JP2023156857A - 樹脂成形体及びその一体成形方法 - Google Patents

樹脂成形体及びその一体成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023156857A
JP2023156857A JP2022066478A JP2022066478A JP2023156857A JP 2023156857 A JP2023156857 A JP 2023156857A JP 2022066478 A JP2022066478 A JP 2022066478A JP 2022066478 A JP2022066478 A JP 2022066478A JP 2023156857 A JP2023156857 A JP 2023156857A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
bent pipe
container
resin
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022066478A
Other languages
English (en)
Inventor
大賀 齋藤
Taiga Saito
勇介 吉田
Yusuke Yoshida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2022066478A priority Critical patent/JP2023156857A/ja
Publication of JP2023156857A publication Critical patent/JP2023156857A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、軽量で高強度な樹脂成形体及び該樹脂成形体を低コストで製造する方法を提供することを目的とする。【解決手段】容器部2と、容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部3とを有し、容器部は、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を含み、容器部及び前記屈曲パイプ部が一体成形されていることを特徴とする、樹脂成形体1。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成形体及びその一体成形方法に関する。
近年、各種自動車部品、航空機部品、鉄道部品、住宅建材部品、ロボット部品等に使用される中空状の部品及び構造物においては、軽量化、省スペース化等の観点から、屈曲したパイプ部を含む中空樹脂成形品に対するニーズが高まっている。
屈曲したパイプ部を含む中空樹脂成形品を形成する技術としては、射出成形により曲管を形成するRFM(RP TOPLA Floating Core Molding:曲管射出成形)技術が知られている。RFM技術は、金型の屈曲パイプ部用キャビティに球型や砲弾型のフローティングコアを挿入しておき、キャビティに樹脂が充填されると、加圧ガスや加圧液体によりフローティングコアをキャビティ内で移動させてキャビティの中心部に充填された樹脂を押し出し、屈曲パイプ部を形成するものである。
例えば、特許文献1及び2には、このRFM技術を利用して、平板部容器部と中空の屈曲パイプ部とを一体に射出成形することにより製造された中空樹脂成形体が開示されている。
また、屈曲したパイプ部を含む中空樹脂成形品を形成する他の技術として、圧縮性流体をキャビティ内に加圧注入してキャビティの中心部に充填された樹脂を押し出し、屈曲パイプ部を形成する射出成形技術も知られている(特許文献3参照)。RFM技術ではフローティングコアが球や砲弾型であるため、断面形状が円形のパイプの成形に限られるのに対し、この技術によれば、円形に限らない異形断面のパイプも成形することが可能である。
国際公開第2010/023826号 特許第5771485号公報 特許第6454146号公報
しかしながら、上記従来技術で製造された中空樹脂成形体は、機械強度の点で更なる改良の余地があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、軽量で高強度な樹脂成形体及び該樹脂成形体を低コストで製造する方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、下記に示すとおりである。
[1]
容器部と、前記容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有し、
前記容器部は、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を含み、
前記容器部及び前記屈曲パイプ部が一体成形されている
ことを特徴とする、樹脂成形体。
[2]
前記屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有し、
前記屈曲パイプ部は前記容器部の内壁面に、前記ノズル部は前記容器部の外壁面にそれぞれ接続されており、
前記容器部、前記屈曲パイプ部及び前記ノズル部が一体成形されている、[1]に記載の樹脂成形体。
[3]
前記外壁面に肉厚部が形成されており、
前記ノズル部は、前記肉厚部に接続されている、[2]に記載の樹脂成形体。
[4]
前記肉厚部は、他部材と接合されるフランジ部である、[3]に記載の樹脂成形体。
[5]
前記連続繊維強化樹脂が難燃剤をさらに含む、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[6]
前記屈曲パイプ部及び前記ノズル部が、不連続強化繊維を含む不連続繊維強化樹脂を含む、[2]~[5]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[7]
前記屈曲パイプ部が、熱伝導率が30W/mK以下である部分と熱伝導率が30W/mK超である部分と含む、[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂成形体。
[8]
プレス成形法とフローティングコアを用いた射出成形法とを用いて、容器部と、前記容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有する樹脂成形体を一体成形する一体成形方法であり、
前記容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、前記屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、
連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、
前記屈曲パイプ部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、前記屈曲パイプ部用キャビティ部で前記フローティングコアを加圧移動させて、前記屈曲パイプ部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う
ことを特徴とする、一体成形方法。
[9]
前記樹脂成形体が、前記屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有し、前記屈曲パイプ部は前記容器部の内壁面に、前記ノズル部は前記容器部の外壁面にそれぞれ接続されている樹脂成形体であり、

前記容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、前記屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部と、前記ノズル部を形成するためのノズル部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、
連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、
前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部で前記フローティングコアを加圧移動させて、前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う、[8]に記載の一体成形方法。
[10]
前記樹脂成形体が、前記外壁面に肉厚部が形成されており、前記ノズル部が前記肉厚部に接続されている樹脂成形体であり、
前記成形用型が、前記容器部用キャビティ部から突出して前記肉厚部に凹部を形成する凹部形成用突部をさらに有し、
前記射出成形が、前記凹部形成用突部に溶融樹脂を充填することをさらに含む、[9]に記載の一体成形方法。
[11]
前記凹部形成用突部は、先端面が凹曲面状に形成されている、[10]に記載の一体成形方法。
[12]
プレス成形法と圧縮性流体を用いた射出成形法とを用いて、容器部と、前記容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有する樹脂成形体を一体成形する一体成形方法であり、
前記容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、前記屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、
連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、
前記屈曲パイプ部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、次いで前記圧縮性流体を加圧注入して、前記屈曲パイプ部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う
ことを特徴とする、一体成形方法。
[13]
前記樹脂成形体が、前記屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有し、前記屈曲パイプ部は前記容器部の内壁面に、前記ノズル部は前記容器部の外壁面にそれぞれ接続されている樹脂成形体であり、
前記容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、前記屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部と、前記ノズル部を形成するためのノズル部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、
連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、
前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、次いで前記圧縮性流体を加圧注入して、前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う、[12]に記載の一体成形方法。
[14]
前記樹脂成形体が、前記屈曲パイプ部の一部が金属である樹脂成形体であり、
前記プレス成形が、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置し、前記金属を前記屈曲パイプ部用キャビティ部内の所定箇所に設置して、型締めすることを含む、[8]~[13]のいずれかに記載の一体成形方法。
本発明によれば、軽量で高強度な樹脂成形体及び該樹脂成形体を低コストで製造する方法を提供することができる。
実施形態の樹脂成形体の一例を示す概略斜視図である。 図1に示す樹脂成形体の概略平面図である。 図1に示す樹脂成形体の概略底面図である。 図2に示すIV線方向から見た樹脂成形体の概略側面図である。 図2に示すV線方向から見た樹脂成形体の概略側面図である。 図2に示すVI-VI線における樹脂成形体の概略断面図である。 図2に示すVII-VII線における樹脂成形体の一部概略断面図である。 樹脂を充填する前の成形用型の状態を示す断面図である。 樹脂を充填した成形用型の状態を示す断面図である。 屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部でフローティングコアを移動させた状態を示した概略図である。 突部形成用突部が形成されている成形用型を用いた場合の、フローティングコア28がフランジ部7を通過するときの状態を示した概略図である。 突部形成用突部が形成されていない成形用型を用いた場合の、フローティングコア28がフランジ部7を通過するときの状態を示した概略図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。
<樹脂成形体>
本実施形態の樹脂成形体は、容器部と、容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有し、容器部及び屈曲パイプ部が一体成形されている。
本実施形態の樹脂成形体は、一体成形されているため、強度に優れる。
本実施形態の樹脂成形体は、屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有していてもよく、屈曲パイプ部は容器部の内壁面に、ノズル部は容器部の外壁面に接続されていてもよい。
また、上記ノズル部を有する場合、本実施形態の樹脂成形体は、外壁面に肉厚部が形成されており、ノズル部が該肉厚部に接続されているものとしてもよい。ノズル部は、外壁面から突出しているため、容器部に対する屈曲強度が低くなりがちであるが、このようにノズル部を肉厚部に接続させることで、容器部に対する屈曲強度を高くすることができる。
また、本実施形態の樹脂成形体は、肉厚部が、他部材と接合されるフランジ部であるものとしてもよい。このように、他部材と接合されるフランジ部にノズル部を接続させることで、別途、容器部に肉厚部を形成する必要がなくなるため、製造コストを削減することができる。
以下、本実施形態の樹脂成形体について、容器部、中空の屈曲パイプ部、及び中空のノズル部を有する樹脂成形体を例に挙げ、図1~図7を参照して詳細に説明する。
図1、図2、及び図3は、それぞれ、本実施形態の樹脂成形体の一例の概略斜視図、概略平面図、及び概略底面図である。また、図4、図5は、それぞれ、図2に示すIV線方向、V線方向から見た樹脂成形体の概略側面図である。図6は、図2に示すVI-VI線における樹脂成形体の概略断面図である。図7は、図2に示すVII-VII線における樹脂成形体の一部概略断面図である。
図1~図6に示すように、本実施形態の樹脂成形体1は、容器部2と、容器部2の内壁面に接続された中空の屈曲パイプ部3と、容器部2の外壁に接続されて屈曲パイプ部3に連通された中空のノズル部4とを備えている。この樹脂成形体1は、後述する一体成形方法により、容器部2、屈曲パイプ部3及びノズル部4が一体成形されている。
容器部2は、上方が開口した容器の例である。具体的には、容器部2は、矩形の平板状に形成された底部5と、底部5の周縁から上方に立ち上がる平板状の側部6とを備えている。そして、底部5には、屈曲パイプ部3の胴部3aが一体的に接続されており、側部6の内壁面6aには、屈曲パイプ部3の一対の端部3bが一体的に接続されており、側部6の外壁面6bには、2本のノズル部4が一体的に接続されている。
なお、側部6の内壁面6aは、容器部2の内側に向けられた側部6の面であり、側部6の外壁面6bは、容器部2の外側に向けられた側部6の面である。
この底部5及び側部6は、全体的に均一な肉厚に形成されていることが好ましい。この例では、側部6の上端面は、底部5と平行な平面状に形成されている。また、この側部6には、側部6の上端面に沿って外壁面6bから容器部2の外側に向かって突出するフランジ部7が形成されている。フランジ部7は、側部6の上端部の肉厚を厚くすることにより、容器部2の剛性を高めるとともに、他部材と接合する接合面となる部位である。このため、フランジ部7は、外壁面6bに形成されて側部6の肉厚よりも厚くなる肉厚部となる。
このフランジ部7には、他部材との接合に用いるボルト(図示せず)を挿入するためのボルト穴8が形成されたボルト挿入部9と、接合される他部材との間のシールを行うパッキン(図示せず)が嵌め込まれるパッキン溝10と、が形成されていてもよい。
この例において、ボルト挿入部9は、フランジ部7をさらに容器部2の外側に延ばした部位であり、所定の間隔で複数個形成されている。
この例において、パッキン溝10は、フランジ部7の上端面から下方(底部5方向)に窪んだ溝であり、フランジ部7の全周に亘って形成されている。パッキン溝10は、側部6の内壁面6aからパッキン溝10に至るフランジ部7の厚みが底部5や側部6の厚みと略等しくなる位置及び幅に形成されている。また、パッキン溝10は、フランジ部7の容器部2の外側の面からパッキン溝10に至るフランジ部7の厚みが、底部5や側部6の厚みと略等しくなる位置及び幅に形成されている。なお、パッキン溝10の具体的な形状については後述する。
なお、容器部2には、容器部2の剛性を高めるために、側部6とフランジ部7とに接続される三角板状のリブ11が複数個形成されていてもよい。
屈曲パイプ部3は、上述したように、底部5に接続される胴部3aと、内壁面6aに接続される一対の端部3bとを備えている。この例では、屈曲パイプ部3は、肉厚が略均一で、複雑に屈曲したパイプ状(円管状)に形成されている。そして、一対の端部3bは、底部5に接続されている胴部3aから外壁面6bにフランジ部7が形成される位置までせり上がり、内壁面6aに接続されている。ところで、端部3bと底部5との間に隙間があると、成形の際に型を抜くことができない。そこで、底部5における端部3bの下方に配置される底部5の部分5aを盛り上げることで、端部3bと底部5との間の隙間を無くすとともに、端部3bの肉厚の均一化を図ることが好ましい。
ノズル部4は、外壁面6bに接続されており、外壁面6bから突出して容器部2の外側に向けて延びている。この例では、ノズル部4は、肉厚が略均一で、直線状に延びるパイプ状(円管状)に形成されており、その内径は、屈曲パイプ部3の内径と同一となっている。このノズル部4は、側部6を挟んで屈曲パイプ部3の端部3bと対向する位置に配置されて、屈曲パイプ部3に連通されている。このため、側部6及びフランジ部7には、ノズル部4と屈曲パイプ部3とを連通する連通孔12が形成されている。そして、ノズル部4は、その上部がフランジ部7に接続されている。このとき、ノズル部4とフランジ部7との接続面積を増加させる観点からは、図面に示すように、フランジ部7を部分的に下方(底部5方向)に延ばし、ノズル部4の上半分をフランジ部7に接続させることが好ましい。但し、ノズル部4は、少なくとも一部がフランジ部7に接続されていればよい。
また、ノズル部4には、外壁面6bと反対側に位置する先端部に、屈曲パイプ部3に液体やガスなどの流体を通過させるための供給パイプ(図示せず)又は排出パイプ(図示せず)を接続するための接続部4aが形成されていてもよい。なお、外壁面6bには、2本のノズル部4が接続されているため、一方のノズル部4の接続部4aには供給パイプが接続され、他方のノズル部4の接続部4aには排出パイプが接続される。
次に、図7を参照して、パッキン溝10の具体的な形状について説明する。図7に示すように、パッキン溝10は、パッキンが挿入されるパッキン溝部10aと、パッキン溝部10aよりもさらに深く窪んでノズル部4及びフランジ部7を所定の肉厚に調整する肉盗み部10bとを備えていることが好ましい。
パッキン溝部10aは、フランジ部7の上端面から下方に窪んでおり、その底面がフランジ部7の上端面と平行な平面状に形成されている。なお、パッキン溝部10aの底面は、ノズル部4に所定の肉厚を残す位置に設定されている。
肉盗み部10bは、パッキン溝部10aよりもさらに深く窪むことでフランジ部7に形成される凹部である。肉盗み部10bは、ノズル部4の周辺に形成されて、ノズル部4及びフランジ部7の肉厚を薄くして、ノズル部4の下部の肉厚と略同一に調整している。このため、ノズル部4は、肉盗み部10bが形成されることで、フランジ部7に接続されている上部の肉厚が、部分的に下部の肉厚と略同一になっている。
本実施形態の樹脂成形体1によれば、中空の屈曲パイプ部3の両端が側部6の内壁面6aに接続され、中空のノズル部4が側部6の外壁面6bに接続され、この屈曲パイプ部3とノズル部4とが連通されているため、屈曲パイプ部3に液体やガスなどの流体を通過させるための供給パイプ及び排出パイプをノズル部4に接続することで、ノズル部4から屈曲パイプ部3に流体を供給するとともに、屈曲パイプ部3に供給された流体をノズル部4から排出することができる。このとき、ノズル部4は側部6の外壁面6bに接続されてこの外壁面6bから突出しているため、従来のように容器部の外壁面に金具を挿入しなくても、供給パイプ及び排出パイプを樹脂成形体1に接続することができ、しかも、側部6の外壁面6bから離間した位置で供給パイプ及び排出パイプをノズル部4に接続することができる。このため、パッキンを介して樹脂成形体1と他部材とを圧着したとしても、供給パイプ及び排出パイプとノズル部4との接続に起因する側部6の変形が防止されるため、供給パイプ及び排出パイプを接続しても側部6の経時的な形状変化を抑えることができる。
以上、本実施形態の樹脂成形体について一例を挙げて説明したが、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の樹脂成形体では、容器部が、底部5及び側部6を有して上部が開口された容器であるものとしたが、容器部は如何なる形状のものであってもよい。
また、上述の樹脂成形体では、屈曲パイプ部3及びノズル部4が側部6に接続されるものとして説明したが、屈曲パイプ部3及びノズル部4は、容器部2の内壁面及び外壁面に接続されて互いに連通されていれば、容器部2の如何なる位置において接続されてもよい。
また、上述の樹脂成形体では、ノズル部4がフランジ部7に接続されるものとして説明したが、ノズル部4の強度が保持できれば、ノズル部4をフランジ部7に接続させなくてもよい。
また、上述の樹脂成形体では、ノズル部4が接続される肉厚部として、フランジ部7を採用するものとして説明したが、この肉厚部は、容器部に形成される部位であれば如何なる部位であってもよい。例えば、この肉厚部として、リブ11などを採用してもよい。
また、上述の樹脂成形体では、フランジ部7にパッキン溝部10aが形成されるものとしたが、フランジ部7には、パッキン溝部10aを形成することなく、肉盗み部10bのみを形成するものとしてもよい。この場合、後述するフローティングコア28がフランジ部7を通過する際に、フローティングコア28の周囲に加圧流体がフローティングコア28を回り込む隙間が生じないように、肉盗み部10bの幅などを設定することが好ましい。
以下、本実施形態の樹脂成形体の組成(構成材料)について、説明する。
本実施形態の樹脂成形体の容器部は、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を含み、連続繊維強化樹脂からなることが好ましい。容器部が連続繊維強化樹脂を含むため、本実施形態の樹脂成形体は強度に優れる。そのため、例えば、本実施形態の樹脂成形体を自動車のバッテリーカバーとして使用した場合、容器部を底部に配置することで、優れた耐チッピング性(石はねからのバッテリーの保護)を発揮することができる。
<<連続繊維強化樹脂>>
連続繊維強化樹脂は、連続強化繊維を含有させることにより強度を高めた樹脂である。
使用する連続強化繊維の種類、配合量、太さ、及び方向性等、並びに樹脂の種類及び配合量等を目的に応じて選択することにより、連続繊維強化樹脂の強度及び耐衝撃性等を調整することができる。
[連続強化繊維]
連続繊維強化樹脂に含まれる連続強化繊維は、通常の繊維強化複合材料として使用されるものを用いることができ、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、超高強力ポリエチレン繊維、ポリベンザゾール系繊維、液晶ポリエステル繊維、ポリケトン繊維、金属繊維、セラミックス繊維等が挙げられる。機械的特性、熱的特性、汎用性の観点から、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維が好ましく、経済性の面からは、ガラス繊維が好ましい。
上記連続強化繊維は、一種を単独で又は複数を組み合わせて用いることができる。
連続強化繊維としてガラス繊維を選択した場合、集束剤を用いてもよく、集束剤としては、シランカップリング剤、潤滑剤、及び結束剤を含むことが好ましい。
ガラス繊維及びガラス繊維に用いる集束剤の種類については、特に制限はなく、公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、特開2015-101794号公報に記載のものを用いることができる。
また、連続強化繊維として炭素繊維を選択した場合も同様に、集束剤を用いてもよく、集東剤としては、潤滑剤及び結束剤を含むことが好ましい。
炭素繊維及び炭素繊維に用いる集束剤の種類については、特に制限はなく公知のものを使用することができる。具体的には、例えば、特開2015-101794号公報に記載のものを用いることができる。
その他の連続強化繊維を用いる場合においても、連続強化繊維の特性に応じて、ガラス繊維、炭素繊維に用いることが可能な集束剤の種類、付与量を適宜選択して用いることができ、炭素繊維に用いる集束剤に準じた集束剤の種類、付与量とすることが好ましい。
上記連続強化繊維は、単糸又は撚糸であってもよいし、二種以上の強化繊維からなる複合糸であってもよい。
上記強化繊維の平均繊維長は、特に限定されず、所望される容器部の大きさ及び形状等に依存して種々の長さとすることができるが、容器部の最長辺の長さよりも長いことが好ましい。
上記強化繊維の単糸数は、取扱い性の観点から、30~15,000本であることが好ましい。
また、上記強化繊維の繊度は、取扱い性の観点から、100~50,000dtexであることが好ましい。
上記強化繊維の断面形状は、特に限定されず、円形、楕円形、異形(例えば、Y字状、X字状、I字状、R字状等)、及び中空状等のいずれであってもよい。
上記強化繊維の平均断面径は、長期特性の観点から、3~25μmであることが好ましい。
なお、強化繊維の平均断面径は、光学顕微鏡、デジタルマイクロスコープや走査型電子顕微鏡(SEM)等により測定することができる。
連続強化繊維の形態としては、特に限定されないが、例えば、織物、編物、一方向材、多軸織物等が挙げられる。これらは単層でも積層して用いてもよく、それぞれを組み合わせて使用してもよい。連続強化繊維の配向は、樹脂成形体(容器部)に必要とされる強度に応じて任意に選ぶことができ、例えば、0度のみの一軸配向、0度と90度の二軸配向、0度と±30度の三軸配向、0度と±45度と90度の四軸配向等が挙げられる。面内の物性の均一性の観点から複数軸が好ましく、取り扱い性の観点から二軸又は四軸がより好ましい。複数軸の場合、それぞれの軸に配向している繊維量が同一でもよいし、特定の方向の強度が必要な場合はその方向に配向する連続強化繊維の量を増やしてもよい。
連続繊維強化樹脂における連続強化繊維の含有量は、30~80量%であることが好ましく、35~75質量%であることがより好ましい。
[樹脂]
連続繊維強化樹脂に含まれる樹脂は、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよいが、熱可塑性樹脂であることがより好ましい。
(熱可塑性樹脂)
連続繊維強化樹脂に含まれる熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等のポリアミド系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリオキシメチレン等のポリアセタール系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のポリスチレン系樹脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂;アクリル系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリエーテルケトン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルスルフォン;ポリフェニレンサルファイド;熱可塑性ポリエーテルイミド;テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体等の熱可塑性フッ素系樹脂、及びこれらを変性させた変性熱可塑性樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂の中でも、結晶性樹脂が好ましく、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリエーテルイミド、及び熱可塑性フッ素系樹脂が好ましく、機械的物性、汎用性の観点から、ポリオレフィン系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びポリエステル系樹脂がより好ましく、熱的物性の観点を加えると、ポリアミド系樹脂及びポリエステル系樹脂がさらに好ましい。また、繰り返し荷重負荷に対する耐久性の観点から、ポリアミド系樹脂が特に好ましい。
上記熱可塑性樹脂は、一種を単独で又は複数を組み合わせて用いることができる。
--ポリアミド系樹脂--
ポリアミド系樹脂とは、主鎖に-CO-NH-(アミド)結合を有する高分子化合物を意味する。例えば、ラクタムの開環重合で得られるポリアミド、ω-アミノカルボン酸の自己縮合で得られるポリアミド、ジアミン及びジカルボン酸を縮合することで得られるポリアミド、並びにこれらの共重合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
その他の上記のラクタム、ジアミン(単量体)、ジカルボン酸(単量体)の詳細に関しては、適宜特開2015-101794号公報に記載のものを用いることができる。
ポリアミドの具体例としては、例えば、ポリアミド4(ポリα-ピロリドン)、ポリアミド6(ポリカプロアミド)、ポリアミド11(ポリウンデカンアミド)、ポリアミド12(ポリドデカンアミド)、ポリアミド46(ポリテトラメチレンアジパミド)、ポリアミド66(ポリヘキサメチレンアジパミド)、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド6T(ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、ポリアミド9T(ポリノナンメチレンテレフタルアミド)、及びポリアミド6I(ポリヘキサメチレンイソフタルアミド)、並びにこれらを構成成分として含む共重合ポリアミド等が挙げられる。
共重合ポリアミドとしては、例えば、ヘキサメチレンアジパミド及びヘキサメチレンテレフタルアミドの共重合物、ヘキサメチレンアジパミド及びヘキサメチレンイソフタルアミドの共重合物、並びにヘキサメチレンテレフタルアミド及び2-メチルペンタンジアミンテレフタルアミドの共重合物等が挙げられる。
ポリアミド系樹脂は、一種を単独で用いてもよく、二種以上の混合物として用いてもよい。
-ポリエステル系樹脂-
ポリエステル系樹脂とは、主鎖に-CO-O-(エステル)結合を有する高分子化合物を意味する。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ-1,4-シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレンジカルボキシレート等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、適宜特開2015-101794号公報に記載のものを用いることができる。
ポリエステル系樹脂は、一種を単独で用いてもよく、二種以上の混合物として用いてもよい。
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂としては、特に制限はなく、例えば、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、アニリン樹脂、その他工業的に供されている樹脂、及びこれらの樹脂の二種以上を混合して得られる樹脂等が挙げられる。
連続繊維強化樹脂の含有量は、容器部100質量%に対して、50~100質量%であることが好ましく、より好ましくは60~90質量%、さらに好ましくは70~80質量%である。
[添加剤]
容器部には、必要に応じて添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、例えば、難燃剤、老化防止剤、酸化防止剤、耐候剤、金属不活性剤、光安定剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、防菌・防黴剤、防臭剤、導電性付与剤、分散剤、軟化剤、可塑剤、架橋剤、共架橋剤、加硫剤、加硫助剤、発泡剤、発泡助剤、着色剤、制振剤、造核剤、中和剤、滑剤、ブロッキング防止剤、分散剤、流動性改良剤、離型剤、強化材、無機充填材等が挙げられる。
添加剤の含有量は、容器部100質量%に対して、20質量%以下であることが好ましい。
容器部は、樹脂成形体を自動車のバッテリーカバー等として用いる場合の難燃性、耐火性の観点から、難燃剤を含むことが好ましい。
難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、リン化合物としては、赤リン等の赤リン系難燃剤、トリフェニルホスフェート(TPP)、トリクレジルホスフェート(TCP)、トリキシレニルホスフェート(TXP)、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート(TBP)、トリオクチルホスフェート(TOP)、トリス(ブトキシエチル)ホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート(CDP)、キシレニルジフェニルホスフェート、ビス(ノニルフェニル)フェニルホスフェート(DNP)、クレジルビス(ジ2,6-キシレニル)ホスフェート等のリン酸エステル系難燃剤、ポリリン酸メラミン系難燃剤、トリフェニルフォスフォルアミド等のリン酸アミド系難燃剤、ポリリン酸アンモニウム(APP)、リン酸メラミン、リン酸グアニジン、ピロリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン等のリン酸塩系難燃剤;トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィンオキサイド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスフォニウムクロライド、テトラキス(ヒドロキシメチル)サルフェイト等のホスフィン系難燃剤;プロポキシホスファゼン、フェノキシホスファゼン、アミノホスファゼン、ポリ(フロロアルキルホスファゼン)、ジプロポキシホスファゼン等のリン化合物等のホスファゼン系難燃剤;ジエチルホスフィン酸アルミニウム等のホスフィン酸系難燃剤;塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、ドデカクロロペンタシクロオクタデカ-7,15-ジエン(オキシデンタルケミカル社製デクロランプラス25<登録商標>)、無水ヘット酸等の塩素系難燃剤;ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、デカブロモジフェニルオキサイド(DBDPO)、オクタブロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノールA(TBBA)、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン(BPBPE)、テトラブロモビスフェノールAエポキシ樹脂(TBBAエポキシ)、テトラブロモビスフェノールAカーボネート(TBBA-PC)、エチレン(ビステトラブロモフタル)イミド(EBTBPI)、エチレンビスペンタブロモジフェニル等の臭素系難燃剤;塩素、臭素等のハロゲン系難燃剤;アンチモン系難燃助剤等が挙げられる。
難燃剤は、連続繊維強化樹脂に含まれる樹脂に予め混合して用いることが好ましい。
<<連続繊維強化樹脂の製造方法>>
連続繊維強化樹脂は、例えば、フィルム状の熱可塑性樹脂とシート状(織物、編物、一方向配列シート、多軸織物等)の強化繊維との積層体を加熱・加圧処理する方法、繊維状の熱可塑性樹脂(樹脂繊維)と強化繊維とからなるシート(織物、編物、一方向配列シート、多軸織物等)を加熱・加圧処理する方法等により、製造することができる。樹脂繊維と強化繊維とからなるシートは、樹脂繊維と強化繊維との混繊糸、コーティング糸、又は含浸糸等を用いて作製してもよい。
上記の加熱・加圧処理としては、例えば、材料を金型に設置し、金型を加熱して金型温度を樹脂の融点以上又はガラス転移温度以上としたのち、型締め力1~100MPaで型締めして圧縮成形を行う。成形時間は、樹脂の融点又はガラス転移温度に達してから1~30分とし、金型を樹脂の融点又はガラス転移温度マイナス200℃~樹脂の融点又はガラス転移温度マイナス10℃まで冷却したのち開放して、連続繊維強化樹脂を得る。
本実施形態の樹脂成形体の屈曲パイプ部及びノズル部等は、それぞれ、樹脂を含む。該樹脂は、熱可塑性樹脂であっても熱硬化性樹脂であってもよいが、後述するフローティングコアや圧縮性流体による中空部の成形性という観点からは、熱可塑性樹脂であることがより好ましい。
屈曲パイプ部及びノズル部に含まれる樹脂は、それぞれ同種であっても、異種であってもよい。また、屈曲パイプ部及びノズル部に含まれる樹脂は、容器部に含まれる樹脂と同種であっても異種であってもよい。
[熱可塑性樹脂]
屈曲パイプ部及びノズル部等に含まれる熱可塑性樹脂の種類としては、上述の容器部に含まれる熱可塑性樹脂と同様のものが挙げられ、容器部に含まれる熱可塑性樹脂と同種であっても異種であってもよい。
熱可塑性樹脂は、一種を単独で又は複数を組み合わせて用いることができる。
[熱硬化性樹脂]
屈曲パイプ部及びノズル部等に含まれる熱硬化性樹脂としては、特に制限はなく、上述の容器部に含まれる熱硬化性樹脂と同様のものが挙げられ、容器部に含まれる熱可塑性樹脂と同種であっても異種であってもよい。
熱硬化性樹脂は、一種単独でも、複数の組み合わせであってもよい。
また、屈曲パイプ部及びノズル部等に含まれる樹脂は、不連続強化繊維を含む不連続繊維強化樹脂であってもよい。
不連続繊維強化樹脂は、不連続強化繊維を含有させることにより強度を高めた樹脂である。屈曲パイプ部及びノズル部等が不連続繊維強化樹脂を含むと、より強度に優れる成形体となる。
使用する不連続強化繊維の種類、配合量、太さ、及び方向性等、並びに樹脂の種類及び配合量等を目的に応じて選択することにより、不連続繊維強化樹脂の強度及び耐衝撃性等を調整することができる。
不連続繊維強化樹脂は、連続繊維強化樹脂とは異なり、溶融時に樹脂中の強化繊維も流動するため、成形体の成形時に金型の複雑な形状の細部まで流れ込むことができ、成形体の複雑な形状の部分を構成することができる。
[不連続強化繊維]
不連続繊維強化樹脂に含まれる不連続強化繊維は、樹脂中にランダムに分散されていてもよいし、ランダムに配向された不連続繊維を有するランダム配向材(不織布等)として構成されていてもよい。
不連続強化繊維は、短繊維、長繊維、ランダム繊維のいずれであってもよい。
不連続強化繊維の平均繊維長は、3mm未満であることが好ましく、より好ましくは0.01~2.5mm、さらに好ましくは0.05~2.0mm、さらにより好ましくは0.10~1.5mmである。不連続強化繊維の平均繊維長が3mm未満であると、射出成形時に不連続繊維強化樹脂の流動性が良好となり、金型の複雑な形状の細部へと樹脂だけでなく不連続強化繊維も流動するため、複雑な形状でありながら強度の高い樹脂成形体を製造することができる。
なお、不連続強化繊維の平均繊維長は、樹脂成形体を焼却したのちに残存する不連続強化繊維の長さの平均値である。
上記不連続強化繊維の種類としては、上述の連続強化繊維と同様のものが挙げられ、連続強化繊維と同じであっても異なっていてもよい。
上記不連続強化繊維は、一種を単独で又は複数を組み合わせて用いることができる。
不連続繊維強化樹脂における不連続強化繊維の含有量は、30~80質量%であることが好ましく、35~75質量%であることがより好ましい。
[添加剤]
屈曲パイプ部及びノズル部等は、添加剤を含有していてもよい。
添加剤としては、特に制限はなく、上述の容器部に含まれていてもよい添加剤と同様のものが挙げられる。
添加剤の含有量は、屈曲パイプ部100質量%に対して、10質量%以下であることが好ましい。
また、添加剤の含有量は、ノズル部100質量%に対して、10質量%以下であることが好ましい。
<<不連続繊維強化樹脂の製造方法>>
不連続繊維強化樹脂は、例えば、樹脂に強化繊維を混錬して分散させる方法等により、製造することができる。
また、屈曲パイプ部は、熱伝導率が異なる部分を有していてもよい。例えば、樹脂成形体が、屈曲パイプ部を冷却パイプとして使用する部品(例えば、バッテリーカバー等)である場合、冷却対象(例えば、セル等)に接する部分を熱伝導率の高い部分とし、その他の冷却不要な部分に接する部分を熱伝導率の低い部分とすることで、冷却対象に接する部分以外の部分では放熱を抑え、冷却効率を高めることができる。
熱伝導率の高い部分は、冷却の必要な部分を効率よく冷却するために熱交換の観点から、熱伝導率が30W/mK超であることが好ましく、より好ましくは50W/mK以上、さらに好ましくは100W/mK以上である。また、熱伝導率の低い部分は、冷却媒体の温度変化を抑制する保温の観点から、熱伝導率が30W/mK以下であることが好ましく、より好ましくは20W/mK以下、さらに好ましくは10W/mK以下である。
上記熱伝導率が異なる部分を有する樹脂成形体は、例えば、熱伝導率の高い部分を、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、銅、亜鉛、銀、金、チタン、ニッケル、及び真鍮等の金属からなる部分とし、熱伝導率の低い部分を樹脂からなる部分とすることができる。
本実施形態の樹脂成形体は、軽量で強度が高く、また、後述の一体成形方法により複雑な形状の屈曲パイプ部を有することができるため、各種自動車部品、航空機部品、鉄道部品、住宅建材部品、ロボット部品、中でも、例えば、バッテリーカバー、パワートレイン関連カバー、トランスアクスル、トランスミッションカバー、E-AXLEカバー、冷却水流路等に好適に用いることができる。
<樹脂成形体を一体成形する成形方法>
本実施形態の樹脂成形体を成形する方法は、プレス成形法及び射出成形法を用いて、容器部と、容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有する樹脂成形体を一体成形する方法である。樹脂成形体を一体成形することができるため、工程数が少なく、製造コストを抑えることができる。
射出成形法としては、例えば、フローティングコアを用いて中空形状を形成する方法、圧縮性流体を用いて中空形状を形成する方法等が挙げられる。
<<プレス成形法とフローティングコアを用いた射出成形法による一体成形方法>>
プレス成形法とフローティングコアを用いた射出成形法とを用いて、容器部と、容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有する樹脂成形体を一体成形する成形方法(以下、「成形方法(I)」ともいう。)は、容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した連続繊維強化樹脂を容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、屈曲パイプ部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、屈曲パイプ部用キャビティ部でフローティングコアを加圧移動させて、屈曲パイプ部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う。
また、樹脂成形体が、屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有し、屈曲パイプ部は容器部の内壁面に、ノズル部は容器部の外壁面にそれぞれ接続されている樹脂成形体である場合は、成形方法(I)は、容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部と、ノズル部を形成するためのノズル部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した連続繊維強化樹脂を容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部でフローティングコアを加圧移動させて、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う。
成形方法(I)によれば、各キャビティ部に溶融樹脂を充填することで樹脂成形体の外形が形成され、その後、溶融樹脂が成形用型の接触面から徐々に硬化してくると、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部でフローティングコアを加圧移動させることで、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部の半径方向中心部に充填された溶融樹脂が押し出されて、屈曲パイプ部の中空部及びノズル部の中空部が形成される。これにより、外壁面に任意で肉厚部が形成された容器部と、容器部の内壁面に接続された中空の屈曲パイプ部と、任意で、容器部の外壁面(任意で肉厚部)に接続されて屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部とが一体成形された樹脂成形体を形成することができる。
(成形用型)
成形方法(I)に用いる成形用型は、容器部を形成する樹脂が充填される容器部用キャビティ部と、屈曲パイプ部を形成する樹脂が充填される屈曲パイプ部用キャビティ部と、任意で、ノズル部を形成する樹脂が充填されるノズル部用キャビティ部と、任意で、容器部用キャビティ部から突出して肉厚部に凹部を形成する凹部形成用突部とを有する。
凹部形成用突部は、先端面が凹曲面状に形成されているものとしてもよい。
以下、成形方法(I)について、上述の樹脂成形体1を成形する場合を例に挙げ、図8~図10を参照しつつ、詳細に説明する。
図8は、成形用型に樹脂を充填する前の状態を示した図である。図9は、成形用型に樹脂を充填した状態を示した図である。図10は、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部でフローティングコアを移動させた状態を示した図である。
まず、図8に示すように、樹脂成形体1を成形するための成形用型20を準備する。
成形用型20は、樹脂成形体1を形成する樹脂材料が充填されるキャビティ部21が形成されている。このキャビティ部21は、容器部2を形成する連続繊維強化樹脂が充填される容器部用キャビティ部22と、屈曲パイプ部3を形成する樹脂が充填される屈曲パイプ部用キャビティ部23と、ノズル部4を形成する樹脂が充填されるノズル部用キャビティ部24と、容器部用キャビティ部22から突出してフランジ部7に肉盗み部10bを形成する凹部形成用突部25とを備えている。さらに、成形用型20には、ノズル部用キャビティ部24に連結された第一余剰キャビティ部26及び第二余剰キャビティ部27と、第一余剰キャビティ部26に連結されて高圧流体が導入される高圧流体用流路29と、第二余剰キャビティ部27に連結されて押し出された余剰樹脂を収容する余剰樹脂収容部30とが形成されている。この成形用型20は、第一余剰キャビティ部26に保持されたフローティングコア28と、第二余剰キャビティ部27と余剰樹脂収容部30との間を開閉可能に仕切る開閉弁34とを備えている。開閉弁34は、はじめは閉じておく。
次に、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した連続繊維強化樹脂を容器部用キャビティ部22内に設置して、型締めすることにより、プレス成形する。
連続繊維強化樹脂を予熱する方法は、特に限定されず、赤外線(IR)ヒーター、予熱ロール等を用いる方法、成形体用金型とは別の金型内で予熱する方法等が挙げられる。
連続繊維強化樹脂の予熱温度は、樹脂の分解温度以下とすることが好ましい。
また、屈曲パイプ部の一部が金属である樹脂成形体を成形する場合は、上述のように予熱した連続繊維強化樹脂を容器部用キャビティ部22内に設置する際に、金属を屈曲パイプ部用キャビティ部23内の所定箇所に設置してから型締めすることにより、プレス成形する。
金属は、屈曲パイプ部用キャビティ部23内に設置する前に、予熱してもよい。
金属を予熱する方法は、特に限定されず、バーナー、赤外線(IR)ヒーター、レーザー、加熱炉、加熱蒸気等を用いる方法が挙げられる。
金属の予熱温度は、50~500℃とすることが好ましい。
続いて、成形用型20のゲート(図示せず)から溶融樹脂を屈曲パイプ部用キャビティ部23、ノズル部用キャビティ部24、第一余剰キャビティ部26及び第二余剰キャビティ部27に充填する。このとき、第一余剰キャビティ部26に溶融樹脂が射出されると、この溶融樹脂がフローティングコア28を高圧流体用流路29側に押圧するため、第一余剰キャビティ部26に射出された溶融樹脂が高圧流体用流路29に漏れ出すことはない。また、開閉弁34が閉じられているため、第二余剰キャビティ部27に充填された溶融樹脂が余剰樹脂収容部30に漏れ出すことはない。
樹脂の射出充填のタイミングは、連続繊維強化樹脂の型締めから30秒以内であることが好ましい。
射出条件としては、射出ユニットのシリンダー温度を270~320℃、充填圧力を1~150MPa、射出速度を5~150mm/秒、保持圧力を3~200MPaに設定することが好ましい。
図9は、成形用型20に溶融樹脂を充填した状態を示した図である。
このようにして溶融樹脂がキャビティ部に充填されると、この溶融樹脂が成形用型20との接触面から内側に向けて徐々に固化していく。そして、屈曲パイプ部用キャビティ部23及びノズル部用キャビティ部24に充填された溶融樹脂の外周部が固化したところで、図10に示すように、開閉弁34を開いて、高圧流体用流路29に高圧流体を圧入する。すると、キャビティ部に充填された溶融樹脂が、開閉弁34を通って余剰樹脂収容部30に移動することが可能となっているため、フローティングコア28は、この高圧流体の圧力により、キャビティ部に充填された溶融樹脂を余剰樹脂収容部30に排出させながら、第一余剰キャビティ部26から、ノズル部用キャビティ部24、屈曲パイプ部用キャビティ部23、ノズル部用キャビティ部24を順に通って、第二余剰キャビティ部27まで移動する。
このとき、屈曲パイプ部用キャビティ部23、ノズル部用キャビティ部24、第一余剰キャビティ部26及び第二余剰キャビティ部27に充填された溶融樹脂は、その外周部のみが固化しているものの、その中心部は未だ固化していない。このため、フローティングコア28は、この固化した外周部のみを残して、固化していない中心部の溶融樹脂のみを余剰樹脂収容部30に排出する。これにより、屈曲パイプ部3及びノズル部4の中空部が形成される。
その後、キャビティ部に充填された溶融樹脂が完全に固化したら、成形用型20の上型と下型とを分離させて、成形用型20から固化した成形体を取り出す。このとき、固化した成形体には、第一余剰キャビティ部26及び第二余剰キャビティ部27に充填された溶融樹脂が固化した余剰部分も一体的に形成されている。そこで、この余剰部分を成形体から切り離すことで、樹脂成形体1が完成する。
金型の温度は、連続繊維強化樹脂のガラス転移温度以上、融点以下に設定し、常に一定温度に温調しておくことが好ましい。また、このときの型締め力は、好ましくは0.01~20MPa、より好ましくは0.1~15MPaである。
なお、各部材に含まれる樹脂が異なる場合の成形体用金型の温度は、それぞれのガラス転移温度のうち、最も高い温度以上とする。
ここで、図11及び図12を参照して、フローティングコア28がフランジ部7を通過するときの状態について説明する。図11は、突部形成用突部が形成されている成形用型を用いた場合の、フローティングコア28がフランジ部7を通過するときの状態を示した概略図である。図12は、突部形成用突部が形成されていない成形用型を用いた場合の、フローティングコア28がフランジ部7を通過するときの状態を示した概略図である。
図12に示すように、成形用型20に凹部形成用突部25が形成されていないと、フランジ部7におけるフローティングコア28と成形用型20との間の離間距離が広くなる。すなわち、フランジ部7におけるフローティングコア28と成形用型20との間に形成される溶融樹脂の層が厚くなる。これにより、フランジ部7では、固化していない溶融樹脂の層が厚くなるため、フローティングコア28がフランジ部7を通過する際に、フローティングコア28の周囲に加圧流体がフローティングコア28を回り込む隙間40が生じてしまう。その結果、この隙間40から加圧流体が漏れ出して、フローティングコア28に圧力を加えることができなくなるため、フランジ部7においてフローティングコアが停止してしまう場合がある。
これに対し、図11に示すように、本実施形態に係る成形用型20は凹部形成用突部25が形成されているため、フランジ部7におけるフローティングコア28と成形用型20との間の離間距離を狭くすることができる。すなわち、フランジ部7におけるフローティングコア28と成形用型20との間に形成される溶融樹脂の層を薄くすることができる。これにより、フローティングコア28がフランジ部7を通過する際に、フローティングコア28の周囲に加圧流体がフローティングコア28を回り込む隙間が生じるのを防止して、フランジ部7においてもフローティングコア28に加圧流体の圧力を加えることができるため、フランジ部7においてもフローティングコア28を適切に移動させることができる傾向にある。
また、凹部形成用突部25の先端面33を凹曲面状に形成することで、フランジ部7におけるフローティングコア28と成形用型20との離間距離を均一化することができる。これにより、フランジ部7においもより安定してフローティングコアを移動させることができる。
<<プレス成形法と圧縮性流体を用いた射出成形法による一体成形方法>>
プレス成形法と圧縮性流体を用いた射出成形法とを用いて、容器部と、容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有する樹脂成形体を一体成形する成形方法(以下、「成形方法(II)」ともいう。)は、容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した連続繊維強化樹脂を容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、屈曲パイプ部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、次いで圧縮性流体を加圧注入して、屈曲パイプ部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う。
また、樹脂成形体が、屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有し、屈曲パイプ部は容器部の内壁面に、ノズル部は容器部の外壁面にそれぞれ接続されている樹脂成形体である場合は、成形方法(II)は、容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部と、ノズル部を形成するためのノズル部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した連続繊維強化樹脂を容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、次いで前記圧縮性流体を加圧注入して、前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う。
成形方法(II)によれば、各キャビティ部に溶融樹脂を充填することで樹脂成形体の外形が形成され、その後、溶融樹脂が成形用型の接触面から徐々に硬化してくると、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部で圧縮性流体を加圧移動させることで、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部の半径方向中心部に充填された溶融樹脂が押し出されて、屈曲パイプ部の中空部及びノズル部の中空部が形成される。これにより、外壁面に任意で肉厚部が形成された容器部と、容器部の内壁面に接続された中空の屈曲パイプ部と、任意で、容器部の外壁面(任意で肉厚部)に接続されて屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部とが一体成形された樹脂成形体を形成することができる。
成形方法(II)に用いる成形用型は、容器部を形成する樹脂が充填される容器部用キャビティ部と、屈曲パイプ部を形成する樹脂が充填される屈曲パイプ部用キャビティ部と、任意で、ノズル部を形成する樹脂が充填されるノズル部用キャビティ部とを有する。
成形方法(II)は、フローティングコアの代わりに圧縮性流体を加圧移動させて中空の屈曲パイプ部、中空のノズル部を形成すること以外は、基本的に成形方法(I)と同様の成形条件としてよい。
圧縮性流体は、非圧縮性流体により加圧しながらキャビティ内の溶融樹脂に注入することが好ましい。
圧縮性流体は、主として気体としてよく、具体的には空気、窒素ガス等が挙げられるが、樹脂成形体内の酸化変色や圧縮による焼けを防止するため、入手しやすい窒素ガスが最適である。
また、非圧縮性流体は、主として液体としてよく、具体的には油、水等が挙げられるが、取扱い性や汎用性を考慮すると水が最適である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<材料>
実施例及び比較例において使用した材料は以下のとおりである。
[連続繊維強化樹脂]
以下のようにして、連続繊維強化樹脂Xを製造した。
(連続強化繊維)
ガラス繊維(日本電気硝子株式会社製「ER1200T-423」)
(熱可塑性樹脂)
ポリアミド樹脂:ポリアミド66(旭化成株式会社製「レオナ1300S」)
〈ガラスクロスの製造〉
ガラスクロス:レピア織機(織幅2m)を用い、上記ガラス繊維を経糸及び緯糸として用いて製織することにより、ガラスクロスを製造した。得られたガラスクロスの織形態は綾織、織密度は6.5本/25mm、目付は600g/mであった。
〈ポリアミド樹脂フィルムの製造〉
上記ポリアミド樹脂をTダイ押出成形機(株式会社創研製)を用いて成形することにより、厚さ200μmのフィルムを得た。
〈連続繊維強化樹脂Xの製造〉
成形機(最大型締め力50トンの油圧成形機、株式会社ショージ製)及びインロー構造の平板(縦250mm×横390mm×厚み2mm)用金型を準備した。
上記で得られたガラスクロス6枚とポリアミド樹脂のフィルム7枚とを金型形状に合わせて切断し、ポリアミド樹脂Aのフィルムが表面となるようにガラスクロスとポリアミド樹脂のフィルムとを交互に重ね(A/G/A/G/A/G/A/G/A/G/A/G/Aの順、Aはポリアミド樹脂のフィルム、Gはガラスクロス)、金型内に設置した。なお、ガラスクロスは、全ての繊維配向(タテ糸方向及びヨコ糸方向)が金型の縦方向及び横方向と一致するようにした。
成形機内熱板温度が330℃となるように加熱し、次いで型締め力5MPaで型締めして、圧縮成形を行った。成形時間は、ポリアミド66の融点である265℃に達してから1分とし、金型を100℃まで急却したのちに開放して、連続繊維強化樹脂X(縦250mm×横390mm×厚み約2mm)を得た。
[不連続繊維強化樹脂]
・不連続繊維強化樹脂Y:ガラス短繊維強化ポリアミド66(「レオナ14G50」旭化成株式会社製、ガラス繊維:50質量%、平均繊維長0.5mm)
[実施例1]
以下の方法により、容器部と、容器部の内壁面に接続された中空の屈曲パイプ部と、容器部の外壁面に接続されて屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部と有する樹脂成形体を製造した。
IR加熱炉で300℃に加熱した連続繊維強化樹脂X1枚を、120℃の成形用型の容器部用キャビティ部の所定の位置に配置し、10MPaの圧力でプレス成形することにより、容器部を成形した。続いて、上記成形用型の屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部内に射出ユニットから不連続繊維強化樹脂Yを射出した(シリンダー設定温度290℃、射出圧力150MPa、射出速度100mm/sec、保持圧力100MPa)。0.01分後、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部でフローティングコアを加圧移動させ、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部の中心部に充填された樹脂を押し出すことにより、屈曲パイプ部及び中空のノズル部を成形し、樹脂成形体を得た。
[実施例2]
以下の方法により、容器部と、容器部の内壁面に接続された中空の屈曲パイプ部と、容器部の外壁面に接続されて屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部と有する樹脂成形体を製造した。
IR加熱炉で300℃に加熱した連続繊維強化樹脂X1枚を、120℃の成形用型の容器部用キャビティ部の所定の位置に配置し、10MPaの圧力でプレス成形することにより、容器部を成形した。続いて、上記成形用型の屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部内に射出ユニットから不連続繊維強化樹脂Yを射出した(シリンダー設定温度290℃、射出圧力150MPa、射出速度100mm/sec、保持圧力100MPa)。0.01分後、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部内に窒素ガス(純度99.99%)を水で加圧注入し、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部の中心部に充填された樹脂を押し出すことにより、屈曲パイプ部及び中空のノズル部を成形し、樹脂成形体を得た。
[実施例3]
以下の方法により、容器部と、容器部の内壁面に接続された中空の屈曲パイプ部と、容器部の外壁面に接続されて屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部と有する樹脂金属複合体を製造した。
IR加熱炉で300℃に加熱した連続繊維強化樹脂X1枚と中空の金属パイプを、120℃の成形用型の容器部用キャビティ部の所定の位置に配置し、10MPaの圧力でプレス成形することにより、容器部を成形した。続いて、上記成形用型の屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部内に射出ユニットから不連続繊維強化樹脂Yを射出した(シリンダー設定温度290℃、射出圧力150MPa、射出速度100mm/sec、保持圧力100MPa)。0.01分後、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部でフローティングコアを加圧移動させ、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部の中心部に充填された樹脂を押し出すことにより、屈曲パイプ部及び中空のノズル部を成形し、樹脂金属複合体を得た。
[比較例1]
以下の方法により、容器部と、容器部の内壁面に接続された中空の屈曲パイプ部と、容器部の外壁面に接続されて屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部と有する樹脂成形体を製造した。
成形用型の容器部用キャビティ部、屈曲パイプ部用キャビティ部、及びノズル部用キャビティ部を有する120℃の成形用型内に、射出ユニットから不連続繊維強化樹脂Yを射出した(シリンダー設定温度290℃、射出圧力150MPa、射出速度100mm/sec、保持圧力100MPa)。0.01分後、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部でフローティングコアを加圧移動させ、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部の中心部に充填された樹脂を押し出すことにより、屈曲パイプ部及び中空のノズル部を成形し、樹脂成形体を得た。
[比較例2]
以下の方法により、容器部と、容器部の内壁面に接続された中空の屈曲パイプ部と、容器部の外壁面に接続されて屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部と有する樹脂成形体を製造した。
成形用型の容器部用キャビティ部、屈曲パイプ部用キャビティ部、及びノズル部用キャビティ部を有する120℃の成形用型内に、射出ユニットから不連続繊維強化樹脂Yを射出した(シリンダー設定温度290℃、射出圧力150MPa、射出速度100mm/sec、保持圧力100MPa)。0.01分後、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部内に窒素ガス(純度99.99%)を水で加圧注入し、屈曲パイプ部用キャビティ部及びノズル部用キャビティ部の中心部に充填された樹脂を押し出すことにより、屈曲パイプ部及び中空のノズル部を成形し、樹脂成形体を得た。
[比較例3]
IR加熱炉で300℃に加熱した連続繊維強化樹脂X1枚を、120℃の成形用型の容器部用キャビティ部の所定の位置に配置し、10MPaの圧力でプレス成形することにより、容器部を成形した。
パイプ部及びノズル部は、アルミ合金製のパイプを屈曲加工することにより作製した。
得られた容器部と、パイプ部及びノズル部とを溶接することにより、成形体を得た。
実施例1及び2の樹脂成形体は、比較例1及び2の樹脂成形体と比較して、強度に優れるものであった。また、実施例1及び2の樹脂成形体は、比較例3の成形体と比較して、軽量で強度に優れ、また、少ない製造工程で製造することができた。
本発明の樹脂成形体は、軽量で強度が高く、また、後述の一体成形方法により複雑な形状の屈曲パイプ部を有することができるため、各種自動車部品、航空機部品、鉄道部品、住宅建材部品、ロボット部品、中でも、例えば、バッテリーカバー、パワートレイン関連カバー、トランスアクスル、トランスミッションカバー、E-AXLEカバー、冷却水流路等に好適に用いることができる。
1 :樹脂成形体
2 :容器部
3 :屈曲パイプ部
3a :胴部
3b :端部
4 :ノズル部
4a :接続部
5 :底部
6 :側部
6a :内壁面
6b :外壁面
7 :フランジ部
8 :ボルト穴
9 :ボルト挿入部
10 :パッキン溝
10a:パッキン溝部
10b:肉盗み部
11 :リブ
12 :連通孔
20 :成形用型
21 :キャビティ部
22 :容器部用キャビティ部
23 :屈曲パイプ部用キャビティ部
24 :ノズル部用キャビティ部
25 :凹部形成用突部
26 :第一余剰キャビティ部
27 :第二余剰キャビティ部
28 :フローティングコア
29 :高圧流体用流路
30 :余剰樹脂収容部
33 :先端面
34 :開閉弁
40 :隙間

Claims (14)

  1. 容器部と、前記容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有し、
    前記容器部は、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を含み、
    前記容器部及び前記屈曲パイプ部が一体成形されている
    ことを特徴とする、樹脂成形体。
  2. 前記屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有し、
    前記屈曲パイプ部は前記容器部の内壁面に、前記ノズル部は前記容器部の外壁面にそれぞれ接続されており、
    前記容器部、前記屈曲パイプ部及び前記ノズル部が一体成形されている、請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. 前記外壁面に肉厚部が形成されており、
    前記ノズル部は、前記肉厚部に接続されている、請求項2に記載の樹脂成形体。
  4. 前記肉厚部は、他部材と接合されるフランジ部である、請求項3に記載の樹脂成形体。
  5. 前記連続繊維強化樹脂が難燃剤をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
  6. 前記屈曲パイプ部及び前記ノズル部が、不連続強化繊維を含む不連続繊維強化樹脂を含む、請求項2~4のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
  7. 前記屈曲パイプ部が、熱伝導率が30W/mK以下である部分と熱伝導率が30W/mK超である部分と含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の樹脂成形体。
  8. プレス成形法とフローティングコアを用いた射出成形法とを用いて、容器部と、前記容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有する樹脂成形体を一体成形する一体成形方法であり、
    前記容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、前記屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、
    連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、
    前記屈曲パイプ部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、前記屈曲パイプ部用キャビティ部で前記フローティングコアを加圧移動させて、前記屈曲パイプ部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う
    ことを特徴とする、一体成形方法。
  9. 前記樹脂成形体が、前記屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有し、前記屈曲パイプ部は前記容器部の内壁面に、前記ノズル部は前記容器部の外壁面にそれぞれ接続されている樹脂成形体であり、
    前記容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、前記屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部と、前記ノズル部を形成するためのノズル部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、
    連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、
    前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部で前記フローティングコアを加圧移動させて、前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う、請求項8に記載の一体成形方法。
  10. 前記樹脂成形体が、前記外壁面に肉厚部が形成されており、前記ノズル部が前記肉厚部に接続されている樹脂成形体であり、
    前記成形用型が、前記容器部用キャビティ部から突出して前記肉厚部に凹部を形成する凹部形成用突部をさらに有し、
    前記射出成形が、前記凹部形成用突部に溶融樹脂を充填することをさらに含む、請求項9に記載の一体成形方法。
  11. 前記凹部形成用突部は、先端面が凹曲面状に形成されている、請求項10に記載の一体成形方法。
  12. プレス成形法と圧縮性流体を用いた射出成形法とを用いて、容器部と、前記容器部の壁面に接続された中空の屈曲パイプ部とを有する樹脂成形体を一体成形する一体成形方法であり、
    前記容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、前記屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、
    連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、
    前記屈曲パイプ部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、次いで前記圧縮性流体を加圧注入して、前記屈曲パイプ部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う
    ことを特徴とする、一体成形方法。
  13. 前記樹脂成形体が、前記屈曲パイプ部に連通される中空のノズル部をさらに有し、前記屈曲パイプ部は前記容器部の内壁面に、前記ノズル部は前記容器部の外壁面にそれぞれ接続されている樹脂成形体であり、
    前記容器部を形成するための容器部用キャビティ部と、前記屈曲パイプ部を形成するための屈曲パイプ部用キャビティ部と、前記ノズル部を形成するためのノズル部用キャビティ部とを有する成形用型を準備し、
    連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置して型締めすることを含むプレス成形を行った後、
    前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部に溶融樹脂を充填し、次いで前記圧縮性流体を加圧注入して、前記屈曲パイプ部用キャビティ部及び前記ノズル部用キャビティ部の中心部に充填された溶融樹脂を押し出すことを含む射出成形を行う、請求項12に記載の一体成形方法。
  14. 前記樹脂成形体が、前記屈曲パイプ部の一部が金属である樹脂成形体であり、
    前記プレス成形が、連続強化繊維を含む連続繊維強化樹脂を予熱し、予熱した前記連続繊維強化樹脂を前記容器部用キャビティ部内に設置し、前記金属を前記屈曲パイプ部用キャビティ部内の所定箇所に設置して、型締めすることを含む、請求項8~13のいずれか一項に記載の一体成形方法。
JP2022066478A 2022-04-13 2022-04-13 樹脂成形体及びその一体成形方法 Pending JP2023156857A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022066478A JP2023156857A (ja) 2022-04-13 2022-04-13 樹脂成形体及びその一体成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022066478A JP2023156857A (ja) 2022-04-13 2022-04-13 樹脂成形体及びその一体成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023156857A true JP2023156857A (ja) 2023-10-25

Family

ID=88468869

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022066478A Pending JP2023156857A (ja) 2022-04-13 2022-04-13 樹脂成形体及びその一体成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023156857A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI661922B (zh) 成形用模型及壓縮成形方法
KR102329014B1 (ko) 열가소성 중합체로 함침된 섬유 재료의 제조 방법
EP3010713B1 (en) Hybrid glass fibers carbon fibers thermoplastic composites
JP5459005B2 (ja) プレス成形方法およびその成形体
KR20140107304A (ko) 성형체의 제조 방법 및 성형체
JP2007518601A (ja) 基材とそのいずれかの面の1以上のカバー層からなる多層製品、多層製品の製造方法、並びに塗装多層製品及び多層製品の塗装方法
CN110785455A (zh) 用反应性热塑性预聚物浸渍的纤维质材料
JP2023156857A (ja) 樹脂成形体及びその一体成形方法
JPH04249152A (ja) 熱可塑性複合体及びその製造方法
JPS6054183B2 (ja) 繊維強化多層打抜熱可塑性樹脂
CN111417674A (zh) 耐火构件
JP5864324B2 (ja) 繊維強化複合体の製造方法
KR20210105951A (ko) 최적의 분자량 및 점도의 열가소성 폴리머로 함침된 섬유 재료 및 이의 제조 방법
JP7469147B2 (ja) 複合体及びその製造方法
JP2024056588A (ja) 成形体及びその製造方法
JP2023111522A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂成形体及びその製造方法
JP4388853B2 (ja) 熱可塑性樹脂発泡成形品の製造方法
JP6783882B2 (ja) 繊維強化樹脂成型体の製造方法
JP2022512441A (ja) 流動床内で熱可塑性ポリマーを予備含浸させた繊維材料を製造する方法
JP2016187875A (ja) 成形体の製造方法
JP2022022523A (ja) 複合材料及びその製造方法
JP4344651B2 (ja) 熱可塑性樹脂発泡成形品の製造方法
JP6783883B2 (ja) 繊維強化樹脂成型体を得るための素板
JP6685647B2 (ja) 繊維強化樹脂成型体を得るための素版の製造方法
JP2021186992A (ja) 成形体及びその製造方法