JP2023548540A - アンドロゲン受容体の標的分解のための化合物及び方法、並びに関連する使用方法 - Google Patents

アンドロゲン受容体の標的分解のための化合物及び方法、並びに関連する使用方法 Download PDF

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Abstract

アンドロゲン受容体(AR)の調節因子として有用性を見出す二官能性化合物が本明細書に記載される。特に、本開示の二官能性化合物は、標的タンパク質がユビキチンリガーゼに近接して配置されて、標的タンパク質の分解(及び阻害)をもたらすように、一方の端部上にセレブロンE3ユビキチンリガーゼに結合する部分と、他方の端部上にARに結合する部分とを含有する。本開示の二官能性化合物は、標的タンパク質の分解/阻害に関連する広範囲の薬理活性を示す。標的タンパク質の異常調節から生じる疾患又は障害は、本開示の化合物及び組成物を用いて治療又は予防される。【選択図】図1A及び1B

Description

関連出願の相互参照
本出願は、COMPOUNDS AND METHODS FOR THE TARGETED DEGRADATION OF ANDROGEN RECEPTOR AND ASSOCIATED METHODS OF USEと題する、2020年11月6日に出願された米国仮特許出願第63/110,726号の優先権及び利益を主張するものであり、これは、全ての目的で参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
参照による援用
2015年4月14日出願の米国特許出願番号第14/686,640号であって、米国特許出願公開第2015/0291562号として公開された出願、及び2015年7月6日出願の米国特許出願第14/792,414号であって、米国特許出願公開第2016/0058872号として公開された出願、及び2018年4月13日出願の米国特許出願15/953,108号であって、米国特許出願公開第2018/0228907号として公開された出願、及び2017年10月11日出願の米国特許出願第15/730,728号であって、2020年3月10日に米国特許第10,584,101号として発行された特許を含めて、引用する参考文献の全てが、その全体として参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書は、標的タンパク質結合部分及びE3ユビキチンリガーゼ結合部分を含むヘテロ二官能性化合物、並びに関連する使用方法を提供する。二官能性化合物は、次いで分解及び/又は阻害される、アンドロゲン受容体(AR)の標的化されたユビキチン化の調節因子として有用である。
ほとんどの低分子薬剤は、酵素又は受容体に密接に、及び明確に定められたポケットにおいて結合する。一方で、低分子を使用してタンパク質-タンパク質相互作用を標的とすることは、タンパク質の接触表面が大きいこと、及び関与するのが浅い溝状又は平坦なインターフェースであるため困難であることがよく知られている。E3ユビキチンリガーゼ(そのうちの数百がヒトにおいて既知である)は、ユビキチン化に基質特異性を与え、したがって、特定のタンパク質基質に対する特異性があるため、一般的なプロテアソームの阻害剤よりも更に魅力的な治療標的である。E3リガーゼのリガンドの開発は、部分的に、タンパク質間相互作用を破壊せざるを得ないという理由で、困難であることが判明している。しかしながら、近年の開発によりこれらのリガーゼに結合する特定のリガンドがもたらされた。例えば、第1の小分子E3リガーゼ阻害剤であるナトリンの発見以来、追加の化合物がE3リガーゼを標的化することが報告されている。
セレブロンは、ヒトにおいてCRBN遺伝子によりコードされるタンパク質である。CRBNのオルソログは、植物からヒトまで高度に保存されており、このことはその生理学的な重要性を明確に示すものである。セレブロンは、損傷を受けたDNA結合タンパク質1(DDB1)、カリン(Cullin)-4A(CUL4A)、及びカリン1(Cullins1)調節因子(ROC1)とのE3ユビキチンリガーゼ複合体を形成する。この複合体は多数の他のタンパク質をユビキチン化する。完全には解明されていない機序を通して、標的タンパク質のセレブロンユビキチン化により、線維芽細胞成長因子8(FGF8)及び線維芽細胞成長因子10(FGF10)のレベルの上昇をもたらす。FGF8は次に、例えば四肢及び耳胞の形成などの多数の発生プロセスを調節する。胚においてこのユビキチンリガーゼ複合体は四肢成長に重要であると最終的に結論づけられている。セレブロンが存在しない状況下では、DDB1はDDB2と複合体を形成し、DNA損傷結合タンパク質として機能する。
米国特許出願公開第2015/0291562号及び同第2014/0356322号(参照により本明細書に組み込まれる)に記載されるものなどの二官能性化合物は、ユビキチン化及びプロテアソーム分解経路におけるその後の分解のためにE3ユビキチンリガーゼに内因性タンパク質を動員するように機能する。具体的には、上記の刊行物は、二官能性化合物によって次いで分解及び/又は阻害される、様々なポリペプチド及び他のタンパク質の標的化されたユビキチン化の調節因子として有用性を見出す、二官能性又はタンパク質分解標的化キメラ(PROTAC(登録商標))タンパク質ディグレーダー(degrader)化合物を記載する。
アンドロゲン受容体(AR)は、テストステロン及びジヒドロテストステロンなどのアンドロゲンによって活性化される核ホルモン受容体ファミリーに属している(Pharmacol.Rev.2006,58(4),782-97、Vitam.Horm.1999,55:309-52)。アンドロゲンが存在しない状況下ではARはサイトゾル中でヒートショックタンパク質90(Hsp90)に結合されている。アンドロゲンがARに結合すると、その立体構造が変化してHsp90からARが放出され、核局在化シグナル(NLS:Nuclear Localization Signal)が露出される。後者によりARが核内に移行することが可能となり、そこでARは転写因子として作用して雄性の性的特性に関与する遺伝子の発現を促進する(Endocr.Rev.1987,8(1):1-28;Mol.Endocrinol.2002,16(10),2181-7)。AR欠損症は、以前には精巣性女性化症と呼ばれていたアンドロゲン不応症を誘発する。
ARは雄性の性的特性の発生に関与するが、前立腺がんを含む特定の形態のがんにおいてはがん遺伝子であることもよく報告されている(Endocr.Rev.2004,25(2),276-308)。一般的に測定されているAR活性の標的遺伝子は、分泌型前立腺特異抗原(PSA)タンパク質である。前立腺がんの現在の治療レジメンには、2つの方法によるアンドロゲン-AR軸の阻害が含まれる。1つ目のアプローチは、アンドロゲン減少に頼る方法であり、2つ目の戦略は、AR機能の阻害を目的としている(Nat.Rev.Drug Discovery,2013,12,823-824)。有効な標的療法が開発されているにもかかわらず、ほとんどの患者は耐性を獲得し、疾患が進行する。前立腺がん治療に対する代替的なアプローチには、ARタンパク質の除去が含まれる。ARは多くの型の前立腺がんで腫瘍形成の重要な誘導物質であるため、その排除は治療上有益な反応を生じさせるはずである。
疾患、特にがん、前立腺がん、及びケネディ病に対する効果的な治療に関する継続的なニーズが当分野に存在する。しかしながら、例えば転写因子などには非特異的作用があり、特定のクラスのタンパク質を完全に標的とし、及び調節することができない。ゆえに未だ効果的な抗がん剤の開発の障害となっている。このように、AR関連の疾患及び障害、例えば、がん、前立腺がん、及びケネディ病に対する効果的な治療に関する継続的な要望が当分野に存在する。
本開示は、標的化されたユビキチン化及びその後のプロテアソーム分解のためにE3ユビキチンリガーゼにアンドロゲン受容体(AR)を動員するように機能するヘテロ二官能性化合物、並びにそれを作製及び使用する方法を記載する。特に、本明細書に記載される化合物は、ARタンパク質に優先的に結合する。加えて、本明細書は、ケネディ病、又はがん、例えば、前立腺がんなどの疾患状態又はその1つ以上の症状を治療又は改善するために、有効量の本明細書に記載される本発明の化合物を使用する方法を提供する。
このように、一態様では、本開示は、ヘテロ二官能性化合物であって、E3ユビキチンリガーゼ結合部分(すなわち、E3ユビキチンリガーゼに対するリガンド(「ULM」基))と、ARに優先的に結合するタンパク質標的化部分とを含み、これによりARタンパク質がユビキチンリガーゼに近接して優先的に配置されて、ARタンパク質のユビキチン化並びにその後の優先的な分解(及び/若しくは阻害)をもたらす、ヘテロ二官能性化合物を提供する。好ましい実施形態では、ULM(ユビキチンリガーゼ結合部分)は、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分(CLM)である。例えば、二官能性化合物の構造は、以下のように示され得る。
本明細書に例示されるPTM及びULM部分(例えば、CLM)のそれぞれの位置、並びにそれらの数は、一例のみとして提供され、決して化合物を限定することを意図していない。当業者により理解されるように、本明細書に記載される二官能性化合物は、それぞれの官能性部分の数及び位置を所望により変化させ得るように合成され得る。
特定の実施形態では、二官能性化合物は化学リンカー(L)を更に含む。この例では、二官能性化合物の構造は、以下のように示され得、
式中、PTMは、ARタンパク質に選択的又は優先的に結合する部分であり、Lは、リンカー、例えば、PTMをULMに結合する結合又は化学結合基であり、ULMは、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分(CLM)である。
例えば、二官能性化合物の構造は、以下のように示され得、
式中、PTMは、ARタンパク質に選択的又は優先的に結合する部分であり、「L」は、PTM及びCLMを結合するリンカー(結合又は化学結合基)であり、CLMは、セレブロンに結合するセレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分である。
特定の実施形態では、本明細書に記載の化合物は、ULM、複数のPTM、複数の化学リンカー、又はそれらの組み合わせから独立して選択される複数を含む。
一実施形態では、CLMは、イミド、チオイミド、アミド、又はチオアミドから誘導される化学基を含む。特定の実施形態では、化学基は、フタルイミド基、又はそのアナログ若しくは誘導体である。特定の実施形態では、CLMは、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドミド、それらの類似体、それらの等配電子体、及びそれらの誘導体から選択される。他の想定されるCLMは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2015/0291562号に記載されている。
特定の実施形態では、「L」は結合である。追加の実施形態では、リンカー「L」は、1~20の範囲の直線状の非水素原子数を有するコネクターである。コネクター「L」は、エーテル、アミド、アルカン、アルケン、アルキン、ケトン、ヒドロキシル、カルボン酸、チオエーテル、スルホキシド、及びスルホンなどの1つ以上の官能基を含有することができるが、これらに限定されない。リンカーは、芳香族、複素芳香族、環式、二環式、又は三環式部分を含有することができる。Cl、F、Br及びIなどのハロゲンとの置換が、リンカーに含まれてもよい。フッ素置換の場合、単一又は複数のフッ素が含まれてもよい。
特定の実施形態では、CLMは、ピペリジン-2,6-ジオンの誘導体であり、当該ピペリジン-2,6-ジオンは3位で置換されてもよく、その3位置換はC-N結合又はCC結合としての結合を伴う二環式ヘテロ-芳香族化合物であってもよい。CLMの例としては、ポマリドミド、レナリドミド、及びサリドマイド、並びにそれらの類似体が挙げられ得るが、これらに限定されない。
追加の態様では、本明細書は、有効量の本明細書に記載される化合物又はその塩形態と、薬学的に許容される担体とを含む治療用組成物を提供する。治療用組成物は、ARタンパク質の標的化された分解及び/又は阻害を引き起こすことを必要とする患者又は対象、例えば、ヒトなどの動物において、それを行うために使用され得、かつARタンパク質と因果関係がある1つ以上の疾患状態、病態、又は症状を治療又は改善するために使用され得、その治療は、ARタンパク質の分解によって達成されて、患者又は対象におけるARタンパク質のタンパク質レベルを制御する、安定化する、又は低下させる。特定の実施形態では、本明細書に記載される治療用組成物は、例えば、感染、炎症性若しくは免疫学的障害、又はがんなどの疾患、障害、又は症状の治療又は改善のために、ARの分解を達成するために使用され得る。
更に別の態様では、本開示は、細胞中のARをユビキチン化する方法を提供する。特定の実施形態では、方法は、ARに結合するPTMと、本明細書に記載される化学リンカー部分を介して一緒に優先的に結合されるCLMとを含む、本明細書に記載されるヘテロ二官能性化合物を投与して、ARタンパク質の分解を達成することを含む。理論に制限されることを望まないが、本発明者らは、本開示に従って、ARタンパク質のポリユビキチン化が、ヘテロ二官能性化合物を使用してE3ユビキチンリガーゼに近接して配置されたときに生じ、それによって、プロテアソーム経路を介してARタンパク質のその後の分解を引き起こし、それによって対象の細胞中のARタンパク質レベルを制御又は低減すると考えている。本開示がもたらすARタンパク質レベルの制御又は低減は、対象の細胞中のARタンパク質の量の低下又は安定化によって調節される、疾患状態、病態、又は少なくとも1つの因果関係のある症状の治療を提供する。
更に別の態様では、本明細書は、対象又は患者、例えばヒトなどの動物において、疾患、病態、又はその症状を治療又は改善するための方法を提供し、方法は、治療有効量などの有効量の、本明細書に記載されるヘテロ二官能性化合物又はその塩形態と、薬学的に許容される担体とを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、組成物は、対象において疾患若しくは障害又はその症状を治療又は改善するのに有効である。
別の態様では、本明細書は、本開示による化合物を使用して、生物系において本開示のARタンパク質の分解の効果を特定するための方法を提供する。
別の態様では、本明細書は、細胞中で本開示によるARタンパク質の標的化されたユビキチン化及び分解が可能な、本発明のヘテロ二官能性化合物を作製するためのプロセス及び中間体を提供する。
有用性に関する前述の全般的な記載は、例示の目的でのみ提示するものであり、本開示及び添付の請求の範囲を限定することは意図されない。本開示の組成物、方法、及びプロセスに関連する追加の目的及び利点は、請求の範囲、詳細な説明、及び実施例を鑑みることで当分野の当業者に理解されるであろう。例えば本開示の様々な態様及び実施形態は多くの組み合わせで使用することができ、それら全てが本明細書により明示的に予期される。これらの追加の態様及び実施形態は、本開示の範囲内に明示的に含まれる。本開示の背景を解説するために、及び特定の場合には実施に関して追加の詳細を提供するために本明細書において使用される公表文献及び他のマテリアルは、参照により組み込まれる。
本明細書の一部に組み込まれ、その一部を形成する添付図面は、本開示のいくつかの実施形態を図示し、本明細書の記載とともに本開示の原理を説明する役割を果たす。図面は、本開示の一実施形態を例示する目的のみのためであり、本開示を限定するものと解釈されるべきではない。本開示の更なる目的、特徴、及び利点は、本開示の例示的な実施形態を示す添付の図面と併せて以下の発明を実施するための形態から明らかになるであろう。
本明細書に記載されるヘテロ二官能性タンパク質分解化合物の機能に関する全般的な原則の説明である。図1Aは、例示的なヘテロ二官能性タンパク質分解化合物は、タンパク質標的化部分(PTM、暗い斜線付き長方形)と、ユビキチンリガーゼ結合部分(ULM、明るい斜線付き三角形)と、任意にULMにPTMを結合又は係留するリンカー部分(L、黒線)とを含む。 本明細書に記載されるヘテロ二官能性タンパク質分解化合物の機能に関する全般的な原則の説明である。図1Bは、本明細書に記載されるヘテロ二官能性タンパク質分解化合物(PROTAC(登録商標)ブランドの化合物として商業的に知られている)の機能的使用を図示する。簡潔に述べると、ULM(三角形)は、特異的なE3ユビキチンリガーゼを認識して結合し、PTM(大きい長方形)は、標的タンパク質を動員し、それをE3ユビキチンリガーゼに近接させる。典型的には、E3ユビキチンリガーゼは、E2ユビキチンをコンジュゲートするタンパク質(E2)と複合体化され、単独で又はE2タンパク質を介して、イソペプチド結合を介した標的タンパク質上のリジンへの複数のユビキチン分子(黒丸)の結合を触媒する。ポリユビキチン化されたタンパク質(右端)は、それによって、細胞のプロテオソーム機構による分解のために標的化されている。
以下は、本発明の実施において、当分野の当業者を補助するために提供される詳細な説明である。当分野の当業者であれば、本開示の趣旨又は範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の実施形態の修正及び変更を行い得る。本明細書において言及される全ての公表文献、特許出願、特許、及び他の参考文献は、参照によりそれらの全体が明示的に組み込まれる。
E3ユビキチンリガーゼ及びARタンパク質が、E3ユビキチンリガーゼ及びARタンパク質の両方に結合する二官能性化合物を介して近接して配置されると、E3ユビキチンリガーゼ(例えば、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ)がアンドロゲン受容体(AR)タンパク質をユビキチン化するという驚くべきかつ予期せぬ発見に関連する、化合物、組成物、及び方法がここに記載される。したがって、本開示は、ARタンパク質を標的化するタンパク質標的化部分(「PTM」)に対する結合又は化学結合基(L)によって結合されるE3ユビキチンリガーゼ結合部分(「ULM」)を含み、それがARタンパク質のユビキチン化をもたらし、またプロテアソームによるARタンパク質の分解につながる、化合物及び組成物を提供する(図1を参照されたい)。
一態様では、本明細書は、PTMがARタンパク質に優先的に結合する化合物を提供する。本開示はまた、細胞中のARタンパク質の標的化された分解を生じさせるための組成物のライブラリ及びその使用も提供する。
特定の態様では、本開示は、セレブロンなどのE3ユビキチンリガーゼに結合することが可能であるリガンド、例えば、小分子リガンド(すなわち、2,000、1,000、500、又は200ダルトン未満の分子量を有する)を含む、ヘテロ二官能性化合物を提供する。化合物は、ARタンパク質がユビキチンリガーゼに近接して配置されて、ARタンパク質のユビキチン化並びに分解(及び/又は阻害)を生じさせるように、ARに結合することができる小分子部分も含む。「小分子」は、上記に加えて、分子が非ペプチジルであること、すなわち、ペプチドとはみなされないこと、例えば4、3、又は2未満のアミノ酸を含むことを意味する。本明細書によると、PTM、ULM、及びヘテロ二官能性分子の各々は、小分子である。
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学的用語は、本開示が属する分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態の解説のみを目的としており、本開示を限定することは意図されていない。
値の範囲が提供される場合、文脈が別途明確に示さない限り、その範囲の上限と下限との間の、下限の10分の1の単位までのその範囲内の各介在する値(例えば、炭素原子の数を含有する群の場合、範囲内に収まる各炭素原子の数が提供される)、及びその所定の範囲の任意の他の所定の又は介在する値が、本開示内に包含されることが理解される。これらのより小さな範囲の上限及び下限は、独立して、より小さな範囲に含まれ得、所定の範囲の任意に特異的に除外される限界値の対象となり、本開示内にも包含される。所定の範囲が限界値のうちの一方又は両方を含む場合、それらの含まれる限界値のうちのいずれか/又は両方を除外する範囲もまた本開示に含まれる。
以下の用語は、本開示を説明するために使用される。本明細書において用語が具体的に定義されていない場合、その用語は、本開示の説明においてその使用の分若で当該用語を適用する当業者により当分野において認識されている意味が与えられる。
本明細書において使用される場合、「a」及び「an」という冠詞は、文脈により明白に別段の示唆がない限り、当該冠詞の文法的客体のうちの1つ又は1つ以上(すなわち少なくとも1つ)を指すように本明細書において使用される。例として、「要素」は、別途記載のない限り、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。
請求の範囲、並びに上述の明細書において、「含む(comprising)」、「含有する(including)」、「担持する(carrying)」、「有する(having)」「含有する(containing)」、「関与する(involving)」、「保持する(holding)」、「構成される(composed of)」などの全ての移行句は、非限定である、すなわちそれらを含むが限定されないことを意味すると理解されたい。「~からなる(consisting of)」及び「本質的に~からなる(consisting essentially of)」という移行句のみ、それぞれ限定的又は半限定的な移行句であるものとし、このことは米国特許審査基準のセクション2111.03に記載されている。
2つ以上の工程又は行為を含む本明細書に記載されるある特定の方法又はプロセスにおいて、方法の工程又は行為の順序は、文脈が別途指示しない限り、本方法の工程又は行為が列挙される順序に必ずしも限定されないことも理解されたい。
「同時投与」及び「同時投与する」又は「併用療法」という用語は、2つ以上の治療剤が患者にある程度、好ましくは有効量で同時に存在する限り、併用投与(2つ以上の治療剤を同時に投与すること)及び時間差投与(1つ以上の治療剤を、追加の治療剤(複数可)の投与とは異なる時間で投与すること)の両方を指す。特定の好ましい態様では、本明細書に記載されるヘテロ二官能性化合物のうちの1つ以上は、少なくとも1つの追加の生物活性剤、例えば、抗がん剤と同時投与される。特に好ましい態様では、かかる化合物の同時投与は、例えば、抗がん活性などの相乗的な活性及び/又は療法をもたらす。
本明細書で使用される場合、「化合物」という用語は、別途記載のない限り、該当する場合、本明細書で開示される任意の特定のヘテロ二官能性化合物、その薬学的に許容される塩及び溶媒和物、並びに前述の分子のいずれかの重水素化形態を指す。企図される重水素化化合物は、薬剤分子中に含有された1個以上の水素原子が重水素で置き換えられているものである。そのような重水素化化合物は、好ましくは、同等の「重水素化されていない」化合物と比較して、1つ以上の改善された薬物動態又は薬力学的特性(例えば、より長い半減期)を有する。
「ユビキチンリガーゼ」という用語は、1つ以上のユビキチンの特定の基質タンパク質への移行を容易にするタンパク質ファミリーを指す。いくつかのユビキチンの鎖の添加(ポリユビキチン化)は、分解のために基質タンパク質を標的化する。例えば、セレブロンは、単独で、又はE2ユビキチンをコンジュゲートする酵素と組み合わせて、最終的に標的タンパク質上のリジン残基への4つのユビキチンの鎖の結合を引き起こし、それによってプロテアソームによる分解のためにタンパク質を標的化し得る、E3ユビキチンリガーゼである。ユビキチンリガーゼは、第1のユビキチンが標的タンパク質上のリジンに結合され、第2のユビキチンが第1のユビキチンに結合され、第3のユビキチンが第2のユビキチンに結合され、第4のユビキチンが第3のユビキチンに結合されるような、ポリユビキチン化に関与する。そのようなポリユビキチン化は、タンパク質に、プロテアソームによる分解のための印を付ける。
「患者」又は「対象」という用語は本明細書全体を通して、本開示による組成物を用いた予防的治療を含む治療が提供される動物、好ましくはヒト又は家畜を記載するために使用される。ヒト患者などの特定の動物に特異的である疾患、病態、又は症状の治療について、「患者」という用語は、イヌ若しくはネコなどの家畜、又はウマ、ウシ、ヒツジなどの農業用動物を含む、その特定の動物を指す。概して、本開示では、「患者」及び「対象」という用語は、別段の記載がない限り、又はその用語を使用する文脈から暗示されない限り、ヒト患者を指す。
「有効」及び「治療上有効」という用語は、その意図される使用の文脈内で、かつ、単回投与で、又はより好ましくは、治療レジメンの文脈内の複数回投与の後で使用される場合、疾患若しくは病態の改善、又は疾患若しくは病態に関連する1つ以上の症状の改善若しくは低減などの意図される結果に影響を及ぼす、化合物又は組成物の量を説明するために使用される。「有効」及び「治療上有効」という用語は、本出願において別途記載又は使用される、他の全ての「有効量」又は「有効濃度」という用語を包含する。
化合物及び組成物
一態様では、本明細書は、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分(「CLM」)であるE3ユビキチンリガーゼ結合部分(「ULM」)を含むヘテロ二官能性化合物を提供し、CLMは、タンパク質に結合するタンパク質標的化部分(PTM)に共有結合し、その結合は、結合によって直接、又は以下の構造による化学結合基(L)を介するもののいずれかであり、
(A)PTM-L-CLM
式中、Lは、結合又は化学結合基であり、PTMは、タンパク質ARに結合するタンパク質標的化部分であり、PTMは、低分子AR標的化部分である。CLMという用語は、全てのセレブロン結合部分を含む。
態様又は実施形態のうちのいずれかでは、CLMは、約200μM未満のE3ユビキチンリガーゼ(例えば、セレブロンE3ユビキチンリガーゼ)の半最大阻害濃度(IC50)を示す。IC50は、例えば、蛍光偏光アッセイなどの当分野で既知の任意の適切な方法に従って決定され得る。
特定の実施形態では、本明細書に記載されるヘテロ二官能性化合物は、約100、50、10、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001mM未満、又は約100、50、10、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001μM未満、又は約100、50、10、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001nM未満、又は約100、50、10、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001pM未満の、IC50又は半最大分解濃度(DC50)を示す。
「アルキル」という用語は、その文脈内で、任意の適切な官能基又は基で任意に置換され得る直鎖、分岐鎖又は環式の完全飽和炭化水素ラジカル、好ましくはC-C10、好ましくはC-C、又はより好ましくはC-Cアルキル基を意味するものとする。アルキル基の例は、特にメチル、エチル、n-ブチル、sec-ブチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソプロピル、2-メチル-プロピル、シクロプロピル、シクロ-プロピル-メチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルエチル、及びシクロヘキシルである。特定の実施形態では、アルキル基はハロゲン基(At、Br、Cl、F、又はI)で末端キャップされる。
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つのC=C結合を含有する、直鎖、分岐鎖又は環状のC-C10(好ましくはC-C)炭化水素ラジカルを指す。
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つのC≡C結合を含有する、直鎖、分岐鎖又は環状のC-C10(好ましくはC-C)炭化水素ラジカルを指す。
「アルキレン」という用語は使用される場合、任意に置換され得る-(CH-基を指す(nは概して0~6の整数である)。置換された場合、アルキレン基は、メチレン基のうちの1つ以上で、C-Cアルキル基(シクロプロピル基又はt-ブチル基を含む)で置換されることが好ましいが、1つ以上のハロ基、好ましくは1~3個のハロ基、又は1つ若しくは2つのヒドロキシル基、O-(C-Cアルキル)基、又は本明細書において別段に開示されるアミノ酸側鎖で置換されてもよい。ある特定の実施形態では、アルキレン基は、ウレタン又はアルコキシ基(又は他の適切な官能基)で置換されていてもよく、ウレタン又はアルコキシ基(又は他の適切な基)は、(1~10個、好ましくは1~6個、又はより好ましくは1~4個のエチレングリコール単位の)ポリエチレングリコール鎖で更に置換されており、これに対し、1個のハロゲン基、好ましくは塩素基で置換されたアルキル鎖が(好ましくは、しかし排他的ではないが、ポリエチレングリコール鎖の遠位端で)置換されている。なお他の実施形態では、アルキレン(例えば、メチレン)基は、アミノ酸側鎖基、例えば、天然又は非天然のアミノ酸の側鎖基、例えば、アラニン、β-アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、フェニルアラニン、ヒスチジン、イソロイシン、リジン、ロイシン、メチオニン、プロリン、セリン、スレオニン、バリン、トリプトファン又はチロシンで置換されていてもよい。
「非置換」という用語は、水素原子とのみ置換されたことを意味するものとする。Cを含む炭素原子の範囲は、炭素が存在せず、Hと置き換えられたことを意味する。ゆえにC-Cの炭素原子の範囲は、1、2、3、4、5及び6個の炭素原子を含み、Cに関しては炭素の代わりにHがある。
「置換された」又は「任意に置換された」という用語は、独立して(すなわち、2つ以上の置換が生じる場合、各置換基は、別の置換基とは独立して選択される)、文脈の範囲内の分子のいずれかの炭素(又は窒素)位置にある1つ以上の置換基(独立して、本開示による化合物中のある部分における最大5個の置換基、好ましくは最大3個の置換基、より好ましくは1個又は2個の置換基、またそれら自身が更に置換され得る置換基を含み得る)を意味するものとし、可能な置換基としては、ヒドロキシル、チオール、カルボキシル、シアノ(C≡N)、ニトロ(NO)、ハロゲン(好ましくは、特にアルキル、特にトリフルオロメチルなどのメチル基の上の1個、2個、若しくは3個のハロゲン)、アルキル基(好ましくはC-C10、より好ましくはC-C)、アリール(特にフェニル及び置換フェニル、例えばベンジル若しくはベンゾイル)、アルコキシ基(好ましくは、C-Cアルキル、若しくはフェニル及び置換フェニルを含むアリール)、チオエーテル(好ましくはC-Cアルキル若しくはアリール)、アシル(好ましくはC-Cアシル)、アルキルエステル(それにより結合が、好ましくはC-Cアルキル若しくはアリール基で置換されているエステル官能基においてではなく、アルキレン基上にあるようになる)を含むエステル若しくはチオエステル(好ましくはC-Cアルキル若しくはアリール)、ハロゲン(好ましくはF若しくはCl)、アミン(5若しくは6員環のアルキレンアミンを含み、更にアルキル基が1個若しくは2個のヒドロキシル基で置換され得るC-Cアルキルアミン若しくはC-Cジアルキルアミンを含む)、又は任意に置換された-N(C-Cアルキル)C(O)(O-C-Cアルキル)基(単一のハロゲン、好ましくは塩素置換を含有するアルキル基を更に結合したポリエチレングリコール鎖で任意に置換され得る)、ヒドラジン、アミド(これは好ましくは1個若しくは2個のC-Cアルキル基で置換され得る)(1個若しくは2個のC-Cアルキル基で任意に置換されたカルボキサミドを含む)、アルカノール(好ましくは、C-Cアルキル若しくはアリール)、又はアルカン酸(好ましくは、C-Cアルキル若しくはアリール)を含む。本開示による置換基としては、例えば、-SiR基が挙げられてもよく、式中、R及びRの各々は、本明細書に別途記載されるとおりであり、Rは、H又はC-Cアルキル基であり、好ましくは、R、R、Rは一緒に、C-Cアルキル基(イソプロピル又はt-ブチル基を含む)である。上記の基の各々は、置換部分に直接結合されてもよく、あるいは、置換基は、任意に置換された-(CH-又は任意に置換された-(OCH-、-(OCHCH-又は-(CHCHO)-基を介して、置換部分(好ましくは、アリール又はヘテロアリール部分において)に結合されてもよく、これらは、上述の置換基のうちのいずれか1つ以上で置換されてもよい。アルキレン基の-(CH-又は-(CH-基又は例えば上記に特定されるエチレングリコール鎖などの他の鎖は、当該鎖上のいずれかで置換されてもよい。アルキレン基上の好ましい置換基としては、ハロゲン又はC-C(好ましくはC-C)アルキル基が挙げられ、これらは、1個若しくは2個のヒドロキシル基、1個若しくは2個のエーテル基(O-C-C基)、最大3個のハロ基(好ましくはF)、又は本明細書に別途記載されるアミノ酸の側鎖、及び任意に置換されたアミド(好ましくは、上述の置換されたカルボキサミド)又はウレタン基(多くの場合、1個若しくは2個のC-Cアルキル置換基を有し、これらの基が更に置換され得る)で任意に置換されてもよい。特定の実施形態では、アルキレン基(多くの場合、単一メチレン基)は、1つ又は2つの任意に置換されたC-Cアルキル基、好ましくはC-Cアルキル基、ほとんどの場合でメチル若しくはO-メチル基、又は本明細書に別段に記載されるアミノ酸側鎖と置換される。本開示において分子中の部分は任意に最大5個の置換基で、好ましくは最大3個の置換基で置換されてもよい。ほとんどの場合、本開示において置換される部分は、1つ又は2つの置換基で置換される。
「置換された」という用語(各置換基は、任意の他の置換基とは独立している)は、その使用の文脈内において、C-Cアルキル、C-Cアルコキシ、ハロゲン、アミド、カルボキサミド、スルホンアミドを含むスルホン、ケト、カルボキシ、C-Cエステル(オキシエステル又はカルボニルエステル)、C-Cケト、ウレタン-O-C(O)-NR又は-N(R)-C(O)-O-R、ニトロ、シアノ、及びアミン(特に、C-Cアルキレン-NR、モノ又はジ-C-Cアルキル置換されたアミンであって、1つ又は2つのヒドロキシル基で任意に置換され得るものを含む)も意味するものとする。これらの各基は、別段の示唆がない限り、文脈内において1~6個の炭素原子を含む。特定の実施形態では、好ましい置換基としては、置換基の使用の文脈に応じて、例えば-NH-、-NHC(O)-、-O-、=O、-(CH-(ここで、m及びnは、文脈において、1、2、3、4、5又は6である)、-S-、-S(O)-、SO-若しくは-NH-C(O)-NH-、-(CHOH、-(CHSH、-(CHCOOH、C-Cアルキル、-(CHO-(C-Cアルキル)、-(CHC(O)-(C-Cアルキル)、-(CHOC(O)-(C-Cアルキル)、-(CHC(O)O-(C-Cアルキル)、-(CHNHC(O)-R、-(CHC(O)-NR、-(OCHOH、-(CHO)COOH、C-Cアルキル、-(OCHO-(C-Cアルキル)、-(CHO)C(O)-(C-Cアルキル)、-(OCHNHC(O)-R、-(CHO)C(O)-NR、-S(O)-R、-S(O)-R(Rは、C-Cアルキル又は-(CH-NR基である)、NO、CN、又はハロゲン(F、Cl、Br、I、好ましくはF又はCl)を含むこととなる。R及びRは各々文脈内においてH又はC-Cアルキル基(1つ又は2つのヒドロキシル基、又は最大で3つのハロゲン基、好ましくはフッ素で任意に置換され得る)である。「置換された」という用語はまた、規定される化合物及び使用される置換基の化学的背景内で、任意に置換されたアリール基若しくはヘテロアリール基、又は本明細書において別段に記載される任意に置換された複素環基を意味するものとする。アルキレン基はまた、本明細書において別段に開示されるように置換されてもよく、好ましくは任意に置換されたC-Cアルキル基(メチル、エチル又はヒドロキシメチル若しくはヒドロキシエチルが好ましく、それに伴いキラル中心が提供される)、本明細書において別段に記載されるアミノ酸基の側鎖、上述のアミド基、又はウレタン基、O-C(O)-NR基であって、式中、RとRは本明細書に別段に記載されるとおりである基で置換されてもよいが、多くの他の基も置換基として使用され得る。様々な任意に置換された部分が、3つ以上の置換基、好ましくは3つ以下の置換基、及び好ましくは1つ又は2つの置換基で置換されてもよい。化合物において、分子の特定の位置で置換が必要とされる(主には価数が理由)が、置換が示されていない場合、その置換の文脈において別段の示唆がない限り、置換基はHであるとみなされ、又は理解されることに注意されたい。
「アリール」又は「芳香族」という用語は、文脈において、単一の環(例えば、ベンゼン、フェニル、ベンジル、又は5、6、7、若しくは8員環)又は縮合環(例えば、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、10~16員環など)を有する、置換(本明細書に別途記載される)又は非置換の一価芳香族ラジカル(例えば、5~16員環)を指し、環上の任意の利用可能な安定な位置で、又は提示される化学構造に別途示されるように、本開示による化合物に結合され得る。アリール基のその他の例としては、文脈において、複素環式芳香族環系、例えばイミダゾール、フリル、ピロール、フラニル、チエン、チアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール、オキサゾールなどの環中に1つ以上の窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を有する「ヘテロアリール」基、又は例えば特にインドール、キノリン、インドリジン、アザインドリジン、ベンゾフラザンなどの縮合環系が挙げられ、それらは上述のように任意に置換され得る。言及され得るヘテロアリール基としては、特に、窒素含有ヘテロアリール基、例えば、ピロール、ピリジン、ピリドン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、トリアジン、テトラゾール、インドール、イソインドール、インドリジン、アザインドリジン、プリン、インダゾール、キノリン、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、イソキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、キノリジン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、イミダゾピリジン、イミダゾトリアジン、ピラジノピリダジン、アクリジン、フェナントリジン、カルバゾール、カルバゾリン、ピリミジン、フェナントロリン、フェナンアセン、オキサジアゾール、ベンズイミダゾール、ピロロピリジン、ピロロピリミジン及びピリドピリミジン、硫黄含有芳香族複素環、例えば、チオフェン及びベンゾチオフェン、酸素含有芳香族複素環、例えば、フラン、ピラン、シクロペンタピラン、ベンゾフラン及びイソベンゾフラン、及び窒素、硫黄及び酸素から選択される2個以上のヘテロ原子を含む芳香族複素環、例えば、チアゾール、チアジゾール、イソチアゾール、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、フェノチアジン、イソオキサゾール、フラザン、フェノキサジン、ピラゾールオキサゾール、イミダゾチアゾール、チエノフラン、フロピロール、ピリドキサジン、フロピリジン、フロピリミジン、チエノピリミジン及びオキサゾールが挙げられ、これら全てが任意に置換されていてもよい。
「置換アリール」という用語は、少なくとも1つの芳香族環から構成され、又は少なくとも1つは芳香族である複数の縮合環から構成される芳香族炭素環を指し、この場合において環は、1つ以上の置換基で置換されている。例えば、アリール基は、-(CHOH、-(CH-O-(C-C)アルキル、-(CH-O-(CH-(C-C)アルキル、-(CH-C(O)(C-C)アルキル、-(CH-C(O)O(C-C)アルキル、-(CH-OC(O)(C-C)アルキル、アミン、モノ-又はジ-(C-Cアルキル)アミンから選択される置換基を含むことができ、アミン上のアルキル基は、1個若しくは2個のヒドロキシル基又は最大3個のハロ(好ましくは、F、Cl)基、OH、COOH、C-Cアルキル、好ましくはCH、CF、OMe、OCF、NO、又はCN基(それらの各々が、フェニル環のオルト位、メタ位、及び/又はパラ位、好ましくはパラ位で置換されていてもよい)、任意に置換されたフェニル基(フェニル基自体は、好ましくは、リンカー基を介して、PTM基(ULM基を含む)に結合している)、及び/又はF、Cl、OH、COOH、CH、CF、OMe、OCF、NO、若しくはCN基のうちの少なくとも1つ(フェニル環のオルト位、メタ位及び/又はパラ位、好ましくはパラ位で)、任意に置換されていてもよいナフチル基、任意に置換されたヘテロアリール、好ましくは、メチル置換イソオキサゾールを含む任意に置換されたイソオキサゾール、メチル置換オキサゾールを含む任意に置換されたオキサゾール、メチル置換チアゾールを含む任意に置換されたチアゾール、メチル置換イソチアゾールを含む任意に置換されたイソチアゾール、メチル置換ピロールを含む任意に置換されたピロール、メチルイミダゾールを含む任意に置換されたイミダゾール、任意に置換されたベンズイミダゾール又はメトキシベンジルイミダゾール、任意に置換されたオキシイミダゾール又はメチルオキシイミダゾール、メチルジアゾール基を含む任意に置換されたジアゾール基、メチル置換チアゾール基を含む任意に置換されたトリアゾール基、ハロ(好ましくはF)又はメチル置換ピリジン基又はオキサピリジン基(ピリジン基は、酸素によってフェニル基に結合される)を含む、任意に置換されたピリジン基、任意に置換されたフラン、任意に置換されたベンゾフラン、任意に置換されたジヒドロベンゾフラン、任意に置換されたインドール、インドリジン又はアザインドリジン(2、3、若しくは4-アザインドリジン)、任意に置換されたキノリン、及びそれらの組み合わせで任意に置換される。
「カルボキシル」は、--C(O)ORを意味し、式中、Rは水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール又は置換ヘテロアリールであり、一方でこれらの総称的置換基は、本明細書に定義される対応する群の定義と同一の意味を有する。
「ヘテロアリール」又は「ヘタアリール」という用語は、いかなる様式にも限定されないが、5~16員ヘテロアリール(例えば、5、6、7、若しくは8員単環式環又は複数の縮合環を有する10~16員ヘテロアリール)、任意に置換されたキノリン(これはファーマコフォアに結合し得るか、又はキノリン環内の任意の炭素原子上で置換され得る)、任意に置換されたインドール(ジヒドロインドールを含む)、任意に置換されたインドリジン、任意に置換されたアザインドリジン(2、3、又は4-アザインドリジン)、任意に置換されたベンズイミダゾール、ベンゾジアゾール、ベンゾオキソフラン、任意に置換されたイミダゾール、任意に置換されたイソオキサゾール、任意に置換されたオキサゾール(好ましくはメチル置換された)、任意に置換されたジアゾール、任意に置換されたトリアゾール、テトラゾール、任意に置換されたベンゾフラン、任意に置換されたチオフェン、任意に置換されたチアゾール(好ましくはメチル及び/又はチオール置換された)、任意に置換されたイソチアゾール、任意に置換されたトリアゾール(好ましくは、メチル基、トリイソプロピルシリル基、任意に置換された-(CH-O-C-Cアルキル基、又は任意に置換された-(CH-C(O)-O-C-Cアルキル基で置換された1,2,3-トリアゾール)、任意に置換されたピリジン(2-、3、又は4-ピリジン)、又は以下の化学構造による基を意味していてもよく、
式中、
は、CHRSS、NRURE、又はOである;
HETは、H、CN、NO、ハロ(好ましくはCl又はF)、任意に置換されたC-Cアルキル(好ましくは1つ若しくは2つのヒドロキシル基又は最大で3個のハロ基(例えばCF)で置換された)、任意に置換されたO(C-Cアルキル)(好ましくは1つ若しくは2つのヒドロキシル基又は最大で3個のハロ基で置換された)、又は任意に置換されたアセチレン基-C≡C-Rであって、式中RはH又はC-Cアルキル基(好ましくはC-Cアルキル)であるアセチレン基であり;
SSは、H、CN、NO、ハロ(好ましくはF又はCl)、任意に置換されたC-Cアルキル(好ましくは1つ若しくは2つのヒドロキシル基又は最大で3個のハロ基で置換された)、任意に置換されたO-(C-Cアルキル)(好ましくは1つ若しくは2つのヒドロキシル基又は最大で3個のハロ基で置換された)、又は任意に置換された-C(O)(C-Cアルキル)(好ましくは1つ若しくは2つのヒドロキシル基又は最大で3個のハロ基で置換された)であり;
UREは、H、C-Cアルキル(好ましくはH又はC-Cアルキル)、又は-C(O)(C-Cアルキル)であって各基は任意に1つ若しくは2つのヒドロキシル基又は最大で3個のハロゲン、好ましくはフッ素基で置換されるもの、又は任意に置換された複素環、例えばピペリジン、モルホリン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、ピペラジンなどであり、それら各々が任意に置換され、及び
は、N又はC-RYCであり、式中、RYCは、H、OH、CN、NO、ハロ(好ましくはCl又はF)、任意に置換されたC-Cアルキル(好ましくは1つ若しくは2つのヒドロキシル基又は最大で3個のハロ基(例えばCF)で置換された)、任意に置換されたO(C-Cアルキル)(好ましくは1つ又は2つのヒドロキシル基又は最大で3個のハロ基で置換された)、又は任意に置換されたアセチレン基-C≡C-Rであって、式中、RはH又はC-Cアルキル基(好ましくはC-Cアルキル)であるアセチレン基である。
「アラルキル」及び「ヘテロアリールアルキル」という用語は、上記の定義に従いアリール又はそれぞれヘテロアリール、並びにアルキル、及び/又はヘテロアルキル、及び/又は炭素環及び/又はヘテロシクロアルキル環系を含む基を指す。
本明細書で使用される場合、「アリールアルキル」という用語は、上記に定義されたアルキル基に付加される上記に定義されたアリール基を指す。アリールアルキル基は、アルキル基を介して親部分に取り付けられ、この場合においてこのアルキル基は1~6個の炭素原子である。アリールアルキル基中のアリール基は、上述のように置換されてもよい。
「複素環」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子、例えば、N、O又はSを含む環状の基を指し、芳香族(ヘテロアリール)又は非芳香族であってもよい。したがってヘテロアリール部分は、その使用の状況に応じて、複素環の定義下に包含される。例示的なヘテロアリール基は、本明細書において上記に記載されている。
例示的な複素環としては特に、アゼチジジニル、ベンズイミダゾリル、1,4-ベンゾジオキサニル、1,3-ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフラニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、エチレンウレア、1,3-ジオキソラン、1,3-ジオキサン、1,4-ジオキサン、フリル、ホモピペリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、インドリニル、インドリル、イソキノリニル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリル、イソキサゾリジニル、イソキサゾリル、モルホリニル、ナフチリジニル、オキサゾリジニル、オキサゾリル、ピリドン、2-ピロリドン、ピリジン、ピペラジニル、N-メチルピペラジニル、ピペリジニル、フタルイミド、スクシンイミド、ピラジニル、ピラゾリニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピロリル、キノリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリン、チアゾリジニル、チアゾリル、チエニル、テトラヒドロチオフェン、オキサン、オキセタニル、オキサチオラニル、チアンが挙げられる。
複素環基は、アルコキシ、置換アルコキシ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アミノアシルオキシ、オキシアミノアシル、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、チオケト、カルボキシ、カルボキシアルキル、チオアリールオキシ、チオヘテロアリールオキシ、チオヘテロシクロオキシ、チオール、チオアルコキシ、置換チオアルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、複素環式、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-置換アルキル、-SOアリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、-SO2-置換アルキル、-SO2-アリール、オキソ(=O)、及び-SO2-ヘテロアリールからなる群から選択されるものと任意に置換されてもよい。かかる複素環基は、単一の環又は複数の縮合環を有してもよい。窒素複素環及びヘテロアリールの例としては限定されないが、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、モルホリノ、ピペリジニル、テトラヒドロフラニルなど、並びにN-アルコキシ-窒素含有複素環が挙げられる。「複素環式」という用語はまた、複素環のいずれかがベンゼン環又はシクロヘキサン環又は別の複素環(例えば、インドリル、キノリル、イソキノリル、テトラヒドロキノリルなど)に縮合されている二環式の基も含む。
「シクロアルキル」という用語は、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどを含む、本明細書で定義された単環式又は多環式のアルキル基又はシクロアルカンに由来する一価の基、例えば、環中に3~20個の炭素原子を有する飽和単環式炭化水素基を意味し得るが、いかなる様式にもこれらに限定されない。「置換シクロアルキル」という用語は、例えば、アミノ、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、カルビルオキシ、カルビルメルカプト、アリール、ニトロ、メルカプト又はスルホなどの1つ以上の置換基により置換されている単環式又は多環式のアルキル基を意味するが、これに限定されず、これらの総称的置換基は、この説明で規定される対応する基の定義と同一の意味を有する。
「ヘテロシクロアルキル」とは、その環状構造の少なくとも1つの環炭素原子が、N、O、S又はPからなる群から選択されるヘテロ原子で置換されている単環又は多環のアルキル基を指す。「置換ヘテロシクロアルキル」とは、その環状構造の少なくとも1つの環炭素原子が、N、O、S又はPからなる群から選択されるヘテロ原子で置換されている単環又は多環のアルキル基を指し、当該基が、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、カルビルオキシ、カルビルメルカプト、アリール、ニトロ、メルカプト又はスルホからなる群から選択される1つ以上の置換基を含有しているが、これらの総称的置換基は、この説明で規定される対応する基の定義と同一の意味を有する。
「ヒドロカルビル」という用語は、炭素及び水素を含む化合物を意味するものとし、完全に飽和、部分的に不飽和、又は芳香族であってもよく、アリール基、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基を含む。
本明細書において、「独立して」という用語は、独立して適用される変数が、適用ごとに独立して変化することを示すために使用される。
「低級アルキル」という用語は、メチル、エチル、又はプロピルを指す。
「低級アルコキシ」という用語は、メトキシ、エトキシ、又はプロポキシを指す。
例示的なCLM
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、本明細書は、セレブロンを結合及び動員するのに有用なCLM又はULMを提供する。本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、以下の化学構造によって表され、
式中、
Wは、独立して、CH、O、CHR、C=O、SO、NH、N、任意に置換されたシクロプロピル基、任意に置換されたシクロブチル基、及びN-アルキルの群から選択され、
各Xは、独立して、非存在、O、S、及びCHの群から選択され、
Zは、独立して、非存在、O、S、及びCHの群から選択され(X及びZの両方が、CH又は非存在であってはならないことを除く)、
Gは、独立して、H、任意に置換された直鎖又は分岐鎖アルキル、OH、R’OCOOR、R’OCONRR”、R’で任意に置換されたCH-ヘテロシクリル、及びR’で任意に置換されたベンジルの群から選択され、
Q1~Q4は、各々独立して、H又はRから独立して選択される基で置換されたN又はCを表し、
Aは、独立して、H、任意に置換された直鎖又は分岐鎖のアルキル、シクロアルキル、Cl及びFの群から選択され、
nは、1~10(例えば、1~4、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10)の整数であり、
Rは、H、-C(=O)R’(例えば、カルボキシ基)、-CONR’R’’(例えば、アミド基)、-OR’(例えば、OH)、-NR’R”(例えば、アミン基)、-SR’、-SOR’、-SONR’R”、-CR’R”-、CR’NR’R”-、(-CR’O)’R”、任意に置換されたヘテロシクリル、任意に置換されたアリール(例えば、任意に置換されたC5-C7アリール)、任意に置換されたアルキル-アリール(例えば、任意に置換されたC1-C6アルキル、任意に置換されたC5-C7アリール、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含むアルキル-アリール)、任意に置換されたヘテロアリール、任意に置換されたアルキル(例えば、1つ以上のハロゲン、シクロアルキル(例えば、C3-C6シクロアルキル)、又はアリール(例えば、C5-C7アリール)で任意に置換されたC1-C6直鎖若しくは分岐鎖アルキル)、任意に置換されたアルコキシル基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、プロポキシ、ペントキシ、又はヘキソキシを含むが、これらに限定されず、アルコキシルは、1つ以上のハロゲン、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、シクロアルキル(例えば、C3-C6シクロアルキル)、若しくはアリール(例えば、C5-C7アリール)、任意に置換されたシクロアルキル、任意に置換されたヘテロシクリル、-P(O)(OR’)R”、-P(O)R”、-OP(O)(OR’)R”、-OP(O)R”、-Cl、-F、-Br、-I、-CF、-CN、-NR’SONR’R”、-NR’CONR’R”、-CONR’COR”、-NR’C(=N-CN)NR’R”、-C(=N-CN)NR’R”、-NR’C(=N-CN)R”、-NR’C(=C-NO)NR’R”、-SONR’COR”、-NO、-COR’、-C(C=N-OR’)R”、-CR’=CR’R”、-CCR’、-S(C=O)(C=N-R’)R”、-SF、及び-OCFから選択され、少なくとも1つのW、X、Y、Z、G、G’、R、R’、R”、Q1~Q4、又はAは、結合点であるか、又はPTM、化学結合基(L)、ULM、CLM、若しくはそれらの組み合わせに共有結合されるように改変され、
R’及びR’’は、独立して、H、任意に置換された直鎖又は分岐鎖アルキル(例えば、任意に置換された直鎖又は分岐鎖C1-6アルキル)、任意に置換されたシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~7員シクロアルキル)、任意に置換されたアリール(例えば、任意に置換された5~7員アリール)、任意に置換されたヘテロアリール(例えば、任意に置換された5~7員ヘテロアリール)、任意に置換された複素環(例えば、任意に置換された3~7員複素環)、-C(=O)R、任意に置換されたヘテロシクリル(例えば、任意に置換された3~7員ヘテロシクリル)から選択され、
n’は、1~10(例えば、1~4、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10)の整数であり、
は、立体特異性((R)若しくは(S))又は非立体特異性であってもよい結合を表す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、式(a1)によって表される化学構造を有し、

式中、
Wは、CH、O、C=O、NH、及びN-アルキルからなる群から選択され、
各Xは、O又はSであり、
Zは、O又はSであり、
Gは、H、又は非置換の直鎖若しくは分岐鎖C1-3アルキルであり、
、Q、Q、及びQは、H及びRから選択される基で置換されたN又はCを表し、
Aは、独立して、H、非置換の直鎖又は分岐鎖C1-3アルキル(例えば、任意に置換されたメチル又はエチル)、シクロアルキル(例えば、C3-4シクロアルキル)、Cl、及びFの群から選択され、
nは、1~4の整数(例えば、1、2、3、又は4)であり、
Rは、H、NH、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖C1-4アルキル(例えば、任意に置換されたメチル又はエチル)、-OR’、-Cl、-F、-Br、-I、-CF、-CN、及び-NOからなる群から選択され、Rは、結合点であるか、又はRは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され、
R’は、独立して、H、及び非置換又は置換C1-3アルキル(例えば、任意に置換されたメチル又はエチル)からなる群から選択され、
は、立体特異性((R)若しくは(S))又は非立体特異性であってもよい結合を表す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、以下によって表される化学構造を有し、

式中、
Wは、CH、C=O、NH、及びN-アルキルからなる群から選択され、
各Xは、O又はSであり、
Zは、O又はSであり、
Gは、H、又は非置換の直鎖若しくは分岐鎖C1-3アルキルであり、
、Q、Q、及びQは、H及びRから選択される基で置換されたN又はCを表し、
Aは、独立して、H、非置換の直鎖又は分岐鎖C1-3アルキル(例えば、任意に置換されたメチル又はエチル)、Cl、及びFの群から選択され、
nは、1~4の整数(例えば、1、2、3、又は4)であり、
Rは、H、NH、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖C1-4アルキル(例えば、任意に置換されたメチル又はエチル)、-OR’、-Cl、-F、-Br、-CF、及び-CNからなる群から選択され、Rは、結合点であるか、又はRは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され、
R’は、独立して、H、及び非置換又は置換C1-4アルキル(例えば、任意に置換されたメチル又はエチル)からなる群から選択され、
は、立体特異性((R)若しくは(S))又は非立体特異性であってもよい結合を表す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、式(a1’)の化学構造を有し、
式中、
Wは、独立して、CH、C=O、NH、及びN-アルキルの群から選択され、
Aは、独立して、H、又は任意に置換された直鎖若しくは分岐鎖C-Cアルキル(例えば、任意に置換されたメチル若しくはエチル)から選択され、
nは、1~4の整数(例えば、1、2、3、又は4)であり、
Rは、独立して、H、OH、NH、Cl、-F、-Br、任意に置換された直鎖又は分岐鎖C-Cアルキル(例えば、任意に置換されたメチル又はエチル)、任意に置換された直鎖又は分岐鎖C-Cアルコキシ(例えば、任意に置換されたメトキシ又はエトキシ)から選択され、Rは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され、
は、立体特異性((R)若しくは(S))又は非立体特異性であってもよい結合を表す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、式(a1’)の化学構造を有し、
式中、
Wは、独立して、CH及びC=Oの群から選択され、
Aは、H又はメチル、好ましくはHから選択され、
nは、1又は2であり、
各Rは、独立して、H、OH、NH、Cl、-F、-Br、任意に置換された直鎖又は分岐鎖C1-3アルキル(例えば、任意に置換されたメチル又はエチル)、任意に置換された直鎖又は分岐鎖C1-3アルコキシ(例えば、任意に置換されたメトキシ又はエトキシ)から選択され、Rは、結合点であるか、又はRは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され、
は、立体特異性((R)若しくは(S))又は非立体特異性であってもよい結合を表す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、以下からなる群から選択され、
式中、
Wは、C=O又はCHであり、
N*は、PTM又はリンカー(L)と共有された窒素原子(例えば、リンカー(L)又はPTMの任意に置換されたヘテロシリルと共有されたヘテロ原子)であり、
は、リンカー又はPTMとのCLM又はULMの結合点を示す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、以下からなる群から選択され、
式中、
CLMの
は、化学結合基との結合点を示し、
N*は、化学結合基と共有された窒素原子であり、
nは、1又は2であり、
他の変数は、本明細書に記載される任意の態様又は実施形態に定義されるとおりであり、
Rは、結合点であり得るか、又はRは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され得る。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、以下からなる群から選択され、
式中、
CLMの
は、化学結合基との結合点を示し、
N*は、化学結合基と共有された窒素原子であり、
他の変数は、本明細書に記載される任意の態様又は実施形態に定義されるとおりであり、
Rは、結合点であり得るか、又はRは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され得る。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、以下からなる群から選択され、
式中、
CLMの
は、化学結合基との結合点を示し、
N*は、化学結合基と共有された窒素原子であり、
nは、1又は2であり、
他の変数は、本明細書に記載される任意の態様又は実施形態に定義されるとおりであり、
Rは、結合点であり得るか、又はRは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され得る。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLM又はULMは、以下からなる群から選択され、
式中、
CLMの
は、化学結合基との結合点を示し、
N*は、化学結合基と共有された窒素原子であり、
他の変数は、本明細書に記載される任意の態様又は実施形態に定義されるとおりであり、
Rは、結合点であり得るか、又はRは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され得る。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、Rは、H、O、OH、NH、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、-アルキル-アリール(例えば、C1-C6アルキル、C5-C7アリール、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む-アルキル-アリール)、アリール(例えば、C5-C7アリール)、アミン、アミド、又はカルボキシ)から選択される。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、少なくとも1つのR(例えば、以下のH、O、OH、NH、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、-アルキル-アリール(例えば、C1-C6アルキル、C5-C7アリール、若しくはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む-アルキル-アリール)、アリール(例えば、C5-C7アリール)、アミン、アミド、若しくはカルボキシから選択されるR基)又はWは、結合点であるか、又はPTM、化学リンカー基(L)、ULM、CLM、若しくはそれらの組み合わせに共有結合されするように改変される。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、W、X、Z、G、R、R’、R”、Q1~Q4、及びAは、独立して、リンカー、及び/又は1つ以上のPTM、ULM、若しくはCLM基に結合されたリンカーに共有結合され得る。
本明細書に記載される態様又は実施形態のいずれかでは、nは、1~4の整数であり、各Rは、独立して、CLMのアリール又はヘテロアリール上の官能基又は原子、例えば、O、OH、-Cl、-F、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、-アルキル-アリール(例えば、C1-C6アルキル、C5-C7アリール、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む-アルキル-アリール)、アリール(例えば、C5-C7アリール)、アミン、アミド、又はカルボキシから選択され、かつ任意に、これらのうちの1つは、PTM、化学リンカー基(L)、ULM、CLM、又はそれらの組み合わせに共有結合されるか、又は共有結合されるように改変される。
より具体的には、CLMの非限定的な例としては、以下に示されるもの、並びに以下の分子に示される異なる特徴のうちの1つ以上の組み合わせから生じる「ハイブリッド」分子が挙げられ、少なくとも1つのRは、PTM、化学結合基(L)、ULM、CLM、又はそれらの組み合わせに共有結合されるように改変されるか、又は共有結合される点である。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLMは、R基又はQ基(Q、Q、Q、若しくはQなど)を介して化学リンカー基(L)に共有結合される。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、CLMは、R基を介して化学リンカー基(L)に共有結合される。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、Rは、リンカー、及び/又はPTM基に結合されたリンカーに共有結合され得る。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、Q、Q、Q、又はQは、リンカー、及び/又はPTM基に結合されたリンカーに共有結合され得る。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、Rは、リンカー基(L)に共有結合されるように改変される。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、Rは、リンカー基(L)に共有結合されたCLMの点を表す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、「CLM」は、セレブロンE3リガーゼに結合するイミドであり得る。本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、イミド及びリンカー結合点は、以下の構造のうちの1つであり得るが、これらに限定されず(例えば、以下の結合点のいずれかを、本明細書に記載される任意のCLM化学構造に利用することができる)、
式中、
N*は、化学リンカー基と共有された窒素原子である。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、ULMは、以下からなる群から選択され、
式中、
ULMの
は、リンカー基又はPTMとの結合点を示し、
N*は、化学リンカー基と共有された窒素原子である。
例示的なリンカー
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、本明細書に記載される化合物は、化学リンカー(L)を介してULMに化学的に結合されたPTM(例えば、CLM)を含む。特定の実施形態では、リンカー基Lは、1つ以上の共有結合された構造単位(例えば、-A 1…(A-又は-(A-)を含み、A は、PTMに結合された基であり、(Aは、ULMに結合された基である。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)のULM(例えば、CLM)への結合は、安定したL-ULM結合である。例えば、特定の実施形態では、リンカー(L)及びULMがヘテロ原子(例えば、N、O、S)を介して結合される場合、任意の追加のヘテロ原子(存在する場合)は、少なくとも炭素原子(例えば、-CH-)によって、例えば、アセタール又はアミナル基で分離される。更なる例として、特定の実施形態では、リンカー(L)及びULMがヘテロ原子を介して結合される場合、ヘテロ原子は、エステルの一部ではない。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー基Lは、結合、又は式-(A-によって表される化学リンカー基であり、式中、Aは、化学部分であり、qは、1~100の整数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、又は80)であり、Lは、PTM及びULMの両方に共有結合され、タンパク質標的へのPTMの結合及びE3ユビキチンリガーゼへのULMの結合を提供して、標的タンパク質ユビキチン化を達成する。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー基Lは、結合又は式-(A-によって表される化学リンカー基であり、式中、Aは、化学部分であり、qは、1~30の整数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25)であり、Lは、PTM及びULMの両方に共有結合され、十分に近接したタンパク質標的へのPTMの結合及びE3ユビキチンリガーゼへのULMの結合を提供して、標的タンパク質ユビキチン化を生じさせる。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー基Lは、-(A-であり、式中、
(Aは、ULM(例えば、CLM)をPTMに結合する基であり、
リンカーのqは、1以上の整数であり、
各Aは、独立して、結合、CRL1L2、O、NRL3、CO、CRL1=CRL2、C≡C、1~3個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換されたC3-7シクロアルキル、1~5個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換されたC5-13スピロシクロアルキル、1~3個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換されたC3-7ヘテロシクリル、1~5個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換されたC5-13スピロヘテロシクリル、1~3個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換された5~6員アリール、並びに1~3個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換された5~6員ヘテロアリールからなる群から選択され、RL1又はRL2は、各々独立して、他の基に任意に結合されて、1~2個のRL5基で任意に置換されたシクロアルキル及び/又はヘテロシクリル部分を形成し、
L1、RL2、RL3、及びRL5は、各々独立して、H、ハロゲン、C1-8アルキル、OC1-4アルキル、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)、OH、NH、CN、CF、CHF、CHF、又はNOである。
特定の実施形態では、qは、1以上の整数である。
例えば、リンカーのqが2よりも大きい特定の実施形態では、(Aは、A 及び(Aである基であり、リンカーは、PTMをULMに結合する。
例えば、リンカーのqが2である特定の実施形態では、A は、A 及びULMに結合された基である。
例えば、リンカーのqが1である特定の実施形態では、リンカー基Lの構造は、-A -であり、A は、ULM部分をPTM部分に結合する基である。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)の単位Aは、
-NR(CH-(低級アルキル)-、-NR(CH-(低級アルコキシル)-、-NR(CH-(低級アルコキシル)-OCH-、-NR(CH-(低級アルコキシル)-(低級アルキル)-OCH-、-NR(CH-(シクロアルキル)-(低級アルキル)-OCH-、-NR(CH-(ヘテロシクロアルキル)-、-NR(CHCHO)-(低級アルキル)-O-CH-、-NR(CHCHO)-(ヘテロシクロアルキル)-O-CH-、-NR(CHCHO)-アリール-O-CH-、-NR(CHCHO)-(ヘテロアリール)-O-CH-、-NR(CHCHO)-(シクロアルキル)-O-(ヘテロアリール)-O-CH-、-NR(CHCHO)-(シクロアルキル)-O-アリール-O-CH-、-NR(CHCHO)-(低級アルキル)-NH-アリール-O-CH-、-NR(CHCHO)-(低級アルキル)-O-アリール-CH、-NR(CHCHO)-シクロアルキル-O-アリール-、-NR(CHCHO)-シクロアルキル-O-(ヘテロアリール)l-、-NR(CHCH-(シクロアルキル)-O-(ヘテロシクリル)-CH、-NR(CHCH-(ヘテロシクリル)-(ヘテロシクリル)-CH、及び-N(R1R2)-(ヘテロシクリル)-CHからなる群から選択される一般構造によって表される基を含み、
式中、
リンカーのnは、0~10であり得、
リンカーのRは、H、又は低級アルキルであり得、
リンカーのR1及びR2は、N結合を有する環を形成することができる。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)は、任意に置換されたC-C20アルキル(例えば、C、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、又はC20アルキル、及び全ての暗示された部分範囲、例えば、C1-C10、C1-C15、C2-C10、C2-C15などを含む)を含み、式中、各炭素は、任意に独立して、(1)価数を完全にするために適切な数の水素、置換、若しくはその両方を有するN若しくはO原子から選択されるヘテロ原子、(2)任意に置換されたシクロアルキル(例えば、任意に置換された3~7員シクロアルキル)若しくは二環式シクロアルキル(例えば、任意に置換された5~10員二環式シクロアルキル、(3)任意に置換されたヘテロシロアルキル(例えば、任意に置換された3~7員ヘテロシクロアルキル)若しくは二環式ヘテロシロアルキル(例えば、任意に置換された5~10員二環式ヘテロシクロアルキル、(4)任意に置換されたアリール(例えば、任意に置換された5~6員アリール)若しくは二環式アリール(例えば、任意に置換された9~12員二環式アリール)、又は(5)任意に置換されたヘテロアリール(例えば、任意に置換された5~6員ヘテロアリール)若しくは二環式ヘテロアリール(例えば、任意に置換された9~12員二環式ヘテロアリール)で置換されるか、又は置き換えられる。本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)は、ヘテロ原子-ヘテロ原子結合を有しない(例えば、ヘテロ原子は共有結合されてないか、又は隣接して位置しない)。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)は、任意に置換されたC-C20アルキル(例えば、C、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、C12、C13、C14、C15、C16、C17、C18、C19、又はC20アルキル)を含み、式中、
各炭素は、任意に独立して、CRL1L2、O、NRL3、CO、CRL1=CRL2、C≡C、1~3個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換されたC3-7シクロアルキル、1~5個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換されたC5-13スピロシクロアルキル、1~3個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換されたC3-7ヘテロシクリル、1~5個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換されたC5-13スピロヘテロシクリル、1~3個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換された5~6員アリール、1~3個のRL1及び/又はRL2基で任意に置換された5~6員ヘテロアリールで置換されるか、又は置き換えられ、RL1又はRL2は、各々独立して、他の基に任意に結合されて、1~2個のRL5基で任意に置換されたシクロアルキル及び/又はヘテロシクリル部分を形成し、
L1、RL2、RL3、及びRL5は、各々独立して、H、ハロゲン、C1-4アルキル、OC1-4アルキル、NHC1-4アルキル、N(C1-4アルキル)、OH、NH、CN、CF、CHF、CHF、又はNOである。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー基は、任意に置換されたC-C15アルキル(例えば、C、C、C、C、C、C、C、C、C、C10、C11、C12、C13、C14、C16、C17、C18、C19、又はC20アルキル、及び全ての暗示された部分範囲、例えば、C10、C1-C15などを含む)であり、式中、各炭素原子は、価数を完全にするために適切な数の水素、置換(例えば、OH、ハロ、アルキル、メチル、エチル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、メトキシなど)、若しくはその両方を有するO、N、S、P、若しくはSi原子;任意に置換されたアリール(例えば、任意に置換されたC5若しくはC6アリール)若しくは二環式アリール(例えば、任意に置換されたC5-C20二環式ヘテロアリール;任意に置換されたヘテロアリール(例えば、任意に置換されたC5若しくはC6ヘテロアリール)若しくは二環式ヘテロアリール(例えば、価数を完全にするために適切な数の水素、置換(例えば、OH、ハロ、アルキル、メチル、エチル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、メトキシなど)、若しくはその両方を有するN、O、S、P、及びSiから選択される1つ以上のヘテロ原子を有する、任意に置換されたヘテロアリール若しくは二環式ヘテロアリール);任意に置換されたC1-C6アルキル;任意に置換されたC1-C6アルケニル;任意に置換されたC1-C6アルキニル;任意に置換されたシクロアルキル(例えば、任意に置換されたC3-C7シクロアルキル)若しくは二環式シクロアルキル(例えば、任意に置換されたC5-C20二環式シクロアルキル);又は任意に置換されたヘテロシクロアルキル(例えば、任意に置換された3、4、5、6、又は7員複素環基)若しくは二環式ヘテロアルキル(例えば、価数を完全にするために適切な数の水素、置換(例えば、OH、ハロ、アルキル、メチル、エチル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、メトキシなど)、若しくはその両方を有するN、O、S、P、若しくはSiから選択される1つ以上のヘテロ原子を有する、任意に置換されたヘテロアルキル若しくは二環式ヘテロアルキル)で置換されるか、又は置き換えられる。本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、任意に置換されたアルキルリンカーは、1つ以上のOH、ハロ、直鎖若しくは分岐鎖C1-C6アルキル(例えば、メチル又はエチル)、直鎖若しくは分岐鎖C1-C6ハロアルキル、直鎖若しくは分岐鎖C1-C6ヒドロキシアルキル、又は直鎖若しくは分岐鎖C1-C6アルコキシ(例えば、メトキシ)で任意に置換される。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)は、ヘテロ原子-ヘテロ原子結合を有しない(例えば、ヘテロ原子は共有結合されてないか、又は隣接して位置しない)。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)は、任意に置換された約1~約50(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、又は50)個のアルキレングリコール単位を含み、炭素又は酸素は、価数を完全にするために適切な数の水素を有するN原子で置換されてもよい。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)は、以下の化学構造を含むか、又はそれであり、
式中、
L2は、結合、O、又は非置換若しくは置換の直鎖若しくは分岐鎖C1-C10アルキル(C、C、C、C、C、C、C、C、C、若しくはC10アルキル)であり、1つ以上のC原子は、Oで任意に置き換えられ、各炭素は、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)、メチル、又はエチルで任意に置換され、
L3は、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)又はメチルで任意に置換された0~3個のヘテロ原子を有する3~7員環(例えば、4~6員シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル)であり、
L3は、存在しないか、又はC1-C4アルキル(C、C、C、若しくはCアルキル)であり、1つ以上のC原子は、O又はNHで任意に置き換えられ、各炭素は、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)、又は直鎖若しくは分岐鎖C1-C4アルキルで任意に置換され、各NHは、直鎖又は分岐鎖C1-C5アルキル(例えば、C1、C2、C3、C4、又はC5アルキル)で任意に置換され、
L4は、存在しないか、又は3~7員環(例えば、4~6員シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル)であり、各々は0~3個のヘテロ原子を有し、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)、又はメチルで任意に置換され、
L4は、結合、O、又は非置換若しくは置換の直鎖若しくは分岐鎖C1-C3アルキルであり、炭素は、O又はNHで任意に置き換えられ、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)又はメチルで任意に置換され、
破線は、結合点を示す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)の単位Aは、
からなる群から選択される構造を含み、
式中、
mは、1、2、3、4、又は5であり、
nは、1、2、又は3であり、
pは、0又は1であり、
qは、1又は2であり、
は、CLM又はPTMに共有結合された部位を示し、
*は、CLM若しくはPTMに共有結合されているか、又はCLM若しくはPTMと共有された窒素原子である部位を示す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、リンカー(L)の単位Aは、
からなる群から選択される構造を含み、
式中、
は、ULM又はPTMに共有結合された部位を示し、
*は、ULM若しくはPTMに共有結合されているか、又はULM若しくはPTMと共有された窒素原子である部位を示す。
例示的なPTM
「タンパク質標的部分」又はPTMという用語は、ARに結合する小分子を説明するために使用され、ユビキチン化及び分解のためにPTMを標的化するために使用され得る。以下に記載される組成物は、本開示に従って使用され得るAR結合部分のメンバーを例示する。これらの結合部分は、ユビキチン化及び分解のために、ユビキチンリガーゼに近接してARタンパク質を提示するために、好ましくは化学結合基を介してユビキチンリガーゼ結合部分に結合される。
特定の文脈では、「標的タンパク質」という用語は、ユビキチン化及び分解される標的タンパク質であるARタンパク質を指すために使用される。
本明細書に記載される組成物は、これらのタイプの小分子標的タンパク質結合部分のメンバーのうちのいくつかを例示する。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、PTMは、ARに結合する小分子である。例えば、本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、PTMは、PTM-I、PTM-IIa、PTM-IIb、及びPTM-IIIから選択される化学構造によって表され、

式中、
は、0~2個のヘテロ原子(例えば、0、1、又は2個の窒素原子)がCN基で置換され、かつH、ハロゲン(例えば、F、Cl、又はBr)、ヒドロキシル、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖C1-4アルキル(例えば、1つ以上のハロによって任意に置換された)、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖C1-4アルコキシル(例えば、1つ以上のハロによって任意に置換された)、C1-4ハロアルキル(例えば、CF)のうちの1つ以上で任意に置換された、5又は6員芳香族基(例えば、5若しくは6員アリール又はヘテロアリール)であり、
は、結合、又はメチル、OH、若しくはハロゲンで任意に置換されたC1-C2アルキル(例えば、C1若しくはC2アルキル)であり、
は、結合、又はメチル、OH、若しくはハロゲンで任意に置換されたC1-C5アルキル(例えば、C1、C2、C3、C4、若しくはC5アルキル)であり、
は、メチル、OH、又はハロゲンで任意に置換されたC1-C2アルキルであり、
ABM1及びRABM2は、各々独立して、非置換又は置換C1-C3アルキル(例えば、非置換又は置換C1-C2アルキル又はメチル)であるか、あるいはRABM1及びRABM2は、それらが結合される炭素とともに、非置換又は置換C3-C5員環(例えば、非置換若しくは置換C3-C5シクロアルキル、シクロブチル基、又はN及びOから選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を有する非置換若しくは置換C3-C5ヘテロシクロアルキル)を形成し、
ABM3及びRABM4は、各々独立して、H、又は非置換若しくは置換C1-C3アルキル(例えば、メチル若しくはエチル)であり、
は、結合、又は1個若しくは2個のRW2で任意に置換された0~2個のヘテロ原子(例えば、0、1、若しくは2個の窒素原子)を有する5~7員芳香族基であり、
PTM1、QPTM2、QPTM3、及びQPTM4の各々は、H及びRから選択される基で置換されたN又はCを表し、
各RW2は、独立して、H、OH、NH、ハロゲン(例えば、-F又は-Cl)、1つ以上のFで任意に置換された直鎖又は分岐鎖C1-3アルキル、1つ以上のFで任意に置換された直鎖又は分岐鎖C1-3ヘテロアルキル、及び1つ以上の-Fで任意に置換されたOC1-3アルキルであり、

は、リンカーの結合点である。
本明細書に記載される態様又は実施形態のいずれかにおいて、Wは、

からなる群から選択される。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、Wは、結合、又は

から選択される。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、RABM1及びRABM2は各々、メチルである。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、RABM1及びRABM2は、それらが結合される炭素とともに、シクロブチル基を形成する。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、PTMは、以下から選択される化学構造によって表され、




式中、PTMの
は、リンカー基(L)との結合点を示す。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、ヘテロ二官能性化合物は、以下から選択される化学構造によって表され、
式中、
Lに共有結合されたRは、O、N*、又はNHであり、
N*は、化学結合基と共有された窒素原子であり、
他の変数(例えば、W、RABM1、RABM2、Y、Y、Y、W、L、Q、Q、Q、Q、W、N、X、A、G、及びZ)は、本明細書に記載される任意の態様又は実施形態に定義されるとおりである。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、ヘテロ二官能性化合物は、以下から選択される化学構造によって表され、
式中、
Lに共有結合されたRは、O、N*、又はNHであり、
N*は、化学結合基と共有された窒素原子であり、
他の変数(例えば、W、RABM1、RABM2、Y、Y、Y、W、L、Q、Q、Q、Q、W、N、A、及びG)は、本明細書に記載される任意の態様又は実施形態に定義されるとおりである。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、ヘテロ二官能性化合物は、以下から選択される化学構造によって表され、
式中、
Rは、O、N*、又はNHであり、
N*は、化学結合基と共有された窒素原子であり、
他の変数(例えば、W、RABM1、RABM2、Y、Y、Y、W、L、W、N、X、A、G、及びZ)は、本明細書に記載される任意の態様又は実施形態に定義されるとおりである。
治療用組成物
本発明は、更に、薬学的に許容される担体、添加剤、又は賦形剤と組み合わせて、治療有効量の、本明細書に記載される少なくとも1つの二官能性化合物を含む、医薬組成物を提供する。
追加の態様において本明細書は、本明細書に記載される化合物又はその塩形態の有効量、及び薬学的に許容される担体、添加剤又は賦形剤、及び任意に追加の生物活性剤を含む治療用組成物を提供する。治療用組成物は、患者又は対象、例えば、ヒトなどの動物における標的化タンパク質分解をもたらし、標的タンパク質を分解することによって調節される疾患状態若しくは病態を治療又は改善するために使用することができる。特定の実施形態では、本明細書に記載される治療用組成物を使用して、前立腺がん、ケネディ病、又はその両方などのAR媒介性疾患の治療又は改善のために、タンパク質の分解を達成し得る。
代替的な態様では、本開示は、ARタンパク質を分解することによって、疾患状態を治療すること、又は疾患若しくは病態の1つ以上の症状を改善することを必要とする対象において、それを行うための方法に関し、方法は、有効量の、例えば、治療有効量の本明細書に記載される少なくとも1つの化合物を、薬学的に許容される担体、添加剤、又は賦形剤と任意に組み合わせて、かつ任意に追加の生物活性剤との同時投与で、当該患者又は対象に投与することを含み、組成物は、対象における疾患若しくは障害又はそれらの1つ以上の症状を治療又は改善するのに有効である。本開示による方法を使用して、有効量の本明細書に記載される少なくとも1つの化合物の投与により、がん及びケネディ病を含む特定の疾患状態又は病態を治療し得る。
本開示は、薬学的に許容される塩、特に、本明細書に記載される化合物の酸又は塩基付加塩を含む、医薬組成物を更に含む。この態様による有用な前述の化合物の薬学的に許容される酸付加塩を調製するために使用される酸は、多数ある中でも、非毒性の酸付加塩、すなわち、薬理学的に許容されるアニオンを含有する塩、例えば、多数ある中でも、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、重酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、糖酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルホン酸塩、及びパモ酸塩[すなわち、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3ナフトエート)]を形成するものである。
薬学的に許容される塩基付加塩はまた、本開示による化合物の薬学的に許容される塩形態を生成するためにも使用され得る。本化合物の薬学的に許容される塩基塩を調製するための試薬として使用され得る化学塩基は、かかる化合物とともに非毒性の塩基塩を形成するものである。かかる非毒性の塩基塩としては、とりわけ、アルカリ金属カチオン(例えば、カリウム及びナトリウム)、及びアルカリ土類金属カチオン(例えば、カルシウム、亜鉛、及びマグネシウム)、アンモニウム、又はN-メチルグルカミン-(メグルミン)などの水溶性アミン付加塩、並びに薬学的に許容される有機アミンの低級アルカノールアンモニウム及び他の塩基塩が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に記載の化合物は、本開示に従い、経口、非経口又は局所経路により、単回用量で、又は分割用量で投与されてもよい。活性化合物の投与は、連続的(静脈内滴下)から1日当たり数回の経口投与(例えばQ.I.D.)の範囲であってもよく、他の投与経路の中でも経口、局所、非経口、筋肉内、静脈内、皮下、経皮(これは浸透促進剤を含み得る)、口腔内、舌下、鼻腔内、眼内、くも膜下腔内、及び坐剤での投与を含んでもよい。腸溶コーティングされた経口錠剤を使用して、経口投与経路からの化合物の生体利用効率を強化してもよい。最も効果的な剤形は、選択された特定の薬剤の薬物動態、並びに患者の疾患の重症度に依存するであろう。本開示に従う化合物の鼻内投与、気管内投与若しくは肺投与用のスプレー、ミスト、又はエアロゾルとしての投与が使用されてもよい。したがって、本開示はまた、有効量の本明細書に記載される化合物を、薬剤的に許容される担体、添加剤、又は賦形剤と任意に組み合わせて含む医薬組成物も目的とする。本開示に従う化合物は、即時放出型、中間放出型、又は徐放型若しくは制御放出型で投与されてもよい。徐放型又は制御放出型は経口投与されることが好ましいが、坐剤及び経皮的又はその他の局所型でも投与される。リポソーム形態又はデポー製剤での筋肉内注射もまた、注射部位における化合物の放出を制御又は持続するために使用され得る。
本明細書に記載の組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体を使用して従来的な方法で製剤化されてもよく、及び制御放出製剤で投与されてもよい。これらの医薬組成物中で使用され得る薬学的に許容される担体としては、限定されないが、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えばリン酸塩、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩又は電解質、例えば硫酸プロラミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸塩、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコール、及び羊毛脂が挙げられる。
本明細書に記載の組成物は、経口的に、吸入スプレーにより非経口的に、局所的に、直腸内に、鼻内に、口腔内に、膣内に、又は移植容器を介して投与されてもよい。本明細書で使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、くも膜下腔内、肝臓内、病変内、及び頭蓋内の注射又は点滴技術を含む。組成物は、経口、腹腔内、又は静脈内に投与されることが好ましい。
本明細書に記載の組成物の滅菌注射形態は、水性懸濁液また油性懸濁液であってもよい。これらの懸濁液は、適切な分散剤又は湿潤剤と、懸濁化剤を使用して、当分野で既知の技術より製剤化されてもよい。滅菌注射用調製物は、例えば1,3-ブタンジオール溶液としてなど、非毒性の非経口的に許容される希釈剤又は溶媒での滅菌注射用溶液又は懸濁液であってもよい。採用され得る許容可能なビヒクル及び溶媒の中では、水、リンゲル溶液と等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌された固定油が溶媒又は懸濁媒体として慣例的に使用される。この目的に対し、合成モノグリセリド又はジグリセリドを含む任意のブランドの固定油を採用してもよい。例えばオリーブオイル又はヒマシ油、特にそれらのポリオキシエチル化型など、天然の薬学的に許容される油があるように、例えばオレイン酸及びそのグリセリド誘導体などの脂肪酸は、注射剤の調製に有用である。これらの油性溶液又は懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤又は分散剤、例えばPh.Helv又は類似アルコールなどを含んでもよい。
本明細書に記載の医薬組成物は、限定されないがカプセル、錠剤、水性懸濁液又は水溶液をはじめとする任意の経口的に許容される剤形で経口投与されてもよい。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体としてはラクトース及びコーンスターチが挙げられる。典型的には例えばステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤も添加される。カプセル型での経口投与については、有用な希釈剤としてはラクトース及び乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸濁液が経口使用に必要とされる場合、活性成分は、乳化剤及び懸濁化剤と組み合わせてもよい。望ましい場合、特定の甘味剤、香味剤、又は着色剤も添加されてもよい。
あるいは、本明細書に記載の医薬組成物は、直腸投与用の坐剤の形態で投与されてもよい。これらは、室温で固体であるが直腸温度で液体となり、したがって、直腸で溶融して薬物を放出するであろう、適切な非刺激性の賦形剤と混合することによって調製されることができる。かかる物質としては、ココアバター、蜜ろう及びポリエチレングリコールが挙げられる。
また本明細書に記載の医薬組成物は、局所的に投与されてもよい。適切な局所用製剤は、これらの各領域又は器官のそれぞれに対して容易に調製される。局所適用に関し、医薬組成物は、1つ以上の担体中に懸濁又は溶解された活性成分を含有する適切な軟膏で製剤化されてもよい。本開示化合物の局所投与用の担体としては限定されないが鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ろう及び水が挙げられる。本開示の特定の好ましい態様では、化合物は、患者に外科的に移植されるステント上にコーティングされてもよく、それにより患者内のステントで閉塞が発生する可能性が抑制又は低減される。
あるいは医薬組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体中に懸濁又は溶解された活性成分を含有する適切なローション又はクリームで製剤化されてもよい。適切な担体としては、限定されないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコール及び水が挙げられる。
眼科用途に対し、医薬組成物は、等張性で、pH調整された滅菌生理食塩水中の微粉化懸濁液として、又は好ましくは、等張性でpH調整された滅菌生理食塩水中の溶液として製剤化されてもよく、いずれも塩化ベンジルアルコニウムなどの防腐剤の有無は問わない。あるいは眼科用途に対し、医薬組成物は、例えばワセリンなどの軟膏で製剤化されてもよい。
本明細書に記載の医薬組成物は鼻エアロゾル又は吸入により投与されてもよい。そのような組成物は、医薬製剤分野に既知の技術に従って調製され、また生理食塩水の溶液として、ベンジルアルコール又はその他の適切な防腐剤、生体利用効率を向上させるための吸収プロモーター、フルオロカーボン、及び/又はその他の慣用的な可溶化剤又は分散剤を採用して調製されてもよい。
単一剤形を生成するために担体材料と組み合わせられ得る本明細書に記載される医薬組成物中の活性医薬品有効成分の量は、治療される対象及び疾患の状態、並びに特定の投与様式によって異なるであろう。好ましくは、組成物は、約0.05ミリグラム~約750ミリグラム以上、より好ましくは約1ミリグラム~約600ミリグラム、及び更により好ましくは約10ミリグラム~約500ミリグラムの活性成分を、単独で、又は本開示に従う別の化合物と組み合わせて含有するように製剤化されるべきである。
任意の特定の患者に対する具体的な投与量及び治療レジメンは、使用される具体的な化合物の活性及び生体利用効率、年齢、体重、一般健康状態、性別、食事、投与時間、排泄率、薬剤の組み合わせ、及び治療を行う医師の判断、及び治療される特定の疾患又は病態の重症度を含む、様々な要因に依存することも理解されたい。
本明細書に記載の方法に従う化合物を使用した治療を必要とする患者又は対象は、その薬学的に許容される塩、溶媒和物又は多形体を含む本開示に従う化合物の有効量を、任意に薬学的に許容される担体又は希釈剤中で単独で、又は本明細書に別途特定される他の既知の治療剤と併用して、患者(対象)に投与することにより治療されることができる。
活性化合物は、治療される患者に重篤な毒性作用を引き起こすことなく、所望の適応症に対する治療有効量を患者に送達するのに十分でな量で、薬学的に許容される担体又は希釈剤と組み合わされる。本明細書に言及される条件の全てについての好ましい活性化合物の用量は、1日当たり、1キログラム当たり約10ナノグラム(ng/kg)~1キログラム当たり300mg(mg/kg)、好ましくは、0.1~100mg/kg、より一般的には、1日当たりのレシピエント/患者の体重1キログラム当たり0.5~約25mgの範囲内である。典型的な局所投与量は、適切な担体中、0.01~5%wt/wtの範囲であり得る。
化合物は、単位剤形当たり1ミリグラム(mg)未満、1mg~3000mg、又は5mg~500mgの活性成分を含有する剤形を含むが、これらに限定されない、任意の適切な単位剤形で便宜的に投与される。約25mg~250mgの経口投与量が、多くの場合好都合である。
活性成分は、好ましくは、約0.00001~30ミリモル(mM)、好ましくは約0.1~30マイクロモル(μM)の活性化合物のピーク血漿濃度を達成するために投与される。これは、例えば、活性成分の溶液又は製剤を、任意に生理食塩水溶液中、又は水性媒体中で静脈内注射を行うことにより、又は活性成分のボーラス投与により実現し得る。経口投与はまた、活性剤の有効血漿濃度を生成するのにも適切であり得る。
薬物組成物中の活性化合物の濃度は、薬剤の吸収、分布、不活性化、及び排泄率、並びに当分野の当業者に既知の他の因子に依存するであろう。投薬量の値は、軽減される病態の重症度によっても変化するであろうことに留意されたい。更には、任意の特定の対象に対して、個人の要求、及び当該組成物の投与を行い、又は投与を管理する人物の専門的な判断に従い特定の投薬レジメンが経時的に調整されるべきであること、また本明細書に記載される濃度範囲は単なる例示であり、特許請求される組成物の範囲又は実施を限定することは意図されていないことを理解されたい。活性成分は、一度に投与されてもよく、又は多数のより少ない用量に分割されて様々な時間間隔で投与されてもよい。
経口組成物は一般に、不活性希釈剤又は食用担体を含むであろう。ゼラチンカプセルで封入されてもよく、又は錠剤に圧縮されてもよい。経口治療投与の目的で、活性化合物又はそのプロドラッグ誘導体を賦形剤と組み合わせ、錠剤、トローチ、又はカプセルの形態で使用することができる。薬学的に適合性のある結合剤及び/又はアジュバント物質を組成物の一部として含有させることができる。
錠剤、丸剤、カプセル、トローチなどは、以下の成分:微結晶性セルロース、トラガカントガム、若しくはゼラチンなどの結合剤;デンプン若しくはラクトースなどの賦形剤;アルギン酸、プリモゲル、若しくはトウモロコシデンプンなどの分散剤;ステアリン酸マグネシウム若しくはステロテスなどの潤滑剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動剤;スクロース若しくはサッカリンなどの甘味剤;又はペパーミント、サリチル酸メチル、若しくはオレンジ香味料などの香味剤、あるいはそれらと同様の性質の化合物のうちのいずれかを含有することができる。単位剤形がカプセルである場合、上述のタイプの物質に加えて例えば脂肪酸などの液状担体を含むことができる。加えて、単位剤形は、例えば、糖コーティング、セラック、又は腸溶剤などの物理的な投薬単位の物理的形状を改変する様々な他の物質を含有することができる。
活性化合物又はその薬学的に許容される塩は、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウェハース、チューインガムなどの構成要素として投与されることができる。シロップは、活性化合物に加えて、甘味剤としてスクロース、あるいは特定の防腐剤、染料及び着色剤、並びに香味料を含んでもよい。
活性化合物又はその薬学的に許容される塩はまた、所望の作用を損なわない他の活性物質と、又はとりわけ本明細書に記載されるように、抗がん剤などの所望の作用を補完する物質と混合され得る。本開示の特定の好ましい態様では、本開示による1つ以上の化合物は、本明細書に別段記載されるように、抗がん剤、又は抗生物質を含む創傷治癒剤などの別の生物活性剤と同時投与される。
非経口、皮内、皮下、又は局所適用に使用される溶液又は懸濁液には、以下の構成要素が含まれてもよい:例えば注射用水、生理食塩水溶液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、又はその他の合成溶媒などの滅菌希釈剤;例えばベンジルアルコール又はメチルパラベンなどの抗菌剤;例えばアスコルビン酸又は重亜硫酸ナトリウムなどの抗酸化剤;例えばエチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;例えば酢酸塩、クエン酸塩、又はリン酸塩などの緩衝剤、及び例えば塩化ナトリウム又はデキストロースなどの張力調整用の剤。非経口調製物は、ガラス又はプラスチックで作製されたアンプル、使い捨てシリンジ、又は複数投与用バイアルに封入されてもよい。
静脈内投与された場合、好ましい担体は生理食塩水又はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)である。
本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、活性化合物は、化合物を体内からの迅速な排出から保護する担体、例えば、インプラント及びマイクロカプセル化送達系を含む制御放出製剤を用いて調製される。例えばエチレンビニル酢酸塩、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ乳酸など、生分解性で生体適合性のポリマーを使用することができる。こうした製剤の調製方法は、当分野の当業者には明らかであろう。
リポソーム懸濁液も薬学的に許容される担体であり得る。これらは、例えば、米国特許第 第4,522,811号(参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されるものなど、当分野の当業者に既知の方法に従い調製されてもよい。例えば、リポソーム製剤は、適切な脂質(例えばステアロイルホスファチジルエタノールアミン、ステアロイルホスファチジルコリン、アラカドイル(arachadoyl)ホスファチジルコリン、及びコレステロールなど)を無機溶媒中で溶解させ、次いで蒸発させて、容器表面上に乾燥した脂質の薄膜を残すことにより調製されてもよい。次いで活性化合物の水溶液を容器に入れる。次いで容器を手で回転させ、容器の側面から脂質材料を剥がし、脂質塊を分散させ、リポソーム懸濁液を形成させる。
治療方法
追加の態様では、本明細書は、有効量の本明細書に記載される化合物又はその塩形態と、薬学的に許容される担体とを投与することを含む治療方法を提供する。治療方法は、標的化されたタンパク質分解を介して治療され得る疾患状態、病態、若しくは関連する症状を治療又は改善するために、タンパク質分解を必要とする患者又は対象、例えば、ヒトなどの動物においてそれをもたらすのに有用である。
「治療する」、「治療すること」、及び「治療」などの用語は、本明細書で使用される場合、本化合物が結合するタンパク質に関連する任意の疾患状態、病態、又は症状の治療を含む、本化合物が投与され得る患者に利益を提供する任意の作用を指す。本開示による化合物を使用して治療され得るがんを含む疾患状態又は病態は、本明細書において上記に記載されている。
本明細書は、疾患、例えば、がんの治療又は改善のために、対象タンパク質の分解を達成するための治療方法を提供する。本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、疾患は、前立腺がん若しくはケネディ病、又はその両方である。したがって、別の態様において本明細書は、細胞中の標的タンパク質をユビキチン化/分解する方法を提供する。特定の実施形態では、方法は、本開示の二官能性化合物を投与することを含む。本開示によって提供される、対象の細胞内の特定のタンパク質レベルの制御又は低減は、疾患状態、病態、又は症状の治療を提供する。本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、方法は、有効量の本明細書に記載される化合物を、任意に、薬学に許容される賦形剤、担体、アジュバント、別の生物活性剤、又はそれらの組み合わせを含んで、投与することを含む。
追加の実施態様において本明細書は、例えばヒトなどの動物などの対象又は患者において、疾患、障害若しくはその症状を治療又は改善する方法を提供するものであり、当該方法は、本明細書に記載の化合物又はその塩形態の治療有効量などの有効量と、薬学的に許容される賦形剤、担体、アジュバント、別の生物活性剤、又はそれらの組み合わせを含む組成物をその必要のある対象に投与することを含み、この場合において当該組成物は、対象において疾患若しくは障害又はその症状の治療又は改善に有効である。
別の態様において本明細書は、本開示による化合物を使用して生物的システムにおいて対象タンパク質の分解効果を特定する方法を提供する。
別の態様では、本明細書は、細胞中でARの分解を引き起こし得る分子を作製するためのプロセスであって、i.ARに結合する小分子を提供する工程と、ii.E3ユビキチンリガーゼ結合部分(ULM)、好ましくは、サリドマイド、ポマリドミド、レナリドミド、又はそれらの類似体などのCLMを提供する工程と、iii.化学結合基(L)を介して工程(i)の小分子を工程(ii)のULMに共有結合して、細胞中のE3ユビキチンリガーゼ及びARタンパク質の両方に結合する化合物を形成し、これにより、セレブロンE3ユビキチンリガーゼが近接し、それに結合されたARタンパク質をユビキチン化し、これにより、次いで、ユビキチン化されたARが分解される工程と、を含む、プロセスを提供する。
別の態様では、本明細書は、分子が細胞中でARタンパク質の分解を誘起することができるかどうかを検出するための方法を提供し、方法は、(i)細胞中のARタンパク質の分解を誘起する能力が検出される分子を提供する工程であって、当該分子が、構造:CLM-L-PTMを含み、式中、CLMは、細胞中のセレブロンE3ユビキチンリガーゼに結合することができるセレブロンE3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、CLMは、サリドマイド、ポマリドミド、レナリドミド、又はそれらの類似体であり、PTMは、ARに結合する小分子であるタンパク質標的化部分であり、当該ARは、分子のCLMに結合するセレブロンE3ユビキチンリガーゼによってユビキチン化されることが可能な少なくとも1つのリジン残基を有し、Lは、CLMをPTMに共有結合して分子を形成する化学結合基である、工程と、(ii)工程(i)の分子の存在下でARタンパク質発現細胞をインキュベートする工程と、(iii)細胞中のARタンパク質が分解されたかどうかを検出する工程と、を含む。
本明細書に記載される態様又は実施形態のいずれかにおいて、ARに結合することができる小分子は、本明細書に記載される小分子である。
当該治療の別の実施形態では、本開示は、ARタンパク質の分解が患者において治療効果をもたらすであろう場合に、ARタンパク質の発現、過剰発現、変異、ミスフォールディング、又は調節異常に因果関係がある疾患状態、病態、又は症状の当該治療を必要とするヒト患者を治療する方法を提供し、方法は、有効量の本開示による化合物を、任意に別の生物活性剤と組み合わせて、患者に投与することを含む。疾患状態、病態、又は症状は、微生物因子、若しくはウイルス、細菌、真菌、原虫、若しくは他の微生物などの他の外因性因子によって引き起こされ得るか、又は疾患状態、病態、若しくは症状につながるタンパク質の発現、過剰発現、変異、ミスフォールディング、又は調節異常によって引き起こされる疾患状態であり得る。
別の態様では、本開示は、対象における疾患又は病態の少なくとも1つの症状を治療又は改善する方法であって、方法は、
対象におけるARタンパク質の発現、過剰発現、変異、ミスフォールディング、又は調節異常に因果関係のある疾患又は病態の症状を有すると特定された対象を提供する工程であって、疾患又は病態の症状が、対象の細胞中のARタンパク質を分解することによって治療又は改善される、工程と、ARタンパク質が分解されるように、本開示の小分子を含む治療有効量の化合物を対象に投与して、それによって対象における疾患又は病態の少なくとも1つの症状を治療又は改善する工程と、を含む。
「疾患状態又は病態」という用語は、タンパク質の過剰発現、変異、ミスフォールディング、又は調節異常(例えば、患者において発現されるタンパク質の量が上昇する)が生じ、かつ患者におけるARタンパク質(変異の有無にかかわらず)を低減又は安定化するためのARタンパク質の分解が、有益な療法又は症状の緩和を、それを必要とする患者に提供する、任意の疾患状態又は病態を説明するために使用される。特定の事例では、疾患状態、病態、又は症状は、治癒され得る。
本開示による化合物を使用して治療され得る疾患状態、病態、又は症状としては、例えば、がん、前立腺がん、ケニー病(Kenney’s disease)が挙げられる。本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、がんは、扁平上皮細胞がん、基底細胞がん、腺がん、肝細胞がん及び腎細胞がん、膀胱がん、頭頸部がん、腎臓がん、卵巣、白血病、良性及び悪性のリンパ腫、バーキットリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、良性及び悪性の黒色腫、骨髄増殖性疾患、肉腫、ユーイング肉腫、血管肉腫、カポジ肉腫、脂肪肉腫、筋肉腫、末梢神経腫、滑膜肉腫、グリオーマ、星膠細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫、グリア芽腫、神経芽細胞腫、神経節細胞腫、神経節膠腫、髄芽細胞腫、松果体細胞腫瘍、髄膜腫、髄膜肉腫、神経線維腫、神経鞘腫、大腸がん、乳がん、前立腺がん、子宮頸がん、子宮がん、肺がん、卵巣がん、精巣がん、甲状腺がん、星状細胞腫、食道がん、膵がん、胃がん、肝がん、大腸がん、黒色腫;がん肉腫、ホジキン病、ウィルムス腫瘍、又は奇形がんから選択される。本明細書に記載される任意の態様又は実施形態では、治療される疾患は、がん、例えば、前立腺がん、又はケネディ病である。好ましい態様では、対象は、ヒトである。
「生物活性剤」という用語は、本化合物が使用される意図された療法、阻害、及び/又は防止/予防の達成を支援するために、生物活性を有する薬剤として本化合物と組み合わせて使用される、本開示による化合物以外の薬剤を説明するために使用される。本明細書の使用に好ましい生物活性剤は、本化合物が使用され、又は投与される活性と類似した薬理活性を有する剤が挙げられ、例えば抗がん剤、抗ウイルス剤、特に抗HIV剤及び抗HCV剤、抗微生物剤、抗真菌剤などが挙げられる。
「追加の抗がん剤」という用語は、がんに対する本開示による化合物と組み合わされ得る抗がん治療剤を説明するために使用される。これらの薬剤としては例えばエベロリムス(everolimus)、トラベクテジン(trabectedin)、アブラキサン(abraxane)、TLK286、AV-299、DN-101、パゾパニブ(pazopanib)、GSK690693、RTA744、ON0910.Na、AZD6244(ARRY-142886)、AMN-107、TKI-258、GSK461364、AZD1152、エンザスタウリン(enzastaurin)、バンデタニブ(vandetanib)、ARQ-197、MK-0457、MLN8054、PHA-739358、R-763、AT-9263、FLT-3阻害剤、アンドロゲン受容体阻害剤、VEGFR阻害剤、EGFR TK阻害剤、オーロラ(aurora)キナーゼ阻害剤、PIK-1阻害剤、Bcl-2阻害剤、HDAC阻害剤、c-MET阻害剤、PARP阻害剤、Cdk阻害剤、EGFR TK阻害剤、IGFR-TK阻害剤、抗HGF抗体、PI3キナーゼ阻害剤、AKT阻害剤、JAK/STAT阻害剤、チェックポイント-1又は2阻害剤、焦点接着キナーゼ阻害剤、Mapキナーゼキナーゼ(mek)阻害剤、VEGFトラップ抗体、ペメトレキセド(pemetrexed)、エルロチニブ(erlotinib)、ダサチニブ(dasatanib)、ニロチニブ(nilotinib)、デカタニブ(decatanib)、パニツムマブ(panitumumab)、アムルビシン(amrubicin)、オレゴボマブ(oregovomab)、Lep-etu、ノラトレキセド(nolatrexed)、azd2171、バタブリン(batabulin)、オファツムマブ(ofatumumab)、ザノリムマブ(zanolimumab)、エドテカリン(edotecarin)、テトランドリン(tetrandrine)、ルビテカン(rubitecan)、テスミリフェン(tesmilifene)、オブリメルセン(oblimersen)、チシリムマブ(ticilimumab)、イピリムマブ(ipilimumab)、ゴシポール(gossypol)、Bio111、131-I-TM-601、ALT-110、BIO140、CC8490、シレンジタイド(cilengitide)、ギマテカン(gimatecan)、IL13-PE38QQR、INO1001、IPdR KRX-0402、ルカントン(lucanthone)、LY317615、ノイラジアブ(neuradiab)、ビテスパン(vitespan)、Rta744、Sdx102、タラムパネル(talampanel)、アトラセンタン(atrasentan)、Xr311、ロミデプシン(romidepsin)、ADS-100380、スニチニブ(sunitinib)、5-フルオロウラシル(fluorouracil)、ボリノスタット(vorinostat)、エトポシド(etoposide)、ゲムシタビン(gemcitabine)、ドキソルビシン(doxorubicin)、リポソームドキソルビシン(liposomal doxorubicin)、5’-デオキシ-5-フルオロウリジン、ビンクリスチン(vincristine)、テモゾロミド(temozolomide)、ZK-304709、セリシクリブ(seliciclib)、PD0325901、AZD-6244、カペシタビン(capecitabine)、L-グルタミン酸、N-[4-[2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-イル)エチル]ベンゾイル]-、二ナトリウム塩、七水和物、カンプトテシン(camptothecin)、PEG-標識イリノテカン(irinotecan)、タモキシフェン(tamoxifen)、トレミフェンクエン酸塩(toremifene citrate)、アナストラゾール(anastrazole)、エキセメスタン(exemestane)、レトロゾール(letrozole)、DES(ジエチルスチルベストロール(diethylstilbestrol))、エストラジオール(estradiol)、エストロゲン(estrogen)、複合体化エストロゲン、ベバシズマブ(bevacizumab)、IMC-1C11、CHIR-258);3-[5-(メチルスルホニルピペラジンメチル)-インドリル-キノロン、バタラニブ(vatalanib)、AG-013736、AVE-0005、[D-Ser(Bu t)6,Azgly10](ピロ-Glu-His-Trp-Ser-Tyr-D-Ser(Bu t)-Leu-Arg-Pro-Azgly-NH酢酸塩[C598418Oi-(C、式中、x=1~2.4]の酢酸塩、ゴセレリン(goserelin)酢酸塩、ロイプロリド(leuprolide)酢酸塩、トリプトレリン(triptorelin)パモ酸塩、メドロキシプロゲステロン(medroxyprogesterone)酢酸塩、ヒドロキシプロゲステロンカプリル酸塩、メゲストロール(megestrol)酢酸塩、ラロキシフェン(raloxifene)、ビカルタミド(bicalutamide)、フルタミド(flutamide)、ニルタミド(nilutamide)、メゲストロール(megestrol)酢酸塩、CP-724714;TAK-165、HKI-272、エルロチニブ(erlotinib)、ラパチニブ(lapatanib)、カネルチニブ(canertinib)、ABX-EGF抗体、アービタックス(erbitux)、EKB-569、PKI-166、GW-572016、ロナファルニブ(Ionafarnib)、BMS-214662、チピファルニブ(tipifarnib)、アミフォスチン(amifostine)、NVP-LAQ824、スベロイルアナリドヒドロキサム酸(suberoyl analide hydroxamic acid)、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK-228、SU11248、ソラフェニブ(sorafenib)、KRN951、アミノグルテチミド(aminoglutethimide)、アルンサクリン(arnsacrine)、アナグレリド(anagrelide)、L-アスパラギナーゼ、カルメット-ゲラン桿菌(BCG)ワクチン、アドリアマイシン(adriamycin)、ブレオマイシン(bleomycin)、ブセレリン(buserelin)、ブスルファン(busulfan)、カルボプラチン(carboplatin)、カルムスチン(carmustine)、クロラムブシル(chlorambucil)、シスプラチン(cisplatin)、クラドリビン(cladribine)、クロドロネート(clodronate)、シプロテロン(cyproterone)、シタラビン(cytarabine)、ダカルバジン(dacarbazine)、ダクチノマイシン(dactinomycin)、ダウノルビシン(daunorubicin)、ジエチルスチルベストロール(diethylstilbestrol)、エピルビシン(epirubicin)、フルダラビン(fludarabine)、フルドロコルチゾン(fludrocortisone)、フルオキシメステロン(fluoxymesterone)、フルタミド(flutamide)、グリベック(gleevec)、ゲムシタビン(gemcitabine)、ヒドロキシ尿素(hydroxyurea)、イダルビシン(idarubicin)、イホスファミド(ifosfamide)、イマチニブ(imatinib)、ロイプロリド(leuprolide)、レバミゾール(levamisole)、ロムスチン(lomustine)、メクロレタミン(mechlorethamine)、メルファラン(melphalan)、6-メルカプトプリン(6-mercaptopurine)、メスナ(mesna)、メトトレキサート(methotrexate)、マイトマイシン(mitomycin)、ミトタン(mitotane)、ミトキサントロン(mitoxantrone)、ニルタミド(nilutamide)、オクトレオチド(octreotide)、オキサリプラチン(oxaliplatin)、パミドロネート(pamidronate)、ペントスタチン(pentostatin)、プリカマイシン(plicamycin)、ポルフィマー(porfimer)、プロカルバジン(procarbazine)、ラルチトレキセド(raltitrexed)、リツキシマブ(rituximab)、ストレプトゾシン(streptozocin)、テニポシド(teniposide)、テストステロン(testosterone)、サリドマイド(thalidomide)、チオグアニン(thioguanine)、チオテパ(thiotepa)、トレチノイン(tretinoin)、ビンデシン(vindesine)、13-シス-レチノイン酸(13-cis-retinoic acid)、フェニルアラニンマスタード(phenylalanine mustard)、ウラシルマスタード(uracil mustard)、エストラムスチン(estramustine)、アルトレタミン(altretamine)、フロクスウリジン(floxuridine)、5-デオキシウリジン(5-deooxyuridine)、シトシンアラビノシド、6-メカプトプリン(6-mecaptopurine)、デオキシコホルマイシン(deoxycoformycin)、カルシトリオール(calcitriol)、バルルビシン(valrubicin)、ミトラマイシン(mithramycin)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビノレルビン(vinorelbine)、トポテカン(topotecan)、ラゾキシン(razoxin)、マリマスタット(marimastat)、COL-3、ネオバスタット(neovastat)、BMS-275291、スクアラミン(squalamine)、エンドスタチン(endostatin)、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン-12、IM862、アンギオスタチン(angiostatin)、ビタキシン(vitaxin)、ドロロキシフェン(droloxifene)、イドキシフェン(idoxyfene)、スピロノラクトン(spironolactone)、フィナステリド(finasteride)、シミチジン(cimitidine)、トラスツズマブ(trastuzumab)、デニロイキンジフチトクス(denileukin diftitox)、ゲフィチニブ(gefitinib)、ボルテジミブ(bortezimib)、パクリタキセル(paclitaxel)、クレモホルを含まないパクリタキセル(cremophor-free paclitaxel)、ドセタキセル(docetaxel)、エポチロンB(epithilone B)、BMS-247550、BMS-310705、ドロロキシフェン(droloxifene)、4-ヒドロキシタモキシフェン(4-hydroxytamoxifen)、ピペンドキシフェン(pipendoxifene)、ERA-923、アルゾキシフェン(arzoxifene)、フルベストラント(fulvestrant)、アコルビフェン(acolbifene)、ラソフォキシフェン(lasofoxifene)、イドキシフェン(idoxifene)、TSE-424、HMR-3339、ZK186619、トポテカン(topotecan)、PTK787/ZK222584、VX-745、PD184352、
ラパマイシン(rapamycin)、40-O-(2-ヒドロキシエチル)-ラパマイシン、テムシロリムス(temsirolimu)、AP-23573、RAD001、ABT-578、BC-210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ウォルトマニン(wortmannin)、ZM336372、L-779,450、PEG-フィルグラスチム(filgrastim)、ダルベポエチン(darbepoetin)、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレドロネート(zolendronate)、プレドニゾン(prednisone)、セツキシマブ(cetuximab)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン(histrelin)、ペグ化インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2a、ペグ化インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-2b、アザシチジン(azacitidine)、PEG-L-アスパラギナーゼ、レナリドミド(lenalidomide)、ゲムツズマブ(gemtuzumab)、ヒドロコルチゾン(hydrocortisone)、インターロイキン-11、デクスラゾキサン(dexrazoxane)、アレムツズマブ(alemtuzumab)、オールトランスレチノイン酸(all-transretinoic acid)、ケトコナゾール(ketoconazole)、インターロイキン-2、メゲストロール(megestrol)、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード(nitrogen mustard)、メチルプレドニゾロン(methylprednisolone)、イブリツモマブチウキセタン(ibritgumomab tiuxetan)、アンドロゲン、デシタビン(decitabine)、ヘキサメチルメラミン(hexamethylmelamine)、ベキサロテン(bexarotene)、トシツモマブ(tositumomab)、三酸化砒素、コルチゾン、エチドロネート(editronate)、ミトタン(mitotane)、シクロスポリン(cyclosporine)、リポソームダウノルビシン(liposomal daunorubicin)、エドウィナ-アスパラギナーゼ(Edwina-asparaginase)、ストロンチウム89、カソピタント(casopitant)、ネツピタント(netupitant)、NK-1受容体拮抗薬、パロノセトロン(palonosetron)、アプレピタント(aprepitant)、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、ヒドロキシジン(hydroxyzine)、メトクロプラミド(metoclopramide)、ロラゼパム(lorazepam)、アルプラゾラム(alprazolam)、ハロペリドール(haloperidol)、ドロペリドール(droperidol)、ドロナビノール(dronabinol)、デキサメタゾン(dexamethasone)、メチルプレドニゾロン(methylprednisolone)、プロクロルペラジン(prochlorperazine)、グラニセトロン(granisetron)、オンダンセトロン(ondansetron)、ドラセトロン(dolasetron)、トロピセトロン(tropisetron)、ペグフィルグラスチム(pegfilgrastim)、エリスロポエチン(erythropoietin)、エポエチンアルファ(epoetin alfa)、ダルベポエチンアルファ(darbepoetin alfa)、及びそれらの混合物が挙げられる。
「薬剤的に許容される誘導体」という語は、本明細書全体を通じて任意の薬剤的に許容されるプロドラッグ形態(例えばエステル、アミド、他のプロドラッグ群など)を記述するために使用され、それらは患者に投与すると本化合物を直接又は間接的に生じさせ、又は本化合物の活性代謝物を生じさせる。
略語
ACN アセトニトリル
AcOH 酢酸
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DIPEA N,N-ジイソプロピルエチルアミン
EtOAc/EA 酢酸エチル
EtOH エタノール
HATU ヘキサフルオロリン酸アザベンゾトリアゾールテトラメチルウロニウム
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
Hz ヘルツ
KOAc 酢酸カリウム
LCMS 液体クロマトグラフィー/質量分析
MHz メガヘルツ
NMR 核磁気共鳴
MeOH メタノール
MS 質量分析
PE 石油エーテル
Psi 1平方インチ当たりの重量ポンド
RT又はr.t. 室温
TEA トリエチルアミン
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸
TLC 薄層クロマトグラフィー
TMS トリメチルシリル
一般的な合成アプローチ
本明細書に記載されるヘテロ二官能性分子の合成の実現及び最適化は、段階的又はモジュール形式で取り組まれ得る。例えば、標的タンパク質、すなわち、ARに結合する化合物の特定は、適切なリガンドが直ちに利用できない場合、ハイスループット、又はミディアムスループットのスクリーニングキャンペーンを含むことができる。適切なインビトロの薬理アッセイ及び/又はADMETアッセイのデータにより特定される次善の態様を改善するために、初期リガンドに対し、反復設計及びサイクル最適化が必要とされることは珍しいことではない。最適化/SARキャンペーンの一部は、置換に忍容性があり、本明細書において以前に参照された化学結合基に結合する適切な位置であり得るリガンド位置をプローブすることであろう。結晶学的又はNMR構造データが利用可能である場合、これらを使用して、かかる合成的な取り組みに焦点を当てることができる。
非常に類似した方法で、E3リガーゼのリガンドを特定及び最適化することができる。
PTM及びULM(例えば、CLM)が手元にあると、当業者は、化学結合基の有無にかかわらず、それらの組み合わせのための既知の合成方法を使用することができる。PTM基及びULM基がリンカーの遠位端に連続して結合され得るように、化学結合基をある範囲の組成、長さ、及び柔軟性で合成し、官能基化することができる。したがって、インビトロ及びインビボの薬理学的試験及びADMET/PK試験において、二官能性分子のライブラリを実現化し、プロファイリングすることができる。PTM基及びULM基と同様に、最終的な二官能性分子に反復設計を施し、最適化のサイクルを行って、所望の特性を有する分子を特定することができる。
一部の例では、保護基戦略及び/又は官能基相互変換(FGI)が、所望材料の調製を促進するために必要とされる場合がある。そのような化学的プロセスは合成有機化学者に既知であり、これら化学的プロセスの多くが、例えば“Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis”Peter G.M.Wuts and Theodora W.Greene(Wiley)、及び“Organic Synthesis:The Disconnection Approach”Stuart Warren and Paul Wyatt(Wiley)などの書籍に見出され得る。
合成手順
スキーム1:
スキーム2:
スキーム3:
スキーム4:
スキーム5:
スキーム6:
スキーム7:
スキーム8:
スキーム9:
スキーム10:
スキーム11:
スキーム12:
スキーム13:
スキーム14:
2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-ヒドロキシイソインドリン-1,3-ジオンの例示的な合成
工程1:2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-ヒドロキシイソインドリン-1,3-ジオンの調製
酢酸(45mL)中3-アミノピペリジン-2,6-ジオン(4.1g、24.7mmol、1.50当量、HCl塩)の溶液を酢酸ナトリウム(4.1g、49.4mmol、3.00当量)とともに投入し、次いで、混合物を25℃で1時間撹拌した。次いで、4-ヒドロキシフタル酸(3.0g、16.5mmol、1.00当量)を混合物に添加し、120℃まで加熱し、更に11時間撹拌した。混合液を濃縮し、次いで水(20mL)に注いで濾過した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=50:1~10:1)により精製して、2-(2,6-ジオキソ-3-ピペリジル)-5-ヒドロキシ-イソインドリン-1,3-ジオン(3.9g、14.3mmol、収率86%)を無色固形物として得た。LC/MS(ESI)m/z:275[M+1]H-NMR(400MHz,CDCl)δ 11.19-10.94(m,2H)、7.75(d,J=8.0Hz,1H)、7.20-7.08(m,2H)、5.08(dd,J=5.2,12.8Hz,1H)、3.34(br s,1H)、2.95-2.81(m,1H)、2.64-2.55(m,1H)、2.08-1.98(m,1H)。
例示的な化合物4の例示的な合成:4-(3-((6-(4-((((1r,3r)-3-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル
工程1:6-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)ニコチンアルデヒドの調製
MeCN中6-フルオロピリジン-3-カルボアルデヒド(5g、39.967mmol、1当量)及び(ピペリジン-4-イル)メタノール(9.21g、79.935mmol、2当量)の撹拌溶液に、KCO(11.05g、79.935mmol、2当量)を、窒素雰囲気下で室温において数回に分けて添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。得られた混合物をCHCl(100×mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×200mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。濾過した後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、PE/EtOAc(30~100%)で溶出して、6-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-カルボアルデヒド(8.5g、96.55%)を淡黄色油として得た。LC/MS(ESI)m/z:221.27[M+1]
工程2:2-(((6-(4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メチル)アミノ)-2-メチルプロパン酸メチルの調製
i-PrOH(80mL)中6-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-カルボアルデヒド(3g、13.620mmol、1当量)及び2-アミノ-2-メチルプロパン酸メチル塩酸塩(6.28g、40.859mmol、3当量)の撹拌溶液に、Ti(Oi-Pr)4(11.61g、40.859mmol、3当量)を滴下した。得られた混合物を室温で更に1時間撹拌した。上記混合物に、NaBHCN(4.28g、68.098mmol、5当量)を、0℃で数回に分けて添加した。得られた混合物を室温で更に2時間撹拌した。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、CHCl/MeOH(10:1)で溶出して、2-[([6-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-イル]メチル)アミノ]-2-メチルプロパン酸メチル(3.1g、70.82%)を黄色油として得た。LC/MS(ESI)m/z:322.21[M+1]
工程3:4-(3-((6-(4-(ヒドロキシメチル(ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製
THF中の2-[([6-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-イル]メチル)アミノ]-2-メチルプロパン酸メチル(500mg、1.556mmol、1当量)及び4-イソチオシアナト-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(532.46mg、2.333mmol、1.50当量)の撹拌混合物に、TEA(314.82mg、3.111mmol、2.00当量)を窒素雰囲気下で室温において滴下した。得られた混合液を70℃で1時間撹拌した。得られた混合物をEtOAc(100×mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させた。濾過した後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、分取TLC(CHCl/MeOH 20:1)によって精製して、4-[3-([6-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-イル]メチル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル]-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(200mg、24.84%)を淡黄色油として得た。LC/MS(ESI)m/z:518.18[M+1]
工程4:4-(3-((6-(4-ホルミルピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製
25mLの2首丸底フラスコに、(COCl)(36.79mg、0.290mmol、1.5当量)及びDCM(0.2mL)を添加した。上記混合物に、DMSO-DCM(45.29mg、0.580mmol、3.00当量)を-78℃で滴下した。得られた混合液を-78℃で更に30分間撹拌した。上記混合物に、4-[3-([6-[4-(ヒドロキシメチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-イル]メチル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル]-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(100mg、0.193mmol、1当量)-DCMを-78℃で滴下した。得られた混合液を-78℃で更に30分間撹拌した。上記混合物に、TEA(97.75mg、0.966mmol、5当量)を-78℃で滴下した。得られた混合物を室温で更に1時間撹拌した。残渣を、分取TLC(CH2Cl2/MeOH 20:1)によって精製して、4-(3-[[6-(4-ホルミルピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル]メチル]-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(50mg、50.19%)を黄色固体として得た。LC/MS(ESI)m/z:516.16[M+1]
工程5:4-(3-((6-(4-((((1r,3r)-3-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)シクロブチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製
DCM及びMeOH中4-(3-[[6-(4-ホルミルピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル]メチル]-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(100mg、0.194mmol、1当量)及び2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-5-[(1r,3r)-3-アミノシクロブトキシ]-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-1,3-ジオン(79.91mg、0.233mmol、1.2当量)の溶液を、窒素雰囲気下で室温において1時間撹拌した。上記混合物に、STAB(123.33mg、0.582mmol、3当量)を、0℃で数回に分けて添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下で、室温で2時間撹拌した。残渣を、分取TLC(CHCl/MeOH 1:2)によって精製して、4-[4,4-ジメチル-5-オキソ-3-([6-[4-([[(1r,3r)-3-[[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]オキシ]シクロブチル]アミノ]メチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-イル]メチル)-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル]-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(90mg、55.05%)を淡黄色固体として得た。LC/MS(ESI)m/z:843.15[M+1]
工程6:4-(3-((6-(4-((((1r,3r)-3-((2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソイソインドリン-5-イル)オキシ)シクロブチル)(エチル)アミノ)メチル)ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)メチル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-チオキソイミダゾリジン-1-イル)-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製
DCM及びMeOH中4-[4,4-ジメチル-5-オキソ-3-([6-[4-([[(1r,3r)-3-[[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]オキシ]シクロブチル]アミノ]メチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-イル]メチル)-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル]-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(90mg、0.107mmol、1当量)及び4-[4,4-ジメチル-5-オキソ-3-([6-[4-([[(1r,3r)-3-[[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]オキシ]シクロブチル]アミノ]メチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-イル]メチル)-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル]-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(90mg、0.107mmol、1当量)の溶液を、窒素雰囲気下で室温において1時間撹拌した。上記混合物に、STAB(67.89mg、0.320mmol、3当量)を0℃で数回に分けて添加した。得られた混合物を、窒素雰囲気下で0℃において2時間撹拌した。粗生成物を分取HPLCで精製した。これにより、4-[3-([6-[4-([エチル[(1r,3r)-3-[[2-(2,6-ジオキソピペリジン-3-イル)-1,3-ジオキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-5-イル]オキシ]シクロブチル]アミノ]メチル)ピペリジン-1-イル]ピリジン-3-イル]メチル)-4,4-ジメチル-5-オキソ-2-スルファニリデンイミダゾリジン-1-イル]-2-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(10.7mg、11.51%)を白色固体として得た。LC/MS(ESI)m/z:871.25[M+1]H-NMR(400MHz,CDOD)δ 8.24(d,J=2.4Hz,1H)、8.16(d,J=10.3Hz,2H)、7.97(d,J=7.4Hz,1H)、7.85-7.74(m,2H)、7.31-7.20(m,2H)、6.83(d,J=8.8Hz,1H)、5.12(dd,J=12.6,5.5Hz,1H)、5.07(s,2H)、4.29(d,J=13.2Hz,2H)、3.37(s,2H)、2.88(t,J=13.0Hz,3H)、2.77(d,J=12.1Hz,1H)、2.74-2.64(m,2H)、2.48(s,2H)、2.32(d,J=6.8Hz,4H)、2.20(d,J=6.9Hz,1H)、2.15(s,1H)、2.05(s,1H)、1.92(d,J=12.6Hz,2H)、1.78(s,1H)、1.53(s,6H)、1.35(s,4H)、1.31(s,3H)、1.21(d,J=12.0Hz,3H)、1.04(t,J=7.1Hz,3H)、0.90(s,2H)、0.12(s,3H)。
タンパク質レベルの制御
本明細書はまた、細胞内のタンパク質レベルの制御のための方法も提供する。方法は、インビボでの標的タンパク質ARの分解が、好ましくは、特定の治療利益を提供するために、生体系内の標的タンパク質の量の低減をもたらすように、本明細書に記載される化合物の使用に基づいている。
以下の実施例は、本開示の解説を補完するために使用されるが、本開示を限定するものとしては決してみなされない。
特定の実施形態では、本明細書は、以下の例示的なAR分解二官能性分子(表1の化合物又は化合物1~25)(それらの塩、多形体、類似体、誘導体、及び重水素化形態を含む)を提供する。
本開示の化合物によって駆動されるAR分解を試験するためのアッセイ。
アンドロゲン受容体ELISAアッセイ。化合物を、同様のプロトコルを利用して、LNCaP及び/又はVCaP細胞において以下のアッセイで評価した。VCaP細胞で使用されるプロトコルを以下に記載する。アンドロゲン受容体ELISAアッセイを、PathScan AR Sandwich ELISA(Cell Signaling、カタログ番号12850)を使用し、以下のアッセイ工程に従って実施した。
VCaP細胞を、Corning3904プレートにおいて、VCaPアッセイ培地[フェノールレッドを含有しないRPMI(Gibco社、カタログ番号11835-030);5%活性炭処理済み(デキストラン処置)FBS(Omega Scientific、カタログ番号FB-04);1% penstrep(Life Technologies、Gibcoカタログ番号10378-016)]中、100μL/ウェルの体積、40,000細胞/ウェルで播種した。細胞を最低3日間増殖させた。
最初に、以下のプロトコルに従って、外側カラムの使用を避けてポリプロピレンプレート中で、0.01% DMSOで希釈した化合物を細胞に投与した:(1)(i)DMSO中の1000×ストックプレートを作製した、(ii)列Hに、DMSO(5μL+28.3μLのDMSO)=3mMで20mMのストックを1/6.7に希釈した、(iii)1/2対数用量での連続希釈(10μLの二官能性化合物+20μLのDMSO)を、列Hから列Bに向かって実施し、列AをDMSOのために確保した、(iv)合計7用量(この1000×プレート中の最終濃度は、3mM、1mM、333μM、111μMなどになる)。(2)(i)培地中の10×ストックプレートを作製した、(ii)2.5μLの1000×ストックを新しい10×ストックプレートに移した(12チャネルピペットを使用、A(DMSO対照)で開始しH2まで機能)。247.5μLの培地をこのプレートに添加したとき、これは、10×ストックとしての役割を果たした、(iii)10×ストックプレートを作製するために培地+1nMのR1881を作製した、(iv)1nMのR1881を含む247.5μLの培地を10×ストックプレートの各ウェルに添加し、混合する。
次いで、22μLの10×ストックを細胞に添加し、5時間インキュベートした。1×Cell Signaling Cell溶解緩衝液(カタログ番号9803、キットに付属)を、50μL/ウェルを有するように作製して、氷上で保持した。培地を吸引し、100μLのl×細胞溶解緩衝液/ウェルを添加した。細胞を10分間、冷却された室内に置かれた振とう機上に置き、速度7で振とうさせる。溶解混合物を混合し、20μLをELISAプレート中の100μlの希釈剤(0.15μg/ml~0.075μg/ml)に移した。溶解物-希釈剤の混合物を、冷却された室内に置かれた、速度5(ゆっくり回転)の振とう機上に4℃で一晩置いた。
溶解物-希釈剤の混合物を、37℃で30分間振とうさせた。マウスAR抗体、抗マウス抗体、TMB、及び停止溶液を室温にさせた。キットに含まれる1×ELISA緩衝液を作製し、容器内に入れた。プレートから培地を廃棄し、ELISAプレートをペーパータオル上に激しく叩きつけ、最初の3回の洗浄にはプレートウォッシャーを使用し、4回目の洗浄にはより完全に溶液を吸引するために8チャンネルアスピレーターを使用して、4×200μlのELISA洗浄緩衝液で洗浄した。
次に、100μL/ウェルのマウスAR検出Abを添加した。プレートを被覆し、37℃で1時間振とうさせた。プレートから培地を廃棄し、プレートをペーパータオル上に叩きつけ、最初の3回の洗浄にはプレートウォッシャーを用い、4回目の洗浄には8チャンネルアスピレーターを用いて、200μLのELISA洗浄緩衝液で4回洗浄した。100μL/ウェルの抗マウス-HRPコンジュゲートAb(キットに付属)を添加した。プレートを被覆し、37℃で30分間振とうさせた。TMB試薬を室温にさせた。プレートから培地を廃棄し、プレートをペーパータオル上に叩きつけ、最初の3回の洗浄にはプレートウォッシャーを用い、4回目の洗浄には8チャンネルアスピレーターを用いて、200μLのELISA洗浄緩衝液で4回洗浄した。プレートをペーパータオル上に叩きつけた。100μLのTMBを各ウェルに添加し、プレートを2分間振とうさせながら色を観察した。淡青色が発色したとき、停止溶液(100μL)を添加した。プレートを振とうさせ、450nMで読み取った。
抗アンドロゲン療法で治療された患者における前立腺がんの進行は通常、腫瘍内アンドロゲン合成の増加、AR発現とAR突然変異の増加をはじめとするアンドロゲン受容体(AR)シグナル伝達強化に関するいくつかの機序のうちの1つが関与する。本明細書に記載される二官能性分子は、選択標的及びE3リガーゼに同時に結合し、標的化された病的タンパク質への誘導された近接を介したユビキチン化及び分解を引き起こす。競合的プロセスである従来的な標的阻害とは対照的に、分解は進行的なプロセスである。したがって、内因性リガンド、標的発現、又は標的中の突然変異の増加の影響は低くなる。ゆえにこの技術は、前立腺がん患者におけるAR抵抗性機序に対する理想的な対処法と思われる。
GraphPad Prismソフトウェアを使用してデータを分析及びプロットした。表1の例示的な化合物をアッセイし、データを以下の表2に示す。表2のDC50(μM)カテゴリー(LNCaP及び/又はVCaP細胞中のAR分解ELISA)は、以下のとおりである:A<1nM、1≦B<10nM、10≦C<100nM、D≧100nM。表2のDmax(%)カテゴリーは以下のとおりである:A≧70、50≦B<70、C<50。
ARタンパク質に選択的又は優先的に結合する動員部分と、E3ユビキチンリガーゼ動員部分とを含有する新規の二官能性分子が記載される。本開示の二官能性分子は、変異ARを積極的にユビキチン化し、細胞増殖の抑制及びアポトーシスの誘導につながるプロテアソーム分解をもたらす。
本出願にわたって引用した全ての参考文献、特許、係属中の特許出願、公開された特許の内容が、参照によりここに明文で組み込まれているものとする。
当分野の当業者は、日常的な実験手法を越えない手法を使用して、本明細書に記載される本開示の特定の実施形態に対する多くの均等を認識するか、又は確認することができるであろう。かかる均等物は、以下の請求項に包含されることが意図される。本明細書に記載される詳細な実施例及び実施形態は、解説目的のための例示としてのみ提供され、決して本開示を限定するものとはみなされないことを理解されたい。その観点での様々な改変又は変更は、当分野の当業者に提案されるものであり、本出願の趣旨及び範囲内に含まれ、添付の請求項の範囲内で考慮される。例えば、成分の相対量は、望ましい効果を最適化するために変更されてもよく、追加の成分が加えられてもよく、及び/又は類似した成分が、記載される成分のうちの1つ以上と置き換えられてもよい。本開示のシステム、方法、及びプロセスに関連付けられた追加の有益な特徴及び機能は、添付の請求項から明らかであろう。更に当分野の当業者は、日常的な実験手法を越えない手法を使用して、本明細書に記載される本開示の特定の実施形態に対する多くの均等を認識するか、又は確認することができるであろう。かかる均等物は、以下の請求項に包含されることが意図される。

Claims (21)

  1. 以下の化学構造を有するヘテロ二官能性化合物、
    PTM-L-CLM
    又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物であって、
    式中、
    (a)前記CLMは、セレブロンE3ユビキチンリガーゼに結合する小分子E3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、以下の化学構造によって表され、

    式中、
    Wは、CH、C=O、NH、及びN-アルキルからなる群から選択され、
    Gは、H、又は非置換の直鎖若しくは分岐鎖C1-3アルキルであり、
    、Q、Q、及びQは、H及びRから選択される基で置換されたN又はCを表し、
    Aは、独立して、H、非置換の直鎖又は分岐鎖C1-3アルキル、Cl、及びFの群から選択され、
    nは、1~4の整数(例えば、1、2、3、又は4)であり、
    Rは、H、NH、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖C1-4アルキル、-OR’、-Cl、-F、-Br、-CF、及び-CNからなる群から選択され、Rは、結合点であるか、又はRは、化学結合基(L)に共有結合されるように改変され、
    R’は、独立して、H、及び非置換又は置換C1-3アルキルからなる群から選択され、

    は、立体特異性((R)若しくは(S))又は非立体特異性であってもよい結合を表し、
    (b)前記PTMは、アンドロゲン受容体に結合する小分子アンドロゲン受容体(AR)標的化部分であり、以下の化学構造によって表され、

    式中、
    は、0~2個のヘテロ原子(例えば、0、1、又は2個の窒素原子)がCN基で置換され、かつH、ハロゲン(例えば、F、Cl、又はBr)、ヒドロキシル、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖C1-4アルキル(例えば、1つ以上のハロゲンによって任意に置換された)、非置換又は置換の直鎖又は分岐鎖C1-4アルコキシル(例えば、1つ以上のハロゲンによって任意に置換された)、C1-4ハロアルキル(例えば、CF)のうちの1つ以上で任意に置換された、5又は6員芳香族基(例えば、5若しくは6員アリール、又は5若しくは6員アリルヘテロアリール)であり、
    は、結合、又はメチル、OH、若しくはハロゲンで任意に置換されたC1-C2アルキル(例えば、C1若しくはC2アルキル)であり、
    は、結合、又はメチル、OH、若しくはハロゲンで任意に置換されたC1-C5アルキル(例えば、C1、C2、C3、C4、若しくはC5アルキル)であり、
    は、メチル、OH、又はハロゲンで任意に置換されたC1-C2アルキルであり、
    ABM1及びRABM2は、各々独立して、非置換又は置換C1-C3アルキル(例えば、非置換又は置換C1-C2アルキル又はメチル)であるか、あるいはRABM1及びRABM2は、それらが結合される炭素とともに、非置換又は置換C3-C5員環(例えば、非置換若しくは置換C3-C5シクロアルキル、シクロブチル基、又はN及びOから選択される1個若しくは2個のヘテロ原子を有する非置換若しくは置換C3-C5ヘテロシクロアルキル)を形成し、
    ABM3及びRABM4は、各々独立して、H、又は非置換若しくは置換C1-C3アルキル(例えば、メチル若しくはエチル)であり、
    は、結合、又は1個若しくは2個のRW2で任意に置換された0~2個のヘテロ原子(例えば、0、1、若しくは2個の窒素原子)を有する5~7員芳香族基であり、
    PTM1、QPTM2、QPTM3、及びQPTM4の各々は、H及びRから選択される基で置換されたN又はCを表し、
    各RW2は、独立して、H、OH、NH、ハロゲン(例えば、-F又は-Cl)、1つ以上のFで任意に置換された直鎖又は分岐鎖C1-3アルキル、1つ以上のFで任意に置換された直鎖又は分岐鎖C1-3ヘテロアルキル、及び1つ以上の-Fで任意に置換されたOC1-3アルキルであり、

    は、リンカーの結合点であり、
    (c)前記Lは、前記CLMを前記PTMに共有結合する化学結合基である、ヘテロ二官能性化合物、又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
  2. 前記化合物が、以下の化学構造によって表され、


    式中、Lに共有結合された前記Rは、O、N*、又はNHであり、N*は、前記化学結合基と共有される窒素原子である、請求項1に記載の化合物。
  3. (i)Wが、以下から選択されること、

    (ii)Wが、結合であるか、又は以下から選択されること、

    (iii)RABM1及びRABM2が各々、メチルであるか、又はRABM1及びRABM2が、それらが結合される炭素とともにシクロブチル基を形成すること、
    (iv)RABM3及びRABM4が各々、メチルであること、並びに
    それらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つであり、
    破線が、結合点を示す、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 前記CLMが、以下によって表される化学構造を有し、

    式中、
    Wは、独立して、CH及びC=Oの群から選択され、
    Aは、H又はメチルから選択され、
    nは、1又は2であり、
    各Rは、独立して、H、OH、Cl、-F、-Br、又はメチルから選択され、Rは、前記結合点であるか、又はRは、前記化学結合基(L)に共有結合されるように改変され、

    は、立体特異性((R)若しくは(S))又は非立体特異性であってもよい結合を表す、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 前記化学結合基(L)が、以下の化学構造を含み、

    式中、
    L2は、結合、O、又は非置換若しくは置換の直鎖若しくは分岐鎖C1-C10アルキル(C、C、C、C、C、C、C、C、C、若しくはC10アルキル)であり、1つ以上のC原子は、Oで任意に置き換えられ、各炭素は、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)、メチル、又はエチルで任意に置換され、
    L3は、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)又はメチルで任意に置換された0~3個のヘテロ原子を有する3~7員環(例えば、4~6員シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル)であり、
    L3は、存在しないか、又はC1-C4アルキル(C、C、C、若しくはCアルキル)であり、1つ以上のC原子は、O又はNHで任意に置き換えられ、各炭素は、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)、又は直鎖若しくは分岐鎖C1-C4アルキルで任意に置換され、各NHは、直鎖又は分岐鎖C1-C5アルキル(例えば、C1、C2、C3、C4、又はC5アルキル)で任意に置換され、
    L4は、存在しないか、又は3~7員環(例えば、4~6員シクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル)であり、各々は0~3個のヘテロ原子を有し、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)、又はメチルで任意に置換され、
    L4は、結合、O、又は非置換若しくは置換の直鎖若しくは分岐鎖C1-C3アルキルであり、炭素は、O又はNHで任意に置き換えられ、ハロゲン(例えば、F、Cl、Br)又はメチルで任意に置換され、
    前記化学結合基の各

    は、結合点を示す、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 前記化学結合基(L)が、前記PTMを前記CLMに共有結合するための手段である、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 前記化学結合基(L)が、以下からなる群から選択され、



    式中、
    前記化学結合基のmは、1、2、3、4、又は5であり、
    前記化学結合基のnは、1、2、又は3であり、
    前記化学結合基のpは、0又は1であり、
    前記化学結合基のqは、1又は2であり、
    前記化学結合基の

    は、前記CLM又はPTMに共有結合された部位を示し、
    *は、前記CLM若しくはPTMに共有結合されているか、又は前記CLM若しくはPTMと共有された窒素原子である部位を示す、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. (a)前記ULMが、以下によって表され、

    式中、
    前記CLMの

    が、前記化学結合基との前記結合点を示し、
    N*が、前記化学結合基と共有された窒素原子であること、
    (b)前記PTMが、以下によって表され、




    式中、前記PTMの

    が、前記化学結合基(L)との前記結合点を示すこと、
    (c)前記化学結合基(L)が、以下から選択され、



    式中、
    前記化学結合基の

    が、前記ULM又はPTMに共有結合された部位を示し、
    *が、前記ULM若しくはPTMに共有結合されているか、又は前記ULM若しくはPTMと共有された窒素原子である部位を示すこと、あるいは
    (d)それらの組み合わせ、のうちの少なくとも1つである、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. 前記PTMが、表1の化合物から選択されるPTMであること、
    前記CLMが、表1の化合物から選択されるCLMであること、及び
    前記Lが、表1の化合物から選択されるLであること、のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の化合物。
  10. 前記化合物が、表1の化合物1~25からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。









  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の有効量の二官能性化合物と、薬学的に許容される担体と、を含む、組成物。
  12. 前記組成物が、追加の生物活性剤、又は請求項1~10のいずれか一項に記載の第2の二官能性化合物のうちの少なくとも1つを更に含む、請求項11に記載の組成物。
  13. 前記追加の生物活性剤が、抗がん剤である、請求項12に記載の組成物。
  14. 対象においてARと因果関係がある疾患、障害、又は症状を治療するための、薬学的に許容される担体と、請求項1~10のいずれか一項に記載の有効量の少なくとも1つの化合物と、を含む、組成物であって、前記組成物が、前記疾患、障害、又は前記疾患若しくは障害の少なくとも1つの症状を治療又は改善することに有効である、組成物。
  15. 前記疾患又は障害が、がん若しくはケネディ病又はその両方である、請求項14に記載の組成物。
  16. 前記がんが、前立腺がんである、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記組成物が、抗がん剤などの少なくとも1つの追加の生物活性剤を更に含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の組成物。
  18. ARに関連する疾患、障害、又は症状を治療又は予防する方法であって、前記方法が、それを必要とする患者に提供することと、有効量の本明細書に記載される化合物又はそれを含む組成物を前記患者に投与することと、を含み、前記化合物又は組成物が、前記疾患、障害、又は前記疾患若しくは障害の少なくとも1つの症状を治療又は改善することに有効である、方法。
  19. 前記疾患又は障害が、がん若しくはケネディ病又はその両方である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記がんが、前立腺がんである、請求項19に記載の方法。
  21. 前記組成物が、有効量の少なくとも1つの追加の抗がん剤を更に含む、請求項18~20のいずれか一項に記載の方法。
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