JP2023536686A - ジエンの調製方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、有機合成の分野に関し、より具体的には、ニッケル錯体によって触媒される式(I)の化合物の調製方法に関する。式(II)の化合物も本発明の一部である。
Description
本発明は、有機合成の分野に関し、より具体的には、ニッケル錯体によって触媒される式(I)の化合物の調製方法に関する。式(II)の化合物も本発明の一部である。
発明の背景
式(I)の1,3,5-トリエンまたは1,3-ジエン-5-イン誘導体は、それ自体で、あるいは特に香料、化粧品、医薬品、または農薬などの様々な分野でより複雑な化合物を製造するために有用な重要中間体として使用することができる非常に望ましい骨格を有する。特に、1,3-ウンデカジエン-5-インや1,3,5-ウンデカトリエンは、調香師に高く評価されるグリーンノートを付与する賦香成分として知られている貴重な化合物である。しかしながら、式(I)の化合物は主にグリニャール反応によって得られ、これは危険な溶媒での高度の希釈や、多量の望ましくない廃棄物、特にハロゲン化廃棄物の発生のため、製造を実施することが困難である。数十年前から、例えば米国特許第4652692号明細書にあるようなトリエンビルディングブロックまたはエンインビルディングブロックを得るために、上記欠点の克服を可能にする金属触媒カップリングが広く開発されてきた。しかしながら、三重結合が関与する金属触媒カップリングは、例えばスズ、シリル、またはカルボン酸官能基によって三重結合を予め活性化する必要がある。末端三重結合上でのカップリングはこれまで報告されていない。
式(I)の1,3,5-トリエンまたは1,3-ジエン-5-イン誘導体は、それ自体で、あるいは特に香料、化粧品、医薬品、または農薬などの様々な分野でより複雑な化合物を製造するために有用な重要中間体として使用することができる非常に望ましい骨格を有する。特に、1,3-ウンデカジエン-5-インや1,3,5-ウンデカトリエンは、調香師に高く評価されるグリーンノートを付与する賦香成分として知られている貴重な化合物である。しかしながら、式(I)の化合物は主にグリニャール反応によって得られ、これは危険な溶媒での高度の希釈や、多量の望ましくない廃棄物、特にハロゲン化廃棄物の発生のため、製造を実施することが困難である。数十年前から、例えば米国特許第4652692号明細書にあるようなトリエンビルディングブロックまたはエンインビルディングブロックを得るために、上記欠点の克服を可能にする金属触媒カップリングが広く開発されてきた。しかしながら、三重結合が関与する金属触媒カップリングは、例えばスズ、シリル、またはカルボン酸官能基によって三重結合を予め活性化する必要がある。末端三重結合上でのカップリングはこれまで報告されていない。
そのため、末端三重結合のカップリングによりこれらの化合物を得るための、より安全かつクリーンな手法を開発することが依然として求められている。
本発明は、共にニッケル錯体によって触媒される2つの工程を組み合わせることによって、(3Z)異性体の形成を回避しながらも、式(I)の化合物を高収率で得ることを可能にする。本発明者らの知る限り、これらのステップは共に先行技術で報告されたことはない。
発明の概要
本発明は、先行技術において報告も示唆もされていない方法論を使用して式(I)の化合物を調製することを可能にする新規な方法に関する。
本発明は、先行技術において報告も示唆もされていない方法論を使用して式(I)の化合物を調製することを可能にする新規な方法に関する。
したがって、本発明の第1の対象は、立体異性体のいずれか1つまたはそれらの混合物の形態の式(I)
[式中、点線は炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合であり、R1は、1つ以上のヒドロキシ基、C1~15アルコキシ基、C2~15アルケニルオキシ基、C3~15ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基を含んでいてもよいC1~10炭化水素基を表し、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基を表す]
の化合物の調製方法であって、立体異性体のいずれか1つの形態の式(II)
[式中、点線、R1、R2、R3、R4、およびR5は式(I)で定義したものと同じ意味を有し、XはOR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である]
の化合物をニッケル触媒を用いて反応させることを含む、方法である。
の化合物の調製方法であって、立体異性体のいずれか1つの形態の式(II)
の化合物をニッケル触媒を用いて反応させることを含む、方法である。
本発明の第2の対象は、立体異性体のいずれか1つの形態の式(IV)
[式中、R1は、1つ以上のヒドロキシ基、C1~15アルコキシ基、C2~15アルケニルオキシ基、C3~15ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基で置換されていてもよいC1~10炭化水素基を表し、R2、R3、およびR4は、互いに独立して、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基を表し、Yは、水素原子、C1~3アルキル基、またはCHR5X基であり、R5は、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基であり、Xは、OR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である]
の化合物の調製方法であって、
ニッケル触媒の存在下で立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、R1は式(IV)で定義されたものと同じ意味を有する]
の化合物を、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、X、Y、R2、R3、およびR4は、互いに独立して、式(IV)で定義されたものと同じ意味を有する]
の化合物と一緒に反応させることによる、方法である。
の化合物の調製方法であって、
ニッケル触媒の存在下で立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
の化合物を、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
の化合物と一緒に反応させることによる、方法である。
本発明の第3の対象は、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、点線は炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合であり、R1は、1つ以上のヒドロキシ基、C1~15アルコキシ基、C2~15アルケニルオキシ基、C3~15ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基で置換されていてもよい直鎖または分岐C1~10アルキル基を表し、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基を表し、XはOR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である]
の化合物である。
の化合物である。
発明の説明
驚くべきことに、今回、式(I)の化合物をNi触媒によるカップリング反応と、それに続くNi触媒による脱離反応とによって有利な形式で製造することができることが見出された。これらの前例のないステップにより、強塩基の使用およびハロゲン化物である廃棄物の生成を回避しながらも、3位の二重結合が主にEである式(I)の化合物の生成が可能になる。
驚くべきことに、今回、式(I)の化合物をNi触媒によるカップリング反応と、それに続くNi触媒による脱離反応とによって有利な形式で製造することができることが見出された。これらの前例のないステップにより、強塩基の使用およびハロゲン化物である廃棄物の生成を回避しながらも、3位の二重結合が主にEである式(I)の化合物の生成が可能になる。
したがって、本発明の第1の対象は、立体異性体のいずれか1つまたはそれらの混合物の形態の式(I)
[式中、点線は炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合であり、R1は、1つ以上のヒドロキシ基、C1~15アルコキシ基、C2~15アルケニルオキシ基、C3~15ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基を含んでいてもよいC1~10炭化水素基を表し、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基を表す]
の化合物の調製方法であって、立体異性体のいずれか1つの形態の式(II)
[式中、点線、R1、R2、R3、R4、およびR5は式(I)で定義したものと同じ意味を有し、XはOR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である]
の化合物をニッケル触媒を用いて反応させることを含む、方法である。
の化合物の調製方法であって、立体異性体のいずれか1つの形態の式(II)
の化合物をニッケル触媒を用いて反応させることを含む、方法である。
明確にするために明記しておくと、「立体異性体のいずれか1つまたはそれらの混合物」または同様の表現は、当業者によって理解される通常の意味を有すること、すなわち、本発明で列挙される化合物が純粋な鏡像異性体であっても鏡像異性体の混合物であってもよいことが意図されている。言い換えると、本発明で列挙される化合物は、2つの異なる立体化学(例えばRまたはS)を有することができる少なくとも1つの立体中心を有することができ、例えばR1基は少なくとも1つの立体中心を含み得る。前記化合物は、純粋な鏡像異性体の形態であっても鏡像異性体の混合物の形態であってもよい。本発明で列挙される化合物は、前記化合物が2つ以上の立体中心を有する場合、純粋なジアステレオ異性体の形態であってもジアステレオ異性体の混合物の形態であってもよい。前記化合物は、ラセミ形態またはスケールミック形態であってよい。したがって、前記化合物は、1つの立体異性体であるか、または様々な立体異性体を含むか、もしくはそれらからなる物質組成物の形態であってよい。
波線は、二重結合がそのE異性体もしくはZ異性体またはそれらの混合物の形態である可能性があることを示し、例えば本発明は、同じ化学構造を有するが二重結合の配置が異なる式(I)の1つ以上の化合物からなる物質組成物を含む。
本発明の上記実施形態のいずれか1つによれば、式(I)の化合物は、そのE異性体もしくはZ異性体またはそれらの混合物の形態であってよく、例えば、本発明は、同じ化学構造を有するが二重結合の配置によって異なる1つ以上の式(I)の化合物からなる物質組成物を含む。本発明の特定の実施形態によれば、化合物(I)は、異性体3Eおよび3Zからなる混合物の形態であってよく、前記異性体3Eは、混合物全体の少なくとも50%、さらには少なくとも75%、さらには少なくとも90%(すなわち、E/Z混合物が90/10~100/0に含まれる)を占める。本発明の別の特定の実施形態によれば、化合物(I)は、異性体(3E,5Z)および(3Z,5Z)からなる混合物の形態であってよく、前記異性体(3E,5Z)は、混合物全体の少なくとも50%、さらには少なくとも75%、さらには少なくとも90%(すなわち、E/Z混合物が90/10~100/0に含まれる)を占める。
明確にするために明記しておくと、「点線は炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合である」または同様の表現は、当業者によって理解される通常の意味を有すること、すなわち、前記点線によって連結された炭素原子間の結合(実線および点線)全体が、炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合であることが意図されている。
「…炭化水素基…」とは、前記基が水素原子と炭素原子とからなり、脂肪族炭化水素、すなわち直鎖もしくは分岐飽和炭化水素(例えばアルキル基)、直鎖もしくは分岐不飽和炭化水素(例えばアルケニルまたはアルキニル基)、飽和環状炭化水素(例えばシクロアルキル)、または不飽和環状炭化水素(例えばシクロアルケニルまたはシクロアルキニル)の形態であることができ、あるいは芳香族炭化水素、すなわちアリール基の形態であることができ、あるいは前記タイプの基の混合物の形態であることもでき、例えば特定の基は、1つのタイプのみへの具体的な限定が言及されていない限り、直鎖アルキル、分岐アルケニル(例えば1つ以上の炭素-炭素二重結合を有する)、(ポリ)シクロアルキル、およびアリール部位を含み得ることを意味することであると理解される。同様に、本発明の全ての実施形態において、基が2つ以上のタイプのトポロジー(例えば直鎖、環状、または分岐)の形態であるかつ/または飽和もしくは不飽和(例えばアルキル、芳香族、またはアルケニル)であるとして言及される場合、それは、上で説明した前記トポロジーのいずれか1つを有するか、または飽和もしくは不飽和である部位を含んでいてよい基も意味する。同様に、本発明の全ての実施形態において、基が飽和または不飽和の1つのタイプの形態(例えばアルキル)であるとして言及されている場合、前記基は、任意のタイプのトポロジー(例えば直鎖、環状、または分岐)であってよいこと、または様々なトポロジーを持つ複数の部位を有していてよいことを意味する。
「任意選択的に」という用語は、基が特定の官能基を含むことができるか、または含むことができないことであると理解される。「1つ以上」という用語は、1~7個、好ましくは1~5個、より好ましくは1~3個の官能基を含むと理解される。
本発明の任意の実施形態によれば、R1は、任意選択的に1つ以上のヒドロキシ基、C1~5アルコキシ基、C2~5アルケニルオキシ基、C3~6ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基を含むC1~10炭化水素基であってよい。特に、R1は、任意選択的に1つのヒドロキシ基またはC1~4カルボン酸エステル基を含むC1~10アルキル基または直鎖C2~10アルケニル基であってよい。特に、R1は、任意選択的に1つのヒドロキシ基またはC1~4カルボン酸エステル基を含む直鎖C1~10アルキル基、直鎖C2~10アルケニル基、分岐C3~10アルキル基もしくは分岐C3~10アルケニル基、環状C5~10アルキル基もしくは環状C5~10アルケニル基、またはC6~10アリール基であってよい。特に、R1は、任意選択的に1つのヒドロキシ基またはC1~4カルボン酸エステル基を含む直鎖C1~10アルキル基、直鎖C2~10アルケニル基、分岐C3~10アルキル基もしくは分岐C3~10アルケニル基、またはC6~10アリール基であってよい。特に、R1は、直鎖C1~10アルキル基、分岐C3~10アルキル基、またはC6~10アリール基であってよい。特に、R1は、直鎖C1~10アルキル基、分岐C3~10アルキル基、またはフェニル基であってよい。特に、R1は直鎖C4~8アルキル基であってよい。さらに具体的には、R1はペンチル基であってよい。
本発明の任意の実施形態によれば、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子またはC1~3アルキル基であってよい。特に、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子またはメチル基もしくはエチル基であってよい。特に、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子またはメチル基であってよい。特に、R2、R3、R4、およびR5のうちの2つの基は、互いに独立して、水素原子またはメチル基であってよく、残りは水素原子である。特に、R2、R3、R4、およびR5のうちの1つの基は、互いに独立して、水素原子またはメチル基であってよく、残りは水素原子である。さらに具体的には、R2、R3、R4、およびR5は水素原子であってよい。
本発明の任意の実施形態によれば、R6はC1~3アルキル基であってよい。特に、R6は、メチル基またはエチル基であってよい。さらに具体的には、R6はメチル基であってよい。
本発明の任意の実施形態によれば、XはOC(=O)R6基を表すことができ、R6は、水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である。特に、Xは、R6がC1~3アルキル基であるOC(=O)R6基を表す。さらに具体的には、Xはアセテート基を表す。
「アルキル」、「アルコキシ」および「アルケニル」という用語は、分岐および直鎖アルキル基およびアルケニル基を含むと理解される。「アルケニル」および「アルケニルオキシ」という用語は、1、2、または3個のオレフィン二重結合、好ましくは1個または2個のオレフィン二重結合を含むと理解される。「ヘテロシクロアルキル」という用語は、単環式の、または縮合、スピロ、および/もしくは架橋の二環式もしくは三環式のヘテロシクロアルキル基、好ましくは単環式ヘテロシクロアルキル基を含むと理解される。「ヘテロシクロアルキル」という用語は、1つ以上のヘテロ原子を含む、特に1つまたは2つの酸素原子を含むシクロアルキルとして理解される。
「アリール」または「アリールオキシ」という用語は、フェニル、インデニル、インダニル、ベンゾジオキソリル、ジヒドロベンゾジオキシニル、テトラヒドロナフタレニル、またはナフタレニル基などの少なくとも1つの芳香族基を含む任意の基を含むと理解される。
本発明の特定の実施形態によれば、点線は三重結合である。言い換えると、式(I)の化合物は、立体異性体のいずれか1つまたはそれらの混合物の形態の下記式
[式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は上で定義したものと同じ意味を有する]
の化合物である。また、式(II)の化合物は、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびXは上で定義したものと同じ意味を有する]
のものである。
の化合物である。また、式(II)の化合物は、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
のものである。
本発明の特定の実施形態によれば、点線は二重結合である。言い換えると、式(I)の化合物は、立体異性体のいずれか1つまたはそれらの混合物の形態の下記式
[式中、R1、R2、R3、R4、およびR5は上で定義したものと同じ意味を有する]
のものである。また、式(II)の化合物は、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、およびXは上で定義したものと同じ意味を有する]
のものである。式(II’’)の化合物は、式(II’)の化合物の還元によって得られる。本発明の任意の実施形態によれば、還元は水素化である。特に、水素化は、金属単体形態のパラジウム(Pd0)などの不均一系触媒の存在下で行うことができる。特に、前記パラジウムは担持材料上に担持され得る。明確にするために明記しておくと、担持材料とは、そのような金属を堆積させることが可能であり、かつ水素源および基質に対して不活性な材料を意味する。担持されたパラジウム(Pd0)は既知の化合物であり、市販されている。当業者は、支持体材料上の金属の割合、形態(粉末、顆粒、ペレット、押出物、ムース…)、および支持体の表面積としての支持体上にこれを堆積する方法を選択することができる。特に、水素化は、Z二重結合の形成に好都合な不均一系触媒を用いて行うことができる。特に、不均一系触媒はリンドラー触媒である。水素化は、式(II’)の化合物を式(II’’)の化合物に変換するための最も良い条件を設定できる当業者に知られている条件で行うことができる。
のものである。また、式(II)の化合物は、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
のものである。式(II’’)の化合物は、式(II’)の化合物の還元によって得られる。本発明の任意の実施形態によれば、還元は水素化である。特に、水素化は、金属単体形態のパラジウム(Pd0)などの不均一系触媒の存在下で行うことができる。特に、前記パラジウムは担持材料上に担持され得る。明確にするために明記しておくと、担持材料とは、そのような金属を堆積させることが可能であり、かつ水素源および基質に対して不活性な材料を意味する。担持されたパラジウム(Pd0)は既知の化合物であり、市販されている。当業者は、支持体材料上の金属の割合、形態(粉末、顆粒、ペレット、押出物、ムース…)、および支持体の表面積としての支持体上にこれを堆積する方法を選択することができる。特に、水素化は、Z二重結合の形成に好都合な不均一系触媒を用いて行うことができる。特に、不均一系触媒はリンドラー触媒である。水素化は、式(II’)の化合物を式(II’’)の化合物に変換するための最も良い条件を設定できる当業者に知られている条件で行うことができる。
式(I)の適切な化合物の非限定的な例としては、1,3-ウンデカジエン-5-イン、(3E)-1,3-ウンデカジエン-5-イン、1,3,5-ウンデカトリエン、(3E,5Z)-1,3,5-ウンデカトリエン、(ヘキサ-3,5-ジエン-1-イン-1-イル)ベンゼン、((1Z,3E)-ヘキサ-1,3,5-トリエン-1-イル)ベンゼン、エチルノナ-6,8-ジエン-4-イノエート、エチル(4Z,6E)-ノナ-4,6,8-トリエノエート、(2E)-3-メチルノナ-2,6,8-トリエン-4-イン-1-オール、(2E,4Z,6E)-3-メチルノナ-2,4,6,8-テトラエン-1-オール、2-メチルオクタ-5,7-ジエン-3-イン-2-オール、(3Z,5E)-2-メチルオクタ-3,5,7-トリエン-2-オール、オクタ-5,7-ジエン-3-イン-1-オール、および(3Z,5E)-オクタ-3,5、7-トリエン-1-オールを挙げることができる。
式(II)の適切な化合物の非限定的な例としては、ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルアセテート、(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルアセテート、(E)-6-フェニルヘクス-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、(2E,5Z)-6-フェニルヘキサ-2,5-ジエン-1-イルアセテート、エチル(E)-9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエート、エチル(4Z,7E)-9-アセトキシノナ-4,7-ジエノエート、(2E,7E)-9-ヒドロキシ-7-メチルノナ-2,7-ジエン-5-イン-1-イルアセテート、(2E,5Z,7E)-9-ヒドロキシ-7-メチルノナ-2,5,7-トリエン-1-イルアセテート、(E)-7-ヒドロキシ-7-メチルオクト-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、(2E,5Z)-7-ヒドロキシ-7-メチルオクタ-2,5-ジエン-1-イルアセテート、(E)-8-ヒドロキシオクト-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、および(2E,5Z)-8-ヒドロキシオクタ-2,5-ジエン-1-イルアセテートを挙げることができる。
本発明の任意の実施形態によれば、ニッケル触媒は下記式のものである。
[Ni(P)4] (III)または
[Ni(PP)2] (III’)または
[Ni(P)2ML] (III’’)または
[Ni(PP)ML] (III’’’)
[式中、各Pは、互いに独立して、配位基が1個のリン原子であるC3~C30単座配位子を表し、各PPは、互いに独立して、配位基が2個のリン原子であるC5~C50二座配位子を表し、MおよびLは、互いに独立して、アニオン性または中性の配位子であるが、Mが中性の配位子のときはLが中性の配位子であり、Mがアニオン性の配位子のときはLがアニオン性の配位子であることを条件とする]
[Ni(P)4] (III)または
[Ni(PP)2] (III’)または
[Ni(P)2ML] (III’’)または
[Ni(PP)ML] (III’’’)
[式中、各Pは、互いに独立して、配位基が1個のリン原子であるC3~C30単座配位子を表し、各PPは、互いに独立して、配位基が2個のリン原子であるC5~C50二座配位子を表し、MおよびLは、互いに独立して、アニオン性または中性の配位子であるが、Mが中性の配位子のときはLが中性の配位子であり、Mがアニオン性の配位子のときはLがアニオン性の配位子であることを条件とする]
適切なアニオン性の配位子の非限定的な例としては、Cl、Br、またはIなどのハロゲン原子を挙げることができる。適切な中性の配位子の非限定的な例としては、アクリロニトリルなどのオレフィン含有化合物を挙げることができ、あるいはMLは、シクロオクタ-1,5-ジエンなどのジエンであってよい。
本発明の任意の実施形態によれば、ニッケル触媒は、下記式のものである。
[Ni(P)4] (III)または
[Ni(PP)2] (III’)
[式中、各Pは、互いに独立して、配位基が1個のリン原子であるC3~C30単座配位子を表し、各PPは、互いに独立して、配位基が2個のリン原子であるC5~C50二座配位子を表す]
[Ni(P)4] (III)または
[Ni(PP)2] (III’)
[式中、各Pは、互いに独立して、配位基が1個のリン原子であるC3~C30単座配位子を表し、各PPは、互いに独立して、配位基が2個のリン原子であるC5~C50二座配位子を表す]
本発明の任意の実施形態によれば、リン原子は、ホスフィン基またはホスファイト基の形態であってよい。
本発明の任意の実施形態によれば、配位子(PP)は、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンおよび1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタンからなる群から選択することができる。
本発明の実施形態のいずれか1つによれば、配位子Pは、C3~C30モノホスフィン単座配位子またはモノホスファイト単座配位子であってよい。特に、配位子Pは、式P(OR7)3のモノホスファイトまたは式PR7
3のモノホスフィンを表すことができ、式中、R7は、直鎖、分岐、もしくは環状のアルキル基、またはフェニル基、ジフェニル基、ナフチル基、もしくはジナフチル基などのC1~C10基であり、それぞれ置換されていてもよい。特に、R7は、置換されていてもよいC1~8直鎖アルキル基、C3~8分岐アルキル基、またはフェニル基を表すことができる。特に、R7は、置換されていてもよいC1~6直鎖アルキル基、C3~6分岐アルキル基、またはフェニル基を表すことができる。より具体的には、R7は、C1~3直鎖アルキル基またはC3分岐アルキル基を表すことができる。任意選択的な置換基としては、i)ハロゲン(特に前記置換基が芳香族部位にある場合);ii)C1~6アルコキシ基、アルキル基またはアルケニル基;またはiii)ベンジル基または縮合フェニル基もしくは非縮合フェニル基から選択される1つ、2つ、3つまたは4つの基が考えられ、前記基は、1個、2個または3個のハロゲン、C1~8アルキル、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、エステル基、スルホネート基、またはハロ炭化水素基もしくはペルハロ炭化水素基で置換されていてもよい。
任意の特定の本発明の実施形態によれば、配位子Pは、式P(OR7)3のモノホスファイトであってよく、式中、R7は上で定義したものと同じ意味を有する。
本発明の任意の実施形態によれば、配位子Pは、トリイソプロピルホスファイト、トリフェニルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、およびトリフェニルホスファイトからなる群から選択することができる。
本発明の任意の実施形態によれば、ニッケル触媒は式(III)または(III’)のものである。特に、ニッケル触媒は式(III)のものである。
式(I)の化合物を形成するために、幅広い範囲の濃度でニッケル触媒を本発明の方法の反応媒体に添加することができる。非限定的な例として、基質の総量に対して0.1モル%~7.5モル%の範囲をニッケル触媒の濃度の値として挙げることができる。特に、ニッケル触媒濃度は、3モル%~6モル%に含まれ得る。言うまでもないが、本方法はより多くの触媒を用いても機能する。しかしながら、当業者が認識しているように、ニッケル触媒の最適濃度は、後者の性質、基質の性質、温度、および望まれる反応時間に依存する。
ニッケル触媒は、市販の化合物であるか、またはInorganic Chemistry 1964,3,1062で報告されているものなどのいくつかの方法によって製造することができる。式(III)または(III’)または(III’’)または(III’’’)のニッケル触媒は、アミンなどの塩基の存在下でニッケル(II)錯体と上で定義したPまたはPP配位子であるホスフィンまたはホスファイトとの反応によって系内で形成される。ニッケル(II)錯体は水和物である。ニッケル(II)錯体は、NiCl2(H2O)x、NiBr2(H2O)x、Ni(OAc)2(H2O)x、NiSO4(H2O)x、およびNiI2(H2O)xからなる群から選択することができ、これらの式中のxは1~7の整数である。
本発明の任意の実施形態によれば、式(I)の化合物を形成するための本発明の方法は、塩基または酸などの添加剤の不存在下で行うことができる。
本発明の実施形態のいずれか1つによれば、式(I)の化合物を形成するための本発明の方法は、0℃~150℃に含まれる温度で行われる。特に、温度は30℃~70℃の範囲である。当然、当業者は、出発生成物および最終生成物の融点および沸点、ならびに反応または転化の望まれる時間の関数として、好ましい温度を選択することもできる。
式(I)の化合物を形成するための本発明の方法は、溶媒の存在下または不存在下で行うことができる。実用上の理由から溶媒が必要とされるまたは使用される場合、そのような反応タイプの任意の溶媒の流れを本発明の目的のために使用することができる。非限定的な例としては、C6~12芳香族溶媒、例えばキシレン、トルエン、1,3-ジイソプロピルベンゼン、クメンもしくはプソイドクメン、もしくはそれらの混合物、炭化水素系溶媒、例えばシクロヘキサン、ヘプタン、もしくはそれらの混合物、ニトリル系溶媒、例えばアセトニトリル、エステル系溶媒、例えば酢酸エチル、またはエーテル系溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルテトラヒドロフラン、もしくはそれらの混合物が挙げられる。溶媒の選択は、基質および/または触媒の性質に応じるものであり、当業者は、反応を最適化するためにそれぞれの場合に最も適した溶媒を十分に選択することができる。
式(I)の化合物を形成するための本発明の方法は、バッチ式または連続条件で行われる。
式(I)の化合物を形成するための本発明の方法は、大気圧で行うことができる。
驚くべきことに、式(I)の化合物を形成するための本発明の方法は、3位に主にE配置で二重結合を有する式(I)の化合物を形成することを可能にする。
式(II’)の化合物などの式(IV)の化合物は、式(V)のアルキンと式(VI)の化合物との間のカップリングによって得られる。金属により触媒されるクロスカップリング反応は先行技術において広く報告されており、特にパラジウムにより触媒されるクロスカップリング反応が報告されている。しかしながら、先行技術で報告された全ての条件は、式(V)のアルキンおよび式(VI)の化合物から出発して式(IV)の化合物を提供することができなかった。そこで、先行技術で言及も示唆もされていない新規なクロスカップリング反応が、パラジウムよりも安価な触媒を使用して開発された。
したがって、本発明の別の対象は、立体異性体のいずれか1つの形態の式(IV)
[式中、R1は、1つ以上のヒドロキシ基、C1~15アルコキシ基、C2~15アルケニルオキシ基、C3~15ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基で置換されていてもよいC1~10炭化水素基を表し、R2、R3、およびR4は、互いに独立して、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基を表し、Yは、水素原子、C1~3アルキル基、またはCHR5X基であり、R5は、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基であり、Xは、OR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である]
の化合物の調製方法であって、
ニッケル触媒の存在下で立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、R1は式(IV)で定義されたものと同じ意味を有する]
の化合物を、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、X、Y、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、式(IV)で定義されたものと同じ意味を有する]
の化合物と一緒に反応させることによる、方法である。
の化合物の調製方法であって、
ニッケル触媒の存在下で立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
の化合物を、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
の化合物と一緒に反応させることによる、方法である。
驚くべきことに、式(IV)の化合物を形成するための本発明の方法は、立体異性体のいずれか1つの形態の式(IV’)
[式中、R1、Y、R2、R3、R4、およびR5は、上で定義されたものと同じ意味を有する]
の分岐化合物の形成を抑制しながら、式(IV)の化合物を形成することができる。特に、最大で50%、さらには最大で40%、さらには最大で30%、さらには最大で25%、さらには最大で20%の式(IV’)の化合物、さらには最大で15%の式(IV’)の化合物が形成される。
の分岐化合物の形成を抑制しながら、式(IV)の化合物を形成することができる。特に、最大で50%、さらには最大で40%、さらには最大で30%、さらには最大で25%、さらには最大で20%の式(IV’)の化合物、さらには最大で15%の式(IV’)の化合物が形成される。
本発明の任意の実施形態によれば、Yは、水素原子またはCHR5X基であってよく、R5は、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基であり、Xは、OR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である。特に、YはCHR5X基であってよく、R5は、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基であり、Xは、OR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である。
本発明の任意の実施形態によれば、式(IV)の化合物は、立体異性体のいずれか1つの形態の式(II’)
[式中、R1は、1つ以上のヒドロキシ基、C1~15アルコキシ基、C2~15アルケニルオキシ基、C3~15ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基で置換されていてもよいC1~10炭化水素基を表し、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基を表し、XはOR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である]
のものである。
のものである。
本発明の任意の実施形態によれば、式(VI)の化合物は、立体異性体のいずれか1つの形態の式(VII)
[式中、R2、R3、R4、R5、および各Xは、互いに独立して、式(II’)で定義されたものと同じ意味を有する]
のものである。
のものである。
本発明の任意の実施形態によれば、ニッケル触媒は、式(III)、(III’)、(III’’)、または(III’’’)のものであり、上で定義されたもの、すなわち式(I)の化合物を製造するための本発明の方法について定義されたものと同じ意味を有する。特に、ニッケル触媒は、P配位子がモノホスファイト単座配位子であってよい式(III)または(III’’)のものであってよい。
両方の工程で使用されるニッケル触媒は、異なっていても類似していてもよい。特に、両方の工程で使用されるニッケル触媒はNi(P(Oi-Pr)3)4である。両方の工程はワンポットで行うことができる。
式(IV)の化合物を形成するために、幅広い範囲の濃度でニッケル触媒を本発明の方法の反応媒体に添加することができる。非限定的な例として、基質の総量に対して0.1モル%~7.5モル%の範囲をニッケル触媒の濃度値として挙げることができる。特に、ニッケル触媒濃度は、3モル%~6モル%に含まれ得る。言うまでもないが、本方法はより多くの触媒を用いても機能する。しかしながら、当業者が認識しているように、ニッケル触媒の最適濃度は、後者の性質、基質の性質、温度、および望まれる反応時間に依存する。
式(V)の適切な化合物の非限定的な例としては、1-プロピン、1-ブチン、1-ヘプチン、1-ペンチン、1-ヘキシン、1-オクチン、1-ノニン、1-デシン、フェニルアセチレン、エチル4-ペンチノエート、(E)-3-メチルペント-2-エン-4-イン-1-オール、2-メチル-3-ブチン-2-オール、7-メチル-3-メチレンオクト-6-エン-1-イン、1-エチニル-3,3-ジメチルシクロヘキサン-1-オール、1-エチニル-5,5-ジメチルシクロヘクス-1-エン、1-エチニル-3,3-ジメチルシクロヘクス-1-エン、および3-ブチン-1-オールを挙げることができる。
式(VI)の適切な化合物の非限定的な例としては、ブト-2-エン-1,4-ジイルジアセテート、ブト-2-エン-1,4-ジイルジプロピオネート、ブト-2-エン-1,4-ジイルジベンゾエート、ブト-2-エン-1,4-ジイルジピバレート、アリルアセテート、3-ブテン-2-イルアセテート、クロチルアセテート、プレニルアセテート、およびシンナミルアセテートを挙げることができる。
式(IV)の適切な化合物の非限定的な例としては、ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、(E)-6-フェニルヘクス-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、エチル(E)-9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエート、(2E,7E)-9-ヒドロキシ-7-メチルノナ-2,7-ジエン-5-イン-1-イルアセテート、(E)-8-ヒドロキシオクト-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、デク-1-エン-4-イン、(E)-7-ヒドロキシ-7-メチルオクト-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、(E)-ウンデク-2-エン-5-イン、10-メチル-6-メチレンウンデカ-1,9-ジエン-4-イン、3,3-ジメチル-1-(ペント-4-エン-1-イン-1-イル)シクロヘキサン-1-オール、5,5-ジメチル-1-(ペント-4-エン-1-イン-1-イル)シクロヘクス-1-エン、3,3-ジメチル-1-(ペント-4-エン-1-イン-1-イル)シクロヘクス-1-エン、デク-1-エン-4-イン、およびエチルオクト-7-エン-4-イノエートを挙げることができる。
本発明の任意の実施形態によれば、式(IV)の化合物を形成するための本発明の方法は、塩基または酸などの添加剤の不存在下で行うことができる。
本発明の実施形態のいずれか1つによれば、式(IV)の化合物を形成するための本発明の方法は、0℃~150℃に含まれる温度で行われる。特に、温度は15℃~30℃の範囲である。当然、当業者は、出発生成物および最終生成物の融点および沸点、ならびに反応または転化の望まれる時間の関数として、好ましい温度を選択することもできる。
式(IV)の化合物を形成するための本発明の方法は、溶媒の存在下または不存在下で行うことができる。実用上の理由から溶媒が必要とされるまたは使用される場合、そのような反応タイプの任意の溶媒の流れを本発明の目的のために使用することができる。非限定的な例としては、C6~12芳香族溶媒、例えばキシレン、トルエン、1,3-ジイソプロピルベンゼン、クメン、もしくはプソイドクメン、もしくはそれらの混合物、炭化水素系溶媒、例えばシクロヘキサン、ヘプタン、もしくはそれらの混合物、ニトリル系溶媒、例えばアセトニトリル、エステル系溶媒、例えば酢酸イソプロピルが挙げられる。溶媒の選択は、基質および/または触媒の性質に応じるものであり、当業者は、反応を最適化するためにそれぞれの場合に最も適した溶媒を十分に選択することができる。
式(IV)の化合物を形成するための本発明の方法は、バッチ式または連続条件で行われる。
式(IV)の化合物を形成するための本発明の方法は、大気圧で行うことができる。
式(II)の化合物は新規な化合物であり、上で説明したように、および実施例で示すように多くの利点を示す。
したがって、本発明の別の対象は、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、点線は炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合であり、R1は、1つ以上のヒドロキシ基、C1~15アルコキシ基、C2~15アルケニルオキシ基、C3~15ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基で置換されていてもよい直鎖または分岐C1~10アルキルを表し、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基を表し、XはOR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である]
の化合物である。
の化合物である。
特定の実施形態によれば、式(II)の化合物は、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
[式中、R1は、1つ以上のヒドロキシ基、C1~15アルコキシ基、C2~15アルケニルオキシ基、C3~15ヘテロシクロアルキル基、C6~10アリールオキシ基、および/またはC1~4カルボン酸エステル基で置換されていてもよい直鎖または分岐C1~10アルキル基を表し、R2、R3、R4、およびR5は、互いに独立して、水素原子、C1~3アルキル基、またはフェニル基を表し、XはOR6基、OC(=O)R6基、OC(=O)OR6基、またはOSO2R6基を表し、R6は水素原子またはC1~4アルキル基またはフェニル基である]
のものである。
のものである。
本発明の方法を実行するための典型的な手法は、以下の実施例で報告される。
以降で本発明を以下の実施例によってさらに詳しく説明する。その中で、略語は当該技術分野における通常の意味を有し、温度は摂氏度(℃)で示される。プレ触媒および配位子溶液の調製は、標準的なシュレンク技術を使用して、不活性雰囲気(アルゴン)で行った。溶媒は従来の手順によって乾燥し、アルゴン雰囲気で蒸留した。NMRスペクトルは、Bruker AV300、AV400、またはAV 500MHzの分光計で20℃で記録した。化学シフトは、溶媒シグナル(クロロホルム、δH=7.26ppm、δC=77.0ppm)に対するppmで報告される。1H、1H-COSY、-NOESY、13C、1H-HSQCおよび-HMBC実験を記録することにより、確実にシグナルの帰属を行った。ガスクロマトグラフィーは、HP5カラム(30m×0.25mmID、膜厚0.25μm)を備えたAgilent 7890Aシリーズで実行し、内部標準としてテトラデカンを使用した。
[実施例1]
・(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテートの調製
27g(0.25当量)のトリエチルアミンを、150mlの酢酸イソプロピルの中に13g(0.05当量)の二塩化ニッケル六水和物と28.5g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。188g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで105g(1当量)の1-ヘプチンを入れ、混合物を20℃で一晩撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。得られた生成物を真空濃縮し、次いで230gをフラッシュ蒸留し、次いで充填した3mのSulzer実験室用蒸留装置で分別した。未反応の1-ヘプチン(24g、22.8%)からなる最初のフラクション(50℃/5mbar)を回収し、続いて未反応の1,4-ジアセトキシブト-2-エンと2-ビニルノン-3-イン-1-イルアセテート(81g)との混合物からなる2番目のフラクション(55~85℃/3mbar)、および(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテートからなる3番目のフラクション(102~110℃/3mbar)を回収した(109g、純度98%、収率48%)。
・(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテートの調製
27g(0.25当量)のトリエチルアミンを、150mlの酢酸イソプロピルの中に13g(0.05当量)の二塩化ニッケル六水和物と28.5g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。188g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで105g(1当量)の1-ヘプチンを入れ、混合物を20℃で一晩撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。得られた生成物を真空濃縮し、次いで230gをフラッシュ蒸留し、次いで充填した3mのSulzer実験室用蒸留装置で分別した。未反応の1-ヘプチン(24g、22.8%)からなる最初のフラクション(50℃/5mbar)を回収し、続いて未反応の1,4-ジアセトキシブト-2-エンと2-ビニルノン-3-イン-1-イルアセテート(81g)との混合物からなる2番目のフラクション(55~85℃/3mbar)、および(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテートからなる3番目のフラクション(102~110℃/3mbar)を回収した(109g、純度98%、収率48%)。
[実施例2]
・(3E/Z)-1,3-ウンデカジエン-5-インの調製
15gのトリイソプロピルホスファイトの存在下で200gのアセトニトリル中の5.7gの二塩化ニッケル六水和物の懸濁液を25℃で撹拌した。1時間撹拌した後、36gのトリエチルアミンを入れ、続いて100gの(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテートを入れた。次いで、混合物を5時間かけて50℃に加熱した。反応が完了した後、混合物を35℃に冷却し、200gのシクロヘキサンに取り、Na2EDTA水溶液で2回洗浄した。最後に、混合物を希重炭酸カリウムで中和し、蒸発乾固した。得られたオイル(90g)をフラッシュ蒸留(50℃/1mbar)することで、58gの1,3-ウンデカジエン-5-イン(E/Z比73:27)を純度97%、収率79%で得た。
・(3E/Z)-1,3-ウンデカジエン-5-インの調製
15gのトリイソプロピルホスファイトの存在下で200gのアセトニトリル中の5.7gの二塩化ニッケル六水和物の懸濁液を25℃で撹拌した。1時間撹拌した後、36gのトリエチルアミンを入れ、続いて100gの(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテートを入れた。次いで、混合物を5時間かけて50℃に加熱した。反応が完了した後、混合物を35℃に冷却し、200gのシクロヘキサンに取り、Na2EDTA水溶液で2回洗浄した。最後に、混合物を希重炭酸カリウムで中和し、蒸発乾固した。得られたオイル(90g)をフラッシュ蒸留(50℃/1mbar)することで、58gの1,3-ウンデカジエン-5-イン(E/Z比73:27)を純度97%、収率79%で得た。
[実施例3]
・(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルの調製
機械的静置(sitting)装置、圧力および内部温度センサー、ならびに内部温度制御のための加熱/冷却システムを備えた100mLまたは1Lのオートクレーブに、(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、リンドラー触媒(0.11重量%、0.011mol%のPd)、および3,6-ジチア-1,8-オクタンジオール(リンドラー触媒毒、CAS番号:5244-34-8)(0.0014重量%、0.0016mol%、すなわちPdに対して約15mol%)を一緒に入れた。次いで、密閉したオートクレーブを撹拌しながら窒素でパージした(5barで3回)後、1barの窒素圧力下で30分間25℃で撹拌した。この期間の後、オートクレーブを撹拌しながら水素でパージした(1barで3回)後、出口圧力調整器と水素消費を追跡して決定するための内部圧力センサーとを備えた水素タンクにより、1barの水素圧力に加圧した。次いで、反応混合物を、3barの水素圧力下、50℃で撹拌し(1000回転/分)、反応全体の間圧力をこの値に維持した。短い極性カラム(DB-Wax 10m×0.1mm×0.1mm)でのGC分析によっても判断されるアルキンの水素化の完了(2~3時間)後、オートクレーブを室温まで冷却し、撹拌を停止してオートクレーブを減圧し、窒素でパージした(5barで3回)。反応混合物を複数の濾過装置に通してリンドラー触媒を除去した。目的の(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルアセテートを、さらに精製することなしに、完全な転化率、99/1(2E,5Z)/(2E,5E)比、99.5%を超えるGC化学選択性、残留物形成なし(サンプルのバルブ・ツー・バルブ蒸留により決定)で得た。
(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルアセテート:
・(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルの調製
機械的静置(sitting)装置、圧力および内部温度センサー、ならびに内部温度制御のための加熱/冷却システムを備えた100mLまたは1Lのオートクレーブに、(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルアセテート、リンドラー触媒(0.11重量%、0.011mol%のPd)、および3,6-ジチア-1,8-オクタンジオール(リンドラー触媒毒、CAS番号:5244-34-8)(0.0014重量%、0.0016mol%、すなわちPdに対して約15mol%)を一緒に入れた。次いで、密閉したオートクレーブを撹拌しながら窒素でパージした(5barで3回)後、1barの窒素圧力下で30分間25℃で撹拌した。この期間の後、オートクレーブを撹拌しながら水素でパージした(1barで3回)後、出口圧力調整器と水素消費を追跡して決定するための内部圧力センサーとを備えた水素タンクにより、1barの水素圧力に加圧した。次いで、反応混合物を、3barの水素圧力下、50℃で撹拌し(1000回転/分)、反応全体の間圧力をこの値に維持した。短い極性カラム(DB-Wax 10m×0.1mm×0.1mm)でのGC分析によっても判断されるアルキンの水素化の完了(2~3時間)後、オートクレーブを室温まで冷却し、撹拌を停止してオートクレーブを減圧し、窒素でパージした(5barで3回)。反応混合物を複数の濾過装置に通してリンドラー触媒を除去した。目的の(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルアセテートを、さらに精製することなしに、完全な転化率、99/1(2E,5Z)/(2E,5E)比、99.5%を超えるGC化学選択性、残留物形成なし(サンプルのバルブ・ツー・バルブ蒸留により決定)で得た。
(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルアセテート:
[実施例4]
・(3E,5Z)-1,3,5-ウンデカトリエンの調製
15gのトリイソプロピルホスファイトの存在下で5.7gの二塩化ニッケル六水和物の懸濁液を、200gのアセトニトリル中で25℃で撹拌した。1時間撹拌した後、36gのトリエチルアミンを入れ、続いて100gの(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルアセテート(Ib)を入れた。次いで、混合物を5時間にわたって50℃に加熱した。反応が完了した後、混合物を35℃まで冷却し、200gのシクロヘキサンに取り、Na2EDTA水溶液で2回洗浄した。最後に、混合物を希重炭酸カリウムで中和し、蒸発乾固した。得られたオイル(92g)をフラッシュ蒸留(50℃/1mbar)することで、63gの(3E,5Z)-1,3,5-ウンデカトリエン(3E/3Z比98:2)を純度95%、収率85%で得た。
・(3E,5Z)-1,3,5-ウンデカトリエンの調製
15gのトリイソプロピルホスファイトの存在下で5.7gの二塩化ニッケル六水和物の懸濁液を、200gのアセトニトリル中で25℃で撹拌した。1時間撹拌した後、36gのトリエチルアミンを入れ、続いて100gの(2E,5Z)-ウンデカ-2,5-ジエン-1-イルアセテート(Ib)を入れた。次いで、混合物を5時間にわたって50℃に加熱した。反応が完了した後、混合物を35℃まで冷却し、200gのシクロヘキサンに取り、Na2EDTA水溶液で2回洗浄した。最後に、混合物を希重炭酸カリウムで中和し、蒸発乾固した。得られたオイル(92g)をフラッシュ蒸留(50℃/1mbar)することで、63gの(3E,5Z)-1,3,5-ウンデカトリエン(3E/3Z比98:2)を純度95%、収率85%で得た。
[実施例5]
・(E)-6-フェニルヘクス-2-エン-5-イン-1-イルアセテートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.31g(0.05当量)の二塩化ニッケル六水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。4.48g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで2.66g(1当量)のフェニルアセチレンを入れ、混合物を20℃で一晩撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。純粋な生成物を単離するために、31%GCの未反応のフェニルアセチレンと、46%GCの(E)-6-フェニルヘクス-2-エン-5-イン-1-イルアセテートと、15%GCの2-(フェニルエチニル)ブト-3-エン-1-イルアセテート(直鎖/分岐比75/25)とを含む反応混合物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(30/50石油エーテル/Et2O 10/0~9/1)で精製した。
・(E)-6-フェニルヘクス-2-エン-5-イン-1-イルアセテートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.31g(0.05当量)の二塩化ニッケル六水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。4.48g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで2.66g(1当量)のフェニルアセチレンを入れ、混合物を20℃で一晩撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。純粋な生成物を単離するために、31%GCの未反応のフェニルアセチレンと、46%GCの(E)-6-フェニルヘクス-2-エン-5-イン-1-イルアセテートと、15%GCの2-(フェニルエチニル)ブト-3-エン-1-イルアセテート(直鎖/分岐比75/25)とを含む反応混合物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(30/50石油エーテル/Et2O 10/0~9/1)で精製した。
[実施例6]
・エチル(E)-9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.31g(0.05当量)の二塩化ニッケル六水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。4.48g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで3.28g(1当量)の4-ペンチン酸エチルを入れ、混合物を20℃で一晩撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。純粋な生成物を単離するために、30%GCの未反応の4-ペンチン酸エチルと、45%GCのエチル9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエートと、17%GCのエチル6-(アセトキシメチル)オクト-7-エン-4-イノエート(直鎖/分岐比72/28)とを含む反応混合物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(30/50石油エーテル/Et2O 10/0~8/2)で精製した。
・エチル(E)-9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.31g(0.05当量)の二塩化ニッケル六水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。4.48g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで3.28g(1当量)の4-ペンチン酸エチルを入れ、混合物を20℃で一晩撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。純粋な生成物を単離するために、30%GCの未反応の4-ペンチン酸エチルと、45%GCのエチル9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエートと、17%GCのエチル6-(アセトキシメチル)オクト-7-エン-4-イノエート(直鎖/分岐比72/28)とを含む反応混合物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(30/50石油エーテル/Et2O 10/0~8/2)で精製した。
エチル9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエート(主生成物):
(注:アルキン部位の第四級炭素の一部のシグナルがCDCl3に隠れるため、CDCl3ではなくCD2Cl2中で13C NMRスペクトルを得た)。
[実施例7]
・(2E,7E)-9-ヒドロキシ-7-メチルノナ-2,7-ジエン-5-イン-1-イルアセテートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。4.48g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで2.50g(1当量)の(E)-3-メチルペント-2-エン-4-イン-1-オールを入れ、混合物を20℃で4時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。純粋な生成物を単離するために、17%GCの未反応の(E)-3-メチルペント-2-エン-4-イン-1-オールと、54%GCの(2E,7E)-9-ヒドロキシ-7-メチルノナ-2,7-ジエン-5-イン-1-イルアセテートと、21%GCの(E)-7-ヒドロキシ-5-メチル-2-ビニルヘプト-5-エン-3-イン-1-イルアセテート(直鎖/分岐比72/28)とを含む反応混合物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(30/50石油エーテル/Et2O 10/0~6/4)で精製した。
・(2E,7E)-9-ヒドロキシ-7-メチルノナ-2,7-ジエン-5-イン-1-イルアセテートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。4.48g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで2.50g(1当量)の(E)-3-メチルペント-2-エン-4-イン-1-オールを入れ、混合物を20℃で4時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。純粋な生成物を単離するために、17%GCの未反応の(E)-3-メチルペント-2-エン-4-イン-1-オールと、54%GCの(2E,7E)-9-ヒドロキシ-7-メチルノナ-2,7-ジエン-5-イン-1-イルアセテートと、21%GCの(E)-7-ヒドロキシ-5-メチル-2-ビニルヘプト-5-エン-3-イン-1-イルアセテート(直鎖/分岐比72/28)とを含む反応混合物を、シリカゲル上でのクロマトグラフィー(30/50石油エーテル/Et2O 10/0~6/4)で精製した。
[実施例8]
・(E)-8-ヒドロキシオクト-2-エン-5-イン-1-イルアセテートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。4.48g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで1.82g(1当量)の3-ブチン-1-オールを入れ、混合物を20℃で24時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、51%GCの未反応の3-ブチン-1-オールと、32%GCの(E)-8-ヒドロキシオクト-2-エン-5-イン-1-イルアセテートと、11%GCの6-ヒドロキシ-2-ビニルヘクス-3-イン-1-イルアセテート(直鎖/分岐比75/25)とを含むと判断された。
・(E)-8-ヒドロキシオクト-2-エン-5-イン-1-イルアセテートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。4.48g(1当量)の1,4-ジアセトキシ(Z)-ブト-2エン、次いで1.82g(1当量)の3-ブチン-1-オールを入れ、混合物を20℃で24時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、51%GCの未反応の3-ブチン-1-オールと、32%GCの(E)-8-ヒドロキシオクト-2-エン-5-イン-1-イルアセテートと、11%GCの6-ヒドロキシ-2-ビニルヘクス-3-イン-1-イルアセテート(直鎖/分岐比75/25)とを含むと判断された。
[実施例9]
・(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルベンゾエートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.31g(0.05当量)の二塩化ニッケル六水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。7.70g(1当量)の(Z)-ブト-2-エン-1,4-ジイルジベンゾエート、次いで2.5g(1当量)のヘプチンを入れ、混合物を20℃で20時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、51%GCの未反応のヘプチンと、26%GCの(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルベンゾエートと、10%GCの2-ビニルノン-3-イン-1-イルベンゾエート(直鎖/分岐比72/28)とを含むと判断された。
・(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルベンゾエートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.31g(0.05当量)の二塩化ニッケル六水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。7.70g(1当量)の(Z)-ブト-2-エン-1,4-ジイルジベンゾエート、次いで2.5g(1当量)のヘプチンを入れ、混合物を20℃で20時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、51%GCの未反応のヘプチンと、26%GCの(E)-ウンデク-2-エン-5-イン-1-イルベンゾエートと、10%GCの2-ビニルノン-3-イン-1-イルベンゾエート(直鎖/分岐比72/28)とを含むと判断された。
[実施例10]
・デク-1-エン-4-インの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。2.60g(1当量)の酢酸アリル、次いで2.5g(1当量)のヘプチンを入れ、混合物を20℃で18時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、10%GCの未反応のヘプチンと、78%GCのデク-1-エン-4-インとを含むと判断された。
・デク-1-エン-4-インの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。2.60g(1当量)の酢酸アリル、次いで2.5g(1当量)のヘプチンを入れ、混合物を20℃で18時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、10%GCの未反応のヘプチンと、78%GCのデク-1-エン-4-インとを含むと判断された。
[実施例11]
・(E)-ウンデク-2-エン-5-インの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。2.97g(1当量)の3-ブテン-2-イルアセテート、次いで2.5g(1当量)のヘプチンを入れ、混合物を20℃で18時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、10%GCの未反応のヘプチンと、40GC%の(E)-ウンデク-2-エン-5-インと、40GC%の3-メチルデク-1エン-4-イン(直鎖/分岐比50/50)を含むと判断された。
・(E)-ウンデク-2-エン-5-インの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。2.97g(1当量)の3-ブテン-2-イルアセテート、次いで2.5g(1当量)のヘプチンを入れ、混合物を20℃で18時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、10%GCの未反応のヘプチンと、40GC%の(E)-ウンデク-2-エン-5-インと、40GC%の3-メチルデク-1エン-4-イン(直鎖/分岐比50/50)を含むと判断された。
[実施例12]
・エチル(E)-9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。2.60g(1当量)の酢酸アリル、次いで3.28g(1当量)の4-ペンチン酸エチルを入れ、混合物を20℃で8時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、13%GCの未反応の4-ペンチン酸エチルと、80GC%のエチルオクト-7-エン-4-イノエートとを含むと判断された。
・エチル(E)-9-アセトキシノン-7-エン-4-イノエートの調製
0.66g(0.25当量)のトリエチルアミンを、3.6mlの酢酸イソプロピルの中に0.32g(0.05当量)の二酢酸ニッケル四水和物と0.68g(0.125当量)のトリイソプロピルホスファイトとが入っている撹拌されている懸濁液の中に入れた。2.60g(1当量)の酢酸アリル、次いで3.28g(1当量)の4-ペンチン酸エチルを入れ、混合物を20℃で8時間撹拌した。その後、反応を、Na2EDTA水溶液、続いて希炭酸カリウムで処理した。GC-MSとNMR分析との両方から、粗製混合物は、13%GCの未反応の4-ペンチン酸エチルと、80GC%のエチルオクト-7-エン-4-イノエートとを含むと判断された。
Claims (15)
- 立体異性体のいずれか1つまたはそれらの混合物の形態の式(I)
の化合物の調製方法であって、立体異性体のいずれか1つの形態の式(II)
の化合物をニッケル触媒を用いて反応させることを含む、方法。 - R1が、1つのヒドロキシ基またはC1~4カルボン酸エステル基を含んでいてもよい、直鎖C1~10アルキル基、直鎖C2~10アルケニル基、分岐C3~10アルキル基もしくは分岐C3~10アルケニル基、またはC6~10アリール基を表す、請求項1記載の方法。
- R1が、直鎖C4~8アルキル基、好ましくはペンチル基を表す、請求項1または2記載の方法。
- XがOC(=O)R6基を表し、R6がC1~3アルキル基である、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- Xがアセテート基を表す、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
- R2、R3、R4、およびR5が水素原子である、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
- 前記ニッケル触媒が、下記式
[Ni(P)4] (III)または
[Ni(PP)2] (III’)または
[Ni(P)2ML] (III’’)または
[Ni(PP)ML] (III’’’)
[式中、各Pは、互いに独立して、配位基が1個のリン原子であるC3~C30単座配位子を表し、各PPは、互いに独立して、配位基が2個のリン原子であるC5~C50二座配位子を表し、MおよびLは、互いに独立して、アニオン性または中性の配位子であるが、Mが中性の配位子のときはLが中性の配位子であり、Mがアニオン性の配位子のときはLがアニオン性の配位子であることを条件とする]
のものである、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。 - Pが、式P(OR7)3[式中、R7は、C1~6直鎖アルキル基、C3~6分岐アルキル基、またはフェニル基である]のモノホスファイトである、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
- 前記式(III)、(III’)、(III’’)、または(III’’’)のニッケル触媒が、アミンなどの塩基の存在下でニッケル(II)錯体とホスファイトまたはホスフィンとの反応によって系内で形成される、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- 前記式(II’’)の化合物が前記式(II’)の化合物の還元によって得られる、請求項11記載の方法。
- 立体異性体のいずれか1つの形態の式(IV)
の化合物の調製方法であって、
ニッケル触媒の存在下で、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
の化合物を、立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
の化合物と一緒に反応させることによる、方法。 - 前記ニッケル触媒が、請求項7から9で定義されたものである、請求項13記載の方法。
- 立体異性体のいずれか1つの形態の下記式
の化合物。
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