JP2023179441A - 車両、及び船舶 - Google Patents

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裕 青沼
Yu Aonuma
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Abstract

【課題】本発明は、流体収納容器を車両の荷台に載置した状態で、流体を前記車両とは異なる他の装置、又は、流体収納容器とは異なる他の容器へ供給可能な車両を提供することを目的とする。【解決手段】荷台、車輪、及び、荷台に載置された流体収納容器を備える車両であって、流体収納容器を荷台に載置した状態で、流体収納容器内部の流体を前記車両とは異なる他の装置、又は、流体収納容器とは異なる他の容器へ供給可能な供給路を備える、車両による。【選択図】 図1

Description

本発明は、流体収納容器を荷台に載置した状態で、流体収納容器内部の流体を供給可能な車両、及び前記車両を搭載した船舶に関する。
水素は、多くの化学プロセスにおいて重要な材料である。近年では、自動車用の燃料電池をはじめとしたクリーンエネルギー源としての利用が期待されており、海上輸送においても、燃料電池から電力を供給することによって駆動する推進用電動機を搭載した船舶が開発されている。
水素は可燃性の気体であるため取り扱いが難しく、また、圧力をかけても容易には液化しないため、あくまでも高圧ガスとして水素ガスボンベに密封して輸送したうえで内燃機関等に供給する必要がある。また、水素ガスボンベから供給される水素ガスは引火しやすく、かつ、高圧であるため、水素ガスボンベから燃料タンク等へ移し替える際の取り扱いが非常に難しい。陸上から海上の船舶への水素ガスの供給は、海上の波による船体の揺れや、港湾の岸壁の整備不良などの影響により、供給時の足場が不安定になりやすく、さらに危険である。
水素ガスを安全に燃料タンクや発動機等に供給し、利用するための方法として、例えば、特許文献1では、車両の燃料タンクに内蔵した水素吸蔵金属によって水素を吸着した後、前記水素吸蔵金属を加温して水素を再放出させることで燃料電池に供給する技術が開示されている。しかし、特許文献1に開示された技術は、加温冷却ユニットを車両に組み込む必要があるため、水素を水素ガスボンベから直接供給する場合と比べ、燃料の供給手段として非効率的である。また、水素を船舶や航空機のエンジンで燃焼させて利用することや、高圧状態の水素ガスを他の装置や他の容器に充填・供給して利用する際の安全性は考慮されておらず、必ずしも利便性や汎用性の高いものではない。
特開2019-7609号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものである。本発明は、流体収納容器を車両の荷台に載置した状態で、流体を前記車両とは異なる他の装置、又は、流体収納容器とは異なる他の容器へ供給可能な車両を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]~[9]のいずれかにより上記課題を解決するものである。
[1] 荷台、車輪、及び、荷台に載置された流体収納容器を備える車両であって、流体収納容器を荷台に載置した状態で、流体収納容器内部の流体を前記車両とは異なる他の装置、又は、流体収納容器とは異なる他の容器へ供給可能な供給路を備える、車両;
[2] 供給路内における流体の圧力の値を所定の範囲内まで減圧する減圧手段を備える、[1]に記載の車両;
[3] 供給路内の流体を車両外部へ放出するための放出手段を備え、供給路内における流体の圧力の値が所定の閾値を超えた場合に、放出手段が車両外部へ流体を放出することで、供給路内における流体の圧力の値を所定の閾値以下まで低下させる、[1]または[2]に記載の車両;
[4] 供給路から該他の装置又は該他の容器への流体の供給を遮断する遮断手段を備え、遮断手段が、不活性ガスの噴射圧または防爆構造を有する電磁弁を利用して供給路の弁を閉じることで流体の供給を遮断する、[1]~[3]のいずれかに記載の車両;
[5] 供給路から該他の装置又は該他の容器への流体の供給を遮断する遮断手段と、制御部と、車両の異常を検知する検知手段とを備え、検知手段が異常を検知すると、制御部が流体の供給を遮断する制御信号を遮断手段へ送信し、遮断手段が、制御部から受信した制御信号に基づいて、流体の供給を遮断する、[1]~[4]のいずれかに記載の車両;
[6] 供給路から該他の装置又は該他の容器への流体の供給を遮断する遮断手段と、制御部とを備え、該他の装置または該他の容器の異常が検知された場合に、制御部が、流体の供給を遮断する制御信号を遮断手段へ送信し、遮断手段が、制御部から受信した制御信号に基づいて、流体の供給を遮断する、[1]~[5]のいずれかに記載の車両;
[7] 制御部が、流体の供給を許可する開放信号を遮断手段へ断続的に送信するものであって、遮断手段が、制御部から受信した開放信号に基づいて、流体の供給を可能にするものである、[5]または[6]に記載の車両;
[8] 遮断手段が、開放信号を断続的に受信していることを判定する判定手段を備え、異常な事態の発生により、断続的な開放信号の受信が途絶えたと、判定手段によって判定した場合に、遮断手段が、流体の供給を遮断する、[7]に記載の車両;
[9] 折り畳み可能な被牽引体を備え、被牽引体を折り畳むことで、車両の長手方向の長さを短縮可能である、[1]~[8]のいずれかに記載の車両;
[10] 船舶への固定に利用可能な固縛手段を備える、[1]~[9]のいずれかに記載の車両;
[11] [1]~[10]のいずれかに記載の車両を搭載し、供給路から供給された流体を燃料として推進可能な推進用発動機を備える、船舶。
本発明の車両によれば、流体収納容器を車両の荷台に載置した状態で、流体を前記車両とは異なる他の装置、又は、流体収納容器とは異なる他の容器へ供給可能な車両を提供することができる。
本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、車両の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、車両の流体供給設備の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、車両が搭載可能な船舶の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、車両の構成を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態における効果に関する記載は、本発明の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。
[第一の実施の形態]
本発明の車両は、流体収納容器を載置する荷台と、荷台を移動させるための車輪と、荷台に設置された流体収納容器と、流体収納容器内部の流体を該車両とは異なる他の装置、又は、該流体収納容器とは異なる他の容器に供給可能な供給路とを、少なくとも備える。
(車両)
図1は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、車両の構成を示す概略図である。図1(A)、図1(B)及び図1(C)はそれぞれ、車両の上面からの透過図、車両の前進方向を正面とした場合の車両の右方向側面からの透過図、及び、車両の背面からの透過図である。図1(A)、図1(B)及び図1(C)に示すように、車両1(以下、本ユニットとも言う。)は、荷台16上にコンテナ12が設置されており、コンテナ12内には、流体収納容器11(11a、11b、11c、11d、11f)が格納されている。流体収納容器11は、コンテナ12内にラック等により固定され、流体の排出口部分が、流体の供給路としての流体供給設備13に接続されている。また、車両1は、荷台16に流体収納容器11が載置された状態での移動を可能にするための車輪15(15a、15b、15c、15d)を備えている。
荷台16には、荷台16を牽引するための被牽引体14が荷台16の前進方向に取り付けられており、被牽引体14は、原動機を有するトラクタヘッド(図示せず)との連結器(キングピン等)を備える。車両1は、トラクタヘッドと被牽引体14を連結することで、陸上での走行及び流体の輸送が可能となる。また、被牽引体14は荷台16との連結部分14aで荷台方向上方に折り畳めるように設計されており、トラクタヘッドによって牽引されていないときには、連結部分14aで被牽引体14を折り畳むことで、車両1の長手方向の長さを短縮することができる。このように構成することで、例えば、船舶の車両甲板のような狭い空間に本ユニットを搭載する場合であっても、被牽引体14の長さにあたる空間が船内においてデッドスペースとならず、他の用途などに有効活用することが可能となる。
被牽引体14の折り畳み部分の構造は、連結部分14aで荷台方向上方に折り畳む形式に限定されず、被牽引体14が複数の折り畳み箇所を有し、多段階的に折り畳んで被牽引体の長さを縮められるように設計してもよいし、コンテナ12や荷台16の一部に被牽引体14を収納できるように設計してもよい。
車両1のサイズとしては、被牽引体14をコンテナ12に沿って荷台方向上方に折り畳んだ際のコンテナサイズの全長が、例えば、4000mm以上であることが好ましい。また、被牽引体14を折り畳んだ際のコンテナサイズの全長は、4500mm以下であることが好ましく、全長4250mm以下であることがより好ましい。もちろん、これより大型、小型のいずれの場合であっても、本発明の車両1に適用することができる。このような構成にすることで、小型カーフェリー等の船舶の車両甲板に本ユニットを搭載する場合であっても、船舶への車両の搭載基準(小型カーフェリー特殊基準等)を満たし、かつ、車両の搭載可能な区画の面積や車両の積載重量等の制限の厳しい船舶上であっても、本ユニットをコンパクトな流体の燃料タンクとして運用することが可能となる。
車両1は、駐車場や船舶の車両甲板に停車するための駐車ブレーキやタイヤストッパを備えることが好ましく、船舶等への固定に利用可能なフック等の固縛手段を備えることがより好ましい。車両1がフック等の固縛手段を備えることで、船舶に搭載した時に、チェーンブロック等の船舶側に備え付けられた固定具と連結することで本ユニットを該船舶の船体に直接固定できるようになり、本ユニットをブレーキとタイヤストッパのみで固定した場合と比較して、より確実に本ユニットを船体に固定することができる。このように構成することで、船舶が運航中に波の影響などで大きく揺れ、本ユニットもそれに連動して揺れてしまうような状況に陥った場合でも、揺れを最小限に抑えながら本ユニットから船舶に安全に流体を供給することが可能になる。
車両1は、荷台16のコンテナ12内に、流体収納容器11を格納する。格納する流体収納容器11の材質や形状は、特に限定されず、従来公知のものを採用することができる。流体収納容器11には、例えば、容器のボディがアルミニウム製(アルミ合金を含む)の円筒状であり、CFRP等の強化繊維材料で容器の円筒状の部分を覆うように形成されている市販の高圧ガス容器等を採用することができる。アルミニウムや強化繊維素材を使用した流体収納容器を利用することにより、流体収納容器を荷台に載置した際の車両全体の重量を軽量化できるとともに、高圧水素ガス等のように高圧状態に置かれた流体の膨張圧力に対する流体収納容器内壁の耐性も確保することができる。また、市販のものを採用することで、国内の陸上輸送時における危険物の取り扱い規格(高圧ガス保安法等)を容易に満たすことが可能になる。
コンテナ12には、流体収納容器11を複数、格納できることが好ましい。図1(A)、図1(B)及び図1(C)に示すように、本実施の形態においては、コンテナ12内に、複数の流体収納容器11(11a、11b、11c、11d、11f)が格納されている。また、流体収納容器11のサイズは、例えば、流体収納容器11を格納するコンテナ12のサイズもしくは荷台16のサイズに合わせ、全長を3250mm以下とすることが好ましく、また、2500mm以上とすることが好ましい。しかしながら、流体収納容器の種類、形状、個数等は、これに限定されない。市販の流体収納容器を複数格納し、かつ、複数を1つのユニットとして車両の荷台に載置して利用することで、流体収納容器の個数を調整するだけで供給する先の前記他の装置、又は、他の容器の需要量に合わせた流体の供給が可能となる。このように構成することで、流体の必要供給量に合わせて、都度、サイズの異なる流体収納容器を製造する必要がなくなり、流体収納容器の調達コストを削減することも可能となる。もちろん、流体の必要供給量に合わせて、大型、又は小型の流体収納容器を新たに製造・調達する場合であっても、本発明は適用可能である。
コンテナ12は、外装の一部が開放可能に設計されており、開放した箇所から流体収納容器11の出し入れや、流体を供給する先の船舶側の燃料供給用コネクタと本ユニットの流体供給設備13との接続が可能となっている。開放可能な箇所は、車両1の牽引時の進行方向をコンテナ12の正面とした場合において、コンテナ12の正面、左右両側面、背面のいずれかであることが好ましく、背面であることがより好ましいが、これに限定されない。また、外装の一部が開放可能なだけでなく、外装の一部または全部を取り外し可能に設計してもよい。例えば、コンテナの上部にクレーン等で吊り上げるための治具等を備え、クレーン等でコンテナの外装の全体を吊り上げて取り外しできるように設計することで、本ユニットへの流体収納容器の積み込みや荷下ろしを、荷役機械等を用いて一度に行うことが可能となり、作業の効率化や作業時間の短縮が可能となる。
車両1は、荷台16に車輪15(15a、15b、15c、15d)を備える。車両1は、荷台16に車輪15を備えることで、流体収納容器11を荷台に載置した状態で、流体収納容器11内部の流体を、供給先の前記他の装置、又は、前記流体収納容器11とは異なる他の容器が設置された地点に陸上輸送することが可能となる。また、車両1は、車輪15を備えることで、流体を供給し終わって空になった流体収納容器11を荷台に載せたまま、流体収納容器11内に流体を充填・補給可能な施設へ搬送することも可能となる。
さらに、車両1は、荷台16に車輪15を備えることで、後述するように、船舶に車両1が乗降可能にするためのランプウェイを備えている場合に、ランプウェイを利用して流体収納容器11を荷台16に載置したまま、前記船舶の車両甲板に乗り付けることが可能となる。このように構成することで、本ユニットは、例えば、水素ガスを燃焼させることで推進可能な推進用発動機を備えた船舶の発動機に、車両甲板上において、荷台に水素ガスボンベを載置したまま、直接燃料を供給することが可能となる。車両1を利用した前記のような、流体の船舶への積載方法は、停泊中の船舶の燃料タンクに港湾の岸壁から燃料供給用のホース等を利用して燃料供給を行う従来の方法と比較して、燃料の積載作業を行う人員の作業工程及び作業時間を大きく短縮することができる。また、複数の流体収納容器をカードル等で束ねて港湾の岸壁からクレーンで船舶に積み込む方法と比較した場合、流体収納容器を、ランプウェイを利用してより簡単に積み込むことができるため、流体供給手段としても非常に効率的である。また、車両甲板に本ユニットを直接固定することで、本ユニット自体を船舶の燃料タンクとして利用可能であるため、高圧状態の水素ガスや液状のLPガス等を港湾の岸壁から船舶の燃料タンクに供給ポンプ等を用いて充填・補給したり、高圧ガスのガスボンベを束ねたカードルをクレーンで吊り上げて船舶へ搭載したりする場合と比較して、燃料の積載作業をより安全に行うことが可能となる。
また、車両1は、一度、船舶に乗り付けてしまえば、本ユニットをトラクタヘッド等の牽引車で牽引してきた運転手は、本ユニットを牽引車から切り離した上で牽引車を運転して下船し、次の車両を搬送する作業に移ればよいため、流体の充填時の待ち時間が生じず、車両を搬送する作業の工数を削減可能である。そのため、燃料の輸送効率の改善も期待できる。
本実施の形態によれば、本ユニットの荷台に載置する流体収納容器へ流体の充填・補給が可能な陸上の専用施設にトラクタヘッド等で本ユニットを牽引して流体収納容器を運び込み、専用施設において流体収納容器への流体の充填・補給を行うことが可能であるため、流体の充填・補給時の安全措置を講じやすく、専用施設に流体の充填・補給のための専用設備を備えることで、公的に定められた安全基準を満たすことも容易である。
(車両の適用例:荷台の横方向に向けた流体収納容器の載置)
次に、本発明の車両の適用例について説明をする。以下では、車両の適用例として、流体収納容器を車両の荷台に載置するとき、流体収納容器の長手方向が、車両の長手方向に対して直角方向(以下、幅方向ともいう。)を向くように該流体収納容器を車両の荷台に載置する場合について、例示して説明する。
図4は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、車両の構成を示す概略図である。図4(A)及び図4(B)はそれぞれ、車両の上面からの透過図、及び、車両の前進方向を正面とした場合の車両の正面右方向側面からの透過図である。図4(A)及び図4(B)に示すように、車両4には、荷台46上にコンテナ42が設置されており、コンテナ42の内部には、複数の流体収納容器41(41a、41b、41c、41d、・・・、41n)が格納されている。流体収納容器41は、コンテナ42の内部にラック48等を用いて固定されており、図示しないが、流体の排出口部分が、流体の供給路としての流体供給設備43に接続されている。また、車両4は、荷台46に車輪45(45a、45b、45c、45d)を備え、流体収納容器41を載置した状態で移動させることが可能である。
荷台46には、荷台46を牽引するための被牽引体44が荷台46の前進方向に取り付けられている。また、被牽引体44は、原動機を有するトラクタヘッド(図示せず)等との連結器(キングピン等)を備える。車両4は、トラクタヘッドと被牽引体44とを連結することで、陸上での走行及び流体の輸送が可能となる。
また、被牽引体44は、連結部分44aで荷台46の側に折り曲げられるように設計されており、牽引されていないときには、連結部分44aで荷台46の側に折り曲げることで、車両4の長手方向の長さを短縮することができる。このように構成することで、例えば、車両4を船舶の車両甲板などの狭い空間に駐車する場合であっても、被牽引体44の長さに占める空間が船内においてデッドスペースとならず、他の用途などに有効活用することが可能となる。
本発明の実施の形態においては、被牽引体44及び連結部分44aの構造は特に限定されないが、車両4が牽引されていないときに折り曲げる、または、荷台46に収納することで、車両の長手方向の長さを短縮できるように設計されていることが好ましい。
コンテナ42には、流体収納容器41を複数、格納することができる。図4(A)及び図4(B)に示すように、本実施の形態においては、複数の流体収納容器41をコンテナ42内に格納して車両の荷台に載置する際、流体収納容器41の長手方向が、車両の長手方向に対して垂直方向を向き、荷台46の長手方向に複数並べて格納できるように、流体収納容器41の固定用のラック48が設置されている。
ラック48の構成材料としては、特に限定されないが、耐火性及び防爆性に優れている材料を使用することが好ましい。
また、ラック48は、流体収納容器41を高さ方向に複数重ねて配置できるように、階層構造を有して設計されていることが好ましい。このように構成することで、コンテナ42内の高さ方向の空間を十分に活用し、より多くの個数の流体収納容器41をコンテナ内に格納することができる。
ここで、車両4と荷台46の大きさについて、より詳しく説明する。荷台46の幅方向の長さは特に限定されないが、例えば、2500mm以下であることが好ましい。また、荷台46の幅方向の長さは、例えば、1700mm以上であることが好ましい。荷台46の幅方向の長さは、荷台に載置されるコンテナ42の大きさや、コンテナ42内に格納する流体収納容器41の長手方向の長さ、あるいは、流体収納容器41を固定するラック48の幅等に応じて、適宜変更可能である。このように構成することで、流体収納容器41の長手方向が荷台46の長手方向に平行になるように配置された状態で流体収納容器41を荷台の長手方向に複数本配置するように構成した場合と比較して、流体収納容器を荷台46に載置する際の荷台46の長手方向の長さをより短くすることが可能になり、かつ、より多くの流体収納容器41を荷台46のコンテナ42内に格納できるようになる。また、結果的に、一台の車両4でより多くの流体燃料、あるいは、より多くの流体収納容器41の輸送が可能になる。
また、荷台46の長手方向の長さは特に限定されないが、例えば、4000mm以上であることが好ましい。また、荷台46の長手方向の長さは、例えば、4500mm以下であることが好ましく、4300mm以下であることが、より好ましい。また、被牽引体44を折り畳んだ際の車両4の長手方向の長さは、例えば、4250mm以上であることが好ましい。また、被牽引体44を折り畳んだ際の車両4の長手方向の長さは、例えば、6000mm以下であることが好ましく、5000mm以下であることがより好ましい。もちろん、これより大型、小型のいずれの場合であっても本発明の車両4に適用することが可能であり、輸送する流体燃料の質量や流体収納容器41の種類、形状、サイズ、個数等に合わせて、適宜変更することができる。このように構成することで、車両の搭載可能な面積や車両の積載重量が厳しく制限された船舶上であっても、船舶への車両の搭載基準を満たし、かつ、流体供給先の流体の必要消費量を十分に満たす量の流体を荷台46に載置して本車両を運用することが可能になる。また、このように構成することで、国内の陸上輸送時における車両の大きさに関する規格や条件等を容易に遵守可能な流体燃料輸送のための車両を提供することができる。
また、車両4には、火災時の消火手段として、消火器47a及び/または47bを装備することが好ましい。消火器47a及び/または47bの装備位置は特に限定されないが、例えば、車両4の正面等、車両4の運転者からの距離が近い位置、あるいは、コンテナ42の外装等の目視で発見しやすい位置に装備することが好ましい。このように構成することで、火災等が発生した際に、人の手による迅速な初期消火を可能にし、流体収納容器41内の流体燃料に引火して被害が拡大するような事態を防止することができる。
本実施の形態においては、車両4が備える、車両4を駐車場や船舶の車両甲板に停車するための構成、あるいは、車両4が備える固縛手段としては、前述の車両1の説明において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
本実施の形態においては、車両4において荷台46のコンテナ42内に格納する流体収納容器41としては、前述の車両1の説明において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
本発明の実施の形態においては、車両4のコンテナ42の外装が備える構成としては、前述の車両1の説明において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
本実施の形態においては、車両4が備える車輪45の構成としては、前述の車両1の説明において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
(流体供給設備)
次に、図2に例示しながら、流体の供給路としての流体供給設備について説明する。図2は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、車両の流体供給設備の構成を示す概略図である。流体供給設備は、本発明の実施の形態にかかる車両における流体の供給路として機能し、流体収納容器を車両の荷台に載置したままの状態で、流体収納容器内部の流体を、該車両とは異なる他の装置、又は、流体収納容器とは異なる他の容器へ供給することを可能とする。
図1(C)に示すように、流体供給設備13は、車両1の一部に備え付けられている。
また、図2に示すように、流体供給設備13の配管上には、流体収納容器201aと接続し、弁を開放することで供給路内に流体収納容器201a内の流体を導入するバルブ202a及びバルブ202b、供給路内において圧力を測定する圧力計204(204a及び204b)、供給路内において圧力を測定し、圧力の異常を検知した場合に、後述する制御部に検知信号を送信する圧力センサ205(205a及び205b)、供給路内の流体の温度を計測し、温度の異常を検知した場合に、制御部に検知信号を送信する温度センサ206、供給路内の流体の圧力の値を所定の範囲内まで減圧する減圧弁203(203a及び203b)、他の装置、又は、他の容器の燃料供給用コネクタに接続され、流体収納容器201から供給路を通じて流体を他の装置、又は他の容器に供給する接続コネクタ212等が配置されている。
また、流体供給設備13の配管上には、本ユニット、他の装置または他の容器で異常が検知された場合に、後述する、制御部からの制御信号を受信し、流体の供給を自動的に遮断する自動遮断弁を構成する遮断弁208(208a、208b)が設置されている。さらに、流体供給設備13の配管上には、複数の安全弁207(207a、207b)とバルブ202cが設けられており、安全弁207(207a、207b)とバルブ202cは、各々に弁を隔てて、流体の供給路と、供給路から流体を本ユニットの外部である大気中に放出するための配管(以下、ベントラインともいう。)とを接続している。
バルブ202a及びバルブ202bは、弁を開放することで供給路内に流体を流入させるものである。流体の供給作業を行う作業者は、本ユニットの荷台に流体収納容器201aを載置する時、同時に、流体収納容器201aの流体の排出口とバルブ202aを接続する。他の流体収納容器201b、201c、201d、201e、201fについても、同様に、それぞれの流体供給容器の流体の排出口と流体供給設備13のバルブを接続する。次に、該作業者は、本ユニットを流体の供給地点に移送し、バルブ202aの弁を手動または自動で開放することで、流体収納容器201a内の流体を供給路内に導入することができる。バルブ202a及びバルブ202bの間には、圧力計204a、圧力センサ205a、温度センサ206等の各種センサが設置されており、供給路内において、流体の圧力や流体の温度を測定する。また、圧力センサ205a及び温度センサ206は、後述する、本ユニットが備える制御装置と、有線又は無線による通信を介して接続し、流体の圧力や流体の温度の値が所定の閾値を上回った場合に、異常を検知したことを知らせる検知信号を、制御部に対して送信できるように構成されている。
また、バルブ202a及びバルブ202bの間には、安全弁207a及びバルブ202cが設置されている。安全弁207aは、供給路内における流体の圧力の値が所定の閾値を超えた場合に、スプリング等の作用により自動的に弁を開き、所定の閾値を超えた圧力に相当する質量又は体積の流体をベントラインに放出することで、供給路内の流体の圧力の値を一定に保つ役割を担っている。例えば、流体収納容器201a内の流体が45.0MPaの高圧の水素ガスであり、バルブ202a及びバルブ202bの間の供給路内の水素ガスの圧力の値について、安全弁207aが自動的に弁を開く所定の閾値として43.8MPaが設定されており、バルブ202aの弁を開放して供給路内に水素ガスを流入させた場合を想定する。水素ガスは、バルブ202aを通って供給路内に流入することで一旦圧力が低下する。圧力の低下した水素ガスが、バルブ202a及びバルブ202bの間において43.8MPaより低い圧力値、例えば40.0MPaであった場合には、該圧力値は所定の閾値以下に収まっているため、安全弁207aは閉じたままである。次に、流体収納容器201aからの水素ガスの供給を継続し、バルブ202a及びバルブ202bの間の水素ガスの圧力の値が40.0MPa以上に上昇した場合には、供給路の配管の内壁に掛る圧力もバルブ202a及びバルブ202bの間の水素ガスの圧力の上昇に応じて上昇する。そのため、そのままバルブ202a及びバルブ202bの間の供給路内の水素ガスの圧力が上昇し続けると、該当箇所の供給路の配管が内側から破損する恐れある。しかしここで、事前に安全弁207aに閾値として43.8MPaを設定しているため、安全弁207aが自動で開くことにより、43.8MPaを超過した分の圧力に相当する質量又は体積の水素ガスは、供給路からベントラインに放出される。よって、供給路内の水素ガスの圧力は、閾値である43.8MPa以下まで低下した後、一定の値に保持される。さらにここで、圧力センサ205a等による測定値から供給路内の圧力の異常を検知した場合に、作業者により手動で、又は、後述する制御装置による制御によって自動で、バルブ202cが開放され、バルブ202a及びバルブ202bの間の水素ガスがバルブ202cを通ってベントラインへと放出されることで、供給路における水素ガスの圧力を、更に低下させるよう構成することも可能である。バルブ202cが自動で開放されるように構成する場合には、バルブ202cは、弁の開閉のための制御機構、及び、有線又は無線による制御装置との通信手段を備えることが好ましい。
流体供給設備13のベントラインは、安全弁207(207a及び207b)やバルブ202cを通過して供給路から放出された流体を、本ユニットの外部へ放出する機能を果たす。また、ベントラインの一部には逆止弁211(211a、211b)が設置されており、ベントラインに一旦放出された流体が供給路内に逆流したり、ベントラインから流体を大気中に排出する排出孔から大気中の空気が流体収納容器201a内や流体の供給路に逆流することを防止する。このように構成することで、供給路の流体の圧力が高圧になり過ぎて配管の内壁の耐久性を低下させたり、配管を内側から破損したりすることを防ぐことができる。
また、流体供給設備13のベントラインは、流体収納容器201aの溶栓安全弁213a及び213bと接続可能に構成することが好ましい。溶栓安全弁213a及び213bは、流体収納容器201aの周囲が異常な高温や高圧になった時に溶解し、開いた穴から流体収納容器201a内の流体を流体収納容器外へと放出する。このように構成することで、流体収納容器201a内部が高温高圧になった場合でも、溶栓安全弁213a及び213bが溶けて開いた穴から放出される流体収納容器201a内の流体をさらにベントラインから本ユニットの外部へ逃がすことで、高温高圧下における流体の爆発やユニット内に流体が充満することを防ぐことが可能になる。
減圧弁203a及び203bは、供給路内の流体の圧力の値を所定の範囲内まで減圧する減圧手段としての役割を担っている。すなわち、流体供給設備13は、2つの減圧弁203a及び203bを使用することで、供給路内の流体の圧力を、燃料として利用可能な圧力の値の範囲にまで減圧する。ここで再び、流体収納容器201a内の流体が高圧の水素ガスであり、流体収納容器201a内の水素ガスを供給路内に流入させた場合を想定する。例えば、燃料として利用することが可能となる水素ガスの圧力が1MPa以下であったとする。水素ガスは、流体収納容器201aから供給路内に導入された後、40.0MPaの圧力でバルブ202bを通過し、供給路内を接続コネクタ212方向へ前進し、供給路を進行する過程で35.0MPaまで圧力が低下する。しかし、水素ガスの圧力が35.0MPaのままでは燃料として利用できないため、減圧弁203aを通過させることで、水素ガスの圧力を35.0MPaから1.5MPaまで減圧し、さらに、減圧弁203bを通過させることで、1.5MPaから0.9MPaまで減圧する。ここで、「燃料として利用可能な圧力」として、圧力の値が1MPa以下である場合を想定したが、もちろん、流体の利用目的や減圧前後の水素ガスの圧力の値が本実施の形態と異なる場合であっても、本発明は適用可能である。このように構成することで、取り扱いが非常に危険な高圧の状態の流体であっても、本ユニットの流体供給設備を利用することで、流体収納容器を車両の荷台に載置したままの状態で供給路から他の装置、又は、他の容器へ安全かつ容易に供給することができる。
減圧弁203a及び減圧弁203bの間の供給路においても、上述の安全弁207aの場合と同様に、安全弁207bを設置することができる。例えば、上記の例と同様に流体収納容器201a内の水素ガスを供給路内に流入させ、減圧弁203aを通過させて水素ガスを1.5MPaまで減圧し、さらに減圧弁203bの方向へと水素ガスを供給する場合を想定し、所定の閾値として1.65MPaを設定する。すると、減圧弁203aにおいて1.5MPaまで減圧された水素ガスが途中で滞留したり、減圧弁203aで十分に減圧されず減圧弁203bに到達するまでに水素ガスの圧力が所定の閾値を超えるような場合にも、安全弁207bが流体の放出手段として機能して、供給路内の水素ガスの圧力を所定の閾値である1.65MPa以下まで低下させ、一定の値に保持することが可能である。安全弁207bから放出された水素ガスは、ベントラインを通って、本ユニットの外部である大気中へと放出される。
流体供給設備13は、供給路上に、本ユニットの内部、若しくは、本ユニットとは異なる他の装置、又は、他の容器で異常が検知された場合に、流体の供給を遮断する遮断弁208(208a及び208b)を備えている。
遮断弁208は、自動遮断弁として構成されており、流体収納容器201から供給された流体の供給路とは異なる配管である、窒素ガス210を遮断弁208に噴射するための配管と連結されている。窒素ガス210を噴射するための配管上には、電磁バルブ209(209a及び209b)が設置されており、電磁バルブ209によって窒素ガスの噴射が制御されている。配管から噴射される窒素ガス210は圧縮されて高圧になっており、電磁バルブ209が開かれて噴射される際の噴射圧を利用して自動的に遮断弁208を閉じることで、流体収納容器201から供給される流体の流れを供給路上で堰き止め、供給路から他の装置、又は、他の容器への流体の供給を遮断する。
本ユニットにおける流体の供給路は、可燃性の流体や高圧の流体を取り扱っている。そのため、電力を駆動源とするバルブを利用して直接供給路の弁を閉じた場合、火花が発生し、流体に引火して爆発する可能性があり、非常に危険である。本実施の形態においては、供給路における流体の供給の遮断手段として窒素ガスの噴射圧を利用した自動遮断弁を用いることで、流体の供給を遮断する作業中に火花を発生させることなく、安全に遮断作業を行うことが可能である。また、自動遮断弁を採用することで、遮断作業を人間が行うことによるヒューマンエラーの発生や、遮断作業を行う作業者への危険を低減することが可能である。
本実施の形態においては、自動遮断弁を作動させる方法として窒素の噴射圧を利用しているが、自動遮断弁を作動させる方法は特に限定されず、例えば、窒素の噴射圧の代わりに、アルゴンガス等の窒素とは異なる不活性ガスや空気等の気体を噴射することによる噴射圧を用いてもよい。また、自動遮断弁を作動させる方法としては、例えば、安全面からは火花の発生することのない窒素を利用する方法が好ましいが、火花等が発生しないよう防爆措置を講じられるのであれば、電力で駆動するモーターを用いて、電力による自動遮断弁の制御操作も可能である。より具体的には、例えば、防爆型電磁弁、あるいは、防爆構造を有する電磁弁を利用することができる。このように構成することで、窒素を噴射して自動遮断弁を閉じるために窒素ガスボンベを本ユニットに搭載しなくとも、自動遮断弁を機械的に、かつ、安全に作動させることが可能になる。
電磁バルブ209、あるいは自動遮断弁は、後述する制御装置と有線又は無線により通信を介して接続されており、制御装置の制御部から流体の供給を遮断する制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、流体の供給を遮断するように構成することが好ましい。
本実施の形態においては、遮断弁208、電磁バルブ209等の遮断手段は、本ユニットの輸送時や流体を供給していない状態の時は、常時、弁が閉じられた状態であることが好ましい。安全弁207やバルブ202a、202b、202c等についても、同様である。
本実施の形態においては、バルブ202、減圧弁203、安全弁207、電磁バルブ209、逆止弁211、または溶栓安全弁213としては、特に限定されないが、従来公知の技術を採用することができる。また、本実施の形態においては、圧力計204、圧力センサ205、温度センサ206についても、同様に、特に限定されないが、従来公知のものを採用することができる。
(制御装置)
本発明にかかる車両は、制御装置を備えており、制御装置は、制御部、RAM(Random Access Memory)、ストレージ部、通信インタフェースからなり、それぞれ内部バスにより接続されている。制御部は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)から構成される。制御部は、ストレージ部に格納されたプログラムを実行し、制御装置の制御を行う。RAMは、制御部のワークエリアである。ストレージ部は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部は、プログラム及びデータをRAM及びストレージ部から読み出して処理を行う。
通信インタフェースは、上述の圧力センサ205、温度センサ206、電磁バルブ209、又は、自動遮断弁と、有線又は無線により通信を行う。
制御装置は、圧力センサ205、温度センサ206にて検知された流体の圧力や流体の温度に関する信号又は情報を、通信インタフェースを介して受信する。また、流体の圧力や温度の値が所定の閾値を上回った場合に、異常を検知したことを知らせる検知信号を圧力センサ205、温度センサ206から受信できるようにしてもよい。
また、制御装置は、通信インタフェースを介して、電磁バルブ209又は自動遮断弁に、流体の供給を遮断するための制御信号を送信する。電磁バルブ209又は自動遮断弁は、制御装置から送信された制御信号を受信し、該制御信号に基づいて供給路の遮断弁208を閉じ、他の装置または他の容器への流体の供給を遮断する。
制御装置は、本ユニットに車両の異常を検知するためのガス検知装置等の検知手段が備えられている場合に、検知手段から発信される車両の異常を知らせる検知信号を、通信インタフェースを介して受信できるように構成することが好ましい。該検知手段が異常を検知すると、制御装置は、制御部において、流体の供給を遮断する制御信号を生成し、制御部において生成した制御信号を遮断手段である電磁バルブ209又は自動遮断弁に送信する。そして、該遮断手段は、制御装置から受信した制御信号に基づいて供給路の遮断弁を閉じ、供給路から他の装置又は他の容器への流体の供給を遮断する。このように、車両の異常を検知するための検知装置を本ユニット自体に備えることで、供給路上のバルブのいずれかから流体が漏れ出たり、漏れ出た流体がコンテナ内に充満したりした場合であっても、流体収納容器からの流体供給を機械的に安全に遮断し、火災時の被害拡大の抑止や、連鎖爆発等の二次災害の防止が可能となる。
さらに、制御装置は、流体供給先の他の装置または他の容器が備える第二検知手段と通信インタフェースを介して接続可能であることが好ましい。制御装置は、第二検知手段によって該他の装置または該他の容器の異常が検知された場合に、制御部において第二検知手段からの検知信号を受信し、受信した検知信号に基づいて、流体の供給を遮断するための制御信号を生成する。そして、同じく通信インタフェースを介して、遮断手段である電磁バルブ209又は自動遮断弁へ該制御信号を送信できるように構成することが好ましい。遮断手段は、制御装置から受信した該制御信号に基づいて供給路の遮断弁を閉じ、供給路から他の装置又は他の容器への流体の供給を遮断する。このように構成することで、流体の供給先の他の装置または他の容器で配管が破損して漏れが発生したり、火災が発生したりした場合であっても、本ユニットの側で流体収納容器からの流体供給を機械的に、かつ、安全に遮断し、火災時の被害拡大の抑止や、連鎖爆発等の二次災害の防止が可能となる。
制御装置が、制御部において生成した制御信号を送信し、電磁バルブ209や自動遮断弁等の遮断手段が作動するための条件としては、例えば、流体収納容器から船舶に水素ガスを供給する場合において、該船舶にガス検知器が設置されており、水素ガスの濃度が一定の値を超えたことをガス検知器が検知したケースが想定される。この場合、ガス検知器が反応した段階で船舶のどこかで水素漏れが発生していると判断し、遮断手段はバルブを閉める。また、例えば、流体供給先の船舶に積まれた火災探知機が火災を探知したケースが想定される。この場合も、本ユニットが供給するガス等の流体に火災の火が引火しないよう、火災探知機が火災を探知した段階で制御装置が制御信号を送信し、遮断手段がバルブを閉める。また、例えば、流体供給先の船舶のエンジンが設置されているエンジンルームにおいて通風機がストップした場合に、通風機がストップしたことを検知装置によって検知したケースを想定し、該検知信号を制御装置で受信し、制御装置が制御信号を遮断手段に送信することで、制御信号を受信した遮断手段が供給路のバルブを閉めるように構成してもよい。また、例えば、流体供給先であるエンジンが動作中に異常を検知した場合に、エンジンの動作異常に関する検知信号を本ユニットの制御装置で受信し、検知手段により供給路のバルブを閉めることを可能にしてもよい。上記に想定したケースでは、いずれのケースにおいても、本ユニットに制御装置を備え、遮断手段に制御信号を送信することで、制御信号を受信した遮断手段が流体の供給を遮断するように構成しているが、もちろん、本実施の形態はこれに限定されない。制御装置を流体供給先の他の装置や他の容器、あるいは、流体供給先の船舶が備えるように構成することも可能である。
本実施の形態においては、本ユニットの輸送時等、本ユニットから流体を供給していない時には、遮断手段である遮断弁208及び電磁バルブ209の弁が常時閉じた状態となるように設計し、制御装置が、遮断手段の弁を開放するための開放信号を生成し、開放信号を遮断手段に送信することではじめて、本ユニットによる流体の供給を許可するように構成してもよい。この場合、遮断手段は、制御装置から受信した開放信号又は制御信号に基づいて、弁を開閉可能に制御する第二制御手段(マイコン等)を備える。そして、開放信号を制御装置から受信した場合には弁を開放することで流体の供給を可能にし、制御信号を受信した場合には弁を閉じることで流体の供給を遮断する。また、制御装置が開放信号を遮断手段へ断続的に送信できるように設計し、第二制御手段が、開放信号を断続的に受信しているかどうかを判定する判定手段としても機能するように構成することが、より好ましい。このように構成することで、異常な事態の発生により制御装置の故障や通信の途絶が生じたとしても、断続的な開放信号の受信が途絶えたと判定手段によって判定した場合には、遮断手段が自動的に流体の供給を遮断できるように設定することが可能になるため、本ユニットによる流体供給時の安全性をより高めることができる。
(車両を搭載可能な船舶)
本発明にかかる車両を船舶に搭載する場合、該船舶は、車両を搭載可能にするための所定の構成を備えることが好ましい。図3は、本発明の実施の形態にかかる、車両が搭載可能な船舶の概要図の一例である。図3(A)は、本実施の形態にかかる船舶を概略的に示した平面図である。また、図3(B)は、本実施の形態にかかる船舶を概略的に示した側面図である。
図3(A)及び図3(B)に示すように、船舶3の側面部分には、車両が乗り込むためのランプウェイ33(33a、33b、33c、33d)が設けられ、船舶の前進方向の後部の車両甲板32に車両が乗り込むことを可能にしている。また、車両甲板の下部には、該車両の供給路から供給された流体を燃料として船舶3を推進するための各種機器を配置した動力室が設けられており、動力室には、車両の供給路から供給された流体を燃料として推進可能な推進用発動機31(31a、31b)を備えている。
ランプウェイ33は、コンテナ及び流体収納容器を荷台に載置したまままで、車両の搭載を可能にする役割を担っている。船舶3は、ランプウェイ33を備えることで、コンテナの荷揚げや荷卸しができるコンテナ埠頭の整備や、荷役用の大型クレーンの設置等をせずとも、荷台に流体収納容器を載置したままで本ユニットの船舶への積載を可能にする。このように構成することで、港湾の岸壁と本ユニットを牽引するトレーラーヘッドさえあれば、クレーンが未整備の小港湾でも荷役が可能であり、かつ、コンテナよりさらに迅速な荷役が可能となる。
車両甲板32は、本ユニットを固定可能なチェーンブロック等の固定具を備えることが好ましい。固定具を備えることで、海上の波の影響等で足場の不安定な車両甲板32上においても、船体にしっかりと本ユニットを固定した上で安全に供給路からの流体の供給が可能になる。
また、車両甲板32には、本ユニットの流体供給設備が備える接続コネクタと接続可能であり、流体の供給路から船内の配管等を通じて船舶側の推進用発動機31へと流体を供給するための、燃料供給用コネクタを備えることが好ましい。このように構成することで、本ユニットを、船舶3に流体を供給するための燃料タンクとして直接利用することが可能となる。
動力室には、公的に定められた安全基準に基づいて、ガス検知器や火災探知機等の検知装置が設けられていることが好ましい。また、該検知装置は、本ユニットの制御装置と通信により接続可能であることが、より好ましい。万一、何らかの原因によって動力室内で該船舶3の推進用発動機31が停止したり、本ユニットから推進用発動機31へ流体を供給するための配管が破損し、動力室内に流体が充満したり、動力室内で火災等が発生したりした場合であっても、このように検知装置を備え、本ユニットの制御装置と接続することで、船舶に発生した異常を早期に検知し、本ユニットの制御装置の側から流体の供給を機械的に遮断することで、火災時の被害拡大の抑止や、連鎖爆発等の二次災害の防止が可能となる。
本実施の形態においては、水素ガス等の気体だけでなく、高圧のLPガス等の液体であっても、本ユニットを用いて安全かつ効率的に供給することが可能である。
本実施の形態によれば、本ユニットを流体を供給するための燃料タンクとして直接利用可能であるため、港湾の岸壁から波で揺れる海上の船に流体を供給する、すなわち、流体を「陸から海に供給する」という、船舶への燃料補給において最も事故が起きやすく、危険な過程を省略することができる。そのため、従来の液体天然ガス船への燃料補給方法と比べ、はるかに安全に燃料である流体を供給することができる。また、従来の液体天然ガス船への燃料補給方法では、燃料の供給を行うにあたり、周囲の安全確認、周知の徹底、漏洩時の対応といった各種の安全措置を講じなければならないが、本発明の車両及び該車両を搭載可能な船舶によれば、車両自体に安全を確保するための機構が備わっているため、燃料補給時の各種の安全措置についても最小限に留めることが可能で、かつ、効率的に、より安全に燃料補給作業を行うことが可能である。
1 車両
11 流体収納容器
12 コンテナ
13 流体供給設備
14 被牽引体
15 車輪
16 荷台
203 減圧弁
207 安全弁
208 遮断弁
209 電磁バルブ
3 船舶
31 推進用発動機
32 車両甲板
33 ランプウェイ

Claims (8)

  1. 荷台、車輪、及び、内部に流体を収納した流体収納容器を備える車両を搭載した船舶であって、
    該流体を燃料として推進可能な推進用発動機
    を備え、
    推進用発動機が、荷台に載置された状態の流体収納容器から、該流体の供給を受けることが可能である、
    船舶。
  2. 車両が、被牽引車両である、
    請求項1に記載の船舶。
  3. 車両が、折り畳み可能な被牽引体を備え、被牽引体を折り畳むことで、車両の長手方向の長さを短縮可能である、
    請求項2に記載の船舶。
  4. 車両が、船舶への固定に利用可能な固縛手段を備え、
    船舶が、車両を固定可能な固定具を備え、
    推進用発動機が、固縛手段と固定具とを連結した状態で、流体収納容器から流体の供給を受けることが可能である、
    請求項1~3のいずれかに記載の船舶。
  5. 荷台に流体収納容器が載置された状態で、車両が船舶に乗り込むことを可能とするランプウェイ
    を備える、
    請求項1~3のいずれかに記載の船舶。
  6. 車両が、推進用発動機への流体の供給を遮断する遮断手段と、制御部とを備え、
    船舶が、船舶内の異常を検知する検知装置を備え、
    検知装置が、車両が備える制御部と通信接続が可能であり、
    制御部が、検知装置により異常が検知された場合に、流体の供給を遮断する制御信号を遮断手段へ送信し、
    遮断手段が、制御部から受信した制御信号に基づいて、流体の供給を遮断する、
    請求項1~3のいずれかに記載の船舶。
  7. 車両が、流体収納容器の周囲の温度、及び/又は圧力に応じて、少なくとも一部が溶解する溶栓弁を備える、
    請求項1~3のいずれかに記載の船舶。
  8. 船舶に、荷台、車輪、及び、内部に流体を収納した流体収納容器を備える車両を搭載するステップと、
    荷台に載置された状態の流体収納容器から、該流体を燃料として推進可能な推進用発動機に該流体を供給するステップと
    を有する、
    方法。
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