JP2023158493A - 色補正装置、画像形成装置、色補正装置の制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像を記録媒体に形成する場合に、色補正の処理効率を高める。【解決手段】色補正装置は、記録媒体上に形成された第1色による第1画像の第1色情報と、記録媒体上に形成された第1色の上に重ねられた第2色による第2画像の第2色情報と、を取得する取得手段と、第1色情報および第2色情報に基づいて、第1色情報を第1目標値へ補正する際の影響を受けて変動する第2色の色情報を推定し、第2色の補正値を求める補正手段と、を有する(S102~S104)。【選択図】図7
Description
本開示は、色補正装置、画像形成装置、色補正装置の制御方法、およびプログラムに関し、より特定的には、色の補正に関する。
従来、画像形成装置は、第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像を記録媒体に形成する場合がある。この場合、第1画像は、第2画像の下地画像となる。
特許第6424672号公報(特許文献1)には、下地画像の上に試験画像を形成した場合、下地画像の濃度のむらが試験画像の濃度の測定結果に影響を与えることが記載されている。
特許文献1に記載の色補正装置では、下層色が補正された後に、上層色が補正されている。このため、従来、色補正の効率が悪く、色補正に時間を要するという問題があった。
本開示は、上記の問題点を考慮してなされたものである。本開示のある局面における目的は、第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像を記録媒体に形成する場合に、色補正の処理効率を高めることである。
一実施形態の色補正装置は、記録媒体上に形成された第1色による第1画像の第1色情報と、記録媒体上に形成された第1色の上に重ねられた第2色による第2画像の第2色情報と、を取得する取得手段と、第1色情報および第2色情報に基づいて、第1色情報を第1目標値へ補正する際の影響を受けて変動する第2色の色情報を推定し、第2色の補正値を求める補正手段と、を有する。
一態様において、補正手段は、第1色情報と第1色の第1目標値との差分と、第2色情報とに基づいて、第2色の推定値を算出する。
一態様において、補正手段は、第1色情報と第1色の第1目標値との差分に基づいて、第1色を補正し、第2色の推定値と第2色の第2目標値との差分に基づいて、第2色を補正する。
一態様において、色補正装置は、第1目標値および第2目標値を格納する第1記憶手段をさらに備える。
一態様において、補正手段は、第2色の階調に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出する。
一態様において、補正手段は、第2色を形成するトナー色に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出する。
一態様において、補正手段は、記録媒体の種類に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出する。
一態様において、色補正装置は、第2色の推定値を算出するときに用いられる影響係数を格納する第2記憶手段をさらに備え、補正手段は、影響係数を用いて第2色の推定値を算出する。
一態様において、補正手段は、影響係数を算出することが可能である。
一態様において、影響係数は、第1色情報の変化量の変化に対して、第2色情報が変化する割合である。
一態様において、影響係数は、第1色情報の変化量の変化に対して、第2色情報が変化する割合である。
一態様において、補正手段は、作像パラメータを変更することにより、第2色を補正する。
一態様において、作像パラメータは、現像バイアスパラメータを含む。
一態様において、作像パラメータは、露光量パラメータを含む。
一態様において、作像パラメータは、露光量パラメータを含む。
一態様において、補正手段は、LAB表色系の値で第1色情報および第2色情報を特定する。
一態様において、第1色は無彩色であり、第2色は有彩色である。
他の実施形態において、画像形成装置は、色補正装置を備える。
他の実施形態において、画像形成装置は、色補正装置を備える。
他の実施形態において、色補正装置の制御方法は、記録媒体上に形成された第1色による第1画像の第1色情報と、記録媒体上に形成された第1色の上に重ねられた第2色による第2画像の第2色情報と、を取得するステップと、第1色情報および第2色情報に基づいて、第1色情報を第1目標値へ補正する際の影響を受けて変動する第2色の色情報を推定し、第2色の補正値を求めるステップと、を含む。
他の実施形態において、プログラムは、色補正装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
上記の各実施形態によれば、第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像を記録媒体に形成する場合に、色補正の処理効率を高めることが可能である。
以下、実施形態について図面を参照して詳しく説明する。以下に説明する構成要素、種類、組み合わせ、形状、および構成要素の相対的な配置は、特定的な記載がない限り、それに限定する主旨ではない。たとえば、以下では、カラープリンターである画像形成装置100を例に挙げて説明するが、本開示の画像形成装置100は、カラープリンターに限定されない。たとえば、画像形成装置100は、モノクロプリンターであってもよい。また、画像形成装置100は、モノクロプリンター、カラープリンターおよびFAXを含む複合機(MFP:Multi-Functional Peripheral)であってもよい。なお、以下の説明において、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない場合がある。
[画像形成装置の全体構成]
図1は、画像形成装置100の全体構成の一例を概念的に示す断面図である。図2は、図1の画像形成装置100の制御部20の構成を示すブロック図である。
図1は、画像形成装置100の全体構成の一例を概念的に示す断面図である。図2は、図1の画像形成装置100の制御部20の構成を示すブロック図である。
図1および図2を参照して、画像形成装置100は、画像形成部10と、カラーセンサー19と、制御部20と、操作パネル28と、露光量調整部29と、帯電バイアス印加部30と、現像バイアス印加部31と、一次転写バイアス印加部32とを含む。以下、これらの構成要素について説明する。
画像形成部10は、電子写真方式を用いて、4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーを用いた画像をシートS上に形成する。ここで、図1に示す矢印の方向がシートSの搬送方向(副走査方向)であり、この搬送方向に垂直な方向(すなわち、紙面に垂直な方向)が主走査方向である。シートSは、たとえば、記録媒体の一例であり、紙、透明フィルムなどにより構成される。
図1に示すように、画像形成部10は、帯電ローラー11Y,11M,11C,11K,11Wと、感光体12Y,12M,12C,12K,12Wと、露光器13Y,13M,13C,13K,13Wと、現像ローラー14Y,14M,14C,14K,14Wと、一次転写ローラー15Y,15M,15C,15K,15Wと、中間転写ベルト16と、二次転写ローラー17と、定着器18とを備える。
画像形成部10において、参照番号の後に“K”が付されている構成要素は、ブラックのトナー画像の生成に関係する。参照番号の後に“Y”が付されている構成要素は、イエローのトナー画像の生成に関係する。参照番号の後に“M”が付されている構成要素は、マゼンタのトナー画像の生成に関係する。参照番号の後に“C”が付されている構成要素は、シアンのトナー画像の生成に関係する。参照番号の後に“W”が付されている構成要素は、ホワイトのトナー画像の生成に関係する。
以下では、帯電ローラー11Y,11M,11C,11K,11Wを総称して帯電ローラー11ともいう。感光体12Y,12M,12C,12K,12Wを総称して感光体12ともいう。露光器13Y,13M,13C,13K,13Wを総称して露光器13ともいう。現像ローラー14Y,14M,14C,14K,14Wを総称して現像ローラー14ともいう。一次転写ローラー15Y,15M,15C,15K,15Wを総称して一次転写ローラー15ともいう。
感光体12は、帯電ローラー11により、それぞれ一様に帯電される。その後、露光器13から、入力画像データに応じて光ビームが照射されることにより、感光体12の各表面に、画像データに応じた静電潜像が形成される。光ビームは、主走査方向に走査される。
現像ローラー14は、感光体12に対向して設けられている。現像ローラー14は、表面上に付着したトナーを感光体12に付着させ、静電潜像に応じたトナー画像を感光体12上に現像する。より具体的には、感光体12に形成された各静電潜像は、現像ローラー14により、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ホワイト(W)の各色トナーの供給を受けて現像される。
現像されたトナー画像は、一次転写ローラー15により、中間転写ベルト16上に順次転写される。このとき、一次転写ローラー15には一次転写バイアス電圧が印加される。これによって、感光体12上のトナー像は、中間転写ベルト16に転写される。中間転写ベルト16は、トナー画像を担持する像担持体として機能する。シートSは、二次転写ローラー17に搬送され、中間転写ベルト16に転写されたトナー画像が二次転写ローラー17でシートSに一括して転写される。その後、トナー画像は、定着器18によりシートSに定着される。
検出器としてのカラーセンサー19は、シートSに定着された画像の色を検出する。
上記では、水平タンデム型の二次転写方式の場合の画像形成部10の構成例について説明した。しかし、感光体、帯電器、露光器、現像器、転写部、定着部などの各種要素の構成および配置は、図1の場合に限定されず、他の構成および配置であってもよい。たとえば、画像形成部10は、直接転写方式であってもよい。
上記では、水平タンデム型の二次転写方式の場合の画像形成部10の構成例について説明した。しかし、感光体、帯電器、露光器、現像器、転写部、定着部などの各種要素の構成および配置は、図1の場合に限定されず、他の構成および配置であってもよい。たとえば、画像形成部10は、直接転写方式であってもよい。
図2に示す操作パネル28は、ユーザーが各種の設定値を入力するためのユーザーインターフェースである。たとえば、操作パネル28は、複数の入力キーとタッチパネルとを含む。操作パネル28は、影響係数ボタン281を含む。影響係数ボタン281を操作することにより、色補正に使用する影響係数が算出される。影響係数ボタン281の機能をタッチパネルに設けてもよい。タッチパネルは、液晶パネルまたは有機EL(Electro-Luminescence)パネルのような表示装置とタッチパッドのような位置入力装置とを組み合わせた電子部品である。制御部20は、入力キーの入力またはタッチパネルのタッチ入力により、ユーザーまたはサービスマンからの指示を受け取る。また、制御部20は、タッチパネル上にユーザーへのメッセージを表示する。
露光量調整部29は、制御部20からの指令に従って、露光器13のビーム光量を調整する。帯電バイアス印加部30は、制御部20からの指令に従って、帯電ローラー11に指定された電圧値の帯電バイアスを印加する。現像バイアス印加部31は、制御部20からの指令に従って、現像ローラー14に指定された電圧値の現像バイアスを印加する。一次転写バイアス印加部32は、制御部20からの指令に従って、一次転写ローラー15に指定された電圧値の一次転写バイアスを印加する。
[制御部の構成例]
図2に示すように、制御部20は、基本的な構成要素として、CPU(Central Processing Unit)21、通信インターフェース(I/F)部22、ROM(Read Only Memory)23、およびRAM(Random Access Memory)24を含む。制御部20は、色補正装置の一例である。
図2に示すように、制御部20は、基本的な構成要素として、CPU(Central Processing Unit)21、通信インターフェース(I/F)部22、ROM(Read Only Memory)23、およびRAM(Random Access Memory)24を含む。制御部20は、色補正装置の一例である。
CPU21は、ROM23に格納されたプログラムを読み出し、プログラムに含まれる命令を実行する。ROM23は、操作パネル28、露光量調整部29、帯電バイアス印加部30、現像バイアス印加部31、および一次転写バイアス印加部32などを制御するためのプログラムを格納する。さらに、ROM23は、後述する各種のフローチャートに示される処理を実行するためのプログラムなどを格納する。RAM24は、プログラム実行時のCPU21のワークメモリとして用いられる。通信I/F部22は、LAN(Local Area Network)カード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
制御部20は、影響係数算出部25、画像データ記憶部26、影響係数記憶部33、目標値記憶部35、トナー付着量調整部36、画像形成条件決定部37、および画像形成条件記憶部38を含む。
上記の追加の構成要素のうち、各記憶部26,33,35,38は、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリによって実現される。ROM23が、上記の各記憶部を実現するための書き換え可能な不揮発性メモリとして構成されていてもよい。その他の構成要素36,37は、CPUおよびメモリを含むマイクロコンピューターによって実現されてもよいし、FPGA(Field Programmable Gate Array)によって実現されてもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの専用の回路によって実現されてもよい。これらの機能をマイクロコンピューターによって実現する場合には、前述のCPU21によってプログラムを実行することによって実現してもよい。
影響係数算出部25は、影響係数ボタン281の操作に応じて、影響係数を算出し、算出結果を影響係数記憶部33に格納する。影響係数記憶部33には、予め設計者によって算出された影響係数を格納しておいてもよい。この場合、影響係数ボタン281を設けなくてもよい。あるいは、影響係数ボタン281を操作することにより、予め設計者によって影響係数記憶部33に格納された影響係数が更新されるようにしてもよい。
画像データ記憶部26は、色補正用のパッチ画像データを画像形成条件とともに記憶する。
影響係数記憶部33は、色補正に用いる影響係数テーブルを記憶する。目標値記憶部35は、記録媒体に形成するパッチ画像などの画像の色の目標値を記憶する。トナー付着量調整部36は、目標値に対応する目標トナー付着量が得られるように、画像形成条件決定部37を通じてトナー付着量を調整する。
[色補正の原理]
図3は、本実施の形態に関わる色補正の原理を説明するための図である。図3に示されるグラフの3つの座標軸は、CIE Lab色空間におけるL*、a*、およびb*の各々に対応している。図3を用いて、第1色の第1画像71の一部に、第2色の第2画像72が重なる多層画像70をシートSに形成する場合の色補正について説明する。第1画像71は、第2画像72に対する下地を構成する下地画像である。したがって、第1画像71の第1色は下地色であり、第2画像72の第2色は上層色である。
図3は、本実施の形態に関わる色補正の原理を説明するための図である。図3に示されるグラフの3つの座標軸は、CIE Lab色空間におけるL*、a*、およびb*の各々に対応している。図3を用いて、第1色の第1画像71の一部に、第2色の第2画像72が重なる多層画像70をシートSに形成する場合の色補正について説明する。第1画像71は、第2画像72に対する下地を構成する下地画像である。したがって、第1画像71の第1色は下地色であり、第2画像72の第2色は上層色である。
ここでは、第1色(下地色)として白を、第2色(上層色)としてマゼンタを、それぞれ例に挙げて、第1色および第2色を補正する原理について説明する。補正対象である第1色および第2色は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、ホワイトのいずれのトナー色であってもよく、それらのトナー色を適宜、組み合わせて生成される色であってもよい。
図3において、TWは、第1画像(下地画像)71の白(W)の目標値を示す。TW’は、第1画像71の白(W)の現在値を示す。
図3において、TMは、第2画像72のマゼンタ(M)の目標値を示す。TM’は、第2画像72のマゼンタ(M)の現在値を示す。
現在値TW’と目標値TWとの間には差分が存在する。現在値TW’を目標値TWに一致させるためには、この差分に相当する変化量で現在値TW’を補正する必要がある。その差分に相当する補正量で現在値TW’を補正した場合、下地である第1画像71の色合いが変化する。ところが、第2画像72のマゼンタ(M)の現在値TM’が、第1画像71の色合いの変化の影響を受けて変動する。このため、単純に、現在値TW’と目標値TWとの間の差分と、現在値TM’と目標値TMとの間の差分とを独立して補正するのみでは、マゼンタ(M)の色を適切に補正することができない。
このため、従来の画像形成装置では、第1画像71の白(W)の色を測定した後、測定結果に応じて第1画像71の白(W)の色を補正する工程と、その後に第2画像72のマゼンタ(M)の色を測定した後、測定結果に応じてマゼンタ(M)の色を補正する工程とを実行していた。その結果、従来の画像形成装置は、色補正の手順が煩雑で、効率的に補正をすることができないという問題があった。
そこで、本実施の形態に係る画像形成装置100では、現在値TW’を補正した場合の影響を受けて、マゼンタ(M)が現在値TM’から変動する値を推定し、推定値EMと目標値TMとの差分(推定値と目標値との差分)に相当する補正量で推定値EMを補正する。
本実施の形態によれば、現在値TW’および現在値TM’を測定した後、それらの測定結果を用いて、現在値TW’,TM’を目標値TW,TMに補正する処理を直ちに実行できる。本実施の形態によれば、第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像を記録媒体に形成する場合に、下層の第1色と上層の第2色を併せて補正することができる。このため、色補正の処理効率を高めることができる。また、本実施の形態によれば、生産性向上と色安定性とを両立することが可能である。
従来、透明メディアへの印刷時には、印字部での光の透過防止や発色性向上を目的として、白引き印刷が行われている。白色トナーや白色インクを下層とし、その上層に黒やカラートナーを載せることによって、白引き印刷が行われる。
白引き印刷によって形成された白色の下地の上の色の濃度や色合いは下層の白色度によって影響を受けるため、事前に下地の白色度を補正してから上層の色の補正が行うことで、色の安定性を確保している。下層の白の補正後に上層の色を補正する場合、補正時間が長くなってしまい、生産性を低下させてしまう。
しかし、本実施の形態の補正手法を採用すれば、下層の白の補正の影響を受けて変動する上層のカラー色が推定され、その推定結果をもとにして上層の色が補正される。したがって、本実施の形態によれば、下層色と上層色とを同時に補正することができる。その結果、補正による待ち時間を削減することができ、生産性向上と色安定性とを両立することが可能となる。
[色補正に用いるパッチ画像]
図4は、色補正のためにシートS上に形成されたパッチ画像(調整用画像)60の一例を示す図である。
図4は、色補正のためにシートS上に形成されたパッチ画像(調整用画像)60の一例を示す図である。
図4に示すように、本実施の形態では、シートSの主走査方向Aの両端部に複数のパッチ画像60が繰り返し形成される。シートSの中央には、印刷目的とされる目的画像50が繰り返し形成される。パッチ画像60は、カラーセンサー19によって検出される。
シートSには、パッチ画像60として、パッチ画像60Wと、パッチ画像60Y1と、パッチ画像60Y2と、パッチ画像60M1と、パッチ画像60M2と、パッチ画像60C1と、パッチ画像60C2と、パッチ画像60K1と、パッチ画像60K2とが搬送方向Bに沿って繰り返し形成される。以下、パッチ画像60W,60Y1,60Y2,60M1,60M2,60C1,60C2,60K1,60K2を含むすべての種類のパッチ画像を、パッチ画像60と総称する。
パッチ画像60Wは、白100%の画像であり、ホワイト(W)のトナーによって生成される。
その他のパッチ画像60Y1,60Y2,60M1,60M2,60C1,60C2,60K1,60K2は、すべて、ホワイト(W)のトナーで生成された白100%の色味の下地画像の上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)の規定の階調の色を重ねることによって、生成されている。
具体的には、パッチ画像60Y1は、白100%の色味の下地画像の上に、イエロー100%の画像を重ねることにより生成されている。パッチ画像60Y2は、白100%の色味の下地画像の上に、イエロー50%の画像を重ねることにより生成されている。パッチ画像60Y1,Y2の下地の色味は、パッチ画像60Wと同じである。換言すると、パッチ画像60Wの色は、パッチ画像60Y1,Y2のイエローの下地色と同じである。
パッチ画像60M1は、白100%の色味の下地画像の上に、マゼンタ100%の画像を重ねることにより生成されている。パッチ画像60M2は、白100%の色味の下地画像の上に、マゼンタ50%の画像を重ねることにより生成されている。パッチ画像60M1,M2の下地の色味は、パッチ画像60Wと同じである。換言すると、パッチ画像60Wの色は、パッチ画像60M1,M2のマゼンタの下地色と同じである。
パッチ画像60C1は、白100%の色味の下地画像の上に、シアン100%の画像を重ねることにより生成されている。パッチ画像60C2は、白100%の色味の下地画像の上に、シアン50%の画像を重ねることにより生成されている。パッチ画像60C1,C2の下地の色味は、パッチ画像60Wと同じである。換言すると、パッチ画像60Wの色は、パッチ画像60C1,C2のシアンの下地色と同じである。
パッチ画像60K1は、白100%の色味の下地画像の上に、ブラック100%(階調)の色の画像を重ねることによって、生成されている。パッチ画像60K2は、白100%の色味の下地画像の上に、ブラック50%の画像を重ねることにより生成されている。パッチ画像60K1,K2の下地の色味は、パッチ画像60Wと同じである。換言すると、パッチ画像60Wの色は、パッチ画像60K1,K2のブラックの下地色と同じである。
パッチ画像60Y1,60Y2,60M1,60M2,60C1,60C2,60K1,60K2は、本開示における多層画像の一例である。パッチ画像60Y1,60Y2,60M1,60M2,60C1,60C2,60K1,60K2は、いずれも、第1色(白100%)の第1画像(下地画像)の一部に、下地の色と異なる第2色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の第2画像が重なることにより形成されている。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、およびホワイトのうち、イエロー、マゼンタ、およびシアンは有彩色であり、ブラックおよびホワイトは無彩色である。
パッチ画像60が形成されたシートSが搬送方向Bに搬送されることにより、カラーセンサー19は、パッチ画像60Wの白と、その白を下地色とするパッチ画像60Y1,60Y2,60M1,60M2,60C1,60C2,60K1,60K2の色とを検出する。画像形成装置100は、カラーセンサー19によって検出されたパッチ画像60を利用して、パッチ画像60に含まれる色が目標の色に近づくように色味を補正することを繰り返す。目的画像50も第1画像の上に第2画像が重なることで形成されている。パッチ画像60に含まれる色が目標の色に近づくように補正されることにより、目的画像50の色味も徐々に適正値に補正される。
ここでは、第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像の例として、パッチ画像60Y1,60Y2,60M1,60M2,60C1,60C2,60K1,60K2を採り上げた。この場合、第1色は白であり、第2色は、イエロー(100%または50%)、マゼンタ(100%または50%)、シアン(100%または50%)、およびブラック(100%または50%)のいずれかである。しかし、多層画像は、これらのパッチ画像60Y1,60Y2,60M1,60M2,60C1,60C2,60K1,60K2に限定されない。
たとえば、第1色として、どのような種類の有彩色または無彩色を採用してもよい。この場合、第2色は、第1色とは異なるいずれかの色を採用すればよい。また、第1画像の上に重なる第2画像の一部は、第1画像の端にまで延在していてもよい。
制御部20は、色を検出するセンサーの種類および補正の内容に応じて、所望の色および階調値のパッチ画像を、所望の位置およびタイミングで作成してもよい。シートS上の色を検出して補正量を算出する場合、制御部20は、ユーザーが使用しない紙の端部領域にパッチ画像を形成してもよい。また、制御部20は、パッチ画像を含む補正用ページとしてユーザーの出力物とは別に1ページの印刷を行い、その補正用ページを他のトレイに排出してもよい。
階調補正をする場合、または3D-LUTを修正するための補正をする場合、パッチ画像60の色/階調値は、Y,M,C,K,R,G,B,Pbkの各階調値パターンとなる。各色の現像電圧などの最高濃度部のみを補正する場合、パッチ画像60は、Y,M,C,K単色で階調100%部のみのパターンにより構成してもよい。補正用のパッチ画像60と消費用パターンとを形成可能な領域は、ユーザー画像が形成される領域外にある。このため、トナー劣化を抑制するためのトナー消費を行う場合には、画質を維持するためのトナー消費パターンの頻度が優先され、補正用のパッチ画像60の作成頻度が制限されるなどの制約が生じる。なお、トナー消費以外の別の補正などにパッチ画像60が用いられる場合もある。
[色補正処理の手順]
図5および図6は、色補正処理の手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、図4に示したパッチ画像60を用いて、制御部20が色補正処理を実行する手順を説明する。
図5および図6は、色補正処理の手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、図4に示したパッチ画像60を用いて、制御部20が色補正処理を実行する手順を説明する。
色補正処理においては、第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像を対象として、第1色および第2色が効率的に補正される。図5および図6に示されるように、色補正処理は、第1色および第2色の目標値を設定する処理(ステップS1~ステップS9)と、設定した目標値を用いて第1色および第2色を補正する処理(ステップS21~ステップS26)とを含む。
はじめに、図5を参照して、第1色および第2色の目標値を設定する処理を説明する。下層画像(第1画像)の第1色と、上層画像(第2画像)の第2色との組み合せは、様々に設定することが可能である。ここでは、たとえば、図4に示した複数種類のパッチ画像60における第1色および第2色の組み合せを想定する。
まず、制御部20は、第1色および第2色の目標値に関する作像パラメータを決定する(ステップS1)。次に、制御部20は、決定した作像パラメータに従って、図4に示されるように、パッチ画像60を連続してシートSに印刷する(ステップS2)。これにより、第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像を記録媒体に形成するステップが実行される。
次に、制御部20は、カラーセンサー19を用いて、各種のパッチ画像60の下地画像(第1画像)の第1色および上層画像(第2画像)の第2色の色を検出する(ステップS3)。たとえば、パッチ画像60Y1の場合、第1色として、白100%の色が検出され、第2色として、イエロー100%の色が検出される。同様に、パッチ画像60M2の場合、第1色として、白100%の色が検出され、第2色として、マゼンタ50%の色が検出される。なお、パッチ画像60Wからは、下地色である白100%の色が検出される。制御部20は、パッチ画像60の種類別にカラーセンサー19から第1色および第2色を取得する。
次に、制御部20は、色度座標(色値座標)の値を変換する処理(RGB→XYZ→Lab)を実行し、パッチ画像の色(第1色および第2色)のLab値(L*,a*,b*)を算出する(ステップS4)。このように、制御部20は、色座標のLab表色系の値で第1色および第2色の値を特定する。
次に、制御部20は、パッチ画像60の種類別に第1色および第2色の色値(Lab値)を目標値記憶部35(図2参照)に格納する(ステップS5)。
制御部20は、ここで格納された第1色および第2色の色値を目標値として採用してもよい。しかし、本実施の形態に関わる制御部20は、複数回の算出結果の平均値を用いて目標値を設定する。そこで、制御部20は、ステップS4の算出処理を規定数実行したか否かを判定する(ステップS6)。規定数は、たとえば、3である。ただし、規定数は2以上のいずれの数であってもよい。
制御部20は、ステップS4の算出処理を規定数実行していない場合、ステップS2に戻り、パッチ画像60を印刷する処理以降の処理を繰り返す。制御部20は、ステップS4の算出処理を規定数実行している場合、規定数のLab値の平均値をパッチ画像60の種類別に算出する(ステップS7)。これにより、パッチ画像60の種類別に、第1色の色値の平均値と第2色の色値の平均値とが算出される。
次に、制御部20は、パッチ画像60の種類別に算出された第1色の色値の平均値と第2色の色値の平均値とを目標値(第1色の目標値、第2色の目標値)として設定する(ステップS8)。次に、制御部20は、第1色の目標値および第2色の目標値をパッチ画像60の種類別に目標値記憶部35に格納する(ステップS9)。
ステップS9により、第1色の目標値および第2色の目標値を設定する処理が終了する。次に、制御部20は、通常の印刷処理を実行する(ステップS10)。これにより、たとえば、図4に示される目的画像50がシートSに印刷される。このとき、シートSにはパッチ画像60は印刷されない。目的画像50は、第1色および第2色を含む多層画像である。たとえば、目的画像50は、白引き印刷層により構成される1画像と、白引き印刷層の上に構成される第2画像とにより構成されていてもよい。
次に、制御部20は、補正条件が成立したか否かを判定する(ステップS11)。たとえば、制御部20は、通常の印刷処理(ステップS10)における印刷枚数が規定数(たとえば、10枚)に達した場合に、補正条件が成立したと判定してもよい。制御部20は、通常の印刷処理(ステップS10)における印刷時間が規定時間に達した場合に、補正条件が成立したと判定してもよい。
制御部20は、補正条件が成立するまで、通常の印刷処理を繰り返し実行する。制御部20は、補正条件が成立したと判定したとき、設定した目標値を用いて多層画像の第1色および第2色を補正する処理を実行する。
次に、設定した目標値を用いて多層画像の第1色および第2色を補正する処理を説明する。図6を参照して、制御部20は、ステップS21~ステップS23において、ステップS2~S4と同様の流れで、パッチ画像60を印刷する処理と、パッチ画像60の第1色および第2色を検出する処理と、第1色のLab値(第1色の第1色値)および第2色のLab値(第2色の第2色値)を算出する処理とを実行する。ステップS21により、第1色の第1画像の一部に、第2色の第2画像が重なる多層画像を記録媒体に形成するステップが実行される。
次に、制御部20は、ステップS23において算出された第1色のLab値および第2色のLab値を適正な値に補正する。このために、制御部20は、補正算出処理(ステップS24)を実行し、補正量を算出する。補正算出処理の一例については、図7を用いて、後に詳細に説明する。その後、算出された補正量を作像パラメータに反映させる(ステップS25)。補正量を反映させる作像パラメータは、たとえば、第1色または第2色の現像バイアス値(Vdc)および露光量(露光器13のビーム光量)などのいずれであってもよい。これにより、作像パラメータが適正値に補正される。このように、制御部20は、作像パラメータを変更することにより、第1色および第2色を補正する。
次に、制御部20は、終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS26)。制御部20は、たとえば、ステップS25の処理を規定回数実施済みであると判定した場合に、終了条件が成立したと判断する。規定回数は、1以上の回数である。制御部20は、ユーザーによる規定回数の入力操作を受け付けてもよい。
終了条件が成立していない場合、ステップS21に戻り、ステップS21以降の処理が繰り返される。これにより、パッチ画像60がシートSに繰り返し印刷されるとともに、第1色および第2色を補正する処理が繰り返される。
制御部20は、終了条件が成立したと判定した場合、本フローチャートに基づく処理を終了する。なお、制御部は、終了条件が成立したと判定した場合、ステップS10の通常の印刷処理へ移行してもよい。
[補正量算出処理の手順]
図7は、補正量算出処理の一例を示すサブルーチンである。制御部20は、本サブルーチンを図6のステップS24において実行する。ここでは、第1色および第2色の多数の組み合せのうち、第1色が白100%であり、第2色がマゼンタ(M)100%である場合を例として、補正量算出処理を説明する。換言すると、ここでは、第1色が無彩色であり、第2色が有彩色である場合を例として、補正量算出処理を説明する。
図7は、補正量算出処理の一例を示すサブルーチンである。制御部20は、本サブルーチンを図6のステップS24において実行する。ここでは、第1色および第2色の多数の組み合せのうち、第1色が白100%であり、第2色がマゼンタ(M)100%である場合を例として、補正量算出処理を説明する。換言すると、ここでは、第1色が無彩色であり、第2色が有彩色である場合を例として、補正量算出処理を説明する。
はじめに、制御部20は、第1色である白(W)の変化量(差分)△Wを算出する(ステップS101)。変化量△Wは、「△W=現在値TW’-目標値TW」によって算出される。
次に、制御部20は、白(W)の現在値TW’を目標値TWに補正した場合に、補正の影響を受けて変動するマゼンタ(M)の値EMを推定する(ステップS102)。ここで、制御部20は、マゼンタ(M)の現在値TM’と、白(W)の変化量△Wと、影響係数テーブル値とを用いて、図7に示される算出式により推定値EM=(L*,a*,b*)を算出する。
すなわち、「L*値」は、「L*値=TM’(L*)-変化量△W×影響係数テーブル値L*」により算出される。「a*値」は、「a*値=TM’(a*)-変化量△W×影響係数テーブル値a*」により算出される。「b*値」は、「b*値=TM’(b*)-変化量△W×影響係数テーブル値b*」により算出される。
このように、制御部20は、カラーセンサー19で検出された第1色(白)の現在値TW’(第1色の第1色値)と第1色(白)の目標値TWとの差分△Wと、カラーセンサー19で検出された第2色(マゼンタ)の現在値TM’(第2色の第2色値)とに基づいて、第2色(マゼンタ)の推定値EMを算出する。
記録媒体、測色背景、および白付着量などによって絶対値が変わるため、地肌(または白部)と目標値の差からの相対的な変化率を求めることで、各色の現像性変動を特定している。白(W)を補正するための変化量△Wは、白(W)の画像を下地とするマゼンタ(M)のLab値に影響を与える。このため、本実施の形態では、変化量△Wが与える影響量をTW’から除去することで、推定値EMを算出する。
ここで、図8を用いて、影響係数テーブル値を説明する。図8は、影響係数記憶部に格納された影響係数テーブルを示す図である。画像形成装置100の影響係数記憶部33には、影響係数テーブルが格納されている。影響係数テーブルには、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)に対応する(L*,a*,b*)の影響係数テーブル値が含まれている。特に、図8に示される影響係数テーブルでは、第2色(Y,M,C,K)の階調別に影響係数テーブル値が規定されている。第2色の階調によって下地色である第1色に与える影響が異なる。このため、本実施の形態では、階調別に係数を異ならせることで補正のズレを軽減している。
なお、シートの種類(紙種)によって影響係数は異なるため、シートの種類(紙種)別に影響係数テーブル値を異ならせることが望ましい。この場合、図8に示されるように、シートの種類毎の影響係数テーブルを影響係数記憶部33に格納することが望ましい。これにより、制御部20は、記録媒体(シート)の種類に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出することが可能となる。
制御部20は、影響係数テーブルを用いて第2色(マゼンタ)の推定値EMを算出する。
以下、「影響係数テーブル値」を「影響係数」とも称する場合がある。
図7のステップS102において、制御部20は、影響係数記憶部33に格納された影響係数テーブルを参照して、適切な影響係数を取得する。たとえば、第2色がマゼンタ(M)100%である場合、制御部20は、(L*,a*,b*)の影響係数として、(0.27,1.36,0.31)を影響係数テーブルから取得する。
図7のステップS102において、制御部20は、影響係数記憶部33に格納された影響係数テーブルを参照して、適切な影響係数を取得する。たとえば、第2色がマゼンタ(M)100%である場合、制御部20は、(L*,a*,b*)の影響係数として、(0.27,1.36,0.31)を影響係数テーブルから取得する。
仮に、第2色がマゼンタ(M)50%であった場合、制御部20は、(L*,a*,b*)の影響係数として、(0.83,0.22,0.18)を影響係数テーブルから取得する。このように、制御部20は、第2色の階調に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出する。
仮に、第2色がイエロー(Y)100%であった場合、制御部20は、(L*,a*,b*)の影響係数として、(0.39,0.18,1.78)を影響係数テーブルから取得する。このように、制御部20は、第2色を形成するトナー色に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出する。
さらに、制御部20は、シートの種類(たとえば、紙質など)に応じて、参照する影響係数テーブルをテーブルA,B,C…のうちから選択する。テーブルA,B,Cには、シートの種類(紙質)に応じて異なる影響係数値が階調別およびトナー色別に規定されている。したがって、制御部20は、記録媒体の種類に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値EMを算出する。シートの種類には、たとえば、透明フィルム、紙などが含まれる。
制御部20は、ステップS102において、推定値EMを算出した後、マゼンタ(M)の変化量(差分)△Mを算出する(ステップS103)。ここで、マゼンタ(M)の変化量△Mは、「変化量△M=推定値EM-目標値TM」により算出される。
次に、制御部20は、算出した変化量△Wおよび△Mを補正量とすることを決定し(ステップS104)、図6のステップS24に戻る。その結果、図6のステップS25においては、補正量△Wおよび△Mが作像パラメータに反映される。つまり、制御部20は、カラーセンサー19で検出された第1色(白)の現在値TW’と第1色(白)の目標値TWとの差分△Wに基づいて、第1色(白)を補正し、第2色(マゼンタ)の推定値EMと第2色(マゼンタ)の目標値TMとの差分△Mに基づいて、第2色(マゼンタ)を補正する。
以上に説明した補正量算出処理が実行されることにより、白(W)の現在値TW’を補正した場合の影響を受けて、マゼンタ(M)が現在値TM’から変動する値が推定され、推定値EMと目標値TMとの差分に相当する変化量△Mで推定値EMが補正される。つまり、制御部20は、第1色(白)の補正の影響を受けて変動する第2色(マゼンタ)の値を推定し、第2色の推定値EMとカラーセンサー19で検出された第2色(マゼンタ)の現在値TM’とに基づいて、第2色(マゼンタ)を補正する。
本実施の形態によれば、現在値TW’および現在値TM’の色値を検出した後、それらの検出結果を用いて、現在値TW’,TM’を目標値TW,TMに補正する処理を直ちに実行できる。
なお、ここでは、第1色および第2色の多数の組み合せのうち、第1色が白100%であり、第2色がマゼンタ(M)100%である場合を例として、補正量算出処理を説明した。しかし、図7に示される補正量算出処理は、第1色および第2色の他の組み合せにも適用可能であることはいうまでもない。
[影響係数の算出方法]
図9は、影響係数を算出するために取得されるデータを説明するための図である。影響係数は、「下地色の値の変化量」の変化に対して上層色の色値が変化する割合を算出することにより、導かれる。たとえば、下地色として白を採用し、上層色として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のいずれかを採用する場合を考える。
図9は、影響係数を算出するために取得されるデータを説明するための図である。影響係数は、「下地色の値の変化量」の変化に対して上層色の色値が変化する割合を算出することにより、導かれる。たとえば、下地色として白を採用し、上層色として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のいずれかを採用する場合を考える。
この場合、白の色値の変化量に対してイエロー(Y)の色値が変化する割合を算出することにより、下地色として白を採用し、上層色としてイエロー(Y)を採用したときの、イエロー(Y)の影響係数が導出される。同様の算出手法をマゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)にそれぞれ適用することにより、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のそれぞれの影響係数が導出される。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)の影響係数を導出するために、下地色である白のL*の付着量(ホワイトトナーの付着量)を異ならせときの、上層色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K))のLab値を取得する必要がある。そこで、図9に示されるように、上層色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K))のトナーの付着量を変更することなく、下地色の付着量を複数段階に変更し、各段階での上層色のLab値(L*,a*,b*)をカラーセンサー19などを用いて測定する。
図10は、影響係数を算出する方法を説明するためのグラフの概念図である。各グラフは、4つの上層色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K))のいずれかに対応する。下地色の付着量(L*)を変化させることにより、上層色の色値(図10では彩度C*で示す)が変化する。様々に変化させた下地色の付着量(L*)のうち、いずれかを基準の測定値として、「下地色の値の変化量」の変化に対して上層色の色値が変化する割合を特定する。
図9の表には、白のL*の付着量を量1~量4の4段階に異ならせて、上層色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K))のLab値を取得する例が示されている。表には、Lab値の取得例として、シアン(C)のb*値が示されている。
図9の表において、「白L*変化量」は、白のL*の付着量(ホワイトトナーの付着量)である量1~量4のいずれかを基準として算出される。表では、量3を基準(下地色の基準の付着量)としたときの「白L*変化量」が示されている。「量1」の行に対応する「白L*変化量」は、「量1-量3」により算出される。「量2」の行に対応する「白L*変化量」は、「量1-量2」により算出される。「量4」の行に対応する「白L*変化量」は、「量1-量4」により算出される。
図9の表によれば、「白L*変化量=7.4」に対するシアン(C)のb*値は、-41であり、「白L*変化量=5.2」に対するシアン(C)のb*値は、-40であり、「白L*変化量=0」に対するシアン(C)のb*値は、-37であり、「白L*変化量=-5.5」に対するシアン(C)のb*値は、-31である。
「白L*変化量」を座標系の横軸に展開し、「シアン(C)のb*値」を座標系の縦軸に展開する場合、図9の表に示される(白L*変化量,シアンのb*値)を、(7.4,-41)、(5.2,-40)、(0,37)、(-5.5,-31)のように表すことができる。これらの値に基づいて作成されるグラフを図11に示す。
図11は、下地色の値の変化量と上層色のLab値との関係を示すグラフの一例である。特に、図11では、図9の表に示される「白L*変化量」とシアン(C)のLab値(b*)との関係が示されている。(白L*変化量,シアンのb*値)を図11に示される座標にプロットした後、プロットした値同士の関係を示す一次直線を描くことにより、図11に示されるグラフが作成される。グラフの傾きである「y/x」を算出することにより、下地色を白としたときのシアン(C)のLab値(b*)の影響係数を導出することができる。
同様の手順により、「白L*変化量」とシアン(C)のLab値(L*)との関係をグラフ化することができる。そのグラフからは、下地色を白としたときのシアン(C)のLab値(L*)の影響係数を導出することができる。
同様の手順により、「白L*変化量」とシアン(C)のLab値(a*)との関係をグラフ化することができる。そのグラフからは、下地色を白としたときのシアン(C)のLab値(a*)の影響係数を導出することができる。
図9および図11では、上層色の一例としてシアン(C)を示し、影響係数を算出する手順を説明した。しかし、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)などの他の色を上層色とする場合にも、同様の手順でそれぞれの色のLab値(L*,a*,b*)に対応する影響係数を導出することができる。また、白以外の他の下地色に同様の手順を適用することにより、下地色別に影響係数を算出することも可能である。
図12は、影響係数を算出する手順を説明するためのフローチャートである。ここでは、影響係数ボタン281の操作に基づいて、制御部20が影響係数を算出する手順を説明する。なお、ここでは、たとえば、下地色が白であり、上層色がイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のいずれかである場合を例とする。
はじめに、制御部20は、影響係数ボタン281の操作が検出されたか否かを判定する(ステップS201)。制御部20は、影響係数ボタン281の操作が検出されない場合、本フローチャートに基づく処理を終了する。制御部20は、影響係数ボタン281の操作が検出された場合、上層色のトナー色をシアン(C)に設定する(ステップS202)。
次に、制御部20は、上層色のトナーの付着量を変更することなく、下地色の付着量を複数段階に変更し、各段階での上層色のLab値(L*,a*,b*)を測定する(ステップS203)。たとえば、制御部20は、図4に示されるパッチ画像60のうち、シアン(C)に対応するパッチ画像60を利用して、ステップS203の処理を進める。より具体的には、下地色のトナーの付着量を異ならせて生成した複数のシアン(C)のパッチ画像60を印刷し、カラーセンサー19によって、パッチ画像60の下地色および上層色の色値を測定する。
次に、制御部20は、上層色の測定結果を下地色の付着量別に記憶エリアに保存する(ステップS204)。記憶エリアとして、たとえば、影響係数記憶部33の一部のエリアを用いてもよい。これにより、たとえば、図9に示される表のシアン(C)の色値が記憶エリアに保存される。
次に、制御部20は、下地色の所定の付着量を基準としたときの、下地色の値の変化量を、付着量の段階別に算出する(ステップS205)。これにより、たとえば、図9に示される表の「白L*変化量」が算出される。制御部20は、算出結果を影響係数記憶部33の一部のエリアに保存してもよい。
次に、制御部20は、下地色の値の変化量を横軸とし、上層色のLab値(L*)を縦軸としたときに描くことのできる一次直線(近似線)から、一次直線の傾きを算出する(ステップS206)。ステップS206において、制御部20は、一次直線を実際に描く処理を実行する訳ではない。制御部20は、図9の表の(白L*変化量,シアンのL*)の各値から、一次直線の傾きを算出する。
次に、制御部20は、算出した一次直線の傾きを下地色に対する上層色のL*の影響係数として影響係数記憶部33に保存する(ステップS207)。たとえば、ステップS202においてシアン(C)が設定されている場合、影響係数記憶部33には、シアン(C)のL*の影響係数が保存される。
以下、ステップS208,ステップS209においても同様の手順により上層色のa*の影響係数が影響係数記憶部33に保存され、ステップS210,ステップS211においても同様の手順により上層色のb*の影響係数が影響係数記憶部33に保存される。以下、それぞれのステップを説明する。
制御部20は、下地色の値の変化量を横軸とし、上層色のLab値(a*)を縦軸としたときに描くことのできる一次直線(近似線)から、一次直線の傾きを算出する(ステップS208)。次に、制御部20は、算出した一次直線の傾きを下地色に対する上層色のa*の影響係数として影響係数記憶部33に保存する(ステップS209)。
次に、制御部20は、下地色の値の変化量を横軸とし、上層色のLab値(b*)を縦軸としたときに描くことのできる一次直線(近似線)から、一次直線の傾きを算出する(ステップS210)。これにより、たとえば、図11に示される「y/x」が算出される。次に、制御部20は、算出した一次直線の傾きを下地色に対する上層色のb*の影響係数として影響係数記憶部33に保存する(ステップS211)。
次に、制御部20は、上層色として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のすべてを設定済みであるか否かを判定する(ステップS211)。換言すると、制御部20は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のすべての影響係数を算出済みであるか否かを判定する。
制御部20は、上層色として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のすべてを設定済みでない場合、上層色のトナー色を、未だ設定していない色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のいずれか)に変更する(ステップS213)。その後、制御部20は、ステップS203に戻り、新たに設定した上層色に基づいて、ステップS203~ステップS212の処理を繰り返す。
制御部20は、上層色として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、およびブラック(K)のすべてを設定済みであると判定した場合(ステップS212にてYES)、本フローチャートに基づくすべての処理を終える。
[変形例等]
次に、変形例を説明する。シートSに連続して印字する場合(連続プリント)において、ユーザーは、開始前のテストプリントやプリント開始初期の色を、印刷見本などと比較して色調整したり色変動を把握したりする。このため、プリント中の色補正においても、それらと同じタイミングでのパッチ画像の色を目標値とすることが望ましい。具体的には、目標値を、事前に行う色調整と同じ目標値とするか、プリント開始初期のパッチ画像の色を目標値としてもよい。
次に、変形例を説明する。シートSに連続して印字する場合(連続プリント)において、ユーザーは、開始前のテストプリントやプリント開始初期の色を、印刷見本などと比較して色調整したり色変動を把握したりする。このため、プリント中の色補正においても、それらと同じタイミングでのパッチ画像の色を目標値とすることが望ましい。具体的には、目標値を、事前に行う色調整と同じ目標値とするか、プリント開始初期のパッチ画像の色を目標値としてもよい。
本実施の形態では、予め設定した目標値と、目標値を設定した後のプリント中に順次作成するパッチ画像の色とを測定し、両者の色の比較から補正量を算出する。補正方法としては、たとえば、濃度値が目標値よりも10%増加した場合には、現像電位を10%下げることが考えられる。あるいは、階調カーブを目標値に合わせるようにγカーブや3D-LUTを修正するなど、各種の補正方法を用いて補正を行うことが考えられる。
本実施の形態では、第1色(下地色)の例として白を挙げ、第2色(上層色)の例としてY,M,C,Kを挙げた。しかし、本開示の適用範囲は、これに限られるものではない。たとえば、2種類以上のトナー色によって生成される多次色により、第1色または第2色を構成してもよい。また、本開示に適用可能な記録媒体は、紙に限られない。有色透明または無色透明のフィルムなどを記録媒体として採用してもよい。また、記録媒体は、連続紙であってもよく、ロール紙であってもよい。
本実施の形態では、多層画像として、記録媒体の端部に形成したパッチ画像60を例に挙げ、パッチ画像60から第1色および第2色を検出した。しかし、図4に示される目的画像50が多層画像で構成される場合、目的画像50から第1色および第2色を検出してもよい。
本実施の形態では、影響係数テーブルに規定される色の種類として、Y,M,C,Kに対して、2種類の階調(100%および階調50%)を組み合わせた例を説明した。しかし、影響係数テーブルに規定される色の種類は、これに限定されるものではない。他のトナー色をさらに採用してもよく、また、各トナー色に3つ以上の種類の階調を組み合わせてもよい。
図4に示されるように、パッチ画像60は、白のパッチ画像60Wを除くと、下地色(白)の上に上層色が重ねられることにより構成されている。下地色(白)の上に上層色が重ねられることにより構成されたパッチ画像60から、下地色と上層色との双方を検出するために、カラーセンサー19の検出位置を主走査方向Aに繰り返し移動させてもよい。これによって、カラーセンサー19は、1つのパッチ画像60から下地色と上層色との双方を検出することが可能となる。パッチ画像60の上層色の位置に配置した第1センサーと、パッチ画像60の下地色位置に配置した第2センサーとの2つのカラーセンサー19で、1つのパッチ画像60から下地色と上層色との双方を検出してもよい。本実施の形態において、制御部20は、色補正装置の一例である。制御部20に接続したコンピュータによって、図5~図12を用いて説明した制御部20の各種の処理が実行されるように構成してもよい。この場合、コンピュータは、実行した処理結果を制御部20に送信し、制御部20は、処理結果に従って色補正等を実行する。このように構成した場合、コンピュータは、色補正装置の他の一例となる。
[プログラム]
上記に述べた処理を制御部20に実行させるためのプログラムは、制御部20のROM23に格納される。このようなプログラムは、少なくとも上記のフローチャートに従うプログラムを含む。プログラムは、制御部20に付属するフレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。プログラムは、CPUなどの1つ以上のプロセッサにより、またはプロセッサとASIC,FPGAなどの回路との組み合わせにより実行され得る。
上記に述べた処理を制御部20に実行させるためのプログラムは、制御部20のROM23に格納される。このようなプログラムは、少なくとも上記のフローチャートに従うプログラムを含む。プログラムは、制御部20に付属するフレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。プログラムは、CPUなどの1つ以上のプロセッサにより、またはプロセッサとASIC,FPGAなどの回路との組み合わせにより実行され得る。
なお、プログラムは、コンピュータのOS(Operating System)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して、プロセッサに処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本実施の形態のプログラムに含まれ得る。
また、本実施の形態にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して、プロセッサに処理を実行させる。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本実施の形態にかかるプログラムに含まれ得る。
[態様]
以下、本開示の態様を列挙する。
以下、本開示の態様を列挙する。
(第1項)第1項に記載の色補正装置(20)は、記録媒体上に形成された第1色による第1画像の第1色情報と、記録媒体上に形成された第1色の上に重ねられた第2色による第2画像の第2色情報と、を取得する取得手段(ステップS22)と、第1色情報および第2色情報に基づいて、第1色情報を第1目標値へ補正する際の影響を受けて変動する第2色の色情報を推定し、第2色の補正値を求める補正手段(ステップS24,(ステップS25)と、を有する。
(第2項)第1項に記載の色補正装置において、補正手段は、第1色情報と第1色の第1目標値との差分と、第2色情報とに基づいて、第2色の推定値を算出する(ステップS102)。
(第3項)第1項または第2項に記載の色補正装置において、補正手段は、第1色情報と第1色の第1目標値との差分に基づいて、第1色を補正し、第2色の推定値と第2色の第2目標値との差分に基づいて、第2色を補正する(ステップS25、ステップS101、ステップS103)。
(第4項)第3項に記載の色補正装置において、第1目標値および第2目標値を格納する第1記憶手段(35)をさらに備える。
(第5項)第1項~第3項のいずれか1項に記載の色補正装置において、補正手段は、第2色の階調に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出する(図8)。
(第6項)第1項~第4項のいずれか1項に記載の色補正装置において、補正手段は、第2色を形成するトナー色に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出する(図8)。
(第7項)第1項~第5項のいずれか1項に記載の色補正装置において、補正手段は、記録媒体の種類に応じて異なるパターンにより、第2色の推定値を算出する(図8)。
(第8項)第1項~第6項のいずれか1項に記載の色補正装置において、第2色の推定値を算出するときに用いられる影響係数を格納する第2記憶手段(33)をさらに備え、補正手段は、影響係数を用いて第2色の推定値を算出する(ステップS102)。
(第9項)第8項に記載の色補正装置において、補正手段は、影響係数を算出することが可能である(図12)。
(第10項)第8項または第9項に記載の色補正装置において、影響係数は、第1色情報の変化量の変化に対して、第2色情報が変化する割合である(図11)。
(第11項)第1項~第10項のいずれか1項に記載の色補正装置において、補正手段は、作像パラメータを変更することにより、第2色を補正する(ステップS25)。
(第12項)第11項に記載の色補正装置において、作像パラメータは、現像バイアスパラメータを含む(ステップS25)。
(第13項)第11項または第12項に記載の色補正装置において、作像パラメータは、露光量パラメータを含む(ステップS25)。
(第14項)第1項~第13項のいずれか1項に記載の色補正装置において、補正手段は、Lab表色系の値で第1色情報および第2色情報を特定する(ステップS23)。
(第15項)第1項~第14項のいずれか1項に記載の色補正装置第1色は無彩色であり、第2色は有彩色である(図7)。
(第16項)画像形成装置(100)は、第1項~第15項のいずれか1項に記載の色補正装置(20)を備える。
(第17項)第17項に記載の色補正装置(20)の制御方法は、記録媒体上に形成された第1色による第1画像の第1色情報と、記録媒体上に形成された第1色の上に重ねられた第2色による第2画像の第2色情報と、を取得するステップと、第1色情報および第2色情報に基づいて、第1色情報を第1目標値へ補正する際の影響を受けて変動する第2色の色情報を推定し、第2色の補正値を求めるステップと、を含む。
(第18項)プログラムは、第17項に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この出願の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 画像形成部、11 帯電ローラー、12 感光体、13 露光器、14 現像ローラー、15 一次転写ローラー、16 中間転写ベルト、17 二次転写ローラー、18 定着器、19 カラーセンサー、20 制御部、21 CPU、22 通信I/F部、23 ROM、24 RAM、25 影響係数算出部、26 画像データ記憶部、27 基準データ記憶部、28 操作パネル、29 露光量調整部、30 帯電バイアス印加部、31 現像バイアス印加部、32 一次転写バイアス印加部、33 影響係数記憶部、35 目標値記憶部、36 トナー付着量調整部、37 画像形成条件決定部、38 画像形成条件記憶部、50 目的画像、60,60W,60M,60M1,60M2,60Y1,60Y2 パッチ画像、71 第1画像、72 第2画像、100 画像形成装置、281 影響係数ボタン、A 主走査方向、B 搬送方向、S シートS。
Claims (18)
- 色補正装置であって、
記録媒体上に形成された第1色による第1画像の第1色情報と、記録媒体上に形成された前記第1色の上に重ねられた第2色による第2画像の第2色情報と、を取得する取得手段と、
前記第1色情報および前記第2色情報に基づいて、前記第1色情報を第1目標値へ補正する際の影響を受けて変動する前記第2色の色情報を推定し、前記第2色の補正値を求める補正手段と、を有する色補正装置。 - 前記補正手段は、前記第1色情報と前記第1色の前記第1目標値との差分と、前記第2色情報とに基づいて、前記第2色の推定値を算出する、請求項1に記載の色補正装置。
- 前記補正手段は、前記第1色情報と前記第1色の前記第1目標値との差分に基づいて、前記第1色を補正し、前記第2色の推定値と前記第2色の第2目標値との差分に基づいて、前記第2色を補正する、請求項1または請求項2に記載の色補正装置。
- 前記第1目標値および前記第2目標値を格納する第1記憶手段をさらに備える、請求項3に記載の色補正装置。
- 前記補正手段は、前記第2色の階調に応じて異なるパターンにより、前記第2色の推定値を算出する、請求項1または請求項2に記載の色補正装置。
- 前記補正手段は、前記第2色を形成するトナー色に応じて異なるパターンにより、前記第2色の推定値を算出する、請求項1または請求項2に記載の色補正装置。
- 前記補正手段は、前記記録媒体の種類に応じて異なるパターンにより、前記第2色の推定値を算出する、請求項1または請求項2に記載の色補正装置。
- 前記第2色の推定値を算出するときに用いられる影響係数を格納する第2記憶手段をさらに備え、
前記補正手段は、前記影響係数を用いて前記第2色の推定値を算出する、請求項1または請求項2に記載の色補正装置。 - 前記補正手段は、前記影響係数を算出することが可能である、請求項8に記載の色補正装置。
- 前記影響係数は、前記第1色情報の変化量の変化に対して、前記第2色情報が変化する割合である、請求項9に記載の色補正装置。
- 前記補正手段は、作像パラメータを変更することにより、前記第2色を補正する、請求項1または請求項2に記載の色補正装置。
- 前記作像パラメータは、現像バイアスパラメータを含む、請求項11に記載の色補正装置。
- 前記作像パラメータは、露光量パラメータを含む、請求項11に記載の色補正装置。
- 前記補正手段は、LAB表色系の値で前記第1色情報および前記第2色情報を特定する、請求項1または請求項2に記載の色補正装置。
- 前記第1色は無彩色であり、前記第2色は有彩色である、請求項1または請求項2に記載の色補正装置。
- 請求項1に記載の色補正装置を備える画像形成装置。
- 色補正装置の制御方法であって、
記録媒体上に形成された第1色による第1画像の第1色情報と、記録媒体上に形成された前記第1色の上に重ねられた第2色による第2画像の第2色情報と、を取得するステップと、
前記第1色情報および前記第2色情報に基づいて、前記第1色情報を第1目標値へ補正する際の影響を受けて変動する前記第2色の色情報を推定し、前記第2色の補正値を求めるステップと、を含む色補正装置の制御方法。 - 請求項17に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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