JP2023179287A - 研削加工システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス板の本体部をしっかりと固定することができ、研削装置の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、ガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぎつつ本体部の周縁を研削加工することができる研削加工システムを提供する。【解決手段】研削加工システム10aは、テーブル吸盤130に設置されて研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の下面の直下に位置する磁石と、ガラス板の本体部の上面の側に位置して磁石に吸着される磁性錘材とを有し、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前にテーブル吸盤130がガラス板の本体部の下面に当接して本体部の下面を吸着保持する第1固定手段と、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に本体部の下面の直下に位置する磁石と本体部の上面に当接して磁石に吸着した磁性錘材とによって本体部を挟持する第2固定手段とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車の窓用ガラス板、液晶用ガラス板等の加工対象のガラス板の本体部の周縁を研削加工する研削加工システムに関する。
ガラス板を搬入する搬入コンベアと、搬入コンベアの前方に位置する切込加工エリアと、切込加工エリアの前方に位置する折割加工エリアと、折割加工エリアの前方に位置する研削加工エリアと、研削加工エリアの前方に位置する搬出コンベアと、ガラス板を搬入コンベアから各加工エリアに搬送する搬送機構とから形成されたガラス板加工システムが開示されている(特許文献1参照)。
このガラス板加工システムの切込加工エリアは、位置決めされたガラス板を載置した状態で幅方向へ移動する第1移動機構を有する切込加工テーブルと、前後方向へ移動可能な切込機構とを有する。切込加工エリアでは、切込機構が切込加工テーブルに載置されたガラス板の縁部の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第1移動機構によって切込加工テーブルが切込機構に向かって幅方向へ移動し、切込機構を利用して切込加工テーブルに載置されたガラス板に外形切出線を形成する。折割加工エリアは、切込加工後の位置決めされたガラス板を載置する折割加工テーブルと、前後方向へ移動可能な折割機構とを有する。折割加工エリアでは、折割機構が折割加工テーブルに向かって前後方向後方へ移動した後、折割機構を利用して折割加工テーブルに載置されたガラス板の縁部に端切線(スクライブ)を形成するとともに、外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を折割る。
研削加工エリアは、折割加工後の位置決めされたガラス板の本体部を載置した状態で幅方向へ移動する第2移動機構を有する研削加工テーブルと、前後方向へ移動可能な研削機構とを有する。研削加工テーブルには、ガラス板の本体部の下面を吸着保持する所定面積の複数の吸盤(吸着パッド)が設置されている。研削加工エリアでは、ガラス板の本体部が吸盤によって前記研削加工テーブルに載置・固定され、研削機構が研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の縁の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第2移動機構によって研削加工テーブルが研削機構に向かって幅方向へ移動し、研削機構を利用して研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の周縁を研削する。尚、切込加工と研削加工とは同期して行われる。
特開2020-040877号公報
尚、加工対象の形状が異なる各種のガラス板の周縁の研削装置(面取装置)としては、吸盤によって一方の面を吸着保持されたガラス板に対し、回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませることによって加工する方法が広く採用されている。研削加工では、「食い込ませ」により生じる反力で吸盤によって吸着保持された吸盤の吸着面上のガラス板が横滑りしない(ズレない)ことが重要になるが、吸盤による保持方法は減圧された吸盤内部と外圧の差圧がガラス面を保持面に対して垂直に押し付ける力(吸着力)によってガラス面(保持面)に平行な摩擦力を得るものであり、小さなガラスでは吸着保持のための面積自体が小さくなることから、得られる摩擦力も限定されて加工速度を維持できなくなるという問題が起こる(無理に加工するとガラス板がズレ動いて横滑りしてガラス板の位置ずれが起こり、設計どおりに周縁が研削された所定の形状のガラス板に仕上げることができない)。
本発明の目的は、ガラス板の本体部をしっかりと固定することができ、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、ガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぎつつ本体部の周縁を研削加工することができる研削加工システムを提供することにある。更に、研削加工速度を維持することができ、設計どおりに周縁が研削された所定の形状のガラス板に仕上げることができる研削加工システムを提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、所定の折割加工によって縁部が折り割られたガラス板の本体部を載置する研削加工テーブルと、研削加工テーブルに設置されて前記ガラス板の本体部の下面を吸着保持する所定面積のテーブル吸盤と、研削機構とを備え、前記テーブル吸盤によって前記研削加工テーブルに載置・固定された前記ガラス板の本体部の周縁を前記研削機構を利用して研削加工する研削加工システムである。
前記前提における本発明の特徴は、研削加工システムが、テーブル吸盤に設置されて研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の下面の直下に位置する磁石と、ガラス板の本体部の上面の側に位置して磁石に吸着される所定重量の磁性錘材とを有し、研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前にテーブル吸盤がガラス板の本体部の下面に当接して本体部の下面を吸着保持する第1固定手段と、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に本体部の下面の直下に位置する磁石と本体部の上面に当接して磁石に吸着した磁性錘材とによって本体部を挟持する第2固定手段とを有することにある。
本発明の一例としては、研削加工システムが、ガラス板の本体部の上面の側に位置する磁性錘材保持機構を含み、研削システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した状態で磁性錘材を本体部の上面に向かって下降させて本体部を挟むように磁性錘材を磁石の直上に載置する第1下降手段と、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前であって第1下降手段によって磁性錘材を前記磁石の直上に載置した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材の保持を解除して磁性錘材の上方へ上昇する第1上昇手段とを有する。
本発明の他の一例として、研削加工システムは、磁性錘材保持機構を前後方向へ移動させて磁性錘材保持機構に保持された磁性錘材をガラス板の本体部の上方であって本体部の中央に位置させる位置決め手段を有し、第1下降手段では、位置決め手段によって磁性錘材を本体部の上方であって本体部の中央に位置させた後、磁性錘材を本体部の上面に向かって下降させる。
本発明の他の一例として、研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後に磁性錘材保持機構が磁性錘材に向かって下降して磁性錘材を保持する第2下降手段と、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後であって第2下降手段によって磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した状態でガラス板の本体部の上面から上方へ上昇し、磁石に対する磁性錘材の吸着を解除する第2上昇手段とを有する。
本発明の他の一例としては、研削加工システムが、前後方向及び上下方向へ移動可能であって研削加工が終了したガラス板の本体部を研削加工テーブルから搬出エリアに移動させるガラス板ホルダーと、ガラス板ホルダーに設置されてガラス板の本体部の上面に吸着するホルダー吸盤とを含み、磁性錘材保持機構が、ガラス板ホルダーに設置されている。
本発明の他の一例としては、研削加工システムが、ガラス板ホルダーに設置されて磁性錘材保持機構を個別に上昇又は下降させる昇降機構を含み、第2上昇手段では、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が昇降機構によって上昇することで磁石に対する磁性錘材の吸着を解除し、研削加工システムは、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が昇降機構によって上昇した後、ガラス板ホルダーが前後方向へ移動してホルダー吸盤をガラス板の本体部の上方に位置させ、ホルダー吸盤を本体部の上方に位置させた後、ガラス板ホルダーが下降してホルダー吸盤がガラス板の本体部の上面に吸着し、ホルダー吸盤が本体部の上面に吸着した後、ガラス板ホルダーが上昇するとともに前方へ移動してガラス板の本体部を搬出エリアに移動させる移動手段を有する。
本発明の他の一例としては、磁石が、ガラス板の本体部の下面に対向する所定面積の吸着面を有し、吸着面が、所定面積のテーブル吸盤の中央に位置している。
本発明の他の一例としては、磁石が、永久磁石である。
本発明の他の一例として、永久磁石は、それに鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成されている。
本発明の他の一例としては、磁性錘材が、鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られて所定の重量を備え、ガラス板の本体部の上面に対向する所定面積の対向面を有する。
本発明に係る研削加工システムによれば、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前にテーブル吸盤がガラス板の本体部の下面に当接して本体部の下面を吸着保持するとともに、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に本体部の下面の直下に位置する磁石と本体部の上面に当接して磁石に吸着した磁性錘材とによって本体部を挟持するから、テーブル吸盤によってガラス板の本体部を研削加工テーブルに載置・固定するのみならず、磁石と磁石に吸着した磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むことで研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定が補強され、本体部が小さい小サイズ(小面積)のガラス板であっても、テーブル吸盤とともに磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。研削加工システムは、研削加工速度を維持することができ、設計どおりに周縁が研削された所定の形状のガラス板に仕上げることができる。
ガラス板の本体部の上面の側に位置する磁性錘材保持機構を含み、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した状態で磁性錘材を本体部の上面に向かって下降させて本体部を挟むように磁性錘材を磁石の直上に載置し、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前であって磁性錘材を磁石の直上に載置した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材の保持を解除して磁性錘材の上方へ上昇する研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が本体部の上面に向かって下降して磁性錘材を磁石の直上に載置し、磁性錘材を磁石の直上に載置した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材の保持を解除して磁性錘材の上方へ上昇するから、磁石と磁性錘材とによってガラス板の本体部を確実に挟み込むことができ、磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、本体部が小さい小サイズ(小面積)のガラス板であっても、その本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強するから、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工したとしても、研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部が横滑り(横ズレ)することはなく、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。
磁性錘材保持機構を前後方向へ移動させて磁性錘材保持機構に保持された磁性錘材をガラス板の本体部の上方であって本体部の中央に位置させ、磁性錘材を本体部の上方であって本体部の中央に位置させた後、磁性錘材を本体部の上面に向かって下降させる研削加工システムは、磁性錘材を本体部の中央に下降させ、本体部の中央において本体部の下面の直下に位置する磁石と本体部の上面に当接して磁石に吸着した磁性錘材とによって本体部を挟持するから、磁石と磁性錘材とによってガラス板の本体部の中央を確実に挟み込むことができ、磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、本体部が小さい小サイズ(小面積)のガラス板であっても、その本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。
ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後に磁性錘材保持機構が磁性錘材に向かって下降して磁性錘材を保持し、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後であって磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した状態でガラス板の本体部の上面から上方へ上昇し、磁石に対する磁性錘材の吸着を解除する研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後に、ガラス板の本体部の上面に向かって下降した磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持し、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が本体部の上面から上方へ上昇して磁石に対する磁性錘材の吸着を解除するから、磁石と磁性錘材とによるガラス板の本体部の挟み込みを確実に解除することができ、周縁が研削加工されたガラス板の本体部を次の搬出エリア(加工終了エリア)に搬送することができる。研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工が終了した後、磁石と磁性錘材との係合を解除してガラス板の本体部を搬出エリアに搬送し、研削加工がされていない次のガラス板の本体部を研削加工テーブルに載置・固定して本体部の周縁に対する研削加工を行うから、ガラス板の本体部に対する研削加工を連続して行うことができ、複数枚のガラス板を効率的に研削加工することができる。
前後方向及び上下方向へ移動可能であって研削加工が終了したガラス板の本体部を研削加工テーブルから搬出エリアに移動させるガラス板ホルダーと、ガラス板ホルダーに設置されてガラス板の本体部の上面に吸着するホルダー吸盤とを含み、磁性錘材保持機構がガラス板ホルダーに設置されている研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に、ガラス板ホルダーに設置された磁性錘材保持機構が本体部の上面に向かって下降して磁性錘材を磁石の直上に載置し、磁性錘材を磁石の直上に載置した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材の保持を解除して磁性錘材の上方へ上昇するから、磁石と磁性錘材とによってガラス板の本体部を確実に挟み込むことができ、磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、本体部が小さい小サイズ(小面積)のガラス板であっても、その本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後に、ガラス板ホルダーに設置された磁性錘材保持機構がガラス板の本体部の上面に向かって下降して磁性錘材を保持し、磁性錘材を保持した後に、ガラス板ホルダーに設置された磁性錘材保持機構が本体部の上面から上方へ上昇して磁石に対する磁性錘材の吸着を解除するから、磁石と磁性錘材とによるガラス板の本体部の挟み込みを確実に解除することができ、周縁が研削加工されたガラス板の本体部を次の搬出エリア(加工終了エリア)に搬送することができる。
ガラス板ホルダーに設置されて磁性錘材保持機構を個別に上昇又は下降させる昇降機構を含み、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が昇降機構によって上昇することで磁石に対する磁性錘材の吸着を解除し、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が昇降機構によって上昇した後、ガラス板ホルダーが前後方向へ移動してホルダー吸盤をガラス板の本体部の上方に位置させ、ホルダー吸盤を本体部の上方に位置させた後、ガラス板ホルダーが下降してホルダー吸盤がガラス板の本体部の上面に吸着し記ホルダー吸盤が本体部の上面に吸着した後、ガラス板ホルダーが上昇するとともに前方へ移動してガラス板の本体部を搬出エリアに移動させる研削加工システムは、研削加工の終了したガラス板の本体部の上面にホルダー吸盤が吸着した状態で、ガラス板ホルダーが移動してガラス板の本体部を搬出エリアに移動させるから、周縁が研削加工されたガラス板の本体部を連続して搬出エリア(加工終了エリア)に搬送することができる。
磁石がガラス板の本体部の下面に対向する所定面積の吸着面を有し、吸着面が所定面積のテーブル吸盤の中央に位置している研削加工システムは、所定面積のテーブル吸盤によってガラス板の本体部を研削加工テーブルに載置・固定するのみならず、所定面積の吸着面がテーブル吸盤の中央に位置する磁石と磁石に吸着した磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むから、所定面積の吸着面を有する磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、テーブル吸盤とともに所定面積の吸着面を有する磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、テーブル吸盤とともに所定面積の吸着面を有する磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。
磁石が永久磁石である研削加工システムは、テーブル吸盤によってガラス板の本体部を研削加工テーブルに載置・固定するのみならず、永久磁石と永久磁石に吸着した磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むから、永久磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、テーブル吸盤とともに永久磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、テーブル吸盤とともに永久磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。
永久磁石に鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成されている研削加工システムは、鉄製キャップによって永久磁石に磁束を誘導するヨークを形成することで、永久磁石の吸着力を増加させることができ、鉄製キャップを被せた永久磁石と永久磁石に吸着した磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むことで、永久磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、テーブル吸盤とともに鉄製キャップを被せた永久磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定することができる。
磁性錘材が鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られて所定の重量を備え、磁性錘材がガラス板の本体部の上面に対向する所定面積の対向面を有する研削加工システムは、磁性錘材が鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られることで磁性錘材が磁石(永久磁石又は電磁石)に容易に吸着し、所定面積の吸着面が吸盤の中央に位置する磁石と磁石に吸着した所定重量の磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むから、所定面積の吸着面を有する磁石及びニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られた所定重量の磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、テーブル吸盤とともに磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、吸盤とともに所定面積の吸着面を有する磁石及びニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られた所定重量の磁性錘材によって研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。
研削加工システムを採用したガラス板加工システムの側面図。 研削装置(研削機構)を使用したガラス板加工システムの上面図。 研削加工システムによって加工される加工対象のガラス板の一例を示す上面図。 ガラス板第4ホルダーの一例を示す正面図。 ガラス板第4ホルダーの一例を示す側面図。 ガラス板第4ホルダーの一例を示す平面図。 搬入エリアの側面図。 搬入エリアの上面図。 搬入エリアの正面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの上面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの側面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの移動を説明する図。 切込加工エリアに設置された一例として示す切込装置の側面図。 切込装置の正面図。 切込装置の上面図。 折割加工テーブルの上面図。 折割加工テーブルの側面図。 折割装置の側面図。 折割装置の正面図。 折割装置の上面図。 折割装置の拡大正面図。 折割装置の拡大正面図。 第1及び第2折割治具の部分破断側面図。 第1及び第2折割治具の正面図。 支持装置を露出させた状態で示す折割加工テーブルの上面図。 正面から支持装置を見た折割加工テーブルの正面図。 研削加工エリアに設置された一例として示す研削装置の正面図。 研削装置の側面図。 研削装置の上面図。 折割カッターホイールの転動方向変更の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の他の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の他の一例を示す図。 折割加工における折割手順の一例を示す図。
研削加工システム10aを採用したガラス板加工システム10の側面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る研削加工システム(研削加工方法)の詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、研削装置129(研削機構)を使用したガラス板加工システム10の上面図であり、図3は、研削加工システム10a(ガラス板加工システム10)によって加工される加工対象のガラス板11a,11bの一例を示す上面図である。図3では、ガラス板11a,11bを搬入エリア19において位置決めされた状態で示す。図1~図3では、前後方向(X軸方向)を矢印X、幅方向(Y軸方向)を矢印Yで示し、上下方向(Z軸方向)を矢印Zで示す。
ガラス板加工システム10において加工される加工対象のガラス板11a,11b(加工前のガラス板11a,11b)は、図3に示すように、所定面積の上面12及び所定面積の下面13を有するとともに、所定の厚みを有し、その平面形状が幅方向へ長い矩形(四角形)に成形されている。加工対象のガラス板11a,11bは、幅方向へ離間対向して前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)及び第2側縁15(他方の側縁)と、前後方向へ離間対向して幅方向へ延びる前端縁16及び後端縁17と、第1~第4角部18a~18dとを有する。尚、加工対象のガラス板の平面形状が矩形(四角形)以外の他の多角形に成形される場合があるとともに、ガラス板の各縁が湾曲したカーブを描くように成形される場合があり、ガラス板の形状としてはあらゆる形状が含まれる。
ガラス板加工システム10は、上面12及び下面13の面積が大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aから上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bまでの上下面12,13の面積が異なる大きさ違いの加工対象のガラス板11a,11b(板状ガラス)に対し、切込加工、折割加工、研削加工を行う。ガラス板加工システム10は、その制御がコントローラ(制御装置)(図示せず)によって行われる。
コントローラは、中央処理部(CPU又はMPU)とメモリ(メインメモリ及びキャッシュメモリ)とを備え、独立したオペレーティングシステム(仮想OS)によって動作するコンピュータであり、大容量ハードディスク(大容量記憶領域)を内蔵している。コントローラには、キーボードやテンキーユニット等の入力装置(図示せず)、モニターやディスプレイ、タッチパネル等の出力装置(図示せず)が接続されている。
コントローラの大容量ハードディスク(大容量記憶領域)には、加工対象の各ガラス板11a,11bの名称や品番、加工対象の各ガラス板11a,11bの大きさ(面積)や形状によって異なるガラス板11a,11bの複数の座標データ(ガラス板11a,11bの側縁座標や前後端縁の座標、第1~第4角部18a~18dの座標、ガラス板11a,11bの中心の座標等)、加工対象のガラス板11a,11bの画像データ(平面画像(6面画像)や立体画像(3D画像))がガラス板11a,11bを特定するガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けられた状態で記憶(格納)されている。ガラス板特定情報は、ガラス板11a,11bの製造番号やシリアル番号等が使用される他、コントローラがガラス板11a,11bを特定するユニークな識別子を生成し、生成した識別子をガラス板特定情報にすることもできる。
コントローラは、後記する切込(切断)加工エリア20における切込(切断)加工、折割加工エリア21における折割加工、研削加工エリア22における研削加工において、大容量ハードディスクに記憶したガラス板11a,11bの座標データを利用して後記する切込装置65(切込機構)、折割装置85(折割機構)、研削装置129(研削機構)をNC制御する。NC制御においてコントローラは、座標加工(XY平面座標)を開始する位置、加工方向の変更位置を座標によって数値化し、X軸(前後方向)及びY軸(幅方向)の2軸の動作方向、距離、速度を数値化する。命令座標及び軸を数値化した信号を切込装置65、折割装置85、研削装置129に送信(入力)する。NC制御では、「座標→軸→命令」を繰り返すことにより、加工したい形状を正確に表現する。
ガラス板加工システム10は、加工対象(加工前)のガラス板11a,11bを投入する搬入エリア19(加工開始エリア)と、加工後のガラス板11a,11bを搬出する搬出エリア23(加工終了エリア)と、搬入エリア19及び搬出エリア23の間に配置(施設)されてガラス板11a,11bを加工する各加工エリア20~22と、前後方向後方(上流)から前方(下流)に向かってガラス板11a,11bを搬入エリア19やそれら加工エリア20~22、搬出エリア23に順に搬送するとともに、切込装置65及び研削装置129を前後方向へ移動させる搬送機構24とを有する。各加工エリア20~22は、搬入エリア19と搬出エリア23との間において前後方向へ離間対向しつつ前後方向へ並んでいる。
それら加工エリア20~22は、搬入エリア19の前後方向前方(下流)に位置して搬入エリア19から前方へ所定寸法離間する切込加工エリア20と、切込加工エリア20の前後方向前方(下流)に位置して切込加工エリア20から前方へ所定寸法離間する折割加工エリア21と、折割加工エリア21の前後方向前方(下流)に位置して折割加工エリア21から前方へ所定寸法離間する研削加工エリア22とから形成されている。切込加工エリア20や折割加工エリア21、研削加工エリア22は、前後方向へ長い四角形に成形されたシステム台25(機械台)の上に作られている。
搬送機構24は、システム台25の後部に位置して上下方向へ延びる一対の第1ピラー26aと、システム台25の前部に位置して上下方向へ延びる一対の第2ピラー26bと、第1及び第2ピラー26a,26bの間に位置して前後方向へ延びる固定フレーム27と、固定フレーム27の一方の側部に設置された第1移動ユニット28(第1移動手段)と、固定フレーム27の下部に設置された第2移動ユニット29(第2移動手段)とを有する。
第1移動ユニット28は、切込装置65及び研削装置129を前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)させる。第1移動ユニット28は、第1ガイドフレーム30と、一対の第1ガイドレール31と、第1送りネジ(ボールネジ)(図示せず)と、第1走行フレーム32と、第1スライドブロック(ハウジングナット)(図示せず)と、一対の第1ガイドシュー33と、第1サーボモータ34とから形成されている(図14参照)。
第1ガイドフレーム30は、固定フレーム27に設置されて前後方向へ延びている。それら第1ガイドレール31は、上下方向へ離間対向し、所定の連結手段によって第1ガイドフレーム30の一方の側部に連結・固定されて前後方向へ延びている。第1送りネジ(ボールネジ)は、それら第1ガイドレール31の間に位置し、第1ガイドフレーム30の一方の側部に固定された複数の軸受け(図示せず)に回転可能に支持されて前後方向へ延びている。
第1走行フレーム32は、第1ガイドフレーム30の一方の側部に位置して前後方向へ延びている。それら第1スライドブロック(ハウジングナット)は、前後方向へ所定間隔離間して並び、第1走行フレーム32の第1ガイドフレーム30に対向する対向面に所定の連結手段によって連結・固定されている。それら第1ガイドシュー33は、上下方向へ離間対向し、第1走行フレーム32の第1ガイドフレーム30に対向する対向面に所定の連結手段によって連結・固定されて前後方向へ延びている。
第1サーボモータ34は、第1ガイドフレーム30の前端部に位置し、ブラケットを介して第2ピラー26bに連結されている。第1サーボモータ34は、その軸が第1送りネジの他方の端部に連結・固定されている。第1サーボモータ34の回転によって第1送りネジが回転し、第1送りネジの回転によって切込装置65及び研削装置129が前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する。
第1サーボモータ34の軸が反時計回り方向へ回転すると、第1送りネジが反時計回り方向へ回転し、第1送りネジの反時計回り方向への回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、第1スライドブロックの移動によって第1走行フレーム32が第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動する。逆に、第1サーボモータ34の軸が時計回り方向へ回転すると、第1送りネジが時計回り方向へ回転し、第1送りネジの時計回り方向への回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、第1スライドブロックの移動によって第1走行フレーム32が第1ガイドフレーム30の後方から前方へ向かって前後方向へ移動する。
第2移動ユニット29は、後記するガラス板第1~第4ホルダー40a~40dを前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)させる。第2移動ユニット29は、第2ガイドフレーム35と、一対の第2ガイドレール36と、第2送りネジ(ボールネジ)(図示せず)と、第2走行フレーム37と、第2スライドブロック(ハウジングナット)(図示せず)と、一対の第2ガイドシュー38と、第2サーボモータ39と、ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d(ガラス板第1~第4リフター)とから形成されている(図19参照)。
第2ガイドフレーム35は、固定フレーム27に設置されて前後方向へ延びている。それら第2ガイドレール36は、幅方向へ離間対向し、所定の連結手段によって第2ガイドフレーム36の下部に連結・固定されて前後方向へ延びている。第2送りネジ(ボールネジ)は、それら第2ガイドレール35の間に位置し、第2ガイドフレーム35の下部に固定された複数の軸受け(図示せず)に回転可能に支持されて前後方向へ延びている。
第2走行フレーム37は、第2ガイドフレーム35の下部に位置して前後方向へ延びている。第2スライドブロック(ハウジングナット)は、幅方向へ所定間隔離間して並び、第2走行フレーム37の第2ガイドフレーム35に対向する対向面に所定の連結手段によって連結・固定されている。それら第2ガイドシュー38は、幅方向へ離間対向し、第2走行フレーム37の第2ガイドフレーム35に対向する対向面に所定の連結手段によって連結・固定されて前後方向へ延びている。
第2サーボモータ39は、第2ガイドフレーム35の後端部に位置し、固定フレーム27に固定されている。第2サーボモータ39は、その軸がタイミングベルト(及び/又はギア)を介して第2送りネジの一方の端部に連結・固定されている。第2サーボモータ39の回転によって第2送りネジが回転し、第2送りネジの回転によってガラス板第1~第4ホルダー40a~40dが前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する。
第2サーボモータ39の軸が時計回り方向へ回転すると、第2送りネジが時計回り方向へ回転し、第2送りネジの時計回り方向への回転によって第2スライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、第2スライドブロックの移動によって第2走行フレーム37(ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d)が第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動する。逆に、第2サーボモータ39の軸が反時計回り方向へ回転すると、第2送りネジが反時計回り方向へ回転し、第2送りネジの反時計回り方向への回転によって第2スライドブロックが第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、第2スライドブロックの移動によって第2走行フレーム37(ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d)が第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動する。第1及び第2サーボモータ34,39の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
ガラス板第1~第4ホルダー40a~40dは、第2走行フレーム37の下部に取り付けられて走行フレーム37から下方へ延在し、前後方向へ等間隔離間して並んでいる。ガラス板第1~第4ホルダー40a~40dは、パッド設置プレート41と、パッド設置プレート41の中央部に設置されてガラス板11a,11bの上面12を吸着保持するホルダー吸盤42(吸着パッド)と、ホルダー吸盤42を陰圧にしてホルダー吸盤42に吸着力を発現させるバキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)と、パッド設置プレート41(ホルダー吸盤42)を上下方向へ上昇又は下降させるホルダー昇降機構(昇降機構)とを有する。
ホルダー吸盤42(吸着パッド)は、ニトリルゴムや天然ゴム、ポリウレタンゴム等のゴム系素材から作られて所定の面積を有する。ホルダー昇降機構は、サーボモータ(図示せず)によって駆動する。バキューム機構(エアーバキュームポンプ)及びパッド昇降機構(サーボモーター)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
ガラス板第1ホルダー40aは、搬入エリア19と切込加工エリア20との間を前後方向へ往復動し、搬入エリア19から切込加工エリア20に向かって前進するとともに、切込加工エリア20から搬入エリア19に向かって後退する。更に、ホルダー昇降機構により搬入エリア19及び切込加工エリア20において上下方向へ往復動(上昇又は下降)する。ガラス板第2ホルダー40bは、切込加工エリア20と折割加工エリア21との間を前後方向へ往復し、切込加工エリア20から折割加工エリア21に向かって前進するとともに、折割加工エリア21から切込加工エリア20に向かって後退する。更に、ホルダー昇降機構により切込加工エリア20及び折割加工エリア21において上下方向へ往復動(上昇又は下降)する。
ガラス板第3ホルダー40cは、折割加工エリア21と研削加工エリア22との間を前後方向へ往復し、折割加工エリア21から研削加工エリア22に向かって前進するとともに、研削加工エリア22から折割加工エリア21に向かって後退する。更に、ホルダー昇降機構により折割加工エリア21及び研削加工エリア22において上下方向へ往復動(上昇又は下降)する。ガラス板第4ホルダー40dは、研削加工エリア22と搬出エリア23との間を前後方向へ往復し、研削加工エリア22から搬出エリア23に向かって前進するとともに、搬出エリア23から研削加工エリア22に向かって後退する。更に、ホルダー昇降機構により研削加工エリア22及び搬出エリア23において上下方向へ往復動(上昇又は下降)する。
図4は、ガラス板第4ホルダー40dの一例を示す正面図であり、図5は、ガラス板第4ホルダー40dの一例を示す側面図である。図6は、ガラス板第4ホルダー40dの一例を示す平面図である。図5では、磁性錘材47がガラス板11a,11bの本体部66aの中央に載置された状態で示す。
ガラス板第4ホルダー40dには、その略中央に位置して前後方向へ延びるスライドロッド43と、スライドロッド43に取り付けられて前後方向へスライド可能(移動可能)な磁性錘材保持機構44と、磁性錘材保持機構44のみを上下方向へ上昇又は下降させる昇降機構45とが設置されている。スライドロッド43の表面には、図5に示すように、前後方向に延びるメモリ46が提示されている。
磁性錘材保持機構44は、磁性錘材47と、その磁性錘材47を吸着・保持する吸着保持面48を備えた磁性錘材保持吸盤49と、磁性錘材保持吸盤49の吸着面48を陰圧にして磁性錘材保持吸盤49に吸着力を発現させるバキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)と、スライドロッド43に対して磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)を固定するとともにスライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)の固定を解除するクランプ機構(図示せず)とを有する。昇降機構45には、エアーシリンダーが使用されている。磁性錘材保持機構44(エアーバキュームポンプ)及び昇降機構45(エアーシリンダー)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
磁性錘材47は、半球状に成形されて所定の体積を備えた立体物であり、磁性錘材保持吸盤49の吸着面48に着脱可能に吸着される吸着面50と、吸着面50の下に位置する対向面51(押圧面)とを有する。吸着面50は、対向面51(押圧面)から上方へ凸となるように円弧を画いている。対向面51は、円形を呈する水平方向へ扁平な所定面積のフラット面(扁平面)である。磁性錘材47は、鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られて所定の重量を有する。磁性錘材47は、その吸着面50の略全域が磁性錘材保持吸盤49の吸着面48に吸着・保持される。磁性錘材47は、その重量が120~150gの範囲、好ましくは、130~140gの範囲にある。
磁性錘材保持吸盤49は、ニトリルゴムや天然ゴム、ポリウレタンゴム等のゴム系素材から作られている。磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48は、上方へ向かって凸となる半球状に成形され、エアーバキュームポンプの起動によって負圧となり、吸着力を発現し、エアーバキュームポンプの停止によって吸着力が消失する。ガラス板第4ホルダー40dでは、クランプ機構に連結されたハンドルを反時計回りに回転させ、ハンドル52をOFFの位置に合わせることで、スライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)の固定が解除され、磁性錘材保持機構44をスライドロッド43に沿って前後方向前方又は後方へスライド(移動)させることができる。
ガラス板第4ホルダー40dでは、磁性錘材47をガラス板11a,11bの本体部66aの中央に載置するため、ガラス板11a,11bの本体部66aの大きさ(面積)に応じてスライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)の位置を調節する。ハンドル52をOFFの位置に合わせ、磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)を前後方向前方又は後方へスライド(移動)させてスライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44の位置を決めた後、ハンドル52を時計回りに回転させてハンドル52をONの位置に合わせ、スライドロッド43に対して磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)を固定する。尚、スライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)の位置は、本体部66aの大きさ(面積)に変更がない限り、一度調節すればそれ以降の調整は行われない。
図7は、搬入エリア19の側面図であり、図8は、搬入エリア19の上面図である。図9は、搬入エリア19の正面図である。搬入エリア19は、搬入コンベア53と、ストッパー54及びローラー55と、一対のローラー昇降機構56と、移動機構57とを有する。搬入エリア19は、システム台25の床面から上方へ延びる脚部(支柱)によって支持されている。搬入エリア19では、第1位置決め手段(第1位置決め工程)と第2位置決め手段(第2位置決め工程)とが実施され、各加工エリア20~22に向かうガラス板11a,11bの位置決めが行われる。
搬入エリア19の一方の側縁部58aには、前後方向へ延びる位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)が設定され、幅方向へ延びる位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)が設定されている。位置決め第1基準L1は、大サイズ(大面積)のガラス板11a(先に加工するガラス板11a)の幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を基準に仮想された前後方向へ直状に延びる仮想線となる。最外側縁は、例えば、ガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)が湾曲したカーブを描く場合、最も幅方向外方に位置する曲線の頂点となる。又、ガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)が前後方向へ直状に延びている場合、その側縁14が最外側縁となる。
位置決め第1基準L1には、ガラス板11a,11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を位置させる。ここで、最外側縁を位置決め第1基準L1に位置させるとは、最外側縁が位置決め第1基準L1に完全に一致する場合の他、最外側縁が位置決め第1基準L1の幅方向内方近傍(直近)に位置する場合、又は、最外側縁が位置決め第1基準L1の幅方向外方近傍(直近)に位置する場合を含む。
位置決め第2基準L2には、ガラス板11a,11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置させる。ここで、前後方向中心O1(中心線L2)を位置決め第2基準L2に位置させるとは、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2に完全に一致する場合の他、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2の前後方向前方近傍(直近)に位置する場合、又は、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2の前後方向後方近傍(直近)に位置する場合を含む。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、大容量ハードディスクに記憶した各ガラス板11a,11bの座標データを利用し、各ガラス板11a,11bの幅方向の寸法を算出し、算出したガラス板11a,11bの幅方向(Y軸方向)の寸法の相違に応じてそれらガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)を決定するとともに、決定した第1移動寸法に基づいて後記する第3サーボモータ61の軸の回転数(ガラス板11a,11bを幅方向へ第1移動寸法(第1移動距離)だけ移動させるための軸の回転数)を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した第1移動寸法及び決定した第3サーボモータ51の軸の回転数を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、大容量ハードディスクに記憶した各ガラス板11a,11bの座標データを利用し、各ガラス板11a,11bの前後方向(X軸方向)の寸法を算出し、算出した各ガラス板11a,11bの前後方向の寸法の相違に応じてそれらガラス板11a,11bの一方の側縁14の前後方向中心O1を位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア43の前後方向後方への第2移動寸法を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した第2移動寸法を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、算出した各ガラス板11a,11bの前後方向の寸法に基づいて切込装置55及び研削装置119の前後方向への移動寸法(移動距離)を算出し、算出した移動寸法に基づいて第1サーボモータ34の軸の回転数(切込装置65及び研削装置129を前後方向へ移動寸法(移動距離)だけ移動させる軸の回転数)を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した移動寸法及び決定した第1サーボモータ34の軸の回転数を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
搬入コンベア53は、図7~図9に示すように、前後方向(X方向)へ延びる複数の無限軌道であり、幅方向(Y方向)へ所定間隔離間して並んでいる。それら搬入コンベア53の発停や搬送距離を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。それら搬入コンベア53は、ガラス板11a,1bを搬入エリア19の後端部(搬入口)から前端部(搬出口)に向かって前後方向後方から前方へ搬送する。ストッパー54は、搬入エリア19の前端部に設置されて幅方向へ離間して並んでいる。ストッパー54には、それら搬入コンベア53によって搬入エリア19の後端部から前端部に向かって前方へ移動するガラス板11a,11bの前端縁16が当接する。ストッパー54には、接触センサー(図示せず)が設置されている。接触センサーは、コントローラに接続され、ガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー54への当接(接触)を検出し、前端縁16がストッパー54に当接すると、その当接信号をコントローラに送信する。
ローラー55は、複数のそれらが前後方向へ延びる軸59に回転可能に取り付けられ、又は、複数のそれらが前後方向へ延びる軸59に取り付けられて軸59とともに回転する。ローラー55は、それら軸59とともにそれら搬入コンベア53の間に設置されている。それらローラー55は、前後方向へ所定寸法離間して並ぶとともに幅方向へ所定寸法離間して並んでいる。それらローラー55は、幅方向へ向かって時計回り方向と反時計回り方向とへ回転し、ガラス板11a11bの下面13に当接してガラス板11a,11bを幅方向へ移動可能に保持する。それら軸59は、軸受けを介してその下方に位置する台座に取り付けられている。
それらローラー55のうちのローラー55aと軸59との間には、ローラー55aの回転抵抗を増加させる抵抗板(ゴムリング)(図示せず)が取り付けられている。ローラー55aは、抵抗板(ゴムリング)によって軸59との抵抗が増加し、ローラー55aに回転抵抗を超える回転力を与えなければローラー55aが回転することはなく、ローラー55aの自由な回転が抵抗板によって阻止されている。それらローラー55の上にガラス板11a,11bが載置された場合、回転抵抗の大きいローラー55aによってガラス板11a,11bの幅方向への自由な移動が阻止される。尚、それらローラー55のうちの少なくとも1つのローラー55と軸59との間に抵抗板(ゴムリング)が取り付けられていればよい。
それらローラー昇降機構56は、軸59を取り付けた台座の下方に設置され、幅方向へ所定寸法離間して並んでいる。それらローラー昇降機構56にはエアシリンダーが使用され、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によって台座とともにそれら軸59及びそれらローラー55が上下方向へ昇降する。ローラー昇降機構56(それらエアシリンダー)の上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、ローラー昇降機構56を利用してローラー55(台座及び軸59)を昇降させる。
尚、搬入コンベア53がガラス板11a,11bを搬送中では、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってそれらローラー55(台座及び軸59)がそれら搬入コンベア53の下方へ下降し、それらローラー55がガラス板11a,11bの下面13に当接しない。ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってそれらローラー55(台座及び軸59)が上昇すると、ローラー55の周縁部の一部がそれら搬入コンベア53の上方へ露出し、それらローラー55によってガラス板11a,11bが搬入コンベア53の上方へ持ち上げられる。
移動機構57は、それら搬入コンベア53及びそれらローラー55の上方に位置するロッド60と、ロッド60に設置(内蔵)された第3サーボモータ61と、ロッド60に設置(内蔵)されて第3サーボモータ61の軸に連結された送りネジ(送りネジ機構)(図示せず)と、ロッド60から下方へ延びる移動アーム62と、移動アーム62の下端部に設置された当接部材63とを備えている。
ロッド60は、第1ピラー26aの後面に取り付けられて幅方向へ延びている。移動アーム62は、送りネジに移動可能に設置され、第3サーボモータ61の軸の回転による送りネジの回転によって、ロッド60に沿って幅方向の一方と他方とへ直線移動する。当接部材63は、移動アーム62の幅方向への移動に伴って移動アーム62とともに幅方向の一方と他方とへ直線移動する。当接部材63は、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によって上昇したローラー55がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態で、ガラス板11a,11bの他方の側縁15に当接し、ガラス板11a,11bが幅方向へ移動するようにガラス板11a,11bを幅方向へ押圧する。第3サーボモータ61の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
図10は、切込加工テーブル64及び研削加工テーブル128の上面図であり、図11は、切込加工テーブル64及び研削加工テーブル128の側面図である。図12は、切込加工テーブル64及び研削加工テーブル128の移動を説明する図であり、図13は、切込加工エリア20に設置された一例として示す切込装置65の側面図である。図14は、切込装置65の正面図であり、図15は、切込装置65の上面図である。図10,11では、前後方向(X軸方向)を矢印X、幅方向(Y軸方向)を矢印Yで示し、上下方向(Z軸方向)を矢印Zで示す。
切込加工エリア20は、搬入エリア19において位置決めされたガラス板11a,11bを載置する切込加工テーブル64(切込加工台)と、切込加工テーブル64に載置されたガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)に外形切出線K1(切込線)を入れる切込装置65(切断装置)とを備えている。
切込加工テーブル64は、システム台25の床面に固定された幅方向へ長いベースレーン67aの上に設置されている。切込加工テーブル64は、第1移動機構68aを利用し、位置決めされたガラス板11a,11bを載置した状態で幅方向へ移動する。第1移動機構68aは、走行ガイドレール69aと、送りネジ70a(ボールネジ)と、第4サーボモータ71と、ガイドシュー72aと、スライドブロック73a(ハウジングナット)とから形成されている。
それら走行ガイドレール69aは、ベースレーン67aの上面に設置されて幅方向へ延びている。送りネジ70a(ボールネジ)は、ベースレーン67aの上面であって走行ガイドレール69aの側方に設置されて幅方向へ延びている。第4サーボモータ71は、ベースレーン67aに設置され、切込加工テーブル64を幅方向へ往復動させる。第4サーボモータ71の軸には、送りネジ70aの他方の端部が連結されている。
送りネジ70aは、ベースレーン67aに固定された軸受け(図示せず)に回転可能に支持されている。ガイドシュー72aは、切込加工テーブル64の下面に取り付けられて幅方向へ延びている。ガイドシュー72aは、走行ガイドレール69aに摺動可能に嵌合している。スライドブロック73a(ハウジングナット)は、切込加工テーブル64の下面であってガイドシュー72aの間に取り付けられている。スライドブロック73aは、送りネジ70aに回転可能に螺着されている。
第4サーボモータ71の軸が時計回り方向へ回転すると、送りネジ70aが時計回り方向へ回転し、送りネジ70aの時計回り方向への回転によってスライドブロック73aが切込加工エリア20の第2側縁部58b(他方の側縁部)から第1側縁部58a(一方の側縁部)に向かって送りネジ70aを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック73aの移動によって切込加工テーブル64が切込加工エリア20の第2側縁部58bから第1側縁部58aに向かって幅方向へ移動する。逆に、第4サーボモータ71の軸が反時計回り方向へ回転すると、送りネジ70aが反時計回り方向へ回転し、送りネジ70aの反時計回り方向への回転によってスライドブロック73aが切込加工エリア20の第1側縁部58a(一方の側縁部)から第2側縁部58b(他方の側縁部)に向かって送りネジ70aを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック73aの移動によって切込加工テーブル64が切込加工エリア20の第1側縁部58aから第2側縁部58bに向かって幅方向へ移動する。
切込装置65は、切込治具74と、エアシリンダー75及び第5サーボモータ76とを備えている。切込治具74は、切込カッターホイール77と、切込カッターホルダー78(切込ホルダー)と、カッター昇降軸79と、カッター昇降ガイド80とから形成されている。切込カッターホイール77は、ベアリング(図示せず)を介して切込カッターホルダー78に連結され、介在するベアリングの軸心に沿って自在に回転する。切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)に外形切出線K1を形成する。
切込カッターホルダー78は、切込カッターホイール77の直上に位置してカッターホイール77に連結され、カッターホイール77を支持する。カッター昇降軸67は、切込カッターホルダー78の直上に位置してカッターホルダー78に連結され、カッターホルダー78を支持する。カッター昇降ガイド80は、カッター昇降軸79の直上に位置してカッター昇降軸79に連結され、カッター昇降軸79を支持する。切込治具74(エアシリンダー75を含む)は、エアシリンダー75の直上に位置して切込治具74を回転可能に支持する支持軸81に連結されている。支持軸81は、その直上に位置するブラケット82に取り付けられている。ブラケット82(切込装置65)は、前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する既述の搬送機構24の第1移動ユニット28に連結されている。
エアシリンダー75は、カッター昇降軸79の直上に設置されている。エアシリンダー75は、切込カッターホイール77(切込カッターホルダー78)を上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させ、ガラス板11a,11bの縁部66bへの外形切出線K1(切込線)の形成時にカッターホイール77をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させてカッターホイール77に切込圧(下方への押圧力)を加える(付与する)。第5サーボモータ76は、その軸がタイミングベルト83を介して支持軸81に連結されている。第5サーボモータ76は、切込治具74(切込カッターホイール77)の切込方向の向きを(XY平面に直交する軸まわりの角度)を調整する。
切込装置65では、コントローラから送信されたNC制御信号に基づいて第5サーボモータ76の制御部がモータ76の軸を回転させ、切込治具74(切込カッターホイール77)をNC制御し、NC制御に従って切込治具74(切込カッターホイール77)がガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)に加工したい形状どおりの外形切出線K1を形成する(入れる)。第4及び第5サーボモータ71,76の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
図16は、折割加工テーブル84の上面図であり、図17は、折割加工テーブル84の側面図である。折割加工エリア21は、搬入エリア19において位置決めされるとともに切込加工エリア20において切込加工が行われた後のガラス板11a,11bを載置する折割加工テーブル84(折割加工台)と、折割加工テーブル84に載置されたガラス板11a,11bの外形切出線K1(切込線)の外側に位置する縁部66b(周縁部)を折割る折割装置85(図18~図24参照)と、ガラス板を支持する支持装置86(図25,26参照)とを備えている。
折割加工テーブル84は、幅方向(Y軸方向)へ走行するベルトコンベア87と、ベルトコンベア87を走行させるコンベア駆動モータ88とから形成され、システム台25の床面に固定されたベース盤の上に設置されている。ベルトコンベア87は、幅方向へ延びるベルト89と、ベルト89を支持する複数のプーリ90及びキャリアローラ91と、ベルト89やプーリ90、キャリアローラ91を支持するコンベアフレーム92とから形成されている。ベルトコンベア87には、切込加工後のガラス板11a,11bが載置される。ベルトコンベア87は、折割装置85によって折り割られたガラス板11a,11bの縁部66bを幅方向の他方(第1側縁部58aから第2側縁部58b)へ搬送し、ガラス板11a,11bの折割りされた縁部66bをダストボックス(図示せず)に廃棄する。
コンベア駆動モータ88は、その軸がタイミングベルトによってプーリ90に連結されている。コンベア駆動モータ88の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。コンベア駆動モータ88の軸の回転速度(ベルトの走行速度)は、事前に設定され、回転速度(ベルトの走行速度)がコンベア駆動モータ88の特定情報に関連付けられた状態でコントローラの大容量ハードディスクに記憶(格納)されている。コンベア駆動モータ88の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数で駆動モータ88を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、駆動モータ88の駆動を停止させる。コンベア駆動モータ88の軸が時計回り方向へ回転すると、その回転がタイミングベルトを介してプーリ90に伝達され、プーリ90が時計回り方向へ回転し、プーリ90の回転によってベルト89が幅方向の他方に向かって走行する。
図18は、折割装置85の側面図であり、図19は、折割装置85の正面図である。図20は、折割装置85の上面図であり、図21,22は、折割装置85の拡大正面図である。図23は、第1及び第2折割治具94a,94bの部分破断側面図である。図24は、第1及び第2折割治具94a,94bの正面図である。図21では、折割カッターホイール103が下降し、第1及び第2押圧部材105a,105bが上昇した状態を示す。図22は、折割カッターホイール103が上昇し、第1及び第2押圧部材105a,105bが下降した状態を示す。
折割装置85は、幅方向へ離間する2台の第1折割装置85a及び第2折割装置85bから形成されている。第1折割装置85aは、第1ガイドフレーム30に連結され、第2折割装置85bは、懸垂フレーム93に連結されている。懸垂フレーム93は、第2ガイドフレーム35の側部に連結されている。第1折割装置85aは、第1折割治具84a(折割治具)と、第6サーボモータ95(X軸サーボモータ)及びX軸第1アクチュエーター96aと、第7サーボモータ97(Y軸サーボモータ)及びY軸第1アクチュエーター98aと、X軸第1アクチュエーターフレーム99a及びY軸第1アクチュエーターフレーム99cとを有する。X軸第1アクチュエーターフレーム99aとY軸第1アクチュエーターフレーム99cとは、それらの一端部において一連に繋がっている。
第2折割装置85bは、第2折割治具94b(折割治具)と、第8サーボモータ100(X軸サーボモータ)及びX軸第2アクチュエーター96bと、第9サーボモータ101(Y軸サーボモータ)及びY軸第2アクチュエーター98bと、X軸第2アクチュエーターフレーム99b及びY軸第2アクチュエーターフレーム99dとを有する。X軸第2アクチュエーターフレーム99bとY軸第2アクチュエーターフレーム99dとは、それらの一端部において一連に繋がっている。
第1及び第2折割装置85a,85bの第1及び第2折割治具94a,94bは、図21,22に示すように、折割カッターホルダー102と、折割カッターホイール103と、ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)と、外形切出線K1(切込線)及び端切線K2が形成されたガラス板11a,11bの本体部66a(外形切出線K1の内側に延びるガラス板11a,11b)を下方へ押圧する第1押圧部材105aと、外形切出線K1(切込線)及び端切線K2が形成されたガラス板11a,11bの縁部66b(外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11b)を下方へ押圧する第2押圧部材105bと、第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)と、第2押圧部材昇降機構106b(第2昇降機構)とから形成されている。
折割カッターホルダー102は、折割カッターホイール103の上方に位置して折割カッターホイール103を支持する。折割カッターホルダー102は、図23,24に示すように、連結部を備えたホルダー本体107と、ホルダー本体107の先端に取り付けられたホルダーヘッド108とを有する。
折割カッターホイール103は、加工対象のガラス板11a,11bの縁部66b(外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66b)に端切線K2(スクライブ)を形成する(入れる)。折割カッターホイール103は、転動軸111を介してホルダーヘッド108の先端に回転(転動)可能に取り付けられ、転動軸111を中心にその周縁112が転動する。折割カッターホイール103の上下方向へ延びるカッターホイール軸線O3は、折割カッターホルダー102(ホルダー本体107)の上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯している(ズレている)。カッターホルダー中心軸線O2に対するカッターホイール軸線O3の幅方向への離間寸法S(偏芯寸法)は、0.5~2mmの範囲にある。
ホルダーヘッド108は、ベアリング110を介してホルダー本体107に連結され、介在するベアリング110の軸心に沿って自在に回転し、折割カッターホルダー102のカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(θ方向)へ360°回転可能である。ホルダーヘッド108は、カッターホルダー中心軸線O2を中心に時計回り方向及び反時計回り方向へ回転する。ホルダーヘッド108が回転することで、折割カッターホルダー102に対して折割カッターホイール103(カッターホルダー中心軸線O2に対して偏芯するカッターホイール軸線O3を有する折割カッターホイール103)がカッターホイール軸線O3の周り方向へ360°回転可能である。折割カッターホイール103は、カッターホルダー中心軸線O2を中心に時計回り方向及び反時計回り方向へ回転する。
折割カッターホイール103は、そのカッターホイール軸線O3がカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯しているから、第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)がガラス板11a,11bの上面12を所定の方向へ走行(移動)したときに、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向くキャスター効果を発揮する。
ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)は、ホルダー本体107の直上に設置され、折割カッターホルダー102(ホルダー本体107)の連結部113に連結されている。ホルダー昇降機構104は、固定部材によってブラケット114に固定されている。ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)には、エアシリンダーが使用されている。ホルダー昇降機構104(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具94a,94bの折割カッターホルダー102(折割カッターホイール103)を上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。ホルダー昇降機構104(エアシリンダー)は、ガラス板11a,11bの縁部66bに対する折割加工時にカッターホイール103をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、カッターホイール103に端切圧(下方への押圧力)を加える(付与する)。ホルダー昇降機構の上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。
第1押圧部材105aは、ゴム弾性を有するゴム又は合成樹脂から作られている。第1押圧部材105aは、第2押圧部材105bの外側近傍に位置して第2押圧部材105bの周り方向へ延在している。第1押圧部材105aは、ガラス板11a,1bの上面12に当接する所定面積の第1押圧面115aを有する。第1押圧面115aは、第2押圧部材105bを取り囲む半円環状に成形されている。
第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)は、第1押圧部材105aの幅方向側方に位置し、固定部材によってブラケット114に固定されている。第1押圧部材昇降機構106aには、エアシリンダーが使用されている。第1押圧部材昇降機構106a(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具94a,94bの第1押圧部材105aを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。
第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部66bに対する折割加工時に第1押圧部材105aをガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、第1押圧部材105aに下方への押圧力を加える(付与する)。第1押圧部材105aの上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。一方のブラケット114は、X軸第1アクチュエーターフレーム99a及びY軸第1アクチュエーターフレーム99cに摺動可能に取り付けらている。
第2押圧部材105bは、ゴム弾性を有するゴム又は合成樹脂から作られている。第2押圧部材105bは、折割カッターホイール103の外側近傍に位置して折割カッターホイール103の周り方向へ延在している。第2押圧部材105bは、ガラス板11a,1bの上面12に当接する所定面積の第2押圧面115bを有する。第2押圧面115bは、折割カッターホイール103を取り囲む円環状に成形されている。第2押圧部材105bの中央には、上下方向へ貫通する貫通孔116が穿孔(形成)されている。
第2押圧部材昇降機構106b(第3昇降機構)は、第2押圧部材105bの幅方向側方に位置し、固定部材によってブラケット114に固定されている。第2押圧部材昇降機構106bには、エアシリンダーが使用されている。第2押圧部材昇降機構106b(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具94a,94bの第2押圧部材105bを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。第2押圧部材昇降機構106b(第3昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部66bに対する折割加工時に第2押圧部材105bをガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、第2押圧部材105bに下方への押圧力を加える(付与する)。第2押圧部材105bの上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。他方のブラケット114は、X軸第2アクチュエーターフレーム99b及びY軸第2アクチュエーターフレーム99dに摺動可能に取り付けられている。ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)の発停を制御する制御部、第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)の発停を制御する制御部、第2押圧部材昇降機構106b(第3昇降機構)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
第6サーボモータ95(X軸サーボモータ)は、X軸第1アクチュエーターフレーム99aに設置され、その軸がX軸第1アクチュエーター96aに連結されている。X軸第1アクチュエーター96aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第6サーボモータ95の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第1アクチュエーター96aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第1折割装置85aの第1折割治具94aがX軸第1アクチュエーターフレーム99aに沿って前後方向前方に向かって移動し、第6サーボモータ95の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第1アクチュエーター96aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第1折割装置85aの第1折割治具94aがX軸第1アクチュエーターフレーム99aに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第7サーボモータ97(Y軸サーボモータ)は、Y軸第1アクチュエーターフレーム99cに設置され、その軸がY軸第1アクチュエーター98aに連結されている。Y軸第1アクチュエーター98aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第7サーボモータ97の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第1アクチュエーター98aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第1折割装置85aの第1折割治具94aがY軸第1アクチュエーターフレーム99cに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第7サーボモータ97の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第1アクチュエーター98aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第1折割装置85aの第1折割治具94aがY軸第1アクチュエーターフレーム99cに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。第6及び第7サーボモータ95,97の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
第8サーボモータ100(X軸サーボモータ)は、X軸第2アクチュエーターフレーム99bに設置され、その軸がX軸第2アクチュエーター96bに連結されている。X軸第2アクチュエーター96bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第8サーボモータ100の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第2アクチュエーター96bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第2折割装置85bの第2折割治具94bがX軸第2アクチュエーターフレーム99bに沿って前後方向前方に向かって移動し、第8サーボモータ100の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第2アクチュエーター96bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第2折割装置85bの第2折割治具94bがX軸第2アクチュエーターフレーム99bに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第9サーボモータ101(Y軸サーボモータ)は、Y軸第2アクチュエーターフレーム99dに設置され、その軸がY軸第2アクチュエーター98bに連結されている。Y軸第2アクチュエーター98bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第9サーボモータ101の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第2アクチュエーター98bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第2折割装置85bの第2折割治具94bが第2アクチュエーターフレーム99dに沿ってを幅方向の一方に向かって移動し、第9サーボモータ101の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第2アクチュエーター98bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第2折割装置85bの第2折割治具94bが第2アクチュエーターフレーム99dに沿って幅方向の他方に向かって移動する。第8及び第9サーボモータ100,101の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
図25は、支持装置86を露出させた状態で示す折割加工テーブル84の上面図であり、図26は、正面から支持装置86を見た折割加工テーブル84の正面図である。支持装置86は、幅方向へ離間する2台の第1支持装置86a及び第2支持装置86bから形成されている。第1及び第2支持装置86a,86bは、ガイドフレーム117に連結されている。
第1支持装置86aは、第1支持部材118a及び第2支持部材118bと、第2支持部材118bを上下方向へ昇降させる第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)と、第10サーボモータ120(X軸サーボモータ)及びX軸第3アクチュエーター121aと、第11サーボモータ122(Y軸サーボモータ)及びY軸第3アクチュエーター123aと、X軸第3アクチュエーターフレーム124a及びY軸第3アクチュエーターフレーム124cとを有する。
第2支持装置86bは、第1支持部材118a及び第2支持部材118bと、第2支持部材118bを上下方向へ昇降させる第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)と、第12サーボモータ125(X軸サーボモータ)及びX軸第4アクチュエーター121bと、第13サーボモータ126(Y軸サーボモータ)及びY軸第4アクチュエーター123bと、X軸第4アクチュエーターフレーム124b及びY軸第4アクチュエーターフレーム124dとを有する。
第1支持部材118aは、第2支持部材118bの径方向内方に位置し、ガラス板11a,11bの下面13を支持する所定面積の第1支持面127aを有する。第1支持面127aは、平坦な真円状に成形されている。第2支持部材118bは、第1支持部材118aの径方向外方に位置し、ガラス板11a,11bの下面13を支持する所定面積の第2支持面127bを有する。第2支持面127bは、第1支持部材118a(第1支持面127a)を取り囲む平坦な円環状に成形されている。
第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)は、第2支持部材118bの直下に位置し、固定部材によってガイドフレーム117に固定されている。第2支持部材昇降機構119には、エアシリンダーが使用されている。第2支持部材昇降機構119(エアシリンダー)は、第1及び第2支持装置86a,86bの第2支持部材118bを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部66bに対する折割加工時に第2支持部材118bをガラス板11a,11bの下面13から下降させ、ガラス板11a,11bの下面13と第2支持面127bとの間に間隙(第1支持面127aと第2支持面127bとの間に段差)を作る。第2支持部材118bの下降寸法は、事前に設定されている。
第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第2支持部材昇降機構119の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、第2支持部材昇降機構119(エアシリンダー)を利用して第2支持部材118bを昇降させる。
第10サーボモータ120(X軸サーボモータ)は、X軸第3アクチュエーターフレーム124aに設置され、その軸がX軸第3アクチュエーター121aに連結されている。X軸第3アクチュエーター121aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第10サーボモータ120の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第3アクチュエーター121aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第1支持装置86aがX軸第3アクチュエーターフレーム124aに沿って前後方向前方に向かって移動し、第10サーボモータ120の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第3アクチュエーター121aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第1支持装置86aがX軸第3アクチュエーターフレーム124aに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第11サーボモータ122(Y軸サーボモータ)は、Y軸第3アクチュエーターフレーム124cに設置され、その軸がY軸第3アクチュエーター123aに連結されている。Y軸第3アクチュエーター123aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第11サーボモータ122の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第3アクチュエーター123aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第1支持装置86aがY軸第3アクチュエーターフレーム124cに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第11サーボモータ121の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第3アクチュエーター123aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第1支持装置86aがY軸第3アクチュエーターフレーム124cに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。尚、第1支持装置86aは、第1折割装置85a(第1折割治具94a)と同期(シンクロ)して前後方向及び幅方向(水平方向)へ移動する。第10及び第11サーボモータ120,122の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
第12サーボモータ125(X軸サーボモータ)は、X軸第4アクチュエーターフレーム124bに設置され、その軸がX軸第4アクチュエーター121bに連結されている。X軸第4アクチュエーター121bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第12サーボモータ125の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第4アクチュエーター121bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第2支持装置86bがX軸第4アクチュエーターフレーム124bに沿って前後方向前方に向かって移動し、第12サーボモータ125の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第4アクチュエーター121bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第2支持装置86bがX軸第4アクチュエーターフレーム124bに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第13サーボモータ126(Y軸サーボモータ)は、Y軸第4アクチュエーターフレーム124dに設置され、その軸がY軸第4アクチュエーター123bに連結されている。Y軸第4アクチュエーター123bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第13サーボモータ126の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第4アクチュエーター123bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第2支持装置86bがY軸第4アクチュエーターフレーム124dに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第13サーボモータ126の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第4アクチュエーター123bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第2支持装置86bがY軸第4アクチュエーターフレーム124dに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。尚、第2支持装置86bは、第2折割装置85b(第2折割治具94b)と同期(シンクロ)して前後方向及び幅方向(水平方向)へ移動する。第12及び第13サーボモータ125,126の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
図27は、研削加工エリア22に設置された一例として示す研削装置129の正面図であり、図28は、研削装置129の側面図である。図29は、研削装置129の上面図である。研削加工エリア22は、搬入エリア19において位置決めされ、切込加工エリア20において切込加工が行われるとともに折割加工エリア21において折割加工が行われた後のガラス板11a,11bを載置する研削加工テーブル128(研削加工台)と、研削加工テーブル128に載置されたガラス板11a,11bの本体部66aの縁(周縁)を研削する研削装置129(研削機構)とを備えている。
研削加工テーブル128は、システム台25の床面に固定された幅方向へ長いベースレーン67bの上に設置されている(図10参照)。研削加工テーブル128は、ガラス板11a,11bの下面13を吸着保持するテーブル吸盤130(吸着パッド)と、テーブル吸盤130の直下に位置する磁石131と、テーブル吸盤130を支持する支柱132と、テーブル吸盤130を負圧にしてテーブル吸盤に吸着力を付与するバキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)とを有する。バキューム機構の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
テーブル吸盤130(吸着パッド)は、支柱132の上部に所定の連結手段によって着脱可能に連結・固定されている。テーブル吸盤130は、ニトリルゴムや天然ゴム、ポリウレタンゴム等のゴム系素材から作られて所定の面積を有する。磁石131は、支柱132の上部であって支柱132の中央部に所定の連結手段によって着脱可能に連結・固定されている。磁石131は、所定面積の吸着面134を有し、吸着面134が所定面積のテーブル吸盤130の中央133の直下に位置している。吸着面134は、円形を呈する水平方向へ扁平なフラット面(扁平面)である。
磁石131には、上下方向へ長い円柱状の永久磁石が使用される。永久磁石には、フェライト磁石、アルニコ磁石や鉄クロムコバルト磁石等の合金磁石、ネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石等の希土類磁石を利用することができる。永久磁石(磁石131)には、図示はしていないが、鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成されている。鉄製キャップによって永久磁石(磁石131)に磁束を誘導するヨークを形成することで、永久磁石(磁石131)の吸着力が増加する。尚、永久磁石(磁石131)に鉄製キャップが被せられておらず、永久磁石(磁石131)にヨークが形成されていなくてもよい。
又、磁石131には、電磁石を使用することができる。電磁石には、鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成される。鉄製キャップによって電磁石(磁石131)に磁束を誘導するヨークを形成することで、電磁石(磁石131)の吸着力が増加する。尚、電磁石(磁石131)に鉄製キャップが被せられておらず、電磁石(磁石131)にヨークが形成されていなくてもよい。
電磁石(磁石131)には、直流電源(図示せず)から電気が給電(通電)される。電磁石(磁石131)への給電(通電)を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。支柱132は、上下方向へ長い円柱状に成形され、その下端部が所定の連結手段によって研削加工テーブル128に着脱可能に連結・固定されている。支柱132の上部側面には、バキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)に接続する接続継手135(ニップル)が取り付けられている。
研削加工テーブル128は、第2移動機構68bを利用し、位置決めされたガラス板11a,11bを載置した状態で幅方向へ移動する。尚、研削加工テーブル128の移動に伴って研削加工テーブル128に連結・固定された支柱132(テーブル吸盤130)が幅方向へ移動する。第2移動機構68bは、走行ガイドレール69bと、送りネジ70b(ボールネジ)と、第14サーボモータ136と、ガイドシュー72bと、スライドブロック73b(ハウジングナット)とから形成されている。
それら走行ガイドレール69bは、ベースレーン67bの上面に設置されて幅方向へ延びている。送りネジ70b(ボールネジ)は、ベースレーン67bの上面であって走行ガイドレール69bの側方に設置されて幅方向へ延びている。第14サーボモータ136は、ベースレーン67bに設置され、研削加工テーブル128を幅方向へ往復動させる。第14サーボモータ136の軸には、送りネジ70bの他方の端部が連結されている。
第14サーボモータ136の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第14サーボモータ136の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第14サーボモータ136を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第14サーボモータ136の駆動を停止させる。
送りネジ70bは、ベースレーン67bに固定された軸受け(図示せず)に回転可能に支持されている。ガイドシュー72bは、研削加工テーブル128の下面に取り付けられて幅方向へ延びている。ガイドシュー72bは、走行ガイドレール69bに摺動可能に嵌合している。スライドブロック73b(ハウジングナット)は、研削加工テーブル128の下面であってガイドシュー72bの間に取り付けられている。スライドブロック73bは、送りネジ70bに回転可能に螺着されている。
第14サーボモータ136の軸が時計回り方向へ回転すると、送りネジ70bが時計回り方向へ回転し、送りネジ70bの時計回り方向への回転によってスライドブロック73bが研削加工エリア22の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって送りネジ70bを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック73bの移動によって研削加工テーブル128(テーブル吸盤130)が研削加工エリア22の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって幅方向へ移動する。
第14サーボモータ136の軸が反時計回り方向へ回転すると、送りネジ70bが反時計回り方向へ回転し、送りネジ70bの反時計回り方向への回転によってスライドブロック73bが研削加工エリア22の一方の側縁部58aから他方の側縁部58bに向かって送りネジ70bを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック73bの移動によって研削加工テーブル128(テーブル吸盤130)が研削加工エリア22の一方の側縁部58aから他方の側縁部58bに向かって幅方向へ移動する。
尚、第14サーボモータ136は、切込加工エリア20の第4サーボモータ71と同期して駆動し、切込加工テーブル64の切込加工エリア20の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aへの移動に同期(シンクロ)して研削加工テーブル128(テーブル吸盤130)が研削加工エリア22の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって移動する。又、切込加工テーブル54の切込加工エリア20の一方の側縁部58aから他方の側縁部58bへの移動に同期(シンクロ)して研削加工テーブル128(テーブル吸盤130)が研削加工エリア22の一方の側縁部58aから他方の側縁部58bに向かって移動する。第14サーボモータ136の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
研削装置129(研削機構)は、研削治具137と、第15サーボモータ138(研削Z軸サーボモータ)と、第16サーボモータ139(昇降サーボモータ)と、第17サーボモータ140(切込サーボモータ)と、研削ホイール昇降ネジ141と、研削ホイール切込ネジ142とを備えている。研削治具137は、研削ホイール143と、研削ホルダー144と、カバー145と、スピンドルモータ146とから形成されている。研削ホイール143は、所定の直径を有する円盤状に成形され、その外周面によってガラス板11a,1bの本体部66aの縁(周縁)を研削する。
研削ホルダー144は、研削ホイール143の直上に位置して研削ホイール143を回転可能に支持する。カバー145は、研削ホイール143の直下に位置して研削ホイール143全体を包被する。カバー145は、研削治具137に着脱可能に取り付けられている。カバー145には、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(周縁)を挿入するスリット147が形成されている。スピンドルモータ146は、研削ホイール143(研削ホルダー144)の直上に位置し、モータハウジング148に設置・収容されている。スピンドルモータ146は、その軸が研削ホイール143の中心に連結されている。スピンドルモータ146の軸の回転によって研削ホイール143が回転する。
モータハウジング148は、ブラケット149を介して走行フレーム32に固定されている。スピンドルモータ146の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。スピンドルモータ146の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度でスピンドルモータ146を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、スピンドルモータ146の駆動を停止させる。
第15サーボモータ138(研削Z軸サーボモータ)は、研削治具137の後方近傍に位置し、ブラケット149を介して走行フレーム32に連結・固定されている。第15サーボモータ138は、その軸がモータハウジング148の支持軸に連結されている。第15サーボモータ138は、研削ホイール143の外周面がガラス板11a,11bの本体部66aの縁(周縁)に平行に当接するように、研削ホイール143の軸方向の姿勢(軸まわりの角度)を微調整する。
第16サーボモータ139(昇降サーボモータ)は、モータハウジング148(スピンドルモータ146)の幅方向外方近傍に位置し、モータハウジング148に連結・固定されている。第16サーボモータ139は、その軸が研削ホイール昇降ネジ141に連結され、研削ホイール昇降ネジ141を回転させる。第16サーボモータ139は、ガラス板11a,11bの厚み寸法に応じて研削ホイール143(モータハウジング148)を上下動させ、研削ホイール143の高さがガラス板11a,11bの本体部66aの縁の高さに一致して研削ホイール143の外周面がガラス板11a,11bの本体部66aの縁に当接するように、研削ホイール143の高さを微調整する。
尚、ガラス板11a,11bの加工を開始する初期設定において、研削ホイール143の取付基準面から溝の中心までの距離がコントローラに入力される。コントローラは、入力された距離に基づいて第16サーボモータ139の軸の回転数を算出し、算出した回転数を第16サーボモータ139の制御部に送信する。第16サーボモータ139の制御部は、コントローラから受信した回転数で第16サーボモータ139の軸を回転させる。第16サーボモータ139の軸が時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール昇降ネジ141が時計回り方向へ回転しつつネジ141が下降し、それによって研削ホイール143(モータハウジング148)が下降する。
第16サーボモータ139の軸が反時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール昇降ネジ141が反時計回り方向へ回転しつつネジ141が上昇し、それによって研削ホイール143(モータハウジング148)が上昇する。加工するガラス板11a,11bの厚み寸法が同一である限り、研削ホイール143の高さの微調整を一度設定すれば、それ以降の調整は行われない。
第17サーボモータ140(切込サーボモータ)は、第16サーボモータ139(昇降サーボモータ)の直下であってモータハウジング148(スピンドルモータ146)の幅方向外方近傍に位置し、モータハウジング148に連結・固定されている。第17サーボモータ140は、その軸が研削ホイール切込ネジ142に連結され、研削ホイール切込ネジ142を回転させる。第17サーボモータ140は、研削ホイール143の外周面直径に応じて研削ホイール143(モータハウジング148)を幅方向へ移動させ、研削ホイール143の外周面がガラス板11a,11bの本体部66aの縁(周縁)に当接するように、研削ホイール143の切込深さを微調整する。第15~第17サーボモータ138~140の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
尚、ガラス板11a,11bの加工を開始する初期設定において、研削ホイール143の径(直径)がコントローラに入力される。コントローラは、入力された研削ホイール143の径(直径)に基づいて第17サーボモータ140の軸の回転数を算出し、算出した回転数を第17サーボモータ140の制御部に送信する。第17サーボモータ140の制御部は、コントローラから受信した回転数で第17サーボモータ140の軸を回転させる。第17サーボモータ140の軸が時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール切込ネジ142が時計回り方向へ回転しつつネジ142が前後方向後方へ移動し、それによって研削ホイール143(モータハウジング148)が前後方向後方へ移動する。
第17サーボモータ140の軸が反時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール切込ネジ142が反時計回り方向へ回転しつつネジ142が前後方向前方へ移動し、それによって研削ホイール143(モータハウジング148)が前後方向前方へ移動する。研削ホイール143の径(直径)が同一である限り、研削ホイール143の前後方向の位置の微調整を一度設定すれば、それ以降の調整は行われない。
搬出エリア23には、搬出コンベア150が設置されている。搬出エリア23は、システム台25の床面から上方へ延びる脚部(支柱)によって支持されている。搬出コンベア150は、前後方向(X方向)へ延びる複数の無限軌道であり、幅方向(Y方向)へ所定間隔離間して並んでいる。それら搬出コンベア150の発停や搬送距離を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。それら搬出コンベア150は、ガラス板11a,11bを搬出エリア150の後端部(搬入口)から前端部(搬出口)に向かって前後方向後方から前方へ搬送する。
以下、ガラス板11a,11bの加工(切込加工、折割加工、研削加工)の一例を説明する。加工開始時では、ガラス板第1ホルダー40aが搬入エリア19の上方に待機し、ガラス板第2ホルダー40bが切込加工エリア20の上方に待機しているとともに、ガラス板第3ホルダー40cが折割加工エリア21の上方に待機し、ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22の上方に待機している。
コントローラに接続されたモニターやディスプレイ、タッチパネル(出力装置)には、各種複数のガラス板画像が出力(表示)される。出力装置に出力(表示)された各種複数のガラス板画像から加工対象の特定のガラス板11a,11bをクリック(タップ)(選択)する。特定のガラス板11a,11bを選択すると、コントローラは、そのガラス板11a,11bに施す加工に対するNC制御プログラムを選択する。コントローラは、研削ホイール143の取付基準面から溝の中心までの距離の入力エリア、ガラス板11a,11bの前後方向の寸法入力エリア、研削ホイール143の径(直径)入力エリアを出力装置に出力(表示)する。
研削ホイール143の取付基準面から溝の中心までの距離の入力エリアに距離を入力し、研削ホイール143の径(直径)入力エリアに径を入力した後、出力装置に出力(表示)された入力ボタンをクリック(タップ)する。距離、径が入力されると、コントローラは、第16サーボモータ139を駆動して研削ホイール143(モータハウジング148)を上下動させ、研削ホイール143の高さを微調整するとともに、第17サーボモータ140を駆動して研削ホイール143(モータハウジング148)を幅方向へ移動させ、研削ホイール143の前後方向の位置を微調整する。それら微調整が終了した後、コントローラは、加工開始ボタンを出力装置に出力(表示)する。加工開始ボタンをクリック(タップ)すると、ガラス板11a,11bの加工が開始される。
選択された加工対象(加工前)のガラス板11a,11bが搬入エリア19に搬入される。尚、搬入エリア19では、第1位置決め手段(第1位置決め工程)と第2位置決め手段(第2位置決め工程)とが実施される。加工対象のガラス板11a,11bは、自動供給装置(図示せず)によって搬入エリア19の搬入コンベア53に自動的に供給される。自動供給装置には上面12及び下面13の面積が同一(大きさが同一)の加工対象の複数枚のガラス板11a,11bが上下方向へ積重ねられ、ガラス板11a,11bが1枚毎に自動供給装置から搬入コンベア53へ供給される。
搬入エリア19におけるガラス板11a,11bの位置決め手順の一例は、以下のとおりである。コントローラは、搬入コンベア53の制御部に搬送信号(ON信号)を送信し、前進信号(ON信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53を駆動させる。搬入エリア19に搬入されたガラス板11a,11bは、その下面13が搬入コンベア53に当接した状態で搬入コンベア53の上に載置される。ガラス板11a,11bは、その第1側縁14(一方の側縁14)(側縁14が湾曲する(カーブを描く)場合を含む)が搬入エリア19の一方の側縁部58aに並行し、その他方の側縁15が搬入エリア19の他方の側縁部58bに並行する。
搬入コンベア53の上に載置されたガラス板11a,11bは、搬入コンベア53によって搬入エリア19の後方から前方へ向かって前後方向前方へ次第に移動する。ガラス板11a,11bが搬入エリア19の後方から前方へ向かって移動し、ガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接すると、ストッパー54に設置された接触センサーがガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー54への当接を検出し、接触(当接)信号をコントローラに送信する。
接触信号を受信したコントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53の駆動を停止させる。次に、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア53の前後方向後方への第2移動寸法を搬入コンベア53の制御部に送信するとともに、搬入コンベア53の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。
第2移動寸法及び後退信号(ON信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53を駆動させ、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させる。搬入コンベア53がガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させると、ガラス板11a,11bの幅方向の一方の側縁の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)が搬入エリア19における位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置する(第2位置決め手段(第2位置決め工程))。
ガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させた後、コントローラは、搬入コンベア53の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53の駆動を停止させる。次に、コントローラは、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構56の制御部は、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)を上昇させる。ローラー昇降機構56の上昇によってそれらローラー55が上昇し、ローラー55の周縁部の一部がそれら搬入コンベア53の上方へ露出し、上昇したそれらローラー55がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態でそれらローラー55がガラス板11a,11bを搬入コンベア53の上方へ持ち上げる。
ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の上昇が完了した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための移動機構57の幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)から算出した第3サーボモータ61の回転数を第3サーボモータ61の制御部に送信するとともに、第3サーボモータ61の制御部に正回転信号(ON信号)を送信する。第3サーボモータ61の回転数及び正回転信号(ON信号)を受信した制御部は、第3サーボモータ61を駆動させ、第3サーボモータ61の軸を所定の回転数だけ時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ61の軸の時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム62とともに当接部材63がその移動開始点から幅方向の一方へ次第に移動する。幅方向の一方へ移動する当接部材63がガラス板11a,11bの第2側縁15(他方の側縁)に当接し、当接部材63がガラス板11a,11bを幅方向の他方から一方へ移動させるようにガラス板11a,11bの第2側部15を幅方向へ押圧する。当接部材63に押圧されたガラス板11a,11bがローラ55上を幅方向の他方から一方へ向かって幅方向へ移動し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置する(第1位置決め手段(第1位置決め工程))。
当接部材63の幅方向の一方への移動が終了し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置すると、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61の駆動を停止させる。第3サーボモータ61の駆動が停止した後、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に逆回転信号(ON信号)を送信する。逆回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61を駆動させ、第3サーボモータ61の軸を所定の回転数だけ反時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ61の軸の反時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム62とともに当接部材53が幅方向の他方へ次第に移動し、当接部材63が移動開始点に戻る。当接部材63が移動開始点に戻った後、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ローラー昇降機構46(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61の駆動を停止させ、下降信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構56の制御部は、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)を下降させる。それらローラー昇降機構56が下降すると、第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされたガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア53に当接する。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接した後、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を搬入エリア19における位置決め第2基準L2に位置させ、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によってガラス板11a,11bの幅方向の一方の側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を位置決め第2基準L2に位置させた後、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってローラー55とともにガラス板11a,11bを上昇させ、上昇したガラス板11a,11bの第2側縁15を移動機構57によって幅方向へ押圧移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置させるから、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの中心線L2)の位置に、後に加工する上下面12,13の面積が異なるガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの中心線L2)を正確に位置(一致)させることができ、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁の位置に、後に加工する上面12及び下面12の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁を正確に位置(一致)させることができる。
搬入エリア19におけるガラス板11a,11bの位置決め手順の他の一例は、以下のとおりである。コントローラは、搬入コンベア53の制御部に前進信号(ON信号)を送信し、前進信号(ON信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア553を駆動させる。搬入エリア19に搬入されたガラス板11a,11bは、その下面13が搬入コンベア53に当接した状態で搬入コンベア53の上に載置される。搬入コンベア53の上に載置されたガラス板11a,11bは、搬入コンベア53によって搬入エリア19の後方(スタート位置)から前方へ向かって前後方向前方へ次第に移動する。ガラス板11a,11bが搬入エリア19の後方から前方へ向かって移動し、ガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接すると、ストッパー54に設置された接触センサーがガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー54への当接を検出し、接触信号をコントローラに送信する。
接触信号を受信したコントローラは、搬入コンベア43の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア58の駆動を停止させる。次に、コントローラは、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構56の制御部は、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)を上昇させる。ローラー昇降機構56の上昇によってそれらローラー55が上昇し、ローラー55の周縁部の一部がそれら搬入コンベア53の上方へ露出し、上昇したそれらローラー55がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態でそれらローラー55がガラス板11a,11bを搬入コンベア53の上方へ持ち上げる。
ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の上昇が完了した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための移動機構57の幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)から算出した第3サーボモータ61の回転数を第3サーボモータ61の制御部に送信するとともに、第3サーボモータ61の制御部に正回転信号(ON信号)を送信する。回転数及び正回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61を駆動させ、第3サーボモータ61の軸を所定の回転数だけ時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ61の軸の時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム62とともに当接部材63がその移動開始点から幅方向の一方(搬入エリア19の側部58a)へ次第に移動する。幅方向の一方へ移動する当接部材63がガラス板11a,11bの第2側縁15に当接し、当接部材63がガラス板11a,11bを幅方向の他方から一方へ移動させるようにガラス板11a,11bの第2側縁15を幅方向へ押圧する。当接部材63に押圧されたガラス板11a,11bがローラ55上を幅方向の他方から一方へ向かって幅方向へ移動し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置する(第1位置決め手段(第1位置決め工程))。
当接部材63の幅方向の一方への移動が終了し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14が搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置すると、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61の駆動を停止させる。第3サーボモータ61の駆動が停止した後、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に逆回転信号(ON信号)を送信する。逆回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61を駆動させ、第3サーボモータ61の軸を所定の回転数だけ反時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ61の軸の反時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム62とともに当接部材63が幅方向の他方(搬入エリア19の側部58b)へ次第に移動し、当接部材63が移動開始点に戻る。当接部材63が移動開始点に戻った後、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61の駆動を停止させ、下降信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構56の制御部は、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)を下降させる。それらローラー昇降機構56が下降すると、ガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア53に当接する。
ガラス板11a,11bの下面13が搬送コンベア53に当接した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O1を搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア53の前後方向後方への第2移動寸法を搬入コンベア53の制御部に送信するとともに、搬入コンベア53の制御部に搬送信号(ON信号)を送信する。
第2移動寸法及び搬送信号(ON信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53を駆動させ、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させる。搬入コンベア53がガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させると、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)が搬入エリア19における位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置する(第2位置決め手段(第2位置決め工手))。ガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させた後、コントローラは、搬入コンベア53の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53の駆動を停止させる。ガラス板11a,11bは、第1位置決め手段(第1位置決め工手)及び第2位置決め手段(第2位置決め工手)によって位置決めされる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接した後、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってローラー55とともにガラス板11a,11bを上昇させ、上昇したガラス板11a,11bの第2側縁15を移動機構57によって幅方向へ押圧移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置させ、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によってガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を位置決め第1基準L1に位置させた後、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってローラー55とともにガラス板11a,11bを下降させ、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接した後、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を搬入エリア19における位置決め第2基準L2に位置させるから、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁の位置に、後に加工する上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁を正確に位置(一致)させることができ、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの中心線L2)の位置に、後に加工する上下面12,13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの中心線L2)を正確に(位置)一致させることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)では、上下面12,13の面積が大きい大サイズのガラス板11aと、大サイズのガラス板11aよりも上下面12,13の面積が小さい小サイズのガラス板11bとを第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めした場合、図3に示すように、大サイズのガラス板11aの前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)と小サイズのガラス板11bの前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)とが搬入エリア19の位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置し、大サイズのガラス板11aの前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1と小サイズのガラス板11bの前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1とが搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置している。
第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされた大サイズのガラス板11aと小サイズのガラス板11bとは、それらガラス板11a,11bの第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11a,11bでは、第1側縁14)が位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)において一致し、それらガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)が位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)において一致している。
第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によってガラス板11a,11bの位置決めが完了した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aの昇降機構(サーボモーター)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信した昇降機構(サーボモーター)の制御部は、昇降機構によってホルダー吸盤42(吸着パッド)をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させる。ガラス板第1ホルダー40aのホルダー吸盤42がガラス板11a,11bの上面12に当接した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのバキューム機構の制御部に吸引信号(ON信号)を送信する。吸引信号(ON信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を起動させる。
バキューム機構を起動によって、搬入エリア19に位置するガラス板11a,11bがホルダー吸盤42に吸引される。バキューム機構を起動した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、パッド昇降機構によってホルダー吸盤42を上昇させる。搬入エリア19における第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされたガラス板11a,11bは、ホルダー吸盤42に吸着された状態でホルダー吸盤42とともに上昇する。
ホルダー吸盤42(ガラス板11a,11b)が上昇した後、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に前進信号(ON信号)を送信する。前進信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第1ホルダー40a(吸着パッド42に吸着されたガラス板11a,11b)が搬入エリア19から切込加工エリア20に移動する(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))。尚、スライドブロックの移動により、ガラス板第1ホルダー40aとともにガラス板第2~第4ホルダー40b~40dが前後方向前方へ移動する。
ガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20に移動した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信したパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、パッド昇降機構によってホルダー吸盤42(ガラス板11a,11b)を切込加工エリア20の切込加工テーブル64の上に下降させる。ガラス板第1ホルダー40aのホルダー吸盤42に吸着されたガラス板11a,11bが切込加工テーブル64に当接した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのバキューム機構の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構の起動を停止させる。バキューム機構が停止することで、ガラス板11a,11bに対する吸着パッド41の吸着が解除され、位置決めされたガラス板11a,11bが切込加工テーブル64に載置される。
次に、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信し、上昇信号によってガラス板第1ホルダー40a(パッド昇降機構)が切込加工テーブル64の上方へ上昇する。ガラス板第1ホルダー40aが上昇した後、コントローラから第2サーボモータ39の制御部に後退信号(ON信号)が送信され、第2サーボモータ39の軸の回転によってガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20から搬入エリア19に移動し、ガラス板第1ホルダー40aが搬入エリア19の上方で待機する。尚、ガラス板第1ホルダー40aとともにガラス板第2~第4ホルダー40b~40dも前後方向後方へ移動し、ガラス板第2ホルダー40bが切込加工エリア20の上方で待機し、ガラス板第3ホルダー40cが折割加工エリア21の上方で待機するとともに、ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22の上方で待機する。
切込加工後のガラス板11a,11bのガラス板第2ホルダー40bによる切込加工エリア20から折割加工エリア21への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))、折割加工後のガラス板11a,11bのガラス板第3ホルダー40cによる折割加工エリア21から研削加工エリア21への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))、研削加工後のガラス板11a,11bのガラス板第4ホルダー40dによる研削加工エリア22から搬出エリア23への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))は、ガラス板第1ホルダー40aによるガラス板11a,11bの搬入エリア19から切込加工エリア20へのそれと同一であるから、ガラス板第2~第4ホルダー40b~40dによる搬送手順の説明は省略する。
ガラス板11a,11bが切込加工テーブル64に載置された後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を駆動させる。第1サーボモータ34の軸の回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによって第1走行フレーム32とともに切込装置65が切込加工エリア20において前後方向後方へ移動し、切込装置65がガラス板11a,11bの第1角部18a(前側縁16)の幅方向外方(切込加工開始位置)に位置する。
尚、切込加工では、図示はしていないが、折割加工エリア21から切込加工エリア20に移動した(戻った)ガラス板第2ホルダー40bがパッド昇降機構(エアシリンダー)によって切込加工エリア20の切込加工テーブル64の上に下降し、ガラス板第2ホルダー40bのホルダー吸盤42(吸着パッド)が切込加工テーブル64に載置されたガラス板11a,11bの上面12に当接し、バキューム機構が起動してホルダー吸盤42がガラス板11a,11bを吸着しつつ、ガラス板第2ホルダー40bのホルダー吸盤42がガラス板11a,11bを下方へ押圧する。切込加工中、ガラス板11a,11bがガラス板第2ホルダー40bのホルダー吸盤42によって押圧下に支持される。
切込装置65がガラス板11a,11bの第1角部18aの幅方向外方(切込加工開始位置)に位置した後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、第4サーボモータ71の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を停止させ、駆動信号(ON信号)を受信した第4サーボモータ71の制御部は、第4サーボモータ71を駆動させる。第4サーボモータ71の軸の回転によってスライドブロック73aが切込加工エリア20の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって送りネジ70aを幅方向へ移動し、それによって切込加工テーブル64が切込加工エリア20の他方の側縁部58bの側から一方の側縁部58aの側に向かって幅方向へ移動し、切込装置65の切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置する。
切込装置65の切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置した後、コントローラは、切込装置65のエアシリンダー75及び第5サーボモータ76の制御部に駆動信号(ON信号)及びNC制御信号を送信し、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)及びNC制御信号を送信するとともに、第4サーボモータ71の制御部にNC制御信号を送信する。駆動信号(ON信号)やNC制御信号を受信した切込装置65のエアシリンダー75の制御部、第5サーボモータ76の制御部、第1サーボモータ34の制御部、第4サーボモータ71の制御部は、エアシリンダー75及び第5サーボモータ76、第1サーボモータ34、第4サーボモータ71を駆動し、ガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)に対してNC制御による輪郭制御運動を実施し、切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において前後方向後方へ移動させ、第4サーボモータ71の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ71を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において幅方向へ往復動させる。切込装置65の切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第1角部18aから第2角部18bに向かって移動する。
切込装置65の切込カッターホイール77によってガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第2角部18bに位置した後、切込加工テーブル64が切込加工エリア20の一方の側縁部58aの側から他方の側縁部58bの側に向かって幅方向へ移動し、切込加工テーブル64の幅方向への移動に伴って切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第4サーボモータ71の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ71を駆動させて切込加工テーブル64を切込加工エリア20において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において前後方向へ往復動させる。切込装置65の切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第2角部18bから第3角部18cに向かって移動する。
切込装置65の切込カッターホイール77によってガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第3角部18cに位置した後、切込装置65が前後方向前方へ移動し、切込装置65の前後方向前方への移動に伴って切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第2側縁15近傍(第2側縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において前後方向前方へ移動させ、第4サーボモータ71の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ71を駆動させて切込加工テーブル64を切込加工エリア20において幅方向へ往復動させる。切込装置65の切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの第2側縁15近傍(第2側縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第3角部18cから第4角部18dに向かって移動する。
切込装置65の切込カッターホイール77によってガラス板11a,11bの第2側縁近傍(第2側縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第4角部18dに位置した後、切込加工テーブル64が切込加工エリア20の他方の側縁部58bの側から一方の側縁部58aの側に向かって幅方向へ移動し、切込加工テーブル64の幅方向への移動に伴って切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第4サーボモータ71の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ71を駆動させて切込加工テーブル64を切込加工エリア20において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において前後方向へ往復動させる。切込装置65の切込カッターホイール67は、ガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第4角部18dから第1角部18aに向かって移動する。切込装置65の切込カッターホイール77によってガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)の切込加工が終了すると、切込装置55がガラス板11a,11bの第1角部18a(前端縁16)の幅方向外方(切込加工開始位置)に移動し、待機する。
切込加工エリア19では、例えば、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、第1側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))に、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、第1側縁14)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))に、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置(一致)させ、上面12及び下面の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する面積が異なるガラス板11bの切込加工を行う場合、大サイズのガラス板11aの側縁14に到達するまでの切込装置65の移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの側縁14に到達するまでの切込装置65の移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、切込装置65が大サイズのガラス板11aの最外側縁(第1側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離と小サイズのガラス板11bの最外側縁(第1側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離とが等しくなる。小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置65の移動距離が短くなるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラスの幅方向外方へ戻るまでの切込装置65の移動距離が短くなり、切込装置65が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)が短縮するとともに、切込装置65が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮する。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))と、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))とを一致させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準(仮想位置決め第2基準線))と、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))とを一致させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する小サイズのガラス板11b(面積が異なるガラス板11b)の切込加工が行われるから、上面12及び下面13の面積が大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置65の移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)と上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置65の移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、切込装置65が大サイズのガラス板11aの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)とが等しくなり、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置65の移動距離を短くすることができるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの切込装置65の移動距離を短くすることができ、切込装置65が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)を短縮することができるとともに、切込装置65が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮することができる。
図30は、折割カッターホイール103の転動方向変更の一例を示す図であり、図31は、折割カッターホイール103の転動方向変更の他の一例を示す図である。図32は、折割カッターホイール103の転動方向変更の他の一例を示す図であり、図33は、折割加工における折割手順の一例を示す図である。
ガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)に対して切込加工(外形切出線K1)が終了した後、ガラス板第2ホルダー40bによって切込加工後のガラス板11a,11bが切込加工エリア20から折割加工エリア21へ搬送される。折割加工エリア21では、切込加工後のガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部66bに端切線K2が入れられるとともに、外形切出線K1と端切線がK2とに囲繞されたガラス板11a,11bの縁部66bが折割られる。
尚、折割加工では、図示はしていないが、研削加工エリア22から折割加工エリア21に移動した(戻った)ガラス板第3ホルダー40cがパッド昇降機構(エアシリンダー)によって折割加工エリア210の折割加工テーブル84の上に下降し、ガラス板第3ホルダー40cのホルダー吸盤42(吸着パッド)が折割加工テーブル84に載置されたガラス板11a,11bの上面12に当接し、バキューム機構が起動してホルダー吸盤42がガラス板11a,11bを吸着しつつ、ガラス板第3ホルダー40cのホルダー吸盤42がガラス板11a,11bを下方へ押圧する。折割加工中、ガラス板11a,11bがガラス板第3ホルダー40cのホルダー吸盤42によって押圧下に支持される。
切込加工後のガラス板11a,11bが折割加工テーブル84に載置された後、コントローラは、第1折割装置85a及び第2折割装置85bのホルダー昇降機構104、第1押圧部材昇降機構106a、第2押圧部材昇降機構106b、第6サーボモータ95(X軸サーボモータ)、第7サーボモータ97(Y軸サーボモータ)、第8サーボモータ100(X軸サーボモータ)、第9サーボモータ101(Y軸サーボモータ)の各制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。駆動信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構104の制御部や第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106bの制御部、第6~第9サーボモータ95,97,100,101の制御部は、ホルダー昇降機構104、第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106b、第6~第9サーボモータ95,97,100,101を駆動する。尚、あらかじめ設定された走行軌跡(折割軌跡)に沿って第1及び第2折割装置85a,85bがガラス板11a,11bの上面を走行(移動)するように、コントローラからホルダー昇降機構104や第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106b、第6~第9サーボモータ95,97,100,101に指令(信号)が送信される。
ホルダー昇降機構104、第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106b、第6~第9サーボモータ95,97,100,101が駆動した第1折割装置85aは、その第1折割治具94a(折割治具)がX軸第1アクチュエーター96a及びY軸第1アクチュエーター98aによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、第1折割治具94aがガラス板11a,11bの第1角部18aの幅方向外方の第1(初回)の端切線形成エリアにおける折割開始位置に位置する。
ホルダー昇降機構104、第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106b、第6~第9サーボモータ95,97,100,101が駆動した第2折割装置85bは、その第2折割治具94b(折割治具)がX軸第2アクチュエーター96b及びY軸第2アクチュエーター98bによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、第2折割治具94bがガラス板11a,11bの第4角部18dの幅方向外方の第1(初回)の端切線形成エリアにおける折割開始位置に位置する。
第1折割装置85aの第1折割治具94aがガラス板11a,11bの第1角部18aの折割開始位置(幅方向外方)に位置した後、図30に矢印で示すように、X軸第1アクチュエーター96a及びY軸第1アクチュエーター98aによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bのうちの外形切出線K1の近傍(直近)の転動方向変更位置に移動する。第1折割治具94aが外形切出線K1の近傍の転動方向変更位置に移動した後、ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に向かって下降する(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))。
第2折割装置85bの第2折割治具94bがガラス板11a,11bの第4角部18dの折割開始位置(幅方向外方)に位置した後、図30に矢印で示すように、X軸第2アクチュエーター96b及びY軸第2アクチュエーター98bによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bのうちの外形切出線K1の近傍(直近)の転動方向変更エリアに移動する。第2折割治具94bが外形切出線K1の近傍の転動方向変更エリアに移動した後、ホルダー昇降機構104が稼働して折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に向かって下降する(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))。尚、転動方向変更エリアが外形切出線K1の近傍ではなく、ガラス板11a,11bの周縁近傍であってもよい。
折割カッターホルダー102が下降すると、折割カッターホイール103が第2押圧部材105bの中央に形成された貫通孔116から下方へ露出する。折割カッターホイール103が貫通孔116の下方へ露出すると、折割カッターホイール103が転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの上面12に所定の押圧力で当接する。このとき折割カッターホイール103の転動方向が決まっておらず、折割カッターホイール103の周縁112が四方のいずれかに向かい、折割カッターホイール103の転動方向がガラス板11a,11bの縁部66bにおける仮想端切線の延びる方向に一致していない。
コントローラは、折割カッターホイール103が所定の方向へ走行(移動)するように第6及び第7サーボモータ95,97の制御部に走行信号を送信する。走行信号を受信した第6及び第7サーボモータ95,97の制御部は、第6及び第7サーボモータ95,97を駆動する。第6及び第7サーボモータ95,97の駆動によってX軸第1アクチュエーター96a及びY軸第1アクチュエーター98aが作動し、折割カッターホイール103が所定の方向へわずかに走行(移動)することで、折割カッターホイール103にキャスター効果が発現し、折割カッターホイール103がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)(時計回り方向又は反時計回り方向)へ回転し、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1折割治具94a(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向く(転動方向変更手段(転動方向変更工程))。
コントローラは、折割カッターホイール103が所定の方向へ走行(移動)するように第8及び第9サーボモータ100,101の制御部に走行信号を送信する。走行信号を受信した第8及び第9サーボモータ100,101の制御部は、第8及び第9サーボモータ100,101を駆動する。第8及び第9サーボモータ100,101の駆動によってX軸第2アクチュエーター96b及びY軸第2アクチュエーター98bが作動し、折割カッターホイール103が所定の方向へわずかに走行(移動)することで、折割カッターホイール103にキャスター効果が発現し、折割カッターホイール103がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)(時計回り方向又は反時計回り方向)へ回転し、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第2折割治具94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向く(転動方向変更手段(転動方向変更工程))。尚、折割カッターホイール103(第1及び第2折割治具94a,94b)の所定の方向への走行寸法(移動寸法)は、0.8~4mmである。
折割カッターホイール103の転動方向変更の一例は、図30に示すように、仮想端切線の側方における転動方向変更始点109aから転動方向変更終点109bに向かって第1折割治具94a(折割治具)と第2折割治具94b(折割治具)とが円形状(半円形状)に走行(移動)し、折割カッターホイール103の周縁112が180°旋回して円軌跡(半円軌跡)を画き、カッターホイール103の周縁112が仮想端切線の始点(転動方向変更終点109b)に位置したときに、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94bの走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向かう。
折割カッターホイール103の転動方向変更の他の一例は、図31,32に示すように、仮想端切線の始点(転動方向変更始点109a)から仮想端切線の始点(転動方向変更終点109b)に向かって第1折割治具94a(折割治具)と第2折割治具94b(折割治具)とが円形状(真円状)に走行(移動)し、折割カッターホイール103の周縁112が360°旋回して円軌跡(真円)を画き、カッターホイール103の周縁112が仮想端切線の始点(転動方向変更終点109b)に位置したときに、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94bの走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向かう。図31では、仮想端切線の始点(転動方向変更始点109a及び転動方向変更終点109b)が第1折割治具94aと第2折割治具94bとが画く円軌跡(真円)の接点に位置し、端切線K2が円軌跡(真円)の接線方向へ延びている。図32では、仮想端切線の始点(転動方向変更始点109a及び転動方向変更終点109b)が第1折割治具94aと第2折割治具94bとが画く円軌跡(真円)の上に位置し、端切線K2が円軌跡(真円)の径方向へ延びている。
ガラス板加工システム10(折割加工方法)は、第1及び第2折割治具94a,94bを転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に平行してガラス板11a,11bの上面12を所定の方向へ向かってわずかに走行させる(円軌跡を画く)ことで、折割カッターホイール103がキャスター効果を発揮し、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1折割治具94a(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に変更されるとともに、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第2折割治具94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に変更される。
転動方向変更手段(転動方向変更工程)によって折割カッターホイール103の周縁112の転動方向を第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向(仮想端切線の延びる方向)へ変更した後(折割カッターホイール103の転動方向が第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向と同一になった後)、第1折割治具94aがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール103が第1折割治具94aの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部66bの第1(初回)の端切線形成エリアに端切線K2(スクライブ)を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。
端切線形成手段(端切線形成工程)では、第1支持装置86aが第1折割装置85aと同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部66bの下面13を支持した状態で、第1折割治具94aの折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を形成する。
更に、第2折割治具94bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール103が第2折割治具94bの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部66bの第1(初回)の端切線形成エリア(所定のエリア)に端切線K2(スクライブ)を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。端切線形成手段(端切線形成工程)では、第2支持装置86bが第2折割装置85bと同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部66bの下面13を支持した状態で、第2折割治具94bの折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を形成する。
尚、第1及び第2折割装置85a,85bと第1及び第2支持装置86a,86bとは同一の速度で走行(移動)する。端切線形成手段(端切線形成工程)では、ガラス板11a,11bの縁から第1及び第2折割治具94a,94bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2(スクライブ)を形成してもよい。研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bがガラス板11a,11bの縁部66bの下面13を支持することで縁部66bの弾性変形を防ぐことができ、ガラス板11a,11bの縁部66bを水平に保持した状態で、ガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を確実に形成することができる。
ガラス板11a,11bの縁部66bの第1(初回)の端切線形成エリアに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構104が稼働して折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの縁から上昇する(ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程))。ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程)によって折割カッターホルダー102を上昇させた後、X軸第1及び第2アクチュエーター96a,96b及びY軸第1及び第2アクチュエーター98a,98bの作動によって第1及び第2折割装置85a,85b(第1及び第2折割治具94a,94b)を第1(初回)の押圧エリアに移動させる(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。
折割装置移動手段(折割装置移動工程)によって第1及び第2折割装置85a,85bを第1(初回)の押圧エリアに移動させた後、図33に示すように、第1押圧部材昇降機構106aによって第1及び第2折割装置85a,85bの第1押圧部材105aが上下方向へ下降し、第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとがガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込む(ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程))。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)では、第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)によって第1及び第2折割装置85a,85bの第1押圧部材105aが下降したときに、第1押圧部材105aの半円環状に成形された第1押圧面115aが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの上面12とに当接する。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)では、第2支持部材昇降機構119によって第1及び第2支持部材118a,118bが上昇したときに、第2支持部材118bの円環状に成形された第2支持面127bが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの下面13と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの下面13とを支持し、第1支持部材118aの真円状に成形された第1支持面127aが外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの下面13を支持するとともに、第1支持面127aの外周縁近傍が外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの下面13を支持する。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)によって第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとがガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが第1(初回)の押圧エリアにおいて上下方向へ下降する(第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程))。第2支持部材118bが下降すると、ガラス板11a,11bの下面13と第2支持面127bとの間に間隙(第1支持面127aと第2支持面127bとの間に段差)が形成される。尚、第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1支持部材118aの第1支持面117aとによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みが維持される。
第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程)によって第2支持部材118bが下降した後、第1押圧部材105aの第1押圧面115a及び第1支持部材118aの第1支持面127aによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構106bによって第2押圧部材105bが上下方向へ下降し、第2押圧部材105bの円環状に成形された第2押圧面115bが外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に当接し、第2押圧部材105bの第2押圧面115bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bを下方へ押圧する。第2押圧面115bが縁部66bを下方へ押圧することで、縁部66bが折割られる(縁部折割手段(縁部折割工程))。縁部折割手段(縁部折割工程)では、ガラス板11a,11bの本体部66aと縁部66bとが切り離される。折割られた(切り離された)ガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)は、ベルトコンベア87の上に残存する。
第1(初回)の押圧エリアにおいて縁部折割手段(縁部折割工程)によって縁部66bを折割った後、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが上下方向へ上昇し、第1押圧部材昇降機構106aによって第1押圧部材105aが上下方向へ上昇するとともに、第2押圧部材昇降機構106bによって第2押圧部材105bが上下方向へ上昇する。
第1及び第2押圧部材105a,105b及び第2支持部材118bが上昇した後、第1及び第2折割装置85a,85bをガラス板11a,11bの縁部66bの第2(次回)の端切線形成エリアに移動させる(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。第1折割治具94aがガラス板11a,11bの幅方向外方における第2(次回)の端切線形成エリアの折割開始位置に位置し、第2折割治具94bがガラス板11a,11bの幅方向外方における第2(次回)の端切線形成エリアの折割開始位置に位置する。尚、第1及び第2折割装置85a,85bと同期(シンクロ)して第1及び第2支持装置86a,86bが第2(次回)の端切線形成エリアにおける転動方向変更エリアに移動する。
第1及び第2折割装置85a,85bが第2(次回)の端切線形成エリアにおける転動方向変更エリアに移動した後、ホルダー昇降機構104が稼働して折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に向かって下降し(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))、折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの上面12に所定の押圧力で当接する。
ホルダー下降手段(ホルダー下降工程)によって折割カッターホルダー102が第2(次回)の転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に下降(当接)した後、既述のように、第1及び第2折割治具94a,94b(折割治具)が円形状に走行(移動)をして円軌跡を画き、折割カッターホイール103にキャスター効果が発現して折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向き(転動方向変更手段(転動方向変更工程))、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)の走行方向(仮想端切線の延びる方向)に変更される。
折割カッターホイール103の周縁112の転動方向を第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向(仮想端切線の延びる方向)へ変更した後(折割カッターホイール102の転動方向が第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向と同一になった後)、第1及び第2折割治具94a,94bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール102が第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部66bの第2(次回)の端切線形成エリア(所定のエリア)に端切線K2を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。
ガラス板11a,11bの縁部66bの第2(次回)の端切線形成エリアに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構104によって折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの縁から上昇する(ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程))。折割カッターホルダー102が上昇した後、第1及び第2折割装置85a,85b(第1及び第2折割治具94a,94b)が第2(次回)の押圧エリアに移動する(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。
第1及び第2折割装置85a,85bが第2(次回)の押圧エリアに移動した後、第1押圧部材昇降機構106aによって第1及び第2折割装置85a,85bの第1押圧部材105aが上下方向へ下降し、第2(次回)の押圧エリアにおいて第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとがガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込む(ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程))。
第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとがガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構119119によって第2支持部材118bが第2(次回)の押圧エリアにおいて上下方向に下降する(第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程))。
第2支持部材118bが下降した後、第1押圧部材105aの第1押圧面115a及び第1支持部材118aの第1支持面127aによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構106bによって第2押圧部材105bが上下方向へ下降し、第2(次回)の押圧エリアにおいて第2押圧部材105bの第2押圧面115bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bを下方へ押圧する。第2押圧面115bが縁部66bを下方へ押圧することで、縁部66bが折割られる(縁部折割手段(縁部折割工程))。折割られた(切り離された)ガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)は、ベルトコンベア87の上に残存する。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ホルダー昇降機構104、第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106bによって折割カッターホイール103と第1及び第2押圧部材105a,105bが上昇した後、第1及び第2折割装置85a,85bがガラス板11a,11bの上面12の側において前後方向(水平方向)や幅方向(水平方向)へ移動し(折割装置移動手段(折割装置移動工程))、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが上昇した後、第1及び第2支持装置86a,86bがガラス板11a,11bの下面13の側において第1及び第2折割装置85a,85bと同期(シンクロ)して前後方向(水平方向)や幅方向(水平方向)へ移動し(支持装置移動手段(支持装置移動工程))、折割装置移動手段(折割装置移動工程)及び支持装置移動手段(支持装置移動工程)によって第1及び第2折割装置85a,85bと第1及び第2支持装置86a,86bとが同期して移動した後、第1折割装置85aと第1支持装置86aとが連携するとともに、第2折割装置85bと第2支持装置86bとが連携して端切線形成手段(端切線形成工程)とガラス板挟持手段(ガラス板挟持工程)と縁部折割手段(縁部折割工程)とを実施する。
既述の手順を繰り返し、端切線K2が形成されたガラス板11a,11bのすべての縁部66bが折割られる。尚、図30に示すガラス板11a,11bには、第1折割治具94aによって第1~第3の端切線K2が形成され、第2折割治具94bによって第1~第3の端切線K2が形成されているが、端切線K2の数に特に限定はなく、ガラス板11a,11bの大きさ(面積)や厚み寸法、外形切出線K1によって作られるガラス板11a,11bの本体の形状によって端切線K2の数が決定される。
折割加工が終了し、折割加工後のガラス板11a,11bがガラス板第3ホルダー40cによって上方へ持ち上げられた後、コントローラは、コンベア駆動モータ88の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。駆動信号(ON信号)を受信したコンベア駆動モータ88の制御部は、ベルトコンベア87を駆動させる。ベルトコンベア87は、幅方向の一方から他方へ向かって移動する。ベルトコンベア87の幅方向の移動によってベルトコンベア87に残存するガラス板11a,11bの折割られた縁部66b(周縁部)が幅方向の一方から他方へ向かって次第に移動し、縁部66bがベルトコンベア87から落下してダストボックス(図示せず)に収容される(廃棄される)。
ガラス板11a,11bの折割加工が終了した後、ガラス板第3ホルダー40cによって折割加工後のガラス板11a,11bの本体部66aが折割加工エリア21から研削加工エリア22へ搬送され、ガラス板第3ホルダー40cが下降してガラス板11a,11bの本体部66aが研削加工テーブル128に載置され、本体部66aの下面13がテーブル吸盤130(吸着パッド)に当接する。尚、エアーバキュームポンプの起動によって磁性錘材47が磁性錘材保持吸盤49に吸着・保持されているとともに、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44(磁性錘材47)が上昇している。更に、磁性錘材47を吸着・保持した磁性錘材保持吸盤49が設置されたガラス板第4ホルダー40dが搬出エリア23の上方に位置している。
ガラス板11a,11bの本体部66aが研削加工テーブル128に載置された後、コントローラは、研削加工テーブル128のバキューム機構の制御部に駆動信号を送信する。駆動信号を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を駆動させる。バキューム機構の駆動によってガラス板11a,11bの本体部66aがテーブル吸盤130(吸着パッド)(研削加工テーブル128)に吸着・保持される(第1固定手段(第1固定工程))。
ガラス板11a,11bの本体部66aがテーブル吸盤130(研削加工テーブル128)に吸着・保持された後、コントローラは、ガラス板第3ホルダー40cのバキューム機構の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ホルダー昇降機構(昇降機構)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信したガラス板第3ホルダー40cのバキューム機構の制御部は、バキューム機構を停止させ、ホルダー吸盤42によるガラス板11a,11bの本体部66aの吸着を解除する。上昇信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構の制御部は、パッド設置プレート41(ガラス板第3ホルダー40c)を上昇させる。
次に、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。後退信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第4ホルダー40dが搬出エリア23から研削加工エリア22に移動する。尚、ガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20から搬入エリア19に移動し、ガラス板第2ホルダー40bが折割加工エリア21から切込加工エリア20に移動するとともに、ガラス板第3ホルダー40cが研削加工エリア22から折割加工エリア21に移動する。
ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22に向かって移動し、磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)がテーブル吸盤130に吸着・保持されたガラス板11a,11bの本体部66aの中央の直上に移動すると、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部にOFF信号を送信する。OFF信号を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を停止させる。磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49に吸着・保持された磁性錘材47)は、本体部66aの中央の直上に位置する(位置決め手段(位置決め工程))。
位置決め手段によって磁性錘材47が本体部66aの上方であって本体部66aの中央に位置した後、コントローラは、ホルダー昇降機構の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構の制御部は、ホルダー昇降機構によってパッド設置プレート41(ガラス板第4ホルダー40d)を下降させる。パッド設置プレート41が下降した後、コントローラは、ガラス板第4ホルダー40dに設置された昇降機構45(エアーシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信した昇降機構45の制御部は、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44を最下限まで下降させる。磁性錘材保持機構44が下降すると、磁性錘材保持吸盤49の吸着面48に吸着・保持された磁性錘材47がガラス板11a,11bの本体部66aの中央上面に向かって下降し、磁石131と磁性錘材47とが本体部66aを挟むように磁性錘材47が磁石131の直上に載置される(第1下降手段(第1下降工程))。
磁性錘材保持機構44(磁性錘材47)が下降し、磁性錘材47が本体部66aの中央上面に当接すると、テーブル吸盤130の直下に位置する磁石131によって磁性錘材47の対向面51(押圧面)が磁石131に吸着され、本体部66aの下面13の直下に位置する磁石131の吸着面134と本体部66aの上面12に当接して磁石131に吸着した磁性錘材47の対向面51とによって本体部が挟持・固定される(第2固定手段(第2固定工程))。尚、磁石131として電磁石を使用した場合、パッド設置プレート41の下降開始と同時又は磁性錘材47が本体部66aの中央上面に当接した後(ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の開始前)、電磁石(磁石131)に通電して電磁石に磁力を発生させる(通電開始手段(通電開始工程))。
磁性錘材47の対向面51が磁石131の吸着面134に吸着された後(磁性錘材47を磁石131の直上に載置した後)、コントローラは、磁性錘材保持機構44のバキューム機構(エアーバキュームポンプ)の制御部にOFF信号を送信する。OFF信号を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構がOFFになることで、磁性錘材保持吸盤49の吸着力が消失し、磁性錘材保持吸盤49の吸着面48に対する磁性錘材47の吸着が解除される。
次に、コントローラは、ガラス板第4ホルダー40dに設置された昇降機構45(エアーシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信し、ホルダー昇降機構の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号を受信した昇降機構45の制御部は、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44を磁性錘材47の上方(本体部66aの上面12から上方)へ最上限まで上昇させる(第1上昇手段)。上昇信号を受信したホルダー昇降機構の制御部は、ホルダー昇降機構によってパッド設置プレート41(ガラス板第4ホルダー40d)を上昇させる。磁石131に吸着された磁性錘材47は、ガラス板11a,11bの本体部66aの上面12に残存する。
磁性錘材保持機構44を磁性錘材47の上方へ上昇させ、パッド設置プレート41(ガラス板第4ホルダー40d)を上昇させた後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を駆動させる。第1サーボモータ34の軸の回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによって第1走行フレーム32とともに研削装置129が研削加工エリア22において前後方向後方へ移動し、研削装置129がガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18a(前側縁)の幅方向外方(研削加工開始位置)に位置する。尚、研削装置129は、切込装置65と同期してガラス板11a,11bの本体部66aの周縁(側縁、前後端縁)を移動する。
研削装置129がガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18aの幅方向外方(研削加工開始位置)に位置した後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、第14サーボモータ136の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を停止させ、駆動信号(ON信号)を受信した第14サーボモータ136の制御部は、第14サーボモータ136を駆動させる。第14サーボモータ136の軸の回転によってスライドブロック73bが研削加工エリア22の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって送りネジ70bを幅方向へ移動し、それによって研削加工テーブル128が研削加工エリア22の他方の側縁部58bの側から一方の側縁部58aの側に向かって幅方向へ移動し、研削装置129の研削ホイール143がガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18aに位置する。ガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18aは、研削治具137のカバー145のスリット147に進入する。
研削装置129の研削ホイール143がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置した後、コントローラは、研削装置129の第15~第17サーボモータ138~140の制御部及びスピンドルモータ146の制御部に駆動信号(ON信号)及びNC制御信号を送信し、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)及びNC制御信号を送信するとともに、第14サーボモータ136の制御部にNC制御信号を送信する。駆動信号(ON信号)やNC制御信号を受信した第15~第17サーボモータ138~140の制御部及びスピンドルモータ146の制御部、第1サーボモータ34の制御部、第14サーボモータ136の制御部は、第15~第17サーボモータ138~140、スピンドルモータ146、第1サーボモータ34、第14サーボモータ147を駆動し、ガラス板11a,11bの本体部66aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)に対してNC制御による輪郭制御運動を実施し、研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませ、ガラス板11a,11bの本体部66aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
後退信号を受信した第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において前後方向後方へ移動させ、第14サーボモータ136の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ136を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において幅方向へ往復動させる。研削装置129の研削ホイール143は、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部66aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの第1角部18aから第2角部18bに向かって移動する。
研削装置129の研削ホイール143によってガラス板11a,11bの本体部66aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール143がガラス板11a,11bの本体部66aの第2角部18bに位置した後、研削加工テーブル128が研削加工エリア22の一方の側縁部58aの側から他方の側縁部58bの側に向かって幅方向へ移動し、研削加工テーブル128の幅方向への移動に伴って研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませ、ガラス板11a,11bの本体部66aの後端縁近傍(後端縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第14サーボモータ136の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ136を駆動させて研削加工テーブル128を研削加工エリア22において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において前後方向へ往復動させる。研削装置129の研削ホイール143は、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部66aの後端縁近傍(後端縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部66aの第2角部18bから第3角部18cに向かって移動する。
研削装置129の研削ホイール143によってガラス板11a,11bの本体部66aの後端縁近傍(後端縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール143がガラス板11a,11bの本体部66aの第3角部18cに位置した後、研削装置129が前後方向前方へ移動し、研削装置129の前後方向前方への移動に伴って研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませ、ガラス板11a,11bの本体部66aの第2側縁近傍(第2側縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において前後方向前方へ移動させ、第14サーボモータ136の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ136を駆動させて研削加工テーブル128を研削加工エリア22において幅方向へ往復動させる。研削装置129の研削ホイール143は、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部66aの第2側縁近傍(第2側縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部66aの第3角部18cから第4角部18dに向かって移動する。
研削装置129の研削ホイール143によってガラス板11a,11bの本体部66aの第2側縁近傍(第2側縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール143がガラス板11a,11bの本体部66aの第4角部18dに位置した後、研削加工テーブル128が研削加工エリア22の他方の側縁部58bの側から一方の側縁部58aの側に向かって幅方向へ移動し、研削加工テーブル128の幅方向への移動に伴って研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませ、ガラス板11a,11bの本体部66aの前端縁近傍(前端縁部)研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第14サーボモータ136の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ136を駆動させて研削加工テーブル128を研削加工エリア22において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置128を研削加工エリア22において前後方向へ往復動させる。研削装置128の研削ホイール143は、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部66aの前端縁近傍(前端縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部66aの第4角部18dから第1角部18aに向かって移動する。研削装置129の研削ホイール143によってガラス板11a,11bの本体部66aの前端縁近傍(前端縁部)の研削加工が終了すると、研削装置129がガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18a(前端縁)の幅方向外方(研削加工開始位置)に移動し、待機する。
研削加工エリア22では、例えば、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))に、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、一方の側縁14)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))に、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する面積が異なるガラス板11bの研削加工を行う場合、大サイズのガラス板11aの側縁14に到達するまでの研削装置129の移動距離(研削加工テーブル128の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの側縁14に到達するまでの研削装置129の移動距離(研削加工テーブル128の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、研削装置129が大サイズのガラス板11aの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離と小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離とが等しくなる。
小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの研削装置129の移動距離が短くなるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラスの幅方向外方へ戻るまでの研削装置129の移動距離が短くなり、研削装置129が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)が短縮するとともに、研削装置129が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮する。
ガラス板11a,11bの本体部56aの研削加工が終了した後、コントローラは、ガラス板第4ホルダー40dに設置された昇降機構45(エアーシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信した昇降機構45の制御部は、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44を下降させる。磁性錘材保持機構44は、ガラス板11a,11bの本体部66aの上面12に残存する磁性錘材47に向かって下降する。磁性錘材保持機構44が最下限まで下降すると、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48が磁性錘材47の吸着面50に当接する。
磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48が磁性錘材47の吸着面50に当接した後(ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の終了後)、コントローラは、磁性錘材保持機構44のバキューム機構(エアーバキュームポンプ)の制御部に吸着信号(ON信号)を送信する。吸着信号(ON信号)を受信したバキューム機構の制御部は、エアーバキュームポンプをONにする(起動する)。エアーバキュームポンプがONになると、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48が負圧となり、吸着保持面48に吸着力が発現し、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48に磁性錘材47の吸着面50が吸着・保持される(第2下降手段(第2下降工程))。
磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48が磁性錘材47の吸着面50を吸着・保持した後、コントローラは、昇降機構45の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信した昇降機構45の制御部は、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44を上昇させる。尚、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48の吸着力(吸引力)が磁石131の吸着力よりも大きくなるように吸着保持面48の吸着力(エアーバキュームポンプの出力)が調節されている。
磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48に吸着された磁性錘材47が昇降機構45によって上方へ引っ張られると、磁石131の吸着面134に対する磁性錘材47の対向面51の吸着が解除され、磁性錘材47が吸着保持面48に吸着された状態で磁性錘材47が磁性錘材保持吸盤49とともにガラス板11a,11bの本体部66aの上面12から上方へ次第に上昇する(第2上昇手段)。尚、磁石131が電磁石の場合、第2下降手段(第2下降工程)によって磁性錘材保持機構44の吸着保持面48が磁性錘材47の吸着面50を吸着・保持した後、電磁石に対する通電を停止して電磁石の磁力を消失させる(通電停止手段)。
磁性錘材保持機構44が最上限まで上昇した後、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に前進信号(ON信号)を送信する。前進信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第4ホルダー40dが前後方向前方へ移動する。
ガラス板第4ホルダー40dが前後方向前方へ移動し、ホルダー吸盤42(吸着パッド)がテーブル吸盤130に吸着・保持されたガラス板11a,11bの本体部66aの中央の直上に移動すると、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を停止させる。テーブル吸盤130は、本体部66aの中央の直下に位置する。
テーブル吸盤130が本体部66aの下方であって本体部66aの中央に位置した後、コントローラは、ホルダー昇降機構の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構の制御部は、ホルダー昇降機構によってガラス板第4ホルダー40dのパッド設置プレート41(ホルダー吸盤42)を下降させる。パッド設置プレート41が下降し、ホルダー吸盤42がガラス板11a,11bの本体部66aの中央の上面12に当接した後、コントローラは、バキューム機構(エアーバキュームポンプ)の制御部に吸引信号(ON信号)を送信する。吸引信号(ON信号)を受信したバキューム機構(エアーバキュームポンプ)の制御部は、エアーバキュームポンプを起動させる。
エアーバキュームポンプの起動によって本体部66aの上面12がホルダー吸盤42に吸着・保持される。ガラス板11a,11bの本体部66aがホルダー吸盤42に吸着・保持された後、コントローラは、テーブル吸盤130を負圧にするバキューム機構の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ホルダー昇降機構の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を停止させてテーブル吸盤130の吸着力を消失させ、上昇信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構の制御部は、ホルダー昇降機構を起動し、本体部66aを吸着・保持したホルダー吸盤42(ガラス板第4ホルダー40d)を上昇させる。
ホルダー吸盤42(ガラス板第4ホルダー40d)が最上限まで上昇した後、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に前進信号(ON信号)を送信する。前進信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第4ホルダー40dが搬出エリアに向かって前後方向前方へ移動する(移動手段(移動工程))。
ガラス板第4ホルダー40dが前後方向前方へ移動し、ガラス板第4ホルダー40dによって研削加工後のガラス板11a,11bの本体部56aが研削加工エリア22から搬出エリア23へ搬送される。ガラス板11a,11bの本体部56aが搬出エリアに搬送されると、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を停止させる。搬出エリア23では、切込加工、折割加工、研削加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが搬出コンベア150によって搬出エリア23の後端部から前端部に向かって前方へ移動し、各加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが搬出エリア23から搬出される。
尚、各加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが搬出エリア23の搬出コンベア150に位置すると、研削加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが研削加工エリア22の研削加工テーブル128に位置し、折割加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが折割加工エリア21の折割加工テーブル84に位置するとともに、切込加工が終了したガラス板11a,11bが切込加工エリア20の切込加工テーブル64に位置し、第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めが行われた加工前のガラス板11a,11bが搬入エリア19の搬入コンベア53に位置する。このように、研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)では、複数のガラス板が搬入エリア19から搬出エリア23に向かって順に搬送され、複数のガラス板11a,11bに対して各加工が連続して行われる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の開始前にテーブル吸盤130(吸着パッド)が本体部66aの下面13に当接して本体部66aの下面13を吸着・保持するとともに、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の開始前に本体部66aの下面13の直下に位置する磁石131(永久磁石又は電磁石)と本体部66aの上面12に当接して磁石131に吸着した磁性錘材47とによって本体部66aを挟持・固定するから、テーブル吸盤130によって11a,11bの本体部66aを研削加工テーブル128に載置・固定するのみならず、本体部66aの中央において本体部66aの下面13の直下に位置する磁石131と本体部66aの上面12に当接して磁石131に吸着した磁性錘材47とによってガラス板11a,11bの本体部66aを挟み込むことで研削加工テーブル128に対するガラス板11a,11bの本体部66aの固定が補強され、本体部66aが小さい小サイズ(小面積)のガラス板11a,11bであっても、テーブル吸盤130とともに磁石131及び磁性錘材47によってガラス板11a,11bの本体部66aを研削加工テーブル128にしっかりと固定することができる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、研削装置129(研削機構)の研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板11a,11bの本体部66aの周縁を研削加工する場合において、研削加工テーブル128におけるガラス板11a,11bの本体部66aの横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板11a,11bの本体部66aを研削加工テーブル128に確実に固定した状態で本体部66aの周縁を研削加工することができる。研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、研削加工速度を維持することができ、設計どおりに周縁が研削された所定の形状のガラス板11a,11bに仕上げることができる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の終了後に、ガラス板ホルダー40dに設置された磁性錘材保持機構44がガラス板11a,11bの本体部66aの上面12に向かって下降して磁性錘材47を保持し、磁性錘材47を保持した後に、ガラス板ホルダー40dに設置された磁性錘材保持機構44が本体部66aの上面12から上方へ上昇して磁石131(永久磁石又は電磁石)に対する磁性錘材47の吸着を解除するから、磁石131と磁性錘材47とによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みを確実に解除することができ、周縁が研削加工されたガラス板11a,11bの本体部66aを次の搬出エリア23(加工終了エリア)に搬送することができる。
尚、磁石131が電磁石の場合、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の終了後であって磁性錘材保持機構44が磁性錘材47を保持した後に電磁石に対する通電を停止して電磁石の磁力を消失させることで電磁石に対する磁性錘材47の吸着が解除され、電磁石と磁性錘材47とによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みを容易に解除することができ、周縁が研削加工されたガラス板11a,11bの本体部66aを次の搬出エリア23(加工終了エリア)に搬送することができる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工が終了した後、磁石131(永久磁石又は電磁石)と磁性錘材47との係合を解除してガラス板11a,11bの本体部66aを搬出エリアに搬送し、研削加工がされていない次のガラス板11a,11bの本体部66aを研削加工テーブル128に載置・固定して本体部66aの周縁に対する研削加工を行うから、ガラス板11a,11bの本体部66aに対する研削加工を連続して行うことができ、複数枚のガラス板11a,11bを効率的に研削加工することができる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、磁性錘材47が鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られているから、磁性錘材47が磁石131(永久磁石又は電磁石)に容易に吸着し、所定面積の吸着面134がテーブル吸盤130の中央133に位置する磁石131と磁石131に吸着した所定重量の磁性錘材47とによってガラス板11a,11bの本体部66aを挟み込むことで、所定面積の吸着面134を有する磁石131及びニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られた所定重量の磁性錘材47によって研削加工テーブル128に対するガラス板11a,11bの本体部66aの固定を確実に補強することができる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ホルダー昇降機構104によって上下方向へ下降した折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を形成し、ガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構104によって折割カッターホイール103が上下方向へ上昇し、第1押圧部材昇降機構106aによって第1押圧部材105aが上下方向へ下降し、外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの上面12とに当接する第1押圧部材105aの半環状の第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとによってガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込み、第1押圧部材115aと第1及び第2支持部材118a,118bとが本体部66a及び縁部66bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが上下方向に下降し、第1押圧部材105aの第1押圧面115a及び第1支持部材118aの第1支持面127aによる本体部66aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構106bによって第2押圧部材105bが上下方向へ下降し、第2押圧部材105bの第2押圧面115bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bを下方へ押圧し、縁部66bを折割るから、第1押圧部材105aの第1押圧面115a及び第1支持部材118aの第1支持面127aによってガラス板11a,11bの本体部66aを挟み込むことで、真円状に成形された所定面積の第1支持面127aが外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの下面13を支持するとともに、第1支持面127aの外周縁近傍が外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの下面13を支持し、第1押圧部材105aと第1支持部材118aとによってガラス板11a,11bの本体部66bが強固に固定され、第2押圧部材105bの第2押圧面115bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bを下方へ押圧して第2押圧部材105bの押圧力が縁部66bに作用したとしても、外形切出線K1近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bの弾性変形を防ぐことができ、本体部66a及び縁部66bが上方へ向かって湾曲することなく、第2押圧部材105bの押圧力によって外形切出線K1及び端切線K2においてガラス板11a,11bの縁部66bをスムースかつ確実に折割ることができる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、折割カッターホイール103のカッターホイール軸線O3が折割カッターホルダー102(ホルダー本体107)のカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイール103がキャスター効果を有するから、第1及び第2折割治具94a,94b(折割治具)が端切線K2の始点近傍から円形状に走行(移動)して円軌跡を画くだけで(折割治具が端切線K2の始点近傍から所定の方向へわずかに走行(移動)するだけで)、折割カッターホイール103がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)へ回転し、折割カッターホイール103の周縁112の転動(回転)方向が第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)へ向き、折割カッターホイール103の周縁112の転動方向を迅速かつ容易に変えることができる。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、加工対象のガラス板11a,11bの縁部66bにおける各端切線形成エリアにおいて、折割カッターホイール103の周縁112の転動方向を第1及び第2折割治具94a,94b(折割治具)の走行方向(ガラス板11a,11bの縁部66bの仮想端切線の延びる方向)に一致させつつ、それら端切線形成エリアに端切線K2を入れることができ、短時間に複数の端切線K2をガラス板11a,11bの縁部66bの端切線形成エリアに効率よく形成することができる。
10 ガラス板加工システム
10a 折割システム
11a 大サイズのガラス板
11b 小サイズのガラス板
12 上面
13 下面
14 一方の側縁
15 他方の側縁
16 前端縁
17 後端縁
18a~18d 第1~第4角部
19 搬入エリア
20 切込加工エリア
21 折割加工エリア
22 研削加工エリア
23 搬出エリア
24 搬送機構
25 システム台
26a,26b 第1及び第2ピラー
27 固定フレーム
28 第1移動ユニット(第1移動手段)
29 第2移動ユニット(第2移動手段)
30 第1ガイドフレーム
31 第1ガイドレール
32 第1走行フレーム
33 第1ガイドシュー
34 第1サーボモータ
35 第2ガイドフレーム
36 第2ガイドレール
37 第2走行フレーム
38 ガイドシュー
39 第2サーボモータ
40a~40d ガラス板第1~第4ホルダー
41 パッド設置プレート
42 ホルダー吸盤(吸着パッド)
43 スライドロッド
44 磁性錘材保持機構
45 昇降機構
46 メモリ
47 磁性錘材
48 吸着保持面
49 磁性錘材保持吸盤
50 吸着面
51 対向面(押圧面)
52 ハンドル
53 搬入コンベア
54 ストッパー
55 ローラー
55a ローラー
56 ローラー昇降機構
57 移動機構
58a 一方の側縁部
58b 他方の側縁部
59 軸
60 ロッド
61 第3サーボモータ
62 移動アーム
63 当接部材
64 切込加工テーブル
65 切込装置
66a 本体部
66b 縁部(周縁部)
67a,67b ベースレーン
68a 第1移動機構
68b 第2移動機構
69a,69b 走行ガイドレール
70a,70b 送りネジ
71 第4サーボモータ
72a,72b ガイドシュー
73a,73b スライドブロック(ハウジングナット)
74 切込治具
75 エアシリンダー
76 第5サーボモータ
77 切込カッターホイール
78 切込カッターホルダー
79 カッター昇降軸
80 カッター昇降ガイド
81 支持軸
82 ブラケット
83 タイミングベルト
84 折割加工テーブル
85 折割装置
85a 第1折割装置
85b 第2折割装置
86 支持装置
86a 第1支持装置
86b 第2支持装置
87 ベルトコンベア
88 コンベア駆動モータ
89 ベルト
90 プーリ
91 キャリアローラ
92 コンベアフレーム
93 懸垂フレーム
94a 第1折割治具
94b 第2折割治具
95 第6サーボモータ(X軸サーボモータ)
96a X軸第1アクチュエーター
96b X軸第2アクチュエーター
97 第7サーボモータ(Y軸サーボモータ)
98a Y軸第1アクチュエーター
98b Y軸第2アクチュエーター
99a X軸第1アクチュエーターフレーム
99b X軸第2アクチュエーターフレーム
99c Y軸第1アクチュエーターフレーム
99d Y軸第2アクチュエーターフレーム
100 第8サーボモータ(X軸サーボモータ)
101 第9サーボモータ(Y軸サーボモータ)
102 折割カッターホルダー
103 折割カッターホイール
104 ホルダー昇降機構(第1昇降機構)
105a 第1押圧部材
105b 第2押圧部材
106a 第1押圧部材昇降機構(第2昇降機構)
106b 第2押圧部材昇降機構(第3昇降機構)
107 ホルダー本体
108 ホルダーヘッド
109a 転動方向変更始点
109b 転動方向変更終点
110 ベアリング
111 転動軸
112 周縁
113 連結部
114 ブラケット
115a 第1押圧面
115b 第2押圧面
116 貫通孔
117 ガイドフレーム
118a 第1支持部材
118b 第2支持部材
119 第2支持部材昇降機構(第4昇降機構)
120 第10サーボモータ(X軸サーボモータ)
121a X軸第3アクチュエーター
121b X軸第4アクチュエーター
122 第11サーボモータ(Y軸サーボモータ)
123a Y軸第3アクチュエーター
123b Y軸第4アクチュエーター
124a X軸第3アクチュエーターフレーム
124b X軸第4アクチュエーターフレーム
124c Y軸第3アクチュエーターフレーム
124d Y軸第4アクチュエーターフレーム
125 第12サーボモータ(X軸サーボモータ)
126 第13サーボモータ(Y軸サーボモータ)
127a 第1支持面
127b 第2支持面
128 研削加工テーブル
129 研削装置
130 テーブル吸盤(吸着パッド)
131 磁石
132 支柱
133 中央
134 吸着面
135 接続継手(ニップル)
136 第14サーボモータ
137 研削治具
138 第15サーボモータ
139 第16サーボモータ
140 第17サーボモータ
141 研削ホイール昇降ネジ
142 研削ホイール切込ネジ
143 研削ホイール
144 研削ホルダー
145 カバー
146 スピンドルモータ
147 スリット
148 モータハウジング
149 ブラケット
150 搬出コンベア
K1 外形切出線(切込線)
K2 端切線
L1 位置決め第1基準(仮想位置決め第1基準線)
L2 位置決め第2基準(仮想位置決め第2基準線)(中心線)
O1 側縁の前後方向中心
O2 カッターホルダー中心軸線
O3 カッターホイール軸線
S 離間寸法(偏芯寸法)
本発明は、自動車の窓用ガラス板、液晶用ガラス板等の加工対象のガラス板の本体部の周縁を研削加工する研削加工システムに関する。
ガラス板を搬入する搬入コンベアと、搬入コンベアの前方に位置する切込加工エリアと、切込加工エリアの前方に位置する折割加工エリアと、折割加工エリアの前方に位置する研削加工エリアと、研削加工エリアの前方に位置する搬出コンベアと、ガラス板を搬入コンベアから各加工エリアに搬送する搬送機構とから形成されたガラス板加工システムが開示されている(特許文献1参照)。
このガラス板加工システムの切込加工エリアは、位置決めされたガラス板を載置した状態で幅方向へ移動する第1移動機構を有する切込加工テーブルと、前後方向へ移動可能な切込機構とを有する。切込加工エリアでは、切込機構が切込加工テーブルに載置されたガラス板の縁部の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第1移動機構によって切込加工テーブルが切込機構に向かって幅方向へ移動し、切込機構を利用して切込加工テーブルに載置されたガラス板に外形切出線を形成する。折割加工エリアは、切込加工後の位置決めされたガラス板を載置する折割加工テーブルと、前後方向へ移動可能な折割機構とを有する。折割加工エリアでは、折割機構が折割加工テーブルに向かって前後方向後方へ移動した後、折割機構を利用して折割加工テーブルに載置されたガラス板の縁部に端切線(スクライブ)を形成するとともに、外形切出線の外側に延びるガラス板の縁部を折割る。
研削加工エリアは、折割加工後の位置決めされたガラス板の本体部を載置した状態で幅方向へ移動する第2移動機構を有する研削加工テーブルと、前後方向へ移動可能な研削機構とを有する。研削加工テーブルには、ガラス板の本体部の下面を吸着保持する所定面積の複数の吸盤(吸着パッド)が設置されている。研削加工エリアでは、ガラス板の本体部が吸盤によって前記研削加工テーブルに載置・固定され、研削機構が研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の縁の幅方向外方へ向かって前後方向後方へ移動した後、第2移動機構によって研削加工テーブルが研削機構に向かって幅方向へ移動し、研削機構を利用して研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の周縁を研削する。尚、切込加工と研削加工とは同期して行われる。
特開2020-040877号公報
尚、加工対象の形状が異なる各種のガラス板の周縁の研削装置(面取装置)としては、吸盤によって一方の面を吸着保持されたガラス板に対し、回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませることによって加工する方法が広く採用されている。研削加工では、「食い込ませ」により生じる反力で吸盤によって吸着保持された吸盤の吸着面上のガラス板が横滑りしない(ズレない)ことが重要になるが、吸盤による保持方法は減圧された吸盤内部と外圧の差圧がガラス面を保持面に対して垂直に押し付ける力(吸着力)によってガラス面(保持面)に平行な摩擦力を得るものであり、小さなガラスでは吸着保持のための面積自体が小さくなることから、得られる摩擦力も限定されて加工速度を維持できなくなるという問題が起こる(無理に加工するとガラス板がズレ動いて横滑りしてガラス板の位置ずれが起こり、設計どおりに周縁が研削された所定の形状のガラス板に仕上げることができない)。
本発明の目的は、ガラス板の本体部をしっかりと固定することができ、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、ガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぎつつ本体部の周縁を研削加工することができる研削加工システムを提供することにある。更に、研削加工速度を維持することができ、設計どおりに周縁が研削された所定の形状のガラス板に仕上げることができる研削加工システムを提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、所定の折割加工によって縁部が折り割られたガラス板の本体部を載置する研削加工テーブルと、研削加工テーブルに設置されて前記ガラス板の本体部の下面を吸着保持する所定面積のテーブル吸盤と、研削機構とを備え、前記テーブル吸盤によって前記研削加工テーブルに載置・固定された前記ガラス板の本体部の周縁を前記研削機構を利用して研削加工する研削加工システムである。
前記前提における本発明の特徴は、研削加工システムが、テーブル吸盤に設置されて研削加工テーブルに載置されたガラス板の本体部の下面の直下に位置する磁石と、ガラス板の本体部の上面の側に位置して磁石に吸着される所定重量の磁性錘材とを有し、研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前にテーブル吸盤がガラス板の本体部の下面に当接して本体部の下面を吸着保持する第1固定手段と、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に本体部の下面の直下に位置する磁石と本体部の上面に当接して磁石に吸着した磁性錘材とによって本体部を挟持する第2固定手段とを有することにある。
本発明の一例としては、研削加工システムが、ガラス板の本体部の上面の側に位置する磁性錘材保持機構を含み、研削システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した状態で磁性錘材を本体部の上面に向かって下降させて本体部を挟むように磁性錘材を磁石の直上に載置する第1下降手段と、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前であって第1下降手段によって磁性錘材を前記磁石の直上に載置した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材の保持を解除して磁性錘材の上方へ上昇する第1上昇手段とを有する。
本発明の他の一例として、研削加工システムは、磁性錘材保持機構を前後方向へ移動させて磁性錘材保持機構に保持された磁性錘材をガラス板の本体部の上方であって本体部の中央に位置させる位置決め手段を有し、第1下降手段では、位置決め手段によって磁性錘材を本体部の上方であって本体部の中央に位置させた後、磁性錘材を本体部の上面に向かって下降させる。
本発明の他の一例として、研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後に磁性錘材保持機構が磁性錘材に向かって下降して磁性錘材を保持する第2下降手段と、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後であって第2下降手段によって磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した状態でガラス板の本体部の上面から上方へ上昇し、磁石に対する磁性錘材の吸着を解除する第2上昇手段とを有する。
本発明の他の一例としては、研削加工システムが、前後方向及び上下方向へ移動可能であって研削加工が終了したガラス板の本体部を研削加工テーブルから搬出エリアに移動させるガラス板ホルダーと、ガラス板ホルダーに設置されてガラス板の本体部の上面に吸着するホルダー吸盤とを含み、磁性錘材保持機構が、ガラス板ホルダーに設置されている。
本発明の他の一例としては、研削加工システムが、ガラス板ホルダーに設置されて磁性錘材保持機構を個別に上昇又は下降させる昇降機構を含み、第2上昇手段では、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が昇降機構によって上昇することで磁石に対する磁性錘材の吸着を解除し、研削加工システムは、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が昇降機構によって上昇した後、ガラス板ホルダーが前後方向へ移動してホルダー吸盤をガラス板の本体部の上方に位置させ、ホルダー吸盤を本体部の上方に位置させた後、ガラス板ホルダーが下降してホルダー吸盤がガラス板の本体部の上面に吸着し、ホルダー吸盤が本体部の上面に吸着した後、ガラス板ホルダーが上昇するとともに前方へ移動してガラス板の本体部を搬出エリアに移動させる移動手段を有する。
本発明の他の一例としては、磁石が、ガラス板の本体部の下面に対向する所定面積の吸着面を有し、吸着面が、所定面積のテーブル吸盤の中央に位置している。
本発明の他の一例としては、磁石が、永久磁石である。
本発明の他の一例として、永久磁石は、それに鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成されている。
本発明の他の一例としては、磁性錘材が、鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られて所定の重量を備え、ガラス板の本体部の上面に対向する所定面積の対向面を有する。
本発明に係る研削加工システムによれば、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前にテーブル吸盤がガラス板の本体部の下面に当接して本体部の下面を吸着保持するとともに、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に本体部の下面の直下に位置する磁石と本体部の上面に当接して磁石に吸着した磁性錘材とによって本体部を挟持するから、テーブル吸盤によってガラス板の本体部を研削加工テーブルに載置・固定するのみならず、磁石と磁石に吸着した磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むことで研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定が補強され、本体部が小さい小サイズ(小面積)のガラス板であっても、テーブル吸盤とともに磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。研削加工システムは、研削加工速度を維持することができ、設計どおりに周縁が研削された所定の形状のガラス板に仕上げることができる。
ガラス板の本体部の上面の側に位置する磁性錘材保持機構を含み、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した状態で磁性錘材を本体部の上面に向かって下降させて本体部を挟むように磁性錘材を磁石の直上に載置し、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前であって磁性錘材を磁石の直上に載置した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材の保持を解除して磁性錘材の上方へ上昇する研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が本体部の上面に向かって下降して磁性錘材を磁石の直上に載置し、磁性錘材を磁石の直上に載置した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材の保持を解除して磁性錘材の上方へ上昇するから、磁石と磁性錘材とによってガラス板の本体部を確実に挟み込むことができ、磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、本体部が小さい小サイズ(小面積)のガラス板であっても、その本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強するから、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工したとしても、研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部が横滑り(横ズレ)することはなく、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。
磁性錘材保持機構を前後方向へ移動させて磁性錘材保持機構に保持された磁性錘材をガラス板の本体部の上方であって本体部の中央に位置させ、磁性錘材を本体部の上方であって本体部の中央に位置させた後、磁性錘材を本体部の上面に向かって下降させる研削加工システムは、磁性錘材を本体部の中央に下降させ、本体部の中央において本体部の下面の直下に位置する磁石と本体部の上面に当接して磁石に吸着した磁性錘材とによって本体部を挟持するから、磁石と磁性錘材とによってガラス板の本体部の中央を確実に挟み込むことができ、磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、本体部が小さい小サイズ(小面積)のガラス板であっても、その本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。
ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後に磁性錘材保持機構が磁性錘材に向かって下降して磁性錘材を保持し、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後であって磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持した状態でガラス板の本体部の上面から上方へ上昇し、磁石に対する磁性錘材の吸着を解除する研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後に、ガラス板の本体部の上面に向かって下降した磁性錘材保持機構が磁性錘材を保持し、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が本体部の上面から上方へ上昇して磁石に対する磁性錘材の吸着を解除するから、磁石と磁性錘材とによるガラス板の本体部の挟み込みを確実に解除することができ、周縁が研削加工されたガラス板の本体部を次の搬出エリア(加工終了エリア)に搬送することができる。研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工が終了した後、磁石と磁性錘材との係合を解除してガラス板の本体部を搬出エリアに搬送し、研削加工がされていない次のガラス板の本体部を研削加工テーブルに載置・固定して本体部の周縁に対する研削加工を行うから、ガラス板の本体部に対する研削加工を連続して行うことができ、複数枚のガラス板を効率的に研削加工することができる。
前後方向及び上下方向へ移動可能であって研削加工が終了したガラス板の本体部を研削加工テーブルから搬出エリアに移動させるガラス板ホルダーと、ガラス板ホルダーに設置されてガラス板の本体部の上面に吸着するホルダー吸盤とを含み、磁性錘材保持機構がガラス板ホルダーに設置されている研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の開始前に、ガラス板ホルダーに設置された磁性錘材保持機構が本体部の上面に向かって下降して磁性錘材を磁石の直上に載置し、磁性錘材を磁石の直上に載置した後、磁性錘材保持機構が磁性錘材の保持を解除して磁性錘材の上方へ上昇するから、磁石と磁性錘材とによってガラス板の本体部を確実に挟み込むことができ、磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、本体部が小さい小サイズ(小面積)のガラス板であっても、その本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、ガラス板の本体部の周縁に対する研削加工の終了後に、ガラス板ホルダーに設置された磁性錘材保持機構がガラス板の本体部の上面に向かって下降して磁性錘材を保持し、磁性錘材を保持した後に、ガラス板ホルダーに設置された磁性錘材保持機構が本体部の上面から上方へ上昇して磁石に対する磁性錘材の吸着を解除するから、磁石と磁性錘材とによるガラス板の本体部の挟み込みを確実に解除することができ、周縁が研削加工されたガラス板の本体部を次の搬出エリア(加工終了エリア)に搬送することができる。
ガラス板ホルダーに設置されて磁性錘材保持機構を個別に上昇又は下降させる昇降機構を含み、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が昇降機構によって上昇することで磁石に対する磁性錘材の吸着を解除し、磁性錘材を保持した磁性錘材保持機構が昇降機構によって上昇した後、ガラス板ホルダーが前後方向へ移動してホルダー吸盤をガラス板の本体部の上方に位置させ、ホルダー吸盤を本体部の上方に位置させた後、ガラス板ホルダーが下降してホルダー吸盤がガラス板の本体部の上面に吸着し記ホルダー吸盤が本体部の上面に吸着した後、ガラス板ホルダーが上昇するとともに前方へ移動してガラス板の本体部を搬出エリアに移動させる研削加工システムは、研削加工の終了したガラス板の本体部の上面にホルダー吸盤が吸着した状態で、ガラス板ホルダーが移動してガラス板の本体部を搬出エリアに移動させるから、周縁が研削加工されたガラス板の本体部を連続して搬出エリア(加工終了エリア)に搬送することができる。
磁石がガラス板の本体部の下面に対向する所定面積の吸着面を有し、吸着面が所定面積のテーブル吸盤の中央に位置している研削加工システムは、所定面積のテーブル吸盤によってガラス板の本体部を研削加工テーブルに載置・固定するのみならず、所定面積の吸着面がテーブル吸盤の中央に位置する磁石と磁石に吸着した磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むから、所定面積の吸着面を有する磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、テーブル吸盤とともに所定面積の吸着面を有する磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、テーブル吸盤とともに所定面積の吸着面を有する磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。
磁石が永久磁石である研削加工システムは、テーブル吸盤によってガラス板の本体部を研削加工テーブルに載置・固定するのみならず、永久磁石と永久磁石に吸着した磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むから、永久磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、テーブル吸盤とともに永久磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、テーブル吸盤とともに永久磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。
永久磁石に鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成されている研削加工システムは、鉄製キャップによって永久磁石に磁束を誘導するヨークを形成することで、永久磁石の吸着力を増加させることができ、鉄製キャップを被せた永久磁石と永久磁石に吸着した磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むことで、永久磁石及び磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、テーブル吸盤とともに鉄製キャップを被せた永久磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定することができる。
磁性錘材が鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られて所定の重量を備え、磁性錘材がガラス板の本体部の上面に対向する所定面積の対向面を有する研削加工システムは、磁性錘材が鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られることで磁性錘材が磁石(永久磁石又は電磁石)に容易に吸着し、所定面積の吸着面が吸盤の中央に位置する磁石と磁石に吸着した所定重量の磁性錘材とによってガラス板の本体部を挟み込むから、所定面積の吸着面を有する磁石及びニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られた所定重量の磁性錘材によって研削加工テーブルに対するガラス板の本体部の固定を補強することができ、テーブル吸盤とともに磁石及び磁性錘材によってガラス板の本体部を研削加工テーブルにしっかりと固定することができる。研削加工システムは、研削機構の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板の本体部の周縁を研削加工する場合において、吸盤とともに所定面積の吸着面を有する磁石及びニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られた所定重量の磁性錘材によって研削加工テーブルにおけるガラス板の本体部の横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板の本体部を研削加工テーブルに確実に固定した状態で本体部の周縁を研削加工することができる。
研削加工システムを採用したガラス板加工システムの側面図。 研削装置(研削機構)を使用したガラス板加工システムの上面図。 研削加工システムによって加工される加工対象のガラス板の一例を示す上面図。 ガラス板第4ホルダーの一例を示す正面図。 ガラス板第4ホルダーの一例を示す側面図。 ガラス板第4ホルダーの一例を示す平面図。 搬入エリアの側面図。 搬入エリアの上面図。 搬入エリアの正面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの上面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの側面図。 切込加工テーブル及び研削加工テーブルの移動を説明する図。 切込加工エリアに設置された一例として示す切込装置の側面図。 切込装置の正面図。 切込装置の上面図。 折割加工テーブルの上面図。 折割加工テーブルの側面図。 折割装置の側面図。 折割装置の正面図。 折割装置の上面図。 折割装置の拡大正面図。 折割装置の拡大正面図。 第1及び第2折割治具の部分破断側面図。 第1及び第2折割治具の正面図。 支持装置を露出させた状態で示す折割加工テーブルの上面図。 正面から支持装置を見た折割加工テーブルの正面図。 研削加工エリアに設置された一例として示す研削装置の正面図。 研削装置の側面図。 研削装置の上面図。 折割カッターホイールの転動方向変更の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の他の一例を示す図。 折割カッターホイールの転動方向変更の他の一例を示す図。 折割加工における折割手順の一例を示す図。
折割システム10aを採用したガラス板加工システム10の側面図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る研削加工システム(研削加工方法)の詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、研削装置129(研削機構)を使用したガラス板加工システム10の上面図であり、図3は、折割システム10a(ガラス板加工システム10)によって加工される加工対象のガラス板11a,11bの一例を示す上面図である。図3では、ガラス板11a,11bを搬入エリア19において位置決めされた状態で示す。図1~図3では、前後方向(X軸方向)を矢印X、幅方向(Y軸方向)を矢印Yで示し、上下方向(Z軸方向)を矢印Zで示す。
ガラス板加工システム10において加工される加工対象のガラス板11a,11b(加工前のガラス板11a,11b)は、図3に示すように、所定面積の上面12及び所定面積の下面13を有するとともに、所定の厚みを有し、その平面形状が幅方向へ長い矩形(四角形)に成形されている。加工対象のガラス板11a,11bは、幅方向へ離間対向して前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)及び第2側縁15(他方の側縁)と、前後方向へ離間対向して幅方向へ延びる前端縁16及び後端縁17と、第1~第4角部18a~18dとを有する。尚、加工対象のガラス板の平面形状が矩形(四角形)以外の他の多角形に成形される場合があるとともに、ガラス板の各縁が湾曲したカーブを描くように成形される場合があり、ガラス板の形状としてはあらゆる形状が含まれる。
ガラス板加工システム10は、上面12及び下面13の面積が大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aから上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bまでの上下面12,13の面積が異なる大きさ違いの加工対象のガラス板11a,11b(板状ガラス)に対し、切込加工、折割加工、研削加工を行う。ガラス板加工システム10は、その制御がコントローラ(制御装置)(図示せず)によって行われる。
コントローラは、中央処理部(CPU又はMPU)とメモリ(メインメモリ及びキャッシュメモリ)とを備え、独立したオペレーティングシステム(仮想OS)によって動作するコンピュータであり、大容量ハードディスク(大容量記憶領域)を内蔵している。コントローラには、キーボードやテンキーユニット等の入力装置(図示せず)、モニターやディスプレイ、タッチパネル等の出力装置(図示せず)が接続されている。
コントローラの大容量ハードディスク(大容量記憶領域)には、加工対象の各ガラス板11a,11bの名称や品番、加工対象の各ガラス板11a,11bの大きさ(面積)や形状によって異なるガラス板11a,11bの複数の座標データ(ガラス板11a,11bの側縁座標や前後端縁の座標、第1~第4角部18a~18dの座標、ガラス板11a,11bの中心の座標等)、加工対象のガラス板11a,11bの画像データ(平面画像(6面画像)や立体画像(3D画像))がガラス板11a,11bを特定するガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けられた状態で記憶(格納)されている。ガラス板特定情報は、ガラス板11a,11bの製造番号やシリアル番号等が使用される他、コントローラがガラス板11a,11bを特定するユニークな識別子を生成し、生成した識別子をガラス板特定情報にすることもできる。
コントローラは、後記する切込(切断)加工エリア20における切込(切断)加工、折割加工エリア21における折割加工、研削加工エリア22における研削加工において、大容量ハードディスクに記憶したガラス板11a,11bの座標データを利用して後記する切込装置65(切込機構)、折割装置85(折割機構)、研削装置129(研削機構)をNC制御する。NC制御においてコントローラは、座標加工(XY平面座標)を開始する位置、加工方向の変更位置を座標によって数値化し、X軸(前後方向)及びY軸(幅方向)の2軸の動作方向、距離、速度を数値化する。命令座標及び軸を数値化した信号を切込装置65、折割装置85、研削装置129に送信(入力)する。NC制御では、「座標→軸→命令」を繰り返すことにより、加工したい形状を正確に表現する。
ガラス板加工システム10は、加工対象(加工前)のガラス板11a,11bを投入する搬入エリア19(加工開始エリア)と、加工後のガラス板11a,11bを搬出する搬出エリア23(加工終了エリア)と、搬入エリア19及び搬出エリア23の間に配置(施設)されてガラス板11a,11bを加工する各加工エリア20~22と、前後方向後方(上流)から前方(下流)に向かってガラス板11a,11bを搬入エリア19やそれら加工エリア20~22、搬出エリア23に順に搬送するとともに、切込装置65及び研削装置129を前後方向へ移動させる搬送機構24とを有する。各加工エリア20~22は、搬入エリア19と搬出エリア23との間において前後方向へ離間対向しつつ前後方向へ並んでいる。
それら加工エリア20~22は、搬入エリア19の前後方向前方(下流)に位置して搬入エリア19から前方へ所定寸法離間する切込加工エリア20と、切込加工エリア20の前後方向前方(下流)に位置して切込加工エリア20から前方へ所定寸法離間する折割加工エリア21と、折割加工エリア21の前後方向前方(下流)に位置して折割加工エリア21から前方へ所定寸法離間する研削加工エリア22とから形成されている。切込加工エリア20や折割加工エリア21、研削加工エリア22は、前後方向へ長い四角形に成形されたシステム台25(機械台)の上に作られている。
搬送機構24は、システム台25の後部に位置して上下方向へ延びる一対の第1ピラー26aと、システム台25の前部に位置して上下方向へ延びる一対の第2ピラー26bと、第1及び第2ピラー26a,26bの間に位置して前後方向へ延びる固定フレーム27と、固定フレーム27の一方の側部に設置された第1移動ユニット28(第1移動手段)と、固定フレーム27の下部に設置された第2移動ユニット29(第2移動手段)とを有する。
第1移動ユニット28は、切込装置65及び研削装置129を前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)させる。第1移動ユニット28は、第1ガイドフレーム30と、一対の第1ガイドレール31と、第1送りネジ(ボールネジ)(図示せず)と、第1走行フレーム32と、第1スライドブロック(ハウジングナット)(図示せず)と、一対の第1ガイドシュー33と、第1サーボモータ34とから形成されている(図14参照)。
第1ガイドフレーム30は、固定フレーム27に設置されて前後方向へ延びている。それら第1ガイドレール31は、上下方向へ離間対向し、所定の連結手段によって第1ガイドフレーム30の一方の側部に連結・固定されて前後方向へ延びている。第1送りネジ(ボールネジ)は、それら第1ガイドレール31の間に位置し、第1ガイドフレーム30の一方の側部に固定された複数の軸受け(図示せず)に回転可能に支持されて前後方向へ延びている。
第1走行フレーム32は、第1ガイドフレーム30の一方の側部に位置して前後方向へ延びている。それら第1スライドブロック(ハウジングナット)は、前後方向へ所定間隔離間して並び、第1走行フレーム32の第1ガイドフレーム30に対向する対向面に所定の連結手段によって連結・固定されている。それら第1ガイドシュー33は、上下方向へ離間対向し、第1走行フレーム32の第1ガイドフレーム30に対向する対向面に所定の連結手段によって連結・固定されて前後方向へ延びている。
第1サーボモータ34は、第1ガイドフレーム30の前端部に位置し、ブラケットを介して第2ピラー26bに連結されている。第1サーボモータ34は、その軸が第1送りネジの他方の端部に連結・固定されている。第1サーボモータ34の回転によって第1送りネジが回転し、第1送りネジの回転によって切込装置65及び研削装置129が前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する。
第1サーボモータ34の軸が反時計回り方向へ回転すると、第1送りネジが反時計回り方向へ回転し、第1送りネジの反時計回り方向への回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、第1スライドブロックの移動によって第1走行フレーム32が第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動する。逆に、第1サーボモータ34の軸が時計回り方向へ回転すると、第1送りネジが時計回り方向へ回転し、第1送りネジの時計回り方向への回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、第1スライドブロックの移動によって第1走行フレーム32が第1ガイドフレーム30の後方から前方へ向かって前後方向へ移動する。
第2移動ユニット29は、後記するガラス板第1~第4ホルダー40a~40dを前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)させる。第2移動ユニット29は、第2ガイドフレーム35と、一対の第2ガイドレール36と、第2送りネジ(ボールネジ)(図示せず)と、第2走行フレーム37と、第2スライドブロック(ハウジングナット)(図示せず)と、一対の第2ガイドシュー38と、第2サーボモータ39と、ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d(ガラス板第1~第4リフター)とから形成されている(図19参照)。
第2ガイドフレーム35は、固定フレーム27に設置されて前後方向へ延びている。それら第2ガイドレール36は、幅方向へ離間対向し、所定の連結手段によって第2ガイドフレーム35の下部に連結・固定されて前後方向へ延びている。第2送りネジ(ボールネジ)は、それら第2ガイドレール36の間に位置し、第2ガイドフレーム35の下部に固定された複数の軸受け(図示せず)に回転可能に支持されて前後方向へ延びている。
第2走行フレーム37は、第2ガイドフレーム35の下部に位置して前後方向へ延びている。第2スライドブロック(ハウジングナット)は、幅方向へ所定間隔離間して並び、第2走行フレーム37の第2ガイドフレーム35に対向する対向面に所定の連結手段によって連結・固定されている。それら第2ガイドシュー38は、幅方向へ離間対向し、第2走行フレーム37の第2ガイドフレーム35に対向する対向面に所定の連結手段によって連結・固定されて前後方向へ延びている。
第2サーボモータ39は、第2ガイドフレーム35の後端部に位置し、固定フレーム27に固定されている。第2サーボモータ39は、その軸がタイミングベルト(及び/又はギア)を介して第2送りネジの一方の端部に連結・固定されている。第2サーボモータ39の回転によって第2送りネジが回転し、第2送りネジの回転によってガラス板第1~第4ホルダー40a~40dが前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する。
第2サーボモータ39の軸が時計回り方向へ回転すると、第2送りネジが時計回り方向へ回転し、第2送りネジの時計回り方向への回転によって第2スライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、第2スライドブロックの移動によって第2走行フレーム37(ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d)が第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動する。逆に、第2サーボモータ39の軸が反時計回り方向へ回転すると、第2送りネジが反時計回り方向へ回転し、第2送りネジの反時計回り方向への回転によって第2スライドブロックが第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、第2スライドブロックの移動によって第2走行フレーム37(ガラス板第1~第4ホルダー40a~40d)が第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動する。第1及び第2サーボモータ34,39の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
ガラス板第1~第4ホルダー40a~40dは、第2走行フレーム37の下部に取り付けられて走行フレーム37から下方へ延在し、前後方向へ等間隔離間して並んでいる。ガラス板第1~第4ホルダー40a~40dは、パッド設置プレート41と、パッド設置プレート41の中央部に設置されてガラス板11a,11bの上面12を吸着保持するホルダー吸盤42(吸着パッド)と、ホルダー吸盤42を陰圧にしてホルダー吸盤42に吸着力を発現させるバキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)と、パッド設置プレート41(ホルダー吸盤42)を上下方向へ上昇又は下降させるホルダー昇降機構(昇降機構)とを有する。
ホルダー吸盤42(吸着パッド)は、ニトリルゴムや天然ゴム、ポリウレタンゴム等のゴム系素材から作られて所定の面積を有する。ホルダー昇降機構は、サーボモータ(図示せず)によって駆動する。バキューム機構(エアーバキュームポンプ)及びパッド昇降機構(サーボモーター)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
ガラス板第1ホルダー40aは、搬入エリア19と切込加工エリア20との間を前後方向へ往復動し、搬入エリア19から切込加工エリア20に向かって前進するとともに、切込加工エリア20から搬入エリア19に向かって後退する。更に、ホルダー昇降機構により搬入エリア19及び切込加工エリア20において上下方向へ往復動(上昇又は下降)する。ガラス板第2ホルダー40bは、切込加工エリア20と折割加工エリア21との間を前後方向へ往復し、切込加工エリア20から折割加工エリア21に向かって前進するとともに、折割加工エリア21から切込加工エリア20に向かって後退する。更に、ホルダー昇降機構により切込加工エリア20及び折割加工エリア21において上下方向へ往復動(上昇又は下降)する。
ガラス板第3ホルダー40cは、折割加工エリア21と研削加工エリア22との間を前後方向へ往復し、折割加工エリア21から研削加工エリア22に向かって前進するとともに、研削加工エリア22から折割加工エリア21に向かって後退する。更に、ホルダー昇降機構により折割加工エリア21及び研削加工エリア22において上下方向へ往復動(上昇又は下降)する。ガラス板第4ホルダー40dは、研削加工エリア22と搬出エリア23との間を前後方向へ往復し、研削加工エリア22から搬出エリア23に向かって前進するとともに、搬出エリア23から研削加工エリア22に向かって後退する。更に、ホルダー昇降機構により研削加工エリア22及び搬出エリア23において上下方向へ往復動(上昇又は下降)する。
図4は、ガラス板第4ホルダー40dの一例を示す正面図であり、図5は、ガラス板第4ホルダー40dの一例を示す側面図である。図6は、ガラス板第4ホルダー40dの一例を示す平面図である。図5では、磁性錘材47がガラス板11a,11bの本体部66aの中央に載置された状態で示す。
ガラス板第4ホルダー40dには、その略中央に位置して前後方向へ延びるスライドロッド43と、スライドロッド43に取り付けられて前後方向へスライド可能(移動可能)な磁性錘材保持機構44と、磁性錘材保持機構44のみを上下方向へ上昇又は下降させる昇降機構45とが設置されている。スライドロッド43の表面には、図5に示すように、前後方向に延びるメモリ46が提示されている。
磁性錘材保持機構44は、磁性錘材47と、その磁性錘材47を吸着・保持する吸着保持面48を備えた磁性錘材保持吸盤49と、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48を陰圧にして磁性錘材保持吸盤49に吸着力を発現させるバキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)と、スライドロッド43に対して磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)を固定するとともにスライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)の固定を解除するクランプ機構(図示せず)とを有する。昇降機構45には、エアーシリンダーが使用されている。磁性錘材保持機構44(エアーバキュームポンプ)及び昇降機構45(エアーシリンダー)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
磁性錘材47は、半球状に成形されて所定の体積を備えた立体物であり、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48に着脱可能に吸着される吸着面50と、吸着面50の下に位置する対向面51(押圧面)とを有する。吸着面50は、対向面51(押圧面)から上方へ凸となるように円弧を画いている。対向面51は、円形を呈する水平方向へ扁平な所定面積のフラット面(扁平面)である。磁性錘材47は、鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られて所定の重量を有する。磁性錘材47は、その吸着面50の略全域が磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48に吸着・保持される。磁性錘材47は、その重量が120~150gの範囲、好ましくは、130~140gの範囲にある。
磁性錘材保持吸盤49は、ニトリルゴムや天然ゴム、ポリウレタンゴム等のゴム系素材から作られている。磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48は、上方へ向かって凸となる半球状に成形され、エアーバキュームポンプの起動によって負圧となり、吸着力を発現し、エアーバキュームポンプの停止によって吸着力が消失する。ガラス板第4ホルダー40dでは、クランプ機構に連結されたハンドルを反時計回りに回転させ、ハンドル52をOFFの位置に合わせることで、スライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)の固定が解除され、磁性錘材保持機構44をスライドロッド43に沿って前後方向前方又は後方へスライド(移動)させることができる。
ガラス板第4ホルダー40dでは、磁性錘材47をガラス板11a,11bの本体部66aの中央に載置するため、ガラス板11a,11bの本体部66aの大きさ(面積)に応じてスライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)の位置を調節する。ハンドル52をOFFの位置に合わせ、磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)を前後方向前方又は後方へスライド(移動)させてスライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44の位置を決めた後、ハンドル52を時計回りに回転させてハンドル52をONの位置に合わせ、スライドロッド43に対して磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)を固定する。尚、スライドロッド43に対する磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)の位置は、本体部66aの大きさ(面積)に変更がない限り、一度調節すればそれ以降の調整は行われない。
図7は、搬入エリア19の側面図であり、図8は、搬入エリア19の上面図である。図9は、搬入エリア19の正面図である。搬入エリア19は、搬入コンベア53と、ストッパー54及びローラー55と、一対のローラー昇降機構56と、移動機構57とを有する。搬入エリア19は、システム台25の床面から上方へ延びる脚部(支柱)によって支持されている。搬入エリア19では、第1位置決め手段(第1位置決め工程)と第2位置決め手段(第2位置決め工程)とが実施され、各加工エリア20~22に向かうガラス板11a,11bの位置決めが行われる。
搬入エリア19の一方の側縁部58aには、前後方向へ延びる位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)が設定され、幅方向へ延びる位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)が設定されている。位置決め第1基準L1は、大サイズ(大面積)のガラス板11a(先に加工するガラス板11a)の幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を基準に仮想された前後方向へ直状に延びる仮想線となる。最外側縁は、例えば、ガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)が湾曲したカーブを描く場合、最も幅方向外方に位置する曲線の頂点となる。又、ガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)が前後方向へ直状に延びている場合、その側縁14が最外側縁となる。
位置決め第1基準L1には、ガラス板11a,11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を位置させる。ここで、最外側縁を位置決め第1基準L1に位置させるとは、最外側縁が位置決め第1基準L1に完全に一致する場合の他、最外側縁が位置決め第1基準L1の幅方向内方近傍(直近)に位置する場合、又は、最外側縁が位置決め第1基準L1の幅方向外方近傍(直近)に位置する場合を含む。
位置決め第2基準L2には、ガラス板11a,11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置させる。ここで、前後方向中心O1(中心線L2)を位置決め第2基準L2に位置させるとは、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2に完全に一致する場合の他、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2の前後方向前方近傍(直近)に位置する場合、又は、前後方向中心O1(中心線L2)が位置決め第2基準L2の前後方向後方近傍(直近)に位置する場合を含む。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、大容量ハードディスクに記憶した各ガラス板11a,11bの座標データを利用し、各ガラス板11a,11bの幅方向の寸法を算出し、算出したガラス板11a,11bの幅方向(Y軸方向)の寸法の相違に応じてそれらガラス板11a,11bの第1側縁14(一方の側縁)を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)を決定するとともに、決定した第1移動寸法に基づいて後記する第3サーボモータ61の軸の回転数(ガラス板11a,11bを幅方向へ第1移動寸法(第1移動距離)だけ移動させるための軸の回転数)を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した第1移動寸法及び決定した第3サーボモータ61の軸の回転数を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、大容量ハードディスクに記憶した各ガラス板11a,11bの座標データを利用し、各ガラス板11a,11bの前後方向(X軸方向)の寸法を算出し、算出した各ガラス板11a,11bの前後方向の寸法の相違に応じてそれらガラス板11a,11bの一方の側縁14の前後方向中心O1を位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア53の前後方向後方への第2移動寸法を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した第2移動寸法を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
コントローラ(ガラス板加工システム10)は、算出した各ガラス板11a,11bの前後方向の寸法に基づいて切込装置65及び研削装置129の前後方向への移動寸法(移動距離)を算出し、算出した移動寸法に基づいて第1サーボモータ34の軸の回転数(切込装置65及び研削装置129を前後方向へ移動寸法(移動距離)だけ移動させる軸の回転数)を決定する。コントローラ(ガラス板加工システム10)は、決定した移動寸法及び決定した第1サーボモータ34の軸の回転数を各ガラス板11a,11bのガラス板特定情報(ガラス板特定識別子)に関連付けた状態で大容量ハードディスクに記憶(格納)する。
搬入コンベア53は、図7~図9に示すように、前後方向(X方向)へ延びる複数の無限軌道であり、幅方向(Y方向)へ所定間隔離間して並んでいる。それら搬入コンベア53の発停や搬送距離を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。それら搬入コンベア53は、ガラス板11a,1bを搬入エリア19の後端部(搬入口)から前端部(搬出口)に向かって前後方向後方から前方へ搬送する。ストッパー54は、搬入エリア19の前端部に設置されて幅方向へ離間して並んでいる。ストッパー54には、それら搬入コンベア53によって搬入エリア19の後端部から前端部に向かって前方へ移動するガラス板11a,11bの前端縁16が当接する。ストッパー54には、接触センサー(図示せず)が設置されている。接触センサーは、コントローラに接続され、ガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー54への当接(接触)を検出し、前端縁16がストッパー54に当接すると、その当接信号をコントローラに送信する。
ローラー55は、複数のそれらが前後方向へ延びる軸59に回転可能に取り付けられ、又は、複数のそれらが前後方向へ延びる軸59に取り付けられて軸59とともに回転する。ローラー55は、それら軸59とともにそれら搬入コンベア53の間に設置されている。それらローラー55は、前後方向へ所定寸法離間して並ぶとともに幅方向へ所定寸法離間して並んでいる。それらローラー55は、幅方向へ向かって時計回り方向と反時計回り方向とへ回転し、ガラス板11a11bの下面13に当接してガラス板11a,11bを幅方向へ移動可能に保持する。それら軸59は、軸受けを介してその下方に位置する台座に取り付けられている。
それらローラー55のうちのローラー55aと軸59との間には、ローラー55aの回転抵抗を増加させる抵抗板(ゴムリング)(図示せず)が取り付けられている。ローラー55aは、抵抗板(ゴムリング)によって軸59との抵抗が増加し、ローラー55aに回転抵抗を超える回転力を与えなければローラー55aが回転することはなく、ローラー55aの自由な回転が抵抗板によって阻止されている。それらローラー55の上にガラス板11a,11bが載置された場合、回転抵抗の大きいローラー55aによってガラス板11a,11bの幅方向への自由な移動が阻止される。尚、それらローラー55のうちの少なくとも1つのローラー55と軸59との間に抵抗板(ゴムリング)が取り付けられていればよい。
それらローラー昇降機構56は、軸59を取り付けた台座の下方に設置され、幅方向へ所定寸法離間して並んでいる。それらローラー昇降機構56にはエアシリンダーが使用され、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によって台座とともにそれら軸59及びそれらローラー55が上下方向へ昇降する。ローラー昇降機構56(それらエアシリンダー)の上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、ローラー昇降機構56を利用してローラー55(台座及び軸59)を昇降させる。
尚、搬入コンベア53がガラス板11a,11bを搬送中では、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってそれらローラー55(台座及び軸59)がそれら搬入コンベア53の下方へ下降し、それらローラー55がガラス板11a,11bの下面13に当接しない。ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってそれらローラー55(台座及び軸59)が上昇すると、ローラー55の周縁部の一部がそれら搬入コンベア53の上方へ露出し、それらローラー55によってガラス板11a,11bが搬入コンベア53の上方へ持ち上げられる。
移動機構57は、それら搬入コンベア53及びそれらローラー55の上方に位置するロッド60と、ロッド60に設置(内蔵)された第3サーボモータ61と、ロッド60に設置(内蔵)されて第3サーボモータ61の軸に連結された送りネジ(送りネジ機構)(図示せず)と、ロッド60から下方へ延びる移動アーム62と、移動アーム62の下端部に設置された当接部材63とを備えている。
ロッド60は、第1ピラー26aの後面に取り付けられて幅方向へ延びている。移動アーム62は、送りネジに移動可能に設置され、第3サーボモータ61の軸の回転による送りネジの回転によって、ロッド60に沿って幅方向の一方と他方とへ直線移動する。当接部材63は、移動アーム62の幅方向への移動に伴って移動アーム62とともに幅方向の一方と他方とへ直線移動する。当接部材63は、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によって上昇したローラー55がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態で、ガラス板11a,11bの他方の側縁15に当接し、ガラス板11a,11bが幅方向へ移動するようにガラス板11a,11bを幅方向へ押圧する。第3サーボモータ61の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
図10は、切込加工テーブル64及び研削加工テーブル128の上面図であり、図11は、切込加工テーブル64及び研削加工テーブル128の側面図である。図12は、切込加工テーブル64及び研削加工テーブル128の移動を説明する図であり、図13は、切込加工エリア20に設置された一例として示す切込装置65の側面図である。図14は、切込装置65の正面図であり、図15は、切込装置65の上面図である。図10,11では、前後方向(X軸方向)を矢印X、幅方向(Y軸方向)を矢印Yで示し、上下方向(Z軸方向)を矢印Zで示す。
切込加工エリア20は、搬入エリア19において位置決めされたガラス板11a,11bを載置する切込加工テーブル64(切込加工台)と、切込加工テーブル64に載置されたガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)に外形切出線K1(切込線)を入れる切込装置65(切断装置)とを備えている。
切込加工テーブル64は、システム台25の床面に固定された幅方向へ長いベースレーン67aの上に設置されている。切込加工テーブル64は、第1移動機構68aを利用し、位置決めされたガラス板11a,11bを載置した状態で幅方向へ移動する。第1移動機構68aは、走行ガイドレール69aと、送りネジ70a(ボールネジ)と、第4サーボモータ71と、ガイドシュー72aと、スライドブロック73a(ハウジングナット)とから形成されている。
それら走行ガイドレール69aは、ベースレーン67aの上面に設置されて幅方向へ延びている。送りネジ70a(ボールネジ)は、ベースレーン67aの上面であって走行ガイドレール69aの側方に設置されて幅方向へ延びている。第4サーボモータ71は、ベースレーン67aに設置され、切込加工テーブル64を幅方向へ往復動させる。第4サーボモータ71の軸には、送りネジ70aの他方の端部が連結されている。
送りネジ70aは、ベースレーン67aに固定された軸受け(図示せず)に回転可能に支持されている。ガイドシュー72aは、切込加工テーブル64の下面に取り付けられて幅方向へ延びている。ガイドシュー72aは、走行ガイドレール69aに摺動可能に嵌合している。スライドブロック73a(ハウジングナット)は、切込加工テーブル64の下面であってガイドシュー72aの間に取り付けられている。スライドブロック73aは、送りネジ70aに回転可能に螺着されている。
第4サーボモータ71の軸が時計回り方向へ回転すると、送りネジ70aが時計回り方向へ回転し、送りネジ70aの時計回り方向への回転によってスライドブロック73aが切込加工エリア20の第2側縁部58b(他方の側縁部)から第1側縁部58a(一方の側縁部)に向かって送りネジ70aを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック73aの移動によって切込加工テーブル64が切込加工エリア20の第2側縁部58bから第1側縁部58aに向かって幅方向へ移動する。逆に、第4サーボモータ71の軸が反時計回り方向へ回転すると、送りネジ70aが反時計回り方向へ回転し、送りネジ70aの反時計回り方向への回転によってスライドブロック73aが切込加工エリア20の第1側縁部58a(一方の側縁部)から第2側縁部58b(他方の側縁部)に向かって送りネジ70aを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック73aの移動によって切込加工テーブル64が切込加工エリア20の第1側縁部58aから第2側縁部58bに向かって幅方向へ移動する。
切込装置65は、切込治具74と、エアシリンダー75及び第5サーボモータ76とを備えている。切込治具74は、切込カッターホイール77と、切込カッターホルダー78(切込ホルダー)と、カッター昇降軸79と、カッター昇降ガイド80とから形成されている。切込カッターホイール77は、ベアリング(図示せず)を介して切込カッターホルダー78に連結され、介在するベアリングの軸心に沿って自在に回転する。切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)に外形切出線K1を形成する。
切込カッターホルダー78は、切込カッターホイール77の直上に位置してカッターホイール77に連結され、カッターホイール77を支持する。カッター昇降軸79は、切込カッターホルダー78の直上に位置してカッターホルダー78に連結され、カッターホルダー78を支持する。カッター昇降ガイド80は、カッター昇降軸79の直上に位置してカッター昇降軸79に連結され、カッター昇降軸79を支持する。切込治具74(エアシリンダー75を含む)は、エアシリンダー75の直上に位置して切込治具74を回転可能に支持する支持軸81に連結されている。支持軸81は、その直上に位置するブラケット82に取り付けられている。ブラケット82(切込装置65)は、前後方向(X軸方向)へ前進後退(直線移動)する既述の搬送機構24の第1移動ユニット28に連結されている。
エアシリンダー75は、カッター昇降軸79の直上に設置されている。エアシリンダー75は、切込カッターホイール77(切込カッターホルダー78)を上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させ、ガラス板11a,11bの縁部66bへの外形切出線K1(切込線)の形成時にカッターホイール77をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させてカッターホイール77に切込圧(下方への押圧力)を加える(付与する)。第5サーボモータ76は、その軸がタイミングベルト83を介して支持軸81に連結されている。第5サーボモータ76は、切込治具74(切込カッターホイール77)の切込方向の向きを(XY平面に直交する軸まわりの角度)を調整する。
切込装置65では、コントローラから送信されたNC制御信号に基づいて第5サーボモータ76の制御部がモータ76の軸を回転させ、切込治具74(切込カッターホイール77)をNC制御し、NC制御に従って切込治具74(切込カッターホイール77)がガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)に加工したい形状どおりの外形切出線K1(切込線)を形成する(入れる)。第4及び第5サーボモータ71,76の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
図16は、折割加工テーブル84の上面図であり、図17は、折割加工テーブル84の側面図である。折割加工エリア21は、搬入エリア19において位置決めされるとともに切込加工エリア20において切込加工が行われた後のガラス板11a,11bを載置する折割加工テーブル84(折割加工台)と、折割加工テーブル84に載置されたガラス板11a,11bの外形切出線K1(切込線)の外側に位置する縁部66b(周縁部)を折割る折割装置85(図18~図24参照)と、ガラス板を支持する支持装置86(図25,26参照)とを備えている。
折割加工テーブル84は、幅方向(Y軸方向)へ走行するベルトコンベア87と、ベルトコンベア87を走行させるコンベア駆動モータ88とから形成され、システム台25の床面に固定されたベース盤の上に設置されている。ベルトコンベア87は、幅方向へ延びるベルト89と、ベルト89を支持する複数のプーリ90及びキャリアローラ91と、ベルト89やプーリ90、キャリアローラ91を支持するコンベアフレーム92とから形成されている。ベルトコンベア87には、切込加工後のガラス板11a,11bが載置される。ベルトコンベア87は、折割装置85によって折り割られたガラス板11a,11bの縁部66bを幅方向の他方(第1側縁部58aから第2側縁部58b)へ搬送し、ガラス板11a,11bの折割りされた縁部66bをダストボックス(図示せず)に廃棄する。
コンベア駆動モータ88は、その軸がタイミングベルトによってプーリ90に連結されている。コンベア駆動モータ88の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。コンベア駆動モータ88の軸の回転速度(ベルトの走行速度)は、事前に設定され、回転速度(ベルトの走行速度)がコンベア駆動モータ88の特定情報に関連付けられた状態でコントローラの大容量ハードディスクに記憶(格納)されている。コンベア駆動モータ88の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数で駆動モータ88を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、駆動モータ88の駆動を停止させる。コンベア駆動モータ88の軸が時計回り方向へ回転すると、その回転がタイミングベルトを介してプーリ90に伝達され、プーリ90が時計回り方向へ回転し、プーリ90の回転によってベルト89が幅方向の他方に向かって走行する。
図18は、折割装置85の側面図であり、図19は、折割装置85の正面図である。図20は、折割装置85の上面図であり、図21,22は、折割装置85の拡大正面図である。図23は、第1及び第2折割治具94a,94bの部分破断側面図である。図24は、第1及び第2折割治具94a,94bの正面図である。図21では、折割カッターホイール103が下降し、第1及び第2押圧部材105a,105bが上昇した状態を示す。図22は、折割カッターホイール103が上昇し、第1及び第2押圧部材105a,105bが下降した状態を示す。
折割装置85は、幅方向へ離間する2台の第1折割装置85a及び第2折割装置85bから形成されている。第1折割装置85aは、第1ガイドフレーム30に連結され、第2折割装置85bは、懸垂フレーム93に連結されている。懸垂フレーム93は、第2ガイドフレーム35の側部に連結されている。第1折割装置85aは、第1折割治具94a(折割治具)と、第6サーボモータ95(X軸サーボモータ)及びX軸第1アクチュエーター96aと、第7サーボモータ97(Y軸サーボモータ)及びY軸第1アクチュエーター98aと、X軸第1アクチュエーターフレーム99a及びY軸第1アクチュエーターフレーム99cとを有する。X軸第1アクチュエーターフレーム99aとY軸第1アクチュエーターフレーム99cとは、それらの一端部において一連に繋がっている。
第2折割装置85bは、第2折割治具94b(折割治具)と、第8サーボモータ100(X軸サーボモータ)及びX軸第2アクチュエーター96bと、第9サーボモータ101(Y軸サーボモータ)及びY軸第2アクチュエーター98bと、X軸第2アクチュエーターフレーム99b及びY軸第2アクチュエーターフレーム99dとを有する。X軸第2アクチュエーターフレーム99bとY軸第2アクチュエーターフレーム99dとは、それらの一端部において一連に繋がっている。
第1及び第2折割装置85a,85bの第1及び第2折割治具94a,94bは、図21,22に示すように、折割カッターホルダー102と、折割カッターホイール103と、ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)と、外形切出線K1(切込線)及び端切線K2が形成されたガラス板11a,11bの本体部66a(外形切出線K1の内側に延びるガラス板11a,11b)を下方へ押圧する第1押圧部材105aと、外形切出線K1(切込線)及び端切線K2が形成されたガラス板11a,11bの縁部66b(外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11b)を下方へ押圧する第2押圧部材105bと、第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)と、第2押圧部材昇降機構106b(第昇降機構)とから形成されている。
折割カッターホルダー102は、折割カッターホイール103の上方に位置して折割カッターホイール103を支持する。折割カッターホルダー102は、図23,24に示すように、連結部を備えたホルダー本体107と、ホルダー本体107の先端に取り付けられたホルダーヘッド108とを有する。
折割カッターホイール103は、加工対象のガラス板11a,11bの縁部66b(外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66b)に端切線K2(スクライブ)を形成する(入れる)。折割カッターホイール103は、転動軸111を介してホルダーヘッド108の先端に回転(転動)可能に取り付けられ、転動軸111を中心にその周縁112が転動する。折割カッターホイール103の上下方向へ延びるカッターホイール軸線O3は、折割カッターホルダー102(ホルダー本体107)の上下方向へ延びるカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯している(ズレている)。カッターホルダー中心軸線O2に対するカッターホイール軸線O3の幅方向への離間寸法S(偏芯寸法)は、0.5~2mmの範囲にある。
ホルダーヘッド108は、ベアリング110を介してホルダー本体107に連結され、介在するベアリング110の軸心に沿って自在に回転し、折割カッターホルダー102のカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(θ方向)へ360°回転可能である。ホルダーヘッド108は、カッターホルダー中心軸線O2を中心に時計回り方向及び反時計回り方向へ回転する。ホルダーヘッド108が回転することで、折割カッターホルダー102に対して折割カッターホイール103(カッターホルダー中心軸線O2に対して偏芯するカッターホイール軸線O3を有する折割カッターホイール103)がカッターホイール軸線O3の周り方向へ360°回転可能である。折割カッターホイール103は、カッターホルダー中心軸線O2を中心に時計回り方向及び反時計回り方向へ回転する。
折割カッターホイール103は、そのカッターホイール軸線O3がカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯しているから、第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)がガラス板11a,11bの上面12を所定の方向へ走行(移動)したときに、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向くキャスター効果を発揮する。
ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)は、ホルダー本体107の直上に設置され、折割カッターホルダー102(ホルダー本体107)の連結部113に連結されている。ホルダー昇降機構104は、固定部材によってブラケット114に固定されている。ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)には、エアシリンダーが使用されている。ホルダー昇降機構104(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具94a,94bの折割カッターホルダー102(折割カッターホイール103)を上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。ホルダー昇降機構104(エアシリンダー)は、ガラス板11a,11bの縁部66bに対する折割加工時に折割カッターホイール103をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、カッターホイール103に端切圧(下方への押圧力)を加える(付与する)。ホルダー昇降機構の上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。
第1押圧部材105aは、ゴム弾性を有するゴム又は合成樹脂から作られている。第1押圧部材105aは、第2押圧部材105bの外側近傍に位置して第2押圧部材105bの周り方向へ延在している。第1押圧部材105aは、ガラス板11a,1bの上面12に当接する所定面積の第1押圧面115aを有する。第1押圧面115aは、第2押圧部材105bを取り囲む半円環状に成形されている。
第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)は、第1押圧部材105aの幅方向側方に位置し、固定部材によってブラケット114に固定されている。第1押圧部材昇降機構106aには、エアシリンダーが使用されている。第1押圧部材昇降機構106a(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具94a,94bの第1押圧部材105aを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。
第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部66bに対する折割加工時に第1押圧部材105aをガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、第1押圧部材105aに下方への押圧力を加える(付与する)。第1押圧部材105aの上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。一方のブラケット114は、X軸第1アクチュエーターフレーム99a及びY軸第1アクチュエーターフレーム99cに摺動可能に取り付けらている。
第2押圧部材105bは、ゴム弾性を有するゴム又は合成樹脂から作られている。第2押圧部材105bは、折割カッターホイール103の外側近傍に位置して折割カッターホイール103の周り方向へ延在している。第2押圧部材105bは、ガラス板11a,1bの上面12に当接する所定面積の第2押圧面115bを有する。第2押圧面115bは、折割カッターホイール103を取り囲む円環状に成形されている。第2押圧部材105bの中央には、上下方向へ貫通する貫通孔116が穿孔(形成)されている。
第2押圧部材昇降機構106b(第3昇降機構)は、第2押圧部材105bの幅方向側方に位置し、固定部材によってブラケット114に固定されている。第2押圧部材昇降機構106bには、エアシリンダーが使用されている。第2押圧部材昇降機構106b(エアシリンダー)は、第1及び第2折割治具94a,94bの第2押圧部材105bを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。第2押圧部材昇降機構106b(第3昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部66bに対する折割加工時に第2押圧部材105bをガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させ、第2押圧部材105bに下方への押圧力を加える(付与する)。第2押圧部材105bの上昇寸法や下降寸法は、事前に設定されている。他方のブラケット114は、X軸第2アクチュエーターフレーム99b及びY軸第2アクチュエーターフレーム99dに摺動可能に取り付けられている。ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)の発停を制御する制御部、第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)の発停を制御する制御部、第2押圧部材昇降機構106b(第3昇降機構)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
第6サーボモータ95(X軸サーボモータ)は、X軸第1アクチュエーターフレーム99aに設置され、その軸がX軸第1アクチュエーター96aに連結されている。X軸第1アクチュエーター96aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第6サーボモータ95の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第1アクチュエーター96aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第1折割装置85aの第1折割治具94aがX軸第1アクチュエーターフレーム99aに沿って前後方向前方に向かって移動し、第6サーボモータ95の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第1アクチュエーター96aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第1折割装置85aの第1折割治具94aがX軸第1アクチュエーターフレーム99aに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第7サーボモータ97(Y軸サーボモータ)は、Y軸第1アクチュエーターフレーム99cに設置され、その軸がY軸第1アクチュエーター98aに連結されている。Y軸第1アクチュエーター98aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第7サーボモータ97の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第1アクチュエーター98aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第1折割装置85aの第1折割治具94aがY軸第1アクチュエーターフレーム99cに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第7サーボモータ97の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第1アクチュエーター98aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第1折割装置85aの第1折割治具94aがY軸第1アクチュエーターフレーム99cに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。第6及び第7サーボモータ95,97の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
第8サーボモータ100(X軸サーボモータ)は、X軸第2アクチュエーターフレーム99bに設置され、その軸がX軸第2アクチュエーター96bに連結されている。X軸第2アクチュエーター96bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第8サーボモータ100の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第2アクチュエーター96bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第2折割装置85bの第2折割治具94bがX軸第2アクチュエーターフレーム99bに沿って前後方向前方に向かって移動し、第8サーボモータ100の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第2アクチュエーター96bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第2折割装置85bの第2折割治具94bがX軸第2アクチュエーターフレーム99bに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第9サーボモータ101(Y軸サーボモータ)は、Y軸第2アクチュエーターフレーム99dに設置され、その軸がY軸第2アクチュエーター98bに連結されている。Y軸第2アクチュエーター98bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第9サーボモータ101の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第2アクチュエーター98bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第2折割装置85bの第2折割治具94bが第2アクチュエーターフレーム99dに沿って幅方向の一方に向かって移動し、第9サーボモータ101の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第2アクチュエーター98bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ブラケット114とともに第2折割装置85bの第2折割治具94bがY軸第2アクチュエーターフレーム99dに沿って幅方向の他方に向かって移動する。第8及び第9サーボモータ100,101の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
図25は、支持装置86を露出させた状態で示す折割加工テーブル84の上面図であり、図26は、正面から支持装置86を見た折割加工テーブル84の正面図である。支持装置86は、幅方向へ離間する2台の第1支持装置86a及び第2支持装置86bから形成されている。第1及び第2支持装置86a,86bは、ガイドフレーム117に連結されている。
第1支持装置86aは、第1支持部材118a及び第2支持部材118bと、第2支持部材118bを上下方向へ昇降させる第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)と、第10サーボモータ120(X軸サーボモータ)及びX軸第3アクチュエーター121aと、第11サーボモータ122(Y軸サーボモータ)及びY軸第3アクチュエーター123aと、X軸第3アクチュエーターフレーム124a及びY軸第3アクチュエーターフレーム124cとを有する。
第2支持装置86bは、第1支持部材118a及び第2支持部材118bと、第2支持部材118bを上下方向へ昇降させる第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)と、第12サーボモータ125(X軸サーボモータ)及びX軸第4アクチュエーター121bと、第13サーボモータ126(Y軸サーボモータ)及びY軸第4アクチュエーター123bと、X軸第4アクチュエーターフレーム124b及びY軸第4アクチュエーターフレーム124dとを有する。
第1支持部材118aは、第2支持部材118bの径方向内方に位置し、ガラス板11a,11bの下面13を支持する所定面積の第1支持面127aを有する。第1支持面127aは、平坦な真円状に成形されている。第2支持部材118bは、第1支持部材118aの径方向外方に位置し、ガラス板11a,11bの下面13を支持する所定面積の第2支持面127bを有する。第2支持面127bは、第1支持部材118a(第1支持面127a)を取り囲む平坦な円環状に成形されている。
第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)は、第2支持部材118bの直下に位置し、固定部材によってガイドフレーム117に固定されている。第2支持部材昇降機構119には、エアシリンダーが使用されている。第2支持部材昇降機構119(エアシリンダー)は、第1及び第2支持装置86a,86bの第2支持部材118bを上下方向(Z軸方向)へ昇降(上下動)させる。第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)は、ガラス板11a,11bの縁部66bに対する折割加工時に第2支持部材118bをガラス板11a,11bの下面13から下降させ、ガラス板11a,11bの下面13と第2支持面127bとの間に間隙(第1支持面127aと第2支持面127bとの間に段差)を作る。第2支持部材118bの下降寸法は、事前に設定されている。
第2支持部材昇降機構119(第4昇降機構)の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第2支持部材昇降機構119の制御部は、コントローラから昇降信号を受信すると、第2支持部材昇降機構119(エアシリンダー)を利用して第2支持部材118bを昇降させる。
第10サーボモータ120(X軸サーボモータ)は、X軸第3アクチュエーターフレーム124aに設置され、その軸がX軸第3アクチュエーター121aに連結されている。X軸第3アクチュエーター121aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第10サーボモータ120の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第3アクチュエーター121aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第1支持装置86aがX軸第3アクチュエーターフレーム124aに沿って前後方向前方に向かって移動し、第10サーボモータ120の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第3アクチュエーター121aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第1支持装置86aがX軸第3アクチュエーターフレーム124aに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第11サーボモータ122(Y軸サーボモータ)は、Y軸第3アクチュエーターフレーム124cに設置され、その軸がY軸第3アクチュエーター123aに連結されている。Y軸第3アクチュエーター123aは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第11サーボモータ122の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第3アクチュエーター123aのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第1支持装置86aがY軸第3アクチュエーターフレーム124cに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第11サーボモータ122の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第3アクチュエーター123aのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第1支持装置86aがY軸第3アクチュエーターフレーム124cに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。尚、第1支持装置86aは、第1折割装置85a(第1折割治具94a)と同期(シンクロ)して前後方向及び幅方向(水平方向)へ移動する。第10及び第11サーボモータ120,122の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
第12サーボモータ125(X軸サーボモータ)は、X軸第4アクチュエーターフレーム124bに設置され、その軸がX軸第4アクチュエーター121bに連結されている。X軸第4アクチュエーター121bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第12サーボモータ125の軸が時計回り方向へ回転すると、X軸第4アクチュエーター121bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第2支持装置86bがX軸第4アクチュエーターフレーム124bに沿って前後方向前方に向かって移動し、第12サーボモータ125の軸が反時計回り方向へ回転すると、X軸第4アクチュエーター121bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第2支持装置86bがX軸第4アクチュエーターフレーム124bに沿って前後方向後方に向かって移動する。
第13サーボモータ126(Y軸サーボモータ)は、Y軸第4アクチュエーターフレーム124dに設置され、その軸がY軸第4アクチュエーター123bに連結されている。Y軸第4アクチュエーター123bは、ネジ部とガイド部とを有する(図示せず)。第13サーボモータ126の軸が時計回り方向へ回転すると、Y軸第4アクチュエーター123bのネジ部が時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第2支持装置86bがY軸第4アクチュエーターフレーム124dに沿って幅方向の一方へ向かって移動し、第13サーボモータ126の軸が反時計回り方向へ回転すると、Y軸第4アクチュエーター123bのネジ部が反時計回り方向へ回転し、ネジ部が反時計回り方向へ回転すると、ガイドフレーム117とともに第2支持装置86bがY軸第4アクチュエーターフレーム124dに沿って幅方向の他方へ向かって移動する。尚、第2支持装置86bは、第2折割装置85b(第2折割治具94b)と同期(シンクロ)して前後方向及び幅方向(水平方向)へ移動する。第12及び第13サーボモータ125,126の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
図27は、研削加工エリア22に設置された一例として示す研削装置129の正面図であり、図28は、研削装置129の側面図である。図29は、研削装置129の上面図である。研削加工エリア22は、搬入エリア19において位置決めされ、切込加工エリア20において切込加工が行われるとともに折割加工エリア21において折割加工が行われた後のガラス板11a,11bを載置する研削加工テーブル128(研削加工台)と、研削加工テーブル128に載置されたガラス板11a,11bの本体部66aの縁(周縁)を研削する研削装置129(研削機構)とを備えている。
研削加工テーブル128は、システム台25の床面に固定された幅方向へ長いベースレーン67bの上に設置されている(図10参照)。研削加工テーブル128は、ガラス板11a,11bの下面13を吸着保持するテーブル吸盤130(吸着パッド)と、テーブル吸盤130の直下に位置する磁石131と、テーブル吸盤130を支持する支柱132と、テーブル吸盤130を負圧にしてテーブル吸盤に吸着力を付与するバキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)(図示せず)とを有する。バキューム機構の発停を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
テーブル吸盤130(吸着パッド)は、支柱132の上部に所定の連結手段によって着脱可能に連結・固定されている。テーブル吸盤130は、ニトリルゴムや天然ゴム、ポリウレタンゴム等のゴム系素材から作られて所定の面積を有する。磁石131は、支柱132の上部であって支柱132の中央部に所定の連結手段によって着脱可能に連結・固定されている。磁石131は、所定面積の吸着面134を有し、吸着面134が所定面積のテーブル吸盤130の中央133の直下に位置している。吸着面134は、円形を呈する水平方向へ扁平なフラット面(扁平面)である。
磁石131には、上下方向へ長い円柱状の永久磁石が使用される。永久磁石には、フェライト磁石、アルニコ磁石や鉄クロムコバルト磁石等の合金磁石、ネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石等の希土類磁石を利用することができる。永久磁石(磁石131)には、図示はしていないが、鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成されている。鉄製キャップによって永久磁石(磁石131)に磁束を誘導するヨークを形成することで、永久磁石(磁石131)の吸着力が増加する。尚、永久磁石(磁石131)に鉄製キャップが被せられておらず、永久磁石(磁石131)にヨークが形成されていなくてもよい。
又、磁石131には、電磁石を使用することができる。電磁石には、鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成される。鉄製キャップによって電磁石(磁石131)に磁束を誘導するヨークを形成することで、電磁石(磁石131)の吸着力が増加する。尚、電磁石(磁石131)に鉄製キャップが被せられておらず、電磁石(磁石131)にヨークが形成されていなくてもよい。
電磁石(磁石131)には、直流電源(図示せず)から電気が給電(通電)される。電磁石(磁石131)への給電(通電)を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。支柱132は、上下方向へ長い円柱状に成形され、その下端部が所定の連結手段によって研削加工テーブル128に着脱可能に連結・固定されている。支柱132の上部側面には、バキューム機構(エアー吸引装置)(エアーバキュームポンプ)に接続する接続継手135(ニップル)が取り付けられている。
研削加工テーブル128は、第2移動機構68bを利用し、位置決めされたガラス板11a,11bを載置した状態で幅方向へ移動する。尚、研削加工テーブル128の移動に伴って研削加工テーブル128に連結・固定された支柱132(テーブル吸盤130)が幅方向へ移動する。第2移動機構68bは、走行ガイドレール69bと、送りネジ70b(ボールネジ)と、第14サーボモータ136と、ガイドシュー72bと、スライドブロック73b(ハウジングナット)とから形成されている。
それら走行ガイドレール69bは、ベースレーン67bの上面に設置されて幅方向へ延びている。送りネジ70b(ボールネジ)は、ベースレーン67bの上面であって走行ガイドレール69bの側方に設置されて幅方向へ延びている。第14サーボモータ136は、ベースレーン67bに設置され、研削加工テーブル128を幅方向へ往復動させる。第14サーボモータ136の軸には、送りネジ70bの他方の端部が連結されている。
第14サーボモータ136の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。第14サーボモータ136の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度で第14サーボモータ136を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、第14サーボモータ136の駆動を停止させる。
送りネジ70bは、ベースレーン67bに固定された軸受け(図示せず)に回転可能に支持されている。ガイドシュー72bは、研削加工テーブル128の下面に取り付けられて幅方向へ延びている。ガイドシュー72bは、走行ガイドレール69bに摺動可能に嵌合している。スライドブロック73b(ハウジングナット)は、研削加工テーブル128の下面であってガイドシュー72bの間に取り付けられている。スライドブロック73bは、送りネジ70bに回転可能に螺着されている。
第14サーボモータ136の軸が時計回り方向へ回転すると、送りネジ70bが時計回り方向へ回転し、送りネジ70bの時計回り方向への回転によってスライドブロック73bが研削加工エリア22の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって送りネジ70bを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック73bの移動によって研削加工テーブル128(テーブル吸盤130)が研削加工エリア22の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって幅方向へ移動する。
第14サーボモータ136の軸が反時計回り方向へ回転すると、送りネジ70bが反時計回り方向へ回転し、送りネジ70bの反時計回り方向への回転によってスライドブロック73bが研削加工エリア22の一方の側縁部58aから他方の側縁部58bに向かって送りネジ70bを幅方向へ移動するとともに、スライドブロック73bの移動によって研削加工テーブル128(テーブル吸盤130)が研削加工エリア22の一方の側縁部58aから他方の側縁部58bに向かって幅方向へ移動する。
尚、第14サーボモータ136は、切込加工エリア20の第4サーボモータ71と同期して駆動し、切込加工テーブル64の切込加工エリア20の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aへの移動に同期(シンクロ)して研削加工テーブル128(テーブル吸盤130)が研削加工エリア22の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって移動する。又、切込加工テーブル64の切込加工エリア20の一方の側縁部58aから他方の側縁部58bへの移動に同期(シンクロ)して研削加工テーブル128(テーブル吸盤130)が研削加工エリア22の一方の側縁部58aから他方の側縁部58bに向かって移動する。第14サーボモータ136の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
研削装置129(研削機構)は、研削治具137と、第15サーボモータ138(研削Z軸サーボモータ)と、第16サーボモータ139(昇降サーボモータ)と、第17サーボモータ140(切込サーボモータ)と、研削ホイール昇降ネジ141と、研削ホイール切込ネジ142とを備えている。研削治具137は、研削ホイール143と、研削ホルダー144と、カバー145と、スピンドルモータ146とから形成されている。研削ホイール143は、所定の直径を有する円盤状に成形され、その外周面によってガラス板11a,1bの本体部66aの縁(周縁)を研削する。
研削ホルダー144は、研削ホイール143の直上に位置して研削ホイール143を回転可能に支持する。カバー145は、研削ホイール143の直下に位置して研削ホイール143全体を包被する。カバー145は、研削治具137に着脱可能に取り付けられている。カバー145には、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(周縁)を挿入するスリット147が形成されている。スピンドルモータ146は、研削ホイール143(研削ホルダー144)の直上に位置し、モータハウジング148に設置・収容されている。スピンドルモータ146は、その軸が研削ホイール143の中心に連結されている。スピンドルモータ146の軸の回転によって研削ホイール143が回転する。
モータハウジング148は、ブラケット149を介して走行フレーム32に固定されている。スピンドルモータ146の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。スピンドルモータ146の制御部は、コントローラから駆動信号を受信すると、所定の回転数及び回転速度でスピンドルモータ146を駆動させ、コントローラから停止信号を受信すると、スピンドルモータ146の駆動を停止させる。
第15サーボモータ138(研削Z軸サーボモータ)は、研削治具137の後方近傍に位置し、ブラケット149を介して走行フレーム32に連結・固定されている。第15サーボモータ138は、その軸がモータハウジング148の支持軸に連結されている。第15サーボモータ138は、研削ホイール143の外周面がガラス板11a,11bの本体部66aの縁(周縁)に平行に当接するように、研削ホイール143の軸方向の姿勢(軸まわりの角度)を微調整する。
第16サーボモータ139(昇降サーボモータ)は、モータハウジング148(スピンドルモータ146)の幅方向外方近傍に位置し、モータハウジング148に連結・固定されている。第16サーボモータ139は、その軸が研削ホイール昇降ネジ141に連結され、研削ホイール昇降ネジ141を回転させる。第16サーボモータ139は、ガラス板11a,11bの厚み寸法に応じて研削ホイール143(モータハウジング148)を上下動させ、研削ホイール143の高さがガラス板11a,11bの本体部66aの縁の高さに一致して研削ホイール143の外周面がガラス板11a,11bの本体部66aの縁に当接するように、研削ホイール143の高さを微調整する。
尚、ガラス板11a,11bの加工を開始する初期設定において、研削ホイール143の取付基準面から溝の中心までの距離がコントローラに入力される。コントローラは、入力された距離に基づいて第16サーボモータ139の軸の回転数を算出し、算出した回転数を第16サーボモータ139の制御部に送信する。第16サーボモータ139の制御部は、コントローラから受信した回転数で第16サーボモータ139の軸を回転させる。第16サーボモータ139の軸が時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール昇降ネジ141が時計回り方向へ回転しつつ昇降ネジ141が下降し、それによって研削ホイール143(モータハウジング148)が下降する。
第16サーボモータ139の軸が反時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール昇降ネジ141が反時計回り方向へ回転しつつ昇降ネジ141が上昇し、それによって研削ホイール143(モータハウジング148)が上昇する。加工するガラス板11a,11bの厚み寸法が同一である限り、研削ホイール143の高さの微調整を一度設定すれば、それ以降の調整は行われない。
第17サーボモータ140(切込サーボモータ)は、第16サーボモータ139(昇降サーボモータ)の直下であってモータハウジング148(スピンドルモータ146)の幅方向外方近傍に位置し、モータハウジング148に連結・固定されている。第17サーボモータ140は、その軸が研削ホイール切込ネジ142に連結され、研削ホイール切込ネジ142を回転させる。第17サーボモータ140は、研削ホイール143の外周面直径に応じて研削ホイール143(モータハウジング148)を幅方向へ移動させ、研削ホイール143の外周面がガラス板11a,11bの本体部66aの縁(周縁)に当接するように、研削ホイール143の切込深さを微調整する。第15~第17サーボモータ138~140の発停や回転数、回転速度を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。
尚、ガラス板11a,11bの加工を開始する初期設定において、研削ホイール143の径(直径)がコントローラに入力される。コントローラは、入力された研削ホイール143の径(直径)に基づいて第17サーボモータ140の軸の回転数を算出し、算出した回転数を第17サーボモータ140の制御部に送信する。第17サーボモータ140の制御部は、コントローラから受信した回転数で第17サーボモータ140の軸を回転させる。第17サーボモータ140の軸が時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール切込ネジ142が時計回り方向へ回転しつつネジ142が前後方向後方へ移動し、それによって研削ホイール143(モータハウジング148)が前後方向後方へ移動する。
第17サーボモータ140の軸が反時計回り方向へ所定の回転数で回転すると研削ホイール切込ネジ142が反時計回り方向へ回転しつつネジ142が前後方向前方へ移動し、それによって研削ホイール143(モータハウジング148)が前後方向前方へ移動する。研削ホイール143の径(直径)が同一である限り、研削ホイール143の前後方向の位置の微調整を一度設定すれば、それ以降の調整は行われない。
搬出エリア23には、搬出コンベア150が設置されている。搬出エリア23は、システム台25の床面から上方へ延びる脚部(支柱)によって支持されている。搬出コンベア150は、前後方向(X方向)へ延びる複数の無限軌道であり、幅方向(Y方向)へ所定間隔離間して並んでいる。それら搬出コンベア150の発停や搬送距離を制御する制御部は、インターフェイス(有線又は無線)(図示せず)を介してコントローラに接続されている。それら搬出コンベア150は、ガラス板11a,11bを搬出エリア23の後端部(搬入口)から前端部(搬出口)に向かって前後方向後方から前方へ搬送する。
以下、ガラス板11a,11bの加工(切込加工、折割加工、研削加工)の一例を説明する。加工開始時では、ガラス板第1ホルダー40aが搬入エリア19の上方に待機し、ガラス板第2ホルダー40bが切込加工エリア20の上方に待機しているとともに、ガラス板第3ホルダー40cが折割加工エリア21の上方に待機し、ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22の上方に待機している。
コントローラに接続されたモニターやディスプレイ、タッチパネル(出力装置)には、各種複数のガラス板画像が出力(表示)される。出力装置に出力(表示)された各種複数のガラス板画像から加工対象の特定のガラス板11a,11bをクリック(タップ)(選択)する。特定のガラス板11a,11bを選択すると、コントローラは、そのガラス板11a,11bに施す加工に対するNC制御プログラムを選択する。コントローラは、研削ホイール143の取付基準面から溝の中心までの距離の入力エリア、ガラス板11a,11bの前後方向の寸法入力エリア、研削ホイール143の径(直径)入力エリアを出力装置に出力(表示)する。
研削ホイール143の取付基準面から溝の中心までの距離の入力エリアに距離を入力し、研削ホイール143の径(直径)入力エリアに径を入力した後、出力装置に出力(表示)された入力ボタンをクリック(タップ)する。距離、径が入力されると、コントローラは、第16サーボモータ139を駆動して研削ホイール143(モータハウジング148)を上下動させ、研削ホイール143の高さを微調整するとともに、第17サーボモータ140を駆動して研削ホイール143(モータハウジング148)を幅方向へ移動させ、研削ホイール143の前後方向の位置を微調整する。それら微調整が終了した後、コントローラは、加工開始ボタンを出力装置に出力(表示)する。加工開始ボタンをクリック(タップ)すると、ガラス板11a,11bの加工が開始される。
選択された加工対象(加工前)のガラス板11a,11bが搬入エリア19に搬入される。尚、搬入エリア19では、第1位置決め手段(第1位置決め工程)と第2位置決め手段(第2位置決め工程)とが実施される。加工対象のガラス板11a,11bは、自動供給装置(図示せず)によって搬入エリア19の搬入コンベア53に自動的に供給される。自動供給装置には上面12及び下面13の面積が同一(大きさが同一)の加工対象の複数枚のガラス板11a,11bが上下方向へ積重ねられ、ガラス板11a,11bが1枚毎に自動供給装置から搬入コンベア53へ供給される。
搬入エリア19におけるガラス板11a,11bの位置決め手順の一例は、以下のとおりである。コントローラは、搬入コンベア53の制御部に搬送信号(ON信号)を送信し、前進信号(ON信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53を駆動させる。搬入エリア19に搬入されたガラス板11a,11bは、その下面13が搬入コンベア53に当接した状態で搬入コンベア53の上に載置される。ガラス板11a,11bは、その第1側縁14(一方の側縁14)(側縁14が湾曲する(カーブを描く)場合を含む)が搬入エリア19の一方の側縁部58aに並行し、その他方の側縁15が搬入エリア19の他方の側縁部58bに並行する。
搬入コンベア53の上に載置されたガラス板11a,11bは、搬入コンベア53によって搬入エリア19の後方から前方へ向かって前後方向前方へ次第に移動する。ガラス板11a,11bが搬入エリア19の後方から前方へ向かって移動し、ガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接すると、ストッパー54に設置された接触センサーがガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー54への当接を検出し、接触(当接)信号をコントローラに送信する。
接触信号を受信したコントローラは、搬入コンベア53の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53の駆動を停止させる。次に、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア53の前後方向後方への第2移動寸法を搬入コンベア53の制御部に送信するとともに、搬入コンベア53の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。
第2移動寸法及び後退信号(ON信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53を駆動させ、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させる。搬入コンベア53がガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させると、ガラス板11a,11bの幅方向の一方の側縁の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)が搬入エリア19における位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置する(第2位置決め手段(第2位置決め工程))。
ガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させた後、コントローラは、搬入コンベア53の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53の駆動を停止させる。次に、コントローラは、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構56の制御部は、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)を上昇させる。ローラー昇降機構56の上昇によってそれらローラー55が上昇し、ローラー55の周縁部の一部がそれら搬入コンベア53の上方へ露出し、上昇したそれらローラー55がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態でそれらローラー55がガラス板11a,11bを搬入コンベア53の上方へ持ち上げる。
ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の上昇が完了した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための移動機構57の幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)から算出した第3サーボモータ61の回転数を第3サーボモータ61の制御部に送信するとともに、第3サーボモータ61の制御部に正回転信号(ON信号)を送信する。第3サーボモータ61の回転数及び正回転信号(ON信号)を受信した制御部は、第3サーボモータ61を駆動させ、第3サーボモータ61の軸を所定の回転数だけ時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ61の軸の時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム62とともに当接部材63がその移動開始点から幅方向の一方へ次第に移動する。幅方向の一方へ移動する当接部材63がガラス板11a,11bの第2側縁15(他方の側縁)に当接し、当接部材63がガラス板11a,11bを幅方向の他方から一方へ移動させるようにガラス板11a,11bの第2側部15を幅方向へ押圧する。当接部材63に押圧されたガラス板11a,11bがローラ55上を幅方向の他方から一方へ向かって幅方向へ移動し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置する(第1位置決め手段(第1位置決め工程))。
当接部材63の幅方向の一方への移動が終了し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置すると、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61の駆動を停止させる。第3サーボモータ61の駆動が停止した後、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に逆回転信号(ON信号)を送信する。逆回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61を駆動させ、第3サーボモータ61の軸を所定の回転数だけ反時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ61の軸の反時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム62とともに当接部材63が幅方向の他方へ次第に移動し、当接部材63が移動開始点に戻る。当接部材63が移動開始点に戻った後、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61の駆動を停止させ、下降信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構56の制御部は、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)を下降させる。それらローラー昇降機構56が下降すると、第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされたガラス板11a,11bの下面13が搬コンベア53に当接する。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接した後、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を搬入エリア19における位置決め第2基準L2に位置させ、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によってガラス板11a,11bの幅方向の一方の側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を位置決め第2基準L2に位置させた後、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってローラー55とともにガラス板11a,11bを上昇させ、上昇したガラス板11a,11bの第2側縁15を移動機構57によって幅方向へ押圧移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置させるから、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの中心線L2)の位置に、後に加工する上下面12,13の面積が異なるガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの中心線L2)を正確に位置(一致)させることができ、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁の位置に、後に加工する上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁を正確に位置(一致)させることができる。
搬入エリア19におけるガラス板11a,11bの位置決め手順の他の一例は、以下のとおりである。コントローラは、搬入コンベア53の制御部に前進信号(ON信号)を送信し、前進信号(ON信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53を駆動させる。搬入エリア19に搬入されたガラス板11a,11bは、その下面13が搬入コンベア53に当接した状態で搬入コンベア53の上に載置される。搬入コンベア53の上に載置されたガラス板11a,11bは、搬入コンベア53によって搬入エリア19の後方(スタート位置)から前方へ向かって前後方向前方へ次第に移動する。ガラス板11a,11bが搬入エリア19の後方から前方へ向かって移動し、ガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接すると、ストッパー54に設置された接触センサーがガラス板11a,11bの前端縁16のストッパー54への当接を検出し、接触信号をコントローラに送信する。
接触信号を受信したコントローラは、搬入コンベア53の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53の駆動を停止させる。次に、コントローラは、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構56の制御部は、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)を上昇させる。ローラー昇降機構56の上昇によってそれらローラー55が上昇し、ローラー55の周縁部の一部がそれら搬入コンベア53の上方へ露出し、上昇したそれらローラー55がガラス板11a,11bの下面13に当接した状態でそれらローラー55がガラス板11a,11bを搬入コンベア53の上方へ持ち上げる。
ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の上昇が完了した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14を位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置させるための移動機構57の幅方向への第1移動寸法(第1移動距離)から算出した第3サーボモータ61の回転数を第3サーボモータ61の制御部に送信するとともに、第3サーボモータ61の制御部に正回転信号(ON信号)を送信する。回転数及び正回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61を駆動させ、第3サーボモータ61の軸を所定の回転数だけ時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ61の軸の時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム62とともに当接部材63がその移動開始点から幅方向の一方(搬入エリア19の一方の側部58a)へ次第に移動する。幅方向の一方へ移動する当接部材63がガラス板11a,11bの第2側縁15に当接し、当接部材63がガラス板11a,11bを幅方向の他方から一方へ移動させるようにガラス板11a,11bの第2側縁15を幅方向へ押圧する。当接部材63に押圧されたガラス板11a,11bがローラ55上を幅方向の他方から一方へ向かって幅方向へ移動し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁が搬入エリア19における位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置する(第1位置決め手段(第1位置決め工程))。
当接部材63の幅方向の一方への移動が終了し、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14が搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置すると、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61の駆動を停止させる。第3サーボモータ61の駆動が停止した後、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に逆回転信号(ON信号)を送信する。逆回転信号(ON信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61を駆動させ、第3サーボモータ61の軸を所定の回転数だけ反時計回り方向へ回転させる。
第3サーボモータ61の軸の反時計回り方向への回転による送りネジの回転によって移動アーム62とともに当接部材63が幅方向の他方(搬入エリア19の他方の側部58b)へ次第に移動し、当接部材63が移動開始点に戻る。当接部材63が移動開始点に戻った後、コントローラは、第3サーボモータ61の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第3サーボモータ61の制御部は、第3サーボモータ61の駆動を停止させ、下降信号(ON信号)を受信したローラー昇降機構56の制御部は、それらローラー昇降機構56(エアシリンダー)を下降させる。それらローラー昇降機構56が下降すると、ガラス板11a,11bの下面13が搬コンベア53に当接する。
ガラス板11a,11bの下面13が搬コンベア53に当接した後、コントローラは、ガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O1を搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置させるための搬入コンベア53の前後方向後方への第2移動寸法を搬入コンベア53の制御部に送信するとともに、搬入コンベア53の制御部に搬送信号(ON信号)を送信する。
第2移動寸法及び搬送信号(ON信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53を駆動させ、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させる。搬入コンベア53がガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させると、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)が搬入エリア19における位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置する(第2位置決め手段(第2位置決め工手))。ガラス板11a,11bを前後方向後方へ第2移動寸法移動させた後、コントローラは、搬入コンベア53の制御部に停止信号(OFF信号)を送信し、停止信号(OFF信号)を受信した搬入コンベア53の制御部は、それら搬入コンベア53の駆動を停止させる。ガラス板11a,11bは、第1位置決め手段(第1位置決め工手)及び第2位置決め手段(第2位置決め工手)によって位置決めされる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接した後、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってローラー55とともにガラス板11a,11bを上昇させ、上昇したガラス板11a,11bの第2側縁15を移動機構57によって幅方向へ押圧移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を搬入エリア19における位置決め第1基準L1に位置させ、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によってガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁を位置決め第1基準L1に位置させた後、ローラー昇降機構56(エアシリンダー)によってローラー55とともにガラス板11a,11bを下降させ、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bが搬入エリア19をその後方から前方へ移動してガラス板11a,11bの前端縁16がストッパー54に当接した後、搬入コンベア53によってガラス板11a,11bを前後方向後方へ移動させることで、ガラス板11a,11bの幅方向の第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの中心線L2)を搬入エリア19における位置決め第2基準L2に位置させるから、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁の位置に、後に加工する上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最外側縁を正確に位置(一致)させることができ、先に加工するガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの中心線L2)の位置に、後に加工する上下面12,13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの中心線L2)を正確に(位置)一致させることができる。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)では、上下面12,13の面積が大きい大サイズのガラス板11aと、大サイズのガラス板11aよりも上下面12,13の面積が小さい小サイズのガラス板11bとを第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めした場合、図3に示すように、大サイズのガラス板11aの前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)と小サイズのガラス板11bの前後方向へ延びる第1側縁14(一方の側縁)とが搬入エリア19の位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)に位置し、大サイズのガラス板11aの前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1と小サイズのガラス板11bの前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1とが搬入エリア19の位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)に位置している。
第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされた大サイズのガラス板11aと小サイズのガラス板11bとは、それらガラス板11a,11bの第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11a,11bでは、第1側縁14)が位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線)において一致し、それらガラス板11a,11bの第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11a,11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)が位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線)において一致している。
第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によってガラス板11a,11bの位置決めが完了した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aの昇降機構(サーボモーター)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信した昇降機構(サーボモーター)の制御部は、昇降機構によってホルダー吸盤42(吸着パッド)をガラス板11a,11bの上面12に向かって下降させる。ガラス板第1ホルダー40aのホルダー吸盤42がガラス板11a,11bの上面12に当接した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのバキューム機構の制御部に吸引信号(ON信号)を送信する。吸引信号(ON信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を起動させる。
バキューム機構を起動によって、搬入エリア19に位置するガラス板11a,11bがホルダー吸盤42に吸引される。バキューム機構を起動した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信したパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、パッド昇降機構によってホルダー吸盤42を上昇させる。搬入エリア19における第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めされたガラス板11a,11bは、ホルダー吸盤42に吸着された状態でホルダー吸盤42とともに上昇する。
ホルダー吸盤42(ガラス板11a,11b)が上昇した後、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に前進信号(ON信号)を送信する。前進信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第1ホルダー40a(ホルダー吸盤42吸着パッドに吸着されたガラス板11a,11b)が搬入エリア19から切込加工エリア20に移動する(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))。尚、スライドブロックの移動により、ガラス板第1ホルダー40aとともにガラス板第2~第4ホルダー40b~40dが前後方向前方へ移動する。
ガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20に移動した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信したパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部は、パッド昇降機構によってホルダー吸盤42(ガラス板11a,11b)を切込加工エリア20の切込加工テーブル64の上に下降させる。ガラス板第1ホルダー40aのホルダー吸盤42に吸着されたガラス板11a,11bが切込加工テーブル64に当接した後、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのバキューム機構の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構の起動を停止させる。バキューム機構が停止することで、ガラス板11a,11bに対するホルダー吸盤42の吸着が解除され、位置決めされたガラス板11a,11bが切込加工テーブル64に載置される。
次に、コントローラは、ガラス板第1ホルダー40aのパッド昇降機構(エアシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信し、上昇信号によってガラス板第1ホルダー40a(パッド昇降機構)が切込加工テーブル64の上方へ上昇する。ガラス板第1ホルダー40aが上昇した後、コントローラから第2サーボモータ39の制御部に後退信号(ON信号)が送信され、第2サーボモータ39の軸の回転によってガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20から搬入エリア19に移動し、ガラス板第1ホルダー40aが搬入エリア19の上方で待機する。尚、ガラス板第1ホルダー40aとともにガラス板第2~第4ホルダー40b~40dも前後方向後方へ移動し、ガラス板第2ホルダー40bが切込加工エリア20の上方で待機し、ガラス板第3ホルダー40cが折割加工エリア21の上方で待機するとともに、ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22の上方で待機する。
切込加工後のガラス板11a,11bのガラス板第2ホルダー40bによる切込加工エリア20から折割加工エリア21への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))、折割加工後のガラス板11a,11bのガラス板第3ホルダー40cによる折割加工エリア21から研削加工エリア22への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))、研削加工後のガラス板11a,11bのガラス板第4ホルダー40dによる研削加工エリア22から搬出エリア23への搬送手順(ガラス板移動手段(ガラス板移動工程))は、ガラス板第1ホルダー40aによるガラス板11a,11bの搬入エリア19から切込加工エリア20へのそれと同一であるから、ガラス板第2~第4ホルダー40b~40dによる搬送手順の説明は省略する。
ガラス板11a,11bが切込加工テーブル64に載置された後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を駆動させる。第1サーボモータ34の軸の回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによって第1走行フレーム32とともに切込装置65が切込加工エリア20において前後方向後方へ移動し、切込装置65がガラス板11a,11bの第1角部18a(前縁16)の幅方向外方(切込加工開始位置)に位置する。
尚、切込加工では、図示はしていないが、折割加工エリア21から切込加工エリア20に移動した(戻った)ガラス板第2ホルダー40bがパッド昇降機構(エアシリンダー)によって切込加工エリア20の切込加工テーブル64の上に下降し、ガラス板第2ホルダー40bのホルダー吸盤42(吸着パッド)が切込加工テーブル64に載置されたガラス板11a,11bの上面12に当接し、バキューム機構が起動してホルダー吸盤42がガラス板11a,11bを吸着しつつ、ガラス板第2ホルダー40bのホルダー吸盤42がガラス板11a,11bを下方へ押圧する。切込加工中、ガラス板11a,11bがガラス板第2ホルダー40bのホルダー吸盤42によって押圧下に支持される。
切込装置65がガラス板11a,11bの第1角部18aの幅方向外方(切込加工開始位置)に位置した後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、第4サーボモータ71の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を停止させ、駆動信号(ON信号)を受信した第4サーボモータ71の制御部は、第4サーボモータ71を駆動させる。第4サーボモータ71の軸の回転によってスライドブロック73aが切込加工エリア20の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって送りネジ70aを幅方向へ移動し、それによって切込加工テーブル64が切込加工エリア20の他方の側縁部58bの側から一方の側縁部58aの側に向かって幅方向へ移動し、切込装置65の切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置する。
切込装置65の切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置した後、コントローラは、切込装置65のエアシリンダー75及び第5サーボモータ76の制御部に駆動信号(ON信号)及びNC制御信号を送信し、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)及びNC制御信号を送信するとともに、第4サーボモータ71の制御部にNC制御信号を送信する。駆動信号(ON信号)やNC制御信号を受信した切込装置65のエアシリンダー75の制御部、第5サーボモータ76の制御部、第1サーボモータ34の制御部、第4サーボモータ71の制御部は、エアシリンダー75及び第5サーボモータ76、第1サーボモータ34、第4サーボモータ71を駆動し、ガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)に対してNC制御による輪郭制御運動を実施し、切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において前後方向後方へ移動させ、第4サーボモータ71の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ71を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において幅方向へ往復動させる。切込装置65の切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第1角部18aから第2角部18bに向かって移動する。
切込装置65の切込カッターホイール77によってガラス板11a,11bの第1側縁14近傍(第1側縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第2角部18bに位置した後、切込加工テーブル64が切込加工エリア20の一方の側縁部58aの側から他方の側縁部58bの側に向かって幅方向へ移動し、切込加工テーブル64の幅方向への移動に伴って切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第4サーボモータ71の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ71を駆動させて切込加工テーブル64を切込加工エリア20において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において前後方向へ往復動させる。切込装置65の切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第2角部18bから第3角部18cに向かって移動する。
切込装置65の切込カッターホイール77によってガラス板11a,11bの後端縁17近傍(後端縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第3角部18cに位置した後、切込装置65が前後方向前方へ移動し、切込装置65の前後方向前方への移動に伴って切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第2側縁15近傍(第2側縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において前後方向前方へ移動させ、第4サーボモータ71の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ71を駆動させて切込加工テーブル64を切込加工エリア20において幅方向へ往復動させる。切込装置65の切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの第2側縁15近傍(第2側縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第3角部18cから第4角部18dに向かって移動する。
切込装置65の切込カッターホイール77によってガラス板11a,11bの第2側縁近傍(第2側縁部)の切込加工が終了し、切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの第4角部18dに位置した後、切込加工テーブル64が切込加工エリア20の他方の側縁部58bの側から一方の側縁部58aの側に向かって幅方向へ移動し、切込加工テーブル64の幅方向への移動に伴って切込カッターホイール77がガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)を切込加工する(切込加工手段(切込加工工程))。
第4サーボモータ71の制御部は、切込加工中に第4サーボモータ71を駆動させて切込加工テーブル64を切込加工エリア20において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、切込加工中に第1サーボモータ34を駆動させて切込装置65を切込加工エリア20において前後方向へ往復動させる。切込装置65の切込カッターホイール77は、ガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)に外形切出線K1を形成しつつ、ガラス板11a,11bの第4角部18dから第1角部18aに向かって移動する。切込装置65の切込カッターホイール77によってガラス板11a,11bの前端縁16近傍(前端縁部)の切込加工が終了すると、切込装置65がガラス板11a,11bの第1角部18a(前端縁16)の幅方向外方(切込加工開始位置)に移動し、待機する。
切込加工エリア20では、例えば、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、第1側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))に、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、第1側縁14)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))に、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる第1側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置(一致)させ、上面12及び下面の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する面積が異なるガラス板11bの切込加工を行う場合、大サイズのガラス板11aの側縁14に到達するまでの切込装置65の移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの側縁14に到達するまでの切込装置65の移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、切込装置65が大サイズのガラス板11aの最外側縁(第1側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離と小サイズのガラス板11bの最外側縁(第1側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離とが等しくなる。小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置65の移動距離が短くなるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラスの幅方向外方へ戻るまでの切込装置65の移動距離が短くなり、切込装置65が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)が短縮するとともに、切込装置65が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮する。
折割システム10a及び折割加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))と、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))とを一致させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準(仮想位置決め第2基準線))と、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))とを一致させ、上面12及び下面13の面積が異なる大きさ違いのガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する小サイズのガラス板11b(面積が異なるガラス板11b)の切込加工が行われるから、上面12及び下面13の面積が大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置65の移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)と上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置65の移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、切込装置65が大サイズのガラス板11aの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離(切込加工テーブル64の幅方向への移動距離)とが等しくなり、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの切込装置65の移動距離を短くすることができるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの切込装置65の移動距離を短くすることができ、切込装置65が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)を短縮することができるとともに、切込装置65が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮することができる。
図30は、折割カッターホイール103の転動方向変更の一例を示す図であり、図31は、折割カッターホイール103の転動方向変更の他の一例を示す図である。図32は、折割カッターホイール103の転動方向変更の他の一例を示す図であり、図33は、折割加工における折割手順の一例を示す図である。
ガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)に対して切込加工(外形切出線K1)が終了した後、ガラス板第2ホルダー40bによって切込加工後のガラス板11a,11bが切込加工エリア20から折割加工エリア21へ搬送される。折割加工エリア21では、切込加工後のガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部66bに端切線K2が入れられるとともに、外形切出線K1と端切線がK2とに囲繞されたガラス板11a,11bの縁部66bが折割られる。
尚、折割加工では、図示はしていないが、研削加工エリア22から折割加工エリア21に移動した(戻った)ガラス板第3ホルダー40cがパッド昇降機構(エアシリンダー)によって折割加工エリア21の折割加工テーブル84の上に下降し、ガラス板第3ホルダー40cのホルダー吸盤42(吸着パッド)が折割加工テーブル84に載置されたガラス板11a,11bの上面12に当接し、バキューム機構が起動してホルダー吸盤42がガラス板11a,11bを吸着しつつ、ガラス板第3ホルダー40cのホルダー吸盤42がガラス板11a,11bを下方へ押圧する。折割加工中、ガラス板11a,11bがガラス板第3ホルダー40cのホルダー吸盤42によって押圧下に支持される。
切込加工後のガラス板11a,11bが折割加工テーブル84に載置された後、コントローラは、第1折割装置85a及び第2折割装置85bのホルダー昇降機構104、第1押圧部材昇降機構106a、第2押圧部材昇降機構106b、第6サーボモータ95(X軸サーボモータ)、第7サーボモータ97(Y軸サーボモータ)、第8サーボモータ100(X軸サーボモータ)、第9サーボモータ101(Y軸サーボモータ)の各制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。駆動信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構104の制御部や第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106bの制御部、第6~第9サーボモータ95,97,100,101の制御部は、ホルダー昇降機構104、第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106b、第6~第9サーボモータ95,97,100,101を駆動する。尚、あらかじめ設定された走行軌跡(折割軌跡)に沿って第1及び第2折割装置85a,85bがガラス板11a,11bの上面を走行(移動)するように、コントローラからホルダー昇降機構104や第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106b、第6~第9サーボモータ95,97,100,101に指令(信号)が送信される。
ホルダー昇降機構104、第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106b、第6~第9サーボモータ95,97,100,101が駆動した第1折割装置85aは、その第1折割治具94a(折割治具)がX軸第1アクチュエーター96a及びY軸第1アクチュエーター98aによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、第1折割治具94aがガラス板11a,11bの第1角部18aの幅方向外方の第1(初回)の端切線形成エリアにおける折割開始位置に位置する。
ホルダー昇降機構104、第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106b、第6~第9サーボモータ95,97,100,101が駆動した第2折割装置85bは、その第2折割治具94b(折割治具)がX軸第2アクチュエーター96b及びY軸第2アクチュエーター98bによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、第2折割治具94bがガラス板11a,11bの第4角部18dの幅方向外方の第1(初回)の端切線形成エリアにおける折割開始位置に位置する。
第1折割装置85aの第1折割治具94aがガラス板11a,11bの第1角部18aの折割開始位置(幅方向外方)に位置した後、図30に矢印で示すように、X軸第1アクチュエーター96a及びY軸第1アクチュエーター98aによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bのうちの外形切出線K1の近傍(直近)の転動方向変更位置に移動する。第1折割治具94aが外形切出線K1の近傍の転動方向変更位置に移動した後、ホルダー昇降機構104(第1昇降機構)が稼働して折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に向かって下降する(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))。
第2折割装置85bの第2折割治具94bがガラス板11a,11bの第4角部18dの折割開始位置(幅方向外方)に位置した後、図30に矢印で示すように、X軸第2アクチュエーター96b及びY軸第2アクチュエーター98bによって前後方向及び幅方向(斜め方向)へ移動し、外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bのうちの外形切出線K1の近傍(直近)の転動方向変更エリアに移動する。第2折割治具94bが外形切出線K1の近傍の転動方向変更エリアに移動した後、ホルダー昇降機構104が稼働して折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に向かって下降する(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))。尚、転動方向変更エリアが外形切出線K1の近傍ではなく、ガラス板11a,11bの周縁近傍であってもよい。
折割カッターホルダー102が下降すると、折割カッターホイール103が第2押圧部材105bの中央に形成された貫通孔116から下方へ露出する。折割カッターホイール103が貫通孔116の下方へ露出すると、折割カッターホイール103が転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの上面12に所定の押圧力で当接する。このとき折割カッターホイール103の転動方向が決まっておらず、折割カッターホイール103の周縁112が四方のいずれかに向かい、折割カッターホイール103の転動方向がガラス板11a,11bの縁部66bにおける仮想端切線の延びる方向に一致していない。
コントローラは、折割カッターホイール103が所定の方向へ走行(移動)するように第6及び第7サーボモータ95,97の制御部に走行信号を送信する。走行信号を受信した第6及び第7サーボモータ95,97の制御部は、第6及び第7サーボモータ95,97を駆動する。第6及び第7サーボモータ95,97の駆動によってX軸第1アクチュエーター96a及びY軸第1アクチュエーター98aが作動し、折割カッターホイール103が所定の方向へわずかに走行(移動)することで、折割カッターホイール103にキャスター効果が発現し、折割カッターホイール103がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)(時計回り方向又は反時計回り方向)へ回転し、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1折割治具94a(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向く(転動方向変更手段(転動方向変更工程))。
コントローラは、折割カッターホイール103が所定の方向へ走行(移動)するように第8及び第9サーボモータ100,101の制御部に走行信号を送信する。走行信号を受信した第8及び第9サーボモータ100,101の制御部は、第8及び第9サーボモータ100,101を駆動する。第8及び第9サーボモータ100,101の駆動によってX軸第2アクチュエーター96b及びY軸第2アクチュエーター98bが作動し、折割カッターホイール103が所定の方向へわずかに走行(移動)することで、折割カッターホイール103にキャスター効果が発現し、折割カッターホイール103がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)(時計回り方向又は反時計回り方向)へ回転し、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第2折割治具94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向く(転動方向変更手段(転動方向変更工程))。尚、折割カッターホイール103(第1及び第2折割治具94a,94b)の所定の方向への走行寸法(移動寸法)は、0.8~4mmである。
折割カッターホイール103の転動方向変更の一例は、図30に示すように、仮想端切線の側方における転動方向変更始点109aから転動方向変更終点109bに向かって第1折割治具94a(折割治具)と第2折割治具94b(折割治具)とが円形状(半円形状)に走行(移動)し、折割カッターホイール103の周縁112が180°旋回して円軌跡(半円軌跡)を画き、カッターホイール103の周縁112が仮想端切線の始点(転動方向変更終点109b)に位置したときに、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94bの走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向かう。
折割カッターホイール103の転動方向変更の他の一例は、図31,32に示すように、仮想端切線の始点(転動方向変更始点109a)から仮想端切線の始点(転動方向変更終点109b)に向かって第1折割治具94a(折割治具)と第2折割治具94b(折割治具)とが円形状(真円状)に走行(移動)し、折割カッターホイール103の周縁112が360°旋回して円軌跡(真円)を画き、カッターホイール103の周縁112が仮想端切線の始点(転動方向変更終点109b)に位置したときに、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94bの走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向かう。図31では、仮想端切線の始点(転動方向変更始点109a及び転動方向変更終点109b)が第1折割治具94aと第2折割治具94bとが画く円軌跡(真円)の接点に位置し、端切線K2が円軌跡(真円)の接線方向へ延びている。図32では、仮想端切線の始点(転動方向変更始点109a及び転動方向変更終点109b)が第1折割治具94aと第2折割治具94bとが画く円軌跡(真円)の上に位置し、端切線K2が円軌跡(真円)の径方向へ延びている。
ガラス板加工システム10(折割加工方法)は、第1及び第2折割治具94a,94bを転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に平行してガラス板11a,11bの上面12を所定の方向へ向かってわずかに走行させる(円軌跡を画く)ことで、折割カッターホイール103がキャスター効果を発揮し、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1折割治具94a(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に変更されるとともに、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第2折割治具94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に変更される。
転動方向変更手段(転動方向変更工程)によって折割カッターホイール103の周縁112の転動方向を第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向(仮想端切線の延びる方向)へ変更した後(折割カッターホイール103の転動方向が第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向と同一になった後)、第1折割治具94aがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール103が第1折割治具94aの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部66bの第1(初回)の端切線形成エリアに端切線K2(スクライブ)を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。
端切線形成手段(端切線形成工程)では、第1支持装置86aが第1折割装置85aと同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部66bの下面13を支持した状態で、第1折割治具94aの折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を形成する。
更に、第2折割治具94bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール103が第2折割治具94bの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部66bの第1(初回)の端切線形成エリア(所定のエリア)に端切線K2(スクライブ)を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。端切線形成手段(端切線形成工程)では、第2支持装置86bが第2折割装置85bと同期して移動しつつ、第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の外側に延びる縁部66bの下面13を支持した状態で、第2折割治具94bの折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を形成する。
尚、第1及び第2折割装置85a,85bと第1及び第2支持装置86a,86bとは同一の速度で走行(移動)する。端切線形成手段(端切線形成工程)では、ガラス板11a,11bの縁から第1及び第2折割治具94a,94bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2(スクライブ)を形成してもよい。折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bがガラス板11a,11bの縁部66bの下面13を支持することで縁部66bの弾性変形を防ぐことができ、ガラス板11a,11bの縁部66bを水平に保持した状態で、ガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を確実に形成することができる。
ガラス板11a,11bの縁部66bの第1(初回)の端切線形成エリアに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構104が稼働して折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの縁から上昇する(ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程))。ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程)によって折割カッターホルダー102を上昇させた後、X軸第1及び第2アクチュエーター96a,96b及びY軸第1及び第2アクチュエーター98a,98bの作動によって第1及び第2折割装置85a,85b(第1及び第2折割治具94a,94b)を第1(初回)の押圧エリアに移動させる(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。
折割装置移動手段(折割装置移動工程)によって第1及び第2折割装置85a,85bを第1(初回)の押圧エリアに移動させた後、図33に示すように、第1押圧部材昇降機構106aによって第1及び第2折割装置85a,85bの第1押圧部材105aが上下方向へ下降し、第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとがガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込む(ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程))。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)では、第1押圧部材昇降機構106a(第2昇降機構)によって第1及び第2折割装置85a,85bの第1押圧部材105aが下降したときに、第1押圧部材105aの半円環状に成形された第1押圧面115aが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの上面12とに当接する。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)では、第2支持部材昇降機構119によって第1及び第2支持部材118a,118bが上昇したときに、第2支持部材118bの円環状に成形された第2支持面127bが外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの下面13と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの下面13とを支持し、第1支持部材118aの真円状に成形された第1支持面127aが外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの下面13を支持するとともに、第1支持面127aの外周縁近傍が外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの下面13を支持する。
ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程)によって第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとがガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが第1(初回)の押圧エリアにおいて上下方向へ下降する(第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程))。第2支持部材118bが下降すると、ガラス板11a,11bの下面13と第2支持面127bとの間に間隙(第1支持面127aと第2支持面127bとの間に段差)が形成される。尚、第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1支持部材118aの第1支持面127aとによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みが維持される。
第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程)によって第2支持部材118bが下降した後、第1押圧部材105aの第1押圧面115a及び第1支持部材118aの第1支持面127aによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構106bによって第2押圧部材105bが上下方向へ下降し、第2押圧部材105bの円環状に成形された第2押圧面115bが外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に当接し、第2押圧部材105bの第2押圧面115bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bを下方へ押圧する。第2押圧面115bが縁部66bを下方へ押圧することで、縁部66bが折割られる(縁部折割手段(縁部折割工程))。縁部折割手段(縁部折割工程)では、ガラス板11a,11bの本体部66aと縁部66bとが切り離される。折割られた(切り離された)ガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)は、ベルトコンベア87の上に残存する。
第1(初回)の押圧エリアにおいて縁部折割手段(縁部折割工程)によって縁部66bを折割った後、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが上下方向へ上昇し、第1押圧部材昇降機構106aによって第1押圧部材105aが上下方向へ上昇するとともに、第2押圧部材昇降機構106bによって第2押圧部材105bが上下方向へ上昇する。
第1及び第2押圧部材105a,105b及び第2支持部材118bが上昇した後、第1及び第2折割装置85a,85bをガラス板11a,11bの縁部66bの第2(次回)の端切線形成エリアに移動させる(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。第1折割治具94aがガラス板11a,11bの幅方向外方における第2(次回)の端切線形成エリアの折割開始位置に位置し、第2折割治具94bがガラス板11a,11bの幅方向外方における第2(次回)の端切線形成エリアの折割開始位置に位置する。尚、第1及び第2折割装置85a,85bと同期(シンクロ)して第1及び第2支持装置86a,86bが第2(次回)の端切線形成エリアにおける転動方向変更エリアに移動する。
第1及び第2折割装置85a,85bが第2(次回)の端切線形成エリアにおける転動方向変更エリアに移動した後、ホルダー昇降機構104が稼働して折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に向かって下降し(ホルダー下降手段(ホルダー下降工程))、折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの上面12に所定の押圧力で当接する。
ホルダー下降手段(ホルダー下降工程)によって折割カッターホルダー102が第2(次回)の転動方向変更エリアにおけるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12に下降(当接)した後、既述のように、第1及び第2折割治具94a,94b(折割治具)が円形状に走行(移動)をして円軌跡を画き、折割カッターホイール103にキャスター効果が発現して折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)に向き(転動方向変更手段(転動方向変更工程))、折割カッターホイール103の周縁112の転動(移動)方向が第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)の走行方向(仮想端切線の延びる方向)に変更される。
折割カッターホイール103の周縁112の転動方向を第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向(仮想端切線の延びる方向)へ変更した後(折割カッターホイール103の転動方向が第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向と同一になった後)、第1及び第2折割治具94a,94bがガラス板11a,11bの外形切出線K1の近傍からガラス板11a,11bの縁に向かって直線状に走行し、折割カッターホイール103が第1及び第2折割治具94a,94bの走行方向に沿ってガラス板11a,11bの縁部66bの第2(次回)の端切線形成エリア(所定のエリア)に端切線K2を形成する(端切線形成手段(端切線形成工程))。
ガラス板11a,11bの縁部66bの第2(次回)の端切線形成エリアに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構104によって折割カッターホルダー102がガラス板11a,11bの縁部66bの縁から上昇する(ホルダー上昇手段(ホルダー上昇工程))。折割カッターホルダー102が上昇した後、第1及び第2折割装置85a,85b(第1及び第2折割治具94a,94b)が第2(次回)の押圧エリアに移動する(折割装置移動手段(折割装置移動工程))。
第1及び第2折割装置85a,85bが第2(次回)の押圧エリアに移動した後、第1押圧部材昇降機構106aによって第1及び第2折割装置85a,85bの第1押圧部材105aが上下方向へ下降し、第2(次回)の押圧エリアにおいて第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとがガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込む(ガラス板挟持手段(ガラス板挟工程))。
第1押圧部材105aの第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとがガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが第2(次回)の押圧エリアにおいて上下方向に下降する(第2支持部材下降手段(第2支持部材下降工程))。
第2支持部材118bが下降した後、第1押圧部材105aの第1押圧面115a及び第1支持部材118aの第1支持面127aによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構106bによって第2押圧部材105bが上下方向へ下降し、第2(次回)の押圧エリアにおいて第2押圧部材105bの第2押圧面115bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bを下方へ押圧する。第2押圧面115bが縁部66bを下方へ押圧することで、縁部66bが折割られる(縁部折割手段(縁部折割工程))。折割られた(切り離された)ガラス板11a,11bの縁部66b(周縁部)は、ベルトコンベア87の上に残存する。
研削加工システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ホルダー昇降機構104、第1及び第2押圧部材昇降機構106a,106bによって折割カッターホイール103と第1及び第2押圧部材105a,105bが上昇した後、第1及び第2折割装置85a,85bがガラス板11a,11bの上面12の側において前後方向(水平方向)や幅方向(水平方向)へ移動し(折割装置移動手段(折割装置移動工程))、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが上昇した後、第1及び第2支持装置86a,86bがガラス板11a,11bの下面13の側において第1及び第2折割装置85a,85bと同期(シンクロ)して前後方向(水平方向)や幅方向(水平方向)へ移動し(支持装置移動手段(支持装置移動工程))、折割装置移動手段(折割装置移動工程)及び支持装置移動手段(支持装置移動工程)によって第1及び第2折割装置85a,85bと第1及び第2支持装置86a,86bとが同期して移動した後、第1折割装置85aと第1支持装置86aとが連携するとともに、第2折割装置85bと第2支持装置86bとが連携して端切線形成手段(端切線形成工程)とガラス板挟持手段(ガラス板挟持工程)と縁部折割手段(縁部折割工程)とを実施する。
既述の手順を繰り返し、端切線K2が形成されたガラス板11a,11bのすべての縁部66bが折割られる。尚、図30に示すガラス板11a,11bには、第1折割治具94aによって第1~第3の端切線K2が形成され、第2折割治具94bによって第1~第3の端切線K2が形成されているが、端切線K2の数に特に限定はなく、ガラス板11a,11bの大きさ(面積)や厚み寸法、外形切出線K1によって作られるガラス板11a,11bの本体の形状によって端切線K2の数が決定される。
折割加工が終了し、折割加工後のガラス板11a,11bがガラス板第3ホルダー40cによって上方へ持ち上げられた後、コントローラは、コンベア駆動モータ88の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。駆動信号(ON信号)を受信したコンベア駆動モータ88の制御部は、ベルトコンベア87を駆動させる。ベルトコンベア87は、幅方向の一方から他方へ向かって移動する。ベルトコンベア87の幅方向の移動によってベルトコンベア87に残存するガラス板11a,11bの折割られた縁部66b(周縁部)が幅方向の一方から他方へ向かって次第に移動し、縁部66bがベルトコンベア87から落下してダストボックス(図示せず)に収容される(廃棄される)。
ガラス板11a,11bの折割加工が終了した後、ガラス板第3ホルダー40cによって折割加工後のガラス板11a,11bの本体部66aが折割加工エリア21から研削加工エリア22へ搬送され、ガラス板第3ホルダー40cが下降してガラス板11a,11bの本体部66aが研削加工テーブル128に載置され、本体部66aの下面13がテーブル吸盤130(吸着パッド)に当接する。尚、エアーバキュームポンプの起動によって磁性錘材47が磁性錘材保持吸盤49に吸着・保持されているとともに、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44(磁性錘材47)が上昇している。更に、磁性錘材47を吸着・保持した磁性錘材保持吸盤49が設置されたガラス板第4ホルダー40dが搬出エリア23の上方に位置している。
ガラス板11a,11bの本体部66aが研削加工テーブル128に載置された後、コントローラは、研削加工テーブル128のバキューム機構の制御部に駆動信号を送信する。駆動信号を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を駆動させる。バキューム機構の駆動によってガラス板11a,11bの本体部66aがテーブル吸盤130(吸着パッド)(研削加工テーブル128)に吸着・保持される(第1固定手段(第1固定工程))。
ガラス板11a,11bの本体部66aがテーブル吸盤130(研削加工テーブル128)に吸着・保持された後、コントローラは、ガラス板第3ホルダー40cのバキューム機構の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ホルダー昇降機構(昇降機構)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信したガラス板第3ホルダー40cのバキューム機構の制御部は、バキューム機構を停止させ、ホルダー吸盤42によるガラス板11a,11bの本体部66aの吸着を解除する。上昇信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構の制御部は、パッド設置プレート41(ガラス板第3ホルダー40c)を上昇させる。
次に、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。後退信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第4ホルダー40dが搬出エリア23から研削加工エリア22に移動する。尚、ガラス板第1ホルダー40aが切込加工エリア20から搬入エリア19に移動し、ガラス板第2ホルダー40bが折割加工エリア21から切込加工エリア20に移動するとともに、ガラス板第3ホルダー40cが研削加工エリア22から折割加工エリア21に移動する。
ガラス板第4ホルダー40dが研削加工エリア22に向かって移動し、磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49)がテーブル吸盤130に吸着・保持されたガラス板11a,11bの本体部66aの中央の直上に移動すると、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部にOFF信号を送信する。OFF信号を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を停止させる。磁性錘材保持機構44(磁性錘材保持吸盤49に吸着・保持された磁性錘材47)は、本体部66aの中央の直上に位置する(位置決め手段(位置決め工程))。
位置決め手段によって磁性錘材47が本体部66aの上方であって本体部66aの中央に位置した後、コントローラは、ホルダー昇降機構の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構の制御部は、ホルダー昇降機構によってパッド設置プレート41(ガラス板第4ホルダー40d)を下降させる。パッド設置プレート41が下降した後、コントローラは、ガラス板第4ホルダー40dに設置された昇降機構45(エアーシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信した昇降機構45の制御部は、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44を最下限まで下降させる。磁性錘材保持機構44が下降すると、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48に吸着・保持された磁性錘材47がガラス板11a,11bの本体部66aの中央上面に向かって下降し、磁石131と磁性錘材47とが本体部66aを挟むように磁性錘材47が磁石131の直上に載置される(第1下降手段(第1下降工程))。
磁性錘材保持機構44(磁性錘材47)が下降し、磁性錘材47が本体部66aの中央上面に当接すると、テーブル吸盤130の直下に位置する磁石131によって磁性錘材47の対向面51(押圧面)が磁石131に吸着され、本体部66aの下面13の直下に位置する磁石131の吸着面134と本体部66aの上面12に当接して磁石131に吸着した磁性錘材47の対向面51とによって本体部が挟持・固定される(第2固定手段(第2固定工程))。尚、磁石131として電磁石を使用した場合、パッド設置プレート41の下降開始と同時又は磁性錘材47が本体部66aの中央上面に当接した後(ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の開始前)、電磁石(磁石131)に通電して電磁石に磁力を発生させる(通電開始手段(通電開始工程))。
磁性錘材47の対向面51が磁石131の吸着面134に吸着された後(磁性錘材47を磁石131の直上に載置した後)、コントローラは、磁性錘材保持機構44のバキューム機構(エアーバキュームポンプ)の制御部にOFF信号を送信する。OFF信号を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構がOFFになることで、磁性錘材保持吸盤49の吸着力が消失し、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48に対する磁性錘材47の吸着が解除される。
次に、コントローラは、ガラス板第4ホルダー40dに設置された昇降機構45(エアーシリンダー)の制御部に上昇信号(ON信号)を送信し、ホルダー昇降機構の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号を受信した昇降機構45の制御部は、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44を磁性錘材47の上方(本体部66aの上面12から上方)へ最上限まで上昇させる(第1上昇手段)。上昇信号を受信したホルダー昇降機構の制御部は、ホルダー昇降機構によってパッド設置プレート41(ガラス板第4ホルダー40d)を上昇させる。磁石131に吸着された磁性錘材47は、ガラス板11a,11bの本体部66aの上面12に残存する。
磁性錘材保持機構44を磁性錘材47の上方へ上昇させ、パッド設置プレート41(ガラス板第4ホルダー40d)を上昇させた後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)を送信する。後退信号(ON信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を駆動させる。第1サーボモータ34の軸の回転によって第1スライドブロックが第1ガイドフレーム30の前方から後方へ向かって前後方向へ移動し、それによって第1走行フレーム32とともに研削装置129が研削加工エリア22において前後方向後方へ移動し、研削装置129がガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18a(前側縁)の幅方向外方(研削加工開始位置)に位置する。尚、研削装置129は、切込装置65と同期してガラス板11a,11bの本体部66aの周縁(側縁、前後端縁)を移動する。
研削装置129がガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18aの幅方向外方(研削加工開始位置)に位置した後、コントローラは、第1サーボモータ34の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、第14サーボモータ136の制御部に駆動信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第1サーボモータ34の制御部は、第1サーボモータ34を停止させ、駆動信号(ON信号)を受信した第14サーボモータ136の制御部は、第14サーボモータ136を駆動させる。第14サーボモータ136の軸の回転によってスライドブロック73bが研削加工エリア22の他方の側縁部58bから一方の側縁部58aに向かって送りネジ70bを幅方向へ移動し、それによって研削加工テーブル128が研削加工エリア22の他方の側縁部58bの側から一方の側縁部58aの側に向かって幅方向へ移動し、研削装置129の研削ホイール143がガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18aに位置する。ガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18aは、研削治具137のカバー145のスリット147に進入する。
研削装置129の研削ホイール143がガラス板11a,11bの第1角部18aに位置した後、コントローラは、研削装置129の第15~第17サーボモータ138~140の制御部及びスピンドルモータ146の制御部に駆動信号(ON信号)及びNC制御信号を送信し、第1サーボモータ34の制御部に後退信号(ON信号)及びNC制御信号を送信するとともに、第14サーボモータ136の制御部にNC制御信号を送信する。駆動信号(ON信号)やNC制御信号を受信した第15~第17サーボモータ138~140の制御部及びスピンドルモータ146の制御部、第1サーボモータ34の制御部、第14サーボモータ136の制御部は、第15~第17サーボモータ138~140、スピンドルモータ146、第1サーボモータ34、第14サーボモータ136を駆動し、ガラス板11a,11bの本体部66aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)に対してNC制御による輪郭制御運動を実施し、研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませ、ガラス板11a,11bの本体部66aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
後退信号を受信した第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において前後方向後方へ移動させ、第14サーボモータ136の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ136を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において幅方向へ往復動させる。研削装置129の研削ホイール143は、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部66aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの第1角部18aから第2角部18bに向かって移動する。
研削装置129の研削ホイール143によってガラス板11a,11bの本体部66aの一方の側縁近傍(一方の側縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール143がガラス板11a,11bの本体部66aの第2角部18bに位置した後、研削加工テーブル128が研削加工エリア22の一方の側縁部58aの側から他方の側縁部58bの側に向かって幅方向へ移動し、研削加工テーブル128の幅方向への移動に伴って研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませ、ガラス板11a,11bの本体部66aの後端縁近傍(後端縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第14サーボモータ136の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ136を駆動させて研削加工テーブル128を研削加工エリア22において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において前後方向へ往復動させる。研削装置129の研削ホイール143は、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部66aの後端縁近傍(後端縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部66aの第2角部18bから第3角部18cに向かって移動する。
研削装置129の研削ホイール143によってガラス板11a,11bの本体部66aの後端縁近傍(後端縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール143がガラス板11a,11bの本体部66aの第3角部18cに位置した後、研削装置129が前後方向前方へ移動し、研削装置129の前後方向前方への移動に伴って研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませ、ガラス板11a,11bの本体部66aの第2側縁近傍(第2側縁部)を研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において前後方向前方へ移動させ、第14サーボモータ136の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ136を駆動させて研削加工テーブル128を研削加工エリア22において幅方向へ往復動させる。研削装置129の研削ホイール143は、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部66aの第2側縁近傍(第2側縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部66aの第3角部18cから第4角部18dに向かって移動する。
研削装置129の研削ホイール143によってガラス板11a,11bの本体部66aの第2側縁近傍(第2側縁部)の研削加工が終了し、研削ホイール143がガラス板11a,11bの本体部66aの第4角部18dに位置した後、研削加工テーブル128が研削加工エリア22の他方の側縁部58bの側から一方の側縁部58aの側に向かって幅方向へ移動し、研削加工テーブル128の幅方向への移動に伴って研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませ、ガラス板11a,11bの本体部66aの前端縁近傍(前端縁部)研削加工する(研削加工手段(研削加工工程))。
第14サーボモータ136の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第14サーボモータ136を駆動させて研削加工テーブル128を研削加工エリア22において幅方向へ移動させ、第1サーボモータ34の制御部は、研削加工中(切込加工中)に第1サーボモータ34を駆動させて研削装置129を研削加工エリア22において前後方向へ往復動させる。研削装置129の研削ホイール143は、ガラス板11a,11bの本体部66aの縁(外形切出線K1)に沿ってガラス板11a,11bの本体部66aの前端縁近傍(前端縁部)を研削しつつ、ガラス板11a,11bの本体部66aの第4角部18dから第1角部18aに向かって移動する。研削装置129の研削ホイール143によってガラス板11a,11bの本体部66aの前端縁近傍(前端縁部)の研削加工が終了すると、研削装置129がガラス板11a,11bの本体部66aの第1角部18a(前端縁)の幅方向外方(研削加工開始位置)に移動し、待機する。
研削加工エリア22では、例えば、第1位置決め手段(第1位置決め工程)によって先に加工する上面12及び下面13の面積の大きい大サイズ(大面積)のガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11aでは、一方の側縁14)の位置(位置決め第1基準L1(仮想位置決め第1基準線))に、後に加工する上面12及び下面13の面積が小さい小サイズ(小面積)のガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる一方の側縁14のうちの最も幅方向外方に位置する最外側縁(図示のガラス板11bでは、一方の側縁14)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをするとともに、第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって先に加工する大サイズのガラス板11aの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11aの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)の位置(位置決め第2基準L2(仮想位置決め第2基準線))に、後に加工する小サイズのガラス板11bの幅方向の一方において前後方向へ延びる側縁14の前後方向中心O1(ガラス板11bの前後方向の寸法を二分して幅方向へ延びる中心線L2)を位置(一致)させ、上面12及び下面13の面積が異なるガラス板11a,11bの位置決めをした後、後に加工する面積が異なるガラス板11bの研削加工を行う場合、大サイズのガラス板11aの側縁14に到達するまでの研削装置129の移動距離(研削加工テーブル128の幅方向への移動距離)と小サイズのガラス板11bの側縁14に到達するまでの研削装置129の移動距離(研削加工テーブル128の幅方向への移動距離)とが等しくなるとともに、研削装置129が大サイズのガラス板11aの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11aの幅方向外方へ戻るまでの移動距離と小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラス板11bの幅方向外方へ戻るまでの移動距離とが等しくなる。
小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの研削装置129の移動距離が短くなるとともに、小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラスの幅方向外方へ戻るまでの研削装置129の移動距離が短くなり、研削装置129が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)に到達するまでの到達時間(非加工時間)が短縮するとともに、研削装置129が小サイズのガラス板11bの最外側縁(側縁14)からそのガラの幅方向外方へ戻るまでの戻り時間を短縮する。
ガラス板11a,11bの本体部66aの研削加工が終了した後、コントローラは、ガラス板第4ホルダー40dに設置された昇降機構45(エアーシリンダー)の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信した昇降機構45の制御部は、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44を下降させる。磁性錘材保持機構44は、ガラス板11a,11bの本体部66aの上面12に残存する磁性錘材47に向かって下降する。磁性錘材保持機構44が最下限まで下降すると、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48が磁性錘材47の吸着面50に当接する。
磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48が磁性錘材47の吸着面50に当接した後(ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の終了後)、コントローラは、磁性錘材保持機構44のバキューム機構(エアーバキュームポンプ)の制御部に吸着信号(ON信号)を送信する。吸着信号(ON信号)を受信したバキューム機構の制御部は、エアーバキュームポンプをONにする(起動する)。エアーバキュームポンプがONになると、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48が負圧となり、吸着保持面48に吸着力が発現し、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48に磁性錘材47の吸着面50が吸着・保持される(第2下降手段(第2下降工程))。
磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48が磁性錘材47の吸着面50を吸着・保持した後、コントローラは、昇降機構45の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。上昇信号(ON信号)を受信した昇降機構45の制御部は、昇降機構45によって磁性錘材保持機構44を上昇させる。尚、磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48の吸着力(吸引力)が磁石131の吸着力よりも大きくなるように吸着保持面48の吸着力(エアーバキュームポンプの出力)が調節されている。
磁性錘材保持吸盤49の吸着保持面48に吸着された磁性錘材47が昇降機構45によって上方へ引っ張られると、磁石131の吸着面134に対する磁性錘材47の対向面51の吸着が解除され、磁性錘材47が吸着保持面48に吸着された状態で磁性錘材47が磁性錘材保持吸盤49とともにガラス板11a,11bの本体部66aの上面12から上方へ次第に上昇する(第2上昇手段)。尚、磁石131が電磁石の場合、第2下降手段(第2下降工程)によって磁性錘材保持機構44の吸着保持面48が磁性錘材47の吸着面50を吸着・保持した後、電磁石に対する通電を停止して電磁石の磁力を消失させる(通電停止手段)。
磁性錘材保持機構44が最上限まで上昇した後、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に前進信号(ON信号)を送信する。前進信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第4ホルダー40dが前後方向前方へ移動する。
ガラス板第4ホルダー40dが前後方向前方へ移動し、ホルダー吸盤42(吸着パッド)がテーブル吸盤130に吸着・保持されたガラス板11a,11bの本体部66aの中央の直上に移動すると、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を停止させる。テーブル吸盤130は、本体部66aの中央の直下に位置する。
テーブル吸盤130が本体部66aの下方であって本体部66aの中央に位置した後、コントローラは、ホルダー昇降機構の制御部に下降信号(ON信号)を送信する。下降信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構の制御部は、ホルダー昇降機構によってガラス板第4ホルダー40dのパッド設置プレート41(ホルダー吸盤42)を下降させる。パッド設置プレート41が下降し、ホルダー吸盤42がガラス板11a,11bの本体部66aの中央の上面12に当接した後、コントローラは、バキューム機構(エアーバキュームポンプ)の制御部に吸引信号(ON信号)を送信する。吸引信号(ON信号)を受信したバキューム機構(エアーバキュームポンプ)の制御部は、エアーバキュームポンプを起動させる。
エアーバキュームポンプの起動によって本体部66aの上面12がホルダー吸盤42に吸着・保持される。ガラス板11a,11bの本体部66aがホルダー吸盤42に吸着・保持された後、コントローラは、テーブル吸盤130を負圧にするバキューム機構の制御部に停止信号(OFF信号)を送信するとともに、ホルダー昇降機構の制御部に上昇信号(ON信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信したバキューム機構の制御部は、バキューム機構を停止させてテーブル吸盤130の吸着力を消失させ、上昇信号(ON信号)を受信したホルダー昇降機構の制御部は、ホルダー昇降機構を起動し、本体部66aを吸着・保持したホルダー吸盤42(ガラス板第4ホルダー40d)を上昇させる。
ホルダー吸盤42(ガラス板第4ホルダー40d)が最上限まで上昇した後、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に前進信号(ON信号)を送信する。前進信号(ON信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を駆動させる。第2サーボモータ39の軸の回転によってスライドブロックが第2ガイドフレーム35の後方から前方へ向かって前後方向へ移動し、それによってガラス板第4ホルダー40dが搬出エリアに向かって前後方向前方へ移動する(移動手段(移動工程))。
ガラス板第4ホルダー40dが前後方向前方へ移動し、ガラス板第4ホルダー40dによって研削加工後のガラス板11a,11bの本体部66aが研削加工エリア22から搬出エリア23へ搬送される。ガラス板11a,11bの本体部66aが搬出エリアに搬送されると、コントローラは、第2サーボモータ39の制御部に停止信号(OFF信号)を送信する。停止信号(OFF信号)を受信した第2サーボモータ39の制御部は、第2サーボモータ39を停止させる。搬出エリア23では、切込加工、折割加工、研削加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが搬出コンベア150によって搬出エリア23の後端部から前端部に向かって前方へ移動し、各加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが搬出エリア23から搬出される。
尚、各加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが搬出エリア23の搬出コンベア150に位置すると、研削加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが研削加工エリア22の研削加工テーブル128に位置し、折割加工が終了したガラス板11a,11bの本体部66aが折割加工エリア21の折割加工テーブル84に位置するとともに、切込加工が終了したガラス板11a,11bが切込加工エリア20の切込加工テーブル64に位置し、第1位置決め手段(第1位置決め工程)及び第2位置決め手段(第2位置決め工程)によって位置決めが行われた加工前のガラス板11a,11bが搬入エリア19の搬入コンベア53に位置する。このように、折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)では、複数のガラス板が搬入エリア19から搬出エリア23に向かって順に搬送され、複数のガラス板11a,11bに対して各加工が連続して行われる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の開始前にテーブル吸盤130(吸着パッド)が本体部66aの下面13に当接して本体部66aの下面13を吸着・保持するとともに、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の開始前に本体部66aの下面13の直下に位置する磁石131(永久磁石又は電磁石)と本体部66aの上面12に当接して磁石131に吸着した磁性錘材47とによって本体部66aを挟持・固定するから、テーブル吸盤130によって11a,11bの本体部66aを研削加工テーブル128に載置・固定するのみならず、本体部66aの中央において本体部66aの下面13の直下に位置する磁石131と本体部66aの上面12に当接して磁石131に吸着した磁性錘材47とによってガラス板11a,11bの本体部66aを挟み込むことで研削加工テーブル128に対するガラス板11a,11bの本体部66aの固定が補強され、本体部66aが小さい小サイズ(小面積)のガラス板11a,11bであっても、テーブル吸盤130とともに磁石131及び磁性錘材47によってガラス板11a,11bの本体部66aを研削加工テーブル128にしっかりと固定することができる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、研削装置129(研削機構)の研削ホイール143の回転する円盤形研削砥石の側面(円筒部)を食い込ませてガラス板11a,11bの本体部66aの周縁を研削加工する場合において、研削加工テーブル128におけるガラス板11a,11bの本体部66aの横滑り(横ズレ)を防ぐことができ、ガラス板11a,11bの本体部66aを研削加工テーブル128に確実に固定した状態で本体部66aの周縁を研削加工することができる。折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、研削加工速度を維持することができ、設計どおりに周縁が研削された所定の形状のガラス板11a,11bに仕上げることができる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の終了後に、ガラス板第4ホルダー40dに設置された磁性錘材保持機構44がガラス板11a,11bの本体部66aの上面12に向かって下降して磁性錘材47を保持し、磁性錘材47を保持した後に、ガラス板第4ホルダー40dに設置された磁性錘材保持機構44が本体部66aの上面12から上方へ上昇して磁石131(永久磁石又は電磁石)に対する磁性錘材47の吸着を解除するから、磁石131と磁性錘材47とによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みを確実に解除することができ、周縁が研削加工されたガラス板11a,11bの本体部66aを次の搬出エリア23(加工終了エリア)に搬送することができる。
尚、磁石131が電磁石の場合、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工の終了後であって磁性錘材保持機構44が磁性錘材47を保持した後に電磁石に対する通電を停止して電磁石の磁力を消失させることで電磁石に対する磁性錘材47の吸着が解除され、電磁石と磁性錘材47とによるガラス板11a,11bの本体部66aの挟み込みを容易に解除することができ、周縁が研削加工されたガラス板11a,11bの本体部66aを次の搬出エリア23(加工終了エリア)に搬送することができる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ガラス板11a,11bの本体部66aの周縁に対する研削加工が終了した後、磁石131(永久磁石又は電磁石)と磁性錘材47との係合を解除してガラス板11a,11bの本体部66aを搬出エリアに搬送し、研削加工がされていない次のガラス板11a,11bの本体部66aを研削加工テーブル128に載置・固定して本体部66aの周縁に対する研削加工を行うから、ガラス板11a,11bの本体部66aに対する研削加工を連続して行うことができ、複数枚のガラス板11a,11bを効率的に研削加工することができる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、磁性錘材47が鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られているから、磁性錘材47が磁石131(永久磁石又は電磁石)に容易に吸着し、所定面積の吸着面134がテーブル吸盤130の中央133に位置する磁石131と磁石131に吸着した所定重量の磁性錘材47とによってガラス板11a,11bの本体部66aを挟み込むことで、所定面積の吸着面134を有する磁石131及びニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られた所定重量の磁性錘材47によって研削加工テーブル128に対するガラス板11a,11bの本体部66aの固定を確実に補強することができる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、ホルダー昇降機構104によって上下方向へ下降した折割カッターホイール103がガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を形成し、ガラス板11a,11bの縁部66bに端切線K2を形成した後、ホルダー昇降機構104によって折割カッターホイール103が上下方向へ上昇し、第1押圧部材昇降機構106aによって第1押圧部材105aが上下方向へ下降し、外形切出線K1を跨いで外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの上面12と外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの上面12とに当接する第1押圧部材105aの半環状の第1押圧面115aと第1及び第2支持部材118a,118bの第1及び第2支持面127a,127bとによってガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bを挟み込み、第1押圧部材105aと第1及び第2支持部材118a,118bとが本体部66a及び縁部66bを挟み込んだ後、第2支持部材昇降機構119によって第2支持部材118bが上下方向に下降し、第1押圧部材105aの第1押圧面115a及び第1支持部材118aの第1支持面127aによる本体部66aの挟み込みを維持しつつ、第2押圧部材昇降機構106bによって第2押圧部材105bが上下方向へ下降し、第2押圧部材105bの第2押圧面115bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bを下方へ押圧し、縁部66bを折割るから、第1押圧部材105aの第1押圧面115a及び第1支持部材118aの第1支持面127aによってガラス板11a,11bの本体部66aを挟み込むことで、真円状に成形された所定面積の第1支持面127aが外形切出線K1の内側近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66aの下面13を支持するとともに、第1支持面127aの外周縁近傍が外形切出線K1の外側近傍に延びるガラス板11a,11bの縁部66bの下面13を支持し、第1押圧部材105aと第1支持部材118aとによってガラス板11a,11bの本体部66aが強固に固定され、第2押圧部材105bの第2押圧面115bが外形切出線K1の外側に延びるガラス板11a,11bの縁部66bを下方へ押圧して第2押圧部材105bの押圧力が縁部66bに作用したとしても、外形切出線K1近傍に延びるガラス板11a,11bの本体部66a及び縁部66bの弾性変形を防ぐことができ、本体部66a及び縁部66bが上方へ向かって湾曲することなく、第2押圧部材105bの押圧力によって外形切出線K1及び端切線K2においてガラス板11a,11bの縁部66bをスムースかつ確実に折割ることができる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、折割カッターホイール103のカッターホイール軸線O3が折割カッターホルダー102(ホルダー本体107)のカッターホルダー中心軸線O2に対して径方向外方へ偏芯し、折割カッターホイール103がキャスター効果を有するから、第1及び第2折割治具94a,94b(折割治具)が端切線K2の始点近傍から円形状に走行(移動)して円軌跡を画くだけで(折割治具が端切線K2の始点近傍から所定の方向へわずかに走行(移動)するだけで)、折割カッターホイール103がカッターホルダー中心軸線O2の周り方向(軸回り)へ回転し、折割カッターホイール103の周縁112の転動(回転)方向が第1及び第2折割治具94a,94b(折割カッターホルダー102)の走行(移動)方向(仮想端切線の延びる方向)へ向き、折割カッターホイール103の周縁112の転動方向を迅速かつ容易に変えることができる。
折割システム10a及び研削加工方法(ガラス板加工システム10)は、加工対象のガラス板11a,11bの縁部66bにおける各端切線形成エリアにおいて、折割カッターホイール103の周縁112の転動方向を第1及び第2折割治具94a,94b(折割治具)の走行方向(ガラス板11a,11bの縁部66bの仮想端切線の延びる方向)に一致させつつ、それら端切線形成エリアに端切線K2を入れることができ、短時間に複数の端切線K2をガラス板11a,11bの縁部66bの端切線形成エリアに効率よく形成することができる。
10 ガラス板加工システム
10a 折割システム
11a 大サイズのガラス板
11b 小サイズのガラス板
12 上面
13 下面
14 一方の側縁
15 他方の側縁
16 前端縁
17 後端縁
18a~18d 第1~第4角部
19 搬入エリア
20 切込加工エリア
21 折割加工エリア
22 研削加工エリア
23 搬出エリア
24 搬送機構
25 システム台
26a,26b 第1及び第2ピラー
27 固定フレーム
28 第1移動ユニット(第1移動手段)
29 第2移動ユニット(第2移動手段)
30 第1ガイドフレーム
31 第1ガイドレール
32 第1走行フレーム
33 第1ガイドシュー
34 第1サーボモータ
35 第2ガイドフレーム
36 第2ガイドレール
37 第2走行フレーム
38 第2ガイドシュー
39 第2サーボモータ
40a~40d ガラス板第1~第4ホルダー
41 パッド設置プレート
42 ホルダー吸盤(吸着パッド)
43 スライドロッド
44 磁性錘材保持機構
45 昇降機構
46 メモリ
47 磁性錘材
48 吸着保持面
49 磁性錘材保持吸盤
50 吸着面
51 対向面(押圧面)
52 ハンドル
53 搬入コンベア
54 ストッパー
55 ローラー
55a ローラー
56 ローラー昇降機構
57 移動機構
58a 一方の側縁部
58b 他方の側縁部
59 軸
60 ロッド
61 第3サーボモータ
62 移動アーム
63 当接部材
64 切込加工テーブル
65 切込装置
66a 本体部
66b 縁部(周縁部)
67a,67b ベースレーン
68a 第1移動機構
68b 第2移動機構
69a,69b 走行ガイドレール
70a,70b 送りネジ
71 第4サーボモータ
72a,72b ガイドシュー
73a,73b スライドブロック(ハウジングナット)
74 切込治具
75 エアシリンダー
76 第5サーボモータ
77 切込カッターホイール
78 切込カッターホルダー
79 カッター昇降軸
80 カッター昇降ガイド
81 支持軸
82 ブラケット
83 タイミングベルト
84 折割加工テーブル
85 折割装置
85a 第1折割装置
85b 第2折割装置
86 支持装置
86a 第1支持装置
86b 第2支持装置
87 ベルトコンベア
88 コンベア駆動モータ
89 ベルト
90 プーリ
91 キャリアローラ
92 コンベアフレーム
93 懸垂フレーム
94a 第1折割治具
94b 第2折割治具
95 第6サーボモータ(X軸サーボモータ)
96a X軸第1アクチュエーター
96b X軸第2アクチュエーター
97 第7サーボモータ(Y軸サーボモータ)
98a Y軸第1アクチュエーター
98b Y軸第2アクチュエーター
99a X軸第1アクチュエーターフレーム
99b X軸第2アクチュエーターフレーム
99c Y軸第1アクチュエーターフレーム
99d Y軸第2アクチュエーターフレーム
100 第8サーボモータ(X軸サーボモータ)
101 第9サーボモータ(Y軸サーボモータ)
102 折割カッターホルダー
103 折割カッターホイール
104 ホルダー昇降機構(第1昇降機構)
105a 第1押圧部材
105b 第2押圧部材
106a 第1押圧部材昇降機構(第2昇降機構)
106b 第2押圧部材昇降機構(第3昇降機構)
107 ホルダー本体
108 ホルダーヘッド
109a 転動方向変更始点
109b 転動方向変更終点
110 ベアリング
111 転動軸
112 周縁
113 連結部
114 ブラケット
115a 第1押圧面
115b 第2押圧面
116 貫通孔
117 ガイドフレーム
118a 第1支持部材
118b 第2支持部材
119 第2支持部材昇降機構(第4昇降機構)
120 第10サーボモータ(X軸サーボモータ)
121a X軸第3アクチュエーター
121b X軸第4アクチュエーター
122 第11サーボモータ(Y軸サーボモータ)
123a Y軸第3アクチュエーター
123b Y軸第4アクチュエーター
124a X軸第3アクチュエーターフレーム
124b X軸第4アクチュエーターフレーム
124c Y軸第3アクチュエーターフレーム
124d Y軸第4アクチュエーターフレーム
125 第12サーボモータ(X軸サーボモータ)
126 第13サーボモータ(Y軸サーボモータ)
127a 第1支持面
127b 第2支持面
128 研削加工テーブル
129 研削装置
130 テーブル吸盤(吸着パッド)
131 磁石
132 支柱
133 中央
134 吸着面
135 接続継手(ニップル)
136 第14サーボモータ
137 研削治具
138 第15サーボモータ
139 第16サーボモータ
140 第17サーボモータ
141 研削ホイール昇降ネジ
142 研削ホイール切込ネジ
143 研削ホイール
144 研削ホルダー
145 カバー
146 スピンドルモータ
147 スリット
148 モータハウジング
149 ブラケット
150 搬出コンベア
K1 外形切出線(切込線)
K2 端切線
L1 位置決め第1基準(仮想位置決め第1基準線)
L2 位置決め第2基準(仮想位置決め第2基準線)(中心線)
O1 側縁の前後方向中心
O2 カッターホルダー中心軸線
O3 カッターホイール軸線
S 離間寸法(偏芯寸法)

Claims (10)

  1. 所定の折割加工によって縁部が折り割られたガラス板の本体部を載置する研削加工テーブルと、前記研削加工テーブルに設置されて前記ガラス板の本体部の下面を吸着保持する所定面積のテーブル吸盤と、研削機構とを備え、前記テーブル吸盤によって前記研削加工テーブルに載置・固定された前記ガラス板の本体部の周縁を前記研削機構を利用して研削加工する研削加工システムにおいて、
    前記研削加工システムが、前記テーブル吸盤に設置されて前記研削加工テーブルに載置された前記ガラス板の本体部の下面の直下に位置する磁石と、前記ガラス板の本体部の上面の側に位置して前記磁石に吸着される所定重量の磁性錘材とを有し、
    前記研削加工システムは、前記ガラス板の本体部の周縁に対する前記研削加工の開始前に前記テーブル吸盤が前記ガラス板の本体部の下面に当接して該本体部の下面を吸着保持する第1固定手段と、前記ガラス板の本体部の周縁に対する前記研削加工の開始前に前記本体部の下面の直下に位置する前記磁石と該本体部の上面に当接して該磁石に吸着した前記磁性錘材とによって該本体部を挟持する第2固定手段とを有することを特徴とする研削加工システム。
  2. 前記研削加工システムが、前記ガラス板の本体部の上面の側に位置する磁性錘材保持機構を含み、前記研削システムは、前記ガラス板の本体部の周縁に対する前記研削加工の開始前に前記磁性錘材保持機構が前記磁性錘材を保持した状態で該磁性錘材を前記本体部の上面に向かって下降させて該本体部を挟むように該磁性錘材を前記磁石の直上に載置する第1下降手段と、前記ガラス板の本体部の周縁に対する前記研削加工の開始前であって前記第1下降手段によって前記磁性錘材を前記磁石の直上に載置した後、前記磁性錘材保持機構が前記磁性錘材の保持を解除して該磁性錘材の上方へ上昇する第1上昇手段とを有する請求項1に記載の研削加工システム。
  3. 前記研削加工システムは、前記磁性錘材保持機構を前後方向へ移動させて該磁性錘材保持機構に保持された前記磁性錘材を前記ガラス板の本体部の上方であって該本体部の中央に位置させる位置決め手段を有し、前記第1下降手段では、前記位置決め手段によって前記磁性錘材を前記本体部の上方であって該本体部の中央に位置させた後、前記磁性錘材を前記本体部の上面に向かって下降させる請求項2に記載の研削加工システム。
  4. 前記研削加工システムは、前記ガラス板の本体部の周縁に対する前記研削加工の終了後に前記磁性錘材保持機構が前記磁性錘材に向かって下降して該磁性錘材を保持する第2下降手段と、前記ガラス板の本体部の周縁に対する前記研削加工の終了後であって前記第2下降手段によって前記磁性錘材保持機構が前記磁性錘材を保持した後、該磁性錘材保持機構が該磁性錘材を保持した状態で前記ガラス板の本体部の上面から上方へ上昇し、前記磁石に対する該磁性錘材の吸着を解除する第2上昇手段とを有する請求項2又は請求項3に記載の研削加工システム。
  5. 前記研削加工システムが、前後方向及び上下方向へ移動可能であって前記研削加工が終了した前記ガラス板の本体部を前記研削加工テーブルから搬出エリアに移動させるガラス板ホルダーと、前記ガラス板ホルダーに設置されて前記ガラス板の本体部の上面に吸着するホルダー吸盤とを含み、前記磁性錘材保持機構が、前記ガラス板ホルダーに設置されている請求項1ないし請求項4いずれかに記載の研削加工システム。
  6. 前記研削加工システムが、前記ガラス板ホルダーに設置されて前記磁性錘材保持機構を個別に上昇又は下降させる昇降機構を含み、前記第2上昇手段では、前記磁性錘材を保持した前記磁性錘材保持機構が前記昇降機構によって上昇することで前記磁石に対する該磁性錘材の吸着を解除し、前記研削加工システムは、前記磁性錘材を保持した前記磁性錘材保持機構が前記昇降機構によって上昇した後、前記ガラス板ホルダーが前後方向へ移動して前記ホルダー吸盤を前記ガラス板の本体部の上方に位置させ、前記ホルダー吸盤を前記本体部の上方に位置させた後、前記ガラス板ホルダーが下降して前記ホルダー吸盤が前記ガラス板の本体部の上面に吸着し、前記ホルダー吸盤が前記本体部の上面に吸着した後、前記ガラス板ホルダーが上昇するとともに前方へ移動して前記ガラス板の本体部を前記搬出エリアに移動させる移動手段を有する請求項5に記載の研削加工システム。
  7. 前記磁石が、前記ガラス板の本体部の下面に対向する所定面積の吸着面を有し、前記吸着面が、前記所定面積のテーブル吸盤の中央に位置している請求項1ないし請求項6いずれかに記載の研削加工システム。
  8. 前記磁石が、永久磁石である請求項1ないし請求項7いずれかに記載の研削加工システム。
  9. 前記永久磁石は、それに鉄製キャップが被せられて磁束を誘導するヨークが形成されている請求項8に記載の研削加工システム。
  10. 前記磁性錘材が、鉄、ニッケル、コバルトのうちのいずれかの金属から作られて所定の重量を備え、前記ガラス板の本体部の上面に対向する所定面積の対向面を有する請求項1ないし請求項9いずれかに記載の研削加工システム。
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