JP2023529802A - 発酵プラントベース食品を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

高タンパク質量を含む発酵プラントベース食品の製造に関連する方法。【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2020年5月13日に出願された出願番号63/024,155、2020年9月11日に出願された出願番号63/077,269、2020年10月15日に出願された出願番号63/092,058、及び2020年11月19日に出願された出願番号63/115,926を有する米国仮特許出願、並びに2020年6月2日に出願された出願番号20177847.9を有する欧州特許出願に対する優先権の利益を主張し、これらの出願それぞれの全体の内容は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
背景
伝統的なヨーグルトは、ミルクを細菌培養で発酵させて作られた食品である。ギリシャヨーグルト及びアイスランドヨーグルト(「skyr」)は多くの食事上の利点があり、タンパク質が多く、健康的な腸内細菌を増強することが示されている。高タンパク質量及び濃密な食感は、これらの種類のヨーグルトが過去10年間を越えて経験した商業的成功の主要な原動力である。
最近、乳成分を含まないヨーグルトが、食事制限の広がり及び工業的畜産の著しい欠点により、人気を博している。これらの製品には、豆類(大豆)、ナッツ(アーモンド、ヘーゼルナッツ、カシューナッツ)、穀類(オーツ麦、米)、及び/又は果物(ココナッツ)などの植物から作られたヨーグルトが含まれる。現時点では、市場に出回っている多くのプラントベースのヨーグルトは、過剰な糖分と大量の低栄養価の安定化剤を含んでいる。これらの製品の大部分はまた、ゼラチン質であり、食感が柔らかすぎ、タンパク質が不足している。当産業の主要な課題は、乳成分不使用ヨーグルトを作るために使用されるプラントベースが、発酵及びヨーグルト作りに向けて牛乳を理想的なものにする「食品化学」及びその他の特性を欠いていることである。発酵に使用される細菌は、プラントベースのヨーグルトで食感、風味、口当たりを構築するために、ヨーグルトベースに十分なタンパク質が含まれていることを必要とする。ほとんどのプラントベースはタンパク質量が低いため、1つの解決策はプラントベースを濃縮することである。しかしながら、典型的な濃縮方法を使用する場合、濃縮プラントベースの炭水化物レベルは、プラントベースのヨーグルトに消費者が期待するものをはるかに上回る。
タンパク量が高く、炭水化物量が低く、濃密な食感で、安定化剤を加えていないプラントベースヨーグルトへのニーズは、現在、満たされていない。植物タンパク質、水、及び細菌培養物のみから作られる培養ヨーグルト製品は、現在、市場に存在していない。
ある特定の態様では、本明細書において、タンパク質量が高く、炭水化物量が低く、濃密な食感で、口当たりが快適で、及び/又は安定化剤無添加のプラントベースのヨーグルト製品の製造に関する方法が提供される。
ある特定の態様では、本明細書で提供されるプラントベース食品を製造する方法は、(a)乳酸菌、及び場合により複数の酵素を、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、又は3%以上の総タンパク質を含むプラントベース(例えば、オーツ麦ベース)に添加する工程、b)プラントベースを発酵させて、発酵プラントベースを生成する工程、並びに(c)発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を含む。ある特定の実施形態では、遠心分離(例えば、Q517乳成分分離機を使用)が、工程(c)において限外濾過の代わりに使用される。一部の実施形態では、プラントベースは、2.5%以上の総タンパク質を含む。ある特定の実施形態では、プラントベースは3%以上の総タンパク質を含む。
ある特定の態様では、本明細書において、プラントベース食品を製造する方法であって、(a)1%未満の総タンパク質を含むプラントベース(例えば、オーツ麦ベース)を濃縮して(例えば、炭水化物量を低減させることが望ましい場合には限外濾過によって、それ以外の場合には逆浸透を使用してもよい)、少なくとも3%の総タンパク質を含む予備濃縮プラントベースを製造する工程を含む、方法が提供される。ある特定の実施形態では、方法は、(b)乳酸菌、及び場合により複数の酵素を、濃縮プラントベースに添加する工程を更に含む。ある特定の実施形態では、方法は、(c)予備濃縮プラントベースを発酵させて、発酵プラントベースを生成する工程も含む。一部の実施形態では、方法は、(d)発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を含む。ある特定の実施形態では、遠心分離(例えば、Q517乳成分分離機を使用)が、工程(d)において限外濾過の代わりに使用される。
ある特定の態様では、本明細書において、プラントベース食品を製造する方法であって、(a)1%超(例えば、1.5%超、2%超、2.5%超、3%超)の総タンパク質を含む濃縮プラントベース(例えば、オーツ麦ベース)を希釈して(例えば、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍)、希釈プラントベースを生成する工程、(b)希釈プラントベースを濃縮して(例えば、炭水化物量を低減させることが望ましい場合には限外濾過によって、それ以外の場合には逆浸透を使用してもよい)、少なくとも1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%、2%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3.0%の総タンパク質を含む再濃縮プラントベースを製造する工程を含む、方法が提供される。一部の実施形態では、希釈工程の間に添加される水の量は、次の濃縮工程によってどれくらい多くの炭水化物量を除去するかに依存する。ある特定の実施形態では、方法は、(c)乳酸菌、及び場合により複数の酵素を予備濃縮プラントベースに添加する工程を更に含む。一部の実施形態では、方法は、(d)再濃縮プラントベースを発酵させて、発酵プラントベースを生成する工程を含む。一部の実施形態では、方法は、(e)発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を含む。ある特定の実施形態では、遠心分離(例えば、Q517乳成分分離機を使用)が、工程(e)において限外濾過の代わりに使用される。一部の実施形態では、再濃縮プラントベースは、少なくとも2.5%の総タンパク質を含む。ある特定の実施形態では、再濃縮プラントベースは、少なくとも3%の総タンパク質を含む。
ある特定の態様では、本明細書において、(a)3.5%超(例えば、4%超、4.5%超、5%超、5.5%超)の総タンパク質を含む濃縮プラントベース(例えば、オーツ麦ベース)を希釈して(例えば、少なくとも2倍、少なくとも3倍、少なくとも4倍、少なくとも5倍、少なくとも6倍、少なくとも7倍、少なくとも8倍、少なくとも9倍、少なくとも10倍)、希釈プラントベースを生成する工程を含む、プラントベース食品を製造する方法が提供される。一部の実施形態では、プラントベースは、水で希釈される。一部の実施形態では、外来タンパク質(例えば、外来植物タンパク質)が、希釈プラントベースに添加される。一部の実施形態では、外来タンパク質を添加して、希釈プラントベースのタンパク質量を少なくとも3%の総タンパク質に増加させる。ある特定の実施形態では、方法は、(b)乳酸菌、及び場合により複数の酵素を、希釈プラントベースに添加する工程を更に含む。一部の実施形態では、方法は、(c)希釈プラントベースを発酵させて、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を含む。一部の実施形態では、方法は、発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を含む。ある特定の実施形態では、遠心分離(例えば、Q517乳成分分離機を使用)が、限外濾過の代わりに使用される。
ある特定の態様では、本明細書で提供されるプラントベース食品を製造する方法は、外来タンパク質(例えば、植物タンパク質)を、3%未満の総タンパク質(例えば、2.5%未満の総タンパク質、2%未満の総タンパク質、1.5%未満の総タンパク質、1%未満の総タンパク質)を有するプラントベース(例えば、オーツ麦ベース)に添加して、少なくとも3%の総タンパク質(例えば、少なくとも3.5%の総タンパク質、少なくとも4%の総タンパク質)を有する補充プラントベースを生成する工程を含む。一部の実施形態では、方法は、(b)乳酸菌、及び場合により複数の酵素を、補充プラントベースに添加する工程を更に含む。ある特定の実施形態では、方法は、(c)プラントベースを発酵させて、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を含む。一部の実施形態では、方法は、発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を含む。ある特定の実施形態では、遠心分離(例えば、Q517乳成分分離機を使用)が、限外濾過の代わりに使用される。
ある特定の態様では、本明細書で提供されるプラントベース食品を製造する方法は、(a)乳酸菌、及び場合により複数の酵素を、3%以上の総タンパク質を含むプラントベース(例えば、オーツ麦ベース)に添加する工程を含む。一部の実施形態では、外来タンパク質が、プラントベースに添加される。ある特定の実施形態では、方法は、(b)プラントベースを発酵させて、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を更に含む。一部の実施形態では、方法は、発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、増加したタンパク質量(例えば、少なくとも5%、少なくとも5.5%、少なくとも6%、少なくとも6.5%、少なくとも7%、少なくとも7.5%、少なくとも8%の総タンパク質)を含む乳成分不使用食品を製造する工程を含む。ある特定の実施形態では、遠心分離(例えば、Q517乳成分分離機を使用)が、限外濾過の代わりに使用される。
ある特定の態様では、本明細書において、本明細書で提供される方法に従って製造された食品が提供される。
詳細な説明
全般
ある特定の態様では、本明細書において、タンパク質量が高く、炭水化物量が低く、濃密な食感で、口当たりが快適で、及び/又は安定化剤無添加のプラントベースのヨーグルト製品の製造に関する方法が提供される。
主要な課題は、乳成分不使用ヨーグルトを作るために使用されるプラントベースが、発酵及びヨーグルト作りに向けて牛乳を理想的なものにする「食品化学」及び特性を欠いていることである(例えば、牛乳に対するオーツミルクの例が示される)。伝統的な乳成分発酵における食感、風味、口当たりを構築するために、細菌は、十分なタンパク質を有することを必要とする。しかしながら、濃縮プラントベースを使用する場合、最終生成物中の糖分が許容できないレベルに至ることがしばしばある。
本明細書に開示されるように、この炭水化物の問題に対処するため、本発明者らは、プラントベース(特にオーツ麦ベース)の処理に限外濾過及び/又は逆浸透技術を適用し、(限外濾過を介して)糖分/炭水化物を洗い流し、発酵前に(限外濾過及び/又は逆浸透を介して)タンパク質を濃縮した。このアプローチの課題の1つは、プラントベースの処理又はそのような目的のためにこの種の機器を使用するためのガイドラインがないことである。同様に、タンパク質レベルのさらなる増加に対処するために、本発明者らは、発酵後にも限外濾過濃縮方法及び/又は遠心分離方法を使用した。再度、プラントベースのヨーグルトの処理にこの種の機器を使用するためのガイドラインはなかった。
本明細書に開示されるように、プラントベース食品の製造への限外濾過、遠心分離、及び逆浸透技術の新たな適用を通じて、本発明の方法は、高タンパク質、低糖分のヨーグルト製品の製造を可能にする。得られた製品は、外来の安定化剤を添加する必要なしに、濃密な食感及び良好な口当たりを有することができる。更に、本発明の方法は、外来タンパク質を製品に添加することなしに、高タンパク質ヨーグルトを製造することも可能にする(ただし、一部の実施形態では、外来タンパク質を添加して、最終製品のタンパク質量をさらに増加させてもよい)。
定義
組成物の「タンパク質量」又は「総タンパク質」は、組成物の総重量に対する組成物中に存在するタンパク質の重量に相当する。タンパク質量は重量パーセンテージで表される。タンパク質量は、総窒素の測定に基づいて乳成分のタンパク質量を決定するための基準方法としてのケルダール(Kjeldahl)分析(NF EN ISO 8968-1)によって測定され得る。窒素に、係数、典型的には乳タンパク質について6.38(オーツ麦タンパク質についてはより低い数の約5.83)を乗算し、結果を総タンパク質として表す。この方法は、AOAC Method 991.20(1)及びInternational Dairy Federation Standard(IDF)20B:1993の両方に記載されている。通常、総タンパク質量は、製品を調製するために使用される全ての成分について公知であり、総タンパク質量は、これらのデータから計算される。
「炭水化物」とは、糖又は糖のポリマーを指す。「糖」、「多糖」、「炭水化物」及び「オリゴ糖」という用語は、互換的に使用し得る。ほとんどの炭水化物は、多くのヒドロキシル基を有する(分子の各炭素原子に通常1つのヒドロキシル基を有する)アルデヒド又はケトンである。炭水化物は一般にCnH2nOnの分子式を有する。炭水化物は、単糖、二糖、三糖、オリゴ糖、又は多糖であり得る。最も基本的な炭水化物は、単糖、例えば、グルコース、スクロース、ガラクトース、マンノース、リボース、アラビノース、キシロース、及びフルクトースである。二糖は、二つの単糖が結合したものである。例示的な二糖としては、スクロース、マルトース、セロビオース、及びラクトースが挙げられる。典型的に、オリゴ糖は3~6個の単糖単位を含み(例えば、ラフィノース、スタキオース)、多糖は6個以上の単糖単位を含む。例示的な多糖類としては、デンプン、グリコーゲン、及びセルロースが挙げられる。炭水化物は、修飾糖単位、例えば、水酸基が除去された2'-デオキシリボース、水酸基がフッ素で置換された2'-フルオロリボース、又はグルコースの窒素含有形態であるN-アセチルグルコサミンを含んでもよい(例えば、2'-フルオロリボース、デオキシリボース、及びヘキソース)。炭水化物は、多くの異なる形態、例えば、配座異性体、環状形態、非環状形態、立体異性体、互変異性体、アノマー、及びアイソマーで存在し得る。
本明細書において、「脂質」としては、脂肪、油、トリグリセリド、コレステロール、リン脂質、任意の形態の脂肪酸、例えば遊離脂肪酸が挙げられる。脂肪、油及び脂肪酸は、飽和であってもよく、不飽和(シス若しくはトランス)であってもよく、又は部分的に不飽和(シス若しくはトランス)であってもよい。組成物の「脂肪量」は、組成物の総重量に対する組成物中に存在する脂肪分の重量に相当する。脂肪量は重量パーセンテージで表される。脂肪量は、標準NF ISO 8262-3に記載のWeibull-Berntrop重量測定法により測定することができる。通常、脂肪量は、組成物を調製するために使用される成分の脂肪量に基づいて公知であり、生成物の脂肪量は、これらのデータに基づいて計算される。
「低減された炭水化物濃度」という用語は、本明細書において、初期状態、及び/又は裏ごしされた酸性の乳成分不使用製品を製造するために使用される標準的なプロセスに従って製造された製品又は組成物と比較して、炭水化物濃度が低い製品又は組成物を説明するために使用される。ある特定の実施形態では、炭水化物濃度は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、又はそれよりも低下する。
用語「重量パーセント」は、別途指定されない場合、対応する生成物の総重量に基づくものである。例えば、炭水化物を2.00重量%の量で含む材料、組成物又は製品は、材料、組成物又は製品の総重量に対して2.00重量%であることを意味する。
生成物の「乾燥物」は、生成物の総重量に対する生成物中に存在する不揮発性成分の重量に相当する。乾燥物は重量パーセンテージで表される。「不揮発性成分」は、103~105℃での生成物の蒸発工程後に残る固形物に相当する。乾燥物は、102℃での加熱工程を含むNF V04 370に開示される方法によって測定することができる。通常、乾燥物は、製品を調製するために使用される全ての成分について公知であり、乾燥物はこれらのデータから計算される。
「プラント」という用語は、植物界の任意の生物を指し、穀類、果物、野菜として記載される植物、並びに植物の部分、例えば、根、茎、幹、カルス、葉、葉片、果実、花、種子、又は樹皮などを含む。本明細書で提供されるある特定の実施形態では、プラントは、オーツ麦である。
「プラントベース」という用語は、大部分又は全体が、植物、例えば、野菜、穀類、ナッツ、種子、豆類、及び果物に由来する食物からなり、動物性製品をほとんど又はまったく含まない、食品を指す。本明細書で提供されるある特定の実施形態では、プラントベースは、オーツ麦ベースである。
「エキソペプチダーゼ」という用語は、ペプチド鎖の末端で個々のアミノ酸の切断を触媒することができるペプチダーゼを指す。
プラントベース材料
ある特定の態様では、本明細書において、プラントベース材料から乳成分不使用食品を製造する方法が提供される。一部の実施形態では、プラントベース材料は、米、ヘーゼルナッツ、クルミ、大豆、タイガーナッツ、麻、そば、アーモンド、カシューナッツ、カシュー、ピリ、ココナッツ、亜麻仁、プランテン、オーツ麦、エンドウ豆、及び/又はそれらの組合せである。一部の実施形態では、プラントベース材料は、プラントベースミルクである。プラントベースミルクには、オーツ麦、大豆、米、アーモンド、亜麻、ココナッツ、ヒマワリ、エンドウ豆、カシュー、ピーナッツ、その他及び/又はそれらの組合せに由来するミルクを含んでもよい。一部の実施形態では、プラントベースは、粉末化形態、乾燥形態、脱殻形態、スティールカット形態、圧延形態、又は任意の他の形態である。これらは、安定化(つまり、蒸気のような熱源で処理して、リパーゼのような特定の天然酵素を不活性化)してもよく、又は安定化しない(熱源で処理しない)ままでもよい。天然状態で保存されているタンパク質の量が多い原料を用いることが好ましい。「天然状態で保存されている」とは、原料中のタンパク質が変性されていないか、又は変性された程度がわずか、例えば10重量%又は20重量%であることを意味する。
一部の実施形態では、プラントベースは、オーツ麦ベースである。一部の実施形態では、プラントベースは、乾燥オーツ麦ベースである。一部の実施形態では、プラントベースは、水性オーツ麦ベースである。一部の実施形態では、プラントベースは、オーツミルクである。一部の実施形態では、オーツ麦ベースは、オートブラン粒子を含む。オートブランは、粉砕技術により分離することができるオーツ麦の胚乳及び胚を包む細胞壁層である。一部の実施形態では、オートブラン粒子を含むオーツ麦ベースは、オートブラン、ホールグロートミール(ホールミール)、ロールドオーツ、グロート又はオーツ麦胚乳粉である。一部の実施形態では、オートブラン粒子は、25μm以上の平均サイズを有し得る。
一部の実施形態では、オーツ麦ベース食品を製造するために使用されるオーツ麦は、オーツ麦ベース食品を製造するための出発物質として使用される前に、乾式加熱又は湿式加熱される。加熱処理の目的は、リパーゼ及びリポキシゲナーゼを不活化することである。リパーゼ及びリポキシゲナーゼの不活化は、生成物の変敗を防ぐことを示す。蒸気による加熱処理は、オーツ麦タンパク質の変性を低く抑えるために、避けるか、又は少なくともできるだけ短い時間に保つか、及び/又はできるだけ低い温度で実施する必要がある。一部の実施形態では、オーツ麦ベース材料は、加熱処理されていない、特に蒸されていない、未脱穀であるか又は脱穀/裸の粉砕された乾燥オーツ麦粉である。しかしながら、加熱処理されていない湿式粉砕オーツ麦粉、又は任意の画分の乾式粉砕オーツ麦粉を使用してもよい。特に好ましいのは、乾式粉砕非加熱処理オーツ麦、非加熱処理オートブラン、及び蒸されていないオーツ麦の使用である。オーツ麦ベース食品は、米国特許出願公開第2004/0258829号、同第2012/0034341号、同第2016/0106125号、同第2019/0191730号、国際公開第2014/123466号、国際公開第2000/30457号、欧州特許出願公開第2996492号に記載されており、それらの全体が参照により援用される。
一部の実施形態では、プラントベースは、発酵の前に、場合により加熱殺菌される。一部の実施形態では、プラントベースは83℃、84℃、85℃、86℃、87℃、88℃、89℃、90℃、91℃、92℃、94℃、95℃、96℃、又は97℃で場合により加熱殺菌される。一部の実施形態では、プラントベースは2、3、4、5、6、7、8分間、場合により加熱殺菌される。
一部の実施形態では、プラントベースは、場合により、発酵の前に均質化される。一部の実施形態では、プラントベースは、場合により、加熱殺菌の前に均質化される。一部の実施形態では、プラントベースは、100、150、200、250、300、350、400、450Mpaで均質化される。
一部の実施形態では、外来タンパク質が、場合により、プラントベースに添加される。一部の実施形態では、外来タンパク質は、場合により、発酵の前にプラントベースに添加される。一部の実施形態では、外来タンパク質は、場合により、均質化の前にプラントベースに添加される。外来タンパク質は、動物又は植物由来であり得る。
一部の実施形態では、プロバイオティクス細菌が、場合により、プラントベースに添加される。
一部の実施形態では、酵母及び/又はカビが、場合により、プラントベースに添加される。
一部の実施形態では、プラントベースは、1%以上の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、プラントベースは3~4%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、プラントベースは3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、プラントベースは約3.5%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、プラントベースは40~46℃で発酵される。一部の実施形態では、プラントベースは43℃で発酵される。一部の実施形態では、プラントベースは、少なくとも3時間発酵される。一部の実施形態では、プラントベースは3~5時間発酵される。一部の実施形態では、発酵プラントベースは約4~5のpHを有する。
一部の実施形態では、1%未満の総タンパク質を含むプラントベースを濃縮して、少なくとも3%の総タンパク質を含む予備濃縮プラントベースを生成する。一部の実施形態では、1%未満の総タンパク質を含むプラントベースは限外濾過又は逆浸透によって濃縮され、予備濃縮プラントベースを生成する。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは3~4%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは約3.5%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは40~46℃で発酵される。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは43℃で発酵される。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは、少なくとも3時間発酵される。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは3~5時間発酵される。一部の実施形態では、発酵プラントベースは約4~5のpHを有する。
一部の実施形態では、プラントベースは、少なくとも3%の総タンパク質を含む濃縮プラントベースである。一部の実施形態では、濃縮プラントベースを希釈して、2%以下の総タンパク質(例えば、約1%の総タンパク質)を含む希釈プラントベースを生成する。一部の実施形態では、濃縮プラントベースは水で希釈される。一部の実施形態では、濃縮プラントベースは、別のプラントベースで希釈される。希釈プラントベースの重量基準での炭水化物濃度は、材料又は生成物の重量基準での炭水化物濃度よりも低く、特に少なくとも1/2倍であり、より特には少なくとも1/10倍である。希釈プラントベースは、さらに特には、炭水化物を実質的に含有しない。一部の実施形態では、希釈プラントベースは、8%以下の総炭水化物を含む。一部の実施形態では、希釈プラントベースは3%、4%、5%、6%、7%、又は8%の総炭水化物を含む。一部の実施形態では、透析濾過を使用して、プラントベースから炭水化物を除去してもよい。一部の実施形態では、希釈プラントベースを濃縮して、約2%の総タンパク質を含む予備濃縮プラントベースを生成する。一部の実施形態では、希釈プラントベースは、限外濾過又は逆浸透によって濃縮され、予備濃縮プラントベースを生成する。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは3~4%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは約3.5%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは40~46℃で発酵される。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは43℃で発酵される。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは、少なくとも3時間発酵される。一部の実施形態では、予備濃縮プラントベースは3~5時間発酵される。一部の実施形態では、発酵プラントベースは約4~5%のpHを有する。
発酵
ある特定の態様では、本明細書において、発酵によって乳成分不使用食品を製造する方法が提供される。一部の実施形態では、プロセスは、乳酸菌のうちの少なくとも1つの菌株による発酵工程を伴う。この工程では、液状プラントベース材料に乳酸菌を植菌し、次いで、混合物を発酵温度で発酵させる。そのような植菌及び発酵操作は、当業者にとって公知である。そのような発酵工程が実施される場合、最初のプラントベース材料は、当業者にとって周知であるラクトース、グルコース、ガラクトース、又はそれらの混合物を含有する必要がある。
発酵の間に、乳酸菌は乳酸を生成し、これによりpHが低下する。pHが低下すると、タンパク質は凝固して、典型的には破壊pHにて、カードを形成する。破壊pHは、より特には3.5~5.0、さらに特には4.00~5.00、さらにより特には4.50を超えて4.80までであり得る。一部の実施形態では、発酵プラントベースのpHは約4~5である。
一部の実施形態では、発酵温度は35℃~50℃、より詳細には40℃~46℃であり得る。一部の実施形態では、発酵は34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、40℃、41℃、42℃、43℃、44℃、45℃、46℃、47℃、48℃、49℃、50℃、又は51℃である。一部の実施形態では、発酵温度は43℃である。
一部の実施形態では、プラントベースは、少なくとも3時間発酵される。一部の実施形態では、プラントベースは3、4、5、6、7、8又はそれより長い時間発酵される。
本明細書で提供される方法の一部の実施形態では、プラントベースの発酵は、場合により複数の酵素を添加し、場合によりプラントベースに添加することによって実施される。一部の実施形態では、プラントベースの発酵は、トランスグルタミナーゼ酵素を用いて行われる。トランスグルタミナーゼは、ストレプトマイセス・モバラエンシス(Streptomyces mobaraensis)によって産生される酵素である。発酵に使用されるトランスグルタミナーゼ製品の例は、トランスグルタミナーゼ、乳タンパク質、及びラクトースの混合物を含むBDF PROBIND CH 2.0(BDF Ingredients)である。
本明細書で提供される方法の一部の実施形態では、プラントベースの発酵は、エキソペプチダーゼを用いて行われる。エキソペプチダーゼは、乳成分不使用食品の苦味を低減するために使用される。エキソペプチダーゼは、ポリペプチド鎖のC末端又はN末端からアミノ酸を切断する。エキソペプチダーゼを使用して、苦味ペプチドを除去することによって苦味を制御することができる。典型的に、エキソペプチダーゼは、約6.0~約8.0のpH及び約50℃~約60℃の温度で最適な活性を有する食品グレードの酵素である。エキソペプチダーゼは、微生物起源のものであり得る。本発明のプロセスでの使用に好適なエキソペプチドの例としては、Flavorpro(商標)937MDP(Biocatalysts)(表1)、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)由来のアミノペプチダーゼ(参照によりその全体が援用される国際公開第96/28542号における配列番号2)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)由来のアミノペプチダーゼ(UNIPROTE:Q65DH7)、アスペルギルス・オリザエ由来のカルボキシペプチダーゼD(UNIPROT:Q2TZ11)、アスペルギルス・オリザエ由来のカルボキシペプチダーゼY(UNIPROT:Q2TYA1)、及びこれらの組合せが挙げられる。
Figure 2023529802000001
本明細書で提供される方法の一部の実施形態では、プラントベースの発酵は、アミラーゼ酵素を用いて行われる。アミラーゼ酵素は、プラントベースのグルコース又はマルトース量を増加させ、乳酸菌による発酵を促進する。アミラーゼは、αアミラーゼ、βアミラーゼ、又はそれらの混合物であり得る。アミラーゼは、6時間未満、0.5時間~4時間、特に約1時間~約2時間の期間にわたるデンプンの有意な加水分解に十分な量で添加され、デンプンの50重量%超、特に80重量%超、更には90重量%超の加水分解が有意であると考えられる。典型的には、アミラーゼは、デンプン1g当たり140~250のBetamyl-3単位及び0.5~4のCeralpha単位、特にデンプン1g当たり約180のBetamyl-3単位及び約1のCeralpha単位のアミラーゼ活性をもたらす量で添加される。プラントベース材料をαアミラーゼ又はβアミラーゼと接触させるための好ましい温度は30℃~70℃、特に55℃~65℃、より好ましくは約60℃の温度である。液状プラントベース材料に発酵可能な糖が十分に含まれていない場合、アミラーゼ酵素を添加してもよい。アミラーゼ酵素は、発酵可能な糖の開始濃度に応じて、及び/又は発酵生成物の冷却によるこれらの酵素の不活化後に所望される最終炭水化物量に応じて、乳酸菌が添加される前に、又は乳酸菌の添加と同時に、又は乳酸菌が添加された後のある時点で添加することができる。
乳酸菌
ある特定の態様では、本明細書において、乳酸菌を伴う発酵によって乳成分不使用食品を製造する方法が提供される。適切な乳酸菌は、当業者にとって公知である。乳酸菌は、本明細書において、発酵物、培養物、又は出発物質と称され得る。使用することができる乳酸菌の例としては、ラクトバチルス菌(Lactobacilli)、例えば、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)、ラクトバチルス・カセイ(Lactobacillus casei)、ラクトバチルス・パラカセイ(Lactobacillus paracasei)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)、ラクトバチルス・ジョンソニ(Lactobacillus johnsonii)、ラクトバチルス・ヘルベティクス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus);連鎖球菌(Streptococci)、例えば、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus cremoris);ビフィズス菌(Bifidobacteria)、例えば、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis);ラクトコッカス菌(Lactococci)、例えば、ラクトコッカス・ラクチス亜種ラクチス(Lactococcus lactis subsp. lactis)、ラクトコッカス・ラクチス亜種クレモリス(Lactococcus lactis subsp. cremoris);プロピオニバクテリウム菌(Propionibacterium)、例えば、プロピオニバクテリウム・フロイデンライヒイ(Propionibacterium freudenreichii)、プロピオニバクテリウム・フロイデンライヒイ亜種シャーマニイ(Propionibacterium freudenreichii ssp shermanii)、プロピオニバクテリウム・アシディプロピオニチ(Propionibacterium acidipropionici)、プロピオニバクテリウム・トエニイ(Propionibacterium thoenii)並びにこれらの混合物及び/又は組合せが挙げられる。
乳酸菌は、ラクトバチルス・デルブルエッキ亜種ブルガリカス(Lactobacillus delbrueckii ssp. bulgaricus)(つまり、ラクトバチルス・ブルガリカス(Lactobacillus bulgaricus))菌及びストレプトコッカス・サリバリウス亜種サーモフィラス(Streptococcus salivarius ssp. thermophilus)(つまり、ストレプトコッカス・サーモフィルス)菌を含むものでもよく、本質的にそれらからなるものでもよく、又はそれらからなるものでもよい。本発明で使用される乳酸菌は、典型的に、ストレプトコッカス・サーモフィルス菌及びラクトバチルス・ブルガリカス菌の共生を含む。この共生は公知であり、しばしばヨーグルト共生と呼ばれる。例としては、Dupontによって市販されている培養物YoMix(登録商標)495が挙げられる。
本発明で使用される乳酸菌は、典型的には、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトバチルス・ブルガリカス菌、ラクトバチルス・アシドフィルス、特に2つのラクトバチルス・アシドフィルスの共生を含む。
一部の実施形態では、本発明で使用される乳酸菌は、番号CNCM I-1632で寄託されているラクトバチルス・デルブルエッキ亜種ブルガリカス、又は番号CNCM I-1519で寄託されているラクトバチルス・デルブルエッキ亜種ブルガリカス、又は番号CNCM I-2787で寄託されているラクトバチルス・デルブルエッキ亜種ブルガリカス、又は番号CNCM I-2273で寄託されているラクトバチルス・アシドフィルス、又は番号CNCM I-4993で寄託されているラクトバチルス・ラムノサス、番号CNCM-1630で寄託されているストレプトコッカス・サーモフィルス、又は番号CNCM-4992で寄託されているストレプトコッカス・サーモフィルス、又は番号CNCM-5030で寄託されているストレプトコッカス・サーモフィルス、又は番号CNCM-1631で寄託されているラクトコッカス・ラクチス亜種ラクチス、又は番号CNCM-3558で寄託されているラクトコッカス・ラクチス亜種クレモリス、又は番号CNCM-2494で寄託されているビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクチス(Bifidobacterium animalis subsp. lactis)及びそれらの組合せが挙げられる。上記の乳酸菌は、ブダペスト条約に基づき、パスツール研究所(Institut Pasteur)本部(25 rue du Docteur Roux 75724 PARIS Cedex 15 FRANCE)にあるCollection Nationale de Cultures de Micro-Organismes(CNCM)に保管されている。
一部の実施形態では、発酵中に他の細菌を添加してもよく、そのような細菌には、プロバイオティクス細菌が含まれ得る。プロバイオティクス細菌は、当業者にとって公知である。プロバイオティクス細菌の例としては、一部のビフィズス菌及びラクトバチルス菌、例えば、ビフィドバクテリウム・ブレビス(Bifidobacterium brevis)、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリウム・アニマリス・ラクチス(Bifidobacterium animalis lactis)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ラクトバチルス・ヘルベティクス、ラクトバチルス・カセイ、ラクトバチルス・カセイ・パラカセイ(Lactobacillus casei paracasei)、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・ラムノサス、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ロイテリ、ラクトバチルス・デルブルエッキ亜種ブルガリカス、ラクトバチルス・デルブルエッキ亜種ラクチス(Lactobacillus delbrueckiisubsplactis)、ラクトバチルス・ブレビス、ラクトバチルス・フェルメンタム(Lactobacillus fermentum)及びこれらの混合物が挙げられる。
乳酸菌は、任意の適切な形態で、例えば、噴霧乾燥形態、凍結乾燥形態、又は凍結形態、好ましくは液体形態で導入されてもよい。プラントベース材料への乳酸菌の導入は、植菌とも呼ばれる。
一部の実施形態では、乳成分不使用発酵製品は、生体形態又は生存可能形態の乳酸菌を有する。
一部の実施形態では、本発明において使用される乳酸菌は、典型的に、ビフィズス菌種、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・デルブルエッキ亜種ブルガリカス、ラクトバチルス・パラカセイ及びストレプトコッカス・サーモフィルスの培養物を含む。発酵に使用される乳酸菌製品の例は、YoFlex(登録商標)YF-L02 DA(CHR HANSEN)(表2及び表3)である。
Figure 2023529802000002
Figure 2023529802000003
濾過方法
ある特定の態様では、本明細書において、発酵プラントベースから乳成分不使用食品を製造するための濾過方法が提供される。一部の実施形態では、発酵プラントベースの濾過は、限外濾過によって行われる。ある特定の実施形態では、遠心分離(例えば、Q517乳成分分離機を使用)が、限外濾過の代わりに使用される。
限外濾過により、塩、糖、有機酸、及び低分子ペプチドが半透膜の細孔を通過するが、タンパク質、脂肪、及び多糖類は保持される。限外濾過は、フィード流内の微粒子のサイズ及び形状に基づいて、フィード流内の異なる成分を分離するクロス濾過の原理を用いる。限外濾過に使用される膜の一例は、平板膜である。平板膜は、ポリプロピレン(PP)支持材料を基礎としてポリスルホン又はポリエーテルスルホンポリマーのいずれかで作られており、これによりpH及び温度範囲の拡大が可能である。平板膜は、高pH及び高温に対して耐性がある。平板膜は、様々なフラックス特性、分子量カットオフ値、及び阻止能力を有するものが利用可能である。平板膜の例は、Alfa Laval Dairy UF-pHt(商標)平板膜(例えば、膜型GR60PP)である。Alfa Laval Dairy UF-pHt(商標)平板膜の推奨動作限界は、以下の表4に列挙されている。
Figure 2023529802000004
限外濾過に使用される膜の別の例は、「スパイラル濾過システム」又は「透析濾過システム」として知られるスパイラル膜である。スパイラル膜は、ポリエステル(PET)又はポリプロピレン(PP)支持材料を伴ったポリスルホン又はポリエーテルスルホンのいずれかのポリマー膜の構築に基づいており、これによりpH及び温度範囲の拡大が可能である。ポリプロピレンをベースとするスパイラル膜は、高pH及び高温に対して耐性がある。スパイラル膜の例は、Alfa Laval Dairy UF-PETスパイラル膜及びAlfa Laval Dairy UF-pHt(商標)スパイラル膜である。Alfa Laval Dairyスパイラル膜の標準構成は表5に列挙されている。Alfa Laval Dairyスパイラル膜の標準サイズは、表6に列挙されている。Alfa Laval Dairyスパイラル膜のクロスフロー及び圧力降下測定値は、表7に列挙されている。Alfa Laval Dairyスパイラル膜の推奨動作限界は、表8に列挙されている。
Figure 2023529802000005
Figure 2023529802000006
Figure 2023529802000007
Figure 2023529802000008
一部の実施形態では、発酵プラントベースの限外濾過は、プレート及びフレーム濾過システムによって行われる。プレート及びフレーム濾過システムは、積み重なって配置された膜支持プレートの間に挟まれた膜で構成されている。フィード材料は、平行流用に又は平行チャネルと連続チャネルの組合せとして構成され得る非常に狭いチャネルに押し通される。
一部の実施形態では、発酵プラントベースの限外濾過は、セラミック濾過システムによって行われる。セラミック濾過システムは、セラミック表面の細孔のネットワークを使用して液体を濾過する。
本明細書で提供される方法の一部の実施形態では、発酵プラントベースの濾過は、逆浸透によって実行される。
本明細書において提供される方法のある特定の実施形態では、発酵プラントベースの濾過は、発酵プラントベースの限外濾過による代わりに遠心分離(例えば、Q517乳成分分離機を使用)によって行われる。
乳成分不使用食品の組成
ある特定の態様では、本明細書において、乳成分不使用食品を製造する方法が提供される。ある特定の実施形態では、乳成分不使用食品は、(例えば、濾過を受ける前と比較して)増加したタンパク質量を含む。一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、少なくとも6%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、又は13%の総タンパク質を含む。一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、7%の総タンパク質を含む。タンパク質量は、総窒素の測定に基づいて乳成分のタンパク質量を決定するための基準方法としてのケルダール分析(NF EN ISO 8968-1)によって測定され得る。窒素に、係数、典型的には乳タンパク質について6.38を乗算し、結果を総タンパク質として表す。オーツ麦タンパク質については、5.83の係数が典型的に使用される(FAO FOOD AND NUTRITION PAPER 77, Food energy - methods of analysis and conversion factors, Report of a Technical Workshop, Rome, 3-6 December 2002, FOOD AND AGRICULTURE ORGANIZATION OF THE UNITED NATIONS, Rome, 2003)。この方法は、AOAC Method 991.20(1)及びInternational Dairy Federation Standard(IDF)20B:1993の両方に記載されている。通常、総タンパク質量は、製品を調製するために使用される全ての成分について公知であり、総タンパク質量は、これらのデータから計算される。
一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、8%以下の総炭水化物を含む。一部の実施形態では、乳成分不使用食品は約4%、5%、6%、7%又は8%の総炭水化物を含む。炭水化物濃度を測定するのに好適なアッセイとしては、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)及びパルスドアンペロメトリ検出を用いた高速陰イオン交換クロマトグラフィー(HPAEC-PAD)が挙げられる。好ましくは、HPAEC-PADが使用される。ラクトース濃度を測定するためのアッセイとしては、液体クロマトグラフィー(LC)を利用して存在するラクトースを検出するAssociation of Official Agricultural Chemists (AOAC)984.22が挙げられる。
一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、ヨーグルトである。一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、ケフィアである。一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、ヒトによる消費を企図したものである。一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、他の食品に対する添加剤又は成分である。
一部の実施形態では、本発明の方法によって製造される乳成分不使用食品は、改善された官能特性を有する。一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、改善された風味、例えば、より少ないオフフレーバー及び/又はより少ない苦味を有する。
一部の実施形態では、乳成分不使用食品内の部分加水分解植物タンパク質は、動物タンパク質からのゲルと同様の機械的強度及び保水能力を有するゲルを形成する。植物タンパク質ゲルは、乳成分不使用食品において、食感及び構造を提供し得る。一部の実施形態では、乳成分不使用食品の食感は、クリーミーである。
一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、場合により、安定化剤及び/又は乳化剤を用いて製造される。一部の実施形態では、安定化剤及び乳化剤は、乳成分不使用食品の粘度を調節する。一部の実施形態では、安定化剤及び乳化剤は、乳成分不使用食品の食感及び/又は口当たりを調節する。一部の実施形態では、安定化剤は、親水コロイドである。安定化剤としては、例えば、デンプン、キサンタン、グアーガム、ローカストビーンガム、カラヤガム、トラガントガム、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸塩、ペクチン、カラギーナン、ゼラチン、ゲラン、及び寒天等が挙げられるが、これらに限定されない。乳化剤としては、レシチン、モノグリセリド、ジグリセリド、及びポリソルベート等が挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、場合により、添加された脂肪及び油を用いて作製される。脂肪及び油の例としては、キャノーラ油、ヒマワリ油、ココナッツ油、ココナッツ脂、カカオ脂が挙げられるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、食感改変剤が、食品の全体的な食感又は口当たりを改変するために使用される。食感改変剤としては、ゲル化剤(例えば、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、天然ガム)、安定化剤(例えば、寒天、ペクチン、アラビアガム、ゼラチン)、乳化剤(例えば、レシチン、脂肪酸のモノグリセリド及びジグリセリド(E471)、ポリソルベート、キャノーラ油)、脂肪酸のモノグリセリド及びジグリセリドのエステル(E472a-f)、並びに増粘剤(例えば、グアーガム、キサンタンガム、ペクチン、寒天、カラギーナン、アルギン酸)が挙げられる。
本明細書に提供される方法の一部の実施形態では、乳成分不使用食品の食感は、テクスチャーアナライザー、例えば、CT3(商標)テクスチャーアナライザー(AMETEK Brookfield)(表9)を用いて分析され得る。
Figure 2023529802000009
本明細書に提供される方法の一部の実施形態では、乳成分不使用食品の水分は、水分計DBS(KERN)などの電子水分計で分析され得る。
本明細書に提供される方法の一部の実施形態では、乳成分不使用食品の屈折率は、屈折計、例えばデジタルハンドヘルド「Pocket」屈折計(PAL)などで分析され得る。
一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、場合により、外来タンパク質、ミネラル源、ビタミン源、炭水化物源、又は混合物で強化され得る。強化源の例としては、カルシウム源、ビタミンD源及びタンパク質源が挙げられる。外来タンパク質は、動物源又は植物源由来であってもよい。外来タンパク質源は、様々な材料から選択され得、例えば、限定されないが、乳タンパク質、ホエイタンパク質、カゼイン酸塩、大豆タンパク質、卵白、ゼラチン、コラーゲン、及びそれらの組合せが挙げられる。
一部の実施形態では、乳成分不使用食品は、天然又は人工の香味成分と混合され得る。例えば、乳成分不使用食品は、果物、ナッツ、又は種子と混合され得る。そのような成分は、組成物と組み合わせて実質的に均一な香味製品を形成してもよく、又は例えば、組成物の底の果実などのように不均一な様式で存在させてもよい。香味組成物の非限定的な例としては、チョコレート、イチゴ、桃、ラズベリー、バニラ、バナナ、コーヒー、モカ、及びそれらの組合せが挙げられる。
一部の実施形態では、乳成分不使用食品の粘度は、100cP~200cP、50cP~100cP、25cP~50cP、又は10cP~25cPである。粘度は、Brookfield Visco DV-II+機器で測定することができる。
[実施例]
[実施例1]
予備濾過工程有りでオーツミルクから作られる発酵食用製品の調製
目的:ゲランガム/デンプン/ペクチン/寒天等の安定化剤を添加せず、場合により植物タンパク質を強化した、オーツ麦から作られる発酵食用製品を製造すること。プロトコルには予備濾過工程が含まれる。
Figure 2023529802000010
Figure 2023529802000011
[実施例2]
予備濾過工程無しでオーツミルクから作られる調製
目的:ゲランガム/デンプン/ペクチン/寒天等の安定化剤を添加せず、場合により植物タンパク質を強化した、オーツ麦から作られる発酵食用製品を製造すること。プロトコルは予備濾過無しで行う。
Figure 2023529802000012
Figure 2023529802000013
[実施例3]
限外濾過オプション
膜モジュール
チューブラーモジュール:
- 18×12.5mm穴あきステンレス鋼チューブ
- チューブはシェルアンドチューブ式構造で組み立てられ、直列に接続されている。
- 交換可能な膜挿入チューブが、穴あきステンレス鋼圧力支持チューブのそれぞれの内部に取り付けられている。
- ステンレス鋼シュラウド中のチューブの束の外側で浸透液を収集する。
- セラミック膜を備えたチューブラーモジュールでは、フィルタエレメントはセラミックフィルタである。チャネルの薄い壁は、細粒セラミックでできており、膜を構成している。支持材料は粗粒セラミックである。
中空繊維:
- カートリッジは、それぞれ、45個から3000個を超える中空繊維エレメントの束を有する。
- 繊維は平行に配向されている。
- 繊維は、その端部で樹脂中に植え付けられ、エポキシの浸透液収集チューブに封入される。
- 膜は、0.5~2.7mmの範囲の内径を有する。
- 活性膜表面は、中空繊維の内側にある。
- 中空繊維の壁の外側は、粗い構造を有し、膜の支持構造として作用する。
- フィード流は、これらの繊維の内側を流れ、浸透液は外側で収集され、チューブの上部で取り出される。
スパイラル巻:
- 1つ以上の膜エンベロープを含み、それぞれが多孔質浸透液導電性材料によって分離された2層の膜を含有する。
- 浸透液チャネルスペーサーは、膜を通過する浸透液が自由に流れることを可能にする。
- 2層の間に浸透液チャネルスペーサーを備えた膜は、2つの辺及び1つの端部にて接着剤で密封され、膜エンベロープを形成する。
- エンベロープの開放端は、穴あき浸透液収集チューブに接続され、密封されている。
- フィードチャネルスペーサーは、各膜エンベロープの一方の側と接触するように配置される。
プレート及びフレームの設計:
- 積み重なって配置された膜支持プレートの間に挟まれた膜で構成される。
- フィード材料は、平行流用に又は平行チャネルと連続チャネルの組合せとして構成され得る非常に狭いチャネルに押し通される。
[実施例4]
発酵食用製品の最終組成
Figure 2023529802000014
[実施例5]
Skyr型オーツ麦ベースのヨーグルトの研究結果
この研究の主な目的は、タンパク質量が高く、「スプーンで掬える(spoonable)」発酵プラントベース製品を提供することである。この研究は、濾過プロセスの組合せを使用して、炭水化物を低減させ、主要な成分であるタンパク質及び脂肪の量を増加させる。
現在では、多くのプラントベースのタンパク質粉末が市販されている。これらは液状プラントベースに添加してタンパク質量を増加させることができ、乳成分不使用ヨーグルトの原料として使用することもできる。これには、所望の食感を得るために安定化剤の使用を必要とすることが多い。さらにタンパク質粉末による強化は、口当たりが不快で風味に乏しい製品を生じる。この研究は、安定化剤を使用せずに、滑らかで粘りのある食感を実現することを目指す。
伝統的には、熱関連プロセスを使用してギリシャ型乳成分を作製し、Quark製造プロセス及び遠心分離機を適応させる。タンパク質が多いプラントベース製品を作製するために、分離機も使用される。分離機を使用することの欠点は、タンパク質収量が少なくなること、及び熱処理により活性培養物が死滅することである。この研究は、タンパク質の損失を低減し、より良い収率をもたらし、最終製品中の活性培養物の量を増加させる。本研究から、原材料の特性を維持することができ、「スプーンで掬える」発酵製品を作ることができる。また本研究は、新鮮な可溶性のプラントベース成分から単一のプラント成分の製品を製造することを可能にする。通常使用される酵素を添加することによって、苦味を低減し、より製品の濃密さを増すことも可能である。製品の開発のために、研究では、主に小型の100L/時のパイロット加熱殺菌器、パイロットスパイラル膜濾過ユニット、パイロットプレート及びフレーム膜濾過ユニット、及び発酵槽を使用した。
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参照による組込み
本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願は、それぞれ個々の刊行物又は特許出願が具体的かつ個々に示されて参照により組み込まれているかのように、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。矛盾する場合には、本明細書における任意の定義を含めて本出願が優先される。
等価物
当業者は、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識し、通例にすぎない実験を使用して確認することができる。そのような等価物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (159)

  1. プラントベース食品を製造する方法であって、
    (a)乳酸菌、及び場合により酵素を、3%以上の総タンパク質を含むプラントベースに添加する工程、
    (b)前記プラントベースを発酵させて、発酵プラントベースを生成する工程、並びに
    (c)前記発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、前記発酵プラントベースと比較して増加した総タンパク質量を含む乳成分不使用食品を製造する工程
    を含む、方法。
  2. 前記乳成分不使用食品が少なくとも6%の総タンパク質を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(a)の前に前記プラントベースを加熱殺菌することをさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記プラントベースが85~95℃で加熱殺菌される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記プラントベースが3~7分間加熱殺菌される、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 工程(a)の前に前記プラントベースを均質化することをさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記プラントベースが300~400MPaで均質化される、請求項6に記載の方法。
  8. 外来タンパク質が前記プラントベースに添加される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記外来タンパク質が工程(a)の前に前記プラントベースに添加される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記外来タンパク質が動物又は植物由来である、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記酵素が、トランスグルタミナーゼ、エキソペプチダーゼ、及び/又はアミラーゼを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. プロバイオティクス細菌が前記プラントベースに添加される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 酵母及び/又はカビが前記プラントベースに添加される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記プラントベースが約3~4%の総タンパク質を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記プラントベースが約3.5%の総タンパク質を含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記プラントベースが工程(b)の間に40~46℃で発酵される、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記プラントベースが工程(b)の間に43℃で発酵される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記プラントベースが少なくとも3時間発酵される、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記発酵プラントベースが約4~5のpHを有する、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記限外濾過が、プレート及びフレーム濾過システム、スパイラル濾過システム、又はセラミック濾過システムを使用して行われる、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記乳成分不使用食品が約6~12%の総タンパク質を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記乳成分不使用食品が約7%の総タンパク質を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記乳成分不使用食品が8%以下の総炭水化物を含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記乳成分不使用食品が5%以下の総炭水化物を含む、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記乳成分不使用食品が外来の安定化剤及び/又は乳化剤を含まない、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記乳成分不使用食品がクリーミーな食感を含む、請求項1から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記プラントベースがオーツ麦ベースである、請求項1から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記オーツ麦ベースが水性オーツ麦ベースである、請求項27に記載の方法。
  29. 前記水性オーツ麦ベースがオーツミルクである、請求項27又は28に記載の方法。
  30. プラントベース食品を製造する方法であって、
    (a)1%未満の総タンパク質を含むプラントベースを濃縮して、少なくとも3%の総タンパク質を含む濃縮プラントベースを製造する工程、
    (b)乳酸菌、及び場合により酵素を、前記濃縮プラントベースに添加する工程、
    (c)前記予備濃縮プラントベースを発酵させて、発酵プラントベースを生成する工程、並びに
    (d)前記発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、前記発酵プラントベースと比較して増加した総タンパク質量を含む乳成分不使用食品を製造する工程
    を含む、方法。
  31. 前記乳成分不使用食品が少なくとも6%の総タンパク質を含む、請求項30に記載の方法。
  32. 工程(a)の前に前記プラントベースを加熱殺菌することをさらに含む、請求項30又は31に記載の方法。
  33. 前記プラントベースが85~95℃で加熱殺菌される、請求項32に記載の方法。
  34. 前記プラントベースが3~7分間加熱殺菌される、請求項32又は33に記載の方法。
  35. 工程(a)の前に前記プラントベースを均質化することをさらに含む、請求項30から34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記プラントベースが300~400MPaで均質化される、請求項34又は35に記載の方法。
  37. 外来タンパク質が前記プラントベースに添加される、請求項30から36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記外来タンパク質が工程(a)の前に前記プラントベースに添加される、請求項37に記載の方法。
  39. 前記外来タンパク質が動物又は植物由来である、請求項37又は38に記載の方法。
  40. 前記酵素が、トランスグルタミナーゼ、エキソペプチダーゼ、及び/又はアミラーゼを含む、請求項30から39のいずれか一項に記載の方法。
  41. プロバイオティクス細菌が前記プラントベースに添加される、請求項30から40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 酵母及び/又はカビが場合により前記プラントベースに添加される、請求項30から41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記プラントベースが工程(a)の間に限外濾過又は逆浸透によって濃縮される、請求項30から42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記限外濾過が、プレート及びフレーム濾過システム、スパイラル濾過システム、又はセラミック濾過システムを使用して行われる、請求項30から43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記濃縮プラントベースが約3~4%の総タンパク質を含む、請求項30から44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記濃縮プラントベースが約3.5%の総タンパク質を含む、請求項45に記載の方法。
  47. 前記予備濃縮プラントベースが工程(b)の間に40~46℃で発酵される、請求項30から46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記予備濃縮プラントベースが工程(b)の間に43℃で発酵される、請求項47に記載の方法。
  49. 前記予備濃縮プラントベースが少なくとも3時間発酵される、請求項30から48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記発酵プラントベースが約4~5のpHを有する、請求項30から49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記乳成分不使用食品が約6~12%の総タンパク質を含む、請求項30から50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記乳成分不使用食品が約7%の総タンパク質を含む、請求項51に記載の方法。
  53. 前記乳成分不使用食品が8%以下の総炭水化物を含む、請求項30から52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記乳成分不使用食品が5%以下の総炭水化物を含む、請求項30から53のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記乳成分不使用食品が安定化剤及び/又は乳化剤を含まない、請求項30から54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 前記乳成分不使用食品がクリーミーな食感を含む、請求項30から55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記プラントベースがオーツ麦ベースである、請求項30から56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記オーツ麦ベースが水性オーツ麦ベースである、請求項57に記載の方法。
  59. 前記水性オーツ麦ベースがオーツミルクである、請求項57又は58に記載の方法。
  60. 前記乳成分不使用食品が外来タンパク質を含まない、請求項30から59のいずれか一項に記載の方法。
  61. プラントベース食品を製造する方法であって、
    (a)1%超の総タンパク質を含む濃縮プラントベースを希釈して、約1%の総タンパク質を含む希釈プラントベースを生成する工程、
    (b)前記希釈プラントベースを濃縮して、少なくとも3%の総タンパク質を含む再濃縮プラントベースを生成する工程、
    (c)乳酸菌、及び場合により複数の酵素を、前記再濃縮プラントベースに添加する工程、
    (d)前記再濃縮プラントベースを発酵させて、発酵プラントベースを生成する工程、並びに
    (e)前記発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、前記発酵プラントベースと比較して増加した総タンパク質量を含む乳成分不使用食品を製造する工程
    を含む、方法。
  62. 前記乳成分不使用食品が少なくとも6%の総タンパク質を含む、請求項61に記載の方法。
  63. 工程(a)の前に前記プラントベースを加熱殺菌することをさらに含む、請求項61又は62に記載の方法。
  64. 前記プラントベースが85~95℃で加熱殺菌される、請求項63に記載の方法。
  65. 前記プラントベースが3~7分間加熱殺菌される、請求項63又は64に記載の方法。
  66. 工程(a)の前に前記プラントベースを均質化することをさらに含む、請求項62から65のいずれか一項に記載の方法。
  67. 前記プラントベースが300~400MPaで均質化される、請求項66に記載の方法。
  68. 外来タンパク質が前記プラントベースに添加される、請求項61から67のいずれか一項に記載の方法。
  69. 前記外来タンパク質が工程(a)の前に場合により前記プラントベースに添加される、請求項68に記載の方法。
  70. 前記外来タンパク質が動物又は植物由来である、請求項68又は69に記載の方法。
  71. 前記複数の酵素が、トランスグルタミナーゼ、エキソペプチダーゼ、及び/又はアミラーゼを含む、請求項61から70のいずれか一項に記載の方法。
  72. プロバイオティクス細菌が前記プラントベースに添加される、請求項61から71のいずれか一項に記載の方法。
  73. 酵母及び/又はカビが前記プラントベースに添加される、請求項61から72のいずれか一項に記載の方法。
  74. 前記濃縮プラントベースが工程(a)の間に水及び/又は別のプラントベース中に希釈される、請求項61から73のいずれか一項に記載の方法。
  75. 前記希釈プラントベースが8%以下の総炭水化物を含む、請求項61から73のいずれか一項に記載の方法。
  76. 前記乳成分不使用食品が、希釈及び予備濃縮されなかった濃縮プラントベースに由来する乳成分不使用食品と比較して低減された苦味を含む、請求項61から75のいずれか一項に記載の方法。
  77. 前記希釈プラントベースが工程(b)の間に限外濾過又は逆浸透によって再濃縮される、請求項61から76のいずれか一項に記載の方法。
  78. 前記限外濾過が、プレート及びフレーム濾過システム、スパイラル濾過システム、又はセラミック濾過システムを使用して行われる、請求項61から77のいずれか一項に記載の方法。
  79. 前記再濃縮プラントベースが約3~4%の総タンパク質を含む、請求項61から78のいずれか一項に記載の方法。
  80. 前記再濃縮プラントベースが約3.5%の総タンパク質を含む、請求項79に記載の方法。
  81. 前記再濃縮プラントベースが工程(c)の間に40~46℃で発酵される、請求項61から80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 前記予備濃縮プラントベースが工程(c)の間に43℃で発酵される、請求項81に記載の方法。
  83. 前記再濃縮プラントベースが少なくとも3時間発酵される、請求項61から82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記予備濃縮プラントベースが3~5時間発酵される、請求項83に記載の方法。
  85. 前記発酵プラントベースが約4~5のpHを有する、請求項61から84のいずれか一項に記載の方法。
  86. 前記乳成分不使用食品が約6~12%の総タンパク質を含む、請求項61から85のいずれか一項に記載の方法。
  87. 前記乳成分不使用食品が約7%の総タンパク質を含む、請求項86に記載の方法。
  88. 前記乳成分不使用食品が8%以下の総炭水化物を含む、請求項61から87のいずれか一項に記載の方法。
  89. 前記乳成分不使用食品が5%以下の総炭水化物を含む、請求項61から88のいずれか一項に記載の方法。
  90. 前記乳成分不使用食品が外因性の安定化剤又は乳化剤を含まない、請求項61から89のいずれか一項に記載の方法。
  91. 前記乳成分不使用食品がクリーミーな食感を含む、請求項61から90のいずれか一項に記載の方法。
  92. 前記プラントベースがオーツ麦ベースである、請求項61から91のいずれか一項に記載の方法。
  93. 前記オーツ麦ベースが水性オーツ麦ベースである、請求項92に記載の方法。
  94. 前記水性オーツ麦ベースがオーツミルクである、請求項92又は93に記載の方法。
  95. 前記乳成分不使用食品が外来タンパク質を含まない、請求項61から94のいずれか一項に記載の方法。
  96. 請求項1から95のいずれか一項に記載の方法に従って製造された乳成分不使用食品。
  97. プラントベース食品を製造する方法であって、
    (a)3.5%超の総タンパク質を含む濃縮プラントベースを希釈して、希釈プラントベースを生成する工程、
    (b)外来タンパク質を、前記希釈プラントベースに添加する工程、
    (c)乳酸菌、及び場合により複数の酵素を、前記希釈プラントベースに添加する工程、
    (d)前記希釈プラントベースを発酵させて、発酵プラントベースを生成する工程、並びに
    (e)前記発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、前記発酵プラントベースと比較して増加した総タンパク質量を含む乳成分不使用食品を製造する工程
    を含む、方法。
  98. 前記外来タンパク質が動物又は植物由来である、請求項97に記載の方法。
  99. 前記外来タンパク質が植物タンパク質である、請求項98に記載の方法。
  100. 前記プラントベースが工程(a)において少なくとも2倍に希釈される、請求項97から99のいずれか一項に記載の方法。
  101. 前記乳成分不使用食品が少なくとも2%の総タンパク質を含む、請求項97から100のいずれか一項に記載の方法。
  102. 前記乳成分不使用食品が少なくとも6%の総タンパク質を含む、請求項101に記載の方法。
  103. 前記乳成分不使用食品が6%~12%の総タンパク質を含む、請求項102に記載の方法。
  104. 前記限外濾過が、プレート及びフレーム濾過システム、スパイラル濾過システム、又はセラミック濾過システムを使用して行われる、請求項97から103のいずれか一項に記載の方法。
  105. 工程(a)の前に前記プラントベースを加熱殺菌することをさらに含む、請求項97から104のいずれか一項に記載の方法。
  106. 前記プラントベースが85~95℃で加熱殺菌される、請求項105に記載の方法。
  107. 前記プラントベースが3~7分間加熱殺菌される、請求項105又は106に記載の方法。
  108. 工程(a)の前に前記プラントベースを均質化することをさらに含む、請求項97から107のいずれか一項に記載の方法。
  109. 前記プラントベースが300~400MPaで均質化される、請求項108に記載の方法。
  110. 前記複数の酵素が、トランスグルタミナーゼ、エキソペプチダーゼ、及び/又はアミラーゼを含む、請求項97から109のいずれか一項に記載の方法。
  111. プロバイオティクス細菌が前記プラントベースに添加される、請求項97から110のいずれか一項に記載の方法。
  112. 酵母及び/又はカビが前記プラントベースに添加される、請求項97から111のいずれか一項に記載の方法。
  113. 前記濃縮プラントベースが工程(a)の間に水及び/又は別のプラントベース中に希釈される、請求項97から112のいずれか一項に記載の方法。
  114. 前記希釈プラントベースが8%以下の総炭水化物を含む、請求項97から113のいずれか一項に記載の方法。
  115. 前記乳成分不使用食品が、希釈されなかった濃縮プラントベースに由来する乳成分不使用食品と比較して低減された苦味を含む、請求項97から114のいずれか一項に記載の方法。
  116. 前記希釈プラントベースが工程(c)の間に43℃で発酵される、請求項97から115のいずれか一項に記載の方法。
  117. 前記希釈プラントベースが少なくとも3時間発酵される、請求項97から116のいずれか一項に記載の方法。
  118. 前記希釈プラントベースが3~5時間発酵される、請求項117に記載の方法。
  119. 前記発酵プラントベースが約4~5のpHを有する、請求項97から118のいずれか一項に記載の方法。
  120. 前記乳成分不使用食品が約6~10%の総タンパク質を含む、請求項97から119のいずれか一項に記載の方法。
  121. 前記乳成分不使用食品が約7%の総タンパク質を含む、請求項120に記載の方法。
  122. 前記乳成分不使用食品が8%以下の総炭水化物を含む、請求項97から121のいずれか一項に記載の方法。
  123. 前記乳成分不使用食品が5%以下の総炭水化物を含む、請求項97から122のいずれか一項に記載の方法。
  124. 前記乳成分不使用食品が外因性の安定化剤又は乳化剤を含まない、請求項97から123のいずれか一項に記載の方法。
  125. 前記乳成分不使用食品がクリーミーな食感を含む、請求項97から124のいずれか一項に記載の方法。
  126. 前記プラントベースがオーツ麦ベースである、請求項97から125のいずれか一項に記載の方法。
  127. 前記オーツ麦ベースが水性オーツ麦ベースである、請求項126に記載の方法。
  128. 前記水性オーツ麦ベースがオーツミルクである、請求項126又は127に記載の方法。
  129. 外来タンパク質が工程(d)の後に前記乳成分不使用食品に添加されない、請求項97から128のいずれか一項に記載の方法。
  130. 請求項97から129のいずれか一項に記載の方法に従って製造された乳成分不使用食品。
  131. プラントベース食品を製造する方法であって、
    (a)乳酸菌、及び場合により酵素を、3%以上の総タンパク質を含むプラントベースに添加する工程、
    (b)前記プラントベースプラントベースを発酵させて、発酵プラントベースを生成する工程、並びに
    (c)前記発酵プラントベースを限外濾過によって濃縮して、前記発酵プラントベースと比較して増加した総タンパク質量を含む乳成分不使用食品を製造する工程
    を含む、方法。
  132. 外来タンパク質が前記プラントベースに添加される、請求項131に記載の方法。
  133. 前記外来タンパク質が工程(b)の前に前記プラントベースに添加される、請求項132に記載の方法。
  134. 前記外来タンパク質が動物又は植物由来である、請求項133に記載の方法。
  135. 前記乳成分不使用食品が少なくとも2~3%の総タンパク質を含む、請求項131から134のいずれか一項に記載の方法。
  136. 前記乳成分不使用食品が少なくとも6%の総タンパク質を含む、請求項135に記載の方法。
  137. 前記乳成分不使用食品が6%~12%の総タンパク質を含む、請求項97から136のいずれか一項に記載の方法。
  138. 前記限外濾過が、プレート及びフレーム濾過システム、スパイラル濾過システム、又はセラミック濾過システムを使用して行われる、請求項131から137のいずれか一項に記載の方法。
  139. 工程(a)の前に前記プラントベースを加熱殺菌することをさらに含む、請求項131から138のいずれか一項に記載の方法。
  140. 前記プラントベースが85~95℃で加熱殺菌される、請求項139に記載の方法。
  141. 前記プラントベースが3~7分間加熱殺菌される、請求項139又は140に記載の方法。
  142. 工程(a)の前に前記プラントベースを均質化することをさらに含む、請求項131から141のいずれか一項に記載の方法。
  143. 前記プラントベースが300~400MPaで均質化される、請求項142に記載の方法。
  144. 前記複数の酵素が、トランスグルタミナーゼ、エキソペプチダーゼ、及び/又はアミラーゼを含む、請求項131から143のいずれか一項に記載の方法。
  145. プロバイオティクス細菌が前記プラントベースに添加される、請求項131から144のいずれか一項に記載の方法。
  146. 酵母及び/又はカビが前記プラントベースに添加される、請求項131から145のいずれか一項に記載の方法。
  147. 前記プラントベースが工程(b)の間に43℃で発酵される、請求項131から146のいずれか一項に記載の方法。
  148. 前記プラントベースが少なくとも3時間発酵される、請求項131から147のいずれか一項に記載の方法。
  149. 前記プラントベースが3~5時間発酵される、請求項148に記載の方法。
  150. 前記発酵プラントベースが約4~5のpHを有する、請求項131から149のいずれか一項に記載の方法。
  151. 前記乳成分不使用食品が約6~10%の総タンパク質を含む、請求項131から150のいずれか一項に記載の方法。
  152. 前記乳成分不使用食品が約7%の総タンパク質を含む、請求項151に記載の方法。
  153. 前記乳成分不使用食品が8%以下の総炭水化物を含む、請求項131から152のいずれか一項に記載の方法。
  154. 前記乳成分不使用食品が5%以下の総炭水化物を含む、請求項131から153のいずれか一項に記載の方法。
  155. 前記乳成分不使用食品が外因性の安定化剤又は乳化剤を含まない、請求項131から154のいずれか一項に記載の方法。
  156. 前記乳成分不使用食品がクリーミーな食感を含む、請求項131から155のいずれか一項に記載の方法。
  157. 前記プラントベースがオーツ麦ベースである、請求項131から156のいずれか一項に記載の方法。
  158. 前記オーツ麦ベースが水性オーツ麦ベースである、請求項157に記載の方法。
  159. 請求項131から158のいずれか一項に記載の方法に従って製造された乳成分不使用食品。
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