JP2023146268A - ワイヤハーネス - Google Patents

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Shunsuke NAGANO
亮 黒石
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    • HELECTRICITY
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Abstract

【課題】車両に対する組み付け性を向上できるワイヤハーネスを提供する。【解決手段】車両に配索されるワイヤハーネス(10)は、1以上の電線部材(20)を備えている。電線部材(20)は、単一の導体からなる1本の単芯線(21)と、単芯線の長さ方向の第1端部に電気的に接続された複数の第1電線(31,32)と、単芯線の長さ方向の第2端部に電気的に接続された1本の第2電線(41)と、単芯線と複数の第1電線とが接続された第1接続部(51)と、単芯線と第2電線とが接続された第2接続部(52)と、を有する。単芯線は、第2電線よりも曲げ剛性が高く形成されている。【選択図】図2

Description

本開示は、ワイヤハーネスに関するものである。
従来、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に用いられるワイヤハーネスは、高電圧のバッテリやインバータなどの電気機器間を電気的に接続する電線部材を備えている(例えば、特許文献1参照)。この種の電線部材は、複数の電線の芯線同士が接続されて構成されている。
特開2012-248527号公報
ところで、上述したワイヤハーネスにおいては、車両に対する組み付け性の向上が望まれている。
本開示の目的は、車両に対する組み付け性を向上できるワイヤハーネスを提供することにある。
本開示のワイヤハーネスは、車両に配索されるワイヤハーネスであって、1以上の電線部材を備え、前記電線部材は、単一の導体からなる1本の単芯線と、前記単芯線の長さ方向の第1端部に電気的に接続された複数の第1電線と、前記単芯線の長さ方向の第2端部に電気的に接続された1本の第2電線と、前記単芯線と前記複数の第1電線とが接続された第1接続部と、前記単芯線と前記第2電線とが接続された第2接続部と、を有し、前記単芯線は、前記第2電線よりも曲げ剛性が高く形成されている。
本開示のワイヤハーネスによれば、車両に対する組み付け性を向上できるという効果を奏する。
図1は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略構成図である。 図2は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図3は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略断面図(図2における3-3線断面図)である。 図4は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略斜視図である。 図5は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における5-5線断面図)である。 図6は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における6-6線断面図)である。 図7は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における7-7線断面図)である。 図8は、変更例のワイヤハーネスを示す概略断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
[1]本開示のワイヤハーネスは、車両に配索されるワイヤハーネスであって、1以上の電線部材を備え、前記電線部材は、単一の導体からなる1本の単芯線と、前記単芯線の長さ方向の第1端部に電気的に接続された複数の第1電線と、前記単芯線の長さ方向の第2端部に電気的に接続された1本の第2電線と、前記単芯線と前記複数の第1電線とが接続された第1接続部と、前記単芯線と前記第2電線とが接続された第2接続部と、を有し、前記単芯線は、前記第2電線よりも曲げ剛性が高く形成されている。
この構成によれば、電線部材の長さ方向の中間部に設けられる単芯線が第2電線よりも曲げ剛性が高く形成される。これにより、電線部材を構成する単芯線自体が高い剛性を有するため、その単芯線自身によって容易に形状を維持することができる。すなわち、剛性を高めるための構造を単芯線とは別に設けることなく、単芯線の形状を維持することができる。換言すると、単芯線によって構成される部分のワイヤハーネスの経路を、単芯線のみによって維持することができる。このため、単芯線に対して剛性を高めるための構造を別途設けることなく、電線部材を含むワイヤハーネスを車両に組み付けることができる。したがって、剛性を高めるための構造を別途設ける必要がある場合に比べて、車両に対するワイヤハーネスの組み付け性を向上できる。
[2]前記複数の第1電線の各々は、複数の金属素線からなる第1芯線と、前記第1芯線の外周を囲うとともに絶縁性を有する第1絶縁被覆とを有し、前記第2電線は、複数の金属素線からなる第2芯線と、前記第2芯線の外周を囲うとともに絶縁性を有する第2絶縁被覆とを有し、前記第1接続部では、前記第1絶縁被覆の長さ方向の端部から露出する前記第1芯線の端部が前記単芯線の前記第1端部に接合されており、前記第2接続部では、前記第2絶縁被覆の長さ方向の端部から露出する前記第2芯線の端部が前記単芯線の前記第2端部に接合されており、前記第1電線及び前記第2電線の各々は、前記単芯線よりも柔軟性に優れていることが好ましい。この構成によれば、第1電線及び第2電線の各々が単芯線よりも柔軟性に優れている。このため、例えば第1電線及び第2電線をワイヤハーネスの長さ方向の端部に設けることにより、電気機器等の接続対象との接続作業を容易に行うことができる。換言すると、接続対象との接続作業性を向上させることができる。
[3]少なくとも前記第1接続部から前記第1絶縁被覆の端部までを被覆するとともに絶縁性を有する筒状の被覆部材を有することが好ましい。この構成によれば、単芯線と第1芯線とが接続された第1接続部から第1絶縁被覆の端部までが被覆部材により被覆される。これにより、第1絶縁被覆から露出された第1芯線を被覆部材によって被覆することができる。このため、第1接続部及び第1電線における絶縁信頼性を向上させることができる。
[4]前記被覆部材は、前記第1絶縁被覆の長さ方向の端部から前記第2絶縁被覆の長さ方向の端部までを被覆しており、前記被覆部材は、前記単芯線の外周を長さ方向の全長にわたって被覆していることが好ましい。この構成によれば、第1絶縁被覆の長さ方向の端部から第2絶縁被覆の長さ方向の端部までが被覆部材により被覆されるとともに、単芯線の外周が長さ方向の全長にわたって被覆部材により被覆される。これにより、第1絶縁被覆から露出された第1芯線と、第2絶縁被覆から露出された第2芯線と、単芯線とを被覆部材によって被覆することができる。このため、第1電線、第1接続部、単芯線、第2接続部及び第2電線における絶縁信頼性を向上させることができる。
[5]前記複数の第1電線の各々は、前記第1絶縁被覆の外周を囲うとともに導電性を有する第1個別シールド部材と、前記第1個別シールド部材の外周を囲うとともに絶縁性を有する第1シースとを有し、前記第2電線は、前記第2絶縁被覆の外周を囲うとともに導電性を有する第2個別シールド部材と、前記第2個別シールド部材の外周を囲うとともに絶縁性を有する第2シースとを有し、前記被覆部材は、前記第1個別シールド部材を露出するように形成されるとともに、前記第2個別シールド部材を露出するように形成されていることが好ましい。この構成によれば、第1電線の第1個別シールド部材を露出するように、且つ第2電線の第2個別シールド部材を露出するように被覆部材が形成される。すなわち、被覆部材は、第1個別シールド部材及び第2個別シールド部材を被覆しないように形成される。このため、例えば第1個別シールド部材及び第2個別シールド部材が編組線等の網目を有する部材で構成される場合であっても、被覆部材の内周面と第1絶縁被覆及び第2絶縁被覆の外周面との間に隙間が形成されることを抑制できる。この結果、被覆部材による防水性を向上させることができる。
[6]前記第1個別シールド部材の端部は、前記第1シースの端部から露出されるとともに、前記第1シースの端部の外周を包囲するように折り返された第1露出部を有し、前記第2個別シールド部材の端部は、前記第2シースの端部から露出されるとともに、前記第2シースの端部の外周を包囲するように折り返された第2露出部を有し、前記被覆部材は、前記第1露出部及び前記第1シースから露出される前記第1絶縁被覆の端部の外周面を被覆するとともに、前記第2露出部及び前記第2シースから露出される前記第2絶縁被覆の端部の外周面を被覆していることが好ましい。この構成によれば、第1個別シールド部材から露出された第1絶縁被覆の外周面が被覆部材により被覆され、第2個別シールド部材から露出された第2絶縁被覆の外周面が被覆部材により被覆される。これにより、被覆部材の内周面と第1絶縁被覆及び第2絶縁被覆の外周面との間に隙間が形成されることを好適に抑制できる。この結果、被覆部材による防水性を向上させることができる。
[7]前記単芯線は、前記単芯線の長さ方向に直交する断面形状が長方形に形成されており、前記長方形の長辺を含む一対の長辺面と前記長方形の短辺を含む一対の短辺面とを有する平板状に形成されていることが好ましい。この構成によれば、単芯線が、一対の長辺面と一対の短辺面とを有する横断面形状が長方形の平板状に形成される。このため、単芯線の短辺方向において電線部材を小型化することができる。この結果、単芯線の短辺方向においてワイヤハーネスを薄型化することができる。
[8]前記複数の第1電線は、前記一対の長辺面のうちの一方の長辺面に接合されており、前記第2電線は、前記一方の長辺面に接合されていることが好ましい。この構成によれば、複数の第1電線と第2電線とが1つの長辺面に対して接合される。このため、単芯線と第1電線とが重なる方向と、単芯線と第2電線とが重なる方向とを一致させることができ、単芯線と第1電線及び第2電線とが重なる方向を一方向のみに設定することができる。これにより、単芯線と第1電線及び第2電線とが重なる方向が二方向に設定される場合、例えば第1電線と第2電線とが互いに異なる長辺面に接合される場合に比べて、単芯線と第1電線及び第2電線とが重なる方向において電線部材が大型化することを抑制できる。
[9]複数の前記電線部材を有し、前記複数の電線部材の各々は、前記単芯線と、前記複数の第1電線と、前記第2電線と、前記第1接続部と、前記第2接続部とを有し、前記複数の電線部材が有する複数の前記単芯線の各々は、前記単芯線の長さ方向に直交する断面形状が長方形に形成されており、前記長方形の長辺を含む一対の長辺面と前記長方形の短辺を含む一対の短辺面とを有する平板状に形成されており、前記複数の単芯線は、前記長辺面同士が向かい合うように並んで設けられていることが好ましい。この構成によれば、複数の電線部材が有する複数の単芯線が、長辺面同士が向かい合うように設けられる。このため、複数の単芯線が並ぶ方向においてワイヤハーネスが大型化することを抑制できる。例えば、短辺面同士が向かい合うように複数の単芯線が並んで設けられる場合に比べて、複数の単芯線が並ぶ方向におけるワイヤハーネスの大型化を抑制できる。
[10]前記複数の電線部材が有する複数の前記第1接続部は、前記電線部材の長さ方向において互いにずれた位置に設けられており、前記複数の電線部材が有する複数の前記第2接続部は、前記電線部材の長さ方向において互いにずれた位置に設けられていることが好ましい。この構成によれば、複数の電線部材が有する複数の第1接続部が電線部材の長さ方向において互いにずれた位置に設けられるとともに、複数の電線部材が有する複数の第2接続部が電線部材の長さ方向において互いにずれた位置に設けられる。これにより、単芯線と第1電線とが重なることにより大型化する部分である複数の第1接続部が互いに重ならないように設けられる。このため、複数の単芯線が並ぶ方向においてワイヤハーネスが大型化することを抑制できる。また、単芯線と第2電線とが重なることにより大型化する部分である複数の第2接続部が互いに重ならないように設けられる。このため、複数の単芯線が並ぶ方向においてワイヤハーネスが大型化することを抑制できる。
[11]前記単芯線の外周を包囲するとともに導電性を有する筒状部材を有し、前記筒状部材は、前記第1接続部の外周及び前記第2接続部の外周を包囲することが好ましい。この構成によれば、単芯線の外周と第1接続部の外周と第2接続部の外周とが導電性を有する筒状部材によって包囲される。この筒状部材によって、単芯線と第1接続部と第2接続部とからの電磁波の放射を抑制することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。本明細書における「平行」や「直交」は、厳密に平行や直交の場合のみでなく、本実施形態における作用効果を奏する範囲内で概ね平行や直交の場合も含まれる。本明細書における「対向」とは、面同士又は部材同士が互いに正面の位置にあることを指し、互いが完全に正面の位置にある場合だけでなく、互いが部分的に正面の位置にある場合を含む。また、本明細書における「対向」とは、2つの部分の間に、2つの部分とは別の部材が介在している場合と、2つの部分の間に何も介在していない場合の両方を含む。本明細書における「筒状」は、周方向全周にわたって連続して周壁が形成されたものだけではなく、複数の部品を組み合わせて筒状をなすものや、C字状のように周方向の一部に切り欠きなどを有するものも含む。また、「筒状」の形状には、円形、楕円形、及び尖ったまたは丸い角を有する多角形が含まれる。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(ワイヤハーネス10の全体構成)
図1に示すワイヤハーネス10は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両Vに搭載されるものである。ワイヤハーネス10は、例えば、3個以上の車載機器を電気的に接続する。車載機器は、車両Vに搭載された電気機器である。本実施形態のワイヤハーネス10は、高電圧のバッテリM1と、複数の車載機器M2,M3とを電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、車両Vの前後方向に延びるように長尺状に形成されている。
バッテリM1は、例えば、車両Vの後方寄りに設けられている。車載機器M2の一例としては、バッテリM1よりも車両Vの前方に設置されたインバータである。バッテリM1は、例えば、百ボルト以上の電圧を供給可能な高圧バッテリである。インバータとしての車載機器M2は、例えば、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータ(図示略)と接続される。インバータは、バッテリM1からの直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。車載機器M3は、例えば、エアコンディショナやDC/DCコンバータ等の電気機器である。車載機器M3には、バッテリM1から直流電力が供給される。このように、ワイヤハーネス10では、バッテリM1から複数の車載機器M2,M3に対して直流電力が分配されて供給される。車載機器M2,M3は、例えば、エンジンルーム等の車室内に設けられている。
なお、本実施形態では、便宜上、ワイヤハーネス10の長さ方向のうちバッテリM1に近い側を後方と称し、ワイヤハーネス10の長さ方向のうち車載機器M2,M3に近い側を前方と称する。また、バッテリM1側に位置する各部材の端部を後端部と称し、車載機器M2,M3側に位置する各部材の端部を前端部と称する。
ワイヤハーネス10は、バッテリM1と2つの車載機器M2,M3とを電気的に接続する1以上の電線部材20と、電線部材20の外周を包囲する外装部材70とを有している。本実施形態のワイヤハーネス10は、2つの電線部材20を有している。
図2に示すように、各電線部材20は、1本の単芯線21を有している。単芯線21は、単芯線21の長さ方向の一端部である前端部(第1端部)と、単芯線21の長さ方向の他端部である後端部(第2端部)とを有している。各電線部材20は、単芯線21の前端部に接続された2本以上(本実施形態では、2本)の電線31,32と、単芯線21の後端部に接続された1本の電線41とを有している。各電線部材20は、単芯線21と複数の電線31,32とが接続された第1接続部51と、単芯線21と電線41とが接続された第2接続部52と、被覆部材60とを有している。各電線部材20は、種類の異なる電線31,32と単芯線21と電線41とを電線部材20の長さ方向に電気的に接続してなるものである。外装部材70は、例えば、単芯線21の外周を包囲する筒状部材71と、防水部材81と、防水部材82とを有している。
図1に示すように、ワイヤハーネス10は、例えば、電線41の後端部に取り付けられたコネクタC1と、電線31の前端部に取り付けられたコネクタC2と、電線32の前端部に取り付けられたコネクタC3とを有している。電線41の後端部はコネクタC1を介してバッテリM1に電気的に接続されるとともに、電線41の前端部は単芯線21の後端部と電気的に接続されている。電線31の前端部はコネクタC2を介して車載機器M2に電気的に接続されるとともに、電線31の後端部は単芯線21の前端部に電気的に接続されている。これにより、コネクタC1と電線41と単芯線21と電線31とコネクタC2とを通じて、バッテリM1と車載機器M2とが電気的に接続される。電線32の前端部はコネクタC3を介して車載機器M3に電気的に接続されるとともに、電線32の後端部は単芯線21の前端部に電気的に接続されている。これにより、コネクタC1と電線41と単芯線21と電線32とコネクタC3とを通じて、バッテリM1と車載機器M3とが電気的に接続される。
ワイヤハーネス10では、電線部材20の長さ方向の中間部において、1本の電線41及び単芯線21から2本以上の電線31,32に分岐している。本実施形態のワイヤハーネス10では、バッテリM1から供給される直流電力が複数の電線31,32に分配され、それら電線31,32を通じて車載機器M2,M3に供給される。ワイヤハーネス10では、例えば、単芯線21及び電線41が幹電線として機能し、電線31,32が分岐電線(枝電線)として機能する。なお、電線31,32,41は、例えば、高電圧・大電流に対応可能な高圧電線である。
(単芯線21の構成)
図2及び図3に示すように、単芯線21は、電線部材20の長さ方向の中間部に設けられている。単芯線21は、例えば、電線41よりも曲げ剛性が高く形成されている。単芯線21は、例えば、電線31,32の各々よりも曲げ剛性が高く形成されている。単芯線21は、例えば、ワイヤハーネス10の配索経路に沿う形状を維持可能な剛性を有している。例えば、単芯線21は、車両Vに搭載された状態において、車両Vの振動等によって直線状又は曲げられた状態が解除されない程度の剛性を有している。単芯線21の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
単芯線21は、単一の導体からなる。単芯線21としては、例えば、内部が中実構造をなす柱状の1本の金属棒からなる柱状導体や内部が中空構造をなす筒状導体などを用いることができる。本実施形態の単芯線21は、内部が中実構造をなす角柱状(例えば、直方体状)の1本の金属棒からなる平型の柱状導体である。単芯線21は、車両Vの前後方向に延びるように長尺状に形成されている。
図4に示すように、本実施形態の単芯線21は、平板状に形成されている。単芯線21は、長さ方向(軸方向)に延び、且つ長さ方向と直交する幅方向に延びるように形成されるとともに、長さ方向及び幅方向と直交する厚み方向に所定の厚みを有するように形成された平板状部材である。単芯線21の長さ方向と直交する平面によって単芯線21を切断した断面形状、つまり単芯線21の横断面形状は、例えば、扁平形状に形成されている。本明細書において、「扁平形状」には、例えば、長方形や長円形などが含まれる。また、本明細書における「長方形」は、長辺と短辺とを有するものであり、正方形を除いたものである。また、本明細書における「長方形」には、稜部を面取りした形状や、稜部を丸めた形状も含まれる。なお、図4では、ワイヤハーネス10の一部の部材のみを図示している。
本実施形態の単芯線21の横断面形状は、長方形に形成されている。単芯線21の横断面形状は、例えば、単芯線21の長さ方向の全長にわたって同一の長方形に形成されている。単芯線21は、上記長方形の長辺を含む一対の長辺面22と、上記長方形の短辺を含む一対の短辺面23との4つの端面を有している。これら一対の長辺面22及び一対の短辺面23は、単芯線21の長さ方向の全長にわたって延びるように形成されている。各長辺面22は、各短辺面23よりも単芯線21の単位長さ当たりの表面積が大きい。
図3に示すように、複数の電線部材20が有する複数の単芯線21は、電線部材20の長さ方向と交差する方向に沿って並んで設けられている。複数の単芯線21は、例えば、電線部材20の長さ方向と直交する方向(図中上下方向)に沿って並んで設けられている。複数の単芯線21は、例えば、長辺面22同士が向かい合うように並んで設けられている。一方の単芯線21の長辺面22と他方の単芯線21の長辺面22とが互いに対向するように設けられている。一方の単芯線21の長辺面22と他方の単芯線21の長辺面22とは、例えば、互いに平行に延びるように設けられている。
(電線31,32の構成)
図2に示す電線31,32の各々は、例えば、単芯線21よりも柔軟性に優れている。電線31,32の各々は、例えば、単芯線21よりも可撓性に優れている。電線31,32は、例えば、単芯線21よりも高い屈曲性を有している。
電線31,32の各々は、複数の金属素線からなる第1芯線33と、第1芯線33の外周を囲うとともに絶縁性を有する第1絶縁被覆34とを有している。電線31,32の各々は、例えば、第1絶縁被覆34の外周を囲うとともに導電性を有する筒状の第1個別シールド部材35と、第1個別シールド部材35の外周を囲うとともに絶縁性を有する第1シース36とを有している。本実施形態の各電線31,32は、自身に電磁シールド構造を有するシールド電線である。
第1芯線33としては、例えば、複数の金属素線を撚り合わせてなる撚線や、複数の金属素線が筒状に編み込まれた編組線を用いることができる。本実施形態の第1芯線33は撚線である。第1芯線33の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
図5に示すように、第1絶縁被覆34は、例えば、第1芯線33の外周面を周方向全周にわたって被覆している。第1絶縁被覆34は、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により構成されている。
第1個別シールド部材35は、例えば、第1絶縁被覆34の外周面を周方向全周にわたって包囲している。第1個別シールド部材35は、例えば、可撓性を有している。第1個別シールド部材35としては、例えば、複数の金属素線が筒状に編み込まれた編組線や金属箔を用いることができる。本実施形態の第1個別シールド部材35は、編組線である。第1個別シールド部材35の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
第1シース36は、例えば、第1個別シールド部材35の外周面を周方向全周にわたって包囲している。第1シース36は、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により構成されている。
各電線31,32の横断面形状は、例えば、円形状に形成されている。なお、各電線31,32の横断面形状は、円形状に限らず、例えば半円状、多角形状、正方形状や扁平形状等の任意の形状に形成することができる。
各電線部材20は、2本の電線31,32を有している。このため、2つの電線部材20は、2本の電線31と2本の電線32の合計4本の電線31,32を有している。4本の電線31,32は、例えば、電線部材20の長さ方向と交差する方向に並んで設けられている。例えば、4本の電線31,32は、電線部材20の長さ方向と交差する第1方向(図中上下方向)と、電線部材20の長さ方向と交差するとともに第1方向と交差する第2方向(図中左右方向)とに沿って並んで設けられている。具体的には、2本の電線31は、第1方向に沿って並んで設けられている。2本の電線32は、第1方向に沿って並んで設けられている。電線31と電線32とは、第2方向に沿って並んで設けられている。このように、4本の電線31,32は、横断面において縦横に並んで設けられている。なお、本実施形態の第1方向は、単芯線21(図3参照)の並び方向と一致している。
図2に示すように、各第1個別シールド部材35の後端部は、例えば、第1シース36から露出する第1露出部37を有している。各電線31,32の後端部では、電線31,32の端末から所定の長さの分の第1シース36が剥がされ、第1個別シールド部材35の後端部が第1露出部37として露出されている。各第1露出部37は、例えば、第1シース36の後端部に向かって折り返されている。各第1露出部37は、例えば、第1シース36の後端部の外周を覆うように折り返されている。ここで、各第1シース36の後端部の外周には、下敷き部材38が取り付けられている。下敷き部材38は、複数の電線31の各々に個別に取り付けられるとともに、複数の電線32の各々に個別に取り付けられている。下敷き部材38は、例えば、金属製のリング部材である。下敷き部材38は、例えば、第1シース36の外周面を周方向全周にわたって包囲するリング状に形成されている。第1露出部37は、例えば、下敷き部材38の外周を覆うように折り返されている。すなわち、第1露出部37は、下敷き部材38の外周を包囲している。図5に示すように、第1露出部37は、例えば、下敷き部材38の外周面を周方向全周にわたって包囲している。下敷き部材38の設けられた部分の横断面形状は、第1芯線33の外周面に、第1絶縁被覆34と、第1個別シールド部材35と、第1シース36と、下敷き部材38と、第1露出部37とが順に積層された構造に形成されている。なお、下敷き部材38の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。
ここで、2つの電線部材20は、4つの第1露出部37を有している。4つの第1露出部37は、4本の電線31,32と同様に、横断面において縦横に並んで設けられている。4つの第1露出部37は、外周面同士が互いに接触するようにまとまって設けられている。
図2及び図4に示すように、第1露出部37よりも後方に設けられた各電線31,32の後端部では、第1芯線33の後端部が第1絶縁被覆34から露出されている。各電線31,32の後端部では、電線31,32の端末から所定の長さの分の第1絶縁被覆34が剥がされ、第1芯線33の後端部が露出されている。そして、各第1接続部51では、電線31における第1芯線33の後端部と電線32における第1芯線33の後端部とが単芯線21の前端部に接合されている。例えば、各第1接続部51では、1本の単芯線21に対して、電線31の第1芯線33と電線32の第1芯線33とが個別に径方向、つまり第1芯線33及び単芯線21の長さ方向と交差する方向に重ね合わされて接合されている。例えば、各第1接続部51では、単芯線21の1つの長辺面22(ここでは、上面)に対して2本の第1芯線33が個別に重ね合わされて接合されている。なお、第1芯線33と単芯線21との接続方法は特に限定されない。例えば、第1芯線33と単芯線21との接続方法としては、超音波溶着やレーザ溶着などを用いることができる。
図3に示すように、2つの電線部材20は、2つの第1接続部51を有している。2つの第1接続部51は、例えば、電線部材20の長さ方向において互いにずれた位置に設けられている。すなわち、2つの第1接続部51は、第1芯線33及び単芯線21の径方向において互いに重ならない位置に設けられている。換言すると、2つの第1接続部51は、単芯線21と第1芯線33との重ね合わせ方向(図中上下方向)において互いに重ならない位置に設けられている。
(電線41の構成)
図2及び図3に示す各電線41は、例えば、単芯線21よりも柔軟性に優れている。各電線41は、例えば、単芯線21よりも可撓性に優れている。各電線41は、例えば、単芯線21よりも高い屈曲性を有している。
各電線41は、複数の金属素線からなる第2芯線43と、第2芯線43の外周を囲うとともに絶縁性を有する第2絶縁被覆44とを有している。各電線41は、例えば、第2絶縁被覆44の外周を囲うとともに導電性を有する筒状の第2個別シールド部材45と、第2個別シールド部材45の外周を囲うとともに絶縁性を有する第2シース46とを有している。本実施形態の各電線41は、シールド電線である。
第2芯線43としては、例えば、撚線や編組線を用いることができる。本実施形態の第2芯線43は撚線である。第2芯線43の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
図6に示すように、第2絶縁被覆44は、例えば、第2芯線43の外周面を周方向全周にわたって被覆している。第2絶縁被覆44は、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により構成されている。
第2個別シールド部材45は、例えば、第2絶縁被覆44の外周面を周方向全周にわたって包囲している。第2個別シールド部材45は、例えば、可撓性を有している。第2個別シールド部材45としては、例えば、編組線や金属箔を用いることができる。本実施形態の第2個別シールド部材45は、編組線である。第2個別シールド部材45の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
第2シース46は、例えば、第2個別シールド部材45の外周面を周方向全周にわたって包囲している。第2シース46は、例えば、絶縁性を有する樹脂材料により構成されている。
各電線41の横断面形状は、例えば、円形状に形成されている。なお、各電線41の横断面形状は、円形状に限らず、例えば半円状、多角形状、正方形状や扁平形状等の任意の形状に形成することができる。
図3に示すように、各電線部材20は、1本の電線41を有している。このため、2つの電線部材20は、2本の電線41を有している。2本の電線41は、電線部材20の長さ方向と交差する方向に並んで設けられている。2本の電線41は、例えば、複数の単芯線21が並ぶ方向(図中上下方向)に沿って並んで設けられている。
第2個別シールド部材45の前端部は、例えば、第2シース46から露出する第2露出部47を有している。各電線41の前端部では、電線41の端末から所定の長さの分の第2シース46が剥がされ、第2個別シールド部材45の前端部が第2露出部47として露出されている。各第2露出部47は、例えば、第2シース46の前端部に向かって折り返されている。第2露出部47は、例えば、第2シース46の前端部の外周を覆うように折り返されている。ここで、第2シース46の前端部の外周には、下敷き部材48が取り付けられている。下敷き部材48は、例えば、複数の電線41の各々に個別に取り付けられている。下敷き部材48は、例えば、金属製のリング部材である。下敷き部材48は、例えば、第2シース46の外周面を周方向全周にわたって包囲するリング状に形成されている。第2露出部47は、例えば、下敷き部材48の外周を覆うように折り返されている。すなわち、第2露出部47は、下敷き部材48の外周を包囲している。図6に示すように、第2露出部47は、例えば、下敷き部材48の外周面を周方向全周にわたって包囲している。下敷き部材48の設けられた部分の横断面形状は、第2芯線43の外周面に、第2絶縁被覆44と、第2個別シールド部材45と、第2シース46と、下敷き部材48と、第2露出部47とが順に積層された構造に形成されている。なお、下敷き部材48の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。
図3に示すように、第2露出部47よりも前方に設けられた各電線41の前端部では、第2芯線43の前端部が第2絶縁被覆44から露出されている。各電線41の前端部では、電線41の端末から所定の長さの分の第2絶縁被覆44が剥がされ、第2芯線43の前端部が露出されている。各第2接続部52では、第2絶縁被覆44から露出した第2芯線43の前端部と単芯線21の後端部とが接合されている。例えば、各第2接続部52では、第2芯線43と単芯線21とが径方向、つまり第2芯線43及び単芯線21の長さ方向と交差する方向に重ね合わされて接合されている。例えば、各第2接続部52では、単芯線21の長辺面22(ここでは、上面)に対して1本の第2芯線43が重ね合わされて接合されている。図2に示すように、本実施形態の各電線部材20では、各単芯線21の1つの長辺面22の前端部に電線31,32の第1芯線33が接合されるとともに、上記1つの長辺面22の後端部に電線41の第2芯線43が接合されている。すなわち、各単芯線21が有する一対の長辺面22のうちの一方の長辺面22に対して、電線31,32の第1芯線33が接合されるとともに、電線41の第2芯線43が接合されている。なお、第2芯線43と単芯線21との接続方法は特に限定されない。例えば、第2芯線43と単芯線21との接続方法としては、超音波溶着やレーザ溶着などを用いることができる。
図3に示すように、2つの電線部材20は、2つの第2接続部52を有している。2つの第2接続部52は、例えば、電線部材20の長さ方向において互いにずれた位置に設けられている。すなわち、2つの第2接続部52は、電線41及び単芯線21の径方向において互いに重ならない位置に設けられている。換言すると、2つの第2接続部52は、単芯線21と第2芯線43との重ね合わせ方向(図中上下方向)において互いに重ならない位置に設けられている。
ここで、複数の単芯線21は、例えば、長さ方向の寸法が互いに異なっている。例えば、図中上側に配置された単芯線21は、図中下側に配置された単芯線21よりも短く形成されている。このため、図中下側に配置された単芯線21の後端部の上方には図中上側の単芯線21が配置されておらず、図中下側に配置された単芯線21の前端部の上方には図中上側の単芯線21が配置されていない。したがって、図中下側に配置された電線部材20の第1接続部51を、電線部材20の長さ方向において、図中上側に配置された単芯線21の一部と重なるように設けることができる。
(被覆部材60の構成)
被覆部材60は、例えば、複数の電線部材20の各々に設けられている。各被覆部材60は、第1接続部51の外周を覆うように形成されている。各被覆部材60は、例えば、長尺の筒状に形成されている。図2に示すように、各被覆部材60は、例えば、第1絶縁被覆34から露出された電線31,32の第1芯線33を覆うように形成されている。各被覆部材60は、例えば、少なくとも電線31,32における第1絶縁被覆34の後端部から第1接続部51までを覆うように形成されている。各被覆部材60は、例えば、単芯線21の外周を単芯線21の長さ方向の全長にわたって覆うように形成されている。各被覆部材60は、例えば、第2接続部52の外周を覆うように形成されている。各被覆部材60は、例えば、第2絶縁被覆44から露出された第2芯線43を覆うように形成されている。各被覆部材60は、例えば、電線31,32における第1絶縁被覆34の後端部から第2絶縁被覆44の前端部までを被覆するように形成されている。例えば、各被覆部材60の前端部は電線31,32における第1絶縁被覆34の後端部の外周面を被覆しており、各被覆部材60の後端部は第2絶縁被覆44の前端部の外周面を被覆している。各被覆部材60は、単芯線21の外周と電線31,32の外周と電線41の外周とを、周方向全周にわたって包囲している。各被覆部材60は、例えば、電線31,32における第1個別シールド部材35を露出するとともに、第2個別シールド部材45を露出するように形成されている。換言すると、各被覆部材60は、例えば、電線31,32における第1個別シールド部材35の外周を被覆しないように形成されている。被覆部材60は、例えば、第2個別シールド部材45の外周を被覆しないように形成されている。各被覆部材60は、例えば、第1露出部37及び第1シース36から露出する第1絶縁被覆34の後端部の外周面を被覆するとともに、第2露出部47及び第2シース46から露出する第2絶縁被覆44の前端部の外周面を被覆している。各被覆部材60の内周面は、例えば、第1絶縁被覆34の外周面に密着するように形成されている。各被覆部材60の内周面は、例えば、第2絶縁被覆44の外周面に密着するように形成されている。各被覆部材60の内周面は、例えば、単芯線21の外周面に密着するように形成されている。なお、各被覆部材60は、例えば、第1接続部51と、第2接続部52と、単芯線21と、第1絶縁被覆34から露出した第1芯線33と、第2絶縁被覆44から露出した第2芯線43とにおける電気的絶縁性を維持する機能を有している。また、各被覆部材60は、例えば、第1接続部51と、第2接続部52と、単芯線21と、第1絶縁被覆34から露出した第1芯線33と、第2絶縁被覆44から露出した第2芯線43とを防水する機能を有している。
被覆部材60としては、例えば、収縮チューブ、ゴムチューブ、樹脂モールド、ホットメルト接着剤やテープ部材を用いることができる。本実施形態の被覆部材60は、熱収縮チューブである。被覆部材60の材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。
(筒状部材71の構成)
筒状部材71は、例えば、長尺の筒状に形成されている。筒状部材71の内部空間には、複数の電線部材20が収容されている。筒状部材71は、複数の電線部材20の外周を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。筒状部材71は、例えば、電線部材20の長さ方向の一部、ここでは中間部分の外周のみを包囲するように形成されている。筒状部材71は、例えば、各電線部材20の長さ方向において単芯線21の外周を包囲している。筒状部材71は、例えば、各単芯線21の外周を単芯線21の長さ方向の全長にわたって包囲している。筒状部材71は、例えば、各電線部材20の長さ方向において第1接続部51の外周及び第2接続部52の外周を包囲している。筒状部材71は、例えば、各電線部材20の長さ方向において、電線31,32における第1絶縁被覆34の後端部の外周を包囲するとともに、電線41の第2絶縁被覆44の前端部の外周を包囲している。筒状部材71は、例えば、各電線部材20の長さ方向において、電線31,32における第1個別シールド部材35を露出するとともに、第2個別シールド部材45を露出するように形成されている。換言すると、電線31,32における第1個別シールド部材35は、筒状部材71の外側に配置されている。第2個別シールド部材45は、筒状部材71の外側に配置されている。
本実施形態の筒状部材71は、導電性を有するシールドパイプである。筒状部材71としては、例えば、金属製の金属パイプを用いることができる。筒状部材71の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。シールドパイプである筒状部材71は、例えば、電線部材20からの電磁波の放射を抑制する電磁シールド機能を有している。
筒状部材71の横断面形状は、任意の形状にすることができる。筒状部材71の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、正方形状や扁平形状に形成されている。筒状部材71の横断面形状は、例えば、単芯線21の横断面形状に対応した形状に設定することができる。図4に示すように、本実施形態の筒状部材71の横断面形状は、四角形状に形成されている。すなわち、本実施形態の筒状部材71は、内周及び外周の断面形状が四角形である角筒状に形成されている。
筒状部材71は、例えば、押出成形によって形成することができる。このような筒状部材71は、例えば、筒状部材71の長さ方向(軸方向)の全長にわたって横断面形状が一定の形状に形成されている。
(第1個別シールド部材35、第2個別シールド部材45及び筒状部材71の接地構造)
図2に示すように、ワイヤハーネス10は、例えば、導電性を有する筒状の第1シールド部材91と、導電性を有する筒状の第2シールド部材92とを有している。ワイヤハーネス10は、例えば、第1シールド部材91の前端部を第1個別シールド部材35に連結する連結部材93と、第1シールド部材91の後端部を筒状部材71の前端部に連結する連結部材94とを有している。ワイヤハーネス10は、例えば、第2シールド部材92の後端部を第2個別シールド部材45に連結する連結部材95と、第2シールド部材92の前端部を筒状部材71の後端部に連結する連結部材96とを有している。第1シールド部材91及び第2シールド部材92の各々は、例えば、可撓性を有している。第1シールド部材91及び第2シールド部材92としては、例えば、編組線や金属箔を用いることができる。本実施形態の第1シールド部材91及び第2シールド部材92はそれぞれ、編組線である。第1シールド部材91及び第2シールド部材92の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。連結部材93,94,95,96としては、例えば、カシメリング、結束バンドやテープ部材を用いることができる。本実施形態の連結部材93,94,95,96は、カシメリングである。カシメリングの材料としては、例えば、鉄系、アルミニウム系や銅系の金属材料を用いることができる。
第1シールド部材91は、例えば、長尺の筒状に形成されている。第1シールド部材91は、例えば、複数の電線部材20のうち第1個別シールド部材35及び筒状部材71から露出する部分の外周を包囲するように形成されている。第1シールド部材91は、例えば、電線部材20の長さ方向において、電線31,32における第1露出部37と筒状部材71の前端部との間に架け渡されるように形成されている。第1シールド部材91は、例えば、第1露出部37と筒状部材71との間に設けられる複数の電線31,32の外周を一括して包囲するように形成されている。第1シールド部材91の軸方向(長さ方向)の一端部である前端部は、例えば、電線31,32における第1露出部37の外周を覆うように形成されている。図5に示すように、第1シールド部材91の前端部は、例えば、複数(本実施形態では、4つ)の第1露出部37の外周を一括して包囲するように形成されている。第1シールド部材91の前端部は、例えば、電線部材20の径方向において、下敷き部材38と重なるように設けられている。第1シールド部材91は、例えば、複数の電線部材20の外周を周方向全周にわたって包囲している。図3に示すように、第1シールド部材91の軸方向の他端部である後端部は、例えば、筒状部材71の前端部の外周を包囲するように形成されている。図7に示すように、第1シールド部材91は、例えば、筒状部材71の外周を周方向全周にわたって包囲している。
図5に示すように、連結部材93は、例えば、第1シールド部材91の前端部が第1露出部37に接触された状態で、第1シールド部材91の前端部を電線31,32の外周面に固定している。連結部材93は、例えば、下敷き部材38の外周面に取り付けられている。連結部材93は、例えば、複数の下敷き部材38の外周面に沿ったリング状に形成されている。連結部材93は、例えば、下敷き部材38の外周面との間に第1シールド部材91の前端部と第1露出部37とを挟む態様で下敷き部材38の外側に嵌合されている。そして、連結部材93が電線部材20の径方向内側に締め付けられることで、第1シールド部材91の前端部が複数の第1露出部37の外周面に直接接触した状態で電線31,32の外周に固定されている。例えば、第1シールド部材91の前端部は、4つの第1露出部37の全てと部分的に直接接触している。換言すると、4つの第1露出部37の全てがそれぞれ第1シールド部材91に直接接触している。これにより、第1シールド部材91が複数の第1露出部37に電気的及び機械的に接続されている。なお、第1露出部37と第1シールド部材91との接続部分では、複数の第1露出部37が互いに接触するように束ねられている。例えば、各第1露出部37の外周面は、隣接する第1露出部37の外周面と部分的に直接接触している。
図7に示すように、連結部材94は、例えば、第1シールド部材91の後端部が筒状部材71の外周面に接触された状態で、第1シールド部材91の後端部を筒状部材71の外周面に固定している。連結部材94は、筒状部材71の外周面に取り付けられている。連結部材94は、例えば、筒状部材71の外周面に沿ったリング状に形成されている。本実施形態の連結部材94は、四角筒状に形成されている。連結部材94は、例えば、筒状部材71の外周面との間に第1シールド部材91の後端部を挟む態様で筒状部材71の外側に嵌合されている。そして、連結部材94が筒状部材71の径方向内側に締め付けられることで、第1シールド部材91の後端部が筒状部材71の外周面に直接接触した状態で筒状部材71の外周面に固定されている。これにより、第1シールド部材91が筒状部材71に電気的及び機械的に接続されている。
このように、図2に示すワイヤハーネス10では、電線31,32における第1露出部37(つまり、第1個別シールド部材35)と筒状部材71とが第1シールド部材91を介して電気的に接続されている。また、図示は省略するが、各第1個別シールド部材35の前端部は、例えば、コネクタC2,C3(図1参照)を通じて車体パネル等にアース接続(アース接地)されている。これにより、第1個別シールド部材35と第1シールド部材91と筒状部材71とがアース接続される。
第2シールド部材92は、例えば、長尺の筒状に形成されている。第2シールド部材92は、例えば、複数の電線部材20のうち第2個別シールド部材45及び筒状部材71から露出する部分の外周を包囲するように形成されている。第2シールド部材92は、例えば、電線部材20の長さ方向において、第2露出部47と筒状部材71の後端部との間に架け渡されるように形成されている。第2シールド部材92は、例えば、第2露出部47と筒状部材71との間に設けられる複数の電線41の外周を一括して包囲するように形成されている。第2シールド部材92の軸方向(長さ方向)の一端部である後端部は、例えば、電線41の第2露出部47の外周を覆うように形成されている。図6に示すように、第2シールド部材92の後端部は、例えば、複数の第2露出部47の外周を一括して包囲するように形成されている。第2シールド部材92の後端部は、例えば、電線部材20の径方向において、下敷き部材48と重なるように設けられている。第2シールド部材92は、例えば、複数の電線部材20の外周を周方向全周にわたって包囲している。図3に示すように、第2シールド部材92の軸方向の他端部である前端部は、例えば、筒状部材71の後端部の外周を包囲するように形成されている。第2シールド部材92は、例えば、筒状部材71の外周を周方向全周にわたって包囲している。
図6に示すように、連結部材95は、例えば、第2シールド部材92の後端部が第2露出部47に接触された状態で、第2シールド部材92の後端部を第2露出部47の外周面に固定している。連結部材95は、例えば、下敷き部材48の外周面に取り付けられている。連結部材95は、例えば、複数の下敷き部材48の外周面に沿ったリング状に形成されている。連結部材95は、例えば、下敷き部材48の外周面との間に第2シールド部材92の後端部と第2露出部47とを挟む態様で下敷き部材48の外側に嵌合されている。そして、連結部材95が電線部材20の径方向内側に締め付けられることで、第2シールド部材92の後端部が複数の第2露出部47の外周面に直接接触した状態で電線41の外周に固定されている。例えば、第2シールド部材92の後端部は、2つの第2露出部47の全てと部分的に直接接触している。換言すると、2つの第2露出部47の全てがそれぞれ第2シールド部材92に直接接触している。これにより、第2シールド部材92が複数の第2露出部47に電気的及び機械的に接続されている。なお、第2露出部47と第2シールド部材92との接続部分では、複数の第2露出部47が互いに接触するように束ねられている。例えば、各第2露出部47の外周面は、他方の第2露出部47の外周面と部分的に直接接触している。
連結部材96は、例えば、第2シールド部材92の前端部が筒状部材71の外周面に接触された状態で、第2シールド部材92の前端部を筒状部材71の外周面に固定している。連結部材96は、筒状部材71の外周面に取り付けられている。連結部材96は、筒状部材71の外周面に沿ったリング状に形成されている。本実施形態の連結部材96は、四角筒状に形成されている。連結部材96は、例えば、筒状部材71の外周面との間に第2シールド部材92の前端部を挟む態様で筒状部材71の外側に嵌合されている。そして、連結部材96が筒状部材71の径方向内側に締め付けられることで、第2シールド部材92の前端部が筒状部材71の外周面に直接接触した状態で筒状部材71の外周面に固定されている。これにより、第2シールド部材92が筒状部材71に電気的及び機械的に接続されている。
このように、図3に示すワイヤハーネス10では、第2露出部47(つまり、第2個別シールド部材45)と筒状部材71とが第2シールド部材92を介して電気的に接続されている。また、図示は省略するが、各第2個別シールド部材45の後端部は、例えば、コネクタC1(図1参照)を通じて車体パネル等にアース接続(アース接地)されている。これにより、第2個別シールド部材45と第2シールド部材92と筒状部材71とがアース接続される。
(ワイヤハーネス10の防水構造)
図2に示すように、ワイヤハーネス10は、例えば、防水部材81の前端部を電線部材20に固定する固定部材83と、防水部材81の後端部を筒状部材71に固定する固定部材84とを有している。ワイヤハーネス10は、例えば、防水部材82の後端部を電線部材20に固定する固定部材85と、防水部材82の前端部を筒状部材71に固定する固定部材86とを有している。防水部材81及び防水部材82としては、例えば、収縮チューブやゴムチューブを用いることができる。収縮チューブの材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。固定部材83,84,85,86としては、例えば、カシメリング、結束バンドやテープ部材を用いることができる。本実施形態の固定部材83,84,85,86はそれぞれ、結束バンドである。
防水部材81は、例えば、長尺の筒状に形成されている。防水部材81は、例えば、複数の電線31,32の外周を一括して包囲するように形成されている。防水部材81は、例えば、筒状部材71の前端部から前方に突出する電線31,32の外周を覆うように形成されている。防水部材81は、例えば、第1露出部37の外周を覆うように形成されている。防水部材81は、例えば、第1シールド部材91及び連結部材93,94の外周を覆うように形成されている。防水部材81は、例えば、第1露出部37よりも前方に配置された電線31,32と、連結部材94よりも後方に配置された筒状部材71の外周との間に架け渡されるように形成されている。例えば、防水部材81の前端部は第1露出部37よりも前方に配置された電線31,32を被覆しており、防水部材81の後端部は連結部材94よりも後方に配置された筒状部材71の外周を被覆している。防水部材81は、電線部材20の外周及び筒状部材71の外周を周方向全周にわたって包囲している。
防水部材81の前端部は、例えば、第1露出部37よりも前方に配置された電線31,32の外周面に周方向全周にわたって、接着剤87によって接着されている。接着剤87としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等のホットメルト接着剤を用いることができる。
接着剤87は、例えば、第1露出部37よりも前方に配置された電線31,32の外周面と防水部材81の内周面との間を密閉している。接着剤87は、例えば、電線31,32の外周面と防水部材81の内周面との隙間を埋めるように形成されている。接着剤87は、電線31同士の隙間と、電線32同士の隙間と、電線31と電線32との隙間とを埋めるように形成されている。接着剤87は、例えば、防水部材81の内周面に周方向全周にわたって隙間無く密着しており、各電線31,32の外周面に周方向全周にわたって隙間無く密着している。これにより、防水部材81の前端部から防水部材81の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。
防水部材81の前端部における外周面には、固定部材83が設けられている。防水部材81の前端部は、固定部材83によって外周側から締め付けられて電線31,32に固定されている。防水部材81の前端部は、例えば、固定部材83によって径方向内側に締め付けられることにより、接着剤87を介して電線31,32の外周面に固定されている。
防水部材81の後端部における外周面には、固定部材84が設けられている。防水部材81の後端部は、固定部材84によって外周側から締め付けられて筒状部材71に固定されている。例えば、防水部材81の後端部は、筒状部材71の外周面に液密状に密着するまで、固定部材84によって外周側から締め付けられている。これにより、防水部材81と筒状部材71との間から防水部材81の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。
防水部材82は、例えば、長尺の筒状に形成されている。防水部材82は、例えば、複数の電線41の外周を一括して包囲するように形成されている。防水部材82は、例えば、筒状部材71の後端部から後方に突出する電線41の外周を覆うように形成されている。防水部材82は、例えば、第2露出部47の外周を覆うように形成されている。防水部材82は、例えば、第2シールド部材92及び連結部材95,96の外周を覆うように形成されている。防水部材82は、例えば、第2露出部47よりも後方に配置された電線41と、連結部材96よりも前方に配置された筒状部材71の外周との間に架け渡されるように形成されている。例えば、防水部材82の後端部は第2露出部47よりも後方に配置された電線41を被覆しており、防水部材82の前端部は連結部材96よりも前方に配置された筒状部材71の外周を被覆している。防水部材82は、電線部材20の外周及び筒状部材71の外周を周方向全周にわたって包囲している。
防水部材82の後端部は、例えば、第2露出部47よりも後方に配置された電線41の外周面に周方向全周にわたって、接着剤88によって接着されている。接着剤88としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等のホットメルト接着剤を用いることができる。
接着剤88は、例えば、第2露出部47よりも後方に配置された電線41の外周面と防水部材82の内周面との間を密閉している。接着剤88は、例えば、電線41の外周面と防水部材82の内周面との隙間を埋めるように形成されている。接着剤88は、電線41同士の隙間を埋めるように形成されている。接着剤88は、例えば、防水部材82の内周面に周方向全周にわたって隙間無く密着しており、各電線41の外周面に周方向全周にわたって隙間無く密着している。これにより、防水部材82の後端部から防水部材82の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。
防水部材82の後端部における外周面には、固定部材85が設けられている。防水部材82の後端部は、固定部材85によって外周側から締め付けられて電線41に固定されている。防水部材82の後端部は、例えば、固定部材85によって径方向内側に締め付けられることにより、接着剤88を介して電線41の外周面に固定されている。
防水部材82の前端部における外周面には、固定部材86が設けられている。防水部材82の前端部は、固定部材86によって外周側から締め付けられて筒状部材71に固定されている。例えば、防水部材82の前端部は、筒状部材71の外周面に液密状に密着するまで、固定部材86によって外周側から締め付けられている。これにより、防水部材82と筒状部材71との間から防水部材82の内部に水等の液体が浸入することを抑制できる。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
(1)電線部材20の長さ方向の中間部に設けられる単芯線21が電線41よりも曲げ剛性が高く形成される。これにより、電線部材20を構成する単芯線21自体が高い剛性を有するため、その単芯線21自身によって容易に形状を維持することができる。すなわち、剛性を高めるための構造を単芯線21とは別に設けることなく、単芯線21の形状を維持することができる。換言すると、単芯線21によって構成される部分のワイヤハーネス10の経路を、単芯線21のみによって維持することができる。このため、単芯線21に対して剛性を高めるための構造を別途設けることなく、電線部材20を含むワイヤハーネス10を車両Vに組み付けることができる。したがって、剛性を高めるための構造を別途設ける必要がある場合に比べて、車両Vに対するワイヤハーネス10の組み付け性を向上できる。
(2)電線31,32及び電線41の各々が単芯線21よりも柔軟性に優れている。このため、例えば電線31,32及び電線41をワイヤハーネス10の長さ方向の端部に設けることにより、電気機器等の接続対象との接続作業を容易に行うことができる。換言すると、接続対象との接続作業性を向上させることができる。
(3)第1絶縁被覆34の長さ方向の端部から第2絶縁被覆44の長さ方向の端部までが被覆部材60により被覆されるとともに、単芯線21の外周が長さ方向の全長にわたって被覆部材60により被覆される。これにより、第1絶縁被覆34から露出された第1芯線33と、第2絶縁被覆44から露出された第2芯線43と、単芯線21とを被覆部材60によって被覆することができる。このため、電線31,32、第1接続部51、単芯線21、第2接続部52及び電線41における絶縁信頼性を向上させることができる。
(4)電線31,32の第1個別シールド部材35を露出するように、且つ電線41の第2個別シールド部材45を露出するように被覆部材60が形成される。すなわち、被覆部材60は、第1個別シールド部材35及び第2個別シールド部材45を被覆しないように形成される。このため、例えば第1個別シールド部材35及び第2個別シールド部材45が編組線等の網目を有する部材で構成される場合であっても、被覆部材60の内周面と第1絶縁被覆34及び第2絶縁被覆44の外周面との間に隙間が形成されることを抑制できる。この結果、被覆部材60による防水性を向上させることができる。
(5)単芯線21の2つの長辺面22のうち一方の長辺面22に対して、複数の電線31,32と電線41とが接合される。このため、単芯線21と電線31,32とが重なる方向と、単芯線21と電線41とが重なる方向とを一致させることができ、単芯線21と電線31,32,41とが重なる方向を一方向のみに設定することができる。これにより、単芯線21と電線31,32,41とが重なる方向が二方向に設定される場合に比べて、単芯線21と電線31,32,41とが重なる方向において電線部材20が大型化することを抑制できる。例えば、電線31,32と電線41とが互いに異なる長辺面22に接合される場合に比べて、単芯線21と電線31,32,41とが重なる方向において電線部材20が大型化することを抑制できる。
(6)複数の電線部材20が有する複数の単芯線21が、長辺面22同士が向かい合うように設けられる。このため、複数の単芯線21が並ぶ方向においてワイヤハーネス10が大型化することを抑制できる。例えば、短辺面23同士が向かい合うように複数の単芯線21が並んで設けられる場合に比べて、複数の単芯線21が並ぶ方向におけるワイヤハーネス10の大型化を抑制できる。
(7)複数の電線部材20が有する複数の第1接続部51が電線部材20の長さ方向において互いにずれた位置に設けられるとともに、複数の電線部材20が有する複数の第2接続部52が電線部材20の長さ方向において互いにずれた位置に設けられる。これにより、単芯線21と電線31,32とが重なることにより大型化する部分である複数の第1接続部51が互いに重ならないように設けられる。このため、複数の単芯線21が並ぶ方向においてワイヤハーネス10が大型化することを抑制できる。また、単芯線21と電線41とが重なることにより大型化する部分である複数の第2接続部52が互いに重ならないように設けられる。このため、複数の単芯線21が並ぶ方向においてワイヤハーネス10が大型化することを抑制できる。
(8)単芯線21の外周と第1接続部51の外周と第2接続部52の外周とが導電性を有する筒状部材71によって包囲される。この筒状部材71によって、単芯線21と第1接続部51と第2接続部52とからの電磁波の放射を抑制することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、複数の第1接続部51を、電線部材20の長さ方向において互いにずれた位置に配置するようにしたが、これに限定されない。
例えば図8に示すように、複数の第1接続部51を、電線部材20の長さ方向に揃って横並びに配置するようにしてもよい。例えば、複数の第1接続部51を、電線部材20の長さ方向において互いに同じ位置に配置するようにしてもよい。すなわち、複数の第1接続部51を、単芯線21及び電線31の径方向において互いに重なる位置に設けるようにしてもよい。換言すると、複数の第1接続部51を、単芯線21と電線31,32との重ね合わせ方向(図中上下方向)において互いに重なるように設けてもよい。同様に、複数の第2接続部52を、電線部材20の長さ方向において互いに同じ位置に配置するようにしてもよい。
・上記実施形態では、複数の単芯線21の長さを互いに異なる長さに設定したが、これに限定されない。例えば、複数の単芯線21の長さを同一の長さに設定してもよい。
・上記実施形態では、1本の単芯線21の1つの長辺面22に対して、電線31,32における第1芯線33を接合し、電線41の第2芯線43を接合するようにした。しかし、これに限定されない。例えば、1本の単芯線21の一方の長辺面22に対して第1芯線33を接合し、他方の長辺面22に対して第2芯線43を接合するようにしてもよい。また、1本の単芯線21の一方の長辺面22に対して電線31の第1芯線33を接合し、他方の長辺面22に対して電線32の第1芯線33を接合するようにしてもよい。
・上記実施形態では、単芯線21の長辺面22に対して第1芯線33及び第2芯線43を接合するようにしたが、これに限定されない。例えば、単芯線21の短辺面23に対して第1芯線33及び第2芯線43を接合するようにしてもよい。
・上記実施形態において、複数の単芯線21の並び方向は特に限定されない。例えば、複数の単芯線21を、短辺面23同士が向かい合うように並べてもよい。
・上記実施形態において、各単芯線21の外周を被覆する絶縁被覆を設けるようにしてもよい。この場合の被覆部材60は、例えば、単芯線21の外周を被覆する絶縁被覆の外周を被覆するように形成される。また、この場合の被覆部材60は、例えば、単芯線21の外周を長さ方向の全長にわたって被覆する必要はない。
・上記実施形態における固定部材83,85を省略してもよい。
・上記実施形態において、防水部材81を省略してもよい。この場合には、固定部材83,84及び接着剤87を省略することができる。
・上記実施形態において、防水部材82を省略してもよい。この場合には、固定部材85,86及び接着剤88を省略することができる。
・上記実施形態では、第1露出部37を、第1シース36の後端部に向かって折り返すようにしたが、折り返さない構造に変更してもよい。
・上記実施形態では、第2露出部47を、第2シース46の前端部に向かって折り返すようにしたが、折り返さない構造に変更してもよい。
・上記実施形態における下敷き部材38,48を省略してもよい。
・上記実施形態における第1シールド部材91を省略してもよい。この場合には、連結部材93,94を省略することができる。
・上記実施形態における第2シールド部材92を省略してもよい。この場合には、連結部材95,96を省略することができる。
・上記実施形態において、第1接続部51を筒状部材71の外側に配置してもよい。
・上記実施形態において、第2接続部52を筒状部材71の外側に配置してもよい。
・上記実施形態では、1本の単芯線21の前端部に対して電線31及び電線32の2本の電線を接続するようにしたが、これに限定されない。例えば、1本の単芯線21の前端部に対して3本以上の電線を接続するようにしてもよい。
・上記実施形態では、筒状部材71を金属パイプに具体化したが、これに限定されない。例えば、筒状部材71を、金属パイプ以外の筒状のシールド部材に変更してもよい。例えば、筒状部材71は、編組線等のシールド部材を筒状に加工した部材であってもよい。例えば、筒状部材71を、コルゲートチューブと、そのコルゲートチューブの外周を包囲する編組線等のシールド部材とによって構成してもよい。
・上記実施形態の筒状部材71を、筒状のシールド部材以外の外装部材に具体化してもよい。例えば、筒状部材71を、樹脂製のパイプ、樹脂製のプロテクタやコルゲートチューブなどに具体化してもよい。
・上記実施形態の筒状部材71を省略してもよい。
・上記実施形態では、電線31,32をシールド電線に具体化したが、これに限定されない。例えば、電線31,32を、自身に電磁シールド構造を有さないノンシールド電線に具体化してもよい。
・上記実施形態の電線31,32における第1芯線33を、単芯線に変更してもよい。
・上記実施形態では、電線41をシールド電線に具体化したが、これに限定されない。例えば、電線41をノンシールド電線に具体化してもよい。
・上記実施形態のワイヤハーネス10を構成する電線部材20の数は特に限定されない。例えば、電線部材20の数を、1つとしてもよいし、3つ以上としてもよい。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 ワイヤハーネス
20 電線部材
21 単芯線
22 長辺面
23 短辺面
31,32 電線(第1電線)
33 第1芯線
34 第1絶縁被覆
35 第1個別シールド部材
36 第1シース
37 第1露出部
38 下敷き部材
41 電線(第2電線)
43 第2芯線
44 第2絶縁被覆
45 第2個別シールド部材
46 第2シース
47 第2露出部
48 下敷き部材
51 第1接続部
52 第2接続部
60 被覆部材
70 外装部材
71 筒状部材
81,82 防水部材
83,84,85,86 固定部材
87,88 接着剤
91 第1シールド部材
92 第2シールド部材
93,94,95,96 連結部材
C1,C2,C3 コネクタ
M1 バッテリ
M2,M3 車載機器
M3 車載機器
V 車両

Claims (11)

  1. 車両に配索されるワイヤハーネスであって、
    1以上の電線部材を備え、
    前記電線部材は、単一の導体からなる1本の単芯線と、前記単芯線の長さ方向の第1端部に電気的に接続された複数の第1電線と、前記単芯線の長さ方向の第2端部に電気的に接続された1本の第2電線と、前記単芯線と前記複数の第1電線とが接続された第1接続部と、前記単芯線と前記第2電線とが接続された第2接続部と、を有し、
    前記単芯線は、前記第2電線よりも曲げ剛性が高く形成されているワイヤハーネス。
  2. 前記複数の第1電線の各々は、複数の金属素線からなる第1芯線と、前記第1芯線の外周を囲うとともに絶縁性を有する第1絶縁被覆とを有し、
    前記第2電線は、複数の金属素線からなる第2芯線と、前記第2芯線の外周を囲うとともに絶縁性を有する第2絶縁被覆とを有し、
    前記第1接続部では、前記第1絶縁被覆の長さ方向の端部から露出する前記第1芯線の端部が前記単芯線の前記第1端部に接合されており、
    前記第2接続部では、前記第2絶縁被覆の長さ方向の端部から露出する前記第2芯線の端部が前記単芯線の前記第2端部に接合されており、
    前記第1電線及び前記第2電線の各々は、前記単芯線よりも柔軟性に優れている請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 少なくとも前記第1接続部から前記第1絶縁被覆の端部までを被覆するとともに絶縁性を有する筒状の被覆部材を有する請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記被覆部材は、前記第1絶縁被覆の長さ方向の端部から前記第2絶縁被覆の長さ方向の端部までを被覆しており、
    前記被覆部材は、前記単芯線の外周を長さ方向の全長にわたって被覆している請求項3に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記複数の第1電線の各々は、前記第1絶縁被覆の外周を囲うとともに導電性を有する第1個別シールド部材と、前記第1個別シールド部材の外周を囲うとともに絶縁性を有する第1シースとを有し、
    前記第2電線は、前記第2絶縁被覆の外周を囲うとともに導電性を有する第2個別シールド部材と、前記第2個別シールド部材の外周を囲うとともに絶縁性を有する第2シースとを有し、
    前記被覆部材は、前記第1個別シールド部材を露出するように形成されるとともに、前記第2個別シールド部材を露出するように形成されている請求項4に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記第1個別シールド部材の端部は、前記第1シースの端部から露出されるとともに、前記第1シースの端部の外周を包囲するように折り返された第1露出部を有し、
    前記第2個別シールド部材の端部は、前記第2シースの端部から露出されるとともに、前記第2シースの端部の外周を包囲するように折り返された第2露出部を有し、
    前記被覆部材は、前記第1露出部及び前記第1シースから露出される前記第1絶縁被覆の端部の外周面を被覆するとともに、前記第2露出部及び前記第2シースから露出される前記第2絶縁被覆の端部の外周面を被覆している請求項5に記載のワイヤハーネス。
  7. 前記単芯線は、前記単芯線の長さ方向に直交する断面形状が長方形に形成されており、前記長方形の長辺を含む一対の長辺面と前記長方形の短辺を含む一対の短辺面とを有する平板状に形成されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  8. 前記複数の第1電線は、前記一対の長辺面のうちの一方の長辺面に接合されており、
    前記第2電線は、前記一方の長辺面に接合されている請求項7に記載のワイヤハーネス。
  9. 複数の前記電線部材を有し、
    前記複数の電線部材の各々は、前記単芯線と、前記複数の第1電線と、前記第2電線と、前記第1接続部と、前記第2接続部とを有し、
    前記複数の電線部材が有する複数の前記単芯線の各々は、前記単芯線の長さ方向に直交する断面形状が長方形に形成されており、前記長方形の長辺を含む一対の長辺面と前記長方形の短辺を含む一対の短辺面とを有する平板状に形成されており、
    前記複数の単芯線は、前記長辺面同士が向かい合うように並んで設けられている請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  10. 前記複数の電線部材が有する複数の前記第1接続部は、前記電線部材の長さ方向において互いにずれた位置に設けられており、
    前記複数の電線部材が有する複数の前記第2接続部は、前記電線部材の長さ方向において互いにずれた位置に設けられている請求項9に記載のワイヤハーネス。
  11. 前記単芯線の外周を包囲するとともに導電性を有する筒状部材を有し、
    前記筒状部材は、前記第1接続部の外周及び前記第2接続部の外周を包囲する請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
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