JP2023154578A - ゴム材料の混練方法およびシステム - Google Patents

ゴム材料の混練方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】目標品質の混練ゴムをより安定して製造することができるゴム材料の混練方法およびシステムを提供する。【解決手段】原料ゴムGと配合剤Nとからなるゴム材料Rをバッチ毎に、密閉型混練機2により混練する際に、予め設定された所定時間Tでゴム材料Rを所定温度M1から目標温度Mgまで昇温させる昇温過程でのゴム材料Rの目標昇温速度Vgを、目標温度Mgから所定温度M1を差し引いた値を所定時間Tで除して設定し(Vg=(Mg-M1)/T)、昇温過程でのゴム材料Rの温度を温度センサ14により逐次検知して、この検知データを用いて演算装置13により算出したゴム材料Rの実測昇温速度Vrと目標昇温速度Vgとの差異Dの大きさに基づいて制御装置12がロータ3の回転速度を制御してこの差異Dを減少させる。【選択図】図3

Description

本発明は、ゴム材料の混練方法およびシステムに関し、さらに詳しくは、目標品質の混練ゴムをより安定して製造することができるゴム材料の混練方法およびシステムに関するものである。
タイヤやゴムホース等のゴム製品を製造するには未加硫の混練ゴムが使用されている。例えば、ゴム材料として、原料ゴム、カーボンブラック、フィラー、オイル等の非加硫系配合剤を、密閉型混練機によって混練することで一次混練ゴムが製造される。その後、一次混練ゴムに硫黄等などの加硫系配合剤を混練することで最終混練ゴムが製造される。
これら混練ゴムを製造する混練工程では、回転するロータによってゴム材料に対してせん断力を付与しつつ、配合剤を原料ゴムに分散させる。目標品質の混練ゴムを得るには、原料ゴムに配合剤を十分に分散させるとともに適度な粘度にする。目標品質の混練ゴムを得るための混練方法は種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1で提案されている混練方法では、密閉型混練機を用いてゴム材料の温度を制御しながら混練が行われる。
混練されているゴム材料の温度の経時変化(熱履歴)は、材料の反応具合などに密接に関連するので混練する際の重要な指標となる。混練工程の終了時のゴム材料の温度は開始時の温度よりも高くなるので、混練工程にはゴム材料を昇温させる過程が存在する。予め設定された所定時間の昇温過程では、ゴム材料を所定温度から目標温度まで上げる昇温速度がバラつくとゴム材料の熱履歴が変化するので、混練ゴムの品質がばらつく要因になる。特許文献1の混練方法で用いられているように混練しているゴム材料の温度を目標温度にするためにロータの回転速度をPID制御すると、混練しているゴム材料の温度と目標温度との差異をより早く小さくしようとする。その結果、昇温過程の終了時よりも前の時点でゴム材料は目標温度に到達し、その後、昇温過程の終了時まで目標温度が維持されることになる。そして、ゴム材料が目標温度に到達するまでに要する時間は、逐次検知されるゴム材料の温度に依存するのでバラつき易く、これに伴って、予め設定された所定時間の昇温過程でのゴム材料の熱履歴にもバラつきが生じる。したがって、このようなゴム材料の温度制御では目標品質の混練ゴムを安定して製造するには不十分であり改善の余地がある。
特開2020-100116号公報
本発明の目的は、目標品質の混練ゴムをより安定して製造することができるゴム材料の混練方法およびシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のゴム材料の混練方法は、原料ゴムと配合剤とからなるゴム材料をバッチ毎に、密閉型混練機の混練室に内設されたロータを回転させることにより混練するゴム材料の混練方法において、予め設定された所定時間Tで前記ゴム材料を所定温度M1から目標温度Mgまで昇温させる昇温過程での前記ゴム材料の目標昇温速度Vgを下記(1)式によって設定し、前記昇温過程で逐次検知した前記ゴム材料の実測昇温速度Vrと前記目標昇温速度Vgとの差異の大きさに基づいて前記ロータの回転速度を制御することにより、前記差異を減少させることを特徴とする。
目標昇温速度Vg=(目標温度Mg-所定温度M1)/所定時間T・・・(1)
本発明のゴム材料の混練システムは、原料ゴムと配合剤とからなるゴム材料をバッチ毎に混練する密閉型混練機と、前記密閉型混練機の混練室に内設されたロータの回転速度を制御する制御装置とを備えたゴム材料の混練システムにおいて、前記ロータを回転させることにより前記ゴム材料を混練する混練工程の予め設定された所定時間Tで前記ゴム材料を所定温度M1から目標温度Mgまで昇温させる昇温過程での前記ゴム材料の目標昇温速度Vgが下記(1)式によって設定されて、前記昇温過程での前記ゴム材料の温度を逐次検知する温度センサと、この温度センサによる検知データが逐次入力される演算装置とを有し、前記検知データを用いて前記演算装置により前記昇温過程での前記ゴム材料の実測昇温速度Vrが逐次算出されるとともに、この実測昇温速度Vrと前記目標昇温速度Vgとの差異の大きさが逐次算出され、前記差異の大きさに基づいて前記制御装置が前記ロータの回転速度を制御することにより前記差異を減少させる構成にしたことを特徴とする。
目標昇温速度Vg=(目標温度Mg-所定温度M1)/所定時間T・・・(1)
本発明によれば、混練工程の昇温過程でのゴム材料の目標昇温速度Vgを、予め設定された所定時間Tの間でゴム材料の温度が一様に上昇する一定値に設定する。そして、昇温過程でのゴム材料の実測昇温速度Vrを目標昇温速度Vgに一致させるように前記ロータの回転速度を制御することで実測昇温速度Vrを目標昇温速度Vgに近づけるので、昇温過程の全期間でのゴム材料の熱履歴のバラつきが抑制されて熱履歴を一定化し易くなる。その結果、目標品質の混練ゴムをより安定して製造するには有利になる。
本発明の混練システムを密閉型混練機を縦断面視にして例示する説明図である。 図1のA-A断面図である。 図1の混練システムを用いてゴム材料を混練している状態を例示する説明図である。 混練工程でのゴム材料の温度の経時変化の代表例を模式的に示すグラフ図である。 実施形態による昇温過程でのゴム材料の目標昇温速度(温度の経時変化)を模式的に例示するグラフ図である。 昇温過程でゴム材料の目標温度と検知したゴム材料の温度との差異を減少させるようにロータの回転速度をPID制御した場合のゴム材料の温度の経時変化を模式的に例示するグラフ図である。
以下、本発明のゴム材料の混練方法およびシステムを、図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1~図3に例示するゴム材料の混練システム1の実施形態では、原料ゴムGと配合剤Nとからなるゴム材料Rを混練することで所定品質の混練ゴムRnが製造される。この混練システム1は、加硫系配合剤が配合されていない一次混練ゴムRn1を製造する場合、加硫系配合剤が配合されている最終混練ゴムRn2を製造する場合のいずれにも適用することができる。一次混練ゴムRn1は、原料ゴムGと非加硫系配合剤N1とを混練することで製造される。最終混練ゴムRn2は、一次混練ゴムRn1と加硫系配合剤N2とを混練することで製造される。
原料ゴムGとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2-ポリブタジエン、クロロプレンゴム、ブチルゴム、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(アクリルニトリルゴム、水素化ニトリルゴム)、エチレンプロピレンジエンゴム等、公知の種々のゴム種が使用される。原料ゴムGは1種単独でまたは2種以上を組合せて使用される。非加硫系配合剤N1としては例えば、カーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸等の公知の種々の配合剤の中から適宜、必要なものが使用される。加硫系配合剤N2としては例えば、硫黄、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫遅延剤等の公知の配合剤の中から適宜必要なものが使用される。
この混練システム1は、密閉型混練機2(以下、混練機2という)と、混練機2の動きを制御する制御装置12と、演算装置13と、温度センサ14とを備えている。演算装置13は、様々なデータが入力されて種々の演算処理を行う。制御装置12と演算装置13とは有線または無線により通信可能に接続されている。温度センサ14と演算装置13とは有線または無線により通信可能に接続されている。
混練機2は公知の種々のタイプを用いることができる。この混練機2は、混練室5aと、混練室5aの上端開口に接続されて上方に延在するラム室5bと、混練室5aに配置された一対のロータ3(3A、3B)と、ラム室5bを上下移動可能に配置されたラム6とを有している。混練室5aには油投入部7が接続され、ラム室5bにはゴム投入部8および配合剤投入部10が接続されている。配合剤投入部10の上端にはホッパ9が接続されている。
それぞれのロータ3A、3Bは、ロータ軸3cとロータ軸3cに突設された撹拌羽根3dとを有している。それぞれのロータ3A、3B(ロータ軸3c)は対向配置されて、それぞれのロータ軸3cは変速機4aを介して駆動モータ4に接続されている。それぞれのロータ3A、3B(ロータ軸3c)は、駆動モータ4によって互いに反対方向に回転駆動される。ロータ3A、3B(ロータ軸3c)の回転駆動および停止、回転速度は制御装置12により制御される。
混練室5aの底面には開閉する排出扉11が設けられている。また、排出扉11には温度センサ14がその先端部を混練室5aに露出して設けられている。温度センサ14は混練室5aで混練されているゴム材料Rの温度を逐次検知できればよいので、排出扉11に限らず別に位置(ロータ軸3c、撹拌羽根3d、混練室5aの内壁、ラム室5bの下面など)に設置することができる。温度センサ14により検知された検知データ(ゴム材料Rの温度)は演算装置13に逐次入力される。
ラム6は、油圧シリンダ等の昇降機構によって上下移動される。ラム6の上下移動(上下位置)は制御装置12により制御される。ラム6が図3に例示する下限位置まで下方移動すると混練室5aの上端開口が塞がれて混練室5aは密閉状態になる。図3では待機位置にあるラム6が二点鎖線で記載されている。混練工程ではラム6を適宜上下移動させることにより、混練室5aに投入されているゴム材料Rに対してラム6によって付与されるラム圧力が調整される。
制御装置12には回転計12aおよび電力計12bが付設されている。回転計12aはロータ3の回転速度を逐次検知して、その検知データは演算装置13に逐次入力される。電力計12bは、ロータ3を回転駆動させるために要した瞬時電力量P1を逐次検知して、その検知データは演算装置13に逐次入力される。演算装置13により、瞬時電力量P1を積算した積算電力量Pが算出され、任意の混練期間おけるロータ3を回転駆動させるために要した積算電力量Pを把握することができる。
制御装置12、演算装置13としてはコンピュータが用いられる。この実施形態では制御装置12と演算装置13とが別々に設けられているが、制御装置12を演算装置13として用いることもできる。即ち、1台のコンピュータを制御装置12および演算装置13として機能させる構成にすることもできる。
図4に例示するように、1バッチのゴム材料Rの混練工程は、主に、ゴム素練り段階(S1)、配合剤取り込み段階(S2)、均一分散段階(S3)で構成される。混練工程では、混練されているゴム材料Rの温度は図4に例示するように変化する(変化させる)。
ゴム素練り段階(S1)では、図1に例示するようにラム6をラム室5bの待機位置に保持した状態で、予め設定された所定量の原料ゴムGを、ゴム投入部8を通じて混練室5aに投入する。その後、ラム6をラム室5bの下限位置に下方移動させる。この状態で、油投入部7を通じてオイルを混練室5aに投入しながらロータ3を回転駆動して原料ゴムGとオイルとを混練する。ゴム素練り段階(S1)では、投入される原料ゴムGやオイルの温度などに起因してゴム材料R(原料ゴムG)の温度が安定していない。
配合剤取り込み段階(S2)では、ラム6をラム室5bの待機位置に移動させて、予め設定された種類の所定量の配合剤Nをホッパ9から配合剤投入部10を通じて混練室5aに投入する。その後、ラム6をラム室5bの下限位置に下方移動させる。この状態で図3に例示するようにロータ3を回転駆動してゴム材料Rを混練する。配合剤取り込み段階(S2)では、ゴム材料Rを所定温度M1から目標温度Mgに昇温させる。即ち、配合剤取り込み段階(S2)にはゴム材料Rの温度を上昇させる昇温過程がある。
図4では、1回目の昇温過程の後にゴム材料Rの温度が略一定になる短い期間があり、その後2回目の昇温過程がある。ゴム材料Rを所定温度M1から目標温度Mgに昇温させるには1回の昇温過程を設定してもよく、複数回(2回~3回)の昇温過程を設定してもよい。2回の昇温過程を設定する場合は、例えば、1回目と2回目の昇温過程の混練時間を同じにするとともに、1回目の終了時のゴム材料Rの目標温度は、所定温度M1と目標温度Mgとの略中間の温度にする。
均一分散段階(S3)では、配合剤Nを原料ゴムGの全体に渡り均一に分散させる。この段階では、図3に例示するようにロータ3を回転駆動してゴム材料Rを混練しつつ、ゴム材料Rの温度を概ね一定に維持する。
この実施形態では、予め設定された所定時間Tでゴム材料Rを所定温度M1から目標温度Mgまで昇温させる昇温過程でのゴム材料Rの目標昇温速度Vgが下記(1)式によって設定される。
目標昇温速度Vg=(目標温度Mg-所定温度M1)/所定時間T・・・(1)
即ち、図5に右上がりのリニアな直線で例示するように、昇温過程でのゴム材料Rの目標昇温速度Vgは、予め設定された所定時間Tの間でゴム材料Rの温度が所定温度M1から目標温度Mgに一様に上昇する一定値に設定される。演算装置13にはこの目標昇温速度Vgが入力されている。尚、複数回の昇温過程を設定する場合は、それぞれの昇温過程で同様に目標昇温速度Vgを設定する。基本的には、それぞれの昇温過程での目標昇温速度Vgは同じにする。
次に、この混練システム1を用いてゴム材料を混練する手順の一例を説明する。
混練工程では、図1に例示するように混練機2の混練室5aに所定量の1バッチ分のゴム材料R(原料ゴムG、配合剤N)が投入される。次いで、図3に例示するようにロータ3を回転させることによりゴム材料Rを混練して、図4に例示する一連の段階S1、S2、S3を経て混練ゴムRnを製造する。
1バッチ分のゴム材料Rの混練工程が終了すると、排出扉11を開いて混練室5aの底面から混練ゴムRnを排出させる。順次、新たな1バッチ分のゴム材料Rに対して同様の混練工程が行われて、複数バッチ分のゴム材料Rが連続的に混練される。
混練工程では、混練されているゴム材料Rの温度を温度センサ14により逐次検知する。温度センサ14による検知データが逐次入力される演算装置13は、この検知データを用いて昇温過程でのゴム材料Rの実測昇温速度Vrを逐次算出する。そして、逐次算出した実測昇温速度Vrと目標昇温速度Vgとの差異Dの大きさを逐次算出する。
制御装置12は、逐次算出された差異Dの大きさに基づいて、ロータ3の回転速度を制御することによりこの差異Dを減少させる。基本的に、ロータ3の回転速度を速くするに連れてゴム材料Rの昇温速度が速くなり、ロータ3の回転速度を遅くするに連れてゴム材料Rの昇温速度は遅くなる。したがって、実測昇温速度Vrが目標昇温速度Vgに対して速い場合はロータ3の回転速度を遅くする制御を行い、実測昇温速度Vrが目標昇温速度Vgに対して遅い場合はロータ3の回転速度を速くする制御が行われる。
このようにゴム材料Rの昇温過程を予め設定された所定時間Tにして、ゴム材料Rの昇温速度を指標として差異Dを減少させる。即ち、この実施形態では、ゴム材料Rの実測昇温速度Vrを、図5に例示する右上がりのリニアな直線の傾斜で示される目標昇温速度Vgに一致させるようにロータ3の回転速度が制御される。このように実測昇温速度Vrを目標昇温速度Vgに近づけるので、昇温過程でのゴム材料Rの温度の経時変化は概ね図5に例示するようになる。
図5に例示する右上がりのリニアな直線を昇温過程の所定時間Tで積分すると、この昇温過程でのゴム材料Rの熱履歴になる。したがって、この実施形態によれば、昇温過程の全期間でのゴム材料Rの熱履歴のバラつきが抑制されて熱履歴を一定化し易くなる。即ち、予め設定された所定時間Tで必要な熱履歴を過不足なくゴム材料Rに付与するには有利になる。その結果、目標品質の混練ゴムRnをより安定して製造するには有利になる。
一方、ゴム材料Rの昇温過程で、ゴム材料Rの目標温度Mgと逐次検知したゴム材料Rの温度との差異を減少させるようにロータ3の回転速度をPID制御した場合は、ゴム材料Rの温度の経時変化は図6に例示するようになる。図6には3種類のゴム材料Rを混練した場合のデータ(3つのデータ)が太線の実線、太線の破線、太線の一点鎖線で記載されている。
図6に例示するように、ゴム材料Rの目標温度Mgと逐次検知したゴム材料Rの温度との差異を減少させるようにすると、逐次検知したゴム材料Rの温度と目標温度Mgとの差異をより早く小さくしようとするので、昇温過程の終了時よりも前の時点でゴム材料Rは目標温度Mgに到達し、その後、昇温過程の終了時まで目標温度Mgが維持される。図6に例示するように、ゴム材料Rが目標温度Mgに到達するまでに要する時間は、逐次検知されるゴム材料Rの温度に依存するのでバラつき易い。そして、図6に例示するゴム材料Rの温度データを昇温過程の所定時間Tで積分すると、この昇温過程でのゴム材料Rの熱履歴になる。したがって、この方法では、予め設定された所定時間Tの昇温過程でのゴム材料Rの熱履歴にもバラつきが生じ易く、上述した実施形態に比して目標品質の混練ゴムRnを安定して製造するには不利になる。
この実施形態で差異Dを減少させるようにロータ3の回転速度を制御する際には、差異Dの大きさに基づいて回転速度を比例制御(P制御)するとよい。即ち、差異Dの大きさに所定係数K1を乗じた値に応じて回転速度を制御する。これにより、差異Dが大きい程、回転速度を急激に変化させ、差異Dが小さい程、回転速度をゆっくりと変化させてより円滑に差異Dを減少させることができる。
より好ましくは、差異Dの大きさに基づいて回転速度を比例・積分制御(PI制御)するとよい。即ち、比例制御に加えて、差異Dの大きさの累積に所定係数K2を乗じた値に応じて回転速度を制御する。これにより、差異Dの定常偏差を抑制することができる。尚、ゴム材料Rの昇温速度は短時間ではバラつきが大きいため、回転速度をPID制御(比例・積分・微分制御)すると、回転速度の変動が過大になる。それ故、差異Dを減少させるためにロータ3の回転速度を制御する際には、PID制御は行わないことが望ましい。
本発明は、ゴム材料Rの昇温過程での目標温度Mgを厳守することが要求される場合に非常に有効である。例えば、混練するゴム材料Rが、加硫系配合剤が配合されていない未加硫ゴムであり、配合剤Nとしてシリカおよびシランカップリング剤を含む場合は、目標温度Mgを厳守することが非常に重視されるため、本発明を適用することが特に好ましい。
1 混練システム
2 密閉型混練機
3(3A、3B) ロータ
3c ロータ軸
3d 撹拌羽根
4 駆動モータ
4a 変速機
5a 混練室
5b ラム室
6 ラム
7 油投入部
8 ゴム投入部
9 ホッパ
10 配合剤投入部
11 排出扉
12 制御装置
12a 回転計
12b 電力計
13 演算装置
14 温度センサ
G 原料ゴム
N(N1、N2) 配合剤
R ゴム材料
Rn(Rn1、Rn2) 混練ゴム

Claims (5)

  1. 原料ゴムと配合剤とからなるゴム材料をバッチ毎に、密閉型混練機の混練室に内設されたロータを回転させることにより混練するゴム材料の混練方法において、
    予め設定された所定時間Tで前記ゴム材料を所定温度M1から目標温度Mgまで昇温させる昇温過程での前記ゴム材料の目標昇温速度Vgを下記(1)式によって設定し、前記昇温過程で逐次検知した前記ゴム材料の実測昇温速度Vrと前記目標昇温速度Vgとの差異の大きさに基づいて前記ロータの回転速度を制御することにより、前記差異を減少させるゴム材料の混練方法。
    目標昇温速度Vg=(目標温度Mg-所定温度M1)/所定時間T・・・(1)
  2. 前記配合剤がシリカおよびシランカップリング剤を含む非加硫系配合剤であり、前記ゴム材料は加硫系配合剤が非配合の未加硫ゴムである請求項1に記載のゴム材料の混練方法。
  3. 前記差異の大きさに基づいて前記回転速度を比例制御する請求項1または2に記載のゴム材料の混練方法。
  4. 前記差異の大きさに基づいて前記回転速度を比例・積分制御する請求項1または2に記載のゴム材料の混練方法。
  5. 原料ゴムと配合剤とからなるゴム材料をバッチ毎に混練する密閉型混練機と、前記密閉型混練機の混練室に内設されたロータの回転速度を制御する制御装置とを備えたゴム材料の混練システムにおいて、
    前記ロータを回転させることにより前記ゴム材料を混練する混練工程の予め設定された所定時間Tで前記ゴム材料を所定温度M1から目標温度Mgまで昇温させる昇温過程での前記ゴム材料の目標昇温速度Vgが下記(1)式によって設定されて、
    前記昇温過程での前記ゴム材料の温度を逐次検知する温度センサと、この温度センサによる検知データが逐次入力される演算装置とを有し、
    前記検知データを用いて前記演算装置により前記昇温過程での前記ゴム材料の実測昇温速度Vrが逐次算出されるとともに、この実測昇温速度Vrと前記目標昇温速度Vgとの差異の大きさが逐次算出され、前記差異の大きさに基づいて前記制御装置が前記ロータの回転速度を制御することにより前記差異を減少させる構成にしたゴム材料の混練システム。
    目標昇温速度Vg=(目標温度Mg-所定温度M1)/所定時間T・・・(1)
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