JP2023550755A - ポリイミドフィルムおよびこれを含む光学装置 - Google Patents

ポリイミドフィルムおよびこれを含む光学装置 Download PDF

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Abstract

所定の式1を満足し、ASTM D882に基づいて測定した最大伸び率が50%以上であるポリイミドフィルム、およびこれを含む光学装置が開示される。

Description

ポリイミドフィルムおよびこれを含む光学装置に関し、より詳しくは、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムおよびこれを含む光学装置に関する。
カーブド、ベンダブル、フォルダブル、ローラブルなどのようなフレキシブルディスプレイは、最近、学界と産業界の両方から関心を受けている次世代ディスプレイである。フレキシブルディスプレイを構成する多様な種類の素材のうち、機能性フィルム/コーティング材料は、フレキシブルディスプレイを構成する重要な高分子基板材料としてフレキシブルディスプレイの実現および開発を成功させるために必ず必要な核心素材であり、このような素材としてポリイミドが注目されている。
ポリイミドは、主鎖にヘテロイミド環を有することを特徴とするポリマーであって、優れた耐熱性以外にも、機械的物性、難燃性、耐薬品性、低誘電率などに優れ、コーティング材料、成形材料、複合材料など幅広い用途に適用されている。
フレキシブルディスプレイ用高分子基板に要求される最も重要な物理的特性は、まさに柔軟性といえる。特に、このような高分子基板は、フレキシブルディスプレイが繰り返し変形を起こすカービング、ベンディング、フォールディング、ローリング、そしてストレッチング過程中においても損傷が生じないだけでなく、多様な初期物性も失ってはならない。
本発明の目的は、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムを提供することである。
本発明の他の目的は、前記ポリイミドフィルムを含む光学装置を提供することである。
1.一側面によれば、ポリイミドフィルムが提供される。前記ポリイミドフィルムは、下記式1を満足し、ASTM D882に基づいて測定した最大伸び率が50%以上であってもよい:
<式1>
45≦(A×B)/10≦60
式1中、
Aは、ASTM D882に基づいて200mm/minの引張速度で測定したポリイミドフィルムのモジュラス(単位:GPa)であり、
Bは、ASTM D882に基づいて200mm/minの引張速度で測定したポリイミドフィルムの伸び率20%での引張強度(単位:MPa)である。
2.前記第1実施形態において、前記Aは、2.5GPa~4.5GPaであってもよい。
3.前記第1または第2実施形態において、前記Bは、140MPa以上であってもよい。
4.前記第1~第3実施形態のいずれか1つにおいて、前記ポリイミドフィルムは、二無水物単量体およびジアミン単量体の反応から形成されたポリアミック酸のイミド化から誘導され、前記二無水物単量体は、前記二無水物単量体の総モル数を基準として、ピロメリット酸二無水物(pyromellitic dianhydride:PMDA)55モル%~85モル%、および3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物(3,3’,4,4’-biphenyl tetracarboxylic dianhydride:BPDA)15モル%~45モル%を含み、前記ジアミン単量体は、前記ジアミン単量体の総モル数を基準として、4,4’-オキシジアニリン(4,4’-oxydianiline:ODA)50モル%~80モル%、および4,4’-メチレンジアニリン(4,4’-methylenedianiline:MDA)20モル%~50モル%を含むことができる。
5.前記第4実施形態において、PMDAおよびMDAのモル比(PMDA:MDA)は、1.1:1~3.25:1であってもよい。
6.前記第4または第5実施形態において、前記BPDAおよびMDAのモル比(BPDA:MDA)は、0.3:1~1.75:1であってもよい。
7.他の側面によれば、光学装置が提供される。前記光学装置は、前記第1~第6実施形態のいずれか1つに記載のポリイミドフィルムを含むことができる。
8.前記第7実施形態において、前記光学装置は、ディスプレイ装置であり、前記ポリイミドフィルムをバックプレートフィルム(back plate film)として含むことができる。
本発明は、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムおよびこれを含む光学装置を提供する効果を有する。
本明細書中、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
本明細書中、含む、または有するなどの用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在することを意味するものであり、1つ以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性を予め排除するわけではない。
構成要素を解釈するにあたり、別の明示的記載がなくても誤差範囲を含むと解釈する。
本明細書において、数値範囲を示す「a~b」における「~」は、≧aかつ≦bと定義する。
本発明の一側面によるポリイミドフィルムは、下記式1を満足し、ASTM D882に基づいて測定した最大伸び率が50%以上であってもよい:
<式1>
45≦(A×B)/10≦60
式1中、Aは、ASTM D882に基づいて200mm/minの引張速度で測定したポリイミドフィルムのモジュラス(単位:GPa)であり、Bは、ASTM D882に基づいて200mm/minの引張速度で測定したポリイミドフィルムの伸び率20%での引張強度(単位:MPa)である。
ポリイミドフィルムは、前記式1を満足することができる。これにより、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供が有利であり得る。例えば、(A×B)/10の値の下限は、45、46、47、48、49および50のいずれか1つであり、上限は、60、59、58、57、56、55、54、53、52および51のいずれか1つであってもよい。一実施形態によれば、(A×B)/10の値は、45~55であってもよいが、これに限定されるものではない。
ポリイミドフィルムは、ASTM D882に基づいて200mm/minの引張速度で測定した最大伸び率が50%以上(例えば、55%以上、60%以上、65%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上または90%以上)であってもよい。前記範囲で、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供が有利であり得る。ポリイミドフィルムの最大伸び率は、例えば50%~150%、他の例として50%~100%、さらに他の例として55%~95%であってもよいが、これに限定されるものではない。
一実施形態によれば、上記式1中、Aは、2.5GPa~4.5GPa(例えば、2.5GPa、2.6GPa、2.7GPa、2.8GPa、2.9GPa、3.0GPa、3.1GPa、3.2GPa、3.3GPa、3.4GPa、3.5GPa、3.6GPa、3.7GPa、3.8GPa、3.9GPa、4.0GPa、4.1GPa、4.2GPa、4.3GPa、4.4GPaまたは4.5GPa)であってもよい。前記範囲で、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供が有利であり得る。Aは、例えば2.5GPa~4GPa、他の例として3GPa~4GPa、さらに他の例として3GPa~3.5GPaであってもよいが、これに限定されるものではない。
一実施形態によれば、上記式1中、Bは、140MPa以上(例えば、141MPa以上、142MPa以上、143MPa以上、144MPa以上または145MPa以上)であってもよい。前記範囲で、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供が有利であり得る。Bは、例えば140MPa~300MPa、他の例として140MPa~200MPa、さらに他の例として140MPa~170MPa、さらに他の例として140MPa~160MPaであってもよいが、これに限定されるものではない。
一実施形態によれば、ポリイミドフィルムの厚さは、例えば10μm~500μm、他の例として10μm~100μm、さらに他の例として30μm~50μmであってもよいが、これに限定されるものではない。
一実施形態によれば、ポリイミドフィルムは、二無水物単量体およびジアミン単量体の反応から形成されたポリアミック酸のイミド化から誘導される。二無水物単量体およびジアミン単量体の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲内で公知の二無水物単量体およびジアミン単量体が制限なく使用可能である。例えば、二無水物単量体は、ピロメリット酸二無水物(pyromellitic dianhydride:PMDA)および3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(3,3’,4,4’-biphenyl tetracarboxylic dianhydride:BPDA)を含み、ジアミン単量体は、4,4’-オキシジアニリン(4,4’-oxydianiline:ODA)および4,4’-メチレンジアニリン(4,4’-methylenedianiline:MDA)を含むことができ、この場合、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供がより有利であり得る。一実施形態によれば、二無水物単量体は、二無水物単量体の総モル数を基準として、PMDA55モル%~85モル%、およびBPDA15モル%~45モル%を含み、ジアミン単量体は、ジアミン単量体の総モル数を基準として、ODA50モル%~80モル%、およびMDA20モル%~50モル%を含むことができ、前記範囲で、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供がより有利であり得る。例えば、二無水物単量体は、二無水物単量体の総モル数を基準として、PMDAを55モル%、56モル%、57モル%、58モル%、59モル%、60モル%、61モル%、62モル%、63モル%、64モル%、65モル%、66モル%、67モル%、68モル%、69モル%、70モル%、7
1モル%、72モル%、73モル%、74モル%、75モル%、76モル%、77モル%、78モル%、79モル%、80モル%、81モル%、82モル%、83モル%、84モル%または85モル%含み、BPDAを45モル%、44モル%、43モル%、42モル%、41モル%、40モル%、39モル%、38モル%、37モル%、36モル%、35モル%、34モル%、33モル%、32モル%、31モル%、30モル%、29モル%、28モル%、27モル%、26モル%、25モル%、24モル%、23モル%、22モル%、21モル%、20モル%、19モル%、18モル%、17モル%、16モル%または15モル%含むことができる。例えば、ジアミン単量体は、ジアミン単量体の総モル数を基準として、ODAを50モル%、51モル%、52モル%、53モル%、54モル%、55モル%、56モル%、57モル%、58モル%、59モル%、60モル%、61モル%、62モル%、63モル%、64モル%、65モル%、66モル%、67モル%、68モル%、69モル%、70モル%、71モル%、72モル%、73モル%、74モル%、75モル%、76モル%、77モル%、78モル%、79モル%または80モル%含み、MDAを50モル%、49モル%、48モル%、47モル%、46モル%、45モル%、44モル%、43モル%、42モル%、41モル%、40モル%、39モル%、38モル%、37モル%、36モル%、35モル%、34モル%、33モル%、32モル%、31モル%、30モル%、29モル%、28モル%、27モル%、26モル%、25モル%、24モル%、23モル%、22モル%、21モル%または20モル%含むことができる。
一実施形態によれば、BPDAおよびMDAのモル比(BPDA:MDA)は、0.3:1~2.3:1(例えば、0.3:1、0.4:1、0.5:1、0.6:1、0.7:1、0.8:1、0.9:1、1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、1.9:1、2:1、2.1:1、2.2:1または2.3:1、他の例として0.3:1~1.75:1)であってもよいし、この場合、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供がより有利であり得る。
一実施形態によれば、PMDAおよびMDAのモル比(PMDA:MDA)は、1.1:1~4.3:1(例えば、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1、1.7:1、1.8:1、1.9:1、2:1、2.1:1、2.2:1、2.3:1、2.4:1、2.5:1、2.6:1、2.7:1、2.8:1、2.9:1、3:1、3.1:1、3.2:1、3.3:1、3.4:1、3.5:1、3.6:1、3.7:1、3.8:1、3.9:1、4:1、4.1:1、4.2:1または4.3:1、他の例として1.1:1~3.25:1)であってもよいし、この場合、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供がより有利であり得る。
一実施形態によれば、BPDAおよびODAのモル比(BPDA:ODA)は、0.1:1~0.9:1(例えば、0.1:1、0.2:1、0.3:1、0.4:1、0.5:1、0.6:1、0.7:1、0.8:1または0.9:1、他の例として0.3:1~0.9:1)であってもよいし、この場合、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供がより有利であり得る。
一実施形態によれば、PMDAおよびODAのモル比(PMDA:ODA)は、0.6:1~1.7:1(例えば、0.6:1、0.7:1、0.8:1、0.9:1、1:1、1.1:1、1.2:1、1.3:1、1.4:1、1.5:1、1.6:1または1.7:1、他の例として0.8:1~1.7:1)であってもよいし、この場合、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供がより有利であり得る。
一実施形態によれば、ポリアミック酸は、BPDAおよびPMDAのいずれか1つとMDAおよびODAのいずれか1つとの先反応物に、BPDAおよびPMDAの残りの1つとMDAおよびODAの残りの1つとを追加投入して、前記先反応物の少なくとも一部の末端を延長して形成されたものであってもよい。この場合、ポリイミドフィルム中に存在するBPDA-MDA、BPDA-ODA、PMDA-MDAおよびPMDA-ODAの結合個数を制御することが容易であり、その結果、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供がより有利であり得る。
ポリイミドフィルムの製造方法は特に限定されず、公知の方法を自由に用いることができる。例えば、溶媒中に二無水物単量体およびジアミン単量体を反応させてポリアミック酸溶液を形成し;ポリアミック酸溶液にイミド化剤および/または脱水剤を混合してポリイミドフィルム用前駆体組成物を形成し;前記前駆体組成物を支持体上に塗布し、乾燥してゲルフィルムを形成し;そして、前記ゲルフィルムを支持体から剥離し、熱処理してポリイミドフィルムを製造することができる。
まず、溶媒中に二無水物単量体およびジアミン単量体を反応させてポリアミック酸溶液を形成することができる。二無水物単量体およびジアミン単量体の種類については、上述したものを参照する。
溶媒としては、ポリアミック酸を溶解させることができるものであれば特に限定されない。例えば、溶媒は、非プロトン性極性溶媒(aprotic polar solvent)を含むことができる。非プロトン性極性溶媒の例としては、N,N’-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N’-ジメチルアセトアミド(DMAc)などのアミド系溶媒、p-クロロフェノール、o-クロロフェノールなどのフェノール系溶媒、N-メチル-ピロリドン(NMP)、ガンマブチロラクトン(GBL)、ジグリム(Diglyme)などが挙げられ、これらは、単独でまたは2種以上組み合わされて使用可能である。場合によっては、トルエン、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メタノール、エタノール、水などの補助的溶媒を用いてポリアミック酸の溶解度を調節してもよい。
ポリアミック酸溶液の形成時、ジアミン単量体と二無水物単量体は、実質的に等モルをなすように溶媒中に含まれて反応するが、ここで、「実質的に等モル」とは、ジアミン単量体の全体モル数を基準として、二無水物単量体が99.8~100.2モル%含まれることを意味することができる。
一実施形態によれば、ポリアミック酸は、ポリアミック酸溶液100重量部を基準として、5重量部~35重量部含まれる。前記範囲で、ポリアミック酸溶液は、フィルムを形成するのに適当な分子量と粘度を有することができる。例えば、ポリアミック酸は、ポリアミック酸溶液100重量部を基準として、5重量部~30重量部、他の例として15重量部~20重量部含まれるが、これに限定されるものではない。
一実施形態によれば、ポリアミック酸溶液は、23℃、1s-1の剪断速度で粘度が100,000cP~500,000cPであってもよい。前記範囲で、ポリアミック酸が所定の分子量を有するようにしながらも、ポリイミドフィルム製膜時の工程性に優れることができる。ここで、「粘度」は、ハーケマーズレオメーター(HAAKE Mars Rheometer)を用いて測定できる。例えば、ポリアミック酸溶液の粘度は、23℃、1s-1の剪断速度で100,000cP~450,000cP、他の例として100,000cP~400,000cP、さらに他の例として100,000cP~350
,000cPであってもよいが、これに限定されるものではない。
一実施形態によれば、ポリアミック酸は、重量平均分子量が100,000g/mol~500,000g/molであってもよい。前記範囲で、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムの提供がより有利であり得る。ここで、「重量平均分子量」は、ゲルクロマトグラフィー(GPC)を用い、ポリスチレンを標準試料として用いて測定できる。例えば、ポリアミック酸の重量平均分子量は、150,000g/mol~500,000g/mol、他の例として100,000g/mol~400,000g/molであってもよいが、これに限定されるものではない。
その後、ポリアミック酸溶液にイミド化剤および/または脱水剤を混合してポリイミドフィルム用前駆体組成物を形成することができる。
「脱水剤」とは、ポリアミック酸に対する脱水作用により閉環反応を促進するものである。脱水剤の例としては、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、N,N’-ジアルキルカルボジイミド、低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪族酸無水物、アリールホスホン酸ジハロゲン化物、チオニルハロゲン化物などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上混合して使用可能である。その中でも、入手の容易性および費用の観点から、酢酸無水物、プロピオン酸無水物、乳酸無水物などの脂肪族酸無水物が使用できる。
「イミド化剤」とは、ポリアミック酸に対する閉環反応を促進するものである。イミド化剤の例としては、脂肪族3級アミン、芳香族3級アミン、複素環式3級アミンなどが挙げられる。その中でも、触媒としての反応性の観点から、複素環式3級アミンが使用できる。複素環式3級アミンの例としては、キノリン、イソキノリン、β-ピコリン、ピリジンなどが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上混合して使用可能である。
脱水剤および/またはイミド化剤の添加量は特に限定されるものではないが、脱水剤は、ポリアミック酸中のアミック酸基1モルに対して0.5モル~5モル(他の例としては、1モル~4モル)の比率で使用可能であり、イミド化剤は、ポリアミック酸中のアミック酸基1モルに対して0.05モル~3モル(他の例としては、0.2モル~2モル)の比率で使用可能である。前記範囲で、イミド化が十分であり、フィルム状にキャスティングすることが容易であり得る。
その後、前駆体組成物を支持体上に塗布し、乾燥してゲルフィルムを形成することができる。
ここで、「ゲルフィルム」とは、ポリアミック酸からポリイミドへの硬化の中間段階にあり、自己支持性を有するものを意味することができる。
支持体の例としては、ガラス板、アルミニウム箔、エンドレス(endless)ステンレスベルト、ステンレスドラムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗布方法の例としては、キャスティング方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。
乾燥温度は、例えば40℃~300℃、他の例として80℃~200℃であってもよいが、これに限定されるものではない。乾燥時間は、例えば3分~10分、他の例として4分~8分であってもよいが、これに限定されるものではない。
その後、ゲルフィルムを支持体から剥離し、熱処理してポリイミドフィルムを製造することができる。
ゲルフィルムの熱処理によりゲルフィルムに残存する溶媒などが除去されて残っている大部分のアミック酸基がイミド化される。
熱処理温度は、例えば50℃~700℃、他の例として150℃~600℃、さらに他の例として200℃~600℃であってもよいが、これに限定されるものではない。熱処理時間は、例えば5分~20分、他の例として7分~15分であってもよいが、これに限定されるものではない。
選択的に、ゲルフィルムの熱処理前、最終的に得られるポリイミドフィルムの厚さなどを制御し、配向性を向上させるために、ゲルフィルムを延伸するステップをさらに含むことができる。延伸は、MD(machine direction)およびTD(transverse direction)の少なくとも1つの方向に行われる。
選択的に、ゲルフィルムの熱処理後に得たポリイミドフィルムを、400℃~650℃で5秒~400秒間加熱仕上げしてポリイミドフィルムをさらに硬化させることができる。この時、ポリイミドフィルムに残留しうる内部応力を緩和させるために、所定の張力下で加熱仕上げを行ってもよいが、これに限定されるものではない。
上述したポリイミドフィルムまたは上述した製造方法で製造されたポリイミドフィルムは、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足することができ、したがって、光学装置に好適に使用可能である。例えば、上述した光学装置は、ディスプレイ装置であり、上述したポリイミドフィルムは、バックプレートフィルムとして使用できるが、これに限定されるものではない。
本発明の他の側面によれば、上述したポリイミドフィルムを含む光学装置が提供される。前記光学装置は、ディスプレイ装置であり、上述したポリイミドフィルムをバックプレートフィルムとして含むことができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。ただし、これは本発明の好ましい例として提示されたものであり、いかなる意味でもこれによって本発明が制限されるとは解釈されない。
実施例
実施例1~4および比較例1~4
ジメチルホルムアミド(DMF)中に、表1に記載されているように、二無水物単量体とジアミン単量体とを混合し、30℃で2時間反応させて、150,000cPの粘度(23℃、1s-1)を有するポリアミック酸溶液を製造した。この時、二無水物単量体とジアミン単量体は実質的に等モルをなすようにし、BPDAとMDAとの反応が他の単量体の間の反応より優先するように反応条件を制御した。
このように製造されたポリアミック酸溶液に、アミック酸基1モルあたり3.2モル比の酢酸無水物および1.0モル比のイソキノリンを添加して、ポリイミドフィルム用前駆体組成物を得た。
前記組成物をドクターブレードを用いてSUS板(100SA、Sandvik社)上にキャスティングし、110℃で4分間乾燥させて、ゲルフィルムを製造した。
前記ゲルフィルムをSUS板と分離した後、380℃で8分間熱処理して、50μmの
厚さを有するポリイミドフィルムを製造した。
Figure 2023550755000001
前記表1から、(A×B)/10の値が本発明の範囲を満足し、伸び率が50%以上である実施例1~4のポリイミドフィルムは、そうでない比較例1~4のポリイミドフィルムに比べて光学装置用フィルムとして優れた物性を示すことが分かる。
これまで本発明について実施例を中心に説明した。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明が本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲で変形された形態で実現できることを理解することができる。そのため、開示された実施例は限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されなければならない。本発明の範囲は、上述した説明ではなく特許請求の範囲に示されており、それと同等範囲内にあるすべての差異は本発明に含まれていると解釈されなければならない。
本発明は、光学装置用フィルムで要求される物性、例えば、モジュラス、伸び率、強度などを満足するポリイミドフィルムおよびこれを含む光学装置を提供する効果を有する。

Claims (8)

  1. 下記式1を満足し、ASTM D882に基づいて測定した最大伸び率が50%以上であるポリイミドフィルム:
    <式1>
    45≦(A×B)/10≦60
    式1中、
    Aは、ASTM D882に基づいて200mm/minの引張速度で測定したポリイミドフィルムのモジュラス(単位:GPa)であり、
    Bは、ASTM D882に基づいて測定したポリイミドフィルムの伸び率20%での引張強度(単位:MPa)である。
  2. 前記Aは、2.5GPa~4.5GPaである、請求項1に記載のポリイミドフィルム。
  3. 前記Bは、140MPa以上である、請求項1に記載のポリイミドフィルム。
  4. 前記ポリイミドフィルムは、二無水物単量体およびジアミン単量体の反応から形成されたポリアミック酸のイミド化から誘導され、
    前記二無水物単量体は、前記二無水物単量体の総モル数を基準として、ピロメリット酸二無水物(pyromellitic dianhydride:PMDA)55モル%~85モル%、および3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(3,3’,4,4’-biphenyl tetracarboxylic dianhydride:BPDA)15モル%~45モル%を含み、
    前記ジアミン単量体は、前記ジアミン単量体の総モル数を基準として、4,4’-オキシジアニリン(4,4’-oxydianiline:ODA)50モル%~80モル%、および4,4’-メチレンジアニリン(4,4’-methylenedianiline:MDA)20モル%~50モル%を含む、請求項1に記載のポリイミドフィルム。
  5. 前記PMDAおよびMDAのモル比(PMDA:MDA)は、1.1:1~3.25:1である、請求項4に記載のポリイミドフィルム。
  6. 前記BPDAおよびMDAのモル比(BPDA:MDA)は、0.3:1~1.75:1である、請求項4に記載のポリイミドフィルム。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のポリイミドフィルムを含む光学装置。
  8. 前記光学装置は、ディスプレイ装置であり、前記ポリイミドフィルムをバックプレートフィルムとして含む、請求項7に記載の光学装置。
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