JP2020011405A - 液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ダミー個別流路がダンパとして機能できるようにする。【解決手段】ノズル配列方向において、個別液室6の並びの外側には、ダミー個別流路60が配置され、ダミー個別流路60は、個別液室6と同じ形状のダミー個別液室66、流体抵抗部7と同じ形状のダミー流体抵抗部67、液導入部8と同じダミー液導入部568を含む流路形状とし、ノズル板1にはダミー個別流路60に連通するノズル4は設けられず、振動板部材3にはダミー個別流路60に対応する開口部9は設けられていないことで、ダミー個別流路60は、大気に連通せず、また、共通液室10にも連通しない密閉空間となっている。【選択図】図2

Description

本発明は液体吐出ヘッド、液体吐出ユニット、液体を吐出する装置に関する。
液体を吐出する液体吐出ヘッドとして、ノズルが通じる個別液室(圧力室、加圧液室などとも称される。)のノズル配列方向の側方にダミー個別流路を配置するものがある。
従来、ノズルを有さず、液体を吐出しないダミー圧力室を備えるものが知られている(特許文献1)。また、ノズルを有さず、共通インク流路から分離され、大気開放口を介して大気に通じるダミー圧力室を備えるものも知られている(特許文献2)。
特開2004−262242号公報 特開平11−157063号公報
ところで、個別液室の列の外側にダミー個別流路を設けることで、ノズル配列方向における端部のノズルからの吐出特性と中央部のノズルからの吐出特性とのばらつきを抑制することができるが、それ以上の効果を得ることができない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ダミー個別流路がダンパとして機能できるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体吐出ヘッドは、
液体を吐出する複数のノズルと、
前記複数のノズルにそれぞれ連通する複数の個別液室と、
前記複数の個別液室に通じる共通液室と、を有し、
ノズル配列方向において、前記個別液室の列の外側には、1又は複数のダミー個別流路が配置され、
前記ダミー個別流路は、大気と連通せず、前記共通液室とも連通していない
構成とした。
本発明によれば、ダミー個別流路をダンパとして機能させることができる。
本発明の第1実施形態に係る液体吐出ヘッドの図4のA1−A1線に相当するノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 同じく図4のA2−A2線に相当するノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 同じく図4のB1−B線に相当するノズル配列方向に沿う断面説明図である。 同じく要部平面説明図である。 本発明の第2実施形態に係る液体吐出ヘッドの図2と同様なノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 本発明の第3実施形態に係る液体吐出ヘッドの図2と同様なノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 本発明の第4実施形態に係る液体吐出ヘッドの図3と同様なノズル配列方向に沿う断面説明図である。 本発明の第5実施形態に係る液体吐出ヘッドの図3と同様なノズル配列方向に沿う断面説明図である。 本発明の第6実施形態に係る液体吐出ヘッドの外観斜視説明図である。 同じく図1と同様なノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 同じく図2と同様なノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。 本発明に係る液体を吐出する装置の一例の要部平面説明図である。 同装置の要部側面説明図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの他の例の要部平面説明図である。 本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例の正面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。図1は同実施形態に係る液体吐出ヘッドの図4のA1−A1線に相当するノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図、図2は同じく図4のA2−A2線に相当するノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。図3は同じく図4のB1−B線に相当するノズル配列方向に沿う断面説明図、図4は同じく要部平面説明図である。
この液体吐出ヘッド100は、ノズル板1と、流路板2と、壁面部材としての振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3の振動領域(振動板)30を変位させる圧電アクチュエータ11と、ヘッドのフレーム部材を兼ねている共通液室部材20を備えている。
ノズル板1は、液体を吐出する複数のノズル4を有している。
流路板2は、ノズル4に通じる個別液室6、個別液室6に通じる供給流路を構成する流体抵抗部7、流体抵抗部7に通じる液導入部8を形成している。なお、導入部8は、1又は2以上の流体抵抗部7に通じる構成としている。また、液導入部8は、振動板部材3に形成した開口部9を介して共通液室10に通じている。
振動板部材3は、流路板2の個別液室6の壁面を形成する変形可能な振動領域30を有する。ここでは、振動板部材3は2層構造(限定されない)とし、流路板2側から薄肉部を形成する第1層と、厚肉部を形成する第2層で形成され、第1層で個別液室6に対応する部分に変形可能な振動領域30を形成している。
そして、振動板部材3の個別液室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域30を変形させる駆動手段(アクチュエータ手段、圧力発生手段)としての電気機械変換素子を含む圧電アクチュエータ11を配置している。
この圧電アクチュエータ11は、ベース部材13上に接合した圧電部材12にハーフカットダイシングによって溝14を加工して、ノズル配列方向において、所要数の柱状の圧電素子12A、12Bを所定の間隔で櫛歯状に形成している。
そして、駆動部となる圧電素子12Aを振動板部材3の振動領域(振動板)30に形成した島状の厚肉部である島状凸部30aに接合し、支柱部となる圧電素子12Bを振動領域30間の厚肉部30bに接合している。
圧電部材12は、圧電層と内部電極とを交互に積層したものであり、内部電極がそれぞれ端面に引き出されて外部電極(端面電極)が設けられ、圧電素子12Aの一方の外部電極にフレキシブル配線部材15の個別電源パターン15Aが接続され、他方の外部電極には共通電源パターンが接続される。
共通液室部材20は、共通液室10を形成し、共通液室10には外部から液体を供給する供給路21が設けられている。前述したように、共通液室10は、振動板部材3に形成した開口部9を介して液導入部8に通じている。
この液体吐出ヘッド100においては、例えば圧電素子12Aに与える電圧を基準電位(中間電位)から下げることによって圧電素子12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域30が引かれて個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内に液体が流入する。
その後、圧電素子12Aに印加する電圧を上げて圧電素子12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4に向かう方向に変形させて個別液室6の容積を収縮させることにより、個別液室6内の液体が加圧され、ノズル4から液体が吐出される。
なお、ヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
次に、本実施形態におけるダミー個別流路について説明する。
本実施形態では、図2ないし図4に示すように、ノズル配列方向において、個別液室6の並びの外側には、ダミー個別流路60が配置されている。本実施形態では、ダミー個別流路60は、個別液室6と同じ形状のダミー個別液室66、流体抵抗部7と同じ形状のダミー流体抵抗部67、液導入部8と同じダミー液導入部568を含む流路形状としているが、個別液室6のみと同じダミー個別液室66だけの流路形状とすることもできる。
ここで、ノズル板1にはダミー個別流路60に連通するノズル4は設けられていない。また、振動板部材3にはダミー個別流路60に対応する開口部9は設けられていない。つまり、ダミー個別流路60は、大気に連通せず、また、共通液室10にも連通しない密閉空間となっている。
なお、振動板部材3にはダミー個別流路60の壁面を形成する振動領域30と同様な薄膜領域63が設けられ、薄膜領域63に形成した凸部63aが圧電部材12の端部12Cと接合されている。圧電部材12の端部12Cは電圧が印加されないので変形しない部分である。
このようにダミー個別流路60を設けることで、流路板2はノズル配列方向における端部まで中央部と同様な流路構造が連続して配置され、中央部と端部の吐出特性のばらつきが低減して、吐出安定性が向上する。そして、ダミー個別流路60には空気が封入されていることで、エアーダンパとしての機能も果たし、流路板2の端部の構造による振動を抑制でき、さらに吐出安定性が向上する。
次に、本発明の第2実施形態について図5を参照して説明する。図5は同実施形態に係る液体吐出ヘッドの図2と同様なノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。
本実施形態では、振動板部材3には、ダミー個別流路60に対応して共通液室10との間を通じる開口部9を設けている。
これにより、ダミー個別流路60に液体が流入し、エアーダンパとしての機能は失われるが、隣接ノズル間のクロストークを抑制することができる。
次に、本発明の第3実施形態について図6を参照して説明する。図6は同実施形態に係る液体吐出ヘッドの図2と同様なノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。
本実施形態では、振動板部材3には、ダミー個別流路60に対応する位置に開口部9を設けている。そして、ダミー個別流路60のダミー流体抵抗部67に相当する部分に封止剤62を充填して封止し、大気及び共通液室10に連通しないダミー個別液室66を形成して、このダミー個別液室66をダミー個別流路60としている。
これにより、個別液室6及びダミー個別流路60(ダミー個別液室66)を同じ形状としつつ、前記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、本発明の第4実施形態について図7を参照して説明する。図7は同実施形態に係る液体吐出ヘッドの図3と同様なノズル配列方向に沿う断面説明図である。
本実施形態では、個別液室6の列の外側に複数(ここでは2つであるが、3つ以上とすることもできる。)のダミー個別流路60を配置している。
これにより、流路板の端部における中央部からの連続性をより保つことができる。
次に、本発明の第5実施形態について図8を参照して説明する。図8は同実施形態に係る液体吐出ヘッドの図3と同様なノズル配列方向に沿う断面説明図である。
本実施形態では、前記第4実施形態において、圧電部材12の端部12Cには、前記複数のダミー個別流路60及びその隔壁に対応して、それぞれ、柱状の圧電素子12A、12Bを設けている。ただし、端部12Cの圧電素子12A、12Bにはいずれも駆動電圧を印加する個別電源パターン15Aは接続していない。
これにより、圧電部材についても端部における中央部からの連続性を保つことができる。
次に、本発明の第6実施形態について図9ないし図11を参照して参照して説明する。図9は同実施形態に係る液体出ヘッドの外観斜視説明図、図10は同じく図1と同様なノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図、図11は同じく図2と同様なノズル配列方向と直交する方向に沿う断面説明図である。
この液体吐出ヘッド100は、循環型液体吐出ヘッドであり、ノズル板1と、流路板2と、壁面部材としての振動板部材3とを積層接合している。そして、振動板部材3の振動領域(振動板)30を変位させる圧電アクチュエータ11と、ヘッドのフレーム部材を兼ねている共通液室部材20とを備えている。
ノズル板1は、液体を吐出する複数のノズル4を有している。
流路板2は、複数のノズル4に各々ノズル連通路5を介して通じる複数の個別液室6と、複数の個別液室6に各々通じる複数の供給側の流体抵抗部7と、1又は2以上の供給側の流体抵抗部7に通じる1又は複数の液導入部8などを形成している。液導入部8は、振動板部材3の供給側の開口部9を介して供給側の共通液室10に通じている。
なお、本実施形態では、流路板2は、複数枚の板状部材2A〜2Eを積層して構成しているが、これに限るものではない。
振動板部材3は、流路板2の個別液室6の壁面を形成する変形可能な振動領域30を有する。ここでは、振動板部材3は2層構造(限定されない)とし、流路板2側から薄肉部を形成する第1層と、厚肉部を形成する第2層で形成され、第1層で個別液室6に対応する部分に変形可能な振動領域30を形成している。
そして、振動板部材3の個別液室6とは反対側に、振動板部材3の振動領域30を変形させる圧電アクチュエータ11を配置している。圧電アクチュエータ11の圧電素子12Aを振動板部材3の振動領域(振動板)30に接合している。
また、流路板2は、複数の個別液室6にノズル連通路5を介して各々通じる流路板2の面方向に沿う複数の個別回収流路56と、1又は2以上の個別回収流路56に通じる1又は複数の液導出部58を形成している。液導出部58は、振動板部材3の回収側の開口部59を介して回収側の共通液室50に通じている。
共通液室部材20は、供給側の共通液室10と回収側の共通液室50を形成する。供給側の共通液室10は供給ポート71に通じ、回収側の共通液室50は回収ポート72に通じている。
この液体吐出ヘッド100においては、例えば圧電素子12Aに与える電圧を基準電位(中間電位)から下げることによって圧電素子12Aが収縮し、振動板部材3の振動領域30が引かれて個別液室6の容積が膨張することで、個別液室6内に液体が流入する。
その後、圧電素子12Aに印加する電圧を上げて圧電素子12Aを積層方向に伸長させ、振動板部材3の振動領域30をノズル4に向かう方向に変形させて個別液室6の容積を収縮させることにより、個別液室6内の液体が加圧され、ノズル4から液体が吐出される。
また、ノズル4から吐出されない液体はノズル4を通過して個別回収流路56から回収側の共通液室50に回収され、回収側の共通液室50から外部の循環経路を通じて供給側の共通液室10に再度供給される。
なお、ヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行なうこともできる。
そして、本実施形態における液体吐出ヘッド100においても、図11に示すように、前記第1実施形態(他の実施形態でも良い。)と同様に、個別液室6の並びの外側に、大気及び共通液室10、50に連通しないダミー個別流路60を配置している。
また、ノズル配列方向において、個別回収流路56の並びの外側に、大気及び共通液室10、50に連通しないダミー個別流路としてのダミー個別回収流路160を配置している。
これにより、循環型液体吐出ヘッドにおいても、流路板2はノズル配列方向における端部まで中央部と同様な流路構造が連続して配置され、中央部と端部の吐出特性のばらつきが低減して、吐出安定性が向上する。そして、ダミー個別流路60、ダミー個別回収流路160には空気が封入されていることで、エアーダンパとしての機能も果たし、流路板2の端部の構造による振動を抑制でき、さらに吐出安定性が向上する。
次に、本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図12及び図13を参照して説明する。図12は同装置の要部平面説明図、図13は同装置の要部側面説明図である。
この液体を吐出する装置1000は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
このキャリッジ403には、本発明に係る液体吐出ヘッド100及びヘッドタンク441を一体にした液体吐出ユニット440を搭載している。液体吐出ユニット440の液体吐出ヘッド100は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液体を吐出する。また、液体吐出ヘッド100は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
液体吐出ヘッド100の外部に貯留されている液体を液体吐出ヘッド100に供給するための供給機構494により、ヘッドタンク441には、液体カートリッジ450に貯留されている液体が供給される。
供給機構494は、液体カートリッジ450を装着する充填部であるカートリッジホルダ451、チューブ456、送液ポンプを含む送液ユニット452等で構成される。液体カートリッジ450はカートリッジホルダ451に着脱可能に装着される。ヘッドタンク441には、チューブ456を介して送液ユニット452によって、液体カートリッジ450から液体が送液される。
この装置は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を含む。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して液体吐出ヘッド100に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に液体吐出ヘッド100の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
維持回復機構420は、例えば液体吐出ヘッド100のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
主走査移動機構493、供給機構494、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
このように構成したこの装置においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド100を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成
する。
このように、この装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、高画質画像を安定して形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの他の例について図14を参照して説明する。図14は同ユニットの要部平面説明図である。
この液体吐出ユニット440は、前記液体を吐出する装置1000を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、液体吐出ヘッド100で構成されている。
なお、この液体吐出ユニットの例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420、及び供給機構494の少なくともいずれかを更に取り付けた液体吐出ユニットを構成することもできる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例について図15を参照して説明する。図15は同ユニットの正面説明図である。
この液体吐出ユニット440は、流路部品444が取付けられた液体吐出ヘッド100と、流路部品444に接続されたチューブ456で構成されている。
なお、流路部品444はカバー442の内部に配置されている。流路部品444に代えてヘッドタンク441を含むこともできる。また、流路部品444の上部には液体吐出ヘッド100と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体吐出ユニット」は、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
「液体を吐出する装置」には、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を 気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
1 ノズル板
2 流路板
3 振動板部材
4 ノズル
6 個別液室
9 開口部
10 共通液室
12 圧電部材
12A、12B 圧電素子
20 共通液室
30 振動領域
30a 島状凸部
30b 厚肉部
50 共通液室
56 回収個別流路
60 ダミー個別流路
66 ダミー個別液室
100 液体吐出ヘッド
403 キャリッジ
440 液体吐出ユニット

Claims (6)

  1. 液体を吐出する複数のノズルと、
    前記複数のノズルにそれぞれ連通する複数の個別液室と、
    前記複数の個別液室に通じる共通液室と、を有し、
    ノズル配列方向において、前記個別液室の列の外側には、1又は複数のダミー個別流路が配置され、
    前記ダミー個別流路は、大気と連通せず、前記共通液室とも連通していない
    ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記ノズルと連通せず、前記共通液室とも連通していない前記ダミー個別流路の外側には、前記ノズルと連通せず、前記共通液室と連通している1又は複数のダミー個別流路が配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記共通液室と連通していない前記ダミー個別流路は、前記共通液室と前記ダミー個別流路とを通じる開口が封止剤で閉じられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッドを含むことを特徴とする液体吐出ユニット。
  5. 前記液体吐出ヘッドに供給する液体を貯留するヘッドタンク、前記液体吐出ヘッドを搭載するキャリッジ、前記液体吐出ヘッドに液体を供給する供給機構、前記液体吐出ヘッドの維持回復を行う維持回復機構、前記液体吐出ヘッドを主走査方向に移動させる主走査移動機構の少なくともいずれか一つと前記液体吐出ヘッドとを一体化した
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体吐出ユニット。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の液体吐出ヘッド、又は、請求項4若しくは5に記載の液体吐出ユニットを備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置
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