JP2023145262A - 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】異なる視点から撮影された複数の画像を用いた視差算出の誤差を低減した画像処理装置、方法及びプログラムを提供する。【解決手段】第1の画像と第2の画像とから視差を算出する画像処理装置であって、第1の画像上に設定された第1の基準画像と第2の画像上に設定された第1の参照画像との相互相関値を算出する相互相関算出部と、第1の画像又は第2の画像のいずれか1つに対して設定した第2の基準画像と第2の参照画像との自己相関値を算出する自己相関算出部と、相互相関算出部によって算出した相互相関値及び自己相関算出部によって算出した自己相関値を用いて第1の画像と第2の画像の視差量を算出する視差算出部と、を有する。視差算出部は、自己相関値を用いて相互相関値を補正する。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の画像から視差を算出する画像処理装置に関する。
複数の画像から、3次元情報を算出する手法がある。例えば、3次元情報を算出する手法として、サブピクセル推定手法がある。この手法は最も相違度の低い相互相関とその近傍の相互相関値に対して、相互相関値の計算方法に応じた所定の関数をフィッティングすることで、サブピクセル視差を算出する方法である。
特許文献1では相互相関でサブピクセル視差を推定した後に自己相関を利用して撮影画像の急激な画素値変化による誤差の補正を行うことが開示されている。
特開2020-112881号公報
しかし、特許文献1では、特に端部テクスチャの非対称性に起因する誤差を正しく補正できない場合がある。
本件は、上記の端部テクスチャの非対称性に起因する誤差などの、異なる視点から撮影された複数の画像を用いた視差算出の誤差を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、第1の画像と第2の画像とから視差を算出する画像処理装置であって、前記第1の画像上に設定された第1の基準画像と前記第2の画像上に設定された第1の参照画像との相互相関値を算出する相互相関算出手段と、前記第1の画像または前記第2の画像のいずれか1つに対して設定した第2の基準画像と第2の参照画像との自己相関値を算出する自己相関算出手段と、前記相互相関算出手段によって算出された前記相互相関値および前記自己相関算出手段によって算出された前記自己相関値を用いて前記第1の画像と前記第2の画像の視差量を算出する視差算出手段と、を有し、前記視差算出手段は、前記自己相関値を用いて前記相互相関値を補正する。
本発明によれば、異なる視点から撮影された複数の画像を用いた視差算出の誤差を低減することができる。
第1の実施形態の画像処理装置を備えた撮像装置を説明する図である。 第1の実施形態の撮像素子が受光する光束を説明する図である。 第1の実施形態の画像処理装置を説明する図である。 第1の実施形態の画像処理装置を説明する図である。 基準画像と自己相関および相互相関の関係を説明する図である。 第1の実施形態の相互相関補正部を説明する図である。 第2の実施形態の画像処理装置を説明する図である。 第3の実施形態の画像処理装置を説明する図である。 第4の実施形態の撮像装置を説明する図である。
本発明について、実施形態、図面を用いて詳細に説明する。本発明は各実施例に記載された内容に限定されない。また、各実施形態を適宜組み合わせても良い。
<第1の実施形態>
(撮像装置の構成)
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の構成を概略的に示す図である。
図1(A)において、撮像装置100は、画像処理装置110と撮像部120と距離算出部130を備える。
撮像部120は、撮像素子121、光学系122を備える。
光学系122は、撮像装置100の撮影レンズであり、被写体の像を撮像素子121上に形成する機能を有する。光学系122は複数のレンズ群(不図示)および絞り(不図示)等から構成され、撮像素子121から所定距離離れた位置に射出瞳123を有する。なお、本明細書中では、z軸を、光学系122の光軸140と平行とする。さらに、x軸とy軸は互いに垂直であり、且つ光軸と垂直な軸とする。
撮像素子121はCMOS(相補型金属酸化膜半導体)やCCD(電荷結合素子)から構成される。光学系122を介して撮像素子121上に結像した被写体像は、撮像素子121により光電変換され、被写体像に基づく画像信号を生成する。
図1(B)は、撮像素子121のxy断面図である。撮像素子121は、2行×2列の画素群150を複数配列することで構成される。画素群150は、対角方向に緑画素150G1及び150G2、他の2画素に赤画素150R及び青画素150Bが配置され、構成されている。
図1(C)は、画素群150のI-I’断面を模式的に示した図である。各画素は受光層182と導光層181から構成される。受光層182には、受光した光を光電変換するための2つの光電変換部(第1の光電変換部161、第2の光電変換部162)が配置される。導光層181には、画素へ入射した光束を光電変換部へ効率良く導くためのマイクロレンズ183、所定の波長帯域の光を通過させるカラーフィルタ(不図示)、画像読み出し用及び画素駆動用の配線(不図示)などが配置される。また、各画素には不図示の配線が設けられており、各画素は配線を介して画像信号(出力信号)を画像処理装置110に送ることができる。図1(B)及び(C)は、1つの瞳分割方向(x軸方向)に2分割された光電変換部の例であるが、仕様に応じて、2つの瞳分割方向(x軸方向およびy軸方向)に分割された光電変換部を備える撮像素子が用いられる。瞳分割方向及び分割数については任意である。
図2は、光軸140と撮像素子121の交点(中心像高)から見た、光学系122の射出瞳123を示す。光電変換部161及び光電変換部162には、それぞれ射出瞳123の異なる領域である第1の瞳領域210を通過した第1の光束及び第2の瞳領域220を通過した第2の光束が入射する。各画素における光電変換部161及び光電変換部162は入射した光束を光電変換することで、それぞれA画像(第1の画像)及びB画像(第2の画像)に対応する画像信号を生成することができる。生成された画像信号は画像処理装置110に伝送される。
図2には第1の瞳領域210の重心位置(第1の重心位置211)、及び第2の瞳領域220の重心位置(第2の重心位置221)が示されている。本実施形態においては、第1の重心位置211は、射出瞳123の中心から第1の軸200に沿って偏心(移動)している。一方、第2の重心位置221は、第1の軸200に沿って、第1の重心位置211とは逆の方向に偏心(移動)している。第1の重心位置211と第2の重心位置221とを結ぶ方向を瞳分割方向と呼ぶ。また、第1の重心位置211と第2の重心位置221との重心間距離が基線長230となる。
次に図1(A)の画像処理装置110について図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施形態に係る画像処理装置110の構成を概略的に示す図である。図3において、画像処理装置110は、相互相関算出部111、自己相関算出部112、相互相関補正部113及び視差算出部114を備える。
画像処理装置110は、論理回路を用いて構成することができる。また画像処理装置110と距離算出部130の別の形態として、中央演算処理装置(CPU)を含む制御部と演算処理プログラムを格納するメモリとから構成してもよい。
画像処理装置110は受け取った画像信号に基づいて、A画像及びB画像を生成する。画像処理装置110は、A画像及びB画像を用いて視差算出処理により視差値を算出し、算出した視差値を本体メモリ(不図示)に蓄える。また、画像処理装置110は、A画像とB画像を加算した画像を画像情報として本体メモリに記憶し、以降の処理で利用することができる。なお、画像処理装置110は、A画像及びB画像自体を本体メモリに記憶させることもできる。
図1(A)の説明に戻る。
距離算出部130は、論理回路を用いて構成することができる。また画像処理装置110と距離算出部130の別の形態として、中央演算処理装置(CPU)と演算処理プログラムを格納するメモリとから構成してもよい。
距離算出部130は、受け取った視差情報に基づいて、被写体までの距離を算出する。A画像とB画像は、デフォーカスによって瞳分割方向と同じ方向(本実施形態ではx軸方向)に位置がずれる。この画像間の相対的な位置ずれ量、すなわちA画像とB画像の視差量は、デフォーカス量に応じた量となる。よって、基線長を用いた幾何学的な関係を用いることで視差量からデフォーカス量への換算を行うことができる。また、デフォーカス量から被写体距離への変換は、光学系122の結像関係を用いて行うことができる。また、視差量に所定の変換係数を乗算することで、視差量をデフォーカス量、または被写体距離に変換してもよい。このような方法により、距離算出部130は、注目画素における距離情報を生成することができる。
(画像処理装置の処理の説明)
ここで本実施形態における画像処理装置110の処理について説明する。図3(B)は、本実施形態の画像処理装置110の動作の一例を示すフローチャートである。この画像処理装置110の処理は、不揮発性メモリに記録されたソフトウェアを作業用メモリに展開して制御部(CPUやGPU等)が実行することで実現する。またこの処理は、撮像部120によって画像信号が生成されたことをトリガに開始される。
ステップS310では、制御部は、撮像部120から取得した画像信号からA画像とB画像を含む画像組を生成する。生成された画像組は本体メモリ(不図示)に記憶される。
ステップS311では、相互相関算出部111は、相互相関を算出する。例えば、相互相関算出部111は、A画像上において、距離算出を行うための画素(注目画素)を含む部分領域の画像を基準画像として設定し、B画像に参照画像を設定する。そして、相互相関算出部111は、参照画像の位置を所定の方向に移動させながら基準画像と参照画像との相互相関値を算出する。本実施形態における、相互相関算出部111による相互相関値の算出方法について詳細に説明する。
図4(A)、(B)及び(C)は、ステップS311にて設定する基準画像および参照画像の位置関係を説明するための図である。図4(A)にはA画像410Aが示され、図4(B)にはB画像410Bが示され、図4(C)にはA画像410Aが示されている。ステップS311では、相互相関算出部111は、A画像410AとB画像410Bの相互相関値を算出する。
具体的には、相互相関算出部111は、まず、A画像410A上において、注目画素420とその近傍画素を含む部分領域を、基準画像411として設定する。次に、相互相関算出部111は、B画像410B上において、基準画像411と同じ面積(画像サイズ)の領域を参照画像412として設定する。その後、相互相関算出部111は、B画像410B上で参照画像412とする領域を移動(変更)させて、移動するごとに参照画像412と基準画像411との相互相関値を算出する。これにより、相互相関算出部111は、各移動量(各領域)に対応する相互相関値から相関値デ-タ列を生成する。この際に、参照画像412の移動方向はいかなる方向でも良い。本実施形態では、参照画像412を移動させる方向を視差探索方向と呼ぶ。特に視差探索方向と上述の瞳分割方向(x軸方向)を同じ方向に設定することにより、前述の距離算出部130の計算を簡易に行うことができる。本実施形態では、視差探索方向をx軸方向とする。
なお、相互相関値の算出方法は、例えば、差の二乗和(SSD)や差の絶対値和(SAD)、正規化相互相関(NCC)である。本実施形態ではSSDを利用した方法を説明する。ただし、別の方法を利用した場合でも同様の考え方を利用できる。本実施形態におけるSSDでは基準画像411と参照画像412の相違度を評価しており、相互相関値の値が低いほど、相関度が高いと判定できる。
次に、ステップS312では、自己相関算出部112は、ステップS311で基準画像として利用した領域を引き続き基準画像として設定し、参照画像もA画像内に設定する。自己相関算出部112は、A画像内の参照画像の位置を所定の方向に移動させて、少なくとも2つの基準画像と参照画像との相関値(自己相関値)を算出する。ここで、参照画像の移動量は-x方向に1画素以上及び+x方向に1画素以上移動させ、それぞれで自己相関値を計算する。特に移動量を-x方向に1画素移動させた場合と+x方向に1画素移動させた場合における相関値を算出することでより精度よく自己相関値を算出できる。本実施形態では、自己相関算出部112は、移動量を-x方向に1画素移動させた場合と+x方向に1画素移動させた場合における相関値を算出する。なお、参照画像の移動方向はいかなる方向でも良いが、相互相関値の視差探索方向と同じ方向にする方がより精度よく後述する補正を行うことができる。
具体的には、自己相関算出部112は、まず、ステップS311と同様の基準画像411を設定する。次に、自己相関算出部112は、図4(C)に示すようにA画像410A上において、基準画像411と同じ面積(画像サイズ)の領域を参照画像413として設定する。その後、自己相関算出部112は、A画像410A上で参照画像413とする領域を視差探索方向に移動(変更)して、移動するごとに参照画像413と基準画像411との相関値を算出する。これにより、自己相関算出部112は、各移動量(各領域)に対応する相互相関値から相関値デ-タ列を生成する。
なお、自己相関値の算出方法は公知のどのような方法を利用して計算されても良い。しかし、相互相関値で類似度を算出された場合には、自己相関値も同様に類似度を算出される方が望ましく、相互相関値で相違度を算出された場合には、自己相関値も同様に相違度を算出される方が望ましい。本実施形態の自己相関算出部112は、自己相関値の算出方法として、相互相関算出部111と同様にSSDを用いる。
次に、ステップS313では、相互相関補正部113は、補正相関値を算出する。本実施形態では、相互相関補正部113は、ステップS312で求めた2つ以上の自己相関値の比を利用して相互相関値を補正し、補正相互相関値を算出する。以下、相互相関値の補正方法について説明する。
まず、基準画像端部の画素値変化により、視差算出結果に誤差を生じる理由について説明する。以降の説明では、A画像とB画像は同じ濃淡を有する画像で視差が+0.1画素あるものと仮定する。図5(A)~(E)は誤差の発生理由を説明する図である。
図5(A)は、A画像501、基準画像502及び基準画像503との位置関係を示した図である。ここで、A画像501は、明領域及び暗領域が交互に表れるラインパタ-ンを有する画像(被写体)である。基準画像502は、A画像501の明領域と暗領域が切り替わる画像エッジ504,505(境界部)を基準画像502の内部に含んでいる。
まず、端部テクスチャの非対称性がない場合(基準画像端部の画素値変化が同一軸方向に+方向と-方向とで同量の場合)について説明する。
図5(B)は、基準画像502に対して設定された参照画像を移動させて基準画像502と参照画像の自己相関算出処理を行うことで算出される自己相関値を示している。
自己相関値C(0),自己相関値C(+1),自己相関値C(-1)はそれぞれ参照画像の位置をx軸方向にそれぞれ0、+1、-1画素だけ移動させたときの自己相関値である。以降でC(x)は基準画像と参照画像が同位置となる画素位置を0とした時の、0からの(x軸方向の)移動量xに対応した自己相関値である。ここでは、移動量が0画素のとき、両画像は一致し、相互相関値C(0)は0となる。参照画像をx軸方向に+1画素又は-1画素だけ移動させると、画像エッジ504,505に起因して基準画像502と参照画像に差(異なる画素値)が生じる。したがって、自己相関値C(+1),および自己相関値C(-1)は自己相関値C(0)より値が大きい。端部テクスチャの非対称性がない場合、自己相関値C(+1),および自己相関値C(-1)に対応する参照画像の移動量の絶対値は同じであるため、ラインパタ-ン上の画像エッジ504,505に起因する画像間の差も同量となる。そのため、自己相関値C(1)と自己相関値C(-1)は同じ値(自己相関値に非対称性がない)となる。この自己相関値を二次関数で内挿した場合、その形状は曲線510Cとなる。自己相関値の連続的な変化を示す自己相関曲線は曲線510Cと一致する。
図5(D)は、基準画像502と、基準画像502に対して設定された参照画像との相互相関算出処理を行うことで算出された相互相関値を示している。A画像とB画像には視差が+0.1画素あるため、相互相関値の連続的な変化を示す相互相関曲線は曲線510Cを+0.1画素移動させた形状であり、二次関数である曲線510Sと一致する。また、参照画像の位置をx軸方向の0、+1、-1画素だけ移動させたときのそれぞれの相互相関値S(0),相互相関値S(1),相互相関値S(-1)はすべて曲線510S上の値となる。以降でS(x)は相互相関値が最小になる参照画像の整数画素位置を0とした時の、0からの(x軸方向の)移動量xに対応した相互相関値である。
このように端部テクスチャの非対称性がない場合は、自己相関値に非対称性がなく、相互相関曲線が二次関数になる。つまり、フィッティング関数は真の視差位置を境界として対称になっており、二次関数のように境界軸に対して対称になる関数となる。画像処理装置110は、自己相関曲線から算出できる二次関数である曲線510Cを移動させ、相互相関値にフィッティングする位置を推定することで正確に視差を算出することができる。
一方、端部テクスチャの非対称性がある場合(基準画像端部の画素値変化が同一軸方向に+方向と軸方向に-方向とで量が異なる場合)について説明する。
基準画像503では、画像エッジ504と基準画像503の右端が重なる。図5(C)は、基準画像503に対して設定された参照画像を移動させて基準画像503と参照画像の自己相関処理を行うことで算出される自己相関値を示している。移動量が0のとき、両画像は一致し、自己相関値C(0)は0となる。移動量がx軸方向に+1画素のとき、基準画像502の場合と同様に、自己相関値C(+1)は自己相関値C(0)より大きい値である。これに対し、移動量がx軸方向に-1画素のときには、画像エッジ505のみに起因して基準画像と参照画像との差が生じるため、自己相関値C(0)からの自己相関値C(-1)の値はC(+1)よりも小さい。そのため、この場合の自己相関値は、参照画像の移動量が正の側と負の側とで非対称となる。この場合、自己相関曲線は移動量が正の側では曲線511C、移動量が負の側では曲線512Cとなる。
図5(E)は、基準画像503と、基準画像503に対して設定された参照画像との相互相関算出処理を行うことで算出された相互相関値を示している。A画像とB画像には視差が+0.1画素あるため、相互相関値を二次関数で内挿した曲線511S及び512Sは曲線511S及び512Sを+0.1画素移動させた形状となる。また、参照画像の位置をx軸方向に0、-1画素だけ移動させたときのそれぞれの相互相関値S(0),S(-1)は相互相関曲線512S上の値、参照画像の位置を+1画素だけ移動させたときの相互相関値S(1)は相互相関曲線511S上の値となる。相互相関値曲線は移動量が真の視差値の+0.1画素より+側では曲線511S、移動量が-側では曲線512Sとなる。
このように端部テクスチャの非対称性がある場合は、自己相関値に非対称性があり、相互相関曲線が境界軸に対して対称な関数ではなくなる。このよう場合では、フィッティング関数を二次関数のようなy軸対称の関数とすると視差の算出において誤差が大きくなる。このように、フィッティング関数が従来想定されていた公知の形状とは異なり、真の視差位置を境界として非対称になっている状態を、フィッティング関数に非対称性があると呼ぶ。フィッティング関数に非対称性がある場合、自己相関曲線から算出できる二次関数である曲線511Cもしくは512Cを移動させ、異なる相関曲線上に存在する相互相関値にフィッティングする位置を推定すると視差の算出において大きな誤差を生じる要因となる。
なお、前述の通り、この説明では自己相関値及び相互相関値はSSDを利用しているために従来の手法で想定されるフィッティング関数は二次関数である。ただし、SADを利用した場合には、フィッティング関数は等角直線の一次関数である。このように自己相関値及び相関値の計算方法に依存してフィッティング関数は異なる。
以上が端部テクスチャの非対称性によって、視差算出結果に誤差を生じる理由である。
なお、A画像とB画像の視差量が0.1画素でない場合にも同様の理由で誤差が生じうる。また、公知の手法であるパラボラフィッティングをなどの相互相関値のみでサブピクセル推定を行う場合でも同様の理由で誤差が発生する。
次に、フィッティング関数の非対称性を考慮しない場合において算出された視差に発生した誤差を正確に補正できない理由について説明する。例えば、相互相関値S(1),S(-1)に対して補正を行い、S(0)には補正を行わない場合を考える。図5(E)の例の場合、S(0)と+0.1画素で相互相関が0となる点を通る二次関数は曲線512Sしか存在しない。そのため、補正後の相関値が曲線512S上になるような補正を行っている場合に、正確な補正を行っていると判断できる。他方、S(-1)はもともと曲線512S上に存在するため、補正を行う必要はない。一方、S(1)は曲線511S上にあるため、補正を行う必要がある。フィッティング関数の非対称性を考慮しない場合には、補正として、自己相関値から計算される補正量γを用いて、S(1)に対してはγを引き、S(-1)に対してはγを足すことで補正を行うような処理となる。なお、この補正量γはC(-1)とC(1)を直線で内挿した際の傾きである。つまり、図5(E)の場合にはγが0ではない補正量を持つこととなり、補正の必要のないS(-1)に対して適切ではない補正を行うことになる。
以上がフィッティング関数の非対称性を考慮しない場合に誤差を正しく補正できない理由である。この場合の問題点は補正量が視差位置を境界として正負側で異なる値を持つ(非対称)と考慮していない点である。
しかし、ステップS313による処理では、フィッティング関数の非対称性を考慮して補正された相互相関値(補正相互相関値)を算出する。後述するステップS314の視差算出の際に補正相互相関値を利用することで、上記の誤差を軽減することができる。
図5によれば、視差探索方向+側の自己相関値が大きいほど真のサブピクセル視差を基準として視差探索方向+側の相互相関値が大きくなる。また、視差探索方向-側の自己相関値が大きいほど真のサブピクセル視差を基準として視差探索方向-側の相互相関値が大きくなる。よって、自己相関値が大きいほど、真のサブピクセル視差を基準として同一の視差探索方向の相互相関値を小さくする補正をすることで、相互相関値に含まれるフィッティング関数の非対称性の補正を行うことができる。
例えば、図5(E)の相互相関値に対して補正を行った状態が図7(A)である。図7(A)では曲線511S上に存在するS(1)に対して、曲線S512上に移動するように補正を行っている。このように視差算出に利用する相互相関値を同じ二次関数上に存在するように補正を加えることで上記の補正を行うことができる。この補正を加える相互相関値はいずれの値でも良いが、ここではS(0)を用いる場合について説明する。S(0)を用いる場合には、具体的には、数式1または数式2によって補正相互相関値S’を算出できる。
Figure 2023145262000002
Figure 2023145262000003
数式1および数式2においてS’(x)は相互相関値が最小になる参照画像の整数画素位置を0とした時の、0からの移動量xに対応する、補正された相互相関値である。ここで、数式1は真のサブピクセル視差が、相互相関値が最小になる参照画像の整数画素位置から視差探索方向+側に存在すると推定される場合に特に有効な補正式である。数式2は真のサブピクセル視差が、相互相関値が最小になる参照画像の整数画素位置から視差探索方向+側に存在すると推定される場合に特に有効な補正式である。
数式1または数式2のいずれの数式を利用するかは真のサブピクセル視差位置を推定して判断しても良い。その際には公知の手法を用いても良い。例えば、S(1)とS(-1)の値を比較して、値の小さい側に真のサブピクセル視差位置が存在するとしても良い。
または、この推定の際にもフィッティング関数の非対称性を考慮し、相互相関値を補正しても良い。例えば、S(1)/C(1)とS(-1)/C(-1)の値を比較して、値の小さい側に真のサブピクセル視差位置が存在するとしても良い。
または、また、真のサブピクセル視差位置を推定する処理を行わず、常に一定の計算方法を利用しても構わない。
ここで、数式1および数式2は補正方法を限定するものではなく、フィッティング関数の非対称性を考慮して相互相関値を補正する方法であれば良い。
なお、自己相関値と相互相関値で別の計算方法を利用する場合でも上記と同様の方法を用いることが可能である。
また、上記では相互相関値の1点に対して補正を行っているが、サブピクセル推定に利用する相互相関値の各点に対してそれぞれに補正を行っても構わない。例えば、図5(E)の相互相関値に対して相互相関値各点補正を行った状態が図7(B)である。この場合は任意の二次関数を設定し、その関数上に視差計算に利用するすべての相互相関値が存在するように補正を行ったものである。この任意の二次関数の傾きを1とした場合には、相互相関値と自己相関値の比を用いて相互相関値を補正できる。ここで、上記の説明は補正方法を限定するものではなく、フィッティング関数の非対称性を考慮して相互相関値を補正する方法であれば良い。
以上、ステップS313について説明した。図3(B)の説明に戻る。
次に、ステップS314では、視差算出部114は、既知の任意の手法により、A画像およびB画像を含む画像組の視差量を算出する。利用する手法は、相互相関値を用いる方法もしくは相互相関値と自己相関値を用いる方法のいずれでも良い。本実施形態では、相互相関値ではなく相互相関補正部113で算出した補正相互相関値を用いる。例えば、従来では数式3のようなサブピクセル視差量dの算出を行う方法がある。本実施形態では、数式3の相互相関値を補正相互相関値に置き換えた数式4でサブピクセル視差量dを算出する。
Figure 2023145262000004
Figure 2023145262000005
数式3はS(0)及びS(1)が傾きC(1)の同じ二次関数上に存在する場合にその最小値の位置を算出するものである。前述の通り、フィッティング関数の非対称性からS(0)及びS(1)は同じ二次関数上に存在するとは限らないため、視差量が適切に補正されていない。一方、数式4ではS’(0)がS(1)と同じ二次関数上に存在するように補正を加えているため、誤差の少ない最小値の位置を算出することができる。
なお、ここで、数式4は補正方法を限定するものではなく、フィッティング関数の非対称性を考慮して補正された相互相関値を利用する方法であれば良い。
本実施形態の自己相関算出部は、A画像を用いて自己相関値を算出しているが、B画像を用いて自己相関値を算出しても構わない。B画像を用いて自己相関値を算出する場合には、視差算出部が算出した移動量を用いて注目画素420を設定する位置をずらすことが望ましい。
本実施形態の相互相関補正部は、参照画像の移動量が+1画素と-1画素の自己相関値のみを用いている。従って、当該移動量のみ自己相関値を算出することが、演算量を低減するためには望ましい。また、本実施形態の画像処理装置110の動作フローにおいては、ステップS311からS314まで順次処理を行う場合について説明したが、ステップS311を行う前に、ステップS312を行っても構わない。
本実施形態の画像処理装置110は、すべての画素について補正を行っているが、補正を行うか否かの判断部を加え、必要な画素のみに補正を行っても良い。この際、判断部では公知の手法を利用して自己相関値や相互相関値の信頼度を求め、その信頼度が高い場合にのみ補正を行っても良い。または、自己相関値からフィッティング関数の非対称性の度合いを判断し、非対称性が強い場合にのみ補正を行っても良い。例えば、C(-1)とC(1)の差分が大きい場合に非対称性が強いと判断しても良い。
本実施形態の画像処理装置110は、ステップS310にて取得した画像組に対し、主として光学系122のヴィネッティングに起因して生じる光量バランスの崩れを補正する処理を行っても構わない。具体的には、予め撮像装置100が輝度一定の面光源を撮影した結果に基づき、A画像とB画像の輝度値が、画角に依らず略一定値になるように補正することで、光量バランスを補正することができる。また、例えば撮像素子121にて生じる光ショットノイズ等の影響を低減するために、取得したA画像とB画像にバンドパスフィルタやロ-パスフィルタを施しても構わない。
本実施形態の画像処理装置110は、視差の探索方向が1次元であるが、2次元以上での探索を行っても構わない。その際には公知のいかなる手法を利用して次元を拡張しても構わない。例えば、本実施形態の画像処理装置110を用いてx方向に視差の算出を行った後に本実施形態の画像処理装置110を用いてy方向に視差の算出を行い2次元の視差を算出しても良い。
本実施形態の画像処理装置では、自己相関値を用いて補正した相互相関値を用いて視差量を算出している。当該処理によれば、相互相関値に現れるフィッティング関数の非対称性を補正することでサブピクセル推定の際にフィッティング関数の非対称性が解消される。その結果、フィッティング関数の非対称に関係して発生する視差量の算出誤差を低減し、測距誤差を低減することで、高精度な測距を行うことができる。
<第2の実施形態>
以下、図を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態に記載されている構成要素は、あくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は本実施形態に記載されている構成要素に限定されることはない。
(画像処理装置の構成)
本実施形態の画像処理装置701について説明する。図7(A)は、本発明の実施形態に係る画像処理装置701の構成を概略的に示す図である。図7(A)において、画像処理装置701は、相互相関算出部、自己相関算出部及び視差算出部を備える。図7(B)は、本実施形態の画像処理装置701の動作を表すフローチャートである。本実施形態に係る画像処理が開始されると、処理はステップS310に移行する。なお、図7では、図3で説明した構成または動作と同一の部分については、図3の番号と同じ番号を付して説明を省略する。
画像処理装置701は、論理回路を用いて構成することができる。また画像処理装置701の別の形態として、中央演算処理装置(CPU)と演算処理プログラムを格納するメモリとから構成してもよい。
画像処理装置701は受け取った画像信号に基づいて、A画像及びB画像を生成する。画像処理装置701は、A画像及びB画像を用いて視差算出処理により視差値を算出し、算出した視差値を本体メモリ(不図示)に蓄える。また、画像処理装置701は、A画像とB画像を加算した画像を画像情報として本体メモリに記憶し、以降の処理で利用することができる。なお、画像処理装置701は、A画像及びB画像自体を本体メモリに記憶させることもできる。
ステップS710では、視差算出部710は、A画像およびB画像を含む画像組の視差量を、フィッティング関数の非対称性の影響を受けない相互相関値と自己相関値の組み合わせで算出する。
図5によれば、異なる関数上に存在する相関値を1つの関数にフィッティングすることが誤差の一つの原因である。よって、利用する関数に適した相互相関値のみを利用して視差を計算することで上記の誤差を低減することができる。
例えば、自己相関値曲線511Cを利用する場合には、相互相関値S(1)を用いて視差を算出すればよい。自己相関値曲線511Cを視差探索方向に水平移動させ、自己相関値曲線511C上に相互相関値S(1)が存在する移動量がサブピクセル視差dである。具体的には数式5で上記の移動量の算出を行える。なお、図5(E)の位置関係から自己相関値曲線511Cの最小値より視差探索方向+側に相互相関値S(1)が存在するため、サブピクセル視差dを一意に定めることが出来る。
Figure 2023145262000006
同様の考え方を利用してS(-1)やS(0)などの他の相互相関値を利用した場合にもサブピクセル視差を算出できる。
ここで、数式5は補正方法を限定するものではなく、フィッティング関数の非対称性を考慮してその影響を受けない相互相関値と自己相関値の組み合わせで視差の算出を行う方法であれば良い。
また、上記では自己相関曲線と1つの相互相関値から視差量算出を行っているが、自己相関曲線と複数の相互相関値から視差量算出を行っても良い。例えば、自己相関値曲線512Cと相互相関値S(-1)と相互相関値S(0)から視差算出を行っても良い。
または、自己相関値曲線512Cを利用する場合には、相互相関値S(-1)と相互相関値S(0)を用いて数式3などの従来の手法を用いて視差を算出すればよい。
この際に真のサブピクセル視差位置を推定して相互相関値がどの関数上に存在するかを推定して利用する式を変更しても良い。その際には公知の手法を用いても良い。例えば、S(1)とS(-1)の値を比較して、値の小さい側に真のサブピクセル視差位置が存在するとしても良い。
または、この推定の際にもフィッティング関数の非対称性を考慮し、相互相関値を補正しても良い。例えば、S(1)/C(1)とS(-1)/C(-1)の値を比較して、値の小さい側に真のサブピクセル視差位置が存在するとしても良い。
または、真のサブピクセル視差位置を推定する処理を行わず、常に一定の計算方法を利用しても構わない。
本実施形態の画像処理装置では、相互相関値と自己相関曲線の1種類の組み合わせのみで視差量算出を行っているが、相互相関値と自己相関曲線の複数の組み合わせで視差量の算出を行っても構わない。例えば自己相関値曲線511Cと相互相関値S(1)で視差算出を行った後に自己相関値曲線512Cと相互相関値S(-1)で視差算出を行っても良い。その場合、複数の視差量算出の結果を平均しても構わない。また、利用した自己相関値または相互相関値または自己相関値と相互相関値の信頼度から最終的な視差量を決定しても構わない。
本実施形態の画像処理装置では、フィッティング関数の非対称性の影響を受けない相互相関値と自己相関値の組み合わせを用いて視差量を算出している。当該処理によれば、視差算出の式を補正することで、フィッティング関数の非対称性の影響を受けることなく視差を算出できる。その結果、フィッティング関数の非対称性に関係して発生する視差量の算出誤差を低減し、測距誤差を低減することで、高精度な測距を行うことができる。
本実施形態の画像処理装置では、視差算出にかかる計算処理量を削減することができる。
<第3の実施形態>
以下、図を参照しながら本発明の第3の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態に記載されている構成要素は、あくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は本実施形態に記載されている構成要素に限定されることはない。
(画像処理装置の構成)
本実施形態の画像処理装置801について説明する。図8(A)は、本発明の実施形態に係る画像処理装置801の構成を概略的に示す図である。図8(A)において、画像処理装置801は、相互相関算出部、自己相関算出部及び視差算出部を備える。図8(B)は、本実施形態の画像処理装置801の動作を表すフローチャートである。本実施形態に係る画像処理が開始されると、処理はステップS310に移行する。なお、図8では、図3で説明した構成または動作と同一の部分については、図3の番号と同じ番号を付して説明を省略する。
画像処理装置801は、論理回路を用いて構成することができる。また画像処理装置801の別の形態として、中央演算処理装置(CPU)と演算処理プログラムを格納するメモリとから構成してもよい。
画像処理装置801は受け取った画像信号に基づいて、A画像及びB画像を生成する。画像処理装置801は、A画像及びB画像を用いて視差算出処理により視差値を算出し、算出した視差値を本体メモリ(不図示)に蓄える。また、画像処理装置801は、A画像とB画像を加算した画像を画像情報として本体メモリに記憶し、以降の処理で利用することができる。なお、画像処理装置801は、A画像及びB画像自体を本体メモリに記憶させることもできる。
ステップS810では、フィッティング関数補正部810は、自己相関値を用いてフィッティング関数の非対称性を推定し、補正を行う。
ステップS314で行われる視差算出処理において、相互相関値を算出した方法によって定まる関数を相互相関値にフィッティングする。この関数は従来では視差を境界に対称な形状が利用されるが、図5で前述したように端部テクスチャの非対称性によって実際には視差を境界に対称な形状になっている。ステップS810では、この非対称性を推定し、相互相関値にフィッティングするフィッティング関数の形状が算出される。
具体的にはステップS312で算出される自己相関値を利用してこの非対称性は推定される。例えば、図5ではC(ー1)とC(1)を利用することで二次関数の傾きを2つ算出できる。C(ー1)が視差を境界に左側の二次の係数であり、C(1)が視差を境界に右側の二次の係数である。
このように、従来対称な形状であったフィッティング関数を非対称に補正することで、以降のステップS314で相互相関値に非対称なフィッティング関数をフィッティングできる。
その結果、フィッティング関数の非対称性に関係して発生する視差量の算出誤差を低減し、測距誤差を低減することで、高精度な測距を行うことができる。
本実施形態の画像処理装置では、ノイズの多い環境でも高精度な測距を行うことができる。
<第4の実施形態>
以下、図を参照しながら本発明の第4の実施形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態に記載されている構成要素は、あくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は本実施形態に記載されている構成要素に限定されることはない。
(装置構成)
図9は、本発明の実施形態に係る画像処理装置の構成を概略的に示す図である。なお、図9では、図1で説明した構成と同一の部分については、図1の番号と同じ番号を付して説明を省略する。
図9において、撮像装置900は、画像処理装置110と撮像部920と距離算出部130を備える。
撮像部920は、2つの撮像素子921と922,2つの光学系923と924を備える。光学系923および924は、撮像装置900の撮影レンズであり、被写体の像を撮像素子921または922上に形成する機能を有する。光学系923および924は複数のレンズ群(不図示)および絞り(不図示)等から構成され、撮像素子921または922から所定距離離れた位置に射出瞳925または926を有する。この時、光学系923と924の光軸はそれぞれ941と942である。
光学系の位置関係などのパラメータを事前に校正しておくことで正確に画像間の視差を算出することができる。またそれぞれの光学系でレンズ歪みの補正を行うことでも正確に画像間の視差を算出することができる。
この場合には、基線長の設計自由度が向上し、測距分解能を向上することができる。
本実施形態では距離に応じた視差を有するA画像とB画像を取得する光学系が2つであるが、3つ以上の光学系とそれに対応する撮像素子から構成されたステレオカメラで構成されてもよい。
本実施形態では画像処理装置として第1の実施例に記載の画像処理装置を使用しているが、第2、第3の実施例中の画像処理装置でもよい。
本発明は、測距装置の他に、コンピュータプログラムをも包含する。本実施形態のコンピュータプログラムは、距離あるいは視差量の算出のために、コンピュータに所定の工程を実行させるものである。本実施形態のプログラムは、測距装置またはそれを備えるデジタルカメラ等の撮像装置のコンピュータにインストールされる。インストールされたプログラムがコンピュータによって実行されることにより上記の機能が実現され、高速で高精度な視差の算出が可能となる。
(他の実施形態)
また本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現できる。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現できる。

Claims (16)

  1. 第1の画像と第2の画像とから視差を算出する画像処理装置であって、
    前記第1の画像上に設定された第1の基準画像と前記第2の画像上に設定された第1の参照画像との相互相関値を算出する相互相関算出手段と、
    前記第1の画像または前記第2の画像のいずれか1つに対して設定した第2の基準画像と第2の参照画像との自己相関値を算出する自己相関算出手段と、
    前記相互相関算出手段によって算出された前記相互相関値および前記自己相関算出手段によって算出された前記自己相関値を用いて前記第1の画像と前記第2の画像の視差量を算出する視差算出手段と、を有し、
    前記視差算出手段は、前記自己相関値を用いて、前記相互相関値を補正する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記相互相関算出手段は、前記第1の参照画像の位置を変更し少なくとも2つの前記相互相関値を算出し、
    前記自己相関算出手段は、前記第2の参照画像の位置を任意の方向に少なくとも+1画素および-1画素移動させて少なくとも2つの前記自己相関値を算出し、
    前記視差算出手段は、前記自己相関値の最小値の近傍を用いて前記相互相関値を補正した補正相互相関値を算出し、前記補正相互相関値もしくは前記相互相関値と前記補正相互相関値を内挿することで最も相関が高い前記第1の参照画像の位置を前記視差量として算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記視差算出手段は、少なくとも1つの前記相互相関値に対して前記第2の参照画像の移動量が異なる2つの前記自己相関値の比を用いて前記補正相互相関値を算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記視差算出手段は、少なくとも2つの前記相互相関値に対して前記相互相関値と前記自己相関値の比を前記補正相互相関値として算出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 第1の画像と第2の画像とから視差を算出する画像処理装置であって、
    前記第1の画像上に設定された第1の基準画像と前記第2の画像上に設定された第1の参照画像との相互相関値を算出する相互相関算出手段と、
    前記第1の画像または前記第2の画像のいずれか1つに対して設定した第2の基準画像と第2の参照画像との自己相関値を算出する自己相関算出手段と、
    前記相互相関算出手段によって算出された前記相互相関値および前記自己相関算出手段によって算出された前記自己相関値を用いて前記第1の画像と前記第2の画像の視差量を算出する視差算出手段と、を有し、
    前記視差算出手段は、前記自己相関値を用いてフィッティング関数を補正する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 第1の画像と第2の画像とから視差を算出する画像処理装置であって、
    前記第1の画像上に設定された第1の基準画像と前記第2の画像上に設定された第1の参照画像との相互相関値を算出する相互相関算出手段と、
    前記第1の画像または前記第2の画像のいずれか1つに対して設定した第2の基準画像と第2の参照画像との自己相関値を算出する自己相関算出手段と、
    前記相互相関算出手段によって算出された前記相互相関値および前記自己相関算出手段によって算出された前記自己相関値を用いて前記第1の画像と前記第2の画像の視差量を算出する視差算出手段と、を有し、
    前記視差算出手段は、前記自己相関値を用いて同一のフィッティング関数に属する前記相互相関値と前記自己相関値を用いて視差量を算出する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  7. 前記自己相関算出手段は、前記第2の参照画像を任意の方向に少なくとも+1画素もしくは-1画素移動させて少なくとも1つの前記自己相関値を算出し、
    前記視差算出手段は、前記自己相関値を用いて同一のフィッティング関数に属する前記相互相関値と前記自己相関値の比を用いて視差量を算出する
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記視差算出手段は、同一のフィッティング関数に属する前記相互相関値と前記自己相関値の複数の組み合わせで視差量を算出することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  9. 前記視差算出手段は、同一のフィッティング関数に属する前記相互相関値と前記自己相関値の複数の組み合わせで視差量を算出し、それらの平均を最終的な視差量とすることを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記視差算出手段は、同一のフィッティング関数に属する前記相互相関値と前記自己相関値の複数の組み合わせで視差量を算出し、利用した前記自己相関値から最終的な視差量を決定することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  11. 前記相互相関算出手段は、前記第1の基準画像と前記第1の参照画像の差分の二乗和、または差分の絶対値和、または正規化相互相関のいずれかを用いて前記相互相関値を算出し、
    前記自己相関算出手段は、前記第2の基準画像と前記第2の参照画像の差分の二乗和、または差分の絶対値和、または正規化相互相関のいずれかを用いて前記相互相関値を算出する
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 前記視差算出手段は、前記相互相関値もしくは前記相互相関値と前記自己相関値の比を用いて視差位置の推定を行い、その結果に基づいて処理の方法を変更する
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  13. 前記相互相関値または前記自己相関値の信頼度に基づいて、前記視差算出手段による補正を行うか否かを判断する判断手段をさらに有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  14. 端部テクスチャの非対称性の大きさに基づいて、前記視差算出手段による補正を行うか否かを判断する判断手段をさらに有することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  15. 第1の画像と第2の画像とから視差を算出する画像処理方法であって、
    前記第1の画像上に設定された第1の基準画像と前記第2の画像上に設定された第1の参照画像との相互相関値を算出する相互相関算出工程と、
    前記第1の画像または前記第2の画像のいずれか1つに対して設定した第2の基準画像と第2の参照画像との自己相関値を算出する自己相関算出工程と、
    前記相互相関算出工程によって算出された前記相互相関値および前記自己相関算出工程によって算出された前記自己相関値を用いて前記第1の画像と前記第2の画像の視差量を算出する視差算出工程と、を有し、
    前記視差算出工程では、前記自己相関値を用いてフィッティング関数の非対称性を推定し、前記相互相関値を補正する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  16. 第1の画像と第2の画像とから視差を算出する画像処理装置に、
    前記第1の画像上に設定された第1の基準画像と前記第2の画像上に設定された第1の参照画像との相互相関値を算出する相互相関算出工程と、
    前記第1の画像または前記第2の画像のいずれか1つに対して設定した第2の基準画像と第2の参照画像との自己相関値を算出する自己相関算出工程と、
    前記相互相関算出工程によって算出された前記相互相関値および前記自己相関算出工程によって算出された前記自己相関値を用いて前記第1の画像と前記第2の画像の視差量を算出する視差算出工程と、を実行させるためのプログラムで
    前記視差算出工程では、前記自己相関値を用いてフィッティング関数の非対称性を推定し、前記相互相関値を補正する
    ことを特徴とするプログラム。
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