JP2023125561A - 印刷システム、印刷装置、制御プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
課金された印刷可能量の範囲で印刷を行う技術に関する。
特許文献1には、サーバにより付与された印刷可能量の範囲で、印刷装置に印刷を行わせる印刷システムが記載されている。具体的には、サーバには、印刷可能量が登録されており、ユーザはサーバに登録された印刷可能量の範囲内で印刷装置に印刷を行わせることができる。ユーザが印刷を継続することで、印刷可能量が不足した場合に、印刷可能量を別途購入することで、購入分の印刷可能量をサーバに追加登録することができる。
印刷途中に印刷可能量の不足が生じた場合、ユーザは、印刷可能量を追加するための課金を行う必要がある。このような場面において、ユーザは、直ちに課金を行えない場合、印刷を再開させるまでに時間を要することが懸念される。
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、印刷可能量を課金して使用する印刷システムにおいて、印刷中に生じた印刷可能量の不足における不都合を抑制することが可能な印刷システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本実施形態で開示された印刷システムは、印刷機構と、コントローラと、通信インタフェースとを備えた印刷装置、及びサーバとで構成される印刷システムに関する。印刷装置のコントローラは、購入代金の支払いに応じてサーバから付与される印刷可能量を取得する取得処理と、取得済みの印刷可能量の範囲内で、印刷装置に印刷を実行させる印刷処理と、取得済みの印刷可能量の範囲で印刷ができない場合に、所定条件を満たすかどうかを判断する判断処理と、判断処理により所定条件を満たすと判断された場合に、印刷可能量の範囲を超えた分の印刷を、印刷機構に実行させる立替処理と、判断処理により所定条件を満たさないと判断した場合に、印刷可能量の範囲を超えた分の印刷を、印刷機構に実行させない制限処理と、を実行する。サーバは、立替処理を実行した後に、印刷可能量が追加された場合に、印刷可能量の範囲を超えた分の超過量を印刷可能量から差し引く差引処理を実行する。
上記構成では、印刷装置のコントローラは、取得済みの印刷可能量の範囲で印刷ができない場合に、所定条件を満たすかどうかを判断する。所定条件を満たすと判断した場合に、印刷可能量の範囲を超えた分の印刷を、印刷機構に実行させる。一方、所定条件を満たさないと判断した場合に、印刷可能量の範囲を超えた分の印刷を、印刷機構に実行させない。サーバは、立替処理を実行した後に、取得処理が行われる場合に、取得処理により取得される印刷可能量から立替処理で消費された印刷可能量の範囲を超えた分の超過量を差し引く。これにより、印刷途中に印刷可能量の不足が生じ、印刷可能量の範囲で印刷ができない場合、所定条件を満たすことを条件に、印刷可能量の範囲を超えた分の印刷が実行される。その結果、ユーザが、直ちに課金を行えない場面においても、印刷を継続させることができ、印刷可能量の不足時における不都合を抑制することができる。
本発明は、種々の形態により実現することが可能であり、印刷システムを構成する印刷装置の発明としても実現することができる。また、印刷システムを構成する端末のコントローラにより実行される制御プログラムとしても実現することができる。
本発明によれば、ユーザが、直ちに課金を行えない場面においても、印刷を継続させることができ、印刷可能量の不足時における不都合を抑制することができる。
(第1実施形態)
本実施形態に係る画像形成システムを、図面を参照しつつ説明する。
図1に示す印刷システム100は、端末10と、プリンタ30と、サーバ50とを備えている。端末10と、プリンタ30と、サーバ50とはネットワーク200に接続されている。本実施形態では、ネットワーク200は、インターネットであってもよいし、ローカルエリアネットワーク(LAN)であってもよいし、LANとインターネットとの組み合わせであってもよい。また、ネットワーク200は、有線の他、無線でもよいし有線と無線の組み合わせにより構成されていてもよい。
本実施形態に係る画像形成システムを、図面を参照しつつ説明する。
図1に示す印刷システム100は、端末10と、プリンタ30と、サーバ50とを備えている。端末10と、プリンタ30と、サーバ50とはネットワーク200に接続されている。本実施形態では、ネットワーク200は、インターネットであってもよいし、ローカルエリアネットワーク(LAN)であってもよいし、LANとインターネットとの組み合わせであってもよい。また、ネットワーク200は、有線の他、無線でもよいし有線と無線の組み合わせにより構成されていてもよい。
端末10は、スマートフォンやタブレット端末である。端末10は、バス11と、コンピュータ12と、メモリ13と、ユーザIF17と、通信IF20とを備えている。これらの構成要素は、バス11を介して互いに通信可能に接続されている。IFは、Interfaceの略称である。
ユーザIF17は、操作キー18や、タッチパネル19を備えている。タッチパネル19は、タッチセンサを有しており、タッチセンサによる検出結果に応じた信号を出力する。なお、本実施形態における「タッチ」とは、入力媒体をタッチパネル19の表示画面に接触させる操作全般を含む。また、入力媒体をタッチパネル19との間の距離がごく僅かな位置まで入力媒体を近接させることを、前述の「タッチ」の概念に含めてもよい。更に、入力媒体とは、ユーザの指であってもよいし、タッチペン等であってもよい。
通信IF20は、所定の通信プロトコルに準拠して、端末10をネットワーク200に接続する。通信IF20は、例えば、IEEEの802.11の規格、及びそれに準ずる規格に基づいて、Wi-Fi(R)(登録商標)方式の無線通信を行うことが可能とされている。また、通信IF20は、プリンタ30との間でBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信を行うものであってもよい。なお、通信IF20は、基地局を介した移動通信システムを利用した無線通信を行うものであってもよい。
メモリ13には、ユーザID、デバイスID、不図示のOS(Operating Systemの略称)や、アプリケーションプログラム14が記憶されている。ユーザID及びデバイスIDは、それぞれ、サーバ50による印刷サービスの提供を受けるにあたり、ユーザ及びデバイスを識別するための情報である。コンピュータ12は、OSの実行下において、アプリケーションプログラム14を実行することにより、サーバ50による印刷サービスの提供を受けることができる。印刷サービスについては後述する。
以下では、アプリケーションプログラムを、単に、「アプリケーション」とも記載する。また、プログラムを実行するコンピュータのことを、単にプログラム名でも記載する場合がある。例えば、「アプリケーション14が」という記載は、「アプリケーション14を実行するコンピュータ12が」ということを意味する場合がある。プリンタ30、サーバ50についても同様である。ユーザIDは、端末10のユーザを固有に特定するための情報であり、具体的には、アプリケーション14を特定するための情報である。デバイスIDは、端末10が操作可能なデバイスであるプリンタ30を固有に特定するための情報である。
なお、本実施形態では、主に、プログラムに記述された命令に従ったコンピュータの処理を示す。すなわち、以下の説明における「判断」、「抽出」、「選択」、「算出」、「決定」、「特定」、「取得」、「受付」、「制御」等の処理は、コンピュータやコントローラの処理を表している。コンピュータによる処理は、OSを介したハードウェア制御も含む。なお「取得」は要求を必須とはしない概念で用いる。すなわち、各プログラムが要求することなくデータを受信するという処理も、「データを取得する」という概念に含まれる。また、本明細書中の「データ」とは、コンピュータに読取可能な形式で表される。そして、実質的な意味内容が同じでフォーマットが異なるデータは、同一のデータとして扱われるものとする。本明細書中の「情報」についても同様である。
次に、プリンタ30について説明する。プリンタ30は、バス31、通信IF32、印刷機構33、ユーザIF34、コントローラ35、メモリ36、収容部37、インクタンク38を備えている。プリンタ30を構成する各部は、バス31を介して通信可能に接続されている。
通信IF32は、端末10における通信IF20と同様である。ユーザIF34は、端末10におけるユーザIF17と同様であり、タッチパネルや、物理キーとしての操作キーを備えている。
印刷機構33は、シートやディスクなどの被記録媒体に画像を印刷する印刷動作を実行する。印刷機構33は、記録媒体としてのインクを被記録媒体に吐出するインクジェット方式のユニットであり、不図示の印刷ヘッドと、印刷ヘッドを主走査方向に往復動作させるキャリッジとを有している。収容部37は、インクを貯留するインクタンク38が収容される部位である。収容部37に収容されたインクタンク38は、印刷機構33に接続され、印刷機構33の印刷ヘッドにインクを供給する。本実施形態においてインクは4種類あり(シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラック)、インクタンク38は、インクの種類毎に複数設けられている。なお、インクタンク38は、インクを再充填可能な構成である。また、インクタンク38は、収容部37に固定されており、着脱することが不可能である。
コントローラ35は、CPUや、ASIC(Application Specific Integrated Circuitの略称)等により構成されており、印刷機構33及びユーザIF34の各動作を制御する。メモリ36は、各種のプログラムや、データが記憶されている。メモリ36は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリが組み合わされて構成されていてもよい。また、メモリ36は、コンピュータであるコントローラ35が読み取り可能なストレージ媒体を含んでいてもよい。ストレージ媒体とは、CD-ROM、DVD-ROM等の記録媒体も含まれる。
コントローラ35は、メモリ36に記憶された不図示のファームウェアを実行することにより、印刷処理を実行することができる。メモリ36には、印刷サービスで用いられる情報であるデバイスIDと、印刷可能枚数とが記憶されている。メモリ36に記憶されたデバイスID及び印刷可能枚数は、端末10のメモリ13に記憶されたデバイスID及び印刷可能枚数それぞれと同じ情報である。
次に、サーバ50の構成について説明する。サーバ50は、バス51と、通信IF52と、コンピュータ53と、メモリ54とを備えている。サーバ50を構成する各部は、バス51を介して通信可能に接続されている。サーバ50は、端末10に対して、印刷サービスの提供を行うことが可能なサーバである。
サーバ50のメモリ54には、制御プログラム55と、管理テーブルKTと、が記憶されている。制御プログラム55は、コンピュータ53に印刷サービスを提供するための処理を実行させるプログラムである。管理テーブルKTは、図2に示すように、コンピュータ53が、印刷サービスを提供するにあたって必要な情報が記憶されたテーブルである。管理テーブルKTは、印刷サービスを利用するユーザに関する情報として、ユーザIDと、パスワードとが対応付けて記憶されている。ユーザIDと、パスワードとは、ユーザがアプリケーション14を利用する際に使用するものである。
管理テーブルKTには、デバイスであるプリンタ30に関する情報として、「印刷可能枚数」と、「デバイスID」と、「アクティベーション情報」と、「デバイス設定と」、「トータルチャージ枚数」と、「トータル印刷枚数」と、「トータルチャージ回数」とが、ユーザIDに関連づけて記憶されている。印刷可能枚数は、プリンタ30によって課金を伴う印刷を実行可能なシートの枚数を示し、インクタンク38に収容されたインクの残容量とは異なる値を示す情報である。アクティベーション情報は、サーバ50に対してプリンタ30の初期設定が完了しているか否かを示す情報である。アクティベーション情報が、オン状態「〇」に設定された場合にプリンタ30による印刷の実行が許容され、オフ状態「×」に設定された場合にプリンタ30による印刷の実行が規制されることを示すものである。デバイス設定は、プリンタ30の機能、及び各機能の設定(用紙サイズ、カラー、倍率等)を示すものである。
「トータルチャージ枚数」、「トータル印刷枚数」、「トータルチャージ回数」は、管理テーブルKTに印刷可能枚数が加算又は減算されることに応じて更新される情報であり、詳細については後述する。
次に、印刷システム100を用いた印刷サービスについて説明する。
ユーザは、端末10を操作することで、ベンダに対して印刷サービスの利用を申し込む。ベンダは、ユーザからの申し込みを受けると、ユーザに対してプリンタ30を送付する。ベンダからユーザに送付されるプリンタ30には、ユーザに対して付与された所定の印刷可能枚数以上(例えば2000枚+α枚)の印刷をするために必要な量のインクが充填されている。具体的には、印刷サービスの提供を受ける場合、端末10のアプリケーション14は、サーバ50に対して、メモリ13に記憶されているデバイスIDと共に、アクティベーション情報を要求する。アプリケーション14は、アクティベーション情報の要求と共に、送信元である端末10のユーザIDを特定可能なトークンをサーバ50に送信するものであってもよい。
ユーザは、端末10を操作することで、ベンダに対して印刷サービスの利用を申し込む。ベンダは、ユーザからの申し込みを受けると、ユーザに対してプリンタ30を送付する。ベンダからユーザに送付されるプリンタ30には、ユーザに対して付与された所定の印刷可能枚数以上(例えば2000枚+α枚)の印刷をするために必要な量のインクが充填されている。具体的には、印刷サービスの提供を受ける場合、端末10のアプリケーション14は、サーバ50に対して、メモリ13に記憶されているデバイスIDと共に、アクティベーション情報を要求する。アプリケーション14は、アクティベーション情報の要求と共に、送信元である端末10のユーザIDを特定可能なトークンをサーバ50に送信するものであってもよい。
サーバ50の制御プログラム55は、端末10からのアクティベーション情報の要求を受信すると、管理テーブルKT上で、端末10から送信されたデバイスIDに関連付けられたアクティベーション情報を返信する。アプリケーション14は、サーバ50から送信されたアクティベーション情報を受信する。端末10のアプリケーション14は、初期設定により、サーバ50から所定枚数分の印刷可能枚数を取得する。端末10は、印刷可能枚数が所定枚数に達するまで、プリンタ30に対して印刷を実行させることができる。本実施形態では、所定枚数は「0」である。また、ユーザが初期費用の支払いにより付与された所定の印刷可能枚数を超えて印刷を行いたい場合は、サーバ50に対して課金を行うことで、新たな追加枚数を購入し、印刷可能枚数を増加させることができる。以下、新たに購入する追加枚数を「チャージ枚数」という。本実施形態では、「印刷可能枚数」が、印刷可能量の一例である。印刷サービスにおいて、プリンタ30による印刷が行われる毎に、管理テーブルKTに記憶された印刷可能枚数が減算されていく。そして、管理テーブルKTに記憶された印刷可能枚数が「0」になった場合、プリンタ30は、インクタンク38内のインク残存の有無に関わらず印刷を行うことができなくなる。この場合、上述のように、ユーザがチャージ枚数をサーバ50から購入することで、印刷可能枚数が0よりも大きな値となり、プリンタ30は印刷を再開することが可能となる。
ユーザは、印刷サービスを利用する場合、端末10を操作することで、アプリケーション14を起動させて、タッチパネル19に、図3に示すトップ画面70を表示させる。トップ画面70は、プリントアイコン71と、チャージアイコン72と、本体設定アイコン73とを含んでいる。プリントアイコン71は、印刷サービスにおいて、プリンタ30に印刷を実行させる場合に、ユーザのよる操作を受付けるアイコンである。チャージアイコン72は、サーバ50からチャージ枚数を購入する場合に、ユーザによる操作を受付けるアイコンである。チャージアイコン72が操作された場合、アプリケーション14は、後述する枚数選択画面を表示させる。本体設定アイコン73は、プリンタ30に対する各種設定情報を変更する場合に、ユーザによる操作を受付けるアイコンである。
アプリケーション14は、トップ画面70上で、プリントアイコン71が操作されたことを検出すると、不図示の印刷実行画面をタッチパネル19に表示させる。そして、アプリケーション14は、印刷実行画面において、印刷部数や、印刷設定の入力操作を受付けることができる。アプリケーション14は、印刷実行画面において、印刷の実行操作が行われたことを検出すると、プリンタ30に対して印刷ジョブを送信し、印刷を開始させる。印刷ジョブは、印刷対象となる画像データや、印刷設定等を示すデータの総称である。
図4を用いて、プリンタ30のコントローラが、印刷ジョブを受信したことを契機に実行する処理を説明する。ステップ10(以下では、ステップを「S」と記載する。)では、コントローラ35は、プリンタ30がオンラインであるか否かを判断する。コントローラ35は、オンラインであれば、S11で、サーバ50から印刷可能枚数を取得し、S12に進む。具体的には、サーバ50に対して、ユーザIDと共に印刷可能枚数の取得通知を送信することで、サーバ50から印刷可能枚数を取得する。
サーバ50は、プリンタ30からの通知を受信したことを契機に、図5の処理を実行する。まず、サーバ50は、S100で、管理テーブルKT上で、通知されたユーザIDに関連づけられパラメータを取得する。S101では、サーバ50は、印刷サービスの開始時刻を記憶する。なお、印刷サービスの開始時刻は、プリンタ30により最初に印刷サービスが開始された時刻である。次回以降の印刷サービスの実行では、S101の処理はスキップされる。S102では、プリンタ30からの通知が印刷可能枚数の取得通知であるか否かを判断する。S102を肯定判断すると、S103に進み、プリンタ30に印刷可能枚数を通知する。本実施形態では、S11の処理が取得処理の一例である。
図4に戻り、コントローラ35は、オンライン中でなければ(S10:NO)、S12にそのまま進む。この場合、現在、メモリ36に記憶済みの印刷可能枚数を、後述する各処理で使用する。
S12では、コントローラ35は、印刷対象となる印刷ページがあるか否かを判断する。印刷ページがあるため(S12:YES)、S13に進み、S11で取得した印刷可能枚数、又はメモリ36に記憶された印刷可能枚数が「0」よりも大きいか否かを判断する。まずは、印刷可能枚数が「0」よりも大きい(S13:YES)として、S14に進む。
S14では、コントローラ35は、印刷ジョブの解析結果に応じて、1ページ分の印刷処理を実行する。S15では、メモリ36に記憶された印刷可能枚数から「1」を減算する。S16では、サーバ50へ、ユーザIDと共に記録完了通知を行う。
サーバ50のコンピュータ53では、記録完了通知を受信すると(S104:YES)、S105に進み、管理テーブルKT上で、ユーザIDに関連づけられた印刷可能枚数から「1」を減算する。S106では、管理テーブル上で、ユーザIDに関連づけられたトータル印刷枚数に「1」を加算する。トータル印刷枚数は、プリンタ30が今までに行った印刷総数を示す値である。なお、プリンタ30を複数のユーザで共用している場合は、ユーザID毎のプリンタ30の印刷総数であってもよい。
S107では、ユーザIDに関連づけられた印刷可能枚数が「0」以上であるか否かを判断する。ここでは、印刷可能枚数が「0」以上であるとして(S107:YES)、S108に進み、立替開始時刻を初期化する。なお、「立替開始時刻」については後述する。
図4に戻り、コントローラ35は、S17で、印刷対象となる印刷ページがあるか否かを判断する。ここでは、印刷ページがあるとして、S12に戻る。そして、S13を肯定判断した後、S14での印刷処理に伴い、S15で印刷可能枚数から1を減算する。
印刷対象となる印刷ページがなければ(S17:YES)、コントローラ35は、S18に進み、立替フラグをオフに設定する。立替フラグについては後述する。S19では、立替表示処理を実行する。立替表示処理は、後述する立替処理が行われた場合にユーザIF34による通知を行う処理であり、詳細は後述する。S19が終了すると、図4の処理を終了する。
次に、印刷中に、印刷可能枚数が「0」以下となった場合の処理を説明する。
印刷が継続されることで、コントローラ35は、印刷可能枚数が「0」となると(S13:NO)、S20に進む。S20では、判断処理を行う。判断処理は、印刷可能枚数が「0」以下である場合に、印刷可能枚数を超えた分を立替える立替処理を許可するか否かを判断するための処理である。
印刷が継続されることで、コントローラ35は、印刷可能枚数が「0」となると(S13:NO)、S20に進む。S20では、判断処理を行う。判断処理は、印刷可能枚数が「0」以下である場合に、印刷可能枚数を超えた分を立替える立替処理を許可するか否かを判断するための処理である。
図7は、S20で実行される処理を説明するフローチャートである。コントローラ35は、S40で、第1所定条件が成立しているか否かを判断する。第1所定条件は、立替処理の実行を許可するか否かを判断する条件の一つであり、本実施形態では、以下全ての条件が成立する場合である。
・プリンタ30がオンライン中である。
・立替処理での支払い期限が超過していることを示す「支払超過フラグ」がオフとなっている。
・立替処理での印刷枚数を示す超過量が、上限値以下である。
・プリンタ30で実行される印刷機能が、両面印刷、FAX受信記録、又はIDコピーのいずれかである。
・プリンタ30がオンライン中である。
・立替処理での支払い期限が超過していることを示す「支払超過フラグ」がオフとなっている。
・立替処理での印刷枚数を示す超過量が、上限値以下である。
・プリンタ30で実行される印刷機能が、両面印刷、FAX受信記録、又はIDコピーのいずれかである。
立替処理での印刷枚数を示す超過量は、上限値を有する値である。そのため、S13で印刷可能枚数が「0」と判断された後に、残りの印刷枚数が超過量の上限値を超えない範囲で立替処理による印刷を行うことができる。一方、残りの印刷枚数が超過量の上限値を超える場合は、立替処理は許可されない。本実施形態では、超過量をマイナスの印刷可能量により示している。具体的には、立替処理による1ページ分の印刷が実行される毎に、印刷可能枚数が、「1」だけ減算されていき、マイナス側に増加(即ち、0よりも小さな値に変化)していく。マイナスの印刷可能枚数を示す超過量が上限値に達したときに、立替処理が不許可となる。本実施形態では、超過量の上限値は9枚であるため、印刷可能枚数が「-9」となったときに、立替処理が不許可となる。なお、超過量の上限値は9枚に限らず、適宜設定される値である。支払超過フラグは、立替処理が実行された後に、立替分の印刷可能枚数の支払いが支払期限内(例えば、30日以内)に行われなかった場合に、オンとなるフラグである。
両面印刷、FAX受信記録、IDコピーにおいて、立替処理を認めるのは、これら機能を伴う印刷中に印刷可能枚数が不足すると、各機能の途中で印刷を中止することになり、ユーザの不都合が大きいためである。なお、S40において、上述した第1所定条件の全てが成立するか否かを判断することに代えて、第1所定条件のいずれかが成立するか否かを判断してもよい。
コントローラ35は、第1所定条件が成立していなければ(S40:NO)、S51に進み、立替処理を不許可にする。そして、図7の処理を一旦終了する。一方、コントローラ35は、第1所定条件が成立していれば(S40:YES)、第2所定条件が成立しているか否かを判断する(S41~S48)。第2所定条件は、印刷サービスを利用するユーザの過去の利用状況に応じて、立替処理を許可するか否かを判断する条件である。
まず、コントローラ35は、S41で、サーバ50からトータルチャージ枚数を取得する。具体的には、サーバ50に対して、ユーザIDと共にトータルチャージ枚数取得通知を行う。図5において、サーバ50は、プリンタ30からのトータルチャージ枚数取得通知を受信すると(S111:YES)、S112に進み、プリンタ30にトータルチャージ枚数を通知する。トータルチャージ枚数は、端末10に対する操作に応じて、購入された印刷可能枚数の総数である。なお、本実施形態では、トータルチャージ枚数は、新たに購入された印刷可能枚数(即ち、チャージ枚数)の総数であるが、これに限らず、印刷サービスの開始時に設定される印刷可能枚数の初期値(2000+α)を含んでもよい。この場合、後述する図7のS42での判定枚数TH1を、印刷可能枚数の初期値を考慮した値とすればよい。
図7に戻り、コントローラ35は、S42で、サーバ50から取得されたトータルチャージ枚数が判定枚数TH1(例えば、1000枚)以上であるか否かを判断する。トータルチャージ枚数が判定枚数TH1以上であれば(S42:YES)、S50に進み、立替処理を許可する。
コントローラ35は、S42を否定判断すると、S43に進み、サーバ50からトータル印刷枚数を取得する。具体的には、コントローラ35は、サーバ50に対して、ユーザIDと共にトータル印刷枚数取得通知を通知する。図5に示されるように、サーバ50は、プリンタ30からトータル印刷枚数取得通知を受信すると(S113:YES)、S114に進み、プリンタ30にトータル印刷枚数を通知する。
図7に戻り、コントローラ35は、S44で、1枚当たりのインク消費量が、ISO原稿閾値TH2以下であるか否かを判断する。ISO原稿閾値TH2は、1枚当たりのインク消費量の平均値を示す値である。1枚当たりのインク消費量は、1ページを印刷するのに要したインク消費量の平均値である。具体的には、トータルインク消費量を、S43で取得されたトータル印刷枚数で割ることで、1枚当たりのインク消費量を算出する。なお、「トータルインク消費量」は、プリンタ30により消費されたインク量の総量であり、本実施形態では、メモリ36に記憶されている。なお、サーバ50は、管理テーブルKTにトータルインク消費量を記憶している場合、コントローラ35は、S43は、サーバ50からトータル印刷枚数と共に、トータルインク消費量を取得するものであってもよい。S44を肯定判断すると、S50に進み、立替処理を許可する。
コントローラ35は、S44を否定判断すると、S45に進み、サーバ50からトータルチャージ回数を取得する。トータルチャージ回数は、過去においてユーザがチャージ枚数を購入した回数である。具体的には、コントローラ35は、サーバ50に、ユーザIDと共に、トータルチャージ回数取得通知を通知する。図5では、サーバ50は、トータルチャージ回数取得通知を受信すると(S115:YES)、S116に進み、プリンタ30にトータルチャージ回数を通知する。
図7のS46では、コントローラ35は、トータルチャージ回数が所定の判定値TH3(例えば、10回)以上であるか否かを判断する。S46を肯定判断すると、S50に進み、立替処理を許可する。
コントローラ35は、S46を否定判断すると、S47に進み、サーバ50から平均チャージ期間を取得する。平均チャージ期間は、印刷可能枚数のチャージ頻度を示す情報である。具体的には、コントローラ35は、サーバ50に、ユーザIDと共に、平均チャージ期間取得通知を通知する。図6では、サーバ50は、プリンタ30から平均チャージ期間取得通知を受信すると(117:YES)、S118に進み、平均チャージ期間を計算する。例えば、サーバ50は、チャージ枚数の購入毎に、前回から今回の購入までの期間をチャージ期間としてメモリ36に記憶している。そして、各チャージ期間の平均値を算出する。サーバ50は、S119で、プリンタ30に算出された平均チャージ期間を通知する。
図7のS48では、コントローラ35は、平均チャージ期間が、所定の判定値TH4(例えば、14日)以下であるか否かを判断する。S48を肯定判断すると、S50に進み、立替処理を許可する。一方、S48を否定判断すると、S49に進み、立替処理を不許可にする。
図4のS21に進み、コントローラ35は、S20での判断処理により、立替処理が許可されたか否かを判断する。コントローラ35は、立替処理が許可されていれば(S21:YES)、S22に進み、立替フラグがオフされているか否かを判断する。立替フラグは、後述する処理でユーザからの立替処理の許可操作を受け付けたかどうかを示すものである。立替フラグの初期値はオフであり、上記許可操作を受け付けた場合にS26でオンされる。また、印刷ジョブが終了するとS18でオフされる。コントローラ35は、立替フラグがオフされていれば(S22:YES)、S23に進み、立替処理選択画面をユーザIF34に表示する。
立替処理選択画面は、ユーザからの立替処理の許可操作を受け付けるための画面である。立替処理選択画面上で、YESボタン、又はNOボタンのいずれかが操作されていなければ(S24:NO)、S23に戻る。いずれかのボタンが操作されれば(S24:YES)、S25に進み、立替処理を許可するYESボタンが操作されていれば(S25:YES)S26に進み、立替フラグをオンにする。言い換えると、本実施形態では、コントローラ35は、第1,第2所定条件の成立に加えて、ユーザによる立替処理を許可する操作を受けたことを条件に、立替処理の実行を許可している。
コントローラ35は、ユーザによる立替処理を許可する操作を受け付けることなく、第1,第2所定条件の成立のみで立替処理の実行を許可してもよい。この場合、S18,S22~S26の処理を省略すればよい。
コントローラ35は、S27で、立替処理を実行する。コントローラ35は、S28で、印刷可能枚数から「1」を減算する。立替処理を実行する場面では、印刷可能枚数は既に「0」以下(S13:NO)であるため、S28での算出後の印刷可能枚数は、マイナスの値になる。上述のように、マイナスの符号が付された印刷可能枚数は、立替処理で消費された超過量を示している。本実施形態では、S27での印刷可能枚数の消費が、超過量の消費の一例である。
コントローラ35は、S29で、サーバ50に、ユーザIDと共に記録完了通知を通知する。これにより、図5で、サーバ50は、記録完了通知を受信すると(S104:YES)、S105に進み、印刷可能枚数から1を減算する。サーバ50は、S106で、管理テーブル上で、ユーザIDに関連づけられたトータル印刷枚数に「1」を加算する。
サーバ50は、S107で、印刷可能枚数が「0」以上であるか否かを判断する。ここでは、印刷可能枚数が「0」よりも小さいため(S107:NO)、S109に進み、印刷可能枚数が「-1」であるか否かを判断する。立替処理が最初に実行されるときは、印刷可能枚数が「-1」となるため(S109:YES)、S110に進み、「立替開始時刻」に現在の時刻をセットする。S110を終了、又は印刷可能枚数が「-2」以下の場合(S109:NO)、コントローラ35は、図4のS17の処理に戻る。
その後、コントローラ35は、印刷ページがあれば(S12:YES)、S27での立替処理を継続する。これにより、印刷可能枚数は、立替処理の実行毎に、S28で「-1」毎に減算されていく。立替処理が継続されることで、印刷可能枚数が超過量の上限値「-9」を示すマイナスの値になった場合は、印刷可能枚数が超過量の上限値に達したため、S40で第1所定条件が不成立となり、立替処理は許可されない。
一方、立替処理選択画面でNOボタンが操作されていれば(S25:NO)、S30に進み、ユーザIF34に印刷可能枚数が「0」であることを示すチャージゼロ画面を表示させる。即ち、立替処理は許可されない。本実施形態では、S30が制限処理の一例である。
コントローラ35は、S18の処理を終了すると、S19に進み、立替表示処理を実行する。図8は、コントローラ35がS19で実行する立替表示処理を説明するフローチャートである。S60では、印刷可能枚数が0未満であるか否かを判断する。印刷可能枚数が0以上であれば、立替処理は実行されていないため、図6の処理を終了する。
コントローラ35は、印刷可能枚数が0未満であれば(S60:YES)、S61に進み、サーバ50から立替経過日数を取得する。具体的には、コントローラ35は、サーバ50に対して、ユーザIDと共に立替経過日数取得通知を通知する。立替経過日数は、立替処理が実行されてからの経過日時を示す情報である。
図6において、サーバ50は、プリンタ30から立替経過日数取得通知を受信すると(S120:YES)、S121に進み、印刷可能枚数が「0」未満であるか否かを判断する。即ち、立替処理により超過量を消費しているか否かを判断する。S121を肯定判断すると、S122に進み、立替経過日数を計算する。具体的には、現在の時刻から、S110で取得されている立替開始時刻を引いた時間に応じて、立替経過日数を算出する。S123では、S122で算出された立替経過日数を、プリンタ30に通知する。なお、サーバ50は、印刷可能枚数が「0」以上であれば(S121:NO)、立替処理が実行されていないため、S124に進み立替経過日数がないことを通知する。
図8に戻り、コントローラ35は、S62では、サーバ50から取得された立替経過日数が第1経過判定値TH5未満であるか否かを判断する。第1経過判定値は、例えば、「7日」である。S62を肯定判断すると、S63に進み、ユーザIF34に第1報知画面を表示させる。S63で表示される第1報知画面は、30日以内に立替処理での印刷枚数分(即ち、超過量分)の支払いを促す画面を表示する。
コントローラ35は、立替経過日数が第1経過判定値TH5以上であれば(S62:NO)、S64に進み、立替経過日数が第1経過判定値TH5よりも大きい第2経過判定値TH6未満であるか否かを判断する。第2経過判定値TH6は、例えば、「30日」である。S64を肯定判断すると、S65に進み、ユーザIF34に第2報知画面を表示させる。S65で表示される第2報知画面は、30日以内に立替処理による印刷枚数分(即ち、超過量分)の支払いを促す画面を表示する。なお、第2報知画面では、立替処理が実行されてからの立替経過日数を表示する。
S64を否定判断すると、S66に進み、ユーザIF34に第3報知画面を表示させる。S66で表示される第3報知画面は、立替経過日数が支払い期限(例えば、30日)に達しており、至急、立替処理による印刷枚数分の支払いを促す画面を表示する。なお、S66では、立替経過日数の表示に加えて、ブザー等の報知音を出力するものであってもよい。
本実施形態では、S63,S65,S66の各処理が報知処理の一例であり、ユーザIF34が報知部の一例である。S63,S65,S66の処理は、コントローラ35が、端末10に第1~第3報知画面を表示させるものであってもよい。この場合において、端末10が報知部の一例である。
S66の処理を終了すると、S67に進み、支払超過フラグをオンにする。「支払超過フラグ」は、立替処理での支払い期限が超過していることを示す情報であり、図7のS20で、第1所定条件の判断に用いられるフラグである。S63,S65,S67の処理を終了すると、図4に戻り、処理を終了する。
一方、図4のS21で、立替処理を不許可とする場合(S21:NO)、S30に進み、ユーザIF34にチャージゼロ画面を表示させる。S30の処理を終了すると、S10に戻る。そして、印刷ページがない場合(S17:YES)、S18,S19の処理を経由した後、図4の処理を終了する。
次に、端末10に表示されたトップ画面70(図3)においてチャージアイコン72が操作されたことを契機に実行される処理を、図9を用いて説明する。S110では、端末10のアプリケーション14は、チャージアイコン72が操作されたか否かを判断する。
アプリケーション14は、チャージアイコンが操作されたことを判断すると(S70:YES)、S71に進み、サーバ50から印刷可能枚数を取得する。S71で取得される印刷可能枚数は、現在、サーバ50が管理テーブルKTにより記録している印刷可能枚数である。具体的には、アプリケーション14は、印刷可能枚数の取得通知をプリンタ30に通知する。
アプリケーション14は、S72では、印刷可能枚数が「0」未満であるか、即ち、立替処理により超過量を消費しているか否かを判断する。S72を肯定判断すると、S73に進み、ユーザIF17に枚数選択画面を表示させる。図10に示されるように、枚数選択画面80には、所定のチャージ枚数(5枚、50枚、200枚)毎に、選択操作を受付ける選択アイコン81,82,83が含まれている。ユーザが、いずれかの選択アイコン81,82,83を操作し、その後に確定アイコン84を操作することで、チャージ枚数の選択が完了する。更に、枚数選択画面80には、S71で取得された印刷可能枚数の絶対値(即ち、超過量)以上のチャージを促すテキスト85が表示される。これにより、ユーザはテキスト85を確認することで、立替処理が実行されていることを認識することができる。S73において、アプリケーション14は、テキスト85を表示する代わりに、超過量未満の選択アイコンを非表示(またはグレーアウト)としてもよい。
アプリケーション14は、チャージ枚数の選択操作を受け付けるまで(S74:NO)、待機する。アプリケーション14は、チャージ枚数が選択されると(S74:YES)、S75に進み、チャージ枚数が、立替処理で消費した超過量以上か否かを判断する。S75を否定判断すると、S76に進み、ユーザIF17にエラー表示を行う。S76で表示されるエラー表示では、立替処理で消費された超過量以上のチャージを促す画面を表示させる。S76の処理を終了すると、S73に戻る。
アプリケーション14は、S75を肯定判断すると、S79に進み、チャージ枚数の購入処理を行う。チャージ枚数の購入処理では、例えば、枚数選択画面80で選択されたチャージ枚数に応じた課金料金を含む課金請求を不図示の課金サーバに送信する。
アプリケーション14は、S80で、サーバ50に対して、ユーザIDと共に、チャージ購入画面で選択されたチャージ枚数を示すチャージ購入枚数通知を行う。図6において、サーバ50は、チャージ購入枚数通知を受信すると(S125:YES)、S126に進み、管理テーブルKT上でユーザIDに関連付けられたトータルチャージ回数に「1」を加算する。S127では、管理テーブルKT上で、ユーザIDに関連付けられたトータルチャージ枚数に今回購入分のチャージ枚数を加算することで、トータルチャージ枚数を更新する。
S128では、管理テーブルKT上でユーザIDに関連づけられた印刷可能枚数に、今回購入分のチャージ枚数を加算することで、印刷可能枚数を更新する。このとき、立替処理の実行により印刷可能枚数がマイナスの値になっていれば、超過量以上のチャージ枚数が加算されることで、実質的にチャージ枚数が超過量分だけ減算されたことになる。本実施形態では、S128での処理が、立替処理で消費された超過量分を差し引く差引処理の一例である。
一方、アプリケーション14は、印刷可能枚数が「0」以上であれば(S72:NO)、S77に進み、枚数選択画面を表示する。S77で枚数選択画面が表示される場面では、立替処理が実行されていないため、枚数選択画面には、超過量以上のチャージを促すテキストは表示されない。S78では、チャージ枚数の選択操作を受け付けたか否かを判断する。S78を否定判断すると、S77に戻る。S78を肯定判断すると、S79に進む。
なお、トップ画面70において、チャージアイコン以外が操作された場合(S70:NO)、S81に進み、操作されたアイコンに対応する他の処理を行い、図9の処理を終了する。
以上説明した本実施形態では、以下の効果を奏することができる。
プリンタ30のコントローラ35は、取得済みの印刷可能枚数の範囲で印刷ができず、かつ所定条件を満たすと判断した場合に、立替処理を実行する。一方、所定条件を満たさないと判断した場合に、立替処理を実行しない。サーバ50は、立替処理を実行した後に、取得される印刷可能枚数から立替処理で消費された超過量分を差し引く。これにより、印刷途中に印刷可能枚数の不足が生じ、印刷可能枚数の範囲で印刷ができない場合、所定条件を満たすことを条件に、印刷可能枚数を超過した印刷が実行される。その結果、ユーザが、直ちに課金を行えない場面においても、印刷を継続させることができ、印刷可能枚数の不足時における不都合を抑制することができる。
プリンタ30のコントローラ35は、取得済みの印刷可能枚数の範囲で印刷ができず、かつ所定条件を満たすと判断した場合に、立替処理を実行する。一方、所定条件を満たさないと判断した場合に、立替処理を実行しない。サーバ50は、立替処理を実行した後に、取得される印刷可能枚数から立替処理で消費された超過量分を差し引く。これにより、印刷途中に印刷可能枚数の不足が生じ、印刷可能枚数の範囲で印刷ができない場合、所定条件を満たすことを条件に、印刷可能枚数を超過した印刷が実行される。その結果、ユーザが、直ちに課金を行えない場面においても、印刷を継続させることができ、印刷可能枚数の不足時における不都合を抑制することができる。
コントローラ35が実行する立替処理では、超過量の上限値を超えない範囲で、印刷機構33に印刷を実行させる。これにより、無制限に印刷が継続されるのを抑制することができ、印刷システム100のベンダ側の不利益を抑制することができる。
コントローラ35は、トータル印刷枚数、トータルチャージ回数、及び平均チャージ期間の少なくともいずれかに基づいて、第1所定条件を満たすか否かを判断する。これにより、ユーザにより印刷サービスが適正に利用されていることを条件に、立替処理を許可することができる。
コントローラ35は、印刷機構33が両面印刷、FAX受信記録、又はIDコピーの各印刷機能で印刷を行う場合に、立替処理を許可する。これにより、特に、印刷が中断されることによるユーザの不利益が大きい特定の印刷機能を用いる場面に限って立替処理を許可することで、ユーザによる不利益と、ベンダ側の不利益とのバランスを図ることができる。
コントローラ35は、平均インク消費量がISO原稿閾値TH2以下である場合に、立替処理を許可する。これにより、1枚当たりの記録剤の消費量が多い場合は、印刷可能枚数を超えた分の印刷を許可しないことで、ベンダ側の不利益が大きくなるのを抑制することができる。
コントローラ35は、立替処理を実行後に、当該立替処理で消費された超過量に対する支払いをユーザIF34に報知させる。これにより、ユーザに立替処理を利用したことを認識させることができる。
端末10のアプリケーション14は、購入処理において、プリンタ30により消費された超過量の通知を受け、チャージ枚数が、超過量分よりも小さい場合に、エラーを通知する。これにより、ユーザが、端末10を操作してチャージ枚数を購入するときに、ユーザに対して超過量以上のチャージ枚数の購入を確実に促すことができる。
(その他の実施形態)
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上述した実施形態では、超過量の上限値は9枚であった。これに代えて、超過量の上限値は、9以外の値であってもよい。更には、第2所定条件の内容に応じて、超過量の上限値を可変させるものであってもよい。
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上述した実施形態では、超過量の上限値は9枚であった。これに代えて、超過量の上限値は、9以外の値であってもよい。更には、第2所定条件の内容に応じて、超過量の上限値を可変させるものであってもよい。
上述した実施形態では、印刷システム100は、印刷可能量として、印刷可能枚数を使用した。これに代えて、印刷サービスで使用可能なインク量や、インクの打ち込み回数、更には使用可能なシート長さを、印刷可能量として用いてもよい。
上述した実施形態では、プリンタ30は、インクの再充填やカートリッジの交換が可能な構成であった。これに代えて、プリンタ30は再充填や交換が不可能なインクタンク38を備えていてもよい。プリンタ30が備える印刷機構33は、感光体にトナー像を形成し、形成されたトナー像を被記録媒体に転写する電子写真方式のユニットであってもよい。この場合、印刷ユニットには、インクタンク38に代えて、トナーが貯留されたトナーカートリッジが接続されている。
プリンタ30は、プリンタ30以外にも、原稿を読取る読取り部と、印刷機構33とを備える複合機であってもよい。
10…端末、14…アプリケーション、30…プリンタ、35…コントローラ、37…収容部、50…サーバ
Claims (9)
- 印刷機構と、コントローラと、通信インタフェースとを備えた印刷装置、及びサーバとで構成される印刷システムであって、
前記コントローラは、
購入代金の支払いに応じて前記サーバから付与される印刷可能量を取得する取得処理と、
取得済みの前記印刷可能量の範囲内で、前記印刷装置に印刷を実行させる印刷処理と、
取得済みの前記印刷可能量の範囲で印刷ができない場合に、所定条件を満たすかどうかを判断する判断処理と、
前記判断処理により前記所定条件を満たすと判断された場合に、前記印刷可能量の範囲を超えた分の印刷を、前記印刷機構に実行させる立替処理と、
前記判断処理により前記所定条件を満たさないと判断した場合に、前記印刷可能量の範囲を超えた分の印刷を、前記印刷機構に実行させない制限処理と、
を実行し、
前記サーバは、
前記立替処理を実行した後に、前記印刷可能量が追加された場合に、前記印刷可能量の範囲を超えた分である超過量を前記印刷可能量から差し引く差引処理を実行する、
印刷システム。 - 前記超過量は上限が定められており、
前記立替処理では、前記超過量の上限を超えない範囲で、前記印刷機構に印刷を実行させる、請求項1に記載の印刷システム。 - 前記判断処理では、
前記サーバから付与される前記印刷可能量の総量、前記印刷可能量の総購入回数、及び前記印刷可能量の購入頻度の少なくともいずれかに基づいて、前記所定条件を満たすか否かを判断する、請求項1又は2に記載の印刷システム。 - 前記判断処理では、前記印刷機構が特定の印刷機能により印刷を実行する場合に、前記所定条件を満たすと判断する、請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷システム。
- 前記取得処理では、前記印刷可能量として印刷可能枚数を取得し、
前記判断処理では、印刷枚数当たりの前記印刷機構による記録剤の消費量が閾値以下である場合に、前記所定条件を満たすと判断する、請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷システム。 - 報知部を備え、
前記コントローラは、
前記立替処理を実行後に、当該立替処理で消費された前記超過量に対応する支払いを前記報知部に報知させる、請求項1~5のいずれか一項に記載の印刷システム。 - 前記印刷システムは前記通信インタフェースにより前記印刷装置と通信可能な端末を備え、
前記端末は、
前記印刷可能量に対する購入量の指示を受け付け、受付けた前記購入量の指示に応じて、前記印刷可能量を購入する購入処理を実行し、
前記購入処理では、
前記印刷装置により消費された前記超過量の通知を受け、
受付けた前記購入量の指示により示される前記印刷可能量が、前記消費された前記超過量未満である場合に、エラーを通知する、請求項1~6のいずれか一項に記載の印刷システム。 - 印刷機構と、コントローラと、通信インタフェースとを備え、前記通信インタフェースにより端末、及びサーバと通信可能な印刷装置であって、印刷可能量の範囲内で、印刷を行うことが可能であり、
前記コントローラは、
購入代金の支払いに応じて前記サーバから付与される前記印刷可能量を取得する取得処理と、
取得済みの前記印刷可能量の範囲内で、前記印刷装置に印刷を実行させる印刷処理と、
取得済みの前記印刷可能量の範囲で印刷ができない場合に、所定条件を満たすかどうかを判断する判断処理と、
前記判断処理により前記所定条件を満たすと判断された場合に、前記印刷可能量の範囲を超えた分の印刷を、前記印刷機構に実行させる立替処理と、
前記判断処理により前記所定条件を満たさないと判断した場合に、前記印刷可能量の範囲を超えた分の印刷を、前記印刷機構に実行させない制限処理と、を実行する印刷装置。 - 端末のコントローラにより実行される制御プログラムであって、
前記端末は、
通信インタフェースを備える印刷装置、及びサーバと通信可能であり、
前記印刷装置は、印刷可能量の範囲内で印刷を実行することが可能であり、
前記コントローラに、
前記印刷可能量に対する購入量の指示を受け付け、受付けた前記購入量の指示に応じて、前記印刷装置に取得させる前記印刷可能量を購入する購入処理を実行させ、
前記購入処理では、
前記印刷装置により前記印刷可能量の範囲を超えて印刷された超過量の通知を受け、
受付けた前記購入量の指示により示される前記印刷可能量が、消費された前記超過量未満である場合に、エラーを通知する、制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022029733A JP2023125561A (ja) | 2022-02-28 | 2022-02-28 | 印刷システム、印刷装置、制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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