JP2023178239A - 潤滑剤シールポンプ装置および潤滑剤リザーバ用の内側区画 - Google Patents

Abstract

【課題】製造がより簡単な潤滑剤シールポンプ用の潤滑剤リザーバを提供すること。
【解決手段】潤滑剤シールポンプ装置は、入口から排出口まで流体をポンプ送給するように構成された潤滑剤シール回転ベーンポンプと、潤滑剤を保持し、潤滑剤シール回転ベーンポンプの動作中に潤滑剤シール回転ベーンポンプに潤滑剤を供給し潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される流体を受け取るための潤滑剤リザーバと、を備える。潤滑剤リザーバは、複数の外壁と、外壁の少なくとも１つに取り付けられた内側区画とを備え、内側区画は、ポンプによって潤滑剤リザーバを通って排出される流体から潤滑剤をフィルタリングするためのフィルタを受け入れて保持するように構成されている。潤滑剤リザーバの一方の面は、前記内側区画を受け入れるための開口部を含み、潤滑剤リザーバは、開口部を覆うカバーを有する。
【選択図】図３

Description

本発明の分野は、潤滑剤又はオイルシールポンプに関し、特定の実施形態において、このような潤滑剤シールポンプのための潤滑剤リザーバの内部構成要素に関する。

ポンプ及び特に回転ベーンポンプは、ポンプのロータ及びステータとの間に潤滑とシールの両方を提供するオイルのような潤滑剤とともに作動することがある。

潤滑剤リザーバは、潤滑剤の供給源としてポンプと関連しており、潤滑剤は、リザーバからポンプに流れ、ポンプからの流体は、リザーバ内のミストフィルタを介してリザーバを通って排出され、ミストフィルタは、排出されるガスから潤滑剤の小滴を除去する働きをする。このような潤滑剤リザーバは、従来では、アルミニウムから一体成形品で形成され、金属砂鋳造によって作られている。リザーバの壁には、潤滑剤及びガスの入口及び出口として、並びにミストフィルタを受け入れるためのアパーチャがある。一般には、ミストフィルタを保持するための区画があり、これが鋳造のコスト及び複雑さを増している。

製造がより簡単な潤滑剤シールポンプ用の潤滑剤リザーバを提供することが望ましい。また、リザーバ内部へのアクセスが容易なこのようなシステム用の潤滑剤リザーバを提供することも望ましい。また、リザーバが、ポンプの動作中に圧力差を維持できることが望ましい。

１つの態様は、潤滑剤シールポンプ装置であって、入口から排出口まで流体をポンプ送給するように構成された潤滑剤シール回転ベーンポンプと、潤滑剤を保持し、潤滑剤シール回転ベーンポンプの動作中に潤滑剤シール回転ベーンポンプに潤滑剤を供給し、潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される流体を受け取るための潤滑剤リザーバと、を備え、潤滑剤リザーバは、一体成形品で形成された複数の外壁と、別個の構成要素として形成され且つ外壁内に取り付けられた内側区画とを含み、内側区画は、潤滑剤シール回転ベーンポンプによって潤滑剤リザーバを通って排出される流体から潤滑剤をフィルタリングするためのフィルタを受け入れるように構成されており、潤滑剤リザーバの上面は、内側区画を受け入れるための開口部を含み、内側区画の側壁は、側壁の上面において側壁から外向きに延びるフランジ部を含み、開口部に近いリザーバの外壁の側壁は、内側区画のフランジ部を支持するように構成され、潤滑剤リザーバは、開口部を覆うためのカバーを含む、潤滑剤シールポンプ装置を提供する。

従来、潤滑剤シールポンプ用の潤滑剤リザーバは、金属、一般的にはアルミニウムで鋳造することにより作られており、ポンプによって発生する圧力と大気との間の圧力差に耐えることができ且つ漏洩に耐性がある堅牢な構造となっている。潤滑剤シールポンプのための潤滑剤リザーバは、ポンプから排出されるガスから潤滑液滴をフィルタリングするフィルタを受け入れるための内側区画を有する。鋳造によって内側区画を有する潤滑剤リザーバを形成するには、内側コアが必要であり、これにより製造工程が複雑で高価になり、鋳造プロセスが砂型鋳造に限定される可能性がある。

これに対処するために、フィルタを受け入れて保持するための内側区画が別個の部品として、一部の事例ではプラスチックのような異なる材料から形成される潤滑剤リザーバを備えた潤滑剤シールポンプ装置が提案される。外壁は、堅牢性漏洩への耐性のために一体成形品で形成され、内側区画を受け入れるための開口部が一方の面に存在する。開口部は、開放可能なカバーで覆うことができ、幾つかの実施形態では、シールで閉鎖される取り外し可能なカバーである。

内側区画は、リザーバに効果的にシールすることができる簡単な方法でリザーバ内に取り付けられる。内側区画は、側壁から外向きに延びるフランジを含み、リザーバの壁面に載るように取り付けることができる。内側区画は、側壁の上部にあることができ、又は幾つかの実施形態では、リザーバの側壁自体が外向きに延びる部分を有し、側壁がこの外向きに延びる部分に取り付けられ、この場合カバーは、内側区画ではなく、潤滑剤リザーバの外向きに延びる側壁の上側にある。

先に述べたように、潤滑剤リザーバはポンプによって発生する圧力差に耐え得る必要があり、リザーバとは別個の内側区画が使用される場合には、内側区画とリザーバとの間をシールするシール手段を使用することができる。内側区画がフランジ部を有する一部の事例では、シール手段は、フランジ部の片側に用いることができ、又は場合によっては、両側に使用し、リザーバと内側区画の間、及び内側区画とカバーの間の両方を効果的にシールすることができる。このようにして、潤滑剤シールポンプと関連して使用される潤滑剤リザーバが耐える必要がある圧力差に耐えることができる、取り外し可能なカバー及び分離可能なインサートを備えた潤滑剤リザーバを提供することができる。

他の実施形態では、内側区画は、前記フィルタを受け入れるための前記内側区画の開口を覆うため及び前記潤滑剤リザーバの前記開口を覆うためのカバーを備える。

リザーバ内の開口部は、内側区画がリザーバに取り付けられたときに内側区画及び潤滑剤リザーバの両方を閉じるように構成された内側区画上のカバーによって閉じることができる。

外壁は、一体成形品から形成され、場合によっては押出成形により形成され、他の実施形態では、外壁は、重力鋳造、低圧ダイカスト又は他のタイプの鋳造のような金属鋳造により形成される。鋳造が使用される場合、内側区画は別個の部品であるので、潤滑剤リザーバの外壁は、内側コアを必要とすることなく鋳造することができ、内側区画はリザーバが製造された後にリザーバに追加することができ、これによりリザーバの製造工程を簡略化することができる。

幾つかの実施形態では、潤滑剤リザーバは、シールコンテナであり、ポンプに取り付けられたときに、ポンプによって発生する圧力差を維持し耐えることができる。リザーバは、実質的に矩形断面を有し、６つの壁又は面を有することができる。

幾つかの実施形態では、内側区画は、潤滑剤リザーバの上側部分内に延びることができ、幾つかの実施形態では上半分内に延びることができる。

潤滑剤シール回転ベーンポンプは、圧縮機とすることができるが、幾つかの実施形態では、潤滑剤シール回転ベーンポンプは、真空ポンプを含む。

幾つかの実施形態では、前記潤滑剤リザーバの一方の面は開口部からなる。幾つかの実施形態において、前記潤滑剤リザーバは、前記開口部を覆うための、場合によっては取り外し可能な開口部カバーを備え、他の実施形態において、前記開口部は、内側区画のカバーによって閉鎖することができる。

リザーバは、内側区画を受け入れる開口部を備え、幾つかの実施形態では、開口部はリザーバの面全体を含む。これにより、フィルタ及びリザーバ内部への容易なアクセスが可能となり、必要に応じて洗浄することができる。

リザーバの開口部は、リザーバの側面とすることができるが、幾つかの実施形態では、開口部は、カバーが潤滑剤リザーバの上部のリッドとして機能するように上面を含む。上面は、リザーバ内に潤滑剤が残っている間のカバーの取り外しをより簡単にする。

幾つかの実施形態では、上記カバーは、ポンプを持ち運ぶ又は移動させるためのハンドル、及びフィルタを交換するためのフィルタ取り出し手段のうちの少なくとも１つを備える。

カバーを取り外すことにより、フィルタも取り外すことができ、その洗浄及び／又は交換が容易になるように、フィルタ取り出しデバイスをカバーに設けることが有利とすることができる。代替として、及び／又は追加的に、カバー上にポンプの持ち運びが容易にするハンドルがあることが有利である。

幾つかの実施形態では、潤滑剤リザーバは、フランジ部の上面及び下面の少なくとも一方と潤滑剤リザーバとの間をシールするためのシール手段を更に備え、幾つかの実施形態では、潤滑剤リザーバは、フランジ部の上面及び下面と潤滑剤リザーバとの両方の間をシールするためのシール手段を備える。

内側区画のフランジは、シール手段を支持するための有効な領域を提供し、場合によっては、フランジの両側に２つのシール手段を提供する機会を提供し、これによってシールの有効性を増大させる。一部の事例では、フランジはシールを支持する表面の一方又は両方に溝を有し、金属リザーバ又はカバーに溝を設ける必要がなくなる。

幾つかの実施形態において、潤滑剤リザーバは、潤滑剤リザーバからガスを排出するための排出開口部を備え、内側区画の下部は、フィルタを通過したガス及び潤滑剤を排出するための出口部を含み、システムは、出口部とリザーバ内の通路との間をシールするためのシール手段を更に備え、通路は、排出開口部及び潤滑剤収集ポットへ向かう流体流路を提供する。

リザーバ壁間のシールに加えて、内側区画は、潤滑剤リザーバの排出口にもシールすることができ、これによりポンプからフィルタを通って排出口への必要な流体流を提供する。また、フィルタを通過し、凝集してより大きな液滴を形成する、潤滑剤を収集するための潤滑剤収集ポットが存在することができ、潤滑剤液滴は収集ポットに落下する。

幾つかの実施形態では、外壁を形成する金属はアルミニウムである。

幾つかの実施形態において、内側区画は、潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される流体を受け取るための入口部と、フィルタのフィルタリング部を通過したガスを排出し潤滑剤を出力するための出口部と、を備え、入口部の圧力が所定レベルを上回って上昇したことに応答して、入口部と出口部との間にフィルタのフィルタリング部をバイパスする流路を提供するように構成された過剰圧力バルブを更に備える。

排出ガスが流れる別個の構成要素として内側区画を有することにより、従来はリザーバの鋳造金属部分にあった過剰圧力バルブを、別個の内側区画に設けることができ、その製造及び必要な場合の交換を容易にすることができる。

幾つかの実施形態では、潤滑剤シールポンプ装置は、内側区画内にフィルタを備え、幾つかの実施形態では、潤滑剤シールポンプ装置は、単一のフィルタを有する。

更なる態様は、潤滑剤リザーバ内に挿入するための内側区画であって、潤滑剤リザーバは、潤滑剤を保持し、潤滑剤シール回転ベーンポンプの動作中に潤滑剤シール回転ベーンポンプに潤滑剤を供給し潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される流体を受け取るためのものであり、内側区画は、潤滑剤シール回転ベーンポンプによって潤滑剤リザーバを通して排出される流体から潤滑剤をフィルタリングするためのフィルタを受け入れるための開口部を含み、内側区画は、開口部に隣接する側壁の上面において側壁から外向きに延びるフランジ部を含み、フランジ部は、フランジ部の対向する面のうちの少なくとも１つにシールを取り付けるように構成される、

内側区画を別個の部分として形成することにより、別個に製造すること及び適宜交換することが可能になる。この点で、内側区画がリザーバの金属よりも堅牢でない材料で形成される場合、その寿命はより制限される可能性があり、従って交換する能力が望ましい。

内側区画は、幾つかの実施形態において、側壁の上面において側壁から外向きに延びるフランジ部を備え、フランジ部は、フランジ部の上面及び下面の少なくとも一方においてシールを保持するための手段を備える。幾つかの実施形態では、上面及び下面の両方に設けられる。

幾つかの実施形態では、シール手段を保持するための手段は、溝とすることができる。

幾つかの実施形態において、内側区画は、潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される流体を受け取るための入口部と、フィルタのフィルタ部を通過したガスを排出し潤滑剤を出力するための出口部とを備え、入口部は、フィルタの入口部と内側区画の入口部との間をシールするためのシールを受け入れるためのシール面を含む。

幾つかの実施形態において、内側区画は、フィルタを受け入れるための開口部を覆うためのカバー部を含み、カバー部は、潤滑剤リザーバの開口部を覆うように構成される。

追加の態様は、潤滑剤シール回転ベーンポンプ用の潤滑剤リザーバを組み立てる方法を提供し、本方法は、一体成形品から外壁を有する開放ボックス型構造を形成するステップと、フィルタを受け入れるように構成された別個に形成された内側区画を、内側区画と外壁との間にシール手段を設けて外壁に取り付けるステップと、シール手段が内側区画とカバーとの間に位置するように、更なるシール手段及びカバーを開放ボックス型構造の開口部に取り付けるステップと、を含む。

幾つかの実施形態において、開放ボックス型構造を形成するステップは、側壁が排出開口部を含み、更なる側壁が吸気開口部を含み、排出開口部がこれに関連する流体通路及び潤滑剤収集ポットを含むように、外壁を鋳造するステップを含む。

幾つかの実施形態において、本方法は、フィルタを通過したガス及び潤滑剤を排出するための出口部と流体通路との間にシール手段を取り付けるステップを更に含む。

次いで、潤滑剤リザーバは、潤滑剤シール回転ベーンポンプシステムの潤滑剤シール回転ベーンポンプに取り付けることができる。

更なる特定の好ましい態様は、添付の独立請求項及び従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、適宜、独立請求項の特徴と組み合わせることができ、特許請求の範囲に明示的に記載されているもの以外の組み合わせで組み合わせることができる。

装置の特徴が、ある機能を提供するように動作可能であると記載されている場合、このことは、その機能を提供する装置の特徴、或いはその機能を提供するように適合又は構成された装置の特徴を含むことは、理解されるであろう。

次に、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら更に説明する：

従来技術による潤滑剤リザーバを示す図である。 実施形態による潤滑剤リザーバの概略側面図である。 実施形態による潤滑剤リザーバの概略端面図である。 実施形態による潤滑剤リザーバ一体型潤滑剤シール回転ベーンポンプを概略的に示す図である。 更なる実施形態による潤滑剤リザーバ一体型潤滑剤シール回転ベーンポンプを概略的に示す図である。 更なる実施形態による潤滑剤リザーバの概略側面図である。 実施形態による方法のステップを示すフローチャートである。 リザーバの外壁のフランジ上にある内側区画を示す図である。

実施形態を更に詳細に説明する前に、まず概要を説明する。

図１は、従来技術による潤滑剤シール回転ベーン真空ポンプ用の潤滑剤リザーバ５を示し、潤滑剤リザーバ５は、鋳造金属ケーシングから形成され、排出口４０を介してガスが排出される前にフィルタを流れるガスから潤滑剤の小滴をフィルタリングするためのミストフィルタ２０を保持する内側区画１０を備える。潤滑剤リザーバの下部は潤滑剤１２を保持しており、ポンプの作動中、ガスは、ポンプと接続したポート１５を通って内側区画１０に流入し、また、ミストフィルタ２０の内部流路を通過する。ガスは、フィルタ部２２を通過し、ここで小滴が蓄積されてより大きな液滴として落下し、オイル収集ポート５０を介して残りの潤滑剤１２と共にリザーバ５の底部に戻る。液滴が実質的に除去されたガスは、その後、排出口４０を通って出ていく。フィルタ２０が目詰まり及び閉塞すると、フィルタ２０内で圧力が上昇し、ある値にまで達すると、リザーバ５の金属ケーシング内にある過剰圧力バルブ３０が開き、フィルタリングされていないガスが、排出口４０を通って排出されることになる。この図の下部は、潤滑剤リザーバを外側から見た図であり、リザーバの鋳造性及び単一ブロックの形態を示している。

図２は、一実施形態による潤滑剤リザーバ５を示す。この実施形態では、潤滑剤リザーバ５は、プラスチック材料の別個の構成要素として形成され且つリザーバの金属壁８内に取り付けられる上部内側区画１０を有する。これらの金属壁は、この実施形態では、先行技術の潤滑剤リザーバと同様に鋳造によって、一部の事例では金属砂型鋳造によって形成される。しかしながら、内側区画がないので、内側区画を定めるためのコアを必要とせずに行うことができ、従って、製造がより簡単且つ安価になる。更に、この鋳造潤滑剤リザーバは、シールされたブロックとして形成されるのではなく、コンテナの側壁８に取り付けられてこれらにシールされるリッド６０を有する開放ボックス型コンテナとして形成される。他の実施形態では、リッドは、内側区画の上側フランジ１１にシールすることができる。

幾つかの実施形態では、プラスチック製内側区画１０は、側壁８とリッド６０との間に延びるフランジ１１を含む。フランジ１１の何れかの側部には、側壁の縁部と内側区画との間及び内側区画とリッド６０との間に有効なシールを提供する、図示しないシール手段が存在することができる。図示されていないが、リッド６０は、ハンドル及び／又はフィルタ２０を保持するための保持手段を含むことができ、リッドを取り外すとフィルタも取り外されるようになっている。

この実施形態では、プラスチック製内側区画１０は、フィルタ部２２が目詰まりしてフィルタ内の圧力が上昇した場合に、フィルタ内に流入するガスの放出経路を提供するための過剰圧力バルブ３０を含む。この実施形態では、リザーバ５の鋳造アルミニウム部分は、排出口４０と、内側区画から出るより大きな油滴を収集し、これらを潤滑剤リザーバのベースに戻す潤滑剤収集ポット５０とを備える。ポンプと潤滑剤リザーバとの間を連通するポート１５が存在し、そこから潤滑剤がポンプに流れ、ポンプ送給ガスが生じる（矢印Ａを参照）。このガスは、気化した潤滑剤の液滴を含み、このガス及び液滴は、ミストフィルタの入口２１に流入し（矢印Ｂを参照）、フィルタ部２２を通って排出部４０に流入する（矢印Ｃを参照）。フィルタ部が閉塞した場合、過剰圧力バルブ３０が開口し、流体は排出口４０に直接進むことになる。ガスからフィルタリングされた潤滑剤は、液滴として集められ、潤滑剤収集ポット５０に流れ（矢印Ｄを参照）、ここで潤滑剤リザーバに戻ることになる。

図３は、オイル又は潤滑剤１２及びミストフィルタ２２を含む、潤滑剤リザーバ５の側面図を示す。この実施形態では、ポンプと連通するポート１５が示されており、潤滑剤がポンプに流入してガスが流出することができる様子を見ることができる。潤滑剤リザーバの上側部分内のミストフィルタ２０も示されており、これは、この実施形態ではプラスチックで形成されてリザーバの上側側壁にフランジ１１を介して取り付けられている内側区画１０内に保持されている。幾つかの実施形態では、これらの側壁８は、リッド又はコンテナカバー６０が側壁の上面に取り付けられ、内側区画１０の上面とカバー６０の下面の間及び内側区画１０のフランジ１１の下面と側壁の上面との間にシール手段が存在するように、内側区画の外側及びその周囲に延びるような拡大部を有する。

図４は、ロータシャフト１１０及び滑動回転ベーン１２０を備えた実施形態による、回転ベーン潤滑剤シールポンプ１００を概略的に示している。シャフト及びベーンを含むロータは、ステータ１３０内で回転して、ガスを入口１０７から出口１０５にポンプ送給するように構成されており、出口１０５は、潤滑剤リザーバ５へのポートと連通しており、リザーバに流入したガスは、ミストフィルタ２０を通過し、図示しない排出口を通って排出される。

潤滑剤リザーバ５は、取り外し可能又は開閉可能なカバー６０を備え、このカバー６０は、この実施形態では、リザーバ５の上側の開口部を覆っている。

図５は、潤滑剤リザーバ５の取り外し可能なカバー６０が上側壁ではなく側壁にある、図４の代替の実施形態を示す。

図６は、図２に示したものに類似する潤滑剤リザーバ５の側面図であるが、カバー６０上のフィルタ保持手段６２を示し、様々なシール手段を示している。フィルタ保持手段６２は、フィルタ２０の上面から延びるラッチ突出部２４と協働するように適合され、フィルタがカバー６０によって保持され、カバーと共に取り外しできるようにする。これにより、フィルタの交換を容易にすることができる。

フィルタ入口２１は、内側区画の入口部１８にて内側区画にシールされている。シール手段２７は、内側区画１０の入口部１８とフィルタ入口２１との間をシールし、ガスがフィルタを介して内側区画に移動するようにする。

排出口４０及び潤滑剤収集ポット５０を含む部分において内側区画１０の出口部１９と潤滑剤リザーバ５との間をシールするためのシール手段２９も存在し、フィルタを通過したガスが、潤滑剤リザーバに漏洩するのが妨げられ、むしろ排出口４０に通過するようになっている。

この図はまた、内側区画のフランジ１１と潤滑剤リザーバの壁８及びカバー６０との間の２つのシール手段２８ａ及び２８ｂをそれぞれ示している。この実施形態では、カバー６０は、内側区画をシールし且つその一部であり、プラスチックである同じ材料で形成されている。他の実施形態では、カバー６０は、金属で形成され、潤滑剤リザーバの外壁８にシールされる。

図７は、一実施形態による方法の各ステップを示すフローチャートである。

最初のステップＳ１０において、潤滑剤リザーバのベースを形成する開放ボックス型構造体は、金属鋳造を用いて形成することができる。ボックスはアルミニウムで形成することができる。次に、ステップＳ２０で、フィルタを保持するための内側区画は、開放ボックス型構造体内に取り付けることができる。内側区画は、シール手段を用いて外壁に取り付けることができる。次に、ステップＳ３０で、シール手段を介してカバーを開口部に取り付け、閉鎖リザーバを形成することができる。一部の事例では、カバーをリザーバにシールするシール手段は、開放ボックス型構造体の壁とカバーとの間に存在することができ、他の場合では、内側区画のフランジとカバーとの間に存在することができる。ステップＳ４０で、潤滑剤リザーバは、潤滑剤シール回転ベーンポンプに取り付けることができる。ステップＳ４０は、ステップＳ２０又はＳ３０の何れかの前に実行されてもよいことに留意されたい。

フィルタを交換する方法も開示され、ここではカバーを取り外すステップが実行される。一部の事例では、これはフィルタを取り外し、他の事例では、フィルタを取り外す追加のステップが実行されることになる。交換用フィルタは、カバーに取り付けられるか、又はカバーにフィルタ保持手段がない場合は直接内側区画に取り付けることができ、カバーは、潤滑剤リザーバの壁に固定することができる。一部の事例では、内側区画とカバーの間及び外壁と内側区画との間のシール手段も、フィルタの交換時に交換することができる。

図８は、内側区画を潤滑剤リザーバ及びリザーバの取り外し可能なカバーに効果的にシールすることができる方法の一例を示す。この実施形態では、シール２８ａ、２８ｂは、内側区画のプラスチックフランジ部の何れかの側部の溝に保持されている。これにより、潤滑剤リザーバの金属ケーシングに溝を必要とすることなく、コンパクトな容積で二重シールが得られる。これにより、金属部品の加工コストが削減され、従って、部品価格が低減される。

本明細書では、添付図面を参照しながら本発明の例示的な実施形態を詳細に開示したが、本発明は、この厳密な実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって様々な変更及び修正を行うことができることは理解される。

５ 潤滑剤リザーバ
８ 側壁
１０ 内側区画
１１ フランジ
１２ 潤滑剤
１５ リザーバとポンプの間のポート
１８ 入口部
１９ 出口部
２０ フィルタ
２１ フィルタ入口
２２ フィルタのフィルタ部
２４ ラッチ
２７ シール手段
２８ａ、ｂ シール手段
２９ シール手段
３０ 過剰圧力バルブ
４０ 排出部
５０ 潤滑剤収集ポット
６０ 取り外し可能カバー
６２ フィルタ保持手段
１００ 潤滑剤シールポンプ
１０５ ポンプ出口
１０７ ポンプ入口
１１０ ロータシャフト
１２０ ロータブレード
１３０ ステータ

Claims (12)

1. 潤滑剤シールポンプ装置であって、
   入口から排出口まで流体をポンプ送給するように構成された潤滑剤シール回転ベーンポンプと、
   潤滑剤を保持し、前記潤滑剤シール回転ベーンポンプの動作中に前記潤滑剤シール回転ベーンポンプに前記潤滑剤を供給し前記潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される流体を受け取るための潤滑剤リザーバと、を備え、
   前記潤滑剤リザーバは、一体成形品で形成された複数の外壁と、別個の構成要素として形成され且つ前記外壁内に取り付けられた内側区画とを含み、前記内側区画は、前記潤滑剤シール回転ベーンポンプによって前記潤滑剤リザーバを通って排出される前記流体から前記潤滑剤をフィルタリングするためのフィルタを受け入れるように構成され、
   前記潤滑剤リザーバの上面は、前記内側区画を受け入れるための開口部を備え、前記内側区画の側壁は、前記側壁の上面で前記側壁から外向きに延びるフランジ部を備え、
   前記開口部に近い前記リザーバの前記外壁の側壁は、前記内側区画の前記フランジ部を支持するように構成され、前記潤滑剤リザーバは、前記開口部を覆うためのカバーを備えている、
   ことを特徴とする潤滑剤シールポンプ装置。
2. 前記内側区画がプラスチックで形成されている、
   請求項１に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
3. 前記潤滑剤リザーバの一方の面が前記開口部からなる、
   請求項１又は２に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
4. 前記カバーが、
   前記ポンプを移動させるための少なくとも１つのハンドルと、
   前記フィルタを保持するためのフィルタ保持手段と、の少なくとも１つを備える、
   請求項１～３の何れか１項に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
5. 前記潤滑剤リザーバは、前記フランジ部の上面及び下面の少なくとも一方と前記潤滑剤リザーバとの間をシールするためのシール手段を更に備えている、
   請求項１～４の何れか１項に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
6. 前記潤滑剤リザーバは、前記フランジ部の前記上面及び下面の両方と前記潤滑剤リザーバとの間をシールするためのシール手段を更に備えている、
   請求項５に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
7. 前記潤滑剤リザーバの前記側壁が、前記内側区画の前記フランジ部を支持するように構成された外向きに延びる部分及びそこから上向きに延びる部分を備え、前記上向きに延びる部分の上面が、前記カバーを支持するように構成されている、
   請求項５又は６に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
8. 前記潤滑剤リザーバが、前記潤滑剤リザーバからガスを排出するための排出開口部を備え、前記内側区画の下部は、前記フィルタを通過したガス及び潤滑剤を排出するための出口部を備え、前記システムは、前記出口部と前記リザーバ内の通路との間をシールするためのシール手段を更に備え、前記通路は、前記排出開口部及び潤滑剤収集ポットに向かう流体流路を提供する、
   請求項１～７の何れか１項に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
9. 前記内側区画が、前記潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される前記流体を受け取るための入口部と、前記フィルタのフィルタリング部を通過したガス排出及び潤滑剤出力のための出口部とを備え、前記内側区画が、前記入口部の圧力が所定レベルを上回ることに応答して、前記入口部と前記出口部との間に前記フィルタの前記フィルタリング部をバイパスする流路を提供するように構成された過剰圧力バルブを更に備える、
   請求項１～８の何れか１項に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
10. 前記内側区画が、前記フィルタを受け入れるための前記内側区画の開口部及び前記潤滑剤リザーバの前記開口部を覆うためのカバーを備える、
    請求項１～３の何れか１項に記載の潤滑剤シールポンプ装置。
11. 潤滑剤リザーバに挿入することができる内側区画であって、
    前記潤滑剤リザーバは、潤滑剤を保持し、前記潤滑剤シール回転ベーンポンプの動作中に潤滑剤シール回転ベーンポンプに潤滑剤を供給し前記潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される流体を受け取るためのものであり、
    前記内側区画は、前記潤滑剤シール回転ベーンポンプによって前記潤滑剤リザーバを通して排出される前記流体から潤滑剤をフィルタリングするためのフィルタを受け入れるための開口部を含み、前記内側区画は、前記開口部に隣接する側壁の上面において前記側壁から外向きに延びるフランジ部を備え、前記フランジ部は、前記フランジ部の上面及び下面にシールを取り付けるように構成される、
    ことを特徴とする内側区画。
12. 前記内側区画は、前記潤滑剤シール回転ベーンポンプから排出される前記流体を受け取るための入口部と、前記フィルタのフィルタ部を通過したガスを排出し且つ前記潤滑剤を出力するための出口部とを備え、前記入口部は、前記フィルタの入口部と前記内側区画の前記入口部との間をシールするためのシールを受け入れるためのシール面を備えている、
    請求項１１に記載の内側区画。

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