JP2024067347A - 加工装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工屑が加工室内において飛散する加工装置において、加工屑を加工室内に付着させないようにする。【解決手段】保持面14でウェーハWを保持するチャックテーブル10と、加工具35を先端に装着したスピンドル31を回転させ保持面14に保持されたウェーハWを加工する加工機構30と、チャックテーブル10と加工具35とを収容する加工室80と、を備える加工装置に、加工機構30は、スピンドル31を回転可能に支持するケーシング32と、ケーシング32に配置されスピンドル31の軸方向に直交する方向にスピンドル31から遠ざかるように放射状に水を噴射して加工具35の上方に水膜64を形成する水膜形成ノズル62と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、チャックテーブルの保持されたウェーハを加工する加工装置に関する。
チャックテーブルの保持面に保持されたウェーハを研削する研削装置においては、加工室内において、回転する砥石をウェーハに接触させ、研削箇所に研削水を供給しながら研削を行うため、加工屑を含む研削廃液が加工室内に飛散し、加工屑が加工室の天板及び側板に付着する(例えば、特許文献1、2参照)。そして、研削終了後は、研削廃液が乾燥することによって、天板及び側板に付着した加工屑が固着する。
こうして天板及び側板に固着した加工屑は、加工中のウェーハの上面に落下することがある。そして、落下した加工屑が砥石とウェーハとの間に挟まり、回転する砥石が加工屑を引きずることによってウェーハに傷をつけることがある。
そこで、例えば特許文献1、2には、研削水を加工室内において飛散させることにより、加工室内に付着した加工屑を洗い流す技術が提案されている。
しかし、ウェーハの研削後に研削水を飛散させて洗浄を行うため、研削とは別の時間を要し、生産性が低下するという問題がある。
したがって、加工屑を含む加工屑が加工室内において飛散する加工装置においては、時間をかけずに加工屑を加工室内に付着させないようにするという課題がある。
したがって、加工屑を含む加工屑が加工室内において飛散する加工装置においては、時間をかけずに加工屑を加工室内に付着させないようにするという課題がある。
本発明は、保持面でウェーハを保持するチャックテーブルと、加工具を先端に装着したスピンドルを回転させ該保持面に保持されたウェーハを加工する加工機構と、該チャックテーブルと該加工具とを収容する加工室と、を備える加工装置であって、該加工機構は、該スピンドルを回転可能に支持するケーシングと、該ケーシングの下端に該スピンドルの外側面を覆い筒状に配置される筒カバーと、該筒カバーにリング状に配置され該スピンドルの軸方向に直交する方向に該スピンドルから遠ざかるように放射状に水を噴射して該加工具の上方に水膜を形成する水膜形成ノズルと、を備える。
この加工装置は、該加工具が該保持面に保持されたウェーハを加工する際に、該水膜形成ノズルによって、該チャックテーブルの該保持面と該加工室の天板の下面との間で水膜を形成する。
この加工装置は、該加工具が該保持面に保持されたウェーハを加工する際に、該水膜形成ノズルによって、該チャックテーブルの該保持面と該加工室の天板の下面との間で水膜を形成する。
本加工装置は、水膜形成ノズルがスピンドルの軸方向に直交する方向にスピンドルから遠ざかるように放射状に水を噴射して加工具の上方に水膜を形成することにより、加工具による加工によって発生した加工屑が水膜よりも上方に飛散するのを阻止することができる。したがって、加工室の内側の面に加工屑が付着し、その加工屑がウェーハに落下してウェーハに傷を付けるのを防ぐことができる。
図1に示す研削装置1は、加工装置の一例であり、ウェーハWを保持するチャックテーブル10と、チャックテーブル10を水平方向に移動させる水平送り機構20と、チャックテーブル10に保持されたウェーハWの上面W1を研削加工する加工機構30と、加工機構30をチャックテーブル10に保持されたウェーハWの面に対して垂直な方向に移動させる垂直送り機構70と、を備えている。
チャックテーブル10は、上部に凹部が形成された枠体11にポーラス部材等からなる吸引部材13が収容されて形成されている。吸引部材13の上面は、ウェーハWの下面W2を吸引保持する保持面14であり、枠体11の上面12は保持面14と面一に形成されている。吸引部材13は、不図示の吸引源に連通している。
枠体11の下部は基台15に固定されており、基台15は、回転駆動機構16によって駆動されて回転可能となっている。基台15は支持板17によって回転可能に支持されており、支持板17は、調整機構18によってチャックテーブル10の回転軸の鉛直方向に対する角度を調整可能となっている。
水平送り機構20は、Y軸方向に延在するボールねじ21と、ボールねじ21と平行に配設された一対のガイドレール22と、ボールねじ21を正逆回転させるモータ23と、ボールねじ21に螺合するナットを備えるとともに下側(-Z側)がガイドレール22に摺接するスライド板24とを備えている。スライド板24には回転駆動機構16が固定されている。チャックテーブル10の周囲はカバー25によって囲まれており、カバー25の+Y側及び-Y側には蛇腹26が連結されている。なお、図1においては、-Y側の蛇腹26のみを図示している。モータ23がボールねじ21を正逆回転させると、スライド板24がY軸方向にスライドし、スライド板24とともに、蛇腹26の伸縮をともなってチャックテーブル10及び回転駆動機構16がY軸方向に移動する。
加工機構30は、Z軸方向に延在するスピンドル31と、スピンドル31を回転可能に支持するケーシング32と、スピンドル31を回転駆動するモータ33と、スピンドル31の下端に連結されたマウント34と、マウント34に装着された加工具である研削ホイール35とを備えている。研削ホイール35は、マウント34に固定されたホイール基台36と、ホイール基台36の下面に円環状に固着された複数の研削砥石37とで構成されている。モータ33がスピンドル31を回転させると、研削ホイール35も回転する構成となっている。
垂直送り機構70は、ベース91の後部(+Y側)から立設されたコラム92の-Y側に設けられており、Z軸方向に延在するボールねじ71と、ボールねじ71と平行に配設された一対のガイドレール72と、ボールねじ71を逆回転させるモータ73と、ボールねじ71に螺合するナットを備えるとともに後部側(+Y側)がガイドレール72に摺接する昇降板74と、昇降板74に連結されケーシング32を支持するケーシング支持部75とを備えている。モータ73がボールねじ71を正逆回転させると、昇降板74がガイドレール72にガイドされて昇降して加工機構30が昇降する。
チャックテーブル10は、水平送り機構20によって駆動されてY軸方向に移動することにより、加工機構30によってウェーハWの研削加工が行われる空間である加工室80と、加工室80の外側であって加工が行われずチャックテーブル10に対するウェーハWの搬出入が行われる搬出入領域93との間を移動可能となっている。
加工室80は、ベース91から立設された4枚の側板81と4枚の側板81の上端に接続された天板82とを備えている。-Y方向側の側板81には、チャックテーブル10をY軸方向に通過させるための側板貫通孔83が形成され、天板82には、スピンドル31、マウント34及び研削ホイール35をZ軸方向に通過させるための天板貫通孔84を備えている。
図2に示すように、スピンドル31のZ軸方向中間部分には、大径の第1円板部38が形成されている。また、スピンドル31のZ軸方向下部には、大径の第2円板部39が形成されている。
スピンドル31の上端に連結されたモータ33は、スピンドル31の上端部分に設けられたロータ40と、その周囲のステータ41とを備えている。ステータ41に所定の電圧を印加することにより、ロータ40が回転し、スピンドル31がその軸心を中心として回転する。
また、ステータ41は、冷却ジャケット42を介してケーシング32の内周面に設けられている。冷却ジャケット42内には、多数の冷却水路43が形成されている。これらの冷却水路43によって、モータ33が冷却される。
スピンドル31の上端には、研削水源44に連通する研削水導入路45が取り付けられている。研削水導入路45は、スピンドル31、マウント34及びホイール基台36を貫通する研削水路46に連通し、研削水路46は、ホイール基台36の下面側の研削水噴出口36aにおいて開口している。研削水源44から研削水導入路45に流入し研削水路46を流れる研削水は、研削水噴出口36aにおいて噴出される。研削水噴出口36aにおいて噴出した研削水は、ホイール基台36の内周面の斜面に沿って流れて研削砥石37に供給される。
ケーシング32は、その下端部分に、環状部47を備えている。環状部47は、スピンドル31の第1円板部38と第2円板部39との間に入り込んでおり、環状部47と第1円板部38及び第2円板部39との間には僅かな隙間が形成されている。
ケーシング32の側部には、エア注入口48が形成されている。エア注入口48は、開閉弁49及び逆止弁50を介してエア供給源51に接続されている。エア注入口48は、ケーシング32の内部に形成されたエア流路52に連通している。エア流路52は、環状部47の第1円板部38側に並ぶ複数の第1噴出口53及び第2円板部39側に並ぶ複数の第2噴出口54において開口するとともに、スピンドル31に対面する内周側に並ぶ複数の第3噴出口55において開口している。
第1噴出口53が第1円板部38に向けてエアを噴出し、第2噴出口54が第2円板部39に向けエアを噴出することにより、スピンドル31をスラスト方向に支持するスラストベアリング56、57をそれぞれ構成している。一方、第3噴出口55は、スピンドル31の軸心に向けてエアを噴出することにより、スピンドル31をラジアル方向に支持するラジアルベアリング58を構成している。
ケーシング32の環状部47の下端には、環状部47から下方に露出したスピンドル31の側面を囲む筒状のカバー部65を備え、カバー部65の側部には、洗浄水を流入させる洗浄水注入口59が形成されている。洗浄水注入口59は、洗浄水供給源60に接続されている。カバー部65の内部には、洗浄水注入口59から注入された洗浄水を流通させる洗浄水流路61が形成されており、洗浄水流路61は、カバー部65の内部を下降した後、外周側に向きを変え、カバー部65の側部の下端に位置する水膜形成ノズル62において外周側に向けて開口している。この水膜形成ノズル62は、カバー部65の外周に沿って円環状に開口しており、水膜形成ノズル62からは、スピンドル31の軸方向に対して直交する水平方向であって、スピンドル31から遠ざかる方向に、放射状に洗浄水が噴出される。
なお、水膜形成ノズル62の開口は、カバー部65の外周に等間隔で複数配置させてもよい。
なお、水膜形成ノズル62の開口は、カバー部65の外周に等間隔で複数配置させてもよい。
ケーシング支持部75の下面と加工室80の天板82の上面との間には蛇腹筒63が介在しており、洗浄水が加工室80の外側に飛散するのを防いでいる。
なお、研削加工が終了した時などに、垂直送り機構70のモータ73がボールねじ71を回転させて加工機構30を上昇させる。このとき、水膜形成ノズル62から放射状に洗浄水を噴射して、蛇腹筒63の内面に洗浄水を噴射させ、蛇腹筒63の内面に研削屑を含む研削水の付着を抑制するようにしてもよい。
なお、研削加工が終了した時などに、垂直送り機構70のモータ73がボールねじ71を回転させて加工機構30を上昇させる。このとき、水膜形成ノズル62から放射状に洗浄水を噴射して、蛇腹筒63の内面に洗浄水を噴射させ、蛇腹筒63の内面に研削屑を含む研削水の付着を抑制するようにしてもよい。
研削装置1においては、図2に示すように、研削対象のウェーハWの下面W2にテープTが貼着され、テープT側がチャックテーブル10の保持面14において吸引保持される。なお、下面W2にテープTが貼着されない場合もある。
こうして保持面14においてテープTを介してウェーハWが保持されると、水平送り機構20のモータ23がボールねじ21を回転させることにより、ウェーハWを保持したチャックテーブル10が側板貫通孔83から加工室80の内部に進入し、さらに、回転駆動機構16によって駆動されてチャックテーブル10が回転する。また、加工機構30のモータ33がスピンドル31を回転駆動することにより研削ホイール35を回転させるとともに、垂直送り機構70のモータ73がボールねじ71を回転させて加工機構30を下降させる。そうすると、回転する研削砥石37が回転するウェーハWの上面W1に接触して上面W1が研削される。この研削は、少なくともチャックテーブル10と研削砥石37とが加工室80内に収容された状態で行われる。スピンドル31は、エア供給源51から供給されスラストベアリング56、57及びラジアルベアリング58から噴出されるエアによって、非接触状態で支持される。
ウェーハWの上面W1の研削中は、研削水源44から研削水導入路45に導入され研削水路46を通った研削水が研削水噴出口36aから噴出され、研削砥石37とウェーハWの上面W1との接触部位に供給される。この研削水は、研削砥石37の回転によって、加工屑とともに加工室80内に飛散する。
また、ウェーハWの上面W1の研削中は、開閉弁49を開き、洗浄水供給源60から洗浄水注入口59を経て洗浄水流路61に流入する洗浄水を、水膜形成ノズル62から噴出させる。この洗浄水は、スピンドル31の軸方向に対して直交する水平方向であって、スピンドル31から遠ざかる方向に放射状に噴出されるため、カバー部65の周囲に円環状の水膜64が形成される。この水膜64は、加工室80の天板82の下面82aと保持面14との間であって、研削砥石37の外周側上方に位置する。したがって、加工屑を含んで飛散する研削水は、水膜64によって天板82の下面82aへの飛散がブロックされ、水膜64を形成する洗浄水の流れに乗って側板81側に飛び、側板81に衝突した後に落下する。
このように、水膜64が形成されることで、加工屑を含む研削水は、ウェーハWの上方の天板82の下面には付着しない。したがって、天板82に加工屑が固着してその加工屑がウェーハWに落下するのを防ぐことができ、ウェーハWに傷をつけるのを防ぐことができる。
ウェーハWが所定の厚みに形成されると、図1に示した垂直送り機構70のモータ73がボールねじ71を回転させて加工機構30を上昇させることにより、研削砥石37をウェーハWの上面W1から離間させて研削を終了する。
なお、上記実施形態では、加工装置の一例として、研削砥石37によりウェーハWの上面W1を研削する研削装置1について説明したが、加工装置には、例えば、回転するスピンドルに装着された研磨パッドをウェーハの面に接触させるとともにその接触部位にスラリーを供給して研磨する研磨装置も含まれる。
1:研削装置
10:チャックテーブル、
11:枠体、12:上面、13:吸引部材、14:保持面、15:基台、
16:回転駆動機構、17:支持板、18:調整機構、
20:水平送り機構、
21:ボールねじ、22:ガイドレール、23:モータ、24:スライド板、
25:カバー、26:蛇腹
30:加工機構、
31:スピンドル、32:ケーシング、33:モータ、34:マウント、
35:研削ホイール、36:ホイール基台、36a:研削水噴出口、37:研削砥石、
38:第1円板部、39:第2円板部、40:ロータ、41:ステータ、
42:冷却ジャケット、43:冷却水路、44:研削水源、45:研削水導入路、
46:研削水路、47:環状部、48:エア注入口、49:開閉弁、50:逆止弁、
51:エア供給源、52:エア流路、53:第1噴出口、54:第2噴出口、
55:第3噴出口、56:スラストベアリング、57:スラストベアリング、
58:ラジアルベアリング、59:洗浄水注入口、60:洗浄水供給源、
61:洗浄水流路、62:水膜形成ノズル、63:蛇腹筒、64:水膜、
65:カバー部(筒カバー)、
70:垂直送り機構、71:ボールねじ、72:ガイドレール、73:モータ、
74:昇降板、75:ケーシング支持部
80:加工室、81:側板、82:天板、82a:下面、83:側板貫通孔、
84:天板貫通孔
91:ベース、92:コラム、93:搬出入領域
T:テープ、W:ウェーハ、W1:上面、W2:下面
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84:天板貫通孔
91:ベース、92:コラム、93:搬出入領域
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Claims (2)
- 保持面でウェーハを保持するチャックテーブルと、加工具を先端に装着したスピンドルを回転させ該保持面に保持されたウェーハを加工する加工機構と、該チャックテーブルと該加工具とを収容する加工室と、を備える加工装置であって、
該加工機構は、該スピンドルを回転可能に支持するケーシングと、該ケーシングの下端に該スピンドルの外側面を覆い筒状に配置される筒カバーと、該筒カバーにリング状に配置され該スピンドルの軸方向に直交する方向に該スピンドルから遠ざかるように放射状に水を噴射して該加工具の上方に水膜を形成する水膜形成ノズルと、を備える加工装置。 - 該加工具が該保持面に保持されたウェーハを加工する際に、該水膜形成ノズルによって、該チャックテーブルの該保持面と該加工室の天板の下面との間で水膜を形成する請求項1記載の加工装置。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022177349A JP2024067347A (ja) | 2022-11-04 | 2022-11-04 | 加工装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022177349A Pending JP2024067347A (ja) | 2022-11-04 | 2022-11-04 | 加工装置 |
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Country | Link |
---|---|
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-
2022
- 2022-11-04 JP JP2022177349A patent/JP2024067347A/ja active Pending
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