JP2023121669A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】エネルギー効率の向上を図りつつ、主駆動力を小さくしても車両の要求駆動力を確保可能にする。【解決手段】主駆動ユニットDU1は、電圧制御部VCUから出力された昇圧電圧によって駆動される主駆動モータMOT1を有し、主駆動力を出力する。従駆動ユニットDU2は、電圧制御部VCUから出力された昇圧電圧によって駆動される従駆動モータMOT2を有し、従駆動力を出力する。制御ユニットCTRは、車両Vの要求駆動力を所定の配分比率にしたがって主駆動力と従駆動力とに配分するとともに、主駆動ユニットDU1の温度が所定値以上となった場合には、当該温度が所定値未満である場合よりも、主駆動力を小さく且つ従駆動力を大きくする。そして、制御ユニットCTRは、主駆動ユニットDU1の温度が所定値以上である場合には、電圧制御部の昇圧電圧を、従駆動用モータを駆動させるのに適した第2昇圧電圧とする。【選択図】図1
Description
本発明は、車両に関する。
近年、地球の気候変動に対する具体的な対策として、低炭素社会又は脱炭素社会の実現に向けた取り組みが活発化している。自動車等の車両においても、CO2排出量の削減やエネルギー効率の向上が要求され、駆動源の電動化が進んでいる。具体的には、駆動輪を駆動する駆動源としての電動機と、電動機に電力を供給する電源(例えばバッテリ)とを備える車両(以下「電動車両」ともいう。例えば電気自動車)が開発されている。
また、従来から、前輪及び後輪の双方を駆動する車両、いわゆる「四輪駆動車両」が知られている。四輪駆動車両は、より高い動力性能やより優れた悪路走破性が求められる車両に用いられる場合が多い。一方で、近年の環境意識の高まりにより、このような四輪駆動車両に対しても、より高いエネルギー効率が求められるようになっている。
例えば、下記特許文献1には、低速・大トルク領域において高効率な前輪駆動用のモータと、高速・小トルク領域において高効率な後輪駆動用のモータとの間のトルク配分の制御に用いるトルク配分マップを要求トルクに応じて異ならせることで、電費の向上と駆動装置の温度上昇の抑制とを図るようにした技術が開示されている。
しかしながら、従来技術では、車両のエネルギー効率をより向上させる観点から、改善の余地があった。
本発明は、エネルギー効率をより向上できる車両を提供する。
本発明は、
バッテリと、
前記バッテリの出力電圧を昇圧した昇圧電圧を出力する電圧制御部と、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される主駆動用モータを有し、前輪及び後輪の一方を駆動する主駆動力を出力する主駆動ユニットと、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される従駆動用モータを有し、前記前輪及び前記後輪の他方を駆動する従駆動力を出力する従駆動ユニットと、
前記電圧制御部と、前記主駆動ユニットと、前記従駆動ユニットとを制御する制御ユニットと、
を備える車両であって、
前記制御ユニットは、
前記車両の要求駆動力を所定の配分比率にしたがって前記主駆動力と前記従駆動力とに配分するとともに、前記主駆動ユニットの温度が所定値以上となった場合には、前記温度が前記所定値未満である場合よりも、前記主駆動力が小さく且つ前記従駆動力が大きくなるようにし、
前記温度が前記所定値以上である場合の前記昇圧電圧を、前記温度が前記所定値未満である場合の前記昇圧電圧である第1昇圧電圧よりも、前記従駆動用モータを駆動させるのに適した第2昇圧電圧とする、
車両である。
バッテリと、
前記バッテリの出力電圧を昇圧した昇圧電圧を出力する電圧制御部と、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される主駆動用モータを有し、前輪及び後輪の一方を駆動する主駆動力を出力する主駆動ユニットと、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される従駆動用モータを有し、前記前輪及び前記後輪の他方を駆動する従駆動力を出力する従駆動ユニットと、
前記電圧制御部と、前記主駆動ユニットと、前記従駆動ユニットとを制御する制御ユニットと、
を備える車両であって、
前記制御ユニットは、
前記車両の要求駆動力を所定の配分比率にしたがって前記主駆動力と前記従駆動力とに配分するとともに、前記主駆動ユニットの温度が所定値以上となった場合には、前記温度が前記所定値未満である場合よりも、前記主駆動力が小さく且つ前記従駆動力が大きくなるようにし、
前記温度が前記所定値以上である場合の前記昇圧電圧を、前記温度が前記所定値未満である場合の前記昇圧電圧である第1昇圧電圧よりも、前記従駆動用モータを駆動させるのに適した第2昇圧電圧とする、
車両である。
本発明によれば、エネルギー効率をより向上できる車両を提供できる。
以下、本発明の車両の一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、以下では、同一又は類似の要素には同一又は類似の符号を付して、その説明を適宜省略又は簡略化することがある。
[車両]
図1に示すように、本実施形態の車両Vは、機械的に独立した主駆動ユニットDU1と従駆動ユニットDU2とを備える。ここで「機械的に独立した」とは、プロペラシャフト等により一方の動力が機械的に他方に伝達されないことを意味する。本実施形態では、主駆動ユニットDU1は主駆動力を出力して前輪FWRを駆動し、従駆動ユニットDU2は従駆動力を出力して後輪RWRを駆動する。
図1に示すように、本実施形態の車両Vは、機械的に独立した主駆動ユニットDU1と従駆動ユニットDU2とを備える。ここで「機械的に独立した」とは、プロペラシャフト等により一方の動力が機械的に他方に伝達されないことを意味する。本実施形態では、主駆動ユニットDU1は主駆動力を出力して前輪FWRを駆動し、従駆動ユニットDU2は従駆動力を出力して後輪RWRを駆動する。
車両Vは、さらに、バッテリBATと、電圧制御部VCUと、制御ユニットCTRと、を備える。
バッテリBATは、直列に接続された複数の蓄電セルを有し、例えば100~200Vの高電圧を供給する。蓄電セルは、例えば、リチウムイオン電池やニッケル水素電池である。
電圧制御部VCUは、バッテリBATから出力される出力電圧を直流のまま昇圧し、当該昇圧により得られた電圧である昇圧電圧を主駆動ユニットDU1及び従駆動ユニットDU2に対して出力する。換言すると、車両Vでは、単一の電圧制御部VCUにより生成された昇圧電圧が主駆動ユニットDU1及び従駆動ユニットDU2のそれぞれに対して共通して供給され得る。また、電圧制御部VCUは、バッテリBATに入力(すなわち充電)される入力電圧を降圧してもよい。なお、電圧制御部VCUは、例えば、DC-DCコンバータである。
[主駆動ユニット]
主駆動ユニットDU1は、エンジンENGと、ジェネレータGENと、主駆動モータMOT1と、第1インバータINV1と、第2インバータINV2と、第1変速機構T1と、を備える。主駆動モータMOT1及びジェネレータGENは、電圧制御部VCU、第1インバータINV1、及び第2インバータINV2を介してバッテリBATに接続されており、バッテリBATからの電力供給と、バッテリBATへのエネルギー回生が可能となっている。なお、図1中の点線は電力配線を示し、一点鎖線は制御信号線を示す。
主駆動ユニットDU1は、エンジンENGと、ジェネレータGENと、主駆動モータMOT1と、第1インバータINV1と、第2インバータINV2と、第1変速機構T1と、を備える。主駆動モータMOT1及びジェネレータGENは、電圧制御部VCU、第1インバータINV1、及び第2インバータINV2を介してバッテリBATに接続されており、バッテリBATからの電力供給と、バッテリBATへのエネルギー回生が可能となっている。なお、図1中の点線は電力配線を示し、一点鎖線は制御信号線を示す。
第1インバータINV1は、直流電圧を交流電圧に変換して3相電流をジェネレータGENに供給する。また、第1インバータINV1は、ジェネレータGENが発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
第2インバータINV2は、直流電圧を交流電圧に変換して3相電流を主駆動モータMOT1に供給する。また、第2インバータINV2は、車両Vの制動時に主駆動モータMOT1が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。
第1変速機構T1は、互いに平行に配置された入力軸21、ジェネレータ軸23、及びカウンタ軸25と、第1デファレンシャル機構D1と、を備える。
入力軸21は、エンジンENGのクランク軸12と同軸上に並べて配置されている。クランク軸12の動力は、ダンパ13を介して入力軸21に伝達されるようになっている。入力軸21には、後述するジェネレータ駆動用ギヤ列を構成する出力ギヤ32が設けられている。
入力軸21におけるエンジンENG側と反対側には、エンジン動力伝達ギヤ列を構成する出力ギヤ53が設けられている。入力軸21上の出力ギヤ32と出力ギヤ53との間には、入力軸21と出力ギヤ53とを係脱可能に連結するための油圧クラッチCLが設けられている。
ジェネレータ軸23は、内周軸27と、該内周軸27に対して同心上で外周側に配置された外周軸29とを備えた二重構造の回転軸である。内周軸27におけるエンジンENG側には、入力軸21上の出力ギヤ32と噛合する入力ギヤ34が設けられている。入力軸21上の出力ギヤ32と内周軸27上の入力ギヤ34とで、入力軸21の動力を内周軸27に伝達するためのジェネレータ駆動用ギヤ列が構成されている。
また、内周軸27の略中央の外径側には、外周軸29が相対回転可能に設置されている。内周軸27におけるエンジンENG側と反対側には、ジェネレータGENが取り付けられている。ジェネレータGENは、内周軸27に固定されたロータRと、不図示のケースに固定されロータRの外径側に対向配置されたステータSとを備えて構成されている。
入力軸21の駆動力がジェネレータ駆動用ギヤ列を介してジェネレータ軸23の内周軸27に伝達されることで、内周軸27の回転でジェネレータGENのロータRが回転する。これにより、入力軸21からの駆動力をジェネレータGENで電力に変換することができる。
外周軸29におけるエンジンENG側には、後述するカウンタ軸25上の入力ギヤ54に噛合する出力ギヤ52が設けられており、エンジンENG側と反対側には、主駆動モータMOT1が取り付けられている。主駆動モータMOT1は、外周軸29に固定されたロータRと、不図示のケースに固定されロータRの外径側に対向配置されたステータSとを備えて構成されている。
外周軸29上の出力ギヤ52とカウンタ軸25上の入力ギヤ54とで、外周軸29の動力をカウンタ軸25に伝達するためのモータ動力伝達ギヤ列が構成されている。したがって、主駆動モータMOT1の駆動力で外周軸29が回転すると、その回転がモータ動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達される。
カウンタ軸25には、エンジンENG側から順に、第1デファレンシャル機構D1のリングギヤ58と噛合する出力ギヤ56と、入力軸21上の出力ギヤ53及び外周軸29上の出力ギヤ52と噛合する入力ギヤ54とが設けられている。入力軸21上の出力ギヤ53とカウンタ軸25上の入力ギヤ54とで、入力軸21の動力をカウンタ軸25に伝達するためのエンジン動力伝達ギヤ列が構成されている。また、カウンタ軸25上の出力ギヤ56と第1デファレンシャル機構D1のリングギヤ58とで、カウンタ軸25の駆動力を第1デファレンシャル機構D1へ伝達するためのファイナルギヤ列が構成されている。
モータ動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に入力された主駆動モータMOT1の駆動力、及びエンジン動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に入力されたエンジンENGの駆動力は、主駆動ユニットDU1の主駆動力として出力され、ファイナルギヤ列を介して第1デファレンシャル機構D1に伝達されて、第1デファレンシャル機構D1から前輪FWRに伝達される。
このような本実施形態の主駆動ユニットDU1の第1変速機構T1は、ジェネレータGENとエンジンENGとを動力伝達可能に接続する第1伝達機構41と、主駆動モータMOT1と前輪FWRとを動力伝達可能に接続する第2伝達機構42と、を備える。即ち、第1伝達機構41は、入力軸21、出力ギヤ32、入力ギヤ34、及び内周軸27から構成され、第2伝達機構42は、外周軸29、出力ギヤ52、入力ギヤ54、カウンタ軸25、出力ギヤ56、及び第1デファレンシャル機構D1から構成される。
また、油圧クラッチCLは、この第1伝達機構41と第2伝達機構42との動力伝達経路が接続された状態と、第1伝達経路と第2伝達経路との動力伝達経路が遮断された状態とを選択的に切り替えるようになっている。即ち、油圧クラッチCLを締結することにより第1伝達機構41と第2伝達機構42との動力伝達経路が接続(ロックアップ)され、油圧クラッチCLを解放することにより第1伝達機構41と第2伝達機構42との動力伝達経路が遮断される。第1変速機構T1では、入力ギヤ54が入力軸21上の出力ギヤ53及び外周軸29上の出力ギヤ52と噛合するため、油圧クラッチCLを締結すると、第1伝達機構41と第2伝達機構42との動力伝達経路が接続され、第1伝達機構41と第2伝達機構42との動力伝達が可能となる。一方、油圧クラッチCLを解放すると、出力ギヤ53が入力軸21から離脱するため、第1伝達機構41と第2伝達機構42との動力伝達経路が遮断され、第1伝達機構41と第2伝達機構42との動力伝達が不能となる。
[従駆動ユニット]
従駆動ユニットDU2は、従駆動モータMOT2と、第3インバータINV3と、第2変速機構T2と、を備える。従駆動モータMOT2は、電圧制御部VCU及び第3インバータINV3を介してバッテリBATに接続されており、バッテリBATからの電力供給と、バッテリBATへのエネルギー回生が可能となっている。なお、図1中の点線は電力配線を示し、一点鎖線は制御信号線を示す。
従駆動ユニットDU2は、従駆動モータMOT2と、第3インバータINV3と、第2変速機構T2と、を備える。従駆動モータMOT2は、電圧制御部VCU及び第3インバータINV3を介してバッテリBATに接続されており、バッテリBATからの電力供給と、バッテリBATへのエネルギー回生が可能となっている。なお、図1中の点線は電力配線を示し、一点鎖線は制御信号線を示す。
第2変速機構T2は、互いに平行に配置されたモータ出力軸26及び出力軸28と、第2デファレンシャル機構D2と、を備える。
従駆動ユニットDU2は、従駆動モータMOT2のモータ出力軸26の一端に第3駆動ギヤ62が一体回転するように取り付けられており、従駆動モータMOT2のモータ出力軸26と平行に延びる出力軸28に第3駆動ギヤ62と噛合する第3従動ギヤ64と、出力ギヤ66とが出力軸28と一体回転するように取り付けられている。従って、従駆動モータMOT2の駆動力が第3駆動ギヤ62、第3従動ギヤ64を介して出力軸28に伝達され、出力軸28に伝達された駆動力が、出力ギヤ66から第2デファレンシャル機構D2を経由して後輪RWRに伝達され、反対に、後輪RWRからの駆動力が、第2デファレンシャル機構D2、出力ギヤ66、出力軸28、第3従動ギヤ64、第3駆動ギヤ62、モータ出力軸26を経由して従駆動モータMOT2に伝達される。
[主駆動ユニットの駆動モード]
次に、主駆動ユニットDU1の駆動モードについて、図2~図4を参照しながら説明する。なお、図2~図4は、図1の主駆動ユニットDU1に関連する構成を簡略化したもので、電力の流れを点線の矢印で示し、動力の流れを太い実線の矢印で示している。
次に、主駆動ユニットDU1の駆動モードについて、図2~図4を参照しながら説明する。なお、図2~図4は、図1の主駆動ユニットDU1に関連する構成を簡略化したもので、電力の流れを点線の矢印で示し、動力の流れを太い実線の矢印で示している。
主駆動ユニットDU1の駆動モードは、主駆動モータMOT1の駆動力を主駆動力として出力する電力駆動モードと、エンジンENGの駆動力を主駆動力として出力するエンジン駆動モードと、を有する。電力駆動モードは、油圧クラッチCLを解放状態として、主駆動モータMOT1の駆動力を主駆動力として出力する。電力駆動モードは、後述するEV走行とシリーズ走行とを含む。エンジン駆動モードは、油圧クラッチCLを係合状態として、エンジンENGの駆動力を主駆動力として出力する。エンジン駆動モードは、後述するエンジン走行を含む。
<EV走行(電力駆動モード)>
図2に示すように、EV走行は、エンジンENGを非稼働状態とし、バッテリBATから供給される電力によって主駆動モータMOT1を駆動する。すなわち、バッテリBATから供給される電力によって主駆動モータMOT1を駆動させることで、主駆動モータMOT1の駆動力でジェネレータ軸23の外周軸29が回転し、当該回転がモータ動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達される。こうして伝達された主駆動モータMOT1の駆動力は、ファイナルギヤ列、第1デファレンシャル機構D1を介して主駆動力として出力され、前輪FWRに伝達される。これにより、EV走行が可能となる。
図2に示すように、EV走行は、エンジンENGを非稼働状態とし、バッテリBATから供給される電力によって主駆動モータMOT1を駆動する。すなわち、バッテリBATから供給される電力によって主駆動モータMOT1を駆動させることで、主駆動モータMOT1の駆動力でジェネレータ軸23の外周軸29が回転し、当該回転がモータ動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達される。こうして伝達された主駆動モータMOT1の駆動力は、ファイナルギヤ列、第1デファレンシャル機構D1を介して主駆動力として出力され、前輪FWRに伝達される。これにより、EV走行が可能となる。
<シリーズ走行(電力駆動モード)>
図3に示すように、シリーズ走行は、エンジンENGを稼働状態とし、ジェネレータGENで発電した電力によって主駆動モータMOT1を駆動する。すなわち、エンジンENGの駆動力が入力軸21からジェネレータ駆動用ギヤ列を介して内周軸27に入力されることで、内周軸27が回転する。これにより、内周軸27に固定されたジェネレータGENのロータRが回転して、ジェネレータGENで発電が行われる。ジェネレータGENで発電された電力は主駆動モータMOT1に供給され、この電力で主駆動モータMOT1が駆動される。主駆動モータMOT1の駆動力でジェネレータ軸23の外周軸29が回転し、当該回転がモータ動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達される。こうして伝達された主駆動モータMOT1の駆動力は、ファイナルギヤ列、第1デファレンシャル機構D1を介して主駆動力として出力され、前輪FWRに伝達される。これにより、エンジンENGの駆動力を全てジェネレータGENで電気に変換して運転するいわゆるシリーズ走行が可能である。
図3に示すように、シリーズ走行は、エンジンENGを稼働状態とし、ジェネレータGENで発電した電力によって主駆動モータMOT1を駆動する。すなわち、エンジンENGの駆動力が入力軸21からジェネレータ駆動用ギヤ列を介して内周軸27に入力されることで、内周軸27が回転する。これにより、内周軸27に固定されたジェネレータGENのロータRが回転して、ジェネレータGENで発電が行われる。ジェネレータGENで発電された電力は主駆動モータMOT1に供給され、この電力で主駆動モータMOT1が駆動される。主駆動モータMOT1の駆動力でジェネレータ軸23の外周軸29が回転し、当該回転がモータ動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達される。こうして伝達された主駆動モータMOT1の駆動力は、ファイナルギヤ列、第1デファレンシャル機構D1を介して主駆動力として出力され、前輪FWRに伝達される。これにより、エンジンENGの駆動力を全てジェネレータGENで電気に変換して運転するいわゆるシリーズ走行が可能である。
<エンジン走行(エンジン駆動モード)>
図4に示すように、エンジン走行では、油圧クラッチCLを係合状態として、エンジンENGの駆動力が主駆動力として出力され、前輪FWRに伝達される。すなわち、油圧クラッチCLを締結することで、入力軸21の駆動力がエンジン動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達され、ファイナルギヤ列、第1デファレンシャル機構D1を介して前輪FWRに伝達される。これにより、エンジン走行が可能となる。ここで、入力軸21と内周軸27はジェネレータ駆動用ギヤ列を介して常に接続されているため、内周軸27の回転に伴いジェネレータGENのロータRが回転する。したがって、ジェネレータGENで発電を行うことができるので、当該発電した電力により主駆動モータMOT1を回転させ、エンジンENGの駆動力と主駆動モータMOT1の駆動力とを主駆動力として出力する、いわゆるパラレル走行も可能である。
図4に示すように、エンジン走行では、油圧クラッチCLを係合状態として、エンジンENGの駆動力が主駆動力として出力され、前輪FWRに伝達される。すなわち、油圧クラッチCLを締結することで、入力軸21の駆動力がエンジン動力伝達ギヤ列を介してカウンタ軸25に伝達され、ファイナルギヤ列、第1デファレンシャル機構D1を介して前輪FWRに伝達される。これにより、エンジン走行が可能となる。ここで、入力軸21と内周軸27はジェネレータ駆動用ギヤ列を介して常に接続されているため、内周軸27の回転に伴いジェネレータGENのロータRが回転する。したがって、ジェネレータGENで発電を行うことができるので、当該発電した電力により主駆動モータMOT1を回転させ、エンジンENGの駆動力と主駆動モータMOT1の駆動力とを主駆動力として出力する、いわゆるパラレル走行も可能である。
[制御ユニット]
制御ユニットCTRは、車両V全体を制御する装置(コンピュータ)である。制御ユニットCTRは、例えば、各種演算を行うプロセッサ、各種情報を記憶する非一過性の記憶媒体を有する記憶装置、制御ユニットCTRの内部と外部とのデータの入出力を制御する入出力装置等を備えるECU(Electronic Control Unit)によって実現される。なお、制御ユニットCTRは、1つのECUによって実現されてもよいし、複数のECUが協働することによって実現されてもよい。
制御ユニットCTRは、車両V全体を制御する装置(コンピュータ)である。制御ユニットCTRは、例えば、各種演算を行うプロセッサ、各種情報を記憶する非一過性の記憶媒体を有する記憶装置、制御ユニットCTRの内部と外部とのデータの入出力を制御する入出力装置等を備えるECU(Electronic Control Unit)によって実現される。なお、制御ユニットCTRは、1つのECUによって実現されてもよいし、複数のECUが協働することによって実現されてもよい。
図5に示すように、制御ユニットCTRは、車両Vの走行速度である車速VPを検出する車速センサ81、アクセルペダル開度APを検出するアクセルペダル開度センサ83、主駆動ユニットDU1の温度である主駆動ユニット温度TFrを検出する主駆動ユニット温度センサ85等の各種センサの検出値を参照しながら、電圧制御部VCU、第1インバータINV1、第2インバータINV2、第3インバータINV3、エンジンENG、主駆動ユニットDU1の油圧クラッチCL等を制御することで、主駆動ユニットDU1及び従駆動ユニットDU2の入出力を制御する。
なお、主駆動ユニット温度TFrは、主駆動モータMOT1の温度であってもよいし、エンジンENGを冷却する冷媒(例えば「LLC」と称される冷却水)の温度であってもよいし、主駆動ユニットDU1の第1変速機構T1を潤滑するオイル(例えば「ATF」と称されるオイル)の温度であってもよい。
制御ユニットCTRは、例えば、制御ユニットCTRの記憶装置にあらかじめ記憶されたプログラムをプロセッサが実行することにより、又は制御ユニットCTRの入出力装置により実現される機能部として、駆動力制御部71と、昇圧電圧制御部73とを備える。
駆動力制御部71は、主駆動ユニットDU1から出力される主駆動力及び従駆動ユニットDU2から出力される従駆動力を制御する。具体的に説明すると、駆動力制御部71は、例えば、まず、車速センサ81から得られた車速VPと、アクセルペダル開度センサ83から得られたアクセルペダル開度APとに基づき、車両Vの走行に要求される要求駆動力Freqを導出する。
次に、駆動力制御部71は、導出した要求駆動力Freqを所定の配分比率にしたがって主駆動力と従駆動力とに配分する。本実施形態では、要求駆動力Freqと、車速VPと、主駆動力と従駆動力との配分比率との関係を規定したベース駆動力配分マップ(不図示)が、制御ユニットCTRにあらかじめ記憶されているものとする。駆動力制御部71は、このベース駆動力配分マップを参照して、現在の車速VP及び要求駆動力Freqに対応する配分比率を取得する。
例えば、現在の車速VP及び要求駆動力Freqに対応して取得された配分比率が「主駆動力:従駆動力=9:1」だったとする。この場合、駆動力制御部71は、主駆動力の目標値となる主駆動力目標値FcarFrを「要求駆動力Freq×0.9」に設定し、従駆動力の目標値となる従駆動力目標値FcarRrを「要求駆動力Freq×0.1」に設定する。そして、駆動力制御部71は、主駆動ユニットDU1から出力される主駆動力が主駆動力目標値FcarFrとなるように制御するとともに、従駆動ユニットDU2から出力される従駆動力が従駆動力目標値FcarRrとなるように制御する。
なお、主駆動力と従駆動力との配分比率としては、例えば「主駆動力:従駆動力=10:0」といったように、主駆動力及び従駆動力の一方の配分比率がゼロ(換言すると他方の配分比率が10割)をとり得るようにしてもよい。
また、駆動力制御部71は、主駆動ユニット温度TFrに応じて、主駆動力目標値FcarFr及び従駆動力目標値FcarRrを補正し得る。具体的に説明すると、駆動力制御部71は、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上である場合には、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth未満である場合よりも、主駆動力が小さく且つ従駆動力が大きくなるように、主駆動力目標値FcarFr及び従駆動力目標値FcarRrを補正する。ここで、所定値Tthは、車両Vの製造者等により、主駆動ユニットDU1の耐熱性能等を勘案して定められ、制御ユニットCTRに対してあらかじめ設定される。
このように、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上である場合には、主駆動力を小さく且つ従駆動力を大きくすることで、主駆動ユニットDU1の負荷を低減しつつ、主駆動力と従駆動力との和によって要求駆動力Freqを確保することを可能にする。これにより、要求駆動力Freqを確保できないことに起因した「もたつき(ヘジテーションともいう)」の発生を抑制しながら、主駆動ユニットDU1の温度上昇を抑制し、主駆動ユニットDU1の保護を図れる。なお、駆動力制御部71による具体的な補正量(例えば後述する主駆動力低下量)の一例については後述するため、ここでの説明を省略する。
ところで、本実施形態では、主駆動ユニットDU1を車両Vにおける主要な駆動源とし、従駆動ユニットDU2については補助的な駆動源として位置付けている。より具体的に説明すると、主駆動モータMOT1としては体格が比較的大きいモータを採用する一方で、従駆動モータMOT2としては主駆動モータMOT1に比べて体格が小さいモータを採用している。そして、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth未満である場合(以下「通常時」ともいう)には、要求駆動力Freqに対する主駆動力の配分比率が5割以上となるようにしている。このようにすることで、車両Vの動力性能や悪路走破性を担保しつつ、従駆動モータMOT2にも体格が大きいモータを採用した場合に比べて、車両Vの小型化や軽量化、あるいは製造コストの低減等を図れる。
昇圧電圧制御部73は、電圧制御部VCUから出力される昇圧電圧を制御する。具体的に説明すると、昇圧電圧制御部73は、電圧制御部VCUから出力される昇圧電圧を、主駆動モータMOT1を駆動するのに適した第1昇圧電圧と、従駆動モータMOT2を駆動するのに適した第2昇圧電圧との間で変更可能に構成される。なお、第1昇圧電圧及び第2昇圧電圧としてとり得る電圧は、例えば、車両Vの製造者等により、主駆動モータMOT1及び従駆動モータMOT2のそれぞれの体格等を勘案して定められ、制御ユニットCTRに対してあらかじめ設定される。
そして、昇圧電圧制御部73は、通常時、換言すると主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth未満である場合には、電圧制御部VCUの昇圧電圧を第1昇圧電圧とする。例えば、ここで、第1昇圧電圧は、第2昇圧電圧よりも主駆動モータMOT1の損失を低減可能な電圧である。このため、主駆動ユニットDU1から出力される主駆動力を主に用いて車両Vを走行させる通常時の昇圧電圧を第1昇圧電圧とすることで、通常時の昇圧電圧を第2昇圧電圧とする場合に比べて、主駆動モータMOT1を効率よく駆動して、主駆動モータMOT1の消費電力や発熱を抑制しながら、車両Vを走行させることが可能となる。
一方、昇圧電圧制御部73は、非通常時、換言すると主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上となった場合には、電圧制御部VCUの昇圧電圧を第2昇圧電圧とする。例えば、ここで、第2昇圧電圧は、第1昇圧電圧よりも従駆動モータMOT2の損失を低減可能な電圧である。このため、従駆動ユニットDU2から出力される従駆動力を大きくする非通常時の昇圧電圧を第2昇圧電圧とすることで、非通常時の昇圧電圧を第1昇圧電圧とする場合に比べて、従駆動モータMOT2を効率よく駆動して、従駆動モータMOT2の消費電力や発熱を抑制しながら、車両Vを走行させることが可能となる。
また、第2昇圧電圧は、第1昇圧電圧よりも、従駆動モータMOT2が現在の車速VPに対して出力可能な駆動力を大きくすることが可能な電圧であってもよい。このようにすることで、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上となったことに伴って主駆動力を小さくしても、主駆動力と従駆動力との和によって要求駆動力Freqを確保することが容易となる。
ここで、図6を参照して、第1昇圧電圧の電力が供給されることにより従駆動モータMOT2が出力可能な駆動力と、第2昇圧電圧の電力が供給されることにより従駆動モータMOT2が出力可能な駆動力との一例について説明する。なお、図6において、縦軸は駆動力[N]をあらわし、横軸は車速[km/h]をあらわす。
図6に示す駆動力特性601は、第1昇圧電圧の電力が供給されることにより従駆動モータMOT2が各車速に対応して出力可能な駆動力をあらわしている。駆動力特性601が示すように、従駆動モータMOT2は、例えば、車速VPがva[km/h]であるときに第1昇圧電圧の電力が供給されると、最大でf1[N]の駆動力を出力できる。
図6に示す駆動力特性602は、第2昇圧電圧の電力が供給されることにより従駆動モータMOT2が各車速に対応して出力可能な駆動力をあらわしている。駆動力特性602が示すように、従駆動モータMOT2は、例えば、車速VPがva[km/h]であるときに第2昇圧電圧の電力が供給されると、最大でf2[N]の駆動力を出力できる。
前述した駆動力制御部71は、このような従駆動モータMOT2の駆動力特性601、602を考慮して、例えば、車速VPがva[km/h]であるときに主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上となると、f2[N]とf1[N]との差分だけ、主駆動力を小さくする。
より具体的には、この場合、駆動力制御部71は、まず、f2[N]とf1[N]との差分(以下「Δf」ともいう。図6中の符号603で示す矢印を参照)を主駆動力低下量として導出する。そして、駆動力制御部71は、補正後の主駆動力目標値FcarFrが補正前の主駆動力目標値FcarFrよりΔf分だけ小さくなるように、主駆動力目標値FcarFrを補正する。これにより、主駆動力低下量として導出したΔf分だけ主駆動力を小さくすることが可能となる。また、このとき、駆動力制御部71は、要求駆動力Freqと補正後の主駆動力目標値FcarFrとの差分が、補正後の従駆動力目標値FcarRrとなるように、従駆動力目標値FcarRrを補正する。
このように、第1昇圧電圧の電力が供給されることにより従駆動モータMOT2が現在の車速VPに対して出力可能な駆動力と、第2昇圧電圧の電力が供給されることにより従駆動モータMOT2が現在の車速VPに対して出力可能な駆動力との差分だけ、主駆動力が小さくなるようにすることで、主駆動力と従駆動力との和によって要求駆動力Freqを確保しつつ、主駆動力を小さくすることを可能にする。
[制御ユニットが実行する処理の一例]
次に、図7を参照して、制御ユニットCTRが実行する処理の一例について説明する。なお、制御ユニットCTRは、例えば、車両Vの起動中(例えばイグニッション電源がオンである間)、図7に示す一連の処理を所定の周期で繰り返し実行する。
次に、図7を参照して、制御ユニットCTRが実行する処理の一例について説明する。なお、制御ユニットCTRは、例えば、車両Vの起動中(例えばイグニッション電源がオンである間)、図7に示す一連の処理を所定の周期で繰り返し実行する。
図7に示すように、制御ユニットCTRは、まず、現在の車速VPとアクセルペダル開度APとに基づき、要求駆動力Freqを導出する(ステップS1)。次に、制御ユニットCTRは、ベース駆動力配分マップを参照して、現在の車速VP及び要求駆動力Freqに対応する配分比率を取得する(ステップS2)。そして、制御ユニットCTRは、ステップS1の処理により導出した要求駆動力Freqを、ステップS2の処理により取得した配分比率にしたがって主駆動力と従駆動力とに配分する主駆動力目標値FcarFr及び従駆動力目標値FcarRrを導出する(ステップS3)。
次に、制御ユニットCTRは、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上であるか否かを判定する(ステップS4)。主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth未満であると判定した場合には(ステップS4:No)、制御ユニットCTRは、そのままステップS7の処理へ進む。なお、このように主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth未満であると判定された場合(すなわち通常時)には、電圧制御部VCUの昇圧電圧は第1昇圧電圧とされる。
一方、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上であると判定した場合には(ステップS4:Yes)、制御ユニットCTRは、前述したように主駆動力が小さく且つ従駆動力が大きくなるように、主駆動力目標値FcarFr及び従駆動力目標値FcarRrを補正するとともに(ステップS5)、電圧制御部VCUの昇圧電圧を第2昇圧電圧に変更する(ステップS6)。
そして、制御ユニットCTRは、主駆動ユニットDU1から出力される主駆動力が主駆動力目標値FcarFrとなるように制御するとともに、従駆動ユニットDU2から出力される従駆動力が従駆動力目標値FcarRrとなるように制御して(ステップS7)、図7に示す一連の処理を終了する。
[車両において行われる具体的な制御の一例]
次に、図8を参照して、車両Vにおいて行われる具体的な制御の一例について説明する。なお、図8(a)は、要求駆動力Freqに対する主駆動力の配分比率の時期的推移をあらわしている。図8(b)は、主駆動ユニット温度TFrの時期的推移をあらわしている。図8(c)は、電圧制御部VCUの昇圧電圧の時期的推移をあらわしている。図8(d)は、主駆動ユニットDU1から出力される主駆動力の時期的推移をあらわしている。図8(e)は、従駆動ユニットDU2から出力される従駆動力の従期的推移をあらわしている。
次に、図8を参照して、車両Vにおいて行われる具体的な制御の一例について説明する。なお、図8(a)は、要求駆動力Freqに対する主駆動力の配分比率の時期的推移をあらわしている。図8(b)は、主駆動ユニット温度TFrの時期的推移をあらわしている。図8(c)は、電圧制御部VCUの昇圧電圧の時期的推移をあらわしている。図8(d)は、主駆動ユニットDU1から出力される主駆動力の時期的推移をあらわしている。図8(e)は、従駆動ユニットDU2から出力される従駆動力の従期的推移をあらわしている。
図8において、時期taまでの期間Tm1は、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth未満である期間である。前述したように、車両Vでは、このような期間Tm1(すなわち通常時)には、要求駆動力Freqに対する主駆動力の配分比率が5割以上となるようになっており、主駆動力が従駆動力以上となるように制御される。そして、このように、主に主駆動力によって車両Vを走行させるとき、制御ユニットCTRは、電圧制御部VCUの昇圧電圧を第1昇圧電圧とする。これにより、主駆動モータMOT1を効率よく駆動して、車両Vを走行させることが可能となる。
一方、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tthに達した時期ta後の期間Tm2では、期間Tm1よりも、主駆動力については小さくなるように(図8中の符号801の矢印を参照)、従駆動力については大きくなるように制御される(図8中の符号802の矢印を参照)。これにより、期間Tm2では、期間Tm1に比べて、要求駆動力Freqに対する主駆動力の配分比率は低下する(図8中の符号803の矢印を参照)。
例えば、制御ユニットCTRは、時期taから、要求駆動力Freqに対する主駆動力の配分比率が徐々に低下するように、主駆動力については徐々に小さくなるように制御し、従駆動力については徐々に大きくなるように制御する。これにより、不快な振動等が発生するのを抑制しながら、要求駆動力Freqに対する主駆動力の配分比率を変更することが可能となる。
このように、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tthに達した時期ta後には、主駆動力を小さくすることで主駆動ユニットDU1の負荷を低減して、主駆動ユニット温度TFrの上昇を抑制することが可能となる(図8中の符号804の矢印を参照)。また、制御ユニットCTRは、時期taからは、電圧制御部VCUの昇圧電圧を第2昇圧電圧とする。これにより、従駆動モータMOT2を効率よく駆動して、車両Vを走行させることが可能となる。
なお、制御ユニットCTRは、時期ta後に主駆動ユニット温度TFrがある程度低くなると(例えば所定の閾値以下となると)、期間Tm1と同様に、再び、主に主駆動力を用いて車両Vを走行させるようにしてもよい。
以上に説明したように、本実施形態によれば、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上となったことに伴って従駆動力を大きくする場合には、電圧制御部VCUの昇圧電圧を、従駆動モータMOT2を駆動するのに適した第2昇圧電圧とする。これにより、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上である場合にも、電圧制御部VCUの昇圧電圧を第1昇圧電圧に維持しておくようにした場合に比べて、従駆動モータMOT2を効率よく駆動して、車両Vを走行させることが可能となる。したがって、車両Vのエネルギー効率の向上を図れる。
以上、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前述した実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
例えば、前述した実施形態では、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上となった場合には、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth未満の場合よりも、主駆動力が小さくなるように且つ従駆動力が大きくなるようにしたが、これに限られない。例えば、これと同様にして、従駆動ユニットDU2の温度が所定値以上となった場合には、従駆動ユニットDU2の温度が所定値未満である場合よりも、主駆動力が大きくなるように且つ従駆動力が小さくなるようにしてもよい。また、制御ユニットCTRは、主駆動ユニット温度TFrが所定値Tth以上となったことに応じて主駆動力を小さくする場合には電圧制御部VCUの昇圧電圧を第2昇圧電圧に変更する一方、従駆動ユニットDU2の温度が所定値以上となったことに応じて主駆動力を大きくする場合には電圧制御部VCUの昇圧電圧を第1昇圧電圧に維持してもよい。
また、前述した実施形態では、主駆動ユニットDU1が前輪FWRを駆動し、従駆動ユニットDU2が後輪RWRを駆動するものとしたが、主駆動ユニットDU1が後輪RWRを駆動し、従駆動ユニットDU2が前輪FWRを駆動するものとしてもよい。
さらに、前述した実施形態では、主駆動ユニットDU1を車両Vの主要な駆動源とし、従駆動ユニットDU2を補助的な駆動源としたが、主駆動ユニットDU1を補助的な駆動源とし、従駆動ユニットDU2を車両Vの主要な駆動源としてもよい。すなわち、従駆動モータMOT2には体格が比較的大きいモータを採用する一方で、主駆動モータMOT1には従駆動モータMOT2に比べて体格が小さいモータを採用するようにしてもよい。
また、前述した実施形態では、主駆動ユニットDU1をいわゆる「同軸式」のハイブリッド機構としたが、これに限られない。例えば、主駆動ユニットDU1をいわゆる「平行軸式」のハイブリッド機構としてもよい。以下、図9を参照して、主駆動ユニットDU1を平行軸式のハイブリッド機構とした場合の一例について説明する。なお、以下では、前述した実施形態と相違する箇所を中心に説明することとし、前述した実施形態と共通する箇所についてはその説明及び図示を適宜省略する。
[主駆動ユニットの変形例]
図9に示すように、本変形例の主駆動ユニットDU1は、エンジンENGと、ジェネレータGENと、主駆動モータMOT1と、第1変速機構T1と、これらジェネレータGEN、主駆動モータMOT1、及び第1変速機構T1を収容するケース11とを含んで構成される。主駆動モータMOT1及びジェネレータGENは、図9では図示を省略した電圧制御部VCU、第1インバータINV1、及び第2インバータINV2を介してバッテリBATに接続されており、バッテリBATからの電力供給と、バッテリBATへのエネルギー回生が可能となっている。
図9に示すように、本変形例の主駆動ユニットDU1は、エンジンENGと、ジェネレータGENと、主駆動モータMOT1と、第1変速機構T1と、これらジェネレータGEN、主駆動モータMOT1、及び第1変速機構T1を収容するケース11とを含んで構成される。主駆動モータMOT1及びジェネレータGENは、図9では図示を省略した電圧制御部VCU、第1インバータINV1、及び第2インバータINV2を介してバッテリBATに接続されており、バッテリBATからの電力供給と、バッテリBATへのエネルギー回生が可能となっている。
[第1変速機構]
ケース11には、軸方向に沿ってエンジンENG側から、第1変速機構T1を収容する変速機収容室11aと、主駆動モータMOT1及びジェネレータGENを収容するモータ収容室11bとが設けられる。
ケース11には、軸方向に沿ってエンジンENG側から、第1変速機構T1を収容する変速機収容室11aと、主駆動モータMOT1及びジェネレータGENを収容するモータ収容室11bとが設けられる。
変速機収容室11aには、互いに平行に配置された入力軸210、ジェネレータ軸230、モータ軸250、及びカウンタ軸270と、デファレンシャル機構D(例えば第1デファレンシャル機構D1)と、が収容されている。
入力軸210は、エンジンENGのクランク軸12と同軸上に並べて配置されている。クランク軸12の駆動力は、不図示のダンパを介して入力軸210に伝達されるようになっている。入力軸210には、ジェネレータ用ギヤ列Ggを構成するジェネレータドライブギヤ320が設けられている。
入力軸210には、ジェネレータドライブギヤ320に対し、エンジン側に第1クラッチCL1を介して低速側エンジン用ギヤ列GLoを構成する低速側ドライブギヤ340が設けられ、エンジン側とは反対側(以下、モータ側という)に高速側エンジン用ギヤ列GHiを構成する高速側ドライブギヤ360が設けられている。第1クラッチCL1は、入力軸210と低速側ドライブギヤ340とを係脱可能に連結するための油圧クラッチであり、いわゆる多板式の摩擦型クラッチである。
ジェネレータ軸230には、ジェネレータドライブギヤ320と噛合するジェネレータドリブンギヤ400が設けられている。入力軸210のジェネレータドライブギヤ320とジェネレータ軸230のジェネレータドリブンギヤ400とで、入力軸210の回転をジェネレータ軸230に伝達するためのジェネレータ用ギヤ列Ggが構成されている。ジェネレータ軸230のモータ側には、ジェネレータGENが配置されている。ジェネレータGENは、ジェネレータ軸230に固定されたロータRと、ケース11に固定されてロータRの外径側に対向配置されたステータSと、を備えて構成されている。
入力軸210の回転がジェネレータ用ギヤ列Ggを介してジェネレータ軸230に伝達されることで、ジェネレータ軸230の回転でジェネレータGENのロータRが回転する。これにより、エンジンENGの駆動時には、入力軸210から入力されたエンジンENGの動力をジェネレータGENで電力に変換することができる。
モータ軸250には、モータ用ギヤ列Gmを構成するモータドライブギヤ520が設けられている。モータ軸250には、モータドライブギヤ520よりもモータ側に、主駆動モータMOT1が配置されている。主駆動モータMOT1は、モータ軸250に固定されたロータRと、ケース11に固定されてロータRの外径側に対向配置されたステータSと、を備えて構成される。
カウンタ軸270には、エンジン側から順に、低速側ドライブギヤ340と噛合する低速側ドリブンギヤ600と、デファレンシャル機構Dのリングギヤ700と噛合する出力ギヤ620と、第2クラッチCL2を介して入力軸210の高速側ドライブギヤ360と噛合する高速側ドリブンギヤ640と、モータ軸250のモータドライブギヤ520と噛合するモータドリブンギヤ660とが設けられている。第2クラッチCL2は、カウンタ軸270と高速側ドリブンギヤ640とを係脱可能に連結するための油圧クラッチであり、いわゆる多板式の摩擦型クラッチである。
入力軸210の低速側ドライブギヤ340とカウンタ軸270の低速側ドリブンギヤ600とで、入力軸210の回転をカウンタ軸270に伝達するための低速側エンジン用ギヤ列GLoが構成されている。また、入力軸210の高速側ドライブギヤ360とカウンタ軸270の高速側ドリブンギヤ640とで、入力軸210の回転をカウンタ軸270に伝達するための高速側エンジン用ギヤ列GHiが構成されている。ここで、低速側ドライブギヤ340と低速側ドリブンギヤ600とを含む低速側エンジン用ギヤ列GLoは、高速側ドライブギヤ360と高速側ドリブンギヤ640とを含む高速側エンジン用ギヤ列GHiよりも減速比が大きい。
したがって、エンジンENGの駆動時に第1クラッチCL1を締結し且つ第2クラッチCL2を解放することで、エンジンENGの駆動力が大きい減速比で低速側エンジン用ギヤ列GLoを介してカウンタ軸270に伝達される。一方、エンジンENGの駆動時に第1クラッチCL1を解放し且つ第2クラッチCL2を締結することで、エンジンENGの駆動力が小さい減速比で高速側エンジン用ギヤ列GHiを介してカウンタ軸270に伝達される。なお、第1クラッチCL1及び第2クラッチCL2が同時に締結されることはない。
また、モータ軸250のモータドライブギヤ520とカウンタ軸270のモータドリブンギヤ660とで、モータ軸250の回転をカウンタ軸270に伝達するためのモータ用ギヤ列Gmが構成されている。主駆動モータMOT1のロータRが回転すると、モータ軸250の回転がモータ用ギヤ列Gmを介してカウンタ軸270に伝達される。これにより、主駆動モータMOT1の駆動時には、主駆動モータMOT1の駆動力がモータ用ギヤ列Gmを介してカウンタ軸270に伝達される。
また、カウンタ軸270の出力ギヤ620とデファレンシャル機構Dのリングギヤ700とで、カウンタ軸270の回転をデファレンシャル機構Dへ伝達するためのファイナルギヤ列Gfが構成されている。したがって、モータ用ギヤ列Gmを介してカウンタ軸270に入力された主駆動モータMOT1の駆動力、低速側エンジン用ギヤ列GLoを介してカウンタ軸270に入力されたエンジンENGの駆動力、及び高速側エンジン用ギヤ列GHiを介してカウンタ軸270に入力されたエンジンENGの駆動力は、ファイナルギヤ列Gfを介してデファレンシャル機構Dに伝達され、デファレンシャル機構Dから車軸DSに伝達される。これにより、車軸DSの両端に設けられた一対の駆動輪DW(例えば前輪FWR)を介して、車両Vが走行するための駆動力が出力される。
このように構成された主駆動ユニットDU1は、主駆動モータMOT1の駆動力を車軸DS(すなわち駆動輪DW)に伝達させる動力伝達経路と、エンジンENGの駆動力を車軸DSに伝達させる低速側の動力伝達経路と、エンジンENGの駆動力を車軸DSに伝達させる高速側の動力伝達経路と、を有している。
したがって、このように構成された主駆動ユニットDU1を搭載した車両Vは、主駆動モータMOT1の駆動力を主駆動力として出力する電力駆動モード(EV走行又はシリーズ走行)と、エンジンENGの駆動力を主駆動力として出力するエンジン駆動モードとをとり得る。また、ここでエンジン駆動モードは、第1クラッチCL1が締結され且つ第2クラッチCL2が解放されることでエンジンENGの駆動力が低速側の動力伝達経路によって駆動輪DWに伝達される低速側エンジン走行と、第1クラッチCL1が解放され且つ第2クラッチCL2が締結されることでエンジンENGの駆動力が高速側の動力伝達経路によって駆動輪DWに伝達される高速側エンジン走行とを含む。
なお、前述した主駆動ユニットDU1における低速側の動力伝達経路と高速側の動力伝達経路とのうちの一方を省略し、エンジン駆動モードでは、省略されていない他方の動力伝達経路によってエンジンENGの駆動力が駆動輪DWに伝達されるようにしてもよい。
また、前述した実施形態では、本発明をハイブリッド電気自動車である車両Vに適用した場合の一例について説明したが、これに限らない。本発明は、例えば、電気自動車(Battery Electric Vehicle)や燃料電池自動車(Fuel Cell Electric Vehicle)等のハイブリッド電気自動車の車両にも適用可能である。
本明細書等には少なくとも以下の事項が記載されている。括弧内には、前述した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
(1) バッテリ(バッテリBAT)と、
前記バッテリの出力電圧を昇圧した昇圧電圧を出力する電圧制御部(電圧制御部VCU)と、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される主駆動用モータ(主駆動モータMOT1)を有し、前輪(前輪FWR)及び後輪(後輪RWR)の一方を駆動する主駆動力を出力する主駆動ユニット(主駆動ユニットDU1)と、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される従駆動用モータ(従駆動モータMOT2)を有し、前記前輪及び前記後輪の他方を駆動する従駆動力を出力する従駆動ユニット(従駆動ユニットDU2)と、
前記電圧制御部と、前記主駆動ユニットと、前記従駆動ユニットとを制御する制御ユニット(制御ユニットCTR)と、
を備える車両(車両V)であって、
前記制御ユニットは、
前記車両の要求駆動力を所定の配分比率にしたがって前記主駆動力と前記従駆動力とに配分するとともに、前記主駆動ユニットの温度が所定値以上となった場合には、前記温度が前記所定値未満である場合よりも、前記主駆動力が小さく且つ前記従駆動力が大きくなるようにし、
前記温度が前記所定値以上である場合の前記昇圧電圧を、前記温度が前記所定値未満である場合の前記昇圧電圧である第1昇圧電圧よりも、前記従駆動用モータを駆動させるのに適した第2昇圧電圧とする、
車両。
前記バッテリの出力電圧を昇圧した昇圧電圧を出力する電圧制御部(電圧制御部VCU)と、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される主駆動用モータ(主駆動モータMOT1)を有し、前輪(前輪FWR)及び後輪(後輪RWR)の一方を駆動する主駆動力を出力する主駆動ユニット(主駆動ユニットDU1)と、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される従駆動用モータ(従駆動モータMOT2)を有し、前記前輪及び前記後輪の他方を駆動する従駆動力を出力する従駆動ユニット(従駆動ユニットDU2)と、
前記電圧制御部と、前記主駆動ユニットと、前記従駆動ユニットとを制御する制御ユニット(制御ユニットCTR)と、
を備える車両(車両V)であって、
前記制御ユニットは、
前記車両の要求駆動力を所定の配分比率にしたがって前記主駆動力と前記従駆動力とに配分するとともに、前記主駆動ユニットの温度が所定値以上となった場合には、前記温度が前記所定値未満である場合よりも、前記主駆動力が小さく且つ前記従駆動力が大きくなるようにし、
前記温度が前記所定値以上である場合の前記昇圧電圧を、前記温度が前記所定値未満である場合の前記昇圧電圧である第1昇圧電圧よりも、前記従駆動用モータを駆動させるのに適した第2昇圧電圧とする、
車両。
(1)によれば、主駆動ユニットの温度が所定値以上となったことに伴って従駆動力を大きくする場合には、電圧制御部の昇圧電圧を、従駆動用モータを駆動するのに適した第2昇圧電圧とする。これにより、主駆動ユニットの温度が所定値以上である場合にも電圧制御部の昇圧電圧を第1昇圧電圧に維持しておくようにした場合に比べて、従駆動用モータを効率よく駆動して、車両を走行させることが可能となる。したがって、車両のエネルギー効率の向上を図れる。
(2) (1)に記載の車両であって、
前記第2昇圧電圧は、前記第1昇圧電圧よりも、前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力を大きくする電圧である、
車両。
前記第2昇圧電圧は、前記第1昇圧電圧よりも、前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力を大きくする電圧である、
車両。
(2)によれば、第2昇圧電圧が第1昇圧電圧よりも従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力を大きくする電圧であるので、主駆動ユニットの温度が所定値以上となったことに伴って主駆動力を小さくしても、主駆動力と従駆動力との和によって車両の要求駆動力を確保することが容易となる。
(3) (1)又は(2)に記載の車両であって、
前記第2昇圧電圧は、前記第1昇圧電圧よりも前記従駆動用モータの損失を低減可能な電圧である、
車両。
前記第2昇圧電圧は、前記第1昇圧電圧よりも前記従駆動用モータの損失を低減可能な電圧である、
車両。
(3)によれば、第2昇圧電圧が第1昇圧電圧よりも従駆動用モータの損失を低減可能な電圧であるので、主駆動ユニットの温度が所定値以上となったことに伴って従駆動力を大きくする場合に、従駆動用モータを効率よく駆動することが可能となる。
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の車両であって、
前記第1昇圧電圧は、前記第2昇圧電圧よりも、前記主駆動用モータを駆動させるのに適した電圧である、
車両。
前記第1昇圧電圧は、前記第2昇圧電圧よりも、前記主駆動用モータを駆動させるのに適した電圧である、
車両。
(4)によれば、第1昇圧電圧が第2昇圧電圧よりも主駆動用モータを駆動させるのに適した電圧であるので、主駆動ユニットの温度が所定値未満である場合には主駆動用モータを効率よく駆動することを可能にする。
(5) (1)から(4)のいずれかに記載の車両であって、
前記制御ユニットは、
前記温度が前記所定値以上となった場合には、前記第1昇圧電圧の電力が供給されることにより前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力(f1)と、前記第2昇圧電圧の電力が供給されることにより前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力(f2)との差分(Δf)だけ、前記主駆動力が小さくなるようにする、
車両。
前記制御ユニットは、
前記温度が前記所定値以上となった場合には、前記第1昇圧電圧の電力が供給されることにより前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力(f1)と、前記第2昇圧電圧の電力が供給されることにより前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力(f2)との差分(Δf)だけ、前記主駆動力が小さくなるようにする、
車両。
(5)によれば、車両の要求駆動力を確保しつつ、主駆動力を小さくできる。
BAT バッテリ
CTR 制御ユニット
DU1 主駆動ユニット
DU2 従駆動ユニット
FWR 前輪
RWR 後輪
MOT1 主駆動モータ(主駆動用モータ)
MOT2 従駆動モータ(従駆動用モータ)
VCU 電圧制御部
V 車両
CTR 制御ユニット
DU1 主駆動ユニット
DU2 従駆動ユニット
FWR 前輪
RWR 後輪
MOT1 主駆動モータ(主駆動用モータ)
MOT2 従駆動モータ(従駆動用モータ)
VCU 電圧制御部
V 車両
Claims (5)
- バッテリと、
前記バッテリの出力電圧を昇圧した昇圧電圧を出力する電圧制御部と、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される主駆動用モータを有し、前輪及び後輪の一方を駆動する主駆動力を出力する主駆動ユニットと、
前記電圧制御部から出力された前記昇圧電圧の電力によって駆動される従駆動用モータを有し、前記前輪及び前記後輪の他方を駆動する従駆動力を出力する従駆動ユニットと、
前記電圧制御部と、前記主駆動ユニットと、前記従駆動ユニットとを制御する制御ユニットと、
を備える車両であって、
前記制御ユニットは、
前記車両の要求駆動力を所定の配分比率にしたがって前記主駆動力と前記従駆動力とに配分するとともに、前記主駆動ユニットの温度が所定値以上となった場合には、前記温度が前記所定値未満である場合よりも、前記主駆動力が小さく且つ前記従駆動力が大きくなるようにし、
前記温度が前記所定値以上である場合の前記昇圧電圧を、前記温度が前記所定値未満である場合の前記昇圧電圧である第1昇圧電圧よりも、前記従駆動用モータを駆動させるのに適した第2昇圧電圧とする、
車両。 - 請求項1に記載の車両であって、
前記第2昇圧電圧は、前記第1昇圧電圧よりも、前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力を大きくする電圧である、
車両。 - 請求項1又は2に記載の車両であって、
前記第2昇圧電圧は、前記第1昇圧電圧よりも前記従駆動用モータの損失を低減可能な電圧である、
車両。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の車両であって、
前記第1昇圧電圧は、前記第2昇圧電圧よりも、前記主駆動用モータを駆動させるのに適した電圧である、
車両。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の車両であって、
前記制御ユニットは、
前記温度が前記所定値以上となった場合には、前記第1昇圧電圧の電力が供給されることにより前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力と、前記第2昇圧電圧の電力が供給されることにより前記従駆動用モータが現在の車速に対して出力可能な駆動力との差分だけ、前記主駆動力が小さくなるようにする、
車両。
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- 2022-02-21 JP JP2022025139A patent/JP2023121669A/ja active Pending
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