JP2023535109A - 量子系の基底状態の取得方法及び装置、コンピュータ機器、記憶媒体並びにコンピュータプログラム - Google Patents

量子系の基底状態の取得方法及び装置、コンピュータ機器、記憶媒体並びにコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

本願は、量子系の基底状態の取得方法及び装置、機器、媒体並びにプログラム製品を開示し、量子技術の分野に関する。前記方法は、ターゲット量子系の初期状態を作るステップ(110)と、ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行うステップであって、第kのステップの発展は、第kのステップの入力量子状態を発展させて第kのステップの発展の終状態を得ることを含むステップ(120)と、上記nステップの発展及び後処理により得られた第nのステップの出力量子状態を取得し、ターゲット量子系の基底状態を得るステップ(130)と、を含む。本願は、非エルミート過程に基づく量子シミュレーションアルゴリズムを提供して、量子系の基底状態をシミュレーションし、系のハミルトニアンに関連する実時間ユニタリー発展によって虚時間発展の効果を実現するため、理論上では、基底状態のシミュレーションをはっきりと明確に実現し、しかもこの過程は直接量子回路によって実現されることができ、方案の実用性を向上させる。

Description

本願は、2021年06月29日に出願された、出願番号が202110726300.8で、発明の名称が「量子系の基底状態の取得方法及び装置、機器並びに記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張しており、その内容を全て参照により本願に組み込むものとする。
[技術分野]
本願の実施形態は、量子技術の分野に関し、特に、量子系の基底状態の取得方法及び装置、機器、媒体並びにプログラム製品に関する。
量子系の基底状態とは、その量子系の固有状態のうち最もエネルギーの低い状態をいう。量子系の基底状態を取得することは、その量子系の最も安定した状態を取得することを表し、これは多くの研究において重要な応用がある。
関連技術では、虚時間発展に基づいて量子系の基底状態を求める方案を提供した。この方案は、基底状態を求める理論が非常に明快であり、基底状態を近似する過程が理論的に保障されている。しかし、使用される
Figure 2023535109000002
は、非ユニタリーのものであり、量子回路に使用可能な単一量子ビットゲート又は2量子ビットゲートに直接分解されることはできないため、この方案は実際に実現する際にはかなり難しい。
本願の実施形態は、量子系の基底状態の取得方法及び装置、機器、媒体並びにプログラム製品を提供する。その技術案は以下の通りである。
本願の実施形態の一態様によれば、コンピュータ機器が実行する、量子系の基底状態の取得方法であって、
ターゲット量子系の初期状態を作るステップと、
前記ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行うステップであって、第kのステップの発展は、第kのステップの入力量子状態を発展させて第kのステップの発展の終状態を得ることを含み、第kのステップの後処理は、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの影響を前記第kのステップの発展の終状態から除去して、第kのステップの出力量子状態を得ることを含み、前記第kのステップの入力量子状態は、第k-1のステップの後処理により得られた第k-1のステップの出力量子状態と、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含み、kはn以下の正の整数であり、kが1に等しい場合、第1のステップの入力量子状態は、前記ターゲット量子系の初期状態と第1のステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含むステップと、
前記nステップの発展及び後処理により得られた第nのステップの出力量子状態を取得し、前記ターゲット量子系の基底状態を得るステップと、
を含む量子系の基底状態の取得方法を提供する。
本願の実施形態の一態様によれば、
ターゲット量子系の初期状態を作るように構成される初期状態作成モジュールと、
前記ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行うように構成される発展処理モジュールであって、第kのステップの発展は、第kのステップの入力量子状態を発展させて第kのステップの発展の終状態を得ることを含み、第kのステップの後処理は、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの影響を前記第kのステップの発展の終状態から除去して、第kのステップの出力量子状態を得ることを含み、前記第kのステップの入力量子状態は、第k-1のステップの後処理により得られた第k-1のステップの出力量子状態と、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含み、kはn以下の正の整数であり、kが1に等しい場合、第1のステップの入力量子状態は、前記ターゲット量子系の初期状態と第1のステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含む発展処理モジュールと、
前記nステップの発展及び後処理により得られた第nのステップの出力量子状態を取得し、前記ターゲット量子系の基底状態を得るように構成される基底状態取得モジュールと、
を備える量子系の基底状態の取得装置を提供する。
本願の実施形態の一態様によれば、上述した方法を実行するコンピュータ機器を提供する。
本願の実施形態の一態様によれば、上述した方法を実現するようにプロセッサによってロードされ実行される少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、又は命令セットが記憶されている、コンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
本願の実施形態の一態様によれば、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されたコンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムを提供し、コンピュータ機器のプロセッサは、前記コンピュータ読取可能な記憶媒体から前記コンピュータ命令を読み出し、前記プロセッサは、上記量子系の基底状態の取得方法を実現するように前記コンピュータ命令を実行する。
本願の実施形態による技術案は、以下の有益な効果を含むことができる。
ターゲット量子系に対してマルチステップにわたる発展及び後処理を行って、ターゲット量子系を初期状態から基底状態に徐々に発展させることで、このターゲット量子系の基底状態を得る。発展過程において補助量子ビットを導入してユニタリー発展を実現することにより、非エルミート過程に基づく量子シミュレーションアルゴリズムを提供して、ターゲット量子系の基底状態をシミュレーションし、系のハミルトニアンに関連する実時間ユニタリー発展によって虚時間発展の効果を実現するため、理論上では、ターゲット量子系の基底状態のシミュレーションをはっきりと明確に実現し、しかもこの過程は直接量子回路によって実現されることができ、方案の実用性を十分に向上させる。
本願の実施形態における技術案をより明確に説明するために、以下、実施形態の説明に必要な図面を簡単に説明するが、以下の説明における図面は、本願の実施形態の一部にすぎず、当業者にとって、創造的な労働を払うことなく、これらの図面から他の図面を得ることができることは言うまでもないことである。
本願の一実施形態による量子系の基底状態の取得方法のフローチャートである。 本願の一実施形態による、非エルミートな量子シミュレーションアルゴリズムを実現するための量子回路構造の概略図である。 本願の一実施形態による、変分量子回路を結合して非エルミートな量子シミュレーションアルゴリズムを実現する量子回路構造の概略図である。 本願の一実施形態による、変分量子回路を用いた量子状態の圧縮の概略図である。 本願の一実施形態による実験データの概略図である。 本願の他の実施形態による実験データの概略図である。 本願の他の実施形態による実験データの概略図である。 本願の一実施形態による量子系の基底状態の取得装置のブロック図である。
本願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら本願の実施形態をさらに詳細に説明する。
本願におけるいくつかの主要な用語について説明する。
1.量子コンピューティング:量子論理に基づく計算方式で、データを記憶する基本単位は量子ビット(qubit)である。
2.量子ビット:量子コンピューティングにおける基本単位。従来のコンピュータは、バイナリの基本単位として0と1を使用していた。異なるのは、量子コンピューティングでは0と1を同時に扱うことができ、系が0と1の線形重ね合わせ状態
Figure 2023535109000003
となる可能性があることである。ここで、
Figure 2023535109000004
は、系が0と1にある複素確率振幅を表す。それらの絶対値二乗
Figure 2023535109000005
は、それぞれ、0と1である確率を表す。
3.量子回路:量子汎用コンピュータの表現の一種で、対応する量子アルゴリズム/プログラムの量子ゲートモデルにおけるハードウェア実現を表す。量子回路には、調整可能な量子ゲート制御用のパラメータが含まれていれば、パラメータ化量子回路(Parameterized Quantum Circuit、PQCと略称)又は変分量子回路(Variational Quantum Circuit、VQCと略称)と呼ばれ、両者は同一概念である。
4.ハミルトニアン:量子系の全エネルギーを記述するエルミート共役な行列。ハミルトニアンは物理的な語彙であり、系の全エネルギーを記述する演算子であり、通常はHで表される。
5.固有状態:ハミルトニアン行列Hの場合、方程式
Figure 2023535109000006
を満たす解は、Hの固有状態
Figure 2023535109000007
と呼ばれ、固有エネルギーEを持つ。基底状態は、量子系の固有状態のうち最も低いエネルギーの状態に対応する。
6.NISQ(Noisy Intermediate-Scale Quantum):最近、ノイズ混じりで中規模の量子ハードウェアは、量子コンピューティングの発展の現在の段階及び研究の重点方向である。この段階では量子コンピューティングは、規模とノイズの制限により、汎用コンピューティングのエンジンとしては使えないが、いくつかの問題では、最も強力な古典コンピュータを超える結果が得られるようになっており、これは通常、量子超越性又は量子優位性と呼ばれる。
7.変分量子固有値ソルバー(Variational Quantum Eigensolver、VQEと略称):変分回路(すなわち、PQC/VQC)を通じて特定の量子系の基底状態エネルギーの推定を実現し、典型的な量子古典混合計算パラダイムであり、量子化学分野において広く応用されている。
8.非ユニタリー:いわゆるユニタリー行列とは、
Figure 2023535109000008
を満すあらゆる行列であり、量子力学が直接許す全ての発展過程は、ユニタリー行列によって記述されることができる。ここで、
Figure 2023535109000009
はユニタリー行列(Unitary Matrix)であり、
Figure 2023535109000010

Figure 2023535109000011
の共役転置である。また、この条件を満たさない行列は、非ユニタリーであり、補助的な手段、さらには指数関数的に多いリソースを介してのみ実験的に実現されることができるが、非ユニタリー行列は、より強い表現能力とより速い基底状態の射影効果を持つ傾向がある。上記「指数関数的に多いリソース」とは、リソースの需要量が量子ビット数の増加に伴い指数関数的に増加することを意味し、この指数関数的に多いリソースは、測定する必要がある量子回路の総数が指数関数的に多いことを意味してもよく、それに応じて、指数関数的に多い計算時間を必要とする。
9.パウリ文字列(Pauli string):異なる格子点における複数のパウリ演算子の直積からなるもの。一般的なハミルトニアンは、通常、1組のパウリ文字列の和に分解されることができる。VQEの測定も、一般に、パウリ文字列の分解に従って1つずつ行われる。
10.パウリ演算子:パウリ行列とも呼ばれ、3つの2×2のユニタリーエルミート複素行列(ユニタリー行列とも呼ばれる)のグループであり、一般に、ギリシャ文字のσ(シグマ)で表される。ここで、パウリX演算子は
Figure 2023535109000012
、パウリY演算子は
Figure 2023535109000013
、パウリZ演算子は
Figure 2023535109000014
である。
量子系の基底状態を取得することは、その量子系の最も安定した状態を取得することを表し、量子物理及び量子化学系の基本的な性質の研究、組合せ最適化問題の解決、製薬研究などにおいて非常に重要な応用がある。量子コンピュータの重要な応用場面の1つは、量子系の基底状態を効果的に求める又は表現することである。現在、一部の研究機関やメーカーも新しい量子コンピュータの研究を続けており、基底状態を求めるための探索に取り組んでいる。
関連技術による量子系の基底状態を取得するための方案について説明する。
方案1:虚時間発展による量子系の基底状態の求め
虚時間発展は、量子系の基底状態を求めるための基本的な方法の一種である。
時間に依存するシュレーディンガー方程式は
Figure 2023535109000015
となる。
ここで、
Figure 2023535109000016
定常状態シュレーディンガー方程式は
Figure 2023535109000017
となる。
ここで、
Figure 2023535109000018
となる。
ターゲット量子系の基底状態を計算するために、
Figure 2023535109000019
τ時刻における波動関数は
Figure 2023535109000020
となる。
Figure 2023535109000021
他の状態がより早く減衰していき、最後には基底状態のみが残っている。
方案2:VQE(Variational Quantum Eigensolver、変分量子固有値ソルバー)
VQEは、NISQ量子デバイス上で動作可能なフォールトトレラント能力を持つ量子アルゴリズムであり、ターゲット量子系の基底状態をシミュレーションすることができる。
初期量子状態
Figure 2023535109000022
が与えられると、一般的には、すべて0の状態、一様な重ね合わせ状態、又はHartree-Fock(ハートリー・フォック)状態を考えることができ、基底状態の線形結合のように書くことができる。
Figure 2023535109000023
となるように、パラメータ化量子回路
Figure 2023535109000024
を提供し、このパラメータ化量子回路が表現できる量子状態空間にターゲット量子系の基底状態が含まれる限り、ターゲット量子系の基底状態
Figure 2023535109000025
を求める過程は、量子回路におけるパラメータの最適化過程に変換することができる。
Figure 2023535109000026
勾配降下法によって最適なθのグループを見つけ、そして、パラメータ化量子回路を更新して、基底状態エネルギーに対応する固有状態
Figure 2023535109000027
を得ることができる。
方案3:変分虚時間発展による量子系の基底状態の求め
変分虚時間発展は、古典変分法と量子変分法とを組み合わせて虚時間発展の過程をシミュレーションし、ターゲット量子系の基底状態の求めを実現する。
初期状態
Figure 2023535109000028
が与えられると、虚時間発展は
Figure 2023535109000029
と定義される。
ここで、
Figure 2023535109000030
は正規化因子である。
Wick回転シュレーディンガー方程式は
Figure 2023535109000031
となる。
ここで、
Figure 2023535109000032
である。そして、パラメータ付きの試行波動関数
Figure 2023535109000033
を使用して、
Figure 2023535109000034
を近似すると、
Figure 2023535109000035
が得られる。
このシミュレーションは、McLachlanの変分原理により実現されることができる。
Figure 2023535109000036
前述した方案1である、虚時間発展による量子系の基底状態の求め方法によれば、基底状態を求める理論は非常に明快であり、基底状態を近似する過程が理論的に保証されている。しかし、使用される
Figure 2023535109000037
は、非ユニタリーのものであり、量子回路に使用可能な単一量子ビットゲート又は2量子ビットゲートに直接分解されることはできない。
前述した方案2であるVQEによれば、表現される量子状態空間にターゲット量子状態が含まれるように、合理的で信頼できるパラメータ化量子回路を想定する必要がある。そして、量子系がますます複雑になるにつれて、試行量子回路はますます深くなり、パラメータ空間が非常に大きい。最適化空間が複雑であるため、局所的最適解にトラップされやすく、基底状態が得られない。
前述した方案3である、変分虚時間発展による量子系の基底状態の求め方法によれば、パラメータ化量子回路を用いて虚時間発展の過程をシミュレーションするには、発展過程が十分に遅く、量子回路のパラメータが徐々に最適化されることが必要であり、これにより、最終的に正確な基底状態が得られることを保証する。
本願では、非エルミートなシミュレーション構想を用いて、有効な基底状態シミュレーションを実現する全く新しい技術案を提案した。最近のNISQの段階で、科学者の操作や設計の難しさを下げる基底状態シミュレーション方法を理論的に提案したことにとっても、将来実現可能な、多ビットの高品質な量子ハードウェアで基底状態シミュレーションを行うことにとっても、参考の価値が非常に高い。
また、本願による量子系の基底状態の取得方法は、量子コンピュータによって実行され実現されてもよいし、古典コンピュータと量子コンピュータとのハイブリッドデバイス環境で実行されてもよく、例えば、この方法は古典コンピュータと量子コンピュータとを組み合わせて実現される。古典コンピュータと量子コンピュータとのハイブリッドデバイス環境では、古典コンピュータは、コンピュータプログラムを実行することにより、一部の古典コンピューティングを実現し、量子コンピュータを制御する一方、量子コンピュータは、量子ビットの制御及び測定などの操作を行う。以下の方法の実施形態では、説明の便宜上、各ステップの実行主体がコンピュータ機器であることのみを挙げて説明する。このコンピュータ機器は、量子コンピュータであってもよいし、古典コンピュータと量子コンピュータとのハイブリッド実行環境を含んでもよいことが理解されよう。本願の実施形態では、これに限定されるものではない。
図1を参照すると、本願の一実施形態による量子系の基底状態の取得方法のフローチャートを示している。この方法は、以下のいくつかのステップ(110~130)を含み得る。
ステップ110では、ターゲット量子系の初期状態を作る。
ステップ120では、ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行う。第kのステップの発展は、第kのステップの入力量子状態を発展させて第kのステップの発展の終状態を得ることを含み、第kのステップの後処理は、第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの影響を第kのステップの発展の終状態から除去して、第kのステップの出力量子状態を得ることを含み、第kのステップの入力量子状態は、第k-1のステップの後処理により得られた第k-1のステップの出力量子状態と、第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含み、kはn以下の正の整数である。kが1に等しい場合、第1のステップの入力量子状態は、ターゲット量子系の初期状態と第1のステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含む。
ステップ130では、上記nステップの発展及び後処理により得られた第nのステップの出力量子状態を取得し、ターゲット量子系の基底状態を得る。
本願では、ターゲット量子系の基底状態を取得するために、非エルミートな量子シミュレーションアルゴリズムを設計した。ターゲット量子系とは、その基底状態を取得しようとする任意の1つの量子系を指し、量子物理系又は量子化学系であってもよいが、本願ではこれに限定されるものではない。
本願では、図2に示すような、虚時間発展のような量子過程を実現することで、ターゲット量子系の基底状態を得る量子回路構造を設計した。図2中の「S」は、検討対象となる量子系(すなわち、ターゲット量子系)に対応する量子ビット空間であり、「A」は、補助量子ビットに対応する量子ビット空間である。ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行い、各ステップの発展及び後処理は、最初に発展過程を実行し、それから後処理過程を実行することを含む。つまり、第1のステップの発展、第1のステップの後処理、第2のステップの発展、第2のステップの後処理、・・・、第nのステップの発展、第nのステップの後処理をこの順で実行する。
本願の実施形態では、第kのステップで発展させた入力量子状態を第kのステップの入力量子状態と呼び、例えば、第1のステップで発展させた入力量子状態を第1のステップの入力量子状態と呼ぶ。各ステップの発展過程において、補助量子ビットを用いてユニタリー発展過程の実現を助ける。任意選択で、上記nステップの発展の各々は1つの補助量子ビットを使用し、この補助量子ビットは、nステップの発展において循環使用されてもよい。第kのステップの発展は、第kのステップの入力量子状態を発展させて第kのステップの発展の終状態を得ることを含み、第kのステップの入力量子状態は、第k-1のステップの後処理により得られた第k-1のステップの出力量子状態と、第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含む。第1のステップの発展(すなわち、k=1の場合)について、第1のステップの発展は、第1のステップの入力量子状態を発展させて第1のステップの発展の終状態を得ることを含み、第1のステップの入力量子状態は、ターゲット量子系の初期状態と第1のステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含む。
任意選択で、各ステップの発展過程は、1つの量子回路によって実現されてもよい。第kのステップの発展では、k番目の量子回路を用いて、第kのステップの入力量子状態を発展させて、第kのステップの発展の終状態を得る。任意選択で、各ステップの後処理過程は、1つの測定回路によって実現されてもよい。第kのステップの後処理では、k番目の測定回路を用いて、第kのステップの発展の終状態に対して古典的なデータの後処理を行い、第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットを0の状態に射影して、第kのステップの出力量子状態を得る。
図2に示すように、発展過程に用いられる量子回路を、
Figure 2023535109000038
任意選択で、ターゲット量子系の初期状態を
Figure 2023535109000039
とし、補助量子ビットの初期状態を
Figure 2023535109000040
とし、すなわち、第1のステップの発展に対応する第1のステップの入力量子状態が
Figure 2023535109000041
となるように作ってもよい。この第1のステップの入力量子状態
Figure 2023535109000042
は、量子回路
Figure 2023535109000043
を介してユニタリー発展が実現され、第1のステップの発展の終状態
Figure 2023535109000044
が得られる。
Figure 2023535109000045
その後、測定回路(図2には示されていない)を介してこの第1のステップの発展の終状態
Figure 2023535109000046
に対して古典的なデータの後処理(post-processing)を行い、補助量子ビットを
Figure 2023535109000047
に射影して、第1のステップの出力量子状態
Figure 2023535109000048
を得る。
Figure 2023535109000049
ここで、
Figure 2023535109000050
このパウリ演算子はパウリZ演算子である。
同様に、nステップの発展により得られた第nのステップの発展の終状態
Figure 2023535109000051
は、次のように導かれる。
Figure 2023535109000052
n番目の測定回路を用いて、この第nのステップの発展の終状態
Figure 2023535109000053
に対して古典的なデータの後処理を行い、補助量子ビットを
Figure 2023535109000054
に射影して、第nのステップの出力量子状態
Figure 2023535109000055
を得る。
Figure 2023535109000056
ここで、
Figure 2023535109000057
このパウリ演算子はパウリZ演算子である。
上記nステップの発展及び後処理を経て、最終的に得られた第nのステップの出力量子状態
Figure 2023535109000058
は、ターゲット量子系の基底状態である。
さらに、
Figure 2023535109000059
ここで、
Figure 2023535109000060
を満たすことが分かる。
ここで、
Figure 2023535109000061
上述したnステップの発展を経て、
Figure 2023535109000062
となり、これにより、有効な非エルミートな量子シミュレーションアルゴリズムが得られる。このアルゴリズムは、虚時間発展に似た効果があり、すなわち、発展のステップ数が次第に増加するにつれて、ターゲット量子系の基底状態の占有率はますます大きくなり、励起状態の占有率はますます小さくなり、最終的にターゲット量子系の基底状態を得る。
上記過程において、本願による技術案は、次のような利点を有することは言うまでもない。1)系のハミルトニアンに関連する実時間ユニタリー発展によって虚時間発展の効果を実現し、これは直接量子回路によって実現されることができる。2)各ステップの発展に用いられる補助量子ビットは循環使用することができ、つまり合計1つの補助量子ビットが必要となり、量子ビットリソースが節約される。3)変分量子回路に依存せず、最適化過程は理論上、より明確で安定している。4)従来の測定結果の後選択(post-selection)ではなく、古典的なデータの後処理(post-processing)を採用し、古典コンピューティングリソースを消費することを犠牲にして量子実験の複雑さを下げる。
本願で提案された量子シミュレーションアルゴリズムが、動作中に、虚時間量子動力学発展に類似したものに従う効果を実現するために、本願では、補助量子ビットによる実時間量子動力学発展を採用し、さらに、古典的なデータの後処理(post-processing)を行う方法でターゲット量子系の量子発展を得る。
Figure 2023535109000063
ここで、エネルギー固有値を得るには、
Figure 2023535109000064
を計算する必要があり、かつ
Figure 2023535109000065
であり、nは、動力学発展のステップ数である。
Figure 2023535109000066
におけるパウリ行列の組合せ項は、ステップ数nが大きくなるにつれ、指数関数的(2n)に増加し、すなわち、古典コンピューティングの複雑さが2nで指数関数的に増加していることが明らかとなる。したがって、本願では、この古典的なデータの後処理の代替案をさらに提案した。
Figure 2023535109000067
を証明することができる。
Figure 2023535109000068
を証明することができる。
また、
Figure 2023535109000069
を証明することができる。
したがって、最終的には、発展のステップ数nに対応するエネルギーの期待値を、
Figure 2023535109000070
のように書くことができる。
このように、第nのステップの結果について、
Figure 2023535109000071
の2つの項だけを計算すればよく、計算量を大幅に削減する。エネルギー固有値の計算の複雑さは、発展のステップ数に応じて2nで線形に増加していると推察される。
要約すると、本願の実施形態による技術案では、ターゲット量子系に対してマルチステップにわたる発展及び後処理を行って、ターゲット量子系を初期状態から基底状態に徐々に発展させることで、このターゲット量子系の基底状態を得る。発展過程において補助量子ビットを導入してユニタリー発展を実現することにより、非エルミート過程に基づく量子シミュレーションアルゴリズムを提供して、ターゲット量子系の基底状態をシミュレーションし、系のハミルトニアンに関連する実時間ユニタリー発展によって虚時間発展の効果を実現するため、理論上では、ターゲット量子系の基底状態のシミュレーションをはっきりと明確に実現し、しかもこの過程は直接量子回路によって実現されることができ、方案の実用性を十分に向上させる。
また、各ステップの発展に用いられる補助量子ビットは循環使用することができ、つまり合計1つの補助量子ビットが必要となり、量子コンピューティングリソースが節約される。
ターゲット量子系のハミルトニアンは、規模が大きくなり、形式が複雑になるほど、その基底状態を得るための発展のステップ数が多くなる可能性があり、これは、量子回路がより深くなることを意味するため、最近のノイズ混じりで中規模の量子チップに圧力がかかることになる。基底状態のシミュレーション効率をさらに向上させ、現段階の量子ハードウェアにより適したものにするために、本願の1つの例示的な実施形態では、非エルミートな発展アルゴリズムと変分量子回路構造を巧みに結合することを提案した。任意選択で、各ステップの発展に用いられる量子回路の後に、1つの変分量子回路が接続されていてもよい。図3に示すように、「S」は、検討対象となる量子系(すなわち、ターゲット量子系)に対応する量子ビット空間であり、「A」は、補助量子ビットに対応する量子ビット空間であり、
Figure 2023535109000072
第kのステップの発展及び後処理過程を例として、第kのステップの発展の終状態を得た後、第kのステップの発展に対応する変分量子回路を用いて、第kのステップの発展の終状態に対して変換処理を行って、第kのステップの変換後の量子状態を得る。この第kのステップの変換後の量子状態のエネルギー期待値を最小化することを目標として、第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータを調整する。第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータが最適化の停止条件を満たす場合、そのとき出力される第kのステップの変換後の量子状態を取得する。次に、この第kのステップの変換後の量子状態に対して第kのステップの後処理を行って、第kのステップの出力量子状態を得る。
このように、
Figure 2023535109000073
は、一方では、変分構造のパラメータ最適化に依存しない、量子状態を基底状態へ発展させるための力強い駆動であり、他方では、変分最適化による局所的最適解から抜け出す信頼できる駆動でもある。
Figure 2023535109000074
の助けを借りて、ある程度の変分を導入することにより、量子状態をより迅速に低エネルギーに導き、これは、本来必要とされる
Figure 2023535109000075
のモジュール数を減らし、すなわち量子回路の深さを減らすことに大いに有利である。
任意選択で、変分量子回路を層ごとに更新するパラメータ最適化戦略を採用し、変分を実現するたびのパラメータの数をできるだけ小さな空間に収め、より単純な最適化曲面を作成してもよい。これは、現在の大域的最適解を得るのに有利である。例えば、第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータを調整する間、他の発展ステップに対応する変分量子回路のパラメータを一定に保つ。第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータ調整が完了した後、第k+1のステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータ調整を行う。
なお、図3に示される回路構造では、それぞれの
Figure 2023535109000076
本願ではこれに限定されるものではない。
本実施形態では、単純な変分量子回路を結合し、非エルミートな発展アルゴリズムと変分量子回路構造とを結合することにより、量子回路の深さの削減に寄与し、シミュレーションのハードウェア効率をさらに効果的に向上させることができる。
上記の実施形態では、発展に用いられる量子回路
Figure 2023535109000077
は、実際の回路操作では、Trotter(トロッター)分解を使用して一連の単一量子ビットゲート及び2量子ビットゲートの操作で近似的に表現されることが多い。
Figure 2023535109000078
ここで、
Figure 2023535109000079
つまりますます深くなる量子回路を意味する。現在の量子コンピューティングチップの発展段階にとって、量子回路ゲートの深さは、依然としてハードウェアノイズに大きく制限されている。複雑な問題に対する本願のアルゴリズムの利点をよりよく反映するために、本願では、変分量子回路を用いて量子状態を圧縮する方法である別の例示的な実施形態を提供し、ハードウェアの使用効率をさらに向上させる。
例示的な実施形態では、前述したnステップの発展及び後処理は、代わって次の方法で実現されてもよい。
1、ターゲット変分量子回路を使用して試行量子状態を構築する。
2、試行量子状態をターゲット量子状態に近づけることを目標として、ターゲット変分量子回路のパラメータを調整する。
3、ターゲット変分量子回路のパラメータが最適化の停止条件を満たす場合、ターゲット変分量子回路で構築した試行量子状態を、ターゲット量子系の基底状態として決定するとともに、ターゲット量子系のハミルトニアンの試行量子状態におけるエネルギー期待値を、ターゲット量子系の基底状態エネルギーとして決定する。
変分量子回路によって量子状態を圧縮し、すなわち、適当な数の最適化すべきパラメータと中規模を有する量子回路(すなわち、代わって
Figure 2023535109000080
のように書くことができる。
そのうえ、
Figure 2023535109000081
を最適化することによって、
Figure 2023535109000082
となる。
この計算は、図4に示す量子回路により得ることができる。
最終的に、
Figure 2023535109000083
ことを実現する。
以下、本願の技術案を利用して完成したいくつかの実験について説明する。
本願による非エルミートな量子シミュレーションアルゴリズムを利用して、水素分子(H2)の基底状態をシミュレーションする。図2に示す量子コンピューティング過程を用いる。パウリベースにおける水素分子のハミルトニアン
Figure 2023535109000084
は、
Figure 2023535109000085
となる。
Figure 2023535109000086
動力学発展のステップサイズは
Figure 2023535109000087
である。IBMQのシミュレータ上で量子シミュレーションを行った結果を図5に示す。
図5中の線51は、ターゲット量子系のエネルギー期待値が発展ステップに伴って徐々に低下し、n=7のステップになると基底状態エネルギーに到達し、基底状態のシミュレーションの実現に成功したことを示している。
さらに、本願による非エルミートな量子シミュレーションアルゴリズムを適用して、1次元横磁場イジングモデルの基底状態をシミュレーションする。図2及び図3に示す量子コンピューティング過程を用いる。4つの格子点を持つ横磁場イジングモデルのハミルトニアン
Figure 2023535109000088
は、
Figure 2023535109000089
となる。
Figure 2023535109000090
IBMQのシミュレータ上で量子シミュレーションを行った結果を図6に示す。
図6は、ターゲット量子系のエネルギー期待値が発展ステップに伴って徐々に低下することを示している。線61はその正確な基底状態の結果であり、線62は図2に示す量子コンピューティング過程を用いて得られた結果であり、線63は図3に示す量子コンピューティング過程を用いて得られた結果である。1)図2と図3の2つのアルゴリズムは、いずれもターゲットハミルトニアンの基底状態のシミュレーションを実現可能であること、2)変分量子回路を結合することで基底状態の実現速度を一層加速化し、発展ステップを3つのステップに大幅に削減できることが分かる。
最後に、本願による非エルミートな量子シミュレーションアルゴリズムを適用して、8つの格子点を持つ1次元横磁場イジングモデルの基底状態をシミュレーションする。図2及び図3に示す量子コンピューティング過程を用いる。8つの格子点を持つ横磁場イジングモデルのハミルトニアン
Figure 2023535109000091
は:
Figure 2023535109000092
となる。
Figure 2023535109000093
IBMQのシミュレータ上で量子シミュレーションを行った結果を図7に示す。
図7は、ターゲット量子系のエネルギー期待値が発展ステップに伴って徐々に低下することを示している。線71はその正確な基底状態の結果であり、線72、線73及び線74は、図2に示す量子コンピューティング過程を用いて得られた結果であり、線75は図3に示す量子コンピューティング過程を用いて得られた結果である。1)図2と図3の2つのアルゴリズムは、いずれもターゲットハミルトニアンの基底状態のシミュレーションを実現可能であること、2)図2のようなアルゴリズムを用いて、発展のステップサイズを徐々に増やすことで、収束速度を加速化することができること、3)変分量子回路を結合することで基底状態の実現速度を一層加速化し、発展ステップを3つのステップに大幅に削減できることが分かる。
以下は、本願の方法の実施形態を実行するために使用可能な本願の装置の実施形態である。本願の装置の実施形態に開示されていない詳細については、本願の方法の実施形態を参照されたい。
図8を参照すると、本願の一実施形態による量子系の基底状態の取得装置のブロック図を示している。この装置は、上述した方法の例を実現する機能を有しており、この機能は、ハードウェアによって実現されてもよいし、ハードウェアが対応するソフトウェアを実行することによって実現されてもよい。この装置は、前述したコンピュータ機器であってもよいし、コンピュータ機器に設けられてもよい。図8に示すように、この装置800は、初期状態作成モジュール810と、発展処理モジュール820と、基底状態取得モジュール830とを備え得る。
前記初期状態作成モジュール810は、ターゲット量子系の初期状態を作るように構成される。
前記発展処理モジュール820は、前記ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行うように構成され、第kのステップの発展は、第kのステップの入力量子状態を発展させて第kのステップの発展の終状態を得ることを含み、第kのステップの後処理は、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの影響を前記第kのステップの発展の終状態から除去して、第kのステップの出力量子状態を得ることを含み、前記第kのステップの入力量子状態は、第k-1のステップの後処理により得られた第k-1のステップの出力量子状態と、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含み、kはn以下の正の整数である。kが1に等しい場合、第1のステップの入力量子状態は、前記ターゲット量子系の初期状態と第1のステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含む。
前記基底状態取得モジュール830は、前記nステップの発展及び後処理により得られた第nのステップの出力量子状態を取得し、前記ターゲット量子系の基底状態を得るように構成される。
例示的な実施形態では、前記発展処理モジュール820は、
前記第kのステップの発展では、k番目の量子回路を用いて、前記第kのステップの入力量子状態を発展させて、前記第kのステップの発展の終状態を得、
前記第kのステップの後処理では、k番目の測定回路を用いて、前記第kのステップの発展の終状態に対して古典的なデータの後処理を行い、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットを0の状態に射影して、前記第kのステップの出力量子状態を得る、ように構成される。
例示的な実施形態では、nステップの発展により第nのステップの発展の終状態
Figure 2023535109000094
を得る過程は、次のようになる。
Figure 2023535109000095
例示的な実施形態では、前記第nのステップの発展の終状態
Figure 2023535109000096
に対して古典的なデータの後処理を行う過程は、次のようになる。
Figure 2023535109000097
例示的な実施形態では、前記nステップの発展の各々は、1つの補助量子ビットを使用し、前記補助量子ビットは、前記nステップの発展において循環使用される。
例示的な実施形態では、前記発展処理モジュール820は、さらに、
前記第kのステップの発展の終状態を得た後、前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路を用いて、前記第kのステップの発展の終状態に対して変換処理を行って、第kのステップの変換後の量子状態を得、
前記第kのステップの変換後の量子状態のエネルギー期待値を最小化することを目標として、前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータを調整し、
前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータが最適化の停止条件を満たす場合、前記第kのステップの変換後の量子状態を取得し、
前記第kのステップの変換後の量子状態に対して前記第kのステップの後処理を行って、前記第kのステップの出力量子状態を得る、ように構成される。
例示的な実施形態では、前記発展処理モジュール820は、さらに、
前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータを調整する間、他の発展ステップに対応する変分量子回路のパラメータを一定に保ち、
前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータ調整が完了した後、第k+1のステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータ調整を行う、ように構成される。
例示的な実施形態では、前記nステップの発展及び後処理は、代替的な方法として、
ターゲット変分量子回路を使用して試行量子状態を構築し、
前記試行量子状態をターゲット量子状態に近づけることを目標として、前記ターゲット変分量子回路のパラメータを調整し、
前記ターゲット変分量子回路のパラメータが最適化の停止条件を満たす場合、前記ターゲット変分量子回路で構築した前記試行量子状態を、前記ターゲット量子系の基底状態として決定するとともに、前記ターゲット量子系のハミルトニアンの前記試行量子状態におけるエネルギー期待値を、前記ターゲット量子系の基底状態エネルギーとして決定する、という方法で実現される。
例示的な実施形態では、前記装置800は、前記ターゲット量子系の基底状態エネルギー
Figure 2023535109000098
を次の式に従って計算するように構成されるエネルギー計算モジュール(図8には示されていない)をさらに備える。
Figure 2023535109000099
本願では、ターゲット量子系に対してマルチステップにわたる発展及び後処理を行って、ターゲット量子系を初期状態から基底状態に徐々に発展させることで、このターゲット量子系の基底状態を得る。発展過程において補助量子ビットを導入してユニタリー発展を実現することにより、非エルミート過程に基づく量子シミュレーションアルゴリズムを提供して、ターゲット量子系の基底状態をシミュレーションし、系のハミルトニアンに関連する実時間ユニタリー発展によって虚時間発展の効果を実現するため、理論上では、ターゲット量子系の基底状態のシミュレーションをはっきりと明確に実現し、しかもこの過程は直接量子回路によって実現されることができ、方案の実用性を十分に向上させる。
なお、上記実施形態による装置について、その機能を実現する際に、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明してきたが、実際の適用において、必要に応じて、上記機能を異なる機能モジュールに完成させてもよく、すなわち、デバイスの内部構造を異なる機能モジュールに分割して、以上で説明された機能の全部又は一部を実現してもよい。また、上記実施形態による装置は、方法の実施形態と同一の発想に属し、その具体的な実現過程は方法の実施形態に詳細に記載されており、ここでは繰り返さない。
本願の1つの例示的な実施形態は、上記量子系の基底状態の取得方法を実行するためのコンピュータ機器をさらに提供する。任意選択で、このコンピュータ機器は、量子コンピュータであってもよく、又は、このコンピュータ機器は、量子コンピュータと古典コンピュータとからなるハイブリッド実行環境であってもよい。
本願の1つの例示的な実施形態は、コンピュータ読取可能な記憶媒体をさらに提供し、前記コンピュータ読取可能な記憶媒体には、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、又は命令セットが記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセット、又は前記命令セットは、上記量子系の基底状態の取得方法を実現するようにプロセッサによってロードされ実行される。
任意選択で、このコンピュータ読取可能な記憶媒体は、ROM(Read-Only Memory、リードオンリーメモリ)、RAM(Random-Access Memory、ランダムアクセスメモリ)、SSD(Solid State Drives、ソリッドステートドライブ)、又は光ディスクなどを含んでもよい。ランダムアクセスメモリは、ReRAM(Resistance Random Access Memory、抵抗性ランダムアクセスメモリ)とDRAM(Dynamic Random Access Memory、ダイナミックランダムアクセスメモリ)を含み得る。
1つの例示的な実施形態では、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されたコンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムをさらに提供する。コンピュータ機器のプロセッサは、前記コンピュータ読取可能な記憶媒体から前記コンピュータ命令を読み出し、前記プロセッサは、前記コンピュータ機器が上記量子系の基底状態の取得方法を実行するように前記コンピュータ命令を実行する。
本明細書に言及された「複数」とは、2つ又は2つ以上を意味することが理解されよう。「及び/又は」は、関連対象の関連付けを記述し、3つの関係が可能であることを表し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独に存在するか、A及びBが同時に存在するか、Bが単独に存在するという3つの場合を表すことができる。キャラクタ「/」は、一般的には、前後に関連付けられている対象が「又は」の関係にあることを表す。また、本明細書に説明されるステップの番号は、ステップ間の可能な実行順序のみを例示的に示しており、いくつかの他の実施形態では、2つの異なる番号のステップが同時に実行されたり、2つの異なる番号のステップが図示とは逆の順序で実行されたりするように、上記ステップは番号の順序に従わずに実行されてもよく、本願の実施形態ではこれに限定されるものではない。
以上は、本願の例示的な実施形態にすぎず、本願を限定するものではなく、本願の思想及び原則の範囲内で行われたあらゆる修正、同等の置換、改良などは、本願の保護範囲内に含まれるものとする。

Claims (20)

  1. コンピュータ機器が実行する、量子系の基底状態の取得方法であって、
    ターゲット量子系の初期状態を作るステップと、
    前記ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行うステップであって、第kのステップの発展は、第kのステップの入力量子状態を発展させて第kのステップの発展の終状態を得ることを含み、第kのステップの後処理は、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの影響を前記第kのステップの発展の終状態から除去して、第kのステップの出力量子状態を得ることを含み、前記第kのステップの入力量子状態は、第k-1のステップの後処理により得られた第k-1のステップの出力量子状態と、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含み、kはn以下の正の整数であり、kが1に等しい場合、第1のステップの入力量子状態は、前記ターゲット量子系の初期状態と第1のステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含むステップと、
    前記nステップの発展及び後処理により得られた第nのステップの出力量子状態を取得し、前記ターゲット量子系の基底状態を得るステップと、
    を含む方法。
  2. 前記ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行う前記ステップは、
    前記第kのステップの発展では、k番目の量子回路を用いて、前記第kのステップの入力量子状態を発展させて、前記第kのステップの発展の終状態を得るステップと、
    前記第kのステップの後処理では、k番目の測定回路を用いて、前記第kのステップの発展の終状態に対して古典的なデータの後処理を行い、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットを0状態に射影して、前記第kのステップの出力量子状態を得るステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
  3. nステップの発展により第nのステップの発展の終状態
    Figure 2023535109000100
    を得る過程は、次の通りである、請求項2に記載の方法。

    Figure 2023535109000101
  4. 前記第nのステップの発展の終状態
    Figure 2023535109000102
    に対して古典的なデータの後処理を行う過程は、次の通りである、請求項3に記載の方法。
    Figure 2023535109000103
  5. 前記nステップの発展の各々は、1つの補助量子ビットを使用し、前記補助量子ビットは、前記nステップの発展において循環使用される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記方法は、
    前記第kのステップの発展の終状態を得た後、前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路を用いて、前記第kのステップの発展の終状態に対して変換処理を行って、第kのステップの変換後の量子状態を得るステップと、
    前記第kのステップの変換後の量子状態のエネルギー期待値を最小化することを目標として、前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータを調整するステップと、
    前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータが最適化の停止条件を満たす場合、前記第kのステップの変換後の量子状態を取得するステップと、
    前記第kのステップの変換後の量子状態に対して前記第kのステップの後処理を行って、前記第kのステップの出力量子状態を得るステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記方法は、
    前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータを調整する間、他の発展ステップに対応する変分量子回路のパラメータを一定に保つステップと、
    前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータ調整が完了した後、第k+1のステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータ調整を行うステップと、をさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記nステップの発展及び後処理は、代替的な方法として、
    ターゲット変分量子回路を使用して試行量子状態を構築し、
    前記試行量子状態をターゲット量子状態に近づけることを目標として、前記ターゲット変分量子回路のパラメータを調整し、
    前記ターゲット変分量子回路のパラメータが最適化の停止条件を満たす場合、前記ターゲット変分量子回路で構築した前記試行量子状態を、前記ターゲット量子系の基底状態として決定するとともに、前記ターゲット量子系のハミルトニアンの前記試行量子状態におけるエネルギー期待値を、前記ターゲット量子系の基底状態エネルギーとして決定する、という方法で実現される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記nステップの発展及び後処理により得られた第nのステップの出力量子状態を取得し、前記ターゲット量子系の基底状態を得る前記ステップの後に、
    前記ターゲット量子系の基底状態エネルギー
    Figure 2023535109000104
    を次の式に従って計算するステップをさらに含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
    Figure 2023535109000105
  10. 量子系の基底状態の取得装置であって、
    ターゲット量子系の初期状態を作るように構成される初期状態作成モジュールと、
    前記ターゲット量子系に対してnステップの発展及び後処理を行うように構成される発展処理モジュールであって、第kのステップの発展は、第kのステップの入力量子状態を発展させて第kのステップの発展の終状態を得ることを含み、第kのステップの後処理は、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの影響を前記第kのステップの発展の終状態から除去して、第kのステップの出力量子状態を得ることを含み、前記第kのステップの入力量子状態は、第k-1のステップの後処理により得られた第k-1のステップの出力量子状態と、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含み、kはn以下の正の整数であり、kが1に等しい場合、第1のステップの入力量子状態は、前記ターゲット量子系の初期状態と第1のステップの発展に用いられる補助量子ビットの初期状態との直積を含む発展処理モジュールと、
    前記nステップの発展及び後処理により得られた第nのステップの出力量子状態を取得し、前記ターゲット量子系の基底状態を得るように構成される基底状態取得モジュールと、
    を備える装置。
  11. 前記発展処理モジュールは、
    前記第kのステップの発展では、k番目の量子回路を用いて、前記第kのステップの入力量子状態を発展させて、前記第kのステップの発展の終状態を得、
    前記第kのステップの後処理では、k番目の測定回路を用いて、前記第kのステップの発展の終状態に対して古典的なデータの後処理を行い、前記第kのステップの発展に用いられる補助量子ビットを0状態に射影して、前記第kのステップの出力量子状態を得る、ように構成される、請求項10に記載の装置。
  12. nステップの発展により第nのステップの発展の終状態
    Figure 2023535109000106
    を得る過程は、次の通りである、請求項11に記載の装置。
    Figure 2023535109000107
  13. 前記第nのステップの発展の終状態
    Figure 2023535109000108
    に対して古典的なデータの後処理を行う過程は、次の通りである、請求項12に記載の装置。
    Figure 2023535109000109
  14. 前記nステップの発展の各々は、1つの補助量子ビットを使用し、前記補助量子ビットは、前記nステップの発展において循環使用される、請求項10に記載の装置。
  15. 前記発展処理モジュールは、さらに、
    前記第kのステップの発展の終状態を得た後、前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路を用いて、前記第kのステップの発展の終状態に対して変換処理を行って、第kのステップの変換後の量子状態を得、
    前記第kのステップの変換後の量子状態のエネルギー期待値を最小化することを目標として、前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータを調整し、
    前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータが最適化の停止条件を満たす場合、前記第kのステップの変換後の量子状態を取得し、
    前記第kのステップの変換後の量子状態に対して前記第kのステップの後処理を行って、前記第kのステップの出力量子状態を得る、ように構成される、請求項10に記載の装置。
  16. 前記発展処理モジュールは、さらに、
    前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータを調整する間、他の発展ステップに対応する変分量子回路のパラメータを一定に保ち、
    前記第kのステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータ調整が完了した後、第k+1のステップの発展に対応する変分量子回路のパラメータ調整を行う、ように構成される、請求項15に記載の装置。
  17. 前記nステップの発展及び後処理は、代替的な方法として、
    ターゲット変分量子回路を使用して試行量子状態を構築し、
    前記試行量子状態をターゲット量子状態に近づけることを目標として、前記ターゲット変分量子回路のパラメータを調整し、
    前記ターゲット変分量子回路のパラメータが最適化の停止条件を満たす場合、前記ターゲット変分量子回路で構築した前記試行量子状態を、前記ターゲット量子系の基底状態として決定するとともに、前記ターゲット量子系のハミルトニアンの前記試行量子状態におけるエネルギー期待値を、前記ターゲット量子系の基底状態エネルギーとして決定する、という方法で実現される、請求項10に記載の装置。
  18. 請求項1から9のいずれか1項に記載の方法を実行するコンピュータ機器。
  19. 請求項1から9のいずれか1項に記載の方法を実現するようにプロセッサによってロードされ実行される少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセット、又は命令セットが記憶されている、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
  20. 請求項1から9のいずれか1項に記載の方法を実現するようにプロセッサによって実行されるコンピュータ命令を含む、コンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラム。
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