JP2023135594A - 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出ユニット及び液滴吐出装置 - Google Patents

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Kazuto Nagahashi
拓磨 平林
Takuma HIRABAYASHI
圭史 三輪
Keiji Miwa
幸真 松田
Yukimasa Matsuda
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Abstract

Figure 2023135594000001
【課題】接着剤中のフィラによるダンパへの局所的な応力集中の発生を抑制し、ダンパの破損を抑制可能な液滴吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】振動エネルギーを軽減するダンパ66と、ダンパ66が接合されダンパ66が振動可能な空間68を有するダンパ保持基板65と、ダンパ66のダンパ保持基板65とは反対側に設けられ、圧電素子40を収容する凹部及びダンパ66が振動可能な空間58を有する圧電素子保持基板70と、ダンパ66と圧電素子保持基板70との間にダンパ66と一体的に設けられ、フィラ91を含む接着剤90により圧電素子保持基板70と接合された脚部3とを有する液滴吐出ヘッド2。
【選択図】図11

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出ユニット及び液滴吐出装置に関する。
従来、インクジェット方式の画像形成装置に採用される液滴吐出ヘッドが知られている。この液滴吐出ヘッドは、ノズルに連通する個別液室を構成する液室基板と、ノズルが設けられたノズル板とは反対側で液室基板と接合して圧電素子が収容される凹部が形成された圧電素子保持基板と、振動エネルギーを消散させて衝撃または振動の振幅を軽減するダンパと、ダンパが振動可能な空間を有するダンパ保持基板とを備えている。圧電素子保持基板とダンパとを接合する場合には、接合強度を向上させるためにフィラを含む接着剤によって接合することが好ましい。また、ダンパとダンパ保持基板との接合方法として、ダンパ材料を成膜した基板の成膜面とダンパ保持基板とを接着剤で接合し、その後、成膜する際に基板を研磨する方法が挙げられる。
上述の液滴吐出ヘッドとして、複数のノズルと、各ノズルに連通した複数の個別液室と、各個別液室内を昇圧するエネルギーを発生させるアクチュエータと、各個別液室に連通する共通液室とを備えた構成が知られている。この液滴吐出ヘッドでは、インクを共通液室から各ノズルに連通する各個別液室に供給し、各個別液室に対応するアクチュエータを駆動することで各個別液室内を昇圧してノズルからインクを吐出させている。この際に、個別液室内で生じた圧力変動が各個別液室に連通する共通液室にも伝播し、伝播した圧力変動によって隣接する個別液室内のインクに影響が及ぶ相互干渉が発生すると、意図しないノズルからの液滴の漏出や吐出、不安定な吐出状態を誘発して高品質の画像を得ることが困難となる。
そこで、共通液室に伝播した圧力変動が良好なダンパ効果を得ると共に、共通液室からの水分の揮発を抑制する技術として、共通液室の少なくとも一部を形成する可撓性部材を介して共通液室に対向配置された空気貯留室と、この空気貯留室と外部とを連通可能な弁とを備えた液滴吐出ヘッドが提案されている(例えば「特許文献1」参照)。
しかし従来の液滴吐出ヘッドでは、ダンパ保持基板の隔壁幅が圧電素子保持基板の隔壁幅よりも狭く形成されているため、ダンパ保持基板と圧電素子保持基板とを接合する際に、接着剤に含まれるフィラによってダンパに対して局所的な応力が作用し、ダンパが破損してしまうという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決し、接着剤中のフィラによるダンパへの局所的な応力集中の発生を抑制し、ダンパの破損を抑制可能な液滴吐出ヘッドの提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、振動エネルギーを軽減するダンパと、前記ダンパが接合され前記ダンパが振動可能な空間を有するダンパ保持基板と、前記ダンパの前記ダンパ保持基板とは反対側に設けられ、圧電素子を収容する凹部及び前記ダンパが振動可能な空間を有する圧電素子保持基板と、前記ダンパと前記圧電素子保持基板との間に前記ダンパと一体的に設けられ、フィラを含む接着剤により前記圧電素子保持基板と接合された脚部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、脚部を設けたことにより部分的にダンパの強度が増加し、フィラによってダンパに対して局所的な応力が作用した場合でも、応力を脚部が吸収してダンパへの局所的な応力集中の発生を抑制し、ダンパの破損を抑制可能な液滴吐出ヘッドを提供できる。
本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドの概略斜視図である。 本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドの概略分解斜視図である。 本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドの概略断面斜視図である。 本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドのフレーム部材を除いた概略分解斜視図である。 本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドの流路部分における概略断面斜視図である。 本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドの流路部分における拡大断面斜視図である。 本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドの流路部分における概略平面図である。 本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドのダンパ部材を示す概略斜視図である。 本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドにおけるノズル板と流路板と振動板部材と共通流路部材とダンパ部材とフレーム部材との積層状態を示す概略図である。 図9における圧電素子保持基板を構成する共通流路部材とダンパ板とダンパフレーム基板との接合部を示す拡大図である。 本発明の第1の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの特徴部を示す拡大図である。 図11におけるC部の拡大図である。 本発明の第2の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの特徴部を示す拡大図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドにおけるひび割れ発生率比較試験を行う際に用いられる液滴吐出ヘッドの特徴部を示す拡大図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドと図14に示す液滴吐出ヘッドとにおけるひび割れ発生率の比較試験結果を示す表である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出ユニットの概略分解斜視図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出ユニットのノズル面側から見た概略分解斜視図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置の概略正面図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置の液滴吐出ユニットを説明する概略平面図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた他の液滴吐出装置の概略平面図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた他の液滴吐出装置の概略側面図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた他の液滴吐出装置の液滴吐出ユニットを説明する概略平面図である。 本発明の各実施形態に係る液滴吐出ヘッドを備えた他の液滴吐出装置の他の液滴吐出ユニットを説明する概略正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの特徴部を示す拡大図である。 本発明の第4の実施形態に係る液滴吐出ヘッドの特徴部を示す拡大図である。
図1及び図2は、本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドの概略斜視図を示している。同図において液滴吐出ヘッド1は、ノズル板10、個別流路部材である流路板20、振動板部材30、共通流路部材50、ダンパ部材60、フレーム部材80、駆動回路102を実装したフレキシブル配線基板101を備えている。
ノズル板10を構成するノズル基板、流路板20及び振動板部材30を構成するアクチュエータ基板、共通流路部材50を構成するサブフレーム基板、及びダンパ部材60を構成するダンパ基板は、いずれも単結晶Siウエハを基板材料としている。そしてこれ等の基板は、MEMSや半導体デバイスの微細加工技術によってSiウエハ上に複数のチップ(液体吐出ヘッド)を同時に作製し、チップ化後の各基板を接合して液滴吐出ヘッド1となる。
図3は、本発明の一実施形態を適用可能な液滴吐出ヘッドの短手方向に沿った断面図を示している。同図において液滴吐出ヘッド1は、ノズル板10、個別流路部材である流路板20、振動板部材30、共通流路部材50、ダンパ部材60、フレーム部材80、駆動回路102を実装したフレキシブル配線基板101を備えている。
共通流路部材50は、複数の共通供給流路支流52に通じる1または複数の共通供給流路本流56と、複数の共通回収流路支流53に通じる1または複数の共通回収流路本流57とを形成している。
なお、図3は液滴吐出ヘッド短手方向に延びる共通供給流路支流52の一つの位置における断面図を示している。
図4及び図5に示すように、ノズル板10には液滴を吐出する複数のノズル11が設けられている。複数のノズル11は二次元状にマトリクス配置され、図7に示すように、第1方向F、第2方向S及び第3方向Tの三方向に並んで配置されている。
図5及び図6に示すように、流路板20は、複数のノズル11にそれぞれ連通する複数の個別液室である圧力室21と、複数の圧力室21にそれぞれ通じる複数の個別供給流路22と、複数の圧力室21にそれぞれ通じる複数の個別回収流路23とを有している。図7に示すように、一つの圧力室21とこれに通じる個別供給流路22及び個別回収流路23とを併せて個別流路25という。
振動板部材30は、圧力室21の変形可能な壁面である振動板31を形成し、振動板31には圧電素子40が一体に設けられている。また振動板部材30には、個別供給流路22に通じる供給側開口32と、個別回収流路23に通じる回収側開口33とが形成されている。圧電素子40は、電気機械変換素子であり、振動板31を変形させて圧力室21内の液体を加圧する圧力発生手段である。
なお、流路板20と振動板部材30とは、部材として別部材であることに限定さるものではない。例えば、SOI(Silicon On Insulator)基板を使用して流路板20及び振動板部材30を同一部材で一体に形成することができる。つまり、シリコン基板上に、シリコン酸化膜、シリコン層、シリコン酸化膜の順に成膜されたSOI基板を使用し、シリコン基板を流路板20とし、シリコン酸化膜、シリコン層及びシリコン酸化膜とで振動板31を形成することができる。この構成では、SOI基板のシリコン酸化膜、シリコン層及びシリコン酸化膜の層構成が振動板部材30となる。このように、振動板部材30は流路板20の表面に成膜された材料で構成されるものを含む。
共通流路部材50は、2以上の個別供給流路22に通じる複数の共通供給流路支流52と、2以上の個別回収流路23に通じる複数の共通回収流路支流53とを、ノズル11の第2方向Sに交互に隣接して形成している。共通流路部材50には、個別供給流路22の供給側開口32と共通供給流路支流52を通じる供給口54となる貫通孔と、個別回収流路23の回収側開口33と共通回収流路支流53を通じる回収口55となる貫通孔とが形成されている。
ダンパ部材60は、共通供給流路支流52の供給口54と対面する(対向する)供給側ダンパ62と、共通回収流路支流53の回収口55と対面する(対向する)回収側ダンパ63とを有している。
ここで、共通供給流路支流52及び共通回収流路支流53は、同じ部材である共通流路部材50に交互に並べて配列された溝部を薄板からなるダンパとしてのダンパ板66で封止することにより構成している。そして、共通供給流路支流52と対応するダンパ板66によって供給側ダンパ62が、共通回収流路支流53と対応するダンパ板66によって回収側ダンパ63がそれぞれ構成される。なお、ダンパ板66としては有機溶剤に強い金属薄膜または無機薄膜を用いることが好ましく、その厚みは10μm以下が好ましい。また、ダンパ板66は複数層からなる積層構造を呈している。
本実施形態で示した液滴吐出ヘッド1には、ノズル11からの液滴吐出時に生じる液体流路(例えば個別供給流路22)の圧力変動が、他のノズル11からの液滴吐出に与える影響(例えばクロストーク)を抑制するダンパ部材60が設けられている。ダンパ部材60が適切にダンパ機能を発揮することで、液滴吐出時の振動(圧力変動)が液体を介して伝播して、隣接するノズルの液滴吐出に影響するというクロストークの発生を抑制でき、各ノズル11からの液滴吐出精度を安定させることができる。
図8に示すように、ダンパ部材60は矩形板状の部材からなるダンパ保持基板としてのダンパフレーム基板65から主に構成され、ダンパフレーム基板65には、その長辺に沿って、共通流路部材50の共通供給流路本流56と共通回収流路本流57とに連通する貫通孔61A,61Bが形成されている。ダンパフレーム基板65の貫通孔61A,61Bに挟まれた領域に供給側ダンパ62及び回収側ダンパ63が形成され、これによりダンパ部材60が構成されている。
ここで、上述した構成の液滴吐出ヘッド1における問題点を説明する。
図9は、液滴吐出ヘッド1におけるノズル板10、流路板20、振動板部材30、共通流路部材50、ダンパ部材60、フレーム部材80の積層状態を示す概略図である。同図において、流路板20、振動板部材30、共通流路部材50によって圧電素子保持基板70が構成されている。図9に示すような一般的なダンパ部材60は、ダンパ板66の変位を可能とするための変位空間(空隙)が形成されたダンパフレーム基板65にダンパ板66を重ね合わせ、両者を接着剤により接合して構成される。
図9において、共通流路部材50はダンパ板66が振動可能な複数の空間58有しており、各空間58は共通流路部材50が有する複数の第一の隔壁である隔壁59間に形成されている。また、ダンパ保持基板65もダンパ板66が振動可能な複数の空間68を有しており、各空間68はダンパ保持基板65が有する複数の第二の隔壁である隔壁69間に形成されている。各空間58,68は、ダンパ板66を介して互いに対向する位置に配置されている。
図10は、図9における部分A、すなわち圧電素子保持基板70を構成する共通流路部材50の隔壁59と、ダンパ板66と、ダンパフレーム基板65の隔壁69との接合部における拡大図を示している。図10に示すように、隔壁59とダンパ板66とは接着剤90によって互いに接着されている。ここで用いられる接着剤90としては、接着性を向上させるためあるいは接着強度を向上させるため等の目的により、充填剤であるフィラ91を含んだものを用いることが好ましい。本実施形態で示した接着剤90には、それぞれ球形状を呈した複数個のフィラ91が含まれており、その最大粒径は10μmである。
図10に示すように、フィラ91の直径が大きく、隔壁59とダンパ板66との間にフィラ91が直接挟まれてしまう場合には、フィラ91によってダンパ板66に対して局所的な応力が作用し、図10に符号Bで示すように亀裂が生じてダンパ板66が破損してしまうという問題点があった。この不具合は、図10に示すように、隔壁59の幅に比して隔壁69の幅が狭い場合に、より顕著に発生していた。以下に、この問題点の発生を防止する構成を説明する。
図11は、本発明の第1の実施形態に係る液滴吐出ヘッド2の、共通流路部材50の隔壁59とダンパ板66とダンパフレーム基板65の隔壁69との接合部における拡大図である。液滴吐出ヘッド2は、上述した液滴吐出ヘッド1と比較すると、ダンパ板66と圧電素子保持基板70を構成する共通流路部材50の隔壁59との間にダンパ板66と一体的に設けられた脚部3を有する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
ダンパフレーム基板65及びダンパ板66及び脚部3は、半導体プロセスを用いて作製されている。本実施形態では、基材となるウエハにダンパ板66となる材料を成膜し、成膜面とダンパ板66が振動可能な空間がパターニングされたダンパフレーム基板65とを接合する。その後、成膜する際の基材としていたウエハをフォトリソグラフィとエッチングによりパターニングすることで脚部3を形成する。
本実施形態において、脚部3としてはヤング率190GPaのSiを使用しており、その高さはフィラ91の最大粒径である10μmよりも大きい25μmに設定されている。
また、ダンパ部材60のコンプライアンス、すなわち基準圧力当たりの容積変化率を低下させないために、隔壁69の幅及び脚部3の幅を隔壁59の幅よりも狭くしている。
そして、脚部3の幅を狭くして接合面積が小さくなったことによる接着剤90の接合強度が低下することを抑制するため、脚部3の隔壁59との接合面に半導体プロセスを用いて図12に示す凹凸部3aを形成している。図12は、図11における符号C部の拡大図である。なお、本実施形態では脚部3に凹凸部3aを設ける構成を示したが、凹凸部は脚部3側あるいは隔壁59側の少なくとも一方側に設けられていればよい。
上述のように、本発明の液滴吐出ヘッド2は、ダンパ板66と圧電素子保持基板70を構成する共通流路部材50との間にダンパ板66と一体的に設けられ、フィラ91を含む接着剤90により共通流路部材50と接合された脚部3を有している。この構成により、部分的にダンパ板66の強度が増加し、フィラ91によってダンパ板66に対して局所的な応力が作用した場合でも、応力を脚部3が吸収してダンパ板66への局所的な応力集中の発生を抑制し、ダンパ板66の破損を抑制できる。
また、圧電素子保持基板70が有する隔壁59とダンパフレーム基板65が有する隔壁69との間に脚部3が配置されているので、フィラ91による応力を脚部3によって確実に吸収することができ、ダンパ板66への局所的な応力集中の発生を確実に抑制できる。
また、隔壁59の幅に比して隔壁69の幅を狭くしたので、圧電素子保持基板70の隔壁59の幅の内側に脚部3の幅が収まり、ダンパ部材60のコンプライアンスすなわち基準圧力当たりの容積変化率が低下することを防止することができる。
また、接着剤90に含まれるフィラ91の最大径に比して脚部3の高さを高くしたので、接合時にはみ出した接着剤90がダンパ板66に接触した際に、フィラ91によりダンパ板66に対して局所的な応力が作用することを防止できる。
また、脚部3としてヤング率100GPa以上のケイ素からなるものを用いているので、ダンパ部材60と圧電素子保持基板70との接合構造を維持しつつ両者間に十分なギャップを確保することができ、接着剤90がはみ出した場合であってもフィラ91によるダンパ板66への応力集中の発生を抑制できる。
また、圧電素子保持基板70の隔壁59と脚部3との各接合面の少なくとも一方に凹凸部3aを設けたので、接着面積を増加させることができると共に、材料表面の微細な凹凸に接着剤90が木の根のように入り込んで硬化することにより接着力が高まるアンカー効果を生じるため、接合強度を増加させることができる。
上述した構成において、ダンパ板66はコンプライアンスすなわち基準圧力当たりの容積変化率が7E-17以上、ヤング率が3~200GPa、厚みが2~10μmとなるように形成されている。この構成により、ダンパ板66はダンパとして必要な機能、すなわち振動エネルギーを消散させて衝撃または振動の振幅を軽減するという機能を確実に満たすことができる。
また、ダンパ板66は複数の層からなる積層構造となるように構成されているため、成膜により形成されるダンパ板66の物性を任意に変更することができる。
図13は、本発明の第2の実施形態に係る液滴吐出ヘッド4の、隔壁59とダンパ板66と隔壁69との接合部における拡大図である。液滴吐出ヘッド4は、上述した液滴吐出ヘッド2と比較すると、隔壁69の幅が隔壁59の幅よりも大きく形成されている点、脚部3に代えて脚部5を有する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
脚部5は、脚部3と同様に半導体プロセスを用いて作製されており、その幅が隔壁69と同じとなるように、すなわちその幅が隔壁59よりも大きくなるように形成されている。また、脚部5の隔壁59との接合面には、凹凸部が形成されていない。
この構成によれば、隔壁69の幅と脚部5の幅を隔壁59の幅よりも大きくすることにより、隔壁59と脚部5との接合時において接着剤90のはみ出しによるダンパ板66と接着剤90との接触を抑制でき、フィラ91によるダンパ板66への応力集中の発生を抑制できる。
次に、従来の液滴吐出ヘッド1と同様に構成された図14に示す脚部を持たない液滴吐出ヘッド6と、上述した各液滴吐出ヘッド2,4とのダンパ板66におけるひび割れ発生率の比較試験を行った。ダンパ板66のひび割れは、接合後にIR顕微鏡でダンパ板66の状態を観察することにより評価を行った。試験結果を図15に示す。
図15に示すように、試験結果は比較例1に比して各実施形態1,2のひび割れ発生率が低かった。これは、比較例1の構成ではダンパ板66にフィラ91が直接接触して局所的な応力集中が発生するのに対し、各実施形態1,2の構成では脚部3,5を設けたことで接合面の強度が増加し、ダンパ板66とフィラ91との接触が抑制されたことによりダンパ板66のひび割れが発生しなかったものであると考えられる。
以上のことから、ダンパ板66のひび割れの観点からは液滴吐出ヘッド2,4の構成に差異は見られず良好であるが、ダンパ板66のコンプライアンスを高める必要がある場合には液滴吐出ヘッド2の構成が好ましい。
図24は、本発明の第3の実施形態に係る液滴吐出ヘッド7の、隔壁59とダンパ板66と隔壁69との接合部における拡大図である。液滴吐出ヘッド7は、上述した液滴吐出ヘッド4と比較すると、隔壁59の幅が隔壁69の幅よりも大きく形成されている点、脚部5に代えてその幅が隔壁59よりも大きく形成された脚部8を有する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
脚部8は、脚部5と同様に半導体プロセスを用いて作製されており、その幅が隔壁59よりも大きくなるように形成されている。また、脚部8の隔壁59との接合面には、凹凸部が形成されていない。
この構成によれば、隔壁59の幅を隔壁69よりも大きくし、かつ脚部8の幅を隔壁59の幅よりも大きくすることにより、隔壁59と脚部8との接合時において接着剤90のはみ出しによるダンパ板66と接着剤90との接触を抑制できる。また、脚部8及び各隔壁59,69は半導体プロセスを用いて作製され、液滴吐出ヘッド7では液滴吐出ヘッド4と比較してエッチングされるシリコンの面積が減少するため、異物混入によるパターン不良の発生が抑制される。
また上述の構成では、隔壁59の幅を隔壁69の幅よりも大きくしているため、隔壁59と脚部8との接合面積が増加して接合強度が向上する。さらに、液滴吐出ヘッド4に比して隔壁69とダンパ板66の振動領域との距離が離れているため、接着剤90のはみ出しによりダンパ板66の振動がばらつくことを抑制できる。
図25は、本発明の第4の実施形態に係る液滴吐出ヘッド9の、隔壁59とダンパ板66と隔壁69との接合部における拡大図である。液滴吐出ヘッド9は、上述した液滴吐出ヘッド7と比較すると、脚部8に代えて隔壁59との接合面からダンパ板66との接合面に向かうに従い末広がり形状となるように形成された脚部12を有する点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
脚部12は脚部5と同様に半導体プロセスを用いて作製されており、半導体プロセスの条件を調整することで隔壁59との接合面からダンパ板66との接合面に向かうに従い末広がり形状となるように形成されている。
この構成によれば、脚部12とダンパ板66との接合面エッジに応力集中することが緩和され、ダンパ板66の振動時に応力集中が発生することによるクラックの発生を抑制することができる。
次に、上述した各液滴吐出ヘッド2,4,7,9を備えた液滴吐出ユニットについて説明する。
図16、図17に示すように液滴吐出ユニット100は、液滴吐出ヘッド2、複数の液滴吐出ヘッド2を保持するベース部材103、液滴吐出ヘッド2のノズルカバーとなるカバー部材113を備えている。さらに液滴吐出ユニット100は、放熱部材104、複数の液滴吐出ヘッド2に対して液体を供給する流路を形成しているマニホールド105、フレキシブル配線基板101に接続されるプリント基板(PCB)106、モジュールケース107を備えている。
次に、上述した各液滴吐出ヘッド2,4,7,9を備えた液滴吐出装置について説明する。
図18、図19に示すように、液滴吐出装置である印刷装置500は、被記録媒体である連続体510を搬入する搬入手段501、搬入手段501によって搬入された連続体510を印刷手段505に向けて案内搬送する案内搬送手段503を備えている。また印刷装置500は、連続体510に対して液滴を吐出して画像を形成する印刷動作を行う印刷手段505、液滴が付着した連続体510を乾燥させる乾燥手段507、連続体510を搬出する搬出手段509等を備えている。
連続体510は、搬入手段501に支持された元巻きローラ511から送り出され、搬入手段501、案内搬送手段503、乾燥手段507、搬出手段509がそれぞれ有するローラによって案内及び搬送され、搬出手段509の巻き取りローラ591に巻き取られる。連続体510は、印刷手段505において搬送ガイド部材559上を液滴吐出ユニットであるヘッドユニット550に対向して搬送され、ヘッドユニット550から吐出される液滴によって画像が印刷される。
印刷装置500は、ヘッドユニット550に上述した液滴吐出ユニット100A,100Bを備えており、各液滴吐出ユニット100A,100Bはそれぞれ共通ベース部材552上に設けられている。
各液滴吐出ユニット100A,100Bは、連続体搬送方向と直交する方向における液滴吐出ヘッド2の並び方向をヘッド配列方向とするとき、液滴吐出ユニット100Aのヘッド列1A1,1A2の組で同じ色の液滴を吐出する。同様に、液滴吐出ユニット100Aのヘッド列1B1,1B2の組、液滴吐出ユニット100Bのヘッド列1C1,1C2の組、液滴吐出ユニット100Bのヘッド列1D1,1D2の組で、それぞれ所望の色の液滴を吐出する。
次に、本発明に係る液滴吐出装置である印刷装置の他の例を図20及び図21に基づいて説明する。
液滴吐出装置としての印刷装置400はシリアル型印刷装置であり、主走査移動機構493によってキャリッジ403が主走査方向に向けて往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を有している。ガイド部材401は左右の側板491A,491Bに掛け渡されており、キャリッジ403を移動可能に保持している。キャリッジ403は、駆動プーリ406と従動プーリ407との間に掛け渡されたタイミングベルト408を介して、主走査モータ405の駆動力を伝達されて主走査方向に往復移動される。
キャリッジ403には、液滴吐出ヘッド2及びヘッドタンク441を一体的に有する液滴吐出ユニット440が搭載されている。ここで液滴吐出ヘッド2は、例えばイエロ(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液滴を吐出する。また液滴吐出ヘッド2は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、液滴吐出方向を下方とした状態で装着されている。液滴吐出ヘッド2は、図示しない液体循環装置と接続されており、液滴吐出ヘッド2には所望の色の液体が循環供給される。
印刷装置400は、被記録媒体である用紙410を搬送する搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動する副走査モータ416を有している。無端状ベルトである搬送ベルト412は搬送ローラ413とテンションローラ414との間に掛け渡されており、用紙410を吸着して液滴吐出ヘッド2に対向する位置で搬送する。吸着は、静電吸着あるいはエア吸引等によって実施される。搬送ベルト412は、副走査モータ416の駆動力をタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して伝達されることにより、副走査方向に周回移動される。
キャリッジ403の主走査方向の一方側であって搬送ベルト412の側方には、液滴吐出ヘッド2の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。維持回復機構420は、例えば液滴吐出ヘッド2のノズル面をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422等で構成されている。また、主走査移動機構493、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
上述した構成の印刷装置400では、用紙410が搬送ベルト412によって吸着され、搬送ベルト412の周回移動により用紙410が副走査方向に搬送される。このとき、キャリッジ403を主走査方向に移動させつつ画像信号に応じて液滴吐出ヘッド2を駆動することにより、停止している用紙410に液滴を吐出して画像を形成する。
次に、上述した液滴吐出ユニット440を図22に基づいて説明する。
液滴吐出ユニット440は、液滴吐出装置である印刷装置400を構成している各部材のうち、各側板491A,491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493、キャリッジ403、液滴吐出ヘッド2等によって構成されている。
なお、この液滴吐出ユニット440の例えば側板491Bに、上述した維持回復機構420をさらに取り付けた液滴吐出ユニットを構成することも可能である。
次に、本発明の一実施形態に係る液滴吐出ユニットの他の例を、図23に基づいて説明する。
図23に示す液滴吐出ユニット450は、流路部品444が取り付けられた液滴吐出ヘッド2と、流路部品444に接続されたチューブ456を有している。流路部品444はカバー442の内部に配置されており、流路部品444の上部には液滴吐出ヘッド2と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。なお、流路部品444に代えてヘッドタンク441を含む構成も可能である。
上述した液滴吐出ヘッド2を含む、液滴吐出ユニット100,100A,100B,440,450,550、及び液滴吐出装置である印刷装置400,500では、上述した液滴吐出ヘッド2における作用効果と同様の作用効果を得ることができる。また、上記各構成では液滴吐出ヘッドとして液滴吐出ヘッド2を用いる構成を示したが、液滴吐出ヘッド2に代えて各液滴吐出ヘッド4,7,9を用いることも可能である。この場合には、各液滴吐出ヘッド4,7,9と同様の作用効果を得ることができる。
本発明において、使用される液体はヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく特に限定されないが、常温・常圧下において、または加熱・冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やタンパク質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、これ等を含む溶液や懸濁液やエマルション等である。これ等は、例えばインクジェット用インク、表面処理液、三次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液滴を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極とからなる静電アクチュエータ等を使用するものが含まれる。
「液滴吐出ユニット」は、液滴吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液滴の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば「液滴吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構、液体循環装置の構成の少なくとも一つを液滴吐出ヘッドと組み合わせたもの等が含まれる。
ここで一体化とは、例えば液滴吐出ヘッドと機能部品や機構が、締結、接着、係合等によって互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液滴吐出ヘッドと機能部品や機構が互いに着脱可能であってもよい。
液滴吐出ユニットとして、液滴吐出ヘッドとヘッドタンクとが一体化されているもの、両者がチューブ等で互いに接続されて一体化されているものがある。ここで、これ等の液滴吐出ユニットの液滴吐出ヘッドとヘッドタンクとの間に、フィルタを含むユニットを追加することも可能である。
また液滴吐出ユニットとして、液滴吐出ヘッドとキャリッジとが一体化されているもの、液滴吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構とが一体化されているものがある。また液滴吐出ユニットとして、液滴吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させ、液滴吐出ヘッドと走査移動機構とが一体化されているものがある。
液滴吐出ユニットとして、液滴吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液滴吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構とが一体化されているものがある。また液滴吐出ユニットとして、ヘッドタンクまたは流路部品が取り付けられた液滴吐出ヘッドにチューブが接続され、液滴吐出ヘッドと供給機構とが一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液滴吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。供給機構は、チューブ単体及び装填部単体も含むものとする。
本発明では、液滴吐出ユニットについて液滴吐出ヘッドとの組み合わせで説明しているが、液滴吐出ユニットには上述した液滴吐出ヘッドを含むヘッドモジュールやヘッドユニットと上述したような機能部品や機構が一体化されたものも含まれる。
液滴吐出装置には、液滴吐出ヘッド、液滴吐出ユニット、ヘッドモジュール、ヘッドユニット等を備え、液滴吐出ヘッドを駆動させて液滴を吐出させる装置が含まれる。液滴吐出装置には、液滴が付着可能なものに対して液滴を吐出することが可能な装置だけではなく、液滴を気体中や液体中に向けて吐出する装置も含まれる。
液滴吐出装置は、液滴が付着可能なものの給送、搬送、排紙に関わる手段、その他の前処理装置や後処理装置等にも含むことができる。
例えば液滴吐出装置としては、インクを吐出させて被記録媒体に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出する立体造形装置(三次元造形装置)が挙げられる。
また液滴吐出装置は、吐出された液滴によって文字や図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体では意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上述した液滴が付着可能なものとは、液滴が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するものや付着して浸透するもの等を意味する。具体例としては、用紙、フィルム、布等の被記録媒体、電子基板、圧電素子等の電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セル等の媒体が挙げられ、特に限定しない限り液滴が付着する全てのものが含まれる。
液滴が付着可能なものの材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等、液滴が一時的でも付着可能であれば、どのような材質のものであってもよい。
液滴吐出装置には、液滴吐出ヘッドと液滴が付着可能なものとが相対的に移動する構成を含むが、移動する対象は何れか一方には限定されない。具体例としては、液滴吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液滴吐出ヘッドを移動させないライン型装置が共に含まれる。
また、液滴吐出装置としては他にも、用紙の表面を改質する等の目的で用紙の表面に処理液を塗布するために用紙表面に対して処理液を吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置等が挙げられる。
本発明の態様は、例えば以下の通りである。
[1]振動エネルギーを軽減するダンパと、前記ダンパが接合され前記ダンパが振動可能な空間を有するダンパ保持基板と、前記ダンパの前記ダンパ保持基板とは反対側に設けられ、圧電素子を収容する凹部及び前記ダンパが振動可能な空間を有する圧電素子保持基板と、前記ダンパと前記圧電素子保持基板との間に前記ダンパと一体的に設けられ、フィラを含む接着剤により前記圧電素子保持基板と接合された脚部とを有する液滴吐出ヘッドである。
[2]前記圧電素子保持基板は前記空間を形成する第一の隔壁を備え、前記ダンパ保持基板は前記空間を形成する第二の隔壁を備え、前記脚部は前記第一の隔壁と前記第二の隔壁との間に配置されていることを特徴とする[1]に記載の液滴吐出ヘッドである。
[3]前記第一の隔壁の幅に比して前記第二の隔壁の幅及び前記脚部の幅が狭く形成されていることを特徴とする[2]に記載の液滴吐出ヘッドである。
[4]前記脚部の幅が前記第一の隔壁の幅及び前記第二の隔壁の幅よりも広く形成されていることを特徴とする[2]に記載の液滴吐出ヘッドである。
[5]前記第一の隔壁の幅に比して前記第二の隔壁の幅が狭く形成されていることを特徴とする[4]に記載の液滴吐出ヘッドである。
[6]前記脚部は、前記圧電素子保持基板側から前記ダンパ側に向かうに従い末広がり形状となるように形成されていることを特徴とする[1]ないし[5]の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドである。
[7]前記脚部の高さは前記フィラの最大径よりも大きいことを特徴とする[1]ないし[6]の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドである。
[8]前記脚部はヤング率100GPa以上のケイ素からなることを特徴とする[1]ないし[7]の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドである。
[9]前記圧電素子保持基板と前記脚部との各接合面の少なくとも一方に凹凸部を有することを特徴とする[1]ないし[8]の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドである。
[10]前記ダンパは、コンプライアンスが7E-17以上、ヤング率が3~200GPa、厚みが2~10μmであることを特徴とする[1]ないし[9]の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドである。
[11]前記ダンパは複数層からなる積層構造を有することを特徴とする[1]ないし[10]の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドである。
[12][1]ないし[11]の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドを有することを特徴とする液滴吐出ユニットである。
[13][1]ないし[11]の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドを有することを特徴とする液滴吐出装置である。
[14][12]記載の液滴吐出ユニットを有することを特徴とする液滴吐出装置である。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
2,4,7,9 液滴吐出ヘッド
3,5,8,12 脚部
3a 凹凸部
40 圧電素子
58,68 空間
59 第一の隔壁(隔壁)
65 ダンパ保持基板(ダンパフレーム基板)
66 ダンパ(ダンパ板)
69 第二の隔壁(隔壁)
70 圧電素子基板
90 接着剤
91 フィラ
100,100A,100B,440,450,550 液滴吐出ユニット
400,500 液滴吐出装置(印刷装置)
特許第6260853号公報

Claims (14)

  1. 振動エネルギーを軽減するダンパと、
    前記ダンパが接合され前記ダンパが振動可能な空間を有するダンパ保持基板と、
    前記ダンパの前記ダンパ保持基板とは反対側に設けられ、圧電素子を収容する凹部及び前記ダンパが振動可能な空間を有する圧電素子保持基板と、
    前記ダンパと前記圧電素子保持基板との間に前記ダンパと一体的に設けられ、フィラを含む接着剤により前記圧電素子保持基板と接合された脚部と
    を有する液滴吐出ヘッド。
  2. 請求項1記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記圧電素子保持基板は前記空間を形成する第一の隔壁を備え、
    前記ダンパ保持基板は前記空間を形成する第二の隔壁を備え、
    前記脚部は前記第一の隔壁と前記第二の隔壁との間に配置されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 請求項2記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記第一の隔壁の幅に比して前記第二の隔壁の幅及び前記脚部の幅が狭く形成されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  4. 請求項2記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記脚部の幅が前記第一の隔壁の幅及び前記第二の隔壁の幅よりも広く形成されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  5. 請求項4記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記第一の隔壁の幅に比して前記第二の隔壁の幅が狭く形成されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  6. 請求項5記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記脚部は、前記圧電素子保持基板側から前記ダンパ側に向かうに従い末広がり形状となるように形成されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  7. 請求項1記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記脚部の高さは前記フィラの最大径よりも大きいことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  8. 請求項1記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記脚部はヤング率100GPa以上のケイ素からなることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  9. 請求項1記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記圧電素子保持基板と前記脚部との各接合面の少なくとも一方に凹凸部を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  10. 請求項1記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記ダンパは、コンプライアンスが7E-17以上、ヤング率が3~200GPa、厚みが2~10μmであることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  11. 請求項1記載の液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記ダンパは複数層からなる積層構造を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  12. 請求項1ないし11の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドを有することを特徴とする液滴吐出ユニット。
  13. 請求項1ないし11の何れか一つに記載の液滴吐出ヘッドを有することを特徴とする液滴吐出装置。
  14. 請求項12記載の液滴吐出ユニットを有することを特徴とする液滴吐出装置。
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