JP7378219B2 - 撮像装置、画像処理装置、制御方法、及びプログラム - Google Patents

撮像装置、画像処理装置、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置、画像処理装置、制御方法、及びプログラムに関する。
画像測距機能を安価に実現するステレオカメラを更にコンパクトにする撮像装置の光学系の工夫として、瞳分割光学系が知られている。これは、撮像素子上の1つのマイクロレンズの下に複数の光電変換部を形成し、光学系の瞳を通過する被写体光束を2つ以上に分割して複数の視差画像を一度に撮像可能にする光学技術である。
しかしながら、瞳分割光学系を用いた撮像系である瞳分割撮像系は、一般的に光学系を2つ並べたステレオカメラに比べて基線長が短い。そのため、高精度の距離像を得ようとする場合、被写体に近づいて撮影しなければならない。被写体に近づいて撮影しようと近距離にフォーカスを合わせると、被写界深度が浅くなり、合焦近傍以外の被写体はボケてしまう。このため、奥行方向の広い範囲の距離像を得ることは難しい。具体的には、大きいものを撮る場合や距離精度を上げるために被写体に寄って撮る場合、狭い合焦近傍以外はボケてしまうため、絞りを絞って撮影しないと画角全体の距離像を得ることは難しい。一方、絞りを絞ってしまうと、測距ができなくなるか、測距精度が悪くなってしまう。瞳分割撮像系には、測距精度を高めようとして絞りを開いてF値を小さくしようとすればするほど、また、被写体に近づいて撮影しようとすればするほど、測距可能な奥行範囲は狭くなるという特性がある。
そこで、瞳分割撮像系の距離像取得では、フォーカスブラケットで合焦位置を奥行き方向に変化させて複数の合焦位置それぞれについて距離像を取得し、複数の距離像を統合することにより測距範囲の広い距離像を得る技術が提案されている(特許文献1)。この技術におけるブラケットは、ブラケット間でボケの違いを解析して測距するDFD(Depth From Defocus)技術などとは違い、測距範囲をシフトさせることを目的としている。このため、フォーカスブラケットのステップ幅を大きく取ることができ、処理する画像量や利用メモリを減らすことができるメリットがある。
また、眼数の少ないステレオ測距では、ステレオ対応付けに誤対応を含み易い特性もある。この場合において、手持ち撮影における視点の揺らぎや照明の揺らぎ、被写体の微小な揺らぎが利用できる場合がある。この場合に、フォーカス固定の連写で何度も距離取得を行い、時間方向のフィルタリングで誤対応による距離誤検出のアウトライアを抑えて測距精度を向上させることもできる。
特開2016-99322号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、瞳分割撮像系の撮影に手ぶれや三脚ぶれなどが混入すると、連写で取得した複数の距離像に位置ずれが生じるため、距離像の統合が難しい。また、被写体の存在領域が奥行き方向に離散的であったり、フォーカスブラケットの変化ステップが大きいと、各ブラケット画像間のボケの違いにより、ブラケット画像間の被写体の共通領域や距離像間の共通領域が存在しない場合がある。
また、フォーカス固定の連写でも、絞りが開放寄りで被写界深度が浅い場合、前後方向の手ぶれにより、特許文献1の構成と同様に連写の撮影間で被写体テクスチャのボケ方や測距結果の距離像に違いが生じ、共通領域が無くなり距離像の統合が難しくなる。
従って、瞳分割撮像系の手持ち撮影において、任意の構図、画角に対して高精度で奥行き方向の測距範囲の広い距離像が得られないという課題がある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、連写で取得した複数の距離像の間の位置ずれを高精度で補正する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、1回の撮影で視点の異なる複数の視差画像を出力する撮像素子と、前記撮像素子を用いて、複数回の撮影と、前記複数回の撮影よりも被写界深度の深い撮影条件での1回の撮影とを行う撮影制御手段と、前記複数回の撮影に対応する複数の距離像を生成する生成手段であって、各距離像は各撮影により生成される複数の視差画像の間の視差に基づいて生成される、生成手段と、前記1回の撮影により生成される第1の画像に対する、前記複数回の撮影により生成される複数の第2の画像の各々の位置ずれ量を検出する検出手段と、前記第1の画像に対する前記複数の第2の画像の各々の前記位置ずれ量に基づいて、前記複数の距離像の間の位置ずれを補正する補正手段と、前記補正手段により補正された前記複数の距離像を統合する統合手段と、を備え、前記統合手段は、前記複数の距離像間で同一箇所の測距値が同時に得られる場合、最小のデフォーカスから作られた距離像値を前記統合のために利用することを特徴とする撮像装置を提供する。
本発明によれば、連写で取得した複数の距離像の間の位置ずれを高精度で補正することが可能となる。
なお、本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面及び以下の発明を実施するための形態における記載によって更に明らかになるものである。
第1の実施形態に係る撮像装置100の構成を示すブロック図。 瞳分割撮像系について説明する図。 第1の実施形態に係る、統合距離像を生成する処理のフローチャート。 視差画像セットから距離像を生成する処理のフローチャート。 デフォーカス量から距離値への変換方法を説明する図。 合焦被写体距離と測距可能範囲との関係を説明する図。 パンフォーカス撮影及びフォーカスブラケット連写で得られる混合画像の例を示す図。 距離像及び統合距離像の例を示す図。 パンフォーカス撮影及びフォーカスブラケット連写で得られる視差画像、混合画像、及び距離像の概念図。 パンフォーカス画像(ガイド画像)と各ブラケット画像との間での位置ずれ量を算出する処理のフローチャート。 (a)パンフォーカス画像上で特徴点を抽出した様子を例示する図、(b)パンフォーカス画像に関するボケ像の画像バンクを例示する図。 相対位置姿勢の関係を示す図。 相対位置姿勢をリファインする処理を説明する図。 ユーザに再撮影を促す表示の例を示す図。 視点変換による位置ずれ補正を説明する図。 第2の実施形態に係る撮像装置1600の構成を示すブロック図。 第2の実施形態に係る、統合距離像を生成する処理のフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、画像処理装置の一例である撮像装置100の構成を示すブロック図である。図1において、光学系101は、被写体150からの入射光を結像させるコンポーネントであり、複数のレンズ及びミラーを含む。撮像部102は、光学系101により結像された光学像を受光して電子像に変換するコンポーネントである。撮像部102の受光面上に形成された1つのマイクロレンズの下に複数の光電変換部を形成することにより光学系101の瞳を通過する被写体光束を分割すると、複数の視差画像を一度に撮像可能となる。このように構成された撮像系を、瞳分割撮像系と呼ぶ。
図2を参照して、光学系101及び撮像部102により構成される瞳分割撮像系について説明する。図2(a)には、被写体150、結像光学系201、結像光学系201の光軸202、撮像素子203、及び演算処理部204を図示している。撮像素子203は、図2(b)に示すように、xy平面上に配列された多数の画素210R、210G、210Bが並置されて構成されている。
撮像素子203の各画素は、図2(c)の断面図に示すように、マイクロレンズ211、カラーフィルタ222R、222G、222B、光電変換部210Ra、210Rb、210Ga、210Gb、210Ba、210Bb、及び導波路213を含む。撮像素子203においては、画素毎にカラーフィルタ222R、222G、222Bによって検出する波長帯域に応じた分光特性が与えられ、各画素は主として赤光、緑光、又は青光を取得する。各画素は、公知の配色パターンによってxy平面上に配置されている。基板224は、検出する波長帯域で吸収を有する材料、例えばSiであり、イオン打ち込みなどで、内部の少なくとも一部の領域に各光電変換部が形成される。各画素は、図示しない配線を備えている。
光電変換部210Xa(X=R,G,B)及び光電変換部210Xbには、それぞれ射出瞳230の異なる領域である瞳領域231aを通過した光束232a及び瞳領域231bを通過した光束232bが入射する。これにより、光電変換部210Xa及び光電変換部210Xbは、それぞれ第1の信号及び第2の信号を得る。A像を形成する第1の信号を取得する光電変換部210XaをA画素と呼び、B像を形成する第2の信号を取得する光電変換部210XbをB画素と呼ぶ。各光電変換部で取得された信号は、演算処理部204に伝送される。演算処理部204は、これらの信号に基づいて、2つの視差画像と、出力の1つである特定の視点のカラー画像とを生成する処理を行う。
図2(d)は、撮像素子203上のマイクロレンズ211毎の画素構造を光軸の入射方向から見た、光電変換部210Xa(A画素)及び光電変換部210Xb(B画素)の配置を示す図である。図2(d)は、水平方向又は垂直方向に2視点の場合の配置例である。なお、視点数(1つの画素が有する光電変換部の数)は2に限定されない。例えば、図2(e)に示した撮像素子203は、1つの画素が4つの光電変換部を有し、水平方向及び垂直方向に瞳分割が行われる場合の配置例である。光電変換部の分割数を更に増やして視点数を増加させてもよい。
図2(f)は、図2(a)の光軸202と撮像素子203の交点(中心像高)から、結像光学系201の射出瞳230を見た図である。光電変換部210Xa及び光電変換部210Xbには、それぞれ射出瞳230の異なる領域である瞳領域231aを通過した光束232a及び瞳領域231bを通過した光束232bが入射する。重心位置241aは、瞳領域231aの重心位置(第1の重心位置)であり、重心位置241bは、瞳領域231bの重心位置(第2の重心位置)である。重心位置241aは、射出瞳230の中心からx軸200に沿って偏心(移動)している。一方、重心位置241bは、x軸200に沿って、重心位置241aとは逆の方向に偏心(移動)している。重心位置241aと重心位置241bとを結ぶ方向を瞳分割方向と呼ぶ。また、重心位置241aと重心位置241bとの間の距離(重心間距離)が基線長262となる。基線長262は、画素の入射角に対する感度分布を射出瞳230面上に投影した瞳感度分布の重心間隔に相当する。
A画像とB画像は、デフォーカスによって瞳分割方向と同じ方向(本実施形態ではx軸方向)に位置が変化する。この画像間の相対的な位置変化量、即ちA画像とB画像との間の視差量は、デフォーカス量に応じた量となる。よって、この視差量を後述の手法により取得し、既知の変換手法によって視差量をデフォーカス量又は距離に変換することができる。
演算処理部204は、伝送された信号がアナログ信号の場合、電子像に対して相関二重サンプリング(CDS)によるノイズ除去、オートゲインコントロール(AGC)でのゲインアップによる露出制御、黒レベル補正、A/D変換等の基礎的な処理を行う。これにより、演算処理部204は、デジタル信号に変換された画像信号を得る。アナログ信号に対する前処理が主であるため、一般的に演算処理部204内の主要コンポーネントは、AFE(アナログフロントエンド)とも呼ばれる。一方、デジタル出力センサと対で使われるコンポーネントは、DFE(デジタルフロントエンド)と呼ばれることがある。加えて、演算処理部204は、ベイヤー配列補間等によるカラー画像生成を行ってもよい。また、演算処理部204は、距離像算出部103への出力用の画像に対しては、輝度画像変換を行ってもよい。輝度画像変換は、距離像算出向けの簡易レベルでもよい。また、距離像算出の精度やロバスト性を向上させるために、ローパス、ハイパス等のフィルタリング処理、トーンマッピング等の階調調整処理を行ってもよい。表示部(不図示)に表示するプレビュー画像や距離像と対となる最終出力のカラー画像を作成する際には、演算処理部204は、複数の視差画像のいずれかを選択するか、複数の視差画像を混合することにより出力カラー画像又は輝度画像を生成してもよい。複数の視差画像が混合された画像(射出瞳内の複数の瞳領域を通過する光束に対応する画像)を、混合画像と呼ぶ。混合画像は、図2(f)の射出瞳230の開口全てを利用して形成される1つの像に対応する。混合画像の視点から射出瞳230を見ると、重心位置270が視点の重心位置である。
図1に戻り、距離像算出部103は、撮像部102から出力される複数の視差画像から距離像を算出するコンポーネントである。距離像算出部103は、光学系101のズーム状態により定まる焦点距離や絞り値などのカメラパラメータ、及び撮像素子203の画素ピッチなどの撮像素子情報が含まれる、撮影情報を基に距離像を生成する。
光学系制御部104は、光学系101の絞りとズームを制御するコンポーネントである。位置ずれ補正部105は、ブラケット連写などの複数回撮像により得られた複数の視差画像セット(各セットが複数の視差画像を含む)、及び距離像算出部103により生成された複数の距離像に関して、位置と姿勢のずれ量を算出する。そして、位置ずれ補正部105は、必要に応じて、複数の視差画像のいずれか又は距離像に関して、位置と姿勢のずれ補正(以下、単に「位置ずれ補正」とも呼ぶ)を実施する。なお、位置ずれ補正は距離像統合部106で行ってもよい。
距離像統合部106は、ブラケット連写などの複数回撮影により得られた複数の視差画像セット(複数回の撮影分の視差画像セット)に対応する複数の距離像を1つの距離像(統合距離像)に統合する処理を行う。また、距離像統合部106は、基準として選択した別の画像の撮像位置に関して、3次元的に幾何変形を行ってもよい。また、距離像統合部106は、ブラケット連写した複数回撮像の視差画像セットと位置ずれ補正量とを用いて距離像を再計算してもよい。
制御部107は、制御プログラムを格納したROMと、ワークメモリとして使用されるRAMとを含み、制御プログラムを実行することにより撮像装置100全体を制御する。
図3は、統合距離像を生成する処理のフローチャートである。S101及びS102の処理は、ユーザが望みの構図で撮像装置100のシャッター(不図示)を押した後に、一連の動作として実行される。S103の処理は、S101及びS102から連続した処理として実行してもよいし、GUIなどによりユーザに対して実行可否を確認した後に実行してもよい。
なお、図3に示すようにS101、S102の順で処理が実行される場合、後述のように視差画像の連写撮影及び距離像生成に対し逐次に手ぶれの大小判定を行いエラー処理に活用するなどの制御を行うことが可能となる。しかしながら、視差画像ブラケット撮影により生成した複数の距離像の、手ぶれに起因する位置ずれを補正する目的に関しては、S101及びS102の実行順序は特に限定されず、反対の順序で実行してもよい。
S101で、制御部107は、パンフォーカスで画像を撮影する制御を行うことにより、パンフォーカス画像を生成する。パンフォーカス画像とは、撮像装置100からの距離が近い被写体と遠い被写体の両方にピントが合っているように見える被写界深度の深い画像である。パンフォーカス撮影のために、光学系制御部104は、光学系101の絞りを、後述するS102における撮影時よりも開口部が小さくなるように絞る。パンフォーカス撮影により、視差画像セット(A像及びB像)及び混合画像を得ることができる。
S102で、制御部107は、測距のために絞りを拡げ、連写ブラケット撮影により複数の視差画像セットを生成する制御を行う。この時、距離像算出部103は、各ブラケット撮影により生成される各視差画像セットに対応する距離像を生成する。本実施形態では、光学系制御部104によりフォーカス(合焦位置)を変更しながらブラケット撮影を実施するフォーカスブラケット連写の場合について説明する。
制御部107は、フォーカスを、無限遠側から近距離側へと変化させてもよいし、近距離側から無限遠側へと変化させてもよい。ブラケットのフォーカス変更のステップは、均一であってもよいし、不均一であってもよい。例えば、制御部107は、後述のように各合焦被写体距離における奥行方向の測距可能範囲を考慮してブラケットのフォーカス変更のステップを設定してもよい。変更ステップを大きくすると、測距可能範囲の重複範囲を少なくしてブラケット連写数を減らすことができる。
なお、「合焦被写体距離」とは、その距離に被写体が存在する場合にその被写体のデフォーカス量が0になる距離を意味する。従って、合焦被写体距離は、撮影時に実際に被写体が存在する距離と一致するとは限らない。
また、制御部107は、別途撮影した画像(例えばS101で得られた複数の視差画像のいずれか又は混合画像)に対する画像解析を行って、フォーカスブラケットの設定を決定してもよい。制御部107は、画像解析により画像内の1以上の被写体領域の検出を実施する。そして、制御部107は、優先順位順に被写体領域に合焦するようにAF機構(不図示)の測距によりフォーカス変更を行うことで、順次ブラケット撮影を行ってもよい(特許文献1参照)。或いは、制御部107は、Deep Learningなどの画像解析により、複数の被写体領域とその深さ距離をまず算出してもよい。制御部107は、算出した複数の被写体の深さ距離のみに対応する合焦被写体距離をカバーするように、非等間隔にブラケット連写してもよい。或いは、ユーザが撮像装置100のGUIを介して被写体を選択し、制御部107は、いくつかの注目被写体に対する合焦被写体距離のみでブラケット連写してもよい。
連写の各ブラケットを撮影する度に、複数の視差画像(1つの視差画像セット)が撮像部102により生成される。距離像算出部103は、1つの視差画像セットから1つの距離像を生成する。
ここで、図4を参照して、視差画像セットから距離像を生成する処理について説明する。S201で、距離像算出部103は、視差画像セットに含まれる複数の視差画像間の像ずれ量を算出する。本実施形態では、図2(d)に示す画素構造の場合(視差画像セットがA像及びB像の2つの視差画像からなる場合)を例に説明を進める。距離像算出部103は、A像とB像との間の相対的な位置ずれ量である像ずれ量の算出を行う。像ずれ量の算出には公知の手法を用いることができる。例えば、距離像算出部103は、次の式1を用いて、A像とB像の像信号データA(i)、B(i)から相関値S(r)を算出する。
Figure 0007378219000001
ここで、rは2つの像の相対的な像シフト量であり、S(r)は像シフト量rにおける2つの像の間の相関度を示す相関値であり、iは画素番号である。また、p及びqは、相関値S(r)の算出に用いる対象画素範囲を示している。相関値S(r)の極小値を与える像シフト量rを求めることで、像ずれ量を算出することができる。
なお、像ずれ量の算出方法は、本実施形態で説明する方法に限定されるものではなく、他の公知の手法を用いてもよい。式1の手法は、輝度値又はカラー値の差の絶対値を計算し、その和を算出する手法であり、SAD(Sum of Absolute Difference)と呼ばれる。他の手法としては、例えば、SSD(Sum of Squared Difference)及び正規相互相関NCC(Normalized Cross-Correlation)などが知られている。また、ZNCC(Zero-mean Normalized Cross-Correlation)も知られている。像ずれ量算出を画像間全体に行うことで、像ずれ量マップを取得できる。
相関値S(r)は、2つの像が一致すると限りなくゼロに近い小さな値となり、2つの像の相関が低くなると大きな値となる。相関値S(r)の逆数を用いたり更に正規化して扱ったりすることで、相関値S(r)に基づく値を距離値の信頼度として用いることも可能である。
式1において、A(i)をA像に対応させ、B(i)をB像に対応させた場合、B像の視点を基準とした視差値により形成される像ずれ量マップが得られる。反対に、A(i)をB像に対応させ、B(i)をA像に対応させた場合、A像の視点を基準とした像ずれ量マップが得られる。混合画像に視点を合わせた像ずれ量マップを得るためには、後述の視点変換処理を視差画像に実施する必要がある。
画像と距離像の対を得ようとする場合、タイミングやフォーカスの違い、更に手持ち撮影の場合は構図や手ぶれ、動きぶれの具合などに応じて、距離像に対応させる画像を変更したい場合がある。また、後述するように、手持ち撮影の場合に手ぶれが生じる場合には、各ブラケットに対応する距離像のどの基準像に合わせて位置ずれの補正を実施するのかが、距離像の統合に影響を与える。例えば、式1によりB像の視点を基準とした像ずれ量マップを取得した場合、View Morphingと呼ばれる公知の視点変換手法により、容易に混合画像の視点の距離像を得ることができる。View Morphingについては、必要であれば下記の文献を参照されたい。
“View Morphing”, Proc. SIGGRAPH 96,p.p.21-30
図2(f)で説明したように、射出瞳230を像側から見た視点は、各々の視差画像を形成する光束の重心位置により決定される。従って、混合画像の視点は、例えばA像及びB像の2眼の場合、光束の総和の重心位置で決定されるため、A像の視点とB像の視点の中点、つまり光軸上となる。そこで、得られた像ずれ量マップの半値を移動ベクトルに用いて像ずれ量マップの像ずれ量にView Morphingによる画素移動を実施すると、幾何学的にも正しい、混合画像の視点の距離像を得ることができる。
本実施形態においては、図2(d)の2眼の画素構造の場合を例に像ずれ量の算出、像ずれ量マップの算出、及び像ずれ量マップの視点変換の一例を示したが、図2(e)の4眼、又はそれ以上の眼数の場合に対しても、同様の手法を用いることができる。
次に、S202で、距離像算出部103は、像ずれ量から距離情報であるデフォーカス量を算出する。図2(a)に示すように、被写体150の像は、結像光学系201を介して撮像素子203に結像される。図2(a)では、射出瞳230を通過した光束が結像面207で焦点を結び、焦点がデフォーカスした状態を示している。なお、デフォーカスとは、結像面207と撮像面(受光面)とが一致せず、光軸202方向にずれが生じた状態のことをいう。デフォーカス量は、撮像素子203の撮像面と結像面207との間の距離を示す。
ここで、図5に示す簡略化した撮像装置の光学配置を参照して、デフォーカス量から距離値への変換方法の一例を説明する。但し、図5では、被写体150が撮像素子203に対してデフォーカスした状態の光線232を示し、202は光軸、208は開口絞り、205は前側主点、206は後側主点、207は結像面である。また、rは像ずれ量、Wは基線長、pは撮像素子203と射出瞳230との間の距離、Zは結像光学系201の前側主点205と被写体150との間の距離、Lは撮像素子203(撮像面)から後側主点206までの距離、ΔLはデフォーカス量である。
本実施形態では、デフォーカス量ΔLに基づいて被写体150の距離Zが検出される。画素210の各光電変換部で取得したA像とB像との相対的位置ずれを示す像ずれ量rと、デフォーカス量ΔLとは、下記の式2の関係を有している。
Figure 0007378219000002
式2は、比例係数Kを用いて、式3のように簡略化して書くことができる。
Figure 0007378219000003
像ずれ量をデフォーカス量に変換する係数を「換算係数」と呼ぶ。換算係数は、例えば、前述の比例係数K又は基線長Wのことを言う。基線長Wの補正は、換算係数の補正と等価である。なお、デフォーカス量の算出方法は、本実施形態の方法に限定されるものではなく、他の公知の手法を用いてもよい。
デフォーカス量から被写体距離への変換は、結像光学系201と撮像素子203の結像関係に関する式4を用いることができる。或いは、像ずれ量から変換係数を用いて直接被写体距離に変換してもよい。
Figure 0007378219000004
ここで、fは焦点距離である。
入力された複数の視差画像間(例えばA像とB像との間)の、例えば全ての画素についてデフォーカス量を求めることで、入力画像に対応したデフォーカスマップを算出することができる。デフォーカスマップを式4の関係により変換することで、対応する距離像を算出できる。
以上説明したような測距演算処理の手順により、ワンショットで得られる複数の視差画像(1つの視差画像セット)から距離像を算出できる。
また、光学系101の被写界深度の近似式は、以下の式5及び式6で与えられる。
Figure 0007378219000005
Figure 0007378219000006
ここで、ΔLDOF_Fは前方被写界深度、ΔLDOF_Rは後方被写界深度、fは焦点距離、Fは絞り値、lは合焦被写体距離、δは許容錯乱円径である。許容錯乱円径δは、撮像部102の画素サイズなどにより決定される。一方、測距は上述のように像の相関により求める像ずれ量から算出する。このため、像が許容錯乱円径δのn倍までボケたら相関演算が難しくなる、という観点から測距可能範囲を定義することができる。
lを合焦被写体距離とすると、前側測距可能範囲LDML_Fと後側測距可能範囲LDML_Rは、以下の式7及び式8で表すことができる。
Figure 0007378219000007
Figure 0007378219000008
瞳分割光学系の測距可能距離範囲は、合焦被写体距離lに関して、被写体位置より手前側のLDML_Fから後ろ側のLDML_Rまでの距離範囲となる。例えば、光学系101の焦点距離f、絞り値F、許容錯乱円径δ、測距の相関が可能なボケの倍率nなどに具体的な値を設定する。これにより、例えば図6(a)のように、合焦被写体距離601、前側測距可能範囲602、後側測距可能範囲603の3つのグラフを描くことができる。横軸が合焦被写体距離lを示し、縦軸が合焦被写体距離lに対応する前側測距可能範囲602及び後側測距可能範囲603の距離を示す。合焦被写体距離601については、横軸も縦軸も合焦被写体距離lに対応する。なお、図の簡易化のため、グラフの縦軸と横軸はスケールを異ならせてある。
図6(b)は、フォーカスブラケット連写の設定の一例を示す図である。前側測距可能範囲LDML_Fと後側測距可能範囲LDML_Rとの関係で設定される測距可能範囲に抜けが生じない限りでブラケットのステップを大きくシフトさせることが可能である。例えば、図6(b)に示すように測距可能範囲の重複を可能な限り少なくして3回のブラケットで撮影しても、奥行方向に広い距離範囲を持つ被写体空間全域の測距が可能となる。
仮にDFD(Depth From Defocus)技術を用いる場合には、わずかなボケの変化の違いの解析から距離を求めるため、ブラケットのステップを小さくしなければならず、必要な撮影回数が増加する。多くの場合、本実施形態の技術を用いることにより、DFD技術を用いる場合と比べてブラケットのステップを大きくして撮影回数を減少させるとが可能である。
図7(a)は、フィギュアと箱庭のシーンをパンフォーカスで撮影した混合画像を示す。また、図7(b)、(c)、(d)は、図6(b)のBR1、BR2、BR3の3つの設定に対応するフォーカスブラケット連写で得られた混合画像を示す。また、図8(a)、(b)、(c)は図7(b)、(c)、(d)に示す混合画像に対応する視差画像セットから生成された距離像である。距離像中の白領域は、測距可能範囲外で距離値が得られなかった領域を表す。階調のある領域については、遠距離が高階調(明るい色)で表され、近距離が低階調(暗い色)で表されている。ブラケット間で奥行方向の測距可能範囲が異なるため、図8(a)、(b)、(c)の距離像間には、共通の被写体領域の距離値が存在しない。なお、仮にブラケットのステップを小さくして奥行方向の測距可能範囲に重なりを持たせても、被写体空間において被写体の奥行方向の存在領域が飛び飛びで各ブラケットの測距可能範囲の重なりの奥行範囲に被写体が存在しない場合がある。この場合にも、距離像間には、共通の被写体領域の距離値が存在しない。
撮像装置100が静止している場合(例えば、撮像装置100が三脚上に据えられている場合)、図8(a)、(b)、(c)の距離像を単純に合成するだけで統合距離像を生成することができる。
図3のS103は、S102において生成された距離像を統合して統合距離像を生成するステップである。各ブラケット間で距離像の画角内における領域的な重複がない場合には、距離像を単純に重ねていくことにより統合距離像が生成される。図8(d)、(e)は、ブラケット連写により生成された距離像を逐次統合する例を示した図である。図8(d)は、ブラケットBR1、BR2に対応する距離像である図8(a)、(b)を統合した距離像である。図8(e)は、ブラケットBR1、BR2、BR3に対応する距離像である図8(a)、(b)、(c)を統合した距離像である。撮像装置100を三脚上に据えているような場合には、単純に距離像を合成していくだけで、奥行き方向の測距範囲の広い、被写体空間の望みの奥行方向全域を測距した距離像を得ることができる。
重複している距離部分が得られている場合には、平均を取るなど統計的な処理により、精度や信頼度を向上させた新たな距離値を得ることができる。又は、複数の距離像間で同一箇所の測距値が同時に得られる場合、合焦被写体距離に一番近いデフォーカス(最小のデフォーカス)から作られた距離像値を利用するなど、複雑でヒューリスティックなアルゴリズムを用いることもできる。また、合焦被写体距離に一番近いデフォーカスかつ一番遠い合焦被写体距離を満たすものを採用することもできる。逆に、後側測距範囲の距離値を優先したい場合には、近い合焦被写体距離(最短の合焦被写体距離)を選択してもよい。更に、パンフォーカス画像の同一箇所と比較して各ブラケットの対応する部分の視差画像間で相関値もしくは信頼度、空間周波数が近いもの、又は後者が上回るブラケットの画像の部分に対応する距離像を選択して採用することもできる。
しかしながら、撮像装置100が手持ちでブラケット連写の間に手ぶれが生じる場合、手ぶれの混入により連写のブラケット間で撮像装置100の位置姿勢の関係にずれが生じてしまう。この手ぶれ動きによる撮像装置100の位置と姿勢のずれ量(以下、単に「位置ずれ量」とも呼ぶ)を位置ずれ補正部105にてまず算出する。位置ずれ量算出は、S101で撮影したパンフォーカス画像をガイド画像として行う。また、位置ずれ量算出は、パンフォーカス画像撮影時の複数の視差画像のいずれか又は混合画像と、測距画像撮影時の複数の視差画像のいずれか又は混合画像との間で行う。対応する眼位置同士の視差画像との間、もしくは混合画像同士での位置ずれ関係から位置ずれ量を算出するのが好ましい。
図9は、S101及びS102で撮影した複数の視差画像と、生成された混合画像と、距離像との関係の一例を示す図である。図2(d)の2眼の例を示している。パンフォーカス撮影に関しては、光学系制御部104により設定された光学系101の絞りが大きく絞り込まれF値が大きい場合、距離像は生成できないことがある。距離像は、複数の視差画像及び混合画像のいずれかの視点に対応している。一方、各視差画像と混合画像の視点は、図2(f)を用いて説明したように異なる。
位置ずれ量算出においては、ブラケット間、又はパンフォーカス画像といずれかのブラケットとの間で、対応する眼位置同士の視差画像との間、もしくは混合画像同士で位置ずれ量を求める。仮に、異なる眼位置の視差画像間又は個別の視差画像と混合画像との間の位置ずれ量を求めて、そのような位置ずれ量を距離像の統合に用いた場合、距離像を正しく統合できない。
また、各ブラケットの距離像の視点位置は揃えて生成しておく必要がある。さもないと、距離像統合時にブラケット間で距離像が同じ視点位置になるようにいずれかの距離像の視点変換を行うことが必要となる。式1による距離値(相関値)算出のための画像選択において、ブラケット間で画像の眼位置を揃えておくことが好ましい。もしくは、それぞれで混合画像の視点位置への視点変換を実施しておくことが好ましい。
また、図2(f)を用いて説明したように、瞳分割撮像系の各視差画像の視点位置は、光学系101の瞳領域を通過する光束の重心位置で決まる。そのため、光学系制御部104で設定する絞り及びフォーカスの状態に応じて、基線長262も変化してしまう。一方、混合画像は各々の視差画像の瞳領域を通過する光束の総和であるため、視点位置は常に光軸上に存在する。つまり、絞り及びフォーカスが同じ状態における各視差画像の視点位置と混合画像の視点位置との関係は、撮像装置100に手ぶれが生じても一定である。しかし、ブラケット連写間で絞り又はフォーカスを変化させてしまうと、各視差画像の視点位置と、混合画像の視点位置との関係は変化してしまう。
そのため、フォーカスブラケット連写におけるブラケット間の位置ずれ量推定、及びガイド画像として用いるパンフォーカス画像と各ブラケットとの間の位置ずれ量推定は、混合画像の視点位置を基準として算出することが好ましい。
例えば、最終的にパンフォーカス画像と統合距離像との対を得たい場合は、パンフォーカス撮影の混合画像と視差画像ブラケット撮影毎の混合画像とを基準として位置ずれ量算出を行うことが好ましい。この場合、位置ずれ量に余計な視点変換を行う必要がなく効率的である。また、各ブラケットの距離像はA画像視点に対応したもの、又はB画像視点、もしくは混合画像視点に対応したものと生成方法を揃えておく。A画像視点もしくはB画像視点で距離像を生成した場合は、統合後に、混合画像の視点へと距離像の視点変換をする必要がある。ゆえに、距離像についても、各ブラケットでの生成時に混合画像の視点に揃えておくことが好ましい。
そして、各ブラケット画像の間で直接位置ずれ量を算出しようとすると、フォーカスブラケットによる焦点位置の変化により、像のぼけ方が異なる。このため、ブラケット間の対応付けが非常に困難であり、ブラケット間での位置ずれ量算出が難しい。この課題に対して直接的には、ボケの異なる画像間でボケの違いをうまく考慮し吸収して対応付けを実施したり、ボケをデブラー処理により回復し調整して対応付けたりする方法が考えられるが、実現は難しい。そこでまず、各ブラケット画像とパンフォーカス画像との間で位置ずれ量算出を行い、変換して各ブラケット間の位置ずれ量を算出する。また、パンフォーカス画像に対してボケを付加してデフォーカスによる像変化を模した画像を作成し、測距撮影用のボケを生じた画像と対応付けて位置ずれ量を算出していく方法を例示する。
図10は、パンフォーカス画像(ガイド画像)と各ブラケット画像との間での位置ずれ量算出を繰り返し行う場合のフローチャートを示す。S301で、位置ずれ補正部105は、パンフォーカス画像上で特徴点又はエッジを抽出する。画像間での位置ずれ量算出の方法としては、SIFTやSURFなどの特徴点やエッジの抽出を利用し、それぞれの画像内で抽出した特徴点間の対応付けを行う方法が知られている。しかし、測距用の画像は測距性能の向上のため絞りを開いて撮影するため被写界深度が浅い。そのため、各画像中の被写体像はデフォーカスによりボケが生じている可能性が高く、特徴点やエッジを抽出することが困難な場合が多い。そこで、位置ずれ量算出の方法は、領域ベースの対応付け方法を利用する方が、安定性が高い。しかし、領域ベースの対応付け方法を特徴のない領域や一方向のみのエッジ上で行っても対応付けが難しく無駄も多くなる。このため、位置ずれ補正部105は、好適な対応付けを得られるコーナー点やエッジ部の像領域のみを対応付けに用いることができるように、パンフォーカス画像上で特徴点又はエッジを抽出する。
ここでは、特徴点抽出の例としてHarrisオペレータを用いた特徴点抽出を説明する。画像のコーナー位置を特徴点として抽出することにより、適切な特徴のない位置を選んで領域ベース手法で探索することにより発生する開口問題やいわゆる「滑り」の問題を抑制し、探索可能率を向上したリ、アウトライア率の低下、精度の向上が期待できる。
Harrisオペレータはまず、ウィンドウサイズWを決定し、水平及び垂直方向についての微分画像(Idx,Idy)を計算する。微分画像の計算には、Sobelフィルタ等を用いればよい。例えば、フィルタとしては、h=[1,√2,1]/(2+√2)を横方向にし、縦方向に3つにならべた3×3フィルタhと、hを縦方向にし、横方向に3つならべた3×3フィルタhとを画像に適用し、(Idx,Idy)を得る。
そして、画像内の全ての座標(x、y)について、ウィンドウサイズWを用いて、式9に従ってマトリクスGを計算する。
Figure 0007378219000009
マトリクスGの最小特異値が大きい座標(x、y)の順に特徴点を抽出していく。その際、特徴点があまり密集しないほうが好ましい。そこで、既に特徴点が抽出済みの座標(x、y)のウィンドウサイズWの周辺についてはもう特徴点を算出しない、等の約束を設けてもよい。特徴点は、パンフォーカス画像上で例えば200~300点抽出する。
図11(a)に、パンフォーカス画像上で特徴点を抽出した様子を例示する。なお、特徴点抽出方法は本実施形態の方法に限定されるものではなく、SIFTやSURFなどのより高度な特徴点抽出方法などを含む他の公知の手法を用いてもよい。また、特徴点の抽出ではなくエッジ抽出を用いてもよい。
S302で、位置ずれ補正部105は、パンフォーカス画像上で算出した特徴点位置について、パンフォーカス画像と各ブラケット画像との間で像ずれ量を算出する。位置ずれ補正部105は、パンフォーカス画像上で設定した特徴点位置近傍をパッチとみなし、各ブラケット画像内でのずれ位置の変位となる2次元の動きベクトルを像ずれ量としてそれぞれ算出する。画像パッチは、カラー画像でも輝度画像でもよい。本実施形態では簡単のため輝度画像とする。
像ずれ量算出には、例えば式1を2次元の像シフトに拡張した式10用いることができる。
Figure 0007378219000010
ここで、r、sは2つの像の相対的な水平垂直方向の像シフト量であり、S(r,s)は2次元的な像シフト量(r,s)における2つの像の間の相関度を示す相関値であり、i、jは画素番号である。p及びq、t及びuは、相関値S(r,s)の算出に用いる対象画素範囲を示している。相関値S(r,s)の極小値を与える像シフト量(r,s)を求めることで、個々の特徴点毎の像ずれ量を算出することができる。
なお、式1の場合と同様、像ずれ量の算出方法は、本実施形態の方法に限定されるものではなく、他の公知の手法を用いてもよい。
しかし、絞りを絞って撮影したパンフォーカス画像と、測距演算用に絞りを開いて撮影した測距演算用の各ブラケット画像とでは、ボケ方が異なる。そのため、式10のような単純な相関演算では正しい像ずれ量を算出できない場合がある。
そこで、位置ずれ補正部105は、パンフォーカス画像に対して、カーネルサイズを少しずつ変化させたボケカーネルによるボケ像処理を適用することにより、画像バンクを作成する。
図11(b)は、パンフォーカス画像に関するボケ像の画像バンクを例示する図である。カーネルサイズの変化ステップは、細かければ細かい方がよいが、バンクの画像数に基づくメモリ量及び相関の演算量が増大する。単に位置ずれ量を算出するための相関の取れる類似のボケ画像が得られればよいので、例えば画素サイズのステップでカーネルサイズを変化させる。また、カーネルサイズは、理想的な合焦状態に対応するサイズ0から、測距の限界として定義する前ボケもしくは後ボケの被写界深度のボケに対応するカーネルサイズまで変化させればよい。つまり、測距可能範囲LDML_F及びLDML_Rを定義する許容錯乱円径δのn倍のボケサイズを基に、最大のカーネルサイズを定義する。そして、画像バンクのそれぞれのボケ像と、像ずれ算出対象である各ブラケット画像との間で、像ずれ量算出を行う。つまり、例えば画像バンクの画像番号をkとおくと、下記の式11の演算が行われる。
Figure 0007378219000011
ここで、Bは、パンフォーカス画像に関するボケを変化させた画像バンクの画像kであり、Aは、像ずれ量を算出するブラケット画像である。画像バンク中の全ての画像と対応付けを行い、最も残差スコア小さな画像バンク中の画像kにおける位置(r,s)が、対応する特徴点に関する像ずれ量となる(式12参照)。
Figure 0007378219000012
この探索を、ガイド画像との位置ずれ量を算出するため選んだブラケット画像との間で、パンフォーカス画像上で抽出した特徴点分実施する。すると、特徴点位置に関する2次元的な像ずれ量を疎に算出した像ずれ量(r,s)マップを得ることができる。また、像ずれ量算出時に、その特徴点位置のボケ画像バンクのインデックスkから、符号未知のデフォーカス量の大小が分かる。デフォーカス量の大きな特徴点位置は、像ずれ量の信頼性が低くなる。デフォーカス量は、次のステップにおける重み演算の重みに利用してもよい。
S303で、位置ずれ補正部105は、S302において算出した各特徴点位置の像ずれ量のマップから、パンフォーカス画像撮影時の撮像装置100の位置姿勢に対する、各ブラケット撮影時の相対位置姿勢を算出する。像ずれ量マップは、パンフォーカス画像を基準とした、対象ブラケット画像上における特徴点位置のずれ量を表している。そこで、像ずれ量マップを再度パンフォーカス画像と対象ブラケット画像上における特徴点の対応点座標に戻して、撮像装置100の相対的な位置姿勢の変化を求める。
位置ずれ補正部105は、特徴点の対応点座標から基本行列を求めて、撮像装置100の相対的な位置姿勢の変化情報に変換する。例えば、ガイド画像を基準に像ずれ量マップを算出した場合は、像ずれ量ベクトルの根元座標がパンフォーカス画像上での座標となり、ベクトルの終点が対象ブラケット画像上における特徴点位置の座標となる。
ここで、ある空間点Pの、ガイド画像及びあるブラケット撮像iにおける画像への射像は、piである。Kは、パンフォーカス撮影及びブラケット撮影iの際のカメラ内部パラメータであるとする。すると、正規化座標が以下のように定義される。例えば、パンフォーカスがi=0、BR1がi=1、BR2がi=2とする。
Figure 0007378219000013
ここで、p、qは画像座標、x、yは正規化座標である。
Figure 0007378219000014
フォーカスブラケット連写の場合、焦点距離fは光学系制御部104により設定されるズーム状態により変化する。焦点距離fは、パンフォーカス及びブラケットi撮影時の光学系101の焦点距離とする。C、Cは、光軸と画像の交点である画像中心である。正規化された2画像間の対応点を用いて撮像装置100の相対位置姿勢を求めることができる。
ここで、例えば空間点Pのパンフォーカス撮像i=0における射像をp、ブラケットBR1における射像をpとすると、
Figure 0007378219000015
となる。ここで、x及びxは以下の斉次関係を満たす。
Figure 0007378219000016
エピポーラ制約は以下のように記述できる。
Figure 0007378219000017
もし、基本行列が以下のように定義されるなら、
Figure 0007378219000018
以下の関係が得られる。
Figure 0007378219000019
Eの性質は次の通りである。
Figure 0007378219000020
Figure 0007378219000021
従って、式22及び式23により、基本行列Eを求めることができる。ここでの添字は、画像のインデックスではなく同一画像内での特徴点及び対応点の識別番号である。「’」の有無が、基準となるパンフォーカス画像と相対位置姿勢を求めるブラケット画像とを区別する。
Figure 0007378219000022
Figure 0007378219000023
式18の定義を用い、2つのカメラ間のモーションを[I|0],[R|t]とすると、E行列分解より、
Figure 0007378219000024
Figure 0007378219000025
である。そして、R、tを以下のように復元できる。
Figure 0007378219000026
Figure 0007378219000027
4つの解がありうるが、1つのみ意味がある。正しい解の組み合わせを求めるため、対応点を用いてデプス正制約テストを行う。P=[I|0],P’=[R|t]として、対応点を用いた以下の式28に基づく逆投影により、
Figure 0007378219000028
であるから、三角視(式29)を行い、空間点Xを得る。
Figure 0007378219000029
ここで、Pは、Pの行ベクトルである。得られた対応点に対応する空間点Xのz座標に最も正符号が多い解の組み合わせが、幾何学的に正しいR、tの解として得られる。
以上で述べた手法により、複数の撮像間における、撮像装置100の相対位置姿勢R、tを求めることができる。但し、この演算で求まるtはスケールのない2自由度である。空間点Xとtの間でスケールが相殺されている。ブラケット画像は距離像と対となっているため、特徴点位置の空間点Xとの対応付けでスケールを決定する。具体的には、パンフォーカス画像上の特徴点座標(x,y)は、ブラケット画像上の対応点座標(x’,y’)と対応しており、ブラケット画像は距離像と対になっているため、カメラ行列P’=[R|t]における距離値dは既知である。また、式29の演算よりこの空間点Xのカメラ行列P=[I|0]におけるスケール不定時の座標は既知であるから、カメラ行列P’の空間点X”に変換してz座標を距離値dと比較することにより、スケールλを確定できる。式で表すと以下の式30のように表される。
Figure 0007378219000030
ここで、X”はX”の第3要素である。
以上で述べたような手順により、パンフォーカス画像撮影時の撮像装置100の位置姿勢に対する、いずれかのあるブラケット画像撮影時の相対位置姿勢の算出値が得られる。このような処理のループを、連写撮影した各ブラケットの視差画像と生成した距離像のセットにそれぞれ実施する。これにより、パンフォーカス画像撮影時の撮像装置100の位置姿勢に対する、全連写ブラケット撮影時の撮像装置100の相対位置姿勢が得られる。相対位置姿勢は、単純な変換処理により、連写の各ブラケット間の位置姿勢の変化量に変換可能である。
図12に、演算により求められた相対位置姿勢の関係を示す。図12は、図6(b)のフォーカスブラケット設定により3回のフォーカスブラケット連写を行った場合の例である。Mijは撮像装置100の相対位置姿勢であり、撮影iから撮影jへの相対位置姿勢変化が回転R、並進tとすると、
Figure 0007378219000031
である。まず、パンフォーカス画像(P)と各ブラケット画像(BR1,BR2,BR3,...:=1,2,3)との間で相対位置姿勢MP1、MP2、MP3を推定する。パンフォーカス画像と各連写ブラケット画像との間で相対位置姿勢が求まると、演算により連写ブラケット画像間で相対位置姿勢M12及びM23を求めることが可能となる。例えばM12は、
Figure 0007378219000032
により求めることができる。
ここまで述べた手法は、パンフォーカス画像と各ブラケット画像との間の関係から、位置ずれ量、言い換えれば撮像装置100の相対位置姿勢の変化を算出した。但し、フォーカスブラケットの変化のステップ幅が狭かったり、被写体の奥行き方向の配置が連続している場合は、距離像の間においてもブラケット間で共通領域が存在する。そのため、カラー画像又は輝度画像においてブラケット間の位置ずれ量を求めた後、これを初期値として、ブラケット毎に求めた距離像間で3次元的に位置ずれ量算出を行うことができる。距離像を用いて3次元的に位置ずれ量を算出できると(言い換えれば撮像装置100の位置姿勢の変化を算出することができると)、距離値そのもので求めるため、画像間で求める場合よりも精度を単純な計算で上げることが可能となる。また、画像からの算出値を初期値に設定して変動範囲に制約を与えられると、ブラケット間の距離像の共通領域が少なくても、発散することなく安定して3次元的に位置姿勢の変化を算出することができる。
そこで、図6(c)のように測距範囲についてブラケット数を増やして撮影する場合における、各ブラケット間の撮像装置100の相対位置姿勢変化の算出について説明する。図6(b)のように少ないブラケット数で奥行方向の測距範囲にマージンなしで連写ブラケットを設定して距離取得する場合と比べて、各ブラケットの距離像間で共通する奥行領域が生まれやすくなる。図6(c)のブラケット間で測距可能範囲の重複がある奥行き位置に被写体が存在する場合、距離像に共通領域が生じ、3次元的に直接相対位置姿勢を求めることが可能となる。
以下、距離像の情報を用いた撮像装置100の相対位置姿勢変化の推定の方法を説明する。既に、ガイド画像撮影時の撮像装置100の位置姿勢に対する、全連写ブラケット撮影時の撮像装置100の相対位置姿勢から、連写の各ブラケット間の位置姿勢の変化量が求められているものとする。
ここでは、距離像を逆射影した点群間の位置姿勢推定により相対位置姿勢の初期値R、tをリファインする手法を説明する。図13(a)のようなカメラ配置で隣接2ブラケットの撮像が行われているとする。Pは先行するブラケット撮影のカメラ行列、P’は続いて実施したブラケット撮影のカメラ行列である。手ぶれによりカメラ位置姿勢が変化している。まず、各ブラケットの距離像を、それぞれ撮影時の撮影情報を基に、ローカルカメラ座標の空間に逆射影して空間点の点群を得る。式14より、各ブラケット撮影時のカメラ内部パラメータKは既知である。一方のブラケットのカメラ内部パラメータをK、他方のブラケットのカメラ内部パラメータK’とおく。そして、それぞれの距離像の画像座標p、q及び距離値d、画像座標p’、q’及び距離値d’をベクトル化して扱い、(p,q,d)、(p’,q’,d’)、i=1,2,…,Nとして、逆射影変換を行う。
Figure 0007378219000033
但し、
Figure 0007378219000034
Figure 0007378219000035
但し、
Figure 0007378219000036
これにより、距離像の値をそれぞれのローカル座標における空間点の点群に変換できる。
図13(b)に、それぞれのブラケット撮影のカメラのローカル座標にて距離像の値を逆射影して空間点の点群に変換した例を示している。この例では、先行ブラケットはフォーカスが近景側にあり、近景側の距離値を取得している。続くブラケットはより遠景側にフォーカスがあり、距離像もより遠景側を取得している。但し、中景領域の距離情報に共通領域がある。
ここで一例として、一般的に公知のICP手法(「コンピュータビジョン最先端ガイド3 第2章ICPアルゴリズム」,増田健 p.p.33-62)を用いて、3次元空間同士の対応付けによる位置姿勢推定の方法を説明する。あるブラケットの距離像を逆射影により変換した空間点Xと、異なるブラケットの距離像から求めた空間点X”との間の3次元剛体位置合わせからカメラ座標間の相対位置姿勢の推定を行うことができる。
つまり、異なるブラケット撮影における空間点X及びX”を静止領域とみなして3次元剛体変形することでカメラ座標間の相対位置姿勢について推定する。カメラ位置姿勢の探索は、下記の式37及び式38により実施される。
Figure 0007378219000037
Figure 0007378219000038
ここで、X、X’は、距離像より逆射影した空間点であり、R、tはそれぞれの距離像から逆射影した空間点のカメラ座標間の位置姿勢の関係である。X”は、カメラの位置姿勢を使って3次元空間点X’を座標変換した空間点である。そして、画像間の関係から算出した相対位置姿勢Rini 、tini をR、tの初期値に用いて探索の最適化を行う。最適化を収束させると、点群の位置合わせによりリファインされた撮像装置100の相対位置姿勢変化Rref 、tref を得ることができる。
内部的にRANSACを含んでいるため、空間点XとX”との間、又は対応する距離像間で要素数が異なっていたり、事前の対応付けを行っていなくても3次元空間点の幾何学的な位置関係からカメラ座標間の相対位置姿勢をリファインした値を取得できる。
図13(c)は、点群の位置合わせにより隣接するブラケットの位置姿勢のリファイン値Rref 、tref を得た図である。中景領域の点群が一致するカメラ間の位置姿勢Rref 、tref を得ることができている。
本実施形態の説明においては、距離像の全点を逆射影して位置合わせに用いたが、ブラケットの測距可能領域の共通領域に該当する奥行きの距離像の要素のみを逆射影してカメラ座標間の相対位置姿勢リファインに用いてもよい。
画像でのカメラ座標間の相対位置姿勢推定、距離像を用いてのカメラ座標間の相対位置姿勢のリファインと順を追って推定することで、精度の高いカメラ座標間の相対位置姿勢を取得することが可能となる。
ここまでの位置ずれ量算出方法の説明は、連写ブラケット撮影中の逐次演算か完全に終了した後に算出する手順なのかを特定せずに説明をおこなった。連写ブラケットの各ブラケット撮影時に逐次計算してユーザへのリアクションに利用してもよい。
例えば、撮像装置100は、パンフォーカス撮影(図3のS101)の後に、S102の各ブラケット撮影時に、図10のS302又はS303の処理を実施する。そして、撮像装置100は、S302で算出された特徴点に対して像ずれ量動きベクトルの求まった割合やベクトルの大きさに基づいて、ブラケット間の手ぶれによる撮像装置100の位置と姿勢のずれの大きさを判定する。或いは、撮像装置100は、S303において得られた位置ずれ量を用いて、姿勢や位置の変化を基に手ぶれによる動きの大きさをチェックする。例えば、姿勢変化ならば回転軸・回転量表現に直した際の回転量の大きさ、位置変化ならば空間点との一定距離スケールにおける変位の大きさに基づいて、手ぶれによる撮像装置100の動きの大きさをチェックする。つまり、もしガイド画像に対する現在のブラケット画像の写っている像の重複が小さくなったり、撮像装置100の位置姿勢変化が大きい場合には、ユーザに警告することが可能となる。
例えば、あるブラケット撮影時に手ぶれが大きい旨の警告が位置ずれ補正部105より制御部107に発せられた場合を考える。この場合、制御部107は、ブラケットのフォーカスを変化させないように光学系制御部104を制御し、再度同一フォーカスにて自動でやり直し撮影を試みることができる。或いは、制御部107は、一通りブラケット連写にてフォーカス変動範囲を変化させた後、再度ループして再撮影を行い、手ぶれが所定の範囲内で行われたブラケット連写の視差画像セット及び距離像が取得できるまで、ループ撮影するように制御してもよい。或いは、図14に示すように、制御部107は、撮像装置100の表示部に、ブラケット連写中に手ぶれが大きかった旨を表示し、ユーザに再撮影を促してもよい。
位置ずれ補正部105は、各ブラケットの撮影(複数回の撮影の各々)が行われる度に、現在の撮影に関する位置ずれ量を算出(検出)し、位置ずれ量が閾値以上であるか否かを判定してもよい。位置ずれ量が閾値以上であると判定された場合、制御部107は、次の撮影を行う前に、現在の撮影をやり直すように制御する。これにより、手ぶれの大きい撮影を速やかにやり直すことが可能になる。
そして、各ブラケット間の撮像装置100の位置姿勢の変化を求めることができたら、撮像装置100のいずれかの位置姿勢を基準座標として、ブラケット毎の距離像に対して位置ずれ補正を行う。図12に示すように、パンフォーカス画像撮影時の撮像装置100の位置姿勢と各ブラケット撮影との間の相対位置姿勢は求まっているので、この関係を用いて全ての距離像に対し位置ずれ補正を行う。
例えば、あるブラケットBR1の距離像をパンフォーカス画像撮影時の撮像装置100のカメラ座標に変換する位置ずれ補正を実施する場合を考える。この場合、図15(a)に示すように、まず式33及び式34により、BR1のブラケット画像撮影時のカメラ内部行列を用いて、一旦距離像を空間点に逆射影する。そして、パンフォーカス画像撮影時の撮像装置100に対する、BR1のブラケット画像撮影時の撮像装置100の相対位置姿勢MP1を用いて、空間点に3次元座標変換を実施する(式39)。図15(b)は、逆射影した点群に3次元変換を適用する処理を示す図である。
Figure 0007378219000039
ここで、Xは逆射影した空間点、X”は位置ずれ補正を適用した空間点である。最後に、位置ずれ補正後の空間点をパンフォーカス画像撮影時のカメラ内部行列を用いて距離像に再び射影することで、位置ずれ補正を施した距離像を取得できる(式40参照)。図15(c)は、点群の射影により距離像を再び取得する処理を示す図である。
Figure 0007378219000040
により、距離像の要素
Figure 0007378219000041
を取得できる。(p,q)は距離像上の画像座標であり、Z”は距離値である。同様の位置ずれ補正を他の距離像に対しても実施する。
なお、位置ずれ補正の基準をパンフォーカス画像撮影時の撮像装置100の位置姿勢としたが、いずれのブラケット撮影時の撮像装置100の位置姿勢を位置ずれ補正の変換先のカメラ座標としてもよい。好例としては、統合する距離像と対とする画像のカメラ座標を、位置ずれ補正の基準座標、つまり変換先のカメラ座標とするとよい。パンフォーカス画像を選択しても、いずれかのブラケット撮影時の複数の視差画像のいずれかを選択してもよい。
手持ち撮影で手ぶれがあり、図3のS102における位置ずれ補正が完了している場合は、S103で、距離像統合部106は、単純に距離像を重ねていく。S102では位置ずれ量推定のみ実施する場合には、S103で、距離像統合部106は、各ブラケット撮影の距離像に対して位置ずれ補正を適用した後に、統合を実施する。
ブラケット間で距離像の画角内における領域的な重複がある場合がある。この場合、距離像統合部106は、前述のように統計的に統合したり、合焦被写体距離やデフォーカス量の大小に基づいたアルゴリズムで優先順位付けや重み付けをして、複数の距離像を1枚の距離像に統合する。また、S102の位置ずれ補正処理において位置ずれ量算出処理のみが実行される場合は、距離像統合時に各ブラケットの距離像に対し順次位置ずれ補正を行い、距離像を蓄積していってもよい。
また、統合距離像を生成したカメラ座標に対応するパンフォーカス撮影又は連写ブラケット撮影の視差画像又は混合画像を距離像と対の画像とするのではなく、他のブラケット又は他視点のカラー画像を視点変換して最終出力のカラー画像としてもよい。
画像の視点変換は、式33、式34、式39、式40、及び式41で説明した距離像の位置ずれ補正方法により行うことができる。例えば混合画像の場合、まず、対としたい距離像を、一旦逆に、画像のカメラ座標への視点変換を行う。そして、画像のカラー値もしくは輝度と距離像の要素と対応付ける。そして、位置ずれ補正方法により、元の距離像のカメラ座標への視点変換を行う。その際に、距離像の逆射影時に、カラーもしくは輝度値を距離値の点群に結び付けて、上述のように逆射影、3次元剛体変換、射影を行うことで、距離像のカメラ座標系へ画像視点変換を行うことが可能である。画像が視差画像の場合は、視差画像と混合画像のカメラ座標の関係の視点変換を加えて実施すればよい。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、撮像装置100は、フォーカスブラケット連写(複数回の撮影)と、パンフォーカス撮影(1回の撮影)とを行うように、撮影制御を行う。パンフォーカス撮影は、フォーカスブラケット連写よりも絞りを絞った状態で、即ち、フォーカスブラケット連写よりも被写界深度の深い撮影条件で行われる。撮像装置100は、フォーカスブラケット連写に対応する複数の距離像を生成する。各距離像は各ブラケットにより生成される複数の視差画像の間の視差に基づいて生成される。撮像装置100は、パンフォーカス撮影により生成される第1の画像(混合画像又は視差画像)に対する、フォーカスブラケット連写により生成される複数の第2の画像(混合画像又は視差画像セットに含まれる視差画像)の各々の位置ずれ量を検出する。そして、撮像装置100は、第1の画像に対する複数の第2の画像の各々の位置ずれ量に基づいて、複数の距離像の間の位置ずれを補正する。これにより、連写で取得した複数の距離像の間の位置ずれを高精度で補正することが可能となり、複数の距離像から高精度な統合距離像を生成することが可能となる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、連写の際にフォーカスブラケットを実施せず、フォーカス固定のまま連写して複数の距離像を生成する構成について説明する。眼数の少ないステレオ測距では、ステレオ対応付けに誤対応を含み易い特性がある。この場合において、手持ち撮影における視点の揺らぎや照明の揺らぎ、被写体の微小な揺らぎが利用できる場合を考える。この場合、フォーカス固定の連写で何度も距離取得を行って時間方向のフィルタリングを行うことで、誤対応による距離誤検出のアウトライアを抑えて測距精度を向上させることができる。しかしながら、手持ち撮影で手ぶれが混入する場合、連写で取得した距離像を正しく統合できない。特に、被写界深度が浅いカメラ設定で撮像装置の前後方向に手ぶれが発生する場合、画像の見えや距離値について連写間で共通領域が存在しにくくなる性質がある。本実施形態では、このような場合における距離像統合の技術に関する。以下、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図16は、第2の実施形態に係る撮像装置1600の構成を示すブロック図である。撮像装置1600は、光学系101、撮像部102、距離像算出部103、制御部107、光学系制御部1601、位置ずれ補正部1602、及び距離像統合部1603を含む。図1の撮像装置100と同一の符号を持つブロックについては説明を省略する。
光学系制御部1601は、光学系101の絞りを制御するコンポーネントである。位置ずれ補正部1602は、連写で得られた複数の視差画像セット(各セットが複数の視差画像を含む)、及び距離像算出部103により生成された複数の距離像に関して、位置と姿勢のずれ量を算出する。そして、位置ずれ補正部1602は、複数の視差画像のいずれか又は距離像に関して、位置と姿勢のずれ補正を実施する。
距離像統合部1603は、連写で得られた複数の視差画像セットに対応する複数の距離像を1つの距離像(統合距離像)に統合する処理を行う。また、距離像統合部1603は、基準として選択した別の画像の撮像位置に関して、3次元的に幾何変形を行ってもよい。距離像統合部1603は、統計的な統合を行い、距離像における誤対応値を補正し、距離値の穴を減少させる。
図17は、第2の実施形態に係る、統合距離像を生成する処理のフローチャートである。図3のフローチャートと同一の符号を持つブロックについては説明を省略する。
S1702で、制御部107は、距離像の計算に用いる複数の視差画像セットを連写撮影により取得するように制御する。この時、距離像算出部103は、各撮影により生成される各視差画像セットに対応する距離像を生成する。また、位置ずれ補正部1602は、位置ずれを逐次補正する。測距演算処理については、第1の実施形態で説明した処理と同様である。距離像の位置ずれ補正の詳細についても第1の実施形態と同様であり、位置ずれ補正部1602は、S101で撮影したパンフォーカス画像を基準として、距離像に対して位置ずれ補正を逐次実施していく。
S1702の連写間は、第1の実施形態と異なり、絞り及びフォーカスを変化させない。このため、連写間の位置ずれ量推定においては、混合画像及び視差画像セットに含まれる視差画像のいずれの視点位置を基準としてもよい。しかし、パンフォーカス撮影といずれかの測距撮影との間で位置ずれ量推定を行う場合は、位置ずれ補正の基準としてパンフォーカス画像の混合画像を用いると、余計な変換を追加する必要がなく簡単である。統一したカメラ座標に基づく連写により取得した複数の距離像が出力される。複数の距離像間には、手持ち撮影に起因する視点の揺らぎや照明の揺らぎ、被写体の微小な揺らぎが含まれていることとなる。
S1703は、連写により取得され位置ずれ補正が完了した距離像を統計的に統合していくステップである。連写の撮影間で距離像の画角内における領域的な重複がある場合がある。この場合、前述のように距離値の大きく外れたアウトライアの距離値は外し、統計的に統合したり、合焦被写体距離やデフォーカス量の大小に基づいたアルゴリズムで優先順位付けや重み付けをして、複数の距離像を1枚の距離像に統合する。手持ち撮影に起因する視点の揺らぎや照明の揺らぎ、被写体の微小な揺らぎが含まれていると、1ショットの場合の対応誤差による距離値の抜けや鏡面反射による測距不能部分の距離を、別のショットで効果的に取得できる。また、揺らぎを含む統計処理により、距離値もより精度よく求められることになる。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、撮像装置1600は、フォーカス固定の連写(複数回の撮影)と、パンフォーカス撮影(1回の撮影)とを行うように、撮影制御を行う。パンフォーカス撮影は、フォーカス固定の連写よりも絞りを絞った状態で、即ち、フォーカス固定の連写よりも被写界深度の深い撮影条件で行われる。撮像装置1600は、フォーカス固定の連写に対応する複数の距離像を生成する。各距離像は連写の各撮影により生成される複数の視差画像の間の視差に基づいて生成される。撮像装置1600は、パンフォーカス撮影により生成される第1の画像(混合画像又は視差画像)に対する、フォーカス固定の連写により生成される複数の第2の画像(混合画像又は視差画像セットに含まれる視差画像)の各々の位置ずれ量を検出する。そして、撮像装置1600は、第1の画像に対する複数の第2の画像の各々の位置ずれ量に基づいて、複数の距離像の間の位置ずれを補正する。これにより、連写で取得した複数の距離像の間の位置ずれを高精度で補正することが可能となり、複数の距離像から高精度な統合距離像を生成することが可能となる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
100…撮像装置、101…光学系、102…撮像部、103…距離像算出部、104…光学系制御部、105…位置ずれ補正部、106…距離像統合部、107…制御部

Claims (16)

  1. 1回の撮影で視点の異なる複数の視差画像を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子を用いて、複数回の撮影と、前記複数回の撮影よりも被写界深度の深い撮影条件での1回の撮影とを行う撮影制御手段と、
    前記複数回の撮影に対応する複数の距離像を生成する生成手段であって、各距離像は各撮影により生成される複数の視差画像の間の視差に基づいて生成される、生成手段と、
    前記1回の撮影により生成される第1の画像に対する、前記複数回の撮影により生成される複数の第2の画像の各々の位置ずれ量を検出する検出手段と、
    前記第1の画像に対する前記複数の第2の画像の各々の前記位置ずれ量に基づいて、前記複数の距離像の間の位置ずれを補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された前記複数の距離像を統合する統合手段と、
    を備え
    前記統合手段は、前記複数の距離像間で同一箇所の測距値が同時に得られる場合、最小のデフォーカスから作られた距離像値を前記統合のために利用する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像素子は、結像光学系の射出瞳内の異なる複数の瞳領域を通過する光束を受光するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の画像は、前記1回の撮影において前記複数の瞳領域を通過する光束に対応する画像であり、
    前記複数の第2の画像の各々は、前記複数回の撮影の各々において前記複数の瞳領域を通過する光束に対応する画像である
    ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  4. 前記第1の画像は、前記1回の撮影において前記複数の瞳領域のうちの第1の瞳領域を通過する光束に対応する画像であり、
    前記複数の第2の画像の各々は、各撮影により生成される前記複数の視差画像のうちの前記第1の瞳領域に対応する視差画像である
    ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  5. 前記複数の第2の画像に対応する複数の前記位置ずれ量の各々について、前記位置ずれ量が閾値以上であるか否かを判定する判定手段を更に備え、
    前記撮影制御手段は、前記複数回の撮影のうち、前記閾値以上であると判定された前記位置ずれ量に対応する撮影をやり直すように制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記撮影制御手段は、前記複数回の撮影の前に前記1回の撮影を行うように制御し、
    前記複数回の撮影の各々が行われる度に、
    前記検出手段は、現在の撮影により生成された前記第2の画像に対応する前記位置ずれ量を検出し、
    前記判定手段は、前記現在の撮影により生成された前記第2の画像に対応する前記位置ずれ量が前記閾値以上であるか否かを判定し、
    前記現在の撮影により生成された前記第2の画像に対応する前記位置ずれ量が前記閾値以上であると判定された場合、前記撮影制御手段は、次の撮影を行う前に前記現在の撮影をやり直すように制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  7. 前記検出手段は、前記複数の距離像に更に基づいて、前記第1の画像に対する前記複数の第2の画像の各々の前記位置ずれ量を検出する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記複数回の撮影は、合焦位置の異なる複数回の撮影を行うフォーカスブラケット連写である
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記複数回の撮影は、フォーカス固定の連写である
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 1回の撮影で視点の異なる複数の視差画像を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子を用いて、複数回の撮影と、前記複数回の撮影よりも被写界深度の深い撮影条件での1回の撮影とを行う撮影制御手段と、
    前記複数回の撮影に対応する複数の距離像を生成する生成手段であって、各距離像は各撮影により生成される複数の視差画像の間の視差に基づいて生成される、生成手段と、
    前記1回の撮影により生成される第1の画像に対する、前記複数回の撮影により生成される複数の第2の画像の各々の位置ずれ量を検出する検出手段と、
    前記第1の画像に対する前記複数の第2の画像の各々の前記位置ずれ量に基づいて、前記複数の距離像の間の位置ずれを補正する補正手段と、
    前記複数の第2の画像に対応する複数の前記位置ずれ量の各々について、前記位置ずれ量が閾値以上であるか否かを判定する判定手段と、
    を備え、
    前記撮影制御手段は、前記複数回の撮影のうち、前記閾値以上であると判定された前記位置ずれ量に対応する撮影をやり直すように制御する
    ことを特徴とする撮像装置。
  11. 視点の異なる複数の視差画像を複数回の撮影分と、前記複数回の撮影よりも被写界深度の深い撮影条件での1回の撮影で得られる画像とを取得する取得手段と、
    前記複数回の撮影の各回の撮影で得られる複数の視差画像の間の視差に基づいて、各回の撮影に対応した距離像をそれぞれ生成する生成手段と、
    前記1回の撮影で得られる第1の画像に対する、前記複数回の撮影により得られる複数の第2の画像の各々の位置ずれ量を検出する検出手段と、
    前記第1の画像に対する前記複数の第2の画像の各々の前記位置ずれ量に基づいて、複数の前記距離像の間の位置ずれを補正する補正手段と、
    前記補正手段により補正された複数の前記距離像を統合する統合手段と、
    を備え
    前記統合手段は、複数の前記距離像間で同一箇所の測距値が同時に得られる場合、最小のデフォーカスから作られた距離像値を前記統合のために利用する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  12. 1回の撮影で視点の異なる複数の視差画像を出力する撮像素子を備える撮像装置が実行する制御方法であって、
    前記撮像素子を用いて、複数回の撮影と、前記複数回の撮影よりも被写界深度の深い撮影条件での1回の撮影とを行う撮影制御工程と、
    前記複数回の撮影に対応する複数の距離像を生成する生成工程であって、各距離像は各撮影により生成される複数の視差画像の間の視差に基づいて生成される、生成工程と、
    前記1回の撮影により生成される第1の画像に対する、前記複数回の撮影により生成される複数の第2の画像の各々の位置ずれ量を検出する検出工程と、
    前記第1の画像に対する前記複数の第2の画像の各々の前記位置ずれ量に基づいて、前記複数の距離像の間の位置ずれを補正する補正工程と、
    前記補正工程により補正された前記複数の距離像を統合する統合工程と、
    を備え
    前記統合工程は、前記複数の距離像間で同一箇所の測距値が同時に得られる場合、最小のデフォーカスから作られた距離像値を前記統合のために利用する
    ことを特徴とする制御方法。
  13. 1回の撮影で視点の異なる複数の視差画像を出力する撮像素子を備える撮像装置が実行する制御方法であって、
    前記撮像素子を用いて、複数回の撮影と、前記複数回の撮影よりも被写界深度の深い撮影条件での1回の撮影とを行う撮影制御工程と、
    前記複数回の撮影に対応する複数の距離像を生成する生成工程であって、各距離像は各撮影により生成される複数の視差画像の間の視差に基づいて生成される、生成工程と、
    前記1回の撮影により生成される第1の画像に対する、前記複数回の撮影により生成される複数の第2の画像の各々の位置ずれ量を検出する検出工程と、
    前記第1の画像に対する前記複数の第2の画像の各々の前記位置ずれ量に基づいて、前記複数の距離像の間の位置ずれを補正する補正工程と、
    前記複数の第2の画像に対応する複数の前記位置ずれ量の各々について、前記位置ずれ量が閾値以上であるか否かを判定する判定工程と、
    を備え、
    前記撮影制御工程は、前記複数回の撮影のうち、前記閾値以上であると判定された前記位置ずれ量に対応する撮影をやり直すように制御する
    ことを特徴とする制御方法。
  14. 画像処理装置が実行する制御方法であって、
    視点の異なる複数の視差画像を複数回の撮影分と、前記複数回の撮影よりも被写界深度の深い撮影条件での1回の撮影で得られる画像とを取得する取得工程と、
    前記複数回の撮影の各回の撮影で得られる複数の視差画像の間の視差に基づいて、各回の撮影に対応した距離像をそれぞれ生成する生成工程と、
    前記1回の撮影で得られる第1の画像に対する、前記複数回の撮影により得られる複数の第2の画像の各々の位置ずれ量を検出する検出工程と、
    前記第1の画像に対する前記複数の第2の画像の各々の前記位置ずれ量に基づいて、複数の前記距離像の間の位置ずれを補正する補正工程と、
    前記補正工程により補正された複数の前記距離像を統合する統合工程と、
    を備え
    前記統合工程は、複数の前記距離像間で同一箇所の測距値が同時に得られる場合、最小のデフォーカスから作られた距離像値を前記統合のために利用する
    ことを特徴とする制御方法。
  15. コンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  16. コンピュータを、請求項11に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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