JP2023148076A - エポキシ樹脂組成物および硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性、熱伝導率、高温弾性率等の高温特性に優れた硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供し、更にそれを用いた硬化物を提供する。【解決手段】エポキシ樹脂及び硬化剤よりなるエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂成分として、ビフェニル構造を有する多官能エポキシ樹脂を用い、硬化剤成分として、下記一般式(2)、TIFF2023148076000009.tif19120で表される二官能フェノール化合物を用いるエポキシ樹脂組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、信頼性に優れた半導体封止、積層板、放熱基板等の電気・電子材料用絶縁材料、炭素繊維強化複合材料として有用なエポキシ樹脂組成物及びそれを用いた硬化物に関する。
従来、ダイオード、トランジスタ、集積回路等の電気、電子部品や、半導体装置等の封止方法として、例えばエポキシ樹脂やシリコン樹脂等による封止方法やガラス、金属、セラミック等を用いたハーメチックシール法が採用されていたが、近年では信頼性の向上と共に大量生産が可能で、コストメリットのあるトランスファー成形による樹脂封止が主流を占めている。
トランスファー成形による樹脂封止に用いられる樹脂組成物においては、エポキシ樹脂と、硬化剤としてフェノール樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる封止材料が一般的に使用されている。
パワーデバイスなどの素子を保護する目的で使用されるエポキシ樹脂組成物は、素子が放出する多量の熱に対応するため、耐熱性、熱放散性、低熱膨張性の更なる向上が望まれている。
上記背景を受けて、例えば、特許文献1には、剛直なメソゲン基を有する液晶性のエポキシ樹脂およびそれを用いたエポキシ樹脂組成物が提案されている。しかし、これより得られる硬化物の液晶性は確認できるものの、明確な融点を持った結晶性は有しておらず、耐熱性、高熱伝導性、低熱膨張性、低吸湿性等の点で十分ではなかった。特許文献2には、ビスフェノール系のメソゲン構造を有するエポキシ樹脂と二官能性のフェノール性化合物を主成分とする硬化剤を用いたエポキシ樹脂組成物および硬化物が開示され、結晶性の硬化物を与えることが開示されているが、二官能成分どうしの反応であるため、未だ現在の厳しい要求特性を満足するには至っていない。
特開2004-331811号公報 特開2012-233206号公報
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、成形性に優れ、耐熱性、低吸湿性、高熱伝導性に優れた結晶性の硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物を提供し、更にそれを用いた硬化物を提供することである。
本発明者らは、特定の構造を持つエポキシ樹脂に対して、硬化剤として二次元的に反応が進行する特定の二官能の硬化剤を組み合わせた場合において、架橋構造を有する結晶性の硬化物が得られ、耐熱性、低吸湿性、高温弾性率、熱伝導率、難燃性等の物性が特異的に向上することを見出し、本発明に到達した。
本発明は、エポキシ樹脂及び硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂の50wt%以上が多官能エポキシ樹脂であり、硬化剤の50wt%が二官能フェノール化合物よりなるエポキシ樹脂組成物であり、それを硬化させて得られる結晶性のエポキシ樹脂硬化物である。
上記の多官能エポキシ樹脂は、下記式(1)で表される。
Figure 2023148076000001
(但し、Xは、独立して-CH-、-CH(Me)-、-CH(φ)-、-CH-φ-CH-、-CH(Me)-φ-CH(Me)-、-C(Me)-φ-C(Me)-、-CH-φ-φ-CH-、-CH(Me)-φ-φ-CH(Me)-、-C(Me)-φ-φ-C(Me)-を示す。ここでMeはメチル基、φはフェニレン基を表し、nは0~10の数を示す。)
上記の二官能フェノール化合物は、下記式(2)で表される。
Figure 2023148076000002
(但し、Yは、単結合、-CH-、-O-、-CO-、-φ-を示す。ここでφはフェニレン基を表す。mは0~2の数を示す。)
また、本発明は、上記のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化物、特に結晶性の硬化物である。
上記硬化物は、走査示差熱分析における結晶の融解に伴う吸熱ピーク(融点)が170℃から350℃の範囲にあること、または走査示差熱分析における結晶の融解熱(樹脂成分換算の融解熱)が3J/g以上であることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、成形性、信頼性に優れ、かつ高耐熱性、低吸水性、高熱伝導性、低熱膨張性等に優れた成形物を与え、半導体封止、積層板、放熱基板等の電気・電子材料用絶縁材料、さらには繊維強化複合材料や機械部品等の成形材料などの複合材料に好適に応用され、優れた高放熱性、高耐熱性および高寸法安定性が発揮される。このような特異的な効果が生ずる理由は、特定の多官能エポキシ樹脂を特定の二官能フェノール性硬化剤と反応させることで、主に一般式(1)で表される多官能エポキシ樹脂中のn=0の二官能成分と二官能フェノール化合物が反応することで高い融点を持ち、高温での高い弾性率を有する結晶性の二次元分子鎖のユニットを形成させるとともに、多官能エポキシ樹脂成分を用いることにより架橋構造を導入することで、硬化物の高い耐熱性、低吸水性、熱伝導率、低熱膨張性、難燃性等を持たせることが可能となった。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂は、下記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂を必須成分として含有する。
Figure 2023148076000003
式(1)で、Xは、独立して-CH-、-CH(Me)-、-CH(φ)-、-CH-φ-CH-、-CH(Me)-φ-CH(Me)-、-C(Me)-φ-C(Me)-、-CH-φ-φ-CH-、-CH(Me)-φ-φ-CH(Me)-、-C(Me)-φ-φ-C(Me)-を示す。硬化剤との相溶性、耐熱性の観点から-CH-、-CH-φ-CH-、-CH-φ-φ-CH-が好ましい。
nは繰り返し数であり、0~10の数を示す。本発明に用いるエポキシ樹脂は、複数の化合物の混合物であり、nの平均値(Σn/Σ分子数)が0から10の範囲にある。エポキシ樹脂組成物として、無機フィラー高充填率化のためには、低粘度であることが望ましく、好ましいnの範囲(平均値)は0.1~3.0である。また、硬化物が結晶性を示すためには、n=0の成分が25%以上、好ましくは30wt%以上、さらに好ましくは40wt%以上含まれているものが良い。n=0の成分が25%より少ないと多官能成分が多くなることで硬化物中の架橋密度が高くなり、分子の配向が阻害されるため結晶性が低下する。エポキシ樹脂の分子量分布は、原料の多価ヒドロキシ樹脂の分子量分布をほぼ反映するが、GPCの面積割合として、好ましくは、n=0体が25~60%、n=1体が15~25%、n=2体が5~15%、n≧3体が10~50%である。
本発明に用いる多官能エポキシ樹脂は、下記一般式(3)で表される多価ヒドロキシ樹脂をエピクロロヒドリンと反応させることにより合成することができる。ここで、Xおよびnは、式(1)と同じ意味である。
Figure 2023148076000004
式(3)の多価ヒドロキシ樹脂は、水酸基(OH)当量が、好ましくは80~300g/eq.の範囲であり、より好ましくは90~200g/eq.、さらに好ましくは100~150g/eq.である。融点が、好ましくは100~300℃の範囲であり、より好ましくは200~250℃の範囲である。分子量分布としては、GPCの面積割合として、好ましくは、n=0体が30~50%、n=1体が20~30%、n=2体が10~20%、n≧3体が10~35%である。
式(3)の多価ヒドロキシ樹脂は、4,4’-ジヒドロキシビフェニルと、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p-キシリレングリコール、p-キシリレングリコールジメチルエーテル、p-キシリレンジクロリド、p-キシリレンジブロミド、ジビニルベンゼン、4,4’-ジヒドロキシメチルビフェニル、4,4’-ジメトキシメチルビフェニル、4,4’-ビスクロロメチルビフェニル等の架橋剤と反応させることにより合成することができる。この場合の架橋剤の使用量は、4,4’-ジヒドロキシビフェニル1モルに対して、通常、0.1~0.9モルの範囲であり、好ましくは、0.2~0.6の範囲である。これより小さいと未反応の4,4’-ジヒドロキシビフェニルの量が多くなり、エポキシ樹脂とした際の融点が高くなり硬化剤との相溶性が低下する。また、これより大きいと粘度が高くなり成形性が低下する。
本発明に用いるエポキシ樹脂のエポキシ当量(g/eq.)は、通常100から500の範囲であるが、無機フィラーの高充填率化および流動性向上の観点からは低粘度性のものが良く、エポキシ当量が120から400の範囲のものが好ましい。より好ましくは130~300の範囲、さらに好ましくは140~200の範囲である。
本発明に用いるエポキシ樹脂は、常温で結晶性を有するものが好適に使用される。好ましい融点の範囲は50~250℃であり、より好ましくは70~200℃、さらに好ましくは100~150℃の範囲である。これより低いとエポキシ樹脂組成物とした際にブロッキングにより取扱性が低下し、これより高いと硬化剤との相溶性、溶剤への溶解性等が低下する。
本発明に用いるエポキシ樹脂の純度、特に加水分解性塩素量は、適用する電子部品の信頼性向上の観点より少ない方がよい。特に限定するものではないが、好ましくは1000ppm以下、さらに好ましくは500ppm以下である。なお、本発明でいう加水分解性塩素とは、以下の方法により測定された値をいう。すなわち、試料0.5gをジオキサン30mlに溶解後、1N-KOH、10mlを加え30分間煮沸還流した後、室温まで冷却し、さらに80%アセトン水100mlを加え、0.002N-AgNO水溶液で電位差滴定を行い得られる値である。
本発明のエポキシ樹脂の150℃での粘度は、好ましくは1000mPa・s以下、より好ましくは500mPa・s以下であり、50mPa・s以下にすることもできる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、必須成分として使用される式(1)のエポキシ樹脂以外に、エポキシ樹脂成分として分子中にエポキシ基を2個以上有する他のエポキシ樹脂を併用してもよい。例を挙げれば、ビスフェノールA、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、フルオレンビスフェノール、レゾルシン、カテコール、t‐ブチルカテコール、t‐ブチルハイドロキノン、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック等の2価のフェノール類、あるいは、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o‐クレゾールノボラック、m‐クレゾールノボラック、p‐クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ‐p‐ヒドロキシスチレン、トリス-(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2-テトラキス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、フルオログリシノール、ピロガロール、t‐ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4‐ベンゼントリオール、2,3,4‐トリヒドロキシベンゾフェノン、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂等の3価以上のフェノール類、または、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類から誘導されるグリシジルエーテル化物等がある。これらのエポキシ樹脂は、1種または2種以上を用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いる式(1)のエポキシ樹脂の配合割合は、全エポキシ樹脂の50wt%以上であり、好ましくは60wt%以上、より好ましくは70wt%以上、さらに好ましくは80wt%以上である。これより少ないと硬化物とした際の熱伝導率等の物性向上効果が小さい。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、硬化剤は、下記一般式(2)で表される二官能フェノール化合物を必須成分として含有する。
Figure 2023148076000005
式(2)でYは、単結合、-CH-、-O-、-CO-、-φ-を示す。エポキシ樹脂との相溶性の観点から-CH-、-O-、-CO-が好ましく、硬化物とした際の耐熱性の観点からは、単結合、-φ-が好ましい。また、mは0~2の数を示すが、好ましくは1または2である。
好ましい二官能フェノール化合物を具体的に例示すると、4,4’-ジヒドロキシビフェニル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’-ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’’-ジヒドロキシ-m-ターフェニルまたは、これらの混合物を挙げることができる。
二官能フェノール化合物の水酸基当量は、好ましくは80~200g/eq.であり、より好ましくは80~150g/eq.、さらに好ましくは80~110の範囲である。
硬化剤として用いる二官能フェノール化合物の使用量は、全硬化剤の50wt%以上であり、好ましくは60wt%以上、より好ましくは70wt%以上である。これより少ないと硬化物の結晶化度が十分ではなく、耐熱性、熱伝導率等の物性向上効果が小さい。
本発明のエポキシ樹脂組成物にて用いる硬化剤として、式(2)の二官能フェノール化合物以外に、硬化剤として一般的に知られている他の硬化剤を併用して用いることができる。例を挙げれば、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、フェノール系硬化剤、ポリメルカプタン系硬化剤、ポリアミノアミド系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。これら他の硬化剤の配合量は、配合する硬化剤の種類や得られる熱伝導性エポキシ樹脂成形体の物性を考慮して適宜設定すればよい。ただし、他の硬化剤を使用する場合であっても、その配合量は、硬化剤全量に対して、50wt%未満であり、好ましくは40wt%未満、より好ましくは30wt%未満である。
本発明のエポキシ樹脂組成物では、エポキシ樹脂と硬化剤の配合比率は、エポキシ基と硬化剤中の官能基が当量比で0.8~1.5の範囲であることが好ましい。硬化後も未反応のエポキシ基、または硬化剤中の官能基が残留し、電子部品用絶縁材料に関しての信頼性が低下することを防止するために、上記の範囲とすることが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、無機充填材が配合されることが好ましい。この場合の無機充填材の添加量は、通常、エポキシ樹脂組成物に対して50~96wt%であるが、好ましくは60~94wt%、さらに好ましくは70~92wt%である。これより少ないと高熱伝導性、低熱膨張性、高耐熱性等の効果が十分に発揮されない。これらの効果は、無機充填材の添加量が多いほど向上するが、その体積分率に応じて向上するものではなく、特定の添加量以上となった時点から飛躍的に向上する。これらの物性は、高分子状態での高次構造が制御された効果によるものであり、この高次構造が主に無機充填材表面で達成されることから、特定量の無機充填材を必要とするものであると考えられる。一方、粘度や成形性の観点から、無機充填材の添加量を上記上限値以下とすることが好ましい。
無機充填材としては、シリカ、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、炭素粉、炭素繊維粉末等の粉状物、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の繊維状基材が好ましく挙げられ、この使用量は無機充填材の50wt%以上であることがよい。また、無機充填材は球状のものが好ましく、断面が楕円状であるものも含めて球状であれば特に限定されるものではないが、流動性改善の観点からは、極力真球状に近いものであることが特に好ましい。これにより、面心立方構造や六方稠密構造等の最密充填構造をとり易く、充分な充填量を得ることができる。球状でない場合、充填量が増えると充填材同士の摩擦が増え、上記の配合量の上限に達する前に流動性の低下や、粘度が高くなり、成形性に影響を与える懸念があるため、球状であることが好ましい。
熱伝導率向上の観点からは、無機充填材の50wt%以上、好ましくは80wt%以上を、熱伝導率が5W/m・K以上のものとすることがよい。かかる無機充填材としては、アルミナ、窒化アルミニウム、結晶シリカ等が好適である。これらの中でも、球状アルミナが優れる。その他、必要に応じて形状に関係なく無定形無機充填材、例えば溶融シリカ、結晶シリカなどを併用してもよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物には、公知の硬化促進剤を用いることができる。例を挙げれば、アミン類、イミダゾール類、有機ホスフィン類、ルイス酸等があり、具体的には、1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの三級アミン、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、2-へプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール類、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフイン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン、トリス(4-メトキシフェニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テトラブチルボレートなどのテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2-エチル-4-メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N-メチルモルホリン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などがある。これらは単独で用いてもよく、併用してもよい。
上記硬化促進剤の添加量は、エポキシ樹脂と硬化剤の合計100wt部に対して、0.1~10.0wt部が好ましい。0.1wt部未満ではゲル化時間が遅くなって加熱反応時の剛性低下による作業性の低下をもたらし、逆に10.0wt部を超えると成形途中で反応が進んでしまい、未充填が発生し易くなる。
本発明のエポキシ樹脂組成物においては、上記成分の他に、離型剤、カップリング剤、熱可塑性のオリゴマー類、その他の一般的にエポキシ樹脂組成物に使用可能なものを適宜配合して用いることができる。例えば、リン系難燃剤、ブロム化合物や三酸化アンチモン等の難燃剤、及びカーボンブラックや有機染料等の着色剤等を使用することができる。
離型剤としては、ワックスが使用できる。ワックスとしては、例えばステアリン酸、モンタン酸、モンタン酸エステル、リン酸エステル等が使用可能である。また、カップリング剤としては、例えばエポキシシランが使用可能であり、無機充填材と樹脂成分の接着力を向上させるために用いられる。また、熱可塑性のオリゴマー類としては、C5系およびC9系の石油樹脂、スチレン樹脂、インデン樹脂、インデン・スチレン共重合樹脂、インデン・スチレン・フェノール共重合樹脂、インデン・クマロン共重合樹脂、インデン・ベンゾチオフェン共重合樹脂等が例示され、エポキシ樹脂組成物の成形時の流動性改良およびリードフレーム等の基材との密着性向上のために用いられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と硬化剤を必須成分として含み、必要により無機充填材等の成分を含む配合成分(カップリング剤を除く)をミキサー等によって均一に混合した後、必要によりカップリング剤を添加し、加熱ロール、ニーダー等によって混練して製造することができる。これらの成分の配合順序にはカップリング剤を除き特に制限はない。更に、混練後に溶融混練物の粉砕を行い、パウダー化することやタブレット化することも可能である。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、電子材料用途、特に電子部品封止用および放熱基板用として適する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、ガラス繊維等の繊維状基材と複合させて複合材とすることができる。例えば、エポキシ樹脂および硬化剤を主成分としたエポキシ樹脂組成物を、通常使用される有機溶剤に溶解させたものを、シート状繊維基材に含浸し加熱乾燥して、エポキシ樹脂を部分反応させて、プリプレグとすることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて硬化物(成形物)を得るためには、例えば、トランスファー成形、プレス成形、注型成形、射出成形、押出成形等の加熱成形方法が適用されるが、量産性の観点からは、トランスファー成形が好ましい。
本発明の硬化物は、結晶性を有するものであり、昇温速度10℃/分で測定した走査示差熱分析において、結晶の融解に伴う吸熱ピーク温度(融点)は、170~350℃、好ましくは180~350℃、より好ましくは200~350℃である。
ここで本発明が有する結晶性発現の効果を簡単に説明する。一般的に、エポキシ樹脂硬化物においては耐熱性の指標としてガラス転移点が用いられる。これは、通常のエポキシ樹脂硬化物が結晶性を持たないアモルファス状(ガラス状)の成形物でありガラス転移点を境として物性が大きく変化するためである。従って、エポキシ樹脂硬化物の耐熱性を高くするため、すなわちガラス転移点を高くするためには架橋密度を高くする必要があるが、逆に可撓性が低下し脆くなる欠点があった。これに対して、本発明の硬化成形物は、結晶性を発達させているため、融点まで物性変化が少なく、融点を耐熱性の指標とすることができる。高分子物質は、融点の方がガラス転移点よりも高い温度にあるため、本発明の硬化物は、低い架橋密度により高い可撓性を維持しつつ、高い耐熱性を確保できる。また、結晶性発現は、高い分子間力を意味しており、これにより分子の運動が抑制され、低熱膨張性の達成とともに、高い熱拡散率が発揮され熱伝導率が向上する。さらに、分子鎖の高いパッキング性により、水蒸気透過度、飽和吸水量ともに低下し、耐水性が向上する。
従って、本発明の硬化物の結晶化度は高いものほどよい。ここで結晶化の程度は走査示差熱分析での融解熱(結晶の融解に伴う吸熱量)から評価することができる。好ましい融解熱は、充填材を除いた樹脂成分の単位重量あたり3J/g以上である。より好ましくは5J/g以上であり、特に好ましくは10J/g以上である。これより小さいと成形物としての耐熱性、低熱膨張性および熱伝導率の向上効果が小さい。なお、ここでいう融解熱は、示差走査熱分析計により、約10mgを精秤した試料を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/分の条件で測定して得られる吸熱量を指す。
本発明の硬化物は、上記成形方法により加熱反応させることにより得ることができる。通常、成形温度としては80℃から350℃であるが、成形物の結晶化度を上げるためには、成形物の融点よりも低い温度で反応させることが望ましい。好ましい成形温度は130℃から280℃の範囲であり、より好ましくは160℃から250℃である。また、好ましい成形時間は30秒から1時間であり、より好ましくは1分から30分である。さらに成形後、アニーリング(ポストキュア)により、さらに結晶化度を上げることができる。通常、アニーリング温度は130℃から250℃、時間は1時間から20時間の範囲であるが、示差熱分析における吸熱ピーク温度よりも5℃から40℃低い温度で、1時間から24時間かけてポストキュアを行うことが望ましい。
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
合成例1(多価ヒドロキシ樹脂A)
1Lセパラブルフラスコに4,4’-ジヒドロキシビフェニル140g(0.75モル)、ジエチレングリコールジメチルエーテル600g、p-トルエンスルホン酸3.8gを仕込み、90℃に加熱した。撹拌しながら、37%ホルムアルデヒド18.3g(0.225モル)を添加し、90℃で1時間反応させた。その後、水を留去しながら135℃に昇温し、3時間、反応を継続した。90℃にて10%炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後、減圧下、140℃に昇温して、溶媒を留去し、固形樹脂178g(多価ヒドロキシ樹脂A)を得た。水酸基当量は、100g/eq.、融点は241℃であった。GPC測定より求められた一般式(3)における各成分比は、n=0が49.4%、n=1体が22.8%、n=2体が12.7%、n=3体が7.2%、n=4体が4.4%、n≧5体が3.5%であった。
合成例2(多価ヒドロキシ樹脂B)
37%ホルムアルデヒド24.5g(0.30モル)を用いた以外は、合成例1と同様に反応を行い、固形樹脂169g(多価ヒドロキシ樹脂B)を得た。水酸基当量は、103g/eq.、融点は227℃であった。GPC測定より求められた一般式(3)における各成分比は、n=0が39.3%、n=1体が21.8%、n=2体が13.9%、n=3体が9.4%、n=4体が5.9%、n≧5体が9.7%であった。
合成例3(多価ヒドロキシ樹脂C)
1Lセパラブルフラスコに4,4’-ジヒドロキシビフェニル140g(0.75モル)、p-キシリレングリコール31.0g(0.225モル)、p-トルエンスルホン酸3.8g、ジエチレングリコールジメチルエーテル300gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら150℃まで昇温させ、ジエチレングリコールジメチルエーテル260gに4,4’-ビスクロロメチルベンゼン75.3g(0.30モル)を溶解させた溶液を滴下した後、130℃まで昇温して2時間反応させた。反応後、大量の純水に滴下して再沈殿により回収し、淡黄色で結晶性の樹脂(多価ヒドロキシ樹脂C)168gを得た。得られた樹脂の水酸基当量は125g/eq.であった。DSC測定におけるピーク温度(融点)は240.1℃であった。GPC測定より求められた一般式(3)における各成分比は、n=0が44.3%、n=1が25.4%、n=2が16.1%、n=3が7.2%、n=4が4.3%、n≧5が2.7%であった。
合成例4(多価ヒドロキシ樹脂D)
1Lセパラブルフラスコに4,4’-ジヒドロキシビフェニル140g(0.75モル)、ジエチレングリコールジメチルエーテル600gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら150℃まで昇温させ、ジエチレングリコールジメチルエーテル260gに4,4’-ビスクロロメチルビフェニル75.3g(0.30モル)を溶解させた溶液を滴下した後、170℃まで昇温して2時間反応させた。反応後、大量の純水に滴下して再沈殿により回収し、淡黄色で結晶性の樹脂(多価ヒドロキシ樹脂D)170gを得た。得られた樹脂の水酸基は139g/eq.であった。DSC測定におけるピーク温度(融点)は242.4℃であった。GPC測定より求められた一般式(3)における各成分比は、n=0が31.2%、n=1が21.2%、n=2が13.4%、n=3が10.6%、n=4が7.6%、n≧5が15.4%であった。
合成例5(エポキシ樹脂A)
多価ヒドロキシ樹脂A50g、エピクロルヒドリン690gを仕込み、減圧下(約130Torr)、60℃にて48.8%水酸化ナトリウム水溶液40.5gを3時間かけて滴下した。この間、生成する水はエピクロルヒドリンとの共沸により系外に除き、留出したエピクロルヒドリンは系内に戻した。滴下終了後、さらに1時間反応を継続し脱水した後、エピクロルヒドリンを減圧下、留去した。その後、トルエン500mLを加えて樹脂を溶解させた後、ろ過により塩を除き、水洗した後、トルエンを留去して、エポキシ樹脂48.8gを得た。これは、一般式(1)においてXがメチレン結合であるビフェニル系エポキシ樹脂(エポキシ樹脂A)である。エポキシ当量は156g/eq.、加水分解性塩素は280ppm、融点は143℃、150℃での粘度は21mPa・sであった。GPC測定より求められた一般式(1)における各成分比は、n=0が57.0%、n=1が21.0%、n=2が7.0%、n=3が5.3%、n≧4が9.6%であった。
合成例6(エポキシ樹脂B)
多価ヒドロキシ樹脂B50g、エピクロルヒドリン500g、48.8%水酸化ナトリウム水溶液39.7gを用いた以外は合成例5と同様に反応を行い、エポキシ樹脂46.2gを得た。これは、一般式(1)においてXがメチレン結合であるビフェニル系エポキシ樹脂(エポキシ樹脂B)である。エポキシ当量は144g/eq.、加水分解性塩素は320ppm、融点は144℃、150℃での粘度は34mPa・sであった。GPC測定より求められた一般式(1)における各成分比は、n=0が50.0%、n=1が21.7%、n=2が7.1%、n=3が6.8%、n=4が5.1%、n≧5が9.3%であった。
合成例7(エポキシ樹脂C)
多価ヒドロキシ樹脂C50g、エピクロルヒドリン400g、48.8%水酸化ナトリウム水溶液32.7gを用いた以外は合成例5と同様に反応を行い、エポキシ樹脂55.9gを得た。これは、一般式(1)においてXがp-キシリレン結合であるビフェニル系エポキシ樹脂(エポキシ樹脂C)である。エポキシ当量は174g/eq.、加水分解性塩素は260ppm、融点は142℃、150℃での粘度は0.42Pa・sであった。GPC測定より求められた一般式(1)における各成分比は、n=0が39.4%、n=1が19.5%、n=2が11.5%、n=3が7.8%、n=4が5.3%、n≧5が15.6%であった。
合成例8(エポキシ樹脂D)
多価ヒドロキシ樹脂D50g、エピクロルヒドリン350g、48.8%水酸化ナトリウム水溶液29.4gを用いた以外は合成例5と同様に反応を行い、エポキシ樹脂58.9gを得た。これは、一般式(1)においてXが4,4’-ビフェニレン結合であるビフェニル系エポキシ樹脂(エポキシ樹脂D)である。エポキシ当量は195g/eq.、加水分解性塩素は250ppm、融点は127℃、150℃での粘度は0.29Pa・sであった。GPC測定より求められた一般式(1)における各成分比は、n=0が28.0%、n=1が18.4%、n=2が12.5%、n=3が8.8%、n=4が6.4%、n=5が5.0%、n≧5が20.9%であった。
実施例1~6、比較例1~3
エポキシ樹脂として、合成例5~8で合成したエポキシ樹脂A~D、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ樹脂E:日鉄ケミカル&マテリアル製、YDPN-638、エポキシ当量221)を使用し、硬化剤として、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル(硬化剤A:式(2)のY=-O-、水酸基当量101g/eq.)、4,4’-ジヒドロキシビフェニル(硬化剤B:式(2)のY=単結合、水酸基当量93g/eq.)、ビスフェノールA(硬化剤C)、フェノ-ルノボラック(硬化剤D:アイカ工業製、BRG-557、OH当量103、軟化点84℃)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィンを使用する。
表1に示す成分を配合し、ミキサーで十分混合した後、加熱ロールで約5分間混練したものを冷却し、粉砕してそれぞれ実施例1~6、比較例1~3のエポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物を用いて175℃、3分の条件で成形後、180℃で4時間ポストキュアを行い、硬化成形物を得て、その物性を評価した。結果をまとめて表1に示す。なお、表1中の各成分の数字は重量部を表す。
[評価]
(1)熱膨張係数(線膨張係数)、ガラス転移温度(Tg)
日立ハイテクサイエンス製TMA7100型熱機械測定装置を用いて、昇温速度10℃/分にて測定した。
(2)高温弾性率
日立ハイテクサイエンス製DMA6100型測定装置を用いて、窒素気流下,周波数10Hzで昇温速度2 ℃/分の条件で動的粘弾性測定を行い、260℃での貯蔵弾性率を読み取った。
(3)熱拡散率
NETZSCH製LFA447型熱伝導率計を用いて、キセノンフラッシュ法により測定した。
(4)融点、融解熱(DSC法)
日立ハイテクサイエンス製DSC7020型示差走査熱量分析装置により、約10mgを精秤した試料を用いて、窒素気流下、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
(5)熱分解温度、残炭率
日立ハイテクサイエンス製TG/DTA7300型熱重量測定装置により、窒素気流下、昇温速度10℃/分の条件にて、熱分解温度(10%重量減少温度)、残炭率を求めた。
(6)吸水率
直径50mm、厚さ3mmの円盤を成形し、ポストキュア後、85℃、相対湿度85%の条件で100時間吸湿させた後の重量変化率とした。
Figure 2023148076000006
(備考)
N.D.は、不検出(Not Detect)

Claims (5)

  1. エポキシ樹脂及び硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹脂成分の50wt%以上が下記一般式(1)、
    Figure 2023148076000007
    (但し、Xは、独立して-CH-、-CH(Me)-、-CH(φ)-、-CH-φ-CH-、-CH(Me)-φ-CH(Me)-、-C(Me)-φ-C(Me)-、-CH-φ-φ-CH-、-CH(Me)-φ-φ-CH(Me)-、-C(Me)-φ-φ-C(Me)-を示す。ここでφはフェニレン基を表し、nは0~10の数を示す。)
    で表される多官能エポキシ樹脂であり、硬化剤成分の50wt%が下記一般式(2)、
    Figure 2023148076000008
    (但し、Yは、単結合、-CH-、-O-、-CO-、-φ-を示す。ここでφはフェニレン基を表す。mは0~2の数を示す。)
    で表される二官能フェノール化合物であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 請求項1のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
  3. 請求項1のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られる結晶性の硬化物。
  4. 走査示差熱分析における結晶の融解に伴う吸熱ピーク温度(融点)が170~350℃である請求項3に記載の硬化物。
  5. 走査示差熱分析における融解熱が、樹脂成分換算で3J/g以上である請求項3、または4に記載の硬化物。

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