JP2007290050A - 研磨方法及び平面研磨装置 - Google Patents

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和彦 豊田
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Abstract

【課題】シリコンウェハや硝子板等の板状ワークの両面を同時に研磨する研磨装置で、厚みや平面度等のバラツキの異なる複数のワークを同時に高精度で且つ仕上がり厚みが目標値に一致し、ワレ・カケ無い研磨装置及び方法を目的とする。
【解決手段】研磨加工前のワークの平行及び平面度とバッチ内の厚みバラツキを考慮し予め決められた仕上り厚みより各加工の分岐点である目標寸法値を定め、ワークへ供与する上ラップ板の荷重及びキャリヤの自・公転比と加工速度及び研磨剤の供給量をプログラム設定することにより加工前の厚みのバラツキの大きいワークや脆性材料等の許容荷重に制限のあるワークを高精度でワレやカケ等無く目標厚みで研磨加工を終了することを可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、水晶、シリコン、ガラス、金属その他種々の板材等の両面を同時に研磨加工を行う研磨装置に関するものである。
従来より水晶、シリコンウエハ等を研磨する装置での研磨方法によれば、鋳鉄等の材質で造られた定盤と言われる上下ラップ板と中心歯車及び内歯車を備え、該下ラップ板の上に載置され、該両歯車に噛み合わされたワークキャリアと言われる被加工物を保持する歯車を上ラップ板とで把持し、自転しつつ公転する遊星運動をさせ被加工物の上下面を研磨加工する。
加工作業開始時は、被加工物をワークキャリアに取り付ける為に上ラップ板の上方に設置された上ラップ板昇降装置により上方に移動させ被加工物をセットする。セットが終わると上ラップ板を下降させ下ラップ板の上に載置されたワークキャリアに保持されたワークの上に積載しワークを押圧し、研磨剤を供給しながら上下ラップ板の全面を被加工物が相対的に運動するように予め設定されたプログラムにより内歯車と中心歯車及び上下ラップ板を回転させる。
所定のワーク加工面の材料除去作業及びワーク加工面の平行平面精度を向上させるためには、ラップ加工中のワークに研磨剤は常に定量供給し更に所定の押圧力は、一般に空圧式、液圧式又は電気式で作動する荷重調整機構を介して上ラップ板に伝達される。
この平面研磨装置では、加工開始時から上下ラップ板により把持したワークキャリアに保持されたワークを上ラップ板の荷重調整機構によりワークの加工前の厚みのバラツキや平行及び平面度等の精度を考慮しワークへの押圧は、加工時間を予め想定して設定する。そして予め設定されたプログラムによりワークキャリアに自転及び公転を与える該内歯と該中心歯車との適切な回転比を選択し、ワークキャリヤに保持されたワークの加工を研磨加工する。
昭和59年特許願−第227078号
しかしこの平面研磨装置での研磨方法では、ワークの加工前の厚みのバラツキや平行及び平面度等の精度を考慮し、各加工押圧ステップ毎の時間を予め想定し設定しているため研磨剤等の影響で加工レイトが下がるとワークの厚さバラツキが収束しないままに次の押圧ステップに移行してしまう。
しかし上記のような構成の研磨装置では、研磨加工前ワークの精度である平行及び平面度とバッチ内の厚みバラツキを考慮し予め決められた仕上り厚みより各加工の分岐点である目標寸法値を想定し、ワークへ供与する上ラップ板の荷重及びキャリヤの自・公転比と加工速度及び研磨剤の供給量を加工時間を基準としプログラム設定したとしても、加工前の厚みのバラツキの大きさやワークの材質である脆性材料等の許容荷重に制限のあるワークを高精度でワレやカケ等無く目標厚みで研磨加工を終了することは困難である。
本発明の課題は、ワークの高い加工能率と加工後の精度である平行及び平面度とバッチ内の厚みバラツキを縮小し、ワレやカケ等無く目標厚みで研磨加工を終了させることである。
そしてワークの材質、仕上がり条件及び前加工精度を考慮して、加工能率向上のための上下ラップ板の回転により発生する研磨剤の遠心力による研磨プレート上を移動する効果及び加工時のワークへの加工圧力についても考慮しなくてはならない。
この課題を解決するために本発明では、ワーク加工時の加工条件として、各加工の分岐点を時間での制御でなくワークの厚みより各目標寸法値を定め、ワークへ供与する上ラップ板の荷重及びキャリヤの自・公転比と加工速度及び研磨剤の供給量を適正値に設定する。
この方法は、あらゆる種類の薄片状のワークの研磨加工、特に、例えばシリコン又は水晶等のウエハ及び液晶ディスプレイのガラス板にパターンを転写するマスクガラス等の大形ワークの研磨加工に適している。
本発明の研磨装置では、前加工精度がばらついているワークも加工時のワークの厚み除去量に応じて、粗加工から中仕上加工そして仕上加工と各ステップ毎にワークの加工に供与する荷重である加工圧力、研磨剤の供給量、ラップ板の回転数及びキャリヤの自転・公転数を予め設定が出来るため、ワークの平面を高精度に加工することが可能となった。
以下、本発明に係る実施の形態を図面につき説明する。図面には、それぞれ三つのプロセスパラメータ、即ちワークの研磨加工に作用する加工圧力、研磨剤の供給量及びワークキャリヤの自公転比率にについて、研磨加工中のワーク厚み寸法過程に対して示される。
以下本発明の実施例を示す図1は、加工時のワーク厚み寸法過程に従い粗、中、仕上加工に応じたワークへの加工圧力及び研磨剤の供給量、キャリヤの自公転比率を研磨加工中のワーク寸法厚み過程に相応して加工する。
図2は、従来からの実施例で、予め設定された時間的な過程に従って粗、中、仕上加工に応じてワークへの加工圧力及び研磨剤の供給量、キャリヤの自公転比率を示す加工法を示す。
本発明による研磨加工の過程を示した図である。 従来からの研磨加工を示した図である。

Claims (3)

  1. 水平面内に組み込まれた太陽歯車と内歯車との間に、被加工物を保持する複数個のキャリアを等間隔に配置し被加工物であるワークを挿入した後、上ラップ板を下降させ下ラップ板とで挟み込んだ状態で研磨剤を供給しつつワークキャリアを自転及び公させる遊星運動と上下ラップ板の相対的な回転運動を同時に行う平行平面研磨装置において、加工前の各ワークのバラツキを消却し、目標値に近づけるべく各別の加工圧を予め設定出来る上ラップ板の荷重調整機構およびワーク厚み検出機構を設け、前記ワークの研磨加工中に前記ワークへ供与する上ラップ板の自重及び前記荷重調整機構による荷重に対応した加工時のワークの厚みを測定表示する機能を備え研磨加工中のワークの厚みを検知しつつ予め設定された所定厚みに達する毎に荷重及びを加工速度を変えることにより加工後のワーク精度を向上させる方法及び研磨装置。
  2. 前記請求項1において、前記ワーク厚み検出機構は、前記上ラップ板への減圧及び自重または加圧時の荷重による研磨加工に対応してワーク厚み寸法の計測を可能とした請求項1記載の平面研磨装置。
  3. 前記請求項1及び2において、加工中のワークへ供与する研磨剤の供給量を回転する下ラップ板及び加工中のワークへ供与する加工圧に応じて設定可能とした請求項1及び2記載の平面研磨装置。
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