JP2023549226A - 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(pfic)を処置するためのオデビキシバット - Google Patents

進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(pfic)を処置するためのオデビキシバット Download PDF

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Abstract

本明細書において、回腸胆汁酸輸送(IBAT)阻害剤、たとえばオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩によって進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法が提供される。このような方法は、平均そう痒スコア、平均血清中胆汁酸濃度を低下させること、身長を増加させること、体重を正常化すること、睡眠を改善すること、および肝臓パラメータを改善することを含み得る。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本願は、2020年12月12日に出願された米国特許仮出願番号第63/113,170号および2021年2月22日に出願された同第63/152,307号、2021年5月7日に出願された同第63/185,876号、2021年6月1日に出願された同第63/195,512号、および2021年10月14日に出願された同第63/255,719号に対する優先権を主張する。これら開示全体は、参照により本明細書に組み込まれている。
技術分野
本明細書において、回腸胆汁酸輸送(IBAT)阻害剤、たとえばオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩によって進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法が提供される。このような方法は、平均そう痒スコア、平均血清中胆汁酸濃度を低下させること、身長を増加させること、体重を正常化すること、睡眠を改善すること、および肝臓パラメータを改善することを含み得る。
化合物1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアゼピン(オデビキシバット;A4250としても知られている):
Figure 2023549226000001

は、回腸胆汁酸輸送(IBAT)機構の阻害剤である。特に、オデビキシバットは、回腸から肝門脈循環内への胆汁酸の自然な再吸収を阻害する。回腸から再吸収されない胆汁酸は、代わりに便へと排泄される。腸肝循環からの胆汁酸の全体的な除去は、血清および肝臓における胆汁酸のレベルの減少をもたらす。よって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩は、高い胆汁酸レベルに関連する肝疾患の処置、特に進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を含む希少な小児胆汁うっ滞性肝疾患の処置に有用である。
本明細書において、それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)またはアラジール症候群(ALGS)などの他の遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、上記医薬製剤の投与後、対象が毎月の平均そう痒スコアの低下を呈する、方法が提供される。
また本明細書において、それを必要とする対象のPFICまたは他の遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患に関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、上記医薬製剤の投与後、対象が毎月の平均そう痒スコアの低下を呈する、方法が提供される。
さらに本明細書において、PFICまたは遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患を有する対象の毎月の平均そう痒スコアを低下させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含む、方法が提供される。
一部の実施形態では、本明細書において、それを必要とする対象のPFICを処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、上記医薬製剤の投与後、対象が平均血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、方法が提供される。
また本明細書において、それを必要とする対象のPFICまたは他の遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患に関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、上記医薬製剤の投与後、対象が平均血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、方法が提供される。
さらに本明細書において、PFICを有する対象において平均血清中胆汁酸濃度を低下させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含む、方法が提供される。
本明細書において、それを必要とする対象のPFICを処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、医薬製剤の少なくとも24週間の投与後、対象が70μmol/L未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、方法が提供される。
また本明細書において、それを必要とする対象のPFICに関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、医薬製剤の少なくとも24週間の投与後、対象が70μmol/L未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、方法が提供される。
さらに本明細書において、それを必要とする対象のPFICを処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、医薬製剤の少なくとも24週間の投与後、対象がベースラインと比較して少なくとも50%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、方法が提供される。
一部の実施形態では、本明細書において、それを必要とする対象のPFICを処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、医薬製剤の少なくとも24週間の投与後、対象がベースラインと比較して少なくとも50%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、方法が提供される。
また本明細書において、PFICを有する対象においてベースラインと比較して血清中胆汁酸濃度を少なくとも50%低下させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に少なくとも24週間経口投与するステップを含む方法が提供される。
さらに本明細書において、それを必要とする対象のPFICを処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、医薬製剤の投与後、対象がベースラインと比較して平均身長Zスコアの増加を呈する、方法が提供される。
本明細書において、それを必要とする対象のPFICに関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、医薬製剤の投与後、対象がベースラインと比較して平均身長Zスコアの増加を呈する、方法が提供される。
また本明細書において、PFICを有する対象においてベースラインと比較して平均身長Zスコアを増加させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含む、方法が提供される。
さらに本明細書において、それを必要とする対象のPFICを処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、医薬製剤の投与後、対象が平均体重Zスコアの増加を呈する、方法が提供される。
一部の実施形態では、本明細書において、それを必要とする対象のPFICに関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、医薬製剤の投与後、対象が平均体重Zスコアの増加を呈する、方法が提供される。
また本明細書において、それを必要とする対象のPFICを有する対象の平均体重Zスコアを増加させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含む、方法が提供される。
さらに本明細書において、それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症2(PFIC2)を処置する方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に経口投与するステップを含み、少なくとも48週間の医薬製剤の投与後、対象がPFIC2疾患修飾の閾値未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、方法が提供される。
本発明の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本発明の他の特性、対象、および利点は、この説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
図1は、PEDFIC 1に関する試験の設計および適格性の概略図を提供する。24週間にわたるそう痒の変化の主要評価項目は、患者の正のそう痒評価の割合(観察者報告評価尺度上での1以下の引っかき傷スコアまたはベースラインからの少なくとも1ポイントの低下として定義される)に基づくものであった。24週目での血清中胆汁酸(sBa)の主要評価項目は、プラセボと比較して絶食時sBaのベースラインからの≧70%の低下またはsBA≦70μmol/Lとして定義した。 図2は、PEDFIC 1における患者の素因および処置プロトコルを示す。「完了(Completed)」および「中止(Discontinued)」は、処置期間を指す。PEDFIC 2非盲検継続投与試験に早期にロールオーバーした患者は11人、12週目にロールオーバーした患者は7人、14週目にロールオーバーした患者は1人、および18週目にロールオーバーした患者は1人であった。 図3は、この試験における患者のベースラインの特徴を提供する。 図4Aは、オデビキシバットによる24週間の処置後の患者レベルでの正のそう痒評価(PPA)の割合を示す棒グラフである。PPAは、観察者報告評価尺度上での1以下の引っかき傷スコアまたはベースラインからの1ポイント以上の低下として定義される。LSは、最小二乗を指す。 図4Bは、オデビキシバットによる24週間の処置後の患者レベルでの血清中胆汁酸応答の比率を示す棒グラフである。血清中胆汁酸応答は、24週目での血清中胆汁酸が≦70μmol/Lであることまたはベースラインから24週目までの低下が≧70%であることとして定義した。 図5Aは、ベースラインから処置の終了時までの平均そう痒スコアの変化を示す折れ線グラフである。そう痒スコアの臨床上意味のある変化は、ObsRO引っかき傷スコアの1ポイント以上の減少として定義される。緑色および青色の値はそれぞれ、評価した最後の時点でのオデビキシバットグループおよびプラセボグループのベースラインからの平均変化を表す。ObsRO、観察者により報告されるアウトカム。 図5Bは、処置の終了時の毎月のそう痒スコアの臨床上意味のある変化を有する患者の割合を示す棒グラフである。そう痒スコアの臨床上意味のある変化は、ObsRO引っかき傷スコアの1ポイント以上の減少として定義される。 図6は、オデビキシバットによる24週間の処置後の血清中胆汁酸(sBA)応答を示す棒グラフである。sBA応答は、24週目のsBA≦70μmol/Lまたはベースラインから24週目までの低下≧70%として定義される。 図7は、経時的な平均絶食時血清中胆汁酸(sBA)濃度(μmol/L)の折れ線グラフである。緑色および青色の値はそれぞれ、評価した最後の時点でのオデビキシバットグループおよびプラセボグループのそれぞれのベースラインからの平均変化を表す。ObsRO、観察者により報告されるアウトカム。 図8は、PFICサブタイプに対する処置効果(A:そう痒)およびB(血清中胆汁酸)の大きさを示す。正のそう痒評価(PPA)は、ObsRO評価尺度上での1以下の引っかき傷スコアまたはベースラインからの1ポイント以上の低下として定義した。血清中胆汁酸応答は、24週目での血清中胆汁酸≦70μmol/Lまたはベースラインから24週目までの低下≧70%として定義した。 図9は、PEDFIC2に関する試験設計の概略図である。患者数は、中間解析における患者の数を指す。BSEP、胆汁酸塩排出ポンプ;PFIC,進行性家族性肝内胆汁うっ滞症;sBA、血清中胆汁酸。 図10は、PEDFIC1の間およびPEDFIC2の24週目の間の血清中胆汁酸の変化を示す折れ線グラフである。PEDFIC1の時点で示される値は、PEDFIC1の全患者(PEDFIC1においてオデビキシバットによって処置、n=42;PEDFIC1においてプラセボによって処置、n=20)を表し;PEDFIC2の時点で示される値は、PEDFIC2における患者(P1O、n=34;P1P、n=19;コホート2、n=16)のみを表す。n≦10のデータは示されない。コホート2、PEDFIC2に新規に登録された患者;P1O、先行するPEDFIC1試験においてオデビキシバットを投与されたPEDFIC2患者(120および40μg/kg/日の用量のグループの組み合わせ);P1P、先行するPEDFIC1試験においてプラセボを投与したPEDFIC2患者。 図11は、PEDFIC1の間およびPEDFIC2の24週目の間のそう痒スコアの変化を示す折れ線グラフである。PEDFIC1の時点で示される値は、PEDFIC1の全患者(PEDFIC1においてオデビキシバットによって処置、n=42;PEDFIC1においてプラセボによって処置、n=20)を表し;PEDFIC2の時点で示される値は、PEDFIC2における患者(P1O,n=34;P1P,n=19;コホート2,n=16)のみを表す。n≦10のデータは示されない。コホート2、PEDFIC2で新規に登録された患者;P1O、先行するPEDFIC1試験においてオデビキシバットを投与されたPEDFIC2患者(120および40μg/kg/日の用量のグループの組み合わせ);P1P、先行するPEDFIC1試験においてプラセボを投与したPEDFIC2患者。 図12は、PEDFIC1の間およびPEDFIC2の24週目の間の発育パラメータ(12A:平均身長Zスコア;B:平均体重Zスコア)に及ぼすオデビキシバットの効果を示す。PEDFIC1のベースラインで示される値は、PEDFIC1由来の全患者(PEDFIC1においてオデビキシバットによって処置、n=42;PEDFIC1においてプラセボによって処置、n=20)を表し;PEDFIC2の時点で示される値は、PEDFIC2における患者(P1O、n=34;P1P,n=19;コホート2、n=16)のみを表す。コホート2、PEDFIC2に新規に登録された患者;P1O、先行するPEDFIC1試験においてオデビキシバットを投与されたPEDFIC2患者(120および40μg/kg/日の用量のグループの組み合わせ);P1P、先行するPEDFIC1試験においてプラセボを投与したPEDFIC2患者。 図13Aは、異なるPFICサブグループにおける血清中胆汁酸応答を有する患者の割合(95%CI)を示す。 図13Bは、異なるPFICサブグループにおける患者レベルでの正のそう痒評価の平均値(SE)を示す。 図14A~14Dは、オデビキシバットによる処置が、sBA、そう痒、オートタキシン、およびp-C4のレベルのそれぞれの迅速な改善に関連したことを示す。 図15は、プラセボ(n=10)およびオデビキシバット(n-22)に関するPedsQLの総スコアおよびドメインスコア(身体的機能、情緒的機能、社会的機能、および学校機能)のベースラインから24週目までの平均変化(SE)のグラフである。学習機能に関して、全ての用量についてプラセボではn=6およびオデビキシバットではn=15であった。n、評価が利用可能である患者の数;PedsQL,小児のクオリティオブライフの目録(Pediatric Quality of Life Inventory);SE、標準誤差。 図16は、プラセボ(n=17)およびオデビキシバット(Ocevixibat)(n=32)に関するPedsQL PedsQL family impact moduleの総スコアおよびドメインスコア(身体的機能、情緒的機能、社会的機能、認知機能、コミュニケーション、心配、日常活動、家族関係)におけるベースラインから24週目までの平均変化(SE)のグラフである。n、評価が利用可能である患者の数;PedsQL、小児のクオリティオブライフの目録(Pediatric Quality of Life Inventory);SE、標準誤差。 図17Aは、処置のレスポンダーおよびノンレスポンダー、ならびにオデビキシバットによって処置した全ての患者における経時的な血清中胆汁酸レベルのベースラインからの変化のグラフである。 図17Bは、処置のレスポンダーおよびノンレスポンダー、ならびにオデビキシバットによって処置した全ての患者における経時的なそう痒スコアのベースラインからの変化のグラフである。 図18Aは、オートタキシンの変化を血清中胆汁酸の変化のパーセンテージと比較するグラフである。図18Bは、オートタキシンの変化のパーセンテージを血清中胆汁酸の変化のパーセンテージと比較するグラフである。 図19Aは、オートタキシンの変化を血清中胆汁酸の変化と比較するグラフである。図19Bは、そう痒の変化を血清中胆汁酸の変化と比較するグラフである。図19Cは、そう痒の変化を血清中胆汁酸の変化のパーセンテージと比較するグラフである。図19Dは、オートタキシンの変化をそう痒の変化と比較するグラフである。図19Eは、オートタキシンの変化をそう痒の変化と比較するグラフである。
詳細な説明
定義
特段他の意味が定義されない限り、本明細書中使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する当業者が一般に理解する意味と同じ意味を有する。本発明での使用のための方法および材料は、本明細書中記載されているが、当該分野で公知である他の適切な方法および材料もまた使用され得る。材料、方法、および実施例は、単なる例であり、限定されることを意図してはいない。本明細書中言及される全ての刊行物、特許出願、特許、配列、データベース入力、および他の参照文献の全体は、参照文献により組み込まれている。矛盾する場合、定義を含み本明細書が優先する。
本明細書中使用される場合、用語「処置」、「~を処置する」、および「~を処置すること」は、本明細書中記載される疾患または障害、またはそれらの1つ以上の症状を反転、軽減、発症を遅延、または進行を阻害することを指す。一部の実施形態では、処置は、1つ以上の症状が発症した後に行われ得る。他の実施形態では、処置は、症状が存在しない状況で行われ得る。たとえば、処置は、(たとえば症状の病歴の観点および/または遺伝的もしくは他の易罹患性の要因の観点から)症状の発症の前に易罹患性の個体に投与され得る。
また処置は、たとえばそれらの再発を防止または遅延するために、症状が回復した後にも継続され得る。
本明細書中使用される場合、互換可能に使用される用語「対象」、「個体」、または「患者」は、マウス、ラット、他のげっ歯類、ウサギ、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ウマ、霊長類、およびヒトなどの哺乳類を含むいずれかの動物を指す。一部の実施形態では、対象はヒトである。
用語「小児」は、本明細書中使用される場合、診断または処置時に21歳未満の対象を指す。用語「小児」は、新生児(出生~生後1か月まで);幼児(1カ月から2歳まで);小児(2歳から12歳まで);および青年(12歳から21歳まで)(最大で、22歳の誕生日を含まない))を含む様々な下位集団にさらに分割され得る。Berhman RE, Kliegman R, Arvin AM, Nelson WE, Textbook of Pediatrics, 15th Ed. Philadelphia: W.B. Saunders Company, 1996; Rudolph AM, et al., Rudolph’s Pediatrics, 21st Ed. New York: McGraw-Hill, 2002; and Avery MD, First LR, Pediatric Medicine, 2nd Ed. Baltimore: Williams & Wilkins; 1994。一部の実施形態では、小児対象は、出生から生後28日目まで、生後29日目~2歳未満まで、2歳から12歳未満まで、または12歳から21歳まで(最大で、22歳の誕生日を含まない)である。一部の実施形態では、小児対象は、出生から生後28日目まで、生後29日から1歳未満まで、生後1か月から生後4か月未満まで、生後3か月から生後7か月未満まで、生後6か月から1歳未満まで、1歳から2歳未満まで、2歳から3歳未満まで、2歳から7歳未満まで、3歳から5歳未満まで、5歳から10歳未満まで、6歳から13歳未満まで、10歳から15歳未満まで、または15歳から22歳未満までである。
本明細書中使用される場合、用語「ベースライン」は、目的の薬物または介入の初回投与の前(たとえば試験の開始時)に得られる情報、または後のデータとの比較のために使用される最初の既知の値を指す。ベースラインの値は、「ゼロ」の時点(すなわち、試験の対象が目的の薬物もしくは介入またはプラセボを投与される前)で得られ利。
本明細書中使用される場合、用語「正常化された」は、健常な個体に対応する範囲内にある年齢特異的な値(すなわち正常または正常化された値)を指す。
本明細書中使用される場合、用語「薬学的に許容される」は、ヒトでの薬学的な使用に適しており、全般的に安全であり、非毒性であり、生物学的にも他の意味でも望ましくないものではない化合物、物質、組成物、および/または剤形を指す。
本明細書中使用される場合、用語「約」は、その値またはパラメータ自体に向けられる実施形態を含む(および記載する)本明細書中の値またはパラメータを指す。たとえば、「約20」と称される記載は、「20」の記載を含む。数字の範囲は、その範囲を定義する数を包有する。一般的に、用語「約」は、変数の表示の値および表示の値の実験誤差の範囲内(たとえば平均値の場合95%信頼区間の範囲内)にあるかまたは表示の値の10%の範囲内にある、いずれか大きい方の変数の全ての値を指す。
用語「結晶変態」は、有機化合物の結晶性の固相を指す。結晶変態は、溶媒和物または非溶媒和物(ansolvate)のいずれかであり得る。
用語「溶媒和物」は、その結晶構造へ組み込まれる溶媒(すなわち溶媒分子)を有する、有機化合物の結晶性固相を指す。「水和物」は、溶媒が水である溶媒和物である。
用語「セスキ水和物」は、有機化合物1モルあたり約1.5モルの結晶に会合した水を含む水和物(すなわち1.5水和物)を指す。本明細書中使用される場合、セスキ水和物は、結晶において約1.2~約1.8、たとえば約1.3~約1.7、約1.4~約1.6、または約1.45~約1.55モルの、結晶において各モルのオデビキシバットに会合した水を含む。本明細書中記載された水の量は、結晶の表面に吸収された水を除く。
用語「混合溶媒和物」は、その結晶構造に組み込まれた2つ以上の異なる溶媒分子を有する、有機化合物の結晶性固相を指す。
用語「スラリー」は、過剰な固体が添加されることにより、固体および飽和溶液の混合物を形成する、飽和溶液を指す。
本明細書中使用される場合、用語「空隙率」は、結晶構造におけるチャネル、層、または他の多少の分離された空隙を指す。
オデビキシバットの結晶性サンプルの結晶化度は、たとえばX線粉体回折(XRPD)法または示差走査熱量測定(DSC)、たとえば実験の節で開示される方法により、測定され得る。結晶性化合物に対して言及する場合、DSC法により測定される結晶化度は、約70%超、たとえば約80%超、特に約90%超、より具体的には約95%超である。一部の実施形態では、DSC法により測定される結晶化度の度合いは、約98%超である。一部の実施形態では、DSC法により測定される結晶化度の度合いは、約99%超である。%結晶化度は、結晶性である総サンプル質量の重量パーセンテージを指す。
PFICを処置する方法
PFICは、世界中で生まれた50,000~100,000人の小児あたり1人が罹患すると推定されており、進行性であり、命に関わる肝疾患を引き起こす希少な遺伝性障害である。
PFICの1つの徴候はそう痒であり、多くの場合、クオリティオブライフを大幅に低下させる。場合により、PFICは、肝硬変および肝不全をもたらす。現在の治療として、部分的胆汁外瘻術(Partial external biliary diversion、PEBD)および肝臓移植が挙げられるが、これら選択肢は、外科手術後の合併症の実質的に高いリスク、ならびに心理学的および社会的問題を有し得る。
1型、2型、および3型として知られている3つの別々のPFICサブタイプと相関する3つの別の遺伝子欠損が同定されている。
PFIC1型は、場合により「バイラー病」とも呼ばれており、胆管の細胞膜中のリン脂質として知られている脂肪の適切な均衡の維持を助けるタンパク質をコードするATP8B1遺伝子の変異による胆汁分泌不全により引き起こされる。これらリン脂質の不均衡は、肝臓における胆汁うっ滞および多量の胆汁酸に関連している。PFIC1型に罹患した対象は、生後1か月以内に胆汁うっ滞を発症し、外科処置をしない場合、10歳までに肝硬変および末期肝疾患へと進行する。
PFIC2型は、場合により「バイラー症候群」とも呼ばれており、肝臓から胆汁酸を排出する、胆汁酸塩排出ポンプとして知られているタンパク質をコードするABCB11遺伝子の変異による胆汁塩分泌不全により引き起こされる。PFIC2型を有する対象は、多くの場合、生後数年以内に肝不全を発症し、肝細胞癌として知られている肝臓がんの1種を発症するリスクが高い。
PFIC3型は、通常、小児期の最初の数年以内に進行性胆汁うっ滞を発症し、細胞膜を通してリン脂質を移動させる輸送体をコードする、ABCB4遺伝子の変異により引き起こされる。
PFIC6型は、ミオシン5Bをコードする遺伝子(MYO5B)の変異からもたらされる。
さらに、TJP2遺伝子およびNR1H4遺伝子の変異は、PFICの原因であることが提唱されている。しかしながら、PFICを有する一部の対象は、ATP8B1、ABCB11、ABCB4、TJP2、NR1H4、またはMYO5Bの遺伝子のいずれの変異をも呈さない。これらの場合、この病態の原因は不明である。
小児に影響する別の進行性遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患として、アラジール症候群(ALGS)が挙げられ、これは、通常、生後3か月以内に発症する希少な遺伝性胆汁うっ滞肝疾患である。ALGSの臨床的な特徴は、軽度~末期の肝疾患およびそう痒を含み得、患者の最大88%がそう痒を呈し、最大45%が重度のそう痒を有する。PFICと同様に、現在の治療として、外科手術(PEBD)および肝臓移植が挙げられる。ALGSの処置のために現在利用可能な内科的治療はない。
本明細書において、それを必要とする対象のPFICまたは他の遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を上記対象に経口投与するステップを含む方法が提供される。また本明細書において、それを必要とする対象のPFICに関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を上記対象に経口投与するステップを含む、方法が提供される。
また本明細書において、PFICまたは他の遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患の処置に使用するため、およびPFICに関連するそう痒の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤が提供される。
また本明細書において、PFICまたは他の遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患の処置のためおよびPFICに関連するそう痒の処置のための医薬の製造に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の使用が提供される。
オデビキシバットは、本明細書中言及される場合、その溶媒和物および水和物を含む。たとえば、オデビキシバットは、水和物(たとえばセスキ水和物)として存在し得る。
一部の実施形態では、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後に、対象は、毎月の平均そう痒スコアの低下を呈する。
一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7、少なくとも0.8、少なくとも0.9、少なくとも1.0、少なくとも1.1、少なくとも1.2、少なくとも1.3、少なくとも1.4、少なくとも1.5、少なくとも1.6、少なくとも1.7、少なくとも1.8、少なくとも1.9、または少なくとも2.0である。たとえば、毎月の平均そう痒スコアの低下は、約0.5~約2.0(たとえば約0.5~約1.5;約0.5~約1.2;約0.8~約1.4;約0.9~約1.2;約1.2~約2.0、約1.2~約1.5;約1.2~約1.8;約1.4~約2.0、約1.6~約2.0、約1.5~約2.0、約1.3~約1.6;および約1.4~約1.8)である。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、約1.1である。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、約1.6である。
一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に起こる。たとえば、毎月の平均そう痒スコアの低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、4週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、48週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、72週間の投与後に起こる。
一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の24週間の投与後、約0.5~約1.5である。たとえば、毎月の平均そう痒スコアの低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の24週間の投与後、約0.9~約1.3である。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の24週間の投与後、約1.1である。
一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約1.2~約2.0である。たとえば、毎月の平均そう痒スコアの低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約1.4~約1.8である。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約1.6である。
一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後に正常化する。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後に正常化する。
一部の実施形態では、対象は、平均血清中胆汁酸濃度の低下を呈する。
一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、ベースラインと比較して少なくとも50μmol/L、少なくとも75μmol/L、少なくとも100μmol/L、少なくとも125μmol/L、少なくとも150μmol/L、または少なくとも175μmol/Lである。たとえば、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、ベースラインと比較して約50μmol/L~約180μmol/L(たとえば約50μmol/L~約100μmol/L;約50μmol/L~約120μmol/L;約50μmol/L~約150μmol/L;約65μmol/L~約120μmol/L;約50μmol/L~約90μmol/L;約65μmol/L~約85μmol/L;約100μmol/L~約130μmol/L;約100μmol/L~約180μmol/L;および約150μmol/L~約180μmol/L)である。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、ベースラインと比較して約70μmol/L~約120μmol/Lである。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、約150μmol/L~約180μmol/Lである。
一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に起こる。たとえば、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、4週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、12週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、48週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、72週間の投与後に起こる。
一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の12週間の投与後、約50μmol/L~約90μmol/Lである。たとえば、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の12週間の投与後、約65μmol/L~約85μmol/Lである。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の12週間の投与後、約70(たとえば約73)である。
一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の24週間の投与後、約100μmol/L~約130μmol/Lである。たとえば、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の24週間の投与後、約110μmol/L~約120μmol/Lである。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の24週間の投与後、約115である。
一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約150μmol/L~約180μmol/Lである。たとえば、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約155μmol/L~約170μmol/Lである。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約165(たとえば約166)である。
一部の実施形態では、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも24週間の投与後、対象は、70μmol/L未満(たとえば60μmol/L未満;50μmol/L未満)の血清中胆汁酸濃度を呈する。
一部の実施形態では、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも24週間の投与後、対象は、ベースラインと比較して少なくとも50%(たとえば少なくとも55%;少なくとも60;少なくとも65%;少なくとも70%;少なくとも75%;少なくとも80%;少なくとも85%;少なくとも90%;少なくとも95%)の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する。一部の実施形態では、対象は、ベースラインと比較して少なくとも60%、少なくとも70%、または少なくとも80%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する。
一部の実施形態では、血清中胆汁酸濃度は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後に正常化する。一部の実施形態では、血清中胆汁酸濃度は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後に正常化する。
一部の実施形態では、対象がPFIC2でありそれを必要とする対象である場合、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも48週間の投与後に、対象は、PFIC2疾患修飾の閾値未満の血清中胆汁酸濃度を呈する。たとえば、van Wessel DBE, et al. J Hepatol. 2020; 73:84-93を参照されたい。
一部の実施形態では、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後、発育が、プラセボと比較して改善される。一部の実施形態では、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後、対象は、ベースラインと比較して平均身長Zスコアの増加を呈する。
一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、ベースラインと比較して少なくとも0.1、少なくとも0.2、少なくとも0.5、少なくとも0.75、少なくとも1、少なくとも1.25、または少なくとも1.5である。たとえば、平均身長Zスコアは、約0.5~約2.0(たとえば約0.5~約0.8;約0.5~約1.2;約0.5~約1.5;約0.7~約1.5;約0.8~約1.4;約0.9~約1.3;および約1.0~約1.2)増加した。一部の実施形態では、平均身長Zスコアは、約1.1増加した。
一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に起こる。たとえば、平均身長Zスコアの増加は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、12週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、48週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、72週間の投与後に起こる。
一部の実施形態では、平均身長Zスコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後に約0.9~約1.3増加する。一部の実施形態では、平均身長Zスコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後に約1.0~約1.2増加する。一部の実施形態では、平均身長Zスコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後に約1.1増加する。
一部の実施形態では、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後、対象は、平均体重Zスコアの増加を呈する。
一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、少なくとも0.2、少なくとも0.4、少なくとも0.6、少なくとも0.8、少なくとも1、少なくとも1.2、または少なくとも1.4である。たとえば、平均体重Zスコアは、約0.2~約1.5(たとえば約0.5~約0.8;約0.5~約1.2;約0.5~約1.5;約0.7~約1.5;約0.8~約1.4;約0.9~約1.3;および約1.0~約1.2)増加した。一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、約1.1増加した。
一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に起こる。たとえば、平均体重Zスコアの増加は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、12週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、48週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、72週間の投与後に起こる。
一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後に約0.9~約1.3増加する。一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与の後投与後に約1.0~約1.2増加する。一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後に約1.1増加する。
一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後に正常化する。
一部の実施形態では、対象は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後に睡眠パラメータの改善を呈する。睡眠パラメータの改善は、たとえば、介護者により報告される出血に関連する引っかき傷を認めた日数、入眠の支援を必要とする日数、鎮静を必要とする日数、または介護者と一緒に眠る日数のパーセンテージの平均減少を含み得る。実施例に記載されるように、48週目で、臨床医および介護者は、オデビキシバットに応答(sBA応答、PFIC1患者およびPFIC2患者に関してそれぞれsBA<65もしくは<102μmol/L、またはそう痒応答、そう痒スコアのベースラインからの1ポイント以上の低下)した患者のうちの88%以上が、オデビキシバットを開始してから中程度または非常に良好な睡眠をとっていたと報告した。
一部の実施形態では、介護者により報告される出血に関連する引っかき傷を認めた日数のパーセンテージの平均減少は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後、約14%~約45%(たとえば約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、または約45%の平均減少)である。一部の実施形態では、介護者により報告される出血に関連する引っかき傷を認めた日数のパーセンテージの平均減少は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約14%~約45%である。
一部の実施形態では、介護者により報告される入眠の支援を必要とする日数のパーセンテージの平均減少は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後、約20%~約75%(たとえば約22%、約25%、約30%、約35%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、または約75%の平均減少)である。一部の実施形態では、介護者により報告される入眠の支援を必要とする日数のパーセンテージの平均減少は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約20%~約75%である。
一部の実施形態では、介護者により報告される鎮静を必要とする日数のパーセンテージの平均減少は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後、約20%~約75%(たとえば約22%、約25%、約30%、約35%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、または約75%の平均減少)である。一部の実施形態では、介護者により報告される鎮静を必要とする日数のパーセンテージの平均減少は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約20%~約75%である。
一部の実施形態では、介護者により報告される介護者と一緒に眠る必要がある日数のパーセンテージの平均減少は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後、約20%~約75%(たとえば約22%、約25%、約30%、約35%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、または約75%の平均減少)である。一部の実施形態では、介護者により報告される介護者と一緒に眠る必要がある日数のパーセンテージの平均減少は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の48週間の投与後、約20%~約75%である。
一部の実施形態では、対象は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後、肝臓パラメータの改善を呈する。たとえば、一部の実施形態では、胆汁うっ滞性そう痒強度に関連するオートタキシンレベルおよび/または胆汁酸合成のマーカーである血漿中7α-ヒドロキシ-4-コレステン-3-オン(p-C4)は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に改善される。
一部の実施形態では、オートタキシンレベルは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後に減少する。一部の実施形態では、オートタキシンレベルは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後、500~1000ng/mL、750~1500ng/mL、1000~2000ng/mL、または1500~2500ng/mL減少し得る。たとえば、オートタキシンレベルは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも24週間の投与後に約50%低下し得る。
一部の実施形態では、血漿中C4レベルは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後に増加する。たとえば、血漿中C4レベル(ng/mL)は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも24週間、または少なくとも48週間の投与後に7.5~15ng/mL、10~20ng/mL、15~25ng/mL、20~30ng/mL、または25~35ng/mL増加し得る。
一部の実施形態では、血清中アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)レベルは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後に改善される。
一部の実施形態では、PFICはPFIC1である。一部の実施形態では、PFICはPFIC2である。一部の実施形態では、PFICはPFIC3である。
一部の実施形態では、対象は小児対象である。
一部の実施形態では、対象は、120μg/kg/日のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を投与される。一部の実施形態では、対象は、40μg/kg/日のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を投与される。
一部の実施形態では、対象は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の初回投与より前では、オデビキシバットにナイーブであった。
IBAT阻害剤
本明細書において、回腸胆汁酸輸送(IBAT)阻害剤(頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体ASBTIとも呼ばれている)によってPFICを処置するための方法が提供される。一部の実施形態では、IBAT阻害剤は、

、またはそれらの薬学的に許容される塩である。本明細書中提供されるIBAT阻害剤は、それらの溶媒和物および水和物を含む。たとえば、オデビキシバットは、水和物(たとえばセスキ水和物)として存在し得る。一部の実施形態では、IBAT阻害剤は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、IBAT阻害剤は、マラリキシバットまたはその薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、IBAT阻害剤は、ボリキシバットまたはその薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、IBAT阻害剤は、エロビキシバットまたはその薬学的に許容される塩である。一部の実施形態では、IBAT阻害剤は、オデビキシバット、マラリキシバット、ボリキシバット、およびエロビキシバット、またはそれらの薬学的に許容される塩のうちの2つ以上の組み合わせを含む。
IBAT阻害剤は、たとえば米国特許第5,994,391号;同第6,020,330号;同第6,906,058号;同第7,192,945号;同第7,132,416号;同第7,238,684号、および国際特許公開公報第96/05188号に記載される方法を使用して調製され得る。IBAT阻害剤は、アモルファスまたは結晶形態で存在し得る。たとえば米国特許第9,409,875号、同第10,183,920号、および国際特許公開公報第2019/245448号を参照されたい。
本明細書において、それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法であって、IBAT阻害剤またはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に(たとえば経口的に)投与するステップを含む、方法が提供される。また、それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒を処置するための方法であって、IBAT阻害剤またはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を対象に(たとえば経口的に)投与するステップを含む、方法が提供される。
一部の実施形態では、IBAT阻害剤の投与後、対象は、毎月の平均そう痒スコアの低下を呈する。
一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7、少なくとも0.8、少なくとも0.9、少なくとも1.0、少なくとも1.1、少なくとも1.2、少なくとも1.3、少なくとも1.4、少なくとも1.5、少なくとも1.6、少なくとも1.7、少なくとも1.8、少なくとも1.9、または少なくとも2.0である。たとえば、毎月の平均そう痒スコアの低下は、約0.5~約2.0(たとえば約0.5~約1.5;約0.5~約1.2;約0.8~約1.4;約0.9~約1.2;約1.2~約2.0;約1.2~約1.5;約1.2~約1.8;約1.4~約2.0;約1.6~約2.0;約1.5~約2.0;約1.3~約1.6;および約1.4~約1.8)である。
一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、IBAT阻害剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に起こる。たとえば、毎月の平均そう痒スコアの低下は、IBAT阻害剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、4週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、48週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、72週間の投与後に起こる。
一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、IBAT阻害剤の24週間の投与後、約0.5~約1.5である。一部の実施形態では、毎月の平均そう痒スコアの低下は、IBAT阻害剤の48週間の投与後、約1.2~約2.0である。
一部の実施形態では、対象は、平均血清中胆汁酸濃度の低下を呈する。
一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、ベースラインと比較して少なくとも50μmol/L、少なくとも75μmol/L、少なくとも100μmol/L、少なくとも125μmol/L、少なくとも150μmol/L、または少なくとも175μmol/Lである。たとえば、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、ベースラインと比較して約50μmol/L~約180μmol/L(たとえば約50μmol/L~約100μmol/L;約50μmol/L~約120μmol/L;約50μmol/L~約150μmol/L;約65μmol/L~約120μmol/L;約50μmol/L~約90μmol/L;約65μmol/L~約85μmol/L;約100μmol/L~約130μmol/L;約100μmol/L~約180μmol/L;および約150μmol/L~約180μmol/L)である。
一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、IBAT阻害剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に起こる。たとえば、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、IBAT阻害剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、4週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、12週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、48週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、72週間の投与後に起こる。
一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、IBAT阻害剤の12週間の投与後、約50μmol/L~約90μmol/Lである。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、IBAT阻害剤の24週間の投与後、約100μmol/L~約130μmol/Lである。一部の実施形態では、平均血清中胆汁酸濃度の低下は、IBAT阻害剤の48週間の投与後、約150μmol/L~約180μmol/Lである。
一部の実施形態では、IBAT阻害剤の少なくとも24週間の投与後、対象は、70μmol/L未満(たとえば60μmol/L未満;50μmol/L未満など)の血清中胆汁酸濃度を呈する。
一部の実施形態では、IBAT阻害剤の少なくとも24週間の投与後、対象は、ベースラインと比較して少なくとも50%(たとえば少なくとも55%;少なくとも60、少なくとも65%;少なくとも70%;少なくとも75%;少なくとも80%;少なくとも85%;少なくとも90%;少なくとも95%)の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する。一部の実施形態では、対象は、ベースラインと比較して少なくとも60%、少なくとも70%、または少なくとも80%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する。
一部の実施形態では、対象が、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症2(PFIC2)を有し、それを必要とする対象である場合、IBAT阻害剤の少なくとも48週間の投与後、対象は、PFIC疾患修飾の閾値未満の血清中胆汁酸濃度を呈する。たとえばvan Wessel DBE, et al. J Hepatol. 2020; 73:84-93を参照されたい。
一部の実施形態では、IBAT阻害剤の投与後、対象は、ベースラインと比較して平均身長Zスコアの増加を呈する。
一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、ベースラインと比較して少なくとも0.1、少なくとも0.2、少なくとも0.5、少なくとも0.75、少なくとも1、少なくとも1.25、または少なくとも1.5である。たとえば、平均身長Zスコアは、約0.5~約2.0(たとえば約0.5~約0.8;約0.5~約1.2;約0.5~約1.5;約0.7~約1.5;約0.8~約1.4;約0.9~約1.3;および約1.0~約1.2)増加した。
一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、IBAT阻害剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に起こる。たとえば平均身長Zスコアの増加は、IBAT阻害剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、4週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、12週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、48週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均身長Zスコアの増加は、72週間の投与後に起こる。
一部の実施形態では、平均身長Zスコアは、IBAT阻害剤の48週間の投与後約0.9~約1.3増加する。
一部の実施形態では、IBAT阻害剤の投与後、対象は、平均体重Zスコアの増加を呈する。
一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、少なくとも0.2、少なくとも0.4、少なくとも0.6、少なくとも0.8、少なくとも1、少なくとも1.2、または少なくとも1.4である。たとえば、平均体重Zスコアは、約0.2~約1.5(たとえば約0.5~約0.8;約0.5~約1.2;約0.5~約1.5;約0.7~約1.5;約0.8~約1.4;約0.9~約1.3;および約1.0~約1.2)増加した。
一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、IBAT阻害剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に起こる。たとえば、平均体重Zスコアの増加は、IBAT阻害剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、4週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、12週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、24週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、48週間の投与後に起こる。一部の実施形態では、平均体重Zスコアの増加は、72週間の投与後に起こる。
一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、IBAT阻害剤の48週間の投与後約0.9~約1.3増加する。一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、IBAT阻害剤の48週間の投与後約1.0~約1.2増加する。一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、医薬製剤の48週間の投与後約1.1増加する。
一部の実施形態では、平均体重Zスコアは、IBAT阻害剤の48週間の投与後に正常化する。
一部の実施形態では、対象は、IBAT阻害剤の投与後、睡眠パラメータの改善を呈する。睡眠パラメータの改善は、たとえば、介護者により報告される出血に関連する引っかき傷を認める日数、入眠の支援を必要とする日数、鎮静を必要とする日数、または介護者と一緒に眠る日数のパーセンテージ平均減少を含み得る。実施例に記載されるように、48週目で、臨床医および介護者は、オデビキシバットに応答(sBA応答、PFIC1患者およびPFIC2患者に関してそれぞれsBA<65もしくは<102μmol/L、またはそう痒応答、そう痒スコアのベースラインからの1ポイント以上の低下)した患者の88%以上が、オデビキシバットを開始してから中程度または非常に良好な睡眠をとっていたことを報告した。
一部の実施形態では、対象は、IBAT阻害剤の投与後に肝臓パラメータの改善を呈する。たとえば、一部の実施形態では、胆汁うっ滞性そう痒強度に関連するオートタキシンレベルおよび/または胆汁酸合成のマーカーである血漿中7α-ヒドロキシ-4-コレステン-3-オン(p-C4)は、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、少なくとも44週間、少なくとも48週間などの投与後に改善される。一部の実施形態では、血清中ALTレベルは、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の投与後に改善される。
一部の実施形態では、PFICはPFIC1である。一部の実施形態では、PFICはPFIC2である。一部の実施形態では、PFICはPFIC3である。
一部の実施形態では、対象は、小児対象である。
一部の実施形態では、対象は、IBAT阻害剤を含む医薬製剤の初回投与より前で、IBAT阻害剤にナイーブであった。
製剤
本明細書中提供されるIBAT阻害剤は、以前に記載されるように製剤化され得る。たとえば、国際特許公開公報第2019/245449号;同第2020/0167981号;同第2020/0167985号;同第2020/0167964号;米国特許第10,709,755号;および米国特許出願番号2017/0143738号を参照されたい。
たとえば、オデビキシバットは、高い有効性を呈し、低用量、たとえば約40~約120μg/kgの範囲で投与されなければならない。これは、約5~20kgの体重を有する小児患者(たとえば乳児および幼児)の処置の場合、200~800μgものの低用量に対応する。オデビキシバットの製剤は、小型の剤形で若年患者に投与され得ることが望ましい。さらに、当該製剤は良好な嗜好性を有し、ざらざら感が知覚されず、乳児および小児により良好に許容されることが望ましい。
マルチパーティクルは、これらが液体と共に投与される場合、出生時から乳児まで投与され得る。およそ生後6カ月以上(すなわち離乳後)の小児では、マルチパーティクルを、固体の形態で直接口へと投与することができるか、または半固体の食品と混合することができる。粒径、形状、食感、硬さ、味、および用量(dose volume)(すなわち粒子の数)は、乳児および小児によるマルチパーティクルの受容性(accetability)に重要であることが報告されている(Kozarewicz, Int. J. Pharm. 2014, vol. 469, pp 245-248)。小児患者および年上の成年患者での異なる経口剤形の受容性に関して様々な文献のレビューが行われている(たとえばLiu, et al., Drugs 2014, vol. 74, pp. 1871-1889; Drumond et al., Int. J. Pharm. 2017, vol. 521, pp. 294-305; Mistry et al., J. Pharm. Pharmacol. 2017, vol. 69, pp. 361-376; Walsh et al., Int. J. Pharm. 2017, vol. 536, pp. 547-562を参照されたい)が、調査されたマルチパーティクルの大きさおよび/または用量(量)が、必ずしもこれらレビューで報告されているわけではない。
ざらざら感の知覚は、粒径、量、および投与ビヒクル(Mishra et al., Yakugaku Zasshi 2009, vol. 129, pp. 1537-1544; Lopez et al., Eur. J. Pharm. Sci. 2016, vol. 92, pp. 156-162参照されたい)ならびに粒子の硬さおよび形状(Tyle, Acta Psychologica 1993, vol. 84, pp. 111-118)を含むある範囲の要因により影響を受けることがあり、不規則な粒子は、同じ大きさの丸い(球状)の粒子よりも大きいと知覚される(Engelen et al., J. Text. Studies 2005, vol. 36, pp. 373-386)。ざらざら感の知覚試験は、ざらざら感のスコアが、マルチパーティクルの大きさおよび用量が増加すると増加し得ること、およびざらざら感のスコアがビヒクルの粘度が増加すると減少し得ることを示している(Lopez et al., Eur. J. Pharm. Sci. 2016, vol. 92, pp. 156-162)。
カプセルは、小児では約6歳から受容され得る。カプセルの嚥下能(swallowability)は、剤形の寸法(すなわち大きさ)および小児の能力に依存し得る。大きさ、形状、味、および後味は、患者の認容性に影響し得る重要なカプセルの特質である(Kozarewicz, Int. J. Pharm. 2014, vol. 469, pp 245-248)。一部の実施形態では、カプセルの大きさは、可能な限り小さく維持され、投与あたり必要とされるカプセルの数は、たとえば1~3個以下のカプセルといった最小数に維持される。
本明細書において、低用量のオデビキシバットを含むマルチパーティクル製剤が提供される。一部の実施形態では、本製剤は、小児用製剤である。一部の実施形態では、本製剤は、体重ベースの投与を可能にし、食品に散布することができる。本製剤は、粒径と投与量との間に最適な均衡を有し、良好な嗜好性を有するように設計され得る。
本明細書において、複数の粒子を含むオデビキシバットの医薬製剤であって、各粒子が粒子の総重量に基づき約0.1(w/w)%~約5.0(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、医薬製剤が提供される。
投与されるオデビキシバットが低用量であるため、およびさらにはマルチパーティクルの適用形態のため、本製剤の各粒子は、非常に少ない量の有効成分のみを含む。たとえば、各粒子におけるオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の量は、粒子の総重量に基づき約0.2(w/w)%~約3.5(w/w)%、たとえば約0.3(w/w)%~約3.0(w/w)%、約0.4(w/w)%~約2.5(w/w)%、または約0.5(w/w)%~約2.0(w/w)%である。一部の実施形態では、各粒子は、粒子の総重量に基づき約0.5w/w%の量のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む。別の実施形態では、各粒子は、粒子の総重量に基づき約1.0w/w%の量のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む。さらなる別の実施形態では、各粒子は、粒子の総重量に基づき約1.5w/w%の量のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む。
本明細書中使用される場合、用語「粒子」は、約0.1~約1.5mmの大きさの範囲の小さい粒子を指す。このような粒子は、本質的に球状であるが、長いまたは楕円形の粒子も同様に使用され得る。粒子は、たとえば、ペレット、ビーズ、マイクロ粒子、マイクロスフィア、顆粒、またはミニタブレットであってもよく、任意選択で当該ペレット、ビーズ、マイクロ粒子、マイクロスフィア、顆粒、またはミニタブレットの全てを囲む1つ以上のコーティング層でコーティングされてもよい。
一部の実施形態では、本製剤の粒子は、十分に小さく、食品上に散布でき、容易に飲み込むことができる。一部の実施形態では、粒子は、ざらざら感の知覚を引き起すことなく飲み込むことができる。一部の実施形態では、粒子は、患者に粒子を咬ませないようにする。よって、粒子は、約0.1~約1.5mmの大きさ、たとえば約0.1~約1.0mm、または約0.1~0.8mm、たとえば約0.2mm、約0.3mm、約0.4mm、約0.5mm、約0.6mm、または約0.7mmである。一部の実施形態では、粒子は、約0.4~約0.8mm、たとえば約0.5mm、またはたとえば約0.6mm、またはたとえば約0.7mmである。一部の実施形態では、粒子は、約0.7mmである。
一部の実施形態では、本明細書において、各粒子がコアおよび前記コアを囲むコーティング層を含む、オデビキシバットの製剤が提供される。各粒子のコアは、ペレット、顆粒、ミニタブレット、ビーズ(bead)、マイクロ粒子、またはマイクロスフィアであり得る。
一部の実施形態では、各粒子のコアは、薬学的活性成分(オデビキシバット)を含み、各粒子のコーティング層は、この薬学的活性成分を含まない。一部の実施形態では、各粒子のコアは、粒子の総重量に基づき約0.1~約5(w/w)%の薬学的活性成分、たとえば粒子の総重量に基づき約0.1~約2(w/w)%、たとえば約0.1~約1(w/w)%、またはたとえば約0.1~約0.5(w/w)%の薬学的活性成分を含む。
一部の実施形態では、各粒子のコーティング層は、薬学的活性成分(オデビキシバット)を含み、各粒子のコアは、この薬学的活性成分を含まない。一部の実施形態では、各粒子のコーティング層は、粒子の総重量に基づき約0.1~約5(w/w)%の薬学的活性成分、たとえば粒子の総重量に基づき約0.1~約2(w/w)%、たとえば約0.1~約1(w/w)%、またはたとえば約0.1~約0.5(w/w)%の薬学的活性成分を含む。
コアは、口腔内で分散可能で、可溶性成分、たとえば糖(たとえばスクロース)または可溶性ポリマー(たとえばヒドロキシプロピルメチルセルロース)を含んでもよく、または口腔内で分散不能で、不溶性成分、たとえば不溶性ポリマー(たとえば結晶セルロース)を含んでもよい。一部の実施形態では、コアは、結晶セルロースを含む。一部の実施形態では、コアは、結晶セルロース球体である。
コーティング層は、フィルム形成ポリマー、たとえばセルロースベースのポリマー、多糖ベースのポリマー、N-ビニルピロリドンベースのポリマー、アクリレート、アクリルアミド、またはそれらのコポリマーをさらに含み得る。適切なフィルム形成ポリマーの例として、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアセタートフタレート(PVAP)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルピロリドン(PVP)、メタクリル酸コポリマー、スターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、キトサン、シェラック、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC;またはヒプロメロース)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート(HPMCP)、セルロースアセテートフタラート(CAP)、セルロースアセテートトリメリテート(CAT)、ならびにそれらの組み合わせ、たとえばメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースの混合物(メトローズ)が挙げられる。一部の実施形態では、コーティング層は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール(PEG)、スターチ、ヒドロキシプロピルスターチ、およびヒドロキシプロピルセルロース(HPC)からなる群から選択されるフィルム形成ポリマーを含む。たとえば、コーティング層は、フィルム形成ポリマーとしてヒドロキシプロピルメチルセルロースを含み得る。
コーティング層は、任意選択で、可塑剤(たとえばポリエチレングリコール、トリアセチン、またはクエン酸トリエチル)、粘着防止剤(たとえばタルクまたはステアリン酸マグネシウム)または着色剤(たとえば二酸化チタン、酸化鉄、リボフラビン、またはウコン)などの1種以上さらなるの成分を含み得る。
一部の実施形態では、本製剤は、結晶形態のオデビキシバットを含む。一部の実施形態では、本製剤は、オデビキシバットの結晶性水和物を含む。一部の実施形態では、本製剤は、オデビキシバットの結晶変態1を含む。この安定な結晶変態は、水およびエタノールなどの有機溶媒の混合物におけるオデビキシバットのスラリーから得ることができる。これら条件下では、1モルのオデビキシバットあたり約2モルの水および約1~約3、たとえば約2~約3モルのエタノールを含む混合溶媒和物(たとえば二水和物-ジエタノラートまたは二水和物-トリエタノラート)が最初に形成される。この混合溶媒和物は、本明細書中結晶変態2と呼ばれる。結晶変態2を、たとえば真空(たとえば5mbar未満)下または窒素流下で乾燥させると、これはその有機溶媒分子を失い、結晶変態1となる。一部の実施形態では、結晶変態2から結晶変態1への変換は、結晶性の中間体を介して進行する。この結晶性中間体は脱水形態であり、空気から水を急速に取り込むと考えられる。理論により拘束されることを望むものではないが、溶媒分子は、結晶を分解および再結晶化することなく除去され得ると考えられている。
オデビキシバットの結晶変態1は、上述のように、水およびエタノールの混合物から得ることができるのみならず、水ならびにメタノール、2-プロパノール、アセトン、アセトニトリル、1,4-ジオキサン、DMF、およびDMSOからなる群から選択される有機溶媒の混合物中のオデビキシバットのスラリーからも得ることができる。これら条件下で得た異なる混合溶媒和物(結晶変態2)の乾燥の後、同じオデビキシバットの結晶性水和物、すなわち結晶変態1が得られる。
結晶変態1は、相対湿度に応じて、オデビキシバット1モルあたり最大約2モルの結晶に結合した水を含むことができる空隙率を含む。よって、この形態は、形式上チャネル型水和物である。しかしながら、約30%の相対湿度では、結晶変態1は、有機化合物1モルあたり実質的に化学量論量の約1.5モルの水を含み、よってセスキ水和物である。実質的に化学量論量の水は、結晶の水含有量は約30%~約70%のRHの正常な相対湿度の範囲内で湿度が変化する場合であっても実質的に一定のままであるため、好適である。実際に、約30%~約70%のRHなどの正常な湿度では、結晶変態1は、比較的低い吸湿性を呈する。
一実施形態では、本製剤は、2θ位5.6±0.2、6.7±0.2、および/または12.1±0.2で少なくとも特定のピークを有するCuKα1照射によって得られる粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、オデビキシバットの結晶変態1を含む。
特定の実施形態では、本製剤は、2θ位5.6±0.2、6.7±0.2、および12.1±0.2で特定のピーク、ならびに特徴的なピーク:4.1±0.2、4.6±0.2、9.3±0.2、9.4±0.2および10.7±0.2のうちの1つ以上を有するCuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する結晶変態1を含む。
より具体的な実施形態では、本製剤は、2θ位4.6±0.2、5.6±0.2、6.7±0.2、9.3±0.2、9.4±0.2および12.1±0.2で少なくとも特定のピークを有するCuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する結晶変態1を含む。
より具体的な実施形態では、本製剤は、2θ位4.1±0.2、4.6±0.2、5.6±0.2、6.7±0.2、9.3±0.2、9.4±0.2、10.7±0.2および12.1±0.2、ならびに8.1±0.2、8.6±0.2、13.4±0.2、13.8±0.2、13.9±0.2、16.6±0.2、17.3±0.2、17.7±0.2、18.3±0.2、18.9±0.2、19.4±0.2、19.7±0.2、20.5±0.2、20.8±0.2、2、1.6±0.2、23.2±0.2、24.3±0.2、29.8±0.2、および30.6±0.2のうちの1つ以上で特徴的なピークを有するCuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する結晶変態1を含む。
さらにより具体的な実施形態では、本製剤は、2θ位4.1±0.2、4.6±0.2、5.6±0.2、6.7±0.2、8.1±0.2、8.6±0.2、9.3±0.2、9.4±0.2、10.7±0.2、12.1±0.2、13.4±0.2、13.8±0.2、13.9±0.2、16.6±0.2、17.3±0.2、17.7±0.2、18.3±0.2、18.9±0.2、19.4±0.2、19.7±0.2、20.5±0.2、20.8±0.2、21.6±0.2、23.2±0.2、24.3±0.2、29.8±0.2、および30.6±0.2で特徴的なピークを有するCuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する結晶変態1を含む。
別の実施形態では、本製剤は、図1に実質的に示される、CuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する結晶変態1を含む。
結晶変態1は、(総結晶重量に基づき)約30%の相対湿度で約3.5(w/w)%の水を含むセスキ水和物であり、この結晶は、湿度が最大95%のRHまで上昇した際にさらに1.5(w/w)%の水を取り込み得ることが観察されている。このさらなる水の吸収および脱離は、完全に可逆性である。さらなる水は、表面上に吸収されてもよく、構造のチャネルをさらに満たしてもよい。一部の実施形態では、用語「水分過剰な(overhydrated)」は、オデビキシバット1モルあたり約1.5~約4モルの水、たとえばオデビキシバット1モルあたり約1.5~約3.5、またはたとえば約1.5~3、またはたとえば約1.5~約2、5、またはたとえば約1.5~約2モルの水を含む結晶変態1を指す。一部の実施形態では、「水分過剰な」は、オデビキシバット1モルあたり約2~約4モルの水、たとえばオデビキシバット1モルあたり約2~約3.5、またはたとえば約2~約3、またはたとえば約2~2、5モルの水を含む結晶変態1を指す。
水分過剰な結晶変態1のXRPDパターンは、たとえば真空において50℃で乾燥させた場合、わずかに変化することが観察されている。ピークの小さなシフトは、それぞれ図3および4に示されるように、2θの範囲5~13°および18~25°で最も明確に認められる。乾燥した変態を最大95%のRHなどの高い相対湿度に曝露することにより、水分過剰な変態のXRPDパターンが再度出現する。ピークシフトは、単位細胞の体積変化の結果であり、水分子が結晶構造の中および外へ出入りする際に起こる。
よって、別の実施形態では、本製剤は、2θ位5.7±0.2、6.7±0.2および/または12.0±0.2で少なくとも特定のピークを有するCuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する水分過剰な結晶変態1を含む。
特定の実施形態では、本製剤は、2θ位5.7±0.2、6.7±0.2および12.0±0.2で特定のピークならびに特徴的なピーク:4.0±0.2、9.4±0.2、9.6±0.2および10.8±0.2のうちの1つ以上を有するCuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する水分過剰な結晶変態1を含む。
より具体的な実施形態では、本製剤は、2θ位4.0±0.2、5.7±0.2、6.7±0.2、9.4±0.2、9.6±0.2、10.8±0.2および12.1±0.2で特定のピークを有するCuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する水分過剰な結晶変態1を含む。
より具体的な実施形態では、本製剤は、2θ位4.0±0.2、5.7±0.2、6.7±0.2、9.4±0.2、9.6±0.2、10.8±0.2および12.1±0.2、ならびに4.7±0.2、8.0±0.2、8.6±0.2、13.3±0.2、14.1±0.2、15.3±0.2、16.5±0.2、17.3±0.2、19.3±0.2、19.7±0.2、19.9±0.2、20.1±0.2、20.8±0.2、21.7±0.2、23.6±0.2、26.2±0.2、26.5±0.2、28.3±0.2、および30.9±0.2のうちの1つ以上で特徴的なピークを有するCuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有する水分過剰な結晶変態1を含む。
さらにより具体的な実施形態では、本製剤は、2θ位4.0±0.2、4.7±0.2、5.7±0.2、6.7±0.2、8.0±0.2、8.6±0.2、9.4±0.2、9.6±0.2、10.8±0.2、12.1±0.2、13.3±0.2、14.1±0.2、15.3±0.2、16.5±0.2、17.3±0.2、19.3±0.2、19.7±0.2、19.9±0.2、20.1±0.2、20.8±0.2、21.7±0.2、23.6±0.2、26.2±0.2、26.5±0.2、28.3±0.2、および30.9±0.2で特徴的なピークを有するCuKα1照射でによって得られるXRPDパターンを有する水分過剰な結晶変態1を含む。
別の実施形態では、本製剤は、図2で実質的に示される、CuKα1照射によって得られるXRPDパターンを有するオデビキシバットの水分過剰な結晶変態1を含む。
本製剤の調製における有機溶媒の使用は回避することが望ましい。一部の実施形態では、水が、本製剤の調製のための溶媒として使用される。オデビキシバットは、水のみへの溶解が非常に不十分であり、pH7および37℃での溶解度は、約30μg/mLもの低さであることが決定されている。この水中での低い溶解度のため、オデビキシバットの水性懸濁液は、オデビキシバットの大きい凝集体を含むことがあり、コア上での薬学的活性成分の不均一な分布をもたらすことがあり、すなわち、このコアは、異なる量のオデビキシバットを含むことがあり、よって用量の均一性に影響する。よって、一部の実施形態では、オデビキシバットの水性懸濁液は、均一である。一部の実施形態では、オデビキシバットの均一な水性懸濁液が、コア上に散布される。
オデビキシバットは、高い有効性を呈し、特に約5~20kgの体重の小児患者の処置において、低用量で投与しなければならない。本明細書中開示されるマルチパーティクル製剤に関する高用量の均一性を達成するためには、本製剤の各粒子が、実質的に同じ量のオデビキシバットを含むことが重要であり、すなわち、本製剤の粒子のオデビキシバット含有量の偏差は可能な限り低くなければならない。
本明細書中使用される場合、用語「均一な」は、約200μmより大きいオデビキシバットの凝集体を含まない懸濁液、たとえば約100μmより大きい凝集体がないかまたは約50μmより大きい凝集体がない懸濁液を指す。コーティング懸濁液におけるオデビキシバットの凝集体の大きさは、European Pharmacopoeia 9.0, monograph 2、9.37に基づく方法を使用し、実験のセクションに記載されるように、光学顕微鏡により決定され得る。あるいは、コーティング懸濁液におけるオデビキシバット凝集体の大きさは、低角レーザー光散乱(LALLS)などの光散乱技術により決定され得る。一部の実施形態では、コーティング懸濁液の粒径分布のd90値は、15μm未満、たとえば14μm未満、たとえば13μm未満、たとえば12μm未満、たとえば11μm未満、またはたとえば10μm未満である。
一部の実施形態では、オデビキシバットの均一な懸濁液は、湿潤製粉により水に化合物を分散させることにより調製され得る。湿潤製粉は、固体の物質を、剪断、粉砕、または摩耗により分散させるプロセスである。湿潤製粉装置の例として、コロイドミル、コニカルミル、ボールミル、ディスクミル、および高せん断分散機が挙げられる。本明細書中提供される製剤に使用するための湿潤製粉機の具体的な例は、コロイドミルである。
一部の実施形態では、オデビキシバットの結晶化度は、湿潤製粉の間に増加する。
一部の実施形態では、オデビキシバットは、まずホモジナイザーを使用して少量の水で湿潤され、その後コロイドミルを使用してみずに分散される。コア上へのホモジナイズした分散物を散布は、薬学的活性成分の均一な分布を可能にする。
本製剤は、界面活性剤などの本製剤に厳密には必要ではない成分を全く含まないことが望ましい。よって、一部の実施形態では、コーティング懸濁液は、界面活性剤を含まない。同様に、一部の実施形態では、本製剤のコーティング層は、界面活性剤を含まない。
一実施形態では、粒子は、サシェの中に含まれている。別の実施形態では、粒子は、カプセルの中に含まれている。このようなカプセルは、ゼラチン、セルロースベースのポリマー、たとえばヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、または多糖ベースのポリマー、たとえばプルランから作製され得る。カプセルは、そのまま飲み込んでもよく、または、たとえば中身(すなわち粒子)を投与のために食品ビヒクル上に散布することができるように開封されるように設計されてもよい。後者の場合、1つのカプセル中の粒子数は、テーブルスプーン1杯の食品上に適合する。一部の実施形態では、カプセルは、約20~約100mgの粒子、たとえば約30、約40、約50、約60、約70、約80、または約90mgの粒子を含む。
より若年の小児患者、たとえば乳児、幼児、および最大約5歳の小児では、粒子は、容易に飲み込むことができ、噛むことを必要としない食品、たとえばヨーグルト、アップルソース、果物のピューレ、またはオートミール上に散布され得る。より年長の小児患者、たとえば約6歳超の小児、青年、および若年の成年では、粒子を含むカプセルを、そのまま、すなわち開封することなく飲み込むことができる。まだ乳離れしていないかまたは半固体の食品を摂取することができない最大で生後約6カ月の新生児患者では、本製剤は、母乳、乳児用粉ミルク、または水などの適切な液体ビヒクルに粒子を分散させることにより、投与され得る。粒子が液体ビヒクルに分散されている場合、これらは、活性成分の喪失または分解の兆候を伴うことなく、分散から30分以内に患者に投与され得る。一部の実施形態では、すすぎを含むオデビキシバット粒子の投与のために使用される液体ビヒクルの体積は、約20mL未満、たとえば約15mL未満、たとえば約10mL未満、たとえば約5mL未満であり得る。一部の実施形態では、分散された粒子は、経口シリンジを使用して口に直接投与される。
本発明の多くの実施形態が記載されている。にもかかわらず、様々な修正が本発明の趣旨および範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解されるであろう。よって、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にある。
実施例
実施例1
進行性家族性肝内胆汁うっ滞症1型および2型を有する小児における、回腸胆汁酸輸送体阻害剤のオデビキシバットの有効性および安全性:PEDFIC 1の無作為化二重盲検プラセボ対照第3相臨床試験
PFICは、胆汁形成障害を伴う共通する基礎となる病因を伴う肝細胞起源の希少な遺伝性疾患の一群である。PFICは、ATP8B1およびABCB11の変異(それぞれ指定されたPFIC1型および2型)を含む、多くの遺伝子の遺伝子変異体から生じる。重度のそう痒は、PFICと診断された小児に共通しており、そう痒が著しくクオリティオブライフに影響し、肝臓移植の適応をもたらすことを考慮すると、何らかの形態の救済の必要が重要である。肝臓内での胆汁酸の保持は、PFICにおける胆汁うっ滞の病因の主要な構成要素である。胆汁酸の末梢循環への二次的な溢流が容易に測定され、疾患重症度の臨床上有用なマーカーを形成する。
PFIC患者の現在の処置選択肢は、胆汁および腸肝循環の外科的遮断、ならびに/または適応外対症療法に限定される。これら治療は適切な軽減を提供しない場合があるか、または末期肝疾患への進行を防止しない場合があるため、多くの場合患者は肝臓移植を必要とする。
IBATは、頂端側ナトリウム依存性胆汁酸輸送体(SLC10A2)とも呼ばれており、回腸末端の腸細胞の管腔表面に位置し;この輸送体は、肝臓へ戻る再循環のために抱合型胆汁酸の再吸収を媒介する。IBATの阻害は、腸肝循環を妨害し、腸肝循環の外科的遮断と類似する胆汁酸の糞便中排出をもたらす。
オデビキシバットは、胆汁うっ滞性肝疾患を処置するために発症時に経口的に投与される強力な管腔限定性の選択的IBAT阻害剤である。この第3相無作為化24週間試験(PEDFIC 1)では、オデビキシバットの有効性および安全性をプラセボと比較して、PFIC1またはPFIC2を有する小児において評価した。PFIC患者におけるオデビキシバットの有効性を、PFIC1型または2型の確定診断を有する62人の患者について行った24週間無作為化二重盲検プラセボ対照試験で評価した(NCT03566238;European Union (EU), 2017-002338-2、1;PEDFIC1;図1)。患者を、プラセボまたは40もしくは120μg/kgのオデビキシバットに1:1:1に無作為化し、PFICの型(1または2)および年齢(6カ月~5歳、6~12歳、および13~18歳)により層別化した。胆汁酸塩排出ポンプ(BSEP)タンパク質の完全な非存在を予測するABCB11遺伝子の病理的な変異を有する患者およびアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)>10×ULNまたはビリルビン>5×ULNを有する患者を、この試験から除外した。
方法
この多施設試験(ClinicalTrials.gov identifier: NCT03566238)は、米国、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリア、および中東の33の場所で行った。ヘルシンキ宣言およびInternational Conference on Harmonization guidelines for Good Clinical Practiceを遵守したこの試験は、各場所の関連する施設内治験審査委員会および倫理委員会により承認された。患者または患者の介護者は、試験に入る前に書面でのインフォームドコンセントを提供した。
試験設計および処置
この試験は、スクリーニング段階および並行設計処置期間からなるものであった(図1)。2回のスクリーニング訪問が行われた:初回は、試験薬の初回投与前の-56~-25日目に行われ;2回目は、-28~-7日目に行われた。0日目に、全ての適格患者を、経口投与の1日1回のプラセボ、40μg/kg/日のオデビキシバット、または120μg/kg/日のオデビキシバットに1:1:1で無作為化した。書面でのインフォームドコンセントを得た後、8桁の患者の識別番号を、IWRS(Interactive Web Response System)により割り当てた。最初の2桁は国を示し、次の3桁は場所の番号を示し、次の3桁は患者の一連番号を示した。無作為化コードは、ICON Clinical Research Ltd(Dublin, Ireland)にて生物統計学者により作製されたコンピュータであり、プロジェクトチームとは無関係なFirma Clinical Research(Chicago, IL, USA)にて非盲検の統計学者により保存された。無作為化に適格であるとみなされた患者は、どの処置を患者に割り当てたかを識別するIWRSによる固有の4桁の無作為化番号を割り当てられた。無作為化は、ブロックサイズ6で行われ、用量スキーム間に適切な均衡を確保するためPFIC1型または2型および年齢のグループ(6カ月~5歳、6~12歳、および13~18歳)(1:1:1)により層別化した。別の無作為化リストを、層別化とは無関係に、試験A4250-003に参加した患者のために準備した。無作為化コードは、患者が無作為化に適格となった場合に順次割り当てた。IWRSシステムは、各処方訪問時に無作為化アームに対応する試験薬番号を割り当てた。5桁の試験薬番号は、試験薬パックを識別し、試験薬ラベルに詳述された。
処置の割り当ての盲検を確保するために、試験薬およびマッチングプラセボは、同じ形状および大きさであり、試験薬容器に無作為化した処置割り当てを識別しないラベルが付されていた。試験薬の処方は、IWRSによりコーディネートされた。
処置は、施設内での診療訪問の間に処方され、患者または介護者は、自宅で毎朝、試験薬をカプセル(複数可)のまま(グラス一杯の水および食品と共に飲み込む)または柔らかい室温の食品(たとえばアップルソース、次いで水)上に分散して摂取または投与するように指示された。二重盲検のPEDFIC 1の処置期間は、24週間続いた。
処置期間を完了した患者は、試験薬の最後の投与から28日後に経過観察訪問に出席したか、または全ての患者にオデビキシバットを投与する任意選択の72週間の非盲検継続投与試験(PEDFIC 2;ClinicalTrials.gov identifier: NCT03659916)を継続することができた。当初、患者は、12週間以上の処置後に認容できない症状によりPEDFIC 1を中止することができ、PEDFIC 2へと早期にロールオーバーすることができたが;この規定は、最後のPEDFIC 1プロトコル補正により除外された。スクリーニング、処置、および経過観察のための訪問を含む最大10回の計画された診療訪問があり、この中に無作為化の間の2週目での1回の電話呼び出しおよび4週目での訪問が含まれていた。
患者
選択基準
ATP8B1遺伝子(すなわちPFIC1)またはABCB11遺伝子(すなわちPFIC2)における両アレル性の病原性変異が遺伝的に確認され、血清中胆汁酸の上昇(≧100μmol/L)、有意なそう痒の病歴、および無作為化前の14日間に2以上の介護者により報告され観察された引っかきスコア(毎日の電子手帳[eDiary]エントリから計算)を有する小児(0.5~18歳)が、参加に適格であった。さらに、介護者または年齢が適切な患者(8歳以上)は、症状を記録するためeDiaryデバイスを使用することに同意した。機能的な胆汁酸塩排出ポンプタンパク質の完全な非存在を予測するABCB11の2つの変異を有する患者は除外された。
さらなる除外基準は、以下:他の種類の肝疾患(たとえば胆道閉鎖症、良性再発性肝内胆汁うっ滞、肝臓がん、胆汁うっ滞の非進行性家族性肝内胆汁うっ滞[PFIC]の病因の病理組織学的なエビデンス);胆汁酸の代謝に干渉することが知られている疾患もしくは病態(たとえば炎症性腸疾患);慢性(3カ月超の)下痢;処置開始4週間以内の、入院もしくは非経口的抗感染処置を必要とする活性な、臨床上有意な、急性もしくは慢性の感染症;または慢性腎疾患の病歴または進行中の存在を含んでいた。患者は、スクリーニング期間前の6カ月以内に胆道分流手術を受けていた場合;肝臓移植を受けたかまたは肝臓移植が無作為化の6カ月以内に計画されていた場合;非代償性肝疾患(腹水貯留)の兆候、または慢性胆汁うっ滞以外のいずれかの病態(たとえば治療抵抗性アトピー性皮膚炎、他の原発性そう痒性皮膚疾患)により引き起こされるそう痒を有していた場合、試験から除外された。消化管の運動能を遅らせる樹脂または薬物療法の使用は許可されなかった。以下の閾値:国際標準化比(INR)>1.4、血清中アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)>スクリーニング時の正常上限(ULN)の10倍、血清中ALT>最後の6カ月間でULNの15倍、および総ビリルビン>スクリーニング時にULNの10倍、を超える実験パラメータを有する患者は除外された。
評価
2つの異なる主要評価項目を評価した。この試験における最初の主要評価項目は、観察者報告アウトカム(ObsRO)評価尺度に基づく24週間の処置期間にわたる患者レベルでの正のそう痒評価の割合であった。正のそう痒評価は、1以下のスコアまたはベースラインからの少なくとも1ポイントの改善であった。そう痒評価は、5ポイントの尺度(0~4)を使用して午前中および午後に行われ、高いスコアは悪化した引っかき傷および/または睡眠障害を表していた。そう痒スコアの1ポイント以上の改善であるベースラインからの変化は、データベースのロックの前の盲検解析を介して臨床上意味があると決定された。
試験はまた、第2の主要評価項目、絶食時血清中胆汁酸レベルが少なくとも70%低下した患者の割合、または処置(すなわち24週間のオデビキシバットの投与)の終了時に70μmol/L(28.6μg/mL)以下のレベルを達成した患者の割合によっても強化された。さらなる副次評価項目は、発育、睡眠パラメータ(ObsROあたり)、およびALTのベースラインから処置の終了までの変化を含んでいた。処置および経過観察期間の間の全ての血清中胆汁酸の結果は、盲検であった。
有効性は、sBAを測定するための盲検血液サンプルの回収を介して、およびそう痒を記録するためのeDiary応答(そう痒応答は、0~4に等級付けされており、高いスコアは悪化した症状を表す)により評価した。絶食時血清中胆汁酸を測定するための血液サンプルは、全ての訪問時に採取され、検証された商業的なアッセイを使用して中央研究所により処理された(Diazyme Laboratories; Poway, CA, USA)。患者は、サンプルを収集する前、4時間以上の絶食するように要請された。安全性の評価は、有害事象(AE)、臨床検査によるモニタリング、および身体検査を含んでいた。
有効性の副次評価項目は、血清中胆汁酸、血清中アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、および発育のベースラインから24週目までの変化;24週目でそう痒応答(すなわちObsROそう痒測定での1ポイント以上の低下)を有する患者の割合;腸肝循環の外科的遮断または肝臓移植を受けた患者の数;ならびにObsRO評価に基づく睡眠パラメータの変化を含んだ。発育は、身長および体重のZスコアに基づくものであり、発育の変化は標準的な発育曲線との比較により評価した。
探索的評価項目は、総ビリルビン、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、およびγグルタミル-トランスフェラーゼのベースラインから24週目までの変化;胆汁酸合成の選択マーカー(すなわちオートタキシン、血漿中7αヒドロキシ-4-コレステン-3-オン[C4])の変化;ならびに肝病理学スコア(すなわちAST対血小板比指数(APRI)、Fibrosis-4(FIB-4)、および小児末期肝疾患/末期肝疾患のモデル[PELD/MELD])の変化を含んでいた。
オートタキシンおよび血漿中C4レベルのための血液サンプルは、体重が10kg超である小児から採取した。APRIスコアを使用して、肝臓の線維症を測定した。APRIスコアが低い(<0.5)と、陰性的中率(および肝硬変を除外する特性)が高く、値が高い(>1.5)と、陽性的中率(および肝硬変と診断(rule in)する特性)が高い。FIB-4スコアは、肝臓における瘢痕の量を推定する。FIB-4スコア<1.45は、進行性線維症に関して90%の陰性的中率を有し、スコア>3.25は、進行性線維症に関して65%の陰性的中率を有する。5 PELD/MELDスコアを使用して、肝臓移植を待機している患者の相対的な肝疾患の重症度および予測生存率を推定した。12歳未満の患者のPELDスコアは、負~正の値(たとえば-10~50)の範囲にあり、以下の試験結果:アルブミン、ビリルビン、INR、発育、および年齢を考慮する。MELDスコアは、12歳以上の患者では、6~40の範囲にあり、以下の試験結果:血清中クレアチニン、ビリルビン、INR、および血清中ナトリウムを考慮する。それぞれに関して低いスコアは、重度でない肝疾患を表す。
安全性
PEDFIC 1の安全性の主要評価項目は、治療下で発現した有害事象(TEAE)の頻度に基づくものであった。TEAEは、オデビキシバットおよびプラセボの因果関係、重症度、および重篤度より分類された。他の安全性の評価は、身体検査、バイタルサイン、臨床検査、および腹部超音波検査(肝臓および脾臓)を含んでいた。
統計解析
サンプルサイズの計算ならびにどのように推定に関する指標および記述統計量が適用されるかを含む統計解析の説明。計画されたサンプルサイズは、処置アームあたり20人以上の評価可能な患者を得るために60~70人の患者であり;主要評価項目では、アームあたり20人の患者を使用した5000回の繰り返しを行うシミュレーションを行い、多重度の調整後に検出力を推定し、各推定検出力に関して0.7%未満の標準誤差をもたらした。
有効性および安全性のアウトカムの解析
24週間の処置期間にわたる患者レベルでの正のそう痒評価の割合の主要有効性変数(primary efficacy variable)に関して、処置アームを含み、共変数としての概算のAMおよびPMのベースラインそう痒スコア、ならびに固定効果としての処置グループおよび統計因子(すなわちPFIC型および年齢のカテゴリ(0.5~5歳;6~12歳;13~18歳)を含む共分散分析(ANCOVA)モデルを使用した。AMベースラインスコアは、試験薬の初回投与前の14日間の平均AMスコアであり、同じ手法を、PMベースラインスコアの導出に使用した。24週間の処置期間にわたり各個体に関して合計336の可能性のあるAMスコアおよびPMスコアが存在した。PEDFIC 2継続投与試験に早期にロールオーバーした患者では、早期のロールオーバーの時点の後の全てのそう痒評価は、陰性とみなされた。該当する場合、処置アームによる最小二乗(LS)平均(SE)、95%CI、およびP値を計算した。
絶食時血清中胆汁酸応答の主要有効性変数に関して、PFICの型および年齢のカテゴリ(0.5~5歳;6~12歳;13~18歳)により層別化したCochran-Mantel-Haenszel検定を、試験の終了時に行い、2つのオデビキシバットグループをプラセボと比較した(次の段落でさらなる詳細を参照されたい)。絶食時血清中胆汁酸のベースラインを、試験薬の初回投与前の最後の2つの値の平均値として計算し;最後の値は、22週目および24週目の値を平均することにより計算した。PEDFIC 2継続投与試験に早期にロールオーバーし、この時点での欠測データを有する全ての患者は、血清中胆汁酸の有効性主要評価項目のノンレスポンダーとみなされた。該当する場合、応答した患者の割合、Clopper-Pearsonの95%CI、およびP値を計算した。
各主要評価項目で、閉検定手順を使用して以下のように第一種過誤を制御した:低用量および高用量のグループをプールし、まずプラセボと比較した;片側P値が0.02、5以下であった場合、低用量とプラセボの比較および高用量とプラセボの比較に関する片側P値をそれぞれ計算した。ここで提示されたP値は、片側P値に2を乗算することにより両側P値に変換されている。
副次評価項目、探索的評価項目、サブグループ解析、および安全性データを、記述統計により要約した。有害事象(AE)を、Medical Dictionary for Regulatory Activities version 23.0を使用してコード化した。
結果
患者
患者の内訳
試験の内訳およびベースラインの特徴を、図2および3、ならびに表1Aに提供する。合計62人の患者を、プラセボ、オデビキシバット40μg/kg/日、およびオデビキシバット120μg/kg/日にそれぞれ20、23、19に無作為化した。全体として、49人(79%)が、24週間の処置期間を完了した(図2)。11人の患者(プラセボ、N=5;オデビキシバット40μg/kg/日、N=4;オデビキシバット120μg/kg/日、N=2)は、改善なしまたは認容できない症状との患者または介護者の判断(すなわち患者および臨床医は、最後の患者が試験を完了するまでに試験のアウトカムを知らされていないため、有効性がないという認識)により処置を中止し、24週間の処置を完了する前に継続投与試験にロールオーバーした。さらに、オデビキシバット40μg/kg/日によって処置した1人の患者が、服薬不遵守およびクリニックへ行くことができなくなったため中止し、オデビキシバット120μg/kg/日によって処置した1人の患者が、下痢のTEAEにより早期に中止した。
患者の人口統計学およびベースラインでの特徴を、表1Aに表す。試験1の患者の年齢の中央値(範囲)は、3.2歳(0.5~15.9歳;76%が5歳以下であった)であり;50%が男性であり、84%が白人であった。患者の27%がPFIC1型を有しており、73%がPFIC2型を有しており、診断からの全期間の中央値は1.5年であった。ベースライン(試験へのエントリ)時に、患者の81%はウルソデオキシコール酸(UDCA)によって処置されており、66%がリファンピシンによって処置されており、89%がUDCAおよび/またはリファンピシンによって処置されていた。Child-Pugh分類あたりのベースラインでの肝障害は、患者の66%で軽度であり、患者の64%で中程度であった。eGFRのベースラインの平均値(SD)は、164(30.6)mL/分/1.73mであった。ALT、AST、およびビリルビンのレベルのベースラインの平均値(SD)は、それぞれ100(116.8)U/L、101(69.8)U/L、および3.2(3.57)mg/dLであった。図3を参照されたい。そう痒スコア(範囲0~4)および血清中胆汁酸レベルのベースラインの平均値は、オデビキシバットによって処置した患者(それぞれ(2、9[0.09]および103[8.2]μg/mL)ならびにプラセボによって処置した患者(それぞれ(3.0[0.14]および101[9.2]μg/mL)で類似していた。図3を参照されたい。
PFIC患者が発育障害を経験する可能性と一致して、年齢に対する身長および年齢に対する体重のZスコアの中央値は、それぞれベースラインで-1.7および-1.0であり、患者が発育に関して年齢が一致する同等者を下回ることを表していた。ベースラインでは、血清中胆汁酸、血清中ALT、および総ビリルビンレベルの中央値は、正常範囲を超えてかなり高く(表1A)、胆汁うっ滞を表していた。プラセボグループとオデビキシバットグループの間のベースラインでの特定の特徴(たとえばALTレベル、UDCAまたはリファンピシンの使用)にいくつかの差異が存在したが、これらは、無作為化のために使用した層別因子ではなかった。
Figure 2023549226000003
Figure 2023549226000004
有効性
主要評価項目
この試験は、両主要評価項目を満たした。そう痒の有意な改善が、オデビキシバットグループ対プラセボで観察された(図4および5)。オデビキシバットによる処置は、40μg/kg/日および120μg/kg/日の用量で、全体的におよび別々に、ObsRo評価尺度に基づき24週間の処置期間にわたりプラセボと比較してそう痒の統計学的に有意な改善をもたらした:患者レベルでの正のそう痒評価の割合の最小二乗平均は、プラセボでの30%と比較して全てのオデビキシバットグループで55%であった(P=0.004;オデビキシバット40および120μg/kg/日のグループにおいてそれぞれ58%および52%)。特に、図4Aに示されるように、オデビキシバット40μg/kg/日とプラセボとの間の24週間にわたる正のそう痒評価の割合の処置の差異の最小二乗平均は28.2%(95% CI 9.2、46.6;片側P=0.0019)であり、オデビキシバット120μg/kg/日とプラセボとの間では21.7%(95% CI 1.9,41.5;片側P=0.0163)であった。ベースラインから処置の終了時までの平均そう痒スコアの変化は、オデビキシバットで-1.13であり、プラセボで-0.25であった。
24週間の処置後、血清中胆汁酸応答の比率もまた、プラセボと比較して全てのオデビキシバットのグループで有意に高かった(P=0.003;図4B)。血清中胆汁酸応答を達成した患者の割合の平均値は、オデビキシバットを投与された全ての患者で33%であり(オデビキシバット40および120μg/kg/日のグループの患者のそれぞれの44%および21%を含む)、プラセボを投与した患者は、この応答の閾値を満たさなかった。
他の有効性評価項目
毎月のObsRO引っかき傷スコアの平均値に基づくオデビキシバットによって処置した患者のそう痒の改善は、4週目の処置までに改善され;ObsROそう痒スコアのベースラインから21~24週目までの平均変化(SE)は、オデビキシバットでは-1.11(0.2)であり、プラセボでは-0.25(0.2)であった(図5A)。さらに、オデビキシバットによって処置した患者の高い割合が、プラセボによって処置した患者よりも、毎月の平均スコアに基づく24週目でのそう痒の臨床上意味のある変化を有していた(それぞれ43%対11%、図5B)。
血清中胆汁酸に関して、患者の有意に高いパーセンテージが、プラセボと比較してオデビキシバットによりsBA応答を達成した(図6および7)。また、血清中胆汁酸のベースラインからの変化も、オデビキシバットによる処置の4週目もの早期に観察され;22~24週目では、平均血清中胆汁酸レベルは、全てのオデビキシバットグループで114.3μmol/L減少し、プラセボでは13.1μmol/L増加した(図7)。オデビキシバット40μg/kg/日とプラセボとの間の血清中胆汁酸低下の評価項目を満たす患者のパーセンテージの差異の平均は、44.1%(95%CI 23.6、64.6;片側P=0.0015)であり、オデビキシバット120μg/kg/日とプラセボとの間では21.6%(片側P=0.0174)であった。平均sBAは、処置の終了時に、オデビキシバットでは減少し(-114.3μmol/L)、プラセボでは増加した(13.1μmol/L)。
PFIC1患者またはPFIC2患者における処置の応答を評価するために、サブグループ解析を行った。そう痒およびsBAの両方に関して、処置効果の大きさは、PFIC1患者またはPFIC2患者において類似していた(図8)。オデビキシバットによって処置したPFIC1患者の24週間の処置の間の正のそう痒評価の割合の平均は、プラセボによって処置したPFIC1患者よりも高く;プラセボによって処置したPFIC2患者と比較すると、オデビキシバットによって処置したPFIC2患者では同様の効果が観察された(図8A)。24週目で血清中胆汁酸応答基準を満たしたオデビキシバットによって処置したPFIC1患者およびPFIC2患者の割合は、それぞれ17%および40%であり、いずれのサブグループにおいてもプラセボによって処置した患者は血清中胆汁酸応答を達成しなかった(図8B)。
オデビキシバットによる処置は、標準的な肝臓に関連する試験においてベースラインからの低下をもたらした:24週目で、血清中ALTの変化の平均(SE)は、オデビキシバットでは-26.7(14.0)U/Lであり、プラセボでは3.7(5.0)U/Lであった;さらなる肝臓パラメータ、胆汁酸合成の生化学的なマーカー、および肝臓病態の測定値の変化を、図1Bに提示する。試験の間、62人の患者の中で、腸肝循環の外科的遮断および肝臓移植を受けた患者はいなかった。
Figure 2023549226000005

Figure 2023549226000006
表1Cは、オデビキシバットとプラセボとの間のこの試験における重要な有効性結果比較の結果を提示する。
Figure 2023549226000007
身長Zスコアのベースラインから処置の終了時までの変化の平均(SE)は、オデビキシバット40および120μg/kg/日のグループにおいてそれぞれ0.29(0.106)および0.15(0.12、4)であり、プラセボグループで0.10(0.102)であった。24週間にわたるオデビキシバットによる処置は、プラセボと比較して発育を改善した。身長Zスコアのベースラインから24週目までの変化の平均(SE)は、オデビキシバットによって処置した患者では0.0(0.1)であり、プラセボを投与した患者では-0.2(0.1)であった。体重Zスコアのベースラインから24週目までの変化の平均(SE)は、オデビキシバットによって処置した患者では0.2(0.1)であり、プラセボを投与した患者では0.1(0.1)であった。
そう痒に関して観察された改善と一致して、オデビキシバットによる処置は、介護者が報告した情報に基づき患者の睡眠パラメータを改善した。オデビキシバットは、患者が鎮静を必要した日数のパーセンテージを低下させ、多くの場合患者は、睡眠への支援の必要性が少なくなり、介護者と一緒に眠る必要がある日数が少なくなった(入眠の支援を伴う日数のパーセンテージのベースラインから処置の終了までの変化の平均(SE)は、40μg/kg/日、120μg/kg/日、およびプラセボでそれぞれ-51.8[9.86]、-32.6[14.57]、および-3.2[2.89]であり、鎮静を必要とする日数のパーセンテージでは、それぞれ51.5%[10.32]、34.9%[13.37]、および-7.6%[6.18]であり、介護者と一緒に眠る日数のパーセンテージでは、それぞれ49.4%[10.47]、-33.1%[11.80]、および5.5%[4.84]であった)。
ベースラインでは、患者は典型的に、介護者の報告に基づき、入眠の支援を必要とし(日数のパーセンテージ:オデビキシバット全体、82%;プラセボ74%)、鎮静を必要とし(84%;73%)、または介護者と一緒に眠った(73%;58%)。処置期間の間、これら睡眠パラメータのベースラインからの平均減少は、プラセボと比較してオデビキシバットではより大きく(すなわちより改善され);プラセボでのベースラインからの変化は最小限であった。たとえば、処置の21~24週目までに、オデビキシバットをプラセボと比較するベースラインからの変化の平均は、入眠の支援を必要とする日数のパーセンテージでは-43%対-3%であり;鎮静を必要とする日数のパーセンテージでは-44%対-8%であり;介護者と一緒に眠る日数のパーセンテージでは-42%対-6%であった。
さらに、介護者は、0(「全く疲れない」)から4(「非常に疲れる」)までの範囲の5ポイントの尺度を使用して患者の日中の疲労度を等級付けした。ベースラインでは、全ての患者は、中程度の日中の疲労度(平均スコア:オデビキシバット全体、2.3;プラセボ2.7)を有していた。ベースラインから21~24週目までにより大きな減少(改善)の平均が、プラセボと比較してオデビキシバットで観察された(それぞれ-0.99対-0.49)。引っかき傷による出血を認めた日数のパーセンテージ、夜中に起きる回数、または睡眠導入剤を摂取する日数のパーセンテージという睡眠のアウトカムに関して、処置グループ間で明確な差異は認められなかった。これらパラメータでは、ベースラインおよび処置終了時の値の両方において幅広いばらつきが存在した。
ALTにおけるベースラインから処置の終了までの変化の平均(SE)は、オデビキシバット40および120μg/kg/日によって-27.9(17.97)U/Lおよび-25.3(22.47)U/Lであり、プラセボによって3.7(4.95)U/Lであった。
安全性
全体的に、オデビキシバットを投与した42人の患者のうち35人(83%)が、少なくとも1つの処置終了時有害事象(TEAE)を経験しており;同様の比率が、プラセボを投与した患者で観察された(17/20;85%;表2)。TEAEの全体的な比率は、オデビキシバットを用量グループ間で類似していた。大部分のTEAEは、重症度が軽度または中程度であった。最も一般的に報告されたTEAE(患者全体の10%以上で起こった)は、下痢/高頻度の腸管運動(オデビキシバットとプラセボとの比較:31%対10%),発熱(29%対25%)、上気道感染症(19%対15%)、嘔吐(17%対0%)、ALTの増加(14%対5%)、および血清中ビリルビンの増加(12%対10%)であった。
全体で、オデビキシバットによるTEAEの33.3%およびプラセボによる15.0%が、研究者により試験薬に関連するとみなされた。下痢または高頻度の腸管運動の、処置に関連するAEは、オデビキシバットによって処置した患者の9.5%およびプラセボによって処置した患者の5.0%で起こった。死亡、処置に関連する重篤なAE、または肝臓の代償不全に関連するTEAEは起こらなかった。オデビキシバット120μg/kg/日数のアームにおける1人の患者が、下痢のAEにより中止した。表2を参照されたい。
Figure 2023549226000008
結論
40および120μg/kg/日の用量のオデビキシバットによる処置は、PFIC1またはPFIC2を有する小児において、プラセボと比較して24週間にわたりそう痒の症状およびsBAの統計学的に有意な減少をもたらした。これら改善は速やかに起こり、継続処置の間持続した。40および120μg/kg/日の用量でのオデビキシバットは、24週間にわたり良好に認容され、大部分のTEAEは、重症度が軽度~中程度であり、用量は限定されなかった。オデビキシバットの安全性のプロファイルは、40および120μg/kg/日の用量グループにおいて同等であった。全体的に、この第3相臨床試験は、オデビキシバットが、アンメットメディカルニーズが高い疾患において有意な処置の利点を提供する可能性を有することを示唆している。
PFICの2つの潜在的に重篤な特性は、進行性の肝臓損傷をもたらす胆汁うっ滞および絶え間ないそう痒である。過剰に保持された肝内胆汁酸(高い血清中胆汁酸を反映)は、これら小児で見られる進行性の肝臓損傷に関連しており、これに寄与すると考えられている。腸肝循環の外科的遮断は、血清中胆汁酸およびそう痒を低減することができ、ならびに他の臨床上のアウトカムを改善することができる;重要なことに、このような分流手術により低い血清中胆汁酸を達成した患者は、自身のネイティブな肝臓と共に生存期間を延長した。しかしながら、胆汁分流に対する応答は経時的に減弱し得、多くの患者は、手術後に胆汁うっ滞またはそう痒の再発を経験する。肝臓移植は、PFIC患者が末期肝疾患、肝細胞癌、または適応外内科的治療もしくは胆汁分流に応答しないそう痒を有する場合に、検討される。しかしながら、肝臓移植は、全ての患者を治癒しない可能性がある。
本試験において、オデビキシバットに関連するそう痒の低減が、臨床的に意味のあるものであった。興味深いことに、オデビキシバットはまた、24週間の処置で、提案される起痒物質のオートタキシンレベルをほぼ半減させた。さらに、胆汁酸の蓄積が進行中の肝臓損傷に寄与する限り、オデビキシバットによる胆汁酸レベルの低下はまた、肝臓の健康の改善および肝臓移植の遅延をもたらすことができ;この可能性はまた、オデビキシバットを投与した患者で観察される肝臓の生化学的パラメータの改善によっても裏付けられている。よって、オデビキシバットは、この患者集団において肝臓移植を遅延、またはさらには防ぐ可能性を有し得る。
そう痒に関する知見は、主観的な測定に関連する一般的な限定の観点から考慮すべきである;しかしながら、これら試験結果は、いくつかの要因、すなわち:プラセボ対照の包含および2つの主要評価項目(1つは症状の主観的な測定に基づき、もう一方は、生物的パラメータに基づく)に関する正の知見により裏付けられている。さらに、試験の適格性の基準(すなわち、肝臓パラメータが過剰に異常値を示す患者の除外)により、これら試験の知見は、これら特徴を有する全てのPFIC患者に対し完全に一般化することはできない。
この試験の一部はCOVID-19のパンデミックの間に行われたが、この期間の間経過観察できなかった患者はいなかった。全体的に、大部分の患者(79%)は、処置期間を完了し、18%が早期に進行中の継続投与試験、PEDFIC 2にロールオーバーした。PEDFIC 2は、PEDFIC 1からの患者およびいずれかの型のPFICを有する新規の患者を含む;計画された中間のデータカットで、69人の患者がオデビキシバットによる非盲検の処置を受け(曝露の中央値;36週間)、これは、全般的に良好に認容され、臨床的な利点の持続が観察された。
1日1回の経口カプセルとして投与されたオデビキシバットは、PFIC患者において腸肝循環を遮断するための非外科的な薬理学的選択肢を表す。PEDFIC 1試験では、有効性主要評価項目の両方が満たされ、オデビキシバット40または120μg/kg/日は、プラセボと比較してそう痒を改善し、血清中胆汁酸を低減した。さらに、オデビキシバットによる処置効果は、PFIC1患者またはPFIC2患者において観察された。予想外のTEAEは観察されず、オデビキシバットによる処置は全般的に良好に認容された。全体として、これらデータは、オデビキシバットが、PFIC患者の標準治療を改善し、ンメットメディカルニーズが高い疾患グループに有意な処置の利点を提供する可能性を有することを示唆している。
実施例2-進行性家族性肝内胆汁うっ滞症を有する小児における回腸胆汁酸輸送体阻害剤のオデビキシバットの長期間の有効性および安全性:PEDFIC 2、非盲検第3相臨床試験からの中間結果
最初の試験(実施例1)での処置後、患者は、第2の試験の、72週間の非盲検継続投与試験への登録に適格であった。この進行中の72週間の非盲検継続投与試験では、PFIC患者は、オデビキシバット120μg/kg/日によって処置された。最大48週間の間120μg/kg/日によって処置された69人の患者(PFIC1(26%)、PFIC2(65%)、またはPFIC3(7%))は、身長、体重、およびBMIに関するZスコアのレビュー、ならびにALT、AST、および総ビリルビンの改善に基づき、血清中胆汁酸の低減および発育速度の改善に関する持続可能な効果を経験した。これら効果は、処置された患者において18カ月以上維持された。この実施例は、24週間の処置を通しての中間解析を詳述している。
試験集団
コホート
適格患者を、以下の基準に基づき、2つのコホートのうちの1つに登録した:
コホート1:PEDFIC 1において24週間の処置を完了した患者(またはPEDFIC 1において最小12週間の処置後に認容できない症状によりPEDFIC 1を早期に中止した患者)。
これら患者は、以前に、PEDFIC 1においてオデビキシバット(40もしくは120μg/kg/日)またはプラセボによって処置されており、それぞれ「PIO」および「PIP」と命名された。
コホート2:PEDFIC 1の適格基準を満たさなかったか、または試験の参加が終了した後にPEDFIC 1に登録するために適格であった患者;これらは新規に登録された患者であった。
PIPグループおよびコホート2の両グループの患者は、この試験の開始時にオデビキシバットに対する処置にナイーブであった。
選択基準
両コホートにおいて、適格患者は、遺伝的にPFICが確認されており、高い血清中胆汁酸(sBA;≧100μmol/L)、および有意なそう痒の病歴(すなわちPRUCISION(登録商標)評価尺度を使用した患者/介護者の報告あたり2以上のかゆみまたは引っかき傷スコア)を有する患者であった。
機能的なABCB11タンパク質(すなわち胆汁酸塩排出ポンプ)を有さない患者は除外された。
さらに、PEDFIC 1からロールオーバーした患者(すなわちコホート1)は、PFIC1またはPFIC2の診断を有していなければならず、PEDFIC 1の開始時に0.5~18歳でなければならず;PEDFIC 2に新規に登録された患者(すなわちコホート2)では、年齢またはPFICのサブタイプは限定されなかった。
試験設計
この第3相臨床試験は、スクリーニング期間(新規に登録された患者(すなわちコホート2)でのみ)および72週間の処置期間(図9)(ここで全ての患者は、経口的に1日1回オデビキシバット120μg/kgを投与された)を含んだ。
患者は、オデビキシバット120μg/kgの初回投与の4および12週間後、ならびにその後は約10~12週間ごとに、診療所に来院した。
72週間の処置期間の後、患者は、処置の継続のため任意選択の継続投与に登録されるか、または試験薬の終了から4週間後に経過観察訪問のため来院した。
アウトカム、評価、および統計解析
主要有効性アウトカムは、変化および応答基準を満たす患者の割合の平均値を含む、sBAおよびそう痒に及ぼすオデビキシバットの効果を評価することであった。
sBAレスポンダーは、sBAの正常化または70%以上の低減を達成した患者として定義した。
そう痒レスポンダーは、1ポイント以上のそう痒評価の低下を達成した患者として定義した。
副次アウトカムは、オデビキシバットの長期間の安全性および認容性を特徴づけること、ならびに発育、胆汁分流、および/または肝臓移植、および胆汁うっ滞および肝疾患のマーカーに及ぼすオデビキシバットの効果を特徴づけることを含む。
PIOグループおよびPIPグループでは、2つのベースライン(PEDFIC 1のベースラインおよびPEDFIC 2のベースライン)が存在し、コホート2の患者では、ベースラインは、PEDFIC 2におけるオデビキシバットの開始前の値を指す。
中間解析は、PEDFIC 2における24週間の処置後に収集したデータに焦点を当てている。
T検定を使用して、PIOグループおいてのみ主要アウトカムのP値を計算した;他のアウトカムを記述統計により要約した。
結果
内訳
PEDFIC 1からロールオーバーした53人の患者および16人の新規登録患者を含む合計69人の患者が、データカットオフ日の時点でPEDFIC 2の処置を受けた(すなわちコホート2)。
全体として、この試験に入った35人の患者は、処置にナイーブであった(P1Pで19人;コホート2で16人)。
大部分の患者は、処置を継続していた(65/69、92%)。
4人の患者がデータカットオフ日の時点で処置を中止した:P1Oにおいて3人の患者(同意の撤回により1人、胆汁うっ滞の有害事象(AE)およびその後の外科的な胆汁分流により1人、肝臓移植により1人)、ならびにコホート2において1人の患者(同意の撤回および急性膵炎により)。
人口統計学&ベースラインの特徴
表3は、PEDFIC 1のベースライン(コホート1)およびPEDFIC 2でのベースライン(コホート1および2の両方)での患者の人口統計学および特徴を提示する。
PEDFIC 2でのベースラインでは、全69人の患者の年齢の中央値は、4.1歳(1~19.5歳の範囲)であり、半数を超える患者がPFIC2(n=45、65%)を有し;さらに、18人の患者(16%)がPFIC1を有しており、5人の患者(7%)がPFIC3を有しており、1人の患者が、MYO5B PFIC変異体を有していた。
Figure 2023549226000009

Figure 2023549226000010
有効性
血清中胆汁酸
PEDFIC 1でのベースラインからPEDFIC 2の24週目までの期間にわたりP1Oグループでは、これら患者の大部分において約48週間の累積的なオデビキシバットへの曝露を表し、平均sBAは、251.8μmol/Lから85.1μmol/Lへと低下した(P<0.0001;図10)。
PEDFIC 2の過程にわたり、sBAの低下はまた、P1Pグループでも観察された(270.8μmol/Lから155.6μmol/L;図10)。
コホート2の患者では、平均sBAは、PEDFIC 2の12週目に221.5のベースラインの値から157.0へと変化し(データは、10人以上の患者で入手可能であった)、これは-73.1μmol/Lの変化であった(図10)。
そう痒
PEDFIC 1でのベースラインからPEDFIC 2の24週目までの期間にわたり、毎月の平均そう痒スコアは、P1Oグループで3.0から1.4に低下した(P<0.0001)。
図11は、そう痒スコアが全てのグループにおいてオデビキシバットへの曝露で改善したことを示す。
PEDFIC 2の24週目までに、ほぼ全てのP1O sBAレスポンダーは、そう痒レスポンダーでもあった(表4)。
Figure 2023549226000011
発育
平均身長Zスコアは、P1Oで、PEDFIC 1のベースラインからPEDFIC 2の24週目までに、-1.6から-0.5へと改善し;同様に、PEDFIC 2のベースラインでオデビキシバットにナイーブであった患者もまた、PEDFIC 2におけるオデビキシバットで身長Zスコアの改善を経験した(図12(A))。
P1Oの平均体重Zスコアは48週間にわたり正常化した(-0.9~0.2);また体重改善も、オデビキシバットの開始後経時的にP1Pおよびコホート2のグループの患者で観察された(図12(B))。
サブグループ解析
同様の変化が、PFICのサブタイプで観察された。
PEDFIC 2のベースラインでオデビキシバットにナイーブであった患者は、PFICの診断に関わらずPEDFIC 2の12週目までにsBEが平均的に低下した(ベースラインからの平均変化:PFIC1、2、および3のそれぞれで-31.7[n=5]、-120.8[n=17]、および-107.5[n=3])。
さらなるアウトカム
PEDFIC 1のベースラインに及ぶ期間からPEDFIC 2の24週目までに外科的な胆汁分流を受けたかまたは肝臓移植をした2人の患者(3%)が存在し両方ともP1Pグループに存在した。
患者は、試験過程にわたりいくつかの睡眠パラメータの改善を経験した(データは示していない)。
胆汁うっ滞および肝疾患のマーカーに及ぼす他の効果を、表5に記載する。
Figure 2023549226000012
ALT, アラニンアミノトランスフェラーゼ; APRI,アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ血小板比指数; AST, アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ; コホート2, PEDFIC 2に新規に登録した患者; P1O, 先行するPEDFIC 1試験においてオデビキシバットを投与したPEDFIC 2参加者(120および40μg/kg/日の用量のグループの組み合わせ);NA;10人以上の患者で入手付加;P1P, 先行するPEDFIC 1試験においてプラセボを投与したPEDFIC 2参加者;PELD/MELD, 小児末期肝疾患/末期肝疾患のモデル
安全性
オデビキシバットは、全般的に、PEDFIC 2の24週目まで良好に認容された(表6)。
下痢の頻度は低かった(全体で7人の患者[10.1%]で発症)。
治療下で発現した有害事象(TEAE)は、大部分は軽度または中程度であり、全体で何らかのTEAEを有する50人の患者のうち、45人が軽度/中程度のTEAEを報告した。
TEAEによる中止の比率は低かった(<3%)。
さらに、死亡または薬物に関連する重篤なTEAEは起こらなかった。
Figure 2023549226000013
臨床的に有意な変化または安全性シグナルは、臨床評価に基づき血清化学、血液学、尿検査、または国際標準比の平均値において記載されなかった。
臨床的に推奨されるビタミン補給に抵抗性である脂溶性ビタミン欠乏症の新規発生または悪化は存在しなかった。
結論
この進行中の長期試験からのデータは、sBA、そう痒、発育、および肝臓パラメータに及ぼす最大48週間にわたるオデビキシバットによる処置の継続的な効果を実証する。
長期のオデビキシバットによる処置は、PFIC患者の胆汁うっ滞の態様を改善した(たとえばsBA、血清中ALT、および総ビリルビンを低下させた)。
重要なことに、48週間処置した患者における平均sBAは、PFIC2疾患修飾の公開された閾値(van Wessel DBE, et al. J Hepatol. 2020; 73:84-93)未満に低下した。
さらに、試験した全てのPFICのサブタイプを通して有効性が観察され、オデビキシバットは、好ましい安全性プロファイルを有していた。
全体的に、オデビキシバットは、PFIC患者において長期の処置の利点を提供する可能性を有する。
参照文献
1. Bull LN, Thompson RJ. Clin Liver Dis. 2018;22:657-69.
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5. Gillberg PG, et al. J Pediatr Gastroenterol Nutr. 2019;69(suppl 2):S113.
6. Sturm et al. Hepatology. 66(suppl 1):646A-7A.
7. van Wessel DBE, et al. J Hepatol. 2020;73:84-93.
実施例3-本製剤の調製(小スケール)
結晶セルロース球体を、以下の表7に記載されるように2つの異なるオデビキシバットのコーティング懸濁液のうちの1つでコーティングして、0.5(w/w)%または1.5(w/w)%のオデビキシバットを含む粒子を得た。
Figure 2023549226000014
結晶性オデビキシバットを使用した。結晶性物質の粒径分布の通常の値は、d10=0.9μm、d50=4μm、およびd90=20μmであった(ここでd10、d50、およびd90は、粒子集団の10%、50%、および90%がそれぞれこれら値を下回る直径として定義される)。
コーティング懸濁液
オデビキシバット薬物物質を含むコーティング懸濁液を、3つのステップで調製した:
a)オデビキシバットの懸濁:オデビキシバット原薬を、0.5mmのふるいを介してふるいにかけたのち、ホモジナイザー(Ultra Turrax T25;約6600~7000rpmで15分間)を使用して少量の水で湿潤させた。次に、得られた湿潤オデビキシバット原薬を、コロイドミル(IKA Magic Lab MKOまたはMKモジュール,14600rpmで20分間、ギャップの大きさ 1.5回転)により、凝集体のレベルがプロセス段階の制御許容限界と一致するまで水に分散させた。
b)ヒプロメロースの分散:ヒプロメロース(3mPa.s)を、熱水に混合して分散させ、得られた分散物を室温に冷却した。
c)オデビキシバットのコーティング懸濁:ヒプロメロースの分散物を、コロイドミルにおいてオデビキシバット懸濁液に添加し、懸濁液を10000rpmで4分間混合した。最終的な混合は、磁性攪拌子を使用して低速で継続した。オデビキシバットコーティング懸濁液を0.5mmのふるいを介してろ過した後、コーティングプロセスに使用した。
コーティング懸濁液におけるオデビキシバットの分散は、オデビキシバットコーティング懸濁液に関して適用可能であるように調整したEuropean Pharmacopoeia 9.0, monograph 2.9.37に基づく方法を使用して、光学顕微鏡によりモニタリングした。Leica DMC 2900デジタルカメラを搭載したLeica DMLB顕微鏡を使用し、対物レンズは10倍の倍率であった。
サンプルを、4×4の試験視野のグリッド計測チャンバーの上部のブランクの対物レンズ上に、コーティング懸濁液の小さな液滴を(パスツールピペットを使用して)載置することにより調製した。カバーガラス(約18×18mm、グリッドと同じ大きさ)を液滴の上に置き、中心をわずかに押圧して薄い均一なサンプルを得た。サンプルの直径は、カバーガラスの大きさに相当した。
対物レンズを倍率×10で設定し、スケールバーを100μmに調節した。5つのレプリケートをスキャンした。全ての凝集体の大きさを、各レプリケートでこれらを4つの試験視野のスケールバーと比較することにより確認した。凝集体の総数は、5つのレプリケート×4つの試験視野、すなわち合計20の試験視野から計算した。コーティング懸濁液は、20の試験視野が50μm以上の5超の凝集体を含まず、凝集体≧200μmではない場合、許容された。
コーティングプロセス
結晶セルロース(MCC)球体を、ウルスター・インサート(Wurster insert)を備えた流動床コーティング機において、オデビキシバットコーティング懸濁液を使用してコーティングした。MCC球体におけるコーティング懸濁液の量は、重量により決定される。コーティングされる粒子は、0.5mmおよび1.5mmのふるいそれぞれを介してふるいにかけ、微小な粒子および対となる物質(twins)を除去した。次に、これら粒子をバルク容器に移し、製剤中間体として扱った。
カプセル充填
各単位用量に必要とされる計算された量の粒子を、自動式のカプセル充填機を使用してヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)硬カプセル(サイズ0またはサイズ3)の中に充填し、4つの異なる濃度(s:200、400、600、および1200μgを提供した。
200μgおよび600μgの濃度は、それぞれ0.5(w/w)%および1.5(w/w)%のオデビキシバット濃度を有する40mgの粒子を含むサイズ0の白色のカプセルである。これら濃度は、第3相臨床臨床試験の低用量(40μg/kg)および高用量(120μg/kg)のグループにおいて、5.0kgから19.5kg未満の範囲の体重を有する患者に使用される。サイズ0のカプセルは、中身を投与のため食品ビヒクル上に散布することができるように開封するように設計されている。これらは、そのまま飲み込まれるようには意図されてはいない。
400μgおよび1200μgの濃度は、それぞれ0.5(w/w)%および1.5(w/w)%のオデビキシバット濃度を有する80mgの粒子を含むサイズ3の白色のカプセルである。これら濃度は、第3相臨床臨床試験の低用量(40μg/kg)および高用量(120μg/kg)のグループにおいて、19.5kgから55.5kg未満の体重範囲を有する患者で使用される。サイズ3のカプセルは、そのまま飲み込まれるように意図されている。
異なるカプセル濃度でのオデビキシバットおよび他の成分の充填重量、量、ならびにカプセルの大きさを、以下の表8に示す。
Figure 2023549226000015
実施例4-本製剤の調製(大きなスケール)
結晶セルロース球体を、以下の表9に記載されるようにオデビキシバットの2つの異なるコーティング懸濁液のうちの1つでコーティングして、0.5(w/w)%または1.5(w/w)%のオデビキシバットを含む粒子を得た。
Figure 2023549226000016
結晶性オデビキシバットを使用した。結晶性物質の粒径分布の通常の値は、d10=0.9μm、d50=4μm、およびd90=20μmであった(ここでd10、d50、およびd90は、粒子集団の10%、50%、および90%のそれぞれがこれら値を下回る直径として定義される)。
コーティング懸濁液
オデビキシバット原薬を含むコーティング懸濁液を、3つのステップで調製した:
a)オデビキシバットの懸濁:オデビキシバット原薬を、ホモジナイザー(Ultra Turrax T25;約6600~7000rpmで15分間)を使用して少量の水で湿潤させた。次に、得られた湿潤オデビキシバット原薬を、コロイドミル(IKA Magic Lab MKOまたはMKモジュール,14600rpmで20分間、ギャップの大きさ 1.5回転)により、凝集体のレベルがプロセス段階の制御許容限界と一致するまで、すなわちd90<12μm(低角レーザー光散乱(LALLS)により決定)となるまで水に分散させた。
b)ヒプロメロースの分散:ヒプロメロース(3mPa.s)を、熱水に混合して分散させ、得られた分散物を室温に冷却した。
c)オデビキシバットのコーティング懸濁:ヒプロメロースの分散物を、オデビキシバット懸濁液に添加し、懸濁液を混合した。最終的な混合は、撹拌機を使用して低速で続行した。オデビキシバットコーティング懸濁液を、0.5mmのふるいを介してろ過した後、コーティングプロセスに使用した。
コーティングプロセス
得られたオデビキシバットコーティング懸濁液を、実施例1に記載のコーティングプロセスにしたがい、結晶セルロース(MCC)球体のコーティングに使用した。
カプセル充填
カプセルは、実施例1に従って調製した。異なるカプセル濃度での、オデビキシバットおよび他の成分の充填重量、量、ならびにカプセルの大きさを、上記の表5に提示した。
実施例5-結晶変態1の調製
無水アルコール(100.42kg)および粗製オデビキシバット(18.16kg)を、窒素雰囲気下で撹拌しながら250-L GLRに変換した。精製水(12.71kg)を添加し、反応質量を、窒素雰囲気下で25±5℃にて15分間撹拌した。撹拌は、25±5℃で3~60分間、明瞭な溶液が形成するまで続行した。この溶液を、5.0μSSカートリッジフィルター、次いで0.2μPPカートリッジフィルターを介してろ過した後、きれいな反応器に移した。精製水(63.56kg)を25±5℃で2~3時間の期間にわたりゆっくりと添加し、溶液を、オデビキシバットの結晶変態1に散布した。この溶液を、25±5℃で12時間撹拌した。この時間の間、溶液は不透明に変化した。沈殿した固体を、遠心分離機を介してろ過し、この物質を30分間脱水した。その後、この物質を、Nutscheフィルターにて12時間真空乾燥した。次に、この物質を、真空トレイ乾燥機にて真空下(550mmHg)下で25±5℃にて10時間、次に真空下(550mmHg)下で30±5℃にて16時間、乾燥させた。この物質を、灰白色の結晶性固体として単離した。この単離した結晶性物質を粉砕し、LDPEバッグに保存した。
水分過剰なサンプルを、XRPDで分析し、ディフラクトグラムは国際特許公開公報第2019/245449号の図2に示されている。別のサンプルを、真空にて50℃で乾燥させ、その後XRPDで分析した。乾燥したサンプルのディフラクトグラムは、vの図1に示されている。
サンプルの乾燥に関するディフラクトグラムを、それぞれ2θの範囲5-13°および18-25°で国際特許公開公報第2019/245449号の図3および4に示す(下部に水分過剰なサンプルおよび上部に乾燥サンプル)。
実施例6-エタノールおよび水からの結晶変態2の調製
105.9mgのオデビキシバットを、1mLのChromacol容器にて秤量した。磁性撹拌子および1.0mLのエタノール:水 70:30(v/v)%の混合物を添加し、容器をクリンプキャップで密封した。次に、得られたスラリーを、25℃で1週間撹拌し続けた。
湿潤したサンプルを、XRPDで分析し、ディフラクトグラムは、国際特許公開公報第2019/245449号の図5に示されている。サンプルを乾燥させた後、これは、結晶変態1に変換した。
略語
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EtOH エタノール
MeOH メタノール
RH 相対湿度
2-PrOH 2-プロパノール
実験方法
X線粉体回折(XRPD)分析
分析は、Cu long fine focus X線管およびPIXcel検出器を搭載したPANalytical X´Pert Pro回折計にて22℃で行った。自走発散スリットおよび抗散乱スリットを、0.02 rad Soller slitおよびNiフィルターと共に使用した。乾燥サンプルを、cut Silicon Zero Background Holders(ZBH)上に塗抹し、17分間の分析時間にて2θで2~40°にて分析した。全てのスラリーサンプルを、調節された多孔性アルミナフィルター基板上に注入し、乾燥後2回分析し、最初は1分16秒のスキャン(2θで2~30°)、次に7分のスキャン(2θで2~30°)にて分析した。最後の17分間のスキャンは、サンプルを数時間乾燥させた後に行った。
サンプルの無作為性を増大させるために、分析の間サンプルを回転させた。以下の実験設定を使用した:
管の張力および電流:40kV、50mA
波長α1(CuKα1):1.5406Å
波長α2(CuKα2):1.5444Å
波長α1およびα2の平均値(CuKα):1.5418Å
測定条件(使用される器具、サンプル調製、または機械など)に応じて1つ以上の測定誤差を有するX線粉体回折パターンが得られ得ることは、当技術分野で公知である。特に、一般的に、XRPDパターンの強度は、測定条件およびサンプル調製に応じて変動し得ることが知られている。たとえば、XRPDの当業者は、ピークの相対強度が、試験中サンプルの方向ならびに使用される器具の種類および状況により変動し得ることを認識している。また当業者は、反射の位置が、サンプルが回折計に位置する正確な高さおよび回折計のゼロ較正により影響され得ることを認識している。サンプルの表面の平面性もまた、小さな効果を有し得る。よって当業者は、本明細書中提示される回折パターンは絶対的であると解釈されるべきでなく、本明細書中開示されるものと実質的に同一な粉末回折パターンを提供する全ての結晶形態が本開示の範囲内にあることを理解するものである(さらなる情報に関しては、R. Jenkins and R.L. Snyder, “Introduction to X-ray powder diffractometry,” John Wiley & Sons, 1996を参照されたい)。
示差走査熱量測定(DSC)
実験は、TA Instruments Q2000 Differential Scanning Calorimeterを使用して行った。使用したDSCるつぼは、ふたにピンホール(直径≧0.2mm)を有するTZeroアルミニウムパンであった。測定の間、50mL/分の一定の流速での乾燥窒素パージを、DSCセルで維持した。
実施例7-第3相PEDFIC 1(P1;NCT03566238)およびPEDFIC 2(P2;NCT03659916)臨床試験からのデータのプール分析
この実施例は、第3相PEDFIC 1(P1; NCT03566238)およびPEDFIC 2(P2; NCT03659916)臨床試験からのデータのプール分析に基づき、PFIC1(家族性肝内胆汁うっ滞1[FIC1]欠乏症)またはPFIC2(胆汁酸塩排出ポンプ[BSEP]欠乏症)を有する小児におけるオデビキシバットによる重要なアウトカムを記載する。このプール分析は、P1から計画されたP2の中間のデータカットまでの最大48週間のオデビキシバット処置を含む。以下のアウトカムを記載する:血清中胆汁酸(sBA)の変化、そう痒スコア(PRUCISIONスケールを使用して測定:範囲:0~4)の変化、発育および睡眠パラメータの評価、ならびに安全性のモニタリング。また、オートタキシン(胆汁うっ滞性そう痒強度に関連)および血漿中7α-ヒドロキシ-4-コレステン-3-オン(p-C4;胆汁酸合成のマーカー)の平均変化も要約した。
P1およびP2の試験を通して、72人の患者にオデビキシバットを投与した。これは、P1において経口プラセボを投与され、P2にロールオーバーした19人、P1においてオデビキシバットを投与された42人(このうち34人がP2にロールオーバーした)、およびP2において新規に登録された16人を含んでいた。ベースラインでは、sBAおよびそう痒スコアの平均値は、それぞれ250μmol/L(n=77)および2.9(n=76)であった。オデビキシバットを開始してから4週間後に、sBAの平均減少は-88μmol/L(n=68)であり;最初の4週間の期間にわたり、そう痒スコアの変化の平均は-0.7(n=75)であった。分析期間の終了時に、sBAのベースラインからの平均変化は、入手可能なデータを有する患者(n=24)で-213μmol/Lであり、そう痒スコアの平均変化は、-1.4(n=32)であった。平均身長Zスコアは、ベースラインでの-1.9(n=75)から48週目での-0.8(n=20)まで改善し、平均変化は0.5であった。同様の改善が平均体重Zスコアで観察された(ベースライン:-1.1[n=75];48週目:-0.0[n=21])。オデビキシバットによって処置された患者は、ベースラインから37~48週目までに、引っかき傷による出血を認めた日数(-25%)、入眠の支援を必要とする日数(-52%)、鎮静を必要とする日数(-51%)、および介護者と一緒に眠る日数(-40%)の観察者により報告されるパーセンテージの平均変化を有していた。総合的に、薬物に関連する治療下で発現した有害事象(TEAE)は、77人の患者のうち32人(42%)で報告されたが、薬物に関連する重篤なTEAEは報告されなかった。4人の患者が、処置の中止に至るTEAEを有した。
オデビキシバットを投与した77人の患者のうち、22人は、PFIC1を有し(26%)、51人(66%)はPFIC2を有し、5人はPFIC3を有し(7%)、1人はMYO5Bを有していた(1%)。BSEPサブタイプ1または2は、それぞれ13人(26%)および36人(71%)のPFIC2患者に存在していた(2人のBSEPサブタイプ3を有するさらなる患者は、この分析に含まれていなかった)。分析期間の間、患者の50%以上が、遺伝子型に関わらず、sBA応答基準を満たした(図13A)。平均PPAは、PFIC2患者(BSEPサブタイプ1および2を含む)では60%超であり;PFIC1患者での平均PPAは48%であった(図13B)。プールした集団におけるPFIC1またはPFIC2(それぞれ80%)ならびにBSEPサブタイプ1および2(それぞれ77%および86%)を有するオデビキシバット処置患者のTEAEの頻度は、P1におけるプラセボ処置患者での頻度(85%)と同等であった。大部分のTEAEは、軽度または中程度であり、自己限定性であり、研究者により試験薬に関連しないとみなされた。PFIC1またはPFIC2を有する患者は、sBAの低減およびそう痒症状の改善を含む、オデビキシバット処置による実質的な利点を有していた。オデビキシバットによる長期間の処置は、PFICの分類またはBSEPのサブタイプに関わらず、良好に認容された。
図14A~14Dは、オデビキシバットによる処置が、sBA、そう痒、オートタキシン、およびp-C4レベルの迅速な(すなわち1~4週目までの)改善に関連しており、48週間の処置にわたり臨床上の利益が持続したことを示している。全体として、77人の患者のうち61人(79%)が、何らかのTEAEを経験しており、これはP1においてプラセボによって処置した患者の頻度(17/20(85%))と同等の頻度であった。8人の患者が重篤なTEAEを報告し、処置に関連すると思われる重篤な有害事象を有した者はいなかった。
患者の睡眠は、PRUCISIONスケールを使用し、臨床医または介護者により報告される全体的な印象の変化(clinician- or caregiver-reported Global Impression of Change:それぞれCGICまたはCaGIC)の睡眠のスケールを介した介護者の報告に基づき評価した。処置応答は、sBA応答(PFIC1患者およびPFIC2患者でそれぞれsBA<65または<102μmol/L)またはそう痒応答(そう痒スコアでのベースラインからの1ポイント以上の低下)として定義した。介護者により報告される出血に関連する引っかき傷を認める日数、入眠の支援を必要とする日数、および鎮静を必要とする日数のパーセンテージの平均減少が、NRと比較してRにおいて高かった(表10)。48週目に、臨床医および介護者は、Rの88%以上がオデビキシバットの開始より中程度にまたは非常に良好に眠れたことを報告した(表10)。
Figure 2023549226000017
これら試験からのプールしたデータを使用すると、オデビキシバットによる処置に応答した患者(R)と、処置ノンレスポンダー(NR)を比較すると胆汁うっ滞、そう痒、および肝臓実験マーカーのパラメータが変化する。2つのレスポンダーの定義を試験した:1)sBA応答(すなわちそれぞれPFIC1およびPFIC2でsBA<65または<102μmol/L)、ならびに2)sBA応答またはそう痒応答(すなわちPRUCISIONスコアのベースラインからの1ポイント以上の低下)。
sBAのRおよびsBAまたはそう痒のRの比率は、それぞれ0~24週目で31%および57%、25~36週目で48%および60%、37~48週目で59%および65%であった。オデビキシバットによって処置した全ての患者のうち、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)および総ビリルビンのベースラインから48週目までの平均変化(CFB)は、それぞれ-82U/Lおよび-18μmol/Lであった。全般的に、Rは、長期間のオデビキシバット処置によるこれら肝臓実験パラメータにおいてNRと比較して高い平均CFB(すなわち改善)を有し、これらは4週目もの早期に始まり、時間と共に増加した。
Figure 2023549226000018
PFICを有する小児では、最大48週間のオデビキシバット処置は、良好に認容され、sBA、そう痒、発育、および睡眠パラメータに関して臨床的に意味のある効果に関連していた。処置は、肝汁うっ滞の生化学的マーカーおよび臨床マーカーの迅速な制御、経時的な持続可能な効果に関連していた。オデビキシバットによる処置に応答した患者は、PFICに関連する重要な臨床兆候および肝臓実験パラメータの改善が持続し、これは処置のノンレスポンダーでは同じ度合いまで観察されなかった。PFICを有しオデビキシバットによる処置に応答した患者は、介護者および臨床医により報告される睡眠が改善した。これら効果は、速やかに起こり、経時的に持続した。睡眠の改善は、オデビキシバットに応答した患者において観察されたそう痒の改善に関連している可能性がある。
実施例8-PFICを有する小児における、処置前の血清中胆汁酸パラメータおよびオデビキシバット(回腸胆汁酸輸送体阻害剤)に対する応答の予測性
この分析は、PEDFIC 1においてオデビキシバット40μg/kg/日(n=23)または120μg/kg/日(n=19)によって処置した、sBAが高く有意なそう痒の病歴を有する0.5~18歳のPFICを有する小児を含んでいた。処置前のsBAの組成を、液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析を使用し、総BAならびに一次(コール酸塩、ケノデオキシコール酸塩)BAおよび二次(デオキシコール酸塩、リトコール酸塩)BAの血清中濃度を定量化して分析した。ウルソデオキシコール酸塩(UDCA)からの寄与を含むsBAの濃度およびウルソデオキシコール酸塩(UDCA)の関与を除外したsBA濃度を、以下に提示する。また、7a-ヒドロキシ-4-コレステン-3-オン(C4)の処置前血清中濃度も定量化した。処置前パラメータは、処置レスポンダー(R;すなわちsBA≦70μmol/L、もしくは70%以上の低下、および/またはベースラインから処置の終了までの観察者により報告されるそう痒スコアの1ポイント以上の減少を伴う患者)とノンレスポンダー(NR)との比較において分析した。
Rの割合は、40および120μg/kg/日の用量グループにおいて、それぞれ16/23および8/19であった;グループを、分析のため組み合わせた(総R、24/42[57%])。オデビキシバットを開始する前に、RおよびNRは、UDCAの関与を考慮して、同等の、総BA(それぞれ267.4および275.4μmol/L)、一次BA(203.0および213.6μmol/L)、および二次BA(64.5および61.8μmol/L)の平均血清中濃度を有していた。UDCAを除外した場合、RおよびNRの結果は同様であった。(総BA、203.6および214.2μmol/L;一次BA、203.0および213.6μmol/L;二次BA、0.6および0.5μmol/L)。処置前の平均血清中C4濃度は、Rでは4.8ng/mLであり、NRでは4.5ng/mLであった。
PFIC1またはPFIC2患者におけるオデビキシバット処置に対する応答は、総BA、一次BA、もしくは二次BA、またはBA合成速度のマーカーであるC4の処置前血清中濃度に関連しなかった。興味深いことに、二次BA(腸での代謝および再吸収の指標)の一次BAと比較して低い処置前濃度は、これら患者におけるオデビキシバットに対するその後の応答を明らかに妨害しなかった。
別の分析では、血清中胆汁酸およびそう痒の処置前の変動を、処置の間に認知される効果または実際の効果による何らかの潜在的な交絡を回避するために評価した。試験薬の第1の投与より前の血清中胆汁酸レベルおよびそう痒スコアに関する各患者の標準偏差(SD)(すなわち個人内変動)がまとめられており、SDは要約統計の計算の前に患者レベルでの全ての投与前の値を通して最初に計算された。血清中胆汁酸のSD値は、2回のスクリーニング訪問、ベースラインでの訪問、および無作為化前の他のいずれかの予定外の評価に由来するものである。PEDFIC 1開始時の患者の年齢の中央値(範囲)は、3.2(0.5~16)歳であり、患者の半分は女性であった。全体として、17人の患者(27%)がPFIC1を有しており、45人(73%)がPFIC2を有していた。全ての患者は、PEDFIC 1試験登録基準を満たし、ベースラインで血清中胆汁酸が高く、有意なそう痒を有していた。
全般的に、PFIC1患者は、PFIC2患者よりもいくらか低い処置前血清中胆汁酸レベルの個人内変動を有していた。PFIC1またはPFIC2を有する患者は、処置前そう痒スコアにおいて、同様の度合いの個人内変動を呈していた。
全集団において試験を開始する前の、全ての処置前測定値にわたる患者ごとのSDの中央値(範囲)は、血清中胆汁酸で42(5-183)μmol/Lおよびそう痒スコアで0.6(0-1.2)であった(表11B)。これら概要データはまた、血清中胆汁酸における処置前の個人内変動の中央値が、PFIC2患者と比較してPFIC1患者において低く、対してそう痒スコアにおける処置前の個人内の変動の中央値が、PFIC1患者またはPFIC2患者において類似していたことを示している。
Figure 2023549226000019
PEDFIC1の開始前に、PFIC1患者およびPFIC2患者は、血清中胆汁酸においてかなりの変動を有し、またそう痒スコアにおいても変動を有していた。
実施例9-24週間のオデビキシバットによる処置後のPFICを有する小児におけるクオリティオブライフの改善:第3相PEDFIC 1臨床試験からの結果
本明細書中記載されるように、無作為化プラセボ対照第3相PEDFIC 1臨床試験において、オデビキシバットは、PFIC1を有する小児およびPFIC2を有する小児において血清中胆汁酸を低減し、そう痒およびいくつかの睡眠パラメータを改善した。第3相臨床試験において、PEDFIC 1の主要評価項目は両方とも満たされており、正のそう痒評価(PPA)の割合の最小二乗平均は、全てのオデビキシバット用量で55.1%であり、対してプラセボでは30。1%であり(p=0.004)、血清中胆汁酸レスポンダーのパーセンテージは、全てのオデビキシバット用量で33.3%であり、対してプラセボでは0%であった(P=0.003)。この実施例では、クオリティオブライフ(QoL)に及ぼすオデビキシバットの効果を、PEDFIC 1試験の探索的アウトカムとして評価した。
試験の設計および適格性は、以下の通りであった。PEDFIC 1において、患者を、1:1:1に無作為化し、プラセボ、オデビキシバット40μg/kg/日、またはオデビキシバット120μg/kg/日を1日1回24週間経口投与した;24週間の処置を完了した患者は、非盲検継続投与試験に登録できた。PFICまたはPFIC2と診断された生後6か月~18歳の患者は、高い血清中胆汁酸レベル(無作為化前に、7日間以上空けて採取された2つのサンプルの平均が100μmol/L以上と定義)および介護者により報告される有意なそう痒(観察者により報告されるアウトカム評価尺度を使用した、無作為化前2週間以内での0~4の尺度での平均スコア≧2)を有する場合、試験に適格であった。
アウトカムおよび評価では、2つの異なる主要評価項目:24週間にわたるPPAの割合(観察者により報告されるアウトカム評価尺度を使用した、引っかき傷スコア≦1またはベースラインからの少なくとも1ポイントの低下)および24週目で血清中胆汁酸応答(絶食時血清中胆汁酸のベースラインからの70%以上の低下または血清中胆汁酸レベル≦70μmol/Lとして定義)を有する患者の割合を、PEDFIC 1で評価した。
PedsQL(Pediatric QoL Inventory)のアンケートに関するベースラインから24週目までの変化を、探索的評価項目として評価した。2歳以上の患者の介護者は、PedsQLのアンケートに記入し、身体、情緒、社会、および学校の分野での患者の機能を評価し;出力は0~100のスコアであり、高いスコアは良好な機能を表し、ベースラインからの高い変化は、QoLの改善を表す。さらに、介護者は、PedsQL Family Impact Modulに記入し、これは、同様に0~100の尺度で身体、情緒、社会、および認知の機能、ならびにコミュニケーション、心配、日常活動、および家族関係を評価している。全ての処置グループでのベースラインおよび24週目での総スコア、ならびにベースラインから24週目までのスコアの平均変化が、両オデビキシバットの用量の組み合わせとプラセボとの比較において提示されており;これらを記述統計により要約する。
PEDFIC 1の安全性の主要評価項目は、治療下で発現した有害事象(TEAE)の頻度に基づくものであった。
結果
合計62人の患者wo、PEDFIC 1で無作為化si、49人(79%)が、24週間の処置期間を完了し;11人の患者が、改善なしまたは認容できない症状との患者または介護者の判断により処置を中止し、24週間の処置を完了する前に長期間の継続投与試験にロールオーバーした。さらに、オデビキシバット40μg/kg/日によって処置した1人の患者が、服薬不遵守およびクリニックへ行くことができなくなったため中止し、オデビキシバット120μg/kg/日によって処置した1人の患者が、下痢のTEAEにより早期に中止した。ベースラインでの人口統計学および特徴を、表12に表す。
Figure 2023549226000020
クオリティオブライフ
PedsQLの総スコアは、オデビキシバットとプラセボとの比較においてQoLの改善を示した(ベースラインから24週目までの平均変化、それぞれ7.8対0.5)(図15および表13)。PedsQLドメインの中で、ベースラインから24週目までの平均変化の改善がオデビキシバットで観察され、対してプラセボでは、4つのドメインのうち3つが悪化を示した(身体:オデビキシバット7.8対プラセボで-5.9;情緒:14.1対13.5;社会3.6対-1.0;および機能:2.3対-5.3)
Figure 2023549226000021
Family Impact Moduleの総スコアおよび他の重要なドメインスコアにおいて、プラセボと比較して大きいベースラインから24週目までの平均変化の改善が、オデビキシバットで観察された(図16および表24)。総スコア:オデビキシバットで14.5対プラセボで5.6、身体;18.9対8.1、情緒:13.4対7.9;社会:13.5対8.5;認知:16.4対3.2;コミュニケーション:8.3対-4.4;心配:12.8対7.9;日常活動:21.1対9.3;および家族関係:10.9対2.1。
Figure 2023549226000022
安全性
全体として、大部分のTEAEは重症度が軽度~中程度であり、試験処置に関連しないと評価された。死亡または処置に関連する有害事象はこの試験において存在しなかった。オデビキシバット120μg/kg/日を投与された1人の患者が、下痢のTEAEにより処置を中止した。
結論として、オデビキシバットは、PEDFIC 1試験での基礎となる疾患の臨床兆候および症状の改善と並行して、患者および家族のQoLを改善した。オデビキシバットによるQoLの総合的な改善に加えて、この試験は、腸肝循環の外科的遮断の後のPFICを有する小児から以前に公開された知見(たとえばYang, et al., J. Pediatr Gastroenterol Nutr., 2009, 49:216-21を参照されたい)と一致する、学校での機能の改善を同定した。全体的に、オデビキシバットは、肝臓から腸肝循環を迂回するための薬理的手法であり、PFIC患者にとって非侵襲的な処置の選択肢である。
実施例10-ASSERT試験:アラジール症候群を有する患者におけるオデビキシバットの安全性および有効性に関する第3相二重盲検無作為化プラセボ対照試験
アラジール症候群(ALGS)は、通常生後3か月以内に発症する、希少な遺伝性胆汁うっ滞性肝疾患である。ALGSの臨床的な特性は、軽度~末期の肝疾患およびそう痒を含み得、患者の最大88%がそう痒を有し、最大45%が重篤なそう痒を有する。ALGSの処置で現在利用可能な内科的治療は承認されていない。オデビキシバットは、ALGS患者において全身の胆汁酸を低減し、肝機能を改善し、そう痒を減少させるために使用され得る。ASSERT試験は、ALGSのそう痒に関し見込みのある処置としてオデビキシバットを評価する。
この二重盲検無作為化プラセボ対照多施設第3相臨床試験(ClinicalTrials.gov identifier: NCT04674761)は、18歳未満の約45人の患者および18歳以上の最大18人の探索的コホートを含む約63人の患者を登録する。参加するために、患者は、ALGSの遺伝子診断の確定、有意なそう痒の病歴、および2回のスクリーニング訪問での高い血清中胆汁酸レベルを有していなければならない。除外基準は、他の種類の肝疾患、炎症性腸疾患、および慢性腎疾患の存在もしくは病歴;スクリーニング時での血清中胆汁酸アラニンアミノトランスフェラーゼレベル>正常上限(ULN)の10倍またはビリルビンレベル>ULNの15倍;ならびに試験開始前の6カ月以内の胆汁分流手術または無作為化後6カ月以内に計画された肝臓移植を含む。適格患者を2:1に無作為化し、120μg/kg/日のオデビキシバットまたはプラセボカプセルを、1日1回経口投与で24週間投与した。有効性主要評価項目は、観察者により報告されるアウトカムそう痒評価尺度により測定される、6カ月目(21~24週目)までのひっかき傷スコアのベースラインからの変化である。重要な副次評価項目は、20週目および24週目の平均までのベースラインからの血清中胆汁酸レベルの変化である。さらに副次評価項目は、肝機能のモニタリングに加え、患者および観察者により報告されるそう痒の変化、ならびに黄色腫症、睡眠パラメータ、およびクオリティオブライフを含む。安全性および認容性は、治療下で発現した有害事象、ならびに身体検査、バイタルサイン、臨床検査、肝臓の超音波、および肝臓のエラストグラフィーを分析することにより評価される。試験の完了後、患者は、非盲検継続投与試験を通してオデビキシバットの投与を受ける資格が与えられる。
胆汁酸充填を低減するために、オデビキシバットは、そう痒を低減し、肝臓のアウトカムを低減するためALFS患者に新規の医学的介入を提供し得る。
実施例11-以前に部分的胆汁外瘻術を行った進行性家族性肝内胆汁うっ滞症を有する小児におけるオデビキシバットの有効性および安全性
PFIC患者のための外科的な処置選択肢の1つは部分的胆汁外瘻術(PEBD)であり、これは、医学的に難治性のそう痒を有する患者の胆汁酸レベルを低減するために使用され得る。しかしながら、PEBDは、全ての患者で成功するわけではない。本明細書中記載されるように、オデビキシバットによる処置は、PFIC患者において血清中胆汁酸(sBA)を低減し、そう痒を改善した。このサブグループの事後解析は、試験の参加前にPEBD手術を行った、PEDFIC試験に登録した患者におけるオデビキシバットの安全性および有効性を評価した。
二重盲検のPEDFIC 1において、PFIC1またはPFIC2を有する小児を、24週間のプラセボまたは40もしくは120μg/kg/日のオデビキシバットに無作為化した。進行中の非盲検継続投与試験のPEDFIC2では、PEDFIC 1からの患者またはいずれかのPFICサブタイプを有する新規登録患者に、オデビキシバット120μg/kg/日を投与した。PEDFIC 1およびPEDFIC 2の両方において、適格患者は、スクリーニング時に高いsBAおよび有意なそう痒を有していた。sBAレベルおよび観察者により報告されるそう痒(範囲:0~4;高いスコアは悪い症状を表す)、睡眠パラメータ、およびクオリティオブライフ(QoL;小児のクオリティオブライフの目録(Pediatric Quality of Life Inventory)[PedsQL]による評価)の経時的な変化を、試験登録前に行われたPEBD手術の治療歴を有するPEDFIC 1および/またはPEDFIC 2由来の患者のサブグループにおいて評価した。
以前にPEBD施術を行った合計10人の患者(年齢の中央値(範囲)、8(3.5~12歳)を登録した(表15)。全ての患者は、オデビキシバットの初回投与前に高いsBAおよびそう痒スコアを有しており、以前のPEBD手術が成功していないかまたは部分的にのみ成功したことが表されている。9人の患者において、PFIC診断から外科手術までの時間のおおよその平均は1年であり;他の患者は、診断を受ける約2年前にこの外科手術を経験していた。これら10人の患者のうち、8人がPEDFIC 1に登録され、PEDFIC 2を継続し、2人のさらなる患者がPEDFIC 2に新規に登録された。オデビキシバットによる処置で、7人の患者のそう痒が低下し、4人の患者がそう痒応答の基準(すなわちそう痒スコアの1ポイント以上の低下)を満たした。全体として、5人の患者のsBAレベルが低下し、1人の患者は、そう痒応答の基準をも満たしながら、最後の評価でsBA応答の基準を満たした(すなわちsBAが70%以上低下したかまたはレベル≦70μmol/L)(表15)。ベースライン後のQoLの評価を行った9人の患者のうち、4人の全てのそう痒および/またはsBAレスポンダーを含む6人が、観察者により報告されるPedsQLの総スコアを改善した。また、4人のそう痒および/またはsBAレスポンダーは、引っかき傷に関連する出血を認める日数、鎮静を必要とする日数、または入眠の支援を必要とする日数、および介護者と一緒に眠る日数のパーセンテージがベースラインから最後の評価までで低下した。治療下で発現した有害事象(TEAE)は、以前にPEBDを行った患者のサブグループにおいて9人(90%)の患者で観察された;全てのTEAEは、重症度が軽度~中程度であり、TEAEにより中止した患者はいなかった。データカットオフの時点で、10人のうち9人が試験を継続しており:1人の患者が「他の」(処置効果の欠如による)理由で中止した。
以前にPEBD手術を行ったPEDFIC 1およびPEDFIC 2の試験に登録した一部の患者において、sBAレベル、そう痒、QoL、および睡眠パラメータの改善が観察された。これら改善は、ベースラインでのこれら患者の高いsBAおよびそう痒にも関わらず観察され、PEBDに対する応答が不十分であった一部の患者が、オデビキシバットによる処置に有望に応答し得ることが示唆される。オデビキシバットは、全般的に、これら患者において良好に認容された。
Figure 2023549226000023

Figure 2023549226000024
実施例12-進行性家族性肝内胆汁うっ滞症を有する小児におけるUDCAまたはリファンピシン(Rifamicin)と併用したオデビキシバット療法の有効性および安全性:PEDFIC 1試験およびPEFIC 2試験からのデータ
PFICの現在の薬理的処置の選択肢は、ウルソデオキシコール酸(UDCA)およびリファンピシンを含むが、これらは、PFIC患者における長期間の利点を証明してはいない。第3相PEDFIC 1臨床試験およびPEFIC 2試験は、PFICを有する小児患者においてオデビキシバットの安全性および有効性を評価した;両試験において、オデビキシバットによる処置は、血清中胆汁酸を低減し、そう痒を改善し、全般的に良好に認容された。PEDFIC 1およびPEDFIC 2からのプールしたデータの分析では、有効性および安全性に関して観察された効果が、UDCAおよび/またはリファンピシンとの併用処置に関連したかどうかを評価した。
方法:二重盲検のPEDFIC 1試験では、PFIC1またはPFIC2を有する小児を、24週間のプラセボまたはオデビキシバット40または120μg/kg/日に無作為化した。進行中の非盲検継続投与試験のPEDFIC 2では、PEDFIC 1からの患者またはいずれかのPFICサブタイプを有する新規患者にオデビキシバット120μg/kg/日を投与した。UDCAおよび/またはリファンピシンの併用は、患者が安定用量で維持された場合に許容された。このプール分析は、PEDFIC 1からPEDFIC 2の中間のデータカット(37週;範囲:1~108週間)までの最大48週間のオデビキシバットによる処置を含む。予め特定されたサブグループ解析は、UDCAおよび/またはリファンピシンの使用に基づき以下のアウトカムを評価した:血清中胆汁酸応答(すなわちベースラインからの≧70%の低下または48週間後の血清中胆汁酸レベルが≦70μmol/L)、48週間の処置期間にわたる患者レベルでの正のそう痒評価(PPA)の割合(すなわち引っかき傷スコア≦1またはバリデートしたPRUCISION評価尺度でのベースラインからの≧1ポイントの低下)、および治療下で発現した有害事象(TEAE)。
結果:オデビキシバットを投与した77人の患者のうち、67人(87%)は、ベースラインでUDCAおよび/またはリファンピシンを投与されており、このうち62人(81%)がUDCAを使用し、48人(62%)がリファンピシンを使用した。48週間のオデビキシバットによる処置後、血清中胆汁酸応答の基準を満たした患者のパーセンテージは、UDCAおよび/またはリファンピシンを使用した患者と使用しなかった患者とを比較すると類似していた(両方とも67%);これらの割合は、UDCAを使用した患者とUDCAを使用しなかった患者との比較において、それぞれ74%および40%であり、リファンピシンを使用した患者とリファンピシンを使用しなかった患者との比較では54%および82%であった。PPAの割合の平均は、UDCAを使用した患者とUDCAを使用しなかった患者との比較(それぞれ65%対72%)、UDCAおよび/またはリファンピシンを使用した患者とUDCAおよび/またはリファンピシンを使用しなった患者との比較(66%対69%)では類似していたが、PP使用した患者の割合の平均は、リファンピシンを使用しなかった患者(81)%と比較すると、リファンピシンを使用した患者ではいくらか低かった(56%)。TEAEの頻度は、UDCAおよび/またはリファンピシンを使用した患者とUDCAおよび/またはリファンピシンを使用しなった患者との比較(それぞれ78%対90%)、ならびにUDCAを使用した患者とUDCAを使用しなかった患者との比較(77%対87%)、およびリファンピシンを使用した患者とリファンピシンを使用しなかった患者との比較(75%対86%)では類似していた。
結論:PEDFIC 1試験およびPEFIC 2試験において、オデビキシバット処置を行ったPFICを有する小児は、UDCAおよび/またはリファンピシンと併用する場合および併用しない場合に、血清中胆汁酸の低減およびそう痒の改善を経験した。安全性および認容性は、オデビキシバットと共にUDCAおよび/またはリファンピシンを使用した患者と使用しなかった患者との比較では、同等であった。
実施例13-進行性家族性肝内胆汁うっ滞症を有する小児におけるUDCAまたはリファマイシン(Rifamicin)と併用したオデビキシバット療法の有効性および安全性:PEDFIC 1試験およびPEFIC 2試験からのデータ
PFIC患者は、頻繁に、血清中胆汁酸の上昇、脂溶性ビタミン欠乏症、かなりの睡眠障害をもたらし得る衰弱性そう痒、および進行性肝損傷を有する。十分に理解されてはいないが、高いレベルの血清中胆汁酸は、そう痒の症状の悪化と相関する。PEDFIC1およびPEDFIC2は、PFIC患者における、第3相オデビキシバット介入試験である。血清中胆汁酸レベル、そう痒、および睡眠パラメータの間の関係の理解を改善するために、これら疾患の態様を、PEDFIC試験から集めたデータを使用して調査した。
方法:PEDFIC 1は、PFIC1またはPFIC2を有する小児での無作為化二重盲検試験であった:患者に、24週間にわたり、プラセボ、オデビキシバット40μg/kg、またはオデビキシバット120μg/kgを1日1回投与した。PEDFIC 2は、進行中の、いずれかの種類のPFICを有する患者での72週間の継続投与試験であり、ここでは全ての患者にオデビキシバット120μg/kg/日を投与した。PEDFIC 1およびPEDFIC 2の両方において、適格患者は、スクリーニング時に高い血清中胆汁酸および有意なそう痒を有していた。本明細書では、患者のそう痒および睡眠に関連するデータ(日中の疲労を含む)を含み、これは、検証されたPRUCISIONスケールを使用し介護者により電子手帳を介して1日2回評価された。そう痒および疲労の応答は、0~4の範囲にあり、高いスコアは悪い症状を表し;他の睡眠評価は、応答のあり/なしを伴う質問を含んでいる。血清中胆汁酸におけるベースラインからの変化のパーセンテージと観察者により報告される手帳のデータにおけるベースラインからの変化(そう痒、睡眠の特徴)との間の相関は、ポストホック解析として評価され、ピアソン係数(r)と共にまとめられている。
結果:処置を開始する前の、この解析に含まれる84人の患者の年齢の中央値は、3.6歳であった。全体で、22人の患者(26%)がPFIC1を有し、56人(67%)がPFIC2を有し、5人(6%)がPFIC3(MDR3欠乏症)を有し、1人(1%)がPFIC6(MYO5B欠乏症)を有していた。患者は、オデビキシバットの初回投与より前に、246(14)μmol/Lの平均(SE)血清中胆汁酸レベル、2.8(0.1)の平均(SE)そう痒スコア、92U/L(104)のALTレベル、97U/L(67)の平均(SD)ASTレベル、および2.9mg/dL(3.5)の平均(SD)総ビリルビンレベルを有していた(以下にまとめられたこれらおよび他のデータに関しては表16Aおよび表16Bを参照されたい)。データのカットオフ日の時点で、オデビキシバットへの曝露の中央値は53週間であり、患者のほぼ1/3(31%)が、76週間以上オデビキシバットを投与されていた。大部分の患者(66/84)は、データカットオフ日では依然として処置中であった。オデビキシバットによる処置期間では、患者は、血清中胆汁酸レベルの平均値が減少し、そう痒スコアおよびいくつかの睡眠パラメータの改善を経験した。ベースラインから49~72週目までの血清中胆汁酸のパーセンテージの変化の平均は、この期間でのそう痒スコアの変化の平均と有意に相関していた(r=0.58;P<0.001)。また、中程度の相関が、ベースラインから49~72週目までの血清中胆汁酸のパーセンテージの変化と、患者が引っかき傷に関連する出血を認める日数、鎮静または入眠の支援を必要とする日数、介護者と一緒に眠る日数の介護者により報告されるパーセンテージの当該期間での変化との間で観察された(全てr≧0.44;P<0.05)。71人の患者(85%)は治療下で発現した有害事象(TEAE)を報告したが、大多数(90%)は重症度が軽度または中程度であった。重篤な薬物に関連するTEAEまたは死亡は起こらなかった。下痢の全発症率は、21%(18/84人の患者で発症)であり;全ての例は、重症度が軽度~中程度であり回復し、大部分は介入を伴わなかった。
Figure 2023549226000026
結論:最大72週間のオデビキシバットによる処置により、有意な相関が、血清中胆汁酸の低下ならびにそう痒および大部分の睡眠障害スコアの低下の間で観察された。さらに、オデビキシバットは全般的に良好に認容された。
さらに、患者の約40%がオデビキシバットによる処置の間血清中胆汁酸応答の基準を満たした。処置応答が血清中胆汁酸および/またはそう痒の基準により定義される場合、オデビキシバットによって処置した患者の約60%が処置応答を達成した。オデビキシバットによる処置の開始から評価期間の終了まで、レスポンダーは、ノンレスポンダーよりも大きな、血清中胆汁酸レベルおよびそう痒スコアのベースラインからの平均変化を有していた。図17Aおよび17Bを参照されたい。ベースラインから72週目まで、オデビキシバットによって処置した患者の全集団およびオデビキシバットのレスポンダーは両方とも、トランスアミナーゼおよび総ビリルビンのレベルの平均値の改善(すなわち低下)を有した。ノンレスポンダーであった患者は、ベースラインでより顕著な発育障害を有した;しかしながら、処置により、平均身長および体重のZスコアは、オデビキシバットによって処置した患者の全集団、ならびにレスポンダーおよびノンレスポンダーの両方において、増加した。レスポンダーおよびノンレスポンダーは、ベースラインで類似する睡眠の特徴を有していた。72週間の処置後、オデビキシバットによって処置した患者の全集団およびオデビキシバットのレスポンダーは、いくつかの介護者により報告される睡眠パラメータを大きく減少(すなわち改善)し;ノンレスポンダーでは増加またはより小さな変化が観察された。全患者のうち、85%が何らかのTEAEを有しており、これは、レスポンダーおよびノンレスポンダーを通して類似していた(83%~87%)。大部分のTEAEは、処置応答にかかわらず重症度が軽度~中程度であった。オデビキシバットによって処置した患者で最も一般的なTEAEは、発熱、上気道感染症、および下痢であった。全ての重篤なTEAEは、処置応答に関わらず、処置薬物に関連しないと評価された。
PFIC患者での最大72週間のオデビキシバットによる処置は、肝臓の健康、睡眠の質、および発育の改善に関連しており、ノンレスポンダーと比較してレスポンダーでは高い改善が観察された。オデビキシバットに応答したPFIC患者は、血清中胆汁酸およびそう痒スコアの平均が顕著に低下し、改善は経時的に持続した。血清中胆汁酸レスポンダーは、血清中胆汁酸ノンレスポンダーよりも大きくそう痒が改善した。オデビキシバットは、全般的に、レスポンダーおよびノンレスポンダーの両方において良好に認容された。
実施例14-PFIC患者をオデビキシバットによって処置した後のオートタキシン、そう痒、および血清中胆汁酸の変化の間の関係:プール分析からのデータ
この実施例は、第3相PEDFIC 1およびPEDFIC 2臨床試験においてオデビキシバットによって処置したPFIC患者におけるオートタキシン、そう痒、および血清中胆汁酸のレベルの変化の間の関係を評価した。本明細書中記載されるように、PFICは、慢性胆汁うっ滞(高い血清中胆汁酸、重篤なそう痒)、および進行性肝疾患を特徴とする。オートタキシンは、リゾホスファチジン酸の産生に関与しており、これらは両方とも潜在的なそう痒媒介因子である。たとえば、Thebaut, et al. Clin Res Hepatol Gastroenterol. 2018;42:103-109を参照されたい。いくつかの研究は、胆汁うっ滞性そう痒および末梢血中オートタキシンレベルの間の相関を示しているが3,4、他では示されていない。5たとえば、Kremer, et al., Hepatology. 2012;56:1391-400; Kremer, et al., J Pediatr Gastroenterol Nutr. 2016;62:530-5; and Fujino, et al., BMC Gastroenterology. 2019;19:169を参照されたい。
オデビキシバット(odevisibat)によって処置した77人の患者の第3相臨床試験データを、PEDFIC 1試験およびPEDFIC 2試験からプールした。PEDFIC 1では、患者に、24週間、プラセボ、またはオデビキシバット40または120μg/kg/日を投与し、PEFFIC 2では、患者を進行中の継続投与試験に登録し、全患者に120μg/kg/日を投与した。データカットオフの時点で、77人の患者がオデビキシバットを投与されていた。オデビキシバットによる処置の期間の中央値は37週間であり、範囲は1~108週間であった。大部分の患者(88%)は処置を継続した。現在の解析に含まれている25~48週目で入手可能なデータを有する患者の特徴は、全般的に、全試験集団と類似していた。表17を参照されたい。
Figure 2023549226000027
オートタキシンを、処置前ならびにPEDFIC 1およびPEDFIC 2の間評価した。介護者は、検証されたPRUCISIONスケール(ここでスコアは0~4の範囲にあり、高いスコアは悪い症状を表す)を使用して患者のそう痒を評価した。血清中胆汁酸の測定を、全試験訪問で行った。
オートタキシン、そう痒、および血清中胆汁酸レベルにおけるベースラインから25~48週目までの変化の間の関係を、ポストホック解析として評価した。ベースラインからの変化は、記述統計により要約した。相関のためピアソン係数およびP値を計算した。レスポンダーは、血清中胆汁酸におけるベースラインからの70%以上の低下または48週目までの最後の評価での血清中胆汁酸≦70μmol/L、および/または48週目までの最後の入手可能な毎月もしくは12週間間隔のスコアに基づくベースラインからの1ポイント以上のそう痒スコアの低下として定義した。
オデビキシバットによる処置の間、ベースラインからの平均減少が、オートタキシンまたは血清中胆汁酸レベルおよびそう痒スコアで観察された。表18を参照されたい。値は、48週目までの最後の評価に基づく、血清中胆汁酸では、これは、利用可能な場合46週目および48週目からの平均値であった;他の場合では、区間での最後の利用可能な評価を使用した。そう痒では、利用可能な場合、最後の毎月のスコアが使用され;他の場合では、最後の12週間からのスコアが使用された。オートタキシンでは、区間の中の最後の評価を使用した。
Figure 2023549226000028
25~48週目で、中程度~強い相関が、血清中胆汁酸のベースラインからの変化のパーセンテージと、オートタキシンにおけるベースラインからの変化の絶対値またはパーセンテージとの間で観察された。図18Aおよび18Bを参照されたい(n=33、r、ピアソン係数)。25~48週目に、血清中胆汁酸およびオートタキシンにおけるベースラインからの変化の間では中程度の相関があり(図19A、n=33、ピアソン係数)、血清中胆汁酸のベースラインからの変化の絶対値またはパーセンテージとそう痒スコアのベースラインの変化との間に中程度の相関があった(図19Bおよび19C、n=44、r、ピアソン係数)。また、中程度の相関が、そう痒スコアのベースラインからの変化と、オートタキシンにおけるベースラインからの変化の絶対値またはパーセンテージとの間で観察された。図19Dおよび19Eを参照されたい、n=33、r、ピアソン係数)。
まとめると、オデビキシバットによる処置は、PFIC患者のオートタキシン、そう痒、および血清中胆汁酸を低減し、有意な相関が、これらパラメータの各対の低減の間で観察された。
実施例15-多剤耐性タンパク質3の欠乏症(PFIC3型)またはミオシン5B欠乏症(PFIC6型)によるPFICを有する小児におけるオデビキシバットによる有効性および安全性のアウトカム
第3相無作為化プラセボ対照PEDFIC 1試験では、オデビキシバットによる処置は、PFIC1またはPFIC2を有する患者において、血清中胆汁酸を低減し、そう痒を改善し、全般的に良好に認容された。進行中の非盲検の第3相臨床のPEDFIC 2試験は、いずれかの型のPFICを有する患者におけるオデビキシバットの効果を評価している。この実施例では、PFIC1およびPFIC2以外のPFIC型を有する6人の患者での有効性および安全性のアウトカムを記載する。この患者のサブセットは、PFIC3を有する5人の患者およびPFIC6型(PFIC6、ミオシン5Bをコードする遺伝子[MYO5B]の変異からもたらされる)を有する1人の患者を含む。
PEDFIC 2では、適格患者を、以下の基準に基づき、2つのコホートのうちの1つに登録する:コホート1は、PEDFIC 1からのPFIC1またはPFIC2を有する小児患者を含み、コホート2は、いずれかのPFIC型を有する任意の年齢の患者を含む;これらは新規に登録された患者である。両方のコホートにおいて、適格患者は、PFICと遺伝的に確認されており、血清中胆汁酸が高く(≧100μmol/L)、有意なそう痒(すなわちかゆみまたは引っかき傷スコア≧2/PRUCISION評価尺度を使用した患者/介護者の報告)を有している患者である。PEDFIC 2は、72週間の処置期間を含み、ここで全患者に、オデビキシバット120μg/kgを1日1回経口投与した。実施例2を同様に参照されたい。
以下のアウトカムを、PFIC3またはPFIC6を有する患者で評価した:
血清中胆汁酸、そう痒、肝臓の生化学的パラメータ、発育、および睡眠のベースラインからの変化;血清中胆汁酸応答(すなわち、≧70%の血清中胆汁酸の低下またはレベル≦70μmol/L);患者レベルでの正のそう痒評価(PPA)の割合(すなわちそう痒スコア≦1またはベースラインからの≧1ポイントの低下);および治療下で発現した有害事象(TEAE)。患者のそう痒および睡眠は、検証されたPRUCISIONスケールを使用して介護者により1日2回評価され;そう痒応答は0~4の範囲にあり、高いスコアは悪い症状を表す。表19は、患者の人口統計学、ベースラインでの特徴、およびオデビキシバットへの曝露の長さを提供する。PFIC3を有する合計5人の患者(年齢の範囲、3.7-13.3歳)およびPFIC6を有する1人の患者(12.8歳)を登録した(表19)。曝露の平均値(範囲)は、5人のPFIC3患者では41(34~54)週間、1人のPFIC6患者では54週間であった。
Figure 2023549226000029
ベースラインから36週目のオデビキシバットによる処置に関して、血清中胆汁酸、そう痒スコア、身長および体重のZスコア、ならびに大部分の睡眠パラメータの平均値の改善が、PDIC3患者およびPFIC6患者で観察された;アラニンアミノトランスフェラーゼおよび総ビリルビンの平均変化は、ある程度よりばらつきがあった(表20を参照されたい)。
Figure 2023549226000030
ベースラインから最後の評価まで、PFIC3またはPFIC6を有する全ての患者は、血清中胆汁酸が低下し、1人の患者(PFIC3)を除く全てのそう痒スコアが低下した。2人のPFIC3患者および1人のPFIC6患者を含む3人の患者が、最後の評価で血清中胆汁酸応答の基準を満たした。0~36週目からの区間にわたり、入手可能なデータを有する5人の患者(4人のPFIC3患者、1人のPFIC6患者)のPPAは85%以上であり;0~22週目からの区間にわたるデータを伴う1人のさらなるPFIC3患者では、PPAは99%であった。
オデビキシバットは、全般的に、PFIC3患者またはPFIC6患者においてPEDFIC 2のデータカットオフまで良好に認容された。全体で、PFIC3またはPFIC6を有する6人の患者のうち5人が、何らかのTEAEを経験した(表21)。大部分のTEAEは重症度が軽度または中程度であった。重篤なTEAE、中止に至るTEAE、または死亡はなかった。
Figure 2023549226000031
まとめると、PFIC3患者およびPFIC6患者は、最大54週間のオデビキシバットによる処置の間、血清中胆汁酸の低減、ならびにそう痒の症状、発育、および睡眠パラメータの改善を含む臨床的な利点を経験した。オデビキシバットによる処置は、PFIC3患者およびPFIC6患者において全般的に良好に認容された。

Claims (136)

  1. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)の処置に使用するためのオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への経口投与後、前記対象が毎月の平均そう痒スコアの低下を呈する、医薬製剤。
  2. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への経口投与後、前記対象が毎月の平均そう痒スコアの低下を呈する、医薬製剤。
  3. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象の毎月の平均そう痒スコアの低下に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤。
  4. 前記毎月の平均そう痒スコアの低下が、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7、少なくとも0.8、少なくとも0.9、少なくとも1.0、少なくとも1.1、少なくとも1.2、少なくとも1.3、少なくとも1.4、少なくとも1.5、少なくとも1.6、少なくとも1.7、少なくとも1.8、少なくとも1.9、または少なくとも2.0である、請求項1~3のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  5. 前記毎月の平均そう痒スコアの低下が、約1.2~約2.0である、請求項1~4のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  6. 前記毎月の平均そう痒スコアの低下が、約1.6である、請求項1~5のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  7. 前記毎月の平均そう痒スコアの低下が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる、請求項1~6のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  8. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への経口投与後、前記対象が平均血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、医薬製剤。
  9. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への経口投与後、前記対象が平均血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、医薬製剤。
  10. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象の平均血清中胆汁酸濃度の低下に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤。
  11. 前記平均血清中胆汁酸濃度の低下が、ベースラインと比較して少なくとも50μmol/L、少なくとも75μmol/L、少なくとも100μmol/L、少なくとも12、5μmol/L、少なくとも150μmol/L、または少なくとも175μmol/Lである、請求項8~10のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  12. 前記平均血清中胆汁酸濃度の低下が、ベースラインと比較して約50μmol/L~約180μmol/Lである、請求項8~10のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  13. 前記平均血清中胆汁酸濃度の低下が、ベースラインと比較して約70μmol/L~約120μmol/Lである、請求項8~10のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  14. 前記平均血清中胆汁酸濃度の低下が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる、請求項8~13のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  15. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への少なくとも24週間の経口投与後、前記対象が70μmol/L未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、医薬製剤。
  16. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への少なくとも24週間の経口投与後、前記対象が70μmol/L未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、医薬製剤。
  17. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への少なくとも24週間の経口投与後、前記対象がベースラインと比較して少なくとも50%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、医薬製剤。
  18. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への少なくとも24週間の経口投与後、前記対象がベースラインと比較して少なくとも50%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、医薬製剤。
  19. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象への前記医薬製剤の少なくとも24週間の経口投与により、ベースラインと比較して少なくとも50%の血清中胆汁酸濃度の低下に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤。
  20. 前記対象が、ベースラインと比較して少なくとも60%、少なくとも70%、または少なくとも80%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、請求項17~19のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  21. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記対象がベースラインと比較して平均身長Zスコアの増加を呈する、医薬製剤。
  22. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記対象がベースラインと比較して平均身長Zスコアの増加を呈する、医薬製剤。
  23. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象においてベースラインと比較して平均身長Zスコアを増加させる際に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤。
  24. 前記平均身長Zスコアの増加が、ベースラインと比較して少なくとも0.5、少なくとも0.75、少なくとも1、少なくとも1.25、または少なくとも1.5である、請求項21~23のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  25. 前記平均身長Zスコアの増加が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる、請求項21~23のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  26. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)の処置に使用するためのオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への経口投与後に、前記対象が、平均体重Zスコアの増加を呈する、医薬製剤。
  27. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤の対象への経口投与後に、前記対象が平均体重Zスコアの増加を呈する、医薬製剤。
  28. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象において平均体重Zスコアを増加させる際に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤。
  29. 前記平均体重Zスコアの増加が、少なくとも0.2、少なくとも0.4、少なくとも0.6、少なくとも0.8、少なくとも1、少なくとも1.2、または少なくとも1.4である、請求項26~28のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  30. 前記増加が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる、請求項26~29のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  31. PFICを有する対象の睡眠パラメータの改善に使用するための、その薬学的に許容される塩。
  32. 前記睡眠パラメータが、出血に関連する引っかき傷を認める日数のパーセンテージ、入眠の支援を必要とする日数のパーセンテージ、鎮静を必要とする日数のパーセンテージ、および介護者と一緒に眠る必要がある日数のパーセンテージからなる群から選択される、請求項31に記載の使用のための製剤。
  33. 前記睡眠パラメータの改善が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、または少なくとも48週間の投与後に起こる、請求項31または32に記載の使用のための製剤。
  34. PFICを有する対象の肝臓パラメータの改善に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤。
  35. 前記肝臓パラメータが、オートタキシンレベル、血漿中C4レベル、総ビリルビンレベル、血清中アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)レベル、および血清中アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)レベルからなる群から選択される、請求項34に記載の使用のための製剤。
  36. 前記肝臓パラメータの改善が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、または少なくとも48週間の投与後に起こる、請求項34または35に記載の使用のための製剤。
  37. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症2(PFIC2)の処置に使用するための、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む製剤であって、前記医薬製剤の対象への少なくとも48週間の経口投与後、前記対象が、PFIC2の疾患修飾の閾値未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、医薬製剤。
  38. PFICがPFIC1である、請求項1~36のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  39. PFICがPFIC2である、請求項1~36のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  40. PFICがPFIC3である、請求項1~36のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  41. PFICがPFIC6である、請求項1~36のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  42. 前記対象が小児対象である、請求項1~41のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  43. 前記対象が、120μg/kg/日のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を投与される、請求項1~42のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  44. 前記対象が、40μg/kg/日のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を投与される、請求項1~42のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  45. 前記対象が、前記オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の初回投与より前で、オデビキシバットにナイーブであった、請求項1~44のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  46. 前記オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の医薬製剤が、複数の粒子を含み、各粒子が約0.1~約1.5nmの大きさであり、前記粒子の総重量に基づき約0.1(w/w)%~約5.0(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項1~45のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  47. 各粒子が、前記粒子の総重量に基づき約0.5(w/w)%~約2.0(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項46に記載の使用のための製剤。
  48. 各粒子が、前記粒子の総重量に基づき約0.5(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項46または47に記載の使用のための製剤。
  49. 各粒子が、前記粒子の総重量に基づき約1.5(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項46~48のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  50. 各粒子が、コアおよび前記コアを囲むコーティング層を含む、請求項46~49のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  51. 前記コアが、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含まない、請求項46~50のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  52. 前記コアが、結晶セルロースを含む、請求項46~51のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  53. 前記コーティング層が、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項50~52のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  54. 前記コーティング層が、フィルム形成ポリマーを含む、請求項50~53のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  55. 前記コーティング層が、オデビキシバットの均一な水性懸濁液として前記粒子上に噴霧されている、請求項50~54のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  56. 前記均一な懸濁液が、湿潤製粉により、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を水に分散させることにより調製されている、請求項55に記載の使用のための製剤。
  57. 前記均一な懸濁液が、200μm超のオデビキシバットの凝集体を含まない、請求項55または56に記載の使用のための製剤。
  58. 前記コーティング層が、界面活性剤を含まない、請求項50~57のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  59. 前記粒子が、約0.1~約1.0mmの大きさである、請求項46~58のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  60. オデビキシバットが、オデビキシバットの結晶性水和物として存在する、請求項46~59のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  61. オデビキシバットが、オデビキシバットの結晶変態1として存在する、請求項46~60のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  62. オデビキシバットの結晶変態1が、2θ位5.6±0.2、6.7±0.2、および/または12.1±0.2で少なくとも特定のピークを有するCuKα1照射によって得られる粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、請求項61に記載の使用のための製剤。
  63. 前記粒子が、サシェまたはカプセルの中に含まれている、請求項46~62のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  64. オデビキシバットが、オデビキシバットの水和物として存在する、請求項1~45のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  65. オデビキシバットが、セスキ水和物として存在する、請求項64に記載の使用のための製剤。
  66. オデビキシバットが、オデビキシバットの結晶性水和物として存在する、請求項1~45および64~65のいずれか1項に記載の使用のための製剤。
  67. オデビキシバットが、オデビキシバットの結晶変態1として存在する、請求項66に記載の使用のための製剤。
  68. オデビキシバットの結晶変態1が、2θ位5.6±0.2、6.7±0.2、および/または12.1±0.2で少なくとも特定のピークを有するCuKα1照射によって得られる粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、請求項67に記載の使用のための製剤。
  69. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の投与後、前記対象が毎月の平均そう痒スコアの低下を呈する、方法。
  70. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の投与後、前記対象が毎月の平均そう痒スコアの低下を呈する、方法。
  71. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象の毎月の平均そう痒スコアを低下させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含む、方法。
  72. 毎月の平均そう痒スコアの低下が、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7、少なくとも0.8、少なくとも0.9、少なくとも1.0、少なくとも1.1、少なくとも1.2、少なくとも1.3、少なくとも1.4、少なくとも1.5、少なくとも1.6、少なくとも1.7、少なくとも1.8、少なくとも1.9、または少なくとも2.0である、請求項69~71のいずれか1項に記載の方法。
  73. 毎月の平均そう痒スコアの低下が、約1.2~約2.0である、請求項69~72のいずれか1項に記載の方法。
  74. 毎月の平均そう痒スコアの低下が、約1.6である、請求項69~73のいずれか1項に記載の方法。
  75. 毎月の平均そう痒スコアの低下が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる、請求項69~74のいずれか1項に記載の方法。
  76. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の投与後、前記対象が平均血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、方法。
  77. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の投与後、前記対象が平均血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、方法。
  78. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象の平均血清中胆汁酸濃度を低下させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含む、方法。
  79. 前記平均血清中胆汁酸濃度の低下が、ベースラインと比較して少なくとも50μmol/L、少なくとも75μmol/L、少なくとも100μmol/L、少なくとも12、5μmol/L、少なくとも150μmol/L、または少なくとも175μmol/Lである、請求項76~78のいずれか1項に記載の方法。
  80. 前記平均血清中胆汁酸濃度の低下が、ベースラインと比較して約50μmol/L~約180μmol/Lである、請求項76~78のいずれか1項に記載の方法。
  81. 前記平均血清中胆汁酸濃度の低下が、ベースラインと比較して約70μmol/L~約120μmol/Lである、請求項76~78のいずれか1項に記載の方法。
  82. 前記平均血清中胆汁酸濃度の低下が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる、請求項76~81のいずれか1項に記載の方法。
  83. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の少なくとも24週間の投与後、前記対象が70μmol/L未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、方法。
  84. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の少なくとも24週間の投与後、前記対象が70μmol/L未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、方法。
  85. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の少なくとも24週間の投与後、前記対象がベースラインと比較して少なくとも50%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、方法。
  86. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の少なくとも24週間の投与後、前記対象がベースラインと比較して少なくとも50%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、方法。
  87. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象においてベースラインと比較して少なくとも50%血清中胆汁酸濃度を低下させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に少なくとも24週間経口投与するステップを含む、方法。
  88. 前記対象が、ベースラインと比較して少なくとも60%、少なくとも70%、または少なくとも80%の血清中胆汁酸濃度の低下を呈する、請求項85~87のいずれか1項に記載の方法。
  89. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の投与後、前記対象がベースラインと比較して平均身長Zスコアの増加を呈する、方法。
  90. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の投与後、前記対象がベースラインと比較して平均身長Zスコアの増加を呈する、方法。
  91. 進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象においてベースラインと比較して平均身長Zスコアを増加させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含む、方法。
  92. 前記平均身長Zスコアの増加が、ベースラインと比較して少なくとも0.5、少なくとも0.75、少なくとも1、少なくとも1.25、または少なくとも1.5である、請求項89~91のいずれか1項に記載の方法。
  93. 前記平均身長Zスコアの増加が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる、請求項89~91のいずれか1項に記載の方法。
  94. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の投与後、前記対象が平均体重Zスコアの増加を呈する、方法。
  95. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)に関連するそう痒を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の投与後、前記対象が平均体重Zスコアの増加を呈する、方法。
  96. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を有する対象において平均体重Zスコアを増加させるための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含む、方法。
  97. 前記平均体重Zスコアの増加が、少なくとも0.2、少なくとも0.4、少なくとも0.6、少なくとも0.8、少なくとも1、少なくとも1.2、または少なくとも1.4である、請求項94~96のいずれか1項に記載の方法。
  98. 前記増加が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、または少なくとも24週間の投与後に起こる、請求項94~97のいずれか1項に記載の方法。
  99. PFICを有する対象の睡眠パラメータを改善するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含む、方法。
  100. 前記睡眠パラメータが、出血に関連する引っかき傷を認める日数のパーセンテージ、入眠の支援を必要とする日数のパーセンテージ、鎮静を必要とする日数のパーセンテージ、および介護者と一緒に眠る必要がある日数のパーセンテージからなる群から選択される、請求項99に記載の方法。
  101. 前記睡眠パラメータの改善が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、または少なくとも48週間の投与後に起こる、請求項99または100に記載の方法。
  102. PFICを有する対象の肝臓パラメータを改善するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含む、方法。
  103. 前記肝臓パラメータが、オートタキシンレベル、血漿中C4レベル、総ビリルビンレベル、血清中アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)レベル、および血清中アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)レベルからなる群から選択される、請求項102に記載の方法。
  104. 前記肝臓パラメータの改善が、前記医薬製剤の少なくとも4週間、少なくとも8週間、少なくとも12週間、少なくとも16週間、少なくとも20週間、少なくとも24週間、少なくとも28週間、少なくとも32週間、少なくとも36週間、少なくとも40週間、または少なくとも48週間の投与後に起こる、請求項102または103に記載の方法。
  105. それを必要とする対象の進行性家族性肝内胆汁うっ滞症(PFIC)を処置するための方法であって、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の治療上有効量を前記対象に経口投与するステップを含み、前記医薬製剤の少なくとも48週間の投与後、前記対象がPFIC2疾患修飾の閾値未満の血清中胆汁酸濃度を呈する、方法。
  106. PFICがPFIC1である、請求項69~104のいずれか1項に記載の方法。
  107. PFICがPFIC2である、請求項69~104のいずれか1項に記載の方法。
  108. PFICがPFIC3である、請求項69~104のいずれか1項に記載の方法。
  109. PFICがPFIC6である、請求項69~104のいずれか1項に記載の方法。
  110. 前記対象が小児対象である、請求項69~109のいずれか1項に記載の方法。
  111. 前記対象が、120μg/kg/日のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を投与される、請求項69~110のいずれか1項に記載の方法。
  112. 前記対象が、40μg/kg/日のオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を投与される、請求項69~110のいずれか1項に記載の方法。
  113. 前記対象が、前記オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む医薬製剤の初回投与より前で、オデビキシバットにナイーブであった、請求項69~112のいずれか1項に記載の方法。
  114. 前記オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩の医薬製剤が、複数の粒子を含み、各粒子が、約0.1~約1.5mmの大きさであり、前記粒子の総重量に基づき約0.1(w/w)%~約5.0(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項69~113のいずれか1項に記載の方法。
  115. 各粒子が、前記粒子の総重量に基づき約0.5(w/w)%~約2.0(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項114に記載の方法。
  116. 各粒子が、前記粒子の総重量に基づき約0.5(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項114または115に記載の方法。
  117. 各粒子が、前記粒子の総重量に基づき約1.5(w/w)%の量でオデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項114~116のいずれか1項に記載の方法。
  118. 各粒子が、コアおよび前記コアを囲むコーティング層を含む、請求項114~117のいずれか1項に記載の方法。
  119. 前記コアが、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含まない、請求項114~118のいずれか1項に記載の方法。
  120. 前記コアが、結晶セルロースを含む、請求項114~119のいずれか1項に記載の方法。
  121. 前記コーティング層が、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を含む、請求項118~120のいずれか1項に記載の方法。
  122. 前記コーティング層が、フィルム形成ポリマーを含む、請求項118~121のいずれか1項に記載の方法。
  123. 前記コーティング層が、オデビキシバットの均一な水性懸濁液として前記粒子上に噴霧されている、請求項118~122のいずれか1項に記載の方法。
  124. 前記均一な懸濁液が、湿潤製粉により、オデビキシバットまたはその薬学的に許容される塩を水に分散させることにより調製されている、請求項123に記載の方法。
  125. 前記均一な懸濁液が、200μm超のオデビキシバットの凝集体を含まない、請求項123または124に記載の方法。
  126. 前記コーティング層が、界面活性剤を含まない、請求項118~125のいずれか1項に記載の方法。
  127. 前記粒子が、約0.1~約1.0mmの大きさである、請求項114~126のいずれか1項に記載の方法。
  128. オデビキシバットが、オデビキシバットの結晶性水和物として存在する、請求項114~127のいずれか1項に記載の方法。
  129. オデビキシバットが、オデビキシバットの結晶変態1として存在する、請求項114~12、8のいずれか1項に記載の方法。
  130. オデビキシバットの結晶変態1が、2θ位5.6±0.2、6.7±0.2、および/または12.1±0.2で少なくとも特定のピークを有するCuKα1照射によって得られる粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、請求項129に記載の方法。
  131. 前記粒子が、サシェまたはカプセルに含まれている、請求項114~130のいずれか1項に記載の方法。
  132. オデビキシバットが、オデビキシバットの水和物として存在する、請求項69~113のいずれか1項に記載の方法。
  133. オデビキシバットが、セスキ水和物として存在する、請求項132に記載の方法。
  134. オデビキシバットが、オデビキシバットの結晶性水和物として存在する、請求項69~113および132~133のいずれか1項に記載の方法。
  135. オデビキシバットが、オデビキシバットの結晶変態1として存在する、請求項134に記載の方法。
  136. オデビキシバットの結晶変態1が、2θ位5.6±0.2、6.7±0.2、および/または12.1±0.2で少なくとも特定のピークを有するCuKα1照射によって得られる粉末X線回折(XRPD)パターンを有する、請求項135に記載の方法。
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