JP2023136680A - プロテクタ及びプロテクタ付ワイヤーハーネス - Google Patents

プロテクタ及びプロテクタ付ワイヤーハーネス Download PDF

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Abstract

【課題】ベースとカバーとの間での異音の発生を抑制できるプロテクタ、及び、プロテクタ付ワイヤーハーネスを提供することを目的とする。【解決手段】開口21を有し、内部にワイヤーハーネス90を収容するベース20と、ベース20に対して組み付けられ、開口21を塞ぐカバー40とで構成されるプロテクタ10であって、ベース20は、ワイヤーハーネス90を配置する底部22と、底部22から立設する側壁部23とが備えられ、ベース20とカバー40とを組み付けた組み付け状態において、カバー40に、ベース20とカバー40とを組み付ける組み付け方向に沿って突出する突出部50が設けられ、突出部50は、組み付け状態において、側壁部23に設けられた溝底31と当接して、組み付け方向に対して弾性変形することを特徴とする。【選択図】図5

Description

この発明は、例えば、車両に配索されるワイヤーハーネスを収容するプロテクタ、及び、前記プロテクタにワイヤーハーネスを収容させたプロテクタ付ワイヤーハーネスに関する。
自動車の操作性や快適性を向上させるために搭載されている電気機器類は、ワイヤーハーネスを介してバッテリーなどと電気的に接続されており、信号の送受信や電力の供給などが行われている。このように電気機器類を接続するワイヤーハーネスを保護するものとして、従来より、可撓性を有さない樹脂成型の外装部品であって、ワイヤーハーネスの保護機能及び経路規制機能を有するプロテクタが知られている。
このようなプロテクタの一例として、断面凹状のベースと、ベースの上方開口部を覆うカバーとを備え、ワイヤーハーネスをベースに挿通した後に、ベースの側壁外方及びカバーに設けた係止機構を介して、カバーとベースとを係止固定するプロテクタが特許文献1に開示されている。
しかしながら、係止機構を介してカバーとベースとが係止固定されている上述のプロテクタは、例えば、車両の振動などにより、ベースとカバーとがぶつかり合って異音として発生することがあった。そのため、係止固定したカバーとベースとに固定テープを巻き回すなどして、異音の発生を抑制する必要があった。
実開平6-70415号公報
この発明は、上述の問題に鑑み、ベースとカバーとの間での異音の発生を抑制できるプロテクタ、及び、プロテクタ付ワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
この発明は、開口を有し、内部にワイヤーハーネスを収容するベースと、該ベースに対して組み付けられ、前記開口を塞ぐカバーとで構成されたプロテクタであって、前記ベースは、前記ワイヤーハーネスを配置する底部と、前記底部から立設する側壁部とが備えられ、前記ベースと前記カバーとを組み付けた組み付け状態において、前記側壁部及び前記カバーの少なくとも一方に、前記ベースと前記カバーとを組み付ける組み付け方向に沿って突出する突出部が設けられ、該突出部は、前記組み付け状態において、他方と当接して、前記組み付け方向に対して弾性変形することを特徴とする。
またこの発明は、上述のプロテクタと、前記プロテクタに挿通させたワイヤーハーネスとで構成されたプロテクタ付ワイヤーハーネスである。
前記突出部は、前記組み付け方向に対する弾性を有していればよい。例えば、前記組み付け方向に沿って収縮することで弾性を有するばねやゴムなどの弾性材や、他方に当接することで撓んで弾性変形する板状体などを含む。
また、前記突出部は、前記他方と当接することで、組み付け方向に対して弾性変形できれば、設けられている位置に限定はなく、例えば、前記側壁部の端面及び前記側壁部の端面と向き合うカバーの少なくとも一方に設けられている、あるいは、前記側壁部の側面、及び、前記側壁部の側面と重なり合う前記カバーの少なくとも一方に設けられている場合などを含む。
この発明によると、側壁部及びカバーの少なくとも一方に設けられた突出部が、組み付け方向に対して弾性変形するため、車両の振動などによるカバーとベースとの衝撃を突出部で吸収することができる。したがって、組み付け状態において、カバーとベースとの間で異音が発生することを抑制できる。また、組み付け方向に対してより強い衝撃があった場合においても、突出部で衝撃を緩和できるため、ベースとカバーとの間で生じる異音を抑制できる。
さらには、組み付け状態において、異音の発生を抑制するためにカバーとベースとをテープ巻きして固定する必要がなくなるため、車両に対してワイヤーハーネスを配索する配索作業の効率も向上させることができる。
この発明の態様として、前記突出部は、互いに向き合う前記側壁部の端面及び前記カバーの少なくとも一方に設けられてもよい。
この発明により、例えば底部の幅方向外側などに突出部を配置する配置部を設ける必要がなく、簡易な構造でプロテクタのコンパクト化を図ることができる。また、組み付け状態において、突出部がプロテクタの内部に配置されるため、他の部材と意図せずに干渉することを抑制できる。
またこの発明の態様として、前記突出部は、平板状に構成され、前記突出部の板厚方向が、前記組み付け方向と交差する方向に沿ってもよい。
前記突出部は、板厚方向が側壁部の厚み方向に沿うように設けられている場合や、板厚方向が側壁部の厚み方向と交差する方向、及び、前記組み付け方向と交差する方向に沿うように設けられている場合を含む。
この発明により、平板状に構成された突出部の先端が、他方と当接して撓むことで、突出部を弾性変形させることができる。このように平板状といった簡易な構造とすることで、側壁部の端面及び側壁部の端面と向き合う箇所のように狭隘な部分に容易かつ確実に突出部を配置することができる。
またこの発明の態様として、前記突出部の板厚方向が、前記側壁部の厚み方向と直交する直交方向に沿ってもよい。
この発明により、突出部が側壁部に沿って撓むため、確実に弾性変形できる。したがって、振動などによりベースとカバーとがぶつかることで生じる異音を抑制できる。
またこの発明の態様として、前記突出部は、前記カバーに設けられ、前記組み付け状態において、前記側壁部における前記突出部に対応する位置に、前記突出部の突出方向に向けて窪ませた凹状の溝部が設けられてもよい。
この発明によると、溝部の溝底と突出部の基端とが所定の間隔を隔てて配置することができる。すなわち、側壁部に溝部を設けることで、所望の深さを有する凹状とすることができるため、突出部の変形代を十分に形成することができる。したがって、先端部分が溝底と当接した突出部を十分に撓ますことができ、車両の振動などによるカバーとベースとの衝撃を突出部で確実に吸収することができる。
また、溝部が無い場合のように、側壁部の端面とカバーとの間に突出部の変形代を確保する必要がなく、組み付け方向に対してコンパクト化を図ることができる。
またこの発明の態様として、前記溝部は、前記直交方向に沿って所定の長さを有し、前記カバーに設けた前記突出部は、前記溝部における前記直交方向の中央部分に配置されてもよい。
この発明により、ベースとカバーとを組み付けた際に、突出部が直交方向の両側のどちらにも弾性変形することができる。すなわち、ベースとカバーとの組み付けの際に、突出部が撓む方向を気にする必要がなく、ベースとカバーとの組み付け作業における、作業者の負担を軽減できる。
またこの発明の態様として、前記突出部が、複数設けられるとともに、前記溝部が複数設けられ、複数設けられた前記溝部の少なくとも一つが、他と異なる深さを有してもよい。
この発明により、様々な振動による荷重に対して、複数の突出部が深さの異なる溝部と当接するため、振動強度に関わらず確実に荷重を吸収できる。したがって、ベースとカバーとがぶつかることで発生する異音を抑制できる。
詳述すると、深さの浅い溝部における溝底に当接している突出部は、所定の弾性を有する程度に撓んでいる。一方、深さの深い溝部における溝底に当接している突出部は、十分に撓んでいない。そのため、例えば弱い振動が作用した場合、浅い溝部と当接している突出部の弾性力で振動を吸収することができる。一方で、強い振動が作用した場合、深い溝部と当接している突出部が撓んで弾性変形することとなり、浅い溝部と当接している突出部と深い溝部と当接している突出部とで、振動を吸収することができる。
このように、複数設けられた溝部の少なくとも一つが、他と異なる深さで構成されることにより、振動などの外力の強度に関わらず、確実に荷重を吸収し、ベースとカバーとがぶつかることで発生する異音を抑制できる。
またこの発明の態様として、前記突出部は複数設けられてもよい。
上述の前記突出部は複数設けられとは、一つの溝部に対して複数の突出部が設けられている場合の他、複数の突出部に対して、対応するように複数の溝部が設けられている場合を含む。
この発明により、複数の突出部でベースとカバーとの衝撃を吸収することができるため、ベースとカバーとが干渉することによる異音の発生をより確実に抑制できる。また、一部の突出部が損傷した場合であっても、異音の発生を抑制できる。
またこの発明の態様として、複数設けられた前記突出部のうち少なくとも一つが、他と長さが異なってもよい。
この発明により、様々な荷重を、長さの異なる複数の突出部で吸収することができるため、ベースとカバーとが干渉することによる異音の発生をより確実に抑制できる。
例えば、組み付け状態において、複数の突出部のうち、一部の突出部が溝部の溝底と当接して撓んでおり、一部の突出部よりも短く構成された他の突出部の先端が溝部の溝底と当接している場合には、長く構成された突出部により弱い振動によるベースとカバーとの間で生じる異音を抑制できる。
一方で、強い振動があった場合には、短く構成された他の突出部が、振動により弾性変形し、協働して振動を吸収することができるため、長く構成された一部の突出部とともに、振動によるベースとカバーとの異音を抑制できる。
また、例えば、組み付け状態において、一部の突出部が溝部の溝底と当接し、他の突出部が溝部の溝底と当接していない状態とした場合には、弱い振動に対して溝底と当接している突出部で振動を吸収することができる。また、強い振動に対しては、溝底と当接していない突出部がさらに溝底と当接して弾性変形するため、複数の突出部で振動を吸収することができる。このように様々な強度の振動による荷重を長さの異なる複数の突出部で吸収できるため、振動強度に関わらず、ベースとカバーとの間で発生する異音を抑制できる。
この発明の態様として、複数設けられた前記突出部のうち少なくとも一つが、他と異なる断面形状を有してもよい。
この発明により、複数ある突出部の剛性が異なることとなるため、突出部が溝部と当接して撓むことによる弾性が異なることとなる。このため、強い振動が作用した場合にも、弾性を作用させることができ、振動強度に関わらず、ベースとカバーとの間で発生する異音を抑制できる。
またこの発明の態様として、前記側壁部は、前記底部の幅方向の両端部分から一対として立設され、一対で構成された前記側壁部の一方に、前記カバーを前記側壁部の他方に対して枢動させる枢動部が設けられ、前記突出部は、前記側壁部の他方の端面、及び、前記側壁部の他方と対向する前記カバーの少なくとも一方に設けられてもよい。
この発明により、容易にベースとカバーとを組み付けることができるとともに、組み付け状態において、突出部を所望の位置に容易に配置することができる。したがって、ベースとカバーとの間で発生する異音を確実かつ容易に抑制できる。
この発明により、ベースとカバーとが干渉することによる異音の発生を抑制できるプロテクタ、及び、プロテクタ付ワイヤーハーネスを提供することができる。
プロテクタの概略分解斜視図。 プロテクタの説明図。 プロテクタの分解概略側面図。 プロテクタの概略断面図。 プロテクタの拡大概略断面図。 他の実施形態におけるプロテクタの拡大概略断面図。 他の実施形態におけるプロテクタの拡大概略断面図。 他の実施形態におけるプロテクタの拡大概略断面図。 他の実施形態におけるプロテクタの拡大概略断面図。 枢動部を備えたプロテクタの概略断面図。 他の実施形態におけるプロテクタの拡大概略断面図。
この発明の一実施形態を以下図面とともに説明する。
図面はプロテクタ10、及び、プロテクタ付ワイヤーハーネス100を示し、図1(a)はプロテクタ10の概略分解斜視図を示し、図1(b)は図1(a)とは異なる方向から見たプロテクタ10の概略分解斜視図を示す。図2(a)はプロテクタ付ワイヤーハーネス100の概略平面図を示し、図2(b)は図2(a)の側面図を示す。図3はプロテクタ10をベース20とカバー40とを離間させた概略分解側面図を示す。図4(a)は図2(a)のA-A線矢視断面図を示し、図4(b)は図4(a)の分解図を示す。また、図5(a)は図2(a)のB-B線に沿う要部拡大断面図を示し、図5(b)は図5(a)の分解図を示す。
なお、図中、プロテクタ10の延びる方向(収容したワイヤーハーネス90に沿った方向)を長手方向Xとし、長手方向Xに対して直交するプロテクタ10の短手方向を幅方向Yとし、長手方向X及び幅方向Yに対して直交するプロテクタ10の高さ方向を上下方向Zとする。
ワイヤーハーネス90の保護機能と経路規制機能とを有するプロテクタ10は、図1乃至図5に示すように、内部にワイヤーハーネス90を収容するベース20と、ベース20に対して組み付けられ、ベース20の上方に開放した開口21を塞ぐカバー40とで構成されている。
ワイヤーハーネス90は、内部の導体を絶縁被膜で囲繞したもので、信号の送受信や電力の供給などを行うものであり、一部分がプロテクタ10に収容されている。
開口21を有するベース20は、ワイヤーハーネス90を配置する底部22と、底部22の両端部分から立設する一対の側壁部23とを備えている。
詳しくは、底部22はフラット形状に形成されて、ワイヤーハーネス90の配索方向と同方向の長手方向Xに延びている。一対の側壁部23は底部22の幅方向Yの両端部分から上下方向Zに沿って上方に延びており、一対の側壁部23の間には、上方が開放した開口21が形成されている(図4(b)参照)。
側壁部23の長手方向Xの一端側Xaと他端側Xbとの上部外面には、図1乃至図4に示すように、後述するカバー40の係止爪43を係合固定する係止枠24がそれぞれ一体形成されている。
また、側壁部23に形成された係止枠24の長手方向Xの内側には、側壁部23の上端面23aを下方に向けて凹状に切り欠いて形成された溝部30が設けられている。
溝部30は、図5に示すように、側壁部23の上端面23aと平行かつフラットな溝底31と、溝底31の長手方向Xの一端側Xa及び他端側Xbから上方に立ち上がる溝側壁32,33とを備えられ、側面視略矩形状に形成されている。
このように溝部30は、図5に示すように、側壁部23の上端面23aを長手方向Xに沿って所定の長さ分だけ、上下方向Zの下方に向けて窪ませた凹状に切り欠いた側面視略矩形状であるため、容易に幅方向Yの厚みが狭小な側壁部23に形成することができる。
カバー40は、開口21を上方から塞ぐ上壁41と、上壁41の幅方向Yの両端部分から下方に延びる一対の縦壁42とを備えている。
詳しくは、上壁41はフラット形状に形成されて、ワイヤーハーネス90の配索方向と同方向である長手方向Xに延びている。一対の縦壁42は上壁41の幅方向Yの両端部分から、側壁部23の外側に位置するように、上下方向Zに沿って下方に延びている(図4(a)参照)。
図1乃至図4に示すように、縦壁42のベース20側の係止枠24と対応する位置、すなわち、各縦壁42の長手方向Xの一端側Xaと他端側Xbには、係止枠24に係合固定される係止爪43が下方に向けてそれぞれ突出形成されている。
係止爪43は、図2及び図3に示すように、縦壁42の下端から下方に延びる突片43aと、突片43aの外面に一体に設けられた爪部43bと、を備えており、係止爪43を係止枠24に係合固定して、ベース20とカバー40とを組み付けるように構成している。
この実施形態においては、図3に示すように、カバー40側に係止爪43を設け、ベース20側に係止枠24を設けたが、この逆の構成、すなわち、カバー40側に係止枠24を設け、ベース20側に係止爪43を設ける構成を採用してもよい。なお、ベース20とカバー40との組み付けに際しては、ベース20に対して上方からカバー40を組み付けてもよく、カバー40に対して下方からベース20を組み付けてもよい。
縦壁42における係止爪43の長手方向Xの内側には、図2及び図4に示すように、ベース20とカバー40とを組み付けた組み付け状態において、ベース20とカバー40とを組み付ける組み付け方向(上下方向Z)に沿って突出する平板状の突出部50が設けられている。
突出部50は、図1乃至図4に示すように、カバー40における上壁41の下面で、かつ、縦壁42に対して幅方向Yの内側に離間するとともに、ベース20側の側壁部23の上端面23aと上下方向Zに対向する位置で、係止爪43に隣接する合計4箇所に設けられている。
突出部50は、図4及び図5に示すように、長手方向Xに沿った板厚の方向(板厚方向Tとする)が、ベース20とカバー40との組み付け方向、すなわち上下方向Zと交差する方向に沿っている。より具体的には、突出部50の板厚方向Tは、側壁部23の厚み方向(幅方向Y)及び上下方向Zに直交する方向である長手方向Xに沿っている。
このように構成された突出部50は、ベース20とカバー40との組み付け前の状態においては、真っ直ぐ下方に延びている(図3、図4(b)及び図5(b)参照)。この組み付け前の状態における突出部50の突出長さ、すなわち突出部50の上下方向Zに沿った長さは、より具体的には、先端51から基端52までの長さは、溝部30の溝深さよりも若干長くなるように構成されている。
なお、突出部50の先端51は、図5(b)に示すように、幅方向Yから見て半円形状に形成されている。
このように構成されたベース20とカバー40とは開口21を塞ぐように上方からカバー40をベース20に対して組み付け、係止枠24と係止爪43とを係止固定することで、内部にワイヤーハーネス90を収容できるプロテクタ10とすることができる。この際、上壁41の下面からベース20に向けて突出する突出部50が、溝部30における長手方向Xの中央部分に(溝側壁32と溝側壁33との中央部分)に配置されることとなる(図5(a)参照)。すなわち、突出部50は、側壁部23の上端面23aと向き合う上壁41に設けられ、側壁部23における突出部50に対応する位置において突出部50の突出方向に向けて窪ませた溝部30が設けられている。
また、この組み付け前の状態における突出部50の上下方向Zに沿った長さは溝部30の溝深さよりも長いため、ベース20とカバー40との組み付けた組み付け状態において、突出部50は溝底31と当接して、組み付け方向に対して弾性変形する(図5(a)参照)。
この際、突出部50の先端51が、幅方向Yから見て半円形状に形成されていることから、ベース20とカバー40との組み付け過程において、先端51は溝底31と線接触する。このため、突出部50は確実に弾性変形できる。
仮に、突出部50の先端51がフラットな平面形状に形成されていると、ベース20とカバー40との組み付け際に、突出部50の先端51が溝底31と面接触して、突出部50の確実な弾性変形が阻害され、場合によっては、突出部50が座屈又は破損される可能性があり、好ましくない。
このように構成されたプロテクタ10では、図5(a)に示すように、係止枠24と係止爪43との公差を有することや、振動などの意図しない外力が作用などによりベース20とカバー40とが互いに離間するように移動することなどにより、上壁41と側壁部23の端面との間に隙間gが生じる場合がある。このような場合に、振動などにより、ベース20とカバー40とがぶつかるように互いに接近することとなるが、溝底31と当接することで弾性変形した突出部50が、ベース20とカバー40との衝撃を吸収することができる。これにより、ベース20とカバー40との間で生じる異音を抑制できる。
また、溝部30は側壁部23の上端面23aを窪ませて形成されていることから、ベース20とカバー40との組み付け状態において、上壁41(基端52)と溝底31との間に十分な間隔(間隔Lとする)を確保することができる(図5(a)参照)。このため、突出部50を十分な長さで形成でき、確実に弾性変形させることができる。したがって、突出部50は確実にベース20とカバー40との衝撃を吸収できる。
このように構成されたプロテクタ10は、開口21を有し、内部にワイヤーハーネス90を収容するベース20と、ベース20に対して組み付けられ、開口21を塞ぐカバー40とで構成されている。そして、ベース20は、ワイヤーハーネス90を配置する底部22と、底部22から立設する側壁部23とが備えられ、ベース20とカバー40とを組み付けた組み付け状態において、カバー40に、ベース20とカバー40とを組み付ける組み付け方向(上下方向Z)に沿って突出する突出部50が設けられている。この突出部50は、組み付け状態において、側壁部23に設けられた溝底31と当接して、組み付け方向に対して弾性変形する。
これにより、ベース20とカバー40との組み付け状態において、カバー40に設けられた突出部50が、組み付け方向に対して弾性変形するため、車両の振動などによるカバー40とベース20との衝撃を突出部50で吸収することができる。したがって、組み付け状態において、カバー40とベース20との間で異音が発生することを抑制できる。また、組み付け方向に対してより強い衝撃があった場合においても、突出部50で衝撃を緩和できるため、ベース20とカバー40との間で生じる異音を抑制できる。
さらには、組み付け状態において、異音の発生を抑制するためにカバー40とベース20とをテープ巻きして固定する必要がなくなるため、車両に対してワイヤーハーネス90を配索する配索作業の効率も向上させることができる。
また、突出部50は、側壁部23の端面である上端面23aと向き合うカバー40に設けられている。これにより、例えば、底部22の幅方向外側などに突出部50を配置するための配置部を別途設ける必要がなく、簡易な構造でプロテクタ10のコンパクト化を図ることができる。また、組み付け状態において、突出部50がプロテクタ10の内部に配置されるため、他の部材と意図せずに干渉することを抑制できる。
さらに、突出部50は、平板状に構成され、突出部50の板厚方向Tが、組み付け方向(上下方向Z)と交差する方向に沿っていることにより、平板状に構成された突出部50の先端51が、他方と当接して撓むことで、突出部50を弾性変形させることができる。このように平板状といった簡易な構造とすることで、幅が狭く狭隘な部分である側壁部23の端面(上端面23a)に対応して、上端面23aと向き合う上壁41に容易かつ確実に突出部50を配置することができる。
さらにまた、突出部50の板厚方向Tが、側壁部23の厚み方向(幅方向Y)と直交する直交方向(長手方向X)に沿っている。
仮に、突出部50の板厚方向Tが幅方向Yに沿っている場合、側壁部23は幅狭で狭隘な部分であるため、組み付け状態におけるベース20とカバー40との位置ズレや、外部から意図しない外力が作用することによって、突出部50の先端51が上端面23aから外れ、突出部50が弾性変形できない、あるいは突出部50の弾性変形が解除されるおそれがある。
これに対して、プロテクタ10では、突出部50の板厚方向Tが、側壁部23の厚み方向(幅方向Y)と直交する直交方向(長手方向X)に沿っているため、突出部50を側壁部23に沿って確実に撓ませることができ、突出部50を確実に弾性変形できる。したがって、振動などによりベース20とカバー40とがぶつかることで生じる異音を抑制できる。
加えて、カバー40に設けられた突出部50は、組み付け状態において、側壁部23における突出部50に対応する位置に、突出部50の突出方向に向けて窪ませた凹状の溝部30が設けられているため、溝部30の溝底31と突出部50の基端52とが所定の間隔Lを隔てて配置することができる。
すなわち、側壁部23に溝部30を設けることで、所望の深さを有する凹状とすることができるため、突出部50の変形代を十分に形成することができる。したがって、先端51が溝底31と当接した突出部50を十分に撓ますことができ、車両の振動などによるカバー40とベース20との衝撃を突出部50で確実に吸収することができる。
また、溝部30が無い場合のように、側壁部23の端面(上端面23a)とカバー40との間に突出部50の変形代を確保する必要がなく、組み付け方向に対してコンパクト化を図ることができる。
また、溝部30は、側壁部23の厚み方向と直交する直交方向(長手方向X)に沿って所定の長さを有し、カバー40に設けた突出部50は、溝部30における長手方向Xの中央部分に配置されていることにより、ベース20とカバー40とを組み付けた際に、突出部50が直交方向の両側のどちらにも弾性変形することができる。すなわち、ベース20とカバー40との組み付けの際に、突出部50が撓む方向を気にする必要がなく、ベース20とカバー40との組み付け作業における、作業者の負担を軽減できる。
上述の実施形態では、突出部50が、係止爪43の幅方向Yの内側において、長手方向Xの両端部分にそれぞれ一つずつ設けられているが、例えば、複数の突出部50を隣接して設けてもよい。以下、複数の突出部50を隣接して設けて実施形態について、図6乃至図9に基づき簡単に説明する。
なお、以下、図6乃至図11に示す他の実施形態おいて、プロテクタ10と同様の構成については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図6はプロテクタ10の他の実施形態における図5(a)に対応する拡大概略断面図を示す。
この実施形態では、図6に示すように、カバー40の上壁41の下面に複数の突出部50(以下、長手方向Xに沿って並んだ突出部50のそれぞれを突出部50A,突出部50Bとする。)が隣接して設けられるとともに、ベース20の側壁部23には、突出部50A及び突出部50Bと対応する位置に、突出部50A及び突出部50Bの突出方向(上下方向Z)に向けて窪ませた凹状の複数の溝部30(以下、長手方向Xに沿って並んだ溝部30をそれぞれ溝部30A,溝部30Bとする。)が隣接して設けられている。
突出部50A及び突出部50Bは、同一形状で構成されている。すなわち、突出部50Aと突出部50Bとの上壁41の下面からの突出長さは、同一に形成される。
一方で、溝部30Aの溝深さ(D1とする。)と、溝部30Bの溝深さ(D2とする。)は異なるように形成されている。すなわち、長手方向Xの一端側Xaに位置する溝部30Aの溝深さは、長手方向Xの他端側Xbに位置する溝部30Bの溝深さに対して浅く形成されており、D1<D2の関係式が成立するように構成されている。
なお、突出部50A及び突出部50Bは、カバー40とベース20とを組み付けた際に、先端51が溝部30Aの溝底31と当接して撓むような突出長さを有する。
これにより、様々な振動による荷重に対して、突出部50A及び突出部50Bが深さの異なる溝部30A及び溝部30Bと当接するため、振動強度に関わらず確実に荷重を吸収できる。したがって、ベース20とカバー40とがぶつかることで発生する異音を抑制できる。
詳述すると、深さの浅い溝部30Aにおける溝底31に当接している突出部50Aは、所定の弾性を有する程度に撓んでおり、深さの深い溝部30Bにおける溝底31に当接している突出部50Bは、十分に撓んでいない。そのため、弱い振動が作用した場合、浅い溝部30Aと当接している突出部50Aの弾性力で振動を吸収することができる。一方で、強い振動が作用した場合、深い溝部30Bに当接している突出部50Bが撓んで弾性変形することとなり、浅い溝部30Aに当接している突出部50Aと深い溝部30Bと当接している突出部50Bとで、振動を吸収することができる。
このように、溝部30A及び溝部30Bが、互いに異なる深さで構成されることにより、図1乃至図5の実施形態における効果に加えて、振動強度に関わらず、確実に荷重を吸収し、ベース20とカバー40とがぶつかることで発生する異音を抑制できる。
また、突出部50を複数設けることで、複数の突出部50(突出部50A及び突出部50B)でベース20とカバー40との衝撃を吸収することができるため、ベース20とカバー40とが干渉することによる異音の発生をより確実に抑制できる。また、一部の突出部50が損傷した場合であっても、損傷していない他の突出部50にて異音の発生を抑制できる。
なお、図6においては、突出部50及び溝部30は、それぞれ2つずつ形成したが、突出部50及び溝部30は互いに対応するように、3つ以上形成してもよい。
また、ベース20とカバー40の組み付け状態において、突出部50Bは溝部30Bの溝底31と当接しているが、突出部50Bの先端51と溝部30Bの溝底31との間にクリアランスがあり、強い振動がある場合に突出部50Bが溝部30Bの溝底31と当接して弾性変形してもよい。
また、図6に図示する実施形態では、同じ突出長さを有する突出部50A及び突出部50Bが上壁41に設けられ、互いに溝深さが異なる溝部30A及び溝部30Bを側壁部23に設けられているが、例えば、異なる突出長さを有する突出部50が上壁41に設けられ、同じ溝深さの複数の溝部30を側壁部23が設けられてもよい。以下、図7及び図8に基づいて簡単に説明する。
図7はプロテクタ10の他の実施形態における図5(a)に対応する拡大概略断面図を示す。図7(a)はプロテクタ10のさらに他の実施形態における拡大断面図を示し、図7(b)は図7(a)の分解断面図、つまり、組み付け前の状態における断面図を示す。図8は、図7とは異なる実施形態におけるプロテクタ10の図5(a)に対応する拡大概略断面図を示す。
図7に示す実施形態では、カバー40の上壁41の下面に二つの突出部50(以下、長手方向Xに沿って並んだ突出部50のそれぞれを突出部50C,突出部50Dとする。)が隣接して設けられている。
一方で、ベース20の側壁部23には、突出部50C及び突出部50Dと対応する位置に、突出部50C及び突出部50Dの突出方向に向けて窪ませた凹状の溝部30(以下、長手方向Xに沿って並んだ溝部30をそれぞれ溝部30C、溝部30Dとする。)が隣接して設けられている。
溝部30C及び溝部30Dは同一形状である。すなわち、溝部30C及び溝部30Dの溝深さは同一に形成される。一方で、突出部50C及び突出部50Dのカバー40の上壁41の下面からの突出長さは、互いに異なるように形成されている。
突出部50Cは、カバー40とベース20とを組み付けた際に(図7(a)参照)、突出部50Cの先端51が溝部30Cの溝底31と当接してわずかに撓むような突出長さを有する。
これに対して、突出部50Dは、カバー40とベース20とを組み付けた際に(図7(a)参照)、突出部50Dの先端51が溝部30Dの溝底31と当接して、突出部50Cよりも十分撓むような突出長さを有する。
すなわち、長手方向Xの一端側Xaに位置する突出部50Cの突出長さは、長手方向Xの他端側Xbに位置する突出部50Dの突出長さに対して、短く形成されている。
このように、突出部50を複数設けると、複数の突出部50(突出部50C及び突出部50D)でベース20とカバー40との衝撃を吸収することができるため、ベース20とカバー40とが干渉することによる異音の発生をより確実に抑制できる。また、一部の突出部50が損傷した場合であっても、損傷していない他の突出部50にて異音の発生を抑制できる。
さらに、突出部50C及び突出部50Dが、互いに長さが異なるように形成されることで、図1乃至図5の実施形態における効果に加えて、様々な荷重を、長さの異なる複数の突出部50C及び突出部50Dで吸収することができるため、ベース20とカバー40とが干渉することによる異音の発生をより確実に抑制できる。
詳述すると、図7(a)に示すように、組み付け状態において、突出部50C及び突出部50Dのうち、突出部50Dが溝部30Dの溝底31と当接して撓んでおり、突出部50Dよりも短く構成された突出部50Cの先端51が溝部30Cの溝底31と当接している場合には、長く構成された突出部50Dにより弱い振動によるベース20とカバー40との間で生じる異音(ガタツキ音)を抑制できる。
一方で、強い振動があった場合には、短く構成された他の突出部50Cが、振動により弾性変形し、振動を吸収することができるため、長く構成された一部の突出部50Dとともに、振動によるベース20とカバー40との異音を抑制できる。
なお、図7に示す実施形態において、ベース20とカバー40との組み付け状態において、突出部50C及び突出部50Dの双方が溝部30C及び溝部30Dの溝底31と当接しているが、突出部50C及び突出部50Dの一方の先端51と、対応する溝部30C及び溝部30Dの溝底31との間に、隙間gより小さいクリアランスを設けるように構成してもよい(図8参照)。
これにより、組み付け状態において、一部の突出部50Cが溝部30Cの溝底31と当接し、他の突出部50Dが溝部30Dの溝底31と当接していない状態とした場合には、弱い振動に対して溝底31と当接している突出部50Cで振動を吸収することができる。
また、強い振動に対しては、溝底31と当接していない突出部50Dがさらに溝底31と当接して弾性変形するため、複数の突出部50C及び突出部50Dで振動を吸収することができる。このように様々な強度の振動による荷重を長さの異なる複数の突出部50C及び突出部50Dで吸収できるため、振動強度に関わらず、ベース20とカバー40との間で発生するガタツキ音などの異音を抑制できる。
さらにまた、図7及び図8の実施形態において、突出部50C及び突出部50Dに対応するように、溝部30C及び溝部30Dがそれぞれ設けられているが、溝部30C及び溝部30Dの間の隔壁をなくして、長手方向Xに沿った一つの溝部30としてもよい。
図6乃至図8で図示する実施形態では、様々な強度の振動による荷重を吸収するように、溝部30の溝深さと突出部50の突出長さとを変更しているが、隣接する突出部50の断面積の形状を変更することで、様々な強度の振動による荷重を吸収することもできる。以下、図9に基づいて、断面積の異なる突出部50が複数設けられた実施形態について説明する。
図9はプロテクタ10の他の実施形態における図5(a)に対応する拡大概略断面図を示す。図9(a)はプロテクタ10のさらに他の実施形態の拡大断面図を示し、図9(b)は図9(a)のC-C線に沿う突出部50Eの断面図を示し、図9(c)は図9(a)のC-C線に沿う突出部50Fの断面図を示す。
図9に示す実施形態では、ベース20の側壁部23に、隣接する二つの突出部50に対応する位置に溝部30(以下、長手方向Xに沿って並んだ溝部30をそれぞれ溝部30E、溝部30Fとする。)が隣接して二つ設けられている。この溝部30E及び溝部30Fは同一形状で形成されている。
一方で、カバー40の上壁41の下面には、二つの突出部50(以下、長手方向Xに沿って並んだ突出部50をそれぞれ突出部50E,突出部50Fとする。)が隣接して設けられている。この突出部50E及び突出部50Fは、上壁41の下面からの突出長さ、並びに、幅方向Yの長さが同等に形成されている。
一方で、突出部50E及び突出部50Fは互いに異なる断面形状を有する。
詳しくは、長手方向Xの一端側Xaに位置する突出部50Eの板厚(t1とする。)を、長手方向Xの他端側Xbに位置する突出部50Fの板厚(t2とする。)に対して大きくし、t1>t2の関係式が成立するように形成している。これにより、突出部50E及び突出部50Fの剛性及び弾性を異ならせたものである。
また、突出部50E及び突出部50Fは、カバー40とベース20とを組み付けた際に、突出部50E及び突出部50Fが対応する溝部30E及び30Fの溝底31とそれぞれ当接して撓むように、上壁41の下面からの突出長さ(ノーマル状態での突出長さ)がそれぞれ設定されている。
このように、突出部50E及び突出部50Fが、互いに異なる断面形状を有しているため、突出部50E及び突出部50Fは互いに剛性が異なり、突出部50E及び突出部50Fが溝部30E及び溝部30Fと当接して撓むことによる弾性が異なることとなる。このため、図1乃至図5の実施形態における効果に加えて、強い振動が作用した場合にも、弾性を作用させることができ、振動強度に関わらず、ベース20とカバー40との間で発生する異音を抑制できる。
また、図9においては、複数の突出部50E及び突出部50Fの板厚を異ならせ、これにより、突出部50E及び突出部50Fの断面積に大小の差を設けて、突出部50E及び突出部50Fの剛性及び弾性に差異を形成したが、板厚を同一に設定するとともに、幅方向Yの長さに大小の差を設けて、剛性及び弾性に差異を形成すべく構成してもよい。また、例えば、突出部50Eの断面形状を矩形状とし、突出部50Fの断面形状を三角形状とするなど、互いに異なる形状とすることで剛性及び弾性に差異を形成してもよい。
また、本実施形態では、幅方向Yの両側に設けられた係止枠24と係止爪43とを係止することでベース20とカバー40とを組み付けることとしているが、必ずしもこのような構造である必要はなく、例えば、図10に示すように、幅方向Yの一方側において、樹脂ヒンジ60を介してベース20とカバー40とが連結されていてもよい。
以下、図10に基づいて、樹脂ヒンジ60を介してベース20とカバー40とが連結されたプロテクタ10について簡単に説明する。
ここで、図10は枢動部として機能する樹脂ヒンジ60を備えたプロテクタ10の断面図を示している。図10に示すように、ベース20において、底部22の幅方向Yの両端部分から一対の側壁部23が立設されている。
一対で構成された側壁部23の一方(幅方向Yの一方側Ya)には、カバー40を側壁部23の他方(幅方向Yの他方側Yb)に対して、枢動させる枢動部としての樹脂ヒンジ60が設けられている。この実施形態では、樹脂ヒンジ60はカバー40の一方側Ya端部と、一方の側壁部23(幅方向Yの一方側Yaの側壁部23)の上部外面とを、長手方向Xから見て横向きU字状に連結している。
また、突出部50は、一対で構成された幅方向Yの他方側Ybの側壁部23と対向するカバー40の上壁41の下面に設けられている。
さらに、カバー40の幅方向Yの他方側Ybには、係止爪43が設けられるとともに、ベース20の幅方向Yの他方側Ybの側壁部23の上部外面には、係止爪43を係合固定する係止枠24が設けられている。
このように、側壁部23は、底部22の幅方向Yの両端側から一対として立設し、一対で構成された側壁部23の一方に、カバー40を側壁部23の他方に対して枢動させる枢動部としての樹脂ヒンジ60が設けられ、突出部50は、側壁部23と対向するカバー40に設けられている。
これにより、容易にベース20とカバー40とを組み付けることができるとともに、図10に示すように、これらベース20とカバー40の組み付け状態において、突出部50を所望の位置(対応する溝部30)に容易に配置することができる。したがって、ベース20とカバー40との間で発生する異音を確実かつ容易に抑制できる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明のプロテクタは、実施形態のプロテクタ10に対応し、
以下同様に、
ベースは、ベース20に対応し、
開口は、開口21に対応し、
底部は、底部22に対応し、
側壁部は、側壁部23に対応し、
側壁部の端面は、上端面23aに対応し、
溝部は、溝部30,溝部30A,溝部30B,溝部30C,溝部30D,溝部30E,溝部30Fに対応し、
カバーは、カバー40に対応し、
突出部は、突出部50,突出部50A,突出部50B,突出部50C,突出部50D,突出部50E,突出部50Fに対応し、
枢動部は、樹脂ヒンジ60に対応し、
ワイヤーハーネスは、ワイヤーハーネス90に対応し、
プロテクタ付ワイヤーハーネスは、プロテクタ付ワイヤーハーネス100に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施形態を得ることができる。
例えば、上述の実施形態においては、プロテクタ10を図2で示したように、平面から見て直線状に形成したが、これはワイヤーハーネス90の配索形状に対応しておればよく、例えば、平面視でL字形状に形成する構造を採用してもよい。
また、突出部50及び溝部30を設ける位置は、図3に示す係止枠24及び係止爪43と隣接する位置に限定するものでなはく、カバー40及び側壁部23の長手方向Xの一端側Xaから他端側Xbまでの範囲内であれば、いずれの位置に形成されてもよい。また、突出部50及び溝部30の個数も適宜変更できる。
さらに、突出部50(図5参照)を溝部30の長手方向Xの中央部分に配置する構造に代えて、溝側壁32又は溝側壁33と溝底31とのコーナ部に、突出部50の先端51を誘導案内すべく、溝底31を長手方向Xに対して傾斜させる構成や、テーパ部又は凹曲面部等の案内部を設けてもよい。
さらにまた、本実施形態では、縦壁42に突出部50が設けられているが、図11に示すように、側壁部23に突出部50を設けてもよい。
ここで、図11は側壁部23に突出部50が設けられたプロテクタ10xの図5(a)に対応する拡大概略断面図を示す。詳述すると、図11(a)は側壁部23に突出部50が設けられたプロテクタ10xの拡大断面図を示し、図11(b)は図11(a)の分解図を示す。
詳述すると、ベース20の側壁部23には、図11に示すように、側壁部23の上端面23aから下方に窪む凹状の溝部30xが設けられており、この溝部30xの長手方向Xの中央部分には組み付け方向(上下方向Z)に沿って上方へ突出する突出部50xが設けられている。
この突出部50xは、図11(a)に示す組み付け状態において、カバー40の上壁41の下面と当接して、組み付け方向に対して弾性変形するように構成している。
すなわち、突出部50xは、カバー40とベース20とを組み付けた際に(図11(a)参照)、突出部50xの先端51部分がカバー40の上壁41の下面と当接して撓むように、溝部30xの溝底31からの突出長さ(図11(b)に示すノーマル状態での突出長さ)が設定されている。
これにより、側壁部23及びカバー40の少なくとも一方(この実施形態では側壁部23側)に設けられた突出部50xが、組み付け方向に対して弾性変形するため、車両の振動などによるカバー40とベース20との衝撃を突出部50xで吸収することができる。したがって、組み付け状態において、カバー40とベース20との間で異音が発生することを抑制できる。また、組み付け方向に対してより強い衝撃があった場合においても、突出部50xで衝撃を緩和できるため、ベース20とカバー40との間で生じる異音を抑制できる。
さらには、組み付け状態において、異音の発生を抑制するためにカバー40とベース20とをテープ巻きして固定する必要がなくなるため、車両に対してワイヤーハーネス90を配索する配索作業の効率も向上させることができる。
なお、図1乃至図11に示す実施形態では、カバー40(上壁41)及び側壁部23(溝底31)の一方のみに突出部50及び突出部50xを設けているが、カバー40(上壁41)及び側壁部23(溝底31)の双方から突出部50及び突出部50xを設けてもよい。
さらにまた、図1乃至図11に示す実施形態では、平板状の突出部50を弾性変形することにより、ベース20とカバー40との間で生じる異音を抑制しているが、平板状の突出部50の代わりに渦巻きバネや板バネ、ゴム板など弾性を有する弾性材を備えてもよい。
10…プロテクタ
20…ベース
21…開口
22…底部
23…側壁部
23a…上端面
30…溝部
30A…溝部
30B…溝部
30C…溝部
30D…溝部
30E…溝部
30F…溝部
30x…溝部
40…カバー
50…突出部
50B…突出部
50C…突出部
50D…突出部
50E…突出部
50F…突出部
50x…突出部
60…樹脂ヒンジ
90…ワイヤーハーネス
100…プロテクタ付ワイヤーハーネス

Claims (12)

  1. 開口を有し、内部にワイヤーハーネスを収容するベースと、該ベースに対して組み付けられ、前記開口を塞ぐカバーとで構成されたプロテクタであって、
    前記ベースは、前記ワイヤーハーネスを配置する底部と、前記底部から立設する側壁部とが備えられ、
    前記ベースと前記カバーとを組み付けた組み付け状態において、前記側壁部及び前記カバーの少なくとも一方に、前記ベースと前記カバーとを組み付ける組み付け方向に沿って突出する突出部が設けられ、
    該突出部は、前記組み付け状態において、他方と当接して、前記組み付け方向に対して弾性変形する
    プロテクタ。
  2. 前記突出部は、互いに向き合う前記側壁部の端面及び前記カバーの少なくとも一方に設けられた
    請求項1に記載のプロテクタ。
  3. 前記突出部は、平板状に構成され、
    前記突出部の板厚方向が、前記組み付け方向と交差する方向に沿った
    請求項2に記載のプロテクタ。
  4. 前記突出部の板厚方向が、前記側壁部の厚み方向と直交する直交方向に沿った
    請求項3に記載のプロテクタ。
  5. 前記突出部は、前記カバーに設けられ、
    前記組み付け状態において、前記側壁部における前記突出部に対応する位置に、前記突出部の突出方向に向けて窪ませた凹状の溝部が設けられた
    請求項4に記載のプロテクタ。
  6. 前記溝部は、前記直交方向に沿って所定の長さを有し、
    前記カバーに設けた前記突出部は、前記溝部における前記直交方向の中央部分に配置された
    請求項5に記載のプロテクタ。
  7. 前記突出部が、複数設けられるとともに、前記溝部が複数設けられ、
    複数設けられた前記溝部の少なくとも一つが、他と異なる深さを有する
    請求項5又は請求項6に記載のプロテクタ。
  8. 前記突出部が、複数設けられた
    請求項1乃至請求項6のうちのいずれかに記載のプロテクタ。
  9. 複数設けられた前記突出部のうち少なくとも一つが、他と長さが異なる
    請求項8に記載のプロテクタ。
  10. 複数設けられた前記突出部のうち少なくとも一つが、他と異なる断面形状を有する
    請求項8に記載のプロテクタ。
  11. 前記側壁部は、前記底部の幅方向の両端部分から一対として立設され、
    一対で構成された前記側壁部の一方に、前記カバーを前記側壁部の他方に対して枢動させる枢動部が設けられ、
    前記突出部は、
    前記側壁部の他方の端面、及び、前記側壁部の他方と対向する前記カバーの少なくとも一方に設けられた
    請求項1乃至請求項10のうちのいずれかに記載のプロテクタ。
  12. 請求項1乃至請求項11のうちのいずれかに記載のプロテクタと、
    前記プロテクタに挿通させたワイヤーハーネスとで構成された
    プロテクタ付ワイヤーハーネス。
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