JP2023150198A - 光コネクタ、フェルールおよび光コネクタモジュール - Google Patents

光コネクタ、フェルールおよび光コネクタモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】使用温度の変化により熱変形しても光結合効率の低下を抑制できる光コネクタを提供すること。
【解決手段】光コネクタは、第1の方向に並列に配置された複数の光伝送体と、保持部、第1面および第2面を含むフェルールとを有する。第1面の第1中心軸および光伝送体の第2中心軸は、嵌合中心線よりも、光伝送体の先端側に位置する。第1中心軸および第2中心軸が同一直線上に位置すると仮定し、光の結合効率が最大となるときの第1中心軸および第2中心軸上に位置する第3基準直線は、第1中心軸および第2中心軸の間に位置する。
【選択図】図6

Description

本発明は、光コネクタ、フェルールおよび光コネクタモジュールに関する。
以前から、面発光レーザ(例えば、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser))などの発光素子から出射された光を伝送する光通信の分野では、容量を拡大するために複数の光伝送体が用いられている。そして、光伝送体同士を光学的に結合させるためのフェルールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、ファイバ穴を有するフェルールと、光ファイバの先端にGRINレンズが接続されたレンズドファイバと、ファイバ穴を覆う平板とを有するファイバ付きフェルールが記載されている。平板は、レンズドファイバの光軸に対して傾斜して配置されている。
特許文献1に記載のファイバ付きフェルールは、2個1組で平板が対向するように配置される。一方のレンズドファイバから出射された光は、一方の平板で屈折して他方の平板に向かって進行する。他方の平板に到達した光は、当該平板で屈折してレンズドファイバに入射する。
特開2016-184104号公報
しかしながら、特許文献1に記載のファイバ付きフェルールでは、使用環境(温度)が変化することにより、フェルールがわずかに変形してしまうことが考えられる。これにより、レンズドファイバが位置ずれしてしまい、光結合効率が低下してしまうという問題があった。
本発明の目的は、使用温度の変化により熱変形しても光結合効率の低下を抑制できる光コネクタを提供することである。また、当該光コネクタに用いられるフェルールおよび光コネクタモジュールを提供することでもある。
本発明の光コネクタは、複数の光伝送体が保持され、他の複数の光伝送体が保持された同一形状の他の光コネクタと係合することで、前記複数の光伝送体と前記他の複数の光伝送体とを光学的に結合させる光コネクタであって、前記複数の光伝送体と、第1の方向に並列に配置された前記複数の光伝送体を保持したフェルールと、を有し、前記フェルールは、前記複数の光伝送体を保持している保持部と、前記保持部に保持された前記複数の光伝送体の端面と対向するように配置され、前記複数の光伝送体から出射された光を入射させるか、または前記複数の光伝送体に向けて光を出射させるための第1面と、前記第1面で入射した光を前記他の光コネクタに向けて出射させるか、または前記他の光コネクタからの光を入射させるための複数の第2面と、を含み、前記第1の方向に沿って見たときに、前記複数の光伝送体の端面は、前記第2の方向に対して傾斜しており、前記複数の第2面のいずれかの第2面の第1中心軸と前記複数の光伝送体のうち前記第2面に対応する光伝送体の第2中心軸とを含む、前記第2の方向に沿う断面において、前記第1中心軸および前記第2中心軸は、嵌合中心線よりも、前記光伝送体の先端側に位置し、前記光コネクタと前記他の光コネクタとを係合させ、かつ前記第1中心軸および前記第2中心軸が同一直線上に位置するという仮定条件において、前記複数の光伝送体および前記他の複数の光伝送体の間の光の結合効率が最大となるときの前記第1中心軸および前記第2中心軸上に位置する直線を第3基準直線とした場合、前記断面において、前記第3基準直線は、前記第1中心軸および前記第2中心軸の間に位置する。
本発明のフェルールは、本発明の光コネクタに用いられる。
本発明の光コネクタモジュールは、本発明の光コネクタを含む。
本発明によれば、使用温度の変化により熱変形しても光結合効率の低下を抑制できる。
図1A、Bは、実施の形態1に係る光コネクタの構成を示す図である。 図2A、Bは、実施の形態1に係る光コネクタの構成を示す他の図である。 図3A、Bは、実施の形態1に係る光コネクタの断面図である。 図4A、Bは、蓋を除いたフェルールの構成を示す図である。 図5A~Eは、実施の形態1における蓋の構成を示す図である。 図6A、Bは、第2面と、光伝送体と、移動抑制部との関係を説明するための図である。 図7A、Bは、実施例の光コネクタと、比較例1、2の光コネクタの光結合効率を説明するための図である。 図8A、Bは、実施の形態2に係る光コネクタの構成を示す図である。 図9A~Cは、実施の形態2に係る光コネクタの構成を示す他の図である。 図10A、Bは、実施の形態3に係る光コネクタの断面図である。 図11A~Cは、実施の形態3に係る光コネクタの構成を示す他の図である。 図12A、Bは、第2面と、光伝送体と、移動抑制部との関係を説明するための図である。 図13A、Bは、実施の形態4に係る光コネクタの断面図である。 図14A~Cは、実施の形態4に係る光コネクタの構成を示す他の図である。
以下、本発明の実施の形態に係る光コネクタについて、図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
(光コネクタの構成)
図1A、B、図2A、Bおよび図3A、Bは、実施の形態1に係る光コネクタ100の構成を示す図である。図1Aは、実施の形態1に係る光コネクタ100の平面図であり、図1Bは、底面図である。図2Aは、光コネクタ100の正面図であり、図2Bは、背面図である。図3Aは、図1Aに示されるA-A線の断面図であり、図3Bは、図3Aの破線で囲まれる領域の拡大図である。
なお、以下の説明では、光伝送体110が並列に配置される方向(第2光学面123の第2面123aが配列されている方向)を「第1の方向」または「X方向」とし、第2光学面123を正面視したときのX方向に直交する方向(高さ方向)を「第2の方向」または「Z方向」とし、X方向およびZ方向に直交する方向を「第3の方向」または「Y方向」とする。また、光コネクタ100の組み立てにおいて、接着剤を注入する側を上側(上面)とし、その反対側を下側(下面)とする。なお、上側および下側は、実際の使用時における方向を意味しているものではなく、本実施の形態において説明するために規定している。
図1A、B、図2A、Bおよび図3A、Bに示されるように、実施の形態1に係る光コネクタ100は、光伝送体110と、フェルール120とを有する。本実施の形態に係る光コネクタ100は、ハウジング、スプリングクランプ構造部などとともに、光コネクタモジュールとして使用できる(図示省略)。
光コネクタ100は、フェルール120に複数の光伝送体110が保持されて使用される。光コネクタ100は、2個1組(一対)で使用される。複数の光伝送体110を保持した一方の光コネクタ100に対して、他の複数の光伝送体110を保持した他方の光コネクタ100を表裏反転させた状態で同一形状の光コネクタ100同士を接続し、複数の光伝送体110同士を光学的に結合させる。
光伝送体110の種類は、特に限定されない。光伝送体110の種類の例には、光ファイバー、光導波路が含まれる。本実施の形態では、光伝送体110は、光ファイバーである。また、光ファイバーは、シングルモード方式でもよいし、マルチモード方式でもよい。光伝送体110の端面は、光伝送体110の延在方向に垂直な平面に対して傾斜している。言い換えると、第1の方向(X方向)に沿って見たときに、複数の光伝送体110の端面は、第1の方向(X方向)に垂直な第2の方向(Z方向)に対して傾斜している。本実施の形態では、第2の方向(Z方向)に対する傾斜角度は、例えば8°である。光伝送体110の端面が傾斜する向きは、特に限定されない。たとえば、光伝送体110の端面は、フェルール120の上面に向かうにつれて第2面123aに向かうように傾斜していてもよいし、フェルール120の下面に向かうにつれて第2面123aに向かうように傾斜していてもよい。光伝送体110の数は、複数であれば限定されない。本実施の形態では、光伝送体110の数は、16本である。光伝送体110の端部は、フェルール120に固定される。
(フェルールの構成)
図4Aは、蓋を除いたフェルール120の平面図であり、図4Bは、図4Aに示されるA-A線の断面図である。図5Aは、蓋132の斜視図であり、図5Bは平面図であり、図5Cは底面図であり、図5Dは正面図であり、図5Eは右側面図である。
図2A、B、図4A、Bおよび図5A~Eに示されるように、フェルール120は、略直方体形状の部材である。フェルール120は、保持部121と、第1面122と、第2光学面123と、少なくとも一対の移動抑制部124とを有する。
フェルール120は、光通信に用いられる波長の光に対して透光性を有する材料を用いて形成される。フェルール120の材料の例には、ウルテム(登録商標)などのポリエーテルイミド(PEI)、ポリカーボネート(PC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリサルフォン(PSU)などの透明な樹脂が含まれる。また、フェルール120は、例えば射出成形により製造されうる。
保持部121は、複数の光伝送体110の端部を保持する。保持部121の構成は、複数の光伝送体110の端部を適切な位置に保持できれば特に限定されない。保持部121の構成は、光伝送体110の端部を押さえつけて保持する構成でもよいし、光伝送体110の端部を挿入されて保持する構成でもよい。本実施の形態では、保持部121は、光伝送体110の端部を押さえつけて保持する。本実施の形態では、保持部121は、保持用凹部131と、蓋132とを有する。
保持用凹部131は、フェルール120の上面と背面とに開口している。保持用凹部131の平面視形状は、複数の光伝送体110の端部を適切な位置に配置できれば特に限定されない。本実施の形態では、保持用凹部131の平面視形状は、矩形である。
保持用凹部131の底面には、複数の凸条により規定された複数の溝133が配置されている。複数の溝133の配置は、複数の光伝送体110の端部を適切に位置決めできれば特に限定されない。複数の溝133は、保持用凹部131の底面全体に配置されていてもよいし、保持用凹部131の底面の一部に配置されていてもよい。本実施の形態では、溝133は、保持用凹部131の底面のうち第1面122側の一部の領域に配置されている。
溝133の数は、設置される光伝送体110の数以上であればよい。本実施の形態では、溝133の数は、16本である。溝133は、V溝でもよいし、U溝でもよい。ここで「V溝」とは、2つの平面により構成される溝であり、溝の延在方向に垂直な断面がV字状の溝をいう。2つの平面の接続部は2つの平面の間に他の平面を有していてもよいし、隣り合う溝133の接続部は曲面で接続されていてもよい。「U溝」とは、1つの曲面により構成される溝であり、溝の延在方向に垂直な断面が円弧状の溝をいう。本実施の形態では、溝133は、V溝である。溝133の深さは、溝133に光伝送体110を配置した状態において、光伝送体110の上端部が溝133(凸条)の上端部よりも上に位置するような深さが好ましい。これにより、後述の蓋132によって、光伝送体110を溝133に向けて押し付けて、光伝送体110が外れることを防止できる。
溝133は、フェルール120の裏面と平行に配置されてもよいし、第1面122に近づくにつれて、フェルール120の裏面に近づくように配置されていてもよい。本実施の形態では、溝133は、フェルール120の裏面と平行に配置されている。
蓋132は、複数の光伝送体110を溝133に向けて押し当てる。言い換えると、蓋132は、複数の光伝送体110を保持用凹部131と、第1面122と、第2光学面123とを含む光コネクタ本体に向けて押し当てる。蓋132は、光伝送体110の端部が配置された保持用凹部131を覆うように配置される。蓋132の構成は、上記の機能を発揮できれば特に限定されない。本実施の形態では、蓋132は、蓋本体132aと、突起部132bとを有する。蓋本体132aは、フェルール120の表面側から保持用凹部131を覆う。突起部132bは、蓋本体132aの裏面側に向けて突出している。
本実施の形態では、複数の光伝送体110の端部を複数の溝133上にそれぞれ配置し、複数の光伝送体110の端面を第1面122に突き当てる。この状態で、光伝送体110の端面と、第1面122との間に空気層が介在しないように接着剤を塗布する。接着剤が硬化する前に、蓋132で複数の光伝送体110の端部を保持用凹部131の底面(コネクター本体)に向かって押し付ける。この状態で接着剤が硬化することにより、フェルール120に対して光伝送体110を固定できる。なお、接着剤は、熱硬化樹脂でもよいし、紫外線硬化樹脂でもよい。
第1面122は、保持部121に保持された複数の光伝送体110の端面と対向して配置されている。第1面122は、複数の光伝送体110から出射された光を入射させるか、または第2面123aで入射した光を複数の光伝送体110の端面に向けて光を出射させる。第1面122の形状は、上記の機能を発揮できれば特に限定されない。第1面122は、複数の凸面を含んでいてもよいし、平面でもよい。本実施の形態では、第1面122は、平面である。第1面122は、保持用凹部131の内側面の一部に配置されている。
第1面122の光伝送体110の端面と接触する面は、フェルール120の裏面に近づくにつれて第2面123aに近づくように傾斜していてもよいし、フェルール120の裏面に対して垂直でもよい。本実施の形態では、第1面122の光伝送体110の端面と接触する面は、フェルール120の表面に近づくにつれて第2面123aに近づくように傾斜している(図3B参照)。第1面122の傾斜角度は、光伝送体110の端面の傾斜角度と同じことが好ましい。第1面122の傾斜角度は、第2の方向(Z方向)を0°とした場合に例えば3~8°の範囲内であり、5~8°が好ましい。本実施の形態では、第1面122の傾斜角度は、第2の方向(Z方向)を0°とした場合に8°である。
本実施の形態では、第2面123aは、第2光学面123の一部である。第2光学面123は、第1面122で入射した光を外部に出射させるか、または他のフェルール120からの光を入射させる。第2光学面123の形状は、上記の機能を発揮できれば特に限定されない。第2光学面123は、複数の凸面を含んでいてもよいし、平面でもよい。本実施の形態では、第2光学面123は、凸面である複数の第2面123aを含む。第2面123aは、第1の方向(X方向)に並列に配置され、第1面122で入射した光を他のフェルール120に向けて出射させるか、または他のフェルール120からの光を入射させる。第2面123aは、フェルール120の正面に配置されている。第2面123aの平面視形状は、特に限定されない。第2面123aの平面視形状は、円形でもよいし、矩形でもよい。本実施の形態では、第2面123aの平面視形状は、円形である。また、第2面123aの数は、光伝送体110の数と同じ数である。すなわち、本実施の形態では、第2面123aの数は、16個である。
少なくとも一対の移動抑制部124は、光コネクタ100と他の光コネクタ100との間の光路に沿って見たときに、第1の方向(X方向)に平行な第1基準直線L1に対して線対称となる位置に配置されている。言い換えると、光伝送体110の延在方向に垂直であって、第1基準直線L1を含む平面において、少なくとも一対の移動抑制部124は、第1基準直線L1に対して線対称となる位置に配置されている。少なくとも一対の移動抑制部124は、他の光コネクタ100と直接または他の部材を介して嵌合し、他の光コネクタ100に対する第1の方向(X方向)に垂直な第2の方向(X方向)についての光コネクタ100の移動を抑制する。少なくとも一対の移動抑制部124は、それぞれ、第2の方向(Z方向)についての移動の抑制に寄与する移動抑制面124aを含む。少なくとも一対の移動抑制部124および移動抑制面124aの構成は、上述した機能を発揮できれば特に限定されない。他の光コネクタ100と直接嵌合する場合における少なくとも一対の移動抑制部124の例には、凹部および凸部が含まれる。凹部および凸部は、少なくとも一対(1組)であればよく、二対(2組)以上でもよい。この場合における移動抑制面124aは、凹部の内面の一部と、凸部の外周面の一部である。他の光コネクタ100と他の部材を介して嵌合する場合における少なくとも一対の移動抑制部124の例には、他の部材が挿入される一対の凹部が含まれる。一対の凹部は、少なくとも一対(1組)であればよく、二対(2組)以上でもよい。この場合における移動抑制面124aは、いずれも凹部の内面の一部である。本実施の形態では、少なくとも一対の移動抑制部124は、第1の方向における両端部に配置され、図外の嵌合ピンが挿入されるための嵌合穴である。また、移動抑制面124aは、篏合穴の内側面のうちの上側半分の内側面と、下側半分の内側面とである。
本実施の形態では、フェルール120の正面において、第2面123aおよび嵌合穴が配置されていない接触面123bは、平面である。接触面123bは、他のフェルール120の接触面123bに接触する。接触面123bは、フェルール120の裏面に対して垂直となるように配置されていてもよいし、フェルール120の裏面に対して傾斜して配置されていてもよい。本実施の形態では、接触面123bは、フェルール120の裏面に対して垂直となるように配置されていている。
ここで、第2面123aと、光伝送体110と、移動抑制部124との関係について説明する。一般に、光伝送体110を保持するフェルール120は、使用環境(温度)によってわずかに変形してしまう。使用環境によってフェルール120が変形すると、光結合効率が低下してしまう。そこで、本発明では、使用環境が変化しても光結合効率の低下を抑制できる光コネクタ100を見出した。具体的には、本実施の形態では、第2の方向(Z方向)のフェルール120の変形に起因する光結合効率の低下を抑制できることを見出した。
図6A、Bは、第2面123aと、光伝送体110と、移動抑制部124との関係を説明するための図である。
複数の第2面123aのいずれかの第2面123aの第1中心軸CA1と複数の光伝送体110のうち前記第2面123aに対応する光伝送体110の第2中心軸CA2とを含む、第2の方向(Z方向)に沿う断面において、第1中心軸CA1および第2中心軸CA2は、少なくとも一対の移動抑制部124の篏合中心線(第2基準直線L2)よりも、光伝送体110の先端側に位置している。ここで、第2面123aに対応する光伝送体110とは、複数の光伝送体110のうち、対象となる第2面123aを透過する光を出射または入射する光伝送体110を意味する。また、少なくとも一対の移動抑制部124の篏合中心線とは、当該断面において、移動抑制面124aの第2の方向(Z方向)における中点を通り、かつ第1の方向(X方向)および第2の方向(Z方向)に垂直な第3の方向(Y方向)に沿う第2基準直線L2を意味する。また、光伝送体110の先端とは、当該断面において、光伝送体110の端面と、光伝送体110の側面とのなす角度が鋭角の部分(角)を意味する。前述のとおり、光伝送体110の端面は、第1の方向(X方向)に垂直な第2の方向(Z方向)に対して傾斜している。図6A、Bでは、図中左側の光伝送体110の先端は、光伝送体110の端面の上端に位置する。
ここで、第2基準直線(篏合中心線)L2について具体的に説明する。第2基準直線L2は、少なくとも一対の移動抑制部124の嵌合構造によって規定される嵌合中心(嵌合の基準位置)に相当する。互いに接続された2つの光コネクタ100では、一方のフェルール120の第2基準直線L2(篏合中心線)と他方のフェルール120の第2基準直線(篏合中心線)L2とが一致する。図6Aに示されるように、第2基準直線L2は、少なくとも一対の移動抑制部124に基づいて設定される。上述したように、本実施の形態では、一対の移動抑制部124は、嵌合穴であり、移動抑制面124aは、嵌合穴の上側半分の内側面と、下側半分の内側面とである。そして、上下の移動抑制面124a間の第2の方向(Z方向)における中点Mを通り、第3の方向(Y方向)に沿う直線を第2基準直線L2としている。本実施の形態では、嵌合穴は、その中心軸が第2の方向(Z方向)における中点Mと重なるように配置されている。
次いで、第3基準直線L3について説明する。少なくとも一対の移動抑制部124を介して光コネクタ100と他の光コネクタ100とを係合させ、かつ第1中心軸CA1および第2中心軸CA2が同一直線上に位置するという仮定条件において、複数の光伝送体110および他の複数の光伝送体110の間の光の結合効率が最大となるときの第1中心軸CA1および第2中心軸CA2上に位置する直線を第3基準直線L3とする。第3基準直線L3は、第2基準直線L2と平行である。本実施の形態では、光伝送体110の端面が傾斜しているため、第2基準直線L2と第3基準直線L3とは一致しない。第3基準直線L3は、第2基準直線L2を基準として光コネクタ100の各パラメーターから求めることができる。
(実験)
次に、光コネクタ100の使用環境の変化に対応する光結合効率の影響について調べた。光コネクタとして、本実施の形態の光コネクタ100と、比較例1の光コネクタと、比較例2の光コネクタとを使用した。本シミュレーションでは、使用温度として25℃と、85℃について調べた。
本実施の形態の光コネクタ100と、比較例の光コネクタとの間での共通の条件は、以下のとおりである。YZ断面の第3の方向(Y方向)における第2面123aの頂点と、光伝送体110の中心との距離tは、1.0mmとした。光伝送体110の端面の傾斜角度θは、8°とした。2つの第2面123aの間の距離は、0.2mmとした。第2基準直線L2と、第3基準直線L3との間の距離は、0.01392mmとした。光伝送体110から出射される光の波長は、1310nmとした。光伝送体110は、その先端が図6A、Bの上側に位置している。光コネクタ100の材料はポリエチレンイミドとした。ポリエチレンイミドの屈折率は1.62である。
図7Aは、解析結果を示す表であり、図7Bは、図7Aにおける光結合率についてプロットしたグラフである。図7Aにおいて、第3基準直線L3に対する第2面123aの頂点の位置P1と、第2面123aの頂点に対する光伝送体の120中心の位置P2は、基準に対して対象が上にある場合を正の数で表し、下にある場合を負の値で示している。図7Bの横軸は使用温度(フェルール120の温度)を示しており、縦軸は光結合効率を示している。なお、本実施では、光結合効率の合格最低値を90%とした。図7Bに示される丸シンボルは、本実施の形態の光コネクタ100の結果を示しており、三角シンボルは、比較例1の光コネクタの結果を示しており、四角シンボルは、比較例2の光コネクタの結果を示している。
上述した条件および図7Aの表から、実施例の光コネクタ100と、比較例1の光コネクタと、比較例2の光コネクタとは、いずれも第1中心軸CA1および第2中心軸CA2が第2基準直線L2に対して光伝送体110の先端側に位置していることがわかる。
また、図7Aの表から、実施例の光コネクタ100では、第3基準直線L3が第1中心軸CA1と、第2中心軸CA2との間に位置していることがわかる。一方、比較例1の光コネクタでは、第3基準直線L3が第1中心軸CA1および第2中心軸CA2と一致していることがわかる。また、比較例2の光コネクタでは、第3基準直線L3が第1中心軸CA1および第2中心軸CA2よりも光コネクタの底面側に位置していることがわかる。
図7Aおよび図7Bに示されるように、実施例の光コネクタ100は、使用環境が変化しても光結合効率の低下を抑制でき、光結合効率を合格範囲に維持できることがわかる。これは、実施例の光コネクタ100では、光コネクタ100から出射された光の照射スポットが、使用環境が変化しても他の光コネクタ100における光伝送体110の端面に位置し続けるためと考えられる。
一方、比較例1、2の光コネクタは、使用環境が25℃のときは高い光結合効率を示したが、使用環境が85℃のときは光結合効率が著しく低下した。これは、比較例1、2の光コネクタでは、光コネクタから出射された光の照射スポットの一部が、使用環境の変化により他の光コネクタにおける光伝送体110の端面から外れてしまったためと考えられる。
(光コネクタの使用方法)
ここで、光コネクタ100の使用方法について説明する。一方のフェルール120の篏合穴(移動抑制部124)に嵌合ピン(図示省略)を挿入する。次いで、一方のフェルール120は蓋132を上側に向け、他方の光コネクタ100は第1基準直線L1を回転軸として光コネクタ100を回転(表裏反転)させる。そして、一方の光コネクタ100の嵌合穴に挿入した嵌合ピン凸と他方の光コネクタ100の嵌合穴とを嵌合させる。これにより、一方の光コネクタ100に接続された複数の光伝送体110と、他方の光コネクタ100に接続された光伝送体110とが光学的に接続される。
(効果)
本発明によれば、第2面123aの第1中心軸CA1および光伝送体110の第2中心軸CA2は、第2基準直線L2よりも、光伝送体110の先端側に位置しており、かつ、第3基準直線L3は、第1中心軸CA1および第2中心軸CA2の間に配置されているため、使用環境(温度)に関わらず、光結合効率の低下を抑制できる。
[実施の形態2]
次に、実施の形態2に係る光コネクタ200について説明する。本実施の形態に係る光コネクタ200は、フェルール220の構成のみが実施の形態1に係る光コネクタ100と異なる。そこで、実施の形態1に係る光コネクタ100と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
(光コネクタの構成)
図8A、Bおよび図9A~Cは、実施の形態2に係る光コネクタ200の構成を示す図である。図8Aは、実施の形態2に係る光コネクタ200の平面図であり、図8Bは、底面図である。図9Aは、光コネクタ200の正面図であり、図9Bは、背面図であり、図9Cは、図8Aに示されるA-A線の断面図である。
図8A、Bおよび図9A~Cに示されるように、本実施の形態に係る光コネクタ200は、光伝送体110と、フェルール220とを有する。本実施の形態に係る光コネクタ200は、ハウジング、スプリングクランプ構造部などとともに、光コネクタモジュールとして使用できる(図示省略)。本実施の形態でも、光伝送体110の端面は、第2の方向(Z方向)に対して傾斜している。
本実施の形態に係るフェルール220は、保持部221と、第1面122と、第2光学面123と、少なくとも一対の移動抑制部124とを有する。本実施の形態に係るフェルール220は、光伝送体110の端部を挿入されて保持する構成である。
なお、本実施の形態でも、少なくとも一対の移動抑制部124は、光コネクタ200と他の光コネクタ200との間の光路に沿って見たときに、第1の方向(X方向)に平行な第1基準直線L1に対して線対称となる位置に配置されており、他の光コネクタ200と他の部材を介して嵌合する。言い換えると、光伝送体110の延在方向に垂直であって、第1基準直線L1を含む平面において、少なくとも一対の移動抑制部124は、第1基準直線L1に対して線対称となる位置に配置されている。少なくとも一対の移動抑制面125は、それぞれ、第2の方向(Z方向)についての移動の抑制に寄与する。また、第1中心軸CA1および第2中心軸CA2は、第2基準直線L2よりも、光伝送体110の先端側に位置している。また、第3基準直線L3は、第1中心軸CA1および第2中心軸CA2の間に位置する。
保持部221は、光伝送体110を保持する。本実施の形態では、保持部221は、挿入部241と、複数の貫通孔242と、接着剤用凹部243とを有する。
挿入部241は、複数の光伝送体110を挿入される複数の貫通孔242が形成されている部分である。挿入部241は、接着剤用凹部243と、フェルール220の背面に開口した凹部の間に配置された壁である。挿入部241の底部には、複数の貫通孔242が形成されている。複数の貫通孔242は、光伝送体110が光コネクタ200の裏面と平行となるように配置されている。
複数の貫通孔242は、所定の間隔となるように複数の光伝送体110を配置する。貫通孔242の大きさは、光伝送体110が挿入できる大きさであればよい。貫通孔242の一方は接着剤用凹部243に開口しており、他方は、凹部に開口している。
接着剤用凹部243は、光伝送体110を第1面122に固定するために接着剤を注入される。接着剤用凹部243の内側面の一部は、第1面122である。また、第1面122に対向した内側面には、貫通孔242が開口している。
(光コネクタの組み立て方法および使用方法)
本実施の形態に係る光コネクタ200では、光伝送体110の端部を貫通孔242に挿入し、光伝送体110の端面を第1面122に突き当てる。次いで、接着剤用凹部243から接着剤を注入して、接着剤を硬化させることで、光コネクタ200に対して光伝送体110を固定する。最後に、嵌合ピンを取り付けた一方の光コネクタ200に対して、他方の光コネクタ200を表裏反転させて、光コネクタ200同士を結合する。これにより、光伝送体110同士を光学的に結合させる。
(効果)
実施の形態2に係る光コネクタ200は、実施の形態1と同様の効果を有する。また、実施の形態2に係る光コネクタでは、蓋132を有さないため、さらに部品点数を減らすことで、コストを削減できる。
[実施の形態3]
次に、実施の形態3に係る光コネクタ300について説明する。本実施の形態に係る光コネクタ300は、フェルール320の構成のみが実施の形態1に係る光コネクタ100と異なる。そこで、実施の形態1に係る光コネクタ100と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
(光コネクタの構成)
図10A、Bおよび図10A~Cは、実施の形態3に係る光コネクタ300の構成を示す図である。図10Aは、実施の形態3に係る光コネクタ300の平面図であり、図10Bは、底面図である。図11Aは、光コネクタ300の正面図であり、図11Bは、背面図であり、図11Cは、図10Aに示されるA-A線の断面図である。図10A、Bでは、蓋132および光伝送体110を省略している。図11Bでは、光伝送体110を省略している。図12A、Bは、第2面123aと、光伝送体110と、移動抑制部324との関係を説明するための図である。
図10A、Bおよび図11A~Cに示されるように、本実施の形態に係る光コネクタ300は、光伝送体110と、フェルール320とを有する。本実施の形態に係る光コネクタ300は、ハウジング、スプリングクランプ構造部などとともに、光コネクタモジュールとして使用できる(図示省略)。本実施の形態でも、光伝送体110の端面は、第2の方向(Z方向)に対して傾斜している。
本実施の形態に係るフェルール320は、保持部121と、第1面122と、第2光学面123と、少なくとも一対の移動抑制部324とを有する。保持部121の構成は、光伝送体110の端部を押さえつけて保持する構成である。
少なくとも一対の移動抑制部324は、光コネクタ300と他の光コネクタ300との間の光路に沿って見たときに、第1の方向(X方向)に平行な第1基準直線L1に対して線対称となる位置に配置されており、他の光コネクタ300と直接嵌合し、他の光コネクタ300に対する第1の方向(X方向)に垂直な第2の方向(Z方向)についての移動を抑制する。言い換えると、光伝送体110の延在方向に垂直であって、第1基準直線L1を含む平面において、少なくとも一対の移動抑制部324は、第1基準直線L1に対して線対称となる位置に配置されており、少なくとも一対の移動抑制部324は、それぞれ、第2の方向(Z方向)についての光コネクタ300の移動の抑制に寄与する。また、第1中心軸CA1および第2中心軸CA2は、第2基準直線(嵌合中心線)L2よりも、光伝送体110の先端側に位置している。また、第3基準直線L3は、第1中心軸CA1および第2中心軸CA2の間に位置する。本実施の形態では、少なくとも一対の移動抑制部324は、1組の第1凸部324aおよび第1凹部324bと、2組の第2凸部324cおよび第2凹部324dを有する。
第1凸部324aは、他の光コネクタ300の第1凹部324bに係合可能な形状である。本実施の形態では、第1凸部324aは、光コネクタ300の正面における表側(上側)に配置されている。第1凸部324aの形状は、第2の方向(Z方向)における光コネクタ300の位置ずれを抑制できれば特に限定されない。本実施の形態では、第1凸部324aの形状は、第1の方向(X方向)に幅広の凸条である。第1凸部324aは、移動抑制面325を有する。本実施の形態では、移動抑制面325は、第2の方向(Z方向)において内向きに配置されている平面である。
第1凹部324bは、他の光コネクタ300の第1凸部324aに係合可能な形状である。本実施の形態では、第1凹部324bは、光コネクタ300の正面における裏側(下側)に配置されている。第1凹部324bの形状は、第2の方向(Z方向)における光コネクタ300の位置ずれを抑制できれば特に限定されない。本実施の形態では、第1凹部324bは、光コネクタ300の正面および底面に開口した凹部である。第1凹部324bは、移動抑制面325を有する。本実施の形態では、移動抑制面325は、第2の方向(Z方向)において外向きに配置されている平面である。
第2凸部324cは、第1の方向(X方向)における光コネクタ300の両端部であって、かつ裏面側に配置され、光コネクタ300の正面から突出した、矩形柱の形状である。第2凸部324cは、移動抑制面325を有する。本実施の形態では、移動抑制面325は、第2の方向(Z方向)において内向きに配置されている平面である。
第2凹部324dは、第1の方向(X方向)における両端部であって、かつ表面(上面)側の角に開口した凹部である。第2凹部324dは、移動抑制面325を有する。本実施の形態では、移動抑制面325は、第2の方向(Z方向)において外向きに配置されている平面である。
本実施の形態では、光コネクタ300は、移動抑制部324および移動抑制面325をそれぞれ3対有する。この場合であっても、当該光コネクタ300と、他の光コネクタ300とは、同じ形状であるため、第2基準直線L2は、対となる2つの移動抑制面325の中点である。なお、第2の方向(Z方向)および第3の方向(Y方向)に沿う断面において、各移動抑制面325は、第3の方向(Y方向)に対して傾斜していてもよいし、第3の方向(Y方向)と平行でもよい。本実施の形態では、当該断面において、各移動抑制面325は、第3の方向に平行である。なお、当該断面において、各移動抑制面325が第3の方向(Y方向)に対して傾斜している場合、第2基準直線(嵌合中心線)L2は、一方の移動抑制面325の任意の点と、対応する他方の移動抑制面325の対応する点との中点を繋ぐ線である。
(光コネクタの組み立て方法および使用方法)
本実施の形態に係る光コネクタ300では、溝133に光伝送体110を第1面122に突き当てる。次いで、蓋132で光伝送体110を溝133に押圧したあと、接着剤を注入して、接着剤を硬化させることで、光コネクタ300に対して光伝送体110を固定する。最後に、一方の光コネクタ300に対して、他方の光コネクタ300を表裏反転させて、光コネクタ300同士を結合する。これにより、光伝送体110同士を光学的に結合させる。
(効果)
本実施の形態3に係る光コネクタ300は、実施の形態1と同様の効果を有する。また、本実施の形態に係る光コネクタ300は、他の部材を使用することなく結合できる。
[実施の形態4]
次に、実施の形態4に係る光コネクタ400について説明する。本実施の形態に係る光コネクタ400は、フェルール420の構成のみが実施の形態1に係る光コネクタ100と異なる。そこで、実施の形態1に係る光コネクタ100と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
(光コネクタの構成)
図13A、Bおよび図14A~Cは、実施の形態4に係る光コネクタ400の構成を示す図である。図14Aは、実施の形態4に係る光コネクタ400の平面図であり、図13Bは、底面図である。図14Aは、光コネクタ400の正面図であり、図14Bは、背面図であり、図14Cは、図13Aに示されるA-A線の断面図である。図13A、Bおよび図14Bでは、光伝送体110を省略している。
図13A、Bおよび図14A~Cに示されるように、本実施の形態に係る光コネクタ400は、光伝送体110と、フェルール420とを有する。本実施の形態に係る光コネクタ400は、ハウジング、スプリングクランプ構造部などとともに、光コネクタモジュールとして使用できる(図示省略)。本実施の形態でも、光伝送体110の端面は、第2の方向(Z方向)に対して傾斜している。
本実施の形態に係るフェルール420は、保持部221と、第1面122と、第2光学面123と、少なくとも一対の移動抑制部324とを有する。本実施の形態では、保持部221は、光伝送体110の端部を挿入されて保持する。
保持部221は、光伝送体110を保持する。本実施の形態では、保持部221は、挿入部241と、複数の貫通孔242と、接着剤用凹部243とを有する。
挿入部241は、複数の光伝送体110を挿入される複数の貫通孔242が形成されている部分である。挿入部241は、接着剤用凹部243と、フェルール220の背面に開口した凹部の間に配置された壁である。挿入部241の底部には、複数の貫通孔242が形成されている。複数の貫通孔242は、光伝送体110が光コネクタ200の裏面と平行となるように配置されている。
複数の貫通孔242は、所定の間隔となるように複数の光伝送体110を配置する。貫通孔242の大きさは、光伝送体110が挿入できる大きさであればよい。貫通孔242の一方は接着剤用凹部243に開口しており、他方は、凹部に開口している。
接着剤用凹部243は、光伝送体110を第1面122に固定するために接着剤を注入される。接着剤用凹部243の内側面の一部は、第1面122である。また、第1面122に対向した内側面には、貫通孔242が開口している。
少なくとも一対の移動抑制部324は、光コネクタ400と他の光コネクタ400との間の光路に沿って見たときに、第1の方向(X方向)に平行な第1基準直線L1に対して線対称となる位置に配置されており、他の光コネクタ400と直接嵌合し、他の光コネクタ400に対する第1の方向(X方向)に垂直な第2の方向(Z方向)についての移動を抑制する。少なくとも一対の移動抑制部324は、それぞれ、第2の方向(Z方向)についての光コネクタ400の移動の抑制に寄与する。また、第1中心軸CA1および第2中心軸CA2は、第2基準直線(嵌合中心線)L2よりも、光伝送体110の先端側に位置している。また、第3基準直線L3は、第1中心軸CA1および第2中心軸CA2の間に位置する。本実施の形態では、少なくとも一対の移動抑制部324は、1組の第1凸部324aおよび第1凹部324bと、2組の第2凸部324cおよび第2凹部324dを有する。
第1凸部324aは、他の光コネクタ300の第1凹部324bに係合可能な形状である。本実施の形態では、第1凸部324aは、光コネクタ400の正面における表側(上側)に配置されている。第1凸部324aの形状は、第2の方向(Z方向)における光コネクタ400の位置ずれを抑制できれば特に限定されない。本実施の形態では、第1凸部324aの形状は、第1の方向(X方向)に幅広の凸条である。第1凸部324aは、移動抑制面325を有する。本実施の形態では、移動抑制面325は、第2の方向(Z方向)において内向きに配置されている平面である。
第1凹部324bは、他の光コネクタ400の第1凸部324aに係合可能な形状である。本実施の形態では、第1凹部324bは、光コネクタ400の正面における裏側(下側)に配置されている。第1凹部324bの形状は、第2の方向(Z方向)における光コネクタ400の位置ずれを抑制できれば特に限定されない。本実施の形態では、第1凹部324bは、光コネクタ400の正面および底面に開口した凹部である。第1凹部324bは、移動抑制面325を有する。本実施の形態では、移動抑制面325は、第2の方向(Z方向)において外向きに配置されている平面である。
第2凸部324cは、第1の方向(X方向)における光コネクタ400の両端部であって、かつ裏面側に配置され、光コネクタ400の正面から突出した、矩形柱の形状である。第2凸部324cは、移動抑制面325を有する。本実施の形態では、移動抑制面325は、第2の方向(Z方向)において内向きに配置されている平面である。
第2凹部324dは、第1の方向(X方向)における両端部であって、かつ表面(上面)側の角に開口した凹部である。第2凹部324dは、移動抑制面325を有する。本実施の形態では、移動抑制面325は、第2の方向(Z方向)において外向きに配置されている平面である。
本実施の形態では、光コネクタ300は、移動抑制部324および移動抑制面325をそれぞれ3対する。この場合であっても、当該光コネクタ300と、他の光コネクタ300とは、同じ形状であるため、第2基準直線L2は、対となる2つの移動抑制面325の中点である。なお、第2の方向(Z方向)および第3の方向(Y方向)に沿う断面において、各移動抑制面325は、第3の方向(Y方向)に対して傾斜していてもよいし、第3の方向(Y方向)と平行でもよい。本実施の形態では、当該断面において、各移動抑制面325は、第3の方向に平行である。なお、当該断面において、各移動抑制面325が第3の方向(Y方向)に対して傾斜している場合、第2基準直線(嵌合中心線)L2は、一方の移動抑制面325の任意の点と、対応する他方の移動抑制面325の対応する点との中点を繋ぐ線である。
(光コネクタの組み立て方法および使用方法)
本実施の形態に係る光コネクタ400では、光伝送体110の端部を貫通孔242に挿入し、光伝送体110の端面を第1面122に突き当てる。次いで、接着剤用凹部243から接着剤を注入して、接着剤を硬化させることで、光コネクタ400に対して光伝送体110を固定する。最後に、一方の光コネクタ400に対して、他方の光コネクタ400を表裏反転させて、光コネクタ400同士を結合する。これにより、光伝送体110同士を光学的に結合させる。
(効果)
本実施の形態に係る光コネクタ400は、実施の形態1と同様の効果を有する。また、本実施の形態に係る光コネクタ400は、他の部材を使用することなく結合できる。
本発明に係る光コネクタ、フェルールおよび光コネクタモジュールは、光伝送体を用いた光通信に有用である。
100、200、300、400 光コネクタ
110 光伝送体
120、220、320、420 フェルール
121、221 保持部
122 第1面
123 第2光学面
123a 第2面
123b 接触面
124、324 移動抑制部
125、325 移動抑制面
131 保持用凹部
132 蓋
132a 蓋本体
132b 突起部
241 挿入部
242 貫通孔
243 接着剤用凹部
324a 第1凸部
324b 第1凹部
324c 第2凸部
324d 第2凹部
CA1 第1中心軸
CA2 第2中心軸
L1 第1基準直線
L2 第2基準直線(嵌合中心線)
L3 第3基準直線

Claims (4)

  1. 複数の光伝送体が保持され、他の複数の光伝送体が保持された同一形状の他の光コネクタと係合することで、前記複数の光伝送体と前記他の複数の光伝送体とを光学的に結合させる光コネクタであって、
    前記複数の光伝送体と、
    第1の方向に並列に配置された前記複数の光伝送体を保持したフェルールと、
    を有し、
    前記フェルールは、
    前記複数の光伝送体を保持している保持部と、
    前記保持部に保持された前記複数の光伝送体の端面と対向するように配置され、前記複数の光伝送体から出射された光を入射させるか、または前記複数の光伝送体に向けて光を出射させるための第1面と、
    前記第1面で入射した光を前記他の光コネクタに向けて出射させるか、または前記他の光コネクタからの光を入射させるための複数の第2面と、
    を含み、
    前記第1の方向に沿って見たときに、前記複数の光伝送体の端面は、前記第2の方向に対して傾斜しており、
    前記複数の第2面のいずれかの第2面の第1中心軸と前記複数の光伝送体のうち前記第2面に対応する光伝送体の第2中心軸とを含む、前記第2の方向に沿う断面において、前記第1中心軸および前記第2中心軸は、嵌合中心線よりも、前記光伝送体の先端側に位置し、
    前記光コネクタと前記他の光コネクタとを係合させ、かつ前記第1中心軸および前記第2中心軸が同一直線上に位置するという仮定条件において、前記複数の光伝送体および前記他の複数の光伝送体の間の光の結合効率が最大となるときの前記第1中心軸および前記第2中心軸上に位置する直線を第3基準直線とした場合、前記断面において、前記第3基準直線は、前記第1中心軸および前記第2中心軸の間に位置する、
    光コネクタ。
  2. 前記光コネクタと前記他の光コネクタとの間の光路に沿って見たときに、前記第1の方向に平行な第1基準直線に対して線対称となる位置に配置された、前記他の光コネクタと直接または他の部材を介して嵌合し、前記他の光コネクタに対する前記第1の方向に垂直な第2の方向についての移動を抑制するための少なくとも一対の移動抑制部をさらに有し、
    前記嵌合中心線は、前記少なくとも一対の移動抑制部の中心である、
    請求項1に記載のフェルール。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光コネクタに用いられる、フェルール。
  4. 請求項1または請求項2に記載の光コネクタを含む、光コネクタモジュール。
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