JP2023155180A - 液晶配向剤、液晶配向膜、およびこれを用いた液晶素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール剤との密着性が高い液晶配向膜を提供する。【解決手段】式(I)、式(AN-2-2)等の化合物を含む液晶配向剤。TIFF2023155180000104.tif3687TIFF2023155180000105.tif3141【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜およびこれを用いた液晶素子に関する。詳しくは、光配向方式の液晶配向膜(以降、光配向膜または配向膜と略記することがある)を形成するための光配向用液晶配向剤(以降、液晶配向剤と略記することがある)、この液晶配向剤を用いて形成される光配向方式の液晶配向膜、そして、この液晶配向膜を有する液晶表示素子に関する。
素子内の液晶層の配向状態を制御または変調することで、素子内に入射した電磁波に屈折、散乱、反射等の光学現象を起こさせることができる液晶素子が知られている。具体的には、下記液晶表示素子の他に、液晶アンテナ、調光窓、光学補償材、可変移相器が知られている。
液晶表示素子として、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、IPS(In-Plane Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、垂直配向型のVA(Multi-domain Vertical Alignment)モード等、様々な駆動方式のものが知られている。これらの液晶表示素子は、テレビ、携帯電話等、各種電子機器の画像表示装置に応用されており、さらなる表示品位の向上を目指して開発が進められている。具体的には、液晶表示素子の性能の向上は、駆動方式、素子構造の改良のみならず、素子に使用される構成部材によっても達成される。そして、液晶表示素子に使用される構成部材のなかでも、特に液晶配向膜は表示品位に係わる重要な材料の1つであり、液晶表示素子の高品位化の要求に応えるべく、この液晶配向膜についても盛んに研究が進められている。
ここで、液晶配向膜は、液晶表示素子の液晶層の両側に設けられた一対の基板上に、該液晶層に接して設けられ、液晶層を構成する液晶分子を、基板に対して一定の規則性を持って配向させる機能を有する。液晶配向性の高い液晶配向膜を用いることにより、コントラストが高く、残像特性が改善された液晶表示素子を実現することができる(例えば、特許文献1および2参照)。
また近年、液晶表示素子では額縁を狭くして表示画面を大きくする狭額縁化が進んでいる。ここで、狭額縁化して表示領域を広くするためには、基板の端まで液晶配向膜を印刷して、その液晶配向膜上にシール剤を塗布する必要が生じる。このような状況から、シール剤との密着性が高い液晶配向膜も開発されている(例えば、特許文献7~9)。
こうした液晶配向膜の形成には、現在、ポリアミック酸、可溶性のポリイミドまたはポリアミック酸エステルを有機溶剤に溶解させた溶液(ワニス)が主に用いられている。これらのワニスにより液晶配向膜を形成するには、ワニスを基板に塗布した後、加熱等により塗膜を固化してポリイミド系液晶配向膜を形成し、必要に応じて前述の表示モードに適する配向処理を施す。配向処理方法としては、布などで配向膜の表面を擦ってポリマー分子の方向を整えるラビング法と、配向膜に直線偏光の紫外線を照射することにより、ポリマー分子に光分解や光異性化や二量化等の光化学変化を起こさせて膜に異方性を付与する光配向法が知られており、このうち光配向法は、ラビング法に比べて配向の均一性が高く、また、非接触の配向処理法であるため膜に傷が付かないことや、発塵や静電気等の液晶表示素子の表示不良を発生させる原因を低減できる等の利点がある。
こうした光配向法を用いた液晶配向膜として、例えば、特許文献1~5には、原料としてジアミノアゾベンゼン等を用い、光異性化の技術を応用することで、アンカリングエネルギーが大きく、液晶配向性が良好な光配向膜を得たことが記載されている。特許文献6には、光分解型の技術を応用することで、透明性が高く、液晶配向性が良好な光配向膜を得たことが記載されている。
特開2010-197999号公報 国際公開第2013/157463号 特開2005-275364号公報 特開2007-248637号公報 国際公開第2015/016118号 特開2012-155311号公報 特開2017-198975号公報 国際公開第2016/043230号 特開2018-106096号公報
近年、タブレット型液晶表示素子やスマートフォンの普及により、額縁が狭く表示画面の大きな液晶表示素子の開発が進められている。ここで、狭額縁化して表示領域を広くするためには、基板の端まで液晶配向膜を印刷して、その液晶配向膜上にシール剤を塗布する必要が生じる。
このような状況から、シール剤との密着性が高い液晶配向膜が求められるようになっており、そのための研究開発として、ポリアミック酸およびその重合体の原料モノマーに極性基を持つ化合物を用いることで、液晶配向膜のシール剤との密着性を向上させる検討が行われている。例えば、特許文献7~9では、特定のテトラカルボン酸二無水物またはジアミンを使用することによって、液晶配向膜とシール剤との密着性を向上させた液晶表示素子が提案されている。
しかしながら、狭額縁化への要望はさらに高まっており、シール剤との密着性がより良好な液晶配向膜が求められている。
本発明の課題は、シール剤との密着性が高い液晶配向膜を提供すること、さらに、そのような液晶配向膜を形成することができる光配向用液晶配向剤を提供することである。
本発明者は、式(I)で表される化合物、並びに式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む原料組成物からなるポリアミック酸またはその誘導体を含む液晶配向剤により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は以下の構成を含む。
[1] テトラカルボン酸誘導体とジアミン類とを反応させて得られるポリアミック酸またはその誘導体を含有する液晶配向剤であって、前記テトラカルボン酸誘導体として式(I)で表される化合物並びに、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つを含む液晶配向剤。


Figure 2023155180000001

式(I)において、*1、*1′、*2および*2′は結合手であり、それぞれ独立に水酸基、塩素原子または炭素数1~6のアルコキシ基と結合し、*1と*1′の組および*2と*2′の組の少なくとも1つの組は同一の酸素原子と結合してもよく;
b1、Rb2、Rb3およびRb4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基、又はフェニル基であり、

Figure 2023155180000002

式(AN-2-2)において、mは1~12の整数である。
[2] 前記式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つが、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)および式(AN-2-4)からなる群から選択される少なくとも1つである、[1]に記載の液晶配向剤。
Figure 2023155180000003

式(AN-2-2)において、mは1~12の整数である。
[3] 前記式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つが、式(AN-2-2)である、[1]に記載の液晶配向剤。
Figure 2023155180000004

式(AN-2-2)において、mは1~12の整数である。
[4] 前記ジアミン類が、式(DI-4-1)、式(DI-5-1)、式(DI-13)および式(DI-17)からなる群から選択される少なくとも1つを含む、[1]~[3]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。

Figure 2023155180000005

式(DI-5-1)において、mは1~12の整数であり;
式(DI-13)において、R23は独立して炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基または-Clであり、pおよびqはそれぞれ独立して0~4の整数であり;
式(DI-17)において、R23は独立して炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基または-Clであり、pは独立して0~4の整数であり、R25は独立して水素原子、炭素数1~4のアルキル基またはターシャリーブトキシカルボニル基であり、Zは炭素数1~10のアルキレンを含む2価の基であり、炭素数1~10のアルキレンにおいて少なくとも1つのCHは、NHに置き換えられてもよいが、NHが隣り合うことはない。
[5] 式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)または式(AN-2-6)~式(AN-2-8)で表される化合物以外のテトラカルボン酸誘導体とジアミン類とを反応させて得られるポリアミック酸またはその誘導体を含有する、[1]~[4]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[6] [1]~[5]のいずれか1項に記載の液晶配向剤から形成される液晶配向膜。
[7] [6]に記載の液晶配向膜を有する液晶素子。
[8] [1]~[5]のいずれか1項に記載の液晶配向剤を基板に塗布する工程と、その基板を焼成する工程と、その基板に偏光紫外線を照射する工程とを含む、液晶配向膜の製造方法。
本発明の光配向用液晶配向剤を使用することにより、シール剤との密着性の高い液晶配向膜を得ることができる。そして、この液晶配向膜を用いることにより、表示品位に優れた液晶表示素子を実現することができる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。本発明における「液晶配向剤」は、その膜を基板上に形成したとき、偏光紫外線を照射することで異方性を付与することができる液晶配向剤であり、本明細書中では単に「液晶配向剤」ということもあれば、「光配向用液晶配向剤」ということもある。また、本発明において「テトラカルボン酸誘導体」とは、テトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステルまたはテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物を指す。テトラカルボン酸ジエステルとテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物をまとめて、テトラカルボン酸二無水物の誘導体と称することもある。また本発明においては、ジアミンおよびジヒドラジドを「ジアミン類」と称することもある。本明細書の化学式における*は結合手を表す。
<本発明の光配向用液晶配向剤>
本発明の光配向用液晶配向剤は、テトラカルボン酸誘導体とジアミン類とを反応させてなる、ポリアミック酸およびポリアミック酸誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1つのポリマーを含み、該ポリマーの原料として、式(I)で表される化合物並びに、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする。該ポリマーのことを、本発明のポリマーということがある。本発明においてポリアミック酸誘導体とはポリイミド、部分ポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリアミック酸-ポリアミドコポリマー、およびポリアミドイミドを指す。
<ポリマーの種類>
以下に、ポリアミック酸およびポリアミック酸誘導体について詳細を説明する。
ここで、ポリアミック酸は、式(AN)で表されるテトラカルボン酸二無水物と式(DI)で表されるジアミン類との重合反応により合成されるポリマーであり、式(PAA)で表される構成単位を有する。ポリアミック酸を含む液晶配向剤は、液晶配向膜を形成させる工程で加熱焼成すると、ポリアミック酸がイミド化され、式(PI)で表される構成単位を有するポリイミド液晶配向膜を形成することができる。

Figure 2023155180000006

Figure 2023155180000007
式(AN)、式(PAA)、および式(PI)において、Xは4価の有機基である。式(DI)、式(PAA)、および式(PI)において、Xは2価の有機基である。Xにおける4価の有機基の好ましい範囲と具体例については、本明細書に記載のテトラカルボン酸二無水物の対応する構造を参照することができる。Xにおける2価の有機基の好ましい範囲と具体例については、本明細書に記載のジアミン類の欄に記載したジアミンまたはジヒドラジドの対応する構造についての記載を参照することができる。
ポリアミック酸誘導体は、ポリアミック酸の一部分を他の原子または原子団に置き換えて特性を改変した化合物であり、特に液晶配向剤に用いる溶剤への溶解性を高くしたものであることが好ましい。このようなポリアミック酸誘導体としては、具体的には1)ポリアミック酸のすべてのアミノ基とカルボキシル基とが脱水閉環反応したポリイミド、2)部分的に脱水閉環反応した部分ポリイミド、3)ポリアミック酸のカルボキシル基がエステルに変換されたポリアミック酸エステル、4)テトラカルボン酸二無水物化合物に含まれる酸二無水物の一部を有機ジカルボン酸に置き換えて反応させて得られたポリアミック酸-ポリアミドコポリマー、さらに5)該ポリアミック酸-ポリアミドコポリマーの一部または全部を脱水閉環反応させたポリアミドイミドが挙げられる。これらの誘導体のうち、例えばポリイミドとしては、上記式(PI)で表される構成単位を有するものを挙げることができ、ポリアミック酸エステルとしては、下記式(PAE)で表される構成単位を有するものを挙げることができる。

Figure 2023155180000008

式(PAE)において、Xは4価の有機基であり、Xは2価の有機基であり、Yは独立してアルキル基である。X、Xの好ましい範囲と具体例については、式(PAA)におけるX、Xについての記載を参照することができる。Yにおいては、炭素数1~6の直鎖または分岐鎖のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、またはターシャリーブチル基がより好ましい。
ポリアミック酸の合成に用いる、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン類は、それぞれ1種類であっても2種類以上であってもよい。
前述の本発明のポリアミック酸を、ポリアミック酸誘導体であるポリイミドとする場合には、得られたポリアミック酸溶液を、脱水剤である無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物、および脱水閉環触媒であるトリエチルアミン、ピリジン、コリジンなどの三級アミンとともに、温度20~150℃でイミド化反応させることにより、ポリイミドを得ることができる。または、得られたポリアミック酸溶液から多量の貧溶媒(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒やグリコール系溶媒)を用いてポリアミック酸を析出させ、析出させたポリアミック酸を、トルエン、キシレン等の溶媒中で、上記の脱水剤および脱水閉環触媒とともに、温度20~150℃でイミド化反応させることにより、ポリイミドを得ることもできる。
前記イミド化反応において、脱水剤と脱水閉環触媒の割合は、0.1~10(モル比)であることが好ましい。脱水剤と脱水閉環触媒の合計使用量は、当該ポリアミック酸の合成に使用したテトラカルボン酸二無水物のモル量の合計に対して1.5~10倍モルであることが好ましい。このイミド化反応に用いる脱水剤、触媒量、反応温度および反応時間を調整することによって、イミド化の程度を制御することができ、これによりポリアミック酸の一部のみがイミド化した部分ポリイミドを得ることができる。得られたポリイミドは、反応に用いた溶剤と分離し、他の溶剤に再溶解させて液晶配向剤として使用することもできるし、または溶剤と分離することなく液晶配向剤として使用することもできる。
ポリアミック酸エステルは、ポリアミック酸と水酸基含有化合物、ハロゲン化物、エポキシ基含有化合物等とを反応させることにより合成する方法や、テトラカルボン酸二無水物から誘導されるテトラカルボン酸ジエステルまたはテトラカルボン酸ジエステルジクロライドと、ジアミン類とを反応させることにより合成する方法により得ることができる。テトラカルボン酸二無水物から誘導されるテトラカルボン酸ジエステルは、例えばテトラカルボン酸二無水物を2当量のアルコールと反応させ開環させて得ることができ、テトラカルボン酸ジエステルジクロライドは、テトラカルボン酸ジエステルを2当量の塩素化剤(例えば塩化チオニルなど)と反応させることで得ることができる。なお、ポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、ポリイミドの膜の形成に用いられる公知のポリアミック酸またはその誘導体と同様に製造することができる。テトラカルボン酸誘導体の総仕込み量は、ジアミン類の合計1モルに対して、0.9~1.1モルとすることが好ましい。
本発明の液晶配向剤はこれらのポリアミック酸、ポリアミック酸エステルおよびこれらをイミド化して得られるポリイミドのうちの1種類のみを含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体の分子量は、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、5,000~500,000であることが好ましく、5,000~50,000であることがより好ましい。ポリアミック酸またはその誘導体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法による測定から求めることができる。
本発明のポリアミック酸またはその誘導体は、多量の貧溶剤で沈殿させて得られる固形分をIR(赤外分光法)、NMR(核磁気共鳴分析)で分析することによりその存在を確認することができる。またKOHやNaOH等の強アルカリの水溶液による前記ポリアミック酸またはその誘導体の分解物の有機溶剤による抽出物をGC(ガスクロマトグラフィ)、HPLC(高速液体クロマトグラフィ)またはGC-MS(ガスクロマトグラフィ質量分析法)で分析することにより、使用されているモノマーを確認することができる。
<テトラカルボン酸誘導体>
本発明のポリマーは原料として式(I)で表される化合物並びに、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含み、それ以外のテトラカルボン酸誘導体を含んでもよい。各化合物の具体的な例を以下に記載する。
<式(I)で表される化合物>
本発明のポリマーの原料に使用される、式(I)で表される化合物について説明する。
Figure 2023155180000009

式(I)において、*1、*1′、*2および*2′は結合手であり、それぞれ独立に水酸基、塩素原子または炭素数1~6のアルコキシ基と結合し、*1と*1′の組および*2と*2′の組の少なくとも1つの組は同一の酸素原子と結合してもよく;
b1、Rb2、Rb3、およびRb4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基、又はフェニル基である。
炭素数1~6のアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピロキシ基、イソプロピロキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、またはターシャリーブトキシ基が挙げられる。イミド化のしやすさからメトキシ基が好ましい。
式(I)には、4つの結合手全てが水酸基、塩素原子、炭素数1~6のアルコキシ基のいずれかと結合する形態、*1と*1′の組および*2と*2′の組のどちらか一方は同一の酸素原子と結合し、残りの組の2つの結合手は水酸基、塩素原子、炭素数1~6のアルコキシ基のいずれかと結合する形態、ならびに、*1と*1′の組および*2と*2′の組の両方が、それぞれ同一の酸素原子と結合する形態が含まれる。この中で、4つの結合手全てが水酸基、塩素原子、炭素数1~6のアルコキシ基のいずれかと結合する形態、ならびに、*1と*1′の組および*2と*2′の組の両方が、それぞれ同一の酸素原子と結合する形態が好ましい。
前記Rb1、Rb2、Rb3およびRb4におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。炭素数1~6のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ノルマルペンチル基などが挙げられる。炭素数2~6のアルケニル基の具体例としては、例えばビニル基、プロペニル基、ブテニル基等が挙げられ、これらは直鎖状でも分岐鎖状でもよい。炭素数2~6のアルキニル基の具体例としては、例えばエチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基等が挙げられる。フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基としては、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
感度の高い液晶配向膜を得る観点から、Rb1およびRb4がメチル基であり、Rb2およびRb3が水素原子であることが好ましい。
式(I)で表される化合物の好ましい例を下記に挙げる。

Figure 2023155180000010
式(I-6)~式(I-13)において、R11は独立して、炭素数1~6のアルキル基である。R11はメチル基であることが好ましい。
これらの中でも、感度の高い液晶配向膜を得るために、式(I-2)、式(I-7)、式(I-9)、式(I-11)または式(I-13)を使用することが好ましい。
本発明のポリマーにおいて、式(I)で表される化合物は使用されるテトラカルボン酸誘導体全量中50モル%以上使用することが好ましい。式(I)で表される化合物を複数併用してもよい。
<式(I)以外のテトラカルボン酸誘導体>
以下に、式(I)以外のテトラカルボン酸誘導体として、式(AN-1)~式(AN-9)、式(AN-10-1)、式(AN-10-2)、式(AN-11)、式(AN-12)、式(AN-15)、および式(AN-16-1)~式(AN-16-18)で表されるテトラカルボン酸二無水物について説明する。これらのテトラカルボン酸二無水物をテトラカルボン酸ジエステルやテトラカルボン酸ジエステルジクロライドに誘導して、ポリマーの原料に用いてもよい。
[式(AN-1)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000011

式(AN-1)において、G11は単結合、炭素数1~12のアルキレン基、1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、または式(G11-1)である。R11は独立して水素原子またはメチル基である。

Figure 2023155180000012

式(G11-1)において、Xは独立して単結合、-O-、-S-、または-NR-であり、Rは水素原子、または炭素数1~4のアルキル基であり、nは独立して1~5の整数であり、mは1~3の整数であり、環を構成するいずれかの炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合可能な炭素のいずれかと結合できることを示す。
式(AN-1)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例の例を下記に挙げる。
Figure 2023155180000013

Figure 2023155180000014
式(AN-1-2)および(AN-1-5)において、mはそれぞれ独立して1~12の整数である。
[式(AN-2)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000015

式(AN-2)において、G11は単結合、炭素数1~12のアルキレン基、1,4-フェニレン基、または1,4-シクロヘキシレン基である。X11は単結合または-CH-である。G12は独立して下記の3価の基のいずれかである。

Figure 2023155180000016

12が>N-であるとき、G11は単結合および-CH-であることはなく、X11は単結合であることはない。
式(AN-2)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例を下記に挙げる。

Figure 2023155180000017
式(AN-2-2)において、mは1~12の整数である。
[式(AN-3)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000018

式(AN-3)において、環A11はシクロヘキサン環またはベンゼン環である。
式(AN-3)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-3-1)、式(AN-3-2)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000019
[式(AN-4)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000020

式(AN-4)において、G13は単結合、-(CH-、-O-、-S-、-C(CH-、-SO-、-CO-、-C(CF-、または下記式(G13-1)で表される2価の基であり、mは1~12の整数である。環A11はそれぞれ独立してシクロヘキサン環またはベンゼン環である。G13は環A11の任意の位置に結合してよい。

Figure 2023155180000021

式(G13-1)において、G13aおよびG13bはそれぞれ独立して、単結合、-O-、-CONH-、または-NHCO-で表される2価の基である。フェニレン基は、1,4-フェニレン基または1,3-フェニレン基であることが好ましい。
式(AN-4)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-4-1)~式(AN-4-31)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000022

Figure 2023155180000023

式(AN-4-17)において、mは1~12の整数である。

Figure 2023155180000024

Figure 2023155180000025
[式(AN-5)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000026

式(AN-5)において、R11は独立して水素原子またはメチル基である。2つのR11のうちベンゼン環におけるR11は、ベンゼン環の置換可能な位置のいずれかに結合する。
式(AN-5)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-5-1)~式(AN-5-3)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000027
[式(AN-6)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000028

式(AN-6)において、X11は独立して単結合または-CH-である。X12は-CH-、-CHCH-または-CH=CH-である。nは1または2である。nが2であるとき、2つのX12は互いに同一であっても異なっていてもよい。
式(AN-6)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-6-1)~式(AN-6-12)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000029
[式(AN-7)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000030

式(AN-7)において、X11は単結合または-CH-である。
式(AN-7)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-7-1)、式(AN-7-2)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000031
[式(AN-8)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000032

式(AN-8)において、X11は単結合または-CH-である。R12は水素原子、メチル基、エチル基、またはフェニル基である。環A12はシクロヘキサン環またはシクロヘキセン環である。
式(AN-8)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-8-1)、式(AN-8-2)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000033
[式(AN-9)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000034

式(AN-9)において、rはそれぞれ独立して0または1である。
式(AN-9)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-9-1)~式(AN-9-3)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000035
[式(AN-10-1)および式(AN-10-2)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000036
[式(AN-11)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000037

式(AN-11)において、環A11は独立してシクロヘキサン環またはベンゼン環である。
式(AN-11)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-11-1)~式(AN-11-3)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000038
[式(AN-12)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000039

式(AN-12)において、環A11はそれぞれ独立してシクロヘキサン環またはベンゼン環である。
式(AN-12)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-12-1)~式(AN-12-3)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000040
[式(AN-15)で表されるテトラカルボン酸二無水物]

Figure 2023155180000041

式(AN-15)において、wは1~10の整数である。
式(AN-15)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、下記の式(AN-15-1)~式(AN-15-3)で表される化合物を挙げることができる。

Figure 2023155180000042
[式(AN-16-1)~式(AN-16-18)で表されるテトラカルボン酸二無水物]
上記以外のテトラカルボン酸二無水物として、下記の式(AN-16-1)~式(AN-16-18)で表される化合物が挙げられる。

Figure 2023155180000043

Figure 2023155180000044
式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)または式(AN-2-6)~式(AN-2-8)で表される化合物を用いることで、シール密着性を向上させることができる。これらの中でも、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)または式(AN-2-4)で表される化合物がより好ましく、式(AN-2-2)がさらに好ましく、式(AN-2-2)においてmが4または6である化合物が特に好ましい。
本発明のポリマーにおいて、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)または式(AN-2-6)~式(AN-2-8)で表される化合物の使用量は、使用されるテトラカルボン酸誘導体全量中1~50モル%が好ましく、1~30モル%がより好ましい。式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)または式(AN-2-6)~式(AN-2-8)で表される化合物を複数併用してもよい。
<ジアミン類>
本発明のポリマーの原料には、公知のジアミン類を使用することができる。具体的な例として、式(DI-1)~式(DI-17)、式(DIH-1)~式(DIH-3)で表されるジアミン類について説明する。

Figure 2023155180000045
式(DI-1)において、G20は、炭素数1~12のアルキレンまたは式(DI-1-a)で表される基である。G20が炭素数1~12のアルキレンであるとき、-CH-の少なくとも1つは-NH-または-O-に置き換えられてもよいがこれらが隣り合うことはなく、-CH-の少なくとも1つの水素原子は水酸基またはメチル基で置き換えられてもよい。

Figure 2023155180000046

式(DI-1-a)において、vはそれぞれ独立して1~6の整数である。
式(DI-3)、式(DI-6)および式(DI-7)において、G21は独立して単結合、-NH-、-NCH-、-O-、-S-、-S-S-、-SO-、-CO-、-COO-、-CONCH-、-CONH-、-C(CH-、-C(CF-、-(CH-、-O-(CH-O-、-N(CH)-(CH-N(CH)-、-(O-C-O-、-O-CH-C(CF-CH-O-、-O-CO-(CH-CO-O-、-CO-O-(CH-O-CO-、-(CH-NH-(CH-、-CO-(CH-NH-(CH-、-(NH-(CH-NH-、-CO-C-(NH-C-CO-、または-S-(CH-S-であり、mは独立して1~12の整数であり、kは1~5の整数であり、nは1または2である。
式(DI-4)において、sは独立して0~2の整数である。
式(DI-5)において、G33は単結合、-NH-、-NCH-、-O-、-S-、-S-S-、-SO-、-CO-、-COO-、-CONCH-、-CONH-、-C(CH-、-C(CF-、-(CH-、-O-(CH-O-、-(O-C-O-、-O-CH-C(CF-CH-O-、-O-CO-(CH-CO-O-、-CO-O-(CH-O-CO-、-(CH-NH-(CH-、-CO-(CH-NH-(CH-、-CO-C-(NH-C-CO-、または-S-(CH-S-、-N(Boc)-(CH-、-(CH-N(Boc)-CONH-(CH-、-(CH-N(Boc)-(CH-、または下記式(DI-5-a)もしくは下記式(DI-5-b)で表される基であり、mは独立して1~12の整数であり、kは1~5の整数であり、eは2~10の整数であり、nは1または2である。Bocはターシャリーブトキシカルボニル基である。
Figure 2023155180000047
式(DI-5-a)において、qはそれぞれ独立して0~6の整数である。R44は水素原子、水酸基、炭素数1~6のアルキル基、または炭素数1~6のアルコキシ基である。
式(DI-6)および式(DI-7)において、G22は独立して単結合、-O-、-S-、-CO-、-C(CH-、-C(CF-、または炭素数1~10のアルキレン基である。
式(DI-2)~式(DI-7)中のシクロヘキサン環およびベンゼン環の少なくとも1つの水素原子は、フッ素原子、塩素原子、炭素数1~3のアルキル基、メトキシ基、水酸基、トリフルオロメチル基、カルボキシ基、カルバモイル基、フェニルアミノ基、フェニル基、またはベンジル基で置き換えられてもよく、加えて式(DI-4)においては、シクロヘキサン環およびベンゼン環の少なくとも1つの水素原子は、下記式(DI-4-a)~式(DI-4-i)のいずれかで表される基の群から選ばれる1つで置き換えられてもよく、式(DI-5)においては、G33が単結合の時にはベンゼン環の少なくとも1つの水素原子はNHBocまたはN(Boc)で置き換えられてもよい。
Figure 2023155180000048

Figure 2023155180000049

式(DI-4-a)および式(DI-4-b)において、R20は独立して水素原子またはメチル基である。式(DI-4-f)および式(DI-4-g)において、mはそれぞれ独立して0~12の整数であり、Bocはターシャリーブトキシカルボニル基である。
式(DI-2)~式(DI-7)において環を構成する炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示す。

Figure 2023155180000050

式(DI-11)において、rは0または1である。式(DI-8)~式(DI-11)において、環に結合するアミノ基の結合位置は、任意の位置である。
Figure 2023155180000051

式(DI-12)において、R21およびR22は、それぞれ独立して炭素数1~3のアルキル基またはフェニル基であり、G23は独立して炭素数1~6のアルキレン基、フェニレン基またはアルキル基で置換されたフェニレン基であり、wは1~10の整数である。
式(DI-13)において、R23は独立して炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基または-Clであり、pおよびqはそれぞれ独立して0~4の整数である。
式(DI-14)において、環Bは単環の複素環式芳香族基であり、R24は水素原子、フッ素原子、塩素原子、炭素数1~6のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、またはアルキニル基であり、qは独立して0~4の整数である。qが2以上であるとき、複数のR24は互いに同一であっても異なっていてもよい。式(DI-15)において、環Cは複素環式芳香族基または複素環式脂肪族基である。式(DI-16)において、G24は単結合、炭素数2~6のアルキレン基または1,4-フェニレン基であり、rは0または1である。
式(DI-17)において、R23は独立して炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基または-Clであり、pは独立して0~4の整数であり、R25は独立して水素原子、炭素数1~4のアルキル基またはターシャリーブトキシカルボニル基であり、Zは炭素数1~10のアルキレンを含む2価の基である。炭素数1~10のアルキレンにおいて少なくとも1つのCHは、NHに置き換えられてもよいが、NHが隣り合うことはない。
25における炭素数1~4のアルキル基の好ましい例はメチルである。Zにおける炭素数1~10のアルキレンを含む2価の基の好ましい例は、-(CH-、-Ph-(CH-Ph-であり、mは1~10の整数である。これらの中でも-(CH-が好ましく、-(CH2-(エチレン)がさらに好ましい。ここで、Phは1,4-フェニレンである。
式(DI-13)~式(DI-17)において、環を構成する炭素原子に結合位置が固定されていない基は、その環における結合位置が任意であることを示す。両末端の環におけるアミノ基の結合位置は任意でよいが、パラ位およびメタ位が好ましく、パラ位がより好ましい。

Figure 2023155180000052

式(DIH-1)において、G25は単結合、炭素数1~20のアルキレン基、-CO-、-O-、-S-、-SO-、-C(CH-、または-C(CF-である。
式(DIH-2)において、環Dはシクロヘキシレン基、フェニレン基またはナフチレン基であり、この基の少なくとも1つの水素原子はメチル基、エチル基、またはフェニル基で置き換えられてもよい。
式(DIH-3)において、環Eはそれぞれ独立してシクロヘキシレン基、またはフェニレン基であり、この基の少なくとも1つの水素原子はメチル基、エチル基、またはフェニル基で置き換えられてもよい。2つの環Eは互いに同一であっても異なっていてもよい。Yは単結合、炭素数1~20のアルキレン基、-CO-、-O-、-S-、-SO-、-C(CH-、または-C(CF-である。式(DIH-2)および式(DIH-3)において、環に結合する-ヒドラジド基の結合位置は、任意の位置である。
式(DI-1)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-1-1)~式(DI-1-9)に示す。

Figure 2023155180000053

式(DI-1-7)および式(DI-1-8)において、kはそれぞれ独立して、1~3の整数である。式(DI-1-9)において、vはそれぞれ独立して1~6の整数である。
式(DI-2)~式(DI-3)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-2-1)、式(DI-2-2)、式(DI-3-1)~式(DI-3-3)に示す。

Figure 2023155180000054
式(DI-4)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-4-1)~式(DI-4-27)に示す。

Figure 2023155180000055

Figure 2023155180000056

Figure 2023155180000057

Figure 2023155180000058
Figure 2023155180000059

Figure 2023155180000060

式(DI-4-20)および(DI-4-21)において、mはそれぞれ独立して1~12の整数である。
Figure 2023155180000061
式(DI-5)で表されるジアミンの例を以下に示す。

Figure 2023155180000062

式(DI-5-1)において、mは1~12の整数である。

Figure 2023155180000063

式(DI-5-12)および式(DI-5-13)において、mはそれぞれ独立して1~12の整数である。

Figure 2023155180000064

式(DI-5-16)において、vは1~6の整数である。

Figure 2023155180000065

Figure 2023155180000066

式(DI-5-35)~式(DI-5-37)において、mはそれぞれ独立して1~12の整数であり、式(DI-5-38)において、kはそれぞれ独立して1~5の整数であり、式(DI-5-40)において、nは1または2の整数である。

Figure 2023155180000067
式(DI-5-44)において、eはそれぞれ独立して2~10の整数であり、式(DI-5-45)においてR43は水素原子、(ターシャリーブトキシカルボニル)アミノ基、またはビス(ターシャリーブトキシカルボニル)アミノ基である。

Figure 2023155180000068

Figure 2023155180000069

Figure 2023155180000070
式(DI-6)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-6-1)~式(DI-6-7)に示す。

Figure 2023155180000071
式(DI-7)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-7-1)~式(DI-7-11)に示す。

Figure 2023155180000072

式(DI-7-3)および式(DI-7-4)において、mはそれぞれ独立して1~12の整数であり、nは独立して1または2である。

Figure 2023155180000073

Figure 2023155180000074
式(DI-8)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-8-1)~式(DI-8-4)に示す。

Figure 2023155180000075
式(DI-9)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-9-1)~式(DI-9-3)に示す。

Figure 2023155180000076
式(DI-10)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-10-1)、式(DI-10-2)に示す。

Figure 2023155180000077
式(DI-11)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-11-1)~式(DI-11-3)に示す。

Figure 2023155180000078
式(DI-12)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-12-1)に示す。

Figure 2023155180000079
式(DI-13)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-13-1)~式(DI-13-13)に示す。

Figure 2023155180000080

Figure 2023155180000081

Figure 2023155180000082
式(DI-14)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-14-1)~式(DI-14-9)に示す。

Figure 2023155180000083
式(DI-15)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-15-1)~式(DI-15-12)に示す。

Figure 2023155180000084

Figure 2023155180000085
式(DI-16)で表されるジアミンの例を以下の式(DI-16-1)に示す。

Figure 2023155180000086
式(DI-17)で表されるジアミンの例を以下に示す。

Figure 2023155180000087

式(DI-17-1)において、kは1~6の整数である。式(DI-17-2)~式(DI-17-3)において、eはそれぞれ独立して1~5の整数であり、Bocはターシャリーブトキシカルボニル基である。式(DI-17-4)において、mはそれぞれ独立して1または2であり、kは1または2である。
式(DIH-1)~(DIH-3)のいずれかで表される化合物の例を以下の式(DIH-1-1)、式(DIH-1-2)、式(DIH-2-1)~式(DIH-2-3)、式(DIH-3-1)~式(DIH-3-6)に示す。

Figure 2023155180000088

式(DIH-1-2)において、mは1~12の整数である。

Figure 2023155180000089

Figure 2023155180000090
上記ジアミン類において、残像特性を向上させる観点から、式(DI-4-1)、式(DI-5-1)、式(DI-13)、式(DI-17)で表される化合物を用いるのが好ましい。式(DI-5-1)においては、m=2~8がより好ましく、m=4~8がさらに好ましい。式(DI-13)で表される化合物の中でも、式(DI-13-1)で表される化合物を用いるのが好ましい。式(DI-17)で表される化合物の中でも、式(DI-17-1)または式(DI-17-2)で表される化合物を用いるのが好ましい。式(DI-17-1)においては、k=2がより好ましい。式(DI-17-2)で表される化合物は、特に、本発明のポリマー以外のポリマーを併用する形態(後述のブレンド型液晶配向剤)において、本発明のポリマーの原料として使用することが好ましい。式(DI-17-2)で表される化合物は、e=6~10がより好ましく、e=6、8または10がさらに好ましく、e=6が特に好ましい。
本発明のポリマーの原料として使用する原料組成物において、ジアミン類の一部がモノアミンおよびモノヒドラジドからなる群から選択された少なくとも1つに置き換えられていてもよい。置き換える割合は、ジアミン類に対するモノアミンおよびモノヒドラジドからなる群から選択された少なくとも1つの比率が40モル%以下の範囲であることが好ましい。このような置き換えは、ポリアミック酸を生成する際の重合反応のターミネーションを起こすことができ、それ以上の重合反応の進行を抑えることができる。このため、このような置き換えによって、得られるポリマー(ポリアミック酸またはその誘導体)の分子量を容易に制御することができ、例えば本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性を改善することができる。モノアミンまたはモノヒドラジドで置き換えられてもよいジアミン類は、本発明の効果が損なわれなければ、1種でも2種以上でもよい。前記モノアミンとしては、例えばアニリン、4-ヒドロキシアニリン、シクロヘキシルアミン、n-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、ノルマルヘキシルアミン、ノルマルヘプチルアミン、ノルマルオクチルアミン、ノルマルノニルアミン、ノルマルデシルアミン、ノルマルウンデシルアミン、ノルマルドデシルアミン、ノルマルトリデシルアミン、ノルマルテトラデシルアミン、ノルマルペンタデシルアミン、ノルマルヘキサデシルアミン、ノルマルヘプタデシルアミン、ノルマルオクタデシルアミン、ノルマルエイコシルアミン、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、および3-アミノプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
本発明のポリマーがポリアミック酸またはその誘導体である場合、その原料組成物は、モノマーとしてモノイソシアネート化合物をさらに含んでいてもよい。モノイソシアネート化合物をモノマーに含むことによって、得られるポリアミック酸またはその誘導体の末端が修飾され、分子量が調節される。この末端修飾型のポリアミック酸またはその誘導体を用いることにより、例えば本発明の効果が損われることなく液晶配向剤の塗布特性を改善することができる。モノマー中のモノイソシアネート化合物の含有量は、モノマー中のジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物の総量に対して1~10モル%であることが、前記の観点から好ましい。前記モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、およびナフチルイソシアネートが挙げられる。
本発明の液晶配向剤は、本発明のポリマー1種類で構成されていてもよく、本発明のポリマーおよび、本発明のポリマー以外のポリマーが混合されていてもよい。なお、本明細書において、前記のポリマー1種類で構成された液晶配向剤を単層型液晶配向剤と称することがある。前記のポリマーを2種以上混合する液晶配向剤をブレンド型液晶配向剤と称することがある。ブレンド型液晶配向剤は、特に電圧保持率(VHR)信頼性やその他の電気的特性を重視する場合に用いられる。
ブレンド型液晶配向剤に用いる本発明のポリマー以外のポリマーとしては、ポリアミック酸およびポリアミック酸誘導体のいずれか1つ以上が好ましい。本発明のポリマー以外のポリマーとしては、ポリアミック酸およびポリアミック酸誘導体に関しては、原料組成物として式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)または式(AN-2-6)~式(AN-2-8)で表される化合物を含まないこと以外は、上記の本発明のポリマーの説明を参照することができる。
ブレンド型液晶配向剤に用いる本発明のポリマー以外のポリマーの原料として好ましいテトラカルボン酸誘導体を以下に記載する。
液晶表示素子の透過率を向上させることを重視する場合には、式(AN-1-1)、式(AN-1-2)、式(I-1)、式(AN-3-1)、式(AN-4-30)、式(AN-5-1)、式(AN-7-2)、式(AN-10-1)、式(AN-16-3)、または式(AN-16-4)で表される化合物が好ましく、中でも式(AN-1-2)においては、m=4または8が好ましい。
液晶表示素子のVHRを向上させることを重視する場合には、式(AN-1-1)、式(AN-1-2)、式(AN-3-1)、式(AN-4-5)、式(AN-4-30)、式(AN-7-2)、式(AN-10-1)、式(AN-16-3)、式(AN-16-4)、式(AN-16-17)、または式(I-1)で表される化合物が好ましく、式(AN-1-2)においては、m=4または8が好ましい。
液晶配向膜の体積抵抗値を低下させることにより、液晶配向膜中の残留電荷(残留DC)の緩和速度を向上させることが、焼き付きを防ぐ方法の1つとして有効である。この目的を重視する場合には、式(AN-2-10)、式(AN-3-2)、式(AN-4-21)、式(AN-4-29)、または式(AN-11-3)で表される化合物が好ましい。
これらの中でも式(AN-1-1)、式(AN-2-10)、式(I-1)、式(AN-3-2)、または式(AN-4-21)で表される化合物がより好ましく、式(AN-1-1)、式(AN-2-10)、または式(AN-3-2)がさらに好ましい。
ブレンド型液晶配向剤に用いる本発明のポリマー以外のポリマーの原料として好ましいジアミン類を以下に記載する。
液晶配向性を向上させることを重視する場合には、式(DI-5-1)、式(DI-5-12)、式(DI-5-13)、または式(DI-7-3)で表される化合物を用いるのが好ましい。式(DI-5-1)においては、m=2~8が好ましく、m=4~8がより好ましい。式(DI-5-12)においては、m=2~6が好ましく、m=5がより好ましい。式(DI-5-13)においては、m=1または2が好ましく、m=1がより好ましい。
透過率を向上させることを重視する場合には、式(DI-1-3)、式(DI-2-1)、式(DI-5-1)、式(DI-5-5)、式(DI-5-24)、または式(DI-7-3)で表されるジアミンを用いるのが好ましく、式(DI-2-1)で表される化合物がより好ましい。式(DI-5-1)においては、m=2~8が好ましく、m=8がより好ましい。式(DI-7-3)においては、m=2または3、n=1または2が好ましく、m=3、n=1がより好ましい。
液晶表示素子のVHRを向上させることを重視する場合には、式(DI-2-1)、式(DI-4-1)、式(DI-4-2)、式(DI-4-10)、式(DI-4-15)、式(DI-4-22)、式(DI-5-1)、式(DI-5-28)、式(DI-17-1)、または式(DI-13-1)で表される化合物を用いるのが好ましく、式(DI-2-1)、式(DI-5-1)、または式(DI-13-1)で表されるジアミンがより好ましい。式(DI-5-1)においては、m=1が好ましい。式(DI-17-1)においては、k=2が好ましい。
液晶配向膜の体積抵抗値を低下させることにより、液晶配向膜中の残留電荷(残留DC)の緩和速度を向上させることが、焼き付きを防ぐ方法の1つとして有効である。この目的を重視する場合には、式(DI-4-1)、式(DI-4-2)、式(DI-4-10)、式(DI-4-15)、式(DI-5-1)、式(DI-5-12)、式(DI-5-13)、式(DI-5-28)、式(DI-4-20)、式(DI-4-21)、または式(DI-16-1)で表される化合物を用いるのが好ましく、式(DI-4-1)、式(DI-5-1)、または式(DI-5-13)で表される化合物がより好ましい。式(DI-5-1)において、m=2~8が好ましく、m=4~8がより好ましい。式(DI-5-12)においては、m=2~6が好ましく、m=5がより好ましい。式(DI-5-13)においては、m=1または2が好ましく、m=1がより好ましい。
これらの中でも式(DI-4-1)、式(DI-4-2)、式(DI-4-10)、式(DI-4-18)、式(DI-4-19)、式(DI-5-1)、式(DI-5-9)、式(DI-5-28)、式(DI-13-1)、または式(DIH-1-2)で表される化合物がより好ましく、中でも、式(DI-4-1)、式(DI-4-18)、式(DI-4-19)、式(DI-5-1)において、m=1または2である化合物、式(DI-5-9)、式(DI-13-1)、または式(DIH-1-2)で表される化合物がさらに好ましい。
2成分のポリマーを用いる場合、例えば、一方には液晶配向能に優れた性能を有するポリマーを選択し、他方には液晶表示素子の電気的特性を改善するのに優れた性能を有するポリマーを選択する態様があり、液晶配向性と電気特性のバランスの良好な液晶配向剤を得るために好適である。
この場合、それぞれのポリマーの構造や分子量を制御することにより、これらのポリマーを溶剤に溶解した液晶配向剤を、後述するように、基板に塗布し、予備乾燥を行って薄膜を形成する過程で、液晶配向能に優れた性能を有するポリマーを薄膜の上層に、液晶表示素子の電気的特性を改善するのに優れた性能を有するポリマーを薄膜の下層に偏析させることができる。これには、混在するポリマーにおいて、表面エネルギーの小さなポリマーが上層に、表面エネルギーの大きなポリマーが下層に分離する現象を応用することができる。このような層分離の確認は、形成された液晶配向膜の表面エネルギーが、上層に偏析させることを意図したポリマーのみを含有する液晶配向剤によって形成された膜の表面エネルギーと同じか、または近い値であることで確認することができる。
層分離を発現させる方法として、上層に偏析させたいポリマーの分子量を小さくすることも挙げられる。
ポリアミック酸およびポリアミック酸誘導体の混合物からなる液晶配向剤では、上層に偏析させたいポリマーをポリアミック酸エステルまたはポリイミドとすることで層分離を発現させることもできる。
本発明のポリマーは、前記薄膜の上層に偏析するポリマーの原料として用いられてもよく、薄膜の下層に偏析するポリマーの原料として用いられてもよくまた、両方のポリマーの原料として用いられてもよいが、薄膜の上層に偏析するポリマーの原料として用いることが好ましい。
前述したブレンド型液晶配向剤に用いる本発明のポリマー以外のポリマーは、薄膜の下層に偏析するポリマーとして用いることが好ましい。
薄膜の上層に偏析するポリアミック酸またはその誘導体、および薄膜の下層に偏析するポリアミック酸またはその誘導体の合計量に対する薄膜の上層に偏析するポリアミック酸またはその誘導体の割合としては、5重量%~80重量%が好ましく、20重量%~80重量%がさらに好ましい。
また、本発明の液晶配向剤は、液晶配向剤の塗布性や前記ポリアミック酸またはその誘導体の濃度の調整の観点から、溶剤をさらに含有していてもよい。前記溶剤は、高分子成分を溶解する能力を持った溶剤であれば格別制限なく適用可能である。前記溶剤は、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド等の高分子成分の製造工程や用途面で通常使用されている溶剤を広く含み、使用目的に応じて、適宜選択できる。前記溶剤は1種でも2種以上の混合溶剤であってもよい。
溶剤としては、前記ポリアミック酸またはその誘導体の親溶剤や、塗布性改善を目的とした他の溶剤が挙げられる。
ポリアミック酸またはその誘導体に対し親溶剤である非プロトン性極性有機溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N-メチルカプロラクタム、N-メチルプロピオンアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、N,N-ジメチルイソブチルアミド、γ-ブチロラクトン、およびγ-バレロラクトン等が挙げられる。これらの中で、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、γ-ブチロラクトン、またはγ-バレロラクトンが好ましい。
塗布性改善等を目的とした他の溶剤の例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテルが挙げられる。また、プロピレングリコールモノメチルエーテル、1-ブトキシ-2-プロパノール等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ブチルセロソルブアセテート、フェニルアセテート、およびこれらアセテート類等のエステル化合物が挙げられる。さらにマロン酸ジエチル等のマロン酸ジアルキル、乳酸アルキル、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、3-メチル-3-メトキシブタノール、4-メチル-2-ペンタノール、ジイソブチルカルビノール、テトラリン、およびイソホロンが挙げられる。
これらの中で、ジイソブチルケトン、4-メチル-2-ペンタノール、ジイソブチルカルビノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、1-ブトキシ-2-プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、またはブチルセロソルブアセテートが好ましい。
本発明の液晶配向剤における固形分濃度は特に限定されるものではなく、下記の種々の塗布法に合わせ最適な値を選べばよい。通常、塗布時のムラやピンホール等を抑えるため、ワニス重量に対し、好ましくは0.1~30重量%、より好ましくは1~10重量%である。
本発明の液晶配向剤の粘度は、塗布する方法、ポリアミック酸またはその誘導体の濃度、使用するポリアミック酸またはその誘導体の種類、溶剤の種類と割合によって好ましい範囲が異なる。例えば、印刷機による塗布の場合は5~100mPa・s(より好ましくは10~80mPa・s)である。5mPa・s以上であれば十分な膜厚が得られやすくなり、100mPa・s以下であれば印刷ムラを抑えやすくなる。スピンコートによる塗布の場合は5~200mPa・s(より好ましくは10~100mPa・s)が適している。インクジェット塗布装置を用いて塗布する場合は5~50mPa・s(より好ましくは5~20mPa・s)が適している。液晶配向剤の粘度は回転粘度測定法により測定され、例えば回転粘度計(東機産業(株)製TVE-20L形粘度計)を用いて測定(測定温度:25℃)される。
本発明の液晶配向剤は各種添加剤をさらに含有していてもよい。各種添加剤は、液晶配向膜の各種特性を向上させるために、それぞれの目的に応じて選択して使用することができる。以下に例を示す。
<アルケニル置換ナジイミド化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子の電気特性を長期に安定させる目的から、アルケニル置換ナジイミド化合物をさらに含有していてもよい。アルケニル置換ナジイミド化合物は1種で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。アルケニル置換ナジイミド化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して1~50重量%であることが好ましく、1~30重量%であることがより好ましく、1~20重量%であることがさらに好ましい。アルケニル置換ナジイミド化合物は、本発明で用いられるポリアミック酸またはその誘導体を溶解する溶剤に溶解させることができる化合物であることが好ましい。好ましいアルケニル置換ナジイミド化合物には、特開2008-096979号公報、特開2009-109987号公報、特開2013-242526号公報に開示されているアルケニル置換ナジイミド化合物が挙げられる。特に好ましいアルケニル置換ナジイミド化合物としては、ビス{4-(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボキシイミド)フェニル}メタン、N,N’-m-キシリレン-ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボキシイミド)、またはN,N’-ヘキサメチレン-ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボキシイミド)が挙げられる。
<ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子の電気特性を長期に安定させる目的から、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物をさらに含有していてもよい。ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。なお、ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物にはアルケニル置換ナジイミド化合物は含まれない。ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物には、好ましいものとして、N,N’-メチレンビスアクリルアミド、N,N’-ジヒドロキシエチレン-ビスアクリルアミド、エチレンビスアクリレート、4,4’-メチレンビス(N,N-ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)、シアヌル酸トリアリル、他に、特開2009-109987号公報、特開2013-242526号公報、国際公開第2014/119682号、国際公開第2015/152014号に開示されているラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物が挙げられる。ラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して1~50重量%であることが好ましく、1~30重量%であることがより好ましい。
<オキサジン化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的から、オキサジン化合物をさらに含有していてもよい。オキサジン化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。オキサジン化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1~50重量%であることが好ましく、1~40重量%であることがより好ましく、1~20重量%であることがさらに好ましい。
オキサジン化合物は、ポリアミック酸またはその誘導体を溶解させる溶剤に可溶であり、加えて、開環重合性を有するオキサジン化合物が好ましい。好ましいオキサジン化合物には、式(OX-3-1)、式(OX-3-9)、式(OX-3-10)で表されるオキサジン化合物、他に、特開2007-286597号公報、特開2013-242526号公報に開示されているオキサジン化合物が挙げられる。

Figure 2023155180000091
<オキサゾリン化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的から、オキサゾリン化合物をさらに含有していてもよい。オキサゾリン化合物はオキサゾリン構造を有する化合物である。オキサゾリン化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。オキサゾリン化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1~50重量%であることが好ましく、1~40重量%であることがより好ましく、1~20重量%であることがさらに好ましい。好ましいオキサゾリン化合物には、特開2010-054872号公報、特開2013-242526号公報に開示されているオキサゾリン化合物が挙げられる。より好ましくは、1,3-ビス(4,5-ジヒドロ-2-オキサゾリル)ベンゼンが挙げられる。
<エポキシ化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的、膜の硬度を向上させる目的、またはシール剤との密着性を向上させる目的から、エポキシ化合物をさらに含有していてもよい。エポキシ化合物は1種の化合物であってもよいし、2種以上の化合物であってもよい。エポキシ化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1~50重量%であることが好ましく、1~20重量%であることがより好ましく、1~10重量%であることがさらに好ましい。
エポキシ化合物としては、分子内にエポキシ環を1つまたは2つ以上有する種々の化合物を用いることができる。
膜の硬度を向上させる目的、もしくはシール剤との密着性を向上させる目的のためには、分子内にエポキシ環を2つ以上有する化合物が好ましく、3つまたは4つ有する化合物がより好ましい。
エポキシ化合物としては、特開2009-175715号公報、特開2013-242526号公報、特開2016-170409号公報、国際公開第2017/217413号に開示されているエポキシ化合物が挙げられる。好ましいエポキシ化合物としては、N,N,N’,N’-テトラグリシジル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(3,3‘,4,4’-ジエポキシ)ビシクロヘキシル、1,4-ブタンジオールグリシジルエーテル、イソシアヌル酸トリス(2,3-エポキシプロピル)、1,3-ビス(N,N-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、またはN,N,N’,N‘-テトラグリシジル-m-キシレンジアミンが挙げられる。より好ましくは、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランが挙げられる。上記の他、エポキシ環を有するオリゴマーや重合体を添加することもできる。エポキシ環を有するオリゴマーや重合体は特開2013-242526号公報に開示されているオリゴマーや重合体を使用することができる。
<シラン化合物>
例えば、本発明の液晶配向剤は、基板およびシール剤との密着性を向上させる目的から、シラン化合物をさらに含有していてもよい。シラン化合物の含有量は、上記の目的から、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.1~30重量%であることが好ましく、0.5~20重量%であることがより好ましく、0.5~10重量%であることがさらに好ましい。
シラン化合物としては、特開2013-242526号公報、特開2015-212807号公報、特開2018-173545号公報、国際公開第2018/181566号に開示されているシランカップリング剤を使用することができる。好ましいシランカップリング剤として、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、または3-ウレイドプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
上記記載の添加剤の他、液晶配向膜の強度を上げる目的、または液晶表示素子における電気特性を長期に安定させる目的から、シクロカーボネート基を持つ化合物、ヒドロキシアルキルアミド部位や水酸基を持つ化合物を添加することもできる。具体的化合物としては、特開2016-118753号公報、国際公開第2017/110976号に開示されている化合物が挙げられる。好ましい化合物としては、以下の式(HD-1)~式(HD-4)が挙げられる。これらの化合物は、ポリアミック酸またはその誘導体に対して0.5~50重量%であることが好ましく、1~30重量%であることがより好ましく、1~10重量%であることがさらに好ましい。

Figure 2023155180000092
また、帯電防止を必要とする場合は帯電防止剤、低温でイミド化を進行させる場合はイミド化触媒を使用することもできる。イミド化触媒としては、特開2013-242526号公報に開示されているイミド化触媒が挙げられる。
<液晶配向膜>
本発明の液晶配向膜は、前述した本発明の液晶配向剤の塗膜を加熱することによって形成される膜である。本発明の液晶配向膜は、液晶配向剤から液晶配向膜を作製する通常の方法によって得ることができる。例えば本発明の液晶配向膜は、本発明の液晶配向剤の塗膜を形成する工程と、加熱乾燥する工程と、加熱焼成する工程を経ることによって得ることができる。本発明の液晶配向膜については、異方性を付与するための処理が行われる。処理としてはラビング処理して異方性を付与することも可能であるが、光照射により異方性を付与することが好ましい。
以下において、本発明の光配向用液晶配向剤による液晶配向膜の形成方法について説明する。
塗膜は、通常の液晶配向膜の作製と同様に、液晶表示素子における基板に本発明の液晶配向剤を塗布することによって形成することができる。基板には、ITO(IndiumTinOxide)、IZO(In-ZnO)、IGZO(In-Ga-ZnO)電極等の電極やカラーフィルタ等が設けられていてもよいガラス製、窒化ケイ素製、アクリル製、ポリカーボネイト製、ポリイミド製等の基板が挙げられる。
液晶配向剤を基板に塗布する方法としてはスピンナー法、印刷法、ディッピング法、滴下法、インクジェット法等が一般に知られている。これらの方法は本発明においても同様に適用可能である。
加熱乾燥工程は、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法等が一般に知られている。加熱乾燥工程は溶剤の蒸発が可能な範囲内の温度で実施することが好ましく、加熱焼成工程における温度に対して比較的低い温度で実施することがより好ましい。具体的には加熱乾燥温度は30℃~150℃の範囲であること、さらには50℃~120℃の範囲であることが好ましい。
加熱焼成工程は、ポリアミック酸またはその誘導体がイミド化反応を呈するのに必要な条件で行うことができる。塗膜の焼成は、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法等が一般に知られている。これらの方法も本発明において同様に適用可能である。一般に90~300℃程度の温度で行うことが好ましく、120~280℃がより好ましく、150~250℃がさらに好ましい。焼成時間は特に限定されないが、1分~2時間が好ましく、10分~40分がより好ましい。
加熱は、複数回に分けて行ってもよく、その際に温度を変えて行ってもよい。
液晶を水平および/または垂直方向に対して一方向に配向させるために、液晶配向膜へ異方性を付与する手段として、公知の光配向法を好適に用いることができる。
光配向法における光照射工程に用いる光としては、例えば150~800nmの波長の光を含む紫外線または可視光を用いることができる。これらの光は、前記薄膜に液晶配向能を付与することができる光であれば特に限定されないが、液晶に対して強い配向規制力を発現させたい場合、偏光が好ましく、直線偏光がさらに好ましい。
前記光照射工程における偏光の波長は150~400nmが好ましく、200~400nmがより好ましく、200~300nmがさらに好ましい。偏光の照射量は0.001~10J/cmであることが好ましく、0.1~5J/cmがより好ましい。偏光の膜表面に対する照射角度は特に限定されないが、液晶に対する強い配向規制力を発現させたい場合、膜表面に対してなるべく垂直であることが配向処理時間短縮の観点から好ましい。また、本発明の液晶配向膜は、直線偏光を照射することにより、直線偏光の偏光方向に対して直角方向に液晶を配向させることができる。
光を照射する工程に使用する光源には、超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、Deep UVランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、ハイパワーメタルハライドランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、エキシマランプ、KrFエキシマレーザー、蛍光ランプ、LEDランプ、ナトリウムランプ、マイクロウェーブ励起無電極ランプ、などを制限なく用いることができる。
液晶配向膜の液晶配向能を上げるために、液晶配向膜を加熱しながら光照射してもよい。この場合、加熱温度は50℃~250℃の範囲であることが好ましい。
光照射工程は、加熱乾燥工程の後または加熱焼成工程の後に行うことができ、加熱焼成工程の後に行うことが好ましい。また、加熱乾燥工程と同時に行うこともできる。
本発明の液晶配向膜は、光照射工程の後に、追加加熱を行うことが好ましい。加熱温度は加熱焼成工程の温度と同じ、または高い温度で行い、150~300℃が好ましく、150~250℃がより好ましく、200~250℃がさらに好ましい。追加加熱の時間は、5分~2時間が好ましく、5~60分がより好ましく、5~30分がさらに好ましい。
また、光照射工程の後または追加加熱工程の後に、洗浄工程を設けることもできる。具体的には、液晶配向膜を溶剤に浸漬させる。浸漬時の温度は10~80℃が好ましく、20~50℃がより好ましい。また、超音波処理を行うことも好ましい。処理時間は1分~1時間が好ましく、1分~30分がより好ましい。使用する溶剤は、紫外線の照射によって液晶配向膜から生成した分解物を溶解する溶媒であれば、特に限定されないが、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1-メトキシ-2-プロパノール、1-メトキシ-2-プロパノールアセテート、ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル又は酢酸シクロヘキシルなどが挙げられる。なかでも、汎用性および安全性の点から、水、2-プロパノール、1-メトキシ-2-プロパノール又は乳酸エチルが好ましい。浸漬の後は、加熱またはリンスを行うことが好ましい。またはその両方を行ってもよい。加熱温度は150~300℃であることが好ましく、200~230℃がより好ましい。加熱時間は、10秒~30分が好ましく、1~10分がより好ましい。リンスに用いるのは、水、メタノール、エタノール、2-プロパノール、アセトン又はメチルエチルケトンなどの低沸点溶媒が好ましい。
本発明の液晶配向膜の膜厚は、特に限定されないが、10~300nmであることが好ましく、30~150nmであることがより好ましい。本発明の液晶配向膜の膜厚は、段差計やエリプソメータ等の公知の膜厚測定装置によって測定することができる。
本発明の液晶配向膜は、液晶表示素子における液晶組成物の配向制御に好適に用いることができる。液晶表示素子の液晶組成物の配向用途以外に、液晶アンテナ、調光窓、光学補償材、可変移相器等、その他すべての液晶素子における液晶材料の配向制御に用いることができる。
<液晶表示素子>
次に、本発明の液晶表示素子について説明する。本発明の液晶表示素子は、本発明の液晶配向膜を有する点に特徴があり、表示品位に優れた液晶表示素子を実現することができる。
本発明の液晶表示素子について詳細に説明する。本発明は、対向配置されている一対の基板と、前記一対の基板それぞれの対向している面の一方または両方に形成されている電極と、前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜と、前記一対の基板間に形成された液晶層と、前記対向基板を挟むように設置されている一対の偏光フィルムとバックライトと駆動装置とを有する液晶表示素子において、前記液晶配向膜が本発明の液晶配向膜により構成されている。
電極は、基板の一面に形成される電極であれば特に限定されない。このような電極には、例えばITOや金属の蒸着膜等が挙げられる。また電極は、基板の一方の面の全面に形成されていてもよいし、例えばパターン化されている所望の形状に形成されていてもよい。電極の前記所望の形状には、例えば櫛型またはジグザグ構造等が挙げられる。電極は、一対の基板のうちの一方の基板に形成されていてもよいし、両方の基板に形成されていてもよい。電極の形成の形態は液晶表示素子の種類に応じて異なり、例えばIPS型液晶表示素子(横電界型液晶表示素子)の場合は前記一対の基板の一方に電極が配置され、その他の液晶表示素子の場合は前記一対の基板の双方に電極が配置される。前記基板または電極の上に前記液晶配向膜が形成される。
前記液晶層は、液晶配向膜が形成された面が対向している前記一対の基板によって液晶組成物が挟持される形で形成される。液晶層の形成では、微粒子や樹脂シート等の、前記一対の基板の間に介在して適当な間隔を形成するスペーサーを必要に応じて用いることができる。
液晶層の形成方法としては、真空注入法とODF(One Drop Fill)法が知られている。
真空注入法では、液晶配向膜面が対向するように、空隙(セルギャップ)を設けて、かつ液晶の注入口を残して、シール剤を印刷し、基板を張り合わせる。基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に、真空差圧を利用して液晶を注入充填した後、注入口を封止し、液晶表示素子を製造する。
ODF法では、一対の基板のうちの一方の液晶配向膜面の外周にシール剤を印刷し、シール剤の内側の領域に液晶を滴下した後、液晶配向膜面が対向するように他方の基板を張り合わせる。そして、液晶を基板の全面に押し広げ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化し、液晶表示素子を製造する。
基板の張り合わせに用いられるシール剤には、UV硬化型以外に熱硬化型も知られている。シール剤の印刷は、例えばスクリーン印刷法により行なうことができる。
液晶組成物には、特に制限はなく、誘電率異方性が正または負の各種の液晶組成物を用いることができる。誘電率異方性が正の好ましい液晶組成物には、特許第3086228号公報、特許第2635435号公報、特表平5-501735号公報、特開平8-157826号公報、特開平8-231960号公報、特開平9-241644号公報(EP885272A1)、特開平9-302346号公報(EP806466A2)、特開平8-199168号公報(EP722998A1)、特開平9-235552号公報、特開平9-255956号公報、特開平9-241643号公報(EP885271A1)、特開平10-204016号公報(EP844229A1)、特開平10-204436号公報、特開平10-231482号公報、特開2000-087040号公報、特開2001-48822号公報等に開示されている液晶組成物が挙げられる。
前記負の誘電率異方性を有する液晶組成物の好ましい例として、特開昭57-114532号公報、特開平2-4725号公報、特開平4-224885号公報、特開平8-40953号公報、特開平8-104869号公報、特開平10-168076号公報、特開平10-168453号公報、特開平10-236989号公報、特開平10-236990号公報、特開平10-236992号公報、特開平10-236993号公報、特開平10-236994号公報、特開平10-237000号公報、特開平10-237004号公報、特開平10-237024号公報、特開平10-237035号公報、特開平10-237075号公報、特開平10-237076号公報、特開平10-237448号公報(EP967261A1)、特開平10-287874号公報、特開平10-287875号公報、特開平10-291945号公報、特開平11-029581号公報、特開平11-080049号公報、特開2000-256307号公報、特開2001-019965号公報、特開2001-072626号公報、特開2001-192657号公報、特開2010-037428号公報、国際公開第2011/024666号、国際公開第2010/072370号、特表2010-537010号公報、特開2012-077201号公報、特開2009-084362号公報等に開示されている液晶組成物が挙げられる。
誘電率異方性が正または負の液晶組成物に1種以上の光学活性化合物を添加して使用することも何ら差し支えない。
また例えば、本発明の液晶表示素子に用いる液晶組成物は、例えば配向性を向上させる観点から、添加物をさらに添加してもよい。このような添加物は、光重合性モノマー、光学活性な化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤などである。好ましい光重合性モノマー、光学活性な化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、消泡剤、重合開始剤、重合禁止剤には、国際公開第2015/146330号等に開示されている化合物が挙げられる。
PSA(polymer sustained alignment)モードの液晶表示素子に適合させるために重合可能な化合物を液晶組成物に混合することができる。重合可能な化合物の好ましい例はアクリレート、メタクリレート、ビニル化合物、ビニルオキシ化合物、プロペニルエーテル、エポキシ化合物(オキシラン、オキセタン)、ビニルケトンなどの重合可能な基を有する化合物である。好ましい化合物には、国際公開第2015/146330号等に開示されている化合物が挙げられる。
以下、本発明を実施例により説明する。なお、実施例において用いる評価法および化合物は次の通りである。
重量平均分子量(Mw)
ポリアミック酸の重量平均分子量は、2695セパレーションモジュール・2414示差屈折計(Waters社製)を用いてGPC法により測定し、ポリスチレン換算することにより求めた。得られたポリアミック酸をリン酸-DMF混合溶液(リン酸/DMF=0.6/100:重量比)で、ポリアミック酸濃度が約2重量%になるように希釈した。カラムはHSPgel RT MB-M(Waters社製)を使用し、前記混合溶液を展開剤として、カラム温度50℃、流速0.40mL/minの条件で測定を行った。標準ポリスチレンは東ソー(株)製TSK標準ポリスチレンを用いた。
シール密着性評価
後述するシール密着性測定用サンプルを(株)島津製作所製の卓上形精密万能試験機AGS-X 500Nに上下基板の端を固定し、基板中央の上部から押し込みを行い、剥離する際の圧力(N)を測定した。そして、計測したシール剤の直径より見積もった面積(cm)で圧力(N)除して、密着強度(N/cm)を算出した。密着強度の数値が大きい程、高いシール剤との密着性を有していると言える。算出した密着強度を、基準となる液晶配向膜の密着強度で除して、各液晶配向膜のシール密着性を比較した。
<テトラカルボン酸二無水物>

Figure 2023155180000093
<ジアミン>

Figure 2023155180000094
<溶剤>
NMP: N-メチル-2-ピロリドン
BC: ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)
<添加剤>
添加剤1:1,3-ビス(4,5-ジヒドロ-2-オキサゾリル)ベンゼン
添加剤2:(3,3’,4,4’-ジエポキシ)ビシクロヘキシル
ワニスの調製
[ワニスの調製例1] ワニスA1の調製
攪拌翼、窒素導入管を装着した100mL3つ口フラスコに、式(DI-17-1),k=2で表される化合物1.941gおよび式(DI-4-1)で表される化合物0.776gを入れ、NMPを34.0g加え撹拌した。窒素雰囲気下にし、この溶液に、式(I-2)で表される化合物2.736gおよび式(AN-2―2),m=2で表される化合物0.547gを加え12時間室温で攪拌させた。そこにNMP30.0gおよびBC30.0gを加え、溶質のポリマーの重量平均分子量が所望する重量平均分子量になるまで、その溶液を60℃で加熱攪拌して、溶質の重量平均分子量がおよそ35,000であり、樹脂分濃度(固形分濃度)が6重量%であるワニスA1を得た。
[ワニスの調製例2~14] ワニスA2~A9、ワニスR1~R3、ワニスB1、B2の調製
ジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物として用いる化合物を、表1に示すように変更したこと以外は、調製例1と同様にして樹脂分濃度が6重量%のワニスA2~A9、ワニスR1~R3を調製した。また、ジアミンおよびテトラカルボン酸二無水物として用いる化合物を、表2に示すように変更したこと以外は、調製例1と同様にしてワニスB1、B2を調製した。なお、表1において、ジアミンとして2以上の化合物が掲載されている調製例では、その全ての化合物を合わせてジアミンとして使用したことを意味し、テトラカルボン酸二無水物として2以上の化合物が掲載されている調製例では、その全ての化合物を合わせてテトラカルボン酸二無水物として使用したことを意味する。角括弧内の数値は、配合比(モル%)を表し、空欄はその欄に対応する化合物を使用していないことを意味する。
表1
Figure 2023155180000095

表2
Figure 2023155180000096
[実施例1]
ワニスA1を、固形分濃度が4重量%になるようにNMP・BC混合溶液(NMP/BC=7/3重量比)で希釈、撹拌し液晶配向剤1を調製した。同じ大きさのガラス基板を2枚用意した。1枚のガラス基板に、調製した液晶配向剤をスピンナー法により塗布した。塗布後、基板を60℃で80秒間加熱し、溶剤を蒸発させた後、230℃にて30分間焼成処理を行い、液晶配向膜を形成した。ウシオ電機(株)製マルチライトML-501C/Bを用い、基板に対して鉛直方向から、偏光波長域230nm~310nmの偏光板を介して紫外線の直線偏光を照射した。この時露光エネルギーはウシオ電機(株)製紫外線積算光量計UIT-150(受光器:UVD-S254)を用いて光量を測定し、波長254nmで0.3±0.03J/cmになるよう、直線偏光の露光時間を調整した。その後230℃にて30分間追加加熱を行った。
この基板の配向膜が形成している面に、直径5μmのビーズスペーサーを分散させたシール剤(協立化学産業(株)製XN-1500T)を滴下した。次いで、配向剤を塗布していないガラス基板を用いて、基板の重なり幅が1cmになるようにかつシール剤を挟むように貼り合わせを行った。その際、貼り合わせ後のシール剤の直径が約3mmとなるようにシール剤滴下量を調整した。貼り合わせた2枚の基板をクリップにて固定した後、3J/cmのUV照射、続いて120℃で1時間の加熱を行い、シール剤を硬化させて、シール密着性評価用のサンプルを作製した。上記記載の評価方法にて密着強度を算出した。
ワニスA1の代わりにワニスR1を用いて比較配向剤1を調製し、同様の操作を行い、シール密着性評価用のサンプルを作製した。上記記載の評価方法にて密着強度を算出した。
液晶配向剤1から形成された配向膜の密着強度を、比較配向剤1から形成された配向膜の密着強度で割り、比較配向剤1を基準とした密着強度の比率を算出した結果、比率は1.3であった。
[実施例2]~[実施例9]、[比較例1]~[比較例3]
ワニスA1の代わりに、表3に示すワニスを使用した以外は、実施例1と同様にして液晶配向剤2~9、比較配向剤1~3を調製し、形成された配向膜のシール剤に対する密着強度をそれぞれ測定した。その密着強度を、比較配向剤1から形成された配向膜の密着強度で割ることにより比率を算出した。使用したワニスおよび密着強度(比率)を実施例1の結果と共に表3に示す。
表3
Figure 2023155180000097
[実施例10]
ワニスA8とワニスB1を重量比6:4になるようにブレンドし、さらに固形分濃度が3.7重量%になるようにNMP・BC混合溶液(NMP/BC=7/3重量比)で希釈、撹拌し液晶配向剤10を調製した。
液晶配向剤10を用いて実施例1と同様の操作を行い、密着強度(比率)を算出した。
[実施例11]
ワニスA8とワニスB1の代わりに、表4に示すワニスを使用した以外は、実施例10と同様にして液晶配向剤11を調製した。調製した液晶配向剤を用いて、実施例10と同様に、密着強度(比率)を算出した。使用したワニス、ブレンド比および密着強度(比率)を、実施例10と共に表4に示す。
表4
Figure 2023155180000098
表3および表4に示したように、実施例1~11では密着強度(比率)が1.2~1.8であり、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を用いることで、高いシール密着性を有する液晶配向膜を製造できることがわかった。
本発明の光配向用液晶配向剤を使用すれば、高いシール密着性を示す液晶配向膜を製造することができる。本発明の光配向用液晶配向剤は、横電界型液晶表示素子に好適に適用することができる。

Claims (8)

  1. テトラカルボン酸誘導体とジアミン類とを反応させて得られるポリアミック酸またはその誘導体を含有する液晶配向剤であって、前記テトラカルボン酸誘導体として式(I)で表される化合物並びに、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つを含む液晶配向剤。


    Figure 2023155180000099

    式(I)において、*1、*1′、*2および*2′は結合手であり、それぞれ独立に水酸基、塩素原子または炭素数1~6のアルコキシ基と結合し、*1と*1′の組および*2と*2′の組の少なくとも1つの組は同一の酸素原子と結合してもよく;
    b1、Rb2、Rb3およびRb4はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、炭素数2~6のアルケニル基、炭素数2~6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1~6の1価の有機基、又はフェニル基であり、

    Figure 2023155180000100

    式(AN-2-2)において、mは1~12の整数である。
  2. 前記式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つが、式(AN-2-1)、式(AN-2-2)および式(AN-2-4)からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 2023155180000101

    式(AN-2-2)において、mは1~12の整数である。
  3. 前記式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)および式(AN-2-6)~式(AN-2-8)からなる群から選択される少なくとも1つが、式(AN-2-2)である、請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 2023155180000102

    式(AN-2-2)において、mは1~12の整数である。
  4. 前記ジアミン類が、式(DI-4-1)、式(DI-5-1)、式(DI-13)および式(DI-17)からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載の液晶配向剤。

    Figure 2023155180000103

    式(DI-5-1)において、mは1~12の整数であり;
    式(DI-13)において、R23は独立して炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基または-Clであり、pおよびqはそれぞれ独立して0~4の整数であり;
    式(DI-17)において、R23は独立して炭素数1~5のアルキル基、炭素数1~5のアルコキシ基または-Clであり、pは独立して0~4の整数であり、R25は独立して水素原子、炭素数1~4のアルキル基またはターシャリーブトキシカルボニル基であり、Zは炭素数1~10のアルキレンを含む2価の基であり、炭素数1~10のアルキレンにおいて少なくとも1つのCHは、NHに置き換えられてもよいが、NHが隣り合うことはない。
  5. 式(AN-2-1)、式(AN-2-2)、式(AN-2-4)または式(AN-2-6)~式(AN-2-8)で表される化合物以外のテトラカルボン酸誘導体とジアミン類とを反応させて得られるポリアミック酸またはその誘導体を含有する、請求項1に記載の液晶配向剤。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の液晶配向剤から形成される液晶配向膜。
  7. 請求項6に記載の液晶配向膜を有する液晶素子。
  8. 請求項1~5のいずれか1項に記載の液晶配向剤を基板に塗布する工程と、その基板を焼成する工程と、その基板に偏光紫外線を照射する工程とを含む、液晶配向膜の製造方法。
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