JP2023546180A - Al4C3を定量的に決定するための方法及び当該方法を実施するための装置 - Google Patents

Al4C3を定量的に決定するための方法及び当該方法を実施するための装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、Al4C3を定量的に決定するための方法と、当該方法を実施するための装置と、に関する。

Description

本発明は、Alを定量的に決定するための方法及び当該方法を実施するための装置に関する。
Alは、炭化アルミニウムであり、特に高温において、アルミニウム(Al)と炭素(C)との反応生成物として生じる。
Alは、例えば液体水又は大気湿度等の形で水が存在する場合に反応し、水酸化アルミニウム及びメタンを生成するという特性を有している。これによって、Alを含む製品が湿度の高い環境にある場合、問題が生じ得る。
典型的な問題は、耐火物中のAlの存在である。Alは、特に酸化防止剤としてアルミニウムが添加された炭素結合耐火物において、かなりの割合において生成され得る。これらの耐火物を高温で使用すると、炭素及びアルミニウムからAlが生成される。Alの生成後、これらの耐火物が持続的に高温にさらされる場合、耐火物中のAlの存在は通常問題にはならない。しかし、例えば、このような使用済みの耐火物が、その使用後に新しい耐火物の製造のためのリサイクル原料として使用される場合、Alは問題となり得る。なぜなら、このようなリサイクル耐火物原料、又は、リサイクル耐火物原料から製造される新しい耐火物の製造又は保管中に、Alは、例えば周囲空気からの水分で水和し、これに伴う体積膨張によって、新しい耐火物の損傷又は破壊さえもたらされ得るからである。
しかしながら、Alが耐火物中にわずかな割合で存在する場合に限って、Alは一般的に許容される。同時に、Alを含む使用済み耐火物を、新しい耐火物の製造のためのリサイクル原料として使用する必要性が存在する。従って、リサイクル原料によって新しい耐火物に導入されるAlの割合を決定するために、リサイクル原料として使用されるべき使用済み耐火物中のAlの割合の定量的な決定を可能にする必要がある。
本発明の課題は、Alを定量的に決定するための方法を提供することにある。特に、Alの確実な定量的な決定のための当該方法が提供されるべきである。特に、Alの確実で、容易かつ安全な定量的な決定のための当該方法が提供されるべきである。
本発明のさらなる課題は、当該方法を実施するための装置を提供することにある。
本発明によると、本課題を解決するために、Alを定量的に決定するための方法が提供され、当該方法は、以下の、
気密に閉鎖可能なチャンバを供給し、
Alを含む物質を供給し、この際、Alを含む物質は、好ましくは耐火物の形で供給され、
Alと反応して少なくとも1つのガスを生成する少なくとも1つの水性液体を供給するために、
Alを含む物質及び少なくとも1つの水性液体を当該チャンバ内に配置するステップと、
当該チャンバを気密に閉鎖するステップと、
Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とを当該チャンバ内で反応させて少なくとも1つのガスを生成させるステップと、
生成された少なくとも1つのガスを定量的に決定するステップと、
生成された少なくとも1つのガスの定量的な決定に基づいて、Alを含む物質中のAlを定量的に決定するステップと、
を含んでいる。
本発明は、当該方法によって、Alの定量的な決定のための特に確実で、容易かつ安全な方法が提供され得るという驚くべき認識に基づいている。この際、本発明は特に、当該方法が特に、水性液体の使用及びチャンバの気密な閉鎖ゆえに、特に確実に、容易かつ安全に実施可能であるという驚くべき認識にも基づいている。
本発明に係る方法によると、Alを含む物質中のAlの割合は、直接には決定されない。むしろ、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応によってチャンバ内に生成される少なくとも1つのガスが定量的に測定され、Alを含む物質中のAlの割合は、生成される少なくとも1つのガスの定量的な決定に基づいて間接的に定量的に決定される。
好ましくは、本発明に係る方法を実施する際、まず、Alを含む物質と少なくとも1つの水性液体とをチャンバ内に配置し、次に、チャンバを気密に閉鎖する。その後、チャンバ内で、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とを互いに反応させて、少なくとも1つのガスを生成させる。好ましくは、当該反応の間、チャンバは気密に閉鎖されたままである。特に、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とが、チャンバ内で互いに完全に反応して少なくとも1つのガスを生成するまで、チャンバは好ましくは気密に閉鎖されたままである。その後、すなわち、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とがチャンバ内で反応して少なくとも1つのガスを生成した後、生成された少なくとも1つのガスが定量的に決定される。好ましくは、生成された少なくとも1つのガスは、反応が完了した後、すなわち、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とがチャンバ内で互いに完全に反応して少なくとも1つのガスを生成した後で定量的に決定される。生成された少なくとも1つのガスの定量的な決定のために使用される手法に応じて、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とがチャンバ内で反応して少なくとも1つのガスを生成した後、生成された少なくとも1つのガスの定量的な決定のために、チャンバを開放するか、又は、気密に閉鎖したままにすることができる。その後、すなわち、生成された少なくとも1つのガスの定量的な決定の後、生成された少なくとも1つのガスの定量的な決定に基づいて、Alを含む物質中のAlが定量的に決定される。
特に好ましい実施形態によると、チャンバ内でのAlを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応の際に生成される少なくとも1つのガスは、メタンである。知られている通り、Alは、以下の反応方程式(I)に従って水と反応し、水酸化アルミニウム及びメタンを生成する。
本発明に係る方法を実施する際、Alを含む物質のAlは、上記反応方程式(I)に従って、チャンバ内で、少なくとも1つの水性液体と反応し、水酸化アルミニウム及び気体状メタンを生成する。従って、生成された気体状メタンの定量的な決定に基づいて、Alを含む物質中のAlの割合は、非常に正確に定量的に決定することができる。
生成された少なくとも1つのガス、すなわち好ましくはメタンの定量的な決定のために、ガスの定量的な決定、特にメタンの定量的な決定のための先行技術から知られている方法を基本的に使用することができる。
例えば、少なくとも1つのガスの定量的な決定は、ガス分析的な決定によって実施され得る。この際、少なくとも1つのガスは、既知のガス分析的測定手法によって定量的に決定される。例えば、少なくとも1つのガスは、チャンバ内における少なくとも1つのガスの濃度の測定に基づいて定量的に決定され得る。このために、例えばガス量におけるチャンバ内で生成された少なくとも1つのガスの濃度が測定され、さらに当該ガス量が測定され、これらの測定値に基づいて少なくとも1つのガスが定量的に決定され得る。例えば、チャンバ内で生成された少なくとも1つのガスがガス量に導入され、当該ガス量における少なくとも1つのガスの濃度が測定され、さらに当該ガス量が測定され、これらの測定値に基づいて少なくとも1つのガスが定量的に決定され得る。少なくとも1つのガスの濃度は、好ましくは、ガスセンサを用いて測定され得る。好ましくは、ガスセンサは、赤外光学式ガスセンサである。このような赤外光学式ガスセンサ(特にNDIR)を通じて、ガスに特徴的なスペクトル領域におけるガスの光透過率を測定することによって、少なくとも1つのガスの濃度が決定され得る。このことから、少なくとも1つのガスの濃度は、ランベルト・ベールの法則によって決定され得る。ガス量は、例えば、流量計によって決定され得る。このようなガス分析による定量的な決定については、以下の実施例において詳細に説明する。
例えば、少なくとも1つのガスの定量的な決定は、代替的に、圧力測定に基づいて実施され得る。この場合、チャンバ内におけるAlを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応によって生じる圧力がチャンバ内で測定され、この測定値に基づいて少なくとも1つのガスが定量的に決定される。圧力は、好ましくは、圧力センサを用いて決定され得る。このような圧力測定による少なくとも1つのガスの定量的な決定も、以下の実施例において詳細に説明する。
生成された少なくとも1つのガスの定量的な決定に基づいて、次に、Alを含む物質中のAlの定量的な決定を行うことができる。この場合、チャンバ内におけるAlを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応に際する少なくとも1つのガスの生成を表す反応方程式の知識に基づいて、Alを含む物質中のAlの量が、特に化学量論計算によって定量的に決定又は算出され得る。
例えば、上記反応方程式(I)によると、チャンバ内で、Alを含む物質のAlが少なくとも1つの水性液体と反応してメタンの形でガスを生成する限りにおいて、Alの割合は、生成されたメタンを定量的に決定することを通じて、化学量論計算によって容易に定量的に決定され得る。なぜなら、反応方程式(I)によると、1モルのAlは、水の存在下で反応し、3モルの気体状メタンを生成するからである。従って、生成された気体状メタンを定量的に決定することによって、Alの量が定量的に決定され得る。このようなAlの定量的な決定については、以下の実施例において詳細に説明する。
驚くべきことに、Alを含む物質が水性液体と反応する限りにおいて、本発明に係る方法が特に容易、確実かつ安全に実施可能であることが、本発明の範囲内で明らかになっている。本発明においては、水性液体は、水を含む液体、特に水をベースとする液体であると理解される。特に好ましい実施形態によると、水性液体は、水の形態で存在している。特に好ましい実施形態によると、水性液体、特に水をベースとする液体は、pHが中性であるか、又は少なくとも概ねpHが中性である。この点で、水性液体は、好ましくは6~8の範囲のpH値を有し、特に好ましくは7というpH値を有する。
このような水性液体の本質的な利点は、Alがこのような水性液体の存在下で、上記の反応方程式(I)に従って反応してメタンを生成し、Alの割合が、この際に生成されたメタンの定量的な決定を通じて定量的に決定され得ることにある。これによって、特に確実かつ容易に、Alの定量的な決定を行うことができる。
このような水性液体のさらなる重要な利点は、このような水性液体、特に水又はpHが中性の水性液体は、本発明に係る方法を実施する際に操作人員を危険にさらすことがなく、本発明に係る方法を実施するための装置にも悪影響を及ぼすことがないので、特に取り扱いが容易であるという点にある。
このような水性液体のさらなる利点は、このような水性液体が生態学的観点から見て有利であることにある。
このような水性液体のさらなる利点は、このような水性液体が安価に供給され得るので、経済的な観点からも有利であることにある。
好ましい実施形態によると、Alを含む物質と少なくとも1つの水性液体とは、互いに混合される。Alを含む物質と少なくとも1つの水性液体とのこのような混合は、特に、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との密接な接触が得られ、従って、Alは液体と完全に反応し得るという利点を有している。特にこれによって、Alが少なくとも1つの水性液体と完全に反応して少なくとも1つのガスを生成することが得られるので、Alの特に確実な定量的な決定が行われ得る。好ましい実施形態によると、Alを含む物質と少なくとも1つの水性液体とが互いに混合され、特に持続的に混合される一方で、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とは、チャンバ内で互いに反応し、少なくとも1つのガスが生成される。これは、例えば、Alを含む物質と少なくとも1つの水性液体とを互いに混合することが可能である混合装置をチャンバ内に設けることによって実行され得る。例えば、チャンバ内には、攪拌機の形で混合装置が設けられていてよい。
本発明に係る方法を実施するために、気密に閉鎖可能であるチャンバが供給され、当該チャンバは、本発明に係る方法を実施する際に気密に閉鎖されている。特に、チャンバ内でAlを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とが互いに反応して少なくとも1つのガスを生成する間、チャンバは気密に閉鎖されている。この点で、好ましい実施形態によると、本発明に係る方法を実施するために提供されるAlを含む物質及び少なくとも1つの水性液体がまず、チャンバ内に配置され、その後チャンバが気密に閉鎖される。次に、チャンバが気密に閉鎖されている間に、Alを含む物質のAl及び少なくとも1つの水性液体を、チャンバ内で互いに反応させて少なくとも1つのガスを生成させることができる。
当該反応中のチャンバをこのように気密に閉鎖することは、多数の重要な利点を有する。1つの利点は、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応中にチャンバ内で生成される少なくとも1つのガスを、チャンバ内で完全に収集することができることにある。これによって、生成された少なくとも1つのガスは、完全な反応の後にのみ定量的に決定され得るので、生成された少なくとも1つのガスの特に容易かつ確実な定量的な決定が可能になる。これによって、反応時間全体にわたる少なくとも1つのガスの連続的な定量的な決定は、不要になる。このような反応中に気密に閉鎖されているチャンバのさらなる重要な利点は、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応中にチャンバ内で生成され得る水性液体の気体部分が、当該反応中にチャンバから漏出し得ないことにある。これによって、水性液体の不足ゆえに反応が阻害される、又は、完全に停止するといったことがないように、反応全体を通じて十分な量の水性液体が存在することを保証することができる。
本発明に係る方法のために供給されるAlを含む物質は、基本的に、Alを含む任意の物質であり得る。Alを含む物質は、好ましくは炭素結合である。特に好ましい実施形態によると、Alを含む物質は、耐火物の形で供給される。上述したように、耐火物中のAlの割合の定量的な決定は、例えば、これらが新しい耐火物の製造のためのリサイクル原料として使用される限りにおいて、特に重要である。この限りでは、本発明に係る方法によって、そのような耐火物中のAlの割合を、特に容易、確実かつ安全に決定することができる方法が提供される。好ましい実施形態によると、耐火物は、炭素結合耐火物であり、特に好ましくは、使用済みの炭素結合耐火物である。
「炭素結合されている」という概念は、好ましくは、Alを含む物質、好ましくは耐火物の形であるAlを含む物質が、炭素結合を介して結合されていることであると理解されるべきである。当該炭素結合は、物質の製造に際して炭素含有バインダを添加することによって生成され得る。炭素含有バインダは、例えば、ピッチ又は合成樹脂、好ましくはフェノール樹脂であってよい。「フェノール樹脂」とは、フェノール又はフェノール誘導体とアルデヒドとから生成される合成樹脂であると理解される。
「使用済み」とは、製品が既にその意図した目的に使用されたことを意味する。このような炭素結合耐火物は、特に好ましくは、マグネシア炭素レンガ、特に使用済みのマグネシア炭素レンガであり得る。知られているように、マグネシア炭素レンガは、主に炭素(C)とマグネシア(MgO)とから成る耐火物である。このようなレンガは、MgO‐Cレンガとも呼ばれる。このようなマグネシア炭素レンガでは、マグネシアは、好ましくは炭素結合によって互いに結合している。好ましくは、本発明に係る方法を実施するために供給されるマグネシア炭素レンガ、特に使用済みマグネシア炭素レンガは、マグネシア炭素レンガの全質量に対してそれぞれ、5~30質量%の割合の炭素、70~95質量%の割合のマグネシア、0~3質量%の割合のAlを含んでいる。さらに、マグネシア炭素レンガは、必要に応じて、金属(特にケイ素及びアルミニウム)及び窒化物、特に窒化アルミニウムを含んでいる。
本発明に係る方法は、このような使用済みマグネシア炭素レンガ中のAlを定量的に決定するために、特に生態学的及び経済的な観点からも、特に有利であることが明らかになっている。なぜなら、このような確実、容易かつ安全な方法は、これまで利用できなかったからである。これは、使用済みマグネシア炭素レンガは、定量的に決定できないAlの割合ゆえに、リサイクル原料として何回も再利用はできなかったことが原因である。
好ましい実施形態によると、Alを含む物質は、バルク材料として供給される。ここでは、バルク材料は、粒子又は粒から成る注入可能な材料を表している。好ましくは、バルク材料の粒は、10mm以下、さらに好ましくは5mm以下の粒径を有する。
このようなバルク材として供給される、Alを含む物質の特別な利点は、特に、このようなバルク材料として供給される、Alを含む物質のAlが、水性液体と完全に反応可能であり、Alの割合を特に確実に定量的に決定することが可能であることにある。
特に好ましい実施形態によると、チャンバ内でAlを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とが反応している間、チャンバに温度が加えられる。特に、室温を超える温度、すなわち20℃を超える温度でチャンバに温度が加えられ得る。好ましくは、100℃を超える温度で、特に好ましくは100℃~200℃の範囲内の温度でチャンバに温度を加えることが規定されている。基本的に、チャンバに温度を加えるための先行技術から知られている任意の手段によって、チャンバに温度が加えられ得る。好ましくは、電気加熱装置によって、チャンバに温度が加えられる。
本発明によると、チャンバに温度を加えることは、複数の利点を有することが明らかになっている。1つの利点は、Alを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応が加速され得ることにある。これによって、本発明に係る方法は、特に迅速かつ効率的に実施され得る。しかしながら、チャンバに温度を加えることのさらなる特別な利点は、特に、チャンバに温度を加えることによって、チャンバ内でのAlを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応中に生成される少なくとも1つのガスのうちの1つ又は複数のガスが気相にあるように定められた雰囲気をチャンバ内で設定することが可能であり、このことは本発明に係る方法の特に容易な実施を可能にするという点にある。なぜなら、当該温度を超えるように設定されたチャンバ内の雰囲気において気相にある、生成されたこれらのガスの定量的な決定によって、Alを含む物質のAlの割合は、生成された少なくとも1つのガスのこの定量的な決定に基づいて、特に容易に、定量的に決定され得るからである。
チャンバ内の設定された雰囲気において、いずれのガスが気相にあるかは、既知の気体の状態方程式によって決定し、調整することができる。
好ましい実施形態によると、チャンバ内でAlを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体とが反応している間、チャンバは陽圧状態にある。ここでは陽圧は、大気圧を超える圧力、すなわち1barを超える圧力を意味している。好ましくは、反応中のチャンバ内では、2~6bar、特に好ましくは3~5barの範囲の陽圧が存在している。
このような陽圧は、チャンバ内でのAlを含む物質のAlと少なくとも1つの水性液体との反応中に、チャンバが気密に密閉され、特に温度が加えられる間に生じ得る。この限りにおいて、チャンバを適宜加圧するための付加的な技術的手段は不要である。
本発明によると、反応中のチャンバにおけるこのような陽圧は、多数の利点と結びついていることが明らかになっている。まず、反応がより迅速に進行するので、反応時間を短縮することが可能であり、従って、当該方法を特に迅速かつ効果的に実施できるということが、驚くべきことに明らかになっている。しかしながら、さらに、上述したように、チャンバに温度及び陽圧を加えることによって、定められたガスが気相にあるように定められた雰囲気をチャンバ内で設定できることも特に有利であり、これによって、上述したように、生成された少なくとも1つのガスの特に容易な定量的な決定が可能になり、これに基づいてAlを含む物質中のAlの特に容易な定量的な決定も可能になる。
特に好ましい実施形態によると、チャンバは、オートクレーブによって供給される。オートクレーブは、気密に閉鎖可能なチャンバを含む装置であり、当該チャンバ内で物質に陽圧下で温度を加えることができることはよく知られている。従って、本発明に係る方法は、特に有利にオートクレーブ内で実施され得る。なぜなら、オートクレーブによって、気密に閉鎖可能なチャンバが供給されるだけではなく、当該チャンバにもさらに、温度及び陽圧を加えることができるからである。
本発明に係る方法を実施するためにオートクレーブを使用することのさらなる特別な利点は、特に、本発明に係る方法を実施するためという限りにおいて、先行技術に係る装置を本発明に係る方法を実施するために使用することができることである。従って、本発明に係る方法は、オートクレーブの補助を得て、特に容易に実施可能である。
本発明の対象は、本発明に係る方法を実施するための装置でもあり、当該装置は、気密に閉鎖可能なチャンバと、チャンバ内で生成されたガスを定量的に決定するための手段とを含んでいる。
気密に閉鎖可能なチャンバは、好ましくは、上述したように、オートクレーブによって供給され得る。
チャンバ内に生成されたガスを定量的に決定する手段は、好ましくは、赤外光学式ガスセンサ又は圧力センサのうちの少なくとも1つを含んでいる。
本発明のさらなる特徴は、特許請求の範囲、図面及び図面の説明から明らかになる。
本発明の全ての特徴は、個別又は組み合わせにおいて、任意で互いに組み合わされていてよい。
以下において、本発明の実施例を添付の図面を用いて、より詳細に説明する。示されているのは以下の図である。
本発明に係る方法を実施するための装置の実施例を、極めて概略的に示した図である。 本発明に係る方法の実施例を実施する際の、メタン濃度及び水素濃度を決定するための測定結果を示した図である。 本発明に係る方法の実施例を実施する際の、圧力測定の測定結果を示した図である。
図1に係る装置には、全体として参照符号1が付されている。
装置1は、気密に閉鎖可能なチャンバ3を含むオートクレーブ2を含んでいる。オートクレーブ2はさらに、チャンバ3内に存在する物質を撹拌及び混合できる撹拌機4と、チャンバ3に温度を加えるための電気加熱装置5とを含んでいる。オートクレーブ2は、カバー6を有しており、カバー6によって、チャンバ3は気密に閉鎖可能である。オートクレーブ2はさらに、チャンバ3内の圧力を測定するための圧力センサ7を有している。
第1のガス導管100は、オートクレーブ2の壁を貫通するように導かれており、第1のガス導管100は、第1のガス導管100がチャンバ3内に開口する第1の端部101から第2の端部102まで延在している。その第2の端部102において、第1のガス導管は、窒素を含む窒素タンク103に接続されている。第1のガス導管100によって第1のガス誘導経路が画定されており、当該経路を通じて、ガスは、第1のガス導管100に沿って、第2の端部102から第1の端部101まで誘導され得る。第1のガス導管100は、バルブ104を介して遮断され得る。
第2のガス導管200は、オートクレーブ2の壁を貫通するように導かれており、第2のガス導管200は、第2のガス導管200がチャンバ3内に開口する第1の端部201から第2の端部202まで延在している。第2のガス導管200によって、第2のガス誘導経路が画定されており、当該経路を通じて、ガスは、第2のガス導管200に沿って、第1の端部201から第2の端部202まで誘導され得る。第2のガス導管200に沿って、第1の端部201から第2の端部202への第2のガス誘導経路の流れ方向において、以下の構成要素が配置されている:バルブ203、その下流に流体技術的に配置されたガス洗浄容器204、その下流に流体技術的に配置されたガス調整ポンプ205、その下流に流体技術的に配置されたガスセンサ206、及び、その下流に流体技術的に配置された伝導度検出器207である。最後に、第2のガス導管200は、伝導度検出器207の下流に流体技術的に配置されている第2の端部202において、ガスベント208に開口する。第2のガス導管200は、バルブ203によって遮断され得る。ガス洗浄容器204は、10%硫酸の溶液槽を含んでおり、当該溶液槽を貫通するように、第2のガス誘導経路は導かれている。第2のガス誘導経路に沿って誘導されたガスは、ガス調整ポンプ205によって5℃に冷却され得る。ガス調整ポンプ205の下流の第2のガス誘導経路に沿ってガス流量を制御するために、ガス調整ポンプ205を通るガス流量が調整され得る。ガスセンサ206は、赤外光学式ガスセンサであり、ガスセンサ206によって、第2のガス誘導経路に沿って誘導される気体状メタンの濃度が測定され得る。伝導度検出器207は、熱伝導率検出器であり、伝導度検出器207によって、第2のガス誘導経路に沿って誘導される気体状水素の濃度が測定され得る。
第3のガス導管300は、第2の端部102とバルブ104との間の第1のガス導管100の部分から、バルブ203とガス洗浄容器204との間の第2のガス導管200の部分まで延在している。第3のガス導管300によって、ガスを第3のガス導管300に沿って第1のガス導管の突出部分から第2のガス導管200の突出部分に誘導し得る、第3のガス誘導経路が画定されている。第3のガス導管300は、バルブ301によって遮断され得る。
窒素タンク103と第1のガス導管100の第3のガス導管300への分岐部との間の、第1のガス導管の導管部分において、第1ガス導管100は、第1のガス導管100を流れる窒素ガスのガス量を測定するための流量計105を有している。
第4の導管400は、オートクレーブ2のカバー6を貫通するように導かれ、第4の導管400がチャンバ3内に開口する第1の端部401から第2の端部402まで延在している。その第2の端部402において、第4の導管は、水を含む水タンク403に接続されている。第4の導管400によって、水を第4の導管400に沿って第2の端部402から第1の端部401まで誘導し得る誘導経路が画定されている。第4の導管400は、バルブ404によって遮断され得る。
実際の適用において、第1の実施例によると、本発明に係る方法は、以下のように装置1で実施され、生成された少なくとも1つのガス、実施例ではメタンの定量的な決定は、メタンのガス分析による定量的な決定を用いて行われる。
上述した装置1が供給される。オートクレーブ2によって、気密に閉鎖可能なチャンバ3が供給される。
さらに、水タンク403によって、水の形態の水性液体が供給される。
Alを含む物質を供給するために、まず、88.5質量%のMgO、8質量%のC、2.5質量%のフェノール樹脂バインダ及び1質量%のAlから、マグネシア炭素レンガが製造された。このマグネシア炭素レンガの使用状態をシミュレーションするために、マグネシア炭素レンガは、還元雰囲気において1000℃で6時間炭化され、マグネシア炭素レンガのAl及びCの部分からAlが生成された。マグネシア炭素レンガのAlの部分は、さらに炭化中に空気中の窒素と反応して、AlN(窒化アルミニウム)が生成された。炭化されたマグネシア炭素レンガは、1mm以下の粒径に粉砕された。このような形で、適切に使用され、バルク材料に粉砕されたマグネシア炭素レンガが、Alを含む物質として供給された。
カバー6を取り除けた状態で、バルク材料に粉砕されたマグネシア炭素レンガ10gがオートクレーブ2のチャンバ3内に投入され、その後、チャンバ3がカバー6によって閉鎖された。この際、バルブ404は依然として閉じたままであった。
次に、バルブ104及び203が開かれ、気体状窒素が窒素タンク103から第1のガス導管100を介してチャンバ3に導入され、チャンバ3内に存在する空気は、チャンバ3から押し出され、第2のガス導管200を通ってチャンバ3から漏出した。その後、バルブ104及び203は再び閉じられた。
次に、バルブ404を開いた状態で、第4の導管400を通じて、70mlの水が水タンク403からチャンバ3に導入され、その後、チャンバ3は、バルブ404の閉鎖によって、気密に閉鎖された。次に、撹拌機4が作動し、チャンバ3内に存在する、粉砕されたマグネシア炭素レンガとチャンバ3内に存在する水とが密に混合された。
同時に、加熱装置5が作動し、チャンバ3は、30分の間に室温から150℃の温度まで均一に熱せられ、5分間にわたって当該温度で保持された。150℃の温度で5分間保持した後、加熱装置5は停止され、オートクレーブ2は、外側から水で冷却され、チャンバ3の温度は再び低下した。
このチャンバ3に温度を加え、粉砕したマグネシア炭素レンガをチャンバ3内の水と混合している間、マグネシア炭素レンガのAlは、以下の反応方程式(I)に従って水と反応した:
さらに、マグネシア炭素レンガのAlN及び炭化の間に反応しなかった残留Alは、以下の反応方程式(II)及び(III)に従って水と反応した:
チャンバ3に温度を加えることによって、及び、上記反応方程式(I)~(III)に従って生じたガスであるメタン(CH)、アンモニア(NH)、水素(H)と、チャンバ3に導入された窒素ガスと、生じた水蒸気とによって、マグネシア炭素レンガと水とが互いに反応している間に、チャンバ3内の圧力は約4barの陽圧まで上昇する。
次にバルブ203を開放する前に、まずバルブ301が開放され、ガスセンサ206及び伝導度検出器207のキャリブレーションを行うために、気体状窒素が、窒素タンク103から第1のガス導管100及び第3のガス導管300を通じて、第2のガス導管200に誘導された。この窒素ガスの誘導を支援するために、ガス調整ポンプ205が作動した。
チャンバ3内の温度が45℃まで下がった後、チャンバ3内に存在するガス(メタン、アンモニア、水素、水蒸気、窒素)を、第2のガス導管200によって画定される第2のガス誘導経路に沿って搬送できるようにするために、バルブ203が開かれた。チャンバ3に存在するこれらのガスを、第2のガス導管200によって画定される第2のガス誘導経路に沿って搬送するために、バルブ104が開かれ、窒素が、窒素タンク103から第1のガス導管100を通じてチャンバ3に誘導され、窒素は、チャンバ3に存在するガスを捕捉し、第2のガス導管200の第1の端部201を通じてチャンバから流出した後、キャリアガスとして、第2のガス誘導経路に沿ってガスを搬送した。この際に搬送されるガスのガス量は、流量計105によって決定された。チャンバ3内に存在するガス部分は、バルブ203の開放に際して既に第2のガス誘導経路に流入しているが、当該ガス部分の体積は、キャリアガスによって搬送される総量に対して無視できる程度であり、流量計105によってガス量を確実に決定することができる。
ガス洗浄容器204の10%硫酸の浴液槽を通過するようにガスを搬送する際、まず、アンモニアが洗い流された。
さらに、ガスは、その後のガス調整ポンプ205による搬送中に5℃に冷却され、これによって、水蒸気が凝縮した。
残留したガスであるメタン、水素及び窒素は、ガスセンサ206に沿って搬送され、ガス中のメタンの濃度は、ガスセンサ206によって連続的に決定された。
次に、残留したガスは伝導度検出器207に沿って搬送され、ガス中の水素の濃度が伝導度検出器207によって連続的に決定された。
図2には、ガスセンサ206によって決定されたメタンの濃度(ppm)と、伝導度検出器207によって決定された水素の濃度(体積%)の、それぞれ測定時間(秒)にわたって求められた測定結果が示されている。
最後に、ガスはガスベント208を通じて外部に排出された。
マグネシア炭素レンガと水との反応に際して生成されたガスのうち、メタンがガス分析によって定量的に決定され、このメタンの定量的な決定に基づいて、マグネシア炭素レンガ中のAl量が定量的に決定された。
まず、式に従って、
搬送されたメタンの総量が決定された。
図2によるメタンの濃度の測定結果から、まず、時間積分∫CHdtに相当する、測定時間全体にわたるメタンの濃度が決定された。次に、測定時間全体にわたるメタンの濃度の和が、CH[ppm]=1.31210ppmとして決定された。
流量計105に設定された測定時間を通じて平均された流量1.00/60[l/秒]から、以下のようにして、搬送されたメタンの総量が算出された:
メタンの物質量(mol)を求めるために、算出した体積を標準状態におけるメタンのモル体積で割る必要がある。標準状態におけるモル体積は、一般的な気体の状態方程式に従って計算された:
mol[l/mol]=(RT)/p
このとき、
R=8.314[(kg)/(s2*molK)]
T=273.15[K]
p=101325[Pa]=101325[kg/(m)]
であるので、
mol=(8.314[(kg)/(s2*molK)]273.15[K])/101325[kg/(m)]=0.022413[m/mol]=22.413[l/mol]
メタンの物質量の定量的な決定は、最後に、方程式
に基づいて、以下のように行われた:
nCH[mol]=0.022[l]/22.413[l/mol]=9.810-4[mol]
後続のマグネシア炭素レンガ中のAlの物質量の定量的な決定に関して、次に、1molのAlが反応して3molのCHを生成する(反応比1/3)という反応方程式(I)
に従うメタンの物質量の決定に基づいて、以下の方程式
に従って、化学量論的に逆算が行われた:
このとき、M(Al4C3)=Alのモル質量[g/mol]である。
マグネシア炭素レンガ中のAlの物質量は、以下のように定量的に測定され得た。
Al[g]=9.810-4[mol]1/3143.96[g/mol]=0.0471g
従って、マグネシア炭素レンガ中のAlの量は、0.0471gであると定量的に決定された。
10gの試料の量に関して、これは、試料のマグネシア炭素レンガ中のAlの濃度4710ppmに相当した。
第2の実施例によると、本発明に係る方法は、以下のように装置1において実施され、生成された少なくとも1つのガス、実施例ではメタンの定量的な決定は、圧力測定を用いて行われた。
第2の実施例に係る方法は、概ね実施例1に係る方法に従って実施された。ただし、当該方法を実施した際、50℃から85℃までの温度間隔におけるチャンバ3の加熱中、及び、89℃から50℃までの温度間隔におけるチャンバ3の冷却中に、圧力センサ7によって、陽圧が測定された。さらに、当該方法を2回実施した。つまり、1回は実施例1に係る試料を用いて、もう1回はマグネシア炭素レンガ(「ゼロ試料」)を用いて実施した。ゼロ試料は、Alが添加されていない点でのみ実施例1に係るマグネシア炭素レンガに相違しており、従って、その炭化の際にAlは生成され得なかった。
図3は、これらの圧力測定の測定結果を示している。実線は、ゼロ試料の圧力測定の測定結果を示し、破線は、実施例1に係るマグネシア炭素レンガの圧力測定の測定結果を示している。
マグネシア炭素レンガと水との反応の際に生成されるガスのうち、メタンが圧力測定によって定量的に決定され、メタンの定量的な決定に基づいて、その後、マグネシア炭素レンガ中のAlの量が定量的に決定された。
この際、まず陽圧pUが、圧力センサ7を用いて(相対的圧力測定)、50℃への加熱の際、及び、50℃への冷却の際に測定され、以下のように決定された。
空気の膨張を考慮するための補正係数を考慮する際に生じるのは、
補正係数pkorr=p(50℃に冷却した場合のゼロ試料)-p(50℃に加熱した場合のゼロ試料)=0.1928[bar]-0.076[bar]=0.1168[bar]
であり、従って、
次に、絶対圧力p[bar]が、式
に従って算定されたが、絶対圧力は、加熱の際は、
冷却の際は、
であった。
伝導度検出器207を用いて水素濃度を測定することによって(測定結果については、図2を参照)、反応速度論を決定することができた。これによって、圧力信号の推移を反応生成物であるHとCHとに割り当てることが可能になる。これは、加熱に際する圧力変化は、主にHによるものであり、冷却に際する圧力変化は、主にCHによるものであるということを意味している。
一般的な気体の状態方程式に従って、
V/(RT)=n
自由体積V[l]=0.1[l]=0.0001[m
空気密度ρLuft[kg/m]=1.1877[kg/m]=1.1877[g/l]
空気のモル質量MLuft[g/mol]=28.949[g/mol]
R=8.314[(kg)/(s2*molK)]
50℃=273.15[K]+50[K]=323.15[K]と、
空気の質量mLuft[g]=V[l]ρLuft=0.1[l]1.1877[g/l]=0.11877[g]と、
空気のmol
Luft[mol]=mLuft/MLuft=0.11877[g]/28.949[g/mol]=0.0041027[mol]と、
から、水素のmolに関して以下が生じる:
H2(50℃に加熱した場合)=pAbsolut(50℃に加熱した場合)*V/(RT)-nLuft
128750[kg/(m)]0.0001[m]/(8.314[(kg)/(s2*molK)]323.15[K])-0.0041027[mol]=0.00068947[mol]
これによって、メタンの物質量が、以下のように定量的に決定された。
CH4 50℃[mol]=p(50℃に冷却した場合のAbsolut) V/(R50℃)-nLuft-nH2 50℃に加熱した場合
154620[kg/(m)]0.0001[m]/(8.314[(kg)/(s2*molK)]323.15[K])-0.0041027[mol]-0.00068947[mol]=0.00096291[mol]
後続のマグネシア炭素レンガ中のAlの物質量の定量的な決定に関して、次に、1molのAlが反応して3molのCHを生成する(反応比1/3)という反応方程式(I)に従うメタンの物質量の決定に基づいて、以下のように、化学量論的に逆算された:
Al[g]=nCH4(50℃)[mol]1/3M(Al4C3)[g/mol]=9.629110-4[mol]1/3143.96[g/mol]=0.0462g
従って、マグネシア炭素レンガ中のAlの量は、0.0462gであると定量的に決定された。
10gの試料の量に関して、これは、試料のマグネシア炭素レンガ中のAlの濃度4620ppmに相当した。
実施例1及び2に係るAlの定量的な決定の評価
実施例1及び2は、本発明に係る方法によって、Alの確実、容易かつ安全な定量的な決定が可能であることを示している。
特に、実施例1及び2に係る決定の結果の比較からも、確実であることが結論付けられる。これによると、Alの定量的な決定のための測定結果の相対偏差は、約1.9%に過ぎなかった。
当該方法が容易であることは、特に気密に閉鎖されたチャンバ内で反応が行われるので、メタンの定量的な決定を反応時間全体にわたって行う必要がなく、特に方法の実施が容易であること、及び、メタンの定量的な決定に基づく計算によってAlの定量的な決定を容易に行うことができることから結論付けられる。
特にAlの反応に水を使用することによって、当該方法の安全性が得られる。
1 装置
2 オートクレーブ
3 チャンバ
4 撹拌機
5 加熱装置
6 カバー
7 圧力センサ
100 第1のガス導管
101 第1の端部
102 第2の端部
103 窒素タンク
104 バルブ
105 流量計
200 第2のガス導管
201 第1の端部
202 第2の端部
203 バルブ
204 ガス洗浄容器
205 ガス調整ポンプ
206 ガスセンサ
207 伝導度検出器
208 ガスベント
300 第3のガス導管
301 バルブ
400 第4の導管
401 第1の端部
402 第2の端部
403 水タンク
404 バルブ

Claims (15)

  1. Alを定量的に決定するための方法であって、以下のステップ:
    A.気密に閉鎖可能なチャンバを供給し、
    B.Alを含む物質を供給し、この際、前記Alを含む物質は、耐火物の形で供給され、
    C.Alと反応して少なくとも1つのガスを生成する少なくとも1つの水性液体を供給するために、
    D.前記Alを含む物質及び前記少なくとも1つの水性液体を前記チャンバ内に配置するステップと、
    E.前記チャンバを気密に閉鎖するステップと、
    F.前記Alを含む物質のAlと前記少なくとも1つの水性液体とを前記チャンバ内で反応させて少なくとも1つのガスを生成させるステップと、
    G.生成された前記少なくとも1つのガスを定量的に決定するステップと、
    H.生成された前記少なくとも1つのガスの定量的な測定に基づいて、前記Alを含む物質中のAlを定量的に決定するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記少なくとも1つのガスがメタンを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つの水生液体が水を含み、好ましくは水である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記Alを含む物質と前記少なくとも1つの水性液体とが互いに混合される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記Alを含む物質が炭素結合している、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記Alを含む物質がバルク材料として供給される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記チャンバ内で前記Alを含む物質のAlと前記少なくとも1つの水性液体とが反応している間、前記チャンバが陽圧状態にある、請求項1から6の少なくとも一項に記載の方法。
  8. 前記チャンバ内で前記Alを含む物質のAlと前記少なくとも1つの水性液体とが反応している間、前記チャンバに温度が加えられる、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記チャンバがオートクレーブによって供給される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 生成された前記少なくとも1つのガスの定量的な決定が、前記Alを含む物質のAlと前記少なくとも1つの水性液体とが前記チャンバ内で完全に反応して前記少なくとも1つのガスを生成した後で初めて行われる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1つのガスが、赤外光学式ガスセンサを用いて定量的に決定される、請求項1から10の少なくとも一項に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1つのガスが、圧力センサを用いて定量的に決定される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 請求項1から12の少なくとも一項に記載の方法を実施するための装置であって、
    気密に閉鎖可能なチャンバ(3)と、
    前記チャンバ(3)内で生成されたガスを定量的に決定するための手段(7;206)と、
    を含む装置。
  14. 前記チャンバ(3)がオートクレーブ(2)によって供給される、請求項13に記載の装置。
  15. 前記チャンバ内に生成されるガスを定量的に決定するための以下の手段:
    赤外光学式ガスセンサ(206)又は圧力センサ(7)、
    のうち少なくとも1つの手段を有する、請求項13または14に記載の装置。
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