JP2023156732A - 結晶性積層構造体、半導体装置及び結晶性積層構造体の製造方法 - Google Patents

結晶性積層構造体、半導体装置及び結晶性積層構造体の製造方法 Download PDF

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洋 橋上
Hiroshi Hashigami
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Takahiro Sakazume
和行 宇野
Kazuyuki Uno
茉莉香 太田
Marika Ota
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Abstract

Figure 2023156732000001
【課題】
結晶性に優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れた結晶性積層構造体及びこのような結晶性積層構造体を工業的に有利な方法で得ることのできる結晶性積層構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】
アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分とする結晶性酸化物膜であって、コランダム構造を有し、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである第一の結晶性酸化物膜と、前記第一の結晶性酸化物膜上の結晶性酸化物膜であって、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を含む結晶性積層構造体。
【選択図】図1

Description

本発明は、結晶性積層構造体、半導体装置及び結晶性積層構造体の製造方法に関する。
近年、酸化ガリウム(Ga)が半導体用材料として着目されている。酸化ガリウムはα、β、γ、δ及びεの5つの結晶形を有することが知られているが、この中で、準安定相であるα-Gaはバンドギャップが5.3eVと非常に大きく、パワー半導体用材料として期待を集めている。
例えば、特許文献1には、コランダム型結晶構造を有する下地基板とコランダム型結晶構造を有する半導体層、コランダム型結晶構造を有する絶縁膜とから形成される半導体装置に関して、サファイア基板上に、半導体層としてα-Ga膜を成膜した例が開示されている。また、特許文献2には、コランダム構造を有する結晶性酸化物半導体を主成分として含むn型半導体層と、六方晶の結晶構造を有する無機化合物を主成分とするp型半導体層と電極を備えている半導体装置について、実施例において、c面サファイア基板上に、n型半導体層として準安定相であるコランダム構造を有するα-Ga膜を、p型半導体層として六方晶の結晶構造を有するα-Rh膜を形成して、ダイオードを作製することが開示されている。
ところで、これらの半導体デバイスにおいて、材料中の結晶欠陥が少ない方が、良好な特性を得ることができることが知られている。特に、パワー半導体は耐電圧特性に優れることが要求されるため、結晶欠陥を低減することが望ましい。これは、結晶欠陥の多寡によって絶縁破壊電界特性が左右されるためである。しかしながら、α-Gaは準安定相であるため、単結晶基板が実用化されておらず、サファイア基板へのヘテロエピタキシャル成長で形成されるのが一般的である。
特開2014-72533号公報 特開2016-25256号公報 特許第6784870号公報 特開2021-31358号公報 国際公開2020/194802号
しかしながら、このような場合には、サファイアとの格子定数差に起因した結晶欠陥が多数含まれることが知られている。このようなα-Ga中の結晶欠陥低減に向けて、サファイアとα-Ga層間にバッファ層を形成する手法が報告されているが、パワー半導体は高耐圧が要求されるため、結晶欠陥の更なる低減が必要とされる。これに対し、特許文献3ではα-Crをバッファ層とすることで、α-Gaの結晶欠陥を低減する方法が開示されている。しかし、この方法は基板を1000℃以上と非常に高温に加熱する必要があったり、バッファ層形成後に表面を研磨する必要があったりするなど工数が多く、工業的にはまだ満足のいくものではなかった。また、特許文献3、特許文献4や特許文献5においては、バッファ層の材料として、α-Alやα-Fe等からなる固溶体も開示されている。しかし、Ga系に対しては有効な組成や具体的な製造方法等は開示されておらず、検討すらされてこなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、結晶性に優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れた結晶性積層構造体及びこのような結晶性積層構造体を工業的に有利な方法で得ることのできる結晶性積層構造体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分とする結晶性酸化物膜であって、コランダム構造を有し、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである第一の結晶性酸化物膜と、前記第一の結晶性酸化物膜上の結晶性酸化物膜であって、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を含む結晶性積層構造体を提供する。
このような結晶性積層構造体によれば、結晶欠陥及び転位が少なく結晶性に優れ、また、表面平滑性にも優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れたものとなる。
このとき、前記第一の結晶性酸化物膜の前記アルミニウム以外の1以上の金属元素は、鉄、チタン、インジウム、ロジウムのいずれかとすることができる。
これにより、結晶性、表面平滑性により優れた結晶性積層構造体となる。
このとき、前記第二の結晶性酸化物膜の表面の結晶欠陥密度が1.0×10/cm以下である結晶性積層構造体とすることができる。
また、前記第二の結晶性酸化物膜の(104)面のX線ロッキングカーブ半値幅が500秒以下である結晶性積層構造体とすることができる。
本発明に係る結晶性積層構造体は、このような結晶品質に優れたものであり、結晶欠陥が少なく、モザイク性が小さく、反りも小さいものになり、より一層高い絶縁破壊電界特性等を有する高品位な膜となる。
このとき、前記第二の結晶性酸化物膜の表面の面積が100mm以上、又は、直径2インチ(50mm)以上のものである結晶性積層構造体とすることができる。
これにより、大面積の結晶性に優れた結晶性酸化物膜となる。
このとき、上記の結晶性積層構造体を含む半導体装置とすることができる。
これにより、半導体特性、特に耐圧性に優れた半導体装置が提供される。
本発明は、また、アルミニウムと、アルミニウム以外の1以上の金属元素と、アセチルアセトンとを含む溶液を原料として用い、ミストCVD法により、アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分としコランダム構造を有する第一の結晶性酸化物膜を、直接又は他の層を介して基板上に形成する工程であって、前記溶液中の前記アルミニウムと前記アルミニウム以外の1以上の金属元素との比率を調整して、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである前記第一の結晶性酸化物膜を形成する工程と、前記第一の結晶性酸化物膜上に直接又は他の層を介して、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を成膜する工程とを含む結晶性積層構造体の製造方法を提供する。
このような結晶性積層構造体の製造方法によれば、結晶欠陥及び転位が少なく結晶性に優れ、また表面平滑性にも優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れた結晶性積層構造体を、1000℃以上もの高温の工程を行うことなく、安価で工業的に有利に製造することができる。
このとき、前記アルミニウム以外の1以上の金属元素を、鉄、チタン、インジウム、ロジウムのいずれかとすることができる。
これにより、結晶性、表面平滑性に優れた結晶性積層構造体をより確実に得ることができる。
以上のように、本発明の結晶性積層構造体によれば、結晶欠陥及び転位が少なく結晶性に優れ、また、表面平滑性にも優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れたものとなる。本発明の結晶性積層構造体の製造方法によれば、結晶欠陥及び転位が少なく結晶性に優れ、また表面平滑性にも優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れた結晶性積層構造体を得ることが可能となる。
本発明に係る結晶性積層構造体の断面の模式図である。 本発明に係る半導体装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る結晶性積層構造体の製造に好適に用いられる成膜装置(ミストCVD装置)の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る成膜装置(ミストCVD装置)に用いられるミスト化部の一例を説明する図である。 本発明で得られた結晶性積層構造体の表面のAFM像である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、結晶性に優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れた結晶性積層構造体及びこのような結晶性積層構造体を工業的に有利な方法で得ることのできる結晶性積層構造体の製造方法が求められていた。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分とする結晶性酸化物膜であって、コランダム構造を有し、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである第一の結晶性酸化物膜と、前記第一の結晶性酸化物膜上の結晶性酸化物膜であって、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を含む結晶性積層構造体により、結晶欠陥及び転位が少なく結晶性に優れ、また、表面平滑性にも優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れたものとなることを見出し、本発明を完成した。
本発明者らは、また、アルミニウムと、アルミニウム以外の1以上の金属元素と、アセチルアセトンとを含む溶液を原料として用い、ミストCVD法により、アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分としコランダム構造を有する第一の結晶性酸化物膜を、直接又は他の層を介して基板上に形成する工程であって、前記溶液中の前記アルミニウムと前記アルミニウム以外の1以上の金属元素との比率を調整して、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである前記第一の結晶性酸化物膜を形成する工程と、前記第一の結晶性酸化物膜上に直接又は他の層を介して、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を成膜する工程とを含む結晶性積層構造体の製造方法により、結晶欠陥及び転位が少なく結晶性に優れ、また表面平滑性にも優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れた結晶性積層構造体を得ることが可能となることを見出し、本発明を完成した。
以下、図面を参照して説明する。
[結晶性積層構造体]
本発明に係る結晶性積層構造体は第一の結晶性酸化物膜と第二の結晶性酸化物膜を含むものである。第一の結晶性酸化物膜は、アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分とする結晶性酸化物膜であって、コランダム構造を有し、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである。第二の結晶性酸化物膜は、第一の結晶性酸化物膜上に設けられたものであって、ガリウムを主成分とする結晶性酸化物膜である。
図1(a)に示すように、本発明に係る結晶性積層構造体500の第1の形態では、上記第一の結晶性酸化物膜502及び第二の結晶性酸化物膜501を含む。上記第一の結晶性酸化物膜502のa軸の格子定数が、第二の結晶性酸化物膜501のa軸の格子定数に近いことから、結晶欠陥および転位が少なく結晶性に優れ、また、表面平滑性にも優れたものとなる。
結晶性積層構造体の大きさに特に制限はないが、結晶性酸化物膜表面の面積が100mm以上、又は、直径2インチ(50mm)以上であれば、結晶性の良好な大面積の膜が得られ好ましい。
本発明に係る結晶性積層構造体500の第2の形態としては、図1(b)に示すように、基板503を含んでもかまわない。第一の結晶性酸化物膜502は熱力学的に安定であるため、基板の影響を過度に受けることなく成長することができる。これにより、第一の結晶性酸化物膜502は欠陥や転位が少ない。従って、この膜上に第二の結晶性酸化物膜501などをヘテロエピタキシャル成長させたとき、第二の結晶性酸化物膜501は欠陥や転位が少なく高品質となる。
基板503は、上記の結晶性酸化物膜の支持体となるものであれば特に限定されない。材料は特に限定されず、公知の基板を用いることができ、有機化合物であってもよいし、無機化合物であってもよい。例えば、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、鉄やアルミニウム、ステンレス鋼、金等の金属、石英、ガラス、炭酸カルシウム、酸化ガリウム、ZnO等が挙げられる。これらに加え、シリコン、サファイアや、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、SiC、GaN、酸化鉄、酸化クロム、などの単結晶基板が挙げられ、本発明に係る結晶性積層構造体においては以上のような単結晶基板が望ましい。これらにより、より良質な結晶性積層構造体を得ることができる。特に、サファイア基板、タンタル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム基板は比較的安価であり、工業的に有利である。単結晶基板を用いる場合、基板の主表面(成膜面)の面方位は特に限定されない。サファイア基板のような結晶構造の基板を用いる場合は、成膜する主表面の面方位をc面、a面、r面、m面などとすることができる。また、これらの面から、オフ角を有していてもよい。オフ角の範囲は特に限定されないが、ジャスト面から±12°以下の範囲とすることができる。
基板503の厚さは100~5000μmであることが好ましい。このような範囲であれば、ハンドリングが容易であり、かつ、成膜時に熱抵抗を抑制できるため良質の膜が得られやすくなる。
図1(c)に示すように、基板503と第一の結晶性酸化物膜502の間には別の層504が介在しても構わない。また、図1(d)に示すように、第一の結晶性酸化物膜502と第二の結晶性酸化物膜501の間には別の層504が介在しても構わない。また、第一の結晶性酸化物膜502が別の層504により挟まれている形態であってもよい。別の層とは、基板と組成が異なる層であり、バッファ層とも呼ばれる。別の層504(バッファ層)は、結晶性酸化物膜、半導体膜、絶縁膜、金属膜等、いずれでもよく、材料としては、例えば、Al、Ga、Cr、Fe、In、Rh、V、Ti、Ir、等が好適に用いられ、これらの固溶体を用いてもかまわない。別の層504の厚さとしては0.1μm~2μmが好ましい。
(第一の結晶性酸化物膜)
本発明に係る第一の結晶性酸化物膜は、コランダム型の結晶構造を有する。コランダム型の結晶構造は、その並進対称性から、a軸とc軸の格子定数で特徴づけられる。本発明においては、a軸の格子定数が4.94~5.02Åであることを特徴とする。なお、格子定数はX線回折(XRD)法により適宜求めることができる。また、本明細書における格子定数は室温付近(20~30℃)での値である。
本発明に係る第一の結晶性酸化物膜はまた、少なくともアルミニウムと、アルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分とする。アルミニウム以外の金属元素としては、鉄、インジウム、バナジウム、チタン、クロム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、コバルト等から適宜選択することができる。
本発明においては、特に、鉄、チタン、インジウム、ロジウムであることが好ましい。鉄を選択した場合は、組成式を(AlFe1-xとしたとき、xの範囲が0.06~0.34であることが好ましい。チタンを選択した場合は、組成式を(AlTi1-xとしたとき、xの範囲が0.33~0.54であることが好ましい。インジウムを選択した場合は、組成式を(AlIn1-xとしたとき、xの範囲が0.63~0.75であることが好ましい。ロジウムを選択した場合は、組成式を(AlRh1-xとしたとき、xの範囲が0.28~0.51であることが好ましい。このような範囲であれば、より確実に安定して第一の結晶性酸化物膜のa軸の格子定数を4.94~5.02Åとできる。これらの組成は、原子発光分析法、質量分析法、X線光電子分光法、二次イオン質量分析法、エネルギー分散型蛍光X線分析法、などの公知の方法により決定することが可能である。
なお、本発明において「アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分とする」とは、膜中の酸素以外の成分のうち50~100%が、アルミニウムと、アルミニウム以外の1以上の金属元素とからなることを意味する。
第一の結晶性酸化物膜の厚さは0.1μm~2μmが好ましい。このような範囲であれば、より確実に安定して第一の結晶性酸化物膜のa軸の格子定数を4.94~5.02Åとできる。
(第二の結晶性酸化物膜)
本発明に係る第二の結晶性酸化物膜は、ガリウムを主成分とする結晶性酸化物膜である。本発明において「ガリウムを主成分とする」とは、膜中の酸素以外の成分のうち50~100%がガリウムであることを意味する。ガリウム以外の金属成分としては、例えば、鉄、インジウム、アルミニウム、バナジウム、チタン、クロム、ロジウム、イリジウム、ニッケル及びコバルトから選ばれる1種又は2種以上の金属を含んでもよい。
結晶性酸化物膜中には、ドーパント元素が含まれていてもよい。例えば、スズ、ゲルマニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、バナジウム又はニオブ等のn型ドーパント、又は、銅、銀、スズ、イリジウム、ロジウム、マグネシウム等のp型ドーパントなどが挙げられるが、特に限定されない。ドーパントの濃度は、例えば、約1×1016/cm~1×1022/cmであってもよく、約1×1017/cm以下の低濃度としても、約1×1020/cm以上の高濃度としてもよい。
第二の結晶性酸化物膜の膜厚は特に限定されないが、1μm以上であることが好ましい。上限値は特に限定されない。上限値は、例えば、100μm以下であってよく、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは20μm以下とすることができる。
第二の結晶性酸化物膜の結晶構造は特に限定されないが、コランダム構造であることが好ましい。複数の結晶構造が混在していたり、多結晶でもかまわないが、単結晶もしくは一軸配向した膜であることが好ましい。
第二の結晶性酸化物膜の表面の結晶欠陥密度は1.0×10/cm以下であることが好ましい。表面の結晶欠陥密度は、平面TEM観察(プランビュー)により評価することができる。例えば、半導体膜表面の平面TEM観察を実施する場合、一般的な透過型電子顕微鏡を用いて行うことができる。TEM観察に用いる試験片は、半導体膜の表面、例えば測定視野50×50μmの範囲が観察できるようなものが好ましい。より具体的には、測定視野4.1×3.1μmの領域が8箇所以上観察可能で、測定視野周辺の厚さが150nmとなるようにイオンミリングによって加工すればよい。こうして得られた試験片表面の平面TEM像から結晶欠陥密度を評価することができる。なお、結晶欠陥密度が低く、平面TEM観察での結晶欠陥の観察が困難な場合は、他の公知の方法、例えばウェットエッチングによるエッチピット評価等も用いることができる。
また、結晶欠陥やドメインを評価する手法として、(006)面や(104)面のX線ロッキングカーブ(XRC)測定を実施し、その半値幅(FWHM)で評価する方法が知られている。XRC測定では、真空チャック等で試料の反りを矯正して測定するのが一般的であるが、反り量が大きい場合は矯正困難な場合が多い。このため、X線ロッキングカーブ半値幅(以下、「XRC半値幅」という)は結晶欠陥やドメインに加え、反り量も反映するといえる。特に(104)面のXRC半値幅は、貫通刃状転位や貫通らせん転位等の各種欠陥、チルト(成長方位の結晶軸の傾き)やツイスト(表面面内の結晶軸の回転)が異なる領域(ドメイン)の存在(モザイク性)、及び反りの状態を全て反映するため、半導体膜の評価手法として好適である。本発明の半導体膜の表面における(104)面のXRC半値幅は小さい方が望ましく、好ましくは500秒以下、より好ましくは150秒以下、さらに好ましくは100秒以下、特に好ましくは50秒以下、最も好ましくは40秒以下である。(104)面のXRC半値幅は、測定に使用したX線源固有の半値幅と同等の値でも問題はないが、実際には30秒以下が好ましい。上記範囲内のXRC半値幅であると、結晶欠陥が少なく、モザイク性が小さく、反りも小さいことになり、その結果、より一層高い絶縁破壊電界特性等を有する高品位な膜が得られる。
(104)面のXRCプロファイルの測定は、一般的なXRD装置を用いて行うことができる。XRD装置で、2θ、ω、χ、及びφを調整してα-Gaの(104)面のピークが出るように軸立てを行った後、例えば、ω=15.5~19.5°の範囲、ωステップ幅0.005°、及び計数時間0.5秒の条件で測定を行えばよい。この測定は、Ge(022)非対称反射モノクロメーターでCuKα線を平行単色光化した上で行うのが好ましい。そして、(104)面のXRCプロファイルにおけるXRC半値幅は、XRD解析ソフトウェアなどでプロファイルのスムージングを行った後にピークサーチを行うことにより決定することができる。
[半導体装置]
図2に本発明に係る半導体装置の一例を示す。図2に示す半導体装置100の例では、下地基板101上に結晶性酸化物膜103が形成されている。結晶性酸化物膜103は、下地基板101側から順に絶縁性薄膜103aと導電性薄膜103bが積層されて構成されている。導電性薄膜103b上にゲート絶縁膜105が形成されている。ゲート絶縁膜105上にはゲート電極107が形成されている。また、導電性薄膜103b上には、ゲート電極107を挟むように、ソース・ドレイン電極109が形成されている。このような構成によれば、ゲート電極107に印加するゲート電圧によって、導電性薄膜103bに形成される空乏層の制御が可能となり、トランジスタ動作(FETデバイス)が可能となる。
本発明に係る結晶性積層構造体を半導体装置に適用する場合には、少なくとも本発明に係る第二の結晶性酸化物膜の部分を、図2に示す半導体装置100における結晶性酸化物膜103として用いることができる。本発明に係る第二の結晶性酸化物膜は、表面平滑性にも優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れたものであるため、半導体特性、特に耐圧性に優れた半導体装置となる。
本発明に係る結晶性積層構造体を用いて形成される半導体装置としては、MISやHEMT、IGBT等のトランジスタやTFT、半導体-金属接合を利用したショットキーバリアダイオード、他のP層と組み合わせたPN又はPINダイオード、受発光素子が挙げられる。本発明に係る結晶性積層構造体は、これらデバイスの特性向上に有用である。
[結晶性積層構造体の製造方法]
上記のような本発明に係る結晶性積層構造体は、少なくとも、アルミニウムと、アルミニウム以外の1以上の金属元素と、アセチルアセトンとを含む溶液を原料として、ミストCVD法で基板上に直接又は他の層を介して第一の結晶性酸化物膜を形成したのち、当該結晶性酸化物膜上に直接又は他の層を介して酸化ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を成膜することにより製造される。以下に、本発明に係る結晶性積層構造体の製造方法を詳述する。ここで、本発明でいうミストとは、気体中に分散した液体の微粒子の総称を指し、霧、液滴等と呼ばれるものを含む。
(成膜装置)
まず、成膜装置について説明する。第一の結晶性酸化物膜の成膜に必要な、ミストCVD法で用いる成膜装置の一例を図3に示す。成膜装置201は、原料溶液204aをミスト化してミストを発生させるミスト化部220と、ミストを搬送するキャリアガスを供給するキャリアガス供給部230と、ミスト化部220と成膜室207とを接続し、キャリアガスによってミストが搬送される供給管209と、供給管209からキャリアガスとともに供給されたミストを熱処理して、成膜用基板210上に成膜を行う成膜室207とを少なくとも有している。
(ミスト化部)
ミスト化部220では、原料溶液204aをミスト化してミストを発生させる。ミスト化手段は、原料溶液204aをミスト化できさえすれば特に限定されず、公知のミスト化手段であってよいが、超音波振動によるミスト化手段を用いることが好ましい。より安定してミスト化することができるためである。
このようなミスト化部220の一例を図4に示す。ミスト化部220は、原料溶液204aが収容されるミスト発生源204と、超音波振動を伝達可能な媒体、例えば水205aが入れられる容器205と、容器205の底面に取り付けられた超音波振動子206を含んでもよい。詳細には、原料溶液204aが収容されている容器からなるミスト発生源204が、水205aが収容されている容器205に、支持体(図示せず)を用いて収納されることができる。容器205の底部には、超音波振動子206が備え付けられていてもよく、超音波振動子206と発振器216とが接続されていてもよい。そして、発振器216を作動させると超音波振動子206が振動し、水205aを介してミスト発生源204内に超音波が伝播し、原料溶液204aがミスト化するように構成されることができる。
(原料溶液)
第一の結晶性酸化物膜成膜用の原料溶液は、アルミニウムと、アルミニウム以外の1以上の金属元素を含む。アルミニウム以外の金属元素としては、例えば、鉄、インジウム、バナジウム、チタン、クロム、ロジウム、ニッケル及びコバルトから選ばれる1種又は2種以上の金属を含むものを使用することができる。これらの金属元素は、錯体又は塩の形態で、溶媒に溶解又は分散させることができる。塩の形態としては、例えば、塩化金属塩、臭化金属塩、ヨウ化金属塩のようなハロゲン化塩などが挙げられる。また、上記金属を、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸のようなハロゲン化水素等に溶解したものも塩の溶液として用いることができる。錯体の形態としては、例えば、アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、アンミン錯体、ヒドリド錯体などが挙げられる。原料溶液204a中の金属濃度は特に限定されず、0.005~1mol/Lなどとすることができる。前記金属元素の混合比を適宜調整することで、所望の組成の結晶性酸化物膜を得ることができる。
第一の結晶性酸化物膜成膜用の原料溶液はまた、アセチルアセトンを含む。アセチルアセトンは、溶液として供給されてもよいし、アンモニウム塩などの塩の形態で供給されてもよいし、上記金属のアセチルアセトナート錯体として供給されてもよい。
第一の結晶性酸化物膜成膜用の原料溶液の溶媒は、ミスト化が可能であれば材料は特に限定されず、無機材料であっても、有機材料であってもよい。例えば有機溶媒又は水が挙げられる。
第一の結晶性酸化物膜成膜用の原料溶液には、ハロゲン化水素酸や酸化剤等の添加剤を混合してもよい。ハロゲン化水素酸としては、例えば、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸などが挙げられるが、なかでも、臭化水素酸又はヨウ化水素酸が好ましい。酸化剤としては、例えば、過酸化水素(H)、過酸化ナトリウム(Na)、過酸化バリウム(BaO)、過酸化ベンゾイル(CCO)等の過酸化物、次亜塩素酸(HClO)、過塩素酸、硝酸、オゾン水、過酢酸やニトロベンゼン等の有機過酸化物などが挙げられる。
以上のような原料溶液の作製、混合、溶解時の温度は、20℃以上とすることが好ましい。
また、金属元素としてアルミニウムのみを含む溶液と、他の金属元素のみを含む溶液をそれぞれ用意し、ミスト化後にこれらを混合して成膜してもかまわない。この場合、得られる結晶性酸化物膜の組成は、上記のような溶液中の金属の濃度だけでなく、キャリアガスの流量でも制御でき、成膜の自由度が向上する。また、2以上の金属元素が溶液中で共存することによる不必要な反応を防ぐことができる。
第二の結晶性酸化物膜をミストCVD法で成膜する場合、第二の結晶性酸化物膜成膜用の原料溶液は、ガリウムを含み、ミスト化が可能であれば溶液に含まれる材料は特に限定されず、無機材料であっても、有機材料であってもよい。ガリウム以外に含まれる材料としては、金属又は金属化合物が好適に用いられ、例えば、鉄、インジウム、アルミニウム、バナジウム、チタン、クロム、ロジウム、ニッケル及びコバルトから選ばれる1種又は2種以上の金属を含むものを使用してもかまわない。以上のような原料溶液として、金属を錯体又は塩の形態で、有機溶媒又は水に溶解又は分散させたものを好適に用いることができる。塩の形態としては、例えば、塩化金属塩、臭化金属塩、ヨウ化金属塩のようなハロゲン化塩などが挙げられる。また、上記金属を、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸のようなハロゲン化水素等に溶解したものも塩の溶液として用いることができる。錯体の形態としては、例えば、アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、アンミン錯体、ヒドリド錯体などが挙げられる。前述した塩の溶液にアセチルアセトンを混合することによっても、アセチルアセトナート錯体を形成することができる。原料溶液204a中の金属濃度は特に限定されず、0.005~1mol/Lなどとすることができる。混合、溶解時の温度は20℃以上が好ましい。
第二の結晶性酸化物膜成膜用の原料溶液には、ハロゲン化水素酸や酸化剤等の添加剤を混合してもよい。ハロゲン化水素酸としては、例えば、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸などが挙げられるが、なかでも、臭化水素酸又はヨウ化水素酸が好ましい。酸化剤としては、例えば、過酸化水素(H)、過酸化ナトリウム(Na)、過酸化バリウム(BaO)、過酸化ベンゾイル(CCO)等の過酸化物、次亜塩素酸(HClO)、過塩素酸、硝酸、オゾン水、過酢酸やニトロベンゼン等の有機過酸化物などが挙げられる。
第二の結晶性酸化物膜成膜用の原料溶液には、ドーパントが含まれていてもよい。ドーパントは特に限定されない。例えば、スズ、ゲルマニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、バナジウム又はニオブ等のn型ドーパント、又は、銅、銀、イリジウム、ロジウム、マグネシウム等のp型ドーパントなどが挙げられる。
なお、上記の第二の結晶性酸化物膜成膜用の原料溶液は、第二の結晶性酸化物膜をミストCVD法で製造する際の例を示しているが、本発明においては、第二の結晶性酸化物膜をミストCVD法以外の公知の方法で成膜してもかまわない。
(キャリアガス供給部)
図3に示すように、キャリアガス供給部230はキャリアガスを供給するキャリアガス源202aを有する。このとき、キャリアガス源202aから送り出されるキャリアガスの流量を調節するための流量調節弁203aを備えていてもよい。また、必要に応じて希釈用キャリアガスを供給する希釈用キャリアガス源202bや、希釈用キャリアガス源202bから送り出される希釈用キャリアガスの流量を調節するための流量調節弁203bを備えることもできる。
キャリアガスの種類は、特に限定されず、成膜物に応じて適宜選択可能である。例えば、酸素、オゾン、窒素やアルゴン等の不活性ガス、又は水素ガスやフォーミングガス等の還元ガスなどが挙げられる。また、キャリアガスの種類は1種類でも、2種類以上であってもよい。例えば、第2のキャリアガスとして、第1のキャリアガスと同じガスをそれ以外のガスで希釈した(例えば10倍に希釈した)希釈ガスなどをさらに用いてもよく、空気を用いることもできる。キャリアガスの流量は特に限定されない。例えば、直径2インチ(約50mm)の基板上に成膜する場合には、キャリアガスの流量は0.05~50L/分とすることが好ましく、5~20L/分とすることがより好ましい。
(供給管)
成膜装置201は、ミスト化部220と成膜室207とを接続する供給管209を有する。この場合、ミストは、ミスト化部220のミスト発生源204から供給管209を介してキャリアガスによって搬送され、成膜室207内に供給される。供給管209は、例えば、石英管やガラス管、樹脂製のチューブなどを使用することができる。
(成膜室)
成膜室207内には成膜用基板210が設置されており、該成膜用基板210を加熱するためのヒーター208を備えることができる。ヒーター208は、図3に示されるように成膜室207の外部に設けられていてもよいし、成膜室207の内部に設けられていてもよい。供給管209から供給されたミストは成膜室207内の配管を通り、ノズルから成膜用基板210に向けてキャリアガスとともに噴出される。また、成膜室207には、成膜用基板210へのミストの供給に影響を及ぼさない位置に、排ガスの排気口212が設けられてもよい。また、成膜用基板210を成膜室207の上面に設置するなどして、フェイスダウンとしてもよいし、成膜用基板210を成膜室207の底面に設置して、フェイスアップとしてもよい。
(ミストCVD法による成膜)
上記のとおり本発明に係る結晶性積層構造体の製造においては、少なくとも第一の結晶性酸化物膜をミストCVD法により成膜する。以下、ミストCVD法について説明する。ミストCVD法は、ミスト化部において、原料溶液をミスト化してミストを発生させるミスト発生工程と、前記ミストを搬送するためのキャリアガスを前記ミスト化部に供給するキャリアガス供給工程と、前記ミスト化部と成膜室とを接続する供給管を介して、前記ミスト化部から前記成膜室へと、前記ミストを前記キャリアガスにより搬送する搬送工程と、前記搬送されたミストを熱処理して下地基板上に成膜を行う成膜工程とからなる。
上記の原料溶液204aをミスト発生源204内に収容し、成膜用基板210を成膜室207内に載置して、ヒーター208を昇温する。次に、流量調節弁203a、203bを開いてキャリアガス源202a、202bからキャリアガスを成膜室207内に供給し、成膜室207の雰囲気をキャリアガスで十分に置換した後、キャリアガスの流量と希釈用キャリアガスの流量をそれぞれ調節する。
次に、ミスト発生工程として、超音波振動子206を振動させ、その振動を、水205aを通じて原料溶液204aに伝播させることによって、原料溶液204aをミスト化してミストを発生させる。
次に、キャリアガス供給工程として、ミストを搬送するためのキャリアガスをミスト化部220に供給する。
次に、搬送工程として、ミスト化部220と成膜室207とを接続する供給管209を介して、ミスト化部220から成膜室207へと、ミストをキャリアガスにより搬送する。
次に、成膜工程として、成膜室207に搬送されたミストを加熱し熱反応を生じさせて、成膜用基板210の表面の一部又は全部に成膜を行う。
熱反応は、加熱によりミストに含まれる金属等の反応を進行させる必要がある。このため、反応時の基板表面の温度を少なくとも400℃以上とする必要があるが、ミストCVD法では、他のCVD法と異なり、原料をミスト状の液体の状態で基板表面まで到達させる必要がある。このため、基板表面の温度は大きく低下する。従って、反応時の基板表面の温度は、装置の設定の温度とは異なる。反応時も基板表面の温度を測定、制御することが好ましいが、これが困難な場合は、キャリアガスのみを導入したり、溶質を含まない水ミストを導入したりするなどして、反応の様子を模擬的に作って温度を測定し代用することができる。
さらには、熱反応は基板周囲の環境の温度にも依存する。従って、ノズルや、成膜室の内壁の温度は、室温よりも高いことが望ましい。上記熱反応が安定するためである。例えば、ノズル温度は50~250℃とすることができる。
なお、熱反応は、真空下、非酸素雰囲気下、還元ガス雰囲気下、空気雰囲気下及び酸素雰囲気下のいずれの雰囲気下で行われてもよく、成膜物に応じて適宜設定すればよい。また、反応圧力は、大気圧下、加圧下又は減圧下のいずれの条件下で行われてもよいが、大気圧下の成膜であれば、装置構成が簡略化できるので好ましい。
(バッファ層の形成)
上記のように、基板と第一の結晶性酸化物膜の間に適宜その他の層(以下、「バッファ層」という)を設けてもよい。バッファ層の形成方法は特に限定されず、スパッタ法、蒸着法など公知の方法により成膜することができるが、上記のようなミストCVD法を用いる場合は、原料溶液を適宜変更するだけで形成でき簡便である。具体的には、アルミニウム、ガリウム、クロム、鉄、インジウム、ロジウム、バナジウム、チタン、イリジウム、から選ばれる1種又は2種以上の金属を、錯体又は塩の形態で水に溶解又は分散させたものを原料水溶液として好適に用いることができる。錯体の形態としては、例えば、アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、アンミン錯体、ヒドリド錯体などが挙げられる。塩の形態としては、例えば、塩化金属塩、臭化金属塩、ヨウ化金属塩などが挙げられる。また、上記金属を、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸等に溶解したものも塩の水溶液として用いることができる。この場合も、溶質濃度は0.005~1mol/Lが好ましく、溶解温度は20℃以上とすることが好ましい。他の条件についても、上記と同様にすることでバッファ層を形成することが可能である。バッファ層を所定の厚さ成膜した後、上述の方法により成膜を行う。
バッファ層形成方法の特殊な場合として、第二の結晶性酸化物膜と同一の材料を用いる場合がある。このとき、バッファ層の成膜温度を、第二の結晶性酸化物膜の成膜温度より高くしてもよい。例えば、バッファ層の成膜温度を450℃とし、第二の結晶性酸化物膜の成膜温度を400℃としてもよいし、バッファ層を500℃、第二の結晶性酸化物膜を450℃などとしてもよい。こうすることで、第二の結晶性酸化物膜の結晶性がより向上する。
(第二の結晶性酸化物膜の成膜)
第二の結晶性酸化物膜をミストCVD法により成膜するときは、第二の結晶性酸化物膜用の原料溶液を用い、第一の結晶性酸化物膜の成膜と同様の手順で成膜することで、酸化ガリウム膜などのガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を成膜することができる。但し、第二の結晶性酸化物膜はミストCVD法以外の公知の方法で成膜してもかまわない。
(熱処理)
本発明に係る結晶性積層構造体を、200~600℃で熱処理してもよい。これにより、膜中の未反応種などがさらに除去され、より高品質の結晶性積層構造体を得ることができる。熱処理は、空気中、酸素雰囲気中で行ってもよいし、窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行ってもかまわない。熱処理時間は適宜決定できるが、例えば、5~240分とすることができる。
(剥離)
本発明に係る結晶性積層構造体においては、第一及び第二の結晶性酸化物膜を下地基板から剥離してもよい。また、本発明に係る結晶性積層構造体から第一の結晶性酸化物膜を剥離して第一の結晶性酸化物膜のみ、第二の結晶性酸化物膜のみとすることも可能である。剥離手段は特に限定されず、公知の手段であってもよい。剥離手段の方法としては例えば、機械的衝撃を与えて剥離する手段、熱を加えて熱応力を利用して剥離する手段、超音波等の振動を加えて剥離する手段、エッチングして剥離する手段などが挙げられる。このような剥離によって、第一及び第二の結晶性酸化物膜のみからなる結晶性積層構造体とすることができ、また第一及び第二の結晶性酸化物膜のそれぞれを自立膜として得ることもできる。
以下、実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
[実施例1]
図3は、本実施例で用いた成膜装置201の模式図である。成膜装置201は、キャリアガスを供給するキャリアガス源202aと、キャリアガス源202aから送り出されるキャリアガスの流量を調節するための流量調節弁203aと、希釈用キャリアガスを供給する希釈用キャリアガス源202bと、希釈用キャリアガス源202bから送り出される希釈用キャリアガスの流量を調節するための流量調節弁203bと、原料溶液204aが収容されるミスト発生源204と、水205aが収容された容器205と、容器205の底面に取り付けられた超音波振動子206と、ヒーター208を具備する成膜室207と、ミスト発生源204から成膜室207までをつなぐ石英製の供給管209と、を備えている。
(AlFeO膜の成膜)
成膜用基板210として、4インチ(100mm)のc面サファイア基板を用意した。この基板を成膜室207内に載置し、ヒーター208を450℃に設定、昇温し、30分放置して、ノズルを含む成膜室内の温度を安定化させた。
溶媒を超純水、溶質をAlCl、FeClとし、Alが0.012mol/L、Feが0.008mol/Lとなるように混合した後、アンモニアとアセチルアセトンの混合溶液(モル比で1:1)を0.06mol/L混合し、液温60℃で60分撹拌したものを、原料溶液204aとした。続いて、流量調節弁203a、203bを開いてキャリアガス源202a、202bからキャリアガスを成膜室207内に供給し、成膜室207の雰囲気をキャリアガスで十分に置換した後、キャリアガスの流量を2L/分に、希釈用キャリアガスの流量を4L/分にそれぞれ調節した。キャリアガスとしては窒素を、希釈用キャリアガスには酸素を用いた。
次に、超音波振動子206を2.4MHzで振動させ、その振動を、水205aを通じて原料溶液204aに伝播させることによって、原料溶液204aをミスト化してミストを生成した。このミストを、キャリアガスによって供給管209を経て成膜室207内に導入し、成膜用基板210上でミストを熱反応させて、成膜用基板210上にAlFeOの薄膜(第一の結晶性酸化物膜)を形成した。成膜時間は60分とした。
(評価)
得られた薄膜について、XRD装置(Bruker-AXS株式会社製D8-DISCOVER)を用いてXRD評価を行ったところ、基板とは別のピークを基板より低角側に確認した。コランダム構造を仮定したときのa軸の格子定数は4.98Åとなった。さらに、エネルギー分散型蛍光X線分析法により元素分析を行ったところ、金属成分はAlが約20%、Feが約80%であった。膜厚を光干渉式の膜厚計で測定したところ、膜厚は約200nmであった。
(GaO膜の成膜)
上記で得られた成膜用基板210を成膜室207内に載置し、ヒーター208を550℃に設定、昇温し、30分放置して、ノズルを含む成膜室内の温度を安定化させた。
溶媒を超純水、溶質をGaCl、濃度が0.02mol/Lとしたものに、アンモニアとアセチルアセトンの混合溶液(モル比で1:1)を0.06mol/L混合し、液温60℃で60分撹拌したものを、原料溶液204aとした。
この原料溶液204aをミスト発生源204内に収容した。続いて、流量調節弁203a、203bを開いてキャリアガス源202a、202bからキャリアガスを成膜室207内に供給し、成膜室207の雰囲気をキャリアガスで十分に置換した後、キャリアガスの流量を2L/分に、希釈用キャリアガスの流量を4L/分にそれぞれ調節した。キャリアガスとしては窒素を用いた。
次に、超音波振動子206を2.4MHzで振動させ、その振動を、水205aを通じて原料溶液204aに伝播させることによって、原料溶液204aをミスト化してミストを生成した。このミストを、キャリアガスによって供給管209を経て成膜室207内に導入し、成膜用基板210上でミストを熱反応させて、成膜用基板210上に酸化ガリウムの薄膜(第二の結晶性酸化物膜)を形成した。成膜時間は60分とした。
(評価)
上記により得られた結晶性積層構造体の酸化ガリウムの薄膜について、XRD評価により、α-Gaが形成されていることを確認した。α-Gaの(006)面のXRCを測定したところ、XRC半値幅は10秒と極めて結晶性が良好であった。さらに、(104)面のXRC測定を実施した。実際には2θ、ω、χ、φを調整してα-Gaの(104)面のピークが出るように軸立てを行った後、管電圧40kV、管電流40mA、コリメータ径0.5mm、アンチスキャッタリングスリット3mmで、ω=15.5~19.5°の範囲、ωステップ幅0.005°、及び計数時間0.5秒の条件を用いた。また、X線源にはGe(022)非対称反射モノクロメーターでCuKα線を平行単色光化したものを用いた。得られた(104)面のXRCプロファイルのXRC半値幅(FWHM)は、XRD解析ソフトウェア(Bruker-AXS製、「LEPTOS」Ver4.03)を使用し、プロファイルのスムージングを行った後にピークサーチを行うことにより決定した。その結果、α-Ga膜の(104)面XRC半値幅は129秒であった。
AFMを用い、膜表面の1×1μm範囲を観察した。観察結果を図5に示す。膜表面に原子レベルのステップ構造が得られている。2乗平均粗さ(RMS)は0.68nmと極めて良好であった。
表面の結晶欠陥密度を評価するため、平面TEM観察(プランビュー)を実施した。測定視野周辺の試料厚さが150nmとなるようにイオンミリングによって加工した。得られた切片に対し、透過型電子顕微鏡(日立製H-90001UHR-I)を使用して加速電圧300kVでTEM観察を行い、結晶欠陥密度を評価した。実際には測定視野4.1×3.1μmのTEM像を8視野観察し、その中で認められた欠陥の数を算出した。その結果、得られたTEM像内には結晶欠陥が観察されず、結晶欠陥密度は9.9×10/cm未満であることが分かった。
[実施例2]
実施例1において、Alが0.002mol/L、Feが0.018mol/Lとなるように溶質を混合したこと以外は実施例1と同じように成膜、評価を行った。AlFeO膜の組成は、金属成分はAlが約6%、Feが約94%であった。コランダム構造を仮定したときのa軸の格子定数は5.02Åであった。
α-Ga膜の(006)面のXRC半値幅は10秒、(104)面のXRC半値幅は131秒であった。RMSは0.88nm、結晶欠陥密度は9.9×10/cm未満であった。
[実施例3]
実施例1において、Alが0.014mol/L、Feが0.006mol/Lとなるように溶質を混合したこと以外は実施例1と同じように成膜、評価を行った。AlFeO膜の組成は、金属成分はAlが約34%、Feが約66%であった。コランダム構造を仮定したときのa軸の格子定数は4.94Åであった。
α-Ga膜の(006)面のXRC半値幅は11秒、(104)面のXRC半値幅は145秒であった。RMSは0.73nm、結晶欠陥密度は9.9×10/cm未満であった。
[比較例1]
実施例1において、Alが0.001mol/L、Feが0.019mol/Lとなるように溶質を混合したこと以外は実施例1と同じように成膜、評価を行った。AlFeO膜の組成は、金属成分はAlが約3%、Feが約97%であった。コランダム構造を仮定したときのa軸の格子定数は5.03Åであった。
α-Ga膜の(006)面のXRC半値幅は43秒、(104)面のXRC半値幅は635秒であった。RMSは2.11nm、結晶欠陥密度は2.2×10/cmであった。
[比較例2]
実施例1において、Alが0.016mol/L、Feが0.004mol/Lとなるように溶質を混合したこと以外は実施例1と同じように成膜、評価を行った。AlFeO膜の組成は、金属成分はAlが約58%、Feが約42%であった。コランダム構造を仮定したときのa軸の格子定数は4.87Åであった。
α-Ga膜の(006)面のXRC半値幅は51秒、(104)面のXRC半値幅は567秒であった。RMSは2.57nm、結晶欠陥密度は3.0×10/cmであった。
[実施例4]
実施例1において、AlClを0.014mol/L、TiClを0.006mol/Lとなるように溶質を混合したこと以外は実施例1と同じように成膜、評価を行った。AlTiO膜が得られ、組成は、金属成分はAlが約41%、Tiが約59%であった。コランダム構造を仮定したときのa軸の格子定数は4.99Åであった。
α-Ga膜の(006)面のXRC半値幅は13秒、(104)面のXRC半値幅は155秒であった。RMSは0.86nm、結晶欠陥密度は9.9×10/cm未満であった。
[実施例5]
実施例1において、AlClを0.018mol/L、InClを0.002mol/Lとなるように溶質を混合したこと以外は実施例1と同じように成膜、評価を行った。AlInO膜が得られ、組成は、金属成分はAlが約72%、Inが約28%であった。コランダム構造を仮定したときのa軸の格子定数は4.96Åであった。
α-Ga膜の(006)面のXRC半値幅は14秒、(104)面のXRC半値幅は164秒であった。RMSは0.88nm、結晶欠陥密度は9.9×10/cm未満であった。
[実施例6]
実施例1において、AlClを0.014mol/L、RhClを0.006mol/Lとなるように溶質を混合したこと以外は実施例1と同じように成膜、評価を行った。AlRhO膜が得られ、組成は、金属成分はAlが約34%、Rhが約66%であった。コランダム構造を仮定したときのa軸の格子定数は5.00Åであった。
α-Ga膜の(006)面のXRC半値幅は12秒、(104)面のXRC半値幅は133秒であった。RMSは0.76nm、結晶欠陥密度は9.9×10/cm未満であった。
以上のとおり、本発明の実施例によれば、結晶欠陥及び転位が少なく結晶性に優れ、また、表面平滑性にも優れ、半導体装置に適用した場合の半導体特性、特に耐圧性に優れた結晶性積層構造体を得ることができた。
本明細書は、以下の態様を包含する。
[1]:アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分とする結晶性酸化物膜であって、コランダム構造を有し、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである第一の結晶性酸化物膜と、前記第一の結晶性酸化物膜上の結晶性酸化物膜であって、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を含む結晶性積層構造体。
[2]:前記第一の結晶性酸化物膜の前記アルミニウム以外の1以上の金属元素は、鉄、チタン、インジウム、ロジウムのいずれかである上記[1]の結晶性積層構造体。
[3]:前記第二の結晶性酸化物膜の表面の結晶欠陥密度が1.0×10/cm以下である上記[1]又は上記[2]の結晶性積層構造体。
[4]:前記第二の結晶性酸化物膜の(104)面のX線ロッキングカーブ半値幅が500秒以下である上記[1]、上記[2]又は上記[3]の結晶性積層構造体。
[5]:前記第二の結晶性酸化物膜の表面の面積が100mm以上、又は、直径2インチ(50mm)以上のものである上記[1]~[4]のいずれかの結晶性積層構造体。
[6]:上記[1]~[5]のいずれかの結晶性積層構造体を含むことを特徴とする半導体装置。
[7]:アルミニウムと、アルミニウム以外の1以上の金属元素と、アセチルアセトンとを含む溶液を原料として用い、ミストCVD法により、アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分としコランダム構造を有する第一の結晶性酸化物膜を、直接又は他の層を介して基板上に形成する工程であって、前記溶液中の前記アルミニウムと前記アルミニウム以外の1以上の金属元素との比率を調整して、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである前記第一の結晶性酸化物膜を形成する工程と、前記第一の結晶性酸化物膜上に直接又は他の層を介して、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を成膜する工程とを含む結晶性積層構造体の製造方法。
[8]:前記アルミニウム以外の1以上の金属元素を、鉄、チタン、インジウム、ロジウムのいずれかとする上記[7]の結晶性積層構造体の製造方法。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
500…結晶性積層構造体、 501…第二の結晶性酸化物膜、
502…第一の結晶性酸化物膜、 503…基板、 504…別の層、
100…半導体装置、 101…下地基板、 103…結晶性酸化物膜、
103a…絶縁性薄膜、 103b…導電性薄膜、 105…ゲート絶縁膜、
107…ゲート電極、 109…ソース・ドレイン電極、 110…積層構造体、
201…成膜装置、 202a…キャリアガス源、
202b…希釈用キャリアガス源、 203a…流量調節弁、
203b…流量調節弁、 204…ミスト発生源、 204a…原料溶液、
205…容器、 205a…水、 206…超音波振動子、 207…成膜室、
208…ヒーター、 209…供給管、 210…成膜用基板、
216…発振器、 212…排気口、 220…ミスト化部、
230…キャリアガス供給部。

Claims (8)

  1. アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分とする結晶性酸化物膜であって、コランダム構造を有し、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである第一の結晶性酸化物膜と、
    前記第一の結晶性酸化物膜上の結晶性酸化物膜であって、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を含むことを特徴とする結晶性積層構造体。
  2. 前記第一の結晶性酸化物膜の前記アルミニウム以外の1以上の金属元素は、鉄、チタン、インジウム、ロジウムのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の結晶性積層構造体。
  3. 前記第二の結晶性酸化物膜の表面の結晶欠陥密度が1.0×10/cm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の結晶性積層構造体。
  4. 前記第二の結晶性酸化物膜の(104)面のX線ロッキングカーブ半値幅が500秒以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の結晶性積層構造体。
  5. 前記第二の結晶性酸化物膜の表面の面積が100mm以上、又は、直径2インチ(50mm)以上のものであることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の結晶性積層構造体。
  6. 請求項1~5のいずれか一項に記載の結晶性積層構造体を含むことを特徴とする半導体装置。
  7. アルミニウムと、アルミニウム以外の1以上の金属元素と、アセチルアセトンとを含む溶液を原料として用い、ミストCVD法により、アルミニウム及びアルミニウム以外の1以上の金属元素を主成分としコランダム構造を有する第一の結晶性酸化物膜を、直接又は他の層を介して基板上に形成する工程であって、前記溶液中の前記アルミニウムと前記アルミニウム以外の1以上の金属元素との比率を調整して、a軸の格子定数が4.94~5.02Åである前記第一の結晶性酸化物膜を形成する工程と、
    前記第一の結晶性酸化物膜上に直接又は他の層を介して、ガリウムを主成分とする第二の結晶性酸化物膜を成膜する工程とを含むことを特徴とする結晶性積層構造体の製造方法。
  8. 前記アルミニウム以外の1以上の金属元素を、鉄、チタン、インジウム、ロジウムのいずれかとすることを特徴とする請求項7に記載の結晶性積層構造体の製造方法。
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