により、緩衝剤を含む。剤形は場合により乳白剤を含み、また、それらが場合により遅延様式で、腸管の特定の部分においてのみ、又はそこで優先的に活性成分を放出する組成物であることができる。使用できる包埋組成物の例としては、ポリマー物質及びワックスが挙げられる。
本発明の化合物の局所又は経皮投与のための剤形としては、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレイ、吸入剤又はパッチが挙げられる。活性成分は、医薬上許容される担体、及び、必要な場合には、要求される防腐剤又は緩衝剤とともに無菌状態で混合される。眼科用製剤、点耳薬及び点眼薬も本発明の範囲内であると考えられる。さらに、本発明は、化合物の身体への制御送達を提供するさらなる利点を有する経皮パッチの使用が考えられる。このような剤形は、適切な媒体に化合物を溶解又は分配することによって製造されうる。吸収促進剤はまた、皮膚を横切る化合物のフラックスを増大させるために使用されうる。速度は速度制御膜を提供することによって、又は、ポリマーマトリックスもしくはゲル中に化合物を分散させることによって制御することができる。
1つの実施形態によると、本発明は、生物学的サンプル中のIRAK活性を阻害する方法であって、本発明の化合物又は該化合物を含む組成物と前記生物学的サンプルを接触させる工程を含む方法に関する。
別の実施形態によると、本発明は、生物学的サンプル中のIRAK又はその変異体の活性をポジティブ様式で阻害する方法であって、前記生物学的サンプルを本発明の化合物又は該化合物を含む組成物を接触させる工程を含む方法に関する。
本発明の化合物はIRAKの産生及びIRAKの相互作用によって影響を与え、そして影響を受けると考えられる多くの因子の評価を含むIRAKの生物学的役割を理解するためのユニークなツールとしてインビトロで有用である。本発明の化合物はまた、開発を容易にする重要な構造活性相関(SAR)情報を提供するので、IRAKと相互作用する他の化合物の開発に有用である。IRAKに結合する本発明の化合物は、生細胞上、固定細胞上、生体液中、組織ホモジネート中、精製された天然の生物学的材料中などでIRAKを検出するための試薬として使用することができる。例えば、このような化合物をラベル化することにより、IRAKを発現する細胞を識別することができる。また、IRAKを結合するその能力に基づいて、本発明の化合物は、現場染色、FACS(蛍光活性化細胞選別)、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)など、酵素精製、又は、透過性細胞内でIRAKを発現する精製細胞において使用されうる。本発明の化合物はまた、様々な医学研究及び診断用途のための商業的研究試薬として利用することができる。このような用途としては、限定するわけではないが、様々な機能アッセイの候補IRAK阻害剤の活性を定量化するための検量標準としての使用、ランダム化合物スクリーニングにおける、すなわち、IRAKリガンドの新規ファミリーを探求することにおけるブロッキング試薬としての使用(化合物は現在請求されているIRAK化合物の回復を阻止するために使用することができる)、IRAK酵素との共結晶化における使用(すなわち、本発明の化合物はIRAKに結合した化合物の結晶の形成を可能にし、x-線結晶学による酵素/化合物構造の決定を可能にする)、他の研究及び診断用途(IRAKは、好ましくは、活性化され、又は、そのような活性化はIRAK阻害剤の既知量などに対して便利に校正される)、細胞中のIRAKの発現を決定するためのプローブとしてのアッセイでの使用、及び、IRAK結合リガンドと同じ部位に結合する化合物を検出するためのアッセイの開発が挙げられる。
本発明の化合物はそれ自体で施用され、及び/又は、治療効果の診断の物理的測定と組み合わせて施用されうる。前記化合物を含む医薬組成物及びIRAK-媒介病態を治療するための前記化合物の使用はヒト又は動物のいずれかの健康状態の直接的かつ急速な改良を生じさせる広範な治療の有望で新規のアプローチである。本発明の経口的に生物学的に利用可能な、活性な新規の化学物質は患者の便利さ及び医師のコンプライアンスを改良する。
式(I)の化合物、その塩、異性体、互変異性体、エナンチオマー形態、ジアステレオマー、ラセミ体、誘導体、プロドラッグ及び/又は代謝物は高い特異性及び安定性、低い製造コスト及び便利な取扱性を特徴とする。これらの特徴は交差反応性の欠如が含まれる再現性作用、及び、標的構造と信頼できる安全な相互作用の基礎を形成する。
用語「生物学的サンプル」としては、本明細書中に使用されるときに、限定するわけではないが、細胞培養物又はその抽出物、哺乳動物から得られた生検材料又はその抽出物、及び、血液、唾液、尿、糞便、精液、涙もしくは他の体液又はその抽出物が挙げられる。
生物学的サンプル中のIRAK又はその変異体の活性の調節は当業者に知られている種々の目的に有用である。このような目的の例としては、限定するわけではないが、輸血、臓器移植、生物学的標本の保存及び生物学的アッセイが挙げられる。
例示
下記の実施例に示されるように、特定の例示の実施形態において、下記の一般的な方法により化合物は調製される。一般的な方法は本発明の特定の化合物の合成を示すが、下記の一般的な方法及び当業者に知られている他の方法は、本明細書に記載の通りのこれらの化合物の各々のすべての化合物及びサブクラス及び種に適用することができることは理解されるであろう。
プロセス、スキーム及び実施例の以下の説明で使用される符号及び取り決めは、現代科学文献、例えば、the Journal of the American Chemical Society又はthe Journal of Biological Chemistryで使用されるものと一致している。
特段の指示がないかぎり、すべての温度は℃(摂氏温度)で表記される。
すべての反応は特段の注記がないかぎり、室温で行った。本発明のすべての化合物は本発明の発明者により開発された方法により合成した。1H NMRスペクトルをBruker Fourier-300MHz計器で得た。ケミカルシフトはppm(ppm, δ単位)で表現する。カップリング係数はヘルツ(Hz)の単位である。分離パターンは明らかな多重項を示し、s (一重項)、d (二重項)、t (三重項)、q (四重項)、m (多重項)、qt(五重項)、br (広)として指定される。
質量スペクトルを、エレクトロスプレイイオン化(ESI)を用いて、Shimadzu LC-MS-2020シリーズ質量分析計で得た。カラム:Luna C18, 5 μm, 2.0 x 50 mm; 溶媒A: 水+ 0.1 % ギ酸; 溶媒B: MeCN + 0.1 % ギ酸; 流速: 0.7 ml/min; 勾配: 0 min: 5 % B, 5 min: 100 % B, 6.5 min: 100 % B, 6.51 min: 5% B, 7 min 5% B。
下記の例において使用される化合物番号は上記の化合物番号に対応する。
続く略語は下記に使用される略語を指す。
Ac (アセチル)、BINAP(2,2'-ビス(ジスフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフタレン)、dba(ジベンジリデンアセトン)、Bu(ブチル)、tBU(tert-ブチル)、DCE(ジクロロエタン)、DCM(ジクロロメタン)、δ(ケミカルシフト)、DIEA(ジイソプロピルエチルアミン)、DMA(ジメチルアセトアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、Dppf(1,1'-ビス(ジフェニルホスフィンフェロセン))、EtOAc(酢酸エチル)、EtOH(エタノール)、eq(当量)、g(グラム)、Hex(ヘキサン)、cHex(シクロヘキサン)、HATU(N - [(ジメチルアミノ)(3H- [1,2,3]トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-3-イルオキシ)メチレン] -N-メチルメタンアミニウムヘキサフルオロホスフェート)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、h(時)、LDA(リチウムジイソプロピルアミン)、LiHMDS(リチウムビス(トリメチルシリル)アミド)、MHz(メガヘルツ)、 MeOH(メタノール)、min(分)、mL(ミリリットル)、mmol(ミリモル)、mM(ミリモル濃度)、MS(質量分析)、NMR(核磁気共鳴)、O/N(一晩)、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)、RT(室温)、TEA(トリエチルアミン)、TFA(トリフルオロ酢酸)、THF(テトラヒドロフラン)、TLC (薄層クロマトグラフィー)。
一般に、本発明の式(I)及び関連する式に係る化合物は容易に入手可能な出発材料から調製されうる。もしこのような材料が市販されていない場合には、それらは標準的な合成技術によって調製することができる。一般に、式(I)及び関連する式の任意の個々の化合物の合成経路は各分子の特定の置換基に依存し、このような要因は当業者によって理解されるであろう。以下の実施例において後述される以下の一般的な方法及び手順を用いて、式(I)及び関連する式の化合物を調製することができる。温度、溶媒又は共試薬のような以下のスキームに示される反応条件は、例として与えられたものであり、限定的なものではない。典型的又は好ましい実験条件(すなわち、反応温度、時間、試薬のモル数、溶媒など)が示されている場合には、特段別の記載がない限り、他の実験条件も使用できることは理解されよう。最適な反応条件は、使用される特定の反応体又は溶媒によって変化しうるが、そのような条件は、ルーチン最適化手順を用いて当業者によって決定され得る。すべての保護及び脱保護方法については、Philip J. Kocienski, “Protecting Groups”, Georg Thieme Verlag Stuttgart, New York, 1994及び Theodora W. Greene及びPeter G. M. Wuts “Protective Groups in Organic Synthesis”, Wiley Interscience, 3rd Edition 1999を参照されたい。
Figure 2018531225
工程1: ジエチル2-フルオロ-2-メチルマロネート:
ジエチルメチルマロネート(1 eq.)のTHF (0.5 M)溶液に、水素化ナトリウム (1.4 eq., パラフィンオイル中60% (w/w))を、3〜5分間隔で4等分で添加した。反応を0oCにて15分間維持し、その後に、30分間にわたって室温に温めた。さらに室温で30分間の撹拌の後に、混合物を0oCに再冷却し、次いで、N-フルオロベンゼンスルホンアミド(1.1 eq.)を4等分で添加した。撹拌を0oCにて30分間、次いで、室温にて4時間続け、 その時点で、>95%完了であると1H NMRにより決定した。次いで、反応物をヘキサンで希釈し、そして真空ろ過した。フィルタケークをさらにヘキサンで洗浄し、そして生成物を含有するろ液を濃縮した。さらにヘキサンを添加して、所望しない副生成物のさらなる沈殿を誘発し、そして懸濁液を再びろ過した。このようにして得られたろ液を、次いで、真空中で濃縮し、二相オイルを提供した。上層はパラフィンオイルであると決定し、そして廃棄した。下層は所望の生成物であった(82%収率)。
工程2: (S)-3-エトキシ-2-フルオロ-2-メチル-3-オキソプロパン酸:
上記工程からのジエチル2-フルオロ-2-メチルマロネート(1 eq.)を、水性pH 7.3 リン酸緩衝液(0.14 M、1Lの水あたりに7.3 gのNaHPO4 及び2.1 gのKH2PO4 を溶解して調製)に吸収させた。Candida Rugosa のリパーゼ(70 mg /mmolの基質、847 U/mg, Sigma Cat# L1754)を、次いで、添加し、得られた不均質混合物を室温にて18時間激しく撹拌した。スケールにより、1 N NaOHの時折の添加は反応混合物のpHを約7.3に維持し、最適な活性を確保するために必要であった。次いで、反応混合物にセライトを添加し、室温で1時間撹拌し、そしてろ過した。ろ液をEtOAcで抽出し、MgSO4上で乾燥し、そしてろ過した。ろ液の真空中での濃縮により、所望の生成物を白色結晶性固形分として提供した(71%収率、93%エナンチオマー過剰)。
Figure 2018531225
工程1: (R)-1-tert-ブチル 3-エチル2-フルオロ-2-メチルマロネート:
中間体酸 1 (1 eq.)を室温にて塩化チオニル中に溶解した(2.3 M)。その後、これに、数滴のニートDMFを添加し、そして得られた混合物を75oCにて2時間加熱した。次いで、揮発物を真空中で除去し、そして中間体酸塩化物をジクロロメタンに吸収させた(0.12 M)。0oCにて、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (3 eq.)及びtert-ブタノール(1.5 eq.)を、次いで、順次に上記ジクロロメタン溶液に添加し、そして得られた反応混合物を室温にゆっくりと16時間にわたって温めた。反応物を、次いで、1 N水性HClの添加により注意深くクエンチし、そしてジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をさらにNaHCO3飽和水溶液、水及び塩水で洗浄し、そしてMgSO4 上で乾燥し、そしてろ過した。ろ液の真空中での濃縮により、所望の生成物を無色オイルとして提供した(65%収率)。
工程2: (R)-3-(tert-ブトキシ)-2-フルオロ-2-メチル-3-オキソプロパン酸:
上記工程からの(R)-1-tert-ブチル 3-エチル2-フルオロ-2-メチルマロネート(1 eq.)のTHF溶液(0.16 M)に1 N水性NaOH (2 eq.)を添加した。得られた二相混合物を激しく室温にて2時間撹拌した。次いで、反応物を注意深く1 N水性HClの添加によりクエンチし(pH約4まで)、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水及び塩水でさらに洗浄し、MgSO4 上で乾燥し、そしてろ過した。ろ液の真空中での濃縮により、所望の生成物を白色固形分として提供した(52%収率)。
Figure 2018531225
工程1: (S)-エチル2-フルオロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)-2-メチル-3-オキソプロパノエート:
中間体酸 1 (1 eq.)、4-メトキシベンジルアミンヒドロクロリド (1.1 eq.)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン (3.5 eq.)をジクロロメタン中で合わせた(0.15 M)。次いで、これに、HATU (1.05 eq.)を添加し、そして得られた混合物を室温にて18時間撹拌した。次いで、反応物を1 N水性HClの添加によりクエンチし、そしてジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を水、10%水性NaHCO3 及び塩水でさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物カラムクロマトグラフィーによるさらなる精製 (SiO2, 勾配溶離、Hex → 7:3 (v/v) Hex: EtOAc)により、所望の生成物を黄金色オイルとして提供した(70%収率)。
工程2: (R)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチルプロパンアミド:
上記工程からの(S)-エチル2-フルオロ-3-((4-メトキシベンジル)アミノ)-2-メチル-3-オキソプロパノエート (1 eq.)のメタノール溶液(0.23 M)に、0oCにてヨウ化カルシウム(1 eq.)及びホウ水素化ナトリウム(2 eq.)を添加した。ガスの初期的な激しい発生後に、冷却浴を除去し、そして反応混合物を室温にて4時間撹拌した。次いで、反応物を10%水性HClによりクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物をさらに水、1 N水性NaOH及び塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のジクロロメタン、エーテル及びヘキサンからの再結晶化により、所望の生成物を白色結晶固形分として提供した(86%収率)。
工程3: (R)-2-フルオロ-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-プロパンアミド:
上記工程からの(R)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチルプロパンアミド(1 eq.)のジクロロメタン溶液(0.31 M)に、0oCにて 2,6-ルチジン (1.5 eq.)、そして次いで、トリイソプロピルシリルトリフルオロメタンスルホネート(1.2 eq.)を添加した。得られた溶液を0oCにて10分間撹拌し、次いで室温にて30分間撹拌した。次いで、反応物を0.1 N水性HClの添加により注意深くクエンチし、そしてジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物をさらに水及び塩水で洗浄し、MgSO4 上で乾燥し、そしてろ過した。ろ液の真空中での濃縮により、所望の無色オイルとして提供した(71%収率)。
工程4: (S)-2-フルオロ-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロパン-1-アミン:
上記工程からの(R)-2-フルオロ-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-プロパンアミド(1 eq.)のTHF溶液(0.25 M)に室温にてボラン(6 eq., THF中の1 M溶液)を30分にわたって滴下した。完全な添加の後に、還流凝縮器を取り付け、そして反応混合物を18時間加熱還流した。反応が完了したと認められると、反応物をゆっくりと注意深く、0oCにてメタノールを滴下してクエンチした。次いで、揮発物を真空中で除去し、そして得られた残留物をトルエンとともに共蒸発させた(3x)。このようにして得られた粗製生成物を次の工程で即座に使用した。
工程5: (S)-tert-ブチル (2-フルオロ-2-メチル-3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロピル)(4-メトキシベンジル)カルバメート:
上記工程からの(S)-2-フルオロ-N-(4-メトキシベンジル)-2-メチル-3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロパン-1-アミン (1 eq.) のジクロロメタン溶液(0.29 M)に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (3 eq.)、次いで、ジ-tert-ブチルジカーボネート(1.5 eq.)を添加した。得られた溶液を室温にて5時間撹拌した。次いで、反応物を1 N 水性HClの添加により注意深くクエンチし、そしてジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を水及び塩水でさらに洗浄し、MgSO4 上で乾燥し、そしてろ過した。ろ液の真空中での濃縮により、所望の生成物を無色オイルとして提供した(2つの工程で62%収率)。
工程6: (S)-tert-ブチル (2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)カルバメート:
上記工程からの((S)-tert-ブチル (2-フルオロ-2-メチル-3-((トリイソプロピルシリル)-オキシ)プロピル)(4-メトキシベンジル)カルバメート (1 eq.)の3:1 (v/v) アセトニトリル: 水の溶液(0.1 M)に、硝酸セリウムアンモニウム(2 eq.)を添加し、そして反応混合物を室温にて18時間撹拌した。次いで、反応溶液を水で希釈し、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水及び塩水でさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過し、そしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2, 勾配溶離、Hex → EtOAc)により、所望の生成物を白色結晶固形分として提供した(70%収率)。
工程7: (S)-tert-ブチル (3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル)カルバメート:
上記工程からの(S)-tert-ブチル (2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)カルバメート (1 eq.)のジクロロメタン溶液(0.1 M)に、順次に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (2.5 eq.)、DMAP (0.05 eq.)及びtert-ブチルジフェニルクロロシラン (1.3 eq.)を添加した。得られた溶液を室温にて72時間撹拌した。次いで、反応物を1 N水性HCl の添加により注意深くクエンチし、そしてジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を水及び塩水でさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2, 勾配溶離、Hex → 1:1 (v/v) Hex: EtOAc)により所望の生成物を無色オイルとして提供した(88%収率)。
工程8: (S)-3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-アミンヒドロクロリド:
上記工程からの(S)-tert-ブチル (3-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル)カルバメート (1 eq.)のジクロロメタン溶液(0.1 M)に、HCl (5 eq., 1,4-ジオキサン中4 M溶液)を添加し、そして得られた溶液を室温にて2時間撹拌した。次いで、揮発物を真空中で除去し、そして得られた残留物をエーテル及びヘキサンから再結晶した。題記化合物を白色結晶固形分として単離した(86%収率)。
Figure 2018531225
中間体アミン 1と類似の方法で調製したが、中間体酸 2 (1 eq.)を中間体酸 1 の代わりに工程1で用いた。
Figure 2018531225
工程1:1-アジド-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-オール:
2-[(ベンジルオキシ)メチル]-2-メチルオキシラン(Matrix Scientifics, 4.1 g, 20.7 mmol, 1.00 equiv)、NH4Cl (2.3 g, 42.14 mmol, 2.04 equiv)及びNaN3 (4.2 g, 63.31 mmol, 3.06 equiv, 98%)のDMF (30 mL)中の溶液を16時間 60 0Cにて撹拌した。反応混合物を水 (300 mL)で希釈し、そしてDCM (3x50 mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(石油エーテル:EtOAc、50:1から20:1まで勾配)により、題記化合物を黄色オイルとして提供した(4g, 69%)。
工程2: [(3-アジド-2-フルオロ-2-メチルプロポキシ)メチル]ベンゼン:
DAST (5.3 g, 32.22 mmol, 1.12 equiv, 98%)を、窒素雰囲気下に00Cに維持した1-アジド-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-オール (7.1 g, 28.9 mmol, 1.00 equiv)のDCM (100 mL)中の溶液に滴下した。反応混合物を室温まで温め、そして4時間撹拌した。その後、水(30 mL)でクエンチし、そしてDCM (3x30 mL)で抽出した。合わせた有機相を減圧下に濃縮し、そしてシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル:EtOAc、15:1から10:1まで勾配)により精製し、題記化合物を黄色オイルとして提供した(6g, 84%)。
工程3: 3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-アミン:
トリフェニルホスファン(3.76 g, 13.62 mmol, 1.30 equiv)をゆっくりと、窒素で事前にパージしそして窒素雰囲気下に00Cに維持した [(3-アジド-2-フルオロ-2-メチルプロポキシ)メチル]ベンゼン (2.60 g, 10.48 mmol, 1.00 equiv)のTHF (40 mL)及び水(10 mL)中の溶液に添加した。次いで、反応混合物を室温に温め、一晩撹拌し、その後、真空下に濃縮した。得られた残留物をエーテル中で研和し、そして固形分をろ過した。ろ液を濃縮し、そしてシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィー(DCM:MeOH, 20:1)により精製し、題記化合物を黄色固形分として提供した(2g, 67%)。
Figure 2018531225
工程1: 3-(4-ヨード-2-ニトロ-フェニルアミノ)-プロパン-1-オール:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBF中において、1-フルオロ-4-ヨード-2-ニトロ-ベンゼン (1 eq.)をDMF中に溶解した (0.3 M)。次いで、これに、3-アミノ-プロパン-1-オール (1.2 eq.)及び炭酸カリウム (3 eq.)を添加した。得られた溶液を65oCにて18時間加熱した。次いで、粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、順次、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2, 勾配溶離、8:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc)により、所望の生成物を提供した(79%収率)。
工程 2: 3-((4-ヨード-2-ニトロフェニル)アミノ)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBF中において、上記工程からの3-(4-ヨード-2-ニトロ-フェニルアミノ)-プロパン-1-オール (1 eq.)をピリジン中に溶解した(0.1 M)。次いで、これに、無水酢酸 (1.8 eq.)を、ニートで10 分間にわたって滴下した。室温での18時間の撹拌の後に、揮発物を真空中で除去し、そして得られた残留物をEtOAcとNH4Cl飽和水溶液との間で分割した。水層を分離し、そしてEtOAcで逆抽出した。次いで、合わせた有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2, 勾配溶離、8:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc)により、所望の生成物を提供した(91%収率)。
工程3: 3-((2-アミノ-4-ヨードフェニル)アミノ)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBF中において、三塩化鉄 (0.25 eq.)、活性炭(基質1mmol当たり100 mg)及び上記工程からの3-((4-ヨード-2-ニトロフェニル)アミノ)プロピルアセテート (1 eq.)をメタノール中に懸濁させた(0.15 M)。次いで、これに、N,N-ジメチルヒドラジン(5 eq.)を、ニートで10分にわたって滴下した。次いで、得られた懸濁液を65oCにて4時間加熱した。不溶物をMeOH-湿潤化セライト床を通したろ過により除去し、次いで、このようにして得られたろ液を真空中で濃縮した。得られた残留物をEtOAcに吸収させ、順次、水及び塩水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2, 勾配溶離、1:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc)により、所望の生成物を提供した(89%収率)。
工程4: 3-(2-アミノ-5-ヨード-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBF中において、臭化シアン(2 eq., アセトニトリル中5M溶液) をゆっくりとエタノールに10分間にわたって添加した(0.5 M)。次いで、この溶液に、上記工程からの3-((2-アミノ-4-ヨードフェニル)アミノ)プロピルアセテート (1 eq.) のエタノール溶液(0.25 M)を10分にわたって滴下した。得られた混合物を室温にて3時間撹拌した。次いで、揮発物を真空中で除去し、そして得られた残留物をEtOAcに吸収させ、順次に、10%水性NaHCO3、水及び塩水で洗浄した。次いで、このようにして得られた有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2, 勾配溶離、1:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH)により所望の生成物を提供した(81%収率)。
工程5: (E)-3-(5-ヨード-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBF中において、上記工程からの3-(2-アミノ-5-ヨード-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート (1 eq.)、3-トリフルオロメチル-安息香酸 (1 eq.)及びHATU (1.2 eq.)をDMF中に溶解した (0.1 M)。次いで、これに、エチル-ジイソプロピル-アミン (2.5 eq.)を添加し、そして得られた黄色溶液を室温にて14時間撹拌した。粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、そして、順次に、水、10%水性HCl、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2, 勾配溶離、9:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc)により、所望の生成物をオフホワイト色固形分として提供した(77%収率)。
工程6: (Z)-3-(5-ヨード-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBF中において、水素化ナトリウム (1.6 eq., パラフィンオイル中60% (w/w)分散液)をDMF中に懸濁させた (0.09 M)。次いで、これに、0oCにて、上記工程からの(E)-3-(5-ヨード-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート (1 eq.)を添加した。次いで、得られた懸濁液を0oCにて30分間撹拌し、その後、(2-(クロロメトキシ)エチル)トリメチルシラン (2 eq.)を、ニートで5分間にわたって滴下した。0oCでのさらに1時間の撹拌の後に、反応物を水の添加によりクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を水及び塩水でさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2, 勾配溶離、9:1 (v/v) Hex: アセトン → アセトン)により、所望の生成物を粘性オイルとして提供した(78%収率)。
Figure 2018531225
工程1: 3-(4-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)-2-メトキシピリジン:
テフロンコートされたスクリューキャップを備えたガラス反応容器において、(4-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)ボロン酸(1.5 eq.)、酢酸パラジウム(II) (0.05 eq.)、ジシクロヘキシル-(2’6’-ジメトキシ-ビフェニル-2-イル)-ホスフィン(0.1 eq.)及びフッ化カリウム(3 eq.)をTHF中で合わせた(0.11 M)。次いで、反応懸濁液を窒素で15分間、表面下でパージし、その後、3-ブロモ-2-メトキシピリジン (1 eq.)を添加した。次いで、反応容器をしっかりと密閉し、そして70oCにて16時間加熱した。得られた褐色反応懸濁液をtBuOMeで希釈し、順次に、10%水性NaHCO3、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮し、暗褐色固形分を提供した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2, 勾配溶離、Hex → 3:7 (v/v) Hex: EtOAc)により、所望の生成物を白色固形分として提供した(98%収率)。
工程2: 3-(4-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)-ピリジン-2-オール:
テフロンコートされたスクリューキャップを備えたガラス反応容器において、上記の工程からの3-(4-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)-2-メトキシピリジン (1 eq.)を氷酢酸中に溶解した(0.078 M)。これに、次いで、臭化水素(3 eq., 48% (w/v) 水溶液)を添加し、そして得られた混合物を70oCにて16時間加熱した。黄色となった溶液を室温に冷却し、そして次いで、揮発分を真空中に除去した。次いで、得られた半固形分をジクロロメタン及びエーテル中で2時間研和した。次いで、所望の生成物を真空ろ過により結晶性白色固形分として単離した(98%収率)。
工程3: 3-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1-メチルピリジン-2(1H)-オン:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラス反応容器において、上記の工程からの3-(4-フルオロ-3-ニトロ-フェニル)-ピリジン-2-オール(1 eq.)、炭酸セシウム (1.5 eq.)及びヨードメタン (3 eq.)をDMF中で懸濁させた(0.12 M)。次いで、得られた混合物を室温にて48時間撹拌した。反応物を10%水性HClの添加によりクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。次いで、合わせた有機抽出物を水及び塩水でさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、そしてろ過した。真空中でのろ液の濃縮により、エーテル及びヘキサン中のさらなる研和の後に、所望の生成物を黄色結晶性固形分として提供した(65%収率)。
工程4: 3-(4-((3-ヒドロキシプロピル)アミノ)-3-ニトロフェニル)-1-メチルピリジン-2(1H)-オン:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの3-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(1 eq.)をアセトニトリル中に溶解した(0.1 M)。次いで、これに、3-アミノプロパン-1-オール(1.5 eq.)及び炭酸セシウム (2 eq.)を添加した。得られた懸濁液を80oCにて16時間加熱した。揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をEtOAcと10%水性HClとの間で分割した。次いで、有機抽出物を分離し、そして水及び塩水でさらに洗浄し、MgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2、勾配溶離、4:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH)により所望の生成物をオレンジ色オイルとして提供し、それは放置時に固体化した (85%収率)。
工程5: 1-メチル-3-(3-ニトロ-4-((3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロピル)アミノ)フェニル)-ピリジン-2(1H)-オン:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの3-(4-((3-ヒドロキシプロピル)アミノ)-3-ニトロフェニル)-1-メチルピリジン-2(1H)-オン(1 eq.)をDMF中に溶解した(0.11 M)。次いで、これに、クロロ-トリイソプロピル-シラン(6 eq.)、イミダゾール (6 eq.) 及び数個のDMAP結晶体を添加した。得られた溶液を室温にて18時間撹拌した。粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、そして順次、水、10%水性NaHCO3、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2、勾配溶離、1:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc)により、所望の生成物をオレンジ色オイルとして提供し、それは放置時に固体化した(61%収率)。
工程6: 3-(3-アミノ-4-((3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロピル)アミノ)フェニル)-1-メチルピペリジン-2-オン:
パーシェーカフラスコにおいて、上記の工程からの1-メチル-3-(3-ニトロ-4-((3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロピル)アミノ)フェニル)-ピリジン-2(1H)-オン (1 eq.) 及びパラジウムブラック (乾燥、炭素上10% w/w、 0.4 eq.)をメタノール中に懸濁させた(0.12 M)。次いで、容器を、繰り返し排気、窒素(3x)及び水素(3x)でバックフィルした。得られた懸濁液を50 psiの水素下に16時間振とうした。次いで、反応物をCH2Cl2 でクエンチし、CH2Cl2-湿潤セライト床を通してろ過した。不溶性床をMeOH及びCH2Cl2でさらに洗浄した。このようにして得られたろ液の真空中での濃縮により、褐色オイルを提供した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2、勾配溶離、CH2Cl2 → 10:1 (v/v) CH2Cl2: MeOH)により、所望の生成物を褐色固形分として提供し、それは放置時に暗色化した(75%収率)。
工程7: 3-(2-アミノ-1-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロピル)-1H-ベンゾ [d]イミダゾール-5-イル)-1-メチルピペリジン-2-オン:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの3-(3-アミノ-4-((3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロピル)アミノ)フェニル)-1-メチルピペリジン-2-オン(1 eq.)をエタノール中に溶解した(0.05 M)。次いで、これに、臭化シアン(アセトニトリル中5 M溶液、1.5 eq.)を10分にわたって滴下した。得られた混合物を室温にて12時間撹拌した。粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、そして順次に、10%水性NaHCO3、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をNa2SO4 上で乾燥し、そしてろ過した。このようにして得られたろ液の真空中での濃縮により、所望の生成物をオフホワイト色固形分として提供した(82%収率)。
Figure 2018531225
中間体2と類似の方法で調製したが、三塩化鉄(0.25 eq.)、活性炭(基質mmol あたり100 mg)及びN,N-ジメチルヒドラジン(5 eq.)をパラジウムブラック及び水素ガスの代わりに工程6にて使用した。
Figure 2018531225
中間体 2と類似の方法で調製したが、ブロモメチル-シクロプロパン(1.5 eq.)をヨードメタンの代わりに工程3にて使用した。
Figure 2018531225
中間体 2と類似の方法で調製したが、5-ブロモ-4-メトキシ-ピリミジン(1 eq.)を3-ブロモ-2-メトキシピリジンの代わりに工程1にて使用した。さらに、三塩化鉄(0.25 eq.)、活性炭(基質mmolあたり100 mg)及びN,N-ジメチルヒドラジン(5 eq.)をパラジウムブラック及び水素ガスの代わりに工程6にて使用した。
Figure 2018531225
中間体2と類似の方法で調製したが、3-ブロモ-2-メトキシ-4-メチルピリジン(1 eq.)を3-ブロモ-2-メトキシピリジンの代わりに工程1にて使用した。さらに、三塩化鉄(0.25 eq.)、活性炭(基質mmolあたり100 mg)及びN,N-ジメチルヒドラジン(5 eq.)をパラジウムブラック及び水素ガスの代わりに工程6にて使用した。
Figure 2018531225
中間体 2と類似の方法で調製したが、4-ブロモ-5H-フラン-2-オン(1 eq.)を3-ブロモ-2-メトキシピリジンの代わりに工程1にて使用した。さらに、工程2、工程3及び工程5を省略した。
Figure 2018531225
テフロンコートされたスクリューキャップを備えたガラス反応容器において、中間体 1-CF3 (1 eq.)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’-オクタメチル-2,2’-ビ(1,3,2-ジオキサボロラン) (1.5 eq.)及び炭酸セシウム (1.5 eq.)をアセトニトリル中に溶解した(0.1 M)。次いで、反応混合物を窒素により表面下パージにより徹底的に30分間脱酸素した。最終的に、酢酸パラジウム(II)(0.1 eq.)、トリフェニルホスフィン(0.1 eq.)及びヨウ化銅(0.4 eq.)を一回で急速に添加した。次いで、得られた混合物を室温にて18時間撹拌した。次いで、粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、順次、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物のカラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2、勾配溶離、Hex → 2:3 (v/v) Hex: EtOAc)により、所望の生成物を粘性の黄色オイルとして提供した(91%収率)。
Figure 2018531225
中間体 2と類似の方法で調製したが、アミン 1 (1.0 eq.)を3-アミノプロパン-1-オールを工程4にて使用した。
Figure 2018531225
中間体 2と類似の方法で調製したが、アミン 2 (1.0 eq.)を3-アミノプロパン-1-オールの代わりに工程4にて使用した。
中間体 11: 3-(2-アミノ-1-ブト-3-エニル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチル-ピロリジン-2-オンヒドロブロミド
Figure 2018531225
工程1: 4-フルオロフェニル酢酸メチルエステル:
4-フルオロフェニル酢酸のMeOH (400 mL)中の溶液に、0°Cにて、SOCl2 (92 g, 773 mmol, 56 mL)を滴下した。反応物を60 °CにてN2 下に1時間撹拌した。TLC (EtOAc:石油エーテル、1:1、出発材料Rf = 0.1、生成物Rf = 0.9)は反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下に濃縮し、MeOH及びSOCl2を除去した。残留物を飽和NaHCO3 (300 mL)で希釈し、そしてEtOAc (2x300 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、題記化合物(45 g、粗製)を無色オイルとして提供した。1HNMR (400 MHz, CDCl3,) δ 7.29-7.25 (m, 2H), 7.06-7.01 (m 2H), 3.72 (s, 3H), 3.62 (s, 2H)。
工程2: 3-シアノ-2-(4-フルオロフェニル)-プロピオン酸メチルエステル:
4-フルオロフェニル酢酸メチルエステル(20 g, 119 mmol)のTHF (300 mL)中の溶液に、-70 °Cにて、LDA (2 M, 81 mL)を滴下した。1時間の撹拌の後に、2-ブロモアセトニトリル(14.4 g, 120 mmol, 8 mL)の無水THF (50 mL)中の溶液を添加し、そして反応物を-70 °CにてN2 下に1時間撹拌した。TLC (石油エーテル: EtOAc、3:1、出発材料Rf = 0.7、生成物Rf = 0.4)は反応が完了したことを示した。反応物を飽和NH4Clによりクエンチし、次いで、EtOAc (2x300 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(2x100 mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(石油エーテル: EtOAc、20:1から3:1まで勾配)により題記化合物(19 g, 77 %)を無色オイルとして提供した。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30-7.03 (m, 2H), 7.12-7.07 (m, 2H), 3.98-3.93 (m, 1H) 3.75 (s, 3H), 3.09-3.00 (m, 1H) 2.86-2.80 (m, 1H)。
工程3: 3-(4-フルオロフェニル)-ピロリジン-2-オン:
3-シアノ-2-(4-フルオロフェニル)-プロピオン酸メチルエステル(7 g, 33.8 mmol)、NH3.H2O (10.9 g, 312 mmol, 12 mL)のEtOH (120 mL)中の溶液に、ラネー-Ni (1.2 g)を窒素下に添加した。懸濁液を真空下で脱気し、H2 で数回パージした。混合物をH2 (50 psi)下に40 °Cにて16時間撹拌した。TLC (DCM:MeOH、20:1、出発材料Rf = 0.9、生成物Rf = 0.3)は反応が完了したことを示した。反応混合物をセライトパッドを通してろ過した。パッドをEtOH (3x20 mL)でリンスし、そしてろ液を減圧下に濃縮し、題記化合物(12 g, 49.6%収率)を白色固形分として提供した。 1HNMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.82 (s, 1H), 7.30-7.26 (m, 2H), 7.16-7.12 (m, 2H) 3.55 (t, J = 9.2 Hz, 1H), 3.32-3.27 (m, 2H), 2.49-2.46 (m, 1H), 2.09-2.02 (m, 1H)。
工程4: 3-(4-フルオロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン:
3-(4-フルオロフェニル)-ピロリジン-2-オン (10 g, 55.8 mmol )、 KOH (3.44 g, 61.4 mmol )及びテトラアンモニウムブロミド(1.6 g, 5.6 mmol )のTHF (300 mL)中の溶液に、0°Cにて、THF (20 mL) 中のMeI (8.48 g, 59.8 mmol, 3.72 mL)を滴下した。反応物を28 °CにてN2 下に3時間撹拌した。TLC (石油エーテル、 EtOAc、1:1、出発材料Rf = 0.1、生成物Rf = 0.2)は反応が完了したことを示した。反応混合物を減圧下に濃縮し、THFを除去した。それを、次いで、水(200 mL)で希釈し、そしてEtOAc (2x400 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(石油エーテル:EtOAc、20:1から3:1まで勾配)により、題記化合物(7.5 g, 70%収率)を白色固形分として提供した。LCMS: RT = 0.619 min, m/z = 194.1 (M+H)+, 1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.25-7.22 (m, 2H), 7.06-7.02 (m, 2H), 3.66 (t, J = 9.2Hz, 1H), 3.49-3.44 (m, 2H), 2.96 (s, 3H), 2.55-2.53 (m, 1H), 2.14-2.06 (m, 1H)。
工程5: 3-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン:
3-(4-フルオロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン(7.5 g, 38.8 mmol)の濃H2SO4 (80 mL)中の溶液に、-10°Cにて硝酸(4.2 g, 65%, 43.3 mmol, 3 mL)を滴下した。反応物を0 °Cにて20分間撹拌した。TLC (石油エーテル、EtOAc、1:1、出発材料Rf = 0.2、生成物Rf = 0.1)は反応が完了したことを示した。反応物を氷水のゆっくりとした添加によりクエンチし、次いで、EtOAc (2x400 mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮し、題記化合物(8.9 g, 96%収率)を白色固形分として提供した。LCMS: RT = 0.631 min, m/z = 239.1 (M+H)+, 1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.00-7.98 (m, 1H), 7.62-7.59 (m, 1H), 7.30-7.25 (m, 1H), 3.73 (t, J = 5.6Hz, 1H) 3.51-3.48 (m, 2H), 2.96 (s, 3H), 2.63-2.57 (m, 1H), 2.18-2.13 (m, 1H)。
工程6: 3-(4-ブト-3-エニルアミノ-3-ニトロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン:
ブト-3-エニルアミンヒドロクロリド(2.4 g, 22.3 mmol)及びK2CO3 (6 g, 43.4 mmol)のDMF (40 mL)中の溶液に、化合物3-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン(3.5 g, 14.7 mmol)を添加した。反応物を28°Cで窒素下に16時間撹拌した。TLC (石油エーテル:EtOAc、1:1、出発材料Rf = 0.1、生成物Rf = 0.2)は反応が完了したことを示した。反応物を水(200 mL)で希釈し、そしてEtOAc (2x200mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(2x200 mL)で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、題記化合物(5.5 g、粗製)を黄色オイルとして提供した。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.05-8.015 (m, 2H), 7.428-7.4 (m, 1H), 6.852 (d, J = 8.8, 1H), 5.874-5.788 (m, 1H) 5.194-5.154 (m, 2H) 3.58-3.348 (m, 5H) 2.927 (s, 3H) 2.508-2.426 (m, 3H) 2.148-2.116 (m, 1H), LCMS: RT = 0.790 min, m/z = 290.1 (M+H)+
工程7: 3-(4-ブト-3-エニルアミノ-3-アミノフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン:
3-(4-ブト-3-エニルアミノ-3-ニトロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン(5.5 g, 19 mmol)の飽和水性NH4Cl (40 mL)及びMeOH (40 mL)中の溶液に50°Cにて数回Fe (5.5 g, 98.5 mmol)を添加した。反応物を窒素下に90 °Cにて3時間撹拌した。TLC (DCM:MeOH、 20:1、出発材料Rf = 0.9、生成物Rf = 0.5)は反応が完了したことを示した。反応混合物をセライトパッドを通してろ過した。パッドをMeOH (3x150 mL)でリンスし、そしてろ液を減圧下に濃縮し、MeOHを除去した。残留物を水(200mL)で希釈し、そしてEtOAc(2x300mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(石油エーテル:EtOAc、1:1 、次いで、DCM:MeOH、100:1)は題記化合物(3.6 g, 73%収率)を赤色オイルとして提供した。1HNMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.695-6.70 (m, 1H), 6.614 (d, J = 8Hz, 2H), 5.905-5.863 (m, 1H) 5.185-5.095 (m, 2H), 3.540-3.374 (m, 3H) 3.16 (t, J = 6.4Hz 2H) 2.925 (s, 3H) 2.451-2.415 (m, 3H) 2.095-2.053 (m, 1H), LCMS: RT = 0.561 min, m/z = 260.3 (M+H)+
工程8: 3-(2-アミノ-1-ブト-3-エニル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オンヒドロブロミド:
3-(4-ブト-3-エニルアミノ-3-アミノフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン (3.6 g, 13.9 mmol)及びBrCN (1.47 g, 13.9 mmol)のEtOH (35 mL)中の溶液を28°Cにて窒素下に3時間撹拌した。TLC (DCM:MeOH、10:1、出発材料Rf = 0.7、生成物Rf = 0.1)は反応が完了したことを示した。反応物を減圧下に濃縮し、題記化合物(5 g, 98.6%収率)を黄色固形物として提供した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.542 (t, J = 7.2Hz 1H), 7.224 (t, J = 4Hz 2H), 5.710-5.642 (m, 1H) 4.972-4.924 (m 2H), 4.078-3.765 (m, 3H) 3.578-3.542 (m, 2H) 2.992 (s, 3H) 2.608-2.599 (m, 1H) 2.408-2.356 (m, 2H) 2.215-2.182 (m, 1H), LCMS: RT = 1.767 min, m/z = 285 (M+H)+
中間体 12: 3-(2-アミノ-1-ブト-3-エニル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチルピペリジン-2-オン
Figure 2018531225
題記化合物を、3-ブロモプロパンニトリルをブロモアセトニトリルの代わりに工程2にて使用することにより、中間体 11と類似の方法で調製した。LCMS: RT = 1.187 min, m/z = 299.2 (M+H)+, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.17 (s, 1H) 6.955 (d, J = 8.4Hz 1H) 6.864-6.839 (m, 1H) 5.837-5.734 (m, 1H) 5.112-5.056 (m, 2H) 3.808-3.391 (m, 5H) 3.055 (s 3H) 2.449-2.396 (m, 2H) 2.04-1.806 (s, 4H)。
中間体 13: 3-(1-アリル-2-アミノ-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オンヒドロブロミド
Figure 2018531225
プロプ-2-エン-1-アミンをブト-3-エニルアミンヒドロクロリドの代わりに工程6にて使用することにより、題記化合物を中間体 11と類似の方法で調製した。LCMS: RT = 1.187 min, m/z = 299.2 (M+H)+, 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.17 (s, 1H) 6.955 (d, J = 8.4Hz 1H) 6.864-6.839 (m, 1H) 5.837-5.734 (m, 1H) 5.112-5.056 (m, 2H) 3.808-3.391 (m, 5H) 3.055 (s 3H) 2.449-2.396 (m, 2H) 2.04-1.806 (s, 4H)。 LCMS: RT = 0.510 min, m/z = 271.1 (M+H)+, 1HNMR: 400 MHz, CDCl3, δ 7.548-7.527 (m, 3H) 7.32 (s,1H) 7.221-7.201 (m, 1H) 5.743-5.674 (m, 1H) 5.207 (t, J = 16Hz 2H) 4.635 (t, J = 5.2Hz 1H) 4.635 (t, J = 11.6Hz 1H) 3.823 (t, J = 9.6Hz 1H) 3.576-3.54 (m, 1H) 2.998 (s, 3H) 2.623-2.581 (m, 1H) 2.197-2.139 (m, 1H)。
中間体 14: 3-(2-アミノ-1-{3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オン
Figure 2018531225
工程1: 3-(4-フルオロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン:
ナトリウムtert-ブトキシド(1.597 g, 14.23 mmol, 1.50 equiv)を、3-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-2-オン(Otava Building Blocks, 2 g, 9.49 mmol, 1.00 equiv, 85%) のDMF (20 mL)中の溶液に、数回で0oCにて添加した。1時間後に、ヨードメタン (1.481 g, 10.43 mmol, 1.10 equiv)を滴下した。反応混合物を2時間 0oCにて撹拌し、100 mLの水の添加によりクエンチした。得られた溶液をEtOAc (3x100 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(2x 50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(酢酸エチル:石油エーテル、3:1)により、題記化合物を黄色オイルとして提供した(1.3 g; 64%)。 ESI+: M+1: 193.9。
工程2: 3-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン:
硝酸(2 mL, 44.59 mmol, 7.36 equiv)を、3-(4-フルオロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン(1.3 g, 6.06 mmol, 1.00 equiv, 90%)の硫酸(13 mL)中の溶液に0oCにて滴下した。得られた溶液を2時間 0oCにて水/氷浴中で撹拌し、50 mLの水/氷の添加によりクエンチした。次いで、それをEtOAc (2x100 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(2x30 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮し、題記化合物を黄色固形分として提供した(1.2 g, 75%)。 ESI+: M+1: 238.9。
工程3: 3-{4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル}-1-メチルピロリジン-2-オン:
3-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1-メチルピロリジン-2-オン (1.2 g, 4.53 mmol, 1.00 equiv, 90%)、炭酸カリウム(1.88 g, 13.60 mmol, 3.00 equiv)及び3-アミノプロパン-1-オール(681 mg, 9.07 mmol, 2.00 equiv)のDMF (10 mL)中の溶液を1時間 70oCにて撹拌した。次いで、反応混合物を100 mLの水の添加によりクエンチし、そしてEtOAc (2x100 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(2x 50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM: MeOH、98:2)により、題記化合物を赤色オイルとして提供した(1.25 ; 89%)。 ESI+: M+1: 294.1。
工程4: 3-{3-アミノ-4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]フェニル}-1-メチルピロリジン-2-オン:
ラネーNi (20 mg, 0.23 mmol, 2.40 equiv)を、3-[4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル]-1-メチルピロリジン-2-オン(30 mg, 0.10 mmol, 1.00 equiv, 95%)のMeOH (3 mL)中の窒素パージされた溶液に添加した。次いで、反応混合物を室温にて3時間水素化 (1 atm)した。固形分をろ過し、そして得られた混合物を真空下に濃縮し、題記化合物を紫色オイルとして提供した(880 mg, 86%)。 ESI+: M+1: 264.1。
工程5: 3-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1-メチルピロリジン-2-オン:
3-[3-アミノ-4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]フェニル]-1-メチルピロリジン-2-オン(830 mg, 2.63 mmol, 1.00 equiv)及びBrCN (335 mg, 3.16 mmol, 1.20 equiv)のエタノール(10 mL)中の溶液を2時間 50 oCにて撹拌した。それを、次いで、真空下に濃縮し、題記化合物を紫色固形分として提供した(1.1g, 100%)。 ESI+: M+1: 289.1。
工程6: 3-(2-アミノ-1-{3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オン:
tert-ブチル(クロロ)ジメチルシラン(566 mg, 3.76 mmol, 1.20 equiv) のDCM (2 mL)中の溶液を、0 oCに維持した3-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1-メチルピロリジン-2-オン(1.29 g, 3.13 mmol, 1.00 equiv)及び1H-イミダゾール (469 mg, 6.89 mmol, 2.20 equiv)のDCM (50 mL)中の溶液に滴下した。得られた溶液を4時間室温にて撹拌した。次いで、固形分をろ過しそしてろ液を真空下に濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM:MeOH, (97.3:2.7)により、題記化合物を褐色固形分として提供した(1.1 g, 84%)。 ESI+: M+1: 403.3。
中間体 15: 4-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン
Figure 2018531225
工程1: メチル3-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチル-4-ニトロブタノエート:
n-BuLi (THF 中2.5M、16.37 mmol, 1.60 equiv)を、窒素雰囲気下に-60oCに維持したジイソプロピルアミン (1.744 g, 16.37 mmol, 1.60 equiv)のTHF (40 mL)中の溶液に滴下した。得られた溶液を0.5時間 -30oCにて撹拌し、その後、メチル2-メチルプロパノエート(1.65 g, 15.35 mmol, 1.50 equiv)を添加した。次いで、反応混合物を1時間 -40oCにて撹拌し、そして1-フルオロ-4-[(E)-2-ニトロエテニル]ベンゼン (1.900 g, 10.23 mmol, 1.00 equiv)のTHF (10 mL)中の溶液を、-60 oCにて撹拌しながら、滴下した。温度を室温に戻し、そして混合物を1時間撹拌し、その後、NH4Cl飽和溶液(50 mL)を添加した。得られた溶液をEtOAc (2x50 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(EtOAc:石油エーテル、1:10)により題記化合物を黄色オイルとして提供した(2 g , 65%)。 1H NMR (300 MHz,CDCl3, ppm) δ: 7.24 - 7.10 (m, 2H), 7.07 - 6.94 (m, 2H), 4.92 (dd, J = 13.1, 11.3 Hz, 1H), 4.77 (dd, J = 13.1, 4.2 Hz, 1H), 3.76 (dd, J = 11.3, 4.2 Hz, 1H), 3.69 (s, 3H), 1.18 (d, J = 13.5 Hz, 6H)。
工程2: 4-(4-フルオロフェニル)-3,3-ジメチルピロリジン-2-オン:
メチル3-(4-フルオロフェニル)-2,2-ジメチル-4-ニトロブタノエート(2.0 g, 6.68 mmol, 1.00 equiv)及びラネーNi (603 mg, 6.69 mmol, 1.00 equiv)のEtOH (60 mL)中の脱気した懸濁液を、50 oCにて15 atmの水素圧にて一晩水素化した。次いで、それをセライトパッドを通してろ過し、そしてろ液を減圧下に濃縮し、題記化合物を黄色固形分として提供した(2.0g、定量的)。 ESI+: M+1: 208.0。
工程3: 4-(4-フルオロフェニル)-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン:
ヨードメタン (1.557 g, 10.42 mmol, 1.50 equiv)を、窒素雰囲気下に0℃に維持した水素化ナトリウム (361 mg, 9.03 mmol, 1.30 equiv, 60%)及び4-(4-フルオロフェニル)-3,3-ジメチルピロリジン-2-オン(1.6 g, 6.95 mmol, 1.00 equiv)のTHF (50 mL)中の懸濁液に添加した。得られた溶液を30分間 0oCにて撹拌し、室温に温め、そして一晩撹拌した。次いで、反応物を水(30 mL)でクエンチし、そしてEtOAc (3x25 mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして真空下に濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM:MeOH, 10:1)により、題記化合物を黄色オイルとして提供した(1.5 g ,88%)。 1H NMR (300MHz,CDCl3, ppm) δ 7.22 - 7.11 (m, 2H), 7.09 - 6.96 (m, 2H), 3.65 - 3.46 (m, 2H), 3.22 (t, J = 8.1 Hz, 1H), 2.95 (s, 3H), 1.21 (s, 3H), 0.73 (s, 3H)。
工程4: 4-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程2に関して記載した手順に従ったが、4-(4-フルオロフェニル)-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン(1.500 g, 6.10 mmol, 1.00 equiv)から出発して黄色固形分として得た(1.8 g, 100%)。 ESI+: M+1: 226.9。
工程5: 4-{4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル}-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程3に関して記載した手順に従ったが、4-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン (1.70 g, 5.75 mmol, 1.00 equiv)から出発して赤色オイルとして得た(2 g, 97%)。 ESI+: M+1: 322.4。
工程6: 4-{3-アミノ-4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]フェニル}-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程4に記載した手順に従ったが、4-[4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル]-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン(900 mg1.00 equiv)から出発して褐色オイルとして得た(800 mg, 98%)。 ESI+: M+1: 292.4。
工程7: 4-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程5に関して記載した手順に従ったが、4-[3-アミノ-4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]フェニル]-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン(1.7 g, 5.25 mmol, 1.00 equiv)から出発して褐色固形分として得た(1.5 g, 81%)。 ESI+: M+1: 292.4.
中間体 16: 2-{2-アミノ-1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル}-4-メチルモルホリン-3-オン
Figure 2018531225
工程1: メチル (2-{[トリス(プロパン-2-イル)シリル]オキシ}エチル)アミン:
2,6-ジメチルピリジン (14 g, 131 mmol, 1.00 equiv)を、窒素雰囲気下に0 oC に維持した2-(メチルアミノ)エタン-1-オール(9.8 g, 130.5 mmol, 1.00 equiv)及びトリス(プロパン-2-イル)シリルトリフルオロメタンスルホネート(100 g, 326.35 mmol, 2.50 equiv)のDCM (300 mL)中の溶液に、滴下した。反応混合物を室温に温め、そして5時間撹拌した。それを水/氷(100 mL)の添加によりクエンチし、そしてDCM (3x30 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮し、題記化合物を黄色オイルとして提供した(27 g, 72%)。
工程2: N-{2-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル}-2-(4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-N-メチルアセトアミド:
[2-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル](メチル)アミン (3.4 g, 16.2 mmol, 1.00 equiv)、2-(4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシ酢酸(4.1 g, 24.10 mmol, 1.49 equiv)、HATU (7.4 g, 19.46 mmol, 1.20 equiv)及びDIEA (3.2 g, 24.76 mmol, 1.53 equiv)のDMF (10 mL)中の混合物を室温にて一晩撹拌した。次いで、反応混合物を水 (50 mL)の添加によりクエンチし、そしてEtOAc (3x30mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(20 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(EtOAc:石油エーテル、1:10から7:3まで勾配)により、題記化合物を黄色オイルとして提供した(2.0g, 33%)。
工程3: ({2-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル}(メチル)カルバモイル)(4-フルオロフェニル)メチルメタンスルホネート:
MsCl (740 mg, 6.46 mmol, 1.20 equiv)を、窒素雰囲気下に0℃に維持したN-[2-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル]-2-(4-フルオロフェニル)-2-ヒドロキシ-N-メチルアセトアミド(2.3 g, 5.39 mmol, 1.00 equiv)及びTEA (820 mg, 8.10 mmol, 1.50 equiv)のDCM (60 mL)中の溶液に滴下した。反応混合物を1時間0oCにて撹拌し、水(100 mL)の添加によりクエンチした。それをEtOAc (3x40 mL)で抽出し、そして合わせた有機相を塩水(30 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、題記化合物を黄色オイルとして提供した(2.5 g, 88%)。
工程4: 2-(4-フルオロフェニル)-4-メチルモルホリン-3-オン:
([2-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]エチル](メチル)カルバモイル)(4-フルオロフェニル)メチルメタンスルホネート(2.5 g, 4.77 mmol, 1.00 equiv)及びTBAF (5 g, 19.12 mmol, 4.01 equiv)のTHF (60 mL)中の溶液を16時間室温で撹拌した。次いで、反応物を水(60 mL)の添加によりクエンチし、そしてEtOAc (3x40 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水(30 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、題記化合物を黄色オイルとして提供した(1 g, 83%)。 ESI+: M+1: 210.0。
工程5: 2-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-4-メチルモルホリン-3-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程2に関して記載した手順に従ったが、2-(4-フルオロフェニル)-4-メチルモルホリン-3-オン(1 g, 3.93 mmol, 1.00 equiv)から出発して黄色固形分として得た(500 mg, 47%)。 ESI+: M+1: 255.0。
工程6: 2-(4-{[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]アミノ}-3-ニトロフェニル)-4-メチルモルホリン-3-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程3に関して記載した手順に従ったが、2-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-4-メチルモルホリン-3-オン(350 mg, 1.29 mmol, 1.00 equiv)及び3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロパン-1-アミン (中間体 アミン 2, 306 mg, 1.55 mmol, 1.20 equiv)から出発して黄色オイルとして得た(460 mg, 72%)。 ESI+: M+1: 432.2。
工程7: 2-(3-アミノ-4-{[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]アミノ}フェニル)-4-メチルモルホリン-3-オン:
2-(4-[[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]アミノ]-3-ニトロフェニル)-4-メチルモルホリン-3-オン (450 mg, 0.91 mmol, 1.00 equiv, 87.3%)及びパラジウムカーボン(15 mg, 0.01 mmol, 0.01 equiv, 10%)のMeOH (10 mL)中の脱気した懸濁液を 室温で30 psiの水素圧力下に1時間水素化した。次いで、それをセライトパッドをとおしてろ過しそしてろ液を濃縮し、題記化合物を赤色固形分として提供した(340 mg, 83%)。ESI+: M+1: 402.2。
工程8: 2-{2-アミノ-1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル}-4-メチルモルホリン-3-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程5に関して記載した手順に従ったが、2-(3-アミノ-4-[[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]アミノ]フェニル)-4-メチルモルホリン-3-オン(330 mg, 0.73 mmol, 1.00 equiv)から出発して赤色固形分として得た(255 mg, 55%)。 ESI+: M+1: 427.1。
中間体 17: 3-(2-アミノ-1-{3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン
Figure 2018531225
工程1: 3-(4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン:
ナトリウムtert-ブトキシド(1.63 g, 14.24 mmol, 1.50 equiv)を、0oC に維持した3-(4-フルオロフェニル)ピロリジン-2-オン(中間体 11、工程1、2 g, 9.49 mmol, 1.00 equiv)のDMF (20 mL)中の溶液に、数回に分けて添加した。次いで、反応混合物を0oCにて60分間撹拌し、その後、ヨードメタン (1.5 g, 10.36 mmol, 1.09 equiv)を滴下した。得られた混合物をさらに2時間 0oCで撹拌し、そして水(100 mL)でクエンチした。得られた溶液を酢酸エチル(3x100 mL)で抽出し、そして合わせた有機相を塩水(2x50 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(酢酸エチル:石油エーテル、3:1) により、題記化合物を黄色オイルとして提供した(500 mg ,23%)。 ESI+ (M+1): 208.2。
工程2: 3-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程2に関して記載した手順に従ったが、3-(4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン (480 mg, 2.08 mmol, 1.00 equiv)から出発して黄色固形分として得た(580 mg , 99%)。 ESI+ (M+1): 253.2。
工程3: 3-{4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル}-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 11、工程3に関して記載した手順に従ったが、3-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン (560 mg, 2.00 mmol, 1.00 equiv)及び3-アミノプロパン-1-オール(307 mg, 4.01 mmol, 2.00 equiv)から出発して、オレンジ色固形分として得た(690 mg , 101%)。 ESI+ (M+1): 308.2。
工程4: 3-[4-({3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}アミノ)-3-ニトロフェニル]-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程6に関して記載した手順に従ったが、3-[4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル]-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン(670 mg, 1.96 mmol, 1.00 equiv)から出発して褐色固形分として得た(980 mg 、定量的)。ESI+ (M+1): 422.1。
工程5: 3-[3-アミノ-4-({3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}アミノ)フェニル]-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程4に関して記載した手順に従ったが、3-[4-([3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]アミノ)-3-ニトロフェニル]-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン(950 mg, 2.03 mmol, 1.00 equiv)から出発して黄色オイルとして得た(840 mg, 95%)。 ESI+ (M+1): 392.3。
工程6: 3-(2-アミノ-1-{3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程6に関して記載した手順に従ったが、3-[3-アミノ-4-([3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]アミノ)フェニル]-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン(820 mg, 1.88 mmol, 1.00 equiv)から出発してベージュ色固形分として得た(850 mg, 98%)。ESI+ (M+1): 417.2。
中間体 18: 5-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン
Figure 2018531225
工程1: メチル4-(4-フルオロフェニル)-4-ニトロペンタノエート:
DBU (639 mg, 3.99 mmol, 0.50 equiv)のMeCN (2 mL)中の溶液を、窒素雰囲気下に0℃に維持した1-フルオロ-4-(1-ニトロエチル)ベンゼン (Aurora Building Blocks, 1.5 g, 7.98 mmol, 1.00 equiv)及びメチルプロプ-2-エノエート(1.446 g, 15.96 mmol, 2.00 equiv)のMeCN (40 mL)中の溶液に滴下した。反応混合物を3時間室温にて撹拌し、飽和NH4Cl (50 mL)でクエンチし、そしてEtOAc (3x50 mL)で抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(石油エーテル, EtOAc、100:0から90:10まで勾配)により、題記化合物を黄色オイルとして提供した(1.8g, 80%)。 1H NMR (400MHz,CDCl3, ppm) δ 7.42 - 7.35 (m, 2H), 7.12 - 7.03 (m, 2H), 3.67 (s, 3H), 2.84 - 2.72 (m, 1H), 2.72 - 2.61 (m, 1H), 2.34 - 2.26 (m, 2H), 1.95 (s, 3H)。
工程2: 5-(4-フルオロフェニル)-5-メチルピロリジン-2-オン:
メチル4-(4-フルオロフェニル)-4-ニトロペンタノエート(8.0 g, 28.2 mmol, 1.00 equiv)のMeOH (150 mL)中の溶液を窒素でパージし、その後、ラネー-Ni (2.54 g, 28.2 mmol, 1.00 equiv)を添加した。次いで、得られた反応混合物を大気圧下で室温にて16時間水素化した。次いで、それをセライトパッドを通してろ過し、ろ液を減圧下に濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM:MeOH、100:0から90:10まで勾配)により、題記化合物を無色固形分として提供した(5g, 83%)。 1H NMR (300MHz,CDCl3, ppm) δ 7.37 - 7.31 (m, 2H), 7.09 - 7.01 (m, 2H), 6.94 (s, 1H), 2.51 - 2.35 (m, 2H), 2.33 - 2.21 (m, 2H), 1.65 (s, 3H)。
工程3: 5-(4-フルオロフェニル)-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン:
ヨードメタン (5.220 g, 34.94 mmol, 1.50 equiv)を、窒素雰囲気下に0℃に維持した水素化ナトリウム (1.21 g, 30.3 mmol, 1.30 equiv, 60%)及び4-(4-フルオロフェニル)-3,3-ジメチルピロリジン-2-オン(5.0 g, 23.29 mmol, 1.3 equiv)のDMF (75 mL)中の懸濁液に添加した。反応混合物を室温に温め、1時間室温にて撹拌した。次いで、それを水(30 mL)でクエンチし、そしてEtOAc (3x20 mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして真空下に濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM:MeOH、10:0から15:1まで勾配)により、題記化合物を黄色固形分として提供した(5g, 93%)。 1H NMR (300 MHz,CDCl3) δ 7.25 - 7.14 (m, 2H), 7.12 - 6.99 (m, 2H), 2.66 (s, 3H), 2.53 - 2.39 (m, 2H), 2.19 - 2.01 (m, 2H), 1.67 (s, 3H)。 ESI+ (M+1): 208.0。
工程4: 5-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程2に関して記載した手順に従ったが、5-(4-フルオロフェニル)-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン(5.500 g, 23.88 mmol, 1.00 equiv)から出発して黄色オイルとして得た(6g, 82%)。 ESI+ (M+1): 253.0。
工程5: 5-{4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル}-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程3に関して記載した手順に従ったが、5-(4-フルオロ-3-ニトロフェニル)-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン(2.5 g, 8.92 mmol, 1.00 equiv)及び3-アミノプロパン-1-オール(1.06 g, 13.38 mmol, 1.50 equiv)を赤色オイルとして得た(3g, 98%)。 ESI+ (M+1): 308.0。
工程6: 5-[4-({3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}アミノ)-3-ニトロフェニル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程6に関して記載した手順に従ったが、5-[4-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]-3-ニトロフェニル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン(3.0 g, 8.78 mmol, 1.00 equiv)から出発して赤色オイルとして得た(4g, 97%)。 ESI+ (M+1): 422.1。
工程7: 5-[3-アミノ-4-({3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}アミノ)フェニル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程4に関して記載した手順に従ったが、5-[4-([3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]アミノ)-3-ニトロフェニル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン(3.5 g, 7.47 mmol, 1.00 equiv)を褐色オイルとして得た(4g、定量的)。 ESI+ (M+1): 392.1。
工程8: 5-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン:
題記化合物を、中間体 14、工程5に関して記載した手順に従ったが、5-[3-アミノ-4-([3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]アミノ)フェニル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン(3.200 g, 7.35 mmol, 1.00 equiv)から出発して褐色オイルとして得た(3g、定量的)。
ESI+ (M+1): 303.2.
中間体 19: 3-{2-アミノ-1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル}-1-メチルピペリジン-2-オン
Figure 2018531225
題記化合物を、中間体 2に関して記載した手順に従ったが、中間体アミン 3を中間体 アミン3-アミノプロパノール-1の代わりに工程4にて使用して黄色固形分として得た。ESI+ (M+1): 425.0。
例1: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド(1)
Figure 2018531225
工程1: (E)-N-(5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、中間体 2 (1 eq.)、3-トリフルオロメチル-安息香酸 (1.1 eq.)及びHATU (1.2 eq.)をDMF中に溶解した(0.1 M)。次いで、これに、エチル-ジイソプロピル-アミン (2.5 eq.)を添加し、そして得られた黄色溶液を室温にて14時間撹拌した。粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、そして順次、水、10%水性NaHCO3、10%水性NH4Cl、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2、勾配溶離、1:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc)により、所望の生成物を粘性オイルとして提供した(68%収率)。
工程2: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(E)-N-(5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1-(3-((トリイソプロピルシリル)オキシ)プロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (1 eq.)をTHF中に溶解した(0.1 M)。次いで、これに、テトラブチルアンモニウムフルオリド(3.5 eq., THF中1 M 溶液)を1分間にわたって滴下した。得られた混合物を室温にて3時間撹拌した。粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、そして順次、10%水性NaHCO3、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた粗製生成物をエーテル及びヘキサン中で研和して、題記生成物を白色固形分として提供した(42%収率)。ESI+: M+1: 475。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.42 (s, 1H), 8.50 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.46 - 8.34 (m, 1H), 7.74 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.31 - 7.12 (m, 3H), 4.77 - 4.70 (m, 1H), 4.46 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 3.74 (dd, J = 8.6, 5.8 Hz, 1H), 3.57 - 3.33 (m, 4H), 3.05 (s, 3H), 2.31 - 2.14 (m, 1H), 2.10 - 1.82 (m, 5H)。
例1a及び1b: (S,E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (1a)及び (R,E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (1b)
Figure 2018531225
例1のエナンチオマーをキラルSFC (ChiraCel OJ 10x250mm, 5μmカラム、均一溶媒 55% MeOH + 0.1%水性NH4OH, 10 mL/min, 100 Bar CO2 35oC)により1a (滞留時間: 2.74 min)及び1b (滞留時間: 7.56 min)に容易に分割した。
例2a: (E)-3-(ジフルオロメチル)-N-(1-((S)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)ベンズアミド (2a)
Figure 2018531225
例1と類似の方法で調製したが、中間体 9 (1 eq.)を中間体 2の代わりに、そして3-ジフルオロメチル-安息香酸 (1.2 eq.)を3-トリフルオロメチル-安息香酸の代わりに工程1にて使用した。ESI+: M+1: 489。 1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ 12.46 (s, 1H), 8.34 - 8.24 (m, 2H), 7.67 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.42 - 7.30 (m, 1H), 7.26 - 7.11 (m, 2H), 6.73 (t, J = 56.3 Hz, 1H), 5.78 - 5.72 (m, 1H), 4.70 (dd, J = 32.4, 15.3 Hz, 1H), 4.20 (dd, J = 15.2, 9.7 Hz, 1H), 3.75 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 3.59 - 3.22 (m, 4H), 3.05 (s, 3H), 2.25 - 2.18 (m, 1H), 2.10 - 1.79 (m, 3H), 1.65 (d, J = 22.2 Hz, 3H)。
例2b: (E)-3-(ジフルオロメチル)-N-(1-((R)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)ベンズアミド (2b)
Figure 2018531225
例1と類似の方法で調製したが、中間体 10 (1 eq.)を中間体 2の代わりに、そして3-ジフルオロメチル-安息香酸 (1.2 eq.)を3-トリフルオロメチル-安息香酸の代わりに工程1にて使用した。ESI+: M+1: 489。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.48 (s, 1H), 8.34 - 8.24 (m, 2H), 7.68 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.57 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.43 - 7.30 (m, 1H), 7.21 - 7.15 (m, 2H), 6.73 (t, J = 56.3 Hz, 1H), 5.78 - 5.72 (m, 1H), 4.70 (dd, J = 32.1, 15.1 Hz, 1H), 4.29 - 4.14 (m, 1H), 3.74 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 3.58 - 3.30 (m, 4H), 3.06 (s, 3H), 2.30 - 2.13 (m, 1H), 2.08 - 1.77 (m, 3H), 1.70 (d, J = 22.2 Hz, 3H)。
例3a, 3b, 3c及び3d: 3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[(2R)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[(3R)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド (3a)、3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[(2S)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[(3S)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド (3b)、3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[(2S)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[(3R)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド (3c)及び3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[(2R)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[(3S)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド (3d)
工程1: N-{1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}-3-(ジフルオロメチル)ベンズアミド
Figure 2018531225
3-[2-アミノ-1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1-メチルピペリジン-2-オン(中間体 19, 501 mg, 1.06 mmol, 1.10 equiv)、3-(ジフルオロメチル)安息香酸 (175 mg, 0.97 mmol, 1.00 equiv)、HATU (406 mg, 1.01 mmol, 1.05 equiv)及びDIEA (328 mg, 2.41 mmol, 2.50 equiv)のDMF (5mL)中の溶液を室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAc (100 mL)で希釈し、塩水(3x100 mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。シリカ上でのフラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM:MeOH, 10:1)により、題記化合物を褐色オイルとして提供した(570 mg, 92%)。 ESI+ (M+1): 579.4。
工程2: 3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド
Figure 2018531225
N-[(2E)-1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]-3-(ジフルオロメチル)ベンズアミド (570 mg, 0.89 mmol, 1.00 equiv)及び塩化水素(0.3 mL, 1.18 mmol, 11.14 equiv, 12M)のMeOH (30 mL)中の溶液を窒素でパージし、その後、パラジウムカーボン(38 mg, 0.18 mmol, 0.20 equiv)を添加した。次いで、フラスコを真空にし、そして水素でフラッシュした。反応混合物を室温にて一日、大気圧下に水素化した。次いで、それをセライトパッドを通してろ過し、そしてろ液を濃縮し、そして分取-HPLCにより精製し、題記化合物を褐色固形分として提供した(300 mg, 69%)。 1H NMR (400MHz,CDCl3) δ 12.51 (s, 1H), 8.30 (d, J = 11.2 Hz, 2H), 7.67 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.24 - 7.11 (m, 2H), 6.73 (m, 1H), 5.71 (m, 1H), 4.73 (m, 1H), 4.20 (m, 1H), 3.76 (m, 1H), 3.57 - 3.33 (m, 4H), 3.05 (s, 3H), 2.21 (m, 1H), 2.09 - 1.81 (m, 3H), 1.65 (d, J = 22.1 Hz, 3H)。
工程3: キラル分離
工程2にて得られた混合物をChiralpak IB カラム, 2x25cm, 5um (ヘキサン: EtOHOH, 50:50)を用いたキラル分取HPLCにより最初に精製した。第一の溶離画分は2つの重なり画像を含んだ(滞留時間= 9.3〜9.7 min)。
第三の溶離画分: 3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[(2R)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[(3R)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド (3a)
55 mg、オフホワイト色固形分、滞留時間= 19.7 min, mp: 2444〜246℃。
第四溶離画分: 3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[(2S)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[(3S)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド (3b)
55 mg、オフホワイト色固形分、滞留時間= 33.3 min, mp: 102〜104 0C。
次いで、第一の画分をChiralpak IA, 2x25cm, 5um (DCM: MeOH, 20:80)を用いて分離した。第一の溶離画分: 3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[(2S)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[(3R)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド (3c)
45 mg、褐色固形分、滞留時間=6.8 min, mp: 236〜238 0C。
第二の溶離画分: 3-(ジフルオロメチル)-N-[(2E)-1-[(2R)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル]-5-[(3S)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル]-2,3-ジヒドロ-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イリデン]ベンズアミド (3d)
45 mg、褐色固形分、滞留時間= 9.7 min, mp: 104〜106 0C。
例4: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (4)
Figure 2018531225
例1と類似の方法で調製したが、中間体 3 (1 eq.)を中間体 2の代わりに工程1にて使用した。ESI+: M+1: 471。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.46 (s, 1H), 8.55 - 8.39 (m, 2H), 7.83 - 7.45 (m, 5H), 7.42 - 7.22 (m, 2H), 6.36 - 6.23 (m, 1H), 4.70 (s, 1H), 4.52 - 4.48 (s, 2H), 3.65 (s, 3H), 3.48 - 3.44 (m, 2H), 2.05 - 2.03 (m, 2H)。
例5: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (5)
Figure 2018531225
例1と類似の方法で調製したが、中間体 5 (1 eq.)を中間体 2の代わりに工程1にて使用した。 ESI+: M+1: 472。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.46 (s, 1H), 8.54 - 8.39 (m, 2H), 8.26 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.82 - 7.79 (m, 2H), 7.62 - 7.59 (m, 2H), 7.46 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 4.50 (br s, 2H), 3.66 (s, 3H), 3.55 (br s, 2H), 3.37 (s, 1H), 2.10 (br s, 2H)。
例6: (E)-N-(5-(1,4-ジメチル-2-オキソ-1,2-ジヒドロピリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (6)
Figure 2018531225
例1と類似の方法で調製したが、中間体 6 (1 eq.)を中間体 2の代わりに工程1にて使用した。 ESI+: M+1: 485。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.82 (s, 1H), 8.59 - 8.49 (m, 2H), 7.91 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.74 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.62 - 7.57 (m, 2H), 7.37 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.09 (dd, J = 8.2, 1.6 Hz, 1H), 6.22 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 4.72 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 4.37 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 3.51 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.44 (s, 3H), 2.52 - 2.24 (m, 2H), 1.99 (s, 3H)。
例7: (E)-N-(5-(1-(シクロプロピルメチル)-2-オキソピペリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (7)
Figure 2018531225
例1と類似の方法で調製したが、中間体 4 (1 eq.)を中間体 2の代わりに工程1にて使用した。ESI+: M+1: 515。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.77 (s, 1H), 8.57 - 8.47 (m, 2H), 7.97 - 7.85 (m, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 8.3, 1.6 Hz, 1H), 4.68 (t, J = 5.1 Hz, 1H), 4.33 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.72 - 3.67 (m, 1H), 3.60 - 3.32 (m, 4H), 3.11 (dd, J = 13.6, 7.0 Hz, 1H), 2.10 (s, 1H), 1.96 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 1.91 - 1.81 (m, 5H), 0.55 - 0.43 (m, 2H), 0.28 - 0.22 (m, 2H)。
例8: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(2-オキソシクロヘキシル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (8)
Figure 2018531225
工程1: (Z)-3-(5-(2-オキソシクロヘキシル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたスクリューキャップを備えたガラス反応容器において、中間体 1-CF3 (1 eq.)、(シクロへクス-1-エン-1-イルオキシ)トリメチルシラン(2 eq.)、トリブチル(フルオロ)スタナン(2 eq.)及びPd(P(tBu)3)2 (0.06 eq.)をベンゼン中に溶解した(0.28 M)。次いで、得られた溶液を表面下パージングにより5分間脱酸素し、その後、容器をしっかりと密閉し、90oCにて18時間加熱した。揮発分真空中で除去し、そして得られた残留物を水とエーテルとの間で分割した。水層を分離し、そしてエーテルで逆抽出した。合わせた有機抽出物を1 N水性NaOH、水及び塩水でさらに洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2、勾配溶離、1:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc)により、所望の生成化合物を粘性オイルとして提供した(28%収率)。
工程2: (E)-3-(5-(2-オキソシクロヘキシル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(Z)-3-(5-(2-オキソシクロヘキシル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート(1 eq.)をジクロロメタン中に溶解した(0.1 M)。次いで、これに、トリフルオロ酢酸(50 eq.)をニートで、1分間を滴下した。得られた混合物を室温にて14時間撹拌した。粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、そして順次に、NaHCO3飽和水溶液、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をMgSO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2、勾配溶離、1:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH)により所望の生成化合物を提供した(76%収率)。
工程3: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(2-オキソシクロヘキシル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(E)-3-(5-(2-オキソシクロヘキシル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート(1 eq.)をメタノール中に溶解した(0.021 M)。次いで、これに、炭酸カリウム(2 eq.)を添加し、そして得られた懸濁液を室温にて4時間撹拌した。次いで、揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物を10%水性NaHCO3 とEtOAcとの間で分割した。水層を分離し、そしてEtOAcで逆抽出した。合わせた有機抽出物を水及び塩水でさらに洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。高圧液体クロマトグラフィーによる精製(C18、勾配溶離、4:1 (v/v) H2O: MeCN + 0.1% TFA → MeCN + 0.1% TFA)により題記化合物を白色固形分として提供した(37%収率)。 ESI+: M+1: 460。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.54 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.44 (dd, J = 7.8 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.33 - 7.23 (m, 1H), 7.17 - 7.04 (m, 2H), 4.53 - 4.42 (m, 2H), 3.67 (dd, J = 12.1, 5.3 Hz, 1H), 3.48 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 2.62 - 2.39 (m, 2H), 2.36 - 2.11 (m, 2H), 2.10 - 1.69 (m, 7H)。
例9: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(5-オキソ-2,5-ジヒドロフラン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (9)
Figure 2018531225
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、3-トリフルオロメチル-安息香酸 (1.5 eq.)、HBTU (1.1 eq.)及びエチル-ジイソプロピル-アミン (3 eq.)をアセトニトリル中に溶解した(0.12 M)。次いで、これに、中間体 7 (1 eq.)を9:1 (v/v) DMF: MeCN 中の溶液(0.12 M)として添加し、そして得られた黄色の溶液を室温にて1時間撹拌した。粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィーによる精製(SiO2、勾配溶離、CH2Cl2 → 9:1 (v/v) CH2Cl2: MeOH)に供した。次いで、このようにして得られた生成物をメタノール及びエーテル中で研和し、題記化合物を白色固形分として提供した(21 %収率)。 ESI+: M+1: 446。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ12.94 (s, 1H), 8.58 - 8.48 (m, 2H), 7.92 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.79 - 7.66 (m, 4H), 6.66 (s, 1H), 5.43 (s, 2H), 4.71 - 4.65 (m, 1H), 4.40 - 4.34 (m, 2H), 3.51 - 3.44 (m, 2H), 2.01 - 1.94 (m, 2H)。
例10: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-5-オキソピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (10)
Figure 2018531225
工程 1: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-yl)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、例9 (1 eq.)をメチルアミン(100 eq., 40% (w/v)水溶液)中に溶解した。得られた反応混合物を室温にて16時間撹拌した。次いで、揮発分を真空中で除去し、得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、勾配溶離、4:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 5:1 (v/v) EtOAc: MeOH)に直接供し、所望の生成物を白色固形分として提供した(12%収率)。
工程2: (E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-5-オキソピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(E)-N-(1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-5-オキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (1 eq.)及び塩化パラジウム (II) (0.5 eq.)をMeOH中に懸濁させた(0.01 M)。得られた懸濁液を水素で表面下パージを30分間行い、次いで、水素の静的バルーン雰囲気下に3日間撹拌した。次いで、不溶物をメタノール湿潤化セライト床を通したろ過で除去した。不溶物をメタノールでさらに洗浄し、このようにして得られたろ液を真空中で濃縮した。このようにして得られた残留物をカラムクロマトグラフィーによる精製 (SiO2、勾配溶離、4:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH) に直接供し 所望の生成物を白色固形分として提供した(81%収率)。 ESI+: M+1: 461。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ12.94 (s, 1H), 8.56 - 8.47 (m, 2H), 7.90 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.74 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.57 - 7.38 (m, 2H), 7.30 - 7.21 (m, 1H), 4.33 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 3.84 - 3.72 (m, 1H), 3.72 - 3.59 (m, 1H), 3.47 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.35 (dd, J = 9.2, 6.6 Hz, 1H), 2.80 (s, 3H), 2.76 - 2.65 (m, 1H), 2.41 - 2.28 (m, 1H), 2.01 - 1.90 (m, 2H)。
例11: (E)-N-(5-(3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (11)
Figure 2018531225
工程1: (Z)-3-(5-(3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、中間体 1-CF3 (1 eq.)をTHF中に溶解した(0.05 M)。次いで、これに、0oCにて、イソプロピルマグネシウムクロリド(1 eq., 2-MeTHF中2.9 M溶液)を5分間にわたって滴下した。得られた反応混合物を0oCにて15分間、次いで、室温にて30分間撹拌した。0oCへの再冷却の後に、オキセタン-3-オン (1.2 eq.)を次いでニートで、そして5分間にわたって滴下した。次いで、反応混合物をゆっくりと室温に1時間にわたって温めた。反応物を1 N水性HClの添加によりクエンチし、次いで、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を10%水性NaHCO3 及び塩水でさらに洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2、勾配溶離、EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH)により所望の生成物を白色固形分として提供した(21%収率)。
工程2: (E)-3-(5-(3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(Z)-3-(5-(3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート(1 eq.)をジクロロエタン中に溶解した(0.02 M)。次いで、これに、TFA (50 eq.)をニートで、そして1分間にわたって滴下した。得られた反応混合物を室温にて18時間撹拌した。次いで、粗製反応混合物をDCMで希釈し、順次にNaHCO3飽和水溶液、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をNa2SO4 上で乾燥し、そしてろ過した。ろ液の真空中での濃縮により、所望の化合物をオフホワイト色固形分として提供した。
工程3: (E)-N-(5-(3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(E)-3-(5-(3-ヒドロキシオキセタン-3-イル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート(1 eq.)をメタノール中に溶解した(0.02 M)。次いで、これに、炭酸カリウム(2 eq.)を添加し、そして得られた懸濁液を室温にて18時間撹拌した。次いで、揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物を高圧液体クロマトグラフィーによる精製(C18、勾配溶離、9:1 (v/v) → 1:9 (v/v) H2O: MeCN + 0.1% TFA)に直接供した。題記化合物を白色固形分として単離した(2つの工程で49%収率)。 ESI+: M+1: 436。 1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ12.83 (s, 1H), 8.57 - 8.47 (m, 2H), 7.90 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.73 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.60 - 7.53 (m, 2H), 6.50 - 6.42 (m, 1H), 4.84 - 4.77 (m, 2H), 4.74 - 4.64 (m, 3H), 4.38 - 4.31 (m, 2H), 3.52 - 3.43 (m, 2H), 2.02 - 1.91 (m, 2H)。
例12: (E)-N-(5-(1-アセチルピロリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (12)
Figure 2018531225
工程1: (Z)-tert-ブチル 4-(1-(3-アセトキシプロピル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、中間体 8-CF3 (1 eq.)、tert-ブチル 4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(1 eq.)、Pd(dppf)Cl2 (0.2 eq.)及びリン酸カリウム(3 eq.)をTHF: 水の10:1 (v/v) 溶液中に溶解した(0.075 M)。次いで、このようにして得られた反応混合物を窒素で表面下パージにより15分間徹底的に脱酸素した。次いで、容器を密閉し、室温にて18時間撹拌した。反応物を水の添加によりクエンチし、そしてEtOAcで抽出した。次いで、合わせた有機抽出物を10% 水性NaHCO3 及び塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過しそしてろ液を真空中で濃縮した。カラムクロマトグラフィーによるさらなる精製(SiO2、勾配溶離、10:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH)により所望の生成物を提供した(58%収率)。
工程2: (Z)-tert-ブチル 3-(1-(3-アセトキシプロピル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、パラジウム(0.2 eq., 乾燥、炭素上10% w/w)及び上記の工程からの(Z)-tert-ブチル4-(1-(3-アセトキシプロピル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレート(1 eq.)をメタノール中で懸濁させた(0.05 M)。得られた懸濁液を排気し、そして窒素 (3x)、次いで、水素(3x)でバックフィルした。次いで、反応懸濁液を静的バルーン維持された水素雰囲気下に18時間撹拌した。反応物をジクロロメタンでクエンチし、そして得られた懸濁液を、ジクロロメタン-湿潤化セライトのパッドを通してろ過した。このようにして得られたろ液を真空中で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO2、勾配溶離、10:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH)に供した。所望の生成物を無色オイルとして単離した(88%収率)。
工程3: (E)-3-(5-(ピロリジン-3-イル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(Z)-tert-ブチル 3-(1-(3-アセトキシプロピル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-3-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)ピロリジン-1-カルボキシレート(1 eq.)をジクロロエタン中に溶解した(0.1 M)。この溶液に、次いで、TFA (30 eq.)をニートで、そして1分間にわたって滴下した。得られた混合物を室温にて8時間撹拌した。次いで、粗製反応混合物をDCMで希釈し、順次に、NaHCO3飽和水溶液、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をNa2SO4 上で乾燥し、そしてろ過した。ろ液の真空中での濃縮により、所望の生成物を粘性オイルとして提供した。
工程4: (E)-3-(5-(1-アセチルピロリジン-3-イル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(E)-3-(5-(ピロリジン-3-イル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート(1 eq.)をピリジン中に溶解した(0.1 M)。次いで、この溶液に、無水酢酸(1.8 eq.)をニートで、1分間にわたって滴下した。次いで、得られた混合物を室温にて48時間撹拌した。次いで、粗製反応混合物をEtOAcで希釈し、順次に、NH4Cl飽和水溶液、水及び塩水で洗浄した。次いで、有機抽出物をNa2SO4 上で乾燥し、そしてろ過した。このようにして得られたろ液を真空中で濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(SiO2、勾配溶離、10:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH)に供した。所望の生成物を薄黄色オイルとして単離した(2つの工程で38%収率)。
工程5: (E)-N-(5-(1-アセチルピロリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド:
テフロンコートされたマグネティックスターラを備えたガラスRBFにおいて、上記の工程からの(E)-3-(5-(1-アセチルピロリジン-3-イル)-2-((3-(トリフルオロメチル)ベンゾイル)イミノ)-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)プロピルアセテート(1 eq.)をメタノール中に溶解した(0.02 M)。次いで、これに、炭酸カリウム(2 eq.)を添加し、そして得られた懸濁液を室温にて8時間撹拌した。次いで、揮発分を真空中で除去し、そして得られた残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、勾配溶離、10:1 (v/v) Hex: EtOAc → EtOAc → 10:1 (v/v) EtOAc: MeOH)に直接供した。題記化合物を白色固形分として単離した(95%収率)。 ESI+: M+1: 475。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ12.61 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.45 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.34 - 7.13 (m, 3H), 4.67 - 4.60 (m, 1H), 4.47 (t, J = 5.4 Hz, 2H), 4.06 - 3.71 (m, 2H), 3.70 - 3.27 (m, 2H), 3.70 - 3.27 (m, 5H), 2.38 - 2.21 (m, 1H), 2.15 - 1.78 (m, 6H)。
例13: (E)-N-(5-(1-アセチルピペリジン-4-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (13)
Figure 2018531225
例12と類似の方法で調製したが、tert-ブチル 4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-5,6-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(1 eq.)をtert-ブチル 4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレートの代わりに工程1にて使用した。ESI+: M+1: 489。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.51 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.43 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.33 - 7.12 (m, 3H), 4.80 (d, J = 13.3 Hz, 1H), 4.72 - 4.65 (m, 1H), 4.47 (t, J = 5.8 Hz, 2H), 3.95 (t, J = 13.4 Hz, 1H), 3.51 - 3.45 (m, 2H), 3.18 (t, J = 12.8 Hz, 1H), 2.82 (s, 1H), 2.63 (t, J = 12.9 Hz, 1H), 2.15 (s, 3H), 2.05 (d, J = 5.9 Hz, 2H), 1.96 - 1.82 (m, 2H), 1.73 - 1.54 (m, 2H)。
例14: (E)-N-(5-(1-アセチルピペリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (14)
Figure 2018531225
例12と類似の方法で調製したが、tert-ブチル 5-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-3,4-ジヒドロピリジン-1(2H)-カルボキシレート(1 eq.)をtert-ブチル 4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレートの代わりに工程1にて使用した。 ESI+: M+1: 489。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.55 (s, 1H), 8.53 (s, 1H), 8.45 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.34 - 7.16 (m, 3H), 4.79 - 4.54 (m, 2H), 4.48 (dd, J = 5.5, 4.8 Hz, 2H), 3.85 (t, J = 13.5 Hz, 1H), 3.51 - 3.45 (m, 2H), 3.08 - 2.99 (m, 1H), 2.78 - 2.71 (m, 1H), 2.56 - 2.49 (m, 1H), 2.18 - 1.98 (m, 5H), 1.92 - 1.54 (m, 4H)。
例15: (E)-N-(5-(8-アセチル-8-アザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (15)
Figure 2018531225
例12と類似の方法で調製したが、tert-ブチル 3-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-8-アザビシクロ[3.2.1]オクト-3-エン-8-カルボキシレート(1 eq.)をtert-ブチル 4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-ピロール-1-カルボキシレートの代わりに工程1にて使用した。 ESI+: M+1: 515。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.50 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.44 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.75 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.30 - 7.15 (m, 3H), 4.82 - 4.66 (m, 2H), 4.47 (t, J = 5.9 Hz, 2H), 4.26 - 4.16 (m, 1H), 3.52 - 3.45 (m, 2H), 2.80 - 2.40 (m, 2H), 2.20 - 1.44 (m, 12H)。
例16: (E)-N-(1-((S)-2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-イリデン)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (16)
Figure 2018531225
例1と類似の方法で調製したが、中間体 9 (1 eq.)を中間体 2の代わりに工程1にて使用した。ESI+: M+1: 507。 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 12.45 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.35 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.76 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.59 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.43 - 7.30 (m, 1H), 7.28 - 7.13 (m, 2H), 5.69 - 5.59 (m, 1H), 4.71 (dd, J = 32.5, 15.4 Hz, 1H), 4.28 - 4.13 (m, 1H), 3.76 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 3.65 - 3.32 (m, 4H), 3.06 (s, 3H), 2.26 - 2.19 (m, 1H), 2.12 - 1.82 (m, 3H), 1.65 (d, J = 22.2 Hz, 3H)。
例17: N-[1-ブト-3-エニル-5-(1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (17)
Figure 2018531225
3-(2-アミノ-1-ブト-3-エニル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オンヒドロブロミド(中間体 11, 300 mg; 0.82 mmol; 1.0 eq.)、3-(トリフルオロメチル)安息香酸 (Aldrich, 163 mg; 0.86 mmol; 1.05 eq.)、(ベンゾトリアゾール-1-イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(449 mg; 0.99 mmol; 1.2 eq.)及びジイソプロピルエチルアミン (358 μl; 2.05 mmol; 2.5 eq.)のDMF (2 mL)中の混合物を室温にて1時間撹拌した。反応混合物を水に注いだ。沈殿物をろ過により回収し、次いで、水で洗浄し、粗製生成物を提供し、それを分取-HPLCにより精製し、題記化合物を白色固形分として生じた(89%収率)。 ESI+: M+1: 457。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ2.69 (s, 1H), 8.52 (dt, J = 4.3, 1.8 Hz, 2H), 7.90 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.74 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.51 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.14 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 5.90 (ddt, J = 17.1, 10.2, 6.8 Hz, 1H), 5.13 - 4.90 (m, 2H), 4.35 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.71 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.53 - 3.39 (m, 2H), 2.83 (s, 3H), 2.62 (p, J = 6.8 Hz, 2H), 2.49 - 2.42 (m, 1H), 2.13 - 1.92 (m, 1H)。
例18: N-[1-ブト-3-エニル-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (18)
Figure 2018531225
3-(2-アミノ-1-ブト-3-エニル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチルピペリジン-2-オン(中間体 12)を3-(2-アミノ-1-ブト-3-エニル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オンヒドロブロミドの代わりに使用することにより例17と類似の方法で題記化合物を調製した(88%収率)。 ESI+: M+1: 471。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.68 (s, 1H), 8.57 - 8.45 (m, 2H), 7.89 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.74 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.09 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 5.90 (ddt, J = 17.0, 10.2, 6.9 Hz, 1H), 5.08 (dq, J = 17.2, 1.6 Hz, 1H), 5.00 (ddt, J = 10.3, 2.1, 1.1 Hz, 1H), 4.35 (t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.67 (dd, J = 8.4, 5.9 Hz, 1H), 3.52 - 3.39 (m, 1H), 3.42 - 3.32 (m, 1H), 2.91 (s, 3H), 2.61 (q, J = 6.9 Hz, 2H), 2.13 - 2.08 (m, 1H), 1.96 - 1.76 (m, 3H)。
例19: N-[1-アリル-5-(1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (19)
Figure 2018531225
3-(1-アリル-2-アミノ-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オン ヒドロブロミド(中間体 13)を3-(2-アミノ-1-ブト-3-エニル-1H-ベンゾイミダゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オンヒドロブロミドの代わりに使用することにより例17と類似の方法で題記化合物を調製した(83%収率)。 ESI+: M+1: 443。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.77 (s, 1H), 8.52 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.93 - 7.86 (m, 1H), 7.74 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.41 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 6.04 (ddt, J = 17.1, 10.5, 5.4 Hz, 1H), 5.29 - 5.13 (m, 2H), 5.01 - 4.85 (m, 2H), 3.72 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.55 - 3.36 (m, 2H), 2.83 (s, 3H), 2.55 - 2.46 (m, 1H), 2.02 (dtd, J = 12.7, 8.7, 7.6 Hz, 1H)。
例20: N-[1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (20)
Figure 2018531225
N-[1-アリル-5-(1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (例19, 30 mg; 0.07 mmol; 1.0 eq.)のアセトン(5 mL)及び水(0.6 mL)中の撹拌されている溶液に、四酸化オスミウム(t-BuOH中2.5 wt %、0.13 mL; 0.01 mmol; 0.15 eq.)及び4-メチルモルホリンn-オキシド(15 mg; 0.14 mmol; 2.0 eq.)を添加した。得られた混合物を室温にて一晩撹拌した。粗製物を分取-HPLCにより精製し、題記化合物を白色固形分として提供した(56 %収率)。 ESI+: M+1: 477。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.72 (s, 1H), 8.63 - 8.42 (m, 2H), 7.89 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.85 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.41 (dd, J = 14.0, 4.1 Hz, 1H), 4.25 - 4.10 (m, 1H), 4.08 - 3.95 (m, 1H), 3.71 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.53 - 3.38 (m, 4H), 2.83 (s, 3H), 2.55 - 2.48 (m, 1H), 2.12 - 1.94 (m, 1H)。
例20a 及び20b: N-[1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-5-((S)-1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (20a)及びN-[1-(2,3-ジヒドロキシプロピル)-5-((R)-1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (20b)
例20の2種のジアステレオ異性体をキラルSFC (CHIRALPAK OJ-H, 4.6x250mm, 5μm カラム、均一濃度55% MeOH, 8 mL/min, 100 Bar CO2 40oC)により分離した。
第一の溶離異性体(20a): 21 mgのピンク色固形分、滞留時間: 3.44 min. ESI+ (M+1): 477。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.76 (s, 1H), 8.61 - 8.43 (m, 2H), 7.89 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 5.07 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.85 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.41 (dd, J = 14.0, 4.0 Hz, 1H), 4.16 (dd, J = 14.0, 7.4 Hz, 1H), 4.08 - 3.92 (m, 1H), 3.71 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.55 - 3.37 (m, 4H), 2.83 (s, 3H), 2.49 - 2.40 (m, 1H), 2.12 - 1.93 (m, 1H)。
第二溶離異性体(20b): 20 mgのピンク色固形分、滞留時間: 5.42 min. ESI+ (M+1): 477。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.75 (s, 1H), 8.60 - 8.45 (m, 2H), 7.89 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 8.4, 1.7 Hz, 1H), 5.08 (d, J = 5.3 Hz, 1H), 4.85 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.41 (dd, J = 13.8, 4.0 Hz, 1H), 4.22 - 4.11 (m, 1H), 4.01 (q, J = 5.6 Hz, 1H), 3.71 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.54 - 3.37 (m, 4H), 2.83 (s, 3H), 2.50 - 2.44 (m, 1H), 2.11 - 1.93 (m, 1H)。
例21: N-[1-(3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-(1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (21)
Figure 2018531225
N-[1-ブト-3-エニル-5-(1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミドをN-[1-アリル-5-(1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミドの代わりに使用することにより題記化合物を例20と類似の方法で調製した(74 %収率)。 ESI+: M+1: 491。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.65 (bs, 1H), 8.58 - 8.46 (m, 2H), 7.94 - 7.85 (m, 1H), 7.74 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.15 (dt, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.52 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.42 - 4.32 (m, 2H), 3.72 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.53 - 3.44 (m, 2H), 3.44 - 3.34 (m, 2H), 3.29 - 3.21 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 2.54 - 2.46 (m, 1H), 2.07 - 1.98 (m, 2H), 1.80 - 1.66 (m, 1H)。
例21a, 21b, 21c及び21d: N-[1-((S)-3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-((R)-1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (21a)、N-[1-((R)-3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-((R)-1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (21b)、N-[1-((R)-3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-((S)-1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (21c)及びN-[1-((S)-3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-((S)-1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (21d)
例21の4種のジアステレオ異性体をキラルSFCにより分離した。CHIRALPAK OJ-Hカラム(4.6x250mm, 5μm カラム、均一濃度30% MeOH, 8 mL/min, 100 Bar CO2 40oC)を用いた第一の精製により、3つの画分の分離が可能であった。
第一の溶離画分: 38 mgのオフホワイト色粉末、ラセミ混合物を含む。
第二の溶離画分(21a): 18 mgのオフホワイト色粉末、滞留時間: 14.02 min ESI+ (M+1): 491。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.74 (s, 1H), 8.57 - 8.48 (m, 2H), 7.90 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.74 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.44 (t, J = 1.6 Hz, 1H), 7.15 (dt, J = 8.4, 1.6 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.53 (t, J = 5.3 Hz, 1H), 4.45 - 4.29 (m, 2H), 3.72 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.53 - 3.45 (m,2H), 3.44 - 3.35 (m, 2H), 3.29 - 3.25 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 2.54 - 2.50 (m, 1H), 2.12 - 1.95 (m, 2H), 1.80 - 1.66 (m, 1H)。
第三の溶離画分(21b): 9 mgのオフホワイト色粉末、滞留時間: 17.01 min. ESI+ (M+1): 491。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.74 (s, 1H), 8.57 - 8.49 (m, 2H), 7.93 - 7.86 (m, 1H), 7.74 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.44 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.15 (dd, J = 8.4, 1.7 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.53 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.46 - 4.29 (m, 2H), 3.72 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.53 - 3.43 (m, 2H), 3.42 - 3.33 (m, 2H), 3.30 - 3.25 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 2.60 - 2.46 (m, 1H), 2.10 - 1.97 (m, 2H), 1.79 - 1.67 (m, 1H)。
第一の溶離画分をCHIRALPAK IA カラム(10x250mm, 5μm カラム、均一溶媒60% MeOH で、0.5% DMEAを含む、8 mL/min, 100 Bar CO2 35oC)を用いて分離した。
第一の溶離画分(21c): 10 mgの白色粉末、滞留時間: 5.32 min ESI+ (M+1): 491。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.66 (s, 1H), 8.57 - 8.48 (m, 2H), 7.89 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 1.5 Hz, 1H),, 7.15 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.52 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.44 - 4.29 (m, 2H), 3.72 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.50 - 3.44 (m, 2H), 3.43 - 3.35 (m, 2H), 3.29- 3.17 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 2.57 - 2.43 (m, 1H), 2.11 - 1.94 (m, 2H), 1.81 - 1.65 (m, 1H)。
第二の溶離画分(21d) : 14 mgの白色粉末、滞留時間: 6.69 min ESI+ (M+1): 491。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.54 (s, 1H), 8.57 - 8.48 (m, 2H), 7.89 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.14 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 4.77 (bs, 1H), 4.53 (bs, 1H), 4.45 - 4.28 (m, 2H), 3.72 (t, J = 8.9 Hz, 1H), 3.54 - 3.45 (m, 2H), 3.43 - 3.37 (m, 2H), 3.26 - 3.21 (m, 1H), 2.83 (s, 3H), 2.52 - 2.43 (m, 1H), 2.13 - 1.94 (m, 2H), 1.79 - 1.65 (m, 1H)。
例22: N-[1-(3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (22)
Figure 2018531225
N-[1-ブト-3-エニル-5-(1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミドをN-[1-アリル-5-(1-メチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミドの代わりに使用することにより題記化合物を例20と類似の方法で調製した(80 %収率)。 ESI+: M+1: 505。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.65 (s, 1H), 8.59 - 8.47 (m, 2H), 7.89 (dd, J = 7.7, 1.7 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.10 (dt, J = 8.3, 1.5 Hz, 1H), 4.78 (bs, 1H), 4.52 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.44 - 4.28 (m, 2H), 3.68 (dd, J = 8.4, 5.9 Hz, 1H), 3.55 - 3.42 (m, 2H), 3.42 - 3.35 (m, 2H), 3.29 - 3.23 (m, 1H), 2.91 (s, 3H), 2.19 - 1.99 (m, 2H), 1.99 - 1.79 (m, 3H), 1.79 - 1.64 (m, 1H)。
例22a. 22b, 22c及び22d: N-[1-((R)-3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-((S)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (22a)、N-[1-((S)-3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-((S)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (22b)、N-[1-((R)-3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-((R)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (22c)及びN-[1-((S)-3,4-ジヒドロキシ-ブチル)-5-((R)-1-メチル-2-オキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジヒドロ-ベンゾイミダゾール-(2E)-イリデン]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (22d)
例22の4種のジアステレオ異性体をキラルSFC (CHIRALPAK IA, 10x250mm, 5μm カラム、均一溶媒60% MeOH、0.5% DMEAを含む、8 mL/min, 100 Bar CO2 35oC)により分離した。
第一の溶離画分 (22a):12 mgの白色固形分、滞留時間: 4.97 min. ESI+(M+1): 505。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.70 (s, 1H), 8.57 - 8.48 (m, 2H), 7.89 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 4.77 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 4.53 (t, J = 5.7 Hz, 1H), 4.45 - 4.28 (m, 2H), 3.67 (dd, J = 8.5, 5.8 Hz, 1H), 3.54 - 3.38 (m, 2H), 3.42 - 3.31 (m, 2H), 3.33 - 3.22 (m, 1H), 2.91 (s, 3H), 2.17 - 1.98 (m, 2H), 1.97 - 1.81 (m, 3H), 1.86 - 1.65 (m, 1H)。
第二の溶離画分(22b): 14 mgの白色粉末、滞留時間: 6.41 min ESI+ (M+1): 505。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.70 (s, 1H), 8.57 - 8.48 (m, 2H), 7.92 - 7.85 (m, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 8.3, 1.6 Hz, 1H), 4.78 (d, J = 4.9 Hz, 1H), 4.53 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.45 - 4.28 (m, 2H), 3.67 (dd, J = 8.4, 5.8 Hz, 1H), 3.52 - 3.33 (m, 4H), 3.30 - 3.21 (m, 1H), 2.91 (s, 3H), 2.17 - 1.99 (m, 2H), 1.97 - 1.77 (m, 3H), 1.79 - 1.65 (m, 1H)。
第三の溶離画分(22c): 10 mg の白色粉末、滞留時間: 6.98 min ESI+ (M+1): 505。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.70 (s, 1H), 8.57 - 8.48 (m, 2H), 7.89 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 4.79 (bs, 1H), 4.53 (bs, 1H), 4.41 - 4.30 (m, 2H), 3.67 (dd, J = 8.4, 5.9 Hz, 1H), 3.53 - 3.42 (m, 2H), 3.47 - 3.34 (m, 2H), 3.28 - 3.17 (m, 1H), 2.91 (s, 3H), 2.17 - 1.98 (m, 2H), 1.97 - 1.65 (m, 3H), 1.33 - 1.14 (m, 1H)。
第四の溶離画分(22d): 12 mgの白色粉末、滞留時間: 8.15 min ESI+ (M+1): 505。 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ12.71 (s, 1H), 8.57 - 8.48 (m, 2H), 7.89 (dt, J = 7.9, 1.3 Hz, 1H), 7.73 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.10 (dd, J = 8.3, 1.7 Hz, 1H), 4.78 (bs, 1H), 4.54 (bs, 1H), 4.41 - 4.30 (m, 2H), 3.67 (dd, J = 8.5, 5.8 Hz, 1H), 3.53 - 3.34 (m, 4H), 3.27 - 3.18 (m, 1H), 2.91 (s, 3H), 2.14 - 2.00 (m, 2H), 1.97 - 1.65 (m, 4H)。
例23: N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピロリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (23)
工程1: N-(1-{3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}-5-(1-メチル-2-オキソピロリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド
Figure 2018531225
3-(トリフルオロメチル)安息香酸 (68 mg, 0.36 mmol, 1.00 equiv)、HOBT (58 mg, 0.43 mmol, 1.20 equiv)、EDCI (82 mg, 0.43 mmol, 1.20 equiv)、DIEA (138 mg, 1.07 mmol, 3.00 equiv)及び3-(2-アミノ-1-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-1-メチルピロリジン-2-オン(中間体 11, 150 mg, 0.36 mmol, 1.00 equiv)のDMF (2 mL) 中の溶液を一晩室温にて撹拌した。次いで、それをEtOAcで希釈し、そして飽和NH4Cl (2x50 mL)及び塩水(2x 50 mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮して、題記化合物を褐色固形分として提供した(240 mg, 82%)。 ESI+ (M+1): 575.3。
工程2: N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピロリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド
Figure 2018531225
N-(1-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]-5-(1-メチル-2-オキソピロリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (240 mg, 0.29 mmol, 1.00 equiv)及びTBAF (306 mg, 1.17 mmol, 4.00 equiv)のTHF (4 mL)中の溶液を室温にて3時間撹拌した。次いで、それをEtOAc (60 mL)で希釈し、飽和NH4Cl (3x60 mL)及び塩水(60 mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過しそして濃縮した。分取-HPLCによる精製により、題記化合物をピンク色固形分として提供した(110 mg, 81%)。 ESI+:(M+1): 461.2。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.48 (s, 1H), 8.53(s, 1H), 8.46-8.44(d, J=8, 1H), 7.78-7.76 (d, J=8, 1H), 7.62-7.58 (m, 1H), 7.31-7.28 (m, 2H), 7,25-7.23 (m, 1H), 4.71 (s, 1H), 4.50-4.47 (m, 2H), 3.80-3.75 (m, 1H), 3.53-3.46 (m, 4H), 2.98 (s, 3H), 2.64-2.56 (m, 1H), 2.20-2.13 (m, 1H), 2.10-2.01 (m, 2H)。
例23a及び23b: N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-[(3S)-1-メチル-2-オキソピロリジン-3-イル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (23a)及びN-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-[(3R)-1-メチル-2-オキソピロリジン-3-イル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]-3-(トリフルオロメチル) ベンズアミド (23b)
N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピロリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (60 mg)の2種のエナンチオマーをキラル-分取-HPLC (CHIRALPAK-AD-H-SL002, 20x250mm カラム; ヘキサン:EtOH, 50:50)による分離した。第一の溶離画分: 23a, 21 mgの白色固形分、第二の溶離画分: 23b, 21 mgの白色固形分。mp: 161〜1640C。
例 24: 3-(ジフルオロメチル)-N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1-メチル-2-オキソピロリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イルl]ベンズアミド (24)
Figure 2018531225
例23に関して記載した手順に従ったが、3-(ジフルオロメチル)安息香酸 (エナミン、41 mg, 0.24 mmol. 1 equiv)を3-(トリフルオロメチル)安息香酸の代わりに使用して、題記化合物を白色固形分として得た。ESI+: M+1: 443.2。 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.52 (s, 1H), 8.39-8.37 (m, 2H), 7.69-7.67 (d, J=8, 1H), 7.59-7.55 (m, 1H), 7.30-7.27 (m, 2H), 7.24-7.21 (m, 1H), 6.89-6.61 (m, 1H), 4.82 (s, 1H), 4.49-4.46 (m, 2H), 3.77-3.73 (m, 1H), 3.51-3.45 (m, 4H), 2.97 (s, 3H), 2.61-2.53 (m, 1H), 2.18-2.08 (m, 1H), 2.04-2.00 (m, 2H)。mp: 166.0〜168.0°C。
例25: N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1,4,4-トリメチル-5-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (25)
Figure 2018531225
例23、工程1に関して記載した手順に従ったが、4-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン(100 mg, 0.28 mmol, 1.00 equiv)及び3-(トリフルオロメチル)安息香酸 (57 mg, 0.28 mmol, 1.00 equiv)から出発して題記化合物を得た(30 mg, 21%)。1H NMR (300 MHz,CDCl3) δ: 12.50 (s, 1H), 8.52 (s, 1H), 8.44 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.77 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.60 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.26 - 7.21 (m, 1H), 7.17 (dd, J = 8.4, 1.5 Hz, 1H), 4.50 (t, J = 6.0 Hz, 3H), 3.67 - 3.57 (m, 2H), 3.53 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.35 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 2.99 (s, 3H), 2.08 (p, J = 5.7 Hz, 2H), 1.27 (s, 3H), 0.77 (s, 3H)。 ESI+ (M+1): 489.3。 mp: 104〜106 0C。
例25a及び25b: N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-[(3S)-1,4,4-トリメチル-5-オキソピロリジン-3-イル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (25a)及びN-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-[(3R)-1,4,4-トリメチル-5-オキソピロリジン-3-イル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (25b)
N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1,4,4-トリメチル-5-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミドの2種のエナンチオマーをキラル分取HPLC (カラム IA, 21.2x250mm,5 ミクロン、ヘキサン:EtOH, 50:50)により分離した。
第一の溶離画分: 25a, 34 mgの白色固形分、mp: 90〜91 0C、第二の溶離画分: 25b, 30 mgの白色固形分、mp: 88〜890C。
例26: 3-ジフルオロメチル-N-[1-(2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-5-(4-メチル-3-オキソ-モルホリン-2-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-ベンズアミド (26)
工程1: N-{1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-5-(4-メチル-3-オキソモルホリン-2-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}-3-(ジフルオロメチル)ベンズアミド
Figure 2018531225
例23、工程1に関して記載した手順に従ったが、3-(ジフルオロメチル)安息香酸 (83.5 mg, 0.49 mmol, 1.27 equiv)及び2-[2-アミノ-1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-4-メチルモルホリン-3-オン(中間体 16, 245 mg, 0.38 mmol, 1.00 equiv)から出発して、題記化合物を赤色固形分として得た(200 mg, 86%)。
工程2: 3-ジフルオロメチル-N-[1-(2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-5-(4-メチル-3-オキソ-モルホリン-2-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-ベンズアミド
Figure 2018531225
N-[1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-5-(4-メチル-3-オキソモルホリン-2-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]-3-(ジフルオロメチル)ベンズアミド (80 mg, 0.13 mmol, 1.00 equiv)及びパラジウムカーボン(8.06 mg, 0.07 mmol, 0.55 equiv)のMeOH (8.00 mL)中の脱気された懸濁液を大気圧の水素下に一晩室温にて水素化した。固形分をろ過し、そしてろ液を濃縮し、そして分取-HPLCにより精製し、題記化合物を白色固形分として提供した(20 mg, 30%)。1H NMR (300 MHz, DMSO) δ 12.87 (d,J=7.9Hz,1H),8.40 (d,J=7.5Hz,2H), 7.83-7.53 (m,3H), 7.43 (d,J=7.5Hz,1H), 7.36-6.93 (m,2H), 5.37 (t,J=6.1Hz,1H), 5.19(s,1H), 4.72-4.39 (m,2H), 4.04-3.84 (m,2H), 3.61 (ddt,J=17.2,10.6,6.7Hz,3H), 2.93(s,3H), 1.32 (d,J=22.2Hz,3H)。 ESI+ (M+1): 491.3。 mp: 118〜120oC。
例 27: 3-ジフルオロメチル-N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1,4,4-トリメチル-5-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-ベンズアミド (27)
Figure 2018531225
例23に関して記載した手順に従ったが、4-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1,3,3-トリメチルピロリジン-2-オン (中間体 15, 20 mg, 0.06 mmol, 1.00 equiv)及び3-(ジフルオロメチル)安息香酸 (10.3 mg, 0.06 mmol, 1.00 equiv,)から出発して、題記化合物を白色固形分として得た(5 mg, 18%)。 1H NMR (300 MHz,CDCl3) δ 12.55 (s, 1H), 8.42 - 8.32 (m, 2H), 7.67 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 7.29 (s, 1H), 7.23 - 7.10 (m, 2H), 4.69 (t, J = 7.1 Hz, 1H), 4.54 - 4.43 (m, 2H), 3.55 (dd, J = 22.7, 6.8 Hz, 4H), 3.32 (t, J = 7.9 Hz, 1H), 2.97 (s, 3H), 2.05 (td, J = 10.0, 8.4, 4.1 Hz, 2H), 1.24 (s, 3H), 0.74 (s, 3H)。 ESI+ (M+1) : 471.3。 mp: 95〜96 0C。
例27a及び27b: 3-(ジフルオロメチル)-N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-[(3R)-1,4,4-トリメチル-5-オキソピロリジン-3-イル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]ベンズアミド (27a)及び3-(ジフルオロメチル)-N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-[(3S)-1,4,4-トリメチル-5-オキソピロリジン-3-イル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル]ベンズアミド (27b)
3-ジフルオロメチル-N-[1-(3-ヒドロキシプロピル)-5-(1,4,4-トリメチル-5-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-ベンズアミドの2種のエナンチオマーをキラル分取HPLC (カラム IC, 21.2x250mm,5 μm、ヘキサン:EtOH, 50:50)により分離した。第一の溶離画分: 27a, 20 mgの白色固形分、mp: 94〜95 0C。第二の溶離画分: 27b, 20 mgの白色固形分、mp: 94〜950C。
例28: N-[1-(2-フルオロ-3-ヒドロキシ-2-メチル-プロピル)-5-(4-メチル-3-オキソ-モルホリン-2-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (28)
Figure 2018531225
例26に関して記載した手順に従ったが、2-[2-アミノ-1-[3-(ベンジルオキシ)-2-フルオロ-2-メチルプロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-4-メチルモルホリン-3-オン(中間体 16, 100 mg, 0.21 mmol, 1.00 equiv)及び3-(トリフルオロメチル)安息香酸 (50 mg, 0.26 mmol, 1.22 equiv)から出発して、題記化合物を白色固形分として得た(80 mg, 67%, 2工程)。1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ 12.87 (s,1H), 8.56-8.45 (m,2H),7.90 (d,J=7.9Hz,1H), 7.78-7.69 (m,1H), 7.60-7.53 (m,1H), 7.43 (dd,J=8.6,2.2Hz,1H), 7.25 (d,J=8.2Hz,1H), 5.40 (s,1H), 5.19 (s,1H), 4.72-4.40 (m,2H), 4.05-3.85 (m,2H), 3.72-3.51 (m,3H), 3.44-3.38 (m,1H), 2.93 (s,3H), 1.32 (d,J=22.2Hz,3H)。ESI+ (M+1): 509.2。mp: 121〜124 0C。
例29: N-[5-(1,3-ジメチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (29)
工程1: N-(1-{3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル}-5-(1,3-ジメチル-2-オキソピロリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド
Figure 2018531225
3-(2-アミノ-1-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン(中間体 17, 250 mg, 0.54 mmol, 1.00 equiv)、3-(トリフルオロメチル)安息香酸 (137 mg, 0.71 mmol, 1.31 equiv)、HATU (231 mg, 0.60 mmol, 1.10 equiv)及びDIEA (107 mg, 0.81 mmol, 1.50 equiv)のDMF (3 mL)中の混合物を室温にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、粗製物をシリカ上でのフラッシュクロマトグラフィー(DCM: MeOH、100:1から30:1まで勾配)により精製し、題記化合物を黄色固形分として提供した(270 mg,76%)。 ESI+ (M+1): 589.2。
工程2: N-[5-(1,3-ジメチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド
Figure 2018531225
塩化水素(250 mg, 6.72 mmol, 17.58 equiv,)を、N-(1-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]-5-(1,3-ジメチル-2-オキソピロリジン-3-イル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル)-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (250 mg, 0.38 mmol, 1.00 equiv)のジオキサン(3 mL)中の溶液に導入した。反応混合物を2時間室温にて撹拌し、そして真空下に濃縮した。分取-HPLCによる精製により、題記化合物を白色固形分として提供した(35 mg, 19%)。1H NMR (300MHz,DMSO-d6,ppm) δ 12.71 (s,1H), 8.57-8.47 (m,2H), 7.94-7.84 (m,1H), 7.79-7.67 (m,1H), 7.64-7.57 (m,1H), 7 .48 (d,J=8.5Hz,1H), 7.29 (dd,J=8.5,1.8Hz,1H), 4.65 (t,J=5.1Hz,1H), 4.32 (t, J=6.9Hz,2H), 3.53-3.43 (m,2H), 3.41-3.33 (m,1H), 3.32-3.23 (m,1H), 2.83(s,3H), 2.38-2.28 (m,1H), 2.22-2.10 (m,1H), 2.01-1.90 (m,2H), 1.45 (s,3H)。 ESI+ (M+1): 475.2。 mp: 72〜74 0C。
例29a及び29b: N-{5-[(3R)-1,3-ジメチル-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (29a)及びN-{5-[(3S)-1,3-ジメチル-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (29b)
N-[5-(1,3-ジメチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミドの2種のエナンチオマーをキラル分取HPLC (カラム alpha Phenomenex Lux, 21.2x250mm,5 μm、ヘキサン:EtOH, 50:50)により分離した。第一の溶離画分: 29a, 30 mgの白色固形分、mp: 78〜81 0C、第二の溶離画分: 29b, 30 mgの白色固形分、mp: 78〜810C。
例30: 3-ジフルオロメチル-N-[5-(1,3-ジメチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-ベンズアミド (30)
Figure 2018531225
例29に関して記載した手順に従ったが、3-(2-アミノ-1-[3-[(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ]プロピル]-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル)-1,3-ジメチルピロリジン-2-オン(中間体 17, 250 mg, 0.54 mmol, 1.00 equiv)及び3-(ジフルオロメチル)安息香酸 (124 mg, 0.71 mmol, 1.31 equiv)から出発して、題記化合物を白色固形分として得た(30 mg, 13%, 2工程)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.69 (s,1H), 8.45-8.36 (m,2H), 7.76-7.68 (m,1H), 7.68-7.56 (m,2H), 7.52-7.42 (m,1H), 7.36-6.93 (m,2H), 4.65 (t,J=5.1Hz,1H), 4.31 (t,J=6.8Hz,2H),3.51-3.42(m,2H), 3.41-3.33 (m,1H), 3.32-3.22 (m,1H), 2.83(s,3H), 2.38-2.26 (m,1H), 2.22-2.08 (m,1H), 2.03-1.89 (m,2H), 1.44 (s,3H)。 ESI+ (M+1): 457.2。 mp: 78〜81 0C。
例30a 及び30b: N-{5-[(3R)-1,3-ジメチル-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}-3-(ジフルオロメチル)ベンズアミド (30a)及びN-{5-[(3S)-1,3-ジメチル-2-オキソピロリジン-3-イル]-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}-3-(ジフルオロメチル)ベンズアミド (30b)
N-[5-(1,3-ジメチル-2-オキソ-ピロリジン-3-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-ジフルオロメチル-ベンズアミドの2種のエナンチオマーをキラル分取HPLC (カラム alpha Phenomenex Lux, 21.2x250mm,5 ミクロン、ヘキサン:EtOH, 50:50)により分離した。
第一の溶離画分: 30a, 30 mgの白色固形分、mp: 78〜81 0C、第二の溶離画分: 30b, 30 mgの白色固形分、mp: 78〜810C。
例31: 3-ジフルオロメチル-N-[5-(1,2-ジメチル-5-オキソ-ピロリジン-2-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-ベンズアミド (31)
Figure 2018531225
例29、工程1に関して記載した手順に従ったが、5-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン(中間体 18, 200 mg, 0.60 mmol, 1.00 equiv)及び3-(ジフルオロメチル)安息香酸 (108 mg, 0.60 mmol, 1.00 equiv)から出発して、題記化合物を白色固形分として得た(90mg, 33%)。 1H NMR (300 MHz,CDCl3) δ 12.52 (s, 1H), 8.41 - 8.28 (m, 2H), 7.70 - 7.60 (m, 1H), 7.56 - 7.51 (m, 1H), 7.29 - 7.25 (m, 2H), 7.16 - 7.13 (m, 1H), 6.70 (t, J = 56.4 Hz, 1H), 4.63 - 4.59 (m, 1H), 4.52 - 4.39 (m, 2H), 3.50 - 3.45 (m, 2H), 2.66 (s, 3H), 2.50 - 2.44 (m, 2H), 2.22 - 1.95 (m, 4H), 1.68 (s, 3H)。 ESI+ (M+1): 457.2。 pm: 98〜99 0C。
例31a 及び31b: 3-(ジフルオロメチル)-N-{5-[(2R)-1,2-ジメチル-5-オキソピロリジン-2-イル]-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}ベンズアミド (31a)及び3-(ジフルオロメチル)-N-{5-[(2S)-1,2-ジメチル-5-オキソピロリジン-2-イル]-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}ベンズアミド (31b)
3-ジフルオロメチル-N-[5-(1,2-ジメチル-5-オキソ-ピロリジン-2-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-ベンズアミドの2種のエナンチオマーをキラル分取HPLC (カラム CHIRAL ART cellulose SB Lux, 20x250mm, ヘキサン:EtOH, 65:35)により分離した。第一の溶離画分: 31a, 24 mgの褐色固形分、mp: 98〜99 0C。 第二の溶離画分: 31b, 21 mgのベージュ色固形分、mp: 98〜990C。
例 32: N-[5-(1,2-ジメチル-5-オキソ-ピロリジン-2-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミド (32)
Figure 2018531225
例31に関して記載した手順に従ったが、5-[2-アミノ-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-5-イル]-1,5-ジメチルピロリジン-2-オン (中間体 18, 300 mg, 0.89 mmol, 1.00 equiv)及び3-(トリフルオロメチル)安息香酸 (179 mg, 0.89 mmol, 1.00 equiv)から出発して、題記化合物を白色固形分として得た(90mg, 21%)。 1H NMR (300 MHz,CDCl3) δ 12.56 (s, 1H), 8.56 - 8.38 (m, 2H), 7.77 - 7.7 (m, 1H), 7.59 - 7.45 (m, 1H), 7.35 - 7.27 (m, 2H), 7.19 - 7.17 (m, 1H), 4.58 - 4.36 (m, 2H), 3.54 - 3.50 (m, 2H), 2.69 (s, 3H), 2.50 - 2.47 (m, 2H), 2.23 - 1.99 (m, 4H), 1.72 (s, 3H)。 ESI+ (M+1): 475.2。 mp: 99〜100 0C。
例32a 及び32b: N-{5-[(2R)-1,2-ジメチル-5-オキソピロリジン-2-イル]-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (32a)及びN-{5-[(2S)-1,2-ジメチル-5-オキソピロリジン-2-イル]-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-1,3-ベンゾジアゾール-2-イル}-3-(トリフルオロメチル)ベンズアミド (32b)
N-[5-(1,2-ジメチル-5-オキソ-ピロリジン-2-イル)-1-(3-ヒドロキシプロピル)-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル]-3-トリフルオロメチル-ベンズアミドの2種のエナンチオマーをキラル分取HPLC (カラム ChiralPak ID, 20x250mm, 5 ミクロン、MTBE:EtOH, 70:30)により分離した。
第一の溶離画分: 32a, 32 mgの白色、mp: 99〜100 0C、第二の溶離画分: 32b, 29 mgの白色固形分、mp: 99〜1000C。
例33:酵素アッセイ
IRAK4酵素アッセイ:
IRAK4はヒト精製組換え酵素(His-TEV-IRAK4(1-460))である。
このアッセイにおいて、IRAK4はATPを加水分解し、自己リン酸化し、そしてセリン/スレオニン汎用ペプチド基質(STK:CisBio Internationalの61ST1BLC)をリン酸化する。IRAK-4阻害の測定は、ルミネッセンスアッセイ(PromegaのADP-Glo(商標)キナーゼアッセイ)に基づいて384ウェルフォーマットで実施する。精製ヒト組換えIRAK4(0.3μg/mL)及びDMSO中で連続希釈した化合物(10μM〜0.5nMの濃度範囲)又は対照(1%DMSO)を、50mM Hepes pH7.0, 脂肪酸不含BSA0.1%, ジチオスレイトール(DTT)2mM, MgCl2 10mM、EGTA 0.5mM, トリトンX-100 0.01%, MnCl2 5mMを含むアッセイ緩衝液中で、室温にて15分間インキュベートする。次いで、キナーゼ反応を、ATP(2μM)及びペプチド基質STK1-ビオチンペプチド(300nM)の添加によって開始する。室温で2時間インキュベートした後に、反応を停止し、ADP-Glo(商標)試薬を供給者指示に従って添加することにより未消費ATPを消耗させた。室温で40分間インキュベートした後に、キナーゼ検出試薬を供給者指示に従ってアッセイプレートに添加する。室温で20分間インキュベートした後に、プレート読み取り照度計(PerkinElmer Envision又は同等の読み取り機)を用いてルミネッセンスシグナルを測定する。
IRAK1酵素アッセイ:
IRAK1は、ヒト精製組換え酵素(His-TEV-IRAK1(194-712))である。
このアッセイにおいて、IRAK1はATPを加水分解し、そして自己リン酸化する。IRAK-1阻害の測定は、ルミネッセンスアッセイ(PromegaのADP-Glo(商標)キナーゼアッセイ)に基づいて384ウェルフォーマットで実施する。精製ヒト組換えIRAK1(0.3μg/ ml)DMSO中で連続希釈した化合物(10μM〜0.5nMの濃度範囲)又は対照(1%DMSO)を、50mM Hepes pH7.0, 脂肪酸不含BSA0.1%, ジチオスレイトール(DTT)2mM, MgCl2 10mM、EGTA 0.5mM, トリトンX-100 0.01%を含むアッセイ緩衝液中で、室温にて15分間インキュベートする。次いで、1μMの濃度でATPを添加することによりキナーゼ反応を開始する。室温で2時間インキュベートした後に、反応を停止させ、ADP-Glo(商標)試薬を供給者指示に従って添加することにより、未消費ATPを消耗させる。室温で40分間インキュベートした後に、キナーゼ検出試薬をアッセイプレートに供給者指示に従って添加する。室温で20分間インキュベートした後に、ルミネッセンスシグナルを照度計(PerkinElmer Envision又は同等の読み取り機)で測定する。
ヒトPBMCにおけるTLR7誘発IL-6
ヒトPBMCアッセイを、ヒト単核細胞(PBMC)におけるTLR7誘発IL-6分泌に対するIRAK1及びIRAK4小分子阻害剤の活性をモニターするための機能的なアッセイの1つとして用いた。アッセイ培地(RPMI + 2%P/S/L-glu + 10%HI-FBS)中にプレーティングした新鮮又は凍結のいずれかで使用した健康なボランティアから得たバフィーコート(白血球及び血小板が豊富な全血)からヒトPMBCを調製し、アッセイ培地中で 37℃にて30分間、DMSO/培地(25μM〜0.4nMの濃度の範囲)又は対照(0.25%DMSO)中で化合物で前処理した。IRAK1及びIRAK4阻害剤による前処理後に、PBMCをTLR7特異的リガンド(2uM)で37℃で一晩(16〜18時間)刺激した。インキュベーション後、上清を384ウェルPE AlphaPlate-384(6005350)に移し、IL-6をPerkin Elmer IL-6 Alpha LISAキット(AL223C)を用いて定量化した。 Alpha Technology(登録商標)のEnvision(登録商標)プレートリーダーでプレートを読み取った。
結果を以下の表に示す。
Figure 2018531225
Figure 2018531225
例34:医薬製剤
(A)注射バイアル:本発明による活性成分100gとリン酸水素二ナトリウム5gの再蒸留水3L中の溶液を、2N塩酸を用いてpH6.5に調整し、除菌ろ過し、注射バイアルに移し、無菌状態で凍結乾燥し、そして無菌状態で密閉する。各注射バイアルは5mgの活性成分を含む。
(B)座剤:本発明による活性成分20gを、大豆レシチン100g及びカカオ脂1400gとともに融解した混合物を型に注ぎ、そして冷却させる。各座剤は20mgの活性成分を含む。
(C)溶液:再蒸留水940ml中、本発明による活性成分1g、NaH2PO4・2H2O 9.38g、Na2HPO4・12H2O 28.48g及び塩化ベンザルコニウム0.1gから溶液を調製する。pHを6.8に調整し、溶液を1Lにし、照射により滅菌する。この溶液は点眼剤の形態で使用することができる。
(D)軟膏:本発明による活性成分500mgを、ワセリン99.5gと無菌条件下で混合する。
(E)錠剤:本発明による活性成分1kg、ラクトース4kg、ジャガイモデンプン1.2kg、タルク0.2kg及びステアリン酸マグネシウム0.1kgの混合物を従来の様式で錠剤を提供するように圧縮し、それにより、各錠剤は10mgの有効成分を含む。
(F)コーティング錠:錠剤を例Eと同様にして圧縮し、次いで、従来の様式でスクロース、ジャガイモデンプン、タルク、トラガカント及び染料のコーティングで被覆する。
(G)カプセル:本発明による活性成分2kgを従来の様式で硬ゼラチンカプセル中に導入し、それにより、各カプセルは20mgの活性成分を含む。
(H)アンプル:本発明による活性成分1kgの再蒸留水60L中の溶液を除菌ろ過し、アンプルに移し、無菌条件下で凍結乾燥し、そして無菌条件下に密閉する。各アンプルは10mgの有効成分を含む。
(I)吸入スプレイ:本発明による活性成分14gを10Lの等張性NaCl溶液に溶解し、この溶液を市販のポンプ機構付きスプレイ容器内に移す。溶液は口又は鼻にスプレイすることができる。 1回のスプレイショット(約0.1ml)は、約0.14mgの用量に相当する。
本発明の多くの実施形態が本明細書に記載されているが、基本的な例は本発明の化合物及び方法を使用する他の実施形態を提供するように変更することができることは明らかである。したがって、本発明の範囲は、例として示された特定の実施形態ではなく添付の特許請求の範囲によって規定されるべきであることが理解されるであろう。

Claims (20)

  1. 式Iの化合物又はその医薬上許容される塩、
    Figure 2018531225
    (上式中、
    Figure 2018531225
    はC3-10 アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7 員複素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、
    各Ra は独立して-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、
    Rb は-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、又はRb は存在せず、
    環X はC3-10 アリール、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、縮合C3-10 アリール、縮合5〜10員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する縮合5〜10員複素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する縮合5〜10員単環式ヘテロアリール環であり、その各々は場合により置換されていてよく、
    R1 は-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、
    R2 は-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、
    R3 は-R又は-ハロアルキルであり、
    R4 は-R、ハロゲン、-ハロアルキル、-OR、-SR、-CN、-NO2、-SO2R、-SOR、-C(O)R、-CO2R、-C(O)N(R)2、-NRC(O)R、-NRC(O)N(R)2、-NRSO2R又は-N(R)2であり、
    各Rは独立して、水素、C1-6 脂肪族、C3-10 アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環であり、その各々は場合により置換されていてよく、又は、
    同一原子上の2つのR基はそれらが結合している原子と一緒になって、C3-10 アリール、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環を形成し、その各々は場合により置換されていてよく、そして
    pは0、1、2、3、4又は5である)。
  2. Figure 2018531225
    はシクロヘキサノン、フラノン、ピペリジノン、ピリジノン、ピリミジノン、ピロリジノン又はオキセタニルである、請求項1記載の化合物。
  3. Figure 2018531225
    は、
    Figure 2018531225
    から選ばれる、請求項1記載の化合物。
  4. 環X は場合により置換されていてよいC3-10 アリール、場合により置換されていてよい、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員単環式ヘテロアリール環、場合により置換されていてよい縮合C3-10 アリール、又は、場合により置換されていてよい、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する縮合5〜10員単環式ヘテロアリール環である、請求項1記載の化合物。
  5. 環Xはフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾテトラゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンズイミダゾリニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H-インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H-インドリル、イソインドリニル、イソインドレニル、イソベンゾフラニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、ピリミジニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾール、ピリドイミダゾール、ピリドチアゾール、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2H-ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H-キノリジニル、キノキサリニル、テトラゾール、トリアジニル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,2,5-トリアゾリル又は1,3,4-トリアゾリルであり、それらの各々は場合により置換されていてよい、請求項4記載の化合物。
  6. 環Xは
    Figure 2018531225
    から選ばれる、請求項5記載の化合物。
  7. 環Xは
    Figure 2018531225
    である、請求項4記載の化合物。
  8. R3 はC1-6 脂肪族、3〜8員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、又は、窒素、酸素又は硫黄から独立して選ばれる1〜4個のヘテロ原子を有する3〜7員複素環式環であり、それらの各々は場合により置換されていてよい、請求項1記載の化合物。
  9. R3はメチル、エチル、プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、直鎖もしくは枝分かれペンチル、又は、直鎖もしくは枝分かれヘキシルであり、それらの各々は場合により置換されていてもよい、請求項8記載の化合物。
  10. R3
    Figure 2018531225
    から選ばれる、請求項9記載の化合物。
  11. 式I-a
    Figure 2018531225
    の請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩。
  12. 式I-b
    Figure 2018531225
    の請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩。
  13. 式I-c
    Figure 2018531225
    の請求項1記載の化合物又はその医薬上許容される塩。
  14. 表1から選ばれる、請求項1記載の化合物。
  15. 請求項1記載の化合物、及び、医薬上許容されるアジュバント、担体又はビヒクルを含む、医薬組成物。
  16. 患者又は生物学的サンプルにおけるIRAK又はその変異体の活性を阻害するための方法であって、
    請求項1記載の化合物又はその生理学的に許容される塩を前記患者に投与する工程、又は、請求項1記載の化合物又はその生理学的に許容される塩と前記生物学的サンプルを接触させる工程を含む、方法。
  17. IRAK-媒介性疾患の治療を必要とする患者において該疾患を治療するための方法であって、前記患者に請求項1記載の化合物を投与する工程を含む、方法。
  18. 前記疾患は関節リウマチ、乾癬性関節炎、変形性関節炎、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、強直性脊椎炎、骨粗しょう症、全身性硬化症、多発性硬化症、乾癬、I型糖尿病、II型糖尿病、炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性大腸炎)、高免疫グロブリン血症D及び周期熱症候群、クリオピリン関連周期性症候群、シュニッツラー症候群、全身若年性特発性関節炎、成人発症スティル病、痛風、偽痛風、SAPHO症候群、キャッスルマン病、敗血症、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、セリアック病、DIRA(IL-1受容体アンタゴニストの欠乏)、アルツハイマー病、パーキンソン病及び癌から選ばれる請求項17記載の方法。
  19. 対象における癌を治療するための方法であって、請求項1記載の化合物又はその生理学的に許容される塩を前記対象に投与する工程を含む、方法。
  20. 前記疾患は関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎及び多発性硬化症から選ばれる、請求項18記載の方法。
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