JP2023136488A - 包装硬貨処理装置および包装硬貨処理方法 - Google Patents

包装硬貨処理装置および包装硬貨処理方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023136488000001
【課題】誤った種類のトレイが包装硬貨収納装置の筐体に装着されている場合にこのことを検知することができる包装硬貨処理装置および包装硬貨処理方法を提供する。
【解決手段】包装硬貨処理装置10は、筐体(機枠23)に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部(トレイ25)と、各収納部に収納されている包装硬貨を走査する検知手段61と、筐体に正しい種類の収納部が装着されているか否かを判定する制御部100とを備えている。各収納部には、検知手段61により検知される特徴部分が設けられており、制御部100は、検知手段61による特徴部分の検知結果に基づいて、筐体に正しい種類の収納部が装着されているか否かを判定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、包装硬貨処理装置および包装硬貨処理方法に関する。
所定枚数(例えば、50枚)の硬貨が積み重ねられた後に包装紙や包装フィルム等により包装されることによって形成される包装硬貨の処理を行う包装硬貨処理装置として、従来から様々なタイプのものが知られている。一般的な包装硬貨処理装置では、バラ硬貨から包装硬貨を作成する包装硬貨作成部、包装硬貨作成部により作成された包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部、および包装硬貨作成部と収納部との間で包装硬貨を1本ずつ搬送する搬送部がそれぞれ設けられている。また、一般的な包装硬貨処理装置では、各収納部に収納されている包装硬貨の本数を検知したり、収納部に誤った金種の包装硬貨が収納されていないかを確認したりするために、各収納部に収納されている包装硬貨の精査を行うようになっている。
このような包装硬貨処理装置の一例として、特許文献1には、包装硬貨を収納するトレイの配列ピッチを極力小さくでき、限られたスペース内に多くのトレイを配設することを可能とした包装硬貨処理装置が開示されている。
特開2001-148044号公報
従来の包装硬貨処理装置では、誤った種類のトレイが包装硬貨収納装置の筐体に装着されている場合にこのことを検知することができないという問題があった。また、包装硬貨収納装置から投出されるべき包装硬貨の合計本数に関係なく収容部の移動方法が決まっている場合には包装硬貨の投出に時間がかかったり昇降可能な収容部内に収容されている包装硬貨の集積状態のバランスが崩れてしまい集積不良が生じたり収容部から包装硬貨が溢れてしまったりするという問題があった。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、誤った種類のトレイが包装硬貨収納装置の筐体に装着されている場合にこのことを検知することができる包装硬貨処理装置および包装硬貨処理方法を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、包装硬貨の投出に時間がかかったり昇降可能な収容部内に収容されている包装硬貨の集積状態のバランスが崩れてしまったりすることを防止することができる包装硬貨処理装置および包装硬貨処理方法を提供することにある。
本発明の包装硬貨収納装置は、
筐体に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部と、
各前記収納部に収納されている包装硬貨を走査する検知手段と、
前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されているか否かを判定する制御部と、
を備え、
各前記収納部には、前記検知手段により検知される特徴部分が設けられており、
前記制御部は、前記検知手段による前記特徴部分の検知結果に基づいて、前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されているか否かを判定することを特徴とする。
本発明の包装硬貨収納装置においては、
前記制御部は、前記検知手段による前記特徴部分の検知結果に基づいて、収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数とは異なる前記収納部が前記筐体に装着されていることが検知された場合は、前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されていないと判定してもよい。
この場合、前記収納部に収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数によって前記特徴部分の構造が異なっていてもよい。
また、前記特徴部分は、前記収納部に形成されている突起、開口および切り欠きのうち少なくとも何れか一つであってもよい。
また、前記検知手段は、前記収納部における包装硬貨が収納される領域を挟んで設けられる発光素子および受光素子を含む光学センサを有していてもよい。
本発明の包装硬貨収納装置は、
各前記収納部から送られた包装硬貨が収容される収容部であって、各前記収納部に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている収容部と、
外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける受付手段と、
を更に備え、
前記制御部は、前記受付手段により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数に基づいて、前記収容部の移動に関する制御を切り替えてもよい。
この場合、前記受付手段は、外部に投出されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数の情報も受け付けるようになっており、
前記制御部は、外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少なく、かつ投出されるべき包装硬貨の合計本数が所定本数よりも多い場合に、硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない包装硬貨が最後に前記収容部に収容されるよう前記収容部の移動を制御してもよい。
本発明の包装硬貨収納装置は、
各前記収納部から送られた包装硬貨が収容される収容部であって、各前記収納部に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている収容部と、
外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける受付手段と、
を更に備え、
前記受付手段は、外部に投出されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数の情報も受け付けるようになっており、
前記制御部は、外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない場合に、硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない包装硬貨が最後に前記収容部に収容されるよう前記収容部の移動を制御してもよい。
本発明の包装硬貨収納装置は、
筐体に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部と、
各前記収納部から送られた包装硬貨が収容される収容部であって、各前記収納部に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている収容部と、
外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数に基づいて、前記収容部の移動に関する制御を切り替える制御部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の包装硬貨処理方法は、
筐体に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部を備えた包装硬貨処理装置による包装硬貨処理方法であって、
検知手段により各前記収納部に収納されている包装硬貨を走査する工程と、
前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されているか否かを制御部により判定する工程と、
を備え、
各前記収納部には、前記検知手段により検知される特徴部分が設けられており、
前記制御部は、前記検知手段による前記特徴部分の検知結果に基づいて、前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されているか否かを判定することを特徴とする。
本発明の包装硬貨処理方法においては、
前記制御部は、前記検知手段による前記特徴部分の検知結果に基づいて、収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数とは異なる前記収納部が前記筐体に装着されていることが検知された場合は、前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されていないと判定してもよい。
本発明の包装硬貨処理方法は、
筐体に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部と、各前記収納部から送られた包装硬貨が収容される収容部であって、各前記収納部に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている収容部とを備えた包装硬貨処理装置による包装硬貨処理方法であって、
外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受付手段により受け付ける工程と、
前記受付手段により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数に基づいて、前記収容部の移動に関する制御を制御部により切り替える工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の包装硬貨処理装置および包装硬貨処理方法によれば、誤った種類のトレイが包装硬貨収納装置の筐体に装着されている場合にこのことを検知することができる。また、本発明の他の包装硬貨処理装置および包装硬貨処理方法によれば、包装硬貨の投出に時間がかかったり昇降可能な収容部内に収容されている包装硬貨の集積状態のバランスが崩れてしまったりすることを防止することができる。
本発明の実施の形態による包装硬貨処理装置の内部構成を概略的に示す概略構成図である。 図1に示す包装硬貨収納装置における収容部の構成を拡大して示す拡大構成図である。 図1に示す包装硬貨収納装置における包装硬貨収納ユニットおよび検知手段の構成を概略的に示す側面図である。 図3に示す検知手段のみを抽出して示す斜視図である。 50枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するトレイの斜視図である。 図5に示すトレイの側面図である。 図5等に示すトレイに収納されている包装硬貨が検知手段の径センサにより検知されるときの状態を示す説明図である。 20枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するトレイの斜視図である。 図8に示すトレイに収納されている包装硬貨が検知手段の径センサにより検知されるときの状態を示す説明図である。 変形例に係るトレイに収納されている包装硬貨が検知手段の径センサにより検知されるときの状態を示す説明図である。 別の変形例に係るトレイに収納されている包装硬貨が検知手段の径センサにより検知されるときの状態を示す説明図である。 図1等に示す包装硬貨収納装置の制御系の構成を示すブロック図である。 図1等に示す包装硬貨収納装置において包装硬貨の出金処理が行われるときの動作を示すフローチャートである。 変形例に係る包装硬貨処理装置の内部構成を概略的に示す概略構成図である。 包装硬貨収納ユニットが機体から取り外し可能となっている包装硬貨収納装置の構成を概略的に示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図13は、本実施の形態に係る包装硬貨処理装置10および包装硬貨収納方法を示す図である。なお、図1乃至図13において、包装硬貨を参照符号Cで示している。
まず、本実施の形態による包装硬貨処理装置10の全体構成について図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態による包装硬貨処理装置10の内部構成を概略的に示す概略構成図である。
図1に示すように、包装硬貨処理装置10は略直方体形状の機体20を備えており、この機体20内には包装硬貨収納ユニット21が設置されている。また、機体20内において包装硬貨収納ユニット21の前方(図1における左方)には、複数の包装硬貨を収容する収容部22が昇降自在に配設されている。
包装硬貨収納ユニット21において、その機枠23に、断面が浅い上向きコ字状を有する多数のガイドレール24が前傾姿勢として上下方向(鉛直方向)に並ぶよう配設されている。各ガイドレール24にはトレイ25が当該ガイドレール24に沿って移動可能となるよう装着されている。また、トレイ25の前端近傍の側面にはストッパ26が設けられており、このストッパ26が各ガイドレール24の前端に設けられた各ストッパ27に当接することにより(図1参照)、トレイ25の装着位置が定められるようになっている。包装硬貨収納ユニット21における各トレイ25は、例えば、上から順に1円硬貨用の2つのトレイ25、5円硬貨用の1つのトレイ25、10円硬貨用の5つのトレイ25、50円硬貨用の1つのトレイ25、100円硬貨用の4つのトレイ25および500円硬貨用の1つのトレイ25となっている。また、各金種の包装硬貨がトレイ25から収容部22に投出される際に、各金種に対応するトレイ25が複数ある場合は、複数のトレイ25のうち包装硬貨が収納されている最も下側のトレイ25から順に包装硬貨が収容部25に投出されるようになっている。これらのトレイ25の構成の詳細については後述する。
包装硬貨収納ユニット21の後部には、トレイ25の装脱時に開閉する扉35が設けられており、この扉35の内面側には全てのトレイ25の配設範囲をカバーし得る大きさの押圧板36がパンタグラフ37を介して取り付けられている。ここで、パンタグラフ37は図示しないバネにより拡張方向に付勢されている。なお、上述した扉35は、包装硬貨処理装置10の機体20の後面に設けられた扉20aを開けることにより開閉操作することができるようになっている。
各トレイ25には、当該トレイ25に収納される包装硬貨の金種に対応する切り欠き(図示せず)がトレイ25の後縁端に形成されている。また、押圧板36には、トレイ25のこの切り欠きに対応して当該切り欠きに嵌入し得る検知片(図示せず)がそのトレイ25固有の位置に取り付けられている。この検知片は、金種別のトレイ25の変更が生じたときそのトレイ25の切り欠きに対応する位置に付け替えができるよう、予め押圧板36に所定のピッチをもって検知片取り付け用のネジ孔(図示せず)が複数穿設されている。また、押圧板36がバネ付勢に抗して後退したときにそれを検知するセンサ(図示せず)が設けられており、その検知信号によりトレイ25の装填異常に係る信号が後述する制御部100に送られるようになっている。このことにより、各ガイドレール24にトレイ25を装着したのち扉35を閉じたとき所定の場所に装着されるべきでない異なる金種用のトレイ25が装着されている場合には、トレイ25の切り欠きと検知片とが整合せず、押圧板36が押されることにより誤った金種のトレイ25をガイドレール24に装填したことを制御部100は検知することができ、誤った金種のトレイ25がガイドレール24に装填されているという情報を後述する操作表示部102に表示させることができる。
図1に示すように、包装硬貨収納ユニット21の機枠23の前端位置において、装填された各トレイ25の各取出口87(図5参照)に対応する側部には、トレイ25内に包装硬貨が存在するか否かを検出する反射型のセンサ28が配設されている。
上述したように、収容部22は、包装硬貨処理装置10の機体20の前部側(図1における左側)の内部において各トレイ25の先端に沿って昇降自在に設けられている。以下、このような収容部22の構成について図1および図2を用いて説明する。
包装硬貨処理装置10の機体20内の上下部にそれぞれ軸支されたプーリ44、45間にベルト46が張架されており、このベルト46が収容部22に設けられたベルト固定部(図示せず)に取り付けられている。また、下部のプーリ45はモータ48により回転駆動させられるようになっている。このように、モータ48が下部のプーリ45を回転駆動することにより、ベルト46を介して収容部22が昇降されるようになっている。また、収容部22を各トレイ25に対応した位置に停止させるための位置決めセンサ(図示せず)が、包装硬貨処理装置10の機体20内に適宜設けられている。
収容部22の機枠39におけるトレイ25に面する側には投出レバー50が設けられている。図2に示すように、軸52の直径線上に対称的に2つの投出レバー50が設けられており、軸52の180°の回転(図2における反時計回りの方向の回転)で1つの包装硬貨を各投出レバー50により投出することができるようになっている。なお、図1および図2では2つの投出レバー50が1組設けられているが、実際は2つの投出レバー50からなる組合せ体が左右一対設けられており、各組合せ体が1本の軸52により同期して回転するようになっている。ここで、投出レバー50の回転半径は、投出されるべき包装硬貨が収納されたトレイ25の真上に位置する一段上位のトレイ25および真下に位置する一段下位のトレイ25にそれぞれ干渉しないように設定されている。また、各投出レバー50が回転する際に、これらの投出レバー50はトレイ25の先端に形成された切り欠き29を通過するようになっている。また、収容部22には、軸52を中心として投出レバー50を回転させるモータ53(図12参照)が設けられている。
また、図2に示すように、収容部22の内部には、投出レバー50によりすくい上げられた包装硬貨を案内するガイド部材54、およびガイド部材54により案内された包装硬貨を受け入れる受入部材55がそれぞれ形成されている。ここで、ガイド部材54の先端部分(受入部材55とは反対側の端部)には、投出レバー50が通過する切り欠き(図示せず)が形成されている。
また、図2に示すように、受入部材55には、当該受入部材55に収納された包装硬貨を検出するための複数の残留検知センサ56が設けられている。各残留検知センサ56は、それぞれ、発光素子および受光素子を含む光センサからなり、受入部材55に包装硬貨が収納されているときには、発光素子から発せられた光が当該包装硬貨により遮光されて受光素子により受けられなくなり、このことにより包装硬貨が受入部材55に収納されていることが検出される。
また、包装硬貨処理装置10の機体20の前部上面には、収容部22の受入部材55に受け入れられている包装硬貨を機体20内から外部に取り出すための取出口57が設けられている。包装硬貨処理装置10の機体20の前部上面に設けられた取出口57は、通常時はシャッタ58により閉鎖されている。また、収容部22の移動範囲における最も上方の位置である取出位置に収容部22が位置したときにシャッタ58が開き、収容部22の受入部材55内から操作者が包装硬貨を手で取り出せるようになっている。一方、収容部22の移動範囲における最も下方の位置は収容部22の待機位置であり、包装硬貨処理装置10が待機状態にあるときには収容部22はこの待機位置に位置している。
次に、各トレイ25に収容されている包装硬貨を走査することにより当該包装硬貨の直径の大きさや本数等の収納状態を検知する検知手段61について図3および図4を用いて説明する。検知手段61は、包装硬貨収納ユニット21の左右両側に配置される上下方向に細長い一対のセンサ基板62を有しており、これらの一対のセンサ基板62が包装硬貨収納ユニット21の各トレイ25の包装硬貨配列方向である走査方向に沿って移動可能となっている。
一対のセンサ基板62の内面には、各トレイ25の位置に対応して、光センサとしての孔有無検知用の孔センサ63および直径測定用の径センサ64を一組としてそれぞれ取り付けられている。これらの各センサ63、64は、一方のセンサ基板62に取り付けられた例えば発光ダイオード等の発光素子と、他方のセンサ基板62に取り付けられた例えば受光トランジスタ等の受光素子とを有する光学センサであり、これらの発光素子と受光素子とが互いに対向し、発光素子から発したセンサ光を受光素子で受光するようになっている。
孔センサ63は、包装硬貨収納ユニット21の機枠23に形成される開口部23aおよび各トレイ25の第1の開口部88(後述)を介して各トレイ25内の包装硬貨の端面の中央部に対応してセンサ光を投受光し、センサ基板62の移動により走査方向に沿って走査するようになっている。
径センサ64は、包装硬貨収納ユニット21の機枠23に形成される開口部23bおよび各トレイ25の第2の開口部89(後述)を介して各トレイ25内の包装硬貨の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応してセンサ光を投受光し、センサ基板62の移動により走査方向に沿って走査するようになっている。
また、図4に示すように、一対のセンサ基板62は移動機構67によって支持され、この移動機構67により、各トレイ25の包装硬貨配列方向に対応した走査方向に沿って移動するようになっている。センサ基板62は、最も前進した位置を前定位置(図3において実線で示す位置)とし、最も後進した位置を後定位置(図3において二点鎖線で示す位置)とし、これら前定位置と後定位置との間で往復移動するようになっている。このような移動機構67の構成の詳細について図4を用いて以下に説明する。
移動機構67は、各センサ基板62の上下部でかつ移動領域の前後部に対応してプーリ68がそれぞれ配設され、前後に対向するプーリ68間にベルト69がそれぞれ掛け回され、上下のベルト69にセンサ基板62の上下部がそれぞれ連結されている。左右に対向する後側のプーリ68は連動軸70によってそれぞれ一体に連結され、さらに、各連動軸70にプーリ71が固定されているとともにこの両プーリ71間にベルト72が掛け回され、全てのベルト69が同期して回転するように構成されている。
下側の連動軸70にはプーリ73が固定され、このプーリ73と駆動手段としてのセンサ走査用駆動モータ74の駆動プーリ75との間にベルト76が張設されている。したがって、センサ走査用駆動モータ74の正逆転駆動によって、全てのベルト69が同期回転され、一対のセンサ基板62が対向状態を保ったまま一体的に走査方向に移動する。
センサ走査用駆動モータ74の駆動軸には、その駆動軸の回転力の伝達により、一対のセンサ基板62の移動量すなわち各センサ63、64の移動量を測定する移動量測定手段としてのロータリーエンコーダ77が連結されている。
本実施の形態では、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25、および20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25という2種類のトレイ25が用いられる。より詳細には、概して500円の包装硬貨は50枚の500円硬貨から構成されるものおよび20枚の500円硬貨から構成されるものの2種類がある。一方、500円以外の金種の包装硬貨については概ね50枚の硬貨から構成されるものとなる。このため、500円の包装硬貨を収納するトレイ25として、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25、および20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25のうち何れかのトレイ25が用いられる。本実施の形態では、包装硬貨収納ユニット21に装着されるトレイ25について、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25か、または20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25かの設定を行うことができるようになっており、誤った種類のトレイ25が包装硬貨収納ユニット21に装着された場合には、包装硬貨収納ユニット21の機枠23に正しい種類のトレイ25が装填されていないことを後述する制御部100により判定することができるようになっている。このような各トレイ25の構成について図5乃至図9を用いて説明する。図5乃至図7は、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25を示す図である。一方、図8および図9は、20枚の硬貨(具体的には、例えば20枚の500円硬貨)から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25を示す図である。
図5および図6等に示すように、各トレイ25は、1枚の金属板からプレス成形によって形成されており、複数本の包装硬貨を径方向1列に配列して載置する前後方向に長い底板部81を有している。また、底板部81の両側から側板部82がそれぞれ立ち上げ形成されており、底板部81の前端から係止部83が立ち上げ形成されており、底板部81の後端から後板部84が立ち上げ形成されており、各側板部82から底板部81の上方に対向するように上板部85が折曲形成されている。上述したように、係止部83には投出レバー50が通過する左右一対の切り欠き29が形成されている。これらの底板部81、側板部82、係止部83、後板部84および上板部85によって、複数本の包装硬貨が径方向に1列に配列される収納空間86が形成される。
また、トレイ25の前端上面には、両側の上板部85の前端部が形成されており、それらの上板部85と係止部83との間に、投出レバー50によって包装硬貨が取り出される取出口87が形成されている。
また、図5および図6等に示すように、トレイ25の両側の側板部82には、複数の第1の開口部88および第2の開口部89が底板部81と平行な前後方向である包装硬貨配列方向に沿って形成されている。複数の第1の開口部88は、孔有り金種の包装硬貨の50円および5円の双方が指定金種または異金種としてトレイ25に収納されていてもこれらの包装硬貨の孔部分が外部から見えるような大きさで包装硬貨の孔部分に対応して形成されているとともに、包装硬貨配列方向に沿って収納対象金種の直径に対応するピッチで等間隔毎に形成されている。また、複数の第2の開口部89は、第1の開口部88の上方で、収納対象金種の包装硬貨の端面の中央部より周縁側の弦部分に対応して形成されるとともに、包装硬貨配列方向に沿って収納対象金種の直径に対応するピッチで等間隔毎に形成されている。なお、第1の開口部88や第2の開口部89が形成されるピッチは、包装硬貨に巻回された包装紙の厚みを考慮して、例えば収納対象金種の硬貨の直径+約0.3mm程度に設定する。
次に、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25において当該トレイ25に収納されている包装硬貨の直径が径センサ64により検知されるときの動作について図7を用いて説明する。図7において、トレイ25に収納されている包装硬貨を参照符号Cで示すとともに、径センサ64の移動範囲を二点鎖線で示す。また、図7において、参照符号Aで示す範囲は包装硬貨を検知する領域であり、参照符号Bで示す領域はトレイ25の種類を検知する領域であり、参照符号Dで示す領域は径センサ64の調整領域である。径センサ64の調整領域Dにおいて、当該径センサ64の位置の再調整が行われるようになっている。
上述したように、径センサ64は、一方のセンサ基板62に取り付けられた例えば発光ダイオード等の発光素子と、他方のセンサ基板62に取り付けられた例えば受光トランジスタ等の受光素子とを有しており、これらの発光素子と受光素子とが互いに対向し、発光素子から発したセンサ光を受光素子で受光するようになっている。そして、発光素子と受光素子との間の光軸に包装硬貨が存在するときには、発光素子から発せられた光が受光素子により受けられなくなるので遮光状態となる。一方、発光素子と受光素子との間の光軸に包装硬貨が存在しないときには、発光素子から発せられた光が受光素子により受けられるので透光状態となる。このような遮光状態となる距離に基づいて包装硬貨の直径が検知される。また、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25では、トレイ25の種類を検知する領域Bに径センサ64の光軸を遮断するものが何も存在せず、透光状態となる。このことにより、径センサ64による検知情報に基づいて、トレイ25が50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるものであることが検知される。
次に、20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25の構成について図8および図9を用いて説明する。図8に示すトレイ25について、底板部81、側板部82、係止部83、後板部84、上板部85、取出口87、第1の開口部88および第2の開口部89の構成については図5に示すトレイ25と略同一の構成であるためのその説明を省略する。
図8に示すトレイ25では、一対の側板部82の他に、20枚の硬貨から構成される包装硬貨の収納空間86を区画するための区画部材90が設けられている。このような区画部材90と一方の側板部82との間に包装硬貨が径方向に1列に収納される。また、図8に示すトレイ25では、側板部82における参照符号Bで示す領域の箇所に突起92が形成されている。
次に、20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25において当該トレイ25に収納されている包装硬貨の直径が径センサ64により検知されるときの動作について図9を用いて説明する。図9において、トレイ25に収納されている包装硬貨を参照符号Cで示すとともに、径センサ64の移動範囲を二点鎖線で示す。また、図9において、参照符号Aで示す範囲は包装硬貨を検知する領域であり、参照符号Bで示す領域はトレイ25の種類を検知する領域であり、参照符号Dで示す領域は径センサ64の調整領域である。20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25では、トレイ25の種類を検知する領域Bにおいて側板部82に突起92が形成されているため、この突起92により径センサ64が遮光状態となる。このことにより、径センサ64による検知情報に基づいて、トレイ25が20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるものであることが検知される。
なお、トレイ25が50枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するものであるかまたは20枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するものであるかを判別するために用いられる、径センサ64により検知される特徴部分は突起92に限定されることはない。径センサ64により検知される特徴部分は、トレイに形成されている切り欠きや開口であってもよい。このような変形例について図10および図11を用いて説明する。
図10に示すような変形例に係るトレイ25pでは、側板部82aにおける包装硬貨を検知する領域Aに開口82bが形成されており、径センサ64により包装硬貨の直径が検知される際に発光素子から発せられた光は開口82bを通るようになっている。また、20枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するトレイ25pでは側板部82aに切り欠き94が形成されていることにより領域Bにおいて径センサ64は透光状態になるが、50枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するトレイ25pでは側板部82aに切り欠き94が形成されておらず領域Bにおいて径センサ64は遮光状態となる。このような変形例に係るトレイ25pでも、径センサ64による特徴部分(具体的には、切り欠き94)の検知結果に基づいて、トレイ25が50枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するものであるかまたは20枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するものであるかが判別される。
図11に示すような別の変形例に係るトレイ25qでは、側板部82cにおける包装硬貨を検知する領域Aに開口82dが形成されており、径センサ64により包装硬貨の直径が検知される際に発光素子から発せられた光は開口82dを通るようになっている。また、20枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するトレイ25qでは側板部82cに開口96が形成されていることにより領域Bにおいて径センサ64は透光状態になるが、50枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するトレイ25qでは側板部82aに開口96が形成されておらず領域Bにおいて径センサ64は遮光状態となる。このような別の変形例に係るトレイ25qでも、径センサ64による特徴部分(具体的には、開口96)の検知結果に基づいて、トレイ25が50枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するものであるかまたは20枚の硬貨から構成される包装硬貨を収納するものであるかが判別される。
次に、図12に、包装硬貨処理装置10の各構成要素を制御する制御部100を示す。図12に示すように、制御部100にはモータ48、モータ53、検知手段61の孔センサ63、径センサ64、センサ走査用駆動モータ74、ロータリーエンコーダ77等が接続されている。制御部100はモータ48、モータ53に指令信号を送ることによりこれらのモータ48、モータ53の動作を制御するようになっている。モータ48が制御部100によって制御されることにより、収容部22は、待機位置と、各トレイ25に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を機体20の外部から取り出し可能な取出位置(図1における最上位の位置)との間で移動する。また、モータ53が制御部100によって制御されることにより軸52を中心として投出レバー50が回転し、収容部22が包装硬貨受入位置にあるときにはこの収容部22に対向するトレイ25の取出口87から1つの包装硬貨が投出されて受入部材55に受け入れられる。また、検知手段61の各センサ63、64、ロータリーエンコーダ77による検知情報が制御部100に送られるようになっている。また、制御部100は検知手段61のセンサ走査用駆動モータ74に指令信号を送ることによりセンサ走査用駆動モータ74の動作を制御してセンサ基板62を各トレイ25の包装硬貨配列方向である走査方向に沿って移動させるようになっている。
また、制御部100には操作表示部102、記憶部104および受付手段106がそれぞれ接続されている。操作表示部102は例えばタッチパネル等から構成されており、操作者は操作表示部102により様々な情報を制御部100に入力することができるようになっている。また、制御部100から操作表示部102に表示信号が送られることにより操作表示部102に様々な情報が表示されるようになっている。記憶部104には、包装硬貨収納ユニット21の各トレイ25に収納されている包装硬貨の本数、包装硬貨収納ユニット21の各トレイ25から投出レバー50により収容部22に繰り出された包装硬貨本数、出金処理の履歴等が記憶されるようになっている。受付手段106は、外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付けるようになっている。具体的には、操作表示部102により操作者によって出金処理の指令が入力される際に出金される包装硬貨の金種毎の本数に係る情報が操作表示部102により入力されると、受付手段106は入力された包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける。また、外部装置から包装硬貨処理装置10の制御部100に対して出金処理の指令が送信される際に、出金される包装硬貨の金種毎の本数に係る情報が制御部100に送信されると、受付手段106はこの送信された包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける。また、受付手段106は、外部に投出されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数の情報(具体的には、20枚の硬貨から構成される包装硬貨であるか50枚の硬貨から構成される包装硬貨であるかという情報)も受け付けるようになっている。
また、本実施の形態では、制御部100は、検知手段61(具体的には、径センサ64)によるトレイ25の特徴部分(具体的には、突起92)の検知結果に基づいて、正しい種類のトレイ25が装着されているか否かを判定するようになっている。具体的には、検知手段61によるトレイ25の特徴部分の検知結果に基づいて、収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数とは異なるトレイ25が装着されていることが検知された場合は、正しい種類のトレイ25が装着されていないと判定する。更に詳しく説明すると、例えば50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25が装着されるべきガイドレール24に、20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25が装着された場合には、トレイ25の種類を検知する領域Bにおいて突起92により径センサ64が遮光状態となる。この場合では、収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数とは異なるトレイ25が装着されていることが径センサ64により検知されたため、制御部100は正しい種類のトレイ25が装着されていないと判定する。一方、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25が装着されるべきガイドレール24にトレイ25が装着されたときに、トレイ25の種類を検知する領域Bにおいて径センサ64が遮光状態とならずに透光状態であった場合は、制御部100は正しい種類のトレイ25(すなわち、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25)が装着されていると判定する。
また、例えば20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25が装着されるべきガイドレール24に、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25が装着された場合には、トレイ25の種類を検知する領域Bにおいて径センサ64が遮光状態とならずに透光状態となる。この場合は、収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数とは異なるトレイ25が装着されていることが径センサ64により検知されたため、制御部100は正しい種類のトレイ25が装着されていないと判定する。一方、20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25が装着されるべきガイドレール24にトレイ25が装着されたときに、トレイ25の種類を検知する領域Bにおいて径センサ64が遮光状態となった場合は、制御部100は正しい種類のトレイ25(すなわち、20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25)が装着されていると判定する。
正しい種類のトレイ25が装着されていないと制御部100により判定された場合は、制御部100が操作表示部102に表示信号を送ることにより、操作表示部102にはエラーが表示される。具体的には、設定外のトレイ25が装着されている旨のメッセージが操作表示部102に表示される。このことにより、操作者は誤った種類のトレイ25を機枠23に装着したことに気づくことができる。
また、本実施の形態では、制御部100は、受付手段106により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数に基づいて、収容部22の移動に関する制御を切り替えるようになっている。具体的には、外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少なく、かつ投出されるべき包装硬貨の合計本数が所定本数よりも多い場合に、硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない包装硬貨が最後に収容部22に収容されるよう収容部22の移動が制御部100により制御される。このような動作について図13に示すフローチャートを用いて説明する。なお、以下に示す動作は、制御部100が包装硬貨処理装置10の各構成要素を制御することにより行われる。
図1等に示す包装硬貨処理装置10において包装硬貨の出金処理が行われる際に、操作者によって操作表示部102により制御部100に出金処理の指令が入力される。あるいは、外部装置から包装硬貨処理装置10の制御部100に対して出金処理の指令が送信される。この際に、制御部100には、出金される包装硬貨の金種毎の本数に係る情報および包装硬貨を構成する硬貨の枚数の情報も入力される。具体的には、例えば出金される包装硬貨として、20枚の500円硬貨から構成される包装硬貨1本、50枚の10円硬貨から構成される包装硬貨が5本、50枚の100円硬貨から構成される包装硬貨が4本出金されるという情報が制御部100に入力される。
制御部100は、入力された情報に基づいて、出金される包装硬貨に20枚の500円硬貨から構成される500円20枚巻きのものが含まれるか否かの判断を行う(STEP1)。ここで、出金される包装硬貨に500円20枚巻きのものが含まれないと制御部100により判断された場合は(STEP1の「NO」)、収容部22は最も下側の位置である初期位置から徐々に上昇しながら各トレイ25に対向する位置で投出レバー50によって各トレイ25から包装硬貨を受け取り、最も上側の位置である取出位置まで一方向に移動する。この際に、下方に位置するトレイ25に収納される金種の包装硬貨から順に繰り出され、繰り出された包装硬貨は収容部22に収容されながら、当該収容部22が上方へ移動する(STEP4)。そして、制御部100が収容部22を取出位置に移動させると、シャッタ58を開く(STEP5)。このことにより操作者は収容部22から包装硬貨を取り出し可能となる。操作者によって収容部22から包装硬貨が取り出されると(STEP6の「YES」)、出金されるべき包装硬貨が全て包装硬貨処理装置10から出金された場合には(STEP7の「YES」)、包装硬貨の出金処理が完了する。一方、操作者によって収容部22から包装硬貨が取り出されたときに(STEP6の「YES」)、出金されるべき包装硬貨が全て包装硬貨処理装置10から出金されていない場合には(STEP7の「NO」)、収容部22は最も下側の位置である初期位置に戻り、出金されるべき残りの包装硬貨について同様の処理が行われる。
一方、出金される包装硬貨に500円20枚巻きのものが含まれていると制御部100により判断された場合は(STEP1の「YES」)、制御部100は、出金される包装硬貨の合計本数が所定の数以下であるか否かの判断を行う(STEP2)。ここで、出金される包装硬貨の合計本数が所定の数以下であると制御部100により判断された場合は(STEP2の「YES」)、収容部22は最も下側の位置である初期位置から徐々に上昇しながら各トレイ25に対向する位置で投出レバー50によって各トレイ25から包装硬貨を受け取り、最も上側の位置である取出位置まで一方向に移動する。この際に、下方に位置するトレイ25に収納される金種の包装硬貨から順に繰り出され、繰り出された包装硬貨は収容部22に収容されながら、当該収容部22が上方へ移動する(STEP4)。その後の動作については上述したSTEP5~STEP7と同様の動作が行われる。このとき、収容部25内には、長さの短い500円20枚巻きの包装硬貨が載置され、その上に他の金種の包装硬貨が集積されるため、包装硬貨の集積状態は乱れるおそれがある。しかしながら、合計本数が所定の数以下であるため、収容部25内でオーバーフローを生じることはない。
一方、出金される包装硬貨の合計本数が所定の数より多いと制御部100により判断された場合は(STEP2の「NO」)、最初に500円20枚巻きの包装硬貨以外の包装硬貨が収容部22に収容される。この際に、収容部22が最も下側の位置である待機位置から徐々に上昇し、各トレイ25から投出レバー50により収容部22に投出されることにより収容部22に包装硬貨が受け入れられた後、収容部22は一旦最も上側の位置である取出位置まで移動する。そして、操作者により収容部22から包装硬貨が取り出されると、収容部22は初期位置まで下降し、収容部22が初期位置から上昇しながら500円20枚巻きの包装硬貨が収容部22に収容され、再び収容部22が取出位置まで移動する。そして、操作者により収容部22から包装硬貨が取り出されると、包装硬貨の出金処理が完了する(STEP3)。その後の動作については上述したSTEP5~STEP7と同様の動作が行われる。このとき、収容部25内には、50枚巻きの包装硬貨が集積された上に、長さの短い500円20枚巻きの包装硬貨が載置されるため、包装硬貨の集積状態は乱れない。
以上のような構成からなる本実施の形態の包装硬貨処理装置10および包装硬貨処理方法によれば、筐体(具体的には、包装硬貨収納ユニット21の機枠23)に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数のトレイ25(収納部)と、各トレイ25に収納されている包装硬貨を走査する検知手段61と、筐体に正しい種類のトレイ25が装着されているか否かを判定する制御部100とを備えている。各トレイ25には、検知手段61により検知される特徴部分(具体的には、突起92等)が設けられており、制御部100は、検知手段61による特徴部分の検知結果に基づいて、筐体に正しい種類のトレイ25が装着されているか否かを判定する。このような技術的事項によれば、誤った種類のトレイ25が筐体に装着されている場合にこのことを検知することができる。
また、本実施の形態の包装硬貨処理装置10においては、制御部100は、検知手段61による特徴部分の検知結果に基づいて、収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数とは異なるトレイ25が筐体に装着されていることが検知された場合は、筐体に正しい種類のトレイ25が装着されていないと判定する。このことにより、所定枚数(具体的には、50枚)とは異なる枚数(具体的には、20枚)の硬貨から構成される包装硬貨がトレイ25に収納される場合に対応することができる。より詳細には、例えば50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25が装着されるべき箇所に、20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25が装着された場合には、筐体に正しい種類のトレイ25が装着されていないと制御部100が判定することにより、操作者は筐体に正しい種類のトレイ25を装着させることができるようになる。
また、本実施の形態の包装硬貨処理装置10においては、トレイ25に収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数によって特徴部分の構造が異なる。具体的には、例えば50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25には突起92が設けられていないが20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25には突起92が設けられている。
また、本実施の形態の包装硬貨処理装置10においては、特徴部分は、トレイ25に形成されている突起92(図9参照)に限定されることはない。特徴部分として、トレイ25pに形成されている切り欠き94(図10参照)やトレイ25qに形成されている開口96(図11参照)が用いられてもよい。
また、本実施の形態の包装硬貨処理装置10においては、検知手段61は、トレイ25における包装硬貨が収納される領域を挟んで設けられる発光素子および受光素子を含む光学センサを有している。このことにより、発光素子から発せられた光が受光素子により受けられたか否かによって特徴部分の検知を行うことができる。
また、本実施の形態の包装硬貨処理装置10においては、各トレイ25から送られた包装硬貨が収容される収容部22と、外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける受付手段106とを備えており、収容部22は、各トレイ25に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている。また、制御部100は、受付手段106により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数に基づいて、収容部22の移動に関する制御を切り替える。また、制御部100は、外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少なく(言い換えれば、投出すべき包装硬貨に、500円20枚巻きの包装硬貨が含まれ)、かつ投出されるべき包装硬貨の合計本数が所定本数よりも多い場合に、硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない包装硬貨が最後に収容部22に収容されるよう収容部22の移動を制御する。この場合には、例えば投出されるべき包装硬貨の合計本数が少ない場合は、収容部22を初期位置から移動させて包装硬貨受入位置において各トレイ25から投出された包装硬貨を収容部22に収容させた後に取出位置に一方向に移動させることにより、最短の時間で収容部22から包装硬貨を取り出し可能とすることができる。一方、投出されるべき包装硬貨の合計本数が多く、かつ外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない場合(言い換えれば、投出すべき包装硬貨に、500円20枚巻きの包装硬貨が含まれる場合)には、予め設定されている所定枚数より少ない枚数の硬貨から構成される包装硬貨を最後に収容部22に収容させるようにする。ここで、予め設定されている所定枚数より少ない枚数(例えば、20枚)の硬貨から構成される包装硬貨を最初に収容部22に収容させた場合は、その後に所定枚数の硬貨から構成される包装硬貨が収容部22に収容されたときに収容部22内に収容されている包装硬貨の集積状態のバランスが崩れてしまい集積不良が生じたり収容部22から包装硬貨が溢れてしまったりするおそれがある。これに対し、投出されるべき包装硬貨の合計本数が多く、かつ外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない場合(言い換えれば、投出すべき包装硬貨に、500円20枚巻きの包装硬貨が含まれる場合)には、予め設定されている所定枚数より少ない枚数の硬貨から構成される包装硬貨を最後に収容部22に収容させることにより、収容部22内に収容されている包装硬貨の集積状態のバランスが崩れてしまうことを防止することができる。
なお、本実施の形態の包装硬貨処理装置10および包装硬貨処理方法では、図13に示すフローチャートにおいてSTEP1が設けられておらず、制御部100は、受付手段106により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数のみに基づいて、収容部22の移動に関する制御を切り替えてもよい。具体的には、投出されるべき包装硬貨の合計本数が所定の数以下である場合に、収容部22を初期位置から移動させて包装硬貨受入位置において各トレイ25から投出された包装硬貨を収容部22に収容させた後に取出位置に一方向に移動させることにより、最短の時間で収容部22から包装硬貨を取り出し可能とすることができる。一方、制御部100は、投出されるべき包装硬貨の合計本数が所定本数よりも多い場合に、硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない包装硬貨が最後に収容部22に収容されるよう収容部22の移動を制御する。このことにより、収容部22内に収容されている包装硬貨の集積状態のバランスが崩れてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態の包装硬貨処理装置10および包装硬貨処理方法では、図13に示すフローチャートにおいてSTEP2が設けられておらず、制御部100は、外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない場合(言い換えれば、投出すべき包装硬貨に、500円20枚巻きの包装硬貨が含まれる場合)に、出金される包装硬貨の合計本数にかかわらず硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない包装硬貨が最後に収容部22に収容されるよう収容部22の移動を制御してもよい。この場合でも、収容部22内に収容されている包装硬貨の集積状態のバランスが崩れてしまうことを防止することができる。
なお、本発明に係る包装硬貨収納装置や包装硬貨処理方法は上記の態様のものに限定されることはなく、様々な変更を行うことができる。
例えば、上記の説明では、検知手段61の径センサ64がトレイ25の特徴部分(例えば、突起92、切り欠き94、開口96等)を検知することにより、この検知結果に基づいて制御部100が筐体に正しい種類のトレイ25(収納部)が装着されているか否かを判定する態様について述べたが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。トレイ25における当該トレイ25の種類を検知する領域Bにおいて、50枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25では孔センサ63の光軸が通過する箇所に開口が設けられていないが、20枚の硬貨から構成される包装硬貨が収納されるトレイ25では孔センサ63の光軸が通過する箇所に開口が設けられていてもよい。この場合は、検知手段61の孔センサ63がトレイ25の特徴部分(具体的には、トレイ25における領域Bに形成される開口)を検知することにより、この検知結果に基づいて制御部100が筐体に正しい種類のトレイ25(収納部)が装着されているか否かを判定することができる。
また、包装硬貨収納装置として図14に示すような構成のものが用いられてもよい。図14に示す変形例に係る包装硬貨収納装置210では、包装硬貨収納ユニット21の構成は図1等に示す包装硬貨処理装置10と大きく変わらないが、収容部22が設けられておらず、代わりに包装硬貨搬送部220が設けられている。また、図14に示す包装硬貨収納装置210でも、図1等に示す包装硬貨処理装置10の制御部100と同様の構成の制御部100が設けられている。このような包装硬貨収納装置210の構成について図14を用いて簡単に説明する。
包装硬貨収納装置210は略直方体形状の機体215を有しており、機体215の前部上側には出金部226が設けられている。また、機体215の前部における出金部226の下側には、包装硬貨を一括して収納する一括収納部227が配設されている。
包装硬貨搬送部220は、上下のローラ230によって回転可能に掛け回された無端状の搬送ベルト231を有しており、搬送ベルト231の周面には、包装硬貨を支持する複数の支持部232が突設されている。この搬送ベルト231は、ベルト駆動機構(図示せず)によって正転(図14における反時計回りの方向)および逆転(図14における時計回りの方向)可能となっている。
また、図14に示す包装硬貨収納装置210では、包装硬貨収納ユニット21においてトレイ25に係止部83は形成されていない。また、トレイ25は後方の収納位置と前方の受渡位置との間で移動可能となっている。また、各トレイ25と包装硬貨搬送部220との間にはストッパ体233が上下方向に移動可能となるよう配設されており、このストッパ体233には各トレイ25に対応してストッパ部234が設けられている。そして、トレイ25が後方の収納位置から前方の受渡位置に移動するときに、ストッパ体233が上昇してストッパ部234が最前列の包装硬貨に当接し、トレイ25内の収納済の包装硬貨の前方への移動を規制することにより、トレイ25の前端部に包装硬貨搬送部220から包装硬貨を受け入れ可能とする空間を形成するようになっている。
図14に示すような包装硬貨収納装置210でも、図1等に示す包装硬貨処理装置10と同様に、筐体(具体的には、包装硬貨収納ユニット21の機枠23)に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数のトレイ25(収納部)と、各トレイ25に収納されている包装硬貨を走査する検知手段61と、筐体に正しい種類のトレイ25が装着されているか否かを判定する制御部100とを備えている。各トレイ25には、検知手段61により検知される特徴部分(具体的には、突起92等)が設けられており、制御部100は、検知手段61による特徴部分の検知結果に基づいて、筐体に正しい種類のトレイ25が装着されているか否かを判定する。このような技術的事項によれば、図14に示すような包装硬貨収納装置210でも、誤った種類のトレイ25が機枠23に装着されている場合にこのことを検知することができる。
また、図15に示すように、包装硬貨収納ユニット21および収容部22が一体的に包装硬貨処理装置10の機体20から着脱自在に取り外すことができるようになっていてもよい。具体的には、包装硬貨処理装置10の機体20にはロック部が設けられており、包装硬貨収納ユニット21にはロック部によってロックされる被ロック部が設けられていてもよい。ここで、従来の包装硬貨収納装置では、各トレイが装着される包装硬貨収納ユニットや収容部を一体的に包装硬貨収納装置の機体から取り外すことができなかった。このため、各トレイに包装硬貨を収納するにあたり手間および時間がかかるという問題があった。また、従来では、貨幣出納機等の貨幣入出金機において包装硬貨収納装置はバラ硬貨入出金機やバラ紙幣入出金機にボルトで固定されていたため、広いスペースで各トレイに包装硬貨を収納することができないという問題があった。これに対し、貨幣入出金機において包装硬貨収納装置を他の装置から着脱自在とすることにより、広いスペースで各トレイに包装硬貨を収納することが可能となる。また、貨幣入出金機から包装硬貨収納装置を取り外し、既に各トレイに包装硬貨が収納されている包装硬貨収納装置を装着させることにより、貨幣入出金機の休止時間を短くすることができる。また、この場合には、包装硬貨収納装置の各トレイへの包装硬貨の収納動作と、包装硬貨収納装置の運用とを別のスペースで行うことが可能となるため、セキュリティ性を向上させることができる。しかも、図15に示すように、包装硬貨処理装置10の機体20から包装硬貨収納ユニット21および収容部22を一体的に取り外すことができるようにした場合は、包装硬貨収納ユニット21の各トレイ25への包装硬貨の収納をより簡単かつ短時間で行うことができるため、作業性を向上させることができる。
また、図14に示すような包装硬貨収納装置210において、出金部226を一時保留部として使用することができるようになっていてもよい。具体的には、出金部226にはシャッタが設けられており、シャッタにより出金部226の出金口が閉じられているときには、操作者は外部から出金部226にアクセスしてこの出金部226から包装硬貨を取り出すことができないようになっている。このような包装硬貨収納装置210が複数台運用されている場合に、ある包装硬貨収納装置210でエラーが発生したときに、もし出金部226が一時保留部として使用されない場合は、この包装硬貨収納装置210により行われている処理を中断させ、エラーを解除する必要がある。また、エラーが解除されるまでは、出金部226に収納されている包装硬貨が第三者によって持ち出されてしまう可能性があるため操作者は包装硬貨収納装置210から離れることができない。
一方、出金部226を一時保留部として使用することができるようになっている場合は、包装硬貨収納装置210が複数台運用されている場合に、ある包装硬貨収納装置210においてエラーが発生したときに、包装硬貨が収納されている出金部226の開口をシャッタによって閉じることにより、エラー解除をスキップして他の包装硬貨収納装置210で引き続き包装硬貨の出金処理等を行うことができる。また、エラー解除を保留している場合でも、包装硬貨が収納されている出金部226の開口をシャッタによって閉じることにより、出金部226に収納されている包装硬貨が第三者によって持ち出されてしまうことが防止されるため、操作者は包装硬貨収納装置210から離れることができる。
また、図1等に示す包装硬貨処理装置10が複数台設けられている場合に、複数の包装硬貨処理装置10のうちある包装硬貨処理装置10が親機となるとともに残りの包装硬貨処理装置10が子機となり、親機および子機の包装硬貨処理装置10の動作が親機の包装硬貨処理装置10の制御部100により制御されるようになっていてもよい。この場合、包装硬貨の出金処理が行われる際にまず親機の包装硬貨処理装置10から包装硬貨が出金されるが、親機の包装硬貨処理装置10において包装硬貨の出金中にエラーが生じた場合に、この親機の包装硬貨処理装置10の制御部100は、子機の包装硬貨処理装置10で包装硬貨の出金が可能であるときには親機の包装硬貨処理装置10の動作を停止させるともに子機の包装硬貨処理装置10により包装硬貨の出金処理を行わせる。例えば、50円の包装硬貨を5本、10円の包装硬貨を5本だけ出金させるという指示が親機の包装硬貨処理装置10の制御部100に入力された場合に、まず親機の包装硬貨処理装置10から包装硬貨の出金処理を行わせる。ここでこのような包装硬貨の出金処理の途中で親機の包装硬貨処理装置10にエラーが生じた場合は、親機の包装硬貨処理装置10による包装硬貨の出金処理を停止させ、シャッタ58を閉じたままにすることにより収容部22から操作者が包装硬貨を取り出すことができないようにする。そして、子機の包装硬貨処理装置10に50円の包装硬貨が5本、10円の包装硬貨が5本収納されている場合には、親機の包装硬貨処理装置10の制御部100は、子機の包装硬貨処理装置10により包装硬貨の出金処理を行わせる。このような運用を行うことにより、操作者を待たせることなく包装硬貨の出金処理を行うことができるようになる。
また、複数の包装硬貨処理装置10のうちある包装硬貨処理装置10が親機となるとともに残りの包装硬貨処理装置10が子機となるような運用が行われる際に、親機の包装硬貨処理装置10の制御部100に包装硬貨の出金処理の指示が与えられたときに、親機の包装硬貨処理装置10および子機の包装硬貨処理装置10から同時に包装硬貨が出金されるようになっていてもよい。例えば、出金される包装硬貨の金種毎の本数のうち、ある金種については親機の包装硬貨処理装置10に収納されている包装硬貨の本数よりも出金される包装硬貨の本数の方が多い場合には、この金種について子機の包装硬貨処理装置10に収納されている包装硬貨の本数が出金される包装硬貨の本数の方よりも多いときにはこの金種の包装硬貨は子機の包装硬貨処理装置10から出金され、残りの包装硬貨は親機の包装硬貨処理装置10から同時に出金されてもよい。このことにより、出金されるべき本数分の包装硬貨を親機の包装硬貨処理装置10および子機の包装硬貨処理装置10から確実かつ短時間で出金することができる。
また、出金される包装硬貨の金種毎の本数のうち、ある金種については親機の包装硬貨処理装置10のこの金種に対応するトレイ25のうち最下段のトレイ25に収納されている包装硬貨の本数よりも出金される包装硬貨の本数の方が多い場合には、この金種について子機の包装硬貨処理装置10のこの金種に対応するトレイ25のうち最下段のトレイ25に収納されている包装硬貨の本数が出金される包装硬貨の本数の方よりも多いときにはこの金種の包装硬貨は子機の包装硬貨処理装置10から出金され、残りの包装硬貨は親機の包装硬貨処理装置10から同時に出金されてもよい。ここで、ある金種について親機の包装硬貨処理装置10のこの金種に対応するトレイ25のうち最下段のトレイ25に収納されている包装硬貨の本数よりも出金される包装硬貨の本数の方が多い場合には、この金種の包装硬貨を親機の包装硬貨処理装置10から出金させようとすると、複数のトレイ25から包装硬貨を収容部22に投出する必要があるため出金処理にかかる時間が長くなるという問題がある。一方、子機の包装硬貨処理装置10のこの金種に対応するトレイ25のうち最下段のトレイ25に収納されている包装硬貨の本数が出金される包装硬貨の本数の方よりも多いときには、この金種の包装硬貨は子機の包装硬貨処理装置10から出金させることにより、この金種の包装硬貨について1つのトレイ25から出金させるだけでよいので、出金処理にかかる時間を短くすることができる。
10 包装硬貨処理装置
20 機体
20a 扉
21 包装硬貨収納ユニット
22 収容部
23 機枠
23a、23b 開口部
24 ガイドレール
25、25p、25q トレイ
26 ストッパ
27 ストッパ
28 センサ
29 切り欠き
35 扉
36 押圧板
37 パンタグラフ
39 機枠
44 プーリ
45 プーリ
46 ベルト
48 モータ
50 投出レバー
52 軸
53 モータ
54 ガイド部材
55 受入部材
56 残留検知センサ
57 取出口
58 シャッタ
61 検知手段
62 センサ基板
63 孔センサ
64 径センサ
67 移動機構
68 プーリ
69 ベルト
70 連動軸
71 プーリ
72 ベルト
73 プーリ
74 センサ走査用駆動モータ
75 駆動プーリ
76 ベルト
77 ロータリーエンコーダ
81 底板部
82 側板部
82a 側板部
82b 開口
82c 側板部
82d 開口
83 係止部
84 後板部
85 上板部
86 収納空間
87 取出口
88 第1の開口部
89 第2の開口部
90 区画部材
92 突起
94 切り欠き
96 開口
100 制御部
102 操作表示部
104 記憶部
106 受付手段
210 包装硬貨収納装置
215 機体
220 包装硬貨搬送部
226 出金部
227 一括収納部
230 ローラ
231 搬送ベルト
232 支持部
233 ストッパ体
234 ストッパ部

Claims (12)

  1. 筐体に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部と、
    各前記収納部に収納されている包装硬貨を走査する検知手段と、
    前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されているか否かを判定する制御部と、
    を備え、
    各前記収納部には、前記検知手段により検知される特徴部分が設けられており、
    前記制御部は、前記検知手段による前記特徴部分の検知結果に基づいて、前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されているか否かを判定する、包装硬貨処理装置。
  2. 前記制御部は、前記検知手段による前記特徴部分の検知結果に基づいて、収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数とは異なる前記収納部が前記筐体に装着されていることが検知された場合は、前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されていないと判定する、請求項1記載の包装硬貨処理装置。
  3. 前記収納部に収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数によって前記特徴部分の構造が異なる、請求項2記載の包装硬貨処理装置。
  4. 前記特徴部分は、前記収納部に形成されている突起、開口および切り欠きのうち少なくとも何れか一つである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の包装硬貨処理装置。
  5. 前記検知手段は、前記収納部における包装硬貨が収納される領域を挟んで設けられる発光素子および受光素子を含む光学センサを有している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の包装硬貨処理装置。
  6. 各前記収納部から送られた包装硬貨が収容される収容部であって、各前記収納部に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている収容部と、
    外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける受付手段と、
    を更に備え、
    前記制御部は、前記受付手段により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数に基づいて、前記収容部の移動に関する制御を切り替える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の包装硬貨処理装置。
  7. 前記受付手段は、外部に投出されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数の情報も受け付けるようになっており、
    前記制御部は、外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少なく、かつ投出されるべき包装硬貨の合計本数が所定本数よりも多い場合に、硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない包装硬貨が最後に前記収容部に収容されるよう前記収容部の移動を制御する、請求項6記載の包装硬貨処理装置。
  8. 各前記収納部から送られた包装硬貨が収容される収容部であって、各前記収納部に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている収容部と、
    外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける受付手段と、
    を更に備え、
    前記受付手段は、外部に投出されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数の情報も受け付けるようになっており、
    前記制御部は、外部に投出されるべき少なくとも1つの包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない場合に、硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数より少ない包装硬貨が最後に前記収容部に収容されるよう前記収容部の移動を制御する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の包装硬貨処理装置。
  9. 筐体に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部と、
    各前記収納部から送られた包装硬貨が収容される収容部であって、各前記収納部に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている収容部と、
    外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数に基づいて、前記収容部の移動に関する制御を切り替える制御部と、
    を備えた、包装硬貨処理装置。
  10. 筐体に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部を備えた包装硬貨処理装置による包装硬貨処理方法であって、
    検知手段により各前記収納部に収納されている包装硬貨を走査する工程と、
    前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されているか否かを制御部により判定する工程と、
    を備え、
    各前記収納部には、前記検知手段により検知される特徴部分が設けられており、
    前記制御部は、前記検知手段による前記特徴部分の検知結果に基づいて、前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されているか否かを判定する、包装硬貨処理方法。
  11. 前記制御部は、前記検知手段による前記特徴部分の検知結果に基づいて、収納されるべき包装硬貨を構成する硬貨の枚数が予め設定されている所定枚数とは異なる前記収納部が前記筐体に装着されていることが検知された場合は、前記筐体に正しい種類の前記収納部が装着されていないと判定する、請求項10記載の包装硬貨処理方法。
  12. 筐体に対して着脱自在となっており、包装硬貨を金種毎に収納する複数の収納部と、各前記収納部から送られた包装硬貨が収容される収容部であって、各前記収納部に対応する包装硬貨受入位置と、収容されている包装硬貨を外部から取り出し可能な取出位置との間で移動自在となっている収容部とを備えた包装硬貨処理装置による包装硬貨処理方法であって、
    外部に投出されるべき包装硬貨の金種毎の本数に係る情報を受付手段により受け付ける工程と、
    前記受付手段により受け付けられた包装硬貨の金種毎の本数に基づいて算出される投出されるべき包装硬貨の合計本数に基づいて、前記収容部の移動に関する制御を制御部により切り替える工程と、
    を備えた、包装硬貨処理方法。
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