JP2023143630A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Katsue Higashi
亨 遠藤
Toru Endo
佑介 竹松
Yusuke Takematsu
圭将 ▲高▼木
Keisuke Takagi
直彦 吉原
Naohiko Yoshihara
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Abstract

Figure 2023143630000001
【課題】基板にダメージが加わることを抑制することが可能な基板処理装置および基板処理方法を提供できる。
【解決手段】基板処理装置100は、タンク50と、第1経路C1を含む経路70と、ヒータ61と、過酸化水素水供給経路C3と、制御部102とを備える。第1経路C1は、タンク50からノズル36に硫酸を供給する。ヒータ61は、第1経路C1の加熱領域R1を加熱する。制御部102は、ヒータ61に加熱された硫酸と過酸化水素水とを混合してノズル36から基板Wに吐出した後、前記加熱された硫酸よりも温度の低い硫酸と過酸化水素水とを混合してノズル36から基板Wに吐出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来、半導体装置および液晶表示装置のような基板を含む装置の製造工程では、基板を処理する基板処理装置が用いられている。基板は、例えば、半導体ウエハまたは液晶表示装置用ガラス基板である。
特許文献1には、170℃以上の硫酸1に対し0.1~0.35の流量の過酸化水素水を混合して生成される硫酸過酸化水素水混合液を、基板の表面に対して供給する基板処理装置が記載されている。
特開2009-16497号公報
特許文献1に記載の基板処理装置のように、硫酸過酸化水素水混合液を基板の表面に供給する場合、硫酸と過酸化水素水とを混合した際に硫酸と過酸化水素水とが反応し、硫酸過酸化水素水混合液が高温になる。この高温の硫酸過酸化水素水混合液を基板に供給し基板を処理した後、基板上の硫酸過酸化水素水混合液は、過酸化水素水で洗い流される。
ところで、基板上の高温の硫酸過酸化水素水混合液を洗い流すために、硫酸の供給を止めて過酸化水素水のみを供給すると、基板上に残っている高温の硫酸過酸化水素水混合液と供給した過酸化水素水とが激しく反応してさらに高温になり、基板も高温になる。その後、過酸化水素水を供給し続けることによって、高温の硫酸過酸化水素水混合液が基板上から除去されるとともに、供給される過酸化水素水により基板の温度が急激に低下する。
しかしながら、この方法では、高温の硫酸過酸化水素水混合液が過酸化水素水によってさらに高温になるとともに、基板の温度が急激に変化する。従って、基板上のパターンが剥がれる等のダメージが基板に加わる場合があるという問題点がある。この問題点を改善する方法として、硫酸と過酸化水素水との混合比(硫酸の濃度)を変化させることが考えられるが、混合比を所望の比に変化させる場合、調整に時間がかかってしまう。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板にダメージが加わることを抑制することが可能な基板処理装置および基板処理方法を提供する。
本発明の一局面による基板処理装置は、ノズルから基板に処理液を供給することで前記基板を処理する。基板処理装置は、第1タンクと、第1経路を含む経路と、第1バルブと、第1ヒータと、過酸化水素水供給経路と、過水バルブと、制御部とを備える。前記第1タンクは、硫酸を貯留する。前記第1経路は、前記第1タンクから前記ノズルに前記硫酸を供給する。前記第1バルブは、前記第1経路に介挿される。前記第1ヒータは、前記第1経路の加熱領域を加熱する。前記過酸化水素水供給経路は、前記ノズルに過酸化水素水を供給する。前記過水バルブは、前記過酸化水素水供給経路に介挿される。前記制御部は、前記第1バルブおよび前記過水バルブの開閉を制御することにより前記ノズルへの前記硫酸および前記過酸化水素水の供給を制御する。前記制御部は、前記第1ヒータに加熱された硫酸と前記過酸化水素水とを混合して前記ノズルから前記基板に吐出した後、前記加熱された硫酸よりも温度の低い硫酸と前記過酸化水素水とを混合して前記ノズルから前記基板に吐出する。
本発明の一態様において、前記経路は、前記加熱領域を介さずに前記第1タンクから前記ノズルに前記硫酸を供給する第2経路をさらに含んでもよい。前記基板処理装置は、前記第2経路に介挿された第2バルブをさらに備えてもよい。前記制御部は、前記第1バルブ、前記第2バルブおよび前記過水バルブの開閉を制御することにより前記ノズルへの前記硫酸および前記過酸化水素水の供給を制御してもよい。前記第2経路を通過する硫酸は、前記第1経路を通過する硫酸に比べて低い温度で前記過酸化水素水に合流してもよい。前記制御部は、前記第1経路を通過して前記第1ヒータに加熱された前記硫酸と前記過酸化水素水とが混合されて前記ノズルから前記基板に吐出された後、前記第2経路を通過する前記硫酸と前記過酸化水素水とが混合されて前記ノズルから前記基板に吐出されるように、前記第1バルブ、前記第2バルブおよび前記過水バルブを制御してもよい。
本発明の一態様において、基板処理装置は、第1合流部と、第2合流部とをさらに備えてもよい。前記第1合流部は、前記加熱領域と前記ノズルの吐出口との間に配置され、前記第1経路と前記過酸化水素水供給経路とが合流してもよい。前記第2合流部は、前記加熱領域と前記第1合流部との間に配置され、前記第1経路と前記第2経路とが合流してもよい。
本発明の一態様において、前記第1経路と前記第2経路とは、前記加熱領域に対して前記硫酸の流通方向の上流側で分岐し、前記加熱領域に対して前記硫酸の流通方向の下流側で合流してもよい。
本発明の一態様において、前記制御部が前記第1ヒータを第1出力にすることにより、前記第1経路を通過する硫酸は、第1温度を有してもよい。前記制御部が前記第1ヒータを前記第1出力よりも低い第2出力にすることにより、前記第1経路を通過する硫酸は、前記第1温度よりも低い第2温度を有してもよい。
本発明の一態様において、前記経路は、前記第1経路から分岐して、前記硫酸を前記第1タンクに戻す循環配管をさらに含んでもよい。前記第1ヒータは、前記第1経路と前記循環配管とが分岐する分岐部に対して前記硫酸の流通方向の上流側に配置されてもよい。
本発明の一態様において、前記経路は、前記第1経路から分岐して、前記硫酸を前記第1タンクに戻す循環配管をさらに含んでもよい。前記第1ヒータは、前記第1経路と前記循環配管とが分岐する分岐部に対して前記硫酸の流通方向の下流側に配置されてもよい。
本発明の一態様において、基板処理装置は、前記第1タンク内の硫酸を所定温度に保持するための第2ヒータをさらに備えてもよい。
本発明の一態様において、基板処理装置は、第2タンクと、第3ヒータとをさらに備えてもよい。前記第2タンクは、前記第1タンクに対して前記硫酸の流通方向の下流側に配置されてもよい。前記第3ヒータは、前記第2タンク内の硫酸を、前記第1タンク内の硫酸の温度よりも高い温度に保持してもよい。
本発明の一局面による基板処理方法は、基板に処理液を供給することで前記基板を処理する。基板処理方法は、第1タンクから供給され加熱領域を有する第1経路を通過し、前記加熱領域で加熱された硫酸と、過酸化水素水供給経路を通過した過酸化水素水とを、前記基板に吐出する第1吐出工程と、前記第1吐出工程の後、前記第1タンクから供給され前記加熱された硫酸に比べて低い温度の硫酸と、前記過酸化水素水供給経路を通過した過酸化水素水とを、前記基板に吐出する第2吐出工程とを含む。
本発明の一態様においては、前記第2吐出工程において、前記加熱領域を介さない第2経路を通過した硫酸と、前記過酸化水素水とを、前記基板に吐出してもよい。
本発明の一態様において、前記第1経路と前記第2経路とは、前記加熱領域に対して硫酸の流通方向の上流側で分岐し、前記加熱領域に対して前記硫酸の流通方向の下流側で合流してもよい。
本発明の一態様において、前記第1吐出工程に先立って、前記第1経路を通過する硫酸を加熱して第1温度を有する硫酸にする第1流通工程と、前記第2吐出工程に先立って、前記第1経路を通過する硫酸を前記第1温度よりも低い第2温度を有する硫酸にする第2流通工程とをさらに含んでもよい。
本発明の一態様において、前記第1タンク内の硫酸を所定温度に保持してもよい。
本発明の一態様において、前記第1タンクに対して前記硫酸の流通方向の下流側に配置される第2タンク内の硫酸を、前記第1タンク内の硫酸の温度よりも高い温度に保持してもよい。
本発明によれば、基板にダメージが加わることを抑制することが可能な基板処理装置および基板処理方法を提供できる。
本発明の第1実施形態の基板処理装置の模式的な平面図である。 第1実施形態の基板処理装置における基板処理ユニットの模式図である。 第1実施形態の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第1実施形態の基板処理装置のブロック図である。 第1実施形態の基板処理装置の基板処理方法のフロー図である。 第1変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第2変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第3変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第4変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 本発明の第2実施形態の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第2実施形態の基板処理装置の基板処理方法のフロー図である。 第5変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第6変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第3実施形態の基板処理装置における基板処理ユニットの模式図である。 第3実施形態の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第3実施形態の基板処理装置の基板処理方法のフロー図である。 第7変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第8変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 本発明の第4実施形態の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第4実施形態の基板処理装置の基板処理方法のフロー図である。 第9変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。 第10変形例の基板処理装置の処理液供給部の模式図である。
以下、図面を参照して、本発明による基板処理方法および基板処理装置の実施形態を説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。なお、本願明細書では、発明の理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を記載することがある。典型的には、X軸およびY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による基板処理装置100を説明する。図1は、本実施形態の基板処理装置100の模式的な平面図である。
基板処理装置100は、基板Wを処理する。基板処理装置100は、基板Wに対して、エッチング、表面処理、特性付与、処理膜形成、膜の少なくとも一部の除去および洗浄のうちの少なくとも1つを行うように基板Wを処理する。
基板Wは、半導体基板として用いられる。基板Wは、半導体ウエハを含む。例えば、基板Wは略円板状である。ここでは、基板処理装置100は、基板Wを一枚ずつ処理する。
図1に示すように、基板処理装置100は、複数の基板処理ユニット10と、処理液ボックス110と、処理液キャビネット120と、複数のロードポートLPと、インデクサーロボットIRと、センターロボットCRと、制御装置101とを備える。制御装置101は、ロードポートLP、インデクサーロボットIRおよびセンターロボットCRを制御する。制御装置101は、制御部102および記憶部104を含む。
ロードポートLPの各々は、複数枚の基板Wを積層して収容する。インデクサーロボットIRは、ロードポートLPとセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送する。センターロボットCRは、インデクサーロボットIRと基板処理ユニット10との間で基板Wを搬送する。基板処理ユニット10の各々は、基板Wに処理液を吐出して、基板Wを処理する。処理液キャビネット120は、処理液を収容する。
具体的には、複数の基板処理ユニット10は、平面視においてセンターロボットCRを取り囲むように配置された複数のタワーTW(図1では4つのタワーTW)を形成している。各タワーTWは、上下に積層された複数の基板処理ユニット10(図1では3つの基板処理ユニット10)を含む。処理液ボックス110は、それぞれ、複数のタワーTWに対応している。処理液キャビネット120内の処理液は、いずれかの処理液ボックス110を介して、処理液ボックス110に対応するタワーTWに供給される。なお、基板処理ユニット10および処理液キャビネット120には、処理液だけでなく気体が供給されてもよい。
処理液は、いわゆる薬液を含んでもよい。薬液は、フッ酸を含む。例えば、フッ酸は、40℃以上70℃以下に加熱されてもよく、50℃以上60℃以下に加熱されてもよい。ただし、フッ酸は、加熱されなくてもよい。また、薬液は、水または燐酸を含んでもよい。
さらに、薬液は、過酸化水素水を含んでもよい。また、薬液は、硫酸または硫酸過酸化水素水混合液を含んでもよい。また、薬液は、SC1(アンモニア過酸化水素水混合液)、SC2(塩酸過酸化水素水混合液)または王水(濃塩酸と濃硝酸との混合物)を含んでもよい。
または、処理液は、いわゆるリンス液を含んでもよい。例えば、リンス液は、脱イオン水(Deionized Water:DIW)、炭酸水、電解イオン水、オゾン水、アンモニア水、希釈濃度(例えば、10ppm~100ppm程度)の塩酸水、または、還元水(水素水)のいずれかを含んでもよい。
処理液キャビネット120により、基板処理装置100内の特定の空間が区画される。基板処理装置100において、センターロボットCRおよび基板処理ユニット10の設置された領域と、処理液キャビネット120の設置された領域との間には、境界壁BWが配置される。処理液キャビネット120は、基板処理装置100のうちの境界壁BWの外側部分の領域の一部の空間を区画する。
処理液キャビネット120は、筐体によって、基板処理装置100内の特定の空間を区画する。処理液キャビネット120は、筐体内に、処理液が流通する処理液配管を有する。また、典型的には、処理液キャビネット120は、処理液を調製するための調製槽(タンク)を有する。処理液キャビネット120は、1種類の処理液のための調製槽を有してもよく、複数種類の処理液のための調製槽を有してもよい。また、処理液キャビネット120は、処理液を流通するためのポンプ、ノズルおよび/またはフィルターを有してもよい。
ここでは、処理液キャビネット120は、第1処理液筐体122aと、第2処理液筐体122bとを有する。なお、図1では、図面が過度に複雑になることを避けるために、第1処理液筐体122a内の処理液が、いずれかの処理液ボックス110を介して、処理液ボックス110に対応するタワーTWに供給される流れを示しており、第2処理液筐体122b内の処理液の流れを省略している。
制御装置101は、基板処理装置100の各種動作を制御する。制御装置101は、制御部102および記憶部104を含む。制御部102は、プロセッサーを有する。制御部102は、例えば、中央処理演算機(Central Processing Unit:CPU)を有する。または、制御部102は、汎用演算機を有してもよい。
記憶部104は、データおよびコンピュータプログラムを記憶する。データは、レシピデータを含む。レシピデータは、複数のレシピを示す情報を含む。複数のレシピの各々は、基板Wの処理内容および処理手順を規定する。
記憶部104は、主記憶装置と、補助記憶装置とを含む。主記憶装置は、例えば、半導体メモリである。補助記憶装置は、例えば、半導体メモリおよび/またはハードディスクドライブである。記憶部104はリムーバブルメディアを含んでいてもよい。制御部102は、記憶部104の記憶しているコンピュータプログラムを実行して、基板処理動作を実行する。
次に、図2を参照して、本実施形態の基板処理装置100における基板処理ユニット10を説明する。図2は、基板処理装置100における基板処理ユニット10の模式図である。
基板処理ユニット10は、チャンバー12と、基板保持部20とを備える。チャンバー12は、基板Wを収容する。基板保持部20は、基板Wを保持する。
チャンバー12は、内部空間を有する略箱形状である。チャンバー12は、基板Wを収容する。ここでは、基板処理装置100は、基板Wを1枚ずつ処理する枚葉型であり、チャンバー12には基板Wが1枚ずつ収容される。基板Wは、チャンバー12内に収容され、チャンバー12内で処理される。チャンバー12には、基板保持部20および後述する処理液供給部30のそれぞれの少なくとも一部が収容される。
基板保持部20は、基板Wを保持する。基板保持部20は、基板Wの上面(表面)Waを上方に向け、基板Wの裏面(下面)Wbを鉛直下方に向くように基板Wを水平に保持する。また、基板保持部20は、基板Wを保持した状態で基板Wを回転させる。基板保持部20は、基板Wを保持したまま基板Wを回転させる。
例えば、基板保持部20は、基板Wの端部を挟持する挟持式であってもよい。あるいは、基板保持部20は、基板Wを裏面Wbから保持する任意の機構を有してもよい。例えば、基板保持部20は、バキューム式であってもよい。この場合、基板保持部20は、非デバイス形成面である基板Wの裏面Wbの中央部を上面に吸着させることにより基板Wを水平に保持する。あるいは、基板保持部20は、複数のチャックピンを基板Wの周端面に接触させる挟持式とバキューム式とを組み合わせてもよい。
例えば、基板保持部20は、スピンベース21と、チャック部材22と、シャフト23と、電動モーター24と、ハウジング25とを含む。チャック部材22は、スピンベース21に設けられる。チャック部材22は、基板Wをチャックする。典型的には、スピンベース21には、複数のチャック部材22が設けられる。
シャフト23は、中空軸である。シャフト23は、回転軸Axに沿って鉛直方向に延びている。シャフト23の上端には、スピンベース21が結合されている。基板Wは、スピンベース21の上方に載置される。
スピンベース21は、円板状であり、基板Wを水平に支持する。シャフト23は、スピンベース21の中央部から下方に延びる。電動モーター24は、シャフト23に回転力を与える。電動モーター24は、シャフト23を回転方向に回転させることにより、回転軸Axを中心に基板Wおよびスピンベース21を回転させる。ハウジング25は、シャフト23および電動モーター24を取り囲んでいる。
基板処理装置100は、処理液供給部30をさらに備える。処理液供給部30は、基板Wに処理液を供給する。典型的には、処理液供給部30は、基板Wの上面Waに処理液を供給する。
処理液供給部30は、配管40と、バルブ34と、ノズル36と、後述するヒータ60(図3参照)とを含む。ノズル36は基板Wの上面Waに処理液を吐出する。ノズル36は、例えば、基板Wの中央部に処理液を吐出してもよいし、基板Wの中央部と周縁部との間の領域に処理液を吐出してもよい。ノズル36は、吐出口36a(図3参照)を有し、吐出口36aから処理液を吐出する。ノズル36は、配管40に接続される。配管40には、供給源から処理液が供給される。バルブ34は、配管40内の流路を開閉する。ノズル36は、基板Wに対して移動可能に構成されていることが好ましい。ノズル36は、制御部102によって制御される移動機構にしたがって水平方向および/または鉛直方向に移動できる。なお、本明細書において、図面が過度に複雑になることを避けるために移動機構を省略していることに留意されたい。
バルブ34は、配管40の開度を調節して、配管40に供給される処理液の流量を調整する。具体的には、バルブ34は、弁座が内部に設けられたバルブボディ(図示しない)と、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータ(図示しない)とを含む。
基板処理装置100は、カップ80をさらに備える。カップ80は、基板Wから飛散した処理液を回収する。カップ80は昇降する。例えば、カップ80は、処理液供給部30が基板Wに処理液を供給する期間にわたって基板Wの側方にまで鉛直上方に上昇する。この場合、カップ80は、基板Wの回転によって基板Wから飛散する処理液を回収する。また、カップ80は、処理液供給部30が基板Wに処理液を供給する期間が終了すると、基板Wの側方から鉛直下方に下降する。
上述したように、制御装置101は、制御部102および記憶部104を含む。制御部102は、基板保持部20、処理液供給部30および/またはカップ80を制御する。一例では、制御部102は、電動モーター24およびバルブ34を制御する。
本実施形態の基板処理装置100は、半導体の設けられた半導体素子の作製に好適に用いられる。典型的には、半導体素子において、基材の上に導電層および絶縁層が積層される。基板処理装置100は、半導体素子の製造時に、導電層および/または絶縁層の洗浄および/または加工(例えば、エッチング、特性変化等)に好適に用いられる。また、基板処理装置100は、絶縁層(例えば、レジスト層)の除去に好適に用いられる。
なお、図2に示した基板処理ユニット10において、処理液供給部30は、1種類の処理液を基板Wに供給可能であるが、処理液供給部30は、複数種類の処理液を基板Wに供給可能であってもよい。例えば、処理液供給部30は、配管40、バルブ34およびノズル36をそれぞれ複数含んでもよい。
次に、図1~図3を参照して、本実施形態の基板処理装置100の処理液供給部30について詳細に説明する。図3は、本実施形態の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図3に示すように、処理液供給部30は、タンク50と、経路70と、過酸化水素水供給経路C3と、上記ヒータ60としてのヒータ61とを含む。タンク50は、硫酸を貯留する。経路70は、タンク50からノズル36に硫酸を供給する経路である。本実施形態では、経路70は、第1経路C1と第2経路C2とを含む。なお、タンク50は、本発明の「第1タンク」の一例である。また、ヒータ61は、本発明の「第1ヒータ」の一例である。
第1経路C1は、タンク50からノズル36に硫酸を供給する経路である。ヒータ61は、第1経路C1の加熱領域R1を加熱する。従って、加熱領域R1を通過する硫酸の温度は、上昇する。例えば、加熱領域R1を通過する硫酸は、170℃~190℃以上になる。なお、ヒータ61以外のヒータが第1経路C1に配置されてもよいが、ヒータ61は、第1経路C1の硫酸の流通方向の最下流に配置されるヒータである。
第2経路C2は、加熱領域R1を介さずにタンク50からノズル36に硫酸を供給する経路である。なお、本実施形態では、第2経路C2には、ヒータが配置されていない。第2経路C2を通過した硫酸は、第1経路C1を通過して加熱された硫酸に比べて温度が低い。
過酸化水素水供給経路C3は、ノズル36に過酸化水素水を供給する経路である。過酸化水素水供給経路C3は、例えば、図示しない過酸化水素水タンクからノズル36に過酸化水素水を供給する経路である。なお、過酸化水素水供給経路C3にはヒータが配置されておらず、過酸化水素水供給経路C3を通過する過酸化水素水は、室温(例えば25℃)である。
処理液供給部30は、上記の配管40としての第1配管41、第2配管42および第3配管43を含む。本実施形態では、第1経路C1は第1配管41によって構成され、第2経路C2は第2配管42によって構成され、過酸化水素水供給経路C3は、第3配管43によって構成される。
また、処理液供給部30は、上記のバルブ34としての第1バルブ34a、第2バルブ34bおよび過水バルブ34cを含む。第1バルブ34aは、第1経路C1に介挿され、第1経路C1の流路を開閉する。第2バルブ34bは、第2経路C2に介挿され、第2経路C2の流路を開閉する。過水バルブ34cは、過酸化水素水供給経路C3に介挿され、過酸化水素水供給経路C3の流路を開閉する。
本実施形態では、第1経路C1を通過する硫酸と、過酸化水素水供給経路C3を通過する過酸化水素水とは、第1合流部P1で合流する。第1合流部P1は、加熱領域R1とノズル36の吐出口36aとの間に配置され、第1経路C1と過酸化水素水供給経路C3とが合流する部分である。本実施形態では、第1合流部P1は、例えば、ノズル36内に配置される。
例えば、第1経路C1を通過する硫酸と過酸化水素水との混合比は、体積比で、硫酸:過酸化水素水が8:2よりも硫酸の濃度が大きくなるように設定される。また、第1経路C1を通過する硫酸と過酸化水素水との混合比は、体積比で、硫酸:過酸化水素水が例えば8.5~9.5:1.5~0.5になるように設定される。合流した硫酸と過酸化水素水とは、互いに反応して高温(例えば200℃以上)の過酸化水素水混合液になる。
また、第2経路C2を通過する硫酸と、過酸化水素水供給経路C3を通過する過酸化水素水とは、例えば、ノズル36内で合流する。第2経路C2を通過する硫酸は、第1経路C1を通過する硫酸に比べて低い温度で過酸化水素水に合流する。従って、合流した硫酸と過酸化水素水とは、互いに反応するが、比較的低温の過酸化水素水混合液になる。なお、第2経路C2を通過する硫酸の流量(単位時間当たりに流れる量)は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、第1経路C1を通過する硫酸の流量と略同じである。
制御部102は、第1経路C1を通過する硫酸と過酸化水素水とが混合されてノズル36から基板Wに吐出された後、第2経路C2を通過する硫酸と過酸化水素水とが混合されてノズル36から基板Wに吐出されるように、第1バルブ34a、第2バルブ34bおよび過水バルブ34cを制御する。従って、基板W上の硫酸過酸化水素水混合液を過酸化水素水で洗い流すために硫酸の供給を停止した際に、高温の硫酸過酸化水素水混合液がさらに高温になることを抑制できるとともに、基板Wの温度が急激に変化することを抑制できる。よって、基板W上のパターン剥がれ等のダメージが基板Wに加わることを抑制できる。
詳細には、第1経路C1を通過する硫酸と過酸化水素水とを混合すると、合流した硫酸と過酸化水素水とが互いに反応して高温(例えば200℃以上)の硫酸過酸化水素水混合液になる。この高温の硫酸過酸化水素水混合液を基板Wに吐出した後、硫酸の供給を停止すると、基板W上で高温の硫酸過酸化水素水混合液と過酸化水素水とが合流する。このとき、基板W上に残っている硫酸過酸化水素水混合液は高温であるため、過酸化水素水と激しく反応してさらに高温になり、基板Wも高温になる。その後、過酸化水素水を基板W上にさらに供給することによって、硫酸過酸化水素水混合液が基板Wから除去されるとともに、供給される過酸化水素水により基板Wの温度が急激に低下する。
その一方、本実施形態では、第1経路C1を通過する硫酸と過酸化水素水とを混合してノズル36から基板Wに吐出した後、第2経路C2を通過する硫酸と過酸化水素水とを混合してノズル36から基板Wに吐出する。第2経路C2を通過する硫酸は、第1経路C1を通過する硫酸に比べて低い温度で過酸化水素水に合流する。従って、合流した硫酸と過酸化水素水とは、互いに反応するが、比較的低温の過酸化水素水混合液になる。この比較的低温の硫酸過酸化水素水混合液を基板Wに吐出した後、硫酸の供給を停止すると、基板W上で比較的低温の硫酸過酸化水素水混合液と過酸化水素水とが合流する。このとき、基板W上に残っている硫酸過酸化水素水混合液は比較的低温であるため、過酸化水素水と激しく反応することが抑制される。よって、硫酸過酸化水素水混合液が高温になることが抑制されるとともに、基板Wの温度上昇も抑制される。その後、過酸化水素水を基板W上にさらに供給することによって、硫酸過酸化水素水混合液が基板Wから除去されるとともに、供給される過酸化水素水により基板Wの温度が比較的緩やかに低下する。
また、本実施形態では、基板Wへのダメージ抑制のために硫酸と過酸化水素水との混合比を所望の比に調整する必要がないので、混合比を所望の比に調整する方法に比べて、時間を短縮できる。
また、本実施形態では、加熱領域R1を介さずにタンク50からノズル36に硫酸を供給する第2経路C2を設けることによって、第1経路C1を通過して加熱された硫酸よりも温度の低い硫酸と、過酸化水素水とを、容易に混合することができる。
次に、図1~図4を参照して、本実施形態の基板処理装置100を説明する。図4は、基板処理装置100のブロック図である。
図4に示すように、制御装置101は、基板処理装置100の各種動作を制御する。制御装置101は、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20および処理液供給部30を制御する。具体的には、制御装置101は、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20および処理液供給部30に制御信号を送信することによって、インデクサーロボットIR、センターロボットCR、基板保持部20および処理液供給部30を制御する。
具体的には、制御部102は、インデクサーロボットIRを制御して、インデクサーロボットIRによって基板Wを受け渡しする。
制御部102は、センターロボットCRを制御して、センターロボットCRによって基板Wを受け渡しする。例えば、センターロボットCRは、未処理の基板Wを受け取って、基板処理ユニット10のうちのいずれかに基板Wを搬入する。また、センターロボットCRは、処理された基板Wを基板処理ユニット10から受け取って、基板Wを搬出する。
制御部102は、基板保持部20を制御して、基板Wの回転の開始、回転速度の変更および基板Wの回転の停止を制御する。例えば、制御部102は、基板保持部20を制御して、基板保持部20の回転数を変更することができる。具体的には、制御部102は、基板保持部20の電動モーター24の回転数を変更することによって、基板Wの回転数を変更できる。
制御部102は、処理液供給部30のバルブ34を制御して、バルブ34の状態を開状態と閉状態とに切り替えることができる。具体的には、制御部102は、処理液供給部30のバルブ34を制御して、バルブ34を開状態にすることによって、ノズル36に向かって配管40内を流れる処理液等を通過させることができる。また、制御部102は、処理液供給部30のバルブ34を制御して、バルブ34を閉状態にすることによって、ノズル36に向かって配管40内を流れる処理液等の供給を停止させることができる。つまり、制御部102は、例えば、第1バルブ34a、第2バルブ34bおよび過水バルブ34cの開閉を制御することにより、ノズル36への硫酸および過酸化水素水の供給を制御する。
制御部102は、ヒータ60を制御して、タンク50および配管40を所定温度に加熱する。具体的には、制御部102は、ヒータ60をオンオフ制御して、タンク50内の硫酸、および、配管40内を通過する硫酸の少なくとも一方の温度を所定温度に保持する。本実施形態では、制御部102は、ヒータ60を制御して、第1経路C1の加熱領域R1を通過する硫酸を所定温度に加熱する。
次に、図1~図5を参照して、本実施形態の基板処理装置100の基板処理方法を説明する。図5は、本実施形態の基板処理装置100の基板処理方法のフロー図である。なお、ステップS103は、本発明の「第1吐出工程」の一例である。ステップS107は、本発明の「第2吐出工程」の一例である。
図5に示すように、ステップS101において、制御部102は、加熱領域R1を通過した硫酸を過酸化水素水に合流させる。このとき、第2バルブ34bは、閉じられている。また、ヒータ61は、オンされている。以下、加熱領域R1を通過した硫酸を、比較的高温の硫酸と記載することがある。
具体的には、制御部102は、第1バルブ34aを閉状態から開状態に切り替える。また、制御部102は、過水バルブ34cを閉状態から開状態に切り替える。これにより、タンク50からノズル36に向かって硫酸が供給される。硫酸は、第1配管41の加熱領域R1でヒータ61により所定温度(例えば170℃~190℃以上)に加熱される。また、過酸化水素水がノズル36に向かって供給される。
加熱領域R1で加熱された比較的高温の硫酸は、過酸化水素水と合流する。比較的高温の硫酸は、加熱領域R1とノズル36の吐出口36aとの間で過酸化水素水と合流する。本実施形態では、比較的高温の硫酸は、ノズル36内で過酸化水素水と合流する。なお、第1バルブ34aを開く前に、過水バルブ34cを開いてもよい。
次に、ステップS103において、比較的高温の硫酸と過酸化水素水とを基板Wに吐出する。具体的には、比較的高温の硫酸と過酸化水素水とからなる高温(例えば200℃以上)の硫酸過酸化水素水混合液を、ノズル36の吐出口36aから基板Wに所定時間吐出する。これにより、例えば、基板Wのレジスト層(図示せず)の所定領域がエッチングされる。
次に、ステップS105において、制御部102は、比較的低温の硫酸を過酸化水素水に合流させる。具体的には、制御部102は、第2バルブ34bを閉状態から開状態に切り替える。また、制御部102は、第1バルブ34aを開状態から閉状態に切り替える。これにより、タンク50からノズル36に向かって比較的低温の硫酸が供給される。また、比較的高温の硫酸の供給が停止される。
なお、第2バルブ34bを閉状態から開状態に切り替えるタイミングは、第1バルブ34aを開状態から閉状態に切り替える前に行うことが好ましい。詳細には、ノズル36内の第1合流部P1において、比較的高温の硫酸が存在する状態で比較的低温の硫酸が第1合流部P1に到達するように、第2バルブ34bを閉状態から開状態に切り替えることが好ましい。これにより、基板W上の高温の硫酸過酸化水素水混合液に、ノズル36から過酸化水素水のみが供給されることを抑制できる。
次に、ステップS107において、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とを基板Wに吐出する。具体的には、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とからなる比較的低温の硫酸過酸化水素水混合液を、ノズル36の吐出口36aから基板Wに所定時間吐出する。
次に、ステップS109において、制御部102は、硫酸の供給を停止する。具体的には、制御部102は、第2バルブ34bを開状態から閉状態に切り替える。これにより、過酸化水素水のみが基板W上に供給される。このとき、過酸化水素水は、基板W上に残っている比較的低温の硫酸過酸化水素水混合液に合流するため、硫酸過酸化水素水混合液と過酸化水素水とが激しく反応することが抑制される。よって、硫酸過酸化水素水混合液が高温になることが抑制されるとともに、基板Wの温度上昇も抑制される。その後、過酸化水素水を基板W上にさらに供給することによって、硫酸過酸化水素水混合液が基板Wから除去されるとともに、基板Wの温度が比較的緩やかに低下する。
次に、ステップS111において、制御部102は、過酸化水素水の供給を停止する。具体的には、制御部102は、過水バルブ34cを開状態から閉状態に切り替える。これにより、基板Wへの処理液の供給が停止する。
以上のようにして、本実施形態の基板処理方法が終了する。
(第1変形例)
次に、図6を参照して、本発明の第1変形例の基板処理装置100を説明する。第1変形例では、図1~図5を用いて説明した第1実施形態とは異なり、第1合流部P1に対して硫酸の流通方向の上流側で、第1経路C1と第2経路C2とが合流する例について説明する。図6は、第1変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図6に示すように、第1変形例では、処理液供給部30は、第2合流部P2を有する。第2合流部P2は、第1経路C1と第2経路C2とが合流する部分である。第2合流部P2は、第1合流部P1と加熱領域R1との間に配置され、第1経路C1と第2経路C2とを合流する。
具体的には、第1配管41のうち加熱領域R1よりも上流側(タンク50側)の部分を配管41aとし、加熱領域R1よりも下流側(ノズル36側)の部分を配管41bとする。この場合、第2配管42は、配管41bに接続される。そして、配管41bのうち第2合流部P2よりも下流側(ノズル36側)の部分は、第1経路C1および第2経路C2の共通経路となっている。第1変形例では、第2配管42と配管41bの一部とによって、第2経路C2が構成される。そして、比較的低温の硫酸は、第2配管42と配管41bの一部とを通過してノズル36に供給される。
第1変形例では、第1合流部P1と加熱領域R1との間で、第1経路C1と第2経路C2とが合流する。従って、比較的高温の硫酸も比較的低温の硫酸も同じ位置で過酸化水素水に合流する。よって、硫酸と過酸化水素水とを安定して混合することができる。
また、配管41bの一部を第1経路C1および第2経路C2の共通配管にできるため、処理液供給部30が大型化することを抑制できる。
第1変形例のその他の構造、その他の効果、および、基板処理方法は、第1実施形態と同様である。
(第2変形例)
次に、図7を参照して、本発明の第2変形例の基板処理装置100を説明する。第2変形例では、図6を用いて説明した第1変形例とは異なり、第1経路C1と第2経路C2とが加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の上流側で分岐する例について説明する。図7は、第2変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図7に示すように、第2変形例では、処理液供給部30は、分岐部P3を有する。分岐部P3は、第1経路C1と第2経路C2とが分岐する部分である。分岐部P3は、加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の上流側(タンク50側)に配置される。つまり、第1経路C1と第2経路C2とは、加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の上流側で分岐する。
また、第2変形例では、第1経路C1と第2経路C2とは、加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の下流側(ノズル36側)で合流する。具体的には、処理液供給部30は、第1変形例と同様、第1経路C1と第2経路C2とが合流する第2合流部P2を有する。第2合流部P2は、加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の下流側に配置される。
詳細には、第2配管42は、第1配管41の配管41aと配管41bとに接続される。そして、配管41aのうち分岐部P3よりも上流側(タンク50側)の部分は、第1経路C1および第2経路C2の共通経路となっている。第2変形例では、配管41aの一部と、第2配管42と、配管41bの一部とによって、第2経路C2が構成される。そして、比較的低温の硫酸は、配管41aの一部と、第2配管42と、配管41bの一部とを通過してノズル36に供給される。
第2変形例では、第1経路C1の流路を開閉する第1バルブ34aは、分岐部P3と第2合流部P2との間に配置される。第2経路C2の流路を開閉する第2バルブ34bは、第2配管42に配置される。
第2変形例では、第1経路C1と第2経路C2とは、加熱領域R1に対して上流側で分岐し、加熱領域R1に対して下流側で合流する。従って、配管41aの一部および配管41bの一部を第1経路C1および第2経路C2の共通配管にできるため、処理液供給部30が大型化することをより抑制できる。
第2変形例のその他の構造、その他の効果、および、基板処理方法は、第1変形例と同様である。
(第3変形例)
次に、図8を参照して、本発明の第3変形例の基板処理装置100を説明する。第3変形例では、図1~図5を用いて説明した第1実施形態とは異なり、処理液供給部30がヒータ62を含む例について説明する。図8は、第3変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図8に示すように、第3変形例では、処理液供給部30は、上記のヒータ60としてのヒータ62をさらに含む。なお、ヒータ62は、本発明の「第2ヒータ」の一例である。ヒータ62は、タンク50内の硫酸を所定温度に保持するためのヒータである。第3変形例では、ヒータ62は、タンク50を加熱することによって、タンク50内の硫酸を所定温度に保持する。例えば、タンク50内の硫酸は、150℃以上に保持される。なお、ヒータ62は、タンク50を加熱しなくてもよい。例えば、硫酸を循環させる循環配管をタンク50に接続し、循環配管をヒータ62によって加熱してもよい。
第3変形例では、タンク50内の硫酸を所定温度に保持するヒータ62を備えることによって、加熱領域R1を通過する硫酸を所望温度(例えば170℃~190℃以上)に容易に昇温できる。
第3変形例のその他の構造、その他の効果、および、基板処理方法は、第1実施形態と同様である。
(第4変形例)
次に、図9を参照して、本発明の第4変形例の基板処理装置100を説明する。第4変形例では、図6を用いて説明した第1変形例とは異なり、第3配管43が第1配管41に接続される例について説明する。図9は、第4変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図9に示すように、第4変形例では、第1経路C1と過酸化水素水供給経路C3とは、ノズル36と加熱領域R1との間で合流する。
具体的には、第3配管43は、第1配管41の配管41bに接続される。そして、第3配管43と配管41bの一部とによって、過酸化水素水供給経路C3が構成される。
第4変形例では、第3配管43は、第2合流部P2とノズル36との間で、配管41bに接続される。そして、配管41bのうち第1合流部P1よりも下流側(ノズル36側)の部分は、第1経路C1、第2経路C2および過酸化水素水供給経路C3の共通配管となっている。
第4変形例では、第3配管43を第1配管41に接続することによって、第1配管41の一部を共通配管にできるため、処理液供給部30が大型化することをより抑制できる。また、硫酸と過酸化水素水とをノズル36内で合流させる場合に比べて、合流してから吐出されるまでの時間が長くなるので、硫酸と過酸化水素水とをより均一に混合できる。
第4変形例のその他の構造、その他の効果、および、基板処理方法は、第1変形例と同様である。
(第2実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第2実施形態による基板処理装置100を説明する。第2実施形態では、図1~図5を用いて説明した第1実施形態とは異なり、処理液供給部30がタンク50およびタンク51を有する例について説明する。図10は、本実施形態の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。以下、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
図10に示すように、第2実施形態では、処理液供給部30は、タンク50と、タンク51と、経路70(第1経路C1、第2経路C2)と、過酸化水素水供給経路C3と、ヒータ61、ヒータ62およびヒータ63とを含む。タンク50およびタンク51は、硫酸を貯留する。経路70は、タンク51からノズル36に硫酸を供給する経路である。
本実施形態では、タンク51は、本発明の「第1タンク」の一例である。また、タンク50は、本発明の「第2タンク」の一例である。また、ヒータ63は、本発明の「第2ヒータ」の一例である。また、ヒータ62は、本発明の「第3ヒータ」の一例である。
本実施形態では、第1経路C1は、タンク51からノズル36に硫酸を供給する経路である。第2経路C2は、タンク51からノズル36に硫酸を供給する経路である。
具体的には、処理液供給部30は、上記の配管40としての第1配管41、第2配管42、第3配管43および第4配管44を含む。第4配管44は、タンク50とタンク51とを接続する。本実施形態では、第1経路C1は、第4配管44、タンク50および第1配管41によって構成される。また、本実施形態では、第2配管42は、タンク51とノズル36とを接続する。第2経路C2は、第2配管42によって構成される。
処理液供給部30は、バルブ34としての第4バルブ34dをさらに含む。第4バルブ34dは、第4配管44に配置される。第4バルブ34dは、第4配管44の流路を開閉する。制御部102は、タンク50内の硫酸が所定量未満になった場合に、第4バルブ34dを閉状態から開状態に切り替える。これにより、タンク51からタンク50に硫酸が供給される。
処理液供給部30は、ヒータ60としてのヒータ61、ヒータ62およびヒータ63を含む。ヒータ62は、第3変形例と同様、タンク50内の硫酸を所定温度に保持するためのヒータである。ヒータ62は、第3変形例と同様であるため、その説明を省略する。
ヒータ63は、タンク51内の硫酸を所定温度に保持するためのヒータである。第2実施形態では、ヒータ63は、タンク51を加熱することによって、タンク51内の硫酸を所定温度に保持する。タンク51内の硫酸は、タンク50内の硫酸に比べて低い温度に保持される。例えば、タンク51内の硫酸は、例えば、120℃以上、150℃未満に保持される。なお、ヒータ62は、タンク51を加熱しなくてもよい。例えば、硫酸を循環させる循環配管をタンク51に接続し、循環配管をヒータ63によって加熱してもよい。
さらに、本実施形態では、処理液供給部30は、戻り配管45および戻り配管46と、バルブ34eおよびバルブ34fとを含む。戻り配管45は、第1配管41の配管41bに接続される。バルブ34eは、戻り配管45に配置される。バルブ34eは、戻り配管45の流路を開閉する。
戻り配管46は、第2配管42のうち第2バルブ34bよりも下流側(ノズル36側)の部分に接続される。バルブ34fは、戻り配管46に配置される。バルブ34fは、戻り配管46の流路を開閉する。
第2実施形態のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
次に、図10および図11を参照して、本実施形態の基板処理装置100の基板処理方法を説明する。図11は、本実施形態の基板処理装置100の基板処理方法のフロー図である。本実施形態のステップS201~ステップS211は、第1実施形態のステップS101~ステップS111に対応する。なお、ステップS203は、本発明の「第1吐出工程」の一例である。ステップS207は、本発明の「第2吐出工程」の一例である。本実施形態では、第1実施形態とは異なる点を主に説明する。
図11に示すように、ステップS201において、制御部102は、加熱領域R1を通過した比較的高温の硫酸を過酸化水素水に合流させる。このとき、第2バルブ34b、バルブ34eおよびバルブ34fは、閉じられている。また、ヒータ61、ヒータ62およびヒータ63は、オンされている。
次に、ステップS203において、比較的高温の硫酸と過酸化水素水とを基板Wに吐出する。
次に、ステップS205において、制御部102は、比較的低温の硫酸を過酸化水素水に合流させる。具体的には、制御部102は、第2バルブ34bを閉状態から開状態に切り替える。また、制御部102は、第1バルブ34aを開状態から閉状態に切り替える。これにより、タンク51からノズル36に向かって比較的低温の硫酸が供給される。
次に、ステップS207において、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とを基板Wに吐出する。
次に、ステップS209において、制御部102は、硫酸の供給を停止する。
次に、ステップS211において、制御部102は、過酸化水素水の供給を停止する。
次に、ステップS213において、制御部102は、バルブ34eおよびバルブ34fを開いて、処理液がノズル36から落下することを抑制する。具体的には、制御部102は、バルブ34eを閉状態から開状態に切り替える。これにより、サイフォンの原理により、戻り配管45からノズル36の吐出口36aまでの間に残っている処理液が、戻り配管45に引き込まれる。また、制御部102は、バルブ34fを閉状態から開状態に切り替える。これにより、サイフォンの原理により、戻り配管46からノズル36の吐出口36aまでの間に残っている処理液が、戻り配管46に引き込まれる。従って、処理液がノズル36の吐出口36aから落下することを抑制できる。その後、制御部102は、バルブ34eおよびバルブ34fを閉じる。
以上のようにして、本実施形態の基板処理方法が終了する。
第2実施形態のその他の効果、および、その他の基板処理方法は、第1実施形態と同様である。
(第5変形例)
次に、図12を参照して、本発明の第5変形例の基板処理装置100を説明する。第5変形例では、図10および図11を用いて説明した第2実施形態とは異なり、第1経路C1と第2経路C2とが加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の上流側で分岐する例について説明する。図12は、第5変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図12に示すように、第5変形例では、第2変形例と同様、処理液供給部30は、分岐部P3を有する。分岐部P3は、第1経路C1と第2経路C2とが分岐する部分である。分岐部P3は、加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の上流側に配置される。つまり、第1経路C1と第2経路C2とは、加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の上流側で分岐する。
また、第5変形例では、図7に示した第2変形例と同様、第1経路C1と第2経路C2とは、加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の下流側で合流する。具体的には、処理液供給部30は、第2変形例と同様、第1経路C1と第2経路C2とが合流する第2合流部P2を有する。第2合流部P2は、加熱領域R1に対して硫酸の流通方向の下流側に配置される。
詳細には、第2配管42は、第1配管41の配管41aと配管41bとに接続される。そして、配管41aのうち分岐部P3よりも上流側(タンク50側)の部分と、第4配管44とは、第1経路C1および第2経路C2の共通経路となっている。第5変形例では、第4配管44と、第1配管41とによって、第1経路C1が構成される。また、第4配管44と、配管41aの一部と、第2配管42と、配管41bの一部とによって、第2経路C2が構成される。
第5変形例では、第2変形例と同様、第1経路C1の流路を開閉する第1バルブ34aは、分岐部P3と第2合流部P2との間に配置される。第2経路C2の流路を開閉する第2バルブ34bは、第2配管42に配置される。
第5変形例では、第1経路C1と第2経路C2とは、加熱領域R1に対して上流側で分岐し、加熱領域R1に対して下流側で合流する。従って、第4配管44、配管41aの一部および配管41bの一部を第1経路C1および第2経路C2の共通配管にできるため、処理液供給部30が大型化することをより抑制できる。
第5変形例のその他の構造、その他の効果、および、基板処理方法は、第2実施形態と同様である。
(第6変形例)
次に、図13を参照して、本発明の第6変形例の基板処理装置100を説明する。第6変形例では、図12を用いて説明した第5変形例とは異なり、硫酸を循環させる循環配管47を設ける例について説明する。図13は、第6変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図13に示すように、第6変形例では、処理液供給部30は、循環配管47を有する。第6変形例では、循環配管47は、配管41bに接続される。循環配管47は、例えば、配管41bのうち第2合流部P2に対して下流側の部分に接続される。循環配管47は、例えば、配管41bとタンク51とを接続する。循環配管47は、配管41bを通過する硫酸をタンク51に戻す。なお、循環配管47は、配管41aまたは第2配管42とタンク51とを接続してもよい。また、循環配管47は、配管41a、第2配管42または配管41bとタンク50とを接続し、硫酸をタンク50に戻してもよい。
処理液供給部30は、バルブ34gおよびバルブ34hを含む。バルブ34gは、循環配管47に配置される。バルブ34gは、循環配管47の流路を開閉する。バルブ34hは、配管41bのうち循環配管47が接続される部分よりも下流側に配置される。バルブ34hは、配管41bの流路を開閉する。
硫酸をノズル36に供給する場合、バルブ34gは閉じられ、バルブ34hは開かれる。その一方、硫酸をタンク51(またはタンク50)に戻す場合、バルブ34gは開かれ、バルブ34hは閉じられる。
第6変形例では、硫酸をノズル36に供給しない場合、タンク50の硫酸は、例えば、配管41aと、第2配管42(または加熱領域R1)と、配管41bと、循環配管47と、タンク51と、第4配管44とを介して、タンク50に戻される。つまり、配管41aと、第2配管42(または加熱領域R1)と、配管41bと、循環配管47と、タンク51と、第4配管44とによって、タンク50の硫酸を循環させる循環経路が構成される。これにより、配管41a、第2配管42および配管41bなどの内部の硫酸の温度を所定温度に保持することが可能である。
なお、第6変形例では、ヒータ62によりタンク50を加熱して所定温度の硫酸を循環させる例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、ヒータ62により配管41aを加熱して所定温度の硫酸を循環させてもよい。
第6変形例のその他の構造およびその他の効果は、第2実施形態と同様である。また、第6変形例の基板処理方法は、第2変形例と同様である。
(第3実施形態)
次に、図14、図15および図16を参照して、本発明の第3実施形態による基板処理装置100について説明する。第3実施形態では、第1実施形態および第2実施形態等とは異なり、第1経路C1を通過した硫酸を用いて比較的低温の過酸化水素水混合液を得る例について説明する。図14は、第3実施形態の基板処理装置100における基板処理ユニット10の模式図である。以下、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
図14に示すように、基板処理装置100は、遮蔽部材90を備える。遮蔽部材90は、チャンバー12内に収容される。遮蔽部材90は、基板保持部20に保持された基板Wを鉛直上方側から遮蔽する。
遮蔽部材90は、基板保持部20の上方に配置される。遮蔽部材90は、基板Wに対向する。遮蔽部材90の外径は、基板Wの外径と略等しい、または、基板Wの外径よりも少し大きい。また、遮蔽部材90は、近接位置と退避位置との間で、基板Wに対して移動する。なお、基板処理装置100は、遮蔽部材90を近接位置と退避位置との間で移動させる移動機構(図示せず)を備える。遮蔽部材90が近接位置に位置する場合、遮蔽部材90は、下降して基板Wの上面Waに所定間隔をあけて近接する。近接位置では、遮蔽部材90は、基板Wの上面Waを覆って基板Wの上方を遮蔽する。遮蔽部材90が退避位置に位置する場合は、遮蔽部材90は、近接位置よりも鉛直上方に遠ざかった場所に位置する。遮蔽部材90が近接位置から退避位置に変化するとき、遮蔽部材90は上昇して基板Wから遠ざかる。
遮蔽部材90は、ノズル36から基板Wに処理液が吐出された際に、基板Wから跳ねる液を受け止める。これにより、処理液が基板保持部20等の周囲に飛散することを抑制する。
基板処理装置100は、流体供給部130をさらに備える。流体供給部130は、配管140と、バルブ134と、ノズル136とを備える。ノズル136は、遮蔽部材90に配置される。ノズル136は、基板Wの上面Waに流体を吐出する。流体は、処理液または気体を含む。処理液は、特に限定されるものではないが、例えば、リンス液またはIPAを含んでもよい。気体は、特に限定されるものではないが、例えば、窒素ガスまたは清浄な空気であってもよい。
また、ノズル136は、例えば、基板Wの中央部に流体を吐出してもよいし、基板Wの中央部と周縁部との間の領域に流体を吐出してもよい。ノズル136は、吐出口(図示せず)を有し、吐出口から流体を吐出する。吐出口の数は、特に限定されるものではなく、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。本実施形態では、吐出口は、複数配置される。ノズル136は、配管140に接続される。配管140には、供給源から流体が供給される。バルブ134は、配管140内の流路を開閉する。
バルブ134は、配管140の開度を調節して、配管140に供給される流体の流量を調整する。具体的には、バルブ134は、弁座が内部に設けられたバルブボディ(図示しない)と、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータ(図示しない)とを含む。
次に、図15を参照して、本実施形態の基板処理装置100の処理液供給部30について説明する。図15は、本実施形態の基板処理装置100の模式的な平面図である。
図15に示すように、第3実施形態では、第1実施形態と同様、処理液供給部30は、タンク50と、経路70と、過酸化水素水供給経路C3と、ヒータ61とを含む。経路70は、第1経路C1を含む。なお、本実施形態では、第1実施形態とは異なり、経路70は、第2経路C2を含んでいない。タンク50は、硫酸を貯留する。なお、タンク50は、本発明の「第1タンク」の一例である。また、ヒータ61は、本発明の「第1ヒータ」の一例である。
ヒータ61は、第1経路C1の加熱領域R1を加熱可能である。本実施形態では、ヒータ61は、制御部102によってオンオフが切り替えられる。つまり、ヒータ61は、加熱領域R1を加熱する加熱状態と、加熱領域R1を加熱しない非加熱状態とに切り替えられる。
ヒータ61が加熱領域R1を加熱することによって、加熱領域R1を通過する硫酸の温度は、上昇する。例えば、加熱領域R1を通過し加熱領域R1で加熱された硫酸の温度は、第1温度になる。第1温度は、例えば、170℃~190℃以上である。
一方、ヒータ61が加熱領域R1を加熱しない場合、加熱領域R1を通過する硫酸の温度は、上昇しない。ヒータ61が加熱領域R1を加熱しない場合、加熱領域R1を通過した硫酸は、第2温度を有する。第2温度は、例えば、常温から150℃である。つまり、加熱領域R1を通過する際に加熱領域R1で加熱されない硫酸は、加熱領域R1で加熱された硫酸よりも低い温度を有する。以下、加熱領域R1で加熱された硫酸を比較的高温の硫酸と記載し、加熱領域R1で加熱されなかった硫酸を比較的低温の硫酸と記載することがある。
処理液供給部30は、配管40としての第1配管41および第3配管43を含む。なお、本実施形態では、第1実施形態とは異なり、処理液供給部30は、第2配管42を含んでいない。
また、処理液供給部30は、バルブ34としての第1バルブ34aおよび過水バルブ34cを含む。なお、本実施形態では、第1実施形態とは異なり、処理液供給部30は、第2バルブ34bを含んでいない。
本実施形態では、加熱領域R1で加熱された比較的高温の硫酸と過酸化水素水とは、互いに反応して高温(例えば200℃以上)の過酸化水素水混合液になる。
その一方、加熱領域R1で加熱されなかった比較的低温の硫酸は、加熱された比較的高温の硫酸に比べて低い温度で過酸化水素水に合流する。従って、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とは、互いに反応するが、比較的低温の過酸化水素水混合液になる。なお、比較的低温の硫酸の流量(単位時間当たりに流れる量)は、特に限定されるものではないが、本実施形態では、比較的高温の硫酸の流量と略同じである。
制御部102は、ヒータ61を第1出力にすることにより、第1経路C1を通過する硫酸を比較的高温の硫酸にする。比較的高温の硫酸は、第1温度を有する。第1温度は、例えば、170℃~190℃以上の温度である。また、制御部102は、ヒータ61を第1出力よりも低い第2出力にすることにより、第1経路C1を通過する硫酸を比較的低温の硫酸にする。比較的低温の硫酸は、第1温度よりも低い第2温度を有する。第2温度は、例えば、常温から150℃の温度である。
本実施形態では、制御部102は、ヒータ61をオンすることにより、第1経路C1を通過する硫酸を、第1温度を有する硫酸にする。また、制御部102は、ヒータ61をオフすることにより、第1経路C1を通過する硫酸を、第2温度を有する硫酸にする。
本実施形態では、制御部102は、比較的高温の硫酸と過酸化水素水とが混合されてノズル36から基板Wに吐出された後、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とが混合されてノズル36から基板Wに吐出されるように、ヒータ61を制御する。従って、基板W上の硫酸過酸化水素水混合液を過酸化水素水で洗い流すために硫酸の供給を停止した際に、高温の硫酸過酸化水素水混合液がさらに高温になることを抑制できるとともに、基板Wの温度が急激に変化することを抑制できる。よって、基板W上のパターン剥がれ等のダメージが基板Wに加わることを抑制できる。
また、本実施形態では、第1実施形態と同様、基板Wへのダメージ抑制のために硫酸と過酸化水素水との混合比を所望の比に調整する必要がないので、混合比を所望の比に調整する方法に比べて、時間を短縮できる。
また、本実施形態では、第1実施形態と異なり、第2経路C2および第2バルブ34bを設ける必要がないので、基板処理装置100の構成を簡素化できる。
第3実施形態のその他の構造は、第1実施形態と同様である。
次に、図15および図16を参照して、本実施形態の基板処理装置100の基板処理方法を説明する。図16は、本実施形態の基板処理装置100の基板処理方法のフロー図である。本実施形態のステップS301~ステップS311は、第1実施形態のステップS101~ステップS111に対応する。なお、ステップS301は、本発明の「第1流通工程」の一例である。ステップS303は、本発明の「第1吐出工程」の一例である。ステップS305は、本発明の「第2流通工程」の一例である。ステップS307は、本発明の「第2吐出工程」の一例である。本実施形態では、第1実施形態とは異なる点を主に説明する。
図16に示すように、ステップS301において、制御部102は、加熱領域R1を通過した比較的高温の硫酸を過酸化水素水に合流させる。このとき、ヒータ61は、オンされており、タンク50からの硫酸は、加熱領域R1で加熱されて比較的高温の硫酸になる。
次に、ステップS303において、比較的高温の硫酸と過酸化水素水とを基板Wに吐出する。
次に、ステップS305において、制御部102は、比較的低温の硫酸を過酸化水素水に合流させる。具体的には、制御部102は、ヒータ61をオフする。これにより、ヒータ61は、オン状態からオフ状態に切り替わる。これにより、第1経路C1を通過する硫酸は、加熱領域R1で加熱されないため、ノズル36に向かって比較的低温の硫酸が供給される。
次に、ステップS307において、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とを基板Wに吐出する。
次に、ステップS309において、制御部102は、硫酸の供給を停止する。
次に、ステップS311において、制御部102は、過酸化水素水の供給を停止する。
以上のようにして、本実施形態の基板処理方法が終了する。
第3実施形態では、比較的高温の硫酸と過酸化水素水とを混合して基板Wに吐出した後、ヒータ61の出力を切り替えることによって、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とを混合して基板Wに吐出する。従って、ヒータ61の出力を切り替えるだけで、基板W上のパターン剥がれ等のダメージが基板Wに加わることを抑制できる。
なお、上記の基板処理において、遮蔽部材90に配置されたノズル136から、例えばリンス液を吐出してもよい。この場合、ステップS311の後に、ノズル136から基板Wにリンス液を吐出してもよい。
また、上記の基板処理において、遮蔽部材90に配置されたノズル136から、例えば窒素ガスを吐出してもよい。例えば、ステップS303~ステップS309を実行している間、ノズル136から例えば窒素ガスを吐出してもよい。この場合、基板Wの上方において下向きの気流が生じるので、ノズル36から基板Wに吐出された処理液が基板Wで跳ねて周囲に飛散することを抑制できる。
第3実施形態のその他の基板処理方法、および、その他の効果は、第1実施形態と同様である。
(第7変形例)
次に、図17を参照して、本発明の第7変形例の基板処理装置100を説明する。第7変形例では、図15および図16を用いて説明した第3実施形態とは異なり、処理液供給部30がヒータ62を含む例について説明する。図17は、第7変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図17に示すように、第7変形例では、処理液供給部30は、上記のヒータ60としてのヒータ62をさらに含む。なお、ヒータ62は、本発明の「第2ヒータ」の一例である。ヒータ62は、タンク50内の硫酸を所定温度に保持するためのヒータである。第7変形例では、ヒータ62は、タンク50を加熱することによって、タンク50内の硫酸を所定温度に保持する。例えば、タンク50内の硫酸は、150℃以上に保持される。なお、ヒータ62は、タンク50を加熱しなくてもよい。例えば、硫酸を循環させる循環配管をタンク50に接続し、循環配管をヒータ62によって加熱してもよい。
第7変形例では、タンク50内の硫酸を所定温度に保持するヒータ62を備えることによって、加熱領域R1を通過する硫酸を所望温度(例えば170℃~190℃以上)に容易に昇温できる。
第7変形例のその他の構造、その他の効果、および、基板処理方法は、第3実施形態と同様である。
(第8変形例)
次に、図18を参照して、本発明の第8変形例の基板処理装置100を説明する。第8変形例では、図15を用いて説明した第3実施形態とは異なり、第3配管43が第1配管41に接続される例について説明する。図18は、第8変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図18に示すように、第8変形例では、第1経路C1と過酸化水素水供給経路C3とは、ノズル36と加熱領域R1との間で合流する。
具体的には、第3配管43は、第1配管41の配管41bに接続される。そして、第3配管43と配管41bの一部とによって、過酸化水素水供給経路C3が構成される。また、配管41bのうち第1合流部P1よりも下流側(ノズル36側)の部分は、第1経路C1および過酸化水素水供給経路C3の共通配管となっている。
第8変形例では、第3配管43を第1配管41に接続することによって、第1配管41の一部を共通配管にできるため、処理液供給部30が大型化することをより抑制できる。また、硫酸と過酸化水素水とをノズル36内で合流させる場合に比べて、合流してから吐出されるまでの時間が長くなるので、硫酸と過酸化水素水とをより均一に混合できる。
第8変形例のその他の構造、その他の効果、および、基板処理方法は、第3実施形態と同様である。
(第4実施形態)
次に、図19および図20を参照して、本発明の第4実施形態による基板処理装置100を説明する。第4実施形態では、図15および図16を用いて説明した第3実施形態とは異なり、処理液供給部30がタンク50およびタンク51を有する例について説明する。図19は、本実施形態の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。以下、第3実施形態と異なる点について主に説明する。
図19に示すように、第4実施形態では、処理液供給部30は、タンク50と、タンク51と、経路70と、過酸化水素水供給経路C3と、ヒータ61、ヒータ62およびヒータ63とを含む。タンク50およびタンク51は、硫酸を貯留する。経路70は、第1経路C1を含む。なお、第4実施形態では、第2実施形態とは異なり、経路70は、第2経路C2を含んでいない。
本実施形態では、タンク51は、本発明の「第1タンク」の一例である。また、タンク50は、本発明の「第2タンク」の一例である。また、ヒータ63は、本発明の「第2ヒータ」の一例である。また、ヒータ62は、本発明の「第3ヒータ」の一例である。
本実施形態では、第1経路C1は、タンク51からノズル36に硫酸を供給する経路である。
具体的には、処理液供給部30は、上記の配管40としての第1配管41、第3配管43および第4配管44を含む。第4配管44は、タンク50とタンク51とを接続する。本実施形態では、第1経路C1は、第4配管44、タンク50および第1配管41によって構成される。
処理液供給部30は、バルブ34としての第4バルブ34dをさらに含む。第4バルブ34dは、第4配管44に配置される。第4バルブ34dは、第4配管44の流路を開閉する。制御部102は、タンク50内の硫酸が所定量未満になった場合に、第4バルブ34dを閉状態から開状態に切り替える。これにより、タンク51からタンク50に硫酸が供給される。
処理液供給部30は、ヒータ60としてのヒータ61、ヒータ62およびヒータ63を含む。ヒータ62は、第7変形例と同様、タンク50内の硫酸を所定温度に保持するためのヒータである。ヒータ62は、第7変形例と同様であるため、その説明を省略する。
ヒータ63は、タンク51内の硫酸を所定温度に保持するためのヒータである。本実施形態では、ヒータ63は、タンク51を加熱することによって、タンク51内の硫酸を所定温度に保持する。タンク51内の硫酸は、タンク50内の硫酸に比べて低い温度に保持される。例えば、タンク51内の硫酸は、例えば、120℃以上、150℃未満に保持される。なお、ヒータ62は、タンク51を加熱しなくてもよい。例えば、硫酸を循環させる循環配管をタンク51に接続し、循環配管をヒータ63によって加熱してもよい。
さらに、本実施形態では、処理液供給部30は、戻り配管45と、バルブ34eとを含む。戻り配管45は、第1配管41の配管41bに接続される。バルブ34eは、戻り配管45に配置される。バルブ34eは、戻り配管45の流路を開閉する。
第4実施形態のその他の構成は、第3実施形態と同様である。
次に、図19および図20を参照して、本実施形態の基板処理装置100の基板処理方法を説明する。図20は、本実施形態の基板処理装置100の基板処理方法のフロー図である。本実施形態のステップS401~ステップS411は、第3実施形態のステップS301~ステップS311に対応する。なお、ステップS401は、本発明の「第1流通工程」の一例である。ステップS403は、本発明の「第1吐出工程」の一例である。ステップS405は、本発明の「第2流通工程」の一例である。ステップS407は、本発明の「第2吐出工程」の一例である。本実施形態では、第3実施形態とは異なる点を主に説明する。
図20に示すように、ステップS401において、制御部102は、加熱領域R1を通過した比較的高温の硫酸を過酸化水素水に合流させる。このとき、ヒータ61、ヒータ62およびヒータ63は、オンされており、タンク50からの硫酸は、加熱領域R1で加熱されて比較的高温の硫酸になる。
次に、ステップS403において、比較的高温の硫酸と過酸化水素水とを基板Wに吐出する。
次に、ステップS405において、制御部102は、比較的低温の硫酸を過酸化水素水に合流させる。
次に、ステップS407において、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とを基板Wに吐出する。
次に、ステップS409において、制御部102は、硫酸の供給を停止する。
次に、ステップS411において、制御部102は、過酸化水素水の供給を停止する。
次に、ステップS413において、制御部102は、バルブ34eを開いて、処理液がノズル36から落下することを抑制する。具体的には、制御部102は、バルブ34eを閉状態から開状態に切り替える。これにより、サイフォンの原理により、戻り配管45からノズル36の吐出口36aまでの間に残っている処理液が、戻り配管45に引き込まれる。従って、処理液がノズル36の吐出口36aから落下することを抑制できる。その後、制御部102は、バルブ34eを閉じる。
以上のようにして、本実施形態の基板処理方法が終了する。
第4実施形態のその他の効果、および、その他の基板処理方法は、第3実施形態と同様である。
(第9変形例)
次に、図21を参照して、本発明の第9変形例の基板処理装置100を説明する。第9変形例では、第3実施形態および第4実施形態等とは異なり、硫酸を循環させる循環配管47を設ける例について説明する。図21は、第9変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図21に示すように、第9変形例では、処理液供給部30は、分岐部P4と、循環配管47とを有する。分岐部P4は、第1経路C1と循環配管47とが分岐する部分である。第9変形例では、分岐部P4は、配管41bに配置される。つまり、第9変形例では、循環配管47は、配管41bに接続される。循環配管47は、例えば、配管41bとタンク51とを接続する。循環配管47は、配管41bを通過する硫酸をタンク51に戻す。なお、循環配管47は、配管41bとタンク50とを接続し、硫酸をタンク50に戻してもよい。
また、第9変形例では、ヒータ61は、第1経路C1のうち分岐部P4に対して硫酸の流通方向の上流側に配置される。従って、循環経路を通過する硫酸を、ヒータ61によって加熱できる。
処理液供給部30は、バルブ34gおよびバルブ34hを含む。バルブ34gは、循環配管47に配置される。バルブ34gは、循環配管47の流路を開閉する。バルブ34hは、配管41bのうち分岐部P4よりも下流側に配置される。バルブ34hは、配管41bの流路を開閉する。
硫酸をノズル36に供給する場合、バルブ34gは閉じられ、バルブ34hは開かれる。その一方、硫酸をタンク51(またはタンク50)に戻す場合、バルブ34gは開かれ、バルブ34hは閉じられる。
第9変形例では、硫酸をノズル36に供給しない場合、タンク50の硫酸は、例えば、配管41aと、加熱領域R1と、配管41bと、循環配管47と、タンク51と、第4配管44とを介して、タンク50に戻される。つまり、配管41aと、加熱領域R1と、配管41bと、循環配管47と、タンク51と、第4配管44とによって、タンク50の硫酸を循環させる循環経路が構成される。これにより、配管41aおよび配管41bなどの内部の硫酸の温度を所定温度に保持することが可能である。
なお、第9変形例では、ヒータ62によりタンク50を加熱して所定温度の硫酸を循環させる例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、ヒータ62により配管41aを加熱して所定温度の硫酸を循環させてもよい。
第9変形例のその他の構造およびその他の効果は、第4実施形態と同様である。また、第9変形例の基板処理方法は、第3実施形態と同様である。
(第10変形例)
次に、図22を参照して、本発明の第10変形例の基板処理装置100を説明する。第10変形例では、第9変形例とは異なり、ヒータ61を分岐部P4よりも下流側に配置する例について説明する。図22は、第10変形例の基板処理装置100の処理液供給部30の模式図である。
図22に示すように、第10変形例では、処理液供給部30は、第9変形例と同様、分岐部P4と、循環配管47とを有する。分岐部P4は、第1経路C1と循環配管47とが分岐する部分である。第10変形例では、分岐部P4は、配管41aに配置される。つまり、循環配管47は、配管41aに接続される。
また、第10変形例では、ヒータ61は、第1経路C1のうち分岐部P4に対して硫酸の流通方向の下流側に配置される。つまり、ヒータ61は、循環経路とノズル36との間に配置される。
第10変形例では、上記のように、ヒータ61は、第1配管41のうち分岐部P4よりも下流側に配置される。従って、ヒータ61を、ノズル36の近くに配置できる。よって、ヒータ61で加熱された硫酸がノズル36に到着する前に、硫酸の温度が低下することを抑制できる。
第10変形例のその他の構造、その他の効果および基板処理方法は、第9変形例と同様である。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、または、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、図9に示した第4変形例において、第1経路C1と過酸化水素水供給経路C3とがノズル36と加熱領域R1との間で合流する例について示したが、本発明はこれに限らない。第1実施形態、第1変形例~第3変形例、第2実施形態、第5変形例、第6変形例、第3実施形態、第7変形例、第4実施形態、第9変形例および第10変形例においても、第1経路C1と過酸化水素水供給経路C3とがノズル36と加熱領域R1との間で合流してもよい。
また、例えば、図10および図11に示した第2実施形態において、戻り配管45および46を設け、処理液がノズル36から落下することを抑制する例について示したが、本発明はこれに限らない。第1実施形態、第1変形例~第4変形例、第6変形例、第3実施形態、第7変形例、第8変形例、第9変形例および第10変形例においても、戻り配管45を設けてもよい。また、第2実施形態において、戻り配管45および46を設けなくてもよい。
また、例えば、図13に示した第6変形例において、循環配管47を設ける例について示したが、本発明はこれに限らない。第1実施形態、第1変形例~第4変形例、第2実施形態、第5変形例、第3実施形態、第7変形例、第8変形例および第4実施形態においても、硫酸を循環させる循環配管47を設けてもよい。
また、例えば、図10および図11に示した第2実施形態において、2つのタンクがある場合に上流側のタンク(タンク51)から直接的にノズル36に硫酸を供給する例について示したが、本発明はこれに限らない。2つのタンクがある場合に下流側のタンク(タンク50)から直接的にノズル36に硫酸を供給してもよい。
また、例えば、図10および図11に示した第2実施形態において、ヒータ61を設ける例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば第2実施形態において、ヒータ61が設けられなくてもよい。この場合、ヒータ62が本発明の「第1ヒータ」に相当する。また、例えばタンク50が本発明の「加熱領域」に相当する。
また、例えば、図14~図16に示した第3実施形態において、基板処理装置100が遮蔽部材90を備える例について説明したが、本発明はこれに限らない。第1実施形態、第1変形例~第4変形例、第2実施形態、第5変形例および第6変形例においても、基板処理装置100が遮蔽部材90を備えてもよいし、流体供給部130をさらに備えてもよい。
また、例えば、図14~図16に示した第3実施形態において、ステップS305(第2流通工程)で比較的低温の硫酸と過酸化水素水とを混合させる際に、ヒータ61をオフする例について説明したが、本発明はこれに限らない。硫酸の温度がステップS301(第1流通工程)よりも低くなるのであれば、ヒータ61をオンしてもよい。
また、上記の実施形態では、比較的高温の硫酸、比較的低温の硫酸、および、過酸化水素水を1つのノズル36から基板Wに供給する例について示したが、本発明はこれに限らない。例えば、比較的高温の硫酸、比較的低温の硫酸、および、過酸化水素水を、2つまたは3つのノズルから基板Wに供給してもよい。つまり、例えば、比較的高温の硫酸と過酸化水素水とを基板W上で合流させてもよいし、比較的低温の硫酸と過酸化水素水とを基板W上で合流させてもよい。
本発明は、基板処理装置および基板処理方法の分野に利用可能である。
34a :第1バルブ
34b :第2バルブ
34c :過水バルブ
36 :ノズル
36a :吐出口
50 :タンク(第1タンク、第2タンク)
51 :タンク(第1タンク)
61 :ヒータ(第1ヒータ)
62 :ヒータ(第2ヒータ、第3ヒータ)
63 :ヒータ(第2ヒータ)
70 :経路
100 :基板処理装置
102 :制御部
C1 :第1経路
C2 :第2経路
C3 :過酸化水素水供給経路
P1 :第1合流部
P2 :第2合流部
P4 :分岐部
R1 :加熱領域
S301、S401 :ステップ(第1流通工程)
S103、S203、S303、S403 :ステップ(第1吐出工程)
S305、S405 :ステップ(第2流通工程)
S107、S207、S307、S407 :ステップ(第2吐出工程)
W :基板

Claims (15)

  1. ノズルから基板に処理液を供給することで前記基板を処理する基板処理装置であって、
    硫酸を貯留する第1タンクと、
    前記第1タンクから前記ノズルに前記硫酸を供給する第1経路を含む経路と、
    前記第1経路に介挿された第1バルブと、
    前記第1経路の加熱領域を加熱する第1ヒータと、
    前記ノズルに過酸化水素水を供給する過酸化水素水供給経路と、
    前記過酸化水素水供給経路に介挿された過水バルブと、
    前記第1バルブおよび前記過水バルブの開閉を制御することにより前記ノズルへの前記硫酸および前記過酸化水素水の供給を制御する制御部と
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第1ヒータに加熱された硫酸と前記過酸化水素水とを混合して前記ノズルから前記基板に吐出した後、
    前記加熱された硫酸よりも温度の低い硫酸と前記過酸化水素水とを混合して前記ノズルから前記基板に吐出する、基板処理装置。
  2. 前記経路は、前記加熱領域を介さずに前記第1タンクから前記ノズルに前記硫酸を供給する第2経路をさらに含み、
    前記基板処理装置は、前記第2経路に介挿された第2バルブをさらに備え、
    前記制御部は、前記第1バルブ、前記第2バルブおよび前記過水バルブの開閉を制御することにより前記ノズルへの前記硫酸および前記過酸化水素水の供給を制御し、
    前記第2経路を通過する硫酸は、前記第1経路を通過する硫酸に比べて低い温度で前記過酸化水素水に合流し、
    前記制御部は、
    前記第1経路を通過して前記第1ヒータに加熱された前記硫酸と前記過酸化水素水とが混合されて前記ノズルから前記基板に吐出された後、
    前記第2経路を通過する前記硫酸と前記過酸化水素水とが混合されて前記ノズルから前記基板に吐出されるように、前記第1バルブ、前記第2バルブおよび前記過水バルブを制御する、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記加熱領域と前記ノズルの吐出口との間に配置され、前記第1経路と前記過酸化水素水供給経路とが合流する第1合流部と、
    前記加熱領域と前記第1合流部との間に配置され、前記第1経路と前記第2経路とが合流する第2合流部と
    をさらに備える、請求項2に記載の基板処理装置。
  4. 前記第1経路と前記第2経路とは、前記加熱領域に対して前記硫酸の流通方向の上流側で分岐し、前記加熱領域に対して前記硫酸の流通方向の下流側で合流する、請求項2に記載の基板処理装置。
  5. 前記制御部が前記第1ヒータを第1出力にすることにより、前記第1経路を通過する硫酸は、第1温度を有し、
    前記制御部が前記第1ヒータを前記第1出力よりも低い第2出力にすることにより、前記第1経路を通過する硫酸は、前記第1温度よりも低い第2温度を有する、請求項1に記載の基板処理装置。
  6. 前記経路は、前記第1経路から分岐して、前記硫酸を前記第1タンクに戻す循環配管をさらに含み、
    前記第1ヒータは、前記第1経路と前記循環配管とが分岐する分岐部に対して前記硫酸の流通方向の上流側に配置される、請求項5に記載の基板処理装置。
  7. 前記経路は、前記第1経路から分岐して、前記硫酸を前記第1タンクに戻す循環配管をさらに含み、
    前記第1ヒータは、前記第1経路と前記循環配管とが分岐する分岐部に対して前記硫酸の流通方向の下流側に配置される、請求項5に記載の基板処理装置。
  8. 前記第1タンク内の硫酸を所定温度に保持するための第2ヒータをさらに備える、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  9. 前記第1タンクに対して前記硫酸の流通方向の下流側に配置される第2タンクと、
    前記第2タンク内の硫酸を、前記第1タンク内の硫酸の温度よりも高い温度に保持するための第3ヒータと
    をさらに備える、請求項8に記載の基板処理装置。
  10. 基板に処理液を供給することで前記基板を処理する基板処理方法であって、
    第1タンクから供給され加熱領域を有する第1経路を通過し、前記加熱領域で加熱された硫酸と、過酸化水素水供給経路を通過した過酸化水素水とを、前記基板に吐出する第1吐出工程と、
    前記第1吐出工程の後、前記第1タンクから供給され前記加熱された硫酸に比べて低い温度の硫酸と、前記過酸化水素水供給経路を通過した過酸化水素水とを、前記基板に吐出する第2吐出工程と
    を含む、基板処理方法。
  11. 前記第2吐出工程において、前記加熱領域を介さない第2経路を通過した硫酸と、前記過酸化水素水とを、前記基板に吐出する、請求項10に記載の基板処理方法。
  12. 前記第1経路と前記第2経路とは、前記加熱領域に対して硫酸の流通方向の上流側で分岐し、前記加熱領域に対して前記硫酸の流通方向の下流側で合流する、請求項11に記載の基板処理方法。
  13. 前記第1吐出工程に先立って、前記第1経路を通過する硫酸を加熱して第1温度を有する硫酸にする第1流通工程と、
    前記第2吐出工程に先立って、前記第1経路を通過する硫酸を前記第1温度よりも低い第2温度を有する硫酸にする第2流通工程と
    をさらに含む、請求項10に記載の基板処理方法。
  14. 前記第1タンク内の硫酸を所定温度に保持する、請求項10から請求項13のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  15. 前記第1タンクに対して前記硫酸の流通方向の下流側に配置される第2タンク内の硫酸を、前記第1タンク内の硫酸の温度よりも高い温度に保持する、請求項14に記載の基板処理方法。
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