JP2023169775A - 原稿読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のサイズの原稿を搬送可能で、かつ生産性を向上可能な原稿読取装置及びこれを備える画像形成装置を提供する。【解決手段】原稿読取装置は、積載部と、複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、原稿を読み取る読取部と、駆動源と、幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように積載されたサイズの異なる複数の原稿を、給送すると共に読み取るモードを実行可能な制御部と、を備える。前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第1の原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記第1の原稿に後続する第2の原稿を、前記給送部が前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する。【選択図】図19
Description
本発明は、原稿を読み取る原稿読取装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
近年、原稿を搬送しながら画像を読み取る画像読取装置においては、様々なサイズの原稿を混載して給送できることが求められている。例えば、領収書などの小サイズの原稿と、A4サイズの原稿をまとめて原稿トレイにセットして給送することで、効率的に読取を行うことが可能となる。
従来、第1原稿台と、第1原稿台に着脱可能に設けられる第2原稿台と、を備える原稿搬送装置が提案されている(特許文献1参照)。第2原稿台には、例えば名刺を載置できるサイズの第2原稿載置面と、例えばレシートを載置できるサイズの第3原稿載置面と、を有している。この原稿搬送装置は、第1原稿台、並びに第2原稿台の第2原稿載置面及び第3原稿載置面のいずれに原稿を載置しても、同一の給紙ローラ及びリタードローラによって給送される。
ところで、一般に小サイズの原稿は大サイズの原稿に比べて斜行が発生しやすく、その対策として、原稿の給送速度を遅くすることが知られている。このため、特許文献1に記載の原稿搬送装置のように、様々なサイズの原稿を混載できる場合には、小サイズの原稿に合わせた速度で大サイズの原稿も給送することが考えられる。しかしながら、この場合、生産性が低下してしまう。
そこで、本発明は、複数のサイズの原稿を搬送可能で、かつ生産性を向上可能な原稿読取装置及びこれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、原稿読取装置において、原稿が積載される積載部と、前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、前記給送部を駆動する駆動源と、前記給送方向に交差する幅方向における幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第1の原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記第1の原稿に後続する第2の原稿を、前記給送部が前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、ことを特徴とする。
また、本発明は、原稿読取装置において、原稿が積載される積載部と、前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、前記給送方向において前記給送部の上流に配置され、前記給送部によって給送された原稿の前記給送方向に交差する幅方向における幅を検知する検知部と、前記給送部を駆動する駆動源と、前記幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部によって原稿を第1の給送速度で給送する第1給送処理と、前記検知部によって該原稿の前記幅を検知する検知処理と、前記検知処理によって検知された該原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記給送部によって該原稿を前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送する第2給送処理と、を実行する、ことを特徴とする。
本発明によると、複数のサイズの原稿を搬送可能で、かつ生産性を向上できる。
<第1の実施の形態>
以下、本開示に係る画像読取装置及び画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、本技術の適用範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
以下、本開示に係る画像読取装置及び画像形成装置について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、本技術の適用範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置の概略構成]
まず、本実施の形態に係る画像形成装置1000の概略構成について図1を参照しながら説明する。画像形成装置1000は、図1に示すように、プリンタ本体500と、原稿読取装置600と、コントローラ部400(図3参照)と、を備えている。プリンタ本体500の上方に配置された原稿読取装置600は、詳しくは後述するようにリーダ200とADF(Auto Document Feeder)100とを備え、原稿を光学的に走査して画像情報を読み取る。原稿とは、用紙及び封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート(OHP)等のプラスチックフィルム、布などのシートである。原稿読取装置600によって電気信号に変換された画像情報は、コントローラ部400(図3参照)へと転送される。
まず、本実施の形態に係る画像形成装置1000の概略構成について図1を参照しながら説明する。画像形成装置1000は、図1に示すように、プリンタ本体500と、原稿読取装置600と、コントローラ部400(図3参照)と、を備えている。プリンタ本体500の上方に配置された原稿読取装置600は、詳しくは後述するようにリーダ200とADF(Auto Document Feeder)100とを備え、原稿を光学的に走査して画像情報を読み取る。原稿とは、用紙及び封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート(OHP)等のプラスチックフィルム、布などのシートである。原稿読取装置600によって電気信号に変換された画像情報は、コントローラ部400(図3参照)へと転送される。
プリンタ本体500は、記録媒体であるシートに画像を形成する画像形成部540と、画像形成部540にシートを給送するシート給送部550と、を有している。シート給送部550は、互いに異なるサイズのシートを収納可能なカセット514,515を備えている。カセット514,515に収納されたシートは、ピックアップローラ527,528によってそれぞれ繰り出され、分離ローラ対529,530によって1枚ずつ分離されて搬送される。そして、シートは、シート搬送路に沿って配置された複数の搬送ローラ対に順に受け渡されることで、レジストレーションローラ対526へと搬送される。
レジストレーションローラ対526は、シートの先端を停止させて斜行を補正すると共に、画像形成部540によるトナー像の形成プロセスである作像動作の進行に合わせてシートの搬送を再開する。
シートに画像を形成する画像形成部540は、感光体である感光ドラム511を備えた電子写真方式の画像形成ユニットである。感光ドラム511は、シートの搬送方向に沿って回転可能であり、感光ドラム511の周囲には帯電器512、露光装置510、現像器513、及び転写帯電器516等が配置されている。帯電器512は感光ドラム511の表面を一様に帯電させ、露光装置510は原稿読取装置600等から入力される画像情報に基づいてポリゴンミラー510aを介して感光ドラム511を露光し、ドラム上に静電潜像を形成する。
現像器513は、トナー及びキャリアを含む二成分現像剤を収容しており、感光ドラム511に帯電したトナーを供給することで静電潜像をトナー像に現像する。感光ドラム511に担持されたトナー像は、転写帯電器516が形成するバイアス電界により、レジストレーションローラ対526から搬送されるシートに転写される。トナー像を転写されたシートは、定着前搬送部によって定着部517へ向けて搬送される。
定着部517に搬送されたシートは、ローラ対に挟持されて加圧されながら加熱され、トナーの溶融・固着により画像を定着させられる。画像出力が完了している場合、定着画像が得られたシートは、排出ローラ対518を介して、プリンタ本体500の外方に突出した排出トレイ519に排出される。両面印刷においてシートの裏面に画像を形成する場合、定着部517を通過したシートは、反転部139によって表面と裏面とを入れ替えられ、両面搬送部140によってレジストレーションローラ対526へと搬送される。そして、画像形成部540によって再び画像を形成されたシートは、排出トレイ519に排出される。
ここで、シートをその画像形成面が下向きになる状態(フェイスダウン)で排出するときには、定着部517を通過したシートは、案内部材521の切換動作により一旦反転パス522内に導かれる。そして、そのシートの後端が案内部材521を通過した後に、該シートはスイッチバックされ、排出ローラ対518により排出トレイ519に排出される。この排出形態を反転排出と呼ぶ。この反転排出は、ADF100によって読み取られた原稿画像をシートに形成する時や、コンピュータから出力された画像を形成する時のように、先頭頁から順に画像形成するときに行われ、そのシート排出後のシート順序は正しい頁順になる。
また、手差しトレイ525から給送された厚紙等の剛性が高いシートは、反転パス522には搬送できないため、案内部材521は、シートを反転パス522に導かせずに画像形成面を上向きにした状態(フェイスアップ)で排出ローラ対518に案内する。
更に、シートの両面に画像を形成する場合には、案内部材521は、反転パス522を介して、両面搬送パス524にシートを案内する。そして、両面搬送パス524からレジストレーションローラ対526に搬送されたシートは、裏面(第2面)にも画像が形成され、排出ローラ対518により排出トレイ519に排出される。
[原稿読取装置]
次に、原稿読取装置600について詳述する。原稿読取装置600は、図2に示すように、原稿トレイ30に積載された原稿S(原稿束を含む)を給送し排出トレイ10に排出するADF100と、リーダ200と、を備えている。また、原稿読取装置600は、ADF100によって搬送される原稿の表面を読取る表面読取ユニット210と、ADF100によって搬送される原稿の裏面を読取る裏面読取ユニット110と、を備えている。即ち、ADF100は、それら表面読取ユニット210及び裏面読取ユニット110に原稿を搬送する原稿搬送装置を構成している。積載部としての原稿トレイ30には、原稿の積載面において、幅方向に移動可能であり、原稿の幅方向の端部に当接して原稿の幅方向の位置を規制する一対のサイド規制板31が設けられている。なお、このADF100は、原稿台ガラス209が開放可能となるように、不図示のヒンジによってリーダ200に対して回動可能に支持されている。
次に、原稿読取装置600について詳述する。原稿読取装置600は、図2に示すように、原稿トレイ30に積載された原稿S(原稿束を含む)を給送し排出トレイ10に排出するADF100と、リーダ200と、を備えている。また、原稿読取装置600は、ADF100によって搬送される原稿の表面を読取る表面読取ユニット210と、ADF100によって搬送される原稿の裏面を読取る裏面読取ユニット110と、を備えている。即ち、ADF100は、それら表面読取ユニット210及び裏面読取ユニット110に原稿を搬送する原稿搬送装置を構成している。積載部としての原稿トレイ30には、原稿の積載面において、幅方向に移動可能であり、原稿の幅方向の端部に当接して原稿の幅方向の位置を規制する一対のサイド規制板31が設けられている。なお、このADF100は、原稿台ガラス209が開放可能となるように、不図示のヒンジによってリーダ200に対して回動可能に支持されている。
ADF100は、搬送方向の上流から下流に向けて順に、給送部としてのピックアップローラ1と、分離パッド21に当接される分離ローラ2と、を有している。さらに、ADF100は、引抜ローラ対3と、搬送ローラ対4,41,42と、リードローラ対5と、搬送ローラ対7と、排出ローラ対9と、を有している。また、ADF100は、詳しくは後述する、原稿有無検知センサ11と、分離後センサ12と、引抜センサ13と、レジストレーションセンサ(以下、レジセンサとする)14と、リードセンサ15と、排出センサ16と、等を有している。さらに、ADF100は、図3に示すように、給送モータ121と、搬送モータ122と、ガラスモータ123と、裏面用光源ランプ103と、搬送系センサ120と、サイズ検知用センサ130と、裏面読取ユニット110と、を有している。裏面読取ユニット110は、CCDセンサ111及びCCD制御部112を有する。
また、ADF100は、図2に示すように、表面読取ユニット210に対向する位置に表面ガラス対向部材6を備えており、その搬送方向の上流に表面読取上流ローラ51が、下流に表面読取下流ローラ52が配置されている。そして、ADF100は、裏面読取ユニット110に対向する位置に裏面ガラス対向部材8を備えており、その搬送方向の上流に裏面読取上流ローラ53が、下流に裏面読取下流ローラ54が配置されている。
一方、リーダ200には、原稿台ガラス209と、表面読取ガラス201と、上述の表面読取ユニット210と、等が備えられている。また、リーダ200は、図3に示すように、ROM322と、RAM323と、紙間補正部324と、光学系モータ326と、光源ランプ203と、リーダセンサ327と、を備えている。さらに、リーダ200は、CPU321と、バックアップ部330と、画像処理部325と、画像メモリ329と、を備えている。画像処理部325には、シェーディングRAM331、シェーディング補正回路332、傾斜検出手段としての斜行検知回路333、斜行補正回路334が備えられている。なお、読取部としての表面読取ユニット210には、CCDセンサ211と、CCD制御部212とが備えられている。
続いて、原稿の読取動作について説明する。原稿読取装置600は、原稿トレイ30に積載された原稿をADF100により搬送しながら原稿画像を走査する流し読みモードと、原稿台ガラス209に載置された原稿を走査する固定読みモードと、により、原稿から画像情報を読取る。流し読みモードは、原稿トレイ30に積載された原稿を原稿有無検知センサ11が検出した場合、又は不図示の操作部等によってユーザが明示的に指示した場合に選択される。
流し読みモードが実行されると、ピックアップローラ1が下降し、原稿トレイ30上の最上位の原稿に当接する。そして、原稿は、ピックアップローラ1によって搬送され、分離ローラ2及び分離パッド21によって形成される分離部において2枚目以降の原稿に抵抗を付与し、1枚ずつに分離される。一方、ピックアップローラ1の下降と同時に、搬送される原稿を読み取るために、表面読取ユニット210を表面読取ガラスの下へ移動させる。なお、ピックアップローラ1は、原稿トレイ30に原稿束が積載されている場合には、原稿束を構成する複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送する。
ここで、原稿の給送速度は、ローラの材質やサイズだけでなく、原稿の種類やサイズによっても制限が掛けられている。これは、名刺やカードのような幅が狭くても厚い原稿を通常の原稿と同じ速度で給送すると、分離ローラ2と分離パッド21によって形成される分離部(分離ニップ)への原稿先端部の突き当てが強くなるためである。この場合、複数枚の原稿の先端部が分離部に同時に突き当てられた時に、分離パッド21による2枚目以降の原稿に対する分離効果が不足することから重送の原因になる。
一方、レシートのように薄い原稿であっても、給送速度が通常の原稿と同じ速度で給送すると、原稿自身のコシが弱い為、原稿束の最上面の原稿にとっては、ピックアップローラ1による搬送方向の力と直下の原稿との摩擦力のつり合いから斜行を招きやすい。また、原稿の先端部が分離部へ突き当てられた時に、先端部が座屈する可能性も大きくなる。よって、幅が狭い原稿に対しては給送速度を下げる必要がある。
分離部を通過した原稿の先端及び後端は、分離後センサ12又は引抜センサ13によって検知され、ピックアップローラ1の昇降タイミングや駆動開始及び駆動停止タイミングの基準となる。なお、本実施の形態では、図5に示すように、駆動源としての給送モータ121は、ピックアップローラ1及び分離ローラ2を駆動する。また、搬送モータ122は、引抜ローラ対3、搬送ローラ対4,41,42,7、リードローラ対5、表面読取上流ローラ51、表面読取下流ローラ52、裏面読取上流ローラ53、裏面読取下流ローラ54及び排出ローラ対9を駆動する。
そして、図2に示すように、引抜センサ13によって原稿の先端が検出されてから所定時間が経過した時点で、給送モータ121は停止され、ピックアップローラ1の回転は停止する。これにより、次の原稿の給送は抑制される。給送モータ121が停止されることで、分離ローラ2も停止するため、原稿は、しばらく搬送部としての引抜ローラ対3だけで搬送されることになる。そして、搬送モータ122によって駆動される引抜ローラ対3による原稿の搬送速度は、給送モータ121によって駆動されたピックアップローラ1及び分離ローラ2による原稿の搬送速度よりも速く設定される。これにより、原稿の搬送速度は、原稿の先端が引抜ローラ対3に到達した時点で、引抜ローラ対3での搬送速度に切り替わる。
搬送される原稿は、引抜ローラ対3、搬送ローラ対4,41,42、及びリードローラ対5によって表面読取ガラス201に向けて搬送される。表面読取上流ローラ51及び表面読取下流ローラ52は、表面読取ガラス201に対向して配置されており、表面読取ガラス201を通過する原稿が表面ガラス対向部材6との間で表面読取ガラス201から浮かないように案内する。さらに搬送される原稿は、表面読取上流ローラ51及び表面読取下流ローラ52によって裏面読取ガラス101に向けて搬送される。裏面読取上流ローラ53及び裏面読取下流ローラ54は、裏面読取ガラス101に対向して配置されており、裏面読取ガラス101を通過する原稿が裏面ガラス対向部材8との間で裏面読取ガラス101から浮かないように案内する。そして、裏面読取ガラス101と裏面ガラス対向部材8との間を通過した原稿は、排出ローラ対9によって排出トレイ10に排出される。
ここで、表面読取りの場合、原稿の表面の画像は、表面読取ガラス201を介して表面読取ユニット210によって読取られる。表面読取ガラス201と表面ガラス対向部材6の間を通過する原稿の表面は、光源ランプ203a,203bで照射される。その反射光は、複数の折返ミラー204a,204b,204cで折返されながら、CCDセンサ211によって原稿の表面画像を1ラインずつ読取られる。読取られた画像情報は、画像メモリ329(図3参照)へと転送される。
また、両面読取りの場合、表面は前述の通り表面読取ユニット210で読み取られ、原稿の裏面画像は裏面読取ユニット110によって読取られる。裏面読取ガラス101と裏面ガラス対向部材8の間を通過する原稿の裏面は、光源ランプ103a,103bで照射される。その反射光は、複数の折返ミラー104a,104b,104cで折返されながら、CCDセンサ111によって原稿の裏面画像を1ラインずつ読取られる。読取られた画像情報は、画像メモリ329(図3参照)へと転送される。このような表面読取り又両面読取りは、原稿トレイ30上に原稿が複数枚ある場合には、最終原稿の読取りが終了するまで繰り返される。
一方、固定読みモードは、原稿台ガラス209に載置された原稿を装置が検出した場合又は不図示の操作部によってユーザが明示的に指示した場合に選択される。この場合、原稿台ガラス209上の原稿は動くことなく、表面読取ユニット210を光学系モータ326の駆動によって原稿台ガラス209に沿って移動させて、原稿を走査する。表面読取ユニット210のCCDセンサ211によって読取られた画像情報は、画像メモリ329(図3参照)へと転送される。
なお、原稿読取装置は、図2に示すADF100に代えて、図4に示すように、圧板230を適用してもよい。このような原稿読取装置は、流し読みモードは実行できないが、固定読みモードは実行可能である。すなわち、圧板230は、原稿台ガラス209上の原稿が動かないように、原稿台ガラス209との間で原稿を挟持する。原稿台ガラス209上の原稿は、上述した固定読みモードの動作と同様に、表面読取ユニット210によって読み取られる。
[搬送制御]
原稿の給送、分離、搬送、読み取り、及び排出、の処理においては、搬送経路の各所に設けられた各センサ12,13,14,15,16により原稿の有無または搬送経路上の位置が検知され、検知結果に応じて処理が行われる。特に、リードセンサ15を用いて搬送中の原稿の先端を検知し、リードセンサ15の原稿先端検知タイミングとリードセンサ15から表面流し読み位置までの距離に基づいて、表面流し読み位置での読み取り開始が制御される。また同様に、リードセンサ15の原稿先端検知タイミングとリードセンサ15から裏面流し読み位置までの距離に基づいて、裏面流し読み位置での読み取り開始が制御される。
原稿の給送、分離、搬送、読み取り、及び排出、の処理においては、搬送経路の各所に設けられた各センサ12,13,14,15,16により原稿の有無または搬送経路上の位置が検知され、検知結果に応じて処理が行われる。特に、リードセンサ15を用いて搬送中の原稿の先端を検知し、リードセンサ15の原稿先端検知タイミングとリードセンサ15から表面流し読み位置までの距離に基づいて、表面流し読み位置での読み取り開始が制御される。また同様に、リードセンサ15の原稿先端検知タイミングとリードセンサ15から裏面流し読み位置までの距離に基づいて、裏面流し読み位置での読み取り開始が制御される。
なお、ADF100からの原稿の給送及び搬送動作において、CPU321が周期的に分離後センサ12、引き抜きセンサ13、レジセンサ14、リードセンサ15、及び排出センサ16の検出信号を監視している。原稿の給送および搬送動作中に、各センサの検出信号が所定の時間以上継続して原稿有りのまま、もしくは原稿無しのままであった場合は、CPU321は、原稿搬送の異常としてのジャム発生と判断する。なお、以下では、「原稿有り」とは、センサが、その検知位置において原稿を検知した状態を言い、「原稿無し」とは、センサが、その検知位置において原稿を検知した状態を言う。
[制御系の詳細]
次いで、図3に示す画像形成装置1000のブロック図を用いて、プリンタ100における制御系の構成及び動作を詳細に説明する。なお、ADF100には、CPUが無いことから、実際にはリーダ200のCPU321がADF100を一体的に制御している。
次いで、図3に示す画像形成装置1000のブロック図を用いて、プリンタ100における制御系の構成及び動作を詳細に説明する。なお、ADF100には、CPUが無いことから、実際にはリーダ200のCPU321がADF100を一体的に制御している。
リーダ200のCPU321は、バスラインを介してプログラムを格納しているROM322、ワーク領域であるRAM323に接続されている。CPU321は、ROM322に格納された制御プログラムに従い、ADF100に接続される出力ポート及び入力ポートを経由してADF100での原稿の搬送を制御する。出力ポートには、給送モータ121、搬送モータ122、裏面読取ガラス101を移動させるガラスモータ123が接続されている。また、入力ポートには、上述した原稿有無検知センサ11、原稿を搬送するためのタイミングの制御に用いる搬送系センサ120が接続されている。搬送系センサ120は、具体的には、分離後センサ12、引抜センサ13、レジセンサ14、リードセンサ15、及び排出センサ16である。
また、入力ポートには、原稿トレイ30上の原稿の大きさを取得する為のサイズ検知用センサ130が接続されている。サイズ検知用センサ130は、原稿トレイ30上の原稿の搬送方向における異なる位置を検知する原稿長さ検知センサ17,18と、サイド規制板31(図2参照)の搬送方向と直交する幅方向の位置を検出する不図示のトレイ幅検知センサと、を含む。また、原稿の裏面を照射する裏面用光源ランプ103(103a,103bを含む)と、裏面読取ユニット110もCPU321に接続されており、詳細にはCCDセンサ111と、そのCCDセンサ111を制御するCCD制御部112に接続されている。
リーダ200のCPU321は、ADF100の制御だけではなく、原稿読取装置600の制御を全て行っている。バックアップ部330では、制御に使用する作業用データの一部や機体毎に設定を持つ場合の設定値等をバックアップ可能である。光学系モータ326には、光学系駆動モータを駆動させるためのドライバ回路が含まれる。
さらに、CPU321には、光源ランプ203、表面読取ユニット210(CCDセンサ211、CCD制御部212を含む)、各種のリーダセンサ327が接続されている。CPU部321は、内部にシェーディングRAM331、シェーディング補正回路332、斜行検知回路333、斜行補正回路334等を備える画像処理部325を介して表面読取ユニット210を制御し、画像読取処理を実施する。表面読取ユニット210は、ADF100に積載された原稿の表面画像を読取るだけではなく、原稿台ガラス209に載置された原稿の画像の読取りにも使用される。各種のリーダセンサ327には、リーダ200に対するADF100の開閉を検知する圧板開閉検知センサや、原稿台ガラス209に載置された原稿の長さを検知するためのサイズ検知センサ等のセンサが含まれる。また、紙間補正部324は、複数枚の原稿の搬送方向における間隔である紙間を補正する。
制御部としてのCPU321は、ADF100での原稿の搬送制御と表面読取ユニット210および裏面読取ユニット110での画像読み取り処理の同期を行うことで、所望の原稿の画像読み取りを実現している。
表面読取ユニット210のCCDセンサ211で結像された画像信号は、デジタル画像データに変換される。変換された画像データは、画像データ通信線354を介して画像処理部325に転送され、シェーディング処理や画像データ上のスジ画像等のゴミ画像の検知及び補正等の各種画像処理が実施され、そのための作業領域として画像メモリ329が利用される。画像処理部325にて処理された画像データは、順次、画像転送用クロック信号線を含む画像通信線353を介してコントローラ部400へ送信される。また、原稿画像データの先端の基準となる画先信号は、CPU321でタイミングを調整して、制御通信線352を介してコントローラ部400へ通知される。
コントローラ部400は、リーダ200、ADF100を含む原稿読取装置600全体を制御すると共に、画像形成装置1000全体も制御する。コントローラ部400は、制御部401、回転変倍処理用制御回路402、補正回路403、画像メモリ404、操作部405及び外部I/F406を有している。
画像処理部325を経由してコントローラ部400に送られてきたデジタル画像データは、回転変倍処理用制御回路402により画像制御をされた後、補正回路403へ送信される。そして、補正回路403は、画像信号に対して色味などの補正処理を行い、画像メモリ404に書き込む。このような処理が原稿画像領域の画像データに対して実施されて、原稿の読取画像が生成される。なお、操作部405は、液晶パネル等の表示部や、物理キー等が含まれる。操作部405は、ユーザからのシステム全体に対する画像読取動作の指示や読取れた画像の表示を行うことが可能であり、つまり制御部401との間で通信して所望の表示や入力を実施可能に構成されている。画像読取動作の指示の中には、原稿読取面の片面/両面やカラー/白黒、読取サイズの指定、画質に関する指定などが挙げられる。
外部I/F406は、外部のネットワークと接続して、ネットワーク先のコンピュータから原稿読取要求を受けて読み取った原稿画像を送信する他、得られた原稿画像をネットワーク先のコンピュータに送信する機能の為のインターフェースである。また、接続先としては有線LANだけではなく、スマートフォンなどの携帯端末と通信の為の無線での通信手段も備えることから、携帯端末とネットワーク先のコンピュータとの間で情報の仲介も可能である。
プリンタ制御部501は、プリンタ本体500全体の制御を行う。プリンタ制御部501は、制御部401と通信した結果を用い、画像メモリ404からの画像出力を受け取って画像形成部540を制御すると共に、シートの搬送を制御するシート搬送制御部503に指示を行う。
[シェーディング制御]
図2及び図4に示すように、表面読取ガラス201と原稿台ガラス209との間には、表面読取ユニット210に対向するように表面シェーディング用の白板202が配置されている。また、図2に示すように、裏面読取ガラス101には裏面シェーディング用の白板102が配置されている。これら表面シェーディング用の白板202、及び裏面シェーディング用の白板102は、シェーディングによる白レベルの基準データを作成するための白板である。
図2及び図4に示すように、表面読取ガラス201と原稿台ガラス209との間には、表面読取ユニット210に対向するように表面シェーディング用の白板202が配置されている。また、図2に示すように、裏面読取ガラス101には裏面シェーディング用の白板102が配置されている。これら表面シェーディング用の白板202、及び裏面シェーディング用の白板102は、シェーディングによる白レベルの基準データを作成するための白板である。
即ち、CPU321は、原稿の読取前に白板202を表面読取ユニット210で読取らせ、また、白板102を裏面読取ユニット110で読取らせ、画像処理することで表裏それぞれの基準データを作成する。この時、光源ランプ203a,203b(又は103a,103b)を消灯した真っ黒の状態での読み取り輝度が黒レベルの基準データになる。また、光源ランプ203a,203b(又は103a,103b)を点灯した真っ白での状態での読み取り輝度が白レベルの基準データになる。
基準データの取得対象は、主走査方向に渡る全ての読み取り画素が対象であり、黒レベルの基準データの取得処理が黒シェーディングと呼ばれるものであり、白レベルの基準データの取得処理が白シェーディングと呼ばれる。原稿読み取り時に得られた輝度レベルに対して、黒シェーディングで得られた黒レベル及び白シェディーディングで得られた白レベルの基準データで正規化することで原稿画像読取時の輝度出力を適切なデータにすることができる。この処理は、原稿の表面側と裏面側の双方で行われる。
CPU321は、表面読取ユニット210を白板202に対向する位置に移動させ、白板202を読取って表面の基準データを作成する。また、裏面シェーディング用の白板102は、ガラスモータ123(図3参照)により移動可能な裏面読取ガラス101に貼付けてある。CPU321は、裏面読取ユニット110に白板102が対向するように裏面読取ガラス101を移動させ、白板102を読取って裏面の基準データを作成する。なお、裏面シェーディング用の白板102を読取った後は、裏面読取ガラス101を移動させ、白板102を裏面読取ユニット110に対向する位置から退避させ、原稿読取りを可能にする。
次に、図6のフローチャートを用いて、表面読取ユニット210のシェーディング制御について説明する。なお、裏面読取ユニット110のシェーディング制御についても、表面読取ユニット210のシェーディング制御と略同様に実施される。CPU321は、まず、表面読取ユニット210を白板202にの真下に移動させ、CCDセンサ211の電源をオンする(S601,S602)。続いて、CPU321は、黒シェーディングとして、光源ランプ203a,203bが消灯した状態での白板202の読取りを行い、黒のレベルを取得する(S603)。
次に、CPU321は、取得された黒のレベルが所望の範囲にあるかチェックを行う(S604)。すなわち、黒のレベル(輝度)が所定の範囲を超える場合(S604:No)、CPU321は、CCDセンサ211の故障若しくは表面読取ユニット210の位置が不適切だと判断して、表面読取ユニット210の電源をオフする(S612)。そして、CPU321は、ステップS601の処理に戻って、上述した処理(S601~S605,S612)をやり直す(S613:No)。
これは、電気的なノイズや表面読取ユニット210の移動時の引っかかりなど突発的なトラブルにより、表面読取ユニット210が白板202の真下で白板202が読み取れなかった場合でも、すぐに装置の故障として使えなくなることを避けたい為である。CPU321は、ステップS601~S605,S612の処理の繰り返しが2回行われたと判断した場合(S613:Yes)、装置故障と判断し(S614)、処理を終了する。
ステップS605にて、黒のレベル(輝度)が所定の範囲内であると判断された場合(S605:Yes)、CPU321は、光源ランプ203a,203bを点灯させる(S606)。更に、CPU321は、表面読取ユニット210を白板202の真下から、図2で示されている表面流し読み位置に移動開始させる(S607)。なお、CPU321は、表面読取ユニット210を移動させている最中に、白シェーディングとして、光源ランプ203a,203bが点灯した状態での白板202の読取りを行い、白のレベルを取得する(S608)。
次に、CPU321は、黒シェーディングと同様に、取得された白のレベルのチェックを行い(S609)、表面流し読み位置に移動完了したか否かを判断する(S610)。表面流し読み位置に移動完了した場合(S610:Yes)、CPU321は、チェックした白のレベルが正常か否かを判断する(S611)。白のレベルが正常だと判断された場合(S611:Yes)、CPU321は、光源ランプ203a,203bは点灯させたまま、一連のシェーディング処理を終了させる。
一方で、白のレベルが正常ではないと判断された場合(S611:No)、CPU321は、光源ランプ203a,203bを消灯させ(S615)、表面読取ユニット210の電源をオフする(S612)。そして、CPU321は、ステップS601の処理に戻って、上述した処理(S601~S611,S615,S612)をやり直す(S613:No)。CPU321は、ステップS601~S611,S615,S612の処理の繰り返しが2回行われたと判断した場合(S613:Yes)、装置故障と判断し(S614)、処理を終了する。
[給送アタッチメント]
図7に示すように、原稿トレイ30に載置された原稿束は、サイド規制板31によって両側から挟まれることで、位置が規制されている。奥側と手前側のサイド規制板31は、原稿トレイ30内に設けられた不図示の機構により、給送方向CDに直交(公差)する幅方向WDに連動して動くようになっている。すなわち、奥側のサイド規制板31が幅方向WDにおける一方側に移動した場合には、手前側のサイド規制板31は幅方向WDにおける他方側に移動するようになっている。
図7に示すように、原稿トレイ30に載置された原稿束は、サイド規制板31によって両側から挟まれることで、位置が規制されている。奥側と手前側のサイド規制板31は、原稿トレイ30内に設けられた不図示の機構により、給送方向CDに直交(公差)する幅方向WDに連動して動くようになっている。すなわち、奥側のサイド規制板31が幅方向WDにおける一方側に移動した場合には、手前側のサイド規制板31は幅方向WDにおける他方側に移動するようになっている。
サイド規制板31で原稿束を両側から挟む為には、原稿束中のサイズが揃っている必要があるが、一方で実際の使用状況としては複数種類のサイズの原稿からなる原稿束を読み取る混載読み取りに対応することが求められる。そこで、一番幅が広い原稿サイズに合わせてサイド規制板31をセットし、それよりも幅が狭い原稿S‘に対しては奥側のサイド規制板31に原稿の奥側を合わせるようにして積載する。これにより、原稿トレイ30への積載時点での原稿の斜行を抑制することができる。このため、ピックアップローラ1は、原稿トレイ30の幅方向WDにおける中心位置ではなく、若干奥側(図7での上側)に配置されることで、サイズが異なる原稿束の読み取りにて幅が狭い原稿に対しても適切に給送することができる。ただし、混載読み取りに対応できる原稿サイズの組み合わせは、任意に出来る訳ではない。すなわち、混載される最小サイズの原稿が、奥側のサイド規制板31に突き当てられた状態で、該原稿をピックアップローラ1によって適切に給送することができなければならない。
また、サイド規制板31の奥側と手前側の移動機構の大きさの制約や、前述の混載対応の為にピックアップローラ1を若干奥側に配置することから、サイド規制板31の可動範囲には制約がある。本実施の形態では、サイド規制板31によって挟むことが出来る原稿束の最小幅は、JIS規格のA6のタテ送りサイズ(幅として105.0mm)までである。
そこで、レシートや名刺等の幅が狭い原稿の読み取りを可能にする為に、本実施の形態では、図8(a)(b)に示す給送アタッチメント70が原稿トレイ30に対して着脱可能な形で用意されている。給送アタッチメント70は、原稿トレイ30において載置可能な最小サイズの原稿よりも小さなサイズの原稿を載置可能な第一補助トレイ71と、第一補助トレイ71よりも大きなサイズの原稿を載置可能な第二補助トレイ72と、を有している。第一補助トレイ71に載置された原稿は、ガイド71A,71Bによって、幅方向WDにおける位置が規制される。第二補助トレイ72に載置された原稿は、ガイド72A,72Bによって、幅方向WDにおける位置が規制される。
図9中の原稿Aがセットされている第一補助トレイ71は、幅が48mm~58mmまでの原稿に対応しており、名刺や幅が狭いレシートが対象となる。図9中の原稿Bがセットされている第二補助トレイ72は、幅が58~91mmまでの原稿に対応しており、こちらは幅が広いレシートや小切手を想定している。言い換えれば、第一補助トレイ71は、第1の幅を有する原稿を積載可能な第1積載部であり、第二補助トレイ72は、第1の幅よりも大きな第2の幅を有する原稿を積載可能な第2積載部である。
また、積載ユニットとしての給送アタッチメント70は、断面略コ字状に形成されており、サイド規制板31の上側からかぶせる形で、原稿トレイ30に対して取り付けることで、給送アタッチメント70の内側の空間にも原稿を載置することができる。このように、給送アタッチメント70を原稿トレイ30に取り付けることで、原稿読取装置600が給送可能な原稿の幅を、48mmまで狭くすることが可能になる。
第一補助トレイ71、第二補助トレイ72及び原稿トレイ30に対して複数の原稿を載置すると、図10に示す形になる。これによると、ピックアップローラ1に対して第一補助トレイ71、第二補助トレイ72、原稿トレイ30それぞれに積載した原稿を順番に給送できる構成になる。ADF100に載置された原稿の読み取りジョブを実行する際、給送の順番は第一補助トレイ71に積載した原稿が最初になり、第一補助トレイ71に積載した原稿が無くなると、次は第二補助トレイ72に積載された原稿の給送が開始される。第二補助トレイ72に積載した原稿が全て給送し終わると、最後に原稿トレイ30に積載された原稿の給送が開始され、それが終了した時点で原稿有無検知センサ11が原稿無し状態を検知されるため、一連の読み取りジョブが終了する。
[読取画像による斜行検知]
次に、読取画像による斜行(傾斜)検知及びその補正制御について説明する。詳しくは後述するようにリードセンサ15が原稿の先端を検出したことに基づき、原稿の先端が表面読取ガラス201上の読取位置に到達するよりも所定距離だけ前のタイミングから表面読取ユニット210による原稿の画像読取りを開始する。即ち、原稿が斜行(傾斜)していることによる画像欠けを防ぐため、ADF100として斜行の許容範囲の上限でも画像が欠けないようにリードセンサ15にて検知された原稿の先端が読取位置へ到達するよりも前倒しして画像読取りを開始する。例えば原稿の画像が図11(a)に示す画像であるとすると、図11(b)に示すように、原稿だけではなく、その背景として表面ガラス対向部材6を含めて読取った画像が得られる。
次に、読取画像による斜行(傾斜)検知及びその補正制御について説明する。詳しくは後述するようにリードセンサ15が原稿の先端を検出したことに基づき、原稿の先端が表面読取ガラス201上の読取位置に到達するよりも所定距離だけ前のタイミングから表面読取ユニット210による原稿の画像読取りを開始する。即ち、原稿が斜行(傾斜)していることによる画像欠けを防ぐため、ADF100として斜行の許容範囲の上限でも画像が欠けないようにリードセンサ15にて検知された原稿の先端が読取位置へ到達するよりも前倒しして画像読取りを開始する。例えば原稿の画像が図11(a)に示す画像であるとすると、図11(b)に示すように、原稿だけではなく、その背景として表面ガラス対向部材6を含めて読取った画像が得られる。
その後、まず、画像処理部325の斜行検知回路333によって、この読取画像における原稿と表面ガラス対向部材6との境界を画像処理により抽出する。具体的には、原稿先端が表面ガラス対向部材6に到達した時、原稿先端は挟持されていないため、図12に示すように、表面ガラス対向部材6と原稿との隙間GPによって影が生じる。この影に対してエッジ抽出処理を行うことで、原稿の先端部と原稿の側辺部の交点を算出でき、読取画像における原稿の位置と幅と斜行角度を検出することができる。
[読取画像による補正制御]
表面読取ユニット210にて読み取られた画像は、原稿が斜行した画像のままで画像メモリ329に格納される。そして、コントローラ部400に送信される際に、斜行検知回路333にて検知された原稿の位置と幅と斜行角度との結果に従い、斜行補正回路334にて原稿部分だけ抜き出される。これにより、斜行を補正した形で、原稿の画像データが生成される。
表面読取ユニット210にて読み取られた画像は、原稿が斜行した画像のままで画像メモリ329に格納される。そして、コントローラ部400に送信される際に、斜行検知回路333にて検知された原稿の位置と幅と斜行角度との結果に従い、斜行補正回路334にて原稿部分だけ抜き出される。これにより、斜行を補正した形で、原稿の画像データが生成される。
この補正方法について、図13(a)(b)を用いて説明する。前述にて、原稿の幅と斜行角度が検出できるため、原稿の画像データをコントローラ部400に送信する時、図13(a)にあるように各画素データの送信順を制御すればよい。図13(a)は読み取った画像そのままを示し、一つの四角の領域が一画素分である。この画像中の原稿の端部(点線部)の影を検出した結果、画素単位での原稿の端部は斜線の領域の内側になる。原稿の4隅(原稿先端と原稿左端との交点、原稿先端と原稿右端との交点、原稿後端と原稿左端との交点、原稿後端と原稿右端との交点)に囲われた矩形の領域が、原稿の有効な領域にある画像として扱われる。
原稿先端と原稿左端との交点と原稿先端と原稿右端との交点にかけての線が、原稿先端に相当することから、コントローラ部400に画像データを送る際には、まず1ページの先頭を示す副走査基準信号であるVsync信号を送信する。さらに主走査方向の先頭を示す信号であるHsync信号を送信した後、原稿左端側から1ライン分の画素データを順番に1画素ずつ画像データを送信する。先頭の1ライン分の画像の転送が完了したら、再びHsync信号を送信した後、次の1ライン分の画像を転送する。図13(a)中の1-1、1-2、1-3、・・・のそれぞれ領域がコントローラ部400に転送される1画素分であり、m-n(m、nは整数)の領域は先頭からm番目のラインにある、左端からn番目の画素を示す。なお、この例だと1-1の画素を送った後、1-1の画素の右隣は影もしくは既に転送済みであることから、この画素の真下にある画素を1-2の画素としてコントローラ部400に転送する。1-2の画素の次は、右隣の画素が影でもなく、既に転送済みでもないことから、そのまま1-3の画素として送られる。
コントローラ部400では、送られてきた画素をそのままラインごとに順番に並べることで、図13(b)に示すように、元々の原稿にあった画像を再現することが出来る。このように、画像メモリ329に格納された画像データの、コントローラ部400へ送信する順番を制御することで、斜行を補正することが出来る。
ここで、この画像データに対して、原稿画像の回転を補正した後の原稿先端位置に対して、主走査方向において原稿の先端と左端および先端と右端の交点から、原稿読み取り時の原稿の位置を求めることができる。図14に示すように原稿の給送方向CDが図の上下方向とすると、主走査方向(幅方向WD)は図の左右方向となる。この中で、実線で囲まれた領域が回転補正後の原稿画像となる。また、この図の上側が給送方向CDにおける原稿の先端側になり、実際に読み取りを行った領域の端部からの距離が得られる。なお、表面読取ユニット210の読み取りは主走査方向全幅で行うことで、原稿が斜行しても原稿画像が主走査方向に欠けないように広めに読み取りを行っている。
[サイズ混載した原稿束での給送速度の切替]
既述のように、幅の狭い原稿を給送する際には、給送速度を下げる必要がある。そのため、給送アタッチメント70を取り付けて幅の狭い原稿の読み取りを行う際、給送モータ121による給紙速度を下げなければならない。
既述のように、幅の狭い原稿を給送する際には、給送速度を下げる必要がある。そのため、給送アタッチメント70を取り付けて幅の狭い原稿の読み取りを行う際、給送モータ121による給紙速度を下げなければならない。
操作部405によってADF100に載置された原稿の読み取りジョブを実行する際、原稿のサイズの指定に関して様々な設定が存在する。例えば、原稿のサイズの指定方法は、図15(a)に示される画面のように、単純に原稿の読み取りサイズを特定のサイズ(例:A4)に指定する方法や、装置が原稿束の最初の原稿のサイズから判断して原稿束全体の読み取りサイズを決定する方法がある。また、原稿のサイズの指定方法は、原稿束が様々な定形サイズの原稿からなっていることを前提として原稿搬送中に一枚ごとに何らかの定形サイズに判定する方法がある。
さらに、定形サイズではないことが分かっている原稿束に対して一枚ずつ原稿の幅と長さを指定もしくは測定するフリーサイズモードがあり、図15(a)中の“フリー”のアイコンを選択することで、図15(b)に示される画面に切り替わる。これにより、フリーサイズ読み取りの中でも複数存在するモードから選択できる。図15(b)に示す画面の中に、本実施の形態では給送アタッチメント70を使う時のモードも用意されており、図15(b)中の“アタッチメント使用”のアイコンを選択することで、給送アタッチメント70を使う時のモードに設定される。
図15(b)のフリーサイズモードの中には、読み取りジョブ内のすべての原稿に対して固定で読み取るサイズをmm単位で指定する固定フリーサイズモードと、混載フリーサイズモードと、がある。混載フリーサイズモードでは、[読取画像による斜行検知]にて述べた斜行検知機能と搬送パス内のセンサのON~OFFまでの時間を計測することで算出する原稿長さ検知機能にて原稿の幅と長さを1枚ずつ計測する。混載フリーサイズモードの中でも、給送アタッチメント70を使用しない通常の「混載フリーサイズモード」と、給送アタッチメント70を使用して幅の狭い原稿までを対象に含めた「給送アタッチメント使用モード」の2種類を備えている。
「混載フリーサイズモード」と「給送アタッチメント使用モード」の使い分けについて具体的な数字で説明する。原稿束中に原稿の幅が91mmを超える原稿しかない場合は給送アタッチメント70を使う必要が無いため、奥側のサイド規制板31に原稿の奥側を突き当てるようにして原稿トレイ30に積載し、「混載フリーサイズモード」に設定する。これら「混載フリーサイズモード」及び「給送アタッチメント使用モード」は、サイズの異なる複数の原稿が幅方向WDにおける幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように積載され、複数の原稿を給送すると共に読み取るモードである。
原稿束中に原稿幅が91mm以下の原稿も含まれている場合は、給送アタッチメント70を使用する。そのうち、幅が58mm以下の原稿は第一補助トレイ71に奥側のガイド71Aに突き当てる形で積載し、原稿幅が58mmを越えて91mm以下の原稿は第二補助トレイ72に奥側のガイド72Aに突き当てる形で積載する。原稿束中に原稿幅が91mmを超える原稿がる場合には、第二補助トレイ72には収まらないため、原稿束を原稿トレイ30に積載する。そして、原稿束の中で一番幅が広い原稿に合わせてサイド規制板31の位置を合わせておき、他の幅の原稿は奥側のサイド規制板31に突き当てる形で積載する。このような原稿積載を行った時に、「給送アタッチメント使用モード」に設定する。
原稿の読み取りサイズとして、「給送アタッチメント使用モード」以外が選択された時、原稿トレイ30から給送される原稿のサイズは、給送アタッチメント70の第二補助トレイ72では収まらないサイズ(原稿幅が91mm超)である。このため、給送速度は図17に示す原稿幅と給送速度の対応表によると最速で590mm/secまで対応可能である。一方で、読み取り時の解像度指定によって表面読取ユニット210の読み取り速度が決定され、読み取り速度を超えない範囲で給送速度が決定される。具体的には、図16に示される表によって、表面読取ユニット210での全ての読み取り解像度指定に応じた読み取り速度が決定される。例えば、カラー読み取りの主走査300dpi×副走査300dpiの時と白黒読み取りの主走査600dpi×副走査600dpiの時は、最速である590mm/secでの読み取りが可能である。他の読み取り解像度指定では590mm/secでの読み取りは出来ないため、その分、給送速度は読み取り速度に合わせて下げることになる。
原稿の読み取りサイズとして「給送アタッチメント使用モード」が選択された時、原稿の積載位置としては原稿トレイ30だけではなく第一補助トレイ71、第二補助トレイ72のいずれか、もしくは双方に原稿が載置されたと考えられる。そこで図17にて示す表にあるように、原稿幅に応じた給送速度にする必要がある。ここで、原稿の幅に応じて給送速度に差をつけるが、装置として用意される複数のトレイのそれぞれの幅に応じて給送速度を割り当てている。なお、給送アタッチメント70には、原稿トレイ30から容易に着脱可能にするため、第一補助トレイ71及び第二補助トレイ72で原稿の有無を検知する原稿有無検知センサは設けられていない。
そのため、[読取画像による斜行検知]にて説明したように、原稿の画像読み取りによる原稿幅の判断を行い、この原稿幅の判断結果に従って給送速度を切り替えている。図10に示すように、第一補助トレイ71、第二補助トレイ72、原稿トレイ30の順番で給送が行われる一方で、図17に示すように、原稿幅Wが広くなるにつれて給送可能な速度は速くなっている。よって、給送箇所が切り替わって給送される原稿幅が広がったことを原稿の読み取り画像から判断できる為、当該の原稿の給送は遅いままになるが、その次の原稿からは原稿の給送速度を早くすることができる。この処理により、原稿幅に応じて給送速度の上限が変わる構成において、サイズが混載された原稿束の読み取りジョブであっても適宜給送速度を上げることができるようになる。
[原稿読取時のCPUの処理フロー]
次に、「給送アタッチメント使用モード」の原稿読み取りジョブにおけるCPU321の処理について説明する。CPU321は、後述するが、原稿の読み取り画像に応じて次の原稿の給送速度を切り替える処理を行う。この原稿読み取りジョブでは、ADF100内に複数の原稿を同時に搬送しており、必要に応じて給送速度を切り替える制御を実施している。
次に、「給送アタッチメント使用モード」の原稿読み取りジョブにおけるCPU321の処理について説明する。CPU321は、後述するが、原稿の読み取り画像に応じて次の原稿の給送速度を切り替える処理を行う。この原稿読み取りジョブでは、ADF100内に複数の原稿を同時に搬送しており、必要に応じて給送速度を切り替える制御を実施している。
[原稿読取装置全体の制御]
図18及び図19は、原稿読取装置600による原稿読取全体の制御を示すフローチャートである。CPU321は、図18に示すように、まず1ページ目の読取り要求を受信したか否かを判断する(S1801)。1ページ目の読取り要求を受信したと判断された場合(S1801:Yes)、CPU321は、RAM323上に原稿読取装置600全体の管理情報と1枚目の原稿読取のためのページ管理情報を生成する(S1802)。
図18及び図19は、原稿読取装置600による原稿読取全体の制御を示すフローチャートである。CPU321は、図18に示すように、まず1ページ目の読取り要求を受信したか否かを判断する(S1801)。1ページ目の読取り要求を受信したと判断された場合(S1801:Yes)、CPU321は、RAM323上に原稿読取装置600全体の管理情報と1枚目の原稿読取のためのページ管理情報を生成する(S1802)。
原稿読取装置600全体の管理情報とは、図28に示すように、カラー/白黒の選択、原稿の読み取り解像度の指定、原稿台ガラス209又は原稿トレイ30のいずれかである原稿の載置位置、原稿の読み取りサイズの決定方法、読み取り速度などがある。ページ管理情報とは、図29に示すように、読み取る原稿の識別のためのページ番号の他、カラー/白黒の選択、検知された原稿の大きさなど1枚ずつの原稿の制御に用いる情報の一塊である。CPU321は、このページ管理情報を参照しながら、原稿の読み取りと搬送を制御する。
次に、CPU321は、生成した管理情報に対して、読み取りサイズの決定方法が「給送アタッチメント使用モード」か否かを判断する(S1803)。ユーザは、図15(a)(b)で示される操作部405上に表示される画面に対して設定を行うが、CPU321は、ユーザが設定した内容を基に、図30に示すフローチャートに沿って原稿読取ジョブにおける読取サイズの決定方法を設定する。
図30に示すように、CPU321は、まずユーザが操作部405から原稿読取ジョブにおける読取サイズが指定されたか否かを判断する(S2501)。操作部405から読取サイズが指定されたと判断された場合(S2501:Yes)、CPU321は、指定された読取サイズがあらかじめ用意された複数の定型サイズの中から指定されたか否かを判断する(S2502)。
定型サイズの中から指定されたと判断された場合(S2502:Yes)、CPU321は、原稿読取ジョブにおける読取サイズの決定方法を「指定定形サイズモード」に設定する。また、定型サイズの中から指定されていないと判断された場合(S2502:No)、CPU321は、原稿読取ジョブにおける読取サイズの決定方法を「固定フリーサイズモード」に設定する。
ステップS2501において、ユーザが操作部405から原稿読取ジョブにおける読取サイズを指定していないと判断された場合(S2501:No)、CPU321は、ジョブ開始時若しくは原稿画像を読み取り中に原稿のサイズを決定する。そして、CPU321は、原稿読取ジョブにおける読取サイズがジョブ開始時決定の定型サイズに設定されているか否かを判断する(S2503)。ジョブ開始時決定の定型サイズに設定される場合とは、図15(a)における画面で、ユーザが「自動(一律)」アイコンを指定した場合である。すなわち、原稿束を構成する複数の原稿のサイズがすべて同じサイズであり、かつ定型サイズである場合に、ユーザは「自動(一律)」アイコンを指定する。
この場合(S2503:Yes)、CPU321は、ジョブ開始時に原稿トレイ30上の原稿のサイズを、サイズ検知用センサ130の検知結果を用いて、定形サイズの中から自動的に判断し、「自動検知定形サイズモード」に設定する。
ジョブ開始時決定の定型サイズではないと判断された場合(S2503:No)tは、図15(a)における画面で、ユーザが「混載」アイコン又は「フリー」アイコンを指定した場合である。すなわち、原稿束を構成する複数の原稿が例えばA4とA3など複数の定型サイズからなることがあらかじめ分かっている場合には、ユーザは、図15(a)に示す画面の「混載」アイコンを指定する(S2504:Yes)。これにより、CPU321は、原稿読取ジョブにおける読取サイズの決定方法を、搬送中の原稿1枚ごとのサイズをいずれかの定型サイズであると判断する「混載定形サイズモード」に設定する。
また、原稿束を構成する複数の原稿が定型サイズではなく、かつ様々なサイズからなる場合は、ユーザは、図15(a)に示す画面の「フリー」アイコンを指定する(S2504:No)。そして、給送アタッチメント70を使用する場合(S2505:Yes)、CPU321は、図15(b)に示す画面で「アタッチメント使用」アイコンが指定され、読取サイズの決定方法を、後述する「給送アタッチメント使用モード」に設定する。給送アタッチメント70を使用しない場合(S2505:No)、図15(b)に示す画面で「混載」アイコンが指定され、CPU321は、原稿読取ジョブにおける読取サイズの決定方法を、「混載フリーサイズ」に設定する。
なお、「給送アタッチメント使用モード」は、原稿束の中の最も小さな原稿の幅が定型サイズの中の最小サイズであるA6タテ送りに比べて十分小さい場合に設定される。「混載フリーサイズ」は、原稿束の中の最も小さな原稿の幅がA6タテ送りと同等若しくはそれよりも十分大きくて給送アタッチメント70を使用するほどではない場合に設定される。
図18のステップS1803に戻って、読取サイズの決定方法が「給送アタッチメント使用モード」である場合(S1803:Yes)、CPU321は、給送速度の上限を、図17の中でも最も遅い210mm/secに設定する(S1805)。これは、「給送アタッチメント使用モード」に設定されている場合、給送アタッチメント70を原稿トレイ30に取り付けていることから、幅が狭い原稿が給送される可能性が高く、原稿幅が最小の48mmの時に対応した給送設定に設定すべきだからである。幅が狭い原稿を給送する場合には、原稿が斜行したり先端部が座屈したりしやすいため、給送速度を下げる必要がある。
逆に、稿読取ジョブにおける読取サイズの決定方法が「給送アタッチメント使用モード」ではない場合(S1803:No)、CPU321は、給送速度の上限を、590mm/secに設定する(S1804)。これは、「給送アタッチメント使用モード」に設定されていない場合、給送アタッチメント70を原稿トレイ30に取り付けていないことから、幅がある程度広い原稿が給送される可能性が高いからである。
次に、CPU321は、読取ジョブにおける解像度と読取色の関係から、図16に示す表に基づいて、読み取り速度を設定する(S1806)。引抜ローラ対3から読取位置への原稿搬送において同じ速度で原稿搬送が行われることから、搬送モータ122による搬送速度も、読み取り速度と等しく設定される。
次に、CPU321は、給送速度を設定するが、ピックアップローラ1及び分離ローラ2による給送速度は、搬送モータ122によって駆動される引抜ローラ対3の搬送速度(=読み取り速度)以下である必要がある。よって、給送速度は、以下の(1)(2)の2つの上限を満たす必要がある。
給送速度 ≦ 読み取り速度 ・・・(1)
給送速度 ≦ 給送速度の上限 ・・・(2)
更には、読取時間の短縮のためには、給送速度をできるだけ早くする必要があることから、もし読み取り速度が給送速度の上限よりも小さい場合には、
給送速度=読み取り速度 < 給送速度の上限 ・・・(3)
また、もし読み取り速度が給送速度の上限以上の場合には、
給送速度=給送速度の上限≦ 読み取り速度 ・・・(4)
という計算式が得られる。
給送速度 ≦ 読み取り速度 ・・・(1)
給送速度 ≦ 給送速度の上限 ・・・(2)
更には、読取時間の短縮のためには、給送速度をできるだけ早くする必要があることから、もし読み取り速度が給送速度の上限よりも小さい場合には、
給送速度=読み取り速度 < 給送速度の上限 ・・・(3)
また、もし読み取り速度が給送速度の上限以上の場合には、
給送速度=給送速度の上限≦ 読み取り速度 ・・・(4)
という計算式が得られる。
例えば「給送アタッチメント使用モード」で読み取り色はカラー、読み取り解像度は主走査300dpi×副走査600dpiの読み取りジョブの開始時の給送速度を求める場合を考える。この時、給送アタッチメント使用モードなので、給送速度の上限はステップS11805により210mm/secになる。また、図16によると、読取解像度から決まる読み取り速度は340mm/secになる。よって、(読み取り速度)=340 ≧ (給送速度の上限)=210となるため、上記式(4)に当てはまり、給送速度として210mm/secが得られる。
ステップS1807において給送速度が設定されると、CPU321は、ADF100に対して原稿の給送開始、読み取り準備及び読み取り開始を指示する(S1808,S1809,S1810)。ADF100は、図24乃至図26に示すシーケンスで原稿を搬送することで、原稿先端を表面流し読み位置まで搬送する。また、ADF100のCPU321は、図20乃至図23に示すシーケンスで原稿の画像読み取りを行う。
そこで、原稿の画像読み取りを行うことで、上述したエッジ抽出処理により原稿の幅が検出され、CPU321は、原稿幅を得ることができる(S1811:Yes)。言い換えれば、CPU321は、表面読取ユニット210によって読み取られた原稿の画像に基づいて、原稿の幅方向WDにおける幅を求める。CPU321は、得られた原稿幅から、今回搬送された原稿が給送アタッチメント70のどのトレイから給送されたものかを推測する。先に図17にて示した原稿幅と給送速度の関係の表における原稿幅は、給送アタッチメント70の第一補助トレイ71及び第二補助トレイ72並びに原稿トレイ30の幅に対応した値になっている。一例としてステップS1811にて得られた原稿幅が55mmであったとすると、今回搬送された原稿は、幅48mm~58mmの原稿に対応した第一補助トレイ71から給送されたものであると推測される。
次に、CPU321は、得られた原稿幅に応じて給送速度の上限を更新する(S1812)。例えば、ジョブ開始時はステップS1805により給送速度の上限が210mm/secに元々設定されていたが、ステップS1811で得られた原稿幅が第一補助トレイ71にセット可能な幅の上限(58mm)よりも大きい値であった場合を考える。この原稿は第一補助トレイ71にセットできないことから、第一補助トレイ71には残りの原稿が無いことが分かる。よって、第二補助トレイ72から給送する時の給送速度として、図17の表から給送速度の上限は300mm/secに引き上げ可能である。
同様に、ステップS1811で得られた原稿幅が原稿トレイ30でしかセットできない幅であると判明した時点で、第二補助トレイ72にも残りの原稿が無いことが分かる。よって、今度は原稿トレイ30からの給送になるため、給送速度の上限は590mm/secに再度引き上げることができる。
このように、画像読み取りによって得られた原稿幅に応じて給送速度の上限を更新することで、CPU321は、読み取った次の原稿の給送速度を設定(更新)する(S1813)。すなわち、第一補助トレイ71、第二補助トレイ72及び原稿トレイ30のいずれか2つ以上の箇所に原稿がセットされている場合には、いずれかのトレイから原稿が無くなって次のトレイの1枚目の原稿が読み取られることで、新たな原稿幅が得られる。そして、新たな原稿幅に基づいて給送速度の上限を更新することで、その次の原稿(トレイの2枚目の原稿)の給送速度を加速方向に変更することができる。これにより、原稿の給送開始から引抜ローラ対3による引き抜きが開始されるまでの時間が短縮され、生産性を向上することができる。
次に、CPU321は、引抜センサ13が原稿無しを検知、つまり原稿の後端が引抜センサ13の位置を通過するまで待ち、その時点での原稿有無検知センサ11での原稿有無検知結果を参照する(S1814,S1815)。原稿トレイ30又は給送アタッチメント70上に次の原稿が無いと判断された場合(S1815:No)、CPU321は新たな原稿給送処理を行わず、ステップS1818に進む。
原稿トレイ30又は給送アタッチメント70上に次の原稿が有ると判断された場合(S1815:Yes)、CPU321は、次のページ管理情報を生成し(S1816)、次原稿の給送開始をADF100に指示する(S1817)。この時の給送速度は、ステップS1813での設定結果が反映される。
そして、原稿の読取りが完了し、画像読取完了通知がCPU321に来ると(S1818:Yes)、CPU321は、ステップS1815において次原稿有りと判断されたか否かを確認する。ステップS1815において次原稿有りと判断された場合(S1819:Yes)、ステップS1810に戻る。ステップS1815において次原稿無しと判断された場合(S1819:No)、CPU321は、原稿の読取り制御部と搬送制御部に終了指示を出し(S1820,S1821)、搬送モータ122を停止させる(S1822)。更に、CPU321は、コントローラ部400に読取終了を通知し(S1823)、処理を終了する。
[複数制御の並列処理]
ここまで説明したフローチャートは、原稿読取全体に対する制御内容である。CPU321は、これと原稿読取装置600の画像読取制御部及び搬送制御部での処理のフローチャートを時分割で分けて処理することで、ほぼ並列に実行している。画像読取制御部に係る制御は、図20乃至図23にて説明され、更に搬送制御部に係る原稿1枚ごとの搬送処理は、図24乃至図27にて説明される。
ここまで説明したフローチャートは、原稿読取全体に対する制御内容である。CPU321は、これと原稿読取装置600の画像読取制御部及び搬送制御部での処理のフローチャートを時分割で分けて処理することで、ほぼ並列に実行している。画像読取制御部に係る制御は、図20乃至図23にて説明され、更に搬送制御部に係る原稿1枚ごとの搬送処理は、図24乃至図27にて説明される。
画像読取制御部は、両面読取の時に、表面読取ユニット210による表面読取用フロー茶と及び裏面読取ユニット110による裏面読取用フローチャートの2つを同時に実行する。搬送制御部は、原稿の給送指示が生じるごとに搬送処理のフローチャートを実行し、原稿の排出が完了することで搬送処理が終了する。このように、CPU321は、時分割で処理すべき複数のフローチャートを実行しており、どのようにして複数存在するフローチャートを処理するかを、図31を用いつつ以下に説明する。
CPU321は、例えばマルチタスクOSのようなソフトウェアにより、各フローチャートにて説明される処理を各タスクとして存在させ、各タスクを時分割処理で実行する。具体的には、CPU321は、各処理などのタスクを時分割で監視しており、原稿搬送に対する処理、または読み取り部に対する処理などの各タスクの中で所定時間待機する処理が必要になった時に、他の処理(原稿搬送、読み取り部、全体制御)に切り替える。これにより、複数枚の原稿に対する両面読み取りで必要な処理を並列処理することを可能にしている。
例えば図31に示すように、CPU321は、ページA1に対する処理と、ページB11に対する処理と、読み取り部に対する処理と、全体処理と、の4つの処理を並列して行う。読み取り部に対する処理は、表面読取ユニット210に対する読取処理を含む。
全体処理におけるシーケンスでは、図10のステップS1811における原稿幅の確定待ち、ステップS1814の次原稿有無の確定待ち、ステップS1818における画像読取完了通知待ちなど、待機処理がいくつか存在している。この間に、CPU321は、時分割処理で存在している各タスクを監視及び実行しており、各タスクにある所定の待機時間が経過することで、CPU321が実行するタスクを切り替えている。各タスクの所定の処理が終了すると、待機しているタスクの処理順に従って、CPU321は次のタスクに対する処理を実行する。
他のタスクの全てが待機状態の場合は、全体処理を行うタスクが単純なループ処理(S1811,S1814,S1818)を繰り返し続けることで待機し、他のタスクが処理すべき内容が発生するのを待つ。
一例として、図31に示すように、ページA1に対する処理として処理A-1/A-2/A-3、ページB1に対する処理として処理B-1/B-2/B-3、読み取り部に対する処理として処理C-1/C-2があるとする。ここで処理A-1を実行した次に待機処理A-2を実行すると、他のページも待機状態の為、CPU321は全体処理を実行する。そして、ページB1に対する処理にて所定時間の待機が終了すると、全体処理をやめて処理B-1を実行する。同様にページB1の待機処理B-3を実行すると、また全体処理の実行に戻り、表面の読み取り部に対する処理にて所定時間の待機が終了した時点で処理C-1に遷移する。このように、CPU321は、ページA1,B1の搬送処理と読み取り部の処理と全体処理を並列に実行している。
[読み取り部に関する制御]
次に、原稿の読み取り部に関する処理を、図20乃至図23のフローチャートを用いて説明する。原稿の読み取り部に関する処理は、図18のステップS1809における読み取り準備指示をきっかけに開始される。CPU321は、図20に示すように、読取り要求が来たときにはまだ読み取り可能でない(S1901:Yes)。このため、CPU321は、ステップS1802で生成された管理情報を基に、読み取り部に対する準備指示を出し、“読み取り準備中”に状態を変更する(S1903)。
次に、原稿の読み取り部に関する処理を、図20乃至図23のフローチャートを用いて説明する。原稿の読み取り部に関する処理は、図18のステップS1809における読み取り準備指示をきっかけに開始される。CPU321は、図20に示すように、読取り要求が来たときにはまだ読み取り可能でない(S1901:Yes)。このため、CPU321は、ステップS1802で生成された管理情報を基に、読み取り部に対する準備指示を出し、“読み取り準備中”に状態を変更する(S1903)。
そして、CPU321は、シェーディング制御の繰り返し回数0に戻してから(S1904)、表面読取ユニット210を白板202の真下に移動開始させる(S1905)。なお、正常時であれば、表面読取ユニット210は、白板202の真下に位置しているので移動は不要であるが、位置の初期化のためにステップS1905にて移動処理が実行される。
表面読取ユニット210の移動が完了すると(S1906:Yes)、CPU321は、表面読取ユニット210の電源をオンし(S1907)、黒シェーディングとして光源ランプ203a,203bが消灯の状態で黒のレベルを取得する(S1908)。次に、CPU321は、取得した黒のレベルが正常か否かを判断する(S1909)。黒のレベルが正常であると判断された場合(S1909:Yes)、CPU321は、白シェーディングするために光源ランプ203a,203bを点灯させ(S1910)、表面読取ユニット210を表面流し読み位置に向けて移動開始する(S1911)。
次に、CPU321は、表面読取ユニット210が白板202の読み取り領域に到達したか否かを判断する(S1912)。表面読取ユニット210が白板202の読み取り領域に到達したと判断された場合(S1912:Yes)、CPU321は、表面読取ユニット210を移動させつつ白板202を読み取ることで白のレベルを取得する(S1913)。CPU321は、取得した白のレベルを確認し(S1914)、表面読取ユニット210が流し読み位置に到達したか否かを確認する(S1915)。
表面読取ユニット210が流し読み位置に到達した場合(S1915:Yes)、CPU321は、取得した白のレベルが正常か否かを判断する(S1916)。白のレベルが正常であると判断された場合(S1916:Yes)、CPU321は、原稿読取装置600の読み取り部の状態を“読み取り可能”に変更し(S1917)、ステップS1901に戻る。これにより、読み取り可能状態での処理に入ることができる。
一方で、何らかの理由により、黒シェーディングでサンプルした黒のレベルや、白シェーディングでサンプルした白のレベルが正常にならない場合もある。白のレベルが正常ではない場合(S1916:No)は、CPU321は、光源ランプ203a,203bを消灯させ(S1918)、表面読取ユニット210の電源をオフする(S1919)。これにより、CPU321は、再びシェーディングを行う処理に入る。この時、表面読取ユニット210は表面流し読み位置にいるため、CPU321は、S1905にて表面読取ユニット210を白板202の直下に移動させる。
ただし、偶発的なサンプル値の異常ではなく装置の故障だった場合を考慮して、ステップS1920での繰り返し回数の確認と繰り返す際に繰り返し回数の増加(S1921)を行ってからのシェーディングの実施となる。もし、シェーディングを2回繰り返しても異常だった場合(S1920:Yes)、装置の故障としてステップS1955に進む。
図20のステップS1901において、原稿読取装置600の読み取り部の状態が“読み取り可能”である場合(S1901:No)、図22に示すように、CPU321は、読み取り終了要求を受信したか否かを判断する(S1930)。読み取り終了要求を受信していない場合(S1930:No)、CPU321は、原稿搬送制御における読み取り要求(後述する図26のステップS2056)を受信したか否かを確認する(S1931)。読み取り要求を受信していない場合(S1931:No)、ステップS1930に戻る。
読み取り要求を受信した場合(S1931:Yes)、CPU321は、原稿が読み取り開始タイミングに到達したか否かを判断する(S1932)。なお、表面流し読み位置に対して原稿の斜行による影響と検知可能な影の幅を確保できる距離だけ手前の位置に原稿先端が到達したタイミングが、読み取り開始タイミングである。原稿が読み取り開始タイミングに到達した場合(S1932:Yes)、原稿読取装置600の読み取り部の状態、及びページ管理情報での読み取り部の状態を共に“読み取り中”に設定する(S1933)。そして、CPU321は、表面読取ユニット210によって読み取った原稿画像を画像メモリ329に格納開始する(S1934)。
そして、読取画像の先端部から所定の長さだけ読み取った時点で、CPU321は、画像データから原稿の位置及び斜行角度と共に、原稿の幅を検知する(S1935:Yes)。そして、原稿の幅がCPU321に通知され(S1936)、CPU321は、要求されたサイズの読み取りを完了したか否かを判断する(S1937)。
要求されたサイズの読み取りが完了した場合(S1937:Yes)、CPU321は、原稿の読取完了を通知し(S1938)、画像メモリに格納された画像データのコントローラ部400への転送が完了したか否かを判断する(S1939)。画像データの転送が完了したと判断された場合(S1939:Yes)、CPU321は、ページ管理情報での読み取り部の状態を“転送済み”に設定し(S1940)、原稿読取装置600全体の読み取り部の状態を“読み取り可能”に戻す(S1941)。そして、ステップS1930に戻る。
ステップS1930において読み取り終了要求を受信した場合(S1930:Yes)、CPU321は、原稿読取装置600全体の読み取り部の状態を“読み取り終了中”に設定する(S1950)。そして、CPU321は、光源ランプ203a,203bを消灯し(S1951)、表面読取ユニット210の電源オフを行う(S1952)。その上で、CPU321は、白板202の真下に表面読取ユニット210を移動開始させ(S1953)、表面読取ユニット210が白板202の真下に移動完了したか否かを判断する(S1954)。
表面読取ユニット210が白板202の真下に移動完了したと判断された場合(S1954:Yes)、CPU321は、原稿読取装置600全体の読み取り部の状態を“読み取り不可”状態に設定し(S1955)、処理を終了する。
[原稿1枚に対する搬送処理]
次に、原稿読み取りのための搬送処理を、図24乃至図27のフローチャートを用いて説明する。該搬送処理は、図18のステップS1802若しくは図19のステップS1816においてページ管理情報が生成された後に、実行される。
次に、原稿読み取りのための搬送処理を、図24乃至図27のフローチャートを用いて説明する。該搬送処理は、図18のステップS1802若しくは図19のステップS1816においてページ管理情報が生成された後に、実行される。
まず、CPU321は、原稿有無検知センサ11によって給送アタッチメント70の第一補助トレイ71、第二補助トレイ72若しくは原稿トレイ30のいずれかに原稿が存在(原稿有り)するか否かを検知する(S2001)。原稿有無検知センサ11が原稿有りを検知した場合(S2001:Yes)、CPU321は、給送される原稿が原稿読取ジョブの1枚目か否かを判断する(S2002)。
原稿がジョブの1枚である場合(S2002:Yes)、CPU321は、搬送モータ122を回転開始させ(S2003)、続いて給送モータ121を指定の読み取り速度で回転させる(S2005)。また、原稿がジョブの2枚目以降である場合(S2002:No)、CPU321は、先行原稿との距離が所定以上となると(S2004:Yes)、給送モータ121を指定の読み取り速度で回転させる(S2005)。
ここで、ジョブの2枚目以降の原稿が、先行原稿との適切な距離を確保するための方法について説明する。ジョブの2枚目以降の原稿は、先行原稿との衝突を防ぐために、先行原稿の後端が引抜ローラ対3を通過してから、給送される。より具体的には、原稿は、先行原稿が引抜センサ13によって検知されてから所定の移動時間だけ経過してから、給送される。該移動時間は、引抜センサ13から引抜ローラ対3までの距離と、先行原稿の搬送速度から算出され、先行原稿の後端が引抜センサ13から引抜ローラ対3まで移動するのにかかる時間である。
このように、先行する原稿の後端が引抜ローラ対3を通過するタイミングまで次の原稿の給送開始を待たせることによって、次に給送される原稿が先行原稿に衝突することを防ぐことができる。
次に、CPU321は、分離後センサ12が原稿有りを検知したか否かを判断する(S2006)。分離後センサ12が原稿有りを検知した場合(S2006:Yes)、CPU321は、原稿が一旦停止位置に到達したか否かを判断する(S2008)。原稿が一旦停止位置に位置する状態で、原稿の先端は、搬送方向において分離後センサ12と引抜ローラ対3との間にある位置にある。この状態で、原稿は、給送モータ121が停止されることで、停止可能である。
原稿が一旦停止位置に到達したと判断された場合(S2008:Yes)、CPU321は、原稿の読み取りが可能か否かを判断する(S2009)。読み取り可能か否かの判断としては、画像メモリ329に画像を格納する領域があるかだけでなく、図21のステップS1917にて読み取り部の状態が“読み取り可能”になっているか、も含めて判断される。この時点で原稿の読み取りが可能であると判断された場合(S2009:Yes)、原稿は一旦停止位置で停止されることなく、そのまま原稿の搬送は継続され、ステップS2013に進む。
一方で、例えば画像メモリ329の空き容量が無いために原稿の読み取りが不可能、若しくは読み取り部の状態がまだ“読み取り可能”となっていない場合(S2009:No)、CPU321は、給送モータ121を停止させる(S2010)。これにより、原稿は、一旦停止位置で停止され、読み取り部の状態が“読み取り可能”となるまで待機する(S2011)。読み取り部の状態が“読み取り可能”となった場合(S2011:Yes)、CPU321は、給送モータ121を回転させ、給送動作を再開し(S2012)、ステップS2013に進む。
ステップS2013において、CPU321は、引抜センサ13によって原稿が検知されたか、すなわち引抜センサ13が原稿有りを検知したか否かを判断する(S2013)。引抜センサ13が原稿有りを検知していないと判断された場合(S2013:No)、CPU321は、所定時間が経過するまで引抜センサ13の原稿有りを監視する(S2014)。そして、所定時間が経過しても引抜センサ13が原稿有りを検知しなかった場合(S2014:No)、CPU321は、図26に示すように、原稿の搬送が正しくできなかったものとして原稿の搬送を停止させる(S2063)。具体的には、CPU321は、給送モータ121及び搬送モータ122を共に停止させ、ステップS2065に進む。
また、図25のステップS2013において、引抜センサ13が原稿有りを検知した場合(S2013:Yes)、CPU321は、所定時間が経過するまで待機する(S2015)。そして、所定時間が経過することで(S2015:Yes)、原稿の先端が引抜ローラ対3によって挟持されると、CPU321は、給送モータ121を停止する(S2016)。
ここで、原稿先端を引抜ローラ対3だけで搬送するように給送モータ121を停止させた後は、CPU321は、次原稿の給送に向けて、搬送中の原稿の後端が分離後センサ12を通過したか否かを確認する。この処理は、搬送方向における分離後センサ12の下流に配置される、レジセンサ14、リードセンサ15及び排出センサ16による次原稿有無検知制御(S2050~S2059)と並列で実行される。搬送経路上の原稿の位置は、分離後センサ12、レジセンサ14、リードセンサ15及び排出センサ16によって検知される。
具体的には、CPU321は、レジセンサ14が原稿有りを検知したか否かを判断する(S2050)。レジセンサ14が原稿有りを検知しなかった場合(S2050:No)、CPU321は、所定時間が経過したか否かを判断する(S2051)。所定時間が経過していない場合(S2051:No)、CPU321は、図27で後述する次原稿有無検知を実施し(S2052)、ステップS2050に戻る。所定時間が経過した場合(S2051:Yes)、CPU321は、給送モータ121及び搬送モータ122を停止させることで原稿搬送を停止させ(S2063)、ステップS2065に進む。
レジセンサ14が原稿有りを検知した場合(S2050:Yes)、CPU321は、リードセンサ15が原稿有りを検知したか否かを判断する(S2053)。リードセンサ15が原稿有りを検知しなかった場合(S2053:No)、CPU321は、所定時間が経過したか否かを判断する(S2054)。所定時間が経過していない場合(S2054:No)、CPU321は、図27で後述する次原稿有無検知を実施し(S2055)、ステップS2053に戻る。所定時間が経過した場合(S2054:Yes)、CPU321は、給送モータ121及び搬送モータ122を停止させることで原稿搬送を停止させ(S2063)、ステップS2065に進む。
リードセンサ15が原稿有りを検知した場合(S2053:Yes)、CPU321は、表面読取ユニット210に対して、原稿の表面の読み取り開始を指示する(S2056)。そして、CPU321は、排出センサ16が原稿有りを検知したか否かを判断する(S2057)。排出センサ16が原稿有りを検知しなかった場合(S2057:No)、CPU321は、所定時間が経過したか否かを判断する(S2058)。所定時間が経過していない場合(S2058:No)、CPU321は、図27で後述する次原稿有無検知を実施し(S2059)、ステップS2057に戻る。所定時間が経過した場合(S2058:Yes)、CPU321は、給送モータ121及び搬送モータ122を停止させることで原稿搬送を停止させ(S2063)、ステップS2065に進む。
排出センサ16が原稿有りを検知した場合(S2057:Yes)、CPU321は、次原稿有無検知(S2059)に並行して、排出センサ16が原稿無しを検知した否かを判断する(S2060)。これは、原稿が適切に排出トレイ10に排出できなかを確認するためである。排出センサ16が原稿無しを検知しなかった場合(S2060:No)、CPU321は、所定時間が経過したか否かを判断する(S2061)。所定時間が経過していない場合(S2061:No)、CPU321は、図27で後述する次原稿有無検知を実施し(S2062)、ステップS2060に戻る。所定時間が経過した場合(S2061:Yes)、CPU321は、給送モータ121及び搬送モータ122を停止させることで原稿搬送を停止させ(S2063)、ステップS2065に進む。
排出センサ16が原稿無しを検知した場合(S2060:Yes)、CPU321は、原稿の後端が排出トレイ10に出るまでの時間が経過したか否かを判断する(S2064)。原稿の後端が排出トレイ10に出るまでの時間が経過したと判断された場合(S2064:Yes)、CPU321は、ページ管理情報を削除し(S2065)、原稿1枚の搬送シーケンスを終了させる。
図27は、図26の次原稿有無検知(S2052,S2055,S2059,S2062)に係る処理を示すフローチャートである。図27に示すように、次原稿有無検知が実施されると、CPU321は、原稿有無がすでに通知されているか否かを判断する(S2201)。これは、1枚の原稿搬送処理の中で原稿有無の通知は、複数回判断する機会があり、何度も同じ処理をする必要がないためである。原稿有無がすでに通知されている場合(S2201:Yes)、処理を終了する。
原稿有無がまだ通知されていない場合(S2201:No)、CPU321は、分離後センサ12が原稿無しを検知したか否かを判断する(S2202)。すなわち、CPU321は、原稿の後端が分離後センサ12を通過することで、分離後センサ12が原稿有りから原稿無しに変化したか否かを判断する。
分離後センサ12が原稿無しを検知した場合(S2202:Yes)、CPU321は原稿有無検知センサ11の検知結果に基づき、第一補助トレイ71、第二補助トレイ72並びに原稿トレイ30のいずれかに原稿が残っているかを確認する(S2203)。第一補助トレイ71、第二補助トレイ72並びに原稿トレイ30のいずれかに原稿が残っていると判断された場合(S2203:Yes)、CPU321は、次原稿ありと通知し(S2204)、図19の給送開始指示(S1817)を出す。一方で、第一補助トレイ71、第二補助トレイ72並びに原稿トレイ30のいずれかに原稿が残っていないと判断された場合(S2203:No)、CPU321は、次原稿無しと通知する(S2205)。
以上のように、本実施の形態では、給送アタッチメント使用モードの原稿読取ジョブにおいて、読み取られた原稿画像に基づいて、原稿幅を取得する(図19のS1810,S1811)。そして、取得された原稿幅から、読み取られた原稿が第一補助トレイ71、第二補助トレイ72並びに原稿トレイ30のいずれに載置されていたかを推測する。また、推測されたトレイに応じて、次原稿の給送速度を設定(更新)する(図17、図19のS1812,S1813)。
言い換えれば、CPU321は、給送アタッチメント使用モードにおいて、ピックアップローラ1が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように給送モータ121を制御する。更に、CPU321は、第1の原稿の給送方向CDに交差する幅方向WDにおける幅が所定の幅より大きい場合に、第1の原稿に後続する第2の原稿を、ピックアップローラ1が第2の給送速度で給送するように給送モータ121を制御する。第2の給送速度は、第1の給送速度よりも速い。
また、CPU321は、給送アタッチメント使用モードにおいて、ピックアップローラ1が第一補助トレイ71に積載される原稿を第1の給送速度で給送するように給送モータ121を制御する。また、CPU321は、第二補助トレイ72に積載された1枚目の原稿をピックアップローラ1が第1の給送速度で給送するように給送モータ121を制御する。更に、CPU321は、第二補助トレイ72に積載された2枚目以降の原稿をピックアップローラ1が第2の給送速度で給送するように給送モータ121を制御する。
よって、給送アタッチメント70を用いた原稿読取ジョブにおいて、原稿の斜行や先端部の座屈等を抑えつつ生産性を向上できる。また、複数のサイズの原稿を1つのジョブで搬送及び読み取ることができる。
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の原稿読取装置600と略同様な構成を有しているが、給送アタッチメント70は装着されない。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の原稿読取装置600と略同様な構成を有しているが、給送アタッチメント70は装着されない。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
第1の実施の形態では、給送アタッチメント70を原稿トレイ30に装着し、幅の狭い原稿を給送アタッチメント70の第一補助トレイ71又は第二補助トレイ72に載置していた。一方で、本実施の形態では、給送アタッチメント70を使用せずに、原稿トレイ30に、幅の狭い原稿を混載させる。
操作部405の画面は、図32(a)中の“フリー”のアイコンを選択することで、図32(b)に示される画面に切り替わる。本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、固定フリーサイズモードを備える。また、図32(b)に示される画面の“混載”アイコンを選択することで、混載フリーサイズモードが選択される。更に、“混載(アドバンスド)”のアイコンを選択することで、サイド規制板31で原稿の両端を挟むことが出来ない幅が狭い原稿や、原稿束中の一番幅が狭い原稿が、一番幅が広い原稿の半分の幅しかないような原稿束の読み取りを行えるようにする。
このような原稿束を適切に読取る為に、本実施の形態では、図32(b)の“混載(アドバンスド)”アイコンが選択された場合に、図32(c)に示すようなメッセージが表示部としての操作部405に表示される。例えば、操作部405には、1.原稿は最大10枚、2.幅が広い原稿は下に置く(原稿が狭いほど上)、3.原稿はトレイ中央に寄せる、4.ガイドと平行に配置する、等のメッセージが表示される。
これにより、給送アタッチメント70が原稿トレイ30に装着されていない状態において、原稿束の中での原稿の積載順を、原稿の幅が小さいほど上側に配置するようにユーザに促される。また、原稿束は、原稿トレイ30の幅方向WDにおける中央に合わせるようにユーザに促される。言い換えれば、原稿トレイ30に積載される原稿の幅方向WDにおける中央が、1対のサイド規制板31の幅方向WDにおける中央に揃うように、原稿の配置がユーザに促される。
このような表示に従って、ユーザが原稿束を原稿トレイ30に積載することで、給送アタッチメント70を使わなくても第1の実施の形態での「給送アタッチメント使用モード」と同様の制御による原稿読み取りが可能になる。このため、原稿の斜行や先端部の座屈等を抑えつつ、生産性を向上できる。
<第3の実施の形態>
次いで、本発明の第3の実施の形態について説明するが、第3の実施の形態は、第1の実施の形態の原稿読取装置600に対して、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82が追加されて構成されている。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
次いで、本発明の第3の実施の形態について説明するが、第3の実施の形態は、第1の実施の形態の原稿読取装置600に対して、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82が追加されて構成されている。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
図33は、原稿読取装置600Bの、原稿トレイ30から搬送ローラ対4までの搬送パスを示す平面図である。図33に示す例では、給送アタッチメント70の第一補助トレイ71に積載された原稿A,Cに対して、画像の読み取りが行われているところであり、原稿Aは、レジセンサ14に到達し、原稿Cは、まだピックアップローラ1によって給送されていない。
図33において、直線P71A,P71Bは、それぞれ第一補助トレイ71に設けられる奥側のガイド71A及び手前側のガイド71Bの幅方向WDにおける位置を示している。直線P72A,P72Bは、それぞれ第二補助トレイ72に設けられる奥側のガイド72A及び手前側のガイド72Bの幅方向WDにおける位置を示している。直線P31A,P31Bは、一対のサイド規制板31を最も開いた状態において、それぞれ奥側及び手前側のサイド規制板31の原稿の幅方向WDにおける突き当て位置を示している。これら直線P31A,P31B,P71A,P71B,P72A,P72Bは、給送方向CDに沿って延びている。
本実施の形態では、給送方向CDにおける分離後センサ12とレジセンサ14との間に、それぞれの位置において搬送される原稿の有無を検知可能な検知部としての第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82が配置されている。また、第一原稿幅検知センサ81は、幅方向WDにおいて、直線P71Aと直線P72Aとの間に配置されている。第二原稿幅検知センサ82は、幅方向WDにおいて、直線P72Aと直線P31Aとの間に配置されている。
このため、第一原稿幅検知センサ81は、第一補助トレイ71から給送された原稿は検知できず、第二補助トレイ72及び原稿トレイ30から給送された原稿は検知できる。また、第二原稿幅検知センサ82は、第二補助トレイ72から給送された原稿は給送できず、原稿トレイ30から給送された原稿は検知できる。
本実施の形態では、第一補助トレイ71又は第二補助トレイ72に原稿をセットする際に、原稿は、ガイド71A,72Aに突き当てられた状態でセットされる。そこで、例えば第一補助トレイ71に積載されていた原稿Aが適切に搬送された時、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82は、給送される原稿を検知することができない。よって、原稿の先端がレジセンサ14に到達した時点で、第一原稿幅検知センサ81が原稿を検知しなかった場合、原稿Aは第一補助トレイ71から給送された原稿であると推定できる。
そして、原稿Aに後続する原稿Cも、第一補助トレイ71にあるものと推定し、第一補助トレイ71に積載される原稿の原稿幅に適した給送速度で給送される。また、第一原稿幅検知センサ81が原稿を検知し、かつ第二原稿幅検知センサ82が原稿を検知しなかった場合には、給送された原稿は第二補助トレイ72から給送された原稿であると推定できる。更に、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82が原稿を検知した場合には、給送された原稿は原稿トレイ30から給送された原稿であると推定できる。
このように、本実施の形態では、幅方向WDにおいて異なる位置に配置された2つの第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82によって、少なくとも3種類の原稿の幅を検知することができる。そして、レジセンサ14や表面読取ユニット210よりも給送方向CDにおける上流に第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82が配置されている。このため、第2の実施の形態では、第1の実施の形態のように読み取った原稿画像に基づいて原稿幅を検知するよりも、速やかに原稿幅を検知できる。
そして、検知された原稿幅に基づいて、ピックアップローラ1及び分離ローラ2によって給送される原稿の給送速度を変更することで、生産性を向上できる。また、レジセンサ14に先端が到達した時点で、当該原稿幅が検知された原稿の給送速度を変更することができるので、混載された原稿の給送速度を第1の実施の形態よりも速いタイミングで、1枚ごとに変更でき、生産性を向上できる。
[原稿読取装置全体の制御]
図34乃至図36は、原稿読取装置600による原稿読取全体の制御を示すフローチャートである。図34の処理は、基本的には図18の処理と同様である。すなわち、図34のステップS2901~S2909は、図18のステップS1801~S1809に対応しているため、説明を省略する。
図34乃至図36は、原稿読取装置600による原稿読取全体の制御を示すフローチャートである。図34の処理は、基本的には図18の処理と同様である。すなわち、図34のステップS2901~S2909は、図18のステップS1801~S1809に対応しているため、説明を省略する。
図34のステップS2909において原稿の読み取り準備指示が出されると、図35に示すように、CPU321は、原稿幅が得られたか否かを判断する(S2910:Yes)。上述したように、ピックアップローラ1及び分離ローラ2によって給送された原稿は、レジセンサ14に先端が到達した時点で、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82の検知結果に基づいて、原稿幅が検知される。
ステップS2910において原稿幅が得られない場合(S2910:No)、CPU321は、図37において後述する読取り指示フローを実行し、ステップS2910に戻る。原稿幅が得られた場合(S2910:Yes)、CPU321は、ステップS2912,S2913を実行する。ステップS2912,S2913は、図19のステップS1812,S1813に対応し、給送速度上限を更新すると共に、次原稿の給送速度設定を変更(更新)する。なお、本実施の形態では、原稿の読み取り画像から原稿幅を求める第1の実施の形態に比して、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82によって原稿幅を検知するので、原稿幅を取得するタイミングが早い。このため、次原稿の給送速度だけでなく、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82によって原稿幅を検知された原稿の給送速度や、搬送モータ122によって設定される読み取り速度を、新たに得られた原稿幅に基づいて変更してもよい。これにより、より生産性を向上することができる。
次に、CPU321は、今回給相された原稿は読み取り可能な原稿として第1の実施の形態にて挙げた図29のページ管理情報中の読み取り状態を、読み取り待ちにしておく(S2914)。ステップS2915,S2917~S2919は、図19のS1814~S1817と同様であるため、説明を省略する。
原稿1枚の給送処理の中で待ちループ処理になっているステップS2910、S2915と、新たな給送処理が不要になった後のタイミング(ステップS2920)では、後述する読み取り指示フロー(S2911,S2916,S2920)が実施される。読み取り指示フローは、ステップS2914にて読み取り対象となった原稿に対して、読み取り開始指示と読取終了した画像に対する処理を行っている。
読取り指示フローは、図37に示すように、まずステップS2908,S919にて給送開始指示済み並びにステップS2914にて読み取り待ちになっている原稿があるか否かを判断する(S3001)。このような原稿が無い場合(S3001:No)、ステップS3005に進む。このような原稿がある場合(S3001:Yes)、CPU321は、原稿の読み取り画像データを格納するだけの空き領域が画像メモリ329にあるか否かを判断する(S3002)。画像メモリ329は、画像メモリ329に空きがない場合(S3002:No)、ステップS3005に進む。
画像メモリ329に空きがある場合(S3002:Yes)、CPU321は、画像メモリ329内の空き領域を確保し、原稿の読み取り開始指示を読取制御部に指示する(S3004)。次に、CPU321は、読み取り済みやコントローラ部400に転送済みの画像データが画像メモリ329にあるか否かを判断する(S3005)。このような画像データがある場合(S3005:Yes)、CPU321は、画像メモリ329から該画像データの格納領域を解放し(S3006)、処理を終了する。
図36に戻って、読み取り指示フロー(S2920)は、全ての原稿画像が読取完了するまで実施される(S2921:No)。そして、全ての原稿画像が読取完了すると(S2921:Yes)、図19のステップS1820~S1823と同様のステップS2922~S2925が実行される。
[読み取り部に関する制御]
次に、原稿の読み取り部に関する処理を、図38乃至図41のフローチャートを用いて説明する。原稿の読み取り部に関する基本的な処理は、第1の実施の形態の図20乃至図23で説明した処理と同様である。図38及び図39に示すフローチャートの、ステップS3101~S3135は、図20及び図21に示すフローチャートの、ステップS1901~S1935と同様である。
次に、原稿の読み取り部に関する処理を、図38乃至図41のフローチャートを用いて説明する。原稿の読み取り部に関する基本的な処理は、第1の実施の形態の図20乃至図23で説明した処理と同様である。図38及び図39に示すフローチャートの、ステップS3101~S3135は、図20及び図21に示すフローチャートの、ステップS1901~S1935と同様である。
ステップS3135において、CPU321は、原稿画像の斜行補正のために、読み取った原稿の幅が検知されたか否かを判断している(S3135)。本実施の形態では、ステップS2910(図35参照)にて第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82から原稿幅を取得しているため、読取画像からは原稿幅は取得しない。このため、原稿の幅が検知された場合(S3135:Yes)、図22に示すステップS1936の処理が実施されることなく、ステップS3136に進む。図40及び図41に示すステップS3136~S3155は、図22及び図23に示すステップS1937~S1955と同様である。
[原稿1枚に対する搬送処理]
次に、原稿読み取りのための搬送処理を、図42乃至図45のフローチャートを用いて説明する。図42乃至図44に示すステップS3201~S3252は、図24乃至図26に示すステップS2001~S2052と同様である。なお、図44に示すステップS3252及び図45に示すステップS3261,S3265,S3268の次原稿有無検知は、図27で説明したものと同様であるので、説明を省略する。図44に示すように、レジセンサ14が原稿有りを検知した場合(S3250:Yes)、CPU321は、第二原稿幅検知センサ82が原稿有りを検知したか否かを判断する(S3253)。
次に、原稿読み取りのための搬送処理を、図42乃至図45のフローチャートを用いて説明する。図42乃至図44に示すステップS3201~S3252は、図24乃至図26に示すステップS2001~S2052と同様である。なお、図44に示すステップS3252及び図45に示すステップS3261,S3265,S3268の次原稿有無検知は、図27で説明したものと同様であるので、説明を省略する。図44に示すように、レジセンサ14が原稿有りを検知した場合(S3250:Yes)、CPU321は、第二原稿幅検知センサ82が原稿有りを検知したか否かを判断する(S3253)。
第二原稿幅検知センサ82が原稿有りを検知した場合(S3253:Yes)、CPU321は、原稿が原稿トレイ30から給送されたものと判断し(S3257)、ステップS3258に進む。第二原稿幅検知センサ82が原稿有りを検知しなかった場合(S3253:No)、CPU321は、第一原稿幅検知センサ81が原稿有りを検知したか否かを判断する(S3254)。第一原稿幅検知センサ81が原稿有りを検知した場合(S3254:Yes)、CPU321は、原稿が第二補助トレイ72から給送されたものと判断し(S3256)、ステップS3258に進む。第一原稿幅検知センサ81が原稿有りを検知しなかった場合(S3254:No)、CPU321は、原稿が第一補助トレイ71から給送されたものと判断し(S3255)、ステップS3258に進む。そして、CPU321は、判断された原稿の幅を書く制御部に通知する(S3258)。
図45に示すステップS3259~S3269は、図26に示すステップS2050~S2064と同様である。図45に示すように、原稿の後端が排出トレイ10に出るまでの時間が経過したと判断された場合(S3269:Yes)、CPU321は、画像メモリ329内に格納された画像データがコントローラ部400に転送済みか否かを判断する(S3271)。画像データがコントローラ部400に転送済みであると判断された場合(S3271:Yes)、CPU321は、ページ管理情報を削除し(S3272)、原稿1枚の搬送シーケンスを終了させる。
このように、画像データがコントローラ部400に転送済みであることを確認してからページ管理情報を削除したのは、原稿が排出トレイ10へ排出完了した状態でも、転送待ちとなったままの画像データが画像メモリ329に残存することがあるからである。
以上のように、本実施の形態では、原稿の搬送経路上に、給送された原稿の幅(サイズ)を検知可能な第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82を設けた。そして、給送アタッチメント使用モードの原稿読取ジョブにおいて、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82の検知結果に基づいて、原稿幅を取得する(S2910、S3253~S3258)。そして、取得された原稿幅から、読み取られた原稿が第一補助トレイ71、第二補助トレイ72並びに原稿トレイ30のいずれに載置されていたかを推測する。また、推測されたトレイに応じて、次原稿の給送速度を設定(更新)する(S2913)。
言い換えれば、CPU321は、給送アタッチメント使用モードにおいて、第1給送処理と、検知処理と、第2給送処理と、を実行する。第1給送処理は、ピックアップローラ1によって原稿を第1の給送速度で給送する処理である。検知処理は、第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82によって該原稿の幅を検知する処理である。第2給送処理は、検知処理によって検知された該原稿の幅が所定の幅より大きい場合に、ピックアップローラ1によって該原稿を第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送する処理である。
よって、給送アタッチメント70を用いた原稿読取ジョブにおいて、原稿の斜行や先端部の座屈等を抑えつつ生産性を向上できる。また、複数のサイズの原稿を1つのジョブで搬送及び読み取ることができる。
また、第1の実施の形態のように、読み取った画像から原稿幅を取得する機能を有さない構成であっても、給送される原稿の幅に応じて、適切に給送速度を切り替えることができる。更に、上記第2給送処理によって、第1の実施の形態に比して、より生産性を向上できる。
<その他の実施の形態>
なお、既述のいずれの形態においても、ピックアップローラ1によって原稿を給送していたが、これに限定されない。例えば、ピックアップローラ1に代えて、回転可能なベルト等によって原稿を給送してもよい。
なお、既述のいずれの形態においても、ピックアップローラ1によって原稿を給送していたが、これに限定されない。例えば、ピックアップローラ1に代えて、回転可能なベルト等によって原稿を給送してもよい。
また、既述のいずれの形態においても、ピックアップローラ1は、原稿トレイ30又は給送アタッチメント70に積載された最上位の原稿から順に給送していたが、これに限定されない。例えば、ピックアップローラ1は、原稿トレイ30又は給送アタッチメント70に支持される最下位の原稿から順に給送してもよく、この場合、原稿トレイ30又は給送アタッチメント70に支持される原稿は、下側から上側に向かってサイズが大きくなる。
また、第3の実施の形態では、2つの第一原稿幅検知センサ81及び第二原稿幅検知センサ82によって、原稿トレイ30又は給送アタッチメント70から給送される原稿のサイズを検知したが、これに限定されない。例えば、幅方向WDに長い1つのラインセンサによって、原稿のサイズを検知してもよく、また原稿のサイズを検知するためのセンサの構成は、光センサに限らず、フラグを用いたメカセンサ等でもよい。
また、既述のいずれの形態においても、原稿の搬送や読み取りに関する制御は、リーダ200に設けられたCPU321によって行われていたが、これに限定されない。例えば、原稿の搬送や読み取りに関する制御を、コントローラ部400の制御部401や、プリンタ本体500のプリンタ制御部501等によって行ってもよい。
また、第2の実施の形態は、第1の実施の形態又は第3の実施の形態と組み合わせてもよい。
また、既述のいずれの形態においても、電子写真方式の画像形成装置を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ノズルからインク液を吐出させることでシートに画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置にも本発明を適用することが可能である。
本発明は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本実施の形態の開示は、以下の構成例及び方法例を含む。
(構成1)
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記給送方向に交差する幅方向における幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第1の原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記第1の原稿に後続する第2の原稿を、前記給送部が前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする原稿読取装置。
(構成2)
第1の幅を有する原稿を積載可能な第1積載部と、前記第1の幅よりも前記幅方向に大きな第2の幅を有する原稿を積載可能な第2積載部と、を有し、前記積載部に着脱可能に取り付けられる積載ユニットを備え、
前記給送部は、前記第1積載部に積載された原稿が無くなると、前記第2積載部に積載された原稿を給送するように、前記第1積載部及び前記第2積載部に積載された原稿を順に給送可能である、
ことを特徴とする構成1に記載の原稿読取装置。
(構成3)
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が前記第1積載部に積載される原稿を前記第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、前記第2積載部の1枚目の原稿を前記給送部が前記第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第2積載部の2枚目以降の原稿を前記給送部が前記第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする構成2に記載の原稿読取装置。
(構成4)
前記モードにおいて、前記積載部に積載される原稿の積載順を、原稿の前記幅が小さいほど上側に配置するように促す表示を表示する表示部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
(構成5)
前記積載部に積載された原稿の前記幅方向における位置を規制する1対の規制板を備え、
前記表示部は、前記モードにおいて、前記積載部に積載される原稿の前記幅方向における中央が、前記1対の規制板の前記幅方向における中央に揃うように、原稿の配置を促す表示を表示する、
ことを特徴とする構成4に記載の原稿読取装置。
(構成6)
前記制御部は、前記読取部によって読み取られた原稿の画像に基づいて、原稿の前記幅を求める、
ことを特徴とする構成1乃至5のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(構成7)
前記制御部は、前記給送部によって給送された原稿の前記幅を検知する検知部を備える、
ことを特徴とする構成1乃至5のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(構成8)
前記検知部は、前記給送方向において前記読取部の上流に配置される、
ことを特徴とする構成7に記載の原稿読取装置。
(構成9)
前記給送方向において前記給送部の下流に配置され、前記給送部によって給送された原稿を搬送する搬送部を備え、
前記搬送部による原稿の搬送速度は、前記給送部による原稿の搬送速度よりも速い、
ことを特徴とする構成1乃至8のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(構成10)
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送方向において前記給送部の上流に配置され、前記給送部によって給送された原稿の前記給送方向に交差する幅方向における幅を検知する検知部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部によって原稿を第1の給送速度で給送する第1給送処理と、前記検知部によって該原稿の前記幅を検知する検知処理と、前記検知処理によって検知された該原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記給送部によって該原稿を前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送する第2給送処理と、を実行する、
ことを特徴とする原稿読取装置。
(構成11)
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
サイズの異なる複数の原稿が前記給送方向に交差する幅方向における幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載され、前記複数の原稿を前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第1の原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記第1の原稿に後続する第2の原稿を、前記給送部が前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする画像形成装置。
(構成12)
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送方向において前記給送部の上流に配置され、前記給送部によって給送された原稿の前記給送方向に交差する幅方向における幅を検知する検知部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部によって原稿を第1の給送速度で給送する第1給送処理と、前記検知部によって該原稿の前記幅を検知する検知処理と、前記検知処理によって検知された該原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記給送部によって該原稿を前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送する第2給送処理と、を実行する、
ことを特徴とする画像形成装置。
(構成1)
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記給送方向に交差する幅方向における幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第1の原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記第1の原稿に後続する第2の原稿を、前記給送部が前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする原稿読取装置。
(構成2)
第1の幅を有する原稿を積載可能な第1積載部と、前記第1の幅よりも前記幅方向に大きな第2の幅を有する原稿を積載可能な第2積載部と、を有し、前記積載部に着脱可能に取り付けられる積載ユニットを備え、
前記給送部は、前記第1積載部に積載された原稿が無くなると、前記第2積載部に積載された原稿を給送するように、前記第1積載部及び前記第2積載部に積載された原稿を順に給送可能である、
ことを特徴とする構成1に記載の原稿読取装置。
(構成3)
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が前記第1積載部に積載される原稿を前記第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、前記第2積載部の1枚目の原稿を前記給送部が前記第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第2積載部の2枚目以降の原稿を前記給送部が前記第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする構成2に記載の原稿読取装置。
(構成4)
前記モードにおいて、前記積載部に積載される原稿の積載順を、原稿の前記幅が小さいほど上側に配置するように促す表示を表示する表示部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。
(構成5)
前記積載部に積載された原稿の前記幅方向における位置を規制する1対の規制板を備え、
前記表示部は、前記モードにおいて、前記積載部に積載される原稿の前記幅方向における中央が、前記1対の規制板の前記幅方向における中央に揃うように、原稿の配置を促す表示を表示する、
ことを特徴とする構成4に記載の原稿読取装置。
(構成6)
前記制御部は、前記読取部によって読み取られた原稿の画像に基づいて、原稿の前記幅を求める、
ことを特徴とする構成1乃至5のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(構成7)
前記制御部は、前記給送部によって給送された原稿の前記幅を検知する検知部を備える、
ことを特徴とする構成1乃至5のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(構成8)
前記検知部は、前記給送方向において前記読取部の上流に配置される、
ことを特徴とする構成7に記載の原稿読取装置。
(構成9)
前記給送方向において前記給送部の下流に配置され、前記給送部によって給送された原稿を搬送する搬送部を備え、
前記搬送部による原稿の搬送速度は、前記給送部による原稿の搬送速度よりも速い、
ことを特徴とする構成1乃至8のいずれか1つに記載の原稿読取装置。
(構成10)
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送方向において前記給送部の上流に配置され、前記給送部によって給送された原稿の前記給送方向に交差する幅方向における幅を検知する検知部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部によって原稿を第1の給送速度で給送する第1給送処理と、前記検知部によって該原稿の前記幅を検知する検知処理と、前記検知処理によって検知された該原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記給送部によって該原稿を前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送する第2給送処理と、を実行する、
ことを特徴とする原稿読取装置。
(構成11)
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
サイズの異なる複数の原稿が前記給送方向に交差する幅方向における幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載され、前記複数の原稿を前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第1の原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記第1の原稿に後続する第2の原稿を、前記給送部が前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする画像形成装置。
(構成12)
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送方向において前記給送部の上流に配置され、前記給送部によって給送された原稿の前記給送方向に交差する幅方向における幅を検知する検知部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部によって原稿を第1の給送速度で給送する第1給送処理と、前記検知部によって該原稿の前記幅を検知する検知処理と、前記検知処理によって検知された該原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記給送部によって該原稿を前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送する第2給送処理と、を実行する、
ことを特徴とする画像形成装置。
1:給送部(ピックアップローラ)/3:搬送部(引抜ローラ対)/30:積載部(原稿トレイ)/70:積載ユニット(給送アタッチメント)/71:第1積載部(第一補助トレイ)/72:第2積載部(第二補助トレイ)/81,82:検知部(第一原稿幅検知センサ、第二原稿幅検知センサ)/121:駆動源(給送モータ)/210:読取部(表面読取ユニット)/321:制御部(CPU)/405:表示部(操作部)/540:画像形成部/600:原稿読取装置/1000:画像形成装置/CD:給送方向/WD:幅方向
Claims (12)
- 原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記給送方向に交差する幅方向における幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第1の原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記第1の原稿に後続する第2の原稿を、前記給送部が前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする原稿読取装置。 - 第1の幅を有する原稿を積載可能な第1積載部と、前記第1の幅よりも前記幅方向に大きな第2の幅を有する原稿を積載可能な第2積載部と、を有し、前記積載部に着脱可能に取り付けられる積載ユニットを備え、
前記給送部は、前記第1積載部に積載された原稿が無くなると、前記第2積載部に積載された原稿を給送するように、前記第1積載部及び前記第2積載部に積載された原稿を順に給送可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。 - 前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が前記第1積載部に積載される原稿を前記第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、前記第2積載部の1枚目の原稿を前記給送部が前記第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第2積載部の2枚目以降の原稿を前記給送部が前記第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする請求項2に記載の原稿読取装置。 - 前記モードにおいて、前記積載部に積載される原稿の積載順を、原稿の前記幅が小さいほど上側に配置するように促す表示を表示する表示部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。 - 前記積載部に積載された原稿の前記幅方向における位置を規制する1対の規制板を備え、
前記表示部は、前記モードにおいて、前記積載部に積載される原稿の前記幅方向における中央が、前記1対の規制板の前記幅方向における中央に揃うように、原稿の配置を促す表示を表示する、
ことを特徴とする請求項4に記載の原稿読取装置。 - 前記制御部は、前記読取部によって読み取られた原稿の画像に基づいて、原稿の前記幅を求める、
ことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。 - 前記制御部は、前記給送部によって給送された原稿の前記幅を検知する検知部を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。 - 前記検知部は、前記給送方向において前記読取部の上流に配置される、
ことを特徴とする請求項7に記載の原稿読取装置。 - 前記給送方向において前記給送部の下流に配置され、前記給送部によって給送された原稿を搬送する搬送部を備え、
前記搬送部による原稿の搬送速度は、前記給送部による原稿の搬送速度よりも速い、
ことを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。 - 原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送方向において前記給送部の上流に配置され、前記給送部によって給送された原稿の前記給送方向に交差する幅方向における幅を検知する検知部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部によって原稿を第1の給送速度で給送する第1給送処理と、前記検知部によって該原稿の前記幅を検知する検知処理と、前記検知処理によって検知された該原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記給送部によって該原稿を前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送する第2給送処理と、を実行する、
ことを特徴とする原稿読取装置。 - 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記給送方向に交差する幅方向における幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部が第1の原稿を第1の給送速度で給送するように前記駆動源を制御し、かつ前記第1の原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記第1の原稿に後続する第2の原稿を、前記給送部が前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送するように前記駆動源を制御する、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
原稿が積載される積載部と、
前記積載部に積載された複数の原稿のうち最上位の原稿から1枚ずつ給送方向に給送する給送部と、
前記給送部によって給送された原稿を読み取る読取部と、
前記給送方向において前記給送部の上流に配置され、前記給送部によって給送された原稿の前記給送方向に交差する幅方向における幅を検知する検知部と、
前記給送部を駆動する駆動源と、
前記幅が小さい原稿ほど上側に配置されるように前記積載部に積載されたサイズの異なる複数の原稿を、前記給送部によって給送すると共に前記読取部によって読み取るモードを実行可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、前記モードにおいて、前記給送部によって原稿を第1の給送速度で給送する第1給送処理と、前記検知部によって該原稿の前記幅を検知する検知処理と、前記検知処理によって検知された該原稿の前記幅が所定の幅より大きい場合に、前記給送部によって該原稿を前記第1の給送速度よりも速い第2の給送速度で給送する第2給送処理と、を実行する、
ことを特徴とする画像形成装置。
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JP2022081097A JP2023169775A (ja) | 2022-05-17 | 2022-05-17 | 原稿読取装置及び画像形成装置 |
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