JP2023179350A - スラグ流出検知方法 - Google Patents

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直也 今村
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Abstract

【課題】保持容器から別容器に溶鋼を排出する際、溶鋼の排出流を撮影して熱画像を取得し、その熱画像において溶鋼とスラグの見かけ温度差によってスラグを判別し、溶鋼排出後に生じるスラグの流出を精度よく検知することができるスラグ流出検知方法を提供する。【解決手段】本発明は、保持容器1から別の容器3に溶鋼を排出するときに赤外線カメラを用いて溶鋼の排出流4を撮影して熱画像を取得し、取得した熱画像において溶鋼とスラグの放射率の違いに基づき溶鋼とスラグの見かけ温度差からスラグを判別してスラグ流出を検知する際に、スラグ判別温度閾値Tth=溶鋼の見かけ温度Tst+所定値AよりTth[℃]を設定し、所定値Aを溶鋼の見かけ温度の平均値Tst0によって0.60≦A/Tst0≦0.75の範囲とし、流出判定閾値B[ピクセル]を-0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332の範囲としスラグ画素数の1秒間積算値がBを超えるとスラグ流出と判定する。【選択図】図2

Description

本発明は、高温溶融物収容容器から溶鋼を別の容器に排出する際に、溶鋼を排出した後に生じるスラグの流出を検知する技術に関するものである。
溶鋼とスラグを保持する容器の下方から別の容器(例えば、溶鋼鍋からタンディッシュ)に溶鋼を排出する場合、より密度の大きい溶鋼がスラグよりも下方に存在するため、溶鋼がすべて排出されると、続いてスラグが排出されることとなる。このとき、元の容器内に溶鋼が残留することで鉄ロスが生じるため、できる限り多くの溶鋼を排出する方が良い。
ところが、スラグが流出してしまうと、酸素源混入による清浄度悪化(品質低下)や合金歩留低下、不純物元素混入による成分脱線などにつながってしまう。そのため、元の容器からの排出流を撮影し、取得した画像データを用いて溶鋼が排出した後に生じるスラグの流出を検知することが行われている。スラグの流出検知技術としては、例えば、特許文献1~6などに開示されているものがある。
特許文献1は、スラグの流出検知方法において、測定される見掛け上の溶鋼及びスラグの放射エネルギーが外乱によって変化しても、的確にスラグを検知することができ、スラグの流出量をばらつきなく所定量に制御することを目的としている。
具体的には、スラグの流出検知方法において、転炉の出鋼口から流出する出鋼流を赤外線カメラで撮影し、赤外線カメラで測定される出鋼流中の溶鋼の放射エネルギーと出鋼流中のスラグの放射エネルギーとのエネルギー差に基づいて溶鋼とスラグとを判別し、前記出鋼口から流出する溶鋼に混合して流出するスラグを検知するスラグの流出検知方法であって、 その時点の0.3秒間前ないし3秒間前の時点からその時点までに前記赤外線カメラで測定された10回以上の出鋼流全体の放射エネルギー測定値の移動平均法による平均値をその時点での出鋼流全体の放射エネルギー値と定め、 出鋼流にスラグが混入しない出鋼初期の段階で測定した出鋼流の全体の放射エネルギー値を基準とし、この基準とする放射エネルギー値に対して前記移動平均法による出鋼流全体の放射エネルギー値が所定の値以上変化したときに、スラグ流出と判定することが開示されている。
特許文献2は、スラグの流出検知方法において、溶融金属の排出の末期、溶融金属流に混入して流出するスラグの検知を的確に判定し、スラグの流出量をばらつきなく所定量に制御することを目的としている。
具体的には、スラグの流出検知方法において、溶融金属容器の流出孔を流下する溶融金属流に混入して流出するスラグの検知方法であって、溶融金属流を赤外線カメラで撮影し、撮影した画像の各画素を、溶融金属及びスラグの輝度エネルギー差を利用して溶融金属とスラグとに判別し、スラグと判別された画素の数を撮影毎に積算するとともに、1画像のうちで溶融金属の画素数とスラグの画素数との合計値に対するスラグの画素数の百分率[スラグと判定された画素数×100/(溶融金属と判定された画素数+スラグと判定された画素数)]を溶融金属流におけるスラグ面積率として撮影毎に求め、スラグと判定された画素の数の積算値が閾値を越える時点か、或いは、前記スラグ面積率が閾値を越える時点か、どちらか早い方をスラグの流出時点と判定することが開示されている。
特許文献3は、スラグの流出検知方法において、溶融金属の排出の末期、溶融金属に混入して流出するスラグを、溶融金属容器からの排出流が細くてもまた太くても、その形状に拘わらず的確に検知し、スラグの流出量をばらつきなく所定量に制御することを目的としている。
具体的には、スラグの流出検知方法において、溶融金属容器の流出孔から流出する排出流を赤外線カメラで撮影し、赤外線カメラで測定される排出流の放射エネルギー値と予め設定したエネルギー閾値とを対比することによって溶融金属とスラグとを判別し、流出孔から流出する溶融金属に混合して流出するスラグを検知するスラグの流出検知方法であって、流出孔から流出する排出流が細くなって見掛けの放射率が小さくなると、赤外線カメ
ラで撮影される排出流の幅を逐次算出し、算出された排出流の幅に応じて溶融金属とスラグとを判別するためのエネルギー閾値を当該溶融金属の排出中に変更することが開示されている。
特許文献4は、転炉のスラグ流出検出方法において、操業者の目視判断によらず自動的に迅速かつ的確にスラグ流出を検出することができるとともに、検出のタイミングのバラツキを生じさせないことを目的としている。
具体的には、転炉のスラグ流出検出方法において、放射温度計の出力が被測定物の表面温度のn乗に概ね比例する上記n値が小さい放射温度計を用いて転炉における溶鋼流の表面温度を測定し、測定された表面温度の変化に基づいて上記溶鋼流内のスラグ流出を検出することが開示されている。
特許文献5は、スラグ検知方法において、安定したスラグ検知を行えるようにすることを目的としている。
具体的には、溶融金属流からの放射エネルギーの変化によって溶融金属流に含まれるスラグを検知するスラグ検知方法において、溶融金属流を横切る方向における1次元の放射エネルギーを測定し、測定された1次元の放射エネルギーの変化によってスラグを検知する。また、測定された1次元の放射エネルギーのうち、所定のしきい値より高い部分を積算し、当該積算値に基づいてスラグ流出を検知することが開示されている。
特許文献6は、溶鋼流中のスラグ検出方法において、転炉等における出鋼操業の条件等が変化した場合であっても、溶鋼流中のスラグを精度良く検出することを目的としている。
具体的には、溶鋼及びスラグを含む溶鋼流を逐次撮像して複数の撮像画像を取得する工程と、各撮像画像を構成する画素の濃度パラメータを横軸としたヒストグラムを作成する工程と、ヒストグラムの最大ピーク点を検出する工程と、最大ピークが溶鋼かスラグかを判定する工程とを有し、最大ピーク点が溶鋼かスラグかを判定する際に、それ以前に撮像した画像の最大ピーク点との濃度パラメータ差が所定値より小さい場合に溶鋼、大きい場合にスラグと判定する。また、最大ピーク点がスラグであると判定した場合、この最大ピーク点を基準にして決定した第1しきい値未満の画素を溶鋼、第1しきい値以上の画素をスラグと判定する。一方、最大ピーク点が溶鋼であると判定した場合、この最大ピーク点を基準にして決定した第2しきい値以下の画素を溶鋼、第2しきい値より大きい画素をスラグと判定することが開示されている。
特開2010-111925号公報 特開2007-197738号公報 特開2009-068029号公報 特開昭62-263913号公報 特開2000-015408号公報 再公表特許WO2018/151075号公報
ところで、鉄ロスを最小限にして鉄歩留を最大化しつつ、スラグの流出を最小限に抑制するためには、容器(溶鋼鍋)底部に設けられたノズルや排出孔などを介して排出される流体(排出流)を監視して、溶鋼からスラグに切り替わるタイミングを適切に判断した上で、溶鋼の排出作業を終了させることが必要となる。
特許文献1~6に開示されているように、従来から、赤外線カメラなどの撮像手段を用いて排出流を撮影し、取得した画像データを用いて溶鋼を排出した後に生じるスラグの流出を検知することが行われている。
しかしながら、特許文献1については、溶鋼を基準として放射エネルギーが所定の値以上変化した場合に、スラグ流出と判定するとされているが、スラグ流出を精度よく検知するためには、その所定の値をどのような範囲に設定すればよいかといった技術的に肝要と
なるものに対しての開示や示唆などは全くされていない。
特許文献2については、溶融金属流の画像を撮影し、取得した画像に対してあるしきい値に基づいて溶融金属とスラグを判別してスラグの流出を検知しているが、溶融金属とスラグとを判別する条件についての開示や示唆などは全くされていない。また、スラグ流出を判定する際に必要となる、画素の積算値あるいはスラグ面積率の閾値の規定に関して開示や示唆などは全くされていない。
特許文献3については、排出流の画像を撮影し、取得した画像に対して排出流の幅に応じたエネルギー閾値によってスラグを判別してスラグの流出を検知しているが、エネルギー閾値の規定に関して開示や示唆などは全くされていない。
特許文献4については、放射温度計を用いて溶鋼流の表面温度を測定してスラグの流出を検出しているが、溶鋼とスラグとを判別する条件について、具体的な開示や示唆などは全くされていない。
特許文献5については、溶鋼流の画像を撮影し、取得した画像に対して画像処理を行ってスラグの流出を検知しているが、各種しきい値に関する具体的な範囲の規定に関して開示や示唆などは全くされていない。
特許文献6については、溶鋼流中のスラグを検出するための方法であり、溶鋼を排出した後のスラグ流出を判断する技術とはなっていない。そのため、スラグの流出を判定するための手法や具体的な閾値に関する開示や示唆などは全くされていない。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、溶鋼とスラグを保持する容器から別の容器に溶鋼を排出するに際して、排出流を赤外線カメラで撮影して排出流の熱画像を取得し、溶鋼とスラグの見かけ温度差に基づいてスラグを判別することで、溶鋼を排出した後に生じるスラグの流出を精度よく検知することができるスラグ流出検知方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明にかかるスラグ流出検知方法は、溶鋼とスラグを保持する容器から別の容器に前記溶鋼を排出する工程において、赤外線カメラを用いて、前記溶鋼の流れである排出流を撮影して前記排出流の熱画像を取得し、取得した前記熱画像において、前記溶鋼と前記スラグの見かけ温度差に基づいて前記スラグを判別して、前記溶鋼の排出完了後に生じる前記スラグの流出を検知するに際して、以下のステップ(i)~(iii)を実施することを特徴とする。
(i)
前記溶鋼のみが排出されている段階で、前記排出流の撮影を開始し、
撮影開始直後の前記熱画像から、前記溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を求め、以下の式(1)よりスラグ判別温度閾値Tth[℃]を設定する。
Tth=Tst+所定値A ・・・(1)
ただし、前記所定値A[℃]は、予め前記溶鋼の見かけ温度Tstの実績を蓄積し、その平均値Tst0によって以下の式(2)の範囲とする。
0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
Tst0:溶鋼の見かけ温度Tstにおける実績の平均値[℃]
(ii)
前記スラグ判別温度閾値Tthの設定以降に撮影した前記熱画像において、前記スラグ判別温度閾値Tth以上の画素を、前記スラグが存在するものと判別する。
(iii)
前記スラグと判別した前記画素数を過去1秒間について積算した値が、流出判定閾値B[ピクセル]を超えた場合に、前記スラグが流出したと判定する。
ただし、前記流出判定閾値Bは、以下の式(3)の範囲とする。
-0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
Area:解析範囲内における排出流の画素数[ピクセル/フレーム]
fps:1秒あたりの撮影フレーム数[フレーム/秒]
Area×fps:1秒間における排出流の画素数の積算値[ピクセル/秒]
また、本発明にかかるスラグ流出検知方法は、溶鋼とスラグを保持する溶鋼鍋の底部からスライドバルブを介してタンディッシュへと溶鋼を排出する工程において、赤外線カメラを用いて、前記溶鋼の流れである排出流を撮影して前記排出流の熱画像を取得し、取得した前記熱画像において、前記溶鋼と前記スラグの見かけ温度差に基づいて前記スラグを判別して、前記溶鋼の排出完了後に生じる前記スラグの流出を検知するに際して、以下のステップ(i)~(iii)を実施することを特徴とする。
(i)
前記溶鋼のみが排出されている段階で、前記スライドバルブを全開にした状態で、前記排出流の撮影を開始し、
撮影開始直後の前記熱画像から、前記スライドバルブを全開にした状態における前記溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を求め、以下の式(1)よりスラグ判別温度閾値Tth[℃]を設定する。
Tth=Tst+所定値A ・・・(1)
ただし、前記所定値A[℃]は、予め前記溶鋼の見かけ温度Tstの実績を蓄積し、その平均値Tst0によって以下の式(2)の範囲とする。
0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
Tst0:溶鋼の見かけ温度Tstにおける実績の平均値[℃]
(ii)
前記スラグ判別温度閾値Tthの設定以降に撮影した前記熱画像において、前記スラグ判別温度閾値Tth以上の画素を、前記スラグが存在するものと判別する。
(iii)
前記スラグと判別した前記画素数を過去1秒間について積算した値が、流出判定閾値B[ピクセル]を超えた場合に、前記スラグが流出したと判定する。
ただし、前記流出判定閾値Bは、以下の式(3)の範囲とする。
-0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
Area:解析範囲内における排出流の画素数[ピクセル/フレーム]
fps:1秒あたりの撮影フレーム数[フレーム/秒]
Area×fps:1秒間における排出流の画素数の積算値[ピクセル]
本発明によれば、溶鋼とスラグを保持する容器から別の容器に溶鋼を排出するに際して、溶鋼を排出した後に生じるスラグの流出を精度よく検知することができる。
本発明のスラグ流出検知方法に従って実施した本実施例における撮像条件(Area×fps(ピクセル/秒))を示した図である(表3に対応)。 本発明のスラグ流出検知方法に従って実施した本実施例及び比較例をまとめた図である(表3に対応)。 スライドバルブの開度の変化にともなう排出流(溶鋼)の熱画像および見かけ温度の平均値の変化を示した図である。 本実施形態における赤外線カメラの撮影方向と、スライドバルブの閉方向を模式的に示した図である。 スライドバルブの開度毎に溶鋼とスラグの温度分布が変化するイメージと、ステップ(i)で評価する溶鋼の見かけ温度Tstがスライドバルブの開度によって変動した際の影響を示した図である。
以下、本発明にかかるスラグ流出検知方法の実施形態を、図を参照して説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。
本発明にかかるスラグ流出検知方法は、溶鋼とスラグを保持する容器1の底部に設けられたノズル2(あるいは排出孔)を介して溶鋼を別の容器3に排出する工程において、溶
鋼を排出した後に生じるスラグの流出を精度よく検知する方法である。
本発明にかかるスラグ流出検知方法について、以下に概略を示す。
[第1実施形態]
高温溶融物収容容器1の底部に設けられたノズル2(あるいは排出孔)を介して、溶鋼を別の容器3に排出するに際して、溶鋼のみが排出されている段階で、赤外線カメラ6を用いて、溶鋼の排出流4を撮影して、溶鋼の見かけ温度Tstを求める。
この溶鋼の見かけ温度Tstに、所定値A[℃]を加算した温度を「スラグ判別温度閾値Tth」として設定する。
取得した排出流4の画像から「スラグ判別温度閾値Tth」以上の画素数を過去1秒間について積算し、画素数の積算値が所定の流出判定閾値B[ピクセル]以上になったときに、スラグ流出を判定する。
このようなスラグ流出検知方法において、精度よく検知するための所定値A,Bの範囲を、以下の式(2)、(3)に基づき規定する。
0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
-0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
以下に、本発明にかかるスラグ流出検知方法を、具体的に説明する。
本発明は、溶鋼とスラグを保持する容器1の底部から、ノズル2(あるいは排出孔)を介して、別の容器3に溶鋼を排出する工程に使用可能な技術である。
具体的には、本発明は、例えば、転炉(元の容器)から溶鋼鍋(別の容器)へと溶鋼を排出する工程(出鋼工程)や、連続鋳造設備において溶鋼鍋(元の容器)からタンディッシュ(別の容器)へと溶鋼を排出する工程などに適用可能である。
本実施形態は、溶鋼鍋1からノズル2を介してタンディッシュ3に溶鋼を排出する工程を例に挙げて説明する。
さて、溶鋼とスラグの密度については、(参考文献:松井 章敏,鍋島 誠司,松野 英寿,菊池 直樹,岸本 康夫:鉄と鋼,95(2009),207.)によれば、例えば、溶鋼:7000[kg/m3]、スラグ:3000[kg/m3]となっている。容器1内においては、通常であれば、溶鋼上にスラグが浮遊した状態にある。
また、基本的には、溶鋼とスラグを保持する容器1から別の容器3(例えば、溶鋼鍋1からタンディッシュ3)に溶鋼を排出する場合、より密度の大きい溶鋼がスラグよりも下方に存在するため、容器1の底部(ノズル2)から溶鋼を排出している。このことから、溶鋼がすべて排出されると、続いてスラグが排出されることとなる。
このとき、溶鋼鍋1(元の容器)内に溶鋼が残留することで鉄ロスが生じるため、できる限り多くの溶鋼を排出する方が良い。すなわち、鉄歩留を高くする方が、コスト的に有利である。
ところが、スラグが流出してしまうと、酸素源混入による清浄度悪化(品質低下)や合金歩留低下、不純物元素混入による成分脱線などにつながってしまう。すなわち、排出流4(溶鋼流)中にスラグが存在すると、次工程の溶製コストや品質に影響を及ぼしてしまう。
したがって、鉄ロスを最小限にして鉄歩留を最大化しつつ、スラグの流出を最小限に抑制するためには、溶鋼鍋1(元の容器)の底部に設けられたノズル2あるいは排出孔などを介して排出される流体(排出流4)を監視して、溶鋼からスラグに切り替わるタイミングを適切に判断した上で、溶鋼の排出作業を終了させることが必要となる。
上記のことより、本実施形態では、赤外線カメラ6(撮像手段)を用いて、溶鋼の流れである排出流4を撮影して熱画像を取得し、取得した熱画像において、溶鋼とスラグの見かけ温度の差から、スラグを判別して、溶鋼の排出完了後に生じるスラグの流出を検知することとしている。
例えば、オペレータ(作業者)の目視によるスラグ流出の判断については、オペレータの熟練度によって、判断のばらつきを有するものとなっている。
そこで、本発明の実施形態では、オペレータの目視に代わって、排出流4を赤外線カメラ6で捉え、取得した画像データを用いて、排出流4において溶鋼を多く含む状況から、
スラグに切り替わる瞬間を判断することで、オペレータの熟練度による判断のばらつきを無くし、的確にスラグの流出を検出することができる。
これら溶鋼とスラグを識別するにあたっては、溶鋼とスラグの放射率の差異、すなわち放射エネルギーの差異に基づき行う。つまり、溶鋼の放射率とスラグの放射率の違いで生じる、溶鋼の見かけ温度とスラグの見かけ温度の差を用いて、溶鋼とスラグを識別する。
放射エネルギーとは、ステファン=ボルツマンの法則における放射熱(輻射熱)の量であって、温度が高いほど放射エネルギーの値が大きくなる。また、同じ温度であっても、放射率が高いほど放射エネルギーの量が大きくなる。
このように、溶鋼鍋1に保持された(同じ保持容器1では)溶鋼とスラグの温度差は小さいものとなっているが、その一方で、溶鋼とスラグの放射率には明確な差異がある。赤外線の波長領域では、溶鋼よりスラグの方が高い放射率であるため、放射エネルギーの量も溶鋼に対してスラグの方が大きくなる。
以降の本実施形態の説明において規定されるパラメータの範囲については、溶鋼とスラグにおける赤外線領域の放射エネルギー差を前提としている。そのため、排出流4を撮影する撮像手段及び方法に関しては、赤外線カメラ6に限定される。
また、パラメータ値については、放射エネルギーをある特定の放射率を前提に温度に換算した値を用いている。そのため、取り扱うデータとして、見かけ温度を用いることが前提となる。
排出流4を赤外線カメラ6で撮影すると、二次元の熱画像が得られ、画像を構成する画素一つ一つに放射エネルギー値、すなわち、見かけ温度のデータが存在する。このことから、排出流4を連続的に撮影し、得られた膨大な熱画像データを解析することで、スラグの流出を検知する。
例えば、熱画像として取得する機器(例えば、サーモグラフィなど)を用いて、放射エネルギーを測定し、換算式などを用いて放射エネルギー量を見かけ温度に換算して取得する。なお、本実施形態では、排出流4を撮影する赤外線カメラ6として、株式会社チノー製、固定形熱画像計測装置「サーモピクス」CPA-L3シリーズを用いた。また、解析条件に関し株式会社チノー製、スラグ検出ソフトを使用した。
本発明のスラグ流出検出方法では、以下のステップ(i)~(iii)を実施する。
(i)
溶鋼のみが排出されている段階で、排出流4の撮影を開始し、開始直後1フレーム以上の熱画像のデータから、溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を求め、以下の式(1)より「スラグ判別温度閾値Tth」[℃]を設定する。
Tth=Tst+所定値A ・・・(1)
ただし、所定値A[℃]は、予め溶鋼の見かけ温度Tst[℃]の実績を蓄積し、その平均値Tst0[℃]によって以下の式(2)の範囲とする。
0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
Tst0:溶鋼の見かけ温度Tstにおける実績の平均値[℃]
なお、開始直後の画像のデータとしては、1フレームでもよいし、複数フレーム(好ましくは、10フレーム以上)でもよい。排出流4は、所定の速度を有する流体であるため、連続して撮影した画像(映像・動画)でも、フレーム間でばらつきが存在する。そのため、例えば、極めて少ないフレーム数では、溶鋼の排出流4の見かけ温度Tstを正確に評価することができなくなる。この場合、10フレーム分以上の画像データを用いて排出流4の見かけ温度Tstを求める。
取得した熱画像における放射エネルギー、すなわち見かけ温度の大小関係については、[スラグ>溶鋼>それ以外の背景]となる。
本発明では、各フレームの熱画像にてスラグに該当する画素を特定し、スラグの画素数の1秒積算値が所定の値を超えた時点で、スラグ流出を判断する。したがって、各画素についてスラグに該当するものかそれ以外のもの(溶鋼、背景など)かを識別する「スラグ判別温度閾値Tth」[℃]と、スラグの流出を判断するための「流出判定閾値B」[ピクセル]が必要となる。
本発明では、前述の「スラグ判別温度閾値Tth」について、溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を基準にして、各回で(チャージごとに)その都度設定する。
具体的には、各回において、まず溶鋼の見かけ温度Tstを評価する。その溶鋼の見かけ温度Tstに応じた「スラグ判別温度閾値Tth」を設定する。この評価・設定を実際に行うためには、溶鋼が溶鋼鍋1(元の容器)内に十分に残留しており且つ、溶鋼のみが排出されているという段階で、排出流4の撮影を開始する必要がある。
各回でその都度、溶鋼の見かけ温度Tstを基準にして「スラグ判別温度閾値Tth」を設定することで、スラグ流出の検知精度の向上を期待することができる。
赤外線カメラ6(撮像手段)によって測定された温度の値は、測定対象物の実温度によって変化するほかに、発煙や発塵、カメラのレンズの汚れ等といった周囲の環境や設備状況によっても影響を受ける。
撮影対象である排出流4は、鋼種や製造条件によってその温度が異なり且つ、発煙や発塵の程度、設備の状況も常に変化するため、各回で測定される温度にはばらつきがある。
このことより、仮に「スラグ判別温度閾値Tth」を一定値とした場合、前述した温度変化に対しての柔軟性がない(許容範囲が狭い)ために、スラグ流出の判断にばらつきが生じてしまう。つまり、スラグ流出の検知精度が低下する。
本実施形態では、溶鋼の見かけ温度Tstに、予め定めた値Aを加算した温度を「スラグ判別温度閾値Tth」とした(式(1))。
Tth=Tst+所定値A ・・・(1)
すなわち、一例として、所定値Aを500℃としたときに、溶鋼の見かけ温度Tstが700℃と評価された場合には「スラグ判別温度閾値Tth」を1200℃=700+500とし、溶鋼の見かけ温度Tstが800℃と評価された場合には1300℃=800+500とする。
「スラグ判別温度閾値Tth」と、各回における溶鋼の見かけ温度Tstの温度差である所定値Aは、事前に決定しておく必要がある。所定値Aには、適切な範囲が存在する。この所定値Aは、スラグとそれ以外のものとを適切に識別し、精度よくスラグの流出を検知するために必要であり、適切に設定する。
所定値Aが小さすぎる、すなわち、「スラグ判別温度閾値Tth」が低すぎると、実際にはスラグではないもの(溶鋼、背景など)を「スラグ」として認識してしまうため、誤検知の原因となる。
一方で、所定値Aが大きすぎる、すなわち、「スラグ判別温度閾値Tth」が高すぎると、実際にはスラグがあっても「スラグ」と識別できなくなる、あるいは、「スラグ」と識別される画素が極端に少なくなるなど、スラグの未検知や検知遅れの原因となる。
このことから、所定値Aには、適切な上限値と下限値とが存在する。
所定値A[℃]は、溶鋼とスラグの見かけ温度の差を表す数値であるため、排出流4の実際の温度、赤外線カメラ6の状況などに影響されるものである。
そのため、予め溶鋼の見かけ温度Tstのデータを蓄積し、その平均値Tst0[℃]で規格化した値「A/Tst0」によって、所定値Aの適切な範囲を規定する(式(2))。
0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
なお、赤外線カメラ6の設置状況などが変化した場合には、その都度、所定値Aをチューニングし直すことが望ましい。
(ii)
スラグ判別温度閾値Tthを設定した以降に撮影した熱画像において、「スラグ判別温度閾値Tth」[℃]以上の画素を、スラグが存在するものと判別する。
ここでは、排出流4の撮影を開始した時に設定した「スラグ判別温度閾値Tth」[℃]以上の画素を「スラグ」とみなし、撮影と同時に熱画像中に存在する「スラグ」の画素数[ピクセル]をカウントする。
(iii)
スラグと判別した画素数を過去1秒間について積算した値が、「流出判定閾値B」[ピクセル]を超えた場合に、スラグが流出したと判定する。
ただし、「流出判定閾値B」[ピクセル]は、以下の式(3)の範囲とする。
-0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
Area:解析範囲内における排出流4の画素数[ピクセル/フレーム]
fps:1秒あたりの撮影フレーム数[フレーム/秒]
Area×fps:1秒間における排出流4の画素数の積算値[ピクセル]
本発明では、過去1秒間分の「スラグ」画素数をスラグ流出の判定指標とし、予め定めておいた「流出判定閾値B」[ピクセル]を、前述の「スラグ」画素数が超えたときに、スラグが流出したと判定する。ただし、過去1秒間でなくても、過去所定の時間[秒]としてもよい。
スラグが流出したときの見え方として、例えば、一斉に排出流4の全体が溶鋼からスラグに置き換わるケースや、溶鋼からスラグに徐々に置き換わっていくケースがある。そのため、単フレームではなく、複数フレームの「スラグ」量(画素数)を判定指標とすることで、いずれのケースでもスラグをバランスよく検知することができる。
なお、スラグ流出検知機で判別した「スラグ」は、あくまで見かけ温度が所定の値以上の領域であり、その領域には見かけ温度が高い方にばらついた溶鋼が含まれる場合がある。
撮影初期からの「スラグ」量を判定の指標とすると、溶鋼であるがスラグと誤って判別されてしまった画素によって、数値が積み増しされてしまう。この状況をリセットするために、直近のフレーム中に存在するスラグの画素数を「スラグ」量とし、判定の指標とする。
「流出判定閾値B」は、「スラグ」と判別した画素が、1秒間にどの程度存在すれば、スラグの流出と判定するか否かの閾値である。「流出判定閾値B」には、適切な範囲が存在する。この「流出判定閾値B」は、スラグ流出を精度よく検知するために必要であり、適切に設定する。
「流出判定閾値B」が小さすぎると、溶鋼であるがスラグと誤って判別されてしまった分の画素数で、スラグ流出を判定してしまい、誤検知となってしまう。
一方で、「流出判定閾値B」が大きすぎると、スラグ流出の開始からスラグ流出を判定するまでに時間を要することとなり、スラグ流出の検知遅れとなってしまう。
このことから、「流出判定閾値B」には、適切な下限値と上限値が存在する。
撮影された熱画像において、排出流4の領域の大きさによって「流出判定閾値B」を設定する必要がある。そのため、解析対象範囲に存在する、1秒間分の排出流4の画素数の総和によって規格化した値に基づいて、「流出判定閾値B」の範囲を規定する。
また、「スラグ判別温度閾値Tth」が変化すれば、「スラグ」と判定される画素数が変化するため、「流出判定閾値B」の範囲は、A/Tst0を含む式(3)で規定する。
-0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
本発明を用いれば、実操業において、排出流4の温度、排出流4を撮影する時の周囲の環境、設備の状況などの様々な条件によって変化する多様なケースに対しても、精度良くスラグの流出を検知することができる。
表1に、本発明のスラグ流出検知方法に関するパラメータ定義について示す。
以下に、本発明のスラグ流出検知方法に従って実施した実施例及び、本発明と比較するために実施した比較例について、説明する。
本実施例における実施条件については、以下の通りである。
表2に、本実施例における実施条件について示す。
スラグ流出の検知の成否を評価するにあたっての定義について以下に示す。
Figure 2023179350000004
表4に、本発明のスラグ流出検知方法に従って実施した実施例と、本発明と比較するために実施した比較例を示す。
図1に、本発明のスラグ流出検知方法に従って実施した本実施例における撮像条件(Ar
ea×fps(ピクセル/秒))を示す(表3に対応)。
図1に示すように、本実施例では、Area×fps(ピクセル/秒)について、横方向に長い長方形状の細線で囲まれた範囲を解析範囲とし、矩形状の太線で囲まれた範囲(横:20ピクセル×縦:15ピクセル)をArea(解析範囲内における排出流4の画素数)としている。
図2に、本発明のスラグ流出検知方法に従って実施した本実施例及び比較例をまとめた図を示す(表3に対応)。
表4、図2などに示すように、実施例は8例であり、式(2)、式(3)を満たすと、スラグの流出を精度よく検知することができた(検知成功率:100%)。すなわち、本実施例においては、図2に示す破線で囲まれる範囲内とすると、スラグ流出を精度よく検知することが可能となる。
一方で、比較例は10例であり、式(2)、式(3)のいずれかを満たさないと、スラグ流出の検知精度が低位となる(検知成功率:95%未満)。すなわち、本実施例においては、図2に示す破線で囲まれる範囲外となると、スラグ流出の検知精度が低下する。
最後に、本発明のスラグ流出検知方法をまとめると以下のようになる。
本発明のスラグ流出検知方法は、溶鋼とスラグを保持する容器1から別の容器3に溶鋼を排出する工程において、赤外線カメラ6(撮像手段)を用いて、溶鋼の流れである排出流4を撮影して熱画像を取得し、取得した熱画像において、溶鋼とスラグの見かけ温度差に基づいてスラグを判別して、溶鋼の排出完了後に生じるスラグの流出を検知するに際して、以下のステップ(i)~(iii)を実施する。
(i)
溶鋼のみが排出されている段階で、排出流4の撮影を開始し、撮影開始直後(好ましくは、10フレーム分以上)の画像のデータから、溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を求め、以下の式(1)より「スラグ判別温度閾値Tth」[℃]を設定する。
Tth=Tst+所定値A ・・・(1)
ただし、所定値A[℃]は、予め溶鋼の見かけ温度Tstの実績を蓄積し、その平均値Tst0によって以下の式(2)の範囲とする。
0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
Tst0:溶鋼の見かけ温度Tstにおける実績の平均値[℃]
(ii)
「スラグ判別温度閾値Tth」の設定以降に撮影した熱画像において、「スラグ判別温度閾値Tth」以上の画素を、スラグが存在するものと判別する。
(iii)
スラグと判別した画素数を過去1秒間について積算した値が、「流出判定閾値B」[ピクセル]を超えた場合に、スラグが流出したと判定する。
ただし、「流出判定閾値B」は、以下の式(3)の範囲とする。
-0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
Area:解析範囲内における排出流4の画素数[ピクセル/フレーム]
fps:1秒あたりの撮影フレーム数[フレーム/秒]
Area×fps:1秒間における排出流4の画素数の積算値[ピクセル]
本発明のスラグ流出検知方法に従って実施すれば、溶鋼とスラグを正確に判別することができるので、スラグ流出を精度よく検知することが可能となり、溶鋼とスラグを的確に分離して、溶鋼の歩留低下やスラグの混入による品質低下を抑制する。
すなわち、本発明のスラグ流出検知方法によれば、溶鋼とスラグを保持する容器1から別の容器3(溶鋼鍋1からタンディッシュ3)に溶鋼を排出するに際して、溶鋼の排出流4を撮影して熱画像を取得し、取得した熱画像から式(1)より「スラグ判別温度閾値Tth」[℃]を設定し、そのTthと溶鋼の見かけ温度Tstとの温度差である所定値Aを式(2)の範囲となるようにし、Tth以上の画素数の画像をスラグが存在すると判別し、「流出判定閾値B」[ピクセル]を式(3)の範囲とし、スラグと判別した画像の過去1秒間積算値が「流出判定閾値B」[ピクセル]を超えた場合に、スラグが流出したと判定すると、溶鋼を排出した後に生じるスラグの流出を精度よく検知することができる。
[第2実施形態]
さらに、本発明者は、溶鋼とスラグを保持する溶鋼鍋1の底部に設けられたノズル2から、スライドバルブ5を介して、タンディッシュ3へと溶鋼を排出する工程において、そのスライドバルブ5の開度によって排出流4の状況が変化し、その排出流4における溶鋼の見かけ温度が変化することを知見した。
この工程において、スラグ判別温度閾値Tthを設定する際に用いる溶鋼の見かけ温度Tstを適切に評価し、精度よくスラグの流出を検知する技術を見出した。その詳細を以下に述べる。
本実施形態では、連続鋳造工程において、溶鋼鍋1(取鍋、親鍋)からタンディッシュ3へと溶鋼を排出(注入)するプロセスを対象としている。この溶鋼鍋1の底部には、ノズル2(排出孔2)が設けられている。そのノズル2より溶鋼をタンディッシュ3に排出している。溶鋼は、溶鋼鍋1からタンディッシュ3を経て鋳型へと供給される。
この連続鋳造工程における溶鋼鍋からタンディッシュへの溶鋼排出流量は、タンディッシュ内の溶鋼量を一定に保つため、タンディッシュから鋳型への溶鋼排出流量と同等になるように制御されている。
そのため、溶鋼鍋1の底部に設けられたノズル2には、溶鋼の排出流量を制御するための機構が備えられている。一般的にはスライドバルブ5であり、そのスライドバルブ5によって溶鋼の排出流量を制御する。
スライドバルブ5は、水平方向に摺動可能に重ね合わされた2枚の板材(プレート5a)からなる。それぞれのプレート5aには、円形状の開口部5b(貫通孔5b)が形成されている。開口部5bは同一径とされている。
スライドバルブ5は、一方のプレート5aをスライドさせることで、その2つの貫通孔5bの重複領域、すなわち、開口部5bの大きさ(開度)を変更することで、溶鋼の排出流量を調整する。
スライドバルブ5が全開、すなわち開口部5bが最大となる場合、開口部5bの形状は、円形状となる。つまり、2枚のプレート5aそれぞれに設けられた2つの貫通孔5bがぴったり一致すると、ほぼ真円の形状となる。
一方、スライドバルブ5の開度を小さくした場合、開口部5bの形状は、アメリカンフットボールで使われるボールのような形状、すなわち2つの円が部分的に重複した小さな楕円形状となる。
また、溶鋼の流路(排出流4)は、スライドバルブ5の開度によって変化する。例えば、スライドバルブ5が全開の場合、排出流4はほぼ垂直に落ちてゆくが、開度が小さい場合、排出流4は開口部5bで曲げられて落ちてゆく状況になる。
本実施形態は、溶鋼の排出流量を制御する機構(スライドバルブ5)を備えた容器1(溶鋼鍋1)を対象としている。すなわち、本発明は、実操業において、スライドバルブ5による溶鋼の排出流量の制御に伴い、排出流4の状態が変化するケースがあり、そのケースに対応するため、スライドバルブ5を介して、溶鋼を溶鋼鍋1からタンディッシュ3に排出する工程を対象としている。
前述のとおり、スライドバルブ5の開度が変化すると、開口部5bの形状が変化する。その開口部5bの変化によって、排出流4の流路が変化したり、流れが乱れたりすることがある。このような排出流4の変化にともない、赤外線カメラ6で観測される見かけの放射エネルギー(あるいは、見かけ温度)が変化することを確認した。
図3は、スライドバルブ5の開度の変化にともなう排出流4(溶鋼)の熱画像および見かけ温度の平均値の変化を示した図である。図3に示すように、当業者の例では、スライドバルブ5の開度の低下にともなって、排出流4における溶鋼の見かけ温度が変化した。
詳しくは、スライドバルブ5の開度を全開にした時の温度(640℃)を基準としたとき、スライドバルブ5の開度の低下(開口部5aの大きさが全開時より少し小さくなる)にともなって徐々に、排出流4における溶鋼の見かけ温度が上昇した(例えば「開度3」で、基準(全開時)+85℃程度)。
さらに、スライドバルブ5の開度が低下した(開口部5aの大きさが全開時より大幅に小さくなった)際には、排出流4における溶鋼の見かけ温度が大幅に低下した(例えば「開度4」で、基準(全開時)-165℃程度)。なお、いずれのチャージでも、同様の変化が確認されている。
ところで、第1実施形態のスラグ流出検知方法は、最初に評価した溶鋼の見かけ温度Tst[℃]をもとに、スラグとそれ以外とを識別する温度の閾値である、スラグ判別温度閾値Tth[℃]を設定している。
第1実施形態で述べた方法で行った場合、溶鋼の見かけ温度Tstを評価する際のスライドバルブ5の開度が「開度3」では、溶鋼温度Tstを過大評価することとなり、スラグ判別温度閾値Tthが高めに設定される。この場合、スラグを見逃すことで検知遅れとなってしまう可能性がある。
一方で、「開度4」では、溶鋼温度Tstを過小評価することとなり、スラグ判別温度閾値Tthが低めに設定される。この場合、実際にはスラグではないものも過剰に「スラグ」と認識することで誤検知となってしまう可能性がある。
このように、第1実施形態のスラグ流出検知方法において、精度よくスラグの流出を検知するためには、溶鋼温度Tstを適切に評価する必要がある。この溶鋼温度Tstがスライドバルブ5の開度によって変化するため、溶鋼温度Tstを評価するステップ(i)においてスライドバルブ5を全開とすることが、必須要件となる。
ここで、赤外線カメラ6と排出流4(スライドバルブ5)の位置関係について説明する。
図4は、本実施形態における赤外線カメラ6の撮影方向と、スライドバルブ5の閉方向を模式的に示した図である。ただし、図4に示した位置関係は一例であり、これに限定されない。
図4に示すように、赤外線カメラ6は、スライドバルブ5と対向する位置に配備されている。本実施形態では、スライドバルブ5は、赤外線カメラ6(検知カメラ6)から見て、図面下側のプレート5aが、図面右斜め奥の方向(赤外線カメラ6から離れる方向)にスライドすることで開口部5bが閉塞し、スライドバルブ5の開度が低下する。
次に、排出流4の状態とその見かけ温度の変化について説明する。
スライドバルブ5の開口部5bを片側から閉塞させてゆく場合、閉塞度が小さいとき(あるいは閉塞初期)、すなわち開口部5bが少し絞られているときには、排出流4は閉塞方向とは逆側に屈折する。その後、開口部5bの閉塞度がある程度大きくなる、すなわち開口部5bが大きく絞られると、排出流4は閉塞方向と同じ側に屈折する。
ここで、本実施形態における赤外線カメラ6と、スライドバルブ5の閉塞方向の位置関係について検討する。
スライドバルブ5の開度が低下し始めると、すなわち開口部5bの絞り始めは、排出流4は赤外線カメラ6に近づく方向に屈折する(図4の「開度2や「開度3」を参照)。スライドバルブ5の開度がさらに低下する、すなわち開口部5bがさらに絞られると、赤外線カメラ6から遠ざかる方向に屈折することとなる(図4の「開度4」を参照)。
赤外線カメラ6が観測する放射エネルギーは、排出流4が赤外線カメラ6に近づくことで増幅し、見かけ温度が高くなると考えられ、また排出流4が赤外線カメラ6から遠ざかることで減衰し、見かけ温度が低くなると考えられる。
したがって、本実施形態の条件においては、スライドバルブ5の開度が低下した場合に、まず排出流4の見かけ温度は高くなるという挙動になったと考えられる。さらに、スライドバルブ5の開度が低下すると、排出流4の見かけ温度は低くなるという挙動になったと考えられる。
なお、スライドバルブ5の開度と、排出流4の見かけ温度の対応関係については、赤外線カメラ6とスライドバルブ5の閉塞方向の位置関係(プレート5aが遠ざかるまたは近づく方向)で変わると考えられる。ただし、図3に示す対応関係は、あくまで本実施形態の条件下における結果である。
すなわち、スライドバルブ5の開度と、排出流4の見かけ温度の対応関係が異なったと
しても、ステップ(i)の溶鋼の見かけ温度Tstを評価する時において、スライドバルブ5の開度を所定の条件に統一する必要性は変わらない。所定の条件とするスライドバルブ5の開度は、「全開」であることが好ましい。
図5は、スライドバルブ5の開度毎に溶鋼とスラグの温度分布が変化するイメージと、ステップ(i)で評価する溶鋼の見かけ温度Tstがスライドバルブ5の開度によって変動した際の影響を示した図である。
図5(a)に示すように、スライドバルブ5の開度によって溶鋼(排出流4)の見かけ温度が変化するのと同様に、スラグの見かけ温度もまたスライドバルブ5の開度によって変化するが、スラグを一部分(望ましくはスラグの領域の半分以上)でも認識できていれば、スラグの流出判断は可能である。ただし、第1実施形態では、スライドバルブ5の開度によってスラグの見かけ温度がばらついても、スラグ流出の判断が可能な条件範囲を規定している。
また、図5(a)に示す、スライドバルブ5の開度が「全開」では、スラグ全体を認識することができる。図5(b)に示す、スライドバルブ5の開度が「開度2,3」では「全開」の場合に比べてスラグ判別温度閾値が高くなるため、スラグを一部しか認識することができない。ただし、「開度2,3」では、スラグ流出の判断までに時間を要するが、その差は数フレーム(ゼロコンマ数秒)であり、スラグ流出の検知の成否にはあまり影響を及ぼさない。
一方、図5(c)に示す「開度4」ではスラグ判別温度閾値が低くなることで、溶鋼がスラグとして判別されてしまう。溶鋼鍋1からスライドバルブ5を介してタンディッシュ3へ溶鋼を排出する工程において、第1実施形態を成立させるためには、スラグ判別温度閾値Tthの適切な設定が必要であり、スライドバルブ5の開度による溶鋼の見かけ温度Tstの水準のばらつきを無視することはできない。
そこで、スラグ判別温度閾値Tth[℃]を設定するステップ(i)において、スライドバルブ5を全開にした状態で、排出流4を撮影して、溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を求め、求めた全開時の溶鋼の見かけ温度Tstによってスラグ判別温度閾値Tth[℃]を設定する。
これにより、溶鋼を溶鋼鍋1からタンディッシュ3に排出する工程において、スライドバルブ5の開度により、排出流4の見かけ温度が変化するのに対し、溶鋼の見かけ温度Tstを求める際のスライドバルブ開度を全開に規定することにより、より精度よくスラグの流出を検知することができる。
まとめると、本実施形態のスラグ流出検知方法は、溶鋼とスラグを保持する溶鋼鍋1の底部(ノズル2)からスライドバルブ5を介してタンディッシュ3へと溶鋼を排出する工程において、赤外線カメラ6を用いて、溶鋼の流れである排出流4を撮影して排出流4の熱画像を取得し、取得した熱画像において、溶鋼とスラグの見かけ温度差に基づいてスラグを判別して、溶鋼の排出完了後に生じるスラグの流出を検知するに際して、以下のステップ(i)~(iii)を実施することを特徴とする。
(i)
溶鋼のみが排出されている段階で、スライドバルブを全開にした状態で、排出流4の撮影を開始し、
撮影開始直後の熱画像から、スライドバルブを全開にした状態における溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を求め、以下の式(1)よりスラグ判別温度閾値Tth[℃]を設定する。
Tth=Tst+所定値A ・・・(1)
ただし、前記所定値A[℃]は、予め前記溶鋼の見かけ温度Tstの実績を蓄積し、その平均値Tst0によって以下の式(2)の範囲とする。
0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
Tst0:溶鋼の見かけ温度Tstにおける実績の平均値[℃]
(ii)
スラグ判別温度閾値Tthの設定以降に撮影した熱画像において、スラグ判別温度閾値Tth以上の画素を、スラグが存在するものと判別する。
(iii)
スラグと判別した画素数を過去1秒間について積算した値が、流出判定閾値B[ピクセル]を超えた場合に、スラグが流出したと判定する。
ただし、流出判定閾値Bは、以下の式(3)の範囲とする。
-0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
Area:解析範囲内における排出流4の画素数[ピクセル/フレーム]
fps:1秒あたりの撮影フレーム数[フレーム/秒]
Area×fps:1秒間における排出流4の画素数の積算値[ピクセル]
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 元の容器(溶鋼鍋)
2 ノズル
3 別の容器(タンディッシュ)
4 排出流(溶鋼流)
5 スライドバルブ
5a プレート
5b 開口部
6 赤外線カメラ

Claims (2)

  1. 溶鋼とスラグを保持する容器から別の容器に前記溶鋼を排出する工程において、
    赤外線カメラを用いて、前記溶鋼の流れである排出流を撮影して前記排出流の熱画像を取得し、
    取得した前記熱画像において、前記溶鋼と前記スラグの見かけ温度差に基づいて前記スラグを判別して、前記溶鋼の排出完了後に生じる前記スラグの流出を検知するに際して、
    以下のステップ(i)~(iii)を実施することを特徴とするスラグ流出検知方法。
    (i)
    前記溶鋼のみが排出されている段階で、前記排出流の撮影を開始し、
    撮影開始直後の前記熱画像から、前記溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を求め、以下の式(1)よりスラグ判別温度閾値Tth[℃]を設定する。
    Tth=Tst+所定値A ・・・(1)
    ただし、前記所定値A[℃]は、予め前記溶鋼の見かけ温度Tstの実績を蓄積し、その平均値Tst0によって以下の式(2)の範囲とする。
    0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
    Tst0:溶鋼の見かけ温度Tstにおける実績の平均値[℃]
    (ii)
    前記スラグ判別温度閾値Tthの設定以降に撮影した前記熱画像において、前記スラグ判別温度閾値Tth以上の画素を、前記スラグが存在するものと判別する。
    (iii)
    前記スラグと判別した前記画素数を過去1秒間について積算した値が、流出判定閾値B[ピクセル]を超えた場合に、前記スラグが流出したと判定する。
    ただし、前記流出判定閾値Bは、以下の式(3)の範囲とする。
    -0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
    Area:解析範囲内における排出流の画素数[ピクセル/フレーム]
    fps:1秒あたりの撮影フレーム数[フレーム/秒]
    Area×fps:1秒間における排出流の画素数の積算値[ピクセル]
  2. 溶鋼とスラグを保持する溶鋼鍋の底部からスライドバルブを介してタンディッシュへと溶鋼を排出する工程において、
    赤外線カメラを用いて、前記溶鋼の流れである排出流を撮影して前記排出流の熱画像を取得し、
    取得した前記熱画像において、前記溶鋼と前記スラグの見かけ温度差に基づいて前記スラグを判別して、前記溶鋼の排出完了後に生じる前記スラグの流出を検知するに際して、
    以下のステップ(i)~(iii)を実施することを特徴とするスラグ流出検知方法。
    (i)
    前記溶鋼のみが排出されている段階で、前記スライドバルブを全開にした状態で、前記排出流の撮影を開始し、
    撮影開始直後の前記熱画像から、前記スライドバルブを全開にした状態における前記溶鋼の見かけ温度Tst[℃]を求め、以下の式(1)よりスラグ判別温度閾値Tth[℃]を設定する。
    Tth=Tst+所定値A ・・・(1)
    ただし、前記所定値A[℃]は、予め前記溶鋼の見かけ温度Tstの実績を蓄積し、その平均値Tst0によって以下の式(2)の範囲とする。
    0.60≦A/Tst0≦0.75 ・・・(2)
    Tst0:溶鋼の見かけ温度Tstにおける実績の平均値[℃]
    (ii)
    前記スラグ判別温度閾値Tthの設定以降に撮影した前記熱画像において、前記スラグ判別温度閾値Tth以上の画素を、前記スラグが存在するものと判別する。
    (iii)
    前記スラグと判別した前記画素数を過去1秒間について積算した値が、流出判定閾値B[ピクセル]を超えた場合に、前記スラグが流出したと判定する。
    ただし、前記流出判定閾値Bは、以下の式(3)の範囲とする。
    -0.255×A/Tst0+0.197≦B/(Area×fps)≦-0.428×A/Tst0+0.332 ・・・(3)
    Area:解析範囲内における排出流の画素数[ピクセル/フレーム]
    fps:1秒あたりの撮影フレーム数[フレーム/秒]
    Area×fps:1秒間における排出流の画素数の積算値[ピクセル]
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