JP4881942B2 - 内燃機関のオイル循環装置 - Google Patents
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Description
具体的には、本発明は、オイル/ガス混合物に含まれるオイルの抽出に適した分離器/デカンテーション装置と、中に少なくとも1つの燃焼チャンバが形成されたシリンダハウジングとを備えた内燃機関のオイル循環装置に関する。この装置は更に、前記エンジンの可動部分に加圧されたオイルを運ぶのに適した加圧オイル供給ダクトと、サイフォンを形成するオイル帰路回路とを備え、このオイル帰路回路は少なくとも1つのカニューレを有し、このカニューレの上端は、前記分離器/デカンテーション装置においてデカンテーション(分離)されたオイルを回収するために当該分離器/デカンテーション装置のオイル排出口に開口し、カニューレの下端は、前記カニューレの上端と下端との間に位置する面内に自由に開口する開口部を有するオイルリザーバに浸かっている。
オイルは、分離器/デカンテーション装置に形成された分離表面上に堆積される。これは、重力によって前記混合物が比較的長い経路を辿る一連のジグザグの通路によるものであり、この経路に沿って空気とオイルが分離される。
これは、多くのエンジン製造者が、分離器/デカンテーション装置へのオイルの逆流を防ぎ、同時にエンジンの大きさの縮小及びエンジンオイル循環装置の製造に必要な部品数の低減を探求することを目的として様々な解決法を開発したことによるものである。
この目的のために、本発明のオイル循環装置は、更に上記で定義した前提部分による一般的な定義に適合しており、基本的に、前記加圧オイル供給ダクトの壁を貫通して形成される通路内に、密封するように挿入されるインサートに前記リザーバが形成され、このインサートが前記オイル供給ダクトを封鎖する栓とオイルリザーバとを同時に構成することを特徴とする。
分離器/デカンテーション装置の分離表面の境界と、サイフォンの下限(サイフォンの下限はカニューレの下端である)との間に存在する高さの差により、圧力が均衡し、デカンテーション装置の排出口の位置におけるオイル/ガス混合物の逆流を防止することができる。本発明により、この高さの差を増大させつつ、エンジンの高さを低減することができる。前記高さの差を決めるカニューレの長さは、分離器/デカンテーション装置の排出口と、デカンテーションされたオイルが注ぎ込まれる囲いの中(通常はハウジング内部、かつ、潤滑油を注す可動部品の上方(例えばクランク軸ハウジングの中))との間に存在する圧力の差に応じて選択される。
例えば、前記加圧オイル供給ダクトの一部が、前記シリンダハウジングの一体部分を形成すること、及び、インサートが配置される通路が、この加圧オイル供給ダクトの一部に形成され、それによってシリンダハウジングの一部を形成することが保証される。
また、オイルリザーバの開口部が、クランク軸のために確保された場所の上方で、前記シリンダハウジングの内部領域に自由に開口することが保証できる。
また、インサートが円筒状のボウル(bowl)形状を有すること、及び、カニューレの下端が前記ボウルの底部領域に配置されることも保証される。
従って、この実施形態では、カニューレとボウル(bowl)形状のインサートとの間に大きな間隙が存在し、よってインサートに対してカニューレの位置決めをする許容範囲を大きくすることができる。それによって、本発明の装置の製造に必要な機械加工及び組み立ての精度を低くすることができる。
この寸法的な特徴は、本発明の装置によって均衡が保たれる圧力を固定するのに有利である。
また、同様の理由により、前記オイルリザーバの開口端の開口部は、カニューレ内のオイルの通路の断面より確実に大きくすることができる。
デカンテーション装置3は、エンジンの対称面において、クランク軸の回転軸である軸X−Xの上方に配置されている。クランク軸用に確保された場所17は、デカンテーション装置/分離装置の下方に位置され、それにより、デカンテーション及び分離されたオイルはクランク軸を超えて流れ下部ハウジングのオイル溜に戻る。
このダクト6は、成形により形成された単体部品であるシリンダハウジング4の一部を形成する。
加圧オイル供給ダクトは、デフレクター19を形成する長尺の外形を有する。このデフレクターは、重力により、ダクト6のデフレクター19の上方にある脱油ゾーン18からデフレクター19の局所穿孔部20へと流れるオイルを導くのに適したオイル流域を有する。
オイル帰路回路は、オイル/ガス混合物が排出口10を介して分離/
デカンテーション装置に入り込むのを防止するために、サイフォンを形成する。
カニューレの第二端は、このボウルの上端よりもボウル形状のインサートの底部のずっと近傍に位置する。
実際は、ボウル形状のインサートの上端は水平面内にあるので、ボウルからオイルがあふれるとき、オイルはボウルの全周囲を越えて流出する。
従って、このような利点により、エンジンの性能を向上させることができる。
Claims (10)
- オイル/ガス混合物に含まれるオイルを抽出するための分離器/デカンテーション装置(3)と、少なくとも1つの燃焼チャンバ(5)が形成されるシリンダハウジング(4)と、を備えた内燃機関(2)のオイル循環装置(1)であって、
前記分離器/デカンテーション装置(3)は、クランク軸の上方に配置されており、
前記シリンダハウジング(4)の内部に設置され、前記クランク軸と分離器/デカンテーション(3)との間に配置された、加圧されたオイルを前記内燃機関の可動部分に運ぶための加圧オイル供給ダクト(6)と、サイフォンを形成するオイル帰路回路(7)とを更に備え、
オイル帰路回路(7)が少なくとも1つのカニューレ(8)を備え、カニューレ(8)の上端(9)が、前記分離器/デカンテーション装置において、デカンテーションされたオイルを回収するために当該分離器/デカンテーション装置のオイル排出口(10)に開口し、カニューレ(8)の下端(11)が、前記カニューレ(8)の上端(9)と下端(11)との間に位置する面(P)内に自由に開口する開口部(13)を有するオイルリザーバ(12)に浸されており、
前記リザーバ(12)が、前記加圧オイル供給ダクトの壁(15)を貫通して形成された通路内に密封するように挿入されるインサート(14)に形成され、シリンダハウジング(4)の内部に向かって開口しており、
前記インサートが前記オイル供給ダクトを封鎖する栓とオイルリザーバとを同時に構成することを特徴とする装置。 - 前記加圧オイル供給ダクトの一部が、前記シリンダハウジングの一体部分を形成することと、前記インサートが挿入される通路が、このダクトの一部に形成されることにより、シリンダハウジングの一部を形成することとを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- オイルリザーバの開口部が、クランク軸のために確保された場所の上方で、前記シリンダハウジングの内部領域に自由に開口することを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
- 前記インサートが、前記供給ダクトの壁を貫通して形成された通路内に装着されることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の装置。
- インサートが円筒状のボウルの形状を有することと、カニューレの下端が前記ボウルの底部領域に配置されることとを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の装置。
- カニューレが、円筒管の形状を有し、円筒状のボウル形状のインサートと同軸であることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
- 前記オイルリザーバの開口部からカニューレの下端を隔てる最小の距離として定義される第1の高さH1が、前記カニューレの下端と上端との間の距離として定義される第2の高さH2の半分より小さいことを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の装置。
- 第1の高さH1が第2の高さH2の四分の一より大きいことを特徴とする、請求項7に記載の装置。
- 前記オイルリザーバの自由端の開口部の断面が、カニューレ内のオイルの通路の横断面より大きいことを特徴とする、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の装置。
- 複数のシリンダとともにエンジンに取り付けられるのに適することと、
複数の独立したカニューレ及び複数の独立したオイルリザーバを備えることと、
分離器/デカンテーション装置が、複数の独立した、デカンテーションされたオイルの排出口を有し、独立したカニューレの各々が、前記分離器/デカンテーション装置の独立したオイル排出口に接続されるとともに、独立したオイルリザーバに浸されていることと、
独立したオイルリザーバの各々が、前記加圧オイル供給ダクトの壁を貫通して形成された対応する通路に挿入される独立したインサートとなることにより、独立したインサートの各々が、前記オイル供給ダクトを封鎖する栓とオイルリザーバとを同時に構成することと、を特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の装置。
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