JP2017161831A - 光コネクタ用スペーサ、光コネクタ、及び、光接続構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】光コネクタの着脱に対する耐久性を高め、位置決め精度の低下を抑制することができる光コネクタ用スペーサ、光コネクタ、及び、光接続構造を提供する。
【解決手段】光コネクタ用スペーサは、フェルール端面11に対向する一端面31と、一端面31の逆側の他端面32と、一端面31と他端面32とを接続する外周面33とを含む板状の本体部を備え、本体部は、光ファイバ保持孔16に対向し、本体部の一端面31から他端面32に光を通過する開口34と、一端面31及び他端面32の少なくとも一方に形成される一対の凹部35a,35bと、一対の凹部35a,35b内に形成され、一対のガイドピン5a,5bが一端面31から他端面32に貫通するガイドピン挿通孔36a,36bと、を有し、ガイドピン挿通孔36a,36bは、凹部35a,35b内で開口34側に偏って配置されている。
【選択図】図2
【解決手段】光コネクタ用スペーサは、フェルール端面11に対向する一端面31と、一端面31の逆側の他端面32と、一端面31と他端面32とを接続する外周面33とを含む板状の本体部を備え、本体部は、光ファイバ保持孔16に対向し、本体部の一端面31から他端面32に光を通過する開口34と、一端面31及び他端面32の少なくとも一方に形成される一対の凹部35a,35bと、一対の凹部35a,35b内に形成され、一対のガイドピン5a,5bが一端面31から他端面32に貫通するガイドピン挿通孔36a,36bと、を有し、ガイドピン挿通孔36a,36bは、凹部35a,35b内で開口34側に偏って配置されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、光コネクタ用スペーサ、光コネクタ、及び、光接続構造に関する。
特許文献1及び非特許文献1には、2本のガイドピンで位置合わせを行う方式の光コネクタが開示されている。例えば、非特許文献1に開示される光コネクタは、一対のガイドピン挿入穴が形成されたフェルールを有している。このフェルールは、傾斜した端面を有しており、端面からは光ファイバの端部が僅かに突き出している。一対の光コネクタは、ガイドピン挿入穴にガイドピンが挿入された状態で位置決めがなされ、光ファイバの端部同士が接触するように配置される。
また、特許文献1に開示される光コネクタは、光ファイバアレイと、複数のファイバ挿通孔を有するフェルールと、ファイバ挿通孔の端部に設けられる複数のレンズとを備える。フェルールには、位置合わせのためのガイドピンが挿入されるピン穴が設けられている。一対の光コネクタでは、互いの光コネクタのレンズ間に空間が形成されるように、光コネクタ間にスペーサが配置される。
S.Nagasawa et al.,"A high-performance single-mode multifiberconnector using oblique and direct endface contact between multiple fibersarranged in a plastic ferrule,"IEEE Photonics TechnolLetters,vol.3,no.10,pp.937-939,(1991)
しかしながら、光コネクタ同士の着脱が繰り返し行われる場合などに、ガイドピンの表面に付着したダスト等の異物がガイドピン挿通孔に入り込むことによって、ガイドピンを滑らかに挿脱できなくなる虞がある。この場合、ガイドピン挿通孔の損傷等によって光コネクタ同士の位置決め精度が低下し、結合損失が増加する虞がある。
本発明は、光コネクタの着脱に対する耐久性を高め、位置決め精度の低下を抑制することができる光コネクタ用スペーサ、光コネクタ、及び、光接続構造を提供することを目的とする。
一形態の光コネクタ用スペーサは、光ファイバが保持される光ファイバ保持孔と一対のガイドピンが挿通される一対の第1のガイドピン挿通孔とが形成されたフェルール端面に設けられる光コネクタ用スペーサであって、フェルール端面に対向する一端面と、一端面の逆側の他端面と、一端面と他端面とを接続する外周面とを含む板状の本体部を備え、本体部は、光ファイバ保持孔に対向し、本体部の一端面と他端面との間に光を通過させる導光部と、一端面及び他端面の少なくとも一方に形成される一対の第1の凹部と、一対の第1の凹部内に形成され、一対のガイドピンが一端面から他端面に貫通する一対の第2のガイドピン挿通孔と、を有し、一対の第2のガイドピン挿通孔は、第1の凹部内で導光部側に偏って配置されている。
一形態の光コネクタ用スペーサ、光コネクタ、及び、光接続構造によれば、光コネクタの着脱に対する耐久性を高め、位置決め精度の低下を抑制することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態に係る光コネクタ用スペーサは、光ファイバが保持される光ファイバ保持孔と一対のガイドピンが挿通される一対の第1のガイドピン挿通孔とが形成されたフェルール端面に設けられる光コネクタ用スペーサであって、フェルール端面に対向する一端面と、一端面の逆側の他端面と、一端面と他端面とを接続する外周面とを含む板状の本体部を備え、本体部は、光ファイバ保持孔に対向し、本体部の一端面と他端面との間に光を通過させる導光部と、一端面及び他端面の少なくとも一方に形成される一対の第1の凹部と、一対の第1の凹部内に形成され、一対のガイドピンが一端面から他端面に貫通する一対の第2のガイドピン挿通孔と、を有し、一対の第2のガイドピン挿通孔は、第1の凹部内で導光部側に偏って配置されている。
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態に係る光コネクタ用スペーサは、光ファイバが保持される光ファイバ保持孔と一対のガイドピンが挿通される一対の第1のガイドピン挿通孔とが形成されたフェルール端面に設けられる光コネクタ用スペーサであって、フェルール端面に対向する一端面と、一端面の逆側の他端面と、一端面と他端面とを接続する外周面とを含む板状の本体部を備え、本体部は、光ファイバ保持孔に対向し、本体部の一端面と他端面との間に光を通過させる導光部と、一端面及び他端面の少なくとも一方に形成される一対の第1の凹部と、一対の第1の凹部内に形成され、一対のガイドピンが一端面から他端面に貫通する一対の第2のガイドピン挿通孔と、を有し、一対の第2のガイドピン挿通孔は、第1の凹部内で導光部側に偏って配置されている。
このような光コネクタ用スペーサでは、光コネクタ用スペーサの端面に形成された第1の凹部に第2のガイドピン挿通孔が形成されている。すなわち、光コネクタ用スペーサの端面では、第2のガイドピン挿通孔の周囲に空間が形成されている。これにより、ガイドピンの表面にダスト等の異物が付着していたとしても、ガイドピンを各ガイドピン挿通孔に挿脱する際に、異物が第1の凹部の空間に移動しやすい。そのため、異物が各ガイドピン挿通孔内に入り込むことが抑制される。したがって、光コネクタの着脱に対する耐久性を高め、位置決め精度の低下を抑制することができる。さらに、第2のガイドピン挿通孔は、第1の凹部の領域内で導光部側に偏っているので、第2のガイドピン挿通孔の周囲の空間は、導光部から遠い側がより大きくなっている。これにより、異物は導光部から離れた位置に移動しやすくなる。
また、一形態の光コネクタ用スペーサにおいて、一対の第1の凹部の少なくとも一方は、本体部の外周面まで延在していてもよい。この場合には、第1の凹部が本体部の外周面の外側に開口する。これにより、第1の凹部に移動した異物を光コネクタ用スペーサの外側に逃がすことができる。
また、一実施形態に係る光コネクタは、フェルール端面を有するフェルールと、フェルールのフェルール端面に一端面が対向して設けられた上記の光コネクタ用スペーサと、を備え、少なくとも、他端面には一対の第1の凹部が形成されている。この場合、ガイドピンの表面にダスト等の異物が付着していたとしても、ガイドピンを各ガイドピン挿通孔に挿脱する際に、異物が第1の凹部の空間に移動しやすい。そのため、異物が各ガイドピン挿通孔内に入り込むことが抑制される。したがって、光コネクタの着脱に対する耐久性を高め、位置決め精度の低下を抑制することができる。
また、一形態の光コネクタにおいて、フェルールと光コネクタ用スペーサとの間に挟持される板状のレンズ保持部材を更に備え、レンズ保持部材は、光コネクタ用スペーサと対向する面に形成される一対の第2の凹部と、一対の第2の凹部内に形成され、一対の第2のガイドピン挿通孔に連通する一対の第3のガイドピン挿通孔と、を有してもよい。この場合、ガイドピンの表面にダスト等の異物が付着していたとしても、ガイドピンを各ガイドピン挿通孔に挿脱する際に、異物が各凹部の空間に移動する。そのため、異物が各ガイドピン挿通孔内に入り込むことが抑制される。したがって、光コネクタの着脱に対する耐久性を高め、位置決め精度の低下を抑制することができる。
また、一形態の光コネクタにおいて、レンズ保持部材における光コネクタ用スペーサと対向する面には、レンズ配置領域が設定され、第3のガイドピン挿通孔は、第2の凹部内でレンズ配置領域側に偏って配置されてもよい。この場合、異物をレンズ配置領域から遠ざかるように移動させることができる。
また、一形態の光コネクタにおいて、一対の第2の凹部は、レンズ保持部材の外周面まで延在していてもよい。この場合には、第2の凹部がレンズ保持部材の外周面の外側に開口する。これにより、第2の凹部に移動した異物を光コネクタの外側に逃がすことができる。
また、一形態に係る光接続構造は、上記の光コネクタと、光ファイバが保持される光ファイバ保持孔と一対のガイドピンが挿通される一対の第4のガイドピン挿通孔とが形成されたフェルール端面を有し、当該フェルール端面が光コネクタのフェルール端面に対向する他のフェルールと、を備え、光コネクタのフェルール端面と他のフェルールのフェルール端面とは光コネクタ用スペーサを挟んで互いに対向し、一対のガイドピンによって光コネクタと他のフェルールとの位置決めがされている。この場合、他のフェルールと光コネクタ用スペーサとの間に挟持される板状のレンズ保持部材を更に備え、当該レンズ保持部材は、レンズ配置領域と光コネクタ用スペーサと対向する面に形成される一対の第3の凹部と一対の第3の凹部内に形成され、一対の第4のガイドピン挿通孔に連通する一対の第5のガイドピン挿通孔と、を有してもよい。ガイドピンの表面にダスト等の異物が付着していたとしても、ガイドピンを各ガイドピン挿通孔に挿脱する際に、異物が各凹部の空間に移動する。したがって、光コネクタの着脱に対する耐久性を高め、位置決め精度の低下を抑制することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る光コネクタ用スペーサ、光コネクタ及び光接続構造の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
本発明の実施形態に係る光コネクタ用スペーサ、光コネクタ及び光接続構造の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、一形態に係る光接続構造を示す斜視図である。図2は、光接続構造を示す断面図である。図1及び図2に示すように、光接続構造1は、互いに接続されるフェルール(第1のフェルール)10A及びフェルール(第2のフェルール)10Bと、フェルール10Aとフェルール10Bとの間に配置されるスペーサ(光コネクタ用スペーサ)30とを備えている。図1の(a)では、フェルール10A,10Bとスペーサ30とが互いに離間した状態を示している。また、図1の(b)では、フェルール10A,10Bとスペーサ30とが互いに当接された状態を示している。
フェルール10A,10Bは、略直方体状の外観を有しており、例えば樹脂によって構成される。フェルール10A,10Bは、接続方向A1の一端側に設けられた平坦なフェルール端面11と、他端側に設けられた後端面12とを有する。また、フェルール10A,10Bは、接続方向A1に沿って延びる一対の側面14aと、底面14b及び上面14cとを有する。フェルール10Aのフェルール端面11と、フェルール10Bのフェルール端面11とは互いに対向している。これらのフェルール端面11には、光ファイバ3の光軸に沿った断面と交差する方向(本実施形態では方向A2)に並ぶ一対のガイドピン挿通孔(第1のガイドピン挿通孔)15a,15bが形成されている。一対のガイドピン挿通孔15a,15bには、一対のガイドピン5a,5bが挿入される。すなわち、一対のガイドピン5a,5bによって、フェルール10Aとフェルール10Bとの相対位置が固定され得る。
フェルール端面11には、光ファイバ3が挿入される複数の光ファイバ保持孔16が形成されている。フェルール10A,10Bの後端面12には、複数本の光ファイバ3をまとめて受け入れる導入孔17が形成されている。複数の光ファイバ保持孔16は、フェルール端面11から導入孔17に亘って貫通するように形成されている。これらの光ファイバ保持孔16にはそれぞれ光ファイバ3が挿入されて保持される。光ファイバ3は、接続方向A1に沿って各々延びており、接続方向A1と交差する方向A2に並んで配置されている。各光ファイバ3は、裸光ファイバ3aと裸光ファイバ3aを覆う樹脂被覆3bとを有し、接続方向における途中から先端に亘って樹脂被覆3bが除去されることにより裸光ファイバ3aが露出している。光ファイバ保持孔16には、裸光ファイバ3aが保持されている。各裸光ファイバ3aの先端は、フェルール端面11において露出しており、例えばフェルール端面11と面一である。
フェルール10A,10Bのフェルール端面11には、それぞれレンズアレイ20A,20Bが設けられている。図3は、レンズアレイを示す斜視図である。レンズアレイ20A,20Bは、フェルール10A,10Bの各光ファイバ3から出射した光をコリメートする複数のコリメートレンズ21を有している。コリメートレンズ21は、例えばGRINレンズである。これらのコリメートレンズ21は、レンズ保持部材23に保持されている。本明細書では、レンズ保持部材23におけるコリメートレンズ21が保持されている領域をレンズ配置領域22という。各コリメートレンズ21の配列ピッチは、フェルール10A,10Bに保持された光ファイバ3の配列ピッチと同等である。
レンズ保持部材23はフェルール端面11に対向する一端面24と、一端面24の逆側である他端面25と、一端面24と他端面25とを接続する外周面26とを含む板状をなしている。他端面25において、レンズ配置領域22を方向A2に沿って挟んだ位置に一対の凹部27a,27bが形成されている。ここで、レンズアレイ20Aに形成された一対の凹部27a,27bは、第2の凹部に相当し、レンズアレイ20Bに形成された一対の凹部27a,27bは、第3の凹部に相当する。凹部27a,27bは、レンズ配置領域22側から方向A2に沿って外側に延びており、レンズ保持部材23の外周面26まで延在している。図示例における凹部27a,27bの周縁は、他端面25に向かって広がるように傾斜している。
また、レンズ保持部材23には、一端面24から他端面25に貫通するガイドピン5a,5bが挿通されるガイドピン挿通孔28a,28bが形成されている。ここで、レンズアレイ20Aに形成されたガイドピン挿通孔28a,28bは、第3のガイドピン挿通孔に相当し、レンズアレイ20Bに形成されたガイドピン挿通孔28a,28bは、第4のガイドピン挿通孔に相当する。ガイドピン挿通孔28a,28bは、他端面25に形成された一対の凹部27a,27bから一端面24までを貫通する。すなわち、ガイドピン挿通孔28a,28bは凹部27a,27b内に形成されている。ガイドピン挿通孔28a,28bは、凹部27a,27b内でレンズ配置領域22側に偏って配置されている。図示例では、凹部27a,27b内の最もレンズ配置領域22側の底面にガイドピン挿通孔28a,28bが形成されている。一対のガイドピン挿通孔28a,28bの間隔は、一対のガイドピン挿通孔15a,15bの間隔と同等である。
図4は、スペーサ30を示す斜視図である。スペーサ30は、フェルール端面11に設けられる。本実施形態では、スペーサ30は、フェルール10Aのフェルール端面11とフェルール10Bのフェルール端面11との間において、一対のレンズアレイ20A,20Bに挟持される。すなわち、スペーサ30は、フェルール10Aのフェルール端面11とフェルール10Bのフェルール端面11との間の距離を一定に制御することができる。なお、図示例では、一対のレンズアレイ20A,20B間の距離が制御されることで、一対のフェルール端面間の距離が制御されている。
スペーサ30は、一端面31と、一端面31の逆側の他端面32と、一端面31と他端面32とを接続する外周面33とを含む板状の本体部30aを備えている。スペーサ30の一端面31は、フェルール10Aのフェルール端面11に対向し、スペーサ30の他端面32は、フェルール10Bのフェルール端面11に対向している。本体部30aは、一端面31と他端面32との間に光を通過させる導光部としての開口34を有する。一対のレンズアレイ20A,20B間に形成される光路は、開口34を通過する。
また、一端面31及び他端面32の少なくとも一方において、開口34を挟んだ位置に一対の凹部(第1の凹部)35a,35bが形成されている。本実施形態では、一端面31及び他端面32の両方にそれぞれ一対の凹部35a,35bが形成されている。一対の凹部35a,35bは、開口34から方向A2に沿って外側に延びており、本体部30aの外周面33まで延在している。図示例における凹部35a,35bの周縁は、一端面31又は他端面32に向かって広がるように傾斜している。
また、本体部30aには、一端面31から他端面32に貫通するガイドピン5a,5bが挿通される一対のガイドピン挿通孔(第2のガイドピン挿通孔)36a,36bが形成されている。ガイドピン挿通孔36a,36bは、一端面31に形成された一対の凹部35a,35bから他端面32に形成された一対の凹部35a,35bまでを貫通する。すなわち、ガイドピン挿通孔36a,36bは凹部35a,35b内に形成されている。ガイドピン挿通孔36a,36bは、凹部35a,35b内で開口34側に偏って配置されている。図示例では、凹部35a,35b内の最も開口34側にガイドピン挿通孔36a,36bが形成されている。一対のガイドピン挿通孔36a,36bの間隔は、一対のガイドピン挿通孔15a,15b及び一対のガイドピン挿通孔28a,28bの間隔と同等である。ガイドピン挿通孔36a,36bとガイドピン5a,5bとのクリアランスは、例えば50μm以下となっている。
本実施形態では、例えば、スペーサ30の一端面31がフェルール10Aのフェルール端面11に配置されたレンズアレイ20Aに接着されている。そして、スペーサ30の他端面32はフェルール10Bとの接続の際にフェルール10Bのフェルール端面11に配置されたレンズアレイ20Bに当接する。この場合、フェルール10Aと、フェルール10Aに接着されたレンズアレイ20Aと、スペーサ30とによって光コネクタ40が構成される。一対のガイドピン挿通孔15a,15b、一対のガイドピン挿通孔36a,36b、及び、一対のガイドピン挿通孔28a,28bに一対のガイドピン5a,5bが挿通されることによって、光コネクタ40とフェルール10B及びレンズアレイ20Bとの位置が固定され得る。
本実施形態では、例えば、一対のガイドピン5a,5bが挿通された光コネクタ40と、フェルール10B及びレンズアレイ20Bとが固定される。この場合、スペーサ30の他端面32から突出した一対のガイドピン5a,5bが、フェルール10B及びレンズアレイ20Bのガイドピン挿通孔15a,15b,28a,28bに挿通される。なお、図示例では、フェルール10Bのガイドピン挿通孔15a,15bに対して、ガイドピン5a,5bが後端面12まで達していないが、ガイドピン5a,5bは後端面12まで達していてもよい。
以上説明したスペーサ30を備える光接続構造1及び光コネクタ40では、スペーサ30に形成された凹部35a,35bにガイドピン挿通孔36a,36bが形成されている。すなわち、スペーサ30の一端面31及び他端面32では、ガイドピン挿通孔36a,36bの周囲に空間が形成されている。これにより、ガイドピン5a,5bの表面にダスト等の異物が付着していたとしても、ガイドピン5aを各ガイドピン挿通孔15a,28a,36aに挿脱し、ガイドピン5bを各ガイドピン挿通孔15b,28b,36bに挿脱する際に、異物が凹部35a,35bによって形成される空間に移動しやすい。そのため、異物が各ガイドピン挿通孔15a,15b,28a,28b内に入り込むことが抑制される。したがって、光コネクタ40の着脱に対する耐久性を高め、位置決め精度の低下を抑制することができる。さらに、ガイドピン挿通孔36a,36bは、凹部35a,35b内で開口34側に偏っているので、ガイドピン挿通孔36a,36bの周囲の空間は、開口34から遠い側がより大きくなっている。これにより、異物は開口34から離れた位置に移動しやすくなるので、開口34に異物が入り込み、光結合効率が低下することを抑制できる。また、異物が凹部35a,35b内に収まることによって、スペーサ30の一端面31及び他端面32と、レンズアレイ20Aの他端面25及びレンズアレイ20Bの他端面との間に異物が入り込むことが抑制される。
また、スペーサ30に形成された凹部35a,35bは、本体部30aの外周面33まで延在している。これにより、凹部35a,35bが外周面33の外側に開口する。そのため、凹部35a,35bに移動した異物をスペーサ30の外側(光接続構造1の外側)に逃がすことができる。
また、レンズ保持部材23は、スペーサ30と対向する他端面25に形成される一対の凹部27a,27bと、一対の凹部27a,27b内に形成され、一対のガイドピン挿通孔15a,15bに連通する一対のガイドピン挿通孔28a,28bと、を有している。ガイドピン5a,5bの表面にダスト等の異物が付着していたとしても、ガイドピン5aを各ガイドピン挿通孔15a,28a,36aに挿脱し、ガイドピン5bを各ガイドピン挿通孔15b,28b,36bに挿脱する際に、異物が凹部27a,27bの空間に移動する。そのため、異物が各ガイドピン挿通孔15a,15b,28a,28b内に入り込むことが抑制される。したがって、着脱に対する耐久性を更に高め、位置決め精度の低下を更に抑制することができる。
また、レンズ保持部材23に形成されたガイドピン挿通孔28a,28bは、凹部27a,27b内でレンズ配置領域22側に偏って配置されている。これにより、異物をレンズ配置領域22から遠ざかるように移動させ、異物による光結合効率の低下を抑制することができる。
また、凹部27a,27bは、レンズ保持部材23の外周面26まで延在している。そのため、凹部27a,27bがレンズ保持部材23の外周面26の外側に開口する。これにより、凹部27a,27bに移動した異物を光コネクタ40の外側に逃がすことができる。
また、コリメートレンズ21によって光ファイバ3のビーム光が拡大される場合、レンズアレイ20Aとレンズアレイ20Bとの間の軸ずれに対しては結合損失が増加し難い。一方で、対向するコリメートレンズ21間の角度(チルト角)のずれに対しては、結合損失が増加しやすくなる。例えば、スペーサ30に形成されたガイドピン挿通孔36a,36bとガイドピン5a,5bとのクリアランスが大きい場合には、フェルール10A,10B間に荷重が付加された際に、ガイドピン挿通孔36a,36b内でガイドピン5a,5bが撓む虞がある。この場合、コリメートレンズ21間の角度のずれが生じやすい。本実施形態では、スペーサ30に形成されたガイドピン挿通孔36a,36bとガイドピン5a,5bとのクリアランスを、例えば50μm以下のように小さくしている。これにより、ガイドピン挿通孔36a,36b内でガイドピン5a,5bが撓み難く、角度のずれを抑制できる。
以上、実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではない。スペーサ等に形成される凹部は、ガイドピン挿通孔の周囲に空間が形成される構成であれば、様々な形態を採り得る。例えば、ガイドピン挿通孔の開口を面取りした形状であってもよい。このようなスペーサの変形例を図5に示す。例えば、スペーサ30に代えて図5の(a)に示されるスペーサ130、図5の(b)に示されるスペーサ230等を用いてもよい。
スペーサ130は、スペーサ30と同様の板状をなし、開口34を有している。スペーサ130の一端面131には、開口34を挟んだ位置に一対の凹部135a,135bが形成されている。一対の凹部135a,135bは、円形状であり、一端面131内に形成されている。凹部135a,135b内には、ガイドピン挿通孔136a,136bが形成されている。凹部135a,135bはガイドピン挿通孔136a,136bに向かって傾斜した面取り状に形成されている。ガイドピン挿通孔136a,136bは、凹部135a,135b内で開口34側に偏って配置されている。すなわち、ガイドピン挿通孔136a,136bにおける開口34と逆側に凹部135a,135bの中心がずれている。
スペーサ230は、スペーサ30と同様の板状をなし、開口34を有している。スペーサ230の一端面231には、開口34を挟んだ位置に一対の凹部235a,235bが形成されている。一対の凹部235a,235bは、四隅が湾曲した矩形状であり、一端面231内に形成されている。凹部235a,235b内には、ガイドピン挿通孔236a,236bが形成されている。凹部235a,235bはガイドピン挿通孔236a,236bに向かって傾斜した面取り状に形成されている。ガイドピン挿通孔236a,236bは、凹部235a,235b内で開口34側に偏って配置されている。すなわち、ガイドピン挿通孔236a,236bにおける開口34と逆側に凹部235a,235bの中心がずれている。
スペーサ130、230では、一対の凹部135a,135b及び235a,235bが外周面133,233まで延在していない。この場合であっても、ガイドピン5a,5bに付着した異物は、一対の凹部135a,135b及び235a,235b内において、開口34から離れた位置に移動し得る。
また、本実施形態ではスペーサ30に形成される導光部が開口34である例を示したが、これに限定されない。導光部は、屈折率が一定の媒質であればよく、光透過性の材料によって形成されてもよい。
1…光接続構造、3…光ファイバ、5a,5b…ガイドピン、10A,10B…フェルール、11…フェルール端面、15a,15b…第1のガイドピン挿通孔、22…レンズ配置領域、23…レンズ保持部材、24…一端面、25…他端面、26…外周面、27a,27b…第2の凹部、28a,28b…ガイドピン挿通孔(第3のガイドピン挿通孔,第4のガイドピン挿通孔)、30…スペーサ、30a…本体部、31…一端面、32…他端面、33…外周面、34…開口(導光部)、35a,35b…第1の凹部、36a,36b…第2のガイドピン挿通孔、40…光コネクタ。
Claims (8)
- 光ファイバが保持される光ファイバ保持孔と一対のガイドピンが挿通される一対の第1のガイドピン挿通孔とが形成されたフェルール端面に設けられる光コネクタ用スペーサであって、
前記フェルール端面に対向する一端面と、前記一端面の逆側の他端面と、前記一端面と前記他端面とを接続する外周面とを含む板状の本体部を備え、
前記本体部は、
前記光ファイバ保持孔に対向し、前記本体部の前記一端面と前記他端面との間に光を通過させる導光部と、
前記一端面及び前記他端面の少なくとも一方に形成される一対の第1の凹部と、
前記一対の第1の凹部内に形成され、前記一対のガイドピンが前記一端面から前記他端面に貫通する一対の第2のガイドピン挿通孔と、を有し、
前記一対の第2のガイドピン挿通孔は、前記第1の凹部内で前記導光部側に偏って配置されている、光コネクタ用スペーサ。 - 前記一対の第1の凹部の少なくとも一方は、前記本体部の前記外周面まで延在している、請求項1に記載された光コネクタ用スペーサ。
- 前記フェルール端面を有するフェルールと、
前記フェルールの前記フェルール端面に前記一端面が対向して設けられた請求項1又は2に記載された前記光コネクタ用スペーサと、を備え、
少なくとも、前記他端面には前記一対の第1の凹部が形成されている、光コネクタ。 - 前記フェルールと前記光コネクタ用スペーサとの間に挟持される板状のレンズ保持部材を更に備え、
前記レンズ保持部材は、
前記光コネクタ用スペーサと対向する面に形成される一対の第2の凹部と、
前記一対の第2の凹部内に形成され、前記一対の第2のガイドピン挿通孔に連通する一対の第3のガイドピン挿通孔と、を有する、請求項3に記載の光コネクタ。 - 前記レンズ保持部材における前記光コネクタ用スペーサと対向する面には、レンズ配置領域が設定され、
前記第3のガイドピン挿通孔は、前記第2の凹部内で前記レンズ配置領域側に偏って配置されている、請求項4に記載された光コネクタ。 - 前記一対の第2の凹部は、前記レンズ保持部材の外周面まで延在している、請求項5に記載の光コネクタ。
- 請求項3〜6のいずれか一項に記載された光コネクタと、
光ファイバが保持される光ファイバ保持孔と前記一対のガイドピンが挿通される一対の第4のガイドピン挿通孔とが形成されたフェルール端面を有し、当該フェルール端面が前記光コネクタの前記フェルール端面に対向する他のフェルールと、を備え、
前記光コネクタの前記フェルール端面と前記他のフェルールの前記フェルール端面とは前記光コネクタ用スペーサを挟んで互いに対向し、
前記一対のガイドピンによって前記光コネクタと前記他のフェルールとの位置決めがされている、光接続構造。 - 前記他のフェルールと前記光コネクタ用スペーサとの間に挟持される板状のレンズ保持部材を更に備え、
当該レンズ保持部材は、レンズ配置領域と、
前記光コネクタ用スペーサと対向する面に形成される一対の第3の凹部と、
前記一対の第3の凹部内に形成され、前記一対の第4のガイドピン挿通孔に連通する一対の第5のガイドピン挿通孔と、を有する、請求項7に記載の光接続構造。
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JP2016048295A JP2017161831A (ja) | 2016-03-11 | 2016-03-11 | 光コネクタ用スペーサ、光コネクタ、及び、光接続構造 |
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WO2019244388A1 (ja) * | 2018-06-20 | 2019-12-26 | 住友電気工業株式会社 | 光接続部品、光コネクタ及び光接続構造 |
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