JP2008221355A - 両面加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワークの上下の加工面に均等にスラリーを供給して、ワークの上下各面における加工精度を良好なものとすると共に、ワークの下面における直径方向における加工精度を均等にする。
【解決手段】両面を加工するワーク250を保持して軌道上を自転しながら公転するキャリア200の下側に配置されワーク250の下面を研磨するための研磨面31を有する下定盤30と、下定盤30と対向して配置され、キャリア200に保持された前記ワーク250の上面を研磨するための研磨面51を有すると共に、ワーク250にスラリーを供給するスラリー供給孔52を形成した上定盤50と、を具備する両面研磨装置1において、下定盤30にワーク250に向けて供給されたスラリーを排出するスラリー排出孔34を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】両面を加工するワーク250を保持して軌道上を自転しながら公転するキャリア200の下側に配置されワーク250の下面を研磨するための研磨面31を有する下定盤30と、下定盤30と対向して配置され、キャリア200に保持された前記ワーク250の上面を研磨するための研磨面51を有すると共に、ワーク250にスラリーを供給するスラリー供給孔52を形成した上定盤50と、を具備する両面研磨装置1において、下定盤30にワーク250に向けて供給されたスラリーを排出するスラリー排出孔34を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、両面加工装置に係り、ワークを保持して軌道上を自転しながら公転するキャリアの下側と下側に夫々配置された下定盤と上定盤とによって前記ワークの両面を加工する両面加工装置において発生し易いスラリー供給量のバラツキを解消する技術に関するものである。
水晶振動素子を構成する薄板状の水晶基板は、厚さ50〜100μmと極めて薄いばかりでなく、その表面には高度の平行性、平坦性が求められる。
このような水晶基板は両面研磨装置を用いてその両面が研磨され、要求される厚さ、平坦性を有する薄板に仕上げられる。水晶基板の上下両面の研磨を同時に行う両面研磨装置として次のようなものがある。
このような水晶基板は両面研磨装置を用いてその両面が研磨され、要求される厚さ、平坦性を有する薄板に仕上げられる。水晶基板の上下両面の研磨を同時に行う両面研磨装置として次のようなものがある。
図4は従来の両面研磨装置の概略構成を示す縦断面図、図5は従来の両面研磨装置におけるキャリアの回転状態を示す平面図、図6は従来の両面研磨装置におけるスラリーの供給状態を示す拡大断面図である。
両面研磨装置100は、駆動軸111によって軸心部を支持されて回転駆動されるサンギヤ110と、サンギヤ110の外径側にサンギヤ110と同心状に、且つ回転(公転)自在に設けられた環状の下定盤130と、下定盤130の更に外径側にサンギヤ110と同心状に配置されて独立して回転駆動されるインターナルギヤ140と、下定盤130の上方に昇降自在に配置される上定盤150と、スラリー供給装置160と、を備えている。
両面研磨装置100は、駆動軸111によって軸心部を支持されて回転駆動されるサンギヤ110と、サンギヤ110の外径側にサンギヤ110と同心状に、且つ回転(公転)自在に設けられた環状の下定盤130と、下定盤130の更に外径側にサンギヤ110と同心状に配置されて独立して回転駆動されるインターナルギヤ140と、下定盤130の上方に昇降自在に配置される上定盤150と、スラリー供給装置160と、を備えている。
サンギヤ110は、駆動軸111の上端部に一体化された状態で回転駆動される。下定盤130は、その上面に研磨面131を備え、且つ下定盤受部132により保持されており、下定盤受部132は駆動軸133によって回転駆動される。また、インターナルギヤ140は、駆動軸141により回転駆動される。上定盤150はその下面に研磨面151を備え、吊下装置170によって昇降可能に吊り下げられており、上定盤150が下位置に配置されたときにその中心孔150aが駆動軸121により回転される定盤駆動部120に係合して回転駆動される。これらの各駆動軸111、121、133、141は、夫々モータ等からなる図示していない駆動機構により所定の回転方向に所定の回転数にて個別に回転駆動される。
両面研磨対象物としてのワーク(水晶基板)250は、キャリア200に貫通形成した保持孔210内に保持されており、キャリア200は、図5に示すように、その外周にサンギヤ110とインターナルギヤ140とに同時に噛合する歯車200aを備え、サンギヤ110とインターナルギヤ140の回転に連動してサンギヤ110の周囲の軌道上を、サンギヤ110及びインターナルギヤ140の回転方向及び回転速度により定まる方向及び速度で自転しつつ公転する。
両面研磨装置100の上定盤150には、キャリア200により保持されたワーク250に向けて研磨用のスラリーを供給するスラリー供給装置160が配置されており、上定盤150にはスラリー供給装置160の供給管161に連通するスラリー供給孔152が上下方向に貫通して設けられている。
両面研磨装置100の上定盤150には、キャリア200により保持されたワーク250に向けて研磨用のスラリーを供給するスラリー供給装置160が配置されており、上定盤150にはスラリー供給装置160の供給管161に連通するスラリー供給孔152が上下方向に貫通して設けられている。
供給管161から供給されたスラリーは、図6に示すように、スラリー供給孔152から下方に流入し、ワーク250の上面と上定盤150の研磨面151との間に供給されるほか、ワーク250と保持孔210との間からワーク250の下面と下定盤130の研磨面131との間に供給される。
下定盤130の研磨面131とワーク250との間に供給されたスラリーは遠心力で外径方向へ移動していく
このようにスラリーが供給された状態で、各駆動軸111、121、133、141を夫々所定の速度で所定の方向へ回転駆動することにより、キャリア200に保持されたワーク250の上面と下面は、夫々上定盤150の研磨面151と、下定盤130の研磨面131とによって研磨される。
下定盤130の研磨面131とワーク250との間に供給されたスラリーは遠心力で外径方向へ移動していく
このようにスラリーが供給された状態で、各駆動軸111、121、133、141を夫々所定の速度で所定の方向へ回転駆動することにより、キャリア200に保持されたワーク250の上面と下面は、夫々上定盤150の研磨面151と、下定盤130の研磨面131とによって研磨される。
このような両面研磨装置として特許文献1には、複数キャリアの夫々の保持孔に嵌合保持された板ガラスを回転する上定盤と下定盤との間に挟み、上定盤に形成した供給孔から研磨剤を供給しながら該キャリアを自転させつつ公転させて板ガラスの表裏面を研磨する際に、前記キャリアの保持孔の周辺面に設けた貫通孔から研磨剤を流入させる両面研磨装置が記載されている。
また、特許文献2には、サンギヤと下定盤とインターナルギヤと上定盤と下定盤にスラリーを供給するスラリー供給機構とを具備する両面研磨装置において、下定盤の中心孔を上定盤の中心孔よりも小さく設定して、下定盤の研磨面の内側にスラリー受け面を形成し、スラリー供給機構を、上定盤に取り付けられ且つスラリー受け面に向くスラリー供給管と、上定盤の径方向に略等間隔で穿設された複数のスラリー供給孔と、チューブ等を介してスラリーをスラリー供給管及びスラリー供給孔に供給するスラリー供給源とで構成したものが記載されている。
特開平11−28661号公報
特開平11−262862号公報
また、特許文献2には、サンギヤと下定盤とインターナルギヤと上定盤と下定盤にスラリーを供給するスラリー供給機構とを具備する両面研磨装置において、下定盤の中心孔を上定盤の中心孔よりも小さく設定して、下定盤の研磨面の内側にスラリー受け面を形成し、スラリー供給機構を、上定盤に取り付けられ且つスラリー受け面に向くスラリー供給管と、上定盤の径方向に略等間隔で穿設された複数のスラリー供給孔と、チューブ等を介してスラリーをスラリー供給管及びスラリー供給孔に供給するスラリー供給源とで構成したものが記載されている。
しかしながら、上述した従来の両面研磨装置においては、下定盤の研磨面とワークとの間(下定盤側)に供給されるスラリーの量が上定盤の研磨面とワークとの間(上定盤側)に供給されるスラリー量よりも多くなり、ワーク両面の研磨量にバラツキが発生するという問題があった。
下定盤側にスラリーが多く供給される理由は、次の通りである。ワークの上面側に一旦供給されたスラリーは重力により直ちに下方に流れ落ちてしまうため不足気味となりやすい。このため、ワーク上面側で不足しないように必要量以上にスラリーは供給される。多めに供給されたスラリーのうち、上定盤側に残留するスラリー以外のスラリーが下定盤側に落下して下定盤の上面に溜まるため、下定盤の研磨面上に落下してくるスラリー量が下定盤側のスラリーの適正量より多くなり、上定盤側よりも下定盤側のスラリー量が多くなる。
下定盤側にスラリーが多く供給される理由は、次の通りである。ワークの上面側に一旦供給されたスラリーは重力により直ちに下方に流れ落ちてしまうため不足気味となりやすい。このため、ワーク上面側で不足しないように必要量以上にスラリーは供給される。多めに供給されたスラリーのうち、上定盤側に残留するスラリー以外のスラリーが下定盤側に落下して下定盤の上面に溜まるため、下定盤の研磨面上に落下してくるスラリー量が下定盤側のスラリーの適正量より多くなり、上定盤側よりも下定盤側のスラリー量が多くなる。
一般に、押しつけ力が一定であるとき、スラリー量が少ないとワークに対する研磨量が多くなる一方で、スラリー量が多いと研磨量は少なくなる。このため、下定盤側に供給されるスラリー量が上定盤側に供給されるスラリー量よりも多い場合には、下定盤によるワーク下面の研磨量が上定盤によるワーク上面の研磨量よりも少なくなってしまい、両面の研磨量にアンバランスが生じ良好な研磨結果を得ることができない。
また、下定盤の研磨面に供給されるスラリーには、上定盤側での研磨加工で一度使用されて削り滓を含んだものが混じることになるから、上定盤側と下定盤側とでは研磨効率が異なることになる。即ち、スラリーが新しいと研磨効率が高くなり、スラリーが研磨に使用された後のものであると研磨効率が低くなる。
このような理由で下定盤側と上定盤側とではワークの研磨状態に差が生じてしまい、ワークの研磨時において両面の平行度、平面度が不良になってしまうという問題がある。
更に、下定盤側においては、その半径方向の外側にあるスラリーの滞留時間は、半径方半径内側にあるスラリーの滞留時間よりも長くなる。このため、スラリーによるワークの冷却性能に差が生じ、ワークの下面における研磨の不均等が生じ易くなる。
また、下定盤の研磨面に供給されるスラリーには、上定盤側での研磨加工で一度使用されて削り滓を含んだものが混じることになるから、上定盤側と下定盤側とでは研磨効率が異なることになる。即ち、スラリーが新しいと研磨効率が高くなり、スラリーが研磨に使用された後のものであると研磨効率が低くなる。
このような理由で下定盤側と上定盤側とではワークの研磨状態に差が生じてしまい、ワークの研磨時において両面の平行度、平面度が不良になってしまうという問題がある。
更に、下定盤側においては、その半径方向の外側にあるスラリーの滞留時間は、半径方半径内側にあるスラリーの滞留時間よりも長くなる。このため、スラリーによるワークの冷却性能に差が生じ、ワークの下面における研磨の不均等が生じ易くなる。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、圧電基板等の薄板状のワークの表裏の加工面に均等にスラリーを供給して、ワークの表裏各面における加工精度を良好なものとすると共に、ワークの下面における直径方向における加工精度を均等にすることができる両面加工装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明に係る両面加工装置は、対向する両面に加工を受けるワークを保持して軌道上を自転しながら公転するキャリアの下側に配置され該ワークの下面を加工するための加工面を有する下定盤と、前記下定盤と対向して配置され、前記キャリアに保持された前記ワークの上面を加工するための加工面を有する上定盤と、該上定盤に形成したスラリー供給孔から前記ワークにスラリーを供給するスラリー供給機構と、を備えた両面加工装置において、前記下定盤に前記スラリーを該下定盤の下方へ排出するスラリー排出孔を貫通形成したことを特徴とする。
本発明によれば、下定盤に盤面を貫通するスラリー排出孔を形成したので、ワークと下定盤との間に供給された余分なスラリーがスラリー排出孔から排出され、ワークと下定盤との間のスラリー量が適正な値になり、ワーク加工における精度を向上できる。下定盤の回転時に上定盤を逆方向に回転させるタイプと、上定盤を停止させるタイプがあるが、本発明は何れのタイプにも適用することができる。なお、両面加工装置の概念には、両面研磨装置、両面研削装置等の加工装置が含まれるものである。
本発明によれば、下定盤に盤面を貫通するスラリー排出孔を形成したので、ワークと下定盤との間に供給された余分なスラリーがスラリー排出孔から排出され、ワークと下定盤との間のスラリー量が適正な値になり、ワーク加工における精度を向上できる。下定盤の回転時に上定盤を逆方向に回転させるタイプと、上定盤を停止させるタイプがあるが、本発明は何れのタイプにも適用することができる。なお、両面加工装置の概念には、両面研磨装置、両面研削装置等の加工装置が含まれるものである。
また、本発明は、前記両面加工装置において、前記スラリー排出孔からのスラリー排出量を、前記スラリー供給機構から供給されるスラリー供給量よりも少くしたことを特徴とする。
本発明によれば、スラリー供給機構から供給されてくるスラリー量に比べてスラリー排出孔から排出されるスラリー量が少なくなり、ワークと下定盤との間のスラリー量が適正な値になり、ワークの加工における精度を高いものとすることができる。
本発明によれば、スラリー供給機構から供給されてくるスラリー量に比べてスラリー排出孔から排出されるスラリー量が少なくなり、ワークと下定盤との間のスラリー量が適正な値になり、ワークの加工における精度を高いものとすることができる。
また、本発明は、前記両面加工装置において、前記スラリー排出孔の配置密度を、前記下定盤の外径方向へ向けて高くしたことを特徴とする。
本発明によれば、外径方向へ向かう程スラリー排出量を多くすることができ、スラリーの滞留時間をワークの内径側と外径側とで同等とすることができるので、ワークの冷却性を均等として高い精度でワークの加工ができる。
本発明によれば、外径方向へ向かう程スラリー排出量を多くすることができ、スラリーの滞留時間をワークの内径側と外径側とで同等とすることができるので、ワークの冷却性を均等として高い精度でワークの加工ができる。
また、本発明は、前記両面加工装置において、前記下定盤の上面には碁盤状の凹溝を形成し、前記スラリー排出孔は、前記凹溝内に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、スラリー排出孔は、スラリーが多量に流動する凹溝に配置されているので、スラリーを効率よく排出することができる。
本発明によれば、スラリー排出孔は、スラリーが多量に流動する凹溝に配置されているので、スラリーを効率よく排出することができる。
以下、本発明を図面に示した実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る両面加工装置の概略構成を示す縦断面図であり、図2は両面加工装置の下定盤の概略構成を示す平面図であり、図3は両面加工装置におけるスラリーの供給状態を示す拡大断面図である。
本例では、両面加工装置として両面研磨装置を一例として説明する。両面研磨装置1は例えば厚さ50〜100μmmのワーク、本例では水晶基板の対向する両面(上下面)を研磨する。両面研磨装置1は、下定盤30の構成を除いて技術背景で示した両面研磨装置100と同様の構成を備える。即ち、両面研磨装置1は、駆動軸11の上端部に一体化されて回転駆動されるサンギヤ10と、サンギヤ10の外径側に位置してサンギヤ10と同心状に設けられた環状の下定盤30と、下定盤30の更に外径側に位置してサンギヤ10と同心状に形成されて回転駆動されるインターナルギヤ40と、下定盤30の上方に昇降自在に配置される上定盤50と、上定盤50側に配置されてスラリーを供給するスラリー供給装置60と、を備えている。
図1は本発明の一実施形態に係る両面加工装置の概略構成を示す縦断面図であり、図2は両面加工装置の下定盤の概略構成を示す平面図であり、図3は両面加工装置におけるスラリーの供給状態を示す拡大断面図である。
本例では、両面加工装置として両面研磨装置を一例として説明する。両面研磨装置1は例えば厚さ50〜100μmmのワーク、本例では水晶基板の対向する両面(上下面)を研磨する。両面研磨装置1は、下定盤30の構成を除いて技術背景で示した両面研磨装置100と同様の構成を備える。即ち、両面研磨装置1は、駆動軸11の上端部に一体化されて回転駆動されるサンギヤ10と、サンギヤ10の外径側に位置してサンギヤ10と同心状に設けられた環状の下定盤30と、下定盤30の更に外径側に位置してサンギヤ10と同心状に形成されて回転駆動されるインターナルギヤ40と、下定盤30の上方に昇降自在に配置される上定盤50と、上定盤50側に配置されてスラリーを供給するスラリー供給装置60と、を備えている。
サンギヤ10は駆動軸11により保持され、上面に研磨面31を有した下定盤30は下定盤受部32により保持され、下定盤受部32は駆動軸33により回転駆動される。また、インターナルギヤ40は、駆動軸41により回転駆動される。上定盤50は、その下面に研磨面51を備え、吊下装置70により昇降動可能に吊り下げられており、上定盤50が下位置に配置されたとき、駆動軸21により回転駆動される定盤駆動部20に上定盤50の中心孔50aが係合して回転駆動される。これらの各駆動軸11、21、33、41は、夫々モータ等からなる図示しない駆動機構により独立して回転駆動される。夫々の駆動軸11、21、33、41の回転方向及び回転速度は研磨する対象、研磨段階等により適正な値が選択される。
なお、本発明の両面研磨装置1は、下定盤32を回転駆動する際に上定盤50を停止させるタイプであってもよいし、回転駆動させるタイプであってもよい。
なお、本発明の両面研磨装置1は、下定盤32を回転駆動する際に上定盤50を停止させるタイプであってもよいし、回転駆動させるタイプであってもよい。
上下両面に被加工面を有した水晶基板からなるワーク250は、キャリア200の保持孔210内に嵌め込まれて保持されている。キャリア200は、ワーク250よりも薄い例えばガラスエポキシ製の板材で構成されており、ワーク250よりやや大きい形状の保持孔210が所定数開設されている。また、キャリア200は、その外周にサンギヤ10とインターナルギヤ40とに噛合する歯車200aを備え、サンギヤ10とインターナルギヤ40の回転に連動してサンギヤ10の周囲の軌道上を、サンギヤ10及びインターナルギヤ40の回転方向及び回転速度により定まる方向及び回転速度で自転しつつ公転する。
上定盤50は例えばステンレススチールの板材に図示しない研磨パッドを配置して構成されており、ワーク250に向けて研磨用のスラリーを供給するスラリー供給装置60が配置されている。また、上定盤50にはスラリー供給装置60の供給管61に連通するスラリー供給孔52が研磨面51に向け上下方向に貫通して設けられている。スラリー供給装置60及びスラリー供給孔52によりスラリー供給機構を形成する。
上定盤50は例えばステンレススチールの板材に図示しない研磨パッドを配置して構成されており、ワーク250に向けて研磨用のスラリーを供給するスラリー供給装置60が配置されている。また、上定盤50にはスラリー供給装置60の供給管61に連通するスラリー供給孔52が研磨面51に向け上下方向に貫通して設けられている。スラリー供給装置60及びスラリー供給孔52によりスラリー供給機構を形成する。
下定盤30は例えばステンレススチールの板材に図示しない研磨パッドを配置して構成されており、その上面に位置する研磨面31にはスラリー供給用の凹溝35、36が碁盤目状に形成されている。凹溝35、36にはスラリーが蓄留されたり、流動されることにより研磨面31とワーク250との間にスラリーを供給する。この例では、凹溝35は下定盤30の直径方向に、凹溝36凹溝35と直角に交差するように設けられている。これらの凹溝35、36は、研磨の対象、研磨の種類により必要により所定の形状、深さ、ピッチにて設けられる。
また、下定盤30にはその研磨面31から裏面にかけて貫通してスラリー排出孔34が配置されている。本例では、このスラリー排出孔34は、下定盤受部32による支持部を回避した位置以外の個所であって、凹溝35、36の交差個所に開設されており、スラリー排出孔34から排出されたスラリーが下定盤の下面側を経て図示しない排出部へ排出されるように構成されている。この例では、下定盤30に凹溝35、36を形成した例を示したが、必要に応じて下定盤30に凹溝35、36を設けることなくスラリー排出孔34だけを配置してもよい。
また、下定盤30にはその研磨面31から裏面にかけて貫通してスラリー排出孔34が配置されている。本例では、このスラリー排出孔34は、下定盤受部32による支持部を回避した位置以外の個所であって、凹溝35、36の交差個所に開設されており、スラリー排出孔34から排出されたスラリーが下定盤の下面側を経て図示しない排出部へ排出されるように構成されている。この例では、下定盤30に凹溝35、36を形成した例を示したが、必要に応じて下定盤30に凹溝35、36を設けることなくスラリー排出孔34だけを配置してもよい。
スラリー排出孔34は、スラリー排出孔34からのスラリー排出量が、スラリー供給装置60を経てスラリー供給孔52から供給されるスラリー供給量よりも少くなるようにその開口量、個数が適正に選定されている。即ち、スラリーの供給量よりもスラリーの排出量を少なくするため、本実施形態では、スラリー供給孔52の総開口面積よりスラリー排出孔34の総開口面積を小さくする。
スラリー排出孔34の大きさは、上述したように、研磨中におけるスラリー量が上定盤側と下定盤側(ワークの上下面)とで略等しくなり、均等な研磨が行われるように選択する必要がある。この大きさは研磨条件、スラリーの材質、供給量、その他の条件により異なるため、実験により最適量を定めるようにする。
また、スラリー排出孔34は、下定盤30の外径方向に向けてその配置密度を高くして配置するのが好ましい。このため、下定盤30の外径方向へ向かう程スラリー排出量が多くなるので、スラリーの滞留時間をワークの内側と外側とで略同一とすることができ冷却性を均等なものとして高い精度でワークの加工ができる。スラリー排出孔34の配置密度の分布については、実際の研磨条件、スラリーの材質、供給量、その他の条件により異なるため実験により最適分布を定めるようにする。
スラリー排出孔34の大きさは、上述したように、研磨中におけるスラリー量が上定盤側と下定盤側(ワークの上下面)とで略等しくなり、均等な研磨が行われるように選択する必要がある。この大きさは研磨条件、スラリーの材質、供給量、その他の条件により異なるため、実験により最適量を定めるようにする。
また、スラリー排出孔34は、下定盤30の外径方向に向けてその配置密度を高くして配置するのが好ましい。このため、下定盤30の外径方向へ向かう程スラリー排出量が多くなるので、スラリーの滞留時間をワークの内側と外側とで略同一とすることができ冷却性を均等なものとして高い精度でワークの加工ができる。スラリー排出孔34の配置密度の分布については、実際の研磨条件、スラリーの材質、供給量、その他の条件により異なるため実験により最適分布を定めるようにする。
本実施形態では、ワーク250の研磨時において、供給管61から供給されたスラリーは、図3に示すように、上定盤50のスラリー供給孔52から下方に流入して、ワーク250と上定盤50の研磨面51との間に供給されるほか、ワーク250と保持孔210との間からワーク250と下定盤30の研磨面31との間に供給される。そして、ワーク250と下定盤30の研磨面31との間に流入したスラリーは凹溝35、36内を流れてワーク250と研磨面31との間の間隙内に広く展開して供給されると共に、余剰のスラリーはスラリー排出孔34から外部に排出される。
スラリーが供給された状態で、各駆動軸11、21、33、41が回転駆動されることにより、キャリア200に保持されたワーク250は、下定盤30の研磨面31と上定盤50の研磨面51とによって夫々両面が研磨されることになる。
スラリーが供給された状態で、各駆動軸11、21、33、41が回転駆動されることにより、キャリア200に保持されたワーク250は、下定盤30の研磨面31と上定盤50の研磨面51とによって夫々両面が研磨されることになる。
この両面研磨装置1によれば、ワークの研磨に際して、上定盤側から落下してきたスラリー中の余剰部分はスラリー排出孔34から排出され、下定盤30の研磨面31とワーク250との間のスラリーの量を、上定盤50とワーク250との間に供給されるスラリーと同じ適正な量とすることができる。また、下定盤30の研磨面31とワーク250との間に供給されるスラリーに、上定盤側で研磨加工に使用された研磨残渣が混じることが少なくなり、ワークの上下両面での研磨効率を均等とすることができる。
このため、ワークの上下面を均等な条件で研磨できワーク両面の平行度、平面度を良好なものとできる。
また、下定盤側において、スラリー排出孔34の配置分布を外側に向け密としたから、その半径方向におけるスラリーの滞留時間を均等なものとすることができ、ワークの冷却性能を良好なものとし、ワークの下定盤側における不均等な研磨を防止することができる。
このため、ワークの上下面を均等な条件で研磨できワーク両面の平行度、平面度を良好なものとできる。
また、下定盤側において、スラリー排出孔34の配置分布を外側に向け密としたから、その半径方向におけるスラリーの滞留時間を均等なものとすることができ、ワークの冷却性能を良好なものとし、ワークの下定盤側における不均等な研磨を防止することができる。
なお、上記実施の形態例では、両面研磨装置を例として説明したが、本発明は両面加工装置としてワークの研削を行う両面研削装置を対象とすることができる。この場合には、キャリア、上定盤、下定盤として研削加工に適正な材質のものを採用する必要がある。
1 両面研磨装置(両面加工装置)、10 サンギヤ、11 駆動軸、20 定盤駆動部、21 駆動軸、30 下定盤、31 研磨面(加工面)、32 下定盤受部、33 駆動軸、34 スラリー排出孔、35、36 凹溝、40 インターナルギヤ、41 駆動軸、50 上定盤、51 研磨面(加工面)、52 スラリー供給孔、60 スラリー供給装置、61 供給管、70 吊下装置、200 キャリア、250 ワーク
Claims (4)
- 対向する両面に加工を受けるワークを保持して軌道上を自転しながら公転するキャリアの下側に配置され該ワークの下面を加工するための加工面を有する下定盤と、
前記下定盤と対向して配置され、前記キャリアに保持された前記ワークの上面を加工するための加工面を有する上定盤と、該上定盤に形成したスラリー供給孔から前記ワークにスラリーを供給するスラリー供給機構と、を備えた両面加工装置において、
前記下定盤に前記スラリーを該下定盤の下方へ排出するスラリー排出孔を貫通形成したことを特徴とする両面加工装置。 - 前記スラリー排出孔からのスラリー排出量を、前記スラリー供給機構から供給されるスラリー供給量よりも少なくしたことを特徴とする請求項1に記載の両面加工装置。
- 前記スラリー排出孔の配置密度を、前記下定盤の外径方向へ向けて高くしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の両面加工装置。
- 前記下定盤の上面には碁盤状の凹溝を形成し、前記スラリー排出孔は、前記凹溝内に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の両面加工装置。
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2007
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