JP2023173871A - 研磨装置及び研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワーク表面の凹凸分布を考慮して、ワーク表面を表面改質して、短時間での加工性を向上させた研磨装置及び研磨方法を提供する。【解決手段】ワークWの研磨をする研磨装置10であって、キャビテーション発生射出装置50を備え、前記キャビテーション発生射出装置50は、内部に第1液流Aが通流する内筒54を有しており、前記内筒54は、キャビテーション発生部54aを有しており、前記キャビテーション発生射出装置50は、前記第1液流A中にキャビテーションを発生させて、前記第1液流Aを前記ワークWに衝突させる構成であることを要件とする。【選択図】図3

Description

本発明は、炭化ケイ素(SiC)のようなウェハに例示されるワークの研磨をする研磨装置及び研磨方法に関する。
炭化ケイ素(SiC)のような高硬度材料からなるウェハ(以下、単に「ワーク」と称する場合がある)の表面研磨には、表面に研磨用組成物を提供する方法が知られている。特許文献1(国際公開第2019/138846号公報)において、当該研磨用組成物として、水と砥粒と酸化剤と研磨促進剤(アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選択される少なくとも1種の金属塩を含む研磨促進剤)とを含む研磨用組成物が用いられている。当該酸化剤はワーク表面を変質させ、その変質した層が砥粒及び研磨パッド等との摩擦によって除去される。また、金属塩は、その変質と除去を促進する触媒的作用を示す。これらによって、高硬度材料であるワークの表面研磨の研磨レートを向上させている。
国際公開第2019/138846号公報
ところで、ワークの表面は凹凸の形状がランダムに分布している態様である。したがって、特許文献1に示すように、研磨用組成物をワークの表面に一様に提供して研磨をする方法では、ワークの表面の凹凸分布を考慮して研磨をすることができない。すなわち、ワークの表面の所定の箇所(一例としてワーク表面の凸部)のみ局所的(スポット的)に短時間での加工性を向上させて研磨をすることができないという課題があった。
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされ、ワークの表面の所定の箇所のみ局所的(スポット的)に加工性を向上させて研磨をすることができる研磨装置及び研磨方法を提供することを目的とする。
本発明に係る研磨装置は、ワークの研磨をする研磨装置であって、キャビテーション発生射出装置を備え、前記キャビテーション発生射出装置は、内部に第1液流が流れる内筒を有し、前記内筒は、キャビテーション発生部を有し、前記キャビテーション発生射出装置は、前記第1液流中にキャビテーションを発生させて、前記第1液流を前記ワークに衝突させる構成であることを要件とする。
また、本発明に係る研磨方法は、ワークの研磨をする研磨方法であって、第1液流中にキャビテーションを発生させて、前記第1液流を前記ワークに衝突させるキャビテーション発生射出工程と、次いで、前記ワークの研磨をする研磨工程と、を備えることを要件とする。
本発明によれば、キャビテーションを含む第1液流をワークの表面に衝突させることによって、ワークの表面を表面改質(酸化)させることができ、硬度を低下させることができる。これによって、ワークの表面の所定の箇所のみを局所的(スポット的)に短時間での加工性を向上させて研磨をすることができる。
本発明の実施形態に係る研磨装置の研磨ヘッド及び定盤の例を示す正面断面図である。 本発明の実施形態に係る研磨ヘッド、定盤、及びキャビテーション発生射出装置の配置の例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るキャビテーション発生射出装置の例を示す正面断面図である。 本発明の実施例に係るキャビテーション照射前後のワークの成分分析結果である。 図4の表面改質(酸化)箇所の研磨前後のワークの表面写真である。 図4の表面改質(酸化)箇所の研磨前後の表面粗さ測定結果である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本発明の実施形態に係る研磨装置10の研磨ヘッド12及び定盤14の例を示す正面断面図(概略図)である。図2は、本発明の実施形態に係る研磨ヘッド12、定盤14及びキャビテーション発生射出装置50の配置の例を示す平面図(概略図)である。図3は、本発明の実施形態に係るキャビテーション発生射出装置50の例を示す正面断面図(概略図)である。なお、本実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
先ず、本実施形態に係る研磨装置10は、図1、図2に示すように、4個の研磨ヘッド12と、3個の定盤14と、1個のキャビテーション発生射出装置50と、を備えている。キャビテーション発生射出装置50によって、ワークWの表面の所定の箇所(一例として、ワークWの表面の凸部)にキャビテーションを含む第1液流Aを衝突させて表面改質(一例として、酸化)させることができる。表面改質(酸化)されて、各研磨ヘッド12に吸着保持されたワークWは、各定盤14上に順に移動されて、上下動駆動装置(不図示)によって、定盤14に貼付された研磨パッド16に押圧される。研磨ヘッド12と研磨パッド16とを互いに逆回転させて、相対的に移動(摺接)させることによって、ワークWの表面の研磨をすることができる。
一方で、加工対象のワークWは、炭化ケイ素(SiC)等に例示される、いわゆる難加工材料を用いて形成された基板(一例として、円板状のウェハ)等であり、外径や厚さは特に限定されるものではない(一例として、外径数cm~数十cm程度、厚さ数μm~数mm程度)。より具体的には、ワークWは、キャビテーションを含む第1液流Aが衝突されることによって酸化される材質である。本実施形態において、ワークWは炭化ケイ素(SiC)の場合で説明する。
(研磨装置)
また、本実施形態に係る各研磨ヘッド12は、ヘッド本体20と保持プレート22と駆動装置26と圧力調整機構28とを備えている。ヘッド本体20は、図1に示すように、天板20aと側壁20bとにより上面側が閉塞されて筒状に形成されている。また、保持プレート22(22a、22b)のうち下プレート22bの下面にワークWを保持(本実施形態においては、吸着保持)する構成である。保持プレート22は、ヘッド本体20の内部に配置されており、ダイアフラム20cを介して、上下動駆動装置(不図示)に上下動可能に吊持されている。
保持プレート22は、上下2枚のプレート22a、22bが固定されて形成されており、上下2枚のプレート22a、22b間には、空気室22dが形成されている。また、下プレート22bには、空気室22dに通じる多数の貫通孔22cが形成されている。さらに、下プレート22bの下面側には、多孔質の弾性材料からなるバッキング材(不図示)が貼付されている。エア吸引装置(不図示)によって、空気室22dのエアが吸引されて、空気室内が真空(負圧)になることで、貫通孔22cを通じてバッキング材下面側に吸引作用が生じる。これにより、ワークWを保持プレート22の下面側に吸着保持することができる。
なお、ワークWの保持プレート22への保持は、液体(例えば、水)の表面張力によるものであってもよい。
また、本実施形態に係る天板20aには、中空のヘッド軸18が設けられている。ヘッド軸18が回転駆動装置(不図示)によって、回転されることによって、研磨ヘッド12は、ヘッド軸18の回転軸を軸心として回転される構成である。
また、天板20aと側壁20bと保持プレート22(22a)とによって囲まれた空間は、仕切り板25によって、上側の大気室24aと下側の加圧室24bとに分割されている。
さらに、研磨ヘッド12は、上下動駆動装置(不図示)に連結されている。これにより、保持プレート22(すなわち、ワークW)を、研磨パッド16に対して接近・離反させることができる構成である。
符号26は、駆動装置の一例であるエアシリンダである。エアシリンダ26のシリンダ本体が大気室24a内で仕切り板25上に固設されており、エアシリンダ26のロッドが仕切り板25の貫通孔を貫通して加圧室24b内に延在している。また、エアシリンダ26のシリンダが、押圧パッド(不図示)を介して、上プレート22aの上面に当接する構成である。エアシリンダ26は、上プレート22aの上面の少なくとも周方向の複数個所を部分的に押圧することができる。一例として、エアシリンダ26は、上プレート22aの中央部を押圧する1つのエアシリンダ26と、上プレート22aの外周部に当接するように平面視で90°ごとの位相で設けられた4つのエアシリンダ26として形成されている。各エアシリンダ26は、第1制御部32に連結されている。なお、エアシリンダ26の個数や配置はこれに限定されるものではない。エアシリンダ26を設けることで、研磨パッド16に対するワークWの加圧分布を調整することができる。
また、図1に示すように、研磨ヘッド12は、加圧室24bと圧力調整機構28とを連通する流路30を有している。圧力調整機構28も第1制御部32に連結されている。圧力調整機構28によって、流路30を通じて加圧室24bに圧縮空気が供給される。これによれば、加圧室24b内を加圧することにより、保持プレート22が下に凸に変形し、研磨パッド16に対してワークWを押圧することができる。
本実施形態に係る定盤14は、図1に示すように、テーブル34に載置されている。定盤14の回転軸の軸心と、研磨ヘッド12の回転軸の軸心と、は偏心していても構わない。また、定盤14の上面には研磨パッド16が貼付されている。研磨パッド16は、一例として、発砲ポリウレタンや硬質の不織布からなる。
各テーブル34は、軸受36によって、回転駆動装置38に軸支されている。また、テーブル34の軸部34aは、回転駆動装置38に連結されており、回転駆動装置38によって、回転されることによって、定盤14及び研磨パッド16は、水平面内を回転される構成である。同時に研磨ヘッド12も回転されることによって、ワークWの下面の研磨をすることができる。
また、本実施形態に係る研磨装置10は、図示しないスラリー供給部を備える構成である。スラリー供給部から各研磨パッド16上にスラリーが提供される。後述するように、本実施形態に係る研磨装置10は、一例として、順に、粗研磨、中研磨、仕上げ研磨用の定盤14を備えているため、各定盤14には各研磨工程に対応するスラリーが提供される。スラリー供給部を備えることによって、ワークWの研磨レートを向上させることができる。
続いて、各研磨ヘッド12、各定盤14及びキャビテーション発生射出装置50の配置について説明する。本実施形態に係る研磨装置10における研磨ヘッド12及び定盤14の配置は一切限定されず、研磨ヘッド12及び定盤14の個数も限定されないが、一例として、以下のように配置することができる。
図2は、研磨ヘッド12の配置例を示す説明図であって、本実施形態に係る研磨装置10の例を示す平面図(概略図)である。本実施形態に係る研磨装置10には、基体72の上面にワークWの着脱(ローディング及びアンローディング)が行われる仮設台70が配設されている。また、複数(本実施形態では、4個)の研磨ヘッド12が基体72上に放射状に配設されている。すなわち、基体72の上方には、支持部材(不図示)に各ヘッド軸18が独立して上下動可能且つ回転可能に支持されて吊持された複数の研磨ヘッド12が仮設台70及び各定盤14上に放射状に配設されている。支持部材は回動駆動機構(不図示)を有し、軸線を中心として回動可能(間欠的に且つ正逆方向において回転可能であることを含む)に構成されている。これによれば、支持部材を回動させることによって、研磨ヘッド12を軸線の周りに回転(公転)させることができる。さらに、基体72には、複数(本実施形態では、3個)の定盤14及びテーブル34が同一平面上に配置されている。
また、仮設台70には、キャビテーション発生射出装置50が配設されている。キャビテーション発生射出装置50は、後述する先端部54gを上面に向けて(すなわち、研磨ヘッド12に保持されたワークWの下面に向けて)、直交駆動装置60に連結されている。直交駆動装置60は、一例として、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向にキャビテーション発生射出装置50を移動することができる構成である。これによれば、ワークWの表面の所定の箇所に対して、キャビテーションを含む液流(第1液流A及び第2液流Bの混流)を衝突させることができる。キャビテーション発生射出装置50については、(キャビテーション発生射出装置)にて詳述する。
したがって、研磨ヘッド12(図2における下部の研磨ヘッド12に該当)に吸着保持されたワークWの裏面を、キャビテーション発生射出装置50によって、表面改質(酸化)させて、研磨ヘッド12を仮設台70から順次移動させることができる。その結果、移動先の各定盤14によって、所定の研磨(粗研磨、中研磨、仕上げ研磨)を行った後、再び仮設台70上に戻って、研磨されたワークWを載置(アンローディング)することで、一連の研磨工程を実施することができる。このとき、研磨ヘッド12の移動(回転)の方向や順序は一切限定されない。また、定盤14及び研磨ヘッド12の個数は限定されず、定盤14と研磨ヘッド12との個数が一致しなくてもよい。また、仮設台70は、ローディングが行われるローディングステーションと、アンローディングが行われるアンローディングステーションと、が別々に設けられる構成としてもよい。この場合、キャビテーション発生射出装置50及び直交駆動装置60は、ローディングステーションに設けられる。
(キャビテーション発生射出装置)
次に、本実施形態に係るキャビテーション発生射出装置50は、図3のように、小径の内筒54と内筒54よりも大径の第1外筒52とを有しており、二重筒状の構造を有している。内筒54は第1外筒52に嵌入されている。また、内筒54の先端部54gは、後端部54hよりも小径となっており、第1外筒52との間に円環状の隙間52d(第1外筒52の内径に該当)を有している。
内筒54は、キャビテーション発生部54aと第1流路54bとを有している。第1流路54bは第1配管80に連通しており、液体供給部84の液源(不図示。一例として、水源)から第1液流Aが、第2制御部86によって所定の流量、所定の流速、及び所定の圧力に調整されて、第1配管80に流入する。次に、第1配管80から第1流路54bに第1液流Aが流入する。次に、第1液流Aはキャビテーション発生部54aを通過する。また、キャビテーション発生部54aは、先端部54gに向かって小径となる第3テーパ管部54cと、先端部54gに向かって第3テーパ管部54cよりもさらに小径となる第1テーパ管部54dと、第1テーパ管部54dの小径部と同径の平行部54eと、先端部54gに向かって大径となる第2テーパ管部54fと、を有している。第3テーパ管部54c及び第1テーパ管部54dにおいて、第1液流Aが絞られて流速が大きくなり(すなわち、低圧になり)、平行部54eを経由した後、第2テーパ管部54fにおいて、流速が小さくなり(すなわち高圧になり)、同時に内部にキャビテーションが生じる構成である。そして、内部にキャビテーションが生じた第1液流Aは、先端部54gから吐出される。なお、内筒54は、キャビテーションの発生条件に応じて形状を変更することが好ましい。一例として、キャビテーション発生部54aは、第3テーパ管部54c又は平行部54eのいずれか(両方を含む)を有さず、第1テーパ管部54d及び第2テーパ管部54fを少なくとも有する構成としてもよい。
第1外筒52は、第2液流Bが通じる第2流路52aを有している。また、第2流路52aは、第4テーパ管52bと連通部52cを有している。第4テーパ管52bと先端部54gとによって囲まれた隙間52dも絞り形状となっており、第2液流Bは隙間52dにおいて流速が大きく(すなわち、低圧)になる。
また、本実施形態に係るキャビテーション発生射出装置50は、第2外筒56を有している。第2外筒56の連通部56aは連通部52cに嵌入されている。第2外筒56は第2配管82に連通しており、液体供給部84の液源(不図示。一例として、水源)から第2液流Bが、第2制御部86によって所定の流量、所定の流速、及び所定の供給圧力に調整されて、第2配管82に流入する構成である。次に、第2配管82から第2外筒56に第2液流Bが流入する。次に、第2液流Bは、第2外筒56の内径を通じて、隙間52dに流入する。
なお、液体供給部84は、バルブ、ポンプ、圧力調整機構等(いずれも不図示)を適宜備える構成である。
上述した構成により、キャビテーション発生射出装置50からは、第2液流Bによって覆われた第1液流Aが吐出される。これにより、キャビテーションが第1液流中に閉じ込められて、キャビテーションの崩壊を防止することができ、キャビテーションをワークWの表面の所定の箇所に確実に衝突させることができる。
また、内筒54(第1流路54b)に通流する第1液流Aは、第1外筒52(第2流路52a)に通流する第2液流Bよりも流速が大きいことが好ましい。これによれば、キャビテーションの崩壊をさらに防止することができ、キャビテーションをワークWの表面の所定の箇所に確実に衝突させることができる。このため、液体供給部84から第1液流Aを供給する供給圧力は、液体供給部84から第2液流Bを供給する供給圧力よりも高い圧力に設定するのが好ましい。すなわち、第1配管80を通じる第1液流Aは、第2配管82を通じる第2液流Bよりも流速が大きいことが好ましい。なお、供給圧力とは、液体供給部84のポンプ等(不図示)によって各配管80、82に各液流A、Bを供給するための圧力であり、各液流A、Bの圧力とは別の意味である。
(研磨方法)
以上、本実施形態に係る研磨装置10の構成について説明した。一方、本実施形態に係る研磨方法についても、研磨装置10を用いて実施できる。具体的には、直交駆動装置60を作動させて、キャビテーション発生射出装置50を、ワークWの所定の箇所(一例として、ワークWの表面の凸部)の真下に配置する。次に、内筒54及び第2外筒56に各液流A、Bを通流させる。すなわち、内筒54(第1流路54b)に第1液流Aを通流させ、第1外筒52(第2流路52a)に第2液流Bを通流させる。次に、キャビテーション発生部54aにおいて、キャビテーション発生射出工程として、第1液流A中にキャビテーションを発生させて第1液流AをワークWの所定の箇所に衝突させる。この際において、第1液流Aは第2液流Bに覆われた状態で吐出される。なお、内筒54(第1流路54b)に通流する第1液流Aは、第1外筒52(第2流路52a)に通流する第2液流Bよりも流速が大きいことが好ましい。このため、キャビテーションの発生状況に応じて、第1液流Aの供給圧力を、第2液流Bの供給圧力よりも高い値に適宜設定すると良い。すなわち、第1配管80を通じる第1液流Aは、第2配管82を通じる第2液流Bよりも流速が大きいことが好ましい。次に、表面改質されて、研磨ヘッド12に吸着保持されたワークWを上下動駆動装置(不図示)によって、定盤14に貼付された研磨パッド16に押圧させる。次に、研磨ヘッド12と研磨パッド16とを互いに逆回転させて、相対的に移動(摺接)させる(研磨工程)。これにより、ワークWの凹凸分布を考慮して、且つ短時間での加工性を向上させて、ワークWの表面の研磨をすることができる。また、好ましくは、キャビテーション発生射出工程は、第1液流AをワークWの所定の箇所に衝突させることによって、ワークWの表面を酸化させる工程を有する。さらに好ましくは、キャビテーション発生射出工程は、第2液流Bを通流させ、キャビテーションを含む第1液流Aが第2液流Bに覆われた状態で吐出する工程を有する。さらに好ましくは、第1液流Aは、第2液流Bよりも低圧である。
一例として炭化ケイ素(SiC)を材種とするワークWを、本実施形態に係る研磨装置10のキャビテーション発生射出装置50によって表面改質(酸化)してから、表面の研磨を行った。
先ず、キャビテーション(すなわち、第1液流A及び第2液流Bの混流)照射前のワークWの所定の箇所と、キャビテーション照射後のワークWの所定の箇所と、について、X線光電子分光法(XPS)により定性分析を行った。使用機器は、VGサイエンティフィック社製ESCALAB250を用いた。
結果を図4に示す。図4(a)は、キャビテーション照射前のワークWの所定の箇所の成分分析結果である。eVのピークが100付近から101付近に表れており、炭素(すなわち、炭化ケイ素(SiC))を成分とすることがわかる。また、図4(b)は、キャビテーション照射後のワークWの所定の箇所の成分分析結果である。eVのピークが104付近から105付近に表れており、ケイ素(すなわち、二酸化ケイ素(SiO))を成分とすると推測することができる。これは、非特許文献(富士時報、vol.75、No.5、2002、超音波複合分解装置)によれば、キャビテーション気泡の崩壊時に、酸化力が非常に強いOHラジカルが生成されるためである。したがって、本実施形態に係るキャビテーション発生射出装置50によって、炭化ケイ素(SiC)を材種とするワークWの表面が酸化されたと推測することができる。
次に、図5(a)は、キャビテーションを照射後であって研磨前のワークWの表面の写真であり、図5(b)は、キャビテーション照射後であって研磨後のワークWの表面の写真である。図5(a)からは、キャビテーションを照射した所定の箇所の表面が円環状に白濁していることがわかる。また、円環の内側は、多数の白濁した箇所が点在していることがわかる。これらのことから、キャビテーションを照射したことによって、ワークWの表面改質(酸化)がなされていることがわかる。また、図5(b)からは、図5(a)に対して円環状の白濁及び点状の白濁が薄くなっていることがわかる。これらのことから、キャビテーションが照射されて表面改質がなされたワークWの所定の箇所が、研磨によって除去されていることがわかる。したがって、キャビテーションをワークWに照射することで、ワークWの所定の箇所を酸化させることができ、研磨によって、ワークWの酸化された箇所を除去することができることが確認できた。
次に、表面粗さ計を用いて、酸化されたワークWの所定の3箇所について研磨前後の表面の状態を評価した。図6(a)~図6(c)は研磨前後のワークWの所定の箇所における各粗さの分布である。図6(a)~図6(c)の研磨前の表面粗さは、左右2箇所に表面粗さが大きい箇所(図中のC~H部)があり、その内側の表面粗さが乱高下している箇所(I~K部)があることがわかる。C~H部は、図5の円環状の白濁箇所に該当し、I~K部は、図5の点状の白濁箇所である。続いて、図6(a)~図6(c)の研磨後の表面粗さは、C~H部が除去されて、表面粗さが小さくなっていることがわかる(L~Q部)。また、I~K部の乱高下も小さくなっており、平坦化されていることがわかる(R~T部)。
以上、説明した通り、本発明によれば、ワークWの所定の箇所を局所的(スポット的)に表面改質(酸化)させて研磨をすることで、ワークWの凹凸分布を考慮して、且つ短時間での加工性を向上させることができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されず、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。一例として、研磨装置10は、両面研磨装置であってもよい。
10 研磨装置
50 キャビテーション発生射出装置
52 第1外筒
52a 第2流路
54 内筒
54a キャビテーション発生部
54b 第1流路
A 第1液流
B 第2液流
W ワーク

Claims (9)

  1. ワークの研磨をする研磨装置であって、
    キャビテーション発生射出装置を備え、
    前記キャビテーション発生射出装置は、内部に第1液流が通流する内筒を有しており、
    前記内筒は、キャビテーション発生部を有しており、
    前記キャビテーション発生射出装置は、前記第1液流中にキャビテーションを発生させて、前記第1液流を前記ワークに衝突させる構成であること
    を特徴とする研磨装置。
  2. 前記キャビテーション発生射出装置は、小径の前記内筒及び該内筒よりも大径の第1外筒からなる二重筒状であり、
    前記内筒は、前記キャビテーション発生部に通じる第1流路を有しており、
    前記第1外筒は、内部に第2液流が通流する第2流路を有しており、
    さらに、前記キャビテーション発生部は、前記内筒の先端部に向かって小径となる第1テーパ管部と、前記第1テーパ管部と連通して前記先端部に向かって大径となる第2テーパ管部と、を有しており、
    前記キャビテーション発生射出装置は、前記第2テーパ管部において前記第1液流中にキャビテーションを発生させて、前記第2液流によって覆われた前記第1液流を前記ワークに衝突させる構成であること
    を特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 前記内筒に通流する前記第1液流は、前記第1外筒に通流する前記第2液流よりも低圧であること
    を特徴とする請求項2記載の研磨装置。
  4. 前記ワークは、炭化ケイ素(SiC)で形成されていること
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項記載の研磨装置。
  5. ワークの研磨をする研磨方法であって、
    第1液流を通流させ、前記第1液流中にキャビテーションを発生させて、前記第1液流を前記ワークに衝突させるキャビテーション発生射出工程と、
    次いで、前記ワークの研磨をする研磨工程と、を備えること
    を特徴とする研磨方法。
  6. 前記キャビテーション発生射出工程は、前記ワークの表面を酸化させる工程を有すること
    を特徴とする請求項5記載の研磨方法。
  7. 前記キャビテーション発生射出工程は、第2液流を通流させ、キャビテーションを含む前記第1液流が前記第2液流に覆われた状態で吐出する工程を有すること
    を特徴とする請求項5記載の研磨方法。
  8. 前記第1液流は、前記第2液流よりも低圧であること
    を特徴とする請求項7記載の研磨方法。
  9. 前記ワークは、炭化ケイ素(SiC)で形成されていること
    を特徴とする請求項5から請求項8のいずれか一項記載の研磨方法。
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