JPH055570U - タンクローリー車の安全装置 - Google Patents

タンクローリー車の安全装置

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JPH055570U
JPH055570U JP051779U JP5177991U JPH055570U JP H055570 U JPH055570 U JP H055570U JP 051779 U JP051779 U JP 051779U JP 5177991 U JP5177991 U JP 5177991U JP H055570 U JPH055570 U JP H055570U
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tank
tank truck
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vehicle
safety device
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英俊 田辺
知巳 稲川
賢 外山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タンクローリー車の異常状態を自動的に確実
に検出して、タンクローリー車が異常状態に陥った時に
は、直ちに貯蔵タンクの緊急遮断弁を自動的に作動させ
て充填口、および配給口を閉じた状態で固定し、貯蔵タ
ンク内の危険物が外部に漏れる恐れのないタンクローリ
ー車の安全装置の提供を目的とする。 【構成】 緊急遮断弁が設けられた充填通路と配給通路
を有する危険物の貯蔵タンクを備えたタンクローリー車
の、貯蔵タンク内の危険物による事故を防ぐための安全
装置を、タンクローリー車の異常状態を検出した時に信
号を出力する静電気検出センサ、衝撃検出センサ、及び
盗難検出装置等の異常状態検出手段と、この異常状態検
出手段からの信号の入力により、前記緊急遮断弁を遮断
状態で固定する緊急遮断弁遮断手段とから構成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はタンクローリー車の安全装置に関し、特に、LPGガスタンクローリ ー等の危険物を運搬するタンクローリー車において、異常状態発生時に貯蔵タン ク内の危険物の外部への流出を防止して安全を図ることができるタンクローリー 車の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トラックの荷台部分に貯蔵タンクを備え、この貯蔵タンクの内部に石油 、化学製品、アスファルトやLPGガスを充填して運搬、配給するタンクローリ ー車が知られている。このようなタンクローリー車には一般に、貯蔵タンクへの 充填口と配給口に緊急遮断弁が設けられており、異常時に貯蔵タンク内の危険物 が外部に漏れて引火、爆発等を起こさないように、この緊急遮断弁は運転者の判 断によって閉じることができるようになっている。
【0003】 また、従来のタンクローリー車には、静電気によって貯蔵タンク内の危険物に 引火が発生しないように、その車体には静電気防止用の接地導線が設けられてい る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のタンクローリー車、特に、引火性の高いLPGタンクロ ーリー車等には、次のような問題点がある。
【0005】 (1) 接地導線の不良等により、車体に静電気が帯電していることを検出する ことができず、また、充填、配給作業員の人体に帯電する静電気を検出すること ができず、そのまま充填、配給作業を続行すると、引火、爆発を引き起こす恐れ がある。
【0006】 (2) 緊急遮断弁は運転者の判断によって動作するようになっているため、事 故に運転者自身が巻き込まれた場合、緊急遮断弁を操作できない場合がある。ま た、車体に加わる衝撃の程度が危険であるか、安全であるかは運転者の主観によ って判断されていたので、判断の誤りで危険になる場合がある。
【0007】 (3) タンクローリー車が盗難にあった場合、貯蔵タンク内の危険物を悪用さ れる恐れがある。
【0008】 そこで、本考案の目的は、タンクローリー車の異常状態を自動的に確実に検出 して、タンクローリー車が異常状態に陥った時には、直ちに貯蔵タンクの緊急遮 断弁を自動的に作動させて充填口、および配給口を閉じた状態で固定し、貯蔵タ ンク内の危険物が外部に漏れる恐れのないタンクローリー車の安全装置を提供す ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本考案の原理構成が図1に示される。本考案は、図1に示 されるように、緊急遮断弁が設けられた充填通路と配給通路を有する危険物の貯 蔵タンクを備えたタンクローリー車1の、貯蔵タンク内の危険物による事故を防 ぐための安全装置であって、タンクローリー車に取り付けられ、タンクローリー 車の異常状態を検出した時に信号を出力する異常状態検出手段と、この異常状態 検出手段からの信号の入力により、前記緊急遮断弁を遮断状態で固定する緊急遮 断弁遮断手段とを備えて構成される。
【0010】
【作用】
本考案のタンクローリー車の安全装置によれば、車体あるいは車体近傍の人体 に帯電する静電気が検出された場合、車体が受けた衝撃が所定値以上の場合、あ るいは、タンクローリー車が盗難に合った場合、自動的に貯蔵タンクの充填通路 と配給通路に設けられた緊急遮断弁が遮断状態で固定されるので、異常時に貯蔵 タンク内の危険物が外部に漏れることが無い。
【0011】
【実施例】
以下添付図面を用いて本考案の実施例を詳細に説明する。
【0012】 図1は本考案のタンクローリー車の安全装置の一実施例の構成を示すものであ る。図において1はタンクローリー車、2はタンクローリー車1の運転室、3は タンクローリー車1の貯蔵タンクを示している。貯蔵タンク3には充填用口と軒 先配給用の配給口があり、それぞれに緊急遮断弁4, 5が設けられている。この 緊急遮断弁4,5は運転室2に設けられた制御装置10からの信号により充填用 口と軒先配給用の配給口を瞬時に閉止してその状態を保持する機能を備えている 。また、貯蔵タンク3の所定の箇所には、車体に帯電する静電気の検出用の静電 気センサ21と、車体近傍にいる人体に帯電する静電気を検出する静電気センサ 22とが設けられており、これら静電気センサ21,22の出力は制御装置10 に入力される。更に、運転室2、貯蔵タンク3或いはタンクローリー車1の車体 の所要の箇所には、タンクローリー車1が受ける衝撃を検出する衝撃センサ23 、24が設けられている。衝撃センサ23,24を取り付ける位置は、タンクロ ーリー車1の車体の前後左右の最も張り出した箇所等である。この衝撃センサ2 3、24の出力も運転室2の制御装置10に入力されるようになっている。
【0013】 一方、運転室2の方には、前述の制御装置10、衝撃センサ23の他に、タン クローリー車1の異常状態を表示する液晶等を用いた表示器6、異常時にブザー 等の警告音を発生する警告器7、異常状態を記録する記録装置8等が設けられて いる。この記録装置8としては、磁気テープ、磁気ディスク、ICカード等が考 えられ、車体の帯電や帯電物の接近が検出された時、車体に衝撃を受けた時に、 そのデータが記録装置8に記録される。これらの表示器6、警告器7、記録装置 8は、制御装置10からの信号によって動作するものである。なお、図には静電 気センサ及び衝撃センサはそれぞれ2個ずつしか図示されていないが、その設置 場所および個数は限定されるものではない。
【0014】 なお、タンクローリー車1に帯電した静電気は車体に内蔵した収納可能なグラ ンド線を接地することにより放電させることができる。また、閉止状態の緊急遮 断弁4,5の開弁は、静電気が無くなったことが静電気センサによって確認され た後、或いは衝撃を受けた車体の点検を終了した後に、制御装置10への異常無 しの入力を行った後に、手動によって開くことができる。
【0015】 図3は本考案のタンクローリー車の安全装置の別の実施例であり、図2に示し た実施例に盗難防止装置を更に搭載した例である。従って、図3で説明した部材 については、同じ符号が付されている。従って、1はタンクローリー車、2は運 転室、3は貯蔵タンクであり、貯蔵タンク3には充填口閉鎖用の遮断弁4と軒先 配給用の配給口閉鎖用の遮断弁5があり、運転室2側には表示器6、警告器7、 記録装置8がある。また、21,22は静電気センサ、23,24は衝撃センサ 23,24であり、その出力は制御装置10に入力されるようになっている。一 方、この実施例の運転室2には、運転者が運転するのに適正な人物か否かを判定 する運転者判別装置25と、運転者が適正でない時に外部の管理センタにその情 報を無線にて送る緊急用発信器9と、運転者が適正でない時に盗難と判断して警 報をタンクローリー車1の外部にも知らせる警報器11が設けられている。この 運転者識別装置25としては、車のキーが挿入されたか否かの判定回路、運転者 のコード番号が入力されたか否かを判定する回路、運転者が保持しているICカ ードの識別装置等が考えられる。更に、機関の回転数センサ(図示せず)が設け られることもある。
【0016】 図3の盗難防止装置を設ける時は、タンクローリー車1に搭載してある制御回 路10のメモリに、予めタンクローリー車を運転できる運転者のリストを登録し ておく。そして、運転者が適正か否かの判定は、運転者に所持させたICカード を運転室2内に設けられた運転者判別装置25に入力させる、運転者自身に暗唱 番号またはパスワードを運転者判別装置25にバーコードやキーボード等から入 力させる等の方法によって行うことができる。そして、その後に、車のキーにて 機関を始動可能にする。なお、悪意のある運転者が前述の操作を行わずに、車の 始動回路の配線を操作して機関を始動させたような場合は、警報器11に警報音 を発生させると共に、運転室2に装備された発信器9により、外部の管理センタ に無線にて通報させる。そして、このような盗難状態を制御装置10が判断した 場合は、緊急遮断弁4,5を自動的に閉弁するようにして貯蔵タンク3内のLP ガス等の漏れや悪用を防止するようにする。この暗唱番号等による機関の始動は 既に一般車における公知の技術であるため、ここでは説明しない。
【0017】 図4は、図2,図3に示される制御装置10の内部構成の一例を示すものであ り、この図にはマイクロコンピュータを使用した例が示されている。マイクロコ ンピュータは、中央処理装置(CPU)100、読み出し専用メモリ(ROM) 101、ランダムアクセスメモリ(RAM)102、クロック回路(CLK)1 03、入力回路104,106や設定回路105、およびいくつかの出力回路か ら構成される。入力回路104には、この例では、静電気センサからの信号、衝 撃センサからの信号、キーセンサからの信号、機関回転数センサからの信号、キ ーボードからの運転者識別コード信号、或いはICカード107からの運転者識 別信号等が入力され、入力回路104においてこれらの入力信号のレベルが調整 されてCPU100に転送される。衝撃基準値設定回路105からは衝撃の程度 を判断する基準値が入力され、遮断弁の開スイッチ入力回路106からは遮断弁 の強制開信号が入力される。
【0018】 出力回路としては、タンクローリー車1が異常状態の時に、その異常状態を運 転室2内に設けられた表示器6に駆動信号を出力する表示器駆動回路108、運 転室2内の警告器7および車外への警報器11に異常状態信号を出力する警告器 警報器出力回路109、緊急遮断弁4および緊急遮断弁5を閉止させる信号を出 力する遮断弁出力回路110、異常状態のデータをデータ記録媒体に記録する信 号を出力するデータ記録回路111、異常データを外部の管理センタに通知する データ発信回路113などがある。また、盗難等の異常状態の時にCPU100 からは、タンクローリー車1のキーシリンダのスタータ接点とエンジンセルとの 間に設けられた機関始動スイッチ回路をOFFする信号が出力される。
【0019】 次に、以上のように構成された制御回路10の動作を図5から図8のフローチ ャートを用いて説明する。
【0020】 図5はタンクローリー車の安全処理の全体的な流れを示す概略フローチャート であり、このルーチンはタンクローリー車1の走行、停止、機関の稼働、停止に 係わらず、所定時間毎に実行される。ステップ60では機関始動時の盗難防止処理 が行われ、ステップ70では機関稼働時の安全処理が行われ、ステップ80では機関 停止時の安全処理が行われ、ステップ80の処理が終了すると、所定時間のインタ バルの後に、再度ステップ60、70、および80の処理が繰り返される。
【0021】 図6は図5における盗難防止処理の詳細な手順を示すフローチャートである。 ステップ601 ではまず機関のイグニションスイッチがON状態か否かが判定され る。イグニションスイッチがONであればステップ602 に進み、運転車識別用の ICカードの挿入があるか否がが判定され、YES の場合はステップ603 に進む。 ステップ603 では運転者番号(No.) が入力されたか否かが判定され、YES の場合 はステップ604 においてICカードの適否、入力された番号の適否によって運転 者が適正が否かが判定される。そして、以上の手順において全てYES の場合のみ ステップ605 に進むことになる。
【0022】 ステップ605 では運転者が適正であるので機関始動スイッチ回路112にON 信号が送られ、続くステップ606 において機関が稼働中か否かが判定される。機 関が稼働中の場合はステップ609 に進み、データ記録媒体に年月、日時を記録し てステップ610 にてこのルーチンを終了し、次の機関稼働時の安全処理ルーチン に移る。また、機関稼働中でない場合は、ステップ607 に進んでイグニションス イッチがOFFされたか否かが判定され、OFFされない場合はステップ606 に 戻ってOFFされるまでOFF判定の処理が繰り返され、OFFされた場合はス テップ608 にて機関始動スイッチ回路112にOFF信号が出力されてステップ 601 に戻る。
【0023】 一方、ステップ601 からステップ604 のいずれかでNOとなった場合は、運転者 が適正でなく、盗難の可能性がある。そこで、この場合はステップ611 に進み、 機関が稼働中か否かが判定される。機関が稼働中でない時はステップ618 に進ん で機関停止時の安全処理ルーチンが行われ、機関が稼働中の場合は適正でない運 転者によってタンクローリー車1が動かされたことを示すので、以下の安全処理 が行われる。即ち、ステップ612 において緊急遮断弁4, 5が閉じられ、ステッ プ613 にてデータ発信回路113 の使用によって外部の管理センタに通報が行われ 、ステップ614 において警報器11に信号が送られてタンクローリー車1の外部 に警報が発せられるという安全処理が行われる。この異常状態を止めるためには 制御装置10の裏側等に容易に発見できないように取り付けられたリセットスイ ッチを押すことが必要であり、リセットスイッチが押されない限りステップ612 からステップ614 の処理は継続される。ステップ615 はこのリセットスイッチが 押されたか否かを判定するものであり、押された場合のみステップ616 に進んで 緊急遮断弁4, 5の開弁が行われ、ステップ617 において機関始動スイッチ回路 112にOFF信号が出力されてステップ601 に戻る。リセットスイッチが不法 に押された場合でもステップ617 において機関始動スイッチ回路112がOFF されるので、タンクローリー車1が適正でない運転者によって運転されて盗まれ る恐れはない。
【0024】 図7は機関稼働時の安全処理を示すルーチンである。ステップ701 では静電気 センサ21,22や衝撃センサ23,24等の各センサからの信号値の読み込み が行われ、ステップ702 では静電気センサ21,22からの異常状態を示す信号 の入力があったか否かが判定され、ない場合にはステップ703 にて衝撃センサ2 3,24からの異常状態を示す信号の入力があったか否かが判定される。ステッ プ702, 703にて共にNOになった場合はステップ704 に進み、イグニションスイッ チがOFFされたか否かが判定される。イグニションスイッチがON状態を継続 している場合はステップ701 に戻って静電気センサ21,22及び衝撃センサ2 3,24からの異常状態の信号の入力の有無の監視が続行され、イグニションス イッチがOFFされた場合はステップ705 において機関始動スイッチ回路112 にOFF信号を出力して図6のルーチンのステップ601 に戻る。
【0025】 一方、ステップ702 でYES となった場合はステップ706 にて記録媒体に静電気 の度合と発生年月、日時を記録してステップ708 に進み、同様にステップ703 で YES となった場合もステップ707 にて記録媒体に衝撃の度合と発生年月、日時を 記録してステップ708 に進む。そして、ステップ708 からステップ710 において 安全処理、即ち、ステップ708 において緊急遮断弁4, 5が閉じられ、ステップ 709 にて運転室2の表示器6に異常状態の表示が行われ、ステップ710 において 運転室2に設けられたブザー等の警告器7に信号が送られて運転者に警告が発せ られるという安全処理が行われる。ステップ711 からステップ713 はこの異常状 態を解除するためのものであり、ステップ711 にて前述のリセットスイッチがO Nされたと判定されない限りステップ708 からステップ710 の処理は継続される 。このリセットスイッチが押された場合はステップ711 からステップステップ71 2 に進んで緊急遮断弁4, 5の開弁が行われ、ステップ713 において機関始動ス イッチ回路112にOFF信号が出力されてステップ601 に戻る。従って、リセ ットスイッチが押された場合は、ステップ713 において機関始動スイッチ回路1 12がOFFされるので、タンクローリー車1は異常状態のまま再始動ができな い。
【0026】 図8は機関停止時の安全処理を示すルーチンである。ステップ801 では静電気 センサ21,22や衝撃センサ23,24等の各センサからの信号値の読み込み が行われ、ステップ802 ではICカードがあるか否かが判定される。ICカード が無い場合はステップ601 に進み、有る場合はステップ803 に進む。ステップ80 3 では静電気センサ21,22からの異常状態を示す信号の入力があったか否か が判定され、ない場合にはステップ804 にて衝撃センサ23,24からの異常状 態を示す信号の入力があったか否かが判定され、ステップ804 にて共にNOになっ た場合はステップ601 に戻る。一方、ステップ803 でYES となった場合はステッ プ805 にて記録媒体に静電気の度合と発生年月、日時を記録してステップ807 に 進み、同様にステップ804 でYES となった場合もステップ806 にて記録媒体に衝 撃の度合と発生年月、日時を記録してステップ807 に進む。そして、ステップ80 7 とステップ808 において安全処理、即ち、ステップ807 において緊急遮断弁4 , 5が閉じられ、ステップ808 にて運転室2に設けられたブザー等の警告器7或 いは表示器6に信号が送られて運転者に警告が発せられるという安全処理が行わ れる。ステップ809 からステップ811 はこの異常状態を解除するためのものであ り、ステップ809 にて前述のリセットスイッチがONされたと判定されない限り ステップ807 および808 の処理は継続される。このリセットスイッチが押された 場合はステップ809 からステップステップ810 に進んで緊急遮断弁4, 5の開弁 が行われ、ステップ811 において機関始動スイッチ回路112にOFF信号が出 力されてステップ601 に戻る。従って、リセットスイッチが押された場合も、ス テップ811 において機関始動スイッチ回路112がOFFされるので、タンクロ ーリー車1は異常状態のまま再始動ができない。
【0027】 以上のような動作により、タンクローリー車1の車体に発生した静電気による 貯蔵タンク3内の危険物(LPガス等)への引火、爆発事故を防止することがで きる。また、タンクローリー車1への危険な衝撃があった場合には緊急遮断弁が 閉弁されるので貯蔵タンク3内の危険物の外部への流出が防止されると共に、衝 撃のの記録が残るので安全管理が行える。更に、タンクローリー車1が盗まれた 場合でも、貯蔵タンク3内の外部への取り出しが防止されるので、危険物の悪用 が防止でき、更には外部の管理センタに盗難が通知されるので、盗難車の早期発 見もでき、危険が防止できる。
【0028】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案のタンクローリー車の安全装置によれば、タンク ローリー車の異常状態を自動的に確実に検出して、タンクローリー車が異常状態 に陥った時には、直ちに貯蔵タンクの緊急遮断弁を自動的に作動させて充填口、 および配給口を閉じた状態で固定し、貯蔵タンク内の危険物が外部に漏れる恐れ がないので、タンクローリー車の安全が高まるという効果がある。
【提出日】平成3年11月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 図は本考案のタンクローリー車の安全装置の一実施例の構成を示すものであ る。図において1はタンクローリー車、2はタンクローリー車1の運転室、3は タンクローリー車1の貯蔵タンクを示している。貯蔵タンク3には充填用口と軒 先配給用の配給口があり、それぞれに緊急遮断弁4, 5が設けられている。この 緊急遮断弁4,5は運転室2に設けられた制御装置10からの信号により充填用 口と軒先配給用の配給口を瞬時に閉止してその状態を保持する機能を備えている 。また、貯蔵タンク3の所定の箇所には、車体に帯電する静電気の検出用の静電 気センサ21と、車体近傍にいる人体に帯電する静電気を検出する静電気センサ 22とが設けられており、これら静電気センサ21,22の出力は制御装置10 に入力される。更に、運転室2、貯蔵タンク3或いはタンクローリー車1の車体 の所要の箇所には、タンクローリー車1が受ける衝撃を検出する衝撃センサ23 、24が設けられている。衝撃センサ23,24を取り付ける位置は、タンクロ ーリー車1の車体の前後左右の最も張り出した箇所等である。この衝撃センサ2 3、24の出力も運転室2の制御装置10に入力されるようになっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 一方、運転室2の方には、前述の制御装置10、衝撃センサ23,24の他に 、タンクローリー車1の異常状態を表示する液晶等を用いた表示器6、異常時に ブザー等の警告音を発生する警告器7、異常状態を記録する記録装置8等が設け られている。この記録装置8としては、磁気テープ、磁気ディスク、ICカード 等が考えられ、車体の帯電や帯電物の接近が検出された時、車体に衝撃を受けた 時に、そのデータが記録装置8に記録される。これらの表示器6、警告器7、記 録装置8は、制御装置10からの信号によって動作するものである。なお、図に は静電気センサ及び衝撃センサはそれぞれ2個ずつしか図示されていないが、そ の設置場所および個数は限定されるものではない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 図3は本考案のタンクローリー車の安全装置の別の実施例であり、図2に示し た実施例に盗難防止装置を更に搭載した例である。従って、図3で説明した部材 については、同じ符号が付されている。従って、1はタンクローリー車、2は運 転室、3は貯蔵タンクであり、貯蔵タンク3には充填口閉鎖用の遮断弁4と軒先 配給用の配給口閉鎖用の遮断弁5があり、運転室2側には表示器6、警告器7、 記録装置8がある。また、21,22は静電気センサ、23,24は衝撃センサ であり 、その出力は制御装置10に入力されるようになっている。一方、この実 施例の運転室2には、運転者が運転するのに適正な人物か否かを判定する運転者 判別装置25と、運転者が適正でない時に外部の管理センタにその情報を無線に て送る緊急用発信器9と、運転者が適正でない時に盗難と判断して警報をタンク ローリー車1の外部にも知らせる警報器11が設けられている。この運転者識別 装置25としては、車のキーが挿入されたか否かの判定回路、運転者のコード番 号が入力されたか否かを判定する回路、運転者が保持しているICカードの識別 装置等が考えられる。更に、機関の回転数センサ(図示せず)が設けられること もある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】 図8は機関停止時の安全処理を示すルーチンである。ステップ801 では静電気 センサ21,22や衝撃センサ23,24等の各センサからの信号値の読み込み が行われ、ステップ802 ではICカードがあるか否かが判定される。ICカード が無い場合はステップ601 に進み、有る場合はステップ803 に進む。ステップ80 3 では静電気センサ21,22からの異常状態を示す信号の入力があったか否か が判定され、ない場合にはステップ804 にて衝撃センサ23,24からの異常状 態を示す信号の入力があったか否かが判定され、ステップ804 にて共にNOになっ た場合はステップ601 に戻る。一方、ステップ803 でYES となった場合はステッ プ805 にて記録媒体に静電気の度合と発生年月、日時を記録してステップ807 に 進み、同様にステップ804 でYES となった場合もステップ806 にて記録媒体に衝 撃の度合と発生年月、日時を記録してステップ807 に進む。そして、ステップ80 7 とステップ808 において安全処理、即ち、ステップ807 において緊急遮断弁4 , 5が閉じられ、ステップ808 にて運転室2に設けられたブザー等の警告器7或 いは表示器6に信号が送られて運転者に警告が発せられるという安全処理が行わ れる。ステップ809 からステップ811 はこの異常状態を解除するためのものであ り、ステップ809 にて前述のリセットスイッチがONされたと判定されない限り ステップ807 および808 の処理は継続される。このリセットスイッチが押された 場合はステップ809 からステップ810 に進んで緊急遮断弁4, 5の開弁が行われ 、ステップ811 において機関始動スイッチ回路112にOFF信号が出力されて ステップ601 に戻る。従って、リセットスイッチが押された場合も、ステップ81 1 において機関始動スイッチ回路112がOFFされるので、タンクローリー車 1は異常状態のまま再始動ができない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 以上のような動作により、タンクローリー車1の車体に発生した静電気による 貯蔵タンク3内の危険物(LPガス等)への引火、爆発事故を防止することがで きる。また、タンクローリー車1への危険な衝撃があった場合には緊急遮断弁が 閉弁されるので貯蔵タンク3内の危険物の外部への流出が防止されると共に、衝 撃の記録が残るので安全管理が行える。更に、タンクローリー車1が盗まれた場 合でも、貯蔵タンク3内の外部への取り出しが防止されるので、危険物の悪用が 防止でき、更には外部の管理センタに盗難が通知されるので、盗難車の早期発見 もでき、危険が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のタンクローリー車の安全装置の原理構
成を示すブロック図である。
【図2】本考案のタンクローリー車の安全装置の一実施
例の構成図である。
【図3】本考案のタンクローリー車の安全装置の別の実
施例の構成図である。
【図4】図2または図3の制御装置の詳細な構成を示す
ブロック回路図である。
【図5】図2の制御装置の全体的な制御手順を示すフロ
ーチャートである。
【図6】図5における盗難防止処理の詳細を示すフロー
チャートである。
【図7】図5における機関稼働時の安全処理の詳細を示
すフローチャートである。
【図8】図5における機関停止時の安全処理の詳細を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 タンクローリー車 2 運転室 3 貯蔵タンク 4,5 緊急遮断弁 6 表示器 7 警告器 8 記録装置 9 緊急用発信器 10 制御装置 11 警報器 21,22 静電気センサ 23,24 衝撃センサ 25 運転者判別装置

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緊急遮断弁が設けられた充填通路と配給
    通路を有する危険物の貯蔵タンクを備えたタンクローリ
    ー車の、貯蔵タンク内の危険物による事故を防ぐための
    安全装置であって、 タンクローリー車に取り付けられ、タンクローリー車の
    異常状態を検出した時に信号を出力する異常状態検出手
    段と、 この異常状態検出手段からの信号の入力により、前記緊
    急遮断弁を遮断状態で固定する緊急遮断弁遮断手段と、 を備えることを特徴とするタンクローリー車の安全装
    置。
  2. 【請求項2】 前記異常状態検出手段が、タンクローリ
    ー車の車体、或いはタンクローリー車近傍にいる人に帯
    電する静電気を検出する静電気センサであることを特徴
    とする請求項1に記載のタンクローリー車の安全装置。
  3. 【請求項3】 前記異常状態検出手段が、タンクローリ
    ー車の車体に加わる衝撃力である衝撃センサであること
    を特徴とする請求項1に記載のタンクローリー車の安全
    装置。
  4. 【請求項4】 更に、前記異常状態検出手段の出力を時
    間と共に記録する異常状態検出手段出力記録手段を備え
    ることを特徴とする請求項2または3に記載のタンクロ
    ーリー車の安全装置。
  5. 【請求項5】 前記異常状態検出手段が、タンクローリ
    ー車の盗難状態を検出する盗難検出装置であることを特
    徴とする請求項1に記載のタンクローリー車の安全装
    置。
  6. 【請求項6】 更に、前記異常状態検出手段の出力を無
    線によって管理センターに連絡する盗難状態通報手段を
    備えることを特徴とする請求項5に記載のタンクローリ
    ー車の安全装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002225649A (ja) * 2001-02-02 2002-08-14 Goto Masuo 異常状態報知機能付ナンバープレート
JP2021175660A (ja) * 2020-04-27 2021-11-04 株式会社備後研究所 車両、及び船舶

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