JP2005037731A - 光コネクタ - Google Patents

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浩次 増田
Yutaka Miyamoto
宮本  裕
Masahito Tomizawa
将人 富沢
Yasuhiko Tada
康彦 多田
Masaru Kobayashi
勝 小林
Shuichi Yanagi
秀一 柳
Akira Nagase
亮 長瀬
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Abstract

【課題】 光ファイバ対間における信号光や励起光の接続損失を低減した光コネクタを提供すること。
【解決手段】 端面を斜め研磨した第1の光ファイバ11を含む第1のプラグ12と、端面を斜め研磨した第2の光ファイバ21を含む第2のプラグ22と、第1のプラグ21および第2のプラグ22を突き合わせて接合させるためのガイドとしてのアダプタ10と、第1の光ファイバ11から出射した光をコリメートする第1のレンズ13と、第2の光ファイバ21から出射した光をコリメートする第2のレンズ23とを有する光コネクタであって、第1の光ファイバ11の光軸A1と、第2の光ファイバ21の光軸A2と、第1のレンズ13と第2のレンズ23の中心C1とC2を結ぶ直線のうち、少なくとも一つが一致していないようにしたことを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ファイバ伝送路を用いて通信を行なう光ファイバ通信システムにおいて用いられる光コネクタに関する。
図4は、本発明の背景となる従来技術の光コネクタの構成例を示す図である(特開2001−228353号公報(特許文献1)増田他、「光ファイバの接続構造及び光ファイバ通信システム」参照)。
この光コネクタには、高パワーの信号光やラマン増幅のための励起光が入射するものとする。
同図において、10はアダプタ、11および21は光ファイバ、12および22はプラグ、13および23は球レンズ、14はビームウエスト、C1およびC2は球レンズの中心である。
光ファイバ11から出射した信号光や励起光は、プラグ12内において空間系(空気中)に放射された後、その光ファイバ11に隣接して設置した球レンズ13でコリメートされる。
また逆に、光ファイバ21から出射した信号光や励起光は、プラグ22内において空間系(空気中)に放射された後、その光ファイバ21に隣接して設置した球レンズ23でコリメートされる。
上記コリメートされた信号光や励起光は、プラグ対の他方のプラグ内にある球レンズで、その他方のプラグ内にある光ファイバに集光される。
このとき、外気にさらされる部位は球レンズ13,23となっており、その部位における信号光および励起光の光パワー強度(単位面積当たりの光パワー)は、コリメートビームのビームウェスト14が大きい(例えば数100μm以上)ために十分小さく、その球レンズ13,23の部分ひいてはプラグ(光コネクタ)が信号光および励起光の高パワーによって損傷することが回避されている。
図4では、信号光と励起光が逆方向に伝播する配置を示しているが、同方向に伝播する構成や、信号光のみまたは励起光のみが伝播する構成でも、明らかに同様のことが成り立つことはいうまでもない。
また、プラグ内光ファイバの球レンズに面した端面は、その端面における光反射レべル低減のため斜め加工が施されている。
光反射レべル低減のための方法としては、斜め加工を用いず、垂直端面加工とし、その端面に誘電体膜の無反射コートを施すものもある。ただし、一般的に、垂直端面に誘電体膜無反射コートを施した場合の光反射レべルは−30dB程度であるのに対し、斜め加工を施した場合の光反射レべルは−40dB程度以下である。もちろん、斜め加工とその斜め加工端面への誘電体膜無反射コートを併用してもよい。
図4の従来技術では、上記のように、光ファイバに斜め加工を施し、一般によく用いられている光コネクタと同様に、一対の光ファイバを同じ光軸上(光ファイバ光軸と呼ぶ)に配置している。従って、この一対の光ファイバの光軸は、プラグの中心軸と一致している。
特開2001−228353号公報
上記「背景技術」の項で述べたように、従来技術では、光ファイバに斜め加工を施しているため、光ファイバを出射した信号光や励起光は、そのビームの伝播方向が、光ファイバの光軸からずれて球レンズに結合する。
この光軸からのずれは、光ファイバ対および、光ファイバの光軸上に配置した球レンズ対によって補正されないため、光ファイバ対間に信号光や励起光の接続損失をもたらす。例えば、その接続損失は1dBである。一般に、この光コネクタの接続損失は、望ましくは0.5dB以下、例えば約0.3dBである。
従って、本発明は、上記従来技術における問題点を解消し、光ファイバ対間における信号光や励起光の接続損失を低減した光コネクタを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の手段(構成)を採用している。
a)請求項1記載の発明では、端面を斜め研磨した第1の光ファイバを含む第1のプラグと、端面を斜め研磨した第2の光ファイバを含む第2のプラグと、第1のプラグおよび第2のプラグを突き合わせて接合させるためのガイドとしてのアダプタと、第1の光ファイバから出射した光をコリメートする第1のレンズと、第2の光ファイバから出射した光をコリメートする第2のレンズとを有する光コネクタであって、第1の光ファイバの光軸と、第2の光ファイバの光軸と、第1のレンズと第2のレンズの中心を結ぶ直線のうち、少なくとも一つが一致していないことを特徴としている。
b)請求項2記載の発明は、請求項1に記載の光コネクタにおいて、第1の光ファイバの光軸と第2の光ファイバの光軸が平行ではあるがずれており、第1のレンズと第2のレンズの中心を結ぶ直線が第1の光ファイバの光軸に対して傾いていることを特徴としている。
c)請求項3記載の発明は、請求項1に記載の光コネクタにおいて、さらに、第1の光ファイバの光軸が、第1のプラグおよび第2のプラグの中心軸であるプラグ中心軸に対して傾いており、第2の光ファイバの光軸が、プラグ中心軸に対して、第1の光ファイバの光軸と反対回転方向に傾いており、第1のレンズと第2のレンズの中心を結ぶ直線が、プラグ中心軸に対して平行であることを特徴としている。
d)請求項4記載の発明は、請求項3に記載の光コネクタにおいて、さらに、第1のレンズと第2のレンズの中心を結ぶ直線が、プラグ中心軸と一致していることを特徴としている。
e)請求項5記載の発明は、請求項1に記載の光コネクタにおいて、さらに、第1の光ファイバの光軸および第2の光ファイバの光軸が一致し、第1の光ファイバの光軸および第2の光ファイバの光軸がプラグ中心軸と平行であり、第1のレンズと第2のレンズの中心を結ぶ直線が、プラグ中心軸からずれていることを特徴としている。
f)請求項6記載の発明は、請求項5に記載の光コネクタにおいて、さらに、第1の光ファイバの光軸および第2の光ファイバの光軸が一致し、第1の光ファイバの光軸および第2の光ファイバの光軸がプラグ中心軸と一致していることを特徴としている。
本発明によれば、従来技術で問題であった光コネクタ対の接続損失が大きくなるという欠点を解消し、接続損失を低減した光コネクタを実現できる。
本発明は、端面を斜めに研磨した光ファイバと、この光ファイバから出射した光をコリメートするレンズとを有する一対のプラグを、ガイドとなるアダプタを介して互いに付き合わせて光接続する光コネクタにおいて、(a)一対のプラグの光ファイバの光軸が互いに平行で、プラグ中心軸に対して互いに反対方向にずれている構成、(b)一対のプラグの光ファイバの光軸が、プラグ中心軸に対して傾いている構成、(c)一対のプラグのレンズ中心を結ぶ直線が、プラグ中心軸からずれている構成、を採用することにより、接続損失を低減するものである。
以下、本発明の具体的実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
[第1実施例]
図1は、本発明に係る第1実施例の光コネクタを示す図である。図1において、A1およびA2はそれぞれ光ファイバ11および21の光軸、Bはプラグの中心軸であり、その他の構成については図4と同じ参照符号を付してある。
本実施例の光コネクタの構造は、図4の従来技術に示した構造とは以下の点が主に異なっている。
従来技術では、図4に示すように、光ファイバの光軸とプラグの中心軸および球レンズの中心が全て一致していたが、本実施例では、少なくとも、光ファイバの光軸(A1,A2)とプラグの中心軸Bがずれるように、光ファイバがプラグ内に設置されている。ただし、本実施例において、球レンズ13はレンズの典型例としてあげたものであって、他の形状(例えば円筒形状など)のレンズを用いてもよい。
具体的には、図1に示したように、図中の左側のプラグ12内光ファイバ11は、光ファイバ11の光軸A1がプラグの中心軸Bの下方になるように配置されている。このとき、斜め加工面は、図面に垂直で、右下方向を向いた端面(図面に垂直かつ光ファイバ11の長さ方向に垂直な面を時計周りに傾けた面)を有している。また、球レンズ13の中心C1は光ファイバ11の光軸A1の上方にある。
一方、図の右側のプラグ内光ファイバは、光ファイバ21の光軸A2がプラグの中心軸Bの上方になるように配置されている。このとき、斜め加工面は、図面に垂直で、左下方向を向いた端面(図面に垂直かつ光ファイバ21の長さ方向に垂直な面を反時計周りに傾けた面)を有している。また球レンズ23の中心C2は光ファイバ21の光軸A2の下方にある。
このとき、光ファイバを出射した信号光や励起光は、そのビームの伝播方向が、光ファイバの光軸からずれて球レンズに結合する。本実施例では、この光軸からのずれが、光ファイバ対、および光ファイバの光軸上からずらして配置した球レンズ対によって補正されるため、光ファイバ対間における信号光や励起光の接続損失が従来技術に比べて低減される。
また、このとき、図1の対称性から、球レンズでコリメートされたビームの中心が、プラグ対の中間で、プラグの中心軸Bに交差する。このとき、光ファイバ対の結合損失が最小になる。結合損失の例は、0.4dBである。
本実施例では、光ファイバ11および21をプラグの中心軸Bからずらして配置するため、プラグの実装形態が従来技術と異なっている。
一般的に、光ファイバはプラグ内のフェルール中に埋め込む実装形態を有している。そこで本実施例では、フェルールの中心軸からずれた位置に光ファイバを埋め込んでいる。
ただし、プラグは一般にフェルールおよびフェルール保持部などからなる(図示せず。必要ならば特許文献1を参照されたい)。特にアダプタに囲まれたプラグの部分は、ほとんどフェルールのみである。したがって、本発明を説明する図においては、本実施例の説明に直接必要のないプラグのフェルール以外の部分を簡単のために省略してある。すなわち、本明細書におけるフェルールはプラグに一致しているものとする。このことは、以下の実施例でも同じである。
[第2実施例]
図2は、本発明に係る第2実施例の光コネクタを示す図である。図2では図1と同じ参照符号を付してある。
本実施例の光コネクタの構造は、図4の従来技術に示した構造とは以下の点が異なっている。
すなわち、従来技術では、光ファイバ11の光軸A1、光ファイバ21の光軸A2、プラグの中心軸B、球レンズ13の中心C1と球レンズ23の中心C2を結ぶ直線が一致していたが、本実施例では、少なくとも光ファイバ11の光軸A1および光ファイバ21の光軸A2がプラグの中心軸Bに対して平行から傾くように、それぞれの光ファイバがプラグ内に設置されている。
例えば、図2に示したように、図の左側のプラグ12内の光ファイバ11は、図面上で右下がりに設置され、右側のプラグ22内の光ファイバ21は、図面上で左下がりに設置されている。
このとき、図2の左側の光ファィバ11に関しては、端部の斜め加工面は、図面に垂直で、右下方向を向いた端面(図面に垂直かつ光ファイバ11の長さ方向に垂直な面を時計周りに傾けた面)を有している。
一方、図の右側の光ファイバに関しては、斜め加工面は、図面に垂直で、左下方向を向いた端面(図面に垂直かつ光ファイバ21の長さ方向に垂直な面を反時計周りに傾けた面)を有している。
このとき、光ファイバを出射した信号光や励起光は、そのビームの伝播方向が、光ファイバの光軸からずれて球レンズに結合する。本実施例では、この光軸からのずれが、光ファイバ対、および光ファイバの光軸上からずらして配置した球レンズ対によって補正されるため、光ファイバ対間における信号光や励起光の接続損失が従来技術に比べて低減される。
また、このとき、図2の対象性から、球レンズでコリメートされたビームの中心が、プラグ対の中間で、プラグの中心軸Bに交差する。このとき、光ファイバ対の結合損失が最小になる。結合損失の例は、0.4dBである。
本実施例では、光ファイバ11および21をプラグの中心軸Bから傾けて配置するため、プラグの実装形態が従来技術と異なる。一般的に、光ファイバはプラグ内のフェルール中に埋め込む実装形態を有している。そこで本実施例では、フェルール中に傾けた溝を設け、その溝の中に光ファイバを埋め込むようにして設置する。
[第3実施例]
図3は、本発明に係る第3実施例の光コネクタを示す図である。図3では図1と同じ参照符号を付してある。
本実施例の光コネクタの構造は、図4の従来技術に示した構造とは以下の点が異なっている。
すなわち、従来技術では、光ファイバ11の光軸A1、光ファイバ21の光軸A2、プラグの中心軸B、球レンズ13の中心C1と球レンズ23の中心C2を結ぶ直線が一致していたが、本実施例では、少なくとも球レンズの中心C1,C2が光ファイバ11の光軸A1および光ファイバ21の光軸A2から離れるように、光ファイバ11,21および球レンズC1,C2が光コネクタ内に設置されている。
例えば、図3に示したように、光ファイバ11の光軸A1と、光ファイバ21の光軸A2と、プラグ12および22の中心軸Bは一致しているが、図3の左側にある球レンズ13の中心C1および右側にある球レンズ23の中心C2は、ともに光ファイバ11の光軸A1,光ファイバ21の光軸A2およびプラグの中心軸Bの上方にある。このとき、図の左側の光ファイバ11に関しては、斜め加工面は、図面に垂直で、右下方向を向いた端面(図面に垂直かつ光ファイバ11の長さ方向に垂直な面を時計周りに傾けた面)を有している。
このとき、光ファイバを出射した信号光や励起光は、そのビームの伝播方向が、光ファイバの光軸からずれて球レンズに結合する。本実施例では、この光軸からのずれが、光ファイバ対、および光ファイバの光軸上からずらして配置した球レンズ対によって補正されるため、光ファイバ対間における信号光や励起光の接続損失が従来技術に比べて低減される。
また、一方、図の右側の光ファイバに関しては、斜め加工面は、図面に垂直で、左下方向を向いた端面(図面に垂直かつ光ファイバ21の長さ方向に垂直な面を反時計周りに傾けた面)を有している。光ファイバ対の結合損失の例は、0.4dBである。また、本実施例では、球レンズ13および23をプラグの中心軸Bからずらして設置するという従来技術とは異なる実装形態を有し、それによって、光コネクタ対の接続損失を低減させることができる。
本発明の第1実施例に係る光コネクタを示す図である。 本発明の第2実施例に係る光コネクタを示す図である。 本発明の第3実施例に係る光コネクタを示す図である。 背景技術(従来技術)における光コネクタを示す図である。
符号の説明
10:アダプタ
11,21:光ファイバ
12,22:プラグ
13,23:球レンズ
14:ビームウエスト
A1,A2:光軸
B:プラグ中心軸
C1,C2:球レンズの中心

Claims (6)

  1. 端面を斜め研磨した第1の光ファイバを含む第1のプラグと、端面を斜め研磨した第2の光ファイバを含む第2のプラグと、前記第1のプラグおよび第2のプラグを突き合わせて接合させるためのガイドとしてのアダプタと、前記第1の光ファイバから出射した光をコリメートする第1のレンズと、第2の光ファイバから出射した光をコリメートする第2のレンズとを有する光コネクタであって、
    前記第1の光ファイバの光軸と、前記第2の光ファイバの光軸と、前記第1のレンズと前記第2のレンズの中心を結ぶ直線のうち、少なくとも一つが一致していないことを特徴とする光コネクタ。
  2. 請求項1に記載の光コネクタにおいて、
    前記第1の光ファイバの光軸と前記第2の光ファイバの光軸が平行ではあるがずれており、前記第1のレンズと前記第2のレンズの中心を結ぶ直線が、前記第1の光ファイバの光軸に対して傾いていることを特徴とする光コネクタ。
  3. 請求項1に記載の光コネクタにおいて、
    前記第1の光ファイバの光軸が、前記第1のプラグおよび前記第2のプラグの中心軸であるプラグ中心軸に対して傾いており、前記第2の光ファイバの光軸が、前記プラグ中心軸に対して、前記第1の光ファイバの光軸と反対回転方向に傾いており、前記第1のレンズと前記第2のレンズの中心を結ぶ直線が、前記プラグ中心軸に対して平行であることを特徴とする光コネクタ。
  4. 請求項3に記載の光コネクタにおいて、
    前記第1のレンズと前記第2のレンズの中心を結ぶ直線が、前記プラグ中心軸と一致していることを特徴とする光コネクタ。
  5. 請求項1に記載の光コネクタにおいて、
    前記第1の光ファイバの光軸および前記第2の光ファイバの光軸が一致し、前記第1の光ファイバの光軸および前記第2の光ファイバの光軸が、前記プラグ中心軸と平行であり、前記第1のレンズと前記第2のレンズの中心を結ぶ直線が、前記プラグ中心軸からずれていることを特徴とする光コネクタ。
  6. 請求項5に記載の光コネクタであって、
    前記第1の光ファイバの光軸および前記第2の光ファイバの光軸が一致し、前記第1の光ファイバの光軸および前記第2の光ファイバの光軸が、前記プラグ中心軸と一致していることを特徴とする光コネクタ。
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