JP2023178694A - Cmp研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】保持面に付着した加工屑を除去する際に保持面を削ることがなく、加工後のウェーハの面内厚さを均一に保持すること。【解決手段】チャックテーブル10と、回転してウェーハ100の上面を研磨する研磨パッド35と、該研磨パッド35の中心O2からウェーハ100の上面にスラリーを供給するスラリー供給部50と、を備えるCMP研磨装置1であって、研磨パッド35を囲繞するように配置される非回転の環状筒60と、該環状筒60の内周面に複数配置し研磨パッド35の外周下面から中心に向かう方向にエアを噴射する複数のエア噴射口641,651と、を備え、回転する研磨パッド35の遠心力によって該研磨パッド35の外周から径方向外方に飛び散ったスラリーを環状筒60の内周面で受け止め、該内周面に開口しているエア噴射口641,651から噴射するエアによって、スラリーを研磨パッド35に付着させる。【選択図】図2

Description

本発明は、スラリーを供給しながらウェーハを研磨するCMP研磨装置に関する。
研削砥石を回転させながらウェーハの裏面を押圧して研削すると、ウェーハの裏面に研削痕が残存し、この研削痕がウェーハの抗折強度を低下させる原因となる。
そこで、研磨装置によってウェーハの裏面を研磨することによって研削痕を除去することが行われている。この研磨装置によるウェーハの研磨は、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)と称される方式によって行われている。具体的には、遊離砥粒を含むスラリー(研磨液)を研磨パッドの研磨面に供給しながら、回転する研磨パッドをウェーハの裏面に押圧することによってウェーハの裏面が研磨される。
上記のようなCMP研磨装置によるウェーハの研磨においては、ウェーハと研磨パッドとの間にスラリーを常に供給し続ける必要があるが、新しいスラリーを常に供給すると、加工コストが高くなるという問題が発生する。
そこで、例えば、特許文献1,2には、研磨に供されたスラリーを容器に溜め、この溜めたスラリーをエアによって研磨パッドに吹き付けて研磨パッドに再付着させることによって、スラリーの使用量を少なく抑えるようにした研磨装置が提案されている。
特開2016-215284号公報 特開2017-100227号公報
しかしながら、特許文献1,2において提案された研磨装置においては、研磨に供されたスラリーを容器に溜めて研磨パッドに再付着させているため、研磨レート(単位時間当たりの研磨量)が時間の経過と共に徐々に低下するという問題がある。
また、研磨レートが低下すると、容器に溜めていたスラリーを新しいものと入れ替える必要があるため、容器に必要量のスラリーが溜まるまではスラリーの研磨パッドへの再付着ができず、このために研磨時間が長くなるという問題もある。
したがって、CMP研磨装置には、研磨レートの低下を招くことなく、スラリーの消費量を少なく抑えるとともに、研磨時間を短縮するという課題がある。
上記課題を解決するための本発明は、保持面でウェーハを保持し該ウェーハをその中心を軸として回転させるチャックテーブルと、該保持面が保持したウェーハの回転中心からずらした位置を軸として回転してウェーハの上面を研磨する研磨パッドと、該研磨パッドの中心から該保持面が保持したウェーハの上面にスラリーを供給するスラリー供給部と、を備えるCMP研磨装置であって、該研磨パッドを囲繞するように配置される回転しない環状筒と、該環状筒の内周面に複数配置され該研磨パッドの外周下面から中心に向かう方向にエアを噴射する複数のエア噴射口と、を備え、回転する該研磨パッドの遠心力によって該研磨パッドの外周から径方向外方に飛び散った該スラリーを該環状筒の内周面で受け止め、該内周面に開口している該エア噴射口から噴射するエアによって、該スラリーを該研磨パッドに付着させることを特徴とする。
該環状筒の下端に連結され、該保持面に保持されたウェーハから該研磨パッドの該研磨面の一部がはみ出した三日月形のはみ出しエリアに対面する三日月形の下板を備える場合は、該エア噴射口から噴射されるエアによって、該下板の上面を伝って該スラリーを該研磨パッドに付着させる。
該研磨パッドは、ウェーハの上面全面を覆う面積を有し、該はみ出しエリアを備えてもよい。
本発明によれば、研磨パッドによるウェーハの研磨中に研磨パッドとウェーハとの接触面に供給されてウェーハの研磨に供されたスラリーは、遠心力によって径方向外方へと飛び散り、環状筒の内周面によって受け止められる。そして、環状筒の内周面で受け止められたスラリーは、環状筒の内周面に開口するエア噴射口から噴射するエアによって研磨パッドの下面に向かって吹き付けられて該研磨パッドの下面に付着し、ウェーハの研磨に再利用される。
ここで、ウェーハと研磨パッドの回転による遠心力によって径方向外方へと飛び散るスラリーには、ウェーハの研磨に供されなかったものも含まれるが、本発明においては、従来は無駄になっていた研磨に供されなかったものを含むスラリーをエアによって研磨パッドへと吹き付けてウェーハの研磨に供するようにしたため、研磨レートを下げることなく、スラリーの消費量を少なく抑えることができる。
また、飛び散ったスラリーを環状筒の内周面で受け、この受けたスラリーをエアによって研磨パッドに吹き付けて付着させることによって、スラリーを新しいものと入れ替えることなく連続してウェーハの研磨に供することができるため、研磨作業を中断することなく継続して行うことができ、結果的に研磨時間を短縮することができる。
本発明の第1実施形態に係るCMP研磨装置の破断斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るCMP研磨装置要部の破断側面図である。 図2の要部を拡大して示す破断側面図である。 図3のA部拡大詳細図である。 図3のB部拡大詳細図である。 本発明の第1実施形態に係るCMP研磨装置におけるチャックテーブル、ウェーハ、環状筒およびエア噴射口の位置関係を模式的に示す平面図である。 本発明の第2実施形態に係るCMP研磨装置要部の破断側面図である。 図7の要部を拡大して示す破断側面図である。 図8のC部拡大詳細図である。 本発明の第2実施形態に係るCMP研磨装置におけるチャックテーブル、ウェーハ、環状筒およびエア噴射口の位置関係を模式的に示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係るCMP研磨装置の要部を拡大して示す破断側面図である。 図11のD部拡大詳細図である。
<第1実施形態>
[CMP研磨装置の基本構成]
図示のCMP研磨装置1は、被研磨物である円板状のウェーハ100(図2、図3及び図6参照)を研磨加工する装置であって、上面の円形の保持面11でウェーハ100を保持するチャックテーブル10と、チャックテーブル10を前後方向(Y軸方向)に移動させる水平移動機構20と、チャックテーブル10の保持面11に吸引保持されたウェーハ100を研磨加工する研磨機構30と、研磨機構30をZ軸方向(上下方向)に昇降動させる昇降機構40と、研磨機構30の研磨パッド35の中心からウェーハ100の上面にスラリーを供給するスラリー供給部50と、研磨パッド35の外周を囲繞するように配置された回転しない環状筒60とを備えている。
ここで、ウェーハ100は、単結晶のシリコン母材で構成されており、図1に示す状態において下方を向いている表面には、複数の不図示のデバイスが形成されており、これらのデバイスは、ウェーハ100の表面に貼着された不図示の保護テープによって保護ざれている。そして、ウェーハ100は、その表面(図1においては下面)がチャックテーブル10の保持面11に吸引保持され、裏面(図1においては上面)がスラリー供給部50からスラリーの供給を受けながら研磨機構30の研磨パッド35によって研磨される。
チャックテーブル10は、円板状の部材であって、その中央部に形成された円形の凹部12には、多孔質のセラミックなどで構成された円板状のポーラス部材13が組み込まれている。そして、ポーラス部材13は、その上面が円板状のウェーハ100を吸引保持する保持面11を構成している。なお、ポーラス部材13は、真空ポンプなどの不図示の吸引源に接続されている。
図2に示すように、チャックテーブル10は、回転可能なベース部材14の上端に取り付けられており、ベース部材14は、スライダ21に固定された円環状の支持部材15に軸受16を介して回転可能に支持されている。また、ベース部材14の小径の下端外周部には、大径の従動プーリ2が結着されている。
さらに、スライダ21には、ステー3を介してモータ4が縦置き状態で取り付けられており、このモータ4から垂直上方に向かって延びる出力軸(モータ軸)5の端部には、小径の駆動プーリ6が結着されている。そして、駆動プーリ6と従動プーリ2との間には、無端状の伝動ベルト7が巻装されている。
本実施の形態に係るCMP研磨装置1は、図1に示すように、Y軸方向(前後方向)に長い矩形ボックス状のベース70を備えており、このベース70の内部には、矩形ブロック状の内部ベース71が収容されている。そして、この内部ベース71上には、チャックテーブル10の保持面11に吸引保持されたウェーハ100をY軸方向(前後方向)に沿って移動させるための水平移動機構20が設けられている。この水平移動機構20は、ブロック状の前記スライダ21を備えており、このスライダ21は、Y軸方向(前後方向)に沿って互いに平行に配置された左右一対のガイドレール22に沿ってY軸方向に摺動可能である。したがって、このスライダ21に支持されたチャックテーブル10と図2に示すモータ4を含む回転駆動機構は、スライダ21と共にY軸方向に沿って摺動可能である。
そして、内部ベース71上の左右一対のガイドレール22の間には、Y軸方向(前後方向)に延びる回転可能なボールネジ軸23が配設されており、ボールネジ軸23のY軸方向一端(図1の左端)は、駆動源である正逆転可能なモータ24に連結されている。また、ボールネジ軸23のY軸方向他端(図1の右端)は、内部ベース71上に立設された軸受25によって回転可能に支持されている。そして、このボールネジ軸23には、図2に示すように、スライダ21から下方に向かって突設されたナット部材26が螺合挿通している。
したがって、モータ24によってボールネジ軸23を正逆転させると、このボールネジ軸23に螺合挿通するナット部材26がスライダ21と共にボールネジ軸23に沿ってY軸方向(前後方向)に摺動するため、このスライダ21と共にチャックテーブル10もY軸方向に沿って一体的に移動する。この結果、チャックテーブル10の保持面11(図2及び図3参照)に吸引保持された被研磨物であるウェーハ100もY軸方向に沿って移動する。
また、図1に示すように、ベース70の上面には、Y軸方向に長い矩形の開口部27が形成されており、この開口部27にはチャックテーブル10が収容されている。そして、ベース70の上面に開口する開口部27のチャックテーブル10の周囲は、矩形プレート状のカバー28によって覆われており、開口部27のカバー28の前後(-Y方向と+Y方向)の部分は、カバー28と共に移動して伸縮する蛇腹状の伸縮カバー29によってそれぞれ覆われている。したがって、チャックテーブル10がY軸方向のどの位置にあっても、開口部27が伸縮カバー29によって覆われており、開口部27からベース70の内部への異物の侵入が防がれる。
研磨機構30は、Z軸方向の回転中心軸を有するスピンドル31と、スピンドル31を回転可能に支持するハウジング32と、スピンドル31を回転駆動するスピンドルモータ33と、スピンドル31の下端に接続されたマウント34と、マウント34の下面に着脱可能に装着された円板状の研磨パッド35とを備えている。なお、研磨バッド35は、円板状の基台351の下面に、不織布やウレタンなどの円板状のパッド材352を接着して構成されている。
ここで、研磨パッド35は、図2、図3及び図6に示すように、チャックテーブル10の保持面11(図1参照)に保持されたウェーハ100を上方から覆う面積を有している。具体的には、研磨パッド35の外径は、ウェーハ100の外径よりも大きく設定されているとよい。そして、ウェーハ100を研磨する際の研磨パッド35は、ウェーハ100の上面を覆ってウェーハ100の外周から外に三日月形のはみ出しエリアを有するように配置される。なお、研磨パッド35の外径は、ウェーハ100の半径より大きく設定されていて、少なくともウェーハ100の半径部分を上方から覆ってウェーハ100の外周から外に三日月形のはみ出したエリアを有する面積であってもよい。
図1に示すように、ベース70の上面の+Y軸方向端部(後端部)上には、矩形ボックス状のコラム72が垂直に立設されており、このコラム72の-Y軸方向端面(前面)に昇降機構40が設けられている。この昇降機構40は、研磨機構30をチャックテーブル10の保持面11に対して垂直な方向(Z軸方向)に沿って昇降動させるものであって、ハウジング32の背面に取り付けられた矩形プレート状の昇降板41を、ハウジング32及びハウジング32に保持されたスピンドル31やスピンドルモータ33、研磨パッド35などと共に左右一対のガイドレール42に沿ってZ軸方向に昇降動させる。ここで、左右一対のガイドレール42は、コラム72の前面に垂直且つ互いに平行に配設されている。
そして、図1に示すように、左右一対のガイドレール42の間には、回転可能なボールネジ軸43がZ軸方向(上下方向)に沿って垂直に立設されており、ボールネジ軸43の上端は、駆動源である正逆転可能なモータ44に連結されている。また、ボールネジ軸43の下端は、軸受45によってコラム72に回転可能に支持されており、図2に示すように、このボールネジ軸43には、昇降板41の背面に後方(+Y軸方向)に向かって水平に突設されたナット部材46が螺合挿通している。
スラリー供給部50は、研磨機構30の研磨パッド35の中心からウェーハ100の上面にスラリーを供給するものであって、図2に示すように、スラリー供給源51からスラリーをスピンドルモータ33とスピンドル31およびマウント34の軸中心に沿って上下方向に貫設された小径の第1供給路52と研磨パッド35の軸中心に沿って上下方向に貫設された大径の第2供給路53を経てウェーハ100の上面に供給する機能を果たす。ここで、第1供給路52と第2供給路53とは互いに連通しており、第2連通路53は、研磨パッド35の下端面に開口している。そして、第1供給路52の上端は、ロータリジョイント54を介してスラリー供給源51が接続されている。
環状筒60は、前述のように研磨パッド35の外周を囲繞するように配置された非回転の大小異径の2段円筒状の部材であって、小径側の第1円筒部61とその下方に位置する大径側の第2円筒部62とを水平な円環状の上板63で連結して一体に構成されている。そして、この環状筒60は、図2及び図3示すように、その上端部が円環状の固定部材8を介して複数本のボルト9(図2及び図3には2本のみ図示)によってハウジング32の下端部に取り付けられており、第2円筒部62は、下方に向かって円孔状に開口している。
環状筒60は、図6に示すように、ウェーハ100や研磨パッド35に近い短い円弧状の第1領域R1に配置された第1筒部601と、ウェーハ100や研磨パッド35から遠い長い円弧状の領域R2に配置された第2筒部602とに2分割されている。そして、図2、図3及び図6に示すように、これらの第1筒部601と第2筒部602及び固定部材8には、クランク状に屈曲する複数の第1エア通路64と第2エア通路65が周方向に等角度ピッチで形成されており、これらの第1及び第2エア通路64,65は、図4及び図5に示すように、環状筒60(第1筒部601と第2筒部602)の内周面にエア噴射口641,651としてそれぞれ開口している。
ここで、図2及び図3に示すように、第2円筒部62の高さは、第1円筒部61の高さよりも高く設定されており、第2円筒部62の下端は、研磨パッド35の下面の下方まで延びている。そして、環状筒60の第1筒部601に形成された第1エア通路64のエア噴射口641は、図4に示すように、研磨パッド35の下面に向かって水平に開口しており、第2筒部602に形成された第2エア通路65のエア噴射口651は、図5に示すように、研磨パッド35の下面に向かって斜め上方に傾斜して開口している。
図2に示すように、環状筒60と固定部材8に形成された複数の第1エア通路64と第2エア通路65は、ジョイント66とエア配管67を介してコンプレッサなどのエア源68に接続されている。
[CMP研磨装置の作用及び効果]
次に、以上のように構成されたCMP研磨装置1によるウェーハ100の研磨加工について説明する。
ウェーハ100を研磨加工する際には、ウェーハ100をチャックテーブル10の保持面11上にその表面を下にして載置する。そして、不図示の吸引源を駆動してポーラス部材13を真空引きすると、ポーラス部材13に負圧が発生するため、保持面11上に載置されているウェーハ100が負圧によって保持面11上に吸引保持される。
上記状態から図1に示す水平移動機構20を駆動してチャックテーブル10を+Y軸方向(後方)に移動させ、チャックテーブル10に吸引保持されているウェーハ100を研磨機構30の研磨パッド35の下方に位置決めする。すなわち、モータ24が起動されてボールネジ軸23が回転すると、このボールネジ軸23に螺合挿通するナット部材26が取り付けられたスライダ21がチャックテーブル10などと共に左右一対のガイドレール22に沿って+Y軸方向に摺動するため、チャックテーブル10の保持面11に保持されているウェーハ100が研磨機構30の研磨パッド35の下方に位置決めされる。
また、図2に示すモータ4を駆動してチャックテーブル10を所定の回転速度(例えば、300rpm)で図6の矢印10a方向(反時計方向)に回転させる。すなわち、モータ4が駆動されると、該モータ4の出力軸5の回転は、駆動プーリ6と伝動ベルト7及び従動プーリ2を経てベース部材14とチャックテーブル10へと伝達され、チャックテーブル10の保持面11に保持されているウェーハ100が所定の速度で回転駆動される。これと同時に、研磨機構30のスピンドルモータ33を起動して研磨パッド35を図6の矢印35a方向(ウェーハ100の回転方向と同じ反時計方向)に所定の速度(例えば、1000rpm)で回転させる。
上述のように、ウェーハ100と研磨パッド35がそれぞれ回転している状態で、昇降機構40を駆動して研磨パッド35を-Z軸方向に下降させる。すなわち、モータ44が駆動されてボールネジ軸43が回転すると、このボールネジ軸43に螺合挿通するナット部材46が設けられた昇降板41がハウジング32や研磨パッド35などと共に-Z軸方向に下降する。すると、研磨パッド35の下面(研磨面)がウェーハ100の上面(裏面)の全面に接触する。このとき、図2に示すスラリー供給源51からスラリーがスピンドルモータ33、スピンドル31及びマウント34の軸中心に貫設された第1供給路52と研磨パッド35の軸中心に貫設された第2供給路53とから、研磨パッド35とウェーハ100との接触面に供給される。すると、このスラリーによる化学的作用と研磨パッド35による機械的作用とが相俟って、ウェーハ100の上面が研磨され、ウェーハ100の上面に残存する研削痕が除去されてウェーハ100の抗折強度が高められる。
また、ウェーハ100の研磨加工中においては、図2に示すエア源68から高圧のエアがエア配管67を経て複数の第1及び第2エア通路64,65へとそれぞれ供給され、このエアは、第1筒部601及び第2筒部602の内周面に開口する複数のエア噴射口641及び噴射口651から研磨パッド35の下面に向かってそれぞれ噴射される。
そして、以上の研磨パッド35によるウェーハ100の研磨中に研磨パッド35とウェーハ100との接触面に供給されてウェーハ100の研磨に供されたスラリー及び研磨に供されなかったスラリーは、遠心力によって径方向外方へと飛び散り、環状筒60(第1筒部601と第2筒部602)によって受け止められる。そして、環状筒60の内周面で受け止められたスラリーは、環状筒60(第1筒部601と第2筒部602)の内周面にそれぞれ開口する複数のエア噴射口641,651から噴射するエアによって研磨パッド35の下面に向かって吹き付けられて研磨パッド35の下面に付着し、ウェーハ100の研磨に再利用される。
ウェーハ100と研磨パッド35の回転による遠心力によって径方向外方へと飛び散るスラリーには、ウェーハ100の研磨に供されなかったものも含まれるが、本実施の形態では、従来は無駄になっていた研磨に供されなかったものを含むスラリーをエアによって研磨パッド35へと吹き付けてウェーハ100の研磨に供するようにしたため、研磨レートを下げることなく、スラリーの消費量を少なく抑えることができる。
また、飛び散ったスラリーを環状筒60の内周面で受け、この受けたスラリーをエアによって研磨パッド35に吹き付けて付着させることによって、スラリーを新しいものと入れ替えることなく連続してウェーハ100の研磨に供することができるため、研磨作業を中断することなく継続して行うことができ、結果的に研磨時間を短縮することができる。
なお、エアを加熱して熱風をスラリーに吹き付けて水分を蒸発させることによってスラリーの濃度を上げたり、逆に冷風をスラリーに吹き付けてスラリーの濃度を下げたりすることも可能である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図7~図10に基づいて以下に説明する。
本実施の形態に係るCMP研磨装置の基本構成は、前記第1実施形態に係るCMP研磨装置1のそれと同じであるため、本実施形態の特徴的な構成についてのみ説明する。したがって、図7~図10においては、図1~図6に示したものと同一要素には同一符号を付しており、以下、それらについての再度の説明は省略する。
本実施の形態においては、図7及び図8に示すように、環状筒60の第2筒部602の下端部を研磨パッド35の下端面に沿って内側(図7及び図8の左側)に直角に折り曲げて下板69とし、この下板69にも複数のエア通路691を研磨パッド35に向かって放射状に形成している(図10参照)。
ここで、図10に示すように、環状筒60の第2筒部602に形成された下板69は、チャックテーブル10の保持面11に保持されたウェーハ100から研磨パッド35がはみ出した三日月形のはみ出しエリアRに対面するように三日月形に形成されており、この下板69の内周面は、研磨パッド35の外周に沿う円弧曲面とされており、この内周面に複数のエア通路691がエア噴出口691aとして開口している。ここで、複数のエア噴射口691aは、図9に示すように、研磨パッド35の下面に向かって斜め上方に傾斜して開口している。なお、第1筒部601に形成された複数の第1エア通路64のエア噴射口641は、研磨パッド35の下面に沿って水平に開口している(図4参照)。
本実施の形態に係るCMP研磨装置においても、前記第1実施形態に係るCMP研磨装置1と同様に、スラリーを供給しながらウェーハ100に対して研磨加工が行われるが、研磨パッド35とウェーハ100との接触面に供給されてウェーハ100の研磨に供されたスラリーと研磨に供されなかったスラリーは、ウェーハ100と研磨パッド35の回転による遠心力によって径方向外方へと飛び散り、環状筒60(第1筒部601と第2筒部602)によって受け止められる。
そして、環状筒60の第1筒部601の内周面によって受け止められたスラリーは、エア噴射口641から噴射されるエアによって研磨パッド35の側面と下面との角部分およびウェーハ100の外周に向かって吹き付けられてウェーハ100の外周縁にスラリーが固着するのを防止するようウェーハ100の外周に沿ってスラリーを吹き流すことで研磨パッド35の下面に付着し、継続してウェーハ100の研磨に供される。また、第2筒部602の内周面によって受け止められたスラリーは、第2筒部602の内周面に沿って落下して下板69の上面によって受けられる。そして、下板69の上面によって受け止められたスラリーは、下板69の内周面に開口する複数のエア噴射口691aから研磨パッド35へと向かうエアの噴射によって発生する負圧に引かれて下板69の上面に沿って研磨パッド35に向かって流れ、下板69の研磨パッド35の外周に沿う円弧状の内端縁から落下する際にエア噴射口6911から噴射するエアによって研磨パッド35の下面に向かって吹き付けられて該研磨パッド35の下面に付着し、引き続きウェーハ100の研磨に供される。
したがって、本実施の形態においても、前記実施の形態1と同様に、従来は無駄になっていた研磨に供されなかったものを含むスラリーをエアによって研磨パッド35へと吹き付けてウェーハ100の研磨に供するようにしたため、研磨レートを下げることなく、スラリーの消費量を少なく抑えることができるという効果が得られる。
また、飛び散ったスラリーを環状筒60の内周面で受け、この受けたスラリーをエアによって研磨パッド35に吹き付けて付着させることによって、スラリーを新しいものと入れ替えることなく連続してウェーハ100の研磨に供することができるため、研磨作業を中断することなく継続して行うことができ、結果的に研磨時間を短縮することができるという効果が得られる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を図11及び図12に基づいて以下に説明する。
図11に示す研磨パッド35aは、ウェーハ100より小径に形成されており、図6及び図10に示したはみだしエリアRは形成されていない。研磨パッド35aを囲繞する回転しない環状筒60aは、大径の第1円筒部61aと、その下方に位置し第1円筒部61aより小径の第2円筒部62aとを水平な円環状の上板63aで連結して一体に構成されている。そして、この環状筒60aは、その上端部が円環状の固定部材8を介して複数本のボルト9(図11には2本のみ図示)によってハウジング32の下端部に取り付けられており、第2円筒部62aは、下方に向かって円孔状に開口している。
第2円筒部62aの下端は、研磨パッド35aの下面よりも若干上方に位置している。図12に示すように、第2円筒部62aに形成されたエア通路64aのエア噴射口641aは、研磨パッド35aのパッド材352aの側面に向かって水平に開口している。
ウェーハ100の研磨中は、研磨パッド35aとウェーハ100との接触面に供給されてウェーハ100の研磨に供されたスラリーと研磨に供されなかったスラリーは、ウェーハ100と研磨パッド35aの回転による遠心力によって径方向外方へと飛び散る。一方、エア噴射口641aから噴射されるエアによって研磨パッド35aを囲む環状のエア層が形成され、このエア層によってスラリーが環状筒60aの外側に排出されるのを防ぎつつウェーハ100の回転によってスラリーを研磨パッド35aのパッド材352aの下面に進入させ、研磨レートを下げることなく少量のスラリーでウェーハ100を研磨することができる。
また、スラリーを新しいものと入れ替えることなく連続してウェーハ100の研磨に供することができるため、研磨作業を中断することなく継続して行うことができ、結果的に研磨時間を短縮することができるという効果が得られる。
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に適用が限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
1:CMP研磨装置研削装置、2:従動プーリ、3:ステー、4:モータ、
5:出力軸、6:駆動プーリ、7:伝動ベルト、8:固定部材、9:ボルト、
10:チャックテーブル、11:保持面、12:凹部、13:ポーラス部材、
14:ベース部材、15:支持部材、16:軸受、17:モータ、18:出力軸、
20:水平移動機構、21:スライダ、22:ガイドレール、23:ボールン軸、
24:モータ、25:軸受、26:ナット部材、27:開口部、28:カバー、
29:伸縮カバー、30:研磨機構、31:スピンドル、32:ハウジング、
33:スピンドルモータ、34:マウント、35、35a:研磨パッド、
351、351a:基台、352、352a:パッド材、40:昇降機構、
41:昇降板、42:ガイドレール、
43:ボールネジ軸、44:モータ、45:軸受、46:ナット部材、
50:スラリー供給部、51:スラリー供給源、52:第1供給路、
53:第2供給路、54:ロータリジョイント、60、60a:環状筒、
601:第1筒部、 602:第2筒部、
61、61a:第1円筒部、62、62a:第2円筒部、63、63a:上板、
64、64a:第1エア通路、641、641a:エア噴射口、
65:第2エア通路、651:エア噴射口、
66:ジョイント、67:エア配管、68:エア源、69:下板、
691:エア通路、6911:エア噴射口、70:ベース、71:内部ベース、
72:コラム、100:ウェーハ、R:はみ出しエリア、R1:第1領域、
R2:第2領域

Claims (3)

  1. 保持面でウェーハを保持し該ウェーハをその中心を軸として回転させるチャックテーブルと、該保持面が保持したウェーハの回転中心からずらした位置を軸として回転してウェーハの上面を研磨する研磨パッドと、該研磨パッドの中心から該保持面が保持したウェーハの上面にスラリーを供給するスラリー供給部と、を備えるCMP研磨装置であって、
    該研磨パッドを囲繞するように配置される回転しない環状筒と、該環状筒の内周面に複数配置され該研磨パッドの外周下面から中心に向かう方向にエアを噴射する複数のエア噴射口と、を備え、
    回転する該研磨パッドの遠心力によって該研磨パッドの外周から径方向外方に飛び散った該スラリーを該環状筒の内周面で受け止め、該内周面に開口している該エア噴射口から噴射するエアによって、該スラリーを該研磨パッドに付着させる、CMP研磨装置。
  2. 該環状筒の下端に連結され、該保持面に保持されたウェーハから該研磨パッドの該研磨面の一部がはみ出した三日月形のはみ出しエリアに対面する三日月形の下板を備え、該エア噴射口から噴射されるエアによって、該下板の上面を伝って該スラリーを該研磨パッドに付着させる、請求項1記載のCMP研磨装置。
  3. 該研磨パッドは、ウェーハの上面全面を覆う面積を有し、該はみ出しエリアを備える請求項2記載のCMP研磨装置。
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