JP2023145887A - フォークリフト - Google Patents

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Abstract

【課題】フルフリー3段マストにおけるリフトチェーンの伸びによるストッパ機構の損傷防止を可能とするフォークリフトの提供にある。【解決手段】アウタマスト19と、アウタマスト19に対して昇降可能なミドルマスト20と、ミドルマスト20に対して昇降可能なインナマスト21と、インナマスト21に対して昇降可能なリフトブラケット23と、ミドルマスト20をアウタマスト19に対して昇降するリヤリフトシリンダ36と、アウタマスト19とインナマスト21とに連結され、リヤリフトシリンダ36の伸縮によりインナマスト21を昇降させるリフトチェーン32と、ミドルマスト20に対するインナマスト21を係止するストッパ機構50と、を有するフォークリフト10において、ストッパ機構50は、ストッパ部およびストッパ部が係止される被ストッパ部を備え、ストッパ部と被ストッパ部との係止状態を検出するストッパ検出器を有した。【選択図】 図4

Description

この発明は、フォークリフトに関する。
フォークリフトには、フルフリー3段マストの荷役装置を備えるものが知られている。このフルフリー3段マストは、アウタマストと、ミドルマストと、インナマストと、ミドルマストを昇降するリヤリフトシリンダと、リフトブラケットを昇降するフロントリフトシリンダと、を有している。また、フルフリー3段マストは、アウタマストとインナマストに連結されるリヤリフトチェーンと、インナマストとリフトブラケットとに連結されるフロントリフトチェーンと、を有する。インナマストに備えられたストッパ部とミドルマストに備えられ、ストッパ部が係止される被ストッパ部とを有するストッパ機構が備えられている場合がある。ストッパ機構は、リヤリフトチェーンが経年使用により伸びてもインナマストがミドルマストから抜け落ちないようにするために設けられている。
ところで、リフトチェーンの緩みによるフォークの自由落下を防止し、衝撃による機器の損傷を防止する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に開示されたフォークリフトには、フォークリフトの車体前方に荷支持具が上下動するマスト装置が立設されている。マスト装置は一対の固定マストと昇降マストにより構成され、固定マストに固定したチェーン装着用ブラケットには穴が形成され、穴にリフトチェーンの一端を連結するアンカーボルトが貫通挿入されている。チェーン装着用ブラケットの下面から下方に突出するアンカーボルトの下端に挿入固定する下部板材とアンカーボルトのブラケットの近傍に挿入する上部板材との間において、アンカーボルトの外周にコイルバネが挿入されている。ブラケットと荷役支持具とにリフトチェーンの両端を固定している。
特開平10-265191号公報
従来のフルフリー3段マストを備えるフォークリフトでは、リフトチェーンが伸びてもストッパ部と被ストッパ部とが係止され、インナマストはミドルマストから抜け落ちない。しかしながら、ストッパ部と被ストッパ部とが係止される状態になってもフォークリフトを継続して稼働させると、ストッパ部が疲労破壊されるおそれがある。一方、特許文献1に開示された技術は、コイルばねを用いてリフトチェーンの緩みによる衝撃を単に緩和する技術に過ぎない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、フルフリー3段マストにおけるリフトチェーンの伸びによるストッパ機構の損傷防止を可能とするフォークリフトの提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、一対のアウタマストと、前記一対のアウタマストに対して昇降可能な一対のミドルマストと、前記一対のミドルマストに対して昇降可能な一対のインナマストと、前記一対のインナマストに対して昇降可能なリフトブラケットと、前記一対のミドルマストを前記一対のアウタマストに対して昇降するリヤリフトシリンダと、前記一対のミドルマストを介して前記一対のアウタマストと前記一対のインナマストとに連結され、前記リヤリフトシリンダの伸縮により前記一対のインナマストを昇降させるリフトチェーンと、前記一対のミドルマストに対する前記一対のインナマストを係止するストッパ機構と、を有するフォークリフトにおいて、前記ストッパ機構は、ストッパ部および前記ストッパ部が係止される被ストッパ部を備え、前記ストッパ部と前記被ストッパ部との係止状態を検出するストッパ検出器を有することを特徴とする。
本発明では、リフトチェーンの伸びにより、ストッパ部が被ストッパ部に係止されたり、係止されたりしそうになると、ストッパ検出器は、ストッパ部と被ストッパ部との係止状態を検出する。したがって、フォークリフトのオペレータは、ストッパ検出器の検出によりストッパ部と被ストッパ部との係止状態を検出されることを把握できる。なお、ストッパ部と被ストッパ部との係止状態とは、ストッパ部が被ストッパ部に係止された状態のほか、ストッパ部が被ストッパ部に係止されそうな状態を含む。
また、上記のフォークリフトにおいて、前記リフトチェーンを前記アウタマストに固定するチェーンアンカボルトを備え、前記ストッパ検出器は、前記チェーンアンカボルトの歪を検出する歪検出センサである構成としてもよい。
この場合、ストッパ部が被ストッパ部に係止されない状態では、少なくともインナマストおよびフロントシリンダの重量がリフトチェーンの張力に反映されるので、歪ゲージ又はロードセルは、チェーンアンカボルトの歪が大きい値を示す。一方、ストッパ部が被ストッパ部に係止されるとインナマストおよびフロントシリンダの重量がリフトチェーンの張力に反映されなくなる。このため、歪ゲージ又はロードセルが示す値は小さくなり、ストッパ部が被ストッパ部に係止された係止状態を検出できる。つまり、オペレータは、チェーンアンカボルトの歪によってストッパ部が被ストッパ部に係止されたことを間接的に把握することができる。
また、上記のフォークリフトにおいて、前記ストッパ検出器は、前記ストッパ部と前記被ストッパ部との係止を物理的に検出するリミットスイッチ又は感圧素子である構成としてもよい。
この場合、リミットスイッチ又は感圧素子がストッパ部と被ストッパ部との係止を物理的に検出することができるので、オペレータは、ストッパ部が被ストッパ部に係止されたことを確実に把握することができる。
また、上記のフォークリフトにおいて、前記一対のミドルマストの下部を連結するミドルロアビームと、前記一対のインナマストの下部を連結するインナロアビームと、を有し、前記ストッパ部は、前記インナロアビームに備えられ、前記被ストッパ部は、前記ミドルロアビームに備えられている構成としてもよい。
この場合、ストッパ部がインナロアビームに備えられ、被ストッパ部がミドルロアビームに備えられているため、ストッパ機構を設けることが容易となる。
また、上記のフォークリフトにおいて、前記ストッパ検出器が、前記ストッパ部と前記被ストッパ部との係止状態を検出したとき、警告を発生するように制御するコントローラと、を備える構成としてもよい。
この場合、ストッパ検出器によりストッパが被ストッパ部に係止されることが検出されると、コントローラは、警告を発生させるか又はリヤリフトシリンダを停止する。したがって、オペレータは、警告の発生によりストッパ部が被ストッパ部に係止されたことを確実に把握することができる。
また、上記のフォークリフトにおいて、前記一対のミドルマストの揚高を検出する揚高センサを備え、前記コントローラは、揚高センサの検出により前記リヤリフトシリンダの伸縮状態を判別する構成としてもよい。
この場合、揚高センサがミドルマストの揚高を検出することにより、コントローラは、リヤリフトシリンダの伸縮状態を判別する。したがって、コントローラは、リヤリフトシリンダが伸長していない状態でストッパ部と被ストッパ部との係止を判別することができる。
本発明によれば、フルフリー3段マストにおけるリフトチェーンの伸びによるストッパ機構の損傷防止を可能とするフォークリフトを提供できる。
第1の実施形態に係るフォークリフトの側面図である。 フォークリフトの荷役装置を前方から見た斜視図である。 フォークリフトの荷役装置の要部を後方から見た斜視図である。 フォークリフトの荷役装置の構成を模式的に示す説明図である。 荷役装置におけるアウタマストとミドルマストの要部の斜視図である。 ストッパ体の係止を検出する手順を示すフロー図である。 第2の実施形態に係るフォークリフトの構成を模式的に示す説明図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るフォークリフトについて図面を参照して説明する。本実施形態のフォークリフトは、フルフリー3段マストを備えるフォークリフトである。なお、方向を特定する「前後」、「左右」および「上下」については、フォークリフトのオペレータが運転席の運転シートに着座して、フォークリフトの前進側を向いた状態を基準として示す。
図1に示すように、フォークリフト10は、車体11の前部に荷役装置12を備えている。車体11の中央付近には運転席13が設けられている。車体11の前部には前輪としての駆動輪14が設けられ、車体11の後部には後輪としての操舵輪15が設けられている。車体11の後部にはカウンタウエイト16が備えられており、カウンタウエイト16は車両重量の調整と車体11における重量バランスを図るためのものである。本実施形態のフォークリフト10はエンジンフォークリフトである。
車体11には、運転席13の上部を覆うヘッドガード17が設けられている。車体11と荷役装置12との間には、作動油により作動するティルトシリンダ18が設置されている。荷役装置12はティルトシリンダ18の作動により荷役装置12の下端部を支点として前後方向に傾動する。
図2に示すように、荷役装置12は、アウタマスト19、ミドルマスト20およびインナマスト21を有するフルフリー3段マスト22を備えている。左右一対のアウタマスト19には、アウタマスト19の内側にて昇降可能な左右一対のミドルマスト20が備えられている。ミドルマスト20には、ミドルマスト20の内側にて昇降可能なインナマスト21が備えられている。荷役装置12は、インナマスト21に沿って昇降するリフトブラケット23を備えており、リフトブラケット23は各種アタッチメントの着脱を可能とする。
図2および図3に示すように、アウタマスト19の上端はアッパービーム24によって連結されている。アウタマスト19の下部はアウタロアビーム25によって連結されている。ミドルマスト20の上端はアッパービーム26により連結されている。ミドルマスト20の下部はミドルロアビーム27によって連結されている。インナマスト21の上端はアッパービーム28によって連結されている。インナマスト21の下部は、インナロアビーム29によって連結されている。リフトブラケット23には、左右一対のフォーク30と、バックレスト31が備えられている。左右のフォーク30は荷を掬い上げて支持する。バックレスト31は、左右一対のフォーク30が支持する荷の後面を支持する。
図4および図5に示すように、アウタマスト19の上部には、リフトチェーン32の一端が固定されている。アウタマスト19には、リフトチェーンアンカブラケット33が取り付けられており、リフトチェーンアンカブラケット33には、チェーンアンカボルト34が固定されている。リフトチェーン32の一端はチェーンアンカボルト34の上端部と連結されている。
ミドルマスト20の上部には、リフトチェーン32が掛装されるチェーンホイール35が設けられており、リフトチェーン32はチェーンホイール35に掛装され、リフトチェーン32の他端は、インナマスト21の下部に固定されている。したがって、リフトチェーン32は、ミドルマスト20を介してアウタマスト19とインナマスト21とに連結されている。アウタマスト19には作動油の給排により作動するリヤリフトシリンダ36が設けられている。リヤリフトシリンダ36の作動により、ミドルマスト20がアウタマスト19の内側にて昇降するほか、インナマスト21がミドルマスト20の内側にて昇降する。
図4に示すように、リヤリフトシリンダ36は、シリンダ本体37と、シリンダ本体37の内部で摺動するピストン38と、ピストン38と連結され、シリンダ本体37に対して伸縮するピストンロッド39と、を備えている。シリンダ本体37におけるピストン38の下方には、リフトシリンダ作動油室としての作動油室40が形成されている。作動油室40に作動油が供給されることにより、ピストン38がシリンダ本体37を上昇し、ピストンロッド39が伸長する。作動油室40の作動油が排出されることにより、ピストン38がシリンダ本体37において下降され、ピストンロッド39が収縮する。ピストンロッド39の上端部は、ミドルマスト20と連結されている。
図4に示すように、インナマスト21のインナロアビーム29には、フロントリフトシリンダ41が立設されている。フロントリフトシリンダ41は、インナマスト21に対してリフトブラケット23を昇降させるための油圧シリンダである。図4に示すように、フロントリフトシリンダ41は、シリンダ本体42と、シリンダ本体42の内部で摺動するピストン43と、ピストン43と連結され、シリンダ本体42に対して伸縮するピストンロッド44と、を備えている。シリンダ本体42におけるピストン43の下方には、フルフリーシリンダ作動油室としての作動油室45が形成されている。作動油室45の作動油が排出されることにより、ピストン43がシリンダ本体42を下降し、ピストンロッド44が収縮する。作動油室45の受圧面積は、リヤリフトシリンダ36の作動油室40よりも大きく設定されている。
図2に示すように、ピストンロッド44の上端部には、左右一対のチェーンホイール46が備えられている。チェーンホイール46には、インナマスト21とリフトブラケット23を連結するリフトチェーン47が掛装される。リフトチェーン47の一端は、シリンダ本体42の上部に連結され、リフトチェーン47の他端は、リフトブラケット23の下部に連結される。したがって、フロントリフトシリンダ41のピストンロッド44が上昇するとき、インナマスト21およびミドルマスト20が上昇することなく、リフトブラケット23が上昇する。なお、アウタマスト19には、ミドルマスト20の上昇の有無を検出する揚高センサ48が備えられている(図4を参照)。揚高センサ48は、リヤリフトシリンダ36の伸縮状態を検出するために備えられており、ミドルマスト20が上昇したときにON信号を発信するセンサであればよい。
ところで、本実施形態の荷役装置12は、図3、図4に示すように、ストッパ機構50を備えている。ストッパ機構50は、リフトチェーン32の経年使用等による伸びによってインナマスト21がミドルマスト20から抜け出さないようにするための機構である。ストッパ機構50は、インナマスト21のインナロアビーム29に設けたストッパ部としてのストッパ体51と、ストッパ体51が係止される被ストッパ部としてのミドルマスト20のミドルロアビーム27と、を有する。
ストッパ体51は、インナマスト21のインナロアビーム29の上端に固定されており、ミドルマスト20のミドルロアビーム27側へせり出すように、インナロアビーム29の後面から突出している。したがって、リフトチェーン32が伸びたとしても、ストッパ体51がミドルロアビーム27の上端に係止されることで、インナマスト21の抜け出しが防止される。リフトチェーン32の伸びが無い状態では、リヤリフトシリンダ36が最も収縮してインナマスト21が最下の位置となってもストッパ体51とミドルロアビーム27との間に隙間が生じる。
また、本実施形態のフォークリフト10は、ストッパ体51と被ストッパ部であるミドルマスト20のミドルロアビーム27との係止状態を検出するストッパ検出器を備えている。図5に示すように、ストッパ検出器は、チェーンアンカボルト34の上端部に貼着した歪検出センサ52である。歪検出センサ52はチェーンアンカボルト34の軸方向の歪を検出する歪ゲージ又はロードセルである。歪検出センサ52は、フォークリフト10に搭載されているコントローラ53と接続されており、歪検出センサ52が検出する信号はコントローラ53へ伝達される。
コントローラ53は、フォークリフト10の各部を制御するほか、歪検出センサ52を含めた各センサ類からの信号の伝達を受ける。コントローラ53は、図示はされないが、CPUと、RAM等からなる記憶部と、を備えている。コントローラ53は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)を備えていてもよい。コントローラ53は、コンピュータプログラムにしたがって動作する1つ以上のプロセッサ、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせを含む回路として構成し得る。記憶部は、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。記憶部には、フォークリフト10を制御するための種々のプログラムが記憶されている。記憶部、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆるものを含む。なお、コントローラ53は、運転席13に設けられた警告器(図示せず)と接続されており、警告器は視覚的な表示や警告音の発生によりオペレータに対する警告を行う。
リフトチェーン32が伸びていない状態では、リフトチェーン32には、少なくとも、インナマスト21、フロントリフトシリンダ41およびリフトチェーン32の重量に基づく荷重が作用する。例えば、フォーク30が路面に接地する場合では、インナマスト21、フロントリフトシリンダ41およびリフトチェーン32の重量がリフトチェーン32に作用する。また、例えば、フォーク30が路面に接地していない場合では、インナマスト21、フロントリフトシリンダ41およびリフトチェーン32のほか、リフトブラケット23およびフォーク30等の重量がリフトチェーン32に作用する。
リフトチェーン32が伸びていない状態では、リフトチェーン32には引っ張り方向の荷重が常に生じており、引っ張り方向の荷重は、チェーンアンカボルト34を引き上げようとするため、チェーンアンカボルト34には軸方向に伸びる歪が生じる。このため、歪検出センサ52は、歪を検出して信号をコントローラ53へ伝達する。コントローラ53は、リフトチェーン32に荷重が作用していることを認識することができる。一方、リフトチェーン32が伸びている状態で、インナマスト21に設けたストッパ体51がミドルマスト20のミドルロアビーム27に係止されると、リフトチェーン32に作用する荷重は殆ど解消され、チェーンアンカボルト34に生じていた歪もほぼ解消される。このため、歪検出センサ52は、歪をほぼ検出しなくなる。コントローラ53では、歪ゲージが歪をほぼ検出しなくなることにより、ストッパ体51がミドルマスト20のミドルロアビーム27に係止されていることを判別できる。
図6は、ストッパ体51がミドルマスト20のミドルロアビーム27に係止されたか否かをコントローラ53が判別するためのフロー図である。コントローラ53は、揚高センサ48がOFFであるか否かを判別する(ステップS01)、揚高センサ48がOFFのとき、ミドルマスト20は最下位置である(ステップS02)。なお、ステップS01において、揚高センサ48がONのとき、リヤリフトシリンダ36が動作中である(ステップS07)とミドルマスト20は上昇しているので、ステップS01へ戻る。
ミドルマスト20が最下位置であるとき、次に、歪検出センサ52により歪検出する(ステップS03)。コントローラ53は、歪検出センサ52が検出する歪が閾値以下であるか否かを判別する(ステップS04を参照)。歪検出センサ52が検出する歪が閾値以下である場合、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されている(ステップS05)。このため、コントローラ53は警告器による警告を行う(ステップS06)。ステップS03、S04において、歪検出センサ52が検出する歪が閾値を超えている場合、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されていない(ステップS08)。この場合、ステップS01へ戻る。なお、歪の閾値は予めコントローラ53に記憶されている。
次に、本実施形態のフォークリフト10による作用について説明する。リフトチェーン32が伸びていない状態では、リヤリフトシリンダ36が最も収縮しても、インナマスト21のストッパ体51はミドルマスト20のミドルロアビーム27の上方に位置し、ミドルロアビーム27に係止されない。このため、リフトチェーン32には、少なくとも、インナマスト21、フロントリフトシリンダ41およびリフトチェーン32の重量に基づく荷重が作用する。その結果、歪検出センサ52は、インナマスト21、フロントリフトシリンダ41およびリフトチェーン32の重量に基づく荷重に応じてチェーンアンカボルト34の歪を検出する。歪検出センサ52に検出される歪は閾値を超えているので、コントローラ53はストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されていないと判別する。
リフトチェーン32が伸び、リヤリフトシリンダ36が最も収縮してストッパ体51がミドルロアビーム27に係止される状態では、リフトチェーン32の張力は殆どない。これは、インナマスト21、フロントリフトシリンダ41およびリフトチェーン32の重量に基づく荷重は、ストッパ体51を通じてミドルマスト20のミドルロアビーム27に作用するためである。ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止される状態では、歪検出センサ52が検出する歪が閾値以下となる。コントローラ53はストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されていると判別し、警告器を作動させる。
コントローラ53は、リヤリフトシリンダ36が最下の位置ではないときには、歪検出センサ52が検出する歪が閾値以下であるか否かを判別することはない。
本実施形態のフォークリフト10は、以下の効果を奏する。
(1)リフトチェーン32の伸びにより、ストッパ部としてのストッパ体51が被ストッパ部であるミドルロアビーム27に係止されると、ストッパ検出器は、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたことを検出する。そして、コントローラ53は警告器を作動する。したがって、フォークリフト10のオペレータは、ストッパ検出器の検出により警告器が作動されることでストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたことを認識することができる。
(2)リフトチェーン32をアウタマスト19に固定するチェーンアンカボルト34を備え、ストッパ検出器は、チェーンアンカボルト34の歪を検出する歪検出センサ52である。このため、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されない状態では、少なくともインナマスト21およびフロントリフトシリンダ41の重量がリフトチェーン32の張力に反映されるので、歪検出センサ52は、チェーンアンカボルト34の歪が大きい値を示す。一方、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されるとインナマスト21およびフロントリフトシリンダ41の重量がリフトチェーン32の張力に反映されなくなる。このため、歪検出センサ52が示す値は小さくなり、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたことをチェーンアンカボルト34の歪に基づいて間接的に検出できる。つまり、オペレータは、チェーンアンカボルト34の歪によってストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたことを間接的に把握することができる。
(3)一対のミドルマスト20の下部を連結するミドルロアビーム27と、一対のインナマスト21の下部を連結するインナロアビーム29と、を有し、ストッパ体51は、インナロアビーム29に備えられ、ミドルロアビーム27に備えられている。このため、ストッパ機構50を設けることが容易となる。
(4)歪検出センサ52が、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたことを検出したとき、警告を発生するように制御するコントローラ53を備える。このため、歪検出センサ52によりストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたことが検出されると、コントローラ53は、警告器を作動させて警告を発生させる。したがって、オペレータは、警告の発生によりストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたことを確実に把握することができる。
(5)歪検出センサ52がチェーンアンカボルト34に貼着されている。このため、歪検出センサ52から引き出され、車体11に搭載されているコントローラ53へ接続される配線を取り廻す作業が、インナマスト21やミドルマスト20に歪検出センサ52を設ける場合と比較して容易となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るフォークリフトについて説明する。本実施形態ではストッパ検出器の構成が第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図7に示すように、本実施形態のフォークリフト60では、ストッパ検出器は、ストッパ部であるストッパ体51と被ストッパ部であるミドルマスト20のミドルロアビーム27との係止を物理的に検出するリミットスイッチ61である。リミットスイッチ61は、ミドルマスト20のミドルロアビーム27に設けられており、コントローラ53と接続されている。リフトチェーン32が伸びて、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたときに、ストッパ体51がリミットスイッチ61に接触すると、ONとなって信号をコントローラ53へ伝達する。つまり、ストッパ体51がリミットスイッチ61に接触する接触子として機能する。
このため、リミットスイッチ61がストッパ体51とミドルロアビーム27との係止を物理的に検出することができるので、オペレータは、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されたことを確実に把握することができる。なお、リミットスイッチ61と当接する接触子をストッパ体51に代えて別に設けることで、リフトチェーン32の伸びが、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止される直前の場合でも、ON信号を発信させることが可能となる。つまり、ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止されない状態であっても、コントローラ53は警告を発することが可能となる。ストッパ体51がミドルロアビーム27に係止される直前の状態は、ストッパ部が被ストッパ部に係止されそうな状態であり、ストッパ体51とミドルロアビーム27との係止状態の一形態である。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の第1、第2の実施形態では、ストッパ部をインナマストのインナロアビームに設け、被ストッパ部をミドルマストのミドルロアビームに設けたが、これに限定されない。例えば、ストッパ部をミドルマストのミドルロアビームに設け、被ストッパ部をインナマストのインナロアビームに設けてもよい。
○ 上記の第1の実施形態では、ストッパ検出器がアウタマストに連結されたチェーンアンカボルトの歪を検出したが、これに限らない。ストッパ検出器は、インナマストに連結されているチェーンアンカボルトの歪を検出するようにしてもよい。また、歪の閾値を変更して、ストッパ検出器が、ストッパ部が被ストッパ部に係止されそうな状態を検出するようにしてもよい。
○ 上記の第2の実施形態では、ストッパ検出器としてリミットスイッチを例示して説明したが、これに限らない。ストッパ検出器は、リミットスイッチに代えて、例えば、感圧素子を用いてもよい。この場合、ストッパ体が感圧素子を加圧することで、ストッパ部と被ストッパの係止を物理的に検出することができる。
〇 上記の実施形態では、フォークリフトとしてのエンジンフォークリフトを例示して説明したが、これに限らない。フォークリフトは電動フォークリフトでもよい。また、フォークリフトは、カウンタウエイトを備えるフォークリフトだけでなく、リーチ式フォークリフトであってもよい。
10、60 フォークリフト
11 車体
12 荷役装置
13 運転席
19 アウタマスト
20 ミドルマスト
21 インナマスト
22 マスト
23 リフトブラケット
27 ミドルロアビーム(被ストッパ部)
29 インナロアビーム
30 フォーク
32、47 リフトチェーン
33 リフトチェーンアンカブラケット
34 チェーンアンカボルト
36 リヤリフトシリンダ
41 フロントリフトシリンダ
48 揚高センサ
50 ストッパ機構
51 ストッパ体(ストッパ部)
52 歪検出センサ(ストッパ検出器)
53 コントローラ
61 リミットスイッチ(ストッパ検出器)

Claims (6)

  1. 一対のアウタマストと、
    前記一対のアウタマストに対して昇降可能な一対のミドルマストと、
    前記一対のミドルマストに対して昇降可能な一対のインナマストと、
    前記一対のインナマストに対して昇降可能なリフトブラケットと、
    前記一対のミドルマストを前記一対のアウタマストに対して昇降するリヤリフトシリンダと、
    前記一対のミドルマストを介して前記一対のアウタマストと前記一対のインナマストとに連結され、前記リヤリフトシリンダの伸縮により前記一対のインナマストを昇降させるリフトチェーンと、
    前記一対のミドルマストに対する前記一対のインナマストを係止するストッパ機構と、を有するフォークリフトにおいて、
    前記ストッパ機構は、ストッパ部および前記ストッパ部が係止される被ストッパ部を備え、
    前記ストッパ部と前記被ストッパ部との係止状態を検出するストッパ検出器を有することを特徴とするフォークリフト。
  2. 前記リフトチェーンを前記アウタマストに固定するチェーンアンカボルトを備え、
    前記ストッパ検出器は、前記チェーンアンカボルトの歪を検出する歪検出センサであることを特徴とする請求項1記載のフォークリフト。
  3. 前記ストッパ検出器は、前記ストッパ部と前記被ストッパ部との係止状態を物理的に検出するリミットスイッチ又は感圧素子であることを特徴とする請求項1記載のフォークリフト。
  4. 前記一対のミドルマストの下部を連結するミドルロアビームと、
    前記一対のインナマストの下部を連結するインナロアビームと、を有し、
    前記ストッパ部は、前記インナロアビームに備えられ、
    前記被ストッパ部は、前記ミドルロアビームに備えられていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載のフォークリフト。
  5. 前記ストッパ検出器が、前記ストッパ部と前記被ストッパ部との係止状態を検出したとき、警告を発生するように制御するコントローラと、を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項記載のフォークリフト。
  6. 前記一対のミドルマストの揚高を検出する揚高センサを備え、
    前記コントローラは、前記揚高センサの検出により前記リヤリフトシリンダの伸縮状態を判別することを特徴とする請求項5記載のフォークリフト。
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