JP2023131970A - H形鋼の製造方法 - Google Patents

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【課題】エッジング圧延後に実施される平造形圧延において、ロール胴長等の設備上の問題を克服しつつ、フランジの生成効率を向上させ、大型の粗形材の平造形圧延を行う。【解決手段】粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、前記粗圧延工程及び前記中間圧延工程には、被圧延材を所定の略ドッグボーン形状に圧延造形するエッジング圧延工程と、エッジング圧延工程完了後の被圧延材を90°あるいは270°回転させてウェブ部中央に隆起部を形成させる平圧延工程と、当該隆起部を圧下し消去する隆起部消去工程と、が含まれ、少なくとも前記隆起部消去工程は、前記中間圧延工程を行う中間ユニバーサル圧延機において行われ、前記平圧延工程には、前記隆起部を形成させた後に、被圧延材のウェブ部の内法拡幅を行う拡幅圧延工程が含まれる。【選択図】図5

Description

本発明は、例えば矩形断面であるスラブ等を素材としてH形鋼を製造する製造方法に関する。
H形鋼を製造する場合には、加熱炉から抽出されたスラブやブルーム等の素材を粗圧延機(BD)によって粗形材(所謂ドッグボーン形状の被圧延材)に造形し、中間ユニバーサル圧延機によって上記粗形材のウェブやフランジの厚さを圧下し、併せて前記中間ユニバーサル圧延機に近接したエッジャー圧延機によって被圧延材のフランジに対し幅圧下や端面の鍛錬と整形が施される。そして、仕上ユニバーサル圧延機によってH形鋼製品が造形される。
このようなH形鋼の製造方法において、矩形断面であるスラブ素材から所謂ドッグボーン形状の粗形材を造形する際には、粗圧延工程の第1の孔型においてスラブ端面に割り込みを入れた後、第2以降の孔型において当該割り込みを割広げる、又は、割り込み深さを深くさせ、それ以降の孔型にてスラブ端面の割り込みを消去する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、H形鋼の製造においては、スラブ等の素材の端面(スラブ端面)をエッジングするいわゆるエッジング圧延の後に、被圧延材を90°又は270°回転させ、ウェブ相当部の圧下を行う平造形圧延を行うことが知られている。この平造形圧延では、ウェブ相当部の圧下と共にフランジ相当部の圧下及び整形が行われるが、近年、大型のH形鋼製品が求められていることに鑑み、大型の素材を被圧延材とした場合に、一般的な平造形圧延では、ウェブ高さ方向の伸びやフランジ相当部の変形等、種々の問題が生じることがあり、形状の修正が求められる場合があった。具体的には、ウェブ相当部の圧下に伴い、ウェブ相当部が長手方向に延伸し、当該延伸に引っ張られてフランジ相当部も長手方向に延伸し、フランジ相当部の厚みが薄くなってしまうといった現象が懸念されていた。
このような平造形圧延に関し、例えば特許文献2には、ウェブ相当部への圧下を選択的に行う技術が開示されており、ウェブ相当部の中央に未圧下部を設け、その後形成された凸部(本発明の隆起部に相当)を消去し、ウェブ相当部の拡幅を行うことで、大型のH形鋼の製造を効率的に行うこととしている。
特開平7-88501号公報 特開昭57-146405号公報
上述したように、近年、構造物等の大型化に伴い大型のH形鋼製品の製造が望まれている。特にH形鋼の強度・剛性に大きく寄与するフランジを従来に比べて広幅化した製品が望まれている。フランジが広幅化されたH形鋼製品を製造するためには、粗圧延工程における造形から従来に比べフランジ幅の大きな被圧延材を造形する必要がある。
しかしながら、例えば上記特許文献1に開示されている技術では、スラブ等の素材の端面(スラブ端面)に割り込みを入れ、当該端面をエッジングし、その幅拡がりを利用して粗圧延を行う方法において、フランジの広幅化に限界がある。即ち、従来の粗圧延方法においてフランジの広幅化を図るためにはウェッジ設計(割り込み角度の設計)、圧下調整、潤滑調整といった技術により幅拡がりの向上が図られるが、いずれの方法もフランジ幅に大幅に寄与するものではないため、エッジング量に対するフランジ幅の拡がり量の比率を示す幅拡がり率は、エッジングの初期段階の効率が最も高い条件でも0.8程度であり、同一孔型でエッジングを繰り返す条件では、フランジ幅の拡がり量が大きくなるにつれて低下し、最終的には0.5程度になると推定される。また、スラブ等の素材自体を大型化し、エッジング量を大きくすることも考えられるが、粗圧延機の設備規模や圧下量等には装置限界があるため十分な製品フランジの広幅化が実現されない恐れがある。
また、大型のH形鋼製品を製造する際に、粗圧延工程において大型の粗形材を圧延造形する場合がある。大型の粗形材を従来とは異なる方法で圧延造形し、粗形材の形状をよりH形鋼に近い形状に造形した場合には、上記特許文献2に記載された技術によって平造形圧延を行うと、ウェブ高さ方向の伸びやフランジ相当部の変形等の問題が生じる恐れがある。
加えて、上記のような平造形圧延を行う場合には、未圧下部の消去を行うための孔型が必要になることが考えられ、それらの孔型を刻設するためのロール孔型配置を設計することが求められる。しかしながら、平造形圧延を含む粗圧延工程を行う設備にはロール胴長等の設備限界があるため、十分なロール設計が行えず、2ヒート圧延を行わなくてはならない。
本発明者らは、フランジの増肉性については、ウェブに未圧下部(後述する隆起部)を生成するための凹部有する前段のプロセスに加え、後段のプロセスで未圧下部を消去するプロセスを含む一貫プロセスにて評価を行っている。具体的には、後述する本発明の実施の形態で説明するように、例えば300厚スラブを素材とした場合に被圧延材のウェブ部内法の25%以上50%以下の幅に未圧下部の幅を設定することでフランジの生成効率を高めることを見出し、本発明に至っている。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、エッジング圧延後に実施される平造形圧延において、ロール胴長等の設備上の問題を克服しつつ、フランジの生成効率を向上させ、大型の粗形材の平造形圧延を行い、大型H形鋼製品を効率的且つ安定的に製造する技術を提供することを目的としている。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、前記粗圧延工程及び前記中間圧延工程には、被圧延材を所定の略ドッグボーン形状に圧延造形するエッジング圧延工程と、エッジング圧延工程完了後の被圧延材を90°あるいは270°回転させてウェブ部中央に隆起部を形成させる平圧延工程と、当該隆起部を圧下し消去する隆起部消去工程と、が含まれ、少なくとも前記隆起部消去工程は、前記中間圧延工程を行う中間ユニバーサル圧延機において行われ、前記平圧延工程には、前記隆起部を形成させた後に、被圧延材のウェブ部の内法拡幅を行う拡幅圧延工程が含まれることを特徴とする、H形鋼の製造方法が提供される。
前記隆起部消去工程での圧延造形は複数パスで行われ、当該複数パスのうち、少なくとも1パス以上において、被圧延材のフランジ内面と水平ロールとが接触した状態で圧延造形が行われても良い。
前記隆起部消去工程においては、前記隆起部の圧下に伴うウェブ高さ拡がりに応じて、前記中間ユニバーサル圧延機の竪ロール隙を拡大して圧延造形が行われても良い。
前記隆起部消去工程においては、前記中間ユニバーサル圧延機の竪ロール隙を一定にしたまま圧延造形が行われても良い。
前記中間圧延工程は2基の中間ユニバーサル圧延機において実施され、前記平圧延工程は一方の中間ユニバーサル圧延機でもって行われ、前記隆起部消去工程は他方の中間ユニバーサル圧延機でもって行われても良い。
前記2基の中間ユニバーサル圧延機はタンデム式に配置されても良い。
前記隆起部消去工程においては、前記隆起部の消去が完了するまで前記中間ユニバーサル圧延機の竪ロールのロール開度は一定でも良い。
前記平圧延工程において形成される隆起部の幅は被圧延材のウェブ部内法の25%以上50%以下に設定されても良い。
本発明によれば、エッジング圧延後に実施される平造形圧延において、ロール胴長等の設備上の問題を克服しつつ、フランジの生成効率を向上させ、大型の粗形材の平造形圧延を行い、大型H形鋼製品を効率的且つ安定的に製造することができる。
H形鋼の製造ラインについての概略説明図である。 粗圧延機の孔型構成についての概略説明図である。 第5孔型の概略説明図である。 中間ユニバーサル圧延機のロール構成を示す概略説明図である。 中間ユニバーサル圧延機における隆起部消去を行う場合の概略説明図である。 逃がし率とH形粗形材造形後のフランジ幅増減率との関係を示すグラフである。 表6、7中の数値に関する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(製造ラインの概略)
図1は、本実施の形態にかかる圧延設備1を含むH形鋼の製造ラインLについての説明図である。図1に示すように、製造ラインLには上流側から順に、加熱炉3、粗圧延機4、中間ユニバーサル圧延機5、仕上ユニバーサル圧延機8が配置されている。また、中間ユニバーサル圧延機5に近接してエッジャー圧延機9が設けられている。なお、以下では、説明のために製造ラインLにおける鋼材を、総称して「被圧延材A」と記載し、各図において適宜その形状を破線・斜線等を用いて図示する場合がある。
図1に示すように、製造ラインLでは、加熱炉3から出てきた例えばスラブ11等の被圧延材は粗圧延機4によって粗圧延され、次いで、中間ユニバーサル圧延機5において中間圧延される。この中間圧延時には、必要に応じてエッジャー圧延機9によって被圧延材のフランジの先端部に対して圧下が施される。通常の場合、粗圧延機4のロールには4~6個程度の孔型が刻設されており、これらを経由して複数パスのリバース圧延でH形粗形材13が造形され、該H形粗形材13を前記中間ユニバーサル圧延機5-エッジャー圧延機9の2つの圧延機からなる圧延機列を用いて、同様に複数パスのリバース圧延が行われ、中間材14が造形される。そして中間材14は、仕上ユニバーサル圧延機8において製品形状に仕上圧延され、H形鋼製品16が製造される。
ここで、加熱炉2から抽出されるスラブ11のスラブ厚は、通常のH形鋼の製造時に使用される例えば、230mm以上310mm以下の範囲内である。また、スラブ幅は製品のフランジ幅及びウェブ高さに応じて任意に選択される。
(孔型構成の概略)
次に、以下では図1に示した粗圧延機4の孔型構成や孔型形状について図面を参照して説明する。なお、圧延ラインLにおける加熱炉3、仕上ユニバーサル圧延機8、エッジャー圧延機9は、従来よりH形鋼の製造に用いられている一般的な装置であり、その装置構成等は既知であるため本明細書では説明を省略する。また、中間ユニバーサル圧延機5での中間圧延工程における圧延造形については、本発明に係る中間圧延工程として別途後述する。
図2は粗圧延工程を行う粗圧延機4の孔型構成についての概略説明図であり、粗圧延機4に刻設された孔型の概略断面図である。なお、図2に示す粗圧延機4の孔型構成では、ロールに4つの孔型が刻設されている場合を図示しているが、これは孔型構成の一部を示す一例であり、粗圧延機のロールには一般的には例えば4~6個程度の孔型が刻設される。また、図2には、各孔型において造形された被圧延材A(第1パス終了時)の形状を破線にて図示している。
図2に示すように、粗圧延機4には、筐体30に支持される一対の水平ロールである上孔型ロール33と下孔型ロール34が備えられている。これら上孔型ロール33と下孔型ロール34のロール隙において、4つの孔型K1、K2、K3、K4が刻設されている(図2中の左側から順に孔型K1、K2、K3、K4)。以下では、説明のため、これらの孔型を第1孔型K1、第2孔型K2、第3孔型K3、第4孔型K4と記載する。なお、通常のH形鋼の粗圧延では、上記第1孔型K1~第4孔型K4の各孔型において多パス圧延が行われる。
また、図2には図示していないが、粗圧延機4には、これら第1孔型K1~第4孔型K4に加え、第4孔型K4にて圧下された被圧延材Aをいわゆるドッグボーン形状のH形粗形材13とする孔型が更に設けられている。この孔型については、別途図3を参照して後述する。
第1孔型K1~第4孔型K4は、順に孔型の溝底幅が広幅となるように構成されており、第1孔型K1の溝底幅B1、第2孔型K2の溝底幅B2、第3孔型K3の溝底幅B3、第4孔型K4の溝底幅B4はこの順に大きくなっている(即ち、B1<B2<B3<B4)。
また、第1孔型K1~第4孔型K4のそれぞれの底面及び上面には、その中央部に突起部が形成されている。以下では、第1孔型K1の底面及び上面に形成されたものを突起部40、第2孔型K2の底面及び上面に形成されたものを突起部41、第3孔型K3の底面及び上面に形成されたものを突起部42、第4孔型K4の底面及び上面に形成されたものを突起部43とする。なお、各突起部はテーパー形状を有しており、孔型の底面においては上方に向かって突出し、孔型の上面においては下方に向かって突出する構成となっており、その突出長さ等の寸法は、底面と上面において等しく構成されている。ここで、第4孔型K4の突起部43は、略平坦であっても良く、スラブ端面を平坦化させるような機能を有しても良い。
上記突起部40~43は、それぞれの幅ならびに高さが異なっている。具体的には、突起部40~43の順に幅が広幅となる。また、高さについては突起部41が最も高く、後段に向かうにつれて低くなるように構成されている。このような構成により、図2に示すように被圧延材Aには、第1孔型K1においてスラブ端面に突起部40による割り込み50が入れられ、第2孔型K2~第4孔型K4と圧延が進むにつれて当該割り込み50が浅くなると共に、スラブ端面が押し広げられ、被圧延材Aのスラブ端面幅(フランジ幅とも呼称される)は順次広幅に造形される。このように造形されたスラブ端面は、H形鋼におけるフランジに対応する部位である。そこで、以下の説明では、広幅に造形された上記スラブ端面をフランジ部80とも呼称し、その幅をフランジ幅とする。
上述したように、第1孔型K1~第4孔型K4において被圧延材Aが順次圧延されていくに際し、スラブ端面(フランジ部80)が押し広げられ広幅となる。本実施の形態では、それぞれの孔型(第1~第4孔型)における第1パス時のスラブ端面幅をb0、b1、b2、b3とする。なお、第1孔型K1では、スラブ端面の押し広げは行われず、割り込み50を入れるのみであるため、端面幅b0は材料スラブの厚みと同じ値である。各孔型におけるスラブ端面幅は、順にb0<b1<b2<b3となる。
以上、図2を参照して説明した第1孔型K1~第4孔型K4を用いた圧延造形は、被圧延材Aを所定の略ドッグボーン形状となるように造形するエッジング圧延工程とも呼称され、矩形断面の素材スラブを立てた状態で実施される。そして、エッジング圧延工程後には、被圧延材Aは90°あるいは270°回転させられ、いわゆるドッグボーン形状のH形粗形材13に圧延造形する第5孔型K5に送られる。
図3は第5孔型K5の概略説明図である。第5孔型K5は、一対の水平ロールである上孔型ロール85と下孔型ロール86から構成される。図3に示すように、第5孔型K5では、第4孔型K4までに造形された被圧延材Aが90°あるいは270°回転させられ、第4孔型K4までは被圧延材Aの上下端に位置していたフランジ部80が、圧延ピッチライン上に来るような配置となる。そして、第5孔型K5では、2か所のフランジ部80を繋ぐ接続部であるウェブ部82の圧下が行われる。
ここで、第5孔型K5の上下孔型ロール85、86は、そのロール胴長中央部において所定長さL1の窪み部85a、86aが形成された形状となっている。このような図3に示す孔型構成により、ウェブ部82の圧下は部分的に行われることになり、圧下後のウェブ部82には、ウェブ高さ方向両端の圧下部分82aと、その中央部に未圧下部分としての隆起部82bが形成されることになる。このようにして、いわゆるドッグボーン形状の被圧延材においてウェブ部82に隆起部82bを形成する圧延造形が行われる。
なお、この第5孔型K5では、ウェブ部82を部分的に圧下し、隆起部82bを形成されるような圧延造形が実施されることから、当該孔型を「隆起部生成孔型」あるいは「ウェブ部分圧延孔型」とも呼称する。また、形成後の隆起部82bの幅長さと同じ長さは上記窪み部85a、86aの幅長さL1と同じ長さ(後述する逃がし量L1)となる。ここで、図3の拡大図に示すように、本明細書における窪み部85a、86aの幅長さL1は、当該窪み部85a、86aの深さhmの1/2の深さでの幅長さとして規定し、後述する逃がし量L1も同様の規定によるものとする。
第5孔型K5を用いた圧延造形は、エッジング圧延工程で造形された被圧延材Aを90°あるいは270°回転させた略H形姿勢で実施されることから、平圧延工程とも呼称される。
(本発明に係る中間圧延工程の概要)
上記第5孔型K5においてウェブ部82に隆起部82bが形成された状態のH形粗形材13に対しては、続いて中間ユニバーサル圧延機5において圧延が施される(図1参照)。図4は中間ユニバーサル圧延機5のロール構成を示す概略説明図であり、図中には被圧延材Aの断面も併せて図示している。また、図5は、中間ユニバーサル圧延機における隆起部消去を行う場合の概略説明図であり、(a)はフランジ部内面が水平ロール外面と非接触の状態、(b)はフランジ部内面が水平ロール外面と接触している状態、を示している。図中の一点鎖線は各ロールのロール軸を示す。
図4に示すように、中間ユニバーサル圧延機5は、上下一対の水平ロール105a、105bと、左右一対の竪ロール106a、106bを備えている。この中間ユニバーサル圧延機5では、例えば図5(b)に示すように、フランジ部80の外面を竪ロール106a、106bによって拘束しつつ、水平ロール105a、105bによって隆起部82bを含むウェブ部82の圧下が行われる(隆起部消去工程)。この隆起部消去工程では、フランジ部80の内面が水平ロール105a、105bの側面と接触した状態で圧延造形が行われることが好ましい。フランジ部80の内面が水平ロール105a、105bの側面と接触した状態は、圧延造形が複数パスで行われる場合に、全てのパスでそのような状態でも良く、また一部のパスでそのような状態となっていても良い。即ち、少なくとも1パス以上の圧延造形においてフランジ部80の内面が水平ロール105a、105bの側面と接触した状態となっていれば良い。
図5(a)に示す状態では、隆起部82b消去時にフランジ部80が非拘束となっているが、フランジ外面を竪ロールで拘束するため、圧延安定性は確保できる。また、図5(b)に示す状態でも、竪ロールのロール開度を調整することで隆起部82b消去時にフランジ部80が拘束されているため、ウェブ内法の拡幅時のフランジ肉量アンバランスやセンタリング性不良は生じず、圧延安定性が確保できる。
また、この隆起部消去工程と併せて、フランジ部80の内面に水平ロール105a、105bを当接させ、ウェブ部82の内法を拡幅するような圧延造形(拡幅圧延工程)が行われても良い。即ち、中間ユニバーサル圧延機5では、隆起部82bの消去を行いつつ、ウェブ部82の内法を拡幅するような圧延造形が行われても良い。
この中間ユニバーサル圧延機5における圧延造形により、隆起部82bの圧下に伴うウェブ高さ方向への拡がり及びフランジ部80へのメタルフローを促進させ、フランジ減面をなるべく生じさせずに圧延造形を実施することが可能となる。
また、上述してきた第1孔型K1~第5孔型K5や中間ユニバーサル圧延機5において圧延造形される被圧延材Aに対しては、必要に応じて更なるウェブ部82の拡幅圧延を行っても良い。この場合には、例えば、粗圧延機等に別途拡幅圧延用の孔型を設けるような構成でも良く、別途ユニバーサル圧延機を設けて拡幅圧延を行っても良く、図1に示すエッジャー圧延機9や仕上ユニバーサル圧延機8においてウェブ部82の拡幅を行っても良い。
上述してきた第1孔型K1~第5孔型K5を用いて、隆起部82bが形成された状態のH形粗形材13が造形される。このように造形されたH形粗形材13に対し、中間ユニバーサル圧延機5-エッジャー圧延機9の2つの圧延機からなる圧延機列を用いて、複数パスのリバース圧延が加えられ、隆起部82bの消去が行われて中間材14が造形される。そして中間材14は、仕上ユニバーサル圧延機8において製品形状に仕上圧延され、H形鋼製品16が製造される(図1参照)。
本実施の形態ではエッジング圧延後に、第5孔型K5において隆起部82bを形成させる工程を行い、中間ユニバーサル圧延機5において隆起部82bを消去し、且つ、ウェブ部82の内法を拡幅する工程を実施している。これにより、従来に比べフランジ幅の大きな中間材14を圧延造形することが可能となり、結果として従来に比べフランジ幅の大きなH形鋼製品を製造する事が可能となる。そして、隆起部82bを形成させた後に当該隆起部82bを消去するといった工程を採用するにあたり、平圧延工程に係る孔型を隆起部生成孔型(本実施の形態では第5孔型K5)のみとし、隆起部消去を中間圧延工程で行うプロセス設計としたことで粗圧延機等(本実施の形態における粗圧延機4)のロール胴長等に係る設備制約負荷を抑制させることができる。
ここで、本発明者らは、本実施の形態で説明したように、隆起部生成を粗圧延工程(第5孔型K5)でもって行い、当該隆起部の消去を中間圧延工程(中間ユニバーサル圧延機5)によって行う場合の好適な条件について検討を行い、以下に説明するような知見を得た。以下、本知見について図面等を参照して説明する。
(従来の平圧延工程及び拡幅圧延)
以下の表1は、ウェブ拡幅圧延法による従来の孔型設計を示すロール孔型諸元であり、平圧延造形において隆起部を形成させることなく、平圧延造形及び拡幅圧延によってウェブ内法の拡幅を行う場合の条件の一例を示すものである。
また、以下の表2は、隆起部生成圧延と隆起部消去圧延を用いたウェブ部分圧延法による従来の孔型設計を示すロール孔型諸元であり、平圧延造形として、隆起部の形成及び消去を粗圧延機に刻設された孔型によって行う場合の条件の一例を示すものである。
Figure 2023131970000002
Figure 2023131970000003
表1に示すように、平圧延造形において隆起部を形成させずにウェブ内法の拡幅を行う場合、内法を中間ユニバーサル圧延までに製品相当まで仕上げる必要がある。この場合、隆起部形成を行っていないため、隆起部82bの圧下に伴うウェブ高さ方向への拡がり及びフランジ部80へのメタルフローを促進させ、フランジ減面をなるべく生じさせずに圧延造形を実施するといった効果が得られず、フランジ肉量が十分に確保されない恐れがある。即ち、フランジ生成効率の向上が図られず、従来に比べフランジ幅の大きな製品を製造することが難しい。
また、表2に示すように、隆起部生成孔型と隆起部消去孔型の内法を同一に設定した場合には、次工程であるユニバーサルNo.1の内法と合わせる必要があるため、エッジング仕上がりの第4孔型K4での内法が大きく、エッジング量が確保できないことから、増肉にも限界がある。
(本発明に係る平圧延工程及び拡幅圧延)
以下の表3、表4は、本発明に係る孔型設計を示すロール孔型諸元であり、平圧延造形として、隆起部の形成を粗圧延機に刻設された孔型で行い、隆起部の消去を後段の中間ユニバーサル圧延で行う場合の条件の一例を示すものである。
Figure 2023131970000004
Figure 2023131970000005
表3に示す構成では、粗圧延機での孔型圧延において、隆起部生成圧延と拡幅圧延工程を行っている。そして、後段の中間ユニバーサル圧延機において隆起部圧下(隆起部消去工程)を行う構成としている。これにより、エッジング仕上がりの第4孔型K4の外法が表1に示す従来の圧延法と同様に設計できるため、エッジング量を大きくとることができ、フランジ増肉が図れる。また、隆起部82bの圧下に伴うウェブ高さ方向への拡がり及びフランジ部80へのメタルフローを促進させ、フランジ減面をなるべく生じさせずに圧延造形を実施することができる。即ち、フランジ生成効率の向上が図られる。
なお、表1と表3に係る孔型構成を比較すると、粗圧延機(2Hi)に刻設される孔型の数は同じであり、配置構成も類似である。このことから、ロール胴長不足といった設備制約に係る問題を回避しつつ、ウェブ内法拡幅圧延を行うことによる圧延安定性の維持や、隆起部82bの生成及び消去に伴うフランジ生成効率の向上が実現される。
表4に示す構成では、粗圧延機での孔型圧延において、隆起部生成圧延と拡幅圧延を行い、後段の中間ユニバーサル圧延機において隆起部圧下(隆起部消去工程)と拡幅圧延工程を併せて行う構成としている。これにより、隆起部82bの圧下に伴うウェブ高さ方向への拡がり及びフランジ部80へのメタルフローを促進させ、フランジ減面をなるべく生じさせずに圧延造形を実施することができ、ロール胴長不足といった設備制約に係る問題を回避しつつ、フランジ生成効率の向上が図られる。加えて、中間ユニバーサル圧延機において拡幅圧延を行うため、粗圧延機での拡幅圧延時のウェブ内法拡幅量を小さく抑えることができ、フランジプルダウンの抑制が図られる。
ここで、中間ユニバーサル圧延機において隆起部消去を行う場合に問題となる圧延安定性を損なうような圧延状態とは、隆起部82b消去時にフランジ肉量アンバランスが生じることである。これを回避するためには、隆起部消去時においてフランジ部80内面と水平ロール外面が少なくとも1パスでは接触した状態となることが求められると考えられる。隆起部消去圧延造形においてフランジ部80内面と水平ロール外面とが接触することで、フランジ部80の左右変形が均等化され、圧延安定性の維持が図られる。この時、フランジ部80の内面と水平ロール外面を接触した状態にすると共に、中間ユニバーサル圧延機の竪ロールのロール開度(左右竪ロール同士の間隔)を、隆起部消去が完了するまで所定の開度で一定とすることが望ましい。
以上の通り、これら表3及び表4に示すような孔型構成でのプロセスにおいては、中間ユニバーサル圧延機において隆起部圧下(隆起部消去)を行っている。隆起部82bを形成させた後に当該隆起部82bを消去するといった工程を採用するにあたり、当該隆起部82bの消去を中間ユニバーサル圧延機で行うため、左右竪ロールによる被圧延材Aの拘束が得られる。その為、隆起部消去に伴うウェブ高さの拡がり時に寸法悪化等が生じず、圧延安定性が維持される。また、中間ユニバーサル圧延機において竪ロールのロール隙は自在に変化させることができるため、疵の生じやすいフランジ内面の圧延について、容易にフランジ内面が接触するような条件で圧延を行うことができ、圧延安定性の向上や寸法バラツキの低減を図ることができる。
(本発明に係るパススケジュールの一例)
以下に示す表5及び表6は、本発明に係る隆起部消去工程の具体的なパススケジュールの一例を示すものである。また、図7はこれら表5、6中の数値に関する説明図であり、(a)は被圧延材寸法、(b)はユニバーサル圧延ロール隙に関する図である。また、図中の一点鎖線は各ロールのロール軸を示す。ここでは、図7(a)に示すように、平圧延終了段階での被圧延材寸法は、ウェブ厚100mm、隆起部厚200mm(片側高さ50mm)、ウェブ高さ1300mm、ウェブ内法900mmとした。また、図7(b)に示すように、以下の表6、7に示すH隙とは上下水平ロール隙(水平ロール隙)であり、V隙とは水平ロールと竪ロールとの間のロール隙(竪ロール隙)である。
Figure 2023131970000006
Figure 2023131970000007
表5、6に示す2つのパススケジュールは、両者とも総パス回数は同じ7パスであり、H隙の圧下パターンは同一である。
表5のパススケジュールは、隆起部82bの圧下をウェブ内法拡幅に活用し、より大型のH形鋼製品を造形する事例であり、隆起部82bの圧下に伴い、ウェブ高さをパス毎に拡大している。表5のパススケジュールでは、H隙を狭めるように隆起部82bの圧下を行うと共に、ウェブ高さの拡大に伴いV隙も拡げている。このパススケジュールでは、隆起部82bの圧下に伴うウェブ内法の拡がり量に対し、同じパスでの水平ロールによるフランジ内面の押圧に伴うウェブ内法の拡がり量を大きくしている。また、このパススケジュールでは、ウェブ高さの拡がりを竪ロールで拘束した状態でウェブ内法の拡大が行われる。結果的に、隆起部82b消去時(第7パス時)には、ウェブ高さ1360mmとなる。
また、表6のパススケジュールは、ウェブ高さをパス毎に拡大させることなく隆起部82bの圧下を行う事例である。具体的には、第3パス以降のV隙を一定として隆起部82bのみの圧下を行い、最終的なウェブ高さを1260mmとしている。
表5と表6を参照すると、圧延前素材は同一の寸法素材を用いている(図7(a)参照)。即ち、中間ユニバーサル圧延機において隆起部消去を行う際のパススケジュールを調整することで、同一寸法の素材から、被圧延材を異なる寸法形状とするような圧延造形を行い、最終的なH形鋼製品の寸法を造り分けることができる。
(ウェブ内法における逃がし量(隆起部形成幅)の比率)
上述した通り、本実施の形態に係る第5孔型K5(図3参照)では、被圧延材Aのウェブ部82の中央に隆起部82bが形成され、形成された隆起部82bは、後段の圧延造形において消去される。そして、隆起部消去時や消去後に必要に応じてウェブ内法の拡幅圧延が行われ、中間材が造形されるが、従来に比べフランジ幅の大きな大型H形鋼製品を製造するためには、H形粗形材のフランジ幅もできるだけ大きくすることが望まれる。
本発明者らは、隆起部生成孔型である第5孔型K5において形成する隆起部82bの幅長さL1(即ち、第5孔型K5での圧延造形におけるウェブ内法の逃がし量)を変えることで、最終的に得られるフランジ幅に違いが出ることを見出した。これは、隆起部82bの幅長さを大きくする程フランジ肉量が確保しやすい反面、後の隆起部消去時において被圧延材Aの長手方向延伸作用によってフランジ幅が減少することに起因する。
そこで、本発明者らは、第5孔型K5での圧延造形におけるウェブ内法の逃がし量(以下、単に「逃がし量L1」とも記載)の好適な範囲を定めるべく、逃がし率とH形粗形材造形後のフランジ幅の増減との関係に着目し、逃がし率の好適な数値範囲を導き出した。なお、逃がし率とは以下の式(1)で定義される値である。
逃がし率[%]=(逃がし量L1/ウェブ内法L2)×100 ・・・(1)
図6は、逃がし率とH形粗形材造形後のフランジ幅増減率との関係を示すグラフである。なお、図6におけるフランジ幅増減率とは、逃がし率が0%である場合のフランジ幅を基準(1.000)として、逃がし率が各値(12%~55%)である場合のフランジ幅を示した値である。
図6に示すように、逃がし率が大きくなるとH形粗形材のフランジ幅を増大する傾向にあるが、逃がし率が約25%以上となった領域ではフランジ幅増減はほぼ一定値(グラフ中の破線部参照)となっている。
図6に示す結果から、従来に比べフランジ幅の大きな大型H形鋼製品を製造する場合には、H形粗形材のフランジ幅も大きくなるような圧延造形が所望されることに鑑み、逃がし率の数値範囲は25%~50%とすることが望ましいことが分かる。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態において、第1孔型K1~第4孔型K4の4つの孔型を用いて被圧延材Aの造形を行い、その後、第5孔型K5や中間ユニバーサル圧延機を用いて中間材の圧延造形を行う技術を説明したが、粗圧延工程を実施する孔型数はこれに限られるものではなく、第1孔型K1~第4孔型K4に示す圧延造形工程を更に多くの孔型を用いて実施しても良い。即ち、上記実施の形態に示した孔型構成は一例であり、粗圧延機4に刻設される孔型の数は任意に変更可能であり、好適に粗圧延工程を実施することができる程度に適宜変更される。
また、上記実施の形態では、第1孔型K1~第4孔型K4において、特許文献1に代表されるようなH形粗形材(いわゆるドッグボーン材)に対する造形方法を説明している。しかしながら、本発明に係る第5孔型K5や中間ユニバーサル圧延機での圧延造形技術は、このような技術によって造形された被圧延材Aに対してのみ適用されるものではなく、被圧延材Aの上下端部(スラブ端面)に割り込みを入れ、それら割り込みによって左右に分かれた各部分を左右に折り曲げる加工を行い、フランジ部80を形成するといった造形方法に対しても適用することが可能である。
(本発明の他の実施の形態)
また、上記実施の形態では、粗圧延機(BD)での孔型圧延により隆起部生成圧延と拡幅圧延を行う構成を説明したが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではない。例えば、中間ユニバーサル圧延を行う圧延機を2基(2スタンド)設け、これら2基の圧延機において、1基目で隆起部生成圧延を行い、次いで、2基目で隆起部消去圧延を行うといった構成を採ることもできる。即ち、ユニバーサル圧延でもって隆起部生成と隆起部消去を全て行うことも可能である。なお、これら2基の圧延機はタンデム式に配置されても良い。
この場合、隆起部生成圧延を行うユニバーサル圧延機の水平ロールには、上記実施の形態で説明した第5孔型(隆起部生成孔型)の孔型形状に即した形状の窪み部を形成させることが必要となる。
以下の表7は、本発明の他の実施の形態に係るロール孔型諸元であり、隆起部の形成及び消去を2基の中間ユニバーサル圧延機でもって行う場合の条件の一例を示すものである。
Figure 2023131970000008
表7に示す構成では、2基の中間ユニバーサル圧延機において隆起部生成と隆起部圧下(隆起部消去)を行う構成としている。これにより、隆起部82bの圧下に伴うウェブ高さ方向への拡がり及びフランジ部80へのメタルフローを促進させ、フランジ減面をなるべく生じさせずに圧延造形を実施することができる。即ち、フランジ生成効率の向上が図られる。また、左右竪ロールによる被圧延材Aの拘束が得られる為、隆起部消去に伴うウェブ高さの拡がり時に寸法悪化等が生じず、圧延安定性が維持される。
本発明は、例えば矩形断面であるスラブ等を素材としてH形鋼を製造する製造方法に適用できる。
1…圧延設備
3…加熱炉
4…粗圧延機
5…中間ユニバーサル圧延機
8…仕上ユニバーサル圧延機
9…エッジャー圧延機
11…スラブ
13…H形粗形材
14…中間材
16…H形鋼製品
30…筐体
33…上孔型ロール
34…下孔型ロール
40、41、42、43…突起部
50…割り込み
80…フランジ部
82…ウェブ部
82a…圧下部分
82b…隆起部(未圧下部分)
85…上孔型ロール(第5孔型)
85a…窪み部
86…下孔型ロール(第5孔型)
86a…窪み部
105a、105b…(上下一対の)水平ロール
106a、106b…(左右一対の)竪ロール
K1…第1孔型
K2…第2孔型
K3…第3孔型
K4…第4孔型
K5…第5孔型(隆起部生成孔型)
L…製造ライン
A…被圧延材

Claims (8)

  1. 粗圧延工程、中間圧延工程、仕上圧延工程を備えたH形鋼の製造方法であって、
    前記粗圧延工程及び前記中間圧延工程には、
    被圧延材を所定の略ドッグボーン形状に圧延造形するエッジング圧延工程と、
    エッジング圧延工程完了後の被圧延材を90°あるいは270°回転させてウェブ部中央に隆起部を形成させる平圧延工程と、
    当該隆起部を圧下し消去する隆起部消去工程と、が含まれ、
    少なくとも前記隆起部消去工程は、前記中間圧延工程を行う中間ユニバーサル圧延機において行われ、
    前記平圧延工程には、前記隆起部を形成させた後に、被圧延材のウェブ部の内法拡幅を行う拡幅圧延工程が含まれることを特徴とする、H形鋼の製造方法。
  2. 前記隆起部消去工程での圧延造形は複数パスで行われ、
    当該複数パスのうち、少なくとも1パス以上において、被圧延材のフランジ内面と水平ロールとが接触した状態で圧延造形が行われることを特徴とする、請求項1に記載のH形鋼の製造方法。
  3. 前記隆起部消去工程においては、前記隆起部の圧下に伴うウェブ高さ拡がりに応じて、前記中間ユニバーサル圧延機の竪ロール隙を拡大して圧延造形が行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のH形鋼の製造方法。
  4. 前記隆起部消去工程においては、前記中間ユニバーサル圧延機の竪ロール隙を一定にしたまま圧延造形が行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のH形鋼の製造方法。
  5. 前記中間圧延工程は2基の中間ユニバーサル圧延機において実施され、
    前記平圧延工程は一方の中間ユニバーサル圧延機でもって行われ、
    前記隆起部消去工程は他方の中間ユニバーサル圧延機でもって行われることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
  6. 前記2基の中間ユニバーサル圧延機はタンデム式に配置されることを特徴とする、請求項5に記載のH形鋼の製造方法。
  7. 前記隆起部消去工程においては、前記隆起部の消去が完了するまで前記中間ユニバーサル圧延機の竪ロールのロール開度は一定であることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
  8. 前記平圧延工程において形成される隆起部の幅は被圧延材のウェブ部内法の25%以上50%以下に設定されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載のH形鋼の製造方法。
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