JP2023132573A - 画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジャム処理が実行された後に、記録媒体をまっすぐに切断できるようにする。
【解決手段】制御部は、用紙のジャム処理が実行されたことが検知された(S2)後に、用紙の前端が搬送方向に関して中間ローラ対の上流側から下流側まで移動するように用紙を搬送するジャム後搬送処理(S8)と、ジャム後搬送処理により前端が搬送方向に関して中間ローラ対の下流側となる位置まで搬送された用紙を、中間ローラ対で挟持しつつ切断部5により切断する切断処理(S10)と、を実行する。制御部は、ジャム後搬送処理を実行する際に、中間ローラ対を正転方向に回転しないようにしつつ、用紙の前端が中間ローラ対に当たるように搬送部を制御する斜行補正処理を実行しない。
【選択図】図4
【解決手段】制御部は、用紙のジャム処理が実行されたことが検知された(S2)後に、用紙の前端が搬送方向に関して中間ローラ対の上流側から下流側まで移動するように用紙を搬送するジャム後搬送処理(S8)と、ジャム後搬送処理により前端が搬送方向に関して中間ローラ対の下流側となる位置まで搬送された用紙を、中間ローラ対で挟持しつつ切断部5により切断する切断処理(S10)と、を実行する。制御部は、ジャム後搬送処理を実行する際に、中間ローラ対を正転方向に回転しないようにしつつ、用紙の前端が中間ローラ対に当たるように搬送部を制御する斜行補正処理を実行しない。
【選択図】図4
Description
本発明は、ロール体から巻き解かれた記録媒体に画像を記録する画像記録装置に関する。
ローラ対により記録媒体を搬送し、画像を記録する画像記録装置が知られている。この種の画像記録装置として、特許文献1には、用紙(記録媒体)の斜行を補正することができるレジローラ対を備えたプリンタが開示されている。かかるプリンタにおいては、レジローラ対まで搬送された用紙は、その前端が無回転状態のレジローラ対に当てられる。これにより、用紙の傾きが補正される。
また、特許文献2には、ロール紙(ロール体から巻き解かれた記録媒体)に画像を記録するプリンタ(画像記録装置)が開示されている。かかるプリンタには、ロール紙を幅方向に沿って切断する切断機構(切断部)が設けられている。
特許文献2のプリンタのように、ロール体から巻き解かれた記録媒体に画像を記録する画像記録装置においては、ジャムが発生したときに、切断部により記録媒体を切断せずに、ユーザがハサミ等を用いて記録媒体を切断することがある。ユーザにより記録媒体の切断が行われたときは、記録媒体の前端が斜めになっている場合がある。
記録媒体の前端が斜めなっている場合は、特許文献1に開示されている方法で斜行補正を行うことができない。すなわち、無回転状態のローラ対に斜めになっている記録媒体の前端を当てると、記録媒体が斜めになってしまう。その状態で記録媒体を搬送すると記録媒体が斜行し、ジャムが生じやすくなる。
本発明の目的は、ジャム処理が実行された後に、記録媒体をまっすぐに切断することができる画像記録装置を提供することである。
本発明の画像記録装置は、長尺の記録媒体がロール状に巻回されたロール体から巻き解かれた記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、前記搬送方向と直交する方向に沿って記録媒体を切断する切断部と、記録媒体に画像を記録する記録部と、記録媒体のジャム処理が実行されたことを検知するジャム処理検知部と、制御部と、を備えている。前記搬送部は、前記搬送方向に関して前記切断部の下流側に配置されており、記録媒体を挟持可能であり、且つ、挟持した記録媒体を前記搬送方向に搬送する方向である正転方向に回転可能なローラ対を有しており、前記制御部は、前記ジャム処理検知部により記録媒体のジャム処理が実行されたことが検知された後に、記録媒体の前記搬送方向の下流側の端である前端が前記搬送方向に関して前記ローラ対の上流側から下流側まで移動するように記録媒体を搬送するジャム後搬送処理と、前記ジャム後搬送処理により前端が前記搬送方向に関して前記ローラ対の下流側となる位置まで搬送された記録媒体を、前記ローラ対で挟持しつつ前記切断部により切断する切断処理と、を実行し、前記ジャム後搬送処理を実行する際に、前記ローラ対を前記正転方向に回転しないようにしつつ、記録媒体の前端が前記ローラ対に当たるように前記搬送部を制御する斜行補正処理を実行しない。
本発明の画像記録装置によると、ジャム処理においてユーザにより記録媒体が斜めに切断された場合であっても、ジャム処理が実行された後に、斜行補正処理を実行することなくジャム後搬送処理を実行した後に切断処理を実行することで、記録媒体をまっすぐに(搬送方向と直交する方向に沿って)切断することができる。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るプリンタ100(本発明の「画像記録装置」に相当する)について、図1及び図2を参照しつつ、以下に説明する。なお、図1に示す上下方向、前後方向及び左右方向を、プリンタ100の上下方向、前後方向及び左右方向とする。
本発明の第1実施形態に係るプリンタ100(本発明の「画像記録装置」に相当する)について、図1及び図2を参照しつつ、以下に説明する。なお、図1に示す上下方向、前後方向及び左右方向を、プリンタ100の上下方向、前後方向及び左右方向とする。
(プリンタ100の全体構成)
プリンタ100は、図1に示すように、筐体1、給送トレイ2、搬送部4、切断部5、記録部6、排紙トレイ7、カバー8及び制御部9を主に備えている。
プリンタ100は、図1に示すように、筐体1、給送トレイ2、搬送部4、切断部5、記録部6、排紙トレイ7、カバー8及び制御部9を主に備えている。
筐体1の前壁11には、開口11a及び開口11bが形成されている。開口11a及び開口11bは上下に並んでいる。開口11aは、開口11bよりも下方に位置している。開口11aは、給送トレイ2を筐体1に挿抜するための出入口となっている。開口11bは、排紙トレイ7を筐体1に挿抜するために出入口となっている。さらに、筐体1には開口11cが形成されている。開口11cは、後壁12及び上壁13に跨って形成されている。開口11cには、カバー8が取り付けられている。
給送トレイ2は、筐体1の下部に着脱可能に支持される。給送トレイ2は、筐体1に形成された開口11aを介して筐体1に対して前後方向に沿って挿抜可能である。給送トレイ2は、筐体1に装着されたとき記録部6の下方に位置する。なお、給送トレイ2の筐体1に対する挿抜は、トレイセンサ51(図2参照)によって検知可能である。
給送トレイ2は、ロール体Rを収容可能なロール体収容部25を有している。なお、給送トレイ2は、ロール体Rに加えてカット紙も収容可能な構成であってもよい。ロール体Rは、円筒状の芯部材Rcの外周面に、長尺の用紙P(本発明の「記録媒体」に相当する)がロール状に巻回されたものである。ロール体収容部25は、ロール体Rを、その軸方向が左右方向に一致する姿勢で収容する。
ロール体収容部25は、支持台26と、2つのローラ27a、27bと、を有している。支持台26は、左右方向に沿って延びている。ローラ27a、27bは、いずれも左右方向に延びており、前後方向に互いに離隔して配置されている。ローラ27a、27bは、いずれも左右方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能に支持台26の上端部に支持されている。ローラ27a、27bは、ロール体Rの下側部分の外周面と接触した状態で当該ロール体Rを下方から支持する。
ロール体収容部25に収容されたロール体Rから巻き解かれた用紙Pは、支持台26の下面と給送トレイ2の底面21aとの間のすき間を通って支持台26の前方側から後方側まで引き出される。
搬送部4は、給送トレイ2に収容されたロール体Rから巻き解かれた用紙Pを搬送方向に搬送する。なお、「搬送方向」とは、ロール体Rから用紙Pを巻き解く方向である。搬送部4は、給送ローラ3、中間ローラ対41、搬送ローラ対42、排紙ローラ対43及びガイド部材44を主に有している。
給送ローラ3は、ロール体収容部25に収容されたロール体Rから巻き解かれた用紙Pを給送トレイ2から送り出す。給送ローラ3は、給送トレイ2内において用紙Pを前方から後方に向かう方向に搬送する。
給送ローラ3は、給送モータ3a(図2参照)の駆動により左右方向に沿った回転軸を中心に回転する。給送ローラ3は、アーム31の先端に軸支されている。アーム31は、支軸32に回動自在に支持されている。支軸32は、筐体1に支持されている。アーム31は、図示しない付勢部材により給送ローラ3が給送トレイ2の底面21aに近づくように付勢されている。アーム31は、給送トレイ2が筐体1の内側から筐体1の外側に移動するのに連動して、移動する給送トレイ2と干渉しない位置に退避可能に構成されている。
制御部9の制御により給送モータ3aが駆動されると、給送ローラ3が回転して、給送ローラ3と接触する用紙Pに対して前方から後方に向かう方向の搬送力が付与される。これにより、用紙Pが給送トレイ2から送り出される。なお、筐体1に装着された状態の給送トレイ2において、後方側の端部に位置する後壁22は、上端が下端よりも後方に位置するように傾斜している。したがって、給送トレイ2から送り出された用紙Pは、給送トレイ2の後壁22によって斜め上方に案内される。
中間ローラ対41は、中間モータ61(図2参照)の駆動により回転する駆動ローラ41aと駆動ローラ41aに連れ回る従動ローラ41bとで構成されている。駆動ローラ41a及び従動ローラ41bは、いずれも左右方向に沿って延びる回転軸を中心に回転可能である。中間ローラ対41は、筐体1の後壁12の近傍に配置されている。従動ローラ41bは、駆動ローラ41aよりも後方に位置している。
制御部9の制御により中間モータ61が駆動されると、中間ローラ対41が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送方向に搬送する。中間ローラ対41が搬送方向に用紙Pが搬送されるように回転する方向を、正転方向とする。中間ローラ対41は、給送トレイ2の後壁22の上方に位置している。中間ローラ対41は、給送トレイ2から斜め上方に送り出される用紙Pを挟持しつつ上方に搬送する。
なお、中間ローラ対41の近傍には第1用紙検知センサ52が設けられている。第1用紙検知センサ52は、搬送方向に関して中間ローラ対41の上流側に位置している。第1用紙検知センサ52は、搬送方向に関して切断部5の下流側に位置している。第1用紙検知センサ52は、用紙Pを検知可能である。
ガイド部材44は、中間ローラ対41の上方に位置している。ガイド部材44は、中間ローラ対41によって上方に搬送される用紙Pを前方に案内する。
搬送ローラ対42は、搬送方向に関して中間ローラ対41の下流側に配置されている。すなわち、搬送ローラ対42は本発明の「下流側ローラ対」に相当する。搬送ローラ対42は、搬送モータ62(図2参照)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。排紙ローラ対43は、搬送方向に関して搬送ローラ対42の下流側に配置される。排紙ローラ対43は、排紙モータ63(図2参照)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。搬送ローラ対42及び排紙ローラ対43をそれぞれ構成するローラは、いずれも左右方向に沿って延びる回転軸を中心に回転可能である。
制御部9の制御により搬送モータ62及び排紙モータ63が駆動されると、搬送ローラ対42及び排紙ローラ対43が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送方向に搬送する。搬送ローラ対42は記録部6の後方に位置しており、排紙ローラ対43は記録部6の前方に位置している。搬送ローラ対42は、ガイド部材44によって前方に案内された用紙Pを挟持しつつ前方に搬送する。排紙ローラ対43は、搬送ローラ対42によって前方に搬送される用紙Pを挟持しつつ前方に搬送する。
なお、搬送ローラ対42の近傍には第2用紙検知センサ53が設けられている。第2用紙検知センサ53は、搬送方向に関して搬送ローラ対42の上流側に位置している。第2用紙検知センサ53は、搬送方向に関してガイド部材44の下流側に位置している。第2用紙検知センサ53は、用紙Pを検知可能である。
切断部5は、給送トレイ2の後壁22と中間ローラ対41との間に位置している。切断部5は、例えば回転刃及び固定刃からなる。また、切断部5は、円板状の回転刃及び従動刃からなるものであってもよい。切断部5は、切断モータ5a(図2参照)の駆動により回転刃が回転し、且つ、左右方向に沿って往復移動する。ロール体Rから巻き解かれて搬送された用紙Pは、制御部9の制御により切断モータ5aが駆動されることで、切断部5により用紙Pの幅方向(搬送部4による搬送方向と直交する方向)に沿って切断される。
記録部6は、下面に複数のノズルが形成されたヘッド(不図示)と、ドライバIC(不図示)とを含む。記録部6は、搬送部4によって搬送される用紙Pに画像を記録する。制御部9の制御によりドライバICが駆動されると、ヘッドのノズルからインクが吐出され、搬送部4によって搬送される用紙Pがヘッドの下面と対向する画像記録位置を通過するときに、用紙Pに対して画像が形成される。なお、記録部6は、位置が固定された状態のヘッドのノズルからインクを吐出するライン式、及び、左右方向に移動するヘッドのノズルからインクを吐出するシリアル式のいずれでもよい。
排紙トレイ7は、筐体1内において記録部6の前方であって、給送トレイ2の上方に配置されている。排紙トレイ7は、筐体1に形成された開口11bを介して筐体1に対して前後方向に沿って挿抜可能である。排紙トレイ7は、記録部6により画像が形成され、排紙ローラ対43により前方に搬送された用紙Pを受容する。
カバー8は、筐体1の後壁12及び上壁13に跨って形成された開口11cに取り付けられている。カバー8は、左右方向に沿って延びる軸8aを中心に回動可能である。軸8aは、カバー8の下端部に位置している。カバー8は、軸8aを中心に回動することで、筐体1に対して開閉可能である。
カバー8は、閉状態であるときは、搬送部4による用紙Pの搬送経路における中間ローラ対41と搬送ローラ対42との間の部分を被覆する。すなわち、閉状態であるカバー8は、被覆位置に位置する。また、カバー8は、開状態であるときは、搬送部4による用紙Pの搬送経路における中間ローラ対41と搬送ローラ対42との間の部分を露出する。すなわち、開状態であるカバー8は、露出位置に位置する。なお、カバー8の開閉は、開閉センサ54(図2参照)によって検知可能である。
制御部9は、プリンタ100全体の制御を行うものである。制御部9には、図2に示すように、給送モータ3a、中間モータ61、搬送モータ62、排紙モータ63、切断モータ5a、記録部6、ディスプレイ10等が電気的に接続されている。また、制御部9には、トレイセンサ51、第1用紙検知センサ52、第2用紙検知センサ53及び開閉センサ54が接続されている。
ディスプレイ10は、筐体1の外面に設けられている。ディスプレイ10は、タッチパネル式である。ディスプレイ10は、プリンタ100に関する各種の情報を表示してユーザに報知するものであり、本発明の「報知部」に相当する。また、ディスプレイ10は、ユーザの操作による入力を受け付けるものであり、本発明の「受付部」に相当する。
制御部9は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)91、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random Access Memory)93、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)94等を備えている。ROM92には、CPU91及びASIC94が実行するプログラム、各種固定データなどが格納されている。RAM93は、プログラム実行時に必要なデータを一時的に記憶するものである。そして、これらが協働して、給送モータ3a、中間モータ61、搬送モータ62、排紙モータ63、切断モータ5a、記録部6、ディスプレイ10等の動作を制御する。
(制御部9による制御の概要)
次に、図3をさらに参照しつつ、制御部9による制御の概要について説明する。制御部9は、用紙Pへの画像の記録を行う際には、給送モータ3aを駆動することで給送ローラ3を回転させて給送トレイ2から用紙Pを送り出し、中間ローラ対41で斜行補正処理を行う。なお、後述するように、制御部9は、ジャム処理からの復帰時には、斜行補正処理は実行しない。
次に、図3をさらに参照しつつ、制御部9による制御の概要について説明する。制御部9は、用紙Pへの画像の記録を行う際には、給送モータ3aを駆動することで給送ローラ3を回転させて給送トレイ2から用紙Pを送り出し、中間ローラ対41で斜行補正処理を行う。なお、後述するように、制御部9は、ジャム処理からの復帰時には、斜行補正処理は実行しない。
斜行補正処理を実行する場合、制御部9は、給送トレイ2から用紙Pの前端(搬送方向の下流側の端)を送り出す際には、中間モータ61、搬送モータ62及び排紙モータ63を駆動させない。すなわち、中間ローラ対41、搬送ローラ対42及び排紙ローラ対43は、無回転状態である。そして、第1用紙検知センサ52により用紙Pの前端が検知されてから、さらに給送ローラ3により所定量だけ用紙Pを送る。これにより、用紙Pの前端が無回転状態の中間ローラ対41に当たった状態が維持されつつ給送ローラ3が回転するため、用紙Pの傾きが補正される。なお、中間ローラ対41で斜行補正処理を行う際、制御部9は、中間ローラ対41が用紙Pを搬送方向とは反対の方向(用紙Pをロール体Rに巻き戻す方向)に搬送する向きに回転するように中間モータ61を制御してもよい。
また、制御部9は、用紙Pへの画像の記録を行っている際に、ジャムが発生したか否かを判断することができる。例えば制御部9は、第1用紙検知センサ52及び第2用紙検知センサ53からの出力信号に基づいて、ジャムが発生したか否かを判断する。すなわち、制御部9は、用紙搬送が正常であれば用紙Pが存在すべき位置に配置されたセンサ(第1用紙検知センサ52又は第2用紙検知センサ53)が用紙Pを検知しないときに、ジャムが発生したと判断する。
制御部9は、ジャムが発生したと判断した場合には、切断部5により用紙Pの切断を実行し、ディスプレイ10により切断した用紙Pを取り除く旨をユーザに報知する。しかしながら、用紙Pが変形している場合等には、切断部5により用紙Pを正常に切断できない場合がある。すなわち例えば、制御部9は、切断部5による切断を実行した後に、用紙Pを搬送しても第1用紙検知センサ52で用紙Pの後端が検知されない場合に、切断部5での切断が正常に行われていないと判断する。そのような場合には、制御部9は、ジャム対処画面71(図3(a)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御し、ユーザに用紙Pを手動で切断する必要がある旨を報知する。なお、以下の説明においては、ユーザが手動で用紙Pを切断するジャム処理のことを「ジャム処理」と称する。
ジャム処理においては、まず、ユーザはカバー8を開け、はさみ等で用紙Pを切断して取り除く。その後、ユーザは用紙Pをセットし直す必要がある。すなわち、給送トレイ2を筐体1から取り外し、ロール体Rから巻き解かれた用紙Pを一旦ロール体Rに巻き戻す。そして、改めてロール体Rをロール体収容部25に収容した状態でロール体Rを回転させて、ロール体収容部25から用紙Pを送り出す。用紙Pの前端が給送トレイ2の後端部近傍まで送り出された状態で、給送トレイ2を筐体1に装着する。これにより、給送ローラ3が用紙Pと接触し、給送ローラ3により用紙Pを給送可能な状態となる。
制御部9は、ジャム処理が実行されたか否かを判断することができる。例えば、制御部9は、トレイセンサ51からの出力信号に基づいて、ジャム処理が実行されたか否かを判断する。すなわち制御部9は、用紙Pをセットし直すために、給送トレイ2が筐体1から一旦取り外された後に給送トレイ2が筐体1に再度装着されたことを検知した場合に、ジャム処理が実行されたと判断する。すなわち、トレイセンサ51は、本発明の「ジャム処理検知部」に相当する。
ジャム処理が実行された場合、用紙Pがユーザに切断されたことにより、用紙Pの前端が用紙Pの搬送方向と直交する方向(幅方向)に沿っておらず、斜めになっているおそれがある。用紙Pの前端が斜めになっている場合は、中間ローラ対41で斜行補正を行うために無回転状態の中間ローラ対41に用紙Pの前端を当てると、用紙Pが斜めになってしまう。そこで制御部9は、ジャム処理後、用紙Pの先端部を切断部5により用紙Pの幅方向に沿ってまっすぐに切断するための先端整えモードを実行可能である。
制御部9は、ジャム処理が実行されたと判断した場合に、先端整えモード選択画面72(図3(b)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する。先端整えモード選択画面72には、先端整えモードを実行するか否かを問い合わせるメッセージが表示される。また、先端整えモード選択画面72には、先端整えモードの実行の指示を入力するための実行ボタン72aと、先端整えモードの実行の拒否を入力するための拒否ボタン72bと、が表示される。制御部9は、ディスプレイ10が先端整えモードを実行する指示を受け付けた場合に、先端整えモードを実行する。
制御部9は、先端整えモードにおいて、ジャム後搬送処理及び切断処理を実行する。ジャム後搬送処理では、制御部9は、用紙Pの前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の上流側から下流側まで移動するように用紙Pを搬送する。切断処理では、制御部9は、ジャム後搬送処理により前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の下流側となる位置まで搬送された用紙Pが、中間ローラ対41で挟持された状態で切断部5により切断されるように切断部5を制御する。
制御部9は、ジャム後搬送処理において、中間ローラ対41が中間ローラ対41に到達した用紙Pを挟持しつつ正転方向に回転することで、搬送方向に用紙Pを搬送するように、中間モータ61を制御する。なお、制御部9は、ジャム後搬送処理を実行する際に、上述の斜行補正処理を実行しない。
ここで、中間ローラ対41と搬送ローラ対42との間の搬送部4による用紙Pの搬送経路に沿う長さをL1とする。制御部9は、切断処理において切断された用紙P(切断部5よりも搬送方向の下流側の用紙P)の搬送方向に沿う長さL2が、L1未満となるように、ジャム後搬送処理での用紙Pの搬送量を制御する。
制御部9は、先端整えモード(切断処理)を実行した後、用紙除去報知画面73(図3(c)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する。用紙除去報知画面73には、切断した用紙Pを取り除く旨のメッセージが表示される。
上述のような先端整えモードを実行することで、用紙Pの前端は、用紙Pの幅方向に沿ってまっすぐになる。したがって、その後、用紙Pへの画像の記録を行う際に、中間ローラ対41で斜行補正処理を適正に行うことができる。
(制御部9による制御フロー)
続いて、図4に示すフローチャートを参照しつつ、ユーザによるジャム処理が必要なジャムが発生した場合に制御部9で行われる制御フローの一例について説明する。
続いて、図4に示すフローチャートを参照しつつ、ユーザによるジャム処理が必要なジャムが発生した場合に制御部9で行われる制御フローの一例について説明する。
まず、制御部9は、ジャム対処画面71(図3(a)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する(S1)。図3(a)に示すように、ジャム対処画面71には、カバー8を開けて用紙Pを切断し、用紙Pをセットし直す旨のメッセージが表示される。すなわち、このときユーザは、用紙Pを切断した後、用紙Pをセットし直すために給送トレイ2を筐体1から一旦取り外し、給送トレイ2を再度筐体1に装着する。
次に、制御部9は、トレイセンサ51からの出力信号に基づいて、給送トレイ2の筐体1への装着が行われたか否かを判断する(S2:ジャム処理検知処理)。S2の処理は、給送トレイ2の筐体1への装着が行われたと判断するまで繰り返し行われる。
そして、給送トレイ2の筐体1への装着が行われたと判断した場合には(S2:YES)、制御部9は、先端整えモード選択画面72(図3(b)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する(S3)。このときユーザは、図3(b)に示すように、先端整えモード選択画面72に表示された実行ボタン72a及び拒否ボタン72bのいずれかを操作する。
続いて、制御部9は、ユーザにより実行ボタン72aが操作され、ディスプレイ10が先端整えモードを実行する指示を受け付けたか否かを判断する(S4)。先端整えモードを実行する指示を受け付けていないと判断した場合には(S4:NO)、制御部9は、ユーザにより拒否ボタン72bが操作され、ディスプレイ10が先端整えモードを拒否する指示を受け付けたか否かを判断する(S5)。先端整えモードを拒否する指示を受け付けていないと判断した場合には(S5:NO)、再度S4の判断を行う。一方、先端整えモードを拒否する指示を受け付けたと判断した場合には(S5:YES)、処理を終了する。
また、先端整えモードを実行する指示を受け付けたと判断した場合には(S4:YES)、制御部9は、給送トレイ2から用紙Pの前端が送り出されるように給送モータ3aを制御し、用紙Pの給送を開始する(S6:ジャム後搬送処理)。続いて、制御部9は、第1用紙検知センサ52により用紙Pの前端が検知されたか否かを判断する(S7)。S7の判断は、第1用紙検知センサ52により用紙Pの前端が検知されたと判断するまで繰り返し行われる。
そして、第1用紙検知センサ52により用紙Pの前端が検知されたと判断した場合には(S7:YES)、制御部9は、中間ローラ対41が正転方向に回転するように中間モータ61を制御する。なお、制御部9は、S6において用紙Pの給送を開始した時点で、中間ローラ対41が正転方向に回転するように中間モータ61を制御してもよい。
そして、制御部9は、用紙Pが搬送方向に所定量搬送されるように給送モータ3a及び中間モータ61を制御する(S8:ジャム後搬送処理)。より詳細には、制御部9は、用紙Pの前端が中間ローラ対41と搬送ローラ対42との間の所定位置に到達するまで用紙Pを搬送する。すなわち、用紙Pは、その前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の上流側から下流側まで移動するよう搬送される。ジャム後搬送処理において、中間ローラ対41に到達した用紙Pは、正転方向に回転する中間ローラ対41によって挟持されて搬送方向に搬送される。
その後、制御部9は、給送モータ3a及び中間モータ61を制御し、用紙Pの搬送を停止する(S9)。そして、制御部9は、前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の下流側となる位置まで搬送された用紙Pが、中間ローラ対41で挟持された状態で切断部5により切断されるように切断部5を制御する(S10)。
次に、制御部9は、用紙除去報知画面73(図3(c)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する(S11)。このときユーザは、カバー8を開けて切断された用紙Pを除去した後、カバー8を閉じる。そこで、制御部9は、開閉センサ54からの出力信号に基づいて、カバー8の開閉が行われたか否かを判断する(S12)。S12の判断は、カバー8の開閉が行われたと判断するまで繰り返し行われる。そして、カバー8の開閉が行われたと判断した場合には(S12:YES)、処理を終了する。
(第1実施形態の特徴)
以上のように、本実施形態のプリンタ100は、搬送方向と直交する方向に沿って用紙Pを切断する切断部5と、搬送方向に関して切断部5の下流側に配置されており、用紙Pを挟持可能であり、且つ、挟持した用紙Pを搬送方向に搬送する方向である正転方向に回転可能な中間ローラ対41を有する搬送部4と、制御部9と、を備えている。制御部9は、用紙Pのジャム処理が実行されたことが検知された後に、用紙Pの前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の上流側から下流側まで移動するように用紙Pを搬送するジャム後搬送処理と、ジャム後搬送処理により前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の下流側となる位置まで搬送された用紙Pを、中間ローラ対41で挟持しつつ切断部5により切断する切断処理と、を実行する。制御部9は、ジャム後搬送処理を実行する際に、中間ローラ対41を正転方向に回転しないようにしつつ、用紙Pの前端が中間ローラ対41に当たるように搬送部4を制御する斜行補正処理を実行しない。
以上のように、本実施形態のプリンタ100は、搬送方向と直交する方向に沿って用紙Pを切断する切断部5と、搬送方向に関して切断部5の下流側に配置されており、用紙Pを挟持可能であり、且つ、挟持した用紙Pを搬送方向に搬送する方向である正転方向に回転可能な中間ローラ対41を有する搬送部4と、制御部9と、を備えている。制御部9は、用紙Pのジャム処理が実行されたことが検知された後に、用紙Pの前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の上流側から下流側まで移動するように用紙Pを搬送するジャム後搬送処理と、ジャム後搬送処理により前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の下流側となる位置まで搬送された用紙Pを、中間ローラ対41で挟持しつつ切断部5により切断する切断処理と、を実行する。制御部9は、ジャム後搬送処理を実行する際に、中間ローラ対41を正転方向に回転しないようにしつつ、用紙Pの前端が中間ローラ対41に当たるように搬送部4を制御する斜行補正処理を実行しない。
上述の構成により、ジャム処理においてユーザにより用紙Pが斜めに切断された場合であっても、ジャム処理が実行された後に、斜行補正処理を実行することなくジャム後搬送処理を実行した後に切断処理を実行することで、用紙Pをまっすぐに(搬送方向と直交する方向に沿って)切断することができる。
また、上述の実施形態のプリンタ100では、制御部9は、ジャム処理が実行されたと判断した場合(給送トレイ2が筐体1に装着されたことを検知した場合)に、先端整えモード選択画面72をディスプレイ10に表示する。そして、制御部9は、ユーザにより先端整えモード選択画面72に表示された実行ボタン72aが操作され、ディスプレイ10が先端整えモードを実行する指示を受け付けた場合に、先端整えモード(ジャム後搬送処理及び切断処理)を実行する。したがって、先端整えモードを実行するか否かをユーザが選択できる。よって、不必要な先端整えモードを実行して用紙Pが無駄になるのを避けることができる。
さらに、上述の実施形態のプリンタ100では、切断処理において切断された用紙Pの搬送方向に沿う長さL2が、中間ローラ対41と搬送ローラ対42との間の搬送部4による用紙Pの搬送経路に沿う長さL1未満である。本構成では、切断処理において切断された用紙Pの長さL2がL1以上である場合に比べて、用紙Pの無駄を省くことができる。
加えて、上述の実施形態のプリンタ100では、制御部9は、切断処理を実行した後に、用紙除去報知画面73をディスプレイ10に表示する。切断処理において切断された用紙Pの長さL2がL1未満である場合には、切断処理で切断した用紙Pを搬送ローラ対42で挟持して搬送することができない。したがって、切断した用紙Pを中間ローラ対41よりも下流側に搬送して、排紙トレイ7に排出することができない。本構成では、用紙除去報知画面73をディスプレイ10に表示し、ユーザに切断した用紙Pを取り除く必要があることを報知することができる。
<第2実施形態>
次に、図5~図8を参照しつつ、本発明の第2実施形態にかかるプリンタについて説明する。本実施形態のプリンタは、先端整えモードの内容が主に第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と共通する構成については、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
次に、図5~図8を参照しつつ、本発明の第2実施形態にかかるプリンタについて説明する。本実施形態のプリンタは、先端整えモードの内容が主に第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と共通する構成については、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
本実施形態においては、中間ローラ対41を構成する従動ローラ41bは、カバー8の開閉動作に連動して、駆動ローラ41aとの間で用紙Pを挟持可能な挟持位置と、駆動ローラ41aとの間で用紙Pを挟持しない退避位置と、との間で移動可能である。
図5に示すように、従動ローラ41bは、ローラホルダ46に支持されている。ローラホルダ46は、従動ローラ41bを支持する支持部46aと、支持部46aから上方に向かって延びる延在部46bと、を有している。ローラホルダ46は、軸47を中心に回動可能である。軸47は、左右方向に沿って延びており、且つ、支持部46aと延在部46bの上端部との間に位置する。ローラホルダ46は、図示しない付勢部材により従動ローラ41bが駆動ローラ41aに近づく方向に付勢されている。
図5(a)に示すように、カバー8の下端部には、カバー8が閉じており被覆位置に位置しているときに、ローラホルダ46における延在部46bの上端部とわずかなすき間を隔てて対向する対向部81が設けられている。カバー8の対向部81は、ローラホルダ46の延在部46bよりも後方に位置している。このとき、従動ローラ41bは、駆動ローラ41aに押し付けられている。すなわち、従動ローラ41bは、駆動ローラ41aとの間で用紙Pを挟持可能な挟持位置である。
図5(b)に示すように、カバー8が開かれて露出位置となると、カバー8の対向部81がローラホルダ46の延在部46bを前方に向けて押す位置となる。このとき、ローラホルダ46は、付勢部材の付勢力に抗して、軸47を中心に図5(b)中反時計回り方向に回動する。これにより、従動ローラ41bは、後方に移動して駆動ローラ41aから離れる。すなわち、従動ローラ41bは、駆動ローラ41aとの間で用紙Pを挟持しない退避位置となる。
なお、ガイド部材44は、カバー8に支持されている。したがって、図5(b)に示すように、カバー8が被覆位置から露出位置に移動することで、ガイド部材44は、搬送部4の搬送経路から外れた位置に移動する。
続いて、図6に示すフローチャートを参照しつつ、ユーザによるジャム処理が必要なジャムが発生した場合に制御部9で行われる制御フローの一例について説明する。
まず、制御部9は、ジャム対処画面171(図7(a)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する(S21)。本実施形態のジャム対処画面171は、第1実施形態のジャム対処画面71と同様に、カバー8を開けて用紙Pを切断し、用紙Pをセットし直す旨のメッセージが表示される。それに加えて、ジャム対処画面171には、カバー8を閉じない旨のメッセージが表示される。
その後行われるS22~S25の処理は、S23においてディスプレイ10に表示される先端整えモード選択画面172(図7(b)参照)の内容を除いて、第1実施形態のS2~S5の処理と同じであるので、説明を省略する。図7(b)に示すように、本実施形態の先端整えモード選択画面172は、第1実施形態と同様に、先端整えモードを実行するか否かを問い合わせるメッセージと、実行ボタン72a及び拒否ボタン72bとが表示される。それに加えて、先端整えモード選択画面172には、先端整えモードを実行しない場合はカバー8を閉じる旨のメッセージが表示される。
制御部9は、S24の処理で、先端整えモードを実行する指示を受け付けたと判断した場合には(S24:YES)、開閉センサ54からの出力信号に基づいて、カバー8が開いているか否かを判断する(S26)。そして、カバー8が開いていないと判断した場合には(S26:NO)、制御部9は、カバー開放報知画面173(図7(c)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する。図7(c)に示すように、カバー開放報知画面173には、カバー8を開ける旨のメッセージが表示される。制御部9は、カバー開放報知画面173をディスプレイ10に表示した後、再度S26の判断を行う。
制御部9は、カバー8が開いていると判断した場合には(S26:YES)、給送トレイ2から用紙Pの前端が送り出されるように給送モータ3aを制御し、用紙Pの給送を開始する(S28:ジャム後搬送処理)。このとき、カバー8が開いているので、中間ローラ対41の従動ローラ41bは、駆動ローラ41aとの間で用紙Pを挟持しない退避位置に位置している。続いて、制御部9は、第1用紙検知センサ52により用紙Pの前端が検知されたか否かを判断する(S29)。S29の判断は、第1用紙検知センサ52により用紙Pの前端が検知されたと判断するまで繰り返し行われる。
そして、第1用紙検知センサ52により用紙Pの前端が検知されたと判断した場合には(S29:YES)、制御部9は、用紙Pが搬送方向に所定量搬送されるように給送モータ3aを制御する(S30:ジャム後搬送処理)。ジャム後搬送処理において、用紙Pは、中間ローラ対41に挟持されることなく、その前端が搬送方向に関して中間ローラ対41の上流側から下流側まで移動するよう搬送される。本実施形態では、制御部9は、ジャム後搬送処理において、中間ローラ対41と、カバー8が被覆位置に位置しているときのガイド部材44の下端部と、の間の所定位置に用紙Pの先端が到達するまで用紙Pを搬送する。
その後、制御部9は、給送モータ3aを制御し、用紙Pの搬送を停止する(S31)。さらに、制御部9は、カバー閉鎖報知画面174(図8(a)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する(S32)。図8(a)に示すように、カバー閉鎖報知画面174には、カバー8を閉じる旨のメッセージが表示される。なお、上述のように、ジャム後搬送処理で、中間ローラ対41と、カバー8が被覆位置に位置しているときのガイド部材44の下端部と、の間の所定位置に用紙Pの先端が到達するまで用紙Pが搬送されている。したがって、カバー8を閉じることで、用紙Pとガイド部材44とが干渉することがない。
そして、制御部9は、開閉センサ54からの出力信号に基づいて、カバー8が閉じているか否かを判断する(S33)。S33の判断は、カバー8が閉じていると判断するまで繰り返し行われる。カバー8が閉じていると判断した場合には(S33:YES)、切断指示入力画面175(図8(b)参照)が表示されるようにディスプレイ10を制御する(S34)。図8(b)に示すように、切断指示入力画面175には、用紙Pを切断する切断処理の実行を指示するための入力ボタン175aが表示される。ユーザは、入力ボタン175aを操作することで、切断処理の実行を指示することができる。
続いて、制御部9は、ユーザにより入力ボタン175aが操作され、ディスプレイ10が切断処理を実行する指示を受け付けたか否かを判断する(S35)。S35の判断は、切断処理を実行する指示を受け付けと判断するまで繰り返し行われる。そして、切断処理を実行する指示を受け付けと判断した場合には(S35:YES)、制御部9は、S36~S38の処理を実行する。なお、S36~S38の処理は、第1実施形態のS10~S12の処理と同じであるので、説明は省略する。
(第2実施形態の特徴)
以上のように、本実施形態のプリンタ100では、第1実施形態と同様に、用紙Pをまっすぐに(搬送方向と直交する方向に沿って)切断することができる。
以上のように、本実施形態のプリンタ100では、第1実施形態と同様に、用紙Pをまっすぐに(搬送方向と直交する方向に沿って)切断することができる。
また、上述の実施形態では、中間ローラ対41の従動ローラ41bは、カバー8が閉じており被覆位置に位置しているときは駆動ローラ41aとの間で用紙Pを挟持可能な位置に位置し、カバー8が開いており露出位置に位置しているときは駆動ローラ41aとの間で用紙Pを挟持しない位置に位置する。そして、制御部9は、カバー8が露出位置に位置しているときにジャム後搬送処理を実行する。したがって、カバー8が開けられて露出位置とされた状態でジャム処理が行われた後に、カバー8が被覆位置に戻される前にジャム後搬送処理を実行することで、斜行補正処理を行うことなくジャム後搬送処理を行うことができる。
さらに、上述の実施形態では、制御部9は、カバー8が閉じられて露出位置から被覆位置となった後に、切断処理を実行する。カバー8が被覆位置となることで、中間ローラ対41により用紙Pが挟持された状態となる。したがって、切断処理において、中間ローラ対41により挟持された状態の用紙Pを切断することになるので、正常に用紙Pを切断することができる。
加えて、上述の実施形態では、ユーザの操作による入力を受け付けるディスプレイ10を備えており、制御部9は、カバー8が閉じられて露出位置から被覆位置となった後、ディスプレイ10が切断処理を実行する指示を受け付けた場合に、切断処理を実行する。したがって、ユーザにより切断処理を実行する指示がなされた後に切断処理を実行するので、切断処理中にカバー8が開けられる可能性が低い。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上述の実施形態では、制御部9は、トレイセンサ51により給送トレイ2が筐体1に装着されたことが検知された場合に、ジャム処理が実行されたと判断する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、ジャム処理を行った後にユーザが操作するボタン等の操作部を備えており、制御部9は、操作部が操作された場合にジャム処理が実行されたと判断してもよい。また、第1実施形態においては、開閉センサ54によりカバー8が閉じられたことが検知された場合に、ジャム処理が実行されたと判断してもよい。
また、上述の第2実施形態では、制御部9は、カバー8が閉じられて露出位置から被覆位置となった後、ディスプレイ10が切断処理を実行する指示を受け付けた場合に、切断処理を実行する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、制御部9は、開閉センサ54によりカバー8が閉じられたことが検出された場合に、切断処理を実行してもよい。
さらに、上述の実施形態では、制御部9は、ディスプレイ10が先端整えモードを実行する指示を受け付けた場合に、先端整えモードを実行する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、制御部9は、ユーザの意思を問わず、ジャム処理が行われた後に先端整えモードを実行してもよい。
また、上述の実施形態では、先端整えモード選択画面72に、先端整えモードの実行の指示を入力するための実行ボタン72aと、先端整えモードの実行の拒否を入力するための拒否ボタン72bと、が表示される場合について説明したが、これには限定されない。すなわち例えば、図9に示すように、第1実施形態の一変形例にかかる先端整えモード選択画面272では、先端整えモードを今すぐに実行することを指示する第1実行ボタン272aと、先端整えモードを後で実行することを指示する第2実行ボタン272bと、先端整えモードを実行しないことを指示する拒否ボタン272cと、が表示される。第1実行ボタン272aは、先端整えモード選択画面72の実行ボタン72aに対応している。ユーザにより第2実行ボタン272bが操作された場合には、制御部9は、実行中の印刷ジョブが終了した後等に、再度先端整えモード選択画面272をディスプレイ10に表示する。
また、上述の実施形態においては、切断処理により切断された用紙Pの搬送方向に沿うL2が、中間ローラ対41と搬送ローラ対42との間の搬送部4による用紙Pの搬送経路に沿う長さL1未満である場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、切断処理により切断された用紙Pの長さL2は、L1以上であってもよい。この場合、切断処理において切断した用紙Pを中間ローラ対41によって搬送し、搬送ローラ対42によって挟持される位置まで搬送することができる。したがって、切断処理において切断した用紙Pを搬送部4によって搬送し、排紙トレイ7に排出することができる。よって、ユーザが切断した用紙Pを除去する手間が省ける。
さらに、上述の実施形態においては、切断処理を実行した後に、用紙除去報知画面73をディスプレイ10に表示する場合について説明したが、用紙除去報知画面73は表示しなくてもよい。
加えて、上述の実施形態においては、報知部及び受付部として機能するタッチパネル式のディスプレイ10を備えている場合について説明したが、これには限定されない。報知部として、音声により報知するスピーカ等を採用することもできる。また、受付部は、物理ボタンであってもよい。
本発明は、ロール体から巻き解かれた記録媒体に画像を記録する画像記録装置全般に適用され得る。すなわち例えば、本発明は、ノズルからインクを吐出するヘッドを記録部として備えるインクジェットプリンタだけでなく、レーザで感光体を露光することにより静電潜像が形成されるレーザ式や、LEDで感光体を露光することにより静電潜像が形成されるLED式の記録部を備える電子写真プリンタに適用することもできる。また、記録媒体は紙に限定されず、布や、フィルム等の樹脂材料などであってもよい。
4 搬送部
5 切断部
6 記録部
8 カバー
9 制御部
10 ディスプレイ(受付部、報知部)
41 中間ローラ対(ローラ対)
42 搬送ローラ対(下流側ローラ対)
41a 駆動ローラ
41b 従動ローラ
51 トレイセンサ(ジャム処理検知部)
100 プリンタ(画像記録装置)
P 用紙(記録媒体)
R ロール体
5 切断部
6 記録部
8 カバー
9 制御部
10 ディスプレイ(受付部、報知部)
41 中間ローラ対(ローラ対)
42 搬送ローラ対(下流側ローラ対)
41a 駆動ローラ
41b 従動ローラ
51 トレイセンサ(ジャム処理検知部)
100 プリンタ(画像記録装置)
P 用紙(記録媒体)
R ロール体
Claims (8)
- 長尺の記録媒体がロール状に巻回されたロール体から巻き解かれた記録媒体に画像を記録する画像記録装置であって、
記録媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、
前記搬送方向と直交する方向に沿って記録媒体を切断する切断部と、
記録媒体に画像を記録する記録部と、
記録媒体のジャム処理が実行されたことを検知するジャム処理検知部と、
制御部と、を備えており、
前記搬送部は、前記搬送方向に関して前記切断部の下流側に配置されており、記録媒体を挟持可能であり、且つ、挟持した記録媒体を前記搬送方向に搬送する方向である正転方向に回転可能なローラ対を有しており、
前記制御部は、
前記ジャム処理検知部により記録媒体のジャム処理が実行されたことが検知された後に、記録媒体の前記搬送方向の下流側の端である前端が前記搬送方向に関して前記ローラ対の上流側から下流側まで移動するように記録媒体を搬送するジャム後搬送処理と、
前記ジャム後搬送処理により前端が前記搬送方向に関して前記ローラ対の下流側となる位置まで搬送された記録媒体を、前記ローラ対で挟持しつつ前記切断部により切断する切断処理と、を実行し、
前記ジャム後搬送処理を実行する際に、前記ローラ対を前記正転方向に回転しないようにしつつ、記録媒体の前端が前記ローラ対に当たるように前記搬送部を制御する斜行補正処理を実行しないことを特徴する画像記録装置。 - 前記制御部は、前記ジャム後搬送処理において、前記ローラ対が、前記ローラ対に到達した記録媒体を挟持しつつ前記正転方向に回転することで記録媒体を搬送するように前記搬送部を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
- 前記搬送部による記録媒体の搬送経路の少なくとも一部を被覆する被覆位置と、前記搬送経路の少なくとも一部を露出する露出位置と、を取り得るカバーをさらに備えており、
前記ローラ対は、第1ローラ及び第2ローラを有しており、
前記第2ローラは、前記カバーが前記被覆位置に位置しているときは前記第1ローラとの間で記録媒体を挟持可能な位置に位置し、前記カバーが前記露出位置に位置しているときは前記第1ローラとの間で記録媒体を挟持しない位置にし、
前記制御部は、前記カバーが前記露出位置に位置しているときに前記ジャム後搬送処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。 - 前記制御部は、前記カバーが前記露出位置から前記被覆位置となった後に、前記切断処理を実行することを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
- ユーザからの入力を受け付ける受付部をさらに備えており、
前記制御部は、前記カバーが前記露出位置から前記被覆位置となった後、前記受付部が前記切断処理を実行する指示を受け付けた場合に、前記切断処理を実行することを特徴とする請求項4に記載の画像記録装置。 - ユーザからの入力を受け付ける受付部をさらに備えており、
前記制御部は、前記ジャム処理検知部により記録媒体のジャム処理が実行されたことが検知された後に、前記受付部が前記ジャム後搬送処理及び前記切断処理を実行する指示を受け付けた場合に、前記ジャム後搬送処理及び前記切断処理を実行することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の画像記録装置。 - 前記搬送部は、前記搬送方向に関して前記ローラ対の下流側に配置されており、記録媒体を挟持可能な下流側ローラ対をさらに有しており、
前記制御部は、前記切断処理により切断された記録媒体の搬送方向に沿う長さが、前記ローラ対と前記下流側ローラ対との間の前記搬送部による記録媒体の搬送経路に沿う長さ未満となるように、ジャム後搬送処理での記録媒体の搬送量を制御することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の画像記録装置。 - ユーザに対して情報を報知する報知部をさらに備えており、
前記制御部は、前記切断処理を実行した後に、前記報知部により切断した記録媒体を取り除く旨を報知することを特徴とする請求項7に記載の画像記録装置。
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